予算委員会

1955-05-11 衆議院 全248発言

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会議録情報#0
昭和三十年五月十一日(火曜日)
    午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 牧野 良三君
   理事 上林山榮吉君 理事 重政 誠之君
   理事 中曽根康弘君 理事 小坂善太郎君
   理事 西村 直己君 理事 赤松  勇君
   理事 今澄  勇君
      赤城 宗徳君    井出一太郎君
      稻葉  修君    宇都宮徳馬君
      小川 半次君    北村徳太郎君
      河本 敏夫君    小枝 一雄君
      椎熊 三郎君    楢橋  渡君
      藤本 捨助君    堀内 一雄君
      松浦周太郎君    三浦 一雄君
      村松 久義君    相川 勝六君
      植木庚子郎君    太田 正孝君
      北澤 直吉君    倉石 忠雄君
      周東 英雄君    野田 卯一君
      橋本 龍伍君    平野 三郎君
      福永 一臣君    阿部 五郎君
      久保田鶴松君    志村 茂治君
      田中織之進君    福田 昌子君
      柳田 秀一君    井堀 繁雄君
      岡  良一君    小平  忠君
      杉村沖治郎君    西村 榮一君
      川上 貫一君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  鳩山 一郎君
        外 務 大 臣 重光  葵君
        大 蔵 大 臣 一萬田尚登君
        文 部 大 臣 松村 謙三君
        厚 生 大 臣 川崎 秀二君
        農 林 大 臣 河野 一郎君
        通商産業大臣  石橋 湛山君
        運 輸 大 臣 三木 武夫君
        労 働 大 臣 西田 隆男君
        建 設 大 臣 竹山祐太郎君
        国 務 大 臣 大麻 唯男君
       国 務 大 臣 大久保留次郎君
        国 務 大 臣 川島正次郎君
        国 務 大 臣 杉原 荒太君
        国 務 大 臣 高碕達之助君
 出席政府委員
        内閣官房長官  根本龍太郎君
        内閣官房副長官 松本 瀧藏君
        内閣官房副長官 田中 榮一君
        調達庁長官   福島慎太郎君
        国税庁長官   平田敬一郎君
        運輸政務次官  河野 金昇君
 委員外の出席者
        専  門  員 小林幾次郎君
        専  門  員 園山 芳造君
        専  門  員 小竹 豊治君
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五月十一日
 委員楢橋渡君及び古井喜實君辞任につき、その
 補欠として堀内一雄君及び椎熊三郎君が議長の
 指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
 昭和三十年度一般会計予算
 昭和三十年度特別会計予算
 昭和三十年度政府関係機関予算
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牧野良三#1
○牧野委員長 これより会議を開きます。
 昭和三十年度一般会計予算外二案を一括して議題といたします。
 質疑を継続いたします。小平忠君。
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小平忠#2
○小平(忠)委員 私は三十年度の国家予算につきまして、特に重要な諸点につきまして、総理大臣及び関係閣僚に質問いたしたいと思います。総理は連日御精勤でお疲れのことでもございましょうし、どうぞすわったまま答弁されてけっこうでございます。
 まず第一に、私は三十年度の国家予算の審議に当りまして、最も重要なるわが国の自立経済達成について、総理大臣にその根本方針についてお伺いいたしたいと思うのであります。このことは、外交、防衛、さらにわが国内政の諸問題に最も重要なる関係を有することでありますし、さらに三十年度予算の審議に当りましても、きわめて重大なる問題でありますので、この基本方針というか、根本的な考え方について、まず総理大臣の所見をお伺いいたしたいと思います。
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鳩山一郎#3
○鳩山国務大臣 わが国経済の健全な発達をはかりまして、その伸張を期するためには、長期かつ総合的な経済計画を作りまして、完全雇用の体制を整えるとともに、生産性の向上をはかることがきわめて必要であると考えられます。三十年度は、六カ年計画の初年度といたしまして、さしあたり経済の安定を旨とし、将来の発展基盤を育成することに主眼を置くことといたしまして、一般会計予算規模は、財政収入一兆円の範囲内にとどめ、資金の効率的、重点的な配分、運用に努めることによりまして、重要政策の実施に遺憾なきを期したいと讃えております。
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小平忠#4
○小平(忠)委員 ただいまの総理の御答弁は、総理の施政方針の中にも若干触れておられることでありますし、予算委員会でありますから、その施政方針演説をもととして、最も重要なるわが国の鉄鋼、石炭、電源の開発、あるいは重要農林水産物の増産計画等について、私はその基本的な考え方を承わりたかったのであります。政府はかねてから選挙の際にも公約いたしているのでありまして、総合経済六カ年計画を、一月十八日の閣議においてその構想をきめられ、さらに去る四月十九日に総合経済六カ年計画の大綱なるものをきめられているわけでありますが、この総合経済六カ年計画に基く鉄鋼、石炭、あるいは電源の開発、あるいは重要農林水産物などの増産計画について、政府の所信を承わりたいと思うわけであります。
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鳩山一郎#5
○鳩山国務大臣 関係閣僚より答弁させます。
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高碕達之助#6
○高碕国務大臣 お答え申し上げます。六カ年計画の根本の方針は、六年後日本の人口がどういうふうに推移するか。それに従ってどれくらいの労働力がふえるか。その労働力をいかにして各方面に就業せしめて、失業者をいかにして少くするかということと同時に、並行的に日本の経済を自立せしめる、こういうことが主眼で六カ年計画を立てたゆえんでございます。その中にはただいま御質問の食糧政策、鉄鋼政策、石炭政策、電源開発というものを詳細に含んでおりますが、大体論で申しますと、鉄鋼は国民の経済力の伸展に従って相当数量増加していくわけであります。石炭は順次増加する。電力も同様でございますが、これは従前の経過にかんがみまして、詳細なる数字はただいま記憶いたしておりませんが、とにかく逐次合理化をいたしまして、生産原価を下げつつ、国際競争力に耐え得るようにして、日本の経済を自立して行きたい。と申しますことは、現在の日本の経済から申しまして、どうしても輸出を振興しなければならぬということが根本でございますから、それに合うようにやっていきたい所存でございますが、同時にこれが運用といたしましては、生産性本部というものを今度作りまして、生産の合理化をやる。生産の合理化は従前の資本主義経済の合理化ではなくて、もっと広範囲にわたって労使協調をするとか、あるいは失業対策とか、あるいは社会保障までも加えた生産性の向上をはかろうというので、新たに今度生産性本部というものを発足いたすことに相なっております。以上をもって私のお答えといたします。
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小平忠#7
○小平(忠)委員 私は政府から六カ年計画の特に重要産業部面である鉄鋼、石炭、電源の開発とか重要農産物についての増生計画を知りたかったのであります。このことは予算の審議について重要な関連があるからであります。従いまして、こういう最も重要な点について数字は今ここでちょっと記憶がないと、こうおっしゃられたのでありますが、その数字が私は知りたいのであります。
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高碕達之助#8
○高碕国務大臣 お答え申し上げます。詳細な数字は今ここで申し上げて間違いが起ると困りますから、あとでよく取り調べました上において御回答いたします。
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小平忠#9
○小平(忠)委員 詳細な数字でなくてけっこうであります。私の申し上げておるのは、この次に私は食糧問題についてお伺いいたしたい関係上、特に六カ年計画の最終年度における米麦は、いかほどの増産計画を考えておられるかという点についてでもけっこうであります。
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高碕達之助#10
○高碕国務大臣 電力は昭和三十五年度におきまして、八百三十億キロワット・アワーでございます。石灰は五千万トン、銑鉄は五百二十万トン、鋼塊は九百十万トン、特殊鋼材が六百万トン、こういうふうになっております。以上が生産の目標であります。
 米麦は合計といたしまして、九千三百八十三万四千石、こういう予定であります。
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小平忠#11
○小平(忠)委員 増産量は幾らですか。
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高碕達之助#12
○高碕国務大臣 八千五百四十二万八千石が平年度の収穫予定量でございます。
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小平忠#13
○小平(忠)委員 民主党の選挙の際の緊急政策具体策について、特に私は一点を指摘したいのは、昭和三十五年度末米麦合せて玄米換算一千三百六十二万石の増産をしようというふうに出して、選挙のときに戦っているわけでありますが、この一千三百六十二万石という増産量の根拠は、ただいま経審長官のおっしゃられた数字に基いたものでございますか。
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高碕達之助#14
○高碕国務大臣 お答えいたします。六年を期して先ほど申し上げました数字に増産をする、こういう計画でございます。
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小平忠#15
○小平(忠)委員 大蔵大臣にお伺いいたしますが、政府は三十年度の予算編成につきまして、ただいま経審長官の説明された総合経済六カ年計画に基いて、本年度の予算は編成されておられますか。
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一萬田尚登#16
○一萬田国務大臣 さようでございます。
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小平忠#17
○小平(忠)委員 わが国自立経済の達成の上に最も重要なるわが国食糧自給度の向上について、政府は選挙の際にも次のごとく公約をいたしております。農林漁業の振興と食糧自給度の向上こそ国民生活安定と経済自立の基盤であるとし、総合経済六カ年計画の一環として総合的な食糧増産計画を樹立し、輸入食糧を抑制する方針のもとに農地開発、土地改良、災害復旧などを効率的に施行する方針であるというように、緊急政策具体策の中にも、あるいは選挙の当時の民主党政策要綱というこの中の九番日の農林漁業及び食糧対策という中にも明確にうたっておるのでありますが、政府はこの方針に基いて本年度の予算を編成されたことは開違いございませんか。
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高碕達之助#18
○高碕国務大臣 本年度は御承知のごとく一兆円のワク内においてやらなければならぬというので、方針はただいま申しました方針でやっておりますが、長短相補うと申しましょうか、緩急相補うと申しましょうか、急速の分だけは食糧増産の根本方針に差しつかえないような予算を組みました。ただし急速にといっても、急に増産できないというものは来年度の予算にまたこれを組み直すとかいろいろのことを考えまして、その上にまた愛知用水だとかあるいはそのほかの問題によって、逐次六年間に当初の目的を貫徹するような方針で、本年度の予算を組んだのであります。
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小平忠#19
○小平(忠)委員 それでは具体的にお伺いいたしますが、政府は本年度予算に三十年度の米麦の増産量を幾ら計画されておりますか。
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河野一郎#20
○河野国務大臣 お答えいたします。三十年度の予算の編成に当りましては、今の六カ年計画の線に沿ってやることはもちろんでございますけれども、さしあたりただいま経審長官からお答えいたしました通りに、一兆の予算のワク内でいくという制約がありますので、今御質問のような点についてはまだ計算いたしておりません。
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小平忠#21
○小平(忠)委員 計算をしていないのでございますか。
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河野一郎#22
○河野国務大臣 そうでございます。
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小平忠#23
○小平(忠)委員 農林大臣は三十年度の増産量についても計算されていられないというが、一体そういう無計画なことで予算を編成されたのでございますか。
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河野一郎#24
○河野国務大臣 お答えいたします。ただいま申し上げました通りに、六カ年計画の全体の大綱はただいまお答え申し上げた通りでございますが、三十年度はこれとは別に一兆円予算のワク内で編成するということがありますので、それと見合いましてやりましたから、多少変則になっておるのでございます。この点を御了承願いたいと思います。
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小平忠#25
○小平(忠)委員 それでは大蔵大臣が、ただいま三十年度の予算は経審長官が説明された総合経済六カ年計画に基いて編成したとおっしゃったことは、それはうそでございますか。
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河野一郎#26
○河野国務大臣 今申し上げましたように、三十年度の予算の編成の大本といたしましては経済六カ年計画の線に沿っておりまするけれども、個々の面におきましては、今申し上げましたように、制約を受けておりますので、それと見合って最善を尽して予算の編成をいたしたのであります。決してうそではないのでございます。
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小平忠#27
○小平(忠)委員 これは農林大臣はきわめて重大な発言をされているわけであります。少くとも国は予算編成の大綱方針をきめられて、さらに総合計画も立てられて、現に経審長官なり、大蔵大臣はこの計画に基いて予算の編成をした、こう説明しておるわけであります。これに対してあなたの説明に上ると、一応計画は計画でそちらにあるけれども、一兆円という予算の限られた範囲内においてこれは別にやったのだということになる。これは全然計画性がない、一貫性のないものであります。
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河野一郎#28
○河野国務大臣 お答えいたします。先ほど私のお答え申し上げましたのを一応訂正いたしたいと思います。二十九年度におきましては百十三万石の増産を目標にして、二十九年度の予算は編成されておりますし、三十年度の場合におきましては米麦に換算いたしまして百二万石——この予算によってやりますれば百一万石の増産になるという数字が出るそうでございます。これは大へん御無礼を申し上げました。
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小平忠#29
○小平(忠)委員 やはり一応増産量は出るはずだと思うのです。そうすると、農林大臣のただいま説明された二十九年度は百十三万石、三十年度は百一万石、このような増産計画でやったならば、先ほど経審長官の説明された六カ年計画などはとうていもう及びもつかない、まことに今後のわが国の食糧自給度を高めるなどということは、これは全く空文にひとしいようなことになると思うのでございますが、農林大臣いかがでございますか。
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