予算委員会第四分科会

1964-02-17 衆議院 全219発言

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会議録情報#0
本分科会は昭和三十九年二月十五日(土曜日)委
員会において設置することに決した。
二月十五日
 本分科員は委員会において次の通り選任された。
      井村 重雄君    稻葉  修君
      今松 治郎君    江崎 真澄君
      重政 誠之君    保科善四郎君
      松澤 雄藏君    山本 勝市君
      五島 虎雄君    堂森 芳夫君
      中井徳次郎君    加藤  進君
同日
 稻葉修君が委員会において主査に選任された。
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昭和三十九年二月十七日(月曜日)
   午前十時二十八分開議
 出席分科員
   主査 稻葉  修君
      井村 重雄君    今松 治郎君
      重政 誠之君    松澤 雄藏君
      五島 虎雄君    阪上安太郎君
      島上善五郎君    堂森 芳夫君
      細谷 治嘉君    加藤  進君
   兼務 山下 榮二君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 早川  崇君
 出席政府委員
        内閣法制局参事
        官
        (第一部長)  山内 一夫君
        警  視  監
        (警察庁刑事局
        長)      日原 正雄君
        警  視  監
        (警察庁保安局
        長)      大津 英男君
        検    事
        (刑事局長)  竹内 壽平君
        運輸事務官
        (自動車局長) 木村 睦男君
        自治事務官
        (大臣官房長) 松島 五郎君
        自治事務官
        (大臣官房参事
        官)      宮澤  弘君
        自治事務官
        (大臣官房会計
        課長)     宮崎  剛君
        自治事務官
        (行政局長)  佐久間 彊君
        自治事務官
        (選挙局長)  長野 士郎君
        自治事務官
        (財政局長)  柴田  護君
        消防庁次長   川合  武君
 分科員外の出席者
        警  視  長
        (警察庁交通局
        交通指導課長) 片岡  誠君
        総理府事務官
        (経済企画庁調
        整局物価政策課
        長)      嶋崎  均君
        大蔵事務官
        (主計官)   松川 道哉君
        厚生技官
        (環境衛生局水
        道課長)    大橋 文雄君
    —————————————
二月十七日
 分科員中井徳次郎君委員辞任につき、その補欠
 として島上善五郎君が委員長の指名で分科員に
 選任された。
同日
 分科員島上善五郎君委員辞任につき、その補欠
 として細谷治嘉君が委員長の指名で分科員に選
 任された。
同日
 分科員細谷治嘉君委員辞任につき、その補欠と
 して阪上安太郎君が委員長の指名で分科員に選
 任された。
同日
 分科員阪上安太郎君委員辞任につき、その補欠
 として中井徳次郎君が委員長の指名で分科員に
 選任された。
同日
 第三分科員山下榮二君が本分科兼務となった。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 昭和三十九年度一般会計予算中自治省所管
 昭和三十九年度特別会計予算中自治省所管
     ————◇—————
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稻葉修#1
○稻葉主査 これより予算委員会第四分科会を開会いたします。
 私が第四分科会の主査の職務を行なうことになりましたので、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 本分科会は、昭和三十九年度一般会計予算中運輸省、郵政省、建設省及び自治省所管、昭和三十九年度特別会計予算中運輸省、郵政省、建設省及び自治省所管、昭和三十九年度政府関係機関予算中日本国有鉄道関係及び日本電信電話公社関係につきまして、審査を行なうことになっております。
 なお、分科会は審査の都合上、お手元に配付いたしてありますとおりの日程によりまして審査を進めることにいたし、各省所管事項の説明は、各省審査の第一日の冒頭に聴取いたしますので、あらかじめ御了承をお願いいたします。
 それでは、昭和三十九年度一般会計予算及び同特別会計予算中自治省所管を議題といたします。
 まず、自治省所管について説明を求めます。自治大臣早川崇君。
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早川崇#2
○早川国務大臣 自治省関係の昭和三十九年度歳出予算につきましてその概要を御説明いたします。
 昭和三十九年度の自治省所管一般会計歳出予算は、六千二百八十九億二千四百万円でありまして、これを前年度の当初予算額五千四百七十億三千六百万円と比較し、八百十八億八千八百万円の増額となっており、前年度の補正後の予算額五千九百十六億七百万円と比較し、三百七十三億一千七百万円の増額となっております。
 この歳出予算額を、まず組織に大別いたしますと、自治本省六千二百七十九億三千五百万円、消防庁九億八千九百万円となっております。以下この歳出予算額のうち、おもなる事項につきましてその内容を御説明申し上げます。
 まず、交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れに必要な経費であります。その総額は六千二百十四億八百万円でありまして、前年度当初予算額五千四百二億六千万円に比較して八百十一億四千八百万円の増額となっており、前年度の補正後の予算額五千八百四十八億一千九百万円に比較して三百六十五億八千九百万円の増額となっております。
 この経費は、昭和三十九年度における所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の二十八・九に相当する額の合算額に、昭和三十七年度における地方交付税で、まだ交付していない額を加算した額を計上いたしたものでありまして、すべて交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れられるものであります。
 次に、選挙の常時啓発費につきましては五億五千万円を計上いたしておりますが、この経費は、公明選挙運動を強力に推進し、国民の政治常識及び選挙道義の向上をはかるため必要な経費でありまして、前年度に比し五千万円を増額しております。
 次は、奄美群島振興事業関係経費であります。
 まず、奄美群島振興事業費につきましては、十四億四千八百万円を計上いたしております。奄美群島復興計画は、昭和三十八年度をもって十カ年計画を終了いたしますが、奄美群昂の現状が、なお本土との間に相当の生活水準の格差があることにかんがみまして、引き続き産業振興を重点とする積極的振興方策を推進するため、昭和三十九年度を初年度とする振興五カ年計画を策定し、この計画に基づく事業を実施するために必要な経費であります。
 次に、奄美群島振興信用基金出資金につきましては、五千万円を計上いたしております。この経費は、奄美群島における産業振興に必要な金融の円滑化をはかるため、奄美群島振興信用基金に対する追加出資に必要な経費であります。これにより同基金に対する昭和三十九年度末における政府の出資総額は、四億二千万円となります。
 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金につきましては十三億五千万円を計上いたしております。この経費は、いわゆる基地交付金でありますが、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する市町村に交付するため必要な経費でありますが、前年度に比し、一億五千万円を増額しております。
 次に、公共土木施設及び農地等の小災害地方債の元利補給金につきましては十七億七千四百万円を計上いたしております。この経費は、昭和三十三年以降昭和三十八年までに発生した公共土木施設、農地等の小災害にかかる地方債に対する本年度分の元利償還金または利子に相当する額の全部または一部を当該地方公共団体に交付するため必要な経費でありますが、前年度に比し四億一千五百万円の増額となっております。
 次に、固定資産税特例債の元利補給金につきましては三億六千四百万円を計上いたしておりますが、この経費は、固定資産税の制限税率引き下げに伴う減収補てんのため発行されました地方債についての昭和三十九年度分の元利償還金相当額を関係市町村に交付するため必要な経費であります。
 次に、市町村民税臨時減税補てん債の元利補給金であります。市町村民税の所得割につきまして、市町村間の負担の不均衡を是正することを目的として、二年度で課税方式を統一し、準拠税率を標準税率に改めるよう地方税法の一部を改正いたすこととし、これに伴って生ずる市町村の減収を補てんするための地方債のうち、国が元利補てんを行なうものについて昭和三十九年度分の元利償還金の相当額を関係市町村に交付するため必要な経費であり、三億円を新しく計上いたしております。
 以上のほか、住民台帳制度合理化調査会及び地方公営企業制度調査会の設置に必要な経費として二百万円、住居表示制度の整備に必要な経費として六千七百万円、地方財政再建の促進に必要な経費として六千百万円等を計上いたしております。
 なお、予算計上の所管は異なっておりますが、当省の事務に関係のある予算といたしまして、公営企業金融公庫に対する政府出資金を増額するための経費一億円が別途大蔵省所管産業投資特別会計に計上されております。
 以上が自治本省関係の一般会計歳出予算の概要であります。
 次に消防庁の予算の概要を御説明申し上げます。
 まず、消防施設等整備費補助に必要な経費につきましては七億一千六百万円を計上いたしております。この経費は、消防施設強化促進法に基づき、市町村の消防ポンプ等の消防施設費及び都道府県の消防学校設置費に対して補助するために必要なものであります。
 次に、非常火災対策に必要な経費につきましては二千二百万円を計上しておりますが、この経費は、非常火災時における消火、避難及び救助等に関する方策などの調査、研究に要するものであります。
 次に、退職消防団員の報償に必要な経費につきましては六千六百万円を計上しておりますが、この経費は、非常勤消防団員が、多年勤続して退職した場合に、その功労に報いるため国が報償を行なおうとするものであります。
 次に、消防吏員及び消防団員に授与する賞じゅつ金につきましては一千万円を計上しております。この経費は、消防吏員及び消防団員が、職務を遂行したことにより、災害を受け、そのために死亡または不具廃疾となり、特別の功労があった場合に賞じゅつ金を授与し、その功績を賞揚しようとするものであります。
 次に、消防団員等公務災害補償等共済基金に対する補助につきましては三千四百万円を計上いたしております。この経費は消防団員等公務災害補償責任共済基金を改組し、従来、基金が取り扱っていた業務に加えて、昭和三十九年度から新しく創設される非常勤消防団員に対する退職報償制度の業務を行なわせることとし、これらの業務に必要な事務費を補助するものであり、前年度に比し一千三百万円を増額しております。
 以上のほか、消防大学校の校舎を増改築するため、別に一億円を建設省所管官庁営繕費に計上しております。
 次に、特別会計予算の概要を御説明申し上げます。
 自治省関係の特別会計といたしましては、大蔵省及び自治省所管交付税及び譲与税配付金特別会計がありますが、本会計の歳入は六千六百七十三億九千四百万円、歳出は六千六百六十六億八千四百万円となっております。
 歳入は、一般会計から地方交付税交付金の財源として受け入れられる収入、地方道路税法及び特別とん税法の規定に基づき徴収する租税収入及び交付税及び譲与税配付金特別会計法の規定に基づき、前年度の決算上の剰余金の見込み額を本年度において受け入れる収入その他であります。
 歳出は、地方交付税交付金、地方道路譲与税譲与金、特別とん譲与税譲与金として各法律の規定に基づいておのおの定められた地方公共団体に対して交付または譲与するために必要な経費その他となっております。
 以上、昭和三十九年度の自治省関係の一般会計歳出予算及び特別会計予算の概要につきまして御説明いたしました。よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
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稻葉修#3
○稻葉主査 以上をもちまして自治大臣の説明は終わりました。
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稻葉修#4
○稻葉主査 これより質疑に入ります。
 質疑の持ち時間は一応一時間程度にとどめていただきたいと存じます。
 なお、質疑者が多数あることと思われますので、各位におかれましては、開会の時間、質疑時間を厳守されるよう特に御協力をお願いいたします。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。島上善五郎君。
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島上善五郎#5
○島上分科員 私は、自治大臣その他関係方面に、選挙の違反の問題、選挙法の改正の問題、アンバランスの是正の問題その他について、若干質問したいと思います。
 まず最初に、私の見るところでは、過ぐる十一月の総選挙は、きわめて悪質違反の多い選挙である。公明選挙を唱えられること久しいけれども、選挙のつど悪質化している。金の選挙になっている。これはもう否定するにも否定しようのない事実です。そうして去年の十一月の選挙は、まさにその頂点といってもよろしかろうと思います。この選挙違反の実態を数字でもってまず御報告願いたいと思います。
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早川崇#6
○早川国務大臣 選挙違反の件数の具体的数字は警察庁関係でございますが、いま刑事局長を呼びますから、後ほど御答弁いたしたいと思います。
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島上善五郎#7
○島上分科員 では刑事局長を呼んでください。
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稻葉修#8
○稻葉主査 ただいま呼んでおります。
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島上善五郎#9
○島上分科員 そこから入りたかったのですけれども、前後してもやむを得ませんが、あとでわかりますように非常に悪質違反が多い。買収、供応、利益誘導、こういうものを俗に悪質違反と言っておりますが、件数においても、比率においても、これが断然多いということは、あとで報告されるであろう数字で明らかです。
 そこでまず大臣に伺いたいのですが、選挙の実態にかんがみて、定数改正もさることながら、あるいは制度の研究もさることながら、この遺憾な悪質違反の選挙の実態にかんがみて、法改正の必要がないかどうか。私は法改正だけでは事足りるものとは思いませんけれども、必要があると思うのです。この前、選挙制度審議会から答申がありました買収、供応、利益誘導等に対する峻厳なる取り締まりの強化、連座規定の強化あるいは事前運動の取り締まりの強化等の方針は、御承知のように政府によって骨抜きにされました。政府によって骨抜きにされて、さらにこれが国会において骨抜きにされて、もう小骨まで抜かれてしまった状況ですから、この法律は何の役にも立たなかったわけです。そうしていま申しましたような悪質違反が行なわれた。私は、去年の選挙の実態にかんがみて、どうしても法改正をする必要があると考えますが、大臣はどのようにお考えか。改正の必要があるとすれば、どういう点とどういう点が改正の要ありとお考えか、伺いたいと思います。
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早川崇#10
○早川国務大臣 私は、日本の選挙法ほどこまかい点を禁止し、また罰則規定につきましてもきびしい選挙法を知らないのであります。したがって、選挙法をどれだけいじりましても、必ずこの裏をくぐるような違反があとを断たない。そこで私は、選挙法の改正よりも、むしろ選挙法を守る国民運動を起こしたい、そうして悪質な選挙違反をした人は、札がもらえないのだ、いわゆる公明選挙を守る会というものを国民の中で、少なくとも一千万人、純粋な一千万人公明運動というものを推進することが根本ではなかろうか、かく考えまして、この運動を推進いたしておりましたが、残念ながら、前の総選挙がその運動を起こした一カ月後に行なわれましたのが、十分な成果をおさめなかったのでありまするが、国民が悪質な選挙をした人には札を入れないのだ、落選するのだということになりますれば、いまの選挙法でも、国際的には非常にきびしい選挙法でありますから、公明化へ大きく前進するのではなかろうか、したがって、選挙法の改正ということは、いま直ちには考えておらないのであります。
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島上善五郎#11
○島上分科員 早川大臣は、かつて大臣でなかった時分には、選挙法改正に非常に熱心だったのですが、大臣になってから少し心境が変わったようで残念ですが、日本の法律はこまかくきびしいということは私も認めます。こまかくきびしいけれども、不必要なととろにこまかくきびしくて必要なところはざる法なんですよ。私はそれを言っておるのです。私は言論や文書の運動なんていうものは、大まかに自由にしたらよろしいと思うのです。問題は金の運動です。金でもって投票を買う運動です。物量選挙というやつです。これが今後回を重ねるごとに勢いを増していったらどうなるか。選挙の選は選ぶの選ではなくて、銭の銭になってしまいますよ。現にいまそういう状態です。私が言わんとするのは、こまかいポスターの寸法がどうだとか、立て看板の寸法がどうだとか、どこへ張ってはいけないとか、いけるとか、そういう本来自由であるべきことをこまかくうるさく取り締まっておることは大いに緩和して、金の選挙の悪質違反の抜け穴を封ずる必要がある、こういうことを言いたいのです。そういう点も必要がないとおっしゃるのですか。私はせんだっての選挙の実態もこまかく調べて知っておりますけれども、何か一時間とかいいますから、きょうは時間がありませんからまたの機会にしますけれども、この前の法改正で、後援会の事前運動について、期日の定めのあるものは三カ月前、衆議院等の解散の場合は解散の翌日からです。そうすると、衆議院の場合には解散の当日まで後援会の買収、ごちそう政策にまぎらわしい運動が公々然とやれるわけですよ。これは、答申は確かに期限をつけてなかったはずです。解散の翌日からということは、解散の当日まではよろしいということなのです。そういうことや、その他たくさんありますが、そういうような選挙を腐敗堕落せしめて政治に対する国民の不信を高めるような、また汚職疑獄の種をつくるような、そういう大事な点を封ずる法改正が必要でないか、こう言っておるのです。まだまだあります。法律を守る運動もよろしい。しかし私は、ここでは名前は一応差し控えておきますが、あなたの内閣の大臣で、地方の選挙に、前回の選挙で大きな違反を出して有名な男のところへ応援に行って、選挙違反などというものは、夏のにわか雨みたいなもので、さっときて、きたあとはさっぱりしてしまうんだ、こういうことを演説した人がおるのですよ。必要ならば名前と証拠を持ってきてもいいけれども、私に言わしてみれば、法律を守る運動なんというのは、要するに申しわけにすぎないのですよ。大臣みずからが、選挙違反なんというものは、にわか雨みたいなもので、さっときて、いったあとはもうさっぱりしてしまうんだ、こういう演説をしているのですから、効果があがらぬのは当然ですよ。そういうような法を守る運動などという申しわけではなくて——もちろんそれも徹底的にやるなら多少の効果があるかもしれませんけれども、大事な、悪質違反の道を封ずる法改正が必要でないか、せんだっての選挙の実態にかんがみて、私どもは必要だと考えていますが、いま御答弁があったようですが、必要がないならないでよろしい、もう一ぺんはっきりとお答え願いたい。
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早川崇#12
○早川国務大臣 島上委員も御指摘のように、私も大臣になる前から選挙には非常に関心を持っておるわけであります。なぜなれば、選挙が腐敗いたしますと、議会政治が滅びるからであります。戦争前の政党政治が滅びた前車の轍を踏むということは、政治家として最も深く考えなければならぬ問題である。ただ、私の申したいのは、一八八三年に英国は——それ以前はいまの金にすると五千万円候補者が金を使い、腐敗選挙の極点に達しておった。ところが、一八八三年の腐敗行為防止法が出た後、急激に選挙違反が減ってまいりまして、現在のような理想的な選挙運動になったわけであります。その腐敗行為防止法と現在の日本の選挙法を比較いたしてみますると、決して日本のほうが軽い選挙法ではございません。むしろ一部においては重い選挙法。ただ違う点は、法を守るという、もし法にひっかかったら、非常に破廉恥だ、そういう人は選挙には当選できないのだということが、国民自身がそういう意識を持っておる。ところが、わが国においては、残念なことですけれども、選挙違反を相当犯した人でも、次の選挙にはけろっと忘れて国民の投票を得られるというわけであります。ここに非常に大きい問題がある。したがって、単に法律を改正するだけではこの問題は解決しない。もっと深く、しかも長期にわたってこの問題に取り組まなければ、いかに法律をいじりましても、かえってそれが憲法違反のような法律をつくって、角をためて牛を殺すという結果にもなりかねない。連座規定なんというのはその一つの例であります。したがって、私としては、むしろそういった根本の問題として、国民が法律を守っていくという組織をつくっていくということが先決ではなかろうか。もう一つは現在の法律も非常にきびしいですから、法が迅速に執行される——三年もかかるというのではなくて、短期間に裁判が確定するということによって、抑制的効果というものの実をあげていくということがむしろ大事じゃないか、かく考えまして、現在の選挙法が決して十分だとは申しません。したがって、選挙制度審議会にはさらに具体的に御検討願うつもりでございますが、そういった点にむしろ問題があるのじゃないか、最近は与野党を問わず選挙違反に問われている。私はこういう事態にかんがみて申しておるのでありまして、決して現在の選挙法が完全だとは思っておりませんけれども、むしろ問題はもっと深いところにあるのじゃないか、かように考えておるわけでありまして、そういう意味で選挙法はいま直ちに改正する意思はないと申し上げたわけであります。
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島上善五郎#13
○島上分科員 英国における腐敗行為防止法の例を引き合いに出されましたが、腐敗行為防止法の最も効果をあげたのは悪質違反をした場合には、その選挙区で七年ないし十年間立候補できない、こういう項目ですよ。候補者がその選挙区で立候補ができない、もしくは公民権を失うということは、これは候補者及び運動する中心の人たちにとって一番痛いことなんですよ。日本の法律は、形の上ではそういうものはあるけれども、公民権を喪失した人がありますか。選挙の最終判決が出るころには次の選挙がもう始まっているのです。あるいは次の選挙が終わっていると思うのです。法律を迅速に執行するといっても、それは口だけです。大規模な悪質違反であればあるほど、裁判に時間がかかるのですよ。ですから、連座制はあってなきがごとし、何の用もなしていないのです。そういう点が大きな抜け穴になっていますから、大臣がおっしゃるように、こまかくきびしくとも何の役にも立っていないということなんです。国民自身が法律を守るということが先決だ、何か責任を国民に転嫁するようなものの言い方をしておりますが、私は、国民に法を守ってもらおうということを呼びかける前に、政党自身、候補者自身が自粛反省の実を示すべきだと思うのです。この前の選挙の前の予算委員会で、私は総理大臣からこのことを聞いて、悪質違反をした者は次の選挙には公認しないという言質をとりましたが、悪質違反で公認をしなかった者もほんの少しあるようです。しかし公認をした者もあるようです。私は同僚議員のことですから、ここでは名前を申し上げません。多分裁判が無罪になるだろうという想定を立てて裁判進行中に公認をした人もある。そういうことで、政党自身——いま選挙は政党の運動であり、さらに候補者個人の運動であると言ってもよろしいのですが、そういう政党や候補者が法律を守るという実をはっきりと国民の前に示さないで、それであなたの言ったように、犯してもけろりとして次の選挙に立っておる、こういう状態で国民に法を守れなんてお説教ができますか。そこから改革することが先決だと思うのです。まあこれは御答弁は要りません。
 そこで、さっき伺いました十一月の選挙違反の実態を数字でもって御発表を願いたいと思います。
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日原正雄#14
○日原政府委員 選挙違反の検挙状況でございますが、期日後三十日の集計、十二月二十一日の集計でございますが、総数で一万六千六百九十三件、三万三千百九十六名を検挙いたしております。その罪種別でございますが、買収が一万三千四百七十件、二万九千七百五十一名の検挙でございます。それから文書違反が千五百六件、千八百十六名の検挙でございます。それから個別訪問が千百六十件、千百四十三名、自由妨害が六十三件、七十五名、その他が四百九十四件、四百十一名、こういうことでございます。
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島上善五郎#15
○島上分科員 これでもわかるように、件数においても被検挙者数においても買収が圧倒的ですね。これは何割になっていますか。いまちょっと計算しておりませんが、件数と人数の比率はどうなっていますか。
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日原正雄#16
○日原政府委員 約八割ぐらいだと思います。
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島上善五郎#17
○島上分科員 八割以上ですね。人数の上ではたしか九割、件数でも八割ちょっとこしていますね。このようにして買収が圧倒的に多いということですね。これは見のがすことのできない事実だと思うのです。買収ということは、言うまでもなく直接間接に投票を金で買うことなんですから、こういうような金で直接間接に投票を買うという傾向がだんだん助長されていくということは、法を守る運動をやっても、公明選挙運動をやっても、そういうものをしり目にかけてどんどんふえていっているという事実は、お説教や精神的な運動だけではだめだということを立証しておるのですよ。大臣が法改正の熱意がなければ、大臣からこれ以上答弁を聞いてもしょうがないけれども、私は、当然あの選挙の直後に、あの選挙の実態にかんがみて、法改正の必要がないかどうかということを選挙制度審議会に諮問すべきであったと思います。特に選挙のつど、一つか二つずつ新しい知能犯的な違反が起こってきている。いわゆる背番号候補などという、ああいうふざけたもの、あれは現行法ではどうにもならぬのですよ。背番号候補が今後また出てくる。にせ証紙が出てきて、それを取り締まろうとすれば、今度は背番号が出てくる。背番号を取り締まればまた次のやつが出てくるかもしれませんけれども、あの背番号候補の乱立に対しては、もし今後ああいうことが助長されましたならば、私は選挙民が投票すること自体に熱意を失ってしまうと思う。これはたいへんなことです。これに対して何か大臣は、防止するための法改正なりあるいは行政的措置なりを考えておりますか。
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早川崇#18
○早川国務大臣 通称というものによる立候補は認められておるわけでありますが、はたして背番号というものが通称であるかどうかという解釈で、選挙中でございましたので、一々その関係者に、これは通称になっているかということを調べを選管の手続事務ができなかったのであります。したがって、一部の選管では、あれを押えたところもございます。おとぼけ正二郎ですか、そういう選管もございましたが、東京都は御承知のようにああいう処置になったわけであります。したがって、通称というものの解釈をどう確定するか、目下自治省で検討いたしておりますが、たとえば藤原あきさんという、本名でありませんけれども、通称として通っております。背番号の番号候補というものがはたして社会通念上認められるか、そういったものを行政的にできれば、もう別に法律を新たにつくる必要はございませんが、よく検討いたしまして、行政上できない場合には、何らかの制限する立法もやらなければならないと思っております。
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島上善五郎#19
○島上分科員 時間がありませんから少しはしょりますけれども、こういうふうに選挙が悪質になり、特に直接間接に投票を金で買うというような憂うべき事態がだんだんふえているということは、一つには、政治資金についての規正があまりにもゆるやかであるというところにもあると思うのです。大臣も御承知のように、選挙制度審議会の前々回の答申には、この政治資金規正についての改正の答申もあったはずです。理想的な案は今後さらに続けて検討するが、さしあたって国から財政投融資あるいは補助金、交付金、利子補給、そういう利益を与えられておる法人からは政党及び候補者は献金を受けてはならぬという程度の改正はすべきであると答申があった。しかしそれも政府によって採用されなかった。私は、国民の金ですから、その程度の——選挙に際しては、政府と請負その他特別の利益を伴う契約者からはいま禁止されていますけれども、国から財政投融資、交付金、補助金、利子補給、こういう形で利益を供与されている法人からは禁止されていないはずです。その程度の禁止の措置をとるのは、これは常識じゃないですか。国民はそんなものは当然のこととして禁止されていると思っているのですよ。どうでしょう、大臣。
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早川崇#20
○早川国務大臣 島上君は少しお忘れになっておるのでありますが、昨年の選挙法改正におきましては、選挙に関してはそういうものはしてはいかぬということになっております。したがって、その点は誤解でございますから、申し添えておきたいと思います。
 問題は、選挙に関してでなくて、政党献金の問題でございますが、これはもう十年来の議論のあるところでありまして、そういう関係を禁止したらどうかということに対して、今度は、国家から金をもらっておる官公労の組合から金をもらうのはおかしいじゃないかというような議論も出まして、いろいろ政党の利害関係がからみまして、いまだにこの問題は法律化されておらないわけであります。今後検討の問題だと思います。
 なお、選挙制度審議会では、政治献金については、個人に限るべきじゃないか、法人とか労働組合というような団体の献金は禁止すべきである、こういう答申は出ておりますけれども、これまたいろいろ問題がありますので、いま直ちに立法化するという段階に至っておりません。今後の検討の課題として取り組んでまいりたいと思います。
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島上善五郎#21
○島上分科員 ぼくも「選挙に関し」という五文字を付して改正したことを知っております。しかし、選挙に関してということは、裏から言えば、選挙に関しなければよろしいということなんですよ。これもどのようにでも抜け道があるのです。こんなものは何にもならぬですよ。選挙に関しようと関しまいとにかかわらず、国の財政投融資、補助金、交付金、利子補給を受けている団体からは政治献金をしないというのは、私は当然だと思うのです。こういう補助金、交付金、利子補給等を受けている団体が予算編成ごとにその増額を要求して運動する。そして成功すれば政党に献金する。こういう関係が存在してよろしいものでしょうか。私は、政治道義の上からいっても、これは当然禁止すべきものだと思う。官公労の組合の政治献金とそれとをこんがらかして論ずるということは、私は議論の次元が違うのではないかと思います。これは見解の相違だろうから、これ以上申しません。
 そこで質問を進めますが、一体いま選挙制度審議会は何をしていらっしゃいますか。
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早川崇#22
○早川国務大臣 御承知のように、昨年の十一月に期限が切れましたので、年度がわりの四月一日に新たな委員を任命いたしまして諮問をいたしたいというわけでございます。現在は存在しておりません。
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島上善五郎#23
○島上分科員 それは法律違反じゃありませんか。法律があって存在してない、法律違反の疑いもあるし、かりに法律違反でないにしても、これは政府の大いなる怠慢です。政府は選挙法なり選挙制度改正に対する熱意がないという証拠です。任期が切れて半年も、法律があってすぐできるはずのものを放任しておく、これははなはだしい怠慢です。
 いまこれからだんだん伺いますが、定数改正問題でも、去年の答申は、去年の総選挙に間に合わせるように、理屈を言えば多少欠点はあるけれども、去年の選挙で改正するようにという意味で、大急ぎで答申したはずです。いま政府では与党との間にやっさもっさやっておるようです。選挙制度審議会があったら選挙制度審議会に諮問したらいいじゃないですか。政府と与党との間でやっさもっさやればゲリマンダーになることは当然ですよ。それで提出がおくれておる。一体これは今度の国会で成立させようとする熱意があるのですかどうですか。私は選挙制度審議会が存在しておるべきものだし、存在させておいて、選挙制度審議会が答申した答申のとおりに出すならば、問題はなかろうと思うけれども、去年の十一月の選挙に施行するようにという意味で答申したのだから、次の選挙にずれてしまったのだから、時点が変わったし、状況が変わったから、区割りはどうしよう、あるいは人口と議員の配分はあれでよろしいかどうかということ等についても、もう一ぺん諮問したらいいじゃないですか。諮問しないから、政府の間で大臣はたいへん熱心に努力しているようですけれども、大臣が努力したのが次から次へと掘りくずされてひっくり返されてしまうのです。一体いつごろ出して、今度の国会で成立させようとする熱意がおありかどうか、この機会にはっきりお聞かせ願いたいと思います。
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早川崇#24
○早川国務大臣 選挙制度審議会が任期が切れて置いてないというのは、いろいろ技術的な問題もありますし、やはり答申が出た以上、一番大きい答申は定数是正ということ、一つ一つ片づけていかなければ、次から次へ幾ら諮問しましても区切りがつきませんので、現在活動しておらない点を御了承願いたいと思います。
 定数の是正につきましては、総理大臣が予算委員会で山花委員の御質問に対して、はっきり今国会で実現したいと答弁されております。また社会党の委員長名で定数是正を早急にやれという強い御要望が総理大臣、自治大臣に参っておることも承知いたしております。したがって、選挙制度審議会の答申の趣旨を生かしながら現在検討いたしておるわけでございまして、できるだけ早い機会に政府としての結論を得まして、おはかりを申し上げたい、かように思っておるわけであります。もちろん今国会で定数是正を成立さすつもりで成案を急いでおるわけでございます。
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島上善五郎#25
○島上分科員 早川大臣のお考えは、現行選挙区はいわゆる中選挙区で三名ないし五名だから、六名以上のところは分区するというお考えのようですが、その案なるものも一部新聞に発表されました。六名以上分区されるという考えと、六名のところはそのまま据え置いて、八名のところだけ分区するという考えとあるようですが、私は、もし分区するならば、やはり六名以上を分区すべきであって、ここは分けにくいからやめておいて、八名のところだけ分区しよう——分けにくいということはありませんよ。党の現在当選している議員の思惑を考えたり、ゲリマンダーを考えるから分けにくいのですよ。分区は地理的条件と人口の配分だけを考えてやればよろしいのであって、それ以外のことを考えるから分けにくいのです。党に相談して、党はさらにその選挙区の議員と相談したら、できやしませんよ。少なくとも合理的なものはできませんよ。そういうやり方自体が間違っておるのです。もっと党略的な考えを抜きにして、純粋な立場から分区するならば、六名、八名を分区していく、合理的に地理的条件、行政的な区分、人口を考えて分区したらいいじゃありませんか。その点どうでしょう。
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早川崇#26
○早川国務大臣 選挙制度審議会の答申は分区をしないで出してきております。また中選挙区というものは三名ないし五名というように習慣的にそういわれておりますが、必ずしも法律上三名ないし五名というものでもありませんし、そこは弾力的に考えていいのではなかろうか。問題は、選挙区の区割りというものは、万人が納得するような線にいきませんが、与党も野党もこれでしょうがない、おのずから現職議員を中心というわけではありませんが、一般世論を見て納得する線であれば、選挙制度審議会にあらためてかけなくても、答申の趣旨は生かしたと思うわけであります。六人区の場合には、いまどうするかと検討中でございますが、たとえば島上さんの選挙区のあの東京六区のごときは、ちょうど荒川という天然の川にはさまれてきれいに二つに分けられる、だからそういうものは万人が認める、与野党のみならず、選挙民も、あの大きい川を渡っていくのに橋は幾つもないので、だからそういうものは、これは二つに割っても、別に選挙制度審議会の御審議をわずらわさなくても御賛成願える。問題は六人区です。この割り方は十重二十重に割れますので、ほんとうに社会党にも御協力いただいて、与野党のみならず、世論も納得できる線があれば、これは割って出したい。しかも世論も、与野党も、公平な線が出れば、これは何も選挙制度審議会にかけなくてもいいわけです。そこにいろいろ苦労している。それで選挙制度審議会の答申は、御承知のように、定数是正ということが絶対のいまの世論の要望でありますから、これを重点に答申していく、区割りをどうするかということは第二義的な問題だと私は考えておるわけであります。
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島上善五郎#27
○島上分科員 選挙制度審議会が六名、八名の例外を認めて、これをやりなさいという答申をした精神は、去年の十一月の選挙に間に合わせなさいということなんですよ。そのためには区割りをいろいろやったりしておると間に合わなくなるし、また選挙に混乱を起こすし、去年の十一月に間に合わせなさい、そういうものなんですよ。そこで、十一月に間に合わなくて、今度は来年か再来年か知りませんが、少なくとも二年くらいあるのですから、そういう意味において分区を考えるならば、考える理由もあると思うのです。しかし、与党、野党が納得をしている——いま与党だけと相談しているのではないですか。私の選挙区の例を出されましたが、私にとっては、まるでほんとうに好都合のありがたいようなかっこうになるようですが、私にとってありがたかろうがなかろうが、そういうことではなしに、与野党というなら、原案を出して国会の審議の中で与野党が話し合ってもいいじゃないですか。いまはもっぱら与党。それから荒川をはさんでというけれども、荒川をはさむと行政区が二分されるようになると思いますが、それはどうでもいいです。私は自分の選挙区のことについては聞きませんが、いずれにしても筋を通すべきですよ。最初の案をつくって、与党と話したら総務会でだめだと言われた。また第二次案をつくり直す、それもだめだ、こういう最初は一応筋を通したかのごとき政府の案をつくって、それをこわされて、やっさもっさやっておるかっこうというものは、国民から見たらどう思いますか。与党も野党もとおっしゃいますけれども、野党は少なくとも責任はありませんよ。何の相談も受けておりませんよ。与党も野党も国民も納得するというなら、答申のまま国会に出して、国会審議の過程で直していったらいいじゃないですか。少なくとも、いまの作業を進めている状態というものは、党利党略と申しますか、ゲリマンダーと申しますか、そういう印象しか国民に与えていません。そういう印象をぬぐい去って、早川自治大臣、この筋を通して、最初の考えを貫いたらどうですか。あれが筋が通っているとお考えになって案をつくったのでしょう。それが途中でグニャグニャになるようじゃしようがありません。もう一ぺん筋を通しなさいよ。この分科会で大いに野党の意見があったから筋を通すというお考えはどうですか。筋は曲がっても何でもという、そういうお考えなのか。筋を通してこそ野党も納得するであろうし、国民も納得すると思うのです。筋をグニャグニャに曲げて一体国民が納得しますか。野党が納得しますか。私ども納得しませんよ。筋を曲げたら、国会に出してきてから審議に相当時間がかかり、いわば難航するであろうということを覚悟してかからなければならぬと思うのですが、いかがでしょう。
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早川崇#28
○早川国務大臣 自治省、政府案というのは実はできておらないわけです。新聞でたまたま早川個人の妥協案というような線で出ただけでございまして、最終的な政府案というのはきまっておりません。御承知のように、政党政治でありますから、事実上与党にいろいろ検討していただいておるにすぎないのでありまして、最終的に自治省案というものはきまっておりません。私はこの選挙区制の問題、割り方というものは、与野党を越えてほんとうに公平な線、万人が納得できるような線として国会に出したいという信念には断じて変わりはございませんので、その点は島上委員も、出てきたらひとつ御批判願うという、私の気持ちを御了解願いたいと思います。
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島上善五郎#29
○島上分科員 たいへん大みえを切りましたが、とにかく筋を通してください。筋が通ったものなら、われわれは審議に協力し、通すことに協力します。筋が曲がっておれば、その筋をまっすぐにするために国会の中で戦います。これはいまからはっきりさしておきます。
 それから定数是正ですが、参議院の定数是正の問題は全然触れられず、問題にもされていないようですけれども、私は衆議院ばかりではなく、参議院の定数是正も少なくとも爼上にのせるべきものだ、このように考えております。いま私の手元には数字はありませんけれども、定員二名、四名、こういう区があります。二名区は改選が一名、四名区は改選が二名ですが、改選二名の選挙区よりも改選一名の選挙区のほうが人口が多いところがたくさんあります。こういう矛盾については、これは困難だから触れずにおこうというお考えか、それとも、これも取っ組んでみようというお考えか。来年参議院選挙です。取っ組んでみようというお考えならば、来年の参議院選挙に間に合わせるために取っ組んでいく考えがあるかどうか伺いたい。
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