農林水産委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十一年四月十日(火曜日)
午前十一時開議
出席委員
委員長 村松 久義君
理事 吉川 久衛君 理事 笹山茂太郎君
理事 白浜 仁吉君 理事 助川 良平君
理事 田口長治郎君 理事 中村 時雄君
理事 芳賀 貢君
足立 篤郎君 安藤 覺君
井出一太郎君 伊東 岩男君
石坂 繁君 大森 玉木君
木村 文男君 楠美 省吾君
小枝 一雄君 鈴木 善幸君
中馬 辰猪君 綱島 正興君
原 捨思君 本名 武君
松浦 東介君 松野 頼三君
赤路 友藏君 淡谷 悠藏君
伊瀬幸太郎君 稲富 稜人君
石田 宥全君 川俣 清音君
神田 大作君 田中幾三郎君
中村 英男君
出席政府委員
農林政務次官 大石 武一君
林野庁長官 石谷 憲男君
委員外の出席者
農林事務官
(林野庁林政部
長) 奥原日出男君
専 門 員 岩隈 博君
—————————————
四月四日
委員松田鐵藏君辞任につき、その補欠として石
坂繁君が議長の指名で委員に選任された。
同月七日
委員安藤覚君、楠美省吾君及び中村英男君辞任
につき、その補欠として草野一郎平君、加藤鐐
五郎君及び岡本隆一君が議長の指名で委員に選
任された。
同 日
草野一郎平君及び加藤鐐五郎君辞任につき、そ
の補欠として安藤覚君及び楠美省吾君が議長の
指名で委員に選任された。
同月九日
岡本隆一君辞任につき、その補欠として中村英
男君か議長の指名で委員に選任された。
—————————————
四月六日
農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定
措置に関する法律の一部を改正する法律案(笹
山茂太郎君外三名提出、衆法第三五号)
同月七日
台風常襲地帯における農林水産業の災害防除に
関する特別措置法制定に関する請願外一件(大
坪保雄君紹介)(第一八五三号)
富山県の森林雪害対策確立に関する請願(内藤
友明君紹介)(第一八七一号)
浜名湖庄内村地先水面の干拓工事反対に関する
請願(長谷川保君紹介)(第一八九三号)
種市漁港修築に関する請願(鈴木善幸君紹介)
(第一九一九号)
の審査を本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
森林開発公団法案(内閣提出第一四五号)
—————————————
この発言だけを見る →午前十一時開議
出席委員
委員長 村松 久義君
理事 吉川 久衛君 理事 笹山茂太郎君
理事 白浜 仁吉君 理事 助川 良平君
理事 田口長治郎君 理事 中村 時雄君
理事 芳賀 貢君
足立 篤郎君 安藤 覺君
井出一太郎君 伊東 岩男君
石坂 繁君 大森 玉木君
木村 文男君 楠美 省吾君
小枝 一雄君 鈴木 善幸君
中馬 辰猪君 綱島 正興君
原 捨思君 本名 武君
松浦 東介君 松野 頼三君
赤路 友藏君 淡谷 悠藏君
伊瀬幸太郎君 稲富 稜人君
石田 宥全君 川俣 清音君
神田 大作君 田中幾三郎君
中村 英男君
出席政府委員
農林政務次官 大石 武一君
林野庁長官 石谷 憲男君
委員外の出席者
農林事務官
(林野庁林政部
長) 奥原日出男君
専 門 員 岩隈 博君
—————————————
四月四日
委員松田鐵藏君辞任につき、その補欠として石
坂繁君が議長の指名で委員に選任された。
同月七日
委員安藤覚君、楠美省吾君及び中村英男君辞任
につき、その補欠として草野一郎平君、加藤鐐
五郎君及び岡本隆一君が議長の指名で委員に選
任された。
同 日
草野一郎平君及び加藤鐐五郎君辞任につき、そ
の補欠として安藤覚君及び楠美省吾君が議長の
指名で委員に選任された。
同月九日
岡本隆一君辞任につき、その補欠として中村英
男君か議長の指名で委員に選任された。
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四月六日
農林水産業施設災害復旧事業費国庫補助の暫定
措置に関する法律の一部を改正する法律案(笹
山茂太郎君外三名提出、衆法第三五号)
同月七日
台風常襲地帯における農林水産業の災害防除に
関する特別措置法制定に関する請願外一件(大
坪保雄君紹介)(第一八五三号)
富山県の森林雪害対策確立に関する請願(内藤
友明君紹介)(第一八七一号)
浜名湖庄内村地先水面の干拓工事反対に関する
請願(長谷川保君紹介)(第一八九三号)
種市漁港修築に関する請願(鈴木善幸君紹介)
(第一九一九号)
の審査を本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
森林開発公団法案(内閣提出第一四五号)
—————————————
村
伊
伊瀬幸太郎#2
○伊瀬委員 淡谷委員から前会も森林開発法案についていろいろと質問なさったのでありますが、なお私もこの問題に対して二、三の質問をいたしたいのでございます。
本法案の開発資金について、余剰農産物の見返り資金を開発事業に使用されるのでありますが、余剰農産物を政府は長期に受け入れられるような計画でなければ、本事業は遂行できないと思います。すでに昨年度においては愛知用水公団とか、あるいは機械開墾公団等の事業で、五ヵ年計画にわたって見返り資金を使用することになっておりますが、今またこの森林開発公団によって本事業が遂行されることになりますと、一体政府は余剰農産物を長期に輸入せられる方針であるかどうか、これをまず伺いたいと思います。
この発言だけを見る →本法案の開発資金について、余剰農産物の見返り資金を開発事業に使用されるのでありますが、余剰農産物を政府は長期に受け入れられるような計画でなければ、本事業は遂行できないと思います。すでに昨年度においては愛知用水公団とか、あるいは機械開墾公団等の事業で、五ヵ年計画にわたって見返り資金を使用することになっておりますが、今またこの森林開発公団によって本事業が遂行されることになりますと、一体政府は余剰農産物を長期に輸入せられる方針であるかどうか、これをまず伺いたいと思います。
大
大石武一#3
○大石(武)政府委員 お答え申し上げます。余剰農産物はわが国の農民の生活なり、農業を圧迫しないような方式において、できるだけ長期に、わが国の食糧不足を補う分において入れたいと念願いたしております。
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伊瀬幸太郎#4
○伊瀬委員 余剰農産物を農民を圧迫しないような方法で、できるだけ長期にわたって輸入する、こういうことでございますが、実際余剰農産物を受け入れたならば、農民は現実に困る。困らぬようにして受け入れるというのは、一体どういうことなんでございましょうか。
この発言だけを見る →大
大石武一#5
○大石(武)政府委員 御承知のように、現在わが国では食糧が足りませんので、数百万トン輸入している状態でございます。その範囲内において、また今までは条件も多少つけられたこともございますか、これからはますますわれわれの方としても発言力が強くなって参りますので、条件などできるだけ緩和いたしまして、これをつけられないようにして、買手市場として、わが方の立場なり発言力を強力にして、受け入れたいと考えております。
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伊瀬幸太郎#6
○伊瀬委員 余剰農産物が受け入れられることによって、今農村は、たとえば麦価の問題、小麦の問題、こういうもので農民は困っている。だから現実に日本は食糧が不足であるというならば、日本農民によって食糧を増産して解決するような方途を講ぜずに、アメリカ余剰農産物によってこの不足を補う、そういう方針でございましょうか。
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大石武一#7
○大石(武)政府委員 もちろん食糧は、わが国で自給できるだけの食糧は作りたいと念願いたしておりますけれども、御承知のように、急速に自給できるだけの態勢はできておりません。良種増産の五ヵ年計画を立てまして、でき得る限り食糧を増産する方針でごさいますが、年々ふえる人口その他を考慮いたしますと、やはり五年後の五ヵ年計画完成後においても、現在の輸入量はふやさないけれども、輸入量はあまり減らないような見通しになっているわけであります。こんなわけで、相当な食糧を今後も当分の間入れなければならない状態でございますので、一応その範囲内において、ことにアメリカから入って参ります余剰農産物は、わが国食糧不足のおそらく何分にしか当らない、あまり多いものでございませんので、その範囲内においてこれを受け入れて参りたいと念願する次第でございます。
この発言だけを見る →伊
伊瀬幸太郎#8
○伊瀬委員 昨年計画された愛知用水公団、機械開墾公団というような事業で相当の資金が必要とされているのに、さらに森林開発公団ということになると、だんだん末広がりになりまして、ますます余剰農産物を受け入れなければ、その資金によってやらなければならぬということになると、従って日本の農民への圧迫ということは必然的だと思うのでございますが、そういうような見通しはどういうようにされいるか。
この発言だけを見る →大
大石武一#9
○大石(武)政府委員 伊瀬委員の御心配はごもっともであります。われわれといたしましても、余剰農産物を今後も受け入れて参りますには、十分に、先ほどからくどく申し上げましたように、農民の負担にならないように、日本の農業を圧迫しないようにというこを十分に考慮いたしまして、受け入態勢を万全に整えて参りたいと念願る次第でございます。
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伊瀬幸太郎#10
○伊瀬委員 それではまず、とりあえず明年度における余剰農産物の輸入がすでに考えられていなければならぬと思うのですが、米国との交渉がこの夏にはもう行われなければならぬと思うのですが、そうすると明年度はどのくらいの程度の条件で受け入れられる用意があるか、これを具体的に一つお聞かせを願いたい。
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伊
伊瀬幸太郎#12
○伊瀬委員 余剰農産物見返り資金が期待されなかった場合、資金運用部資金に仰がねばならぬということになるのでございますが、そういうような優先的に使用されるというような考えはあるのであるか。
この発言だけを見る →大
大石武一#13
○大石(武)政府委員 御承知のように、この森林開発の資金というものは低利で長期にわたるものでなければできないわけでございます。従いまして、できるだけ見返り円資金のような低利で長期のものを使いたいという方針でございます。来年度は確かに受け入れると考えますので、一応来年度まで受け入れにおいて、大体根本的な計画を遂行し終るようにという方針を立てて考えているわけでございます。
この発言だけを見る →伊
伊瀬幸太郎#14
○伊瀬委員 できるだけ低利の資金というお考えですが、たとえば受益者の森林所有者のような人によって、建設公債というようなものを発行されるようなお考えがあるかないか。
この発言だけを見る →大
大石武一#15
○大石(武)政府委員 今のところはそういう考えはございません。実はこの法案を作る過程におきましてはいろいろなことが議論されました。そしてやはり山林所有者から相当の出資をさしたらどうかということもいろいろ考えたのでございますが、結局このようなところに落ち着いたわけでございます。
この発言だけを見る →伊
伊瀬幸太郎#16
○伊瀬委員 前会に淡谷委員から質問されたので、大体の全貌は明らかにされたのでございますが、最初の計画は六ヵ年計画で六十億というようになっておったのが、三ヵ年にして三十億に変更された。このように事業が半減されましたならば、たとえば三年で打ち切ったとしたならば、その事業が中途半端に終るようなことになりはせぬか、こういうことが非常に案じられるのでございますが、その点の見通しはどういうことになるのですか。かりに三年で終りまして、さらに三年の三十億が獲得できればよろしいのですが、それができなかった場合に、一体もうそれではっきり打ち切られるのか、その点具体的な御計画を持っておられるかどうか。
この発言だけを見る →大
大石武一#17
○大石(武)政府委員 この森林開発の事業が取り上げられまして、熊野川流域を御視察を仰いだりいたしまして御相談申し上げましたときにおきましては、やはりただいまおっしゃった通りの、六年間六十億という資金によって開発をするという一応の計画でございましたか、その後いろいろの経緯がございまして、とりあえず三年間で三十億という資金を投入いたしまして、根本的な事業の完遂を見て、その残り三ヵ年で二十億余りの金を投じまして、考えられます全体の計画を終えたいという方針に変ったわけでございます。従いまして三年間で三十億の資金を投入いたしますれば相当の開発ができまして、われわれの考えております基本的な分は大体完了するという一応の計画を立てております。なお詳しい計画につきましては林野庁長官にお答えいたさせます。
この発言だけを見る →石
石谷憲男#18
○石谷政府委員 私どもといたしましては、あの二つの流域の全面開発というものを計画的に進めて参りたい、こういう考え方は依然として持っておるわけでございますが、ただし資金等の見通しにつきまして、きわめて安全に見通しがつけ得られるという段階のものを、ひとまず三十億ということに予定をいたしたわけでございます。それで三十億の資金を投入いたしました場合に、その開発効果というものは一体上るかどうかという問題でございますか、ただいま政務次官から御説明のありましたように、基幹的な部分の開発路線は完了いたします。すなわち受益面積の大小にかかわりませず、この三十億の資金投下によりまして開発される路線からさらに支線を分岐いたしませんと、十分な経済効果が期待できないといったようなものに対します場合の支線の予定のごときものは、この三十億からは除外されております。但し骨になる部分だけは入るわけであります。
それからこの流域には電源開発の問題があるわけでありますが、電源開発につきましては、まだ実施のスケジュールが具体的にきまっておらぬようであります。従いまして電源開発の関係において関連して開発をしなければならないといったような路線につきましては、この計画から除外をいたしております。それからこの開設予定路線のもととなるような県道のようなものがあるわけでありますが、こういったものが改修をされませんと開発いたしました路線の効果が上って参らないというような場合におきましても、この計画からひとまず落しておる、こういうことでございます。そこで、そういう関連する具体的な計画のないものを除きまして、基幹となるものの開設は、大体これだけでもって終るということに相なるだろうかと思います。従いましてこの三年間を経過いたしました暁におきましては、当然電源開発の関連において新しく開発しなければならぬという問題も出て参りますし、あるいは県道等の改修が進められまして、これとの関連において次の開発を考えなければならぬといったような問題も出て参ります。そのとき新しい資金の見通しというものを得まして、いわゆる完全開発の目標を達成する、こういうふうな二段構えの考え方で進んでおります。かりに万々一この三ヵ年計画の三十億の資金の投入によりまして、いかようにいたしましてもひとまずこの事業を打ち切らなければならないというような最悪の事態に到達いたしました場合におきましても、その限りの意味ははっきりと打ち出しができるというように考えておるのであります。
この発言だけを見る →それからこの流域には電源開発の問題があるわけでありますが、電源開発につきましては、まだ実施のスケジュールが具体的にきまっておらぬようであります。従いまして電源開発の関係において関連して開発をしなければならないといったような路線につきましては、この計画から除外をいたしております。それからこの開設予定路線のもととなるような県道のようなものがあるわけでありますが、こういったものが改修をされませんと開発いたしました路線の効果が上って参らないというような場合におきましても、この計画からひとまず落しておる、こういうことでございます。そこで、そういう関連する具体的な計画のないものを除きまして、基幹となるものの開設は、大体これだけでもって終るということに相なるだろうかと思います。従いましてこの三年間を経過いたしました暁におきましては、当然電源開発の関連において新しく開発しなければならぬという問題も出て参りますし、あるいは県道等の改修が進められまして、これとの関連において次の開発を考えなければならぬといったような問題も出て参ります。そのとき新しい資金の見通しというものを得まして、いわゆる完全開発の目標を達成する、こういうふうな二段構えの考え方で進んでおります。かりに万々一この三ヵ年計画の三十億の資金の投入によりまして、いかようにいたしましてもひとまずこの事業を打ち切らなければならないというような最悪の事態に到達いたしました場合におきましても、その限りの意味ははっきりと打ち出しができるというように考えておるのであります。
伊
伊瀬幸太郎#19
○伊瀬委員 これはなかなか重要な問題でして、かりに六年の見通しが持てないから三年で打ち切るというようなことになると、この間お尋ねしたような、公団ということに対して私どもは考えなければならぬと思うのであります。最初六年間ということであったがために公団でやる計画がよかろうというように私どもも考えたのですが、かりに三年でこの資金が打ち切られるとして、あとこれに対する受益者負担の徴収とか林道使用料の徴収というような問題を一体公団でやられるか、あるいはまたそれを府県に委託なさるかというような問題も出てくると思うのです。はっきり六年でやるという見通しであるならばとにかく、今の長官のお話を聞いておっても、それがどうも納得できぬような短期の三ヵ年、こういうふうにわれわれは了承しなければならぬのですが、そういうことになると、これに対して公団それ自体に対する考え方もやはり持たなければならぬと思う。最初御計画なさったときには、たとえば林野庁の特別会計でなさるというような考え方、あるいはまた県に委嘱されるというようないろいろな考え方があったが、なぜ公団方式ということに決定なさったか、そのいきさつをできるだけ詳しくお聞かせ願いたいと思います。
この発言だけを見る →石
石谷憲男#20
○石谷政府委員 その点でございますが、この公団方式に最終的にとりきめまして提案をいたします段階までの経過のあらましを御説明申し上げます。現在ありますものを使ってただちに事業実施ということに移って参ります場合と、それから何はともあれ新しいものを作ってやって参ります場合と二方式が考えられるわけでございます。そこでたまたま林野庁におきましては、国有林野事業特別会計という国有林野事業の実施機関がございますので、これを使いましてただちにこの地域の開発をやったらいいじゃないか、もちろん資金につきましてはこの資金を使ってやったらいいじゃないか、こういう考え方が一つあったのでございます。そこで私どもといたしましては、一番簡便な方法でもあろうかということでいろいろ検討いたしたのでございますが、御承知のようにこの両地域におきましては、今まで国有林野事業というものはほとんどございません。従いましてかりに現在の国有林野事業の組織を使うといたしましても、この二つの地域に限りましては新しいものを開設するということに相なることはやむを得ないことでございます。ほとんどが民有林の占める地域でございまして、国有林というものはないわけであります。そういう点から申しますと、既存の機関をそのまま使うと申しましても、実態的には現地機関としては新しいものを作らなければならぬということに相なるわけであります。それから現在国有林野事業特別会計におきましては、いわゆる歳計剰余金の内部保留を実は若干持っておるわけであります。そこでそういうものを持っておるにもかかわらず、なぜ低利といいながら利息のつく金を借りて国有林野事業として開発をしなければならぬかということにつきましては、非常な問題があるわけであります。むしろ現在国有林野事業の中に保留されておる金を使ってやったらいいじゃないか、こういうことになるわけであります。ところがこの金でございますが、これはいわば当面の事業をやって参ります運転資金等のために始終出入りをいたしておる金でございまして、現在の状況からいたしまして、相当長い期間にわたって固定をいたしますこの種の事業にこの資金をそのまま投下するということは、なかなか困難だというようなことに実は相なってくるわけであります。それから大体民有林地帯の開発でございますので、そこに現在国有林の機関ができて参りましていろいろやって参るということになりますと、特に事業に親しみがなかっただけに、地方的な問題も必ずしもなくはないという心配も相当いたしたのでございます。現在林野事業におきましては、全額国と地方で負担してやって参ります直轄事業、治山といっておる事業がございますが、これを国有林野事業に委託をしてやっておるわけであります。こういった経験に徴しましても、なかなかそこにスムーズな事業の進歩が期待し得ないといったような面も出て参っておりますので、あえてそのような愚を繰り返さない方がいいのじゃないかということが、実は林野事業特別会計を使わないでやっていくということにいたした第一の理由でございます。
そこで新しいものを作るということになりますと、いわゆる公団のようなものを作りますか、あるいは森林開発特別会計という全く別個な新しい特別会計を作るか、こういうことになってくると思います。そこで後者の森林開発特別会計を作る場合におきましては、これはあくまでも国の機関でございますが、そこでそういう特別会計を作りまして、しかも現地の実施機関といたしましては、同じように国有林野事業の出先を使うといういわゆる委託方式があると思います。ところがこれは先ほど申し上げましたような場合と同じことになりますので、これはやはりとれない。そうすると、結局森林開発特別会計を作りまして、県に全面委託するか、あるいは公団を作りまして、いわゆる直営方式をとるかということになったわけであります。
そこで県に全面委託の場合でございますが、先回も伊瀬先生の御質問のときにちょっと申し上げたかと思いますけれども、今まで県におきましては、林道開設の仕事につきましては、相当な経験もございますので、やはり設計能力等についてもそう大きく欠けるところはないと思いますが、造林の場合におきましては、いわゆる指導行政ばかりやっておりまして、造林を実際に行なったという経験のある技術者がおりません。そういう点で、林道とともに造林を取り上げております点よりいたしましては、県に事業の全体を委託するということはその点で問題がある。
それから、最近の地方の財政事情等の点からいたしますと、多額の資金を一ときに委託という形によりまして県に渡すということについて、不安な点も実はあるわけであります。同時に、実際と事業を実施して参ります場合の請負者の選定の場合等につきましても、従来私どもが相当大規模な仕事をやって参りました経験に徴しますと、県に全面的に委任して、県知事の責任においてやって参るということの中にも、若干の不安がある。その反面におきまして、たとえば賦課金の徴収でありますとか、あるいは地元に対します協力でありますとかいったような機関といたしましては、県が非常に役立つわけであります。そこで私どもといたしましては、県のすぐれた経験と、それからいわゆる国有林野事業の現地におけるさまざまな事業に対する長い経験といったようなものが同時的に生かされる方法といたしましては、県、国有林の双方の協力のもとに要員の供出もできるし、事業の推進も考えられるような現地機関を作るのが、やはり一番よいのじゃないかといったような考え方を、実は最後的にとることにいたしたのであります。そういうことになりますと、やはり公団運営方式にならざるを得ない。従いまして、最上唯一の案というのじゃございませんけれども、比較的いい案としてそういうことに落ちついたということでございます。
この発言だけを見る →そこで新しいものを作るということになりますと、いわゆる公団のようなものを作りますか、あるいは森林開発特別会計という全く別個な新しい特別会計を作るか、こういうことになってくると思います。そこで後者の森林開発特別会計を作る場合におきましては、これはあくまでも国の機関でございますが、そこでそういう特別会計を作りまして、しかも現地の実施機関といたしましては、同じように国有林野事業の出先を使うといういわゆる委託方式があると思います。ところがこれは先ほど申し上げましたような場合と同じことになりますので、これはやはりとれない。そうすると、結局森林開発特別会計を作りまして、県に全面委託するか、あるいは公団を作りまして、いわゆる直営方式をとるかということになったわけであります。
そこで県に全面委託の場合でございますが、先回も伊瀬先生の御質問のときにちょっと申し上げたかと思いますけれども、今まで県におきましては、林道開設の仕事につきましては、相当な経験もございますので、やはり設計能力等についてもそう大きく欠けるところはないと思いますが、造林の場合におきましては、いわゆる指導行政ばかりやっておりまして、造林を実際に行なったという経験のある技術者がおりません。そういう点で、林道とともに造林を取り上げております点よりいたしましては、県に事業の全体を委託するということはその点で問題がある。
それから、最近の地方の財政事情等の点からいたしますと、多額の資金を一ときに委託という形によりまして県に渡すということについて、不安な点も実はあるわけであります。同時に、実際と事業を実施して参ります場合の請負者の選定の場合等につきましても、従来私どもが相当大規模な仕事をやって参りました経験に徴しますと、県に全面的に委任して、県知事の責任においてやって参るということの中にも、若干の不安がある。その反面におきまして、たとえば賦課金の徴収でありますとか、あるいは地元に対します協力でありますとかいったような機関といたしましては、県が非常に役立つわけであります。そこで私どもといたしましては、県のすぐれた経験と、それからいわゆる国有林野事業の現地におけるさまざまな事業に対する長い経験といったようなものが同時的に生かされる方法といたしましては、県、国有林の双方の協力のもとに要員の供出もできるし、事業の推進も考えられるような現地機関を作るのが、やはり一番よいのじゃないかといったような考え方を、実は最後的にとることにいたしたのであります。そういうことになりますと、やはり公団運営方式にならざるを得ない。従いまして、最上唯一の案というのじゃございませんけれども、比較的いい案としてそういうことに落ちついたということでございます。
伊
伊瀬幸太郎#21
○伊瀬委員 公団方式が一番いいというような意見に到達したようでございますが、私ども公団方式にはいろいろの批判を聞いているのです。たとえば、公団に対しては民間人の理事者を入れても、重要なポストは全部農林省の役人が横すべりをしておるという事実があるのでございますが、そういうような官僚人事という弊害が露骨に現われてきているのじゃないかと思うのです。現在農林省の部課長が公団幹部になっておられる人数並びに俸給、手当というのは、どういうふうになっているのか、一つ具体的にお示しを願いたいと思います。
それからもう一つ、公団方式にかりになりまして、これが三年先、あるいはその資金の見通しがついて六年先で、野業が完成されたときには、本公団は廃止されるか、それとも存続されていく見通しか、その点明らかにしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →それからもう一つ、公団方式にかりになりまして、これが三年先、あるいはその資金の見通しがついて六年先で、野業が完成されたときには、本公団は廃止されるか、それとも存続されていく見通しか、その点明らかにしていただきたいと思います。
石
石谷憲男#22
○石谷政府委員 先に御質問にありました、現在あります公団にかつての農林省の職員がどれだけ出ておって、その俸給がどれくらいかということにつきましては、現在詳細な資料を持ち合せておりませんので、いずれ後刻取り調べいたしまして申し上げます。ただ本公団におきましても、職員等の場合におきまして、現在農林省の職員であります者あるいは府県庁の職員であります者が公団職員として出て参ります場合におきましては、大体現在の俸給よりも一割五分ぐらい高目の俸給で出て参るような計算を一応いたしておるわけであります。
次に公団の存続期間の問題でございますが、一応林道の場合におきまして、受益者の負担金を十五年にわたりまして分割徴収するわけでございます。もちろんそのうち二年間だけは据え置きになっております。それから造林の場合におきましては、一年間据え置きまして、残りの十五年間に分割納入をするようになっております。そこで一応徴収事務が林道、造林を通じまして十六年間は続くわけでございます。一応最小限度この期間までは続けなければならぬ、かように考えておるわけであります。ただし、ただいまのお話のように、今申し上げましたのは一応三年間という事柄を前提にいたした場合の計算でございます。従いましてその後さらに仕事が完全開発を目ざしまして伸びて参る場合につきましては、それに応じまして公団の存続期間も当然延びてくることに相なると思います。
さらにこれを先々の一つの問題と思うのでございますが、たまたま剣山と熊野川流域に問題をしぼって開発を考えておるわけでございます。まだまだ全国的には他地域にも同種の未開発林がございます。こういうものにつきましても、将来の問題としては、こういった方式でやはり開発を進めていく、できるだけ短期間に開発が終るように進めて参りたい、こういうことを考えておりますので、かりにそういうふうな事業が主体で取り上って参るというようなことになりますと、それもまた将来の公団の存続を決定する大きな要因になって参る、こういうことを私ども考えておるわけであります。
この発言だけを見る →次に公団の存続期間の問題でございますが、一応林道の場合におきまして、受益者の負担金を十五年にわたりまして分割徴収するわけでございます。もちろんそのうち二年間だけは据え置きになっております。それから造林の場合におきましては、一年間据え置きまして、残りの十五年間に分割納入をするようになっております。そこで一応徴収事務が林道、造林を通じまして十六年間は続くわけでございます。一応最小限度この期間までは続けなければならぬ、かように考えておるわけであります。ただし、ただいまのお話のように、今申し上げましたのは一応三年間という事柄を前提にいたした場合の計算でございます。従いましてその後さらに仕事が完全開発を目ざしまして伸びて参る場合につきましては、それに応じまして公団の存続期間も当然延びてくることに相なると思います。
さらにこれを先々の一つの問題と思うのでございますが、たまたま剣山と熊野川流域に問題をしぼって開発を考えておるわけでございます。まだまだ全国的には他地域にも同種の未開発林がございます。こういうものにつきましても、将来の問題としては、こういった方式でやはり開発を進めていく、できるだけ短期間に開発が終るように進めて参りたい、こういうことを考えておりますので、かりにそういうふうな事業が主体で取り上って参るというようなことになりますと、それもまた将来の公団の存続を決定する大きな要因になって参る、こういうことを私ども考えておるわけであります。
伊
伊瀬幸太郎#23
○伊瀬委員 そうすると本事業が三年とかあるいは六年で完了した後も、なお公団を存続していく、たとえば他に新しい開発地域がまだ十数ヵ所もある、こういうようなものが全部完了するまでこれが存続していくというようなお考えですか。私はまた三年や六年の短期の事業が完了するならば、完了した後における維持費の徴収というようなものは、当然県に委託される方がいいと思うのですが、そういうお考えは今お持ちじゃないですか。
この発言だけを見る →石
石谷憲男#24
○石谷政府委員 一応この段階で考えておりますのは、先ほど御説明申し上げましたように、十七ヵ年間は存続するということでございまして、その間におきまして林道開発並びに造林の主たる大規模の事業というものが終るわけでございますが、その後はやはり林道の維持修繕あるいは災害の場合の復旧、造林の場合の保育、あるいは負担金の徴収、こういうふうな事務はずっと引き続き残るわけでございまして、極力公団の組織内容を簡素化いたしまして、ひとまず十七年間はこの公団を存続さして一応植林を達したい、かような考え方を持っております。
この発言だけを見る →伊
伊瀬幸太郎#25
○伊瀬委員 そういうことになると、十七年間は存続するというお考えですね。地元の負担金の問題とか利用料の問題とかいうような問題は、私は公団が徴収するよりも、府県に委託なさった方がスムーズにいくのじゃないかと思うのですが、そういうようなお考えはどうですか。
この発言だけを見る →石
石谷憲男#26
○石谷政府委員 必ずしもスムーズにいかないという結論も実は得ておりませんけれども、相当程度の仕事というものがございますので、一まず開発が終りました以降も、組織を簡素化いたしまして、一応最後までこの組織でやっていきたい、かように考えております。
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伊瀬幸太郎#27
○伊瀬委員 林野庁長官はそういうような、公団でやられる方がいいというような安易な考えでおられるように思うのですが、これは地元負担金というような問題になると、相当問題が起ると思うのです。われわれこの間現地調査で地元へ行って聞いても、地元の受け入れというのはきわめて安易な考えで、これは全部国でやってくれるんだ、あるいは県が一割さえ持てばいいんだ、そのほかは全部国でやってくれるんだからというような、受け入れ側はきわめて安易な考えでやっているように思うのです。ところが実際受益者が三八%負担ということになると、吉野郡の下北山とか上北山というような村有林がたくさんある。そういうようなものがそういう長期にわたる負担金が耐えられるかどうかという問題もある、実際問題として。だからこれはよほど十分の了解と納得がなかったら、できないことだと思うのですが、その点の見通しはどういうふうに持っておられますか。
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石谷憲男#28
○石谷政府委員 お説のように、当初地元におきましては、非常にあやふやな気持が強かったように私どもも考えております。従いまして、この案を固めて参る段階におきましては、そのつど地元の方にも連絡いたしまして、その辺のことを十分に話し合いをしつつ進めて参ったわけであります。いよいよ最後になって、地元のおも立った人の参集を願い、当方からも人が出まして十分こういうことでやっていくんだ、従って皆さんの負担はこういうことになるんだということについて、実はとくと相談をいたしておるわけであります。
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伊瀬幸太郎#29
○伊瀬委員 そのお話ですが、地元はきわめて安易な考えです。森林公団と国とで何とかなるだろうというような考えです。むろん大森林所有者というような人は、これができるんです。ところが零細な村有林ということになると、村民の負担になるわけなんです。こういうようなものを地元で十分納得させておかなければ、こういう十七ヵ年間という長期にわたる負担金というものは、よく徴収できないように思うのです。その点で私は県にそういうものは委託なさるのがいいと思うのです。これが二年や三年であればいいのです。長期にわたるものだから、この際特に私はそういうことが案じられるので、そういう負担能力をよく勘案してやらなければならぬ問題だ、こう思うのです。この点に対してどういうようなお考えですか。
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