農林水産委員会

2024-05-30 参議院 全206発言

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会議録情報#0
令和六年五月三十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     松野 明美君     串田 誠一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         滝波 宏文君
    理 事
                佐藤  啓君
                山下 雄平君
                山本 啓介君
                横沢 高徳君
                舟山 康江君
    委 員
                清水 真人君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                舞立 昇治君
                宮崎 雅夫君
                山田 俊男君
                田名部匡代君
                徳永 エリ君
                羽田 次郎君
                高橋 光男君
                横山 信一君
                串田 誠一君
                紙  智子君
                寺田  静君
   国務大臣
       農林水産大臣   坂本 哲志君
   副大臣
       農林水産副大臣  鈴木 憲和君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       高橋 光男君
       環境大臣政務官  朝日健太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        笹口 裕二君
   政府参考人
       出入国在留管理
       庁審議官     福原 道雄君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    鳥井 陽一君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    梶原 輝昭君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    原口  剛君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  杉中  淳君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  宮浦 浩司君
       農林水産省大臣
       官房技術総括審
       議官       川合 豊彦君
       農林水産省消費
       ・安全局長    安岡 澄人君
       農林水産省輸出
       ・国際局長    水野 政義君
       農林水産省農産
       局長       平形 雄策君
       農林水産省畜産
       局長       渡邉 洋一君
       農林水産省経営
       局長       村井 正親君
       農林水産省農村
       振興局長     長井 俊彦君
       林野庁長官    青山 豊久君
       水産庁長官    森   健君
       経済産業省大臣
       官房審議官    小林  出君
       国土交通省大臣
       官房技術参事官  西村  拓君
       環境省大臣官房
       審議官      奥山 祐矢君
       環境省大臣官房
       審議官      堀上  勝君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (農業分野の気候変動への適応に関する件)
 (漬物製造業の規制の在り方に関する件)
 (家畜伝染病対策に関する件)
 (アグロエコロジーの推進に関する件)
 (アニマルウェルフェアに関する件)
 (林業分野における外国人材の受入れに関する
 件)
 (水産業の振興施策に関する件)
 (ブルーカーボンの利用拡大に関する件)
○食料供給困難事態対策法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○食料の安定供給のための農地の確保及びその有
 効な利用を図るための農業振興地域の整備に関
 する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)
○農業の生産性の向上のためのスマート農業技術
 の活用の促進に関する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
    ─────────────
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滝波宏文#1
○委員長(滝波宏文君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、松野明美君が委員を辞任され、その補欠として串田誠一君が選任されました。
    ─────────────
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滝波宏文#2
○委員長(滝波宏文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、出入国在留管理庁審議官福原道雄君外十八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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滝波宏文#3
○委員長(滝波宏文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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滝波宏文#4
○委員長(滝波宏文君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山本啓介#5
○山本啓介君 おはようございます。質疑の機会をいただきましたことをまず皆様に御礼を申し上げたいと思います。
 そして、本日は、坂本大臣、そして鈴木副大臣、高橋政務官、さらには参考人の皆様方には、答弁、是非ともよろしくお願いしたいと思います。
 昨日、農業基本法の改正が成立して、新たなフェーズに入ったと、これからこの法律に基づいて農業政策しっかりと計画へと進められていくんだと、そのように感じています。
 昨日、多くの地域の方からも、これからの流れや、今回のこの法律でどのように我が国の農業というものが変わっていくのか、どこに力が入るのか、そういうやり取りも既にやらせていただきました。
 本日は、その初日の一発目の質問でございますので、大臣にこれからの流れについて少し詳しくお尋ねをしたいけれども、これまでの農業や農政の歴史について少し入口としてお尋ねしたいというふうに思います。
 大臣は、非常にこの農業の歴史、我が国の農業の、農政の歴史について非常に詳しくて、以前、大臣の見識や考え方に触れることがありました。それは六四五年の大化の改新から始まって、脈々と続くこの我が国の国土、また地域コミュニティーを形成してきたこの農業、それに関わる政治、農政、この話を聞かせていただいた機会でありました。
 まさしく我が国は、暦の上でもこの農業に関わる事柄が非常に中心にあって、皇室のお取組もまさにそれであります。この農業を欠かすことができない我が国において、まあ戦後から、時間がありませんので戦後から触れますけれども、戦後、我が国は食料難になって、この食料についてしっかりと増産をしていこうと、それが戦後の農政の始まりであります。その後、農村の貧困をなくしていこう、さらには自作農の創設特別措置法ができ、それぞれの地域がしっかり取り組んでいくと。
 昭和三十六年以降、今回改正されました基本法の前身である農業基本法が制定され、生産性の向上、所得の農工間格差是正、ほかの産業との格差是正ですね。で、米麦中心から畜産、野菜などの選択的な拡大、そして高度成長期を迎えながら、昭和四十年、五十年、六十年として、平成につながるまで、もうこの頃から既に米の消費が減ってきていると。
 さらには、米の生産調整を本格的に開始し、国際的な貿易の自由化の流れの中で、日米の牛肉・オレンジ自由化やガット・ウルグアイ・ラウンド、さらにはWTOの取組から食糧管理法の廃止をして、米がついに国の管理、役割を備蓄に限定をしたと。
 そういう流れがあり、平成に入ってからは、昨日の改正案の基である食料・農業・農村基本法が制定され、食料の安定供給の確保、多面的機能の発揮、農村の振興、食料自給率の導入というものがあって、さらにはTPP、そして昨日という歴史であります。
 農水省は、長年にわたって、この我が国の食料の安全保障という言葉を最近になって言いましたけれども、長年にわたって、国民に安価な食料を安定的に供給すること、そのことに全力をし、そして生産側にしっかりとした支えをしながら維持してきました。
 今日からそれがどのように変わっていき、そして新たな法律に基づいた計画がどのように進められていくのか、大臣の答弁を求めたいと思います。
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坂本哲志#6
○国務大臣(坂本哲志君) 委員、いろいろ戦後の歴史を語っていただきました。
 確かに、食料難から始まりまして、食料をいかに国民の皆さん方に届けるか、そしてやはり消費の変化、さらには国際情勢の変化、そして、ここに来て、気候変動や国際紛争への地政学的リスク、さらには地球環境への調和、こういった様々な変化の中で法律が作られ、改正され、そして昨日の日を迎えたというふうに思っております。御賛同いただいた皆さん方に心から感謝を申し上げたいと思います。
 現在の農政の基本理念や政策の方向性を示す食料・農業・農村基本法につきましては、一九九九年、平成十一年の同法制定以来初めての改正法案が成立いたしました。今般の法改正は、食料安全保障の確保、それから農業の持続的な発展のための生産性の向上、農村における地域社会の維持等を図るための基本的な理念等を定めたものであり、世界的な食料供給の不安定化や地球温暖化、人口減少問題など、食料をめぐる情勢が大きく変化する中、我が国の農政が直面する課題に正面から取り組む上で大きな意義があるものと認識をいたしております。
 今後は、合理的な価格の形成に関する取組や、あるいは食品アクセスの確保など、基本法の理念の実現に必要な施策の具体化を進めてまいりたいと思っております。その具体化を進める中で、この立法府で出た様々な御意見をしっかりと受け止めながら、いい政策、基本計画にしてまいりたいというふうに思っているところでございます。
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山本啓介#7
○山本啓介君 ありがとうございました。歴史観、そして我が国のこれまでの取組を振り返りながら、新たな法改正の下、新たな法律の下で取り組まれる今後の計画についても、大臣、お触れいただきました。
 昨日までの議論の中で、私も地方議会を十一年経験をしてまいりました。議員というのは、誰かの声、またどこかの地域、そういった自身が触れ合った方々の声を決定の場、政策をつくる場所、法律を作る場所で発言をしていく、それが必ずしも具体的に何かしらの条文や、県であれば条例に書き込まれるわけではないけれども、その趣旨や思いというものは共有しながら、施行していく、法律を施行していく所管の省庁にそれが委ねられていくと、そういった時間であったというふうに感じました。
 この長い時間というのは、本当に私自身も、様々なことに、勉強する、突き当たる、そういう瞬間もたくさんありましたし、その間も、地域や地元の農業者の方々や農業に取り組む方々とのやり取りの中で新たな気付きというものもあったのも確かであります。
 今後は、計画を進めていく中で、都道府県はもとより市町村、さらには農業団体の方々と綿密にやっていく、取組、協議をしていく、そして、具体化されるものは、まさしく今の課題をクリアしていくこと、さらには生産力の向上や、何よりも食料の安全保障、これが実現されていくことであろうかと思います。その具体的な取組、進め方について、より一層深い説明をいただきたいと思います。
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坂本哲志#8
○国務大臣(坂本哲志君) 委員同様、私も地方議会十三年やってまいりました。都道府県、あるいは市町村、さらには各地域の団体、農業関連団体を含めとして、様々な団体の声を聞いて、そして積み上げて、積み上げ方式で様々な計画を作っていくこと、これは大変大事なことであるというふうに思っております。
 改正基本法による新たな農政の実現に向けまして、施策を具体化するため、来年の春頃をめどに基本計画を策定することというふうにしております。これを実効性あるものとするためには、委員の御指摘のとおり、生産から流通、消費にわたる食料システムの関係者の意見をお伺いしながら検討を進めていくことが重要であるというふうに考えています。
 合理的な価格形成につきましては、食料システムの関係者から成る協議会で議論を行っているところでありますけれども、これに加えて、基本計画の検討についても、食料・農業・農村政策審議会を始めとする場で食料システムに関わる方々の意見を幅広くお伺いしながら検討を深めていくということにしているところでございます。
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山本啓介#9
○山本啓介君 ありがとうございます。
 来年の春をめどにということであります。地域の声を、また農業に関わる方々のその取組や不安、課題を一つ一つこの計画を策定していく中で確実にクリアしていく。なかなか一朝一夕にはできない事柄ばかりでありますし、もとより、農業や畜産というものは、自然を、又は動物を、植物をというふうなものが相手でございます。うまくいかないことが多分にあろうかと思います。しかしながら、そういった事柄を、それぞれの地域やコミュニティー、産地、それぞれの事情や都合をしっかりと酌み取っていきながら、バランスよく進めていただきたいというふうに思います。
 今回の議論の中でも出てきましたけれども、法律の中の第二十六条で位置付けられております、従来から規定されている、効率的かつ安定的な農業経営を営む者以外の多様な農業者を今回の二十六条で改正後位置付けられています。この意義について、少し副大臣とやり取りをさせていただきたいと思います。
 農業の生産、まさしく我々は農家という位置付けをしますが、全国の様々な気候の変化又はそれぞれの地域の気候の違い、そしてそのコミュニティーの人の数や人材、能力、いろんなことがあって、しかしながら、それらを一くくりに農家として位置付けられている。けれども、その多寡や高低、いろんなものを、違いを見極めながら一つ一つしっかり当たっていくというのはまあ難しい話です。しかし、我が国の生産力を上げていくためには、そういった多様なプレーヤーの方々もしっかりと引き込みながらやっていく、全体を救うことできないけれども、農業に取り組む方々にしっかりと光を当てていく、そのことがここに定められていると私は理解をしました。
 率直な御意見をいただきたいと思います。
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鈴木憲和#10
○副大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。
 率直な御意見ということでありますが、まず、ちょっと答弁を読み上げさせていただければというふうに思います。
 我が国の農業、農村は、戦後直後の農地改革の結果、一ヘクタール未満の規模の自作農が大宗を占める構造が、まずそこがスタートラインというふうになったというふうに考えております。
 ただ、その後、農業者の減少が少しずつ進む中で、例えば、平成四年のいわゆるこれ、新政策というんですけれども、認定農業者制度を創設をしたり、スーパーL資金を創設をしたりしました。その後、平成十一年に制定をされました食料・農業・農村基本法に基づいて、担い手である効率的かつ安定的な農業経営の育成、確保を図ってまいりました。
 その結果、多くの品目で、中小・家族経営を含め担い手が農業生産の相当部分を担う構造となりましたが、今後も、特に高齢化が進む稲作関連を中心に農業者の減少が見込まれることから、引き続き担い手の育成、確保というのは重要だというふうに考えております。
 しかしながら、やっぱり現状を見ますと、私自身も農村集落に暮らしているんですけれども、担い手だけで全部が何でもかんでもカバーできて農業が営まれて農村が維持できるかといえば、現実としてはそうではないということであります。特に、山本先生御地元の長崎県のような、何というか、山がちで結構人手が大切な場所というのは、なかなか大きい農機を、どおんと機械化しろと言われても難しい地形もたくさんあるというふうに思っておりまして、そういうところについては、特に担い手以外の多様な農業者が農地の保全管理や農村の集落機能の維持の面で果たす役割の重要性が恐らくこれまで以上に増しているというふうに考えております。
 そうしたことから、今回のこの二十六条の二項というのを新たに位置付けたというところになっております。
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山本啓介#11
○山本啓介君 先ほどの冒頭話した歴史に触れながら、大変詳しく位置付けについての御説明をいただいたというふうに理解します。
 この二十六条、まさしくこのタイトルは望ましい農業構造の確立ということで、一項で担い手の方々の取組、二項にその他多様な取組いただいている方々のしっかりと確保が図られるように配慮するというふうな文言が書かれています。
 先ほど、冒頭、我が国の歴史の中に、農業は当然真ん中にあって、農業を営むことがひいては地域のコミュニティーを形成していった。時には争いのもととなったのも、当然その歴史の中ではあった場面でありますし、農地を奪い合う、それは優良な農地を、水田を始めた頃からそれを奪い合うようなことがあったんだと思います。それに政治がしっかりと入っていって、様々な制度を確立していきながら、うまくいかなければ変えていくと、うまくいかなければ変えていくと、そういうことをしながら国が安定的に発展していくことを昔から行ってきたと、そういう歴史であろうかと思います。
 そのときに、今、地域の課題として、人口減少や、又は人材不足や、少子化、高齢化、そういった事柄も、この農家の方々に農業政策として、何となくタイトルとして担わせているような気がしてならないんですね。
 私は、やはり、その地域で農業を営む方々が自然に自らの営みを人生の中の真ん中に置きながら、その自然な取組がひいては地域の人口減少を止めたり地域の振興につながったり、又は優秀な人材を育てたり、そういうふうなものに、暮らしに変化していく、そういったことが理想かなというのは常に感じています。それが我が国の、コミュニティーが集まったのが国家全体の歴史であるというふうに捉えています。
 今後、計画を策定していく中で、そういった部分もしっかりと、国の歴史、国の成り立ち、根幹に置きながらやっていく、遠回りのようで私はぶれない日本の農業の基本だと、そういったところを打ち出すのが農水省の役割の一つであると思いますが、まず、ここまでのやり取り、副大臣、いかが思いますか。
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鈴木憲和#12
○副大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。
 山本先生おっしゃることはそのとおりだなというふうに私自身も全く共感をするところであります。
 特に、私も農林水産省の職員七年間やらせていただきましたので、そのときと、今、衆議院議員やって、私の地元山形というところがあるわけですけど、今と昔を比べると、やはり自分自身も反省をしなければならないのは、霞が関に農水省ありますけれども、霞が関は食料生産の現場ではないわけですよね。そういうところで机上の空論のようにして例えば大きい目標とかを考えるわけですけれども、それが必ずしも、現場の皆さんから見ると、ちょっと現場の感覚とかなり違うよねというような意見がすごいあるというのもよく分かっております。
 そうしたこともよく踏まえて、先ほど先生の方から都道府県や市町村の自治体の皆さんの意見もちゃんと聞いた方がいいのではないかという御指摘がありましたけれども、そうしたことも、この基本計画を作るに当たっては、いつもとはちょっと違ってもう少し地べたに寄ってきたものだよねというふうに言っていただけるように努力をするということが私は今回大切かなというふうに認識をしております。
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山本啓介#13
○山本啓介君 最後に、大臣に最後、取りまとめて改めてお尋ねするわけですけれども、今副大臣とやり取りをさせていただいた事柄、非常に抽象的な言い方ですけど、土の香りのするやり取りを今後もしていかなきゃいけない、地域の方々がどのように考えているかというのも見ていかなきゃいけない。
 と同時に、我が国は農業というものを取り組んでいる。しかしながら、例えば日本が作っているお米も、世界中で食べられているわけではないし、広がりがあるわけではない。そして、いろんな仕組みも、国際社会のいろんなルールの中で、日本のルールが世界のルールという形になかなかなり得ていない、なり得ない。そういう状況下の中で、国際的な関係、国内外の関係と、先ほどから言う土の香りのする話と、両方バランスよく取り組んでいく。言わば、農業の、農政の憲法と言われている今回のこの法律、国はこのように農業政策をしていくんだというのを示したものであろうかと思います。
 来年の春の計画に向けて、大臣の農業に関わる方々への言葉をいま一度お聞かせいただきたいと思います。
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坂本哲志#14
○国務大臣(坂本哲志君) 昨日、全国の農業委員会の会長大会がありまして、夜は、それぞれ皆さん方同じだったと思いますけれども、各県の農業委員会の会長の皆さん方との意見交換会、これがあったというふうに思います。
 私も藤木委員もその中に出席をさせていただいて、皆さん、やはり食料・農業・農村基本法の成立、その全国大会の中で今この基本法が成立しましたという報告があって、そのとき拍手が一斉に沸いたということであります。皆さんたちのやはり期待は、これからやはり何がしか変わっていく、そして農業の味方になってくれる、そういう思いがあったんだというふうに、全国大会のときはそういう思いがあったのだというふうに思います。
 しかし、昨日、それぞれの県で会った、私たちが参加した農業委員会の会長さんの意見を聞きますと、それでもこれだけ厳しいんだと、こういう状況があるんだ、とりわけ価格あるいは若手後継者、こういったことに対しての様々な一つ一つの要望がありました。
 先ほど言いましたように、こういった要望をしっかり受け止めて、そして積み上げをしながら、一方の方で、国際情勢あるいは気候変動、こういったものも考えて新たな形で基本計画を作り上げていく、このことが大切だということを改めて肝に銘じて、これからの活動をしてまいりたいというふうに思っております。
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山本啓介#15
○山本啓介君 ありがとうございます。
 是非とも、最も長い歴史を持つ我が国の農業、世界にもしっかりと、堂々と太い計画を示していき、そして農業がもう一度、我が国が大国となるように、農林水産大臣のリーダーシップ、農林水産省の取組を期待したいと思います。
 次に、残り十分ございます。この期間、ずっと口にしたくてたまらなかったんですが、そういう場面がなかったもので、ようやく今日、水産業についてお尋ねをしたいというふうに思います。
 水産業、今、コロナ禍が明けて、消費者の行動も変わってきました。それは、家庭のこともそうですし、飲食店、流通業、そういったものにも変化が見られるのは確かであります。ただ、コロナ禍から反転攻勢で、何とかいま一度盛り上がろうと。インバウンドも増えてまいりました。そして人々も町に出てきました。しかし、なかなか長時間、飲食店で長い時間を過ごすということがないような、そんな変化も見られる地域もあります。
 その中で、それぞれの流通業の中で、飲食店が、やっぱりうまく経営をしていこう、今をつないでいこう、そういう取組をしていくと、これまでが当たり前だったものを変えていかなきゃいけない、その変化によって持続性というものをつくっていかなきゃいけない。そういうときに、今もなおしっかりとした調理をし、いろんな仕事をして提供する、そんな料理、そういった飲食店はあります。それは大事であります。我が国の伝統でもあるし、和食というもの、文化もあるし、それぞれの地域のいいものをうまく使っていくというのは大事であります。
 しかしながら、それ以外の多くは、消費者の方たちも同じように、安価でスピード感があって、居心地のいいもの、提供する側も、コストを抑えて、そしてしっかりとした価格で提供して短時間で終える、そういったものを志向したものが多くあります。
 その中心にあるのが、例えば水産物においては加工されたもの。産地で生産され、しっかりと加工され、ある程度のところまで処理されたものが産地から届けられる。それは冷凍であったり、そして現場ではそれらを解凍し、簡単な調理で提供できる。要は、調理人をそこに置かずとも料理として成り立っている、そういう現場もよく見ます。産地はこれから、都市部へ持っていく、その流れの流通の手前の処理をもっともっとアイデアを講じていかなければならない。そういうときに来ているんだと思います。
 この新しい変化、取組に対して水産庁は、既存の取組もあろうかと思いますが、今新たな動き出しを強力に背中を押すためのもの、そういったものについて説明をいただきたいと思います。
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森健#16
○政府参考人(森健君) お答え申し上げます。
 食用魚介類の国内消費仕向け量の七割程度、実はこれは水産加工向けに利用されているという状況でございます。そういった面では、飲食店を含め、実需者のニーズに沿った水産物のその提供というものがますます重要になってくるというふうに考えております。
 このことは、消費者自体も、少子高齢化、共働き世帯の増加等を背景の簡便化志向というのを強めている状況でございますので、こうした消費者ニーズの対応の面でも、加工向け、実需者向けにどう使いやすい水産物を提供していくかという点は非常に重要だと考えております。
 農林水産省といたしましては、地域の水産物を活用して生産、加工、流通業者が連携して行う新商品の開発などの売れる物づくりに向けた取組を支援をしてきているところでございまして、例えば、スーパーとも連携しました商品開発ですとか、介護用食品事業者と連携した高齢者等向けの加工製品の開発などを支援、さらに、漁業者がその付加価値の向上ですとか安定供給の取組にできるよう、漁業者が一次加工品を開発する取組に必要な共同利用施設の整備などについても支援をしているというところでございます。
 引き続き、消費者ニーズ、更にその変化を踏まえた水産加工品の開発、提供の方を推進していく必要があると考えております。
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山本啓介#17
○山本啓介君 民間感覚というの、よく地方の自治体の議会とかでも出てくるんですけれども、都道府県庁や行政というのは民間感覚と言いながらも民間感覚になり得るわけないんですよ、民間じゃないんですから。ですから、やはり省庁においてもしっかりとそのスキームを、そのフィールドを用意してやると、その枠組みを用意して、そこをしっかり民間の方々が自由に経済活動をしていくと、そういう環境づくりすることが私は行政の役割だと思います。そのためには、しっかりとその地域のニーズやその業種のニーズを聞かなきゃいけない、分からなきゃいけない、分かって政策を打たなきゃいけない、そういうことであろうかと思いますので、まず聞くということを改めて行っていただきたいと。
 もう少し都道府県と連携しながら、又は各団体と連携しながら、もう少しきめの細かい情報の集約が私は必要なのかなというふうに、もっと細かく集中して、打ち出す手当ては大きなもので、国が取り組んでいく必要があろうかと思います。そういう流通業とともに、水産物の需要減退を阻止するために、家庭と学校給食など、そういった取組も必要だと思います。
 その認識を高める取組というのは、長年水産庁も大変な取組をしていただきながら、水産物の消費拡大策というのを取り組んでいただいていると理解します。学校給食では鯨や季節の魚とか、今、東北の震災や災害地においても重要になっているホタテや石川県の魚などの提供も行われています。こうした取組の状況も行われていますが、プラス家庭に対しても行っていく必要があると。
 地方のコミュニティー、いろんな、平成の大合併とかでいろんなものが広がって、大きなまとまりになったように見えて、実は、私の地元でもそうなんですけど、広がったものが、今、地域コミュニティーは意外と小さくまた縮小していっています。小さいコミュニティーで人たちが祭りやイベントを行いながら、横のつながりで自分たちが楽しめる環境をつくる、そういう動きが各地域で見えています。特に離島においてはそういったコミュニティーが増えています。
 そうすると、車を使わずとも、又は公共交通機関を使わずとも行ける範囲にパン屋さんが欲しいとかお医者さんが欲しいとか、そして魚屋さんが欲しいとか、そういうことを言う若い人たちが増えてきたんですね。僕ら、私も若いと思っていますけど、そういう人たちと会話していると、いや、昔はあったんですよ、魚屋がと。じゃ、何でなくなったんですか、何でそんな不便にするんですかと平気で言われるんですよね。これまでの歴史を知らないくせにと思うんですけど、それは聞きながら思う。そういうふうな感じで、地域に家庭が魚屋さんに通うという雰囲気もまた出てきているのも確かであります。
 こうした消費者が求める変化、又は求め方が変化している中で、持続可能な水産物の消費拡大の取組、水産庁としての考えをお伺いしたいと思います。
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森健#18
○政府参考人(森健君) 御指摘のとおり、水産物の消費拡大に向けましては、様々な地域、家庭における魚食の普及ですとか、あるいは魚食に関する食育の機会といったものを広げていくということが重要だと考えております。
 農林水産省といたしましても、先ほども御指摘いただきました給食での活用でございますとか、小中学校向けの出前・課外授業の実施、さらに消費者の健康志向にも対応できるような水産物の健康効果に関するPR、これは毎年、水産白書の方でも掲載をさせていただいております。さらに、大きな枠組みといたしましては、現在、毎月三日から七日をさかなの日ということで制定をいたしまして、現在、八百五十を超える企業や団体、魚屋さんなど様々な業態のメンバーとともにその消費拡大に向けた取組を官民共同で実施しているところでございます。
 御指摘のようなこうした大きな枠組みに加えて、やはりその個々の地域における細かな取組、新しい取組といったもの、これを引き続きしっかり幅広く進められるようにしていきたいと考えております。
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山本啓介#19
○山本啓介君 済みません、時間ありませんが、最後に大臣にお願いしたいんですけれども、行政の取組、予算や事業というのは、まさしく国が、水産においては水産庁が、このように進めていくんだという方向性をガイドする役割があろうかと思います。新たな変化に応じる漁業者や生産地、加工、流通の流れ、そういったものの取組を支援するために、大臣に最後御答弁をいただきたいと思います。
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滝波宏文#20
○委員長(滝波宏文君) 答弁簡潔にお願いします。
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坂本哲志#21
○国務大臣(坂本哲志君) はい。
 民間団体の調査では、魚が好きと答える子供たちが七割を超える。それで何で消費が減っているかというようなことがあります。それはやっぱり地域の実情、あるいはそれぞれの子供たちの嗜好、こういったもの、そして民間の皆さん方のやはりいろんな考え方、こういったものを取り入れながら新たに水産行政というのをつくっていくこと、これがこれからの日本の水産業の復活につながっていくというふうに考えております。
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山本啓介#22
○山本啓介君 終わります。
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徳永エリ#23
○徳永エリ君 おはようございます。立憲民主・社民の徳永エリでございます。
 今日は、法務省、厚労省、そして環境省にも御出席いただきました。ありがとうございます。昨年の十一月にもこの委員会で質問させていただきましたけれども、林業分野における外国人材の受入れについて今日はお伺いしたいと思います。
 これまで、技能実習一号、一年だけ林業分野は対象職種になっていましたけれども、これを、業界団体からの要望もあって、技能実習二号、三号に移行できるように、また、特定技能も対象の職種にする方向で厚労省の専門家会議で検討しておりました。また、技能実習制度から現在国会で審議されている育成就労制度に変わりますけれども、受入れ条件の整備の動向はどうなっているのか、御説明ください。
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原口剛#24
○政府参考人(原口剛君) お答えいたします。
 技能実習における二号移行職種、二号移行対象職種への追加でございますけれども、まず、学識経験者や労使関係者で構成されます技能実習評価試験の整備等に関する専門家会議におきまして、職種追加に当たっての要件、様々ございますけど、要件を満たすことについて審議した後に、関係省令の改正を行う流れとなってございます。
 お尋ねの林業職種についての検討状況でございますけれども、今申し上げました専門家会議におきまして、実習の成果が評価できる公的評価システムとして技能検定が設けられることを前提に、移行対象職種に追加することとして了承されているところでございます。現在、これを踏まえまして技能検定の対象職種に林業を追加する手続などを進めているところでございまして、引き続き必要な手続を速やかに行ってまいりたいと考えてございます。
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福原道雄#25
○政府参考人(福原道雄君) お答えいたします。
 特定技能の受入れ対象分野の追加につきましては、本年三月二十九日に、新たに林業を含む四分野を対象分野とすることを閣議決定しております。現在国会で御審議中のところでありますけれども、育成就労制度は、人手不足分野における特定技能一号への移行に向けた人材育成を目指すものでありまして、その受入れ対象分野につきましては、特定技能の対象分野と原則として一致させることとしています。
 また、育成就労制度の対象分野について申し上げますと、林業につきましては、先ほど厚労省から御説明がありましたとおり、技能実習二号移行対象職種に追加予定であることから、林業を含め、技能実習二号移行対象職種のうち対応する特定産業分野が設定されているものは原則として受入れ対象分野として認める方向で検討することを予定しています。当該分野設定につきましては、今後、速やかに有識者や労使団体等で構成する新たな会議体を立ち上げ、議論を行い、その意見を踏まえて判断することとしています。
 出入国在留管理庁におきましては、厚生労働省のほか、林業分野を所管する農林水産省等の関係省庁とも連携して、適切に対応してまいります。
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徳永エリ#26
○徳永エリ君 これからいろいろと環境整備していかなければいけないところはあると思うんですけれども、林業の分野に外国人材がたくさん入ってくるということになるわけでありますけれども、資料をお配りいたしましたが、以前もお話しいたしましたけれども、林業の分野は労働災害の発生率が国内の他産業と比べて約十倍です。最も死亡事故も多くなっていて、これ全然減らないんですよね。外国人労働者の労働安全確保に係る対策が万全に講じられるのかということを大変に心配をいたしております。
 林業は、短期間で技能や技術の習得が難しい、また、労働災害発生リスクが非常に高いと言われております。零細な企業が多くて研修などもなかなかままならないと聞いておりますし、また、日本語でのコミュニケーションが不十分では安全という観点から大変に問題だというふうに思っております。零細企業が多数を占める我が国の林業の現場において、日本語教育や現場での研修などを通して十分な安全教育を行うことには限界があるのではないかというふうに思いますが、この点、いかがでしょうか。
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青山豊久#27
○政府参考人(青山豊久君) お答えいたします。
 委員からも御指摘いただきましたけれども、林業は他産業に比べて労働災害発生率が高い状態にあることを踏まえまして、林野庁では、外国人材を含む林業従事者全体の労働安全衛生確保に向けまして、労働災害の多い伐倒作業を安全に行うための研修や、保護衣等の安全装備の導入などの支援に取り組むとともに、外国人向けに、令和五年度補正予算におきまして、ベトナム語、インドネシア語、ラオス語による外国人材向け安全テキストの作成を支援しているところでございます。
 今後とも、外国人材の労働安全の確保に最大限努めてまいりたいと考えております。
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徳永エリ#28
○徳永エリ君 外国人材に限らず、国内労働者、林業の現場で働く方々に関しても、やはり事故が多い、亡くなる方が多いということで、今御説明をいただいたような取組をしてまいりましたけれども、それでも一向に減らないという状況でございます。ここをしっかり受け止めて、外国人材が現場に多く入ってきたときにこの労働安全ということをしっかりと心掛けていただきたいということを重ねてお願い申し上げたいと思います。
 そして、零細の企業が多いというお話をいたしましたけれども、民間の企業に任せるのだけではなくて、外国人材の労働安全の確保に向けて、やはり公的な支援、保護体制、これを整備する必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
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坂本哲志#29
○国務大臣(坂本哲志君) 林業における労働安全の確保は、外国人材を含めて、林業就業者を確保、定着させる観点から極めて重要であるというふうに認識しております。
 このため、全産業の十倍を超えると、委員御指摘のように十倍を超える労働災害発生率の半減に向けまして、労働災害の多くを占めます伐倒作業を安全に行うための研修、そしてチェーンソーの事故を防止するための保護衣等の安全装備の導入などを支援しているところでございます。
 さらには、事業主によります現場への安全指導を徹底するため、先ほど長官からもお答えしたところでございますけれども、労働安全衛生コンサルタントによる安全診断、さらには作業安全運動の講習会の実施、そしてベトナム語、インドネシア語等に翻訳いたしました外国人向け安全テキストの作成等への支援をこれからも行ってまいります。
 引き続き、これらの取組を進めますとともに、関係団体とも連携し、労働安全対策の強化に取り組んでまいりたいと考えております。
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