農林水産委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十三年六月二十六日(木曜日)
午前十時四十七分開会
—————————————
委員の異動
六月二十五日委員柴田栄君辞任につ
き、その補欠として斎藤昇君を議長に
おいて指名した。
本日委員斎藤昇君辞任につき、その補
欠として草葉隆圓君を議長において指
名した。
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 重政 庸徳君
理事
藤野 繁雄君
堀本 宜実君
東 隆君
北村 暢君
梶原 茂嘉君
委員
秋山俊一郎君
雨森 常夫君
関根 久藏君
田中 茂穂君
仲原 善一君
堀 末治君
横川 信夫君
安部キミ子君
大河原一次君
小笠原二三男君
河合 義一君
小林 孝平君
島村 軍次君
千田 正君
北條 雋八君
国務大臣
農 林 大 臣 三浦 一雄君
政府委員
農林政務次官 高橋 衛君
農林大臣官房長 齋藤 誠君
農林省振興局長 永野 正二君
水産庁長官 奥原日出男君
事務局側
常任委員会専門
員 安楽城敏男君
説明員
農林省農業経済
局長 渡部 伍良君
日本国有鉄道営
業局長 磯崎 叡君
—————————————
本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選
○農林水産政策に関する調査の件
(農林水産基本政策に関する件)
(農林水産物資の運賃に関する件)
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この発言だけを見る →午前十時四十七分開会
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委員の異動
六月二十五日委員柴田栄君辞任につ
き、その補欠として斎藤昇君を議長に
おいて指名した。
本日委員斎藤昇君辞任につき、その補
欠として草葉隆圓君を議長において指
名した。
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出席者は左の通り。
委員長 重政 庸徳君
理事
藤野 繁雄君
堀本 宜実君
東 隆君
北村 暢君
梶原 茂嘉君
委員
秋山俊一郎君
雨森 常夫君
関根 久藏君
田中 茂穂君
仲原 善一君
堀 末治君
横川 信夫君
安部キミ子君
大河原一次君
小笠原二三男君
河合 義一君
小林 孝平君
島村 軍次君
千田 正君
北條 雋八君
国務大臣
農 林 大 臣 三浦 一雄君
政府委員
農林政務次官 高橋 衛君
農林大臣官房長 齋藤 誠君
農林省振興局長 永野 正二君
水産庁長官 奥原日出男君
事務局側
常任委員会専門
員 安楽城敏男君
説明員
農林省農業経済
局長 渡部 伍良君
日本国有鉄道営
業局長 磯崎 叡君
—————————————
本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選
○農林水産政策に関する調査の件
(農林水産基本政策に関する件)
(農林水産物資の運賃に関する件)
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藤
藤野繁雄#1
○理事(藤野繁雄君) ただいまから農林水産委員会を開きます。
最初に、委員の変更について御報告いたします。昨日、柴田栄君が辞任され、斎藤昇君が選任され、本日、斎藤昇君が辞任され、草葉隆圓君が選任されました。
—————————————
この発言だけを見る →最初に、委員の変更について御報告いたします。昨日、柴田栄君が辞任され、斎藤昇君が選任され、本日、斎藤昇君が辞任され、草葉隆圓君が選任されました。
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藤
藤野繁雄#2
○理事(藤野繁雄君) 次に、柴田栄君が辞任され、理事が一名欠員となっておりますので、その補欠互選を行います。互選の方法は、成規の手続を省略し、委員長より指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
藤
重
小
小林孝平#5
○小林孝平君 新農林大臣の農政に対するいろいろの抱負についてお尋ねをいたしたいと思いますが、さしあたっては、先般の当委員会においてお述べになりました所信について、二、三の点をお尋ねいたしたいと思います。時間の関係がありまして、本日は十分お尋ねできないと思いますので、いずれまた日をあらためて詳細をお尋ねいたすことにいたしまして、とりあえず、当面お尋ねをしなければならない点をお尋ねいたしたいと思います。
最初に、この所信の中に、米の統制は当分継続していく、引き続いて継続していくということをお述べになっておりますが、米の統制を継続していくには、その一つの問題点は、現在のやみ米対策をどうするかという点であろうと思うのであります。これをこのまま放置しておけば、実質上統制は継続すると言っても、骨抜きになってしまう。こういう意味から、やみ米の対策についてどういうふうに考えておられるか、これをどうして正規のルートに乗せるかという点も非常に重要であろうと思いますので、これに対するお考えをお尋ねいたしますが、あわせて、この端境期になりましてやみ米がどんどん値上りの傾向にあります。従って、そういう点からいいますと、農家の所得をある程度増加させるという点もありますけれども、このやみ米の値上りによりまして、消費者には非常に負担がかかってくる、これは、岸内閣の大きいスローガンであります貧乏の追放という点からいっても、このやみ米が現在のように値上りしてくるということは、岸内閣の貧乏の追放ということが、失敗していくということになるのではないかと思います。
そこで、こういう点から考えまして、岸内閣の大きい政策からいいましても、やみ米を正規のルートに乗せるということが重要ではないかと思いますので、この二つの点から考えましてやみ米をいかにして正規のルートに乗せるかという点を、先般の所信の表明に関連して、お尋ねいたします。
この発言だけを見る →最初に、この所信の中に、米の統制は当分継続していく、引き続いて継続していくということをお述べになっておりますが、米の統制を継続していくには、その一つの問題点は、現在のやみ米対策をどうするかという点であろうと思うのであります。これをこのまま放置しておけば、実質上統制は継続すると言っても、骨抜きになってしまう。こういう意味から、やみ米の対策についてどういうふうに考えておられるか、これをどうして正規のルートに乗せるかという点も非常に重要であろうと思いますので、これに対するお考えをお尋ねいたしますが、あわせて、この端境期になりましてやみ米がどんどん値上りの傾向にあります。従って、そういう点からいいますと、農家の所得をある程度増加させるという点もありますけれども、このやみ米の値上りによりまして、消費者には非常に負担がかかってくる、これは、岸内閣の大きいスローガンであります貧乏の追放という点からいっても、このやみ米が現在のように値上りしてくるということは、岸内閣の貧乏の追放ということが、失敗していくということになるのではないかと思います。
そこで、こういう点から考えまして、岸内閣の大きい政策からいいましても、やみ米を正規のルートに乗せるということが重要ではないかと思いますので、この二つの点から考えましてやみ米をいかにして正規のルートに乗せるかという点を、先般の所信の表明に関連して、お尋ねいたします。
三
三浦一雄#6
○国務大臣(三浦一雄君) 小林委員のお尋ねでございますが、現在の日本の食糧の事情から考えまして、一面においては生産者の協力を求め、その支持を得て食糧を集荷する。同時にまた、特に特質のある日本米のことでございますから、これを統制の線に沿うて消費者に渡さなければならぬ、こういう事情にありまして、この事情は、これはもう依然持続せざるを得ないと、こう考えておりますから、仰せの通り米の統制の問題は、今後改善はだんだんいたさなければもちろんなりませんが、その持続は必要だと考えております。
同時に、今お尋ねのやみ米の対策でございますが、これは現在の統制下における最も困難な問題でございまして、率直に申し上げまして、歴代のこれは統制を持続しておる政府の悩みとしておるところでございまして、現在のなには、農業協同組合等を中心にして、農業団体の協力を得て、同時にまた、農民の了解のもとに、今の集荷対策をいたしておりまして、そうしてこれも事情がだんだん変って参りまして、割当から予約制度に切り替えて参るということにだんだん進んで参りました。そうしてその結果、所要の予約買付をいたしておるわけでございますが、このやみを放任するということは、もとより許されないことでございますけれども、しかしながら、全部これを根絶することのできないということの現状は、率直に申し上げて、これは遺憾に存じておる次第であります。しかしながら、やはり基本線としましては、従来の予約の制度、同時にまた農協その他農民の団体の協力によって、集荷の十全を期する、そうしてやみ米がまああまり流れていかないような最善の方途を講じなければならないと思うのでございますが、この問題につきましても、予約集荷等につきましては、なお工夫をこらして、そうして少しでも改善を重ねるという信念で進めたいと、こう考えておる次第であります。
次に、いわゆる岸内閣が貧乏追放ということであるが、このやみ米の高騰に伴う問題等がその失敗の現われじゃないか、こういうことでございますが、総理大臣も仰せになっておる通り、この貧乏をなくするということは政治全般のことであって、そして長年にわたって極力努力しなければならぬと申し上げておるのでございまして、その基本的な考え方と施策の重点はもとよりでございますが、総理の仰せになったその基本的な考え方を推し進めて、これに対処するのほかはないかと思っております。一応……。
この発言だけを見る →同時に、今お尋ねのやみ米の対策でございますが、これは現在の統制下における最も困難な問題でございまして、率直に申し上げまして、歴代のこれは統制を持続しておる政府の悩みとしておるところでございまして、現在のなには、農業協同組合等を中心にして、農業団体の協力を得て、同時にまた、農民の了解のもとに、今の集荷対策をいたしておりまして、そうしてこれも事情がだんだん変って参りまして、割当から予約制度に切り替えて参るということにだんだん進んで参りました。そうしてその結果、所要の予約買付をいたしておるわけでございますが、このやみを放任するということは、もとより許されないことでございますけれども、しかしながら、全部これを根絶することのできないということの現状は、率直に申し上げて、これは遺憾に存じておる次第であります。しかしながら、やはり基本線としましては、従来の予約の制度、同時にまた農協その他農民の団体の協力によって、集荷の十全を期する、そうしてやみ米がまああまり流れていかないような最善の方途を講じなければならないと思うのでございますが、この問題につきましても、予約集荷等につきましては、なお工夫をこらして、そうして少しでも改善を重ねるという信念で進めたいと、こう考えておる次第であります。
次に、いわゆる岸内閣が貧乏追放ということであるが、このやみ米の高騰に伴う問題等がその失敗の現われじゃないか、こういうことでございますが、総理大臣も仰せになっておる通り、この貧乏をなくするということは政治全般のことであって、そして長年にわたって極力努力しなければならぬと申し上げておるのでございまして、その基本的な考え方と施策の重点はもとよりでございますが、総理の仰せになったその基本的な考え方を推し進めて、これに対処するのほかはないかと思っております。一応……。
小
小林孝平#7
○小林孝平君 私は、農林大臣の先般のこの所信の表明全体を見ますと、非常に抽象的であって、農林大臣が就任早々でございますのでやむを得ないかもしれませんけれども、ほかならぬ三浦先生でございますから、もう少し具体的な政策を御発表になるのではないかと思ったわけであります。まあ一応所信は具体性が欠けておるけれども、少くとも個々の問題についての質問に対しては、具体性のある御答弁を期待しておったのでありますけれども、今お話を承わりますと、きわめて抽象的でありまして、この米の統制を継続するということを言う以上は、やみ米対策をどうするかということを、具体的に示さない限り、これはほとんど意味のないことではないかと思うのです。私がこんなことを申し上げるまでもないと思いますけれども、もうやみ米に対する対策を、非常に困難ではあるけれども、これに対する具体策を立てない限り、米の統制は骨抜きになり、農林大臣は強く生産者保護の建前からの米統制を継続するといわれますけれども、やがてこの点からも米の統制は崩壊してしまう、こういうふうに考えられますので、もう少し具体的な政策をお述べになっていただかなければ、私は困ると思っておるのでありますが、ただいまお聞きすれば、これ以上お尋ねしてもしっかりした御答弁を期待することはできませんので、この問題についてはやめますけれども、早急にやみ米対策、このやみ米を正規のルートに乗せる具体的な方策を御研究になる必要があるのではないかと思います。
それから貧乏追放との関係でありますが、その根本的の問題は、今おっしゃった通りでありますけれども、具体的に、こういう一つの事例でありますけれども、岸内閣の大きいこのスローガンである貧乏の追放というようなことが、こういう一つのやみ米の値上り、かつぎ屋の横行というような点から見ても、この岸内閣の政策というものが、単なるスローガン、かけ声だけに終っているということは、これは否定することのできない事実であると思いますので、私はこういう点から考えましても、早急にやみ米対策を樹立される必要があるのではないかと思う。
次にお尋ねいたしますが、この所信には主要農産物の価格の維持と安定ということをうたっておいでになりますが、一体、主要農畜産物というのはどういうものを指されるのか、それから維持と安定とおっしゃっておりますが、政府はどれだけの用意があってそういうことを言われるのか、単にそういうことが必要だからここに述べたというだけなのであるか、あるいはどれだけ具体性を持った用意をされているのか、予算的の裏づけがもしありましたならば示していただきたいと思います。
この発言だけを見る →それから貧乏追放との関係でありますが、その根本的の問題は、今おっしゃった通りでありますけれども、具体的に、こういう一つの事例でありますけれども、岸内閣の大きいこのスローガンである貧乏の追放というようなことが、こういう一つのやみ米の値上り、かつぎ屋の横行というような点から見ても、この岸内閣の政策というものが、単なるスローガン、かけ声だけに終っているということは、これは否定することのできない事実であると思いますので、私はこういう点から考えましても、早急にやみ米対策を樹立される必要があるのではないかと思う。
次にお尋ねいたしますが、この所信には主要農産物の価格の維持と安定ということをうたっておいでになりますが、一体、主要農畜産物というのはどういうものを指されるのか、それから維持と安定とおっしゃっておりますが、政府はどれだけの用意があってそういうことを言われるのか、単にそういうことが必要だからここに述べたというだけなのであるか、あるいはどれだけ具体性を持った用意をされているのか、予算的の裏づけがもしありましたならば示していただきたいと思います。
三
三浦一雄#8
○国務大臣(三浦一雄君) 主要農産物の価格の維持をして参りたいと、こういうことを申し上げたわけでありますが、これはもう私からくどくどしく申し上げるまでもなく、もう農業政策の基本的なことでございますから、現在の米麦につきましては、片方は直接統制をとり、片方は間接統制をとっているのですが、ある程度のこれは価格の支持をして、そうして内容についてはいろいろまた御批判はあろうと思いますけれども、そういう制度を現にとりつつあるわけでございまして、これはやはり持続し、その効果を上げるということに重点を置かなければならぬことは、これは当然でございます。
第二の問題でございますが、漸次農産物等が流通過程におきましていろいろな変動にあう、これが当今の問題になっていることは、御承知の通りであります。ことに畜産物等につきましては、せっかく酪農が推進されて、また、その生産の上昇線があるけれども、消費はこれに伴わないということになって参ったのでございまして、これに対する対応の策も、これは具体的に決定しなければならぬということで、ただいま当局といたしましては、その対応の施策を具体的に立案を今いたしておりまして、やがて、これは必要に応じて資金の供給をするとか、あるいはまた助成の道を講ずるとか、そういうような方にだんだん突き進んで参りたいと、こう考えているわけでございます。さらにまた、農産物のその他の価格のうちでも重要なのは、繭と糸の問題でございますが、これはもう先般参議院の本会議に臨時措置法の趣旨説明をいたしまして、具体的な方策を提示しまして、そうして皆さんの御審議を仰いでいるようなことでございます。これら一連の政策は、先ほど申し上げました価格の維持、同時にまた主要農産物に対する対応の一、二の問題でございまして、かような基本線に沿うて進みたいという所存でございます。
この発言だけを見る →第二の問題でございますが、漸次農産物等が流通過程におきましていろいろな変動にあう、これが当今の問題になっていることは、御承知の通りであります。ことに畜産物等につきましては、せっかく酪農が推進されて、また、その生産の上昇線があるけれども、消費はこれに伴わないということになって参ったのでございまして、これに対する対応の策も、これは具体的に決定しなければならぬということで、ただいま当局といたしましては、その対応の施策を具体的に立案を今いたしておりまして、やがて、これは必要に応じて資金の供給をするとか、あるいはまた助成の道を講ずるとか、そういうような方にだんだん突き進んで参りたいと、こう考えているわけでございます。さらにまた、農産物のその他の価格のうちでも重要なのは、繭と糸の問題でございますが、これはもう先般参議院の本会議に臨時措置法の趣旨説明をいたしまして、具体的な方策を提示しまして、そうして皆さんの御審議を仰いでいるようなことでございます。これら一連の政策は、先ほど申し上げました価格の維持、同時にまた主要農産物に対する対応の一、二の問題でございまして、かような基本線に沿うて進みたいという所存でございます。
小
小林孝平#9
○小林孝平君 現在の農業政策のうち最も重要なものは、価格安定の政策であろうと思うんです。そこで農林大臣も、この所信に主要農畜産物の価格の維持と安定、さらに既往の施策に加えて一段と適切な施策を進めると、こうおっしゃったんだろうと思いますけれども、ただいまお話を承りますと、特にこれに対する農民を安心させる具体的な御方針がないように思うのです。少しも具体性がないようであります。特に既往の施策に加えて一段と適初な施策を進めると書いてございますが、具体的にどういうことを進めようとされておるのか、そういう点についてお話がなければ、これはただ書いただけだということになるのではないかと思うのです。また、農民としても、全国の農業関係者としても、非常に失望を感ずるのではないかと思いますので、この機会に、もう少し具体的にどういうことをやる意思があるのか、最も重要な問題で最大の農政問題であるこの価格安定に対する政策を、この機会に、やはり発表されるのが適切なことではないかと思うのです。
この発言だけを見る →三
三浦一雄#10
○国務大臣(三浦一雄君) 基本的な考え方につきましては、今申し上げた通りですが、この経済情勢に即応しまして生起されました問題に対処しまして具体的な案をとり、たとえば繭糸価の安定のごときは、当面の養蚕家に対する重要な問題でございますから、これは具体的に打ち出してきているわけでありまして、今万般のものをすぐにどうだと、こういうことをお問いになりましても、これは御無理だろうと思うのでありまして、これは適時適応の施策をやはり具体的に織り込んでいく、こういうことに御了承を賜わりたいと存じます。
この発言だけを見る →小
小林孝平#11
○小林孝平君 農林大臣のお言葉でございますけれども、生起した問題に対して適切な措置を講ずるとおっしゃいますけれども、価格政策のごときはもうそういう事態が起きてからやられても、実際の効果は非常に薄いのでございます。それで、この問題については、前農林大臣の当時から、私たちは強くこういう希望を申し上げている。今の農林大臣のお言葉でございますれば、繭についてはこういう事態が起きたからやったと、この調子でいろいろどたんばにきて、どうにもこうにもならなくなったら、次々に対策を立てるということでは、私は真の政治ではないと思うのですが、今のお言葉ではそういう事態——非常に、どうにもならない事態にならなければ、おやりにならないと、こういうことに受け取れるのでありまして、非常にこれは私は残念にも思いますし、せっかくここにお書きになったことは、その程度のことであるということであれば、非常に関係者に失望を与えるのではないかと思うのです。もう少し具体性のある対策はないものでございますか。
この発言だけを見る →三
三浦一雄#12
○国務大臣(三浦一雄君) あえて悪意ある御解釈だとは申し上げませんけれども、さような意味ではございません、それは。出てきたからそのときを待ってやるという意味ではもちろんございませんので、農業経済の実情をよく推移を見まして、そして事前に所要の手を打つということについては、これはもう御異存のないところでございます。さようその点は御了承願いたいと思います。
この発言だけを見る →小
小林孝平#13
○小林孝平君 私は、たとえば今、農林大臣は生起した問題について対策を立てる、こうおっしゃいますけれども、今、繭についてとられましたこの対策は、対策としてきわめて不十分であることは何人も認めるところだろうと思うのです。そこで、こういうことを、生起した事態に対して手を打つと言うけれども、手を打たれたことは、今の繭に対する対策のごときものであって、そうしてこれに関連して申し上げれば、農民が今最もおびえている問題は、生産制限の問題なんです。たとえばこの繭についてでありますが、この生産制限をやられるということについて、非常に農民はおびえている。それで、こういうやり方でもってこの繭に対する価格政策が完璧である、あるいは十分であるというようなお考えをとっておいでになるとすれば、これは今後いろいろの価格問題の起きるのに、すべて生産制限をもって対処するのだという感じを抱かせる、現に農民は抱いておるから、今回の政府の措置に対して、いろいろ反対をしたり、不満を述べたりしておるわけなんです。そこで私は、この機会に農林大臣にお尋ねいたしますが、この繭の生産制限を法的におやりになる考えがあるのかないのか、これをお尋ねいたします。
この発言だけを見る →三
三浦一雄#14
○国務大臣(三浦一雄君) たまたま繭の生産制限の問題でございますが、これは昨年の秋以来出て参りました臨時緊急の問題としまして、そうして繭の生産者、すなわち養蚕家に対しましても、自主的に調整のなにをしていただきたい。これはやはり一つの自衛的な作用もなすものでございますから。ただ、その情勢を放任するわけにいかぬ、他の手を打つと同時に、養蚕家の方でもこの際、自主的な一つなにをしていただきたいということで、その了解のもとに取り進めておることでございまして、現在のこの経済情勢下におきましては、これは、ある程度やむを得ざる一つの示唆であったわけでございます。これらを法律をもって制限するなどという考えはございません。むしろ、今後蚕糸の問題はやがてこれは生糸につながる問題であり、一種の世界的な商品でもあるし、同時にまた、今日では御承知の通り海外の需要よりも国内の需要の方がむしろ重きをなしておる現状でございますが、これらの消費の事情、それらを勘案しまして、そうして大局的な目でもっていかなければならぬと思っております。従いまして、生糸との関連においても考究すべき、改善すべきものがあると考えまするし、同時にまた、養蚕の生産の過程におきましても、それらを考えなければならないというふうな考えをもって、いわば養蚕で立たなければ他に転換できないような所も、これは立地条件として備わっておる所もあるわけなんですから、さようなところをよく見て、そうしてこれに対する当面のその養蚕家の御意向も聞き、これに対応して政府もまた支持あるいは援助というものを加えて、そうしてやるということにいかなければならぬと考えるのでありまして、法的な措置でもって生産制限などをしようとは考えておりません。
この発言だけを見る →小
小林孝平#15
○小林孝平君 その法的な措置をとらないで生産制限が実際に可能であるかどうかということは、非常に問題であろうと思うのです。どうしてそういうことが可能であるというふうにお考えになるのか。私は、何ら法的な措置なくして生産制限というものが行われるはずがないと思うのです。そこで、この点を明らかにしていただきたい。特に私がこういう問題をお尋ねいたしますのは、農林大臣は、農林省からかつて企画院に行かれまして、農政問題に対して非常に御苦労をされたことがありますが、当時は、総動員法初め関係の必要なる法律があって、それに基いていろいろのことが行われましたけれども、今は全然ございません。そうしてあなたは、今もおやりになる意思がないと。こういう当時と全く違った状態にあって、果してそういうことが可能であるかどうか。どういうふうにしてこういうことが可能であるか。ただ協力を求めてやるとか何とかおっしゃっても、私は納得できないと思うのです、これは。
この発言だけを見る →三
三浦一雄#16
○国務大臣(三浦一雄君) 小林さんとこれは理論闘争をここで展開しようとは思いませんが、法律をもって制限しようとすると、これはおのずから二つカテゴリーがあるわけでございます。つまり法律をもって禁止制限するという行き方と、同時にまた、いろいろな問題をするに伴っての他の法律制度を設ける、こういう二つの大体内容を持っておる。従いまして、直接法律をもって行為を制限したりすることは、とりがたいと思います。しからば、その生産調整等の作用はどうするかといいますと、やはり経済的な面の裏づけをいたしまして、それに即応してこれに応じ得る態勢を整えて、そうしてこの当業者の人たちの自発的な行為が、それに乗るような施策をする、一つの経済施策を伴うものとしてその効果を期待することであって、命令したりあるいは法律でもって禁止、制限するような考え方はとっておりません。
この発言だけを見る →小
小林孝平#17
○小林孝平君 私は、何もこれを法律を作るべきであるということを主張するものではないのです。現実に政府がおやりになろうとしていることは、幾ら御説明になっても、農民には納得ができないだろうということを申し上げておる。また、納得ができないばかりでなく、うまくいかないだろう、今回の生産制限をやるとおっしゃっても、蚕糸の制限をやるだけで、桑についてはそれでは実際的にどういうことをおやりになるのか、その点……。
この発言だけを見る →三
三浦一雄#18
○国務大臣(三浦一雄君) 桑園改植であるとか、桑の生産制限等は現在いたしておりません。これは先ほども申し上げたのですが、やはり生糸の昨今の事情は、一つの特異な臨時的な現象だと実は見ております。しかし、このまま放置できませんので、臨時の応急の措置をとってこの害を除くということで、あの施策をとっておりますことは、たびたび申し上げた通りでありまして、従いまして、今後、この調整等の作用をなお情勢上いたさなければならぬという場合には、桑園の改植であるとかあるいは農業の転換等を、農民の人たちにも勧奨せざるを得ないことになるかもしれませんけれども、その際には、やはり経済的な裏づけをいたしまして、そうして転換が容易になるようなことにする、あるいは経済上の諸施策を伴って、そして両々相待ってその方面に進むというようなことで考えております。決してただ一方的に押しつけるというようなことは考えておりません。
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小林孝平#19
○小林孝平君 この桑の制限をしないとおっしゃいますけれども、種を制限すれば、従って桑が要らなくなる、そうすると、その桑が余分にできるのはどうなるのか、その桑の処分はどうなるのかということがあるだろうと思う。それから従ってこれは、繭だけの種を制限すればそれで事足れりというわけには参らぬと思います。それから、それに関連いたしまして、根本的な問題としては、この六月三日の閣議で蚕糸応急対策をきめられました、前内閣は。その際、赤城前農林大臣は談話を発表されまして、今回のような事態は一時的だと判断している、こういうふうにおっしゃっておるのでありますが、三浦農林大臣も、そういうふうに、これは一時的であるとお考えになっているのかどうか、今回の事態は一時的のものであるとお考えですか。
この発言だけを見る →三
三浦一雄#20
○国務大臣(三浦一雄君) 今回いろいろ措置しなければならぬ事態は、突発的な、臨時的なものと見ております。ただし、これは消費の方面の実情を見たり、あるいは国内における生糸の諸般の動向等を見ませんとなりませんし、ですから、そういう意味ではよくこの事態の推移を見守って、誤まらないようにする、そしていやしくもかよような臨時の措置をとるようなことのないように、事前に対応していきたいという考えでおります。
この発言だけを見る →重
重
小
小林孝平#23
○小林孝平君 そこで、今の農林大臣の御答弁は、非常に重要だと思うのです。これを一時的だと見るということと、恒久的だと見ることによって、繭の——農民は、もしほんとうの一時的であれば、桑を抜かないで、そのままにして置こうということを考えるかもしれませんが、恒久的であるということならば、政府のわすかの補助金などを当てにして、自発的に桑を抜くかもしれぬ。従って、これを政府が一時的だと見るか恒久的だと見るかということは、非常に養蚕農家全部に関する重要な問題だと思いますので、一時的だと見る根拠を、皆が納得する根拠を、この次の委員会にお示しを願いたいと思うのです。かりに今一時的だとおっしゃいましたが、この一時的だとおっしゃいましたことは、今後もこういう一時的の混乱は何度も起り得るという意味に解釈していいのかどうか。一時的ではあるけれども、そういう一時的の混乱は、恒久的ではないけれども、ときどき起るのだというふうに解釈していいのですか。その点。
この発言だけを見る →三
三浦一雄#24
○国務大臣(三浦一雄君) 小林君も御了承の通り、この繭糸の問題は歴史的に見てしばしば変動することは御指摘の通りです。あるいは四十年前にきたこともあるしあるいは二十年前にきたこともある。しかも非常に低落した場合、非常に暴騰した場合、おのおのの事象があったことは、御承知の通りであります。従いまして、今度昨年来の夏秋蚕の増産と春蚕の増産によりまして、供給がいわば過剰になってきて、そうしてしかも低落し、従って繭価が維持できなくなったということの現象が生じてきたのであります。そこで、この臨時に起きてきた現象をとらえて、そうして糸価を大体安定したところへ持っていく。そうしてそれに伴って今度は養蚕家に対する繭価を保持してやるという政策をいたしておるのでありまして、安定しますならば、生糸の需要についても、アメリカ等では値ごろの問題よりもむしろ安定した価格ということが必要である、同時にまた、国内におきましても安定したことになりまして、需要が喚起されることになりますと、なめらかなものになると思うのでありまして、そういう意味では、今度のなには、臨時的に起きたことだと見るわけであります。従いまして、しばしば経験したことでありますから、それらの情勢の推移を見誤まることなくして、そうして対応の策を講じて参りたい、こういう考え方でございますから、御了承をいただきたい。
この発言だけを見る →小
小林孝平#25
○小林孝平君 せっかく農林大臣の御答弁でございますけれども、私は、ただいまの御答弁では、この関係農民は納得をして安んじて養蚕をやるわけにはいかないと思うのです。それで、私が御質問いたしましたのに対しまして、十分の御答弁がないけれども、農林大臣の今の御答弁だと、こういう現在のような一時的の混乱は、たびたび今後も起きるというふうにお考えになっておるのではないかと思います。この点は、非常に問題でございますから、次の委員会においてまたお尋ねをいたしますが、さらに農林大臣も、ただいま生糸の価格が安定をすれば、米国における消費は安定をし、向上をするという、従来もそういう考え方をとられてきましたけれども、私はこの問題についても、アメリカとの関係でございますが、生糸の価格が安定をすれば需要が増大するという考え方は、従来一貫してとられてきておりますけれども、必ずしもそうではないのじゃないか、こういうような問題もこの次の委員会において十分政府のお考えをただしたいと思います。
最後に、今回この関係農民がこの繭の生産制限に反対しておる理由の一つは、これは自衛策であるということは農林大臣がおっしゃった通り、関係者はみんな知っておるのです。知っておるにもかかわらず、これに反対している。これは養蚕農民だけでなく、現に新潟県の農業会議は決議をいたしまして、この繭の生産制限に農業会議として反対の決議をしております。それはなぜかといえば、今回の繭の生産制限が、やがて全作物に及ぶのではないか、果樹とか蔬菜等に及ぶのではないか、こういうふうに考えておられる。そこで、農林大臣は、そういうことはないのだという確信がおありになるのかどうか、これは先ほどの価格安定策と相応するのでありますが、具体的に価格安定策というものがなければ、結局、今後全作物に生産制限を及ぼさなければならない事態になってくると思うのです。全農民がおそれておるのはこの点なんです。今後、農林大臣の御出身の青森においてもリンゴができ過ぎて、過剰になって値段が下ったというような場合は、法的には措置をされないけれども、具体的に勧奨その他の措置をもって、政府は生産制限をされることがあるのかないのか、そういう点についてお尋ねいたします。
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三
三浦一雄#26
○国務大臣(三浦一雄君) 果樹、蔬菜、全作物に対して生産制限をするようなことは、もちろん考えはありません。同時に、これは一面においては文化水準が高まって、同時に消費面も増大することももちろんでありますし、これに対応して生産者の方面におきましても、あるいは出荷の調整をする、あるいは貯蔵の設備を持たせる、流通過程においても弾力のある操作ができるような施設を、政府としましては、拡充して参らなければならぬと考えております。さようなことでございまして、いわんや全作物等に生産制限をするというような方法でなくて、むしろ、この生産が持続され、それが拡大し、そして国民経済も消費水準も高まり、そうして豊かになるという方向に持っていかなければならぬことは当然のことだと考えておりますから、作物に対する生産制限というふうなことはとらぬ考えで進んで参りたいと思います。
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小林孝平#27
○小林孝平君 最後に、そういたしますと、この繭についても農林大臣は蚕権の制限はするけれども、養蚕農民に対しては今の桑を抜かないように、生産を落さないように、こういう態度でお臨みになるのか、またそうではなくて、場合によっては抜いてもらうのだ、また抜くことが望ましいと、こういうお考えであるならば、抜いた際にはどういう作物を今度は植えたらいいのか、そういう点についてお尋ねをいたします。
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三浦一雄#28
○国務大臣(三浦一雄君) 養蚕に対する見通しでございますが、本会議で申し上げました通り、この推移を見つつ対処して参りたいと、こう言っているわけでございまして、今直ちに桑を抜けとか、あるいは繭の生産をぶち切ってしまえという恒久的な施策を打ち出しているわけじゃございません。とにかくに、この秋の夏秋産の問題については、自衛的な措置をも講じてもらうし、そうして調整をして参りたいという限度でございますから、そこまで飛躍しておるわけじゃございません。
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小林孝平#29
○小林孝平君 繭の種の制限を二、三割制限をすれば、従って桑はそれだけ必要でないことになるわけでありまして、桑の別に用途があればいいけれども、そうでなければ困るわけじゃないか、これらの点については、農林大臣はよく御存じで御答弁になっておるのでございますから、私は、特に重ねて御答弁を求めませんけれども、何と申しましても、ただいまの農林大臣の御答弁、それから政府の発表されたいろいろの見解等は、関係の農民、農業関係者を納得させるものでないということは申し上げて差しつかえないのじゃないか。私は、これらの問題について、さらに農林委員会において農林大臣の御所見を承わりたいと思いますので、委員長に、そういう機会を持たれることを要求しておきます。
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