労働委員会
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会
会議録情報#0
昭和二十九年八月五日(木曜日)
午前十一時一分開会
—————————————
委員の異動
本日委員赤松常子君辞任につき、その
補欠として村尾重雄君を議長において
指名した。
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 栗山 良夫君
理事 井上 清一君
田村 文吉君
田畑 金光君
委員 早川 愼一君
阿具根 登君
吉田 法晴君
村尾 重雄君
市川 房枝君
国務大臣
労 働 大 臣 小坂善太郎君
事務局側
常任委員会専門
員 磯部 巌君
常任委員会専門
員 高戸義太郎君
説明員
調達庁長官 福島慎太郎君
労働省労政局長 中西 実君
労働省労働基準
局長 亀井 光君
労働省職業安定
局長 江下 孝君
参考人
全駐留軍労働組
合中央執行委員
長 市川 誠君
日本炭鉱労働組
合九州地方中小
炭鉱対策部長 今村 国年君
日本炭鉱労働組
合北海道地方中
小炭鉱対策部長 飯盛 亮平君
高倉商事株式会
社取締役 中山 亀彦君
—————————————
本日の会議に付した事件
○理事の補欠選任の件
○労働情勢一般に関する調査の件
(駐留軍労務者の労働問題に関する
件)
(中小炭鉱における労働問題に関す
る件)
(総合的失業対策に関する件)
○けい肺法案(吉田法晴君外十二名発
議)
○労働基準法の一部を改正する法律案
(吉田法町晴君外十二名発議)
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この発言だけを見る →午前十一時一分開会
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委員の異動
本日委員赤松常子君辞任につき、その
補欠として村尾重雄君を議長において
指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 栗山 良夫君
理事 井上 清一君
田村 文吉君
田畑 金光君
委員 早川 愼一君
阿具根 登君
吉田 法晴君
村尾 重雄君
市川 房枝君
国務大臣
労 働 大 臣 小坂善太郎君
事務局側
常任委員会専門
員 磯部 巌君
常任委員会専門
員 高戸義太郎君
説明員
調達庁長官 福島慎太郎君
労働省労政局長 中西 実君
労働省労働基準
局長 亀井 光君
労働省職業安定
局長 江下 孝君
参考人
全駐留軍労働組
合中央執行委員
長 市川 誠君
日本炭鉱労働組
合九州地方中小
炭鉱対策部長 今村 国年君
日本炭鉱労働組
合北海道地方中
小炭鉱対策部長 飯盛 亮平君
高倉商事株式会
社取締役 中山 亀彦君
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本日の会議に付した事件
○理事の補欠選任の件
○労働情勢一般に関する調査の件
(駐留軍労務者の労働問題に関する
件)
(中小炭鉱における労働問題に関す
る件)
(総合的失業対策に関する件)
○けい肺法案(吉田法晴君外十二名発
議)
○労働基準法の一部を改正する法律案
(吉田法町晴君外十二名発議)
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栗
栗山良夫#1
○委員長(栗山良夫君) 只今から労働委員会を開きます。
本日の委員会及び明日の委員会で会議に付するべく予定をしておりまする事件は、公報でお知らせいたしました通りに、労働情勢一般に関する調査といたしまして、デフレ政策の影響と雇用安定に関する件、総合的失業対策に関する件、一般労働問題に関する件の三つでございます。更にけい肺法案、労働基準法の一部を改正する法律案につきましても併せてこれを行いたいと存じます。
で本日は出席大臣の都合等もございまするので、デフレ政策の影響と雇用安定に関する件、総合的失業対策に関する件につきまして、政府当局との関係は明日に譲ることにいたしたいと思いますので、御了承頂きたいと存じます。
速記をちよつととめて下さい。
〔速記中止〕
この発言だけを見る →本日の委員会及び明日の委員会で会議に付するべく予定をしておりまする事件は、公報でお知らせいたしました通りに、労働情勢一般に関する調査といたしまして、デフレ政策の影響と雇用安定に関する件、総合的失業対策に関する件、一般労働問題に関する件の三つでございます。更にけい肺法案、労働基準法の一部を改正する法律案につきましても併せてこれを行いたいと存じます。
で本日は出席大臣の都合等もございまするので、デフレ政策の影響と雇用安定に関する件、総合的失業対策に関する件につきまして、政府当局との関係は明日に譲ることにいたしたいと思いますので、御了承頂きたいと存じます。
速記をちよつととめて下さい。
〔速記中止〕
栗
栗山良夫#2
○委員長(栗山良夫君) 速記を付けて下さい。
この際、委員の方にお諮りいたします。当委員会は先に田畑君が一時委員を辞任されたため、理事が一名欠員のままになつておりますが、その後田畑君が再び委員に戻られましたので、この際田畑君を理事に指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →この際、委員の方にお諮りいたします。当委員会は先に田畑君が一時委員を辞任されたため、理事が一名欠員のままになつておりますが、その後田畑君が再び委員に戻られましたので、この際田畑君を理事に指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
栗
栗
栗山良夫#4
○委員長(栗山良夫君) 続きまして、先ほどお諮りをいたしました議事の予定に従いまして、先ず最初に一般労働問題に関する件について調査をいたしたいと存じます。この際、特に福島調達庁長官の当面の労働問題につきまして説明を煩わしたいと思います。
この発言だけを見る →吉
吉田法晴#5
○吉田法晴君 大変恐れ入りますが、福島長官に御説明頂くの結構でございますが、そのあと、先ほど実は私御相談を申上げましたけれども、全駐労の委員長を参考人として、御説明を願つて頂くようにお取計いを願いたいと思います。
この発言だけを見る →栗
栗山良夫#6
○委員長(栗山良夫君) 只今吉田君から駐留軍労働組合の労働問題につきまして、労組の委員長を参考人として発言を許されたいと、こういう提案がございました。よろしうございますか。
この発言だけを見る →田
吉
田
栗
福
福島慎太郎#11
○説明員(福島慎太郎君) 調達庁関係と申しますか、いわゆる駐留軍労務の関係につきまして本日の委員会で、いろいろ当面問題もたくさん出ておりますので、当然御質問も御頂戴することになると思いますが、その前に甚だ勝手でございますが、一応全般的な情勢を、今日の情勢並びにここに至りました背景などにつきまして一応御説明をさせて頂きたいと思います。
御承知のように駐留軍労務の関係と申しますのは、アメリカ軍、大体においてアメリカ軍でございますが、最近は国連軍関係もございまして、現在ではその労務者といいますかは十八万七、八千、かれこれ十九万近くあるわけであります。最近いろいろな問題が起つておりますが、その根源になりますのは、昨年来問題になつておりました労務基本契約が未だにできてないというところから来るわけであります。労務基本契約交渉の状況はどうなつているかということが先ず以て一番の重要問題になるわけであります。労務基本契約と申しますのは、会り初めの頃から申上げますことも恐縮でございますが、占領中労務関係を律しますために基本契約というものかでき、講和発効後占領中のものとはとにかく趣も原則も変つて参りましたので、早速に講和発効後の事態に即応した新契約にならなければならないということで改訂交渉が始つたわけであります。ところが占領後すぐ始つたのでありますが、今日まで未だにできておらないというのが現状であります。私どもは昨年の夏からこの問題に携わつて参りましたが、昨年の夏までかれこれ二カ年かかりまして進捗しない。昨年の夏は御承知の通りの全駐労並びに日駐労のストライキというところにまで発展いたしましたのですが、その後ストライキを契機といたしまして交渉も析出に進捗いたしまして、昨年の十月一日には基本契約のうち、本文につきましては米軍の代表者ハンロン少将、日本側の代表者私でございますが、この間に調印を了したということになつたわけでございます。
ただその際に問題となりましたのは、調印はできたのであるが、効力はいつから発生するかという問題がありまして、これには主文だけでは細かい細目がきまつておらないのであるから、附属書が当時は四つあつたのです。四つの附属書並びにそれ以外の労働政策指令という名を付けておりますが、そういつた関係の附属書類が完成するのを待つて一齊に効力を発生させることにしたいということにきまりましたので、調印はできておりますが、未だに効力を発生せずして、従つて未だに占領時代の契約によつてやつておるという現状になるわけでございます。その際に、附属書その他が完成するまで発効を待たせられるということは、技術的にいつて確かにその必要があることは承認せざるを得ないが、併しその中に例えば保安解雇といつたような問題については占領中の契約とは全然趣を異にした画期的な保安条項というものも主文の中にきまつたのであるから、これは非常にいいことなんだから、全部の効力の発生を待たなければ首尾一貫しないという点があることは承認するが、こういつたたちの問題については部分的に先に効力を生ぜしめるという措置をとろうではないかという大体の話合いができておりまして、従いまして昨年の十一月以降の情勢と申しますのは、主文は済みましたので、附属書について交渉を続行するということ、主文中の重要なものについては部分的に効力を発生させるという処置をとること、これに全力を挙げたわけであります。そこで新らしくできてまだ効力の発効を待たせられております主文の中で最も意味の深い保安解雇といつた問題について、従来の契約で言えば軍側の決定次第で即日解雇ということになつておりましたものを、日本側との協議体制のはつきりしたものにする、救済方法の付いたものにする、その部分発効というものを引続いてやろうということで、十月、十一月、十二月と交渉はかなり長引いたのでありますが、漸くそれが二月二日に保安解雇に関する部分発効的な協定ができた。
ところがその際にこういう理論が一つありました。新契約というものは調印は了しておるけれども、効力は発生しておらない。そうすると現在テクニカルに言えば、効力を持つておるのは旧契約である。旧契約の一部というものを有効にするためには新契約の一部発効ということではいけないのであつて、古い契約のサプレメンタリー・アグリーメント、付属協定ということで古い契約の一部を改正する。従つてこの部分発効の親は古い契約であるということでないとちよつと辻褄が合わんということで、私どももそれに同意いたしまして、二月二日に古い契約の部分的改正ということで新契約の一部か効力を発生したということになつたわけなんです。これがまあその当時はその理論で差支ないと思つておりましたのですが、ちよつと今日に至りまして、それがもとでいささか困難も招来したことがあるのでございますが、これは後ほど申上げますが、部分発効をすべきものと考えられたうち最も重要なものだけは一応それで効力を発生させ、残る二つばかり予定したものもございましたのですが、このほうは未だに効力が発生しない。まあ問題も比較的重要でない点もありますので、部分発効ということで事態を緩和させるということが目的でもありますし、実質的でもないということで今日の話題には余りなつておらないということになつておるわけです。問題の附属書その他の処置がどうなつておるかということが一番重要な問題に今日なるわけであります。
附属書は四つでございまして、その一、二は給与に関連する、三は人事手続、管理手続に関する面、四は船員に関する特例、こういうことになつておりますのですが、一番大きな問題と申しますのはその附属書の一、二の関係であり、これが本来申しますと、これはまあ忌憚なく申上げれば、組合の指導者諸君に言わせれば主文その他の重要問題が、主文で青筋を立てて我々も議論したのであります。か、十九万人の人全部の意味から言えば、保安解雇といつたような問題が仮にあるにいたしましても、これは年に五十か六十か、それよりも給与表の改訂といつたような問題は非常な重要問題に全部の人にはなるわけでありまして、どちらかと言えば注文二十何ヵ条よりもアネツクス・ワン・ツーというほうが大きい問題だということは確かに言えることなのでありますが、根本的な問題につきしてはいろいろ議論もあるわけであります。旧契約のスケジユール・Aとして知られております現行の給与規程というものは一つ一つ附足したものでありますので、全体として調和が取れてない、統一が取れてないという面は確かにあります。それに対してアメリカ案としてはアネツクス・一、二という形で全部を総合したものが出て来ておるという点は、確かに形としてはよくなるということは言えるのでありますが、どうしても実際問題として給与が効くという問題もあるわけであります。そこでこの問題にかなり手間を取りましたのでございますが、我々の考え方としては、アネツクス四つ、その他の附属書、こういう非常に厚さの厖大なものでありますので、これを一々本来ならば組合の意見も入れて、三者の間に会議を重ねて行くべきものでありましようけれども、それではいつになつたら基本協約ができるかわからないということで、その大きなものの中には極めて事務的なものも相当入つておる。従つてこれらは事務的なものとして、組合の意見は我々も調達庁としては連絡もし、意見を聞くけれども、きめ方としては調達庁で責任をとつて米軍の間でばたばたきめてしまいたい。残る重要な問題について、例えば特別退職手当の問題とか或いは有給休暇の問題とか、かなり重要な問題でありますが、それらの点をできるだけしぼつて、五つにするか、六つにするかあとに残して、それ以外の部分は先ず片付けてしまいたいということで、組合側とも或る程度相談はいたしておりますし、そのやり方というものには同意を得ておるつもりでありますが、事務的に大部分は実は片付けてしまつたという状況になるわけであります。勿論これは我々は事務的であるからこつちから片付けてしまうという問題に対して、組合のほうは三者でやつてもらわなければ困るという意見も多々あると思いますけれども、そういつたことで余り問題を多く残しては困るが、本来言えば組合の意見も多く言いたいところだろうけれども、我々としてできるだけ事務的なという解釈の幅を拡げて、多少組合に無理を忍んでもらつても、事務的事務的と称して片付けてしまつたということは事実であります。一部分そういつた関係でアネツクス、その他の問題も片付きまして、ここに組合としても最も重要な関係を持つておる問題、特別退職手当、有給休暇、その他の問題を数個あとに残して、問題の整理が相当に付いたというところになりますので、これから組合、調達庁、米軍といわゆる三者会談の形式で重要問題を一つ討議して行こう、去年のストライキ以後やつておりましたような協議交渉形式にこれから始めて行こうというまでの準備をいたしたつもりであります。
ところがその間アメリカ側の担当者その他の総人替わりその他もありまして、若干時間的ズレも生じまして、本格的な三者会談による協議というものが始まらないで、この夏に差かかつて参つたわけであります。そこへ北海道における陸軍移駐の問題或いは陸軍の予算削減による大量の人員整理という問題が出て参りましたというのが現状であるわけでございます。それ以上ちよつと速記をとめて……。
この発言だけを見る →御承知のように駐留軍労務の関係と申しますのは、アメリカ軍、大体においてアメリカ軍でございますが、最近は国連軍関係もございまして、現在ではその労務者といいますかは十八万七、八千、かれこれ十九万近くあるわけであります。最近いろいろな問題が起つておりますが、その根源になりますのは、昨年来問題になつておりました労務基本契約が未だにできてないというところから来るわけであります。労務基本契約交渉の状況はどうなつているかということが先ず以て一番の重要問題になるわけであります。労務基本契約と申しますのは、会り初めの頃から申上げますことも恐縮でございますが、占領中労務関係を律しますために基本契約というものかでき、講和発効後占領中のものとはとにかく趣も原則も変つて参りましたので、早速に講和発効後の事態に即応した新契約にならなければならないということで改訂交渉が始つたわけであります。ところが占領後すぐ始つたのでありますが、今日まで未だにできておらないというのが現状であります。私どもは昨年の夏からこの問題に携わつて参りましたが、昨年の夏までかれこれ二カ年かかりまして進捗しない。昨年の夏は御承知の通りの全駐労並びに日駐労のストライキというところにまで発展いたしましたのですが、その後ストライキを契機といたしまして交渉も析出に進捗いたしまして、昨年の十月一日には基本契約のうち、本文につきましては米軍の代表者ハンロン少将、日本側の代表者私でございますが、この間に調印を了したということになつたわけでございます。
ただその際に問題となりましたのは、調印はできたのであるが、効力はいつから発生するかという問題がありまして、これには主文だけでは細かい細目がきまつておらないのであるから、附属書が当時は四つあつたのです。四つの附属書並びにそれ以外の労働政策指令という名を付けておりますが、そういつた関係の附属書類が完成するのを待つて一齊に効力を発生させることにしたいということにきまりましたので、調印はできておりますが、未だに効力を発生せずして、従つて未だに占領時代の契約によつてやつておるという現状になるわけでございます。その際に、附属書その他が完成するまで発効を待たせられるということは、技術的にいつて確かにその必要があることは承認せざるを得ないが、併しその中に例えば保安解雇といつたような問題については占領中の契約とは全然趣を異にした画期的な保安条項というものも主文の中にきまつたのであるから、これは非常にいいことなんだから、全部の効力の発生を待たなければ首尾一貫しないという点があることは承認するが、こういつたたちの問題については部分的に先に効力を生ぜしめるという措置をとろうではないかという大体の話合いができておりまして、従いまして昨年の十一月以降の情勢と申しますのは、主文は済みましたので、附属書について交渉を続行するということ、主文中の重要なものについては部分的に効力を発生させるという処置をとること、これに全力を挙げたわけであります。そこで新らしくできてまだ効力の発効を待たせられております主文の中で最も意味の深い保安解雇といつた問題について、従来の契約で言えば軍側の決定次第で即日解雇ということになつておりましたものを、日本側との協議体制のはつきりしたものにする、救済方法の付いたものにする、その部分発効というものを引続いてやろうということで、十月、十一月、十二月と交渉はかなり長引いたのでありますが、漸くそれが二月二日に保安解雇に関する部分発効的な協定ができた。
ところがその際にこういう理論が一つありました。新契約というものは調印は了しておるけれども、効力は発生しておらない。そうすると現在テクニカルに言えば、効力を持つておるのは旧契約である。旧契約の一部というものを有効にするためには新契約の一部発効ということではいけないのであつて、古い契約のサプレメンタリー・アグリーメント、付属協定ということで古い契約の一部を改正する。従つてこの部分発効の親は古い契約であるということでないとちよつと辻褄が合わんということで、私どももそれに同意いたしまして、二月二日に古い契約の部分的改正ということで新契約の一部か効力を発生したということになつたわけなんです。これがまあその当時はその理論で差支ないと思つておりましたのですが、ちよつと今日に至りまして、それがもとでいささか困難も招来したことがあるのでございますが、これは後ほど申上げますが、部分発効をすべきものと考えられたうち最も重要なものだけは一応それで効力を発生させ、残る二つばかり予定したものもございましたのですが、このほうは未だに効力が発生しない。まあ問題も比較的重要でない点もありますので、部分発効ということで事態を緩和させるということが目的でもありますし、実質的でもないということで今日の話題には余りなつておらないということになつておるわけです。問題の附属書その他の処置がどうなつておるかということが一番重要な問題に今日なるわけであります。
附属書は四つでございまして、その一、二は給与に関連する、三は人事手続、管理手続に関する面、四は船員に関する特例、こういうことになつておりますのですが、一番大きな問題と申しますのはその附属書の一、二の関係であり、これが本来申しますと、これはまあ忌憚なく申上げれば、組合の指導者諸君に言わせれば主文その他の重要問題が、主文で青筋を立てて我々も議論したのであります。か、十九万人の人全部の意味から言えば、保安解雇といつたような問題が仮にあるにいたしましても、これは年に五十か六十か、それよりも給与表の改訂といつたような問題は非常な重要問題に全部の人にはなるわけでありまして、どちらかと言えば注文二十何ヵ条よりもアネツクス・ワン・ツーというほうが大きい問題だということは確かに言えることなのでありますが、根本的な問題につきしてはいろいろ議論もあるわけであります。旧契約のスケジユール・Aとして知られております現行の給与規程というものは一つ一つ附足したものでありますので、全体として調和が取れてない、統一が取れてないという面は確かにあります。それに対してアメリカ案としてはアネツクス・一、二という形で全部を総合したものが出て来ておるという点は、確かに形としてはよくなるということは言えるのでありますが、どうしても実際問題として給与が効くという問題もあるわけであります。そこでこの問題にかなり手間を取りましたのでございますが、我々の考え方としては、アネツクス四つ、その他の附属書、こういう非常に厚さの厖大なものでありますので、これを一々本来ならば組合の意見も入れて、三者の間に会議を重ねて行くべきものでありましようけれども、それではいつになつたら基本協約ができるかわからないということで、その大きなものの中には極めて事務的なものも相当入つておる。従つてこれらは事務的なものとして、組合の意見は我々も調達庁としては連絡もし、意見を聞くけれども、きめ方としては調達庁で責任をとつて米軍の間でばたばたきめてしまいたい。残る重要な問題について、例えば特別退職手当の問題とか或いは有給休暇の問題とか、かなり重要な問題でありますが、それらの点をできるだけしぼつて、五つにするか、六つにするかあとに残して、それ以外の部分は先ず片付けてしまいたいということで、組合側とも或る程度相談はいたしておりますし、そのやり方というものには同意を得ておるつもりでありますが、事務的に大部分は実は片付けてしまつたという状況になるわけであります。勿論これは我々は事務的であるからこつちから片付けてしまうという問題に対して、組合のほうは三者でやつてもらわなければ困るという意見も多々あると思いますけれども、そういつたことで余り問題を多く残しては困るが、本来言えば組合の意見も多く言いたいところだろうけれども、我々としてできるだけ事務的なという解釈の幅を拡げて、多少組合に無理を忍んでもらつても、事務的事務的と称して片付けてしまつたということは事実であります。一部分そういつた関係でアネツクス、その他の問題も片付きまして、ここに組合としても最も重要な関係を持つておる問題、特別退職手当、有給休暇、その他の問題を数個あとに残して、問題の整理が相当に付いたというところになりますので、これから組合、調達庁、米軍といわゆる三者会談の形式で重要問題を一つ討議して行こう、去年のストライキ以後やつておりましたような協議交渉形式にこれから始めて行こうというまでの準備をいたしたつもりであります。
ところがその間アメリカ側の担当者その他の総人替わりその他もありまして、若干時間的ズレも生じまして、本格的な三者会談による協議というものが始まらないで、この夏に差かかつて参つたわけであります。そこへ北海道における陸軍移駐の問題或いは陸軍の予算削減による大量の人員整理という問題が出て参りましたというのが現状であるわけでございます。それ以上ちよつと速記をとめて……。
栗
栗
福
福島慎太郎#14
○説明員(福島慎太郎君) 要するに北海道問題或いは全般的な陸軍の予算削減に伴いまして、では何がそこに起るか、我々に関しまする限りは特別退職手当という問題になるわけであります。特別退職手当の問題という経緯を一応申上げますと、駐留軍労務者というものは官公吏と違つて永久的な勤務ではない。従つてその給与というものも官公吏よりは少しは分がよくてもいいのだということは一応の根本原則になるわけで、曽つて過去において駐留軍労務者の給与がきまりますときも、給与のベースも大体一割増という線にきまつた。退職手当の規定というものも官吏の退職手当の規定にちよつと上廻る線できまつておるわけであります。それでそのままでくれれば何ということはないのでありますが、ところが順政府の、日本の官吏の行政整理の問題がここ数回ございました際に、官吏の退職手当の規定が一部改正されて、存職年限の短い者については最低保障という思想がくみ入れられたわけであります。従いまして二年、三年が、特に二年以下ですが、二年以下の官吏の退職手当は駐留軍労務者の二年以下退職手当よりもいいということに、官吏のほうが上つて来て追越してしまつた。そこで私どもはその事態は是正さるべきだと考えております。これに対して組合から従来の駐留軍労務者の退職規定の八〇%増の特別退職手当の計算が出ておりますが、これは正直のところちよつと話が大き過ぎると私は考えております。実益はありませんけれども、比較してみますと、十年という在職者は本当はないわけでありますが、十年或いは五、六年でもいいのですが、その辺になりますと、現在の官吏の退職金のかれこれ三倍、若しくはそれ以上ということに組合の案ではなるのでありますが、これはいいとか悪いとか申上げておるのではございませんか、実際上の意味から申しましてこの案ではちよつと通るまい。又通らなくても仕方がないと私は考えております。併しながらこの二年、三年という年数のものについて官吏より下廻つておるという面は是正されなければならないというふうに考えております。ただ問題はまあ非常に複雑しておりまして、申上げただけですと非常に簡単なのでありますが、早い話が官吏で一年未満で行政整理に出会つた者は、今申上げました最低保障がありますから、二・七カ月分ですか、これだけは最低保障としてもらえることになる。失業保険ですか、これが六〇%の六カ月でありますから、三・六カ月これは誰でももらえることになる。官吏の一念未満の最低保障は、それに達しなければ失業手当の六カ月分三・六というものはこれは保障されておるということになる。駐留軍労務者の場合には失業手当のほうはこれは全部もらえますから、三・六は取れる。それに退職金がこれは官吏の一年未満の退職金より少いにしてもそれはプラスになる。そうすると失業手当という問題を仮に勘定に入れてみれば、現在でも退職手当という名前の付いたものは官吏のほうが多いが、金としては駐留軍労務者のほうが多くないかという議論がすでに一つある。それに関しましては恩給の関係とか共済組合の関係とかいろいろなことが言えるだろうと思います。
それからもう一つ駐留軍労務者について言われることは、駐留軍労務者というものが講和発効の際に一遍勤務関係を清算して退職金を取つてしまつた。それで現在の者は全部二年近所になつ、来ておる。あのときに清算がされておらなければ現在の者は大抵は七年くらい、七年ということで計算をしてみると、現在の程度においてすら官吏の退職金より駐留軍労務者の退職金のほうが多いのではないか。先に退職手当を取つて全部が二年になつたから少くなつただけの話で、本来から言えば駐留軍労務者関係の退職手当のほうがそれは多い。前の退職金でも返してくれれば考え直してもいいという議論を恐らくはアメリカとしてはするだろう。一遍払つてしまつたものは我々のほうとして、どうすることもできない関係もありますので、その点の問題といたしましては、私どもは講和発効時に清算した問題について触れたくないという考え方で交渉いたすつもりでありますが、問題の複雑な点はさような点があるわけでありまして、二五%に達する予算削減に伴う陸軍全般的な行政整理という問題につきましては、その実際の最初の解雇者がいつ頃出るかということは、まだ我々が同意しなければきまらないわけであります。成るべくそれを早い時期にやりたい。それがどういう数できまりますか、一万とか一万五千とか、二万という数字がどうきまるか、一万を或いは判ることに交渉の結果なるかも知れないとも思つております。二万だの三万だのと言われたのでは一遍に首切るというわけにも参らんかと思います。或る程度の数におさまつた数になるのであれば、まだそういう決定もいたしておりませんし、アメリカ側に私の意見も言つておりませんが、できるだけ早く処置をきめて解雇というところへ持つて行きたい。もとが金の節約にあるのですから早く人の首を切ればほかの人が助かる。事務でごたごたして遅れますと、解雇者が殖えるという関係になります。できるだけ早い機会に数を確かめた上で、できれば一遍に解雇者を出すほうの方式が正しいのじやないかというような考え方をしております。
只今まで申上げましたところが大体基本契約の交渉状況それからその後起つた保安隊との問題、解雇の問題、陸軍の全面的な行政整理の問題に伴います特別退職手当の問題、こういう諸点に関します一般の状況の御報告でございます。
なお御賛同がございましたら当然お答えしなければなりませんので、後ほど更に申上げたいと思います。
この発言だけを見る →それからもう一つ駐留軍労務者について言われることは、駐留軍労務者というものが講和発効の際に一遍勤務関係を清算して退職金を取つてしまつた。それで現在の者は全部二年近所になつ、来ておる。あのときに清算がされておらなければ現在の者は大抵は七年くらい、七年ということで計算をしてみると、現在の程度においてすら官吏の退職金より駐留軍労務者の退職金のほうが多いのではないか。先に退職手当を取つて全部が二年になつたから少くなつただけの話で、本来から言えば駐留軍労務者関係の退職手当のほうがそれは多い。前の退職金でも返してくれれば考え直してもいいという議論を恐らくはアメリカとしてはするだろう。一遍払つてしまつたものは我々のほうとして、どうすることもできない関係もありますので、その点の問題といたしましては、私どもは講和発効時に清算した問題について触れたくないという考え方で交渉いたすつもりでありますが、問題の複雑な点はさような点があるわけでありまして、二五%に達する予算削減に伴う陸軍全般的な行政整理という問題につきましては、その実際の最初の解雇者がいつ頃出るかということは、まだ我々が同意しなければきまらないわけであります。成るべくそれを早い時期にやりたい。それがどういう数できまりますか、一万とか一万五千とか、二万という数字がどうきまるか、一万を或いは判ることに交渉の結果なるかも知れないとも思つております。二万だの三万だのと言われたのでは一遍に首切るというわけにも参らんかと思います。或る程度の数におさまつた数になるのであれば、まだそういう決定もいたしておりませんし、アメリカ側に私の意見も言つておりませんが、できるだけ早く処置をきめて解雇というところへ持つて行きたい。もとが金の節約にあるのですから早く人の首を切ればほかの人が助かる。事務でごたごたして遅れますと、解雇者が殖えるという関係になります。できるだけ早い機会に数を確かめた上で、できれば一遍に解雇者を出すほうの方式が正しいのじやないかというような考え方をしております。
只今まで申上げましたところが大体基本契約の交渉状況それからその後起つた保安隊との問題、解雇の問題、陸軍の全面的な行政整理の問題に伴います特別退職手当の問題、こういう諸点に関します一般の状況の御報告でございます。
なお御賛同がございましたら当然お答えしなければなりませんので、後ほど更に申上げたいと思います。
栗
栗山良夫#15
○委員長(栗山良夫君) 質疑に入ります前に先ほど御承認を得ましたところに従つて全駐留軍労働組合の市川中央執行委員長の参考人としての発言を許します。
市川君にちよつとお願い申しておきますが、福島調達庁の長官は今日は御都合で十二時に退席されるそうであります。従いましてその点をお含みの上で一つ要領よく御発言を願います。
この発言だけを見る →市川君にちよつとお願い申しておきますが、福島調達庁の長官は今日は御都合で十二時に退席されるそうであります。従いましてその点をお含みの上で一つ要領よく御発言を願います。
市
市川誠#16
○参考人(市川誠君) 全駐労中央執行委員長の市川誠であります。只今委員長からのお言葉もありましたので、時間の関係もありますので問題点だけを摘出して陳述をいたしたいと思います。
今福島長官から大体現在駐留軍労働者の現状について説明がなされましたので、重復する点を避けたいと思いますが、私どもが一番苦しい点は、問題は北海値の撤退に伴う失業対策の問題であります。すでにこの問題につきましては、九月の十四日に解雇を発効します五百四十七名の第一次の解雇通告がなされております。そうして又数日中に第二次、約五十品名程度の解雇が通告されるだろうということも言われております。いよいよ撤退に伴う首切りの問題が本格的に行われるというように考えておるのであります。一方こういう状況になつておりますが、併し雇用主であります政府、又労働者の失業対策の問題を扱う立場にあります労働省等の対策を私どもはいろいろと折衝した範囲におきましては、現状におきましては困る者は失業対策事業に行つてくれ、それでもいけない場合には生活保護を受けてくれ、こういう程度の回答より出ていないわけであります。こういう現状では到底占領時代から苦しい条件の中に八年、九年という労働を提供して来た労働者として納得行かないものがあるのであります。
そこで具体的な問題としては北海道における完全な失業対策の確立を図つてもらいたい。而もこれは現行制度の中においてはすでに頭打ちの状態ではないかというように考えております。従つて私どもは国会方面にお願いする点は、現行制度の枠を超えての早急な失業対策の完全な確立という点を要望したいのであります。そういう段階に至るまでの措置といたしまして、当面労働者の取りあえずの生活を保障する措置といたしまして、私どもは昨年来要求しておりますところの特別退職手当の支給の問題を北海道の首切り問題を契機といたしまして現実的な解決を図つて行きたい、その実現を期したいというように考えておるのであります。たまたま陸軍関係ではやはり昨年までの大量整理に引続いて、新らしい年度の予算削減に伴つて約三万程度の首切りがなされるのではないかというように言われております。陸軍関係十一万五、六千の労働者に比較してみますと、若し二割五分という予算削減がそののまま整理の者に寄せられて来た場合には大体四人に一名の首切りという状況であります。こういう状況も私どもが全般的な失業対策の確立乃至は特別退職手当の早急なる支給を要求するかなり緊迫した、要求の要素となつておるのであります。特にアメリカがあれだけの予算削減をするというならば、我々が労働者の失業対策の不安について日本政府側として考慮してもらいたい問題は、財源的な問題としては行政協定に基くところの防衛分担金が一応表面的にはアメリカと日本側と折半負担ということになつておる。若しアメリカ軍側が大規模な予算削減をして、そうして日本に駐留する軍隊の経費というものはそれだけ減るならば、それに見合つた日本政府側の防衛分担金の節減ということも当然外交交渉によつて解決するのではないか、そうであるとするならばそういうような部面の額というものをやはり労働者の失業対策の部面に十分に廻してもらいたいということ々是非御検討願いたいのであります。
すでにこれらの大量整理の問題は、長官も軍側と事前折衝を急いでいられるのでありますが、軍側のとつておる措置はすでに大分で八月の百三十五名、東京のTOD関係で八月五日に四十二名、又東京の補給廠で八月の三日に七十五名と、神奈川のYEDではすでに第一次八十名、第二次百五十名、第三次八十名というように九十日間中における計画を立てて首切りを出しております。こういう状態を見ますと、軍側は果して日本政府側と誠意を以て事前調整を図つて、そうしてこの人員整理に対処しようという考えがあるのかないのか、極めてその真意というものを疑わざるを得ないのであります。勿論こういう現地に出ております状況につきましても政府側にも情報を通報いたしまして、軍との折衝によつて措置をいたしてもらうようにいたしておるのでありますが、我々としてはこういうような個々のこま切れ的な首切りの問題というものは、全般的な計画の中にはつきりそれが調整された後に出さるべきであるというように考えております。勿論大量整理の中での労働強化の問題、その部面からの首切り反対という問題も出て参りますが、それらが私どものやはり具体的な交渉の中で主張して行く点になつて参ります。いずれにいたしましてもこれだけの大規模な整理が行われるということになりますれば国内における労働事情、特に北海道等におきましては石炭産業或いは鉄鋼、造船等を見ましてもかなり労働事情は悪化いたしておりまして、むしろ労働問題という枠から社会問題或いは治安問題の枠に入つておるのではないかというように現地へ出張しての調査等の結果では感ぜられるのであります。そういう際におきまして北海道の撤退に伴う整理問題、又陸軍関係の大量人員整理に伴う問題につきまして早急な完全な失業対策の確立、特に現行制度の枠を超えての措置というものを早急にとつてもらいたい。又それまでの間における特別退職手当の支給というものを早急に措置してもらいたいということを強くお願いしたいのであります。
保安解雇の問題にも長官が言及されておりますが、二月の二日に保安協定が作られた後に空軍関係、陸軍関係、海軍関係とも出されて参つたのでありますが、ところが保安協定を同意したその主義というものは、無実のものはこの協定の中において十分救済をされるという点について期待しておつたのでありますが、その実績というものは我々は完全に期待を裏切られたと、特に鳥取の場合におきまして、鳥取の地区本部の委員長であります門脇志郎君に対しましては保安解雇該当者のいろいろな事情を聴収して、対政府、対軍部折衝に当つたという理由を以て保安解雇該当者という拡大解釈をとつて参つておるのであります。鳥取には他に第二組合がありますので、明らかに全駐労に対するところの弾圧の見地から利用されておるのではないかということが十分に察知されるので、この点についても協定の中における調達庁長官の意見というものを十分に活かして、そして我々が保安解雇協定に同意し、その中で期待した実績というものが確立できるように政府側の強力な対軍交渉を要求します。鳥取問題については私自身文書で司令官に直接解雇の撤回を要求しております。若し政府と軍との交渉が何らの打開を見ない場合は、私どもはこの保安解雇協定という問題について根本的に考え直したところの対策というものを打出さなければならないのじやないかと考えております。
次に過般起つた横田の問題でありますが、組合側としては司令官の出した二つの文書が完全に撤回されておらないので、その点については割切れないものを持つておるのでありますが、半面現地には他の労働条件の問題等もありますので、一応不満ではありますか、現地における円満なる労使関係の樹立というものを期待して静観しておる態度をとつております。その後現地で問題の発端になりました源泉徴収の問題につきましては、軍側も他の基地でやつておると同様の措置をとるということを言明しておりますから、問題の発端になつた減泉徴収問題は一応結着をした形になつております。いずれにいたしましても横田問題の中に包蔵いたしておるものは更により深い考慮を払つて我々としては措置して行かなければならないのではないかというふうに考えております。こういうような北海道の撤退に伴う首切り、陸軍関係の大量整理或いは保安解雇の問題が全部行詰つた、そういう中において昨年来の全般品的な基本契約の改訂ということが一向に進捗しないということがかなりの苦悩になつておることも事実であります、独立後我々は新しい契約改訂の中において日本政府の自主的の管理権というものを確立して、日本の労働法或いは労働慣行に基いて十分に日本の労働者を保護してもらいたいということを契約改訂において期待したのでありますが、すでに三年になるが一向に解決せられない。こういう状況を見ますと、軍側の労働政策というものは、口で言つておることと実際に行なつておることとかなり違つておるというように我々としては疑わざるを得ないのであります。併しいずれにしても契約問題につきましても、今起つております首切りの問題、特別退職金問題等の解決を契機といたしまして早急に全般的の改訂を行つて、残る労働者について十分保護できるような契約改訂を早急に取り結んで行きたいと考えております。
以上時間の関係で簡単でありますが、問題点についての我々の考え方の一端を述べたのであります。最後に附加えて申上げますと、特別退職金の問題は、これは私どもの組合員ばかりでなく、他の関駐労、全日海の組合員の共通した要望でありまして、この実現のためには私どもの組合としては最後の場合には実力行使をかけて闘い取る。そうでない限り、八、九年の間、国の負担しておつたところの労働提供の義務をまじめに果したその報いというものが何もないじやないかということが強調されておりますので、それらの点も十分御配慮の上で、国会方面においても十分の御尽力をお願いしたいということを申上げまして、一応陳述を終ります。
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そこで具体的な問題としては北海道における完全な失業対策の確立を図つてもらいたい。而もこれは現行制度の中においてはすでに頭打ちの状態ではないかというように考えております。従つて私どもは国会方面にお願いする点は、現行制度の枠を超えての早急な失業対策の完全な確立という点を要望したいのであります。そういう段階に至るまでの措置といたしまして、当面労働者の取りあえずの生活を保障する措置といたしまして、私どもは昨年来要求しておりますところの特別退職手当の支給の問題を北海道の首切り問題を契機といたしまして現実的な解決を図つて行きたい、その実現を期したいというように考えておるのであります。たまたま陸軍関係ではやはり昨年までの大量整理に引続いて、新らしい年度の予算削減に伴つて約三万程度の首切りがなされるのではないかというように言われております。陸軍関係十一万五、六千の労働者に比較してみますと、若し二割五分という予算削減がそののまま整理の者に寄せられて来た場合には大体四人に一名の首切りという状況であります。こういう状況も私どもが全般的な失業対策の確立乃至は特別退職手当の早急なる支給を要求するかなり緊迫した、要求の要素となつておるのであります。特にアメリカがあれだけの予算削減をするというならば、我々が労働者の失業対策の不安について日本政府側として考慮してもらいたい問題は、財源的な問題としては行政協定に基くところの防衛分担金が一応表面的にはアメリカと日本側と折半負担ということになつておる。若しアメリカ軍側が大規模な予算削減をして、そうして日本に駐留する軍隊の経費というものはそれだけ減るならば、それに見合つた日本政府側の防衛分担金の節減ということも当然外交交渉によつて解決するのではないか、そうであるとするならばそういうような部面の額というものをやはり労働者の失業対策の部面に十分に廻してもらいたいということ々是非御検討願いたいのであります。
すでにこれらの大量整理の問題は、長官も軍側と事前折衝を急いでいられるのでありますが、軍側のとつておる措置はすでに大分で八月の百三十五名、東京のTOD関係で八月五日に四十二名、又東京の補給廠で八月の三日に七十五名と、神奈川のYEDではすでに第一次八十名、第二次百五十名、第三次八十名というように九十日間中における計画を立てて首切りを出しております。こういう状態を見ますと、軍側は果して日本政府側と誠意を以て事前調整を図つて、そうしてこの人員整理に対処しようという考えがあるのかないのか、極めてその真意というものを疑わざるを得ないのであります。勿論こういう現地に出ております状況につきましても政府側にも情報を通報いたしまして、軍との折衝によつて措置をいたしてもらうようにいたしておるのでありますが、我々としてはこういうような個々のこま切れ的な首切りの問題というものは、全般的な計画の中にはつきりそれが調整された後に出さるべきであるというように考えております。勿論大量整理の中での労働強化の問題、その部面からの首切り反対という問題も出て参りますが、それらが私どものやはり具体的な交渉の中で主張して行く点になつて参ります。いずれにいたしましてもこれだけの大規模な整理が行われるということになりますれば国内における労働事情、特に北海道等におきましては石炭産業或いは鉄鋼、造船等を見ましてもかなり労働事情は悪化いたしておりまして、むしろ労働問題という枠から社会問題或いは治安問題の枠に入つておるのではないかというように現地へ出張しての調査等の結果では感ぜられるのであります。そういう際におきまして北海道の撤退に伴う整理問題、又陸軍関係の大量人員整理に伴う問題につきまして早急な完全な失業対策の確立、特に現行制度の枠を超えての措置というものを早急にとつてもらいたい。又それまでの間における特別退職手当の支給というものを早急に措置してもらいたいということを強くお願いしたいのであります。
保安解雇の問題にも長官が言及されておりますが、二月の二日に保安協定が作られた後に空軍関係、陸軍関係、海軍関係とも出されて参つたのでありますが、ところが保安協定を同意したその主義というものは、無実のものはこの協定の中において十分救済をされるという点について期待しておつたのでありますが、その実績というものは我々は完全に期待を裏切られたと、特に鳥取の場合におきまして、鳥取の地区本部の委員長であります門脇志郎君に対しましては保安解雇該当者のいろいろな事情を聴収して、対政府、対軍部折衝に当つたという理由を以て保安解雇該当者という拡大解釈をとつて参つておるのであります。鳥取には他に第二組合がありますので、明らかに全駐労に対するところの弾圧の見地から利用されておるのではないかということが十分に察知されるので、この点についても協定の中における調達庁長官の意見というものを十分に活かして、そして我々が保安解雇協定に同意し、その中で期待した実績というものが確立できるように政府側の強力な対軍交渉を要求します。鳥取問題については私自身文書で司令官に直接解雇の撤回を要求しております。若し政府と軍との交渉が何らの打開を見ない場合は、私どもはこの保安解雇協定という問題について根本的に考え直したところの対策というものを打出さなければならないのじやないかと考えております。
次に過般起つた横田の問題でありますが、組合側としては司令官の出した二つの文書が完全に撤回されておらないので、その点については割切れないものを持つておるのでありますが、半面現地には他の労働条件の問題等もありますので、一応不満ではありますか、現地における円満なる労使関係の樹立というものを期待して静観しておる態度をとつております。その後現地で問題の発端になりました源泉徴収の問題につきましては、軍側も他の基地でやつておると同様の措置をとるということを言明しておりますから、問題の発端になつた減泉徴収問題は一応結着をした形になつております。いずれにいたしましても横田問題の中に包蔵いたしておるものは更により深い考慮を払つて我々としては措置して行かなければならないのではないかというふうに考えております。こういうような北海道の撤退に伴う首切り、陸軍関係の大量整理或いは保安解雇の問題が全部行詰つた、そういう中において昨年来の全般品的な基本契約の改訂ということが一向に進捗しないということがかなりの苦悩になつておることも事実であります、独立後我々は新しい契約改訂の中において日本政府の自主的の管理権というものを確立して、日本の労働法或いは労働慣行に基いて十分に日本の労働者を保護してもらいたいということを契約改訂において期待したのでありますが、すでに三年になるが一向に解決せられない。こういう状況を見ますと、軍側の労働政策というものは、口で言つておることと実際に行なつておることとかなり違つておるというように我々としては疑わざるを得ないのであります。併しいずれにしても契約問題につきましても、今起つております首切りの問題、特別退職金問題等の解決を契機といたしまして早急に全般的の改訂を行つて、残る労働者について十分保護できるような契約改訂を早急に取り結んで行きたいと考えております。
以上時間の関係で簡単でありますが、問題点についての我々の考え方の一端を述べたのであります。最後に附加えて申上げますと、特別退職金の問題は、これは私どもの組合員ばかりでなく、他の関駐労、全日海の組合員の共通した要望でありまして、この実現のためには私どもの組合としては最後の場合には実力行使をかけて闘い取る。そうでない限り、八、九年の間、国の負担しておつたところの労働提供の義務をまじめに果したその報いというものが何もないじやないかということが強調されておりますので、それらの点も十分御配慮の上で、国会方面においても十分の御尽力をお願いしたいということを申上げまして、一応陳述を終ります。
栗
田
福
福島慎太郎#19
○説明員(福島慎太郎君) 私は先ほど四千数百名と申上げましたが、八千名という情報も出ておりますので御質問になつたことと思いますが、両方とも正しいと思います。実際に軍に働いております日本人というのは七千数百名、そのうちに調達庁の関係で政府が間接雇用でアメリカ側に提供しておりますものは四千数百名、それからアメリカ軍が直接雇用しておりますのが三千名近く、アメリカ軍がいなくなりますと全部要らなくなるわけで、失業者は七千数百名出る。併し調達庁の関係しております、調達庁を通して給料を払つておりますものは四千数百名しかおらんということでございます。
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福
福島慎太郎#21
○説明員(福島慎太郎君) 北海道の問題は当然二割五分のうちに入ると考えております。北海道から内地への移駐問題というものはかなり前から計画されたものでございまして、昨年漸く表へ出たのでありますが、移駐に伴つてその現場では日本人の労務者が要らなくなるという問題でありましたのですが、そのあとで二五%の節約問題が起りましたので、労務者を何人か整理して、それだけの節約額を出そうとするわけであります。その前に丁度時期を併せて北海道で四千名が落ちてしまいますので、当然この四千数百名が二五%の節約に貢献するわけでございます。
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福
福島慎太郎#23
○説明員(福島慎太郎君) それは越さないと考えております。陸軍で十一万二、三千ございまして、二五%の予算削減でございますが、労務者関係では二五%の金を弾き出して来いということに恐らくならないであろう。ほかの施設を廃止するとかいろいろの問題もありますので、そのほうで余計に削減ができて来れば労務関係では、これは予測でございますが、もう直きわかりますが、最大限度二〇%くらいの削減をしろということに恐らくなるだろうと思つております。仮に一番大きな数字をとりますれば二五%になるわけでございます。併しながら二五%で二万八千何名、こうなりましても、その二万八千何名をこの際首切つたのではあとで自然退職者が二万近く出て参りますから、併せてそれを新規採用しなければならないということになるのでございます。自然退職者の分はあらかじめ二万八千の中から差引いて整理しておかなければならんということになります。自然退職者を勘定いたしましただけでも、二万八千から自然退職者が月に千名、年間一万二千名、予算的にはこれを年間六千と仮に見るといたしますと、少くとも六千人を控除して、二万八千人から六千人を差引いたもので整理を出発しなければならんということになります。
それからなお実は申上げませんでしたが、空軍関係ではかれこれ三千人くらいの人員を新たに必要という問題がございまして、空軍に三千くらいの転用はできると考えております。これも又最大に考えますと二万八千という数字が若し出て参るにいたしましても、これも減らさなければならない。北海道の四千数百名も、これも解雇でありますから、減らしたと言つたところでちよつと工合が悪いのでありますが、これも一応既定計画として除けば、今後内地におきまして新たに解雇として計画を立てなければならんという数は二万八千から相当減つて来るわけです。
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田
田村文吉#24
○田村文吉君 結局の数字が自然に退職する人もあるからそういうものを差引いて、二万八千数百名のほかにプラス空軍の関係、それからもう一つは直用というのが三千八百人、これは北海道ですが、全国にやはり相当あると思うが、そういうようなものを合せまして、お見込は大体どのくらい米軍の整理と撤退とによりまして解雇しなければならんのが出るのですか。自然にやめる人を除いて……。
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福島慎太郎#25
○説明員(福島慎太郎君) ちよつとむずかしい問題でございますが、北海道でやめる人などを含めまして二万ということは考えられないと思つております。それ以下に当然なければならんと考えておりますが、それが二万五千くらいまでで取りますか、それとも更に減らして、一万二、三千まで行くことができるかというところであろうと思います。まあ二万五千と二万の間に大体に落付く公算が一番大きいのではなかろうかと考えております。
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田村文吉#26
○田村文吉君 これはあなたに伺うのはちよつと無理かも知れませんが、今度日本の自衛隊がやるということになりますと、やはり相当人を使わなければならん。その入替はどのくらいやはり従来の人が使われるということになるのでしようか。そういう点について何か若し労働省でおわかりなら結構ですが……。
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福島慎太郎#27
○説明員(福島慎太郎君) 私どもといたしましては、日本の自衛隊に当然相当な数を取つてもらいたいという思想を初めから持つておりました。日本の自衛隊というものは昔の日本の軍隊とは違うので、一人前の自衛隊員が雑役までやるというようなことは将来とも考えられないのではないか。従つて雑役についてはアメリカのやつているような、やはり契約労務というものの採用を考慮すべきだということをかねて自衛隊に対しては主張いたしておるのでありますが、まだ根本的にそういうところまでにはなつておりませんが、自衛隊といたしましては、自衛隊員のほかに防衛岸の職員として相当数を採用するということは考えておりまして、北海道の関係では一千人をちよつと超えるくらいの新規採用、自衛隊職員の採用ということが考えられておると聞いております。これに対しましては私どもは駐留軍関係でこの際やめる人たちを優先的に雇用してほしいという打合せをいたしておりまして、まだはつきりしたところまでは参りませんが、先ず実質的には優先雇用ということに大体なるであろう。やかましく申しますと、防衛庁の職員ということでありますので、これは公務員になる。従来の駐留軍の労務者が公務員ということになりますと、やれ試験とか人事院規則とかそういうような関係がある。駐留軍の労務者諸君に試験をさせて、受からん者もあるというような失礼なことは申上げませんが、成るべく試験などは省いてもらつて、優先雇用が実質上できるように……、規則の面からそういうはつきりした約束はできないでも、運用の面においてそういう線を出してもらうようにということで、この辺のことは大体やつてくれるということになるであろうと考えております。
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田村文吉#28
○田村文吉君 今の防衛庁の隊員自体は、それらの数は今そう大したものでないと思いますが、それ以外に今まで駐留軍が使つた工合に、或る程度土木関係等のものに使う見込は今のところないのですね。
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福島慎太郎#29
○説明員(福島慎太郎君) 今のところでは、これは防衛庁のことでございますので、権威を持つて申上げるわけには参りませんけれども、大体自衛隊員の一割くらいの職員を平行して使うというような計画になつておると聞いておりますが、従いまして北海道の場合には一千人を上廻りましても二千人にはならないということになる。
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