農林水産委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十一年六月九日(木曜日)
午前十時四十分開議
出席委員
委員長 中川 俊思君
理事 大石 武一君 理事 倉成 正君
理事 田口長治郎君 理事 舘林三喜男君
理事 本名 武君 理事 赤路 友藏君
理事 東海林 稔君 理事 芳賀 貢君
伊東 隆治君 池田 清志君
金子 岩三君 小枝 一雄君
坂村 吉正君 笹山茂太郎君
白浜 仁吉君 綱島 正興君
中川 一郎君 野原 正勝君
長谷川四郎君 藤田 義光君
森田重次郎君 小川 三男君
兒玉 末男君 千葉 七郎君
西宮 弘君 松浦 定義君
森 義視君 湯山 勇君
玉置 一徳君 林 百郎君
出席国務大臣
農 林 大 臣 坂田 英一君
国 務 大 臣 上原 正吉君
出席政府委員
総理府技官
(科学技術庁資
源局長) 佐々木 即君
農林政務次官 仮谷 忠男君
農林事務官
(農林経済局
長) 森本 修君
農林事務官
(農政局長) 和田 正明君
農林事務官
(園芸局長) 小林 誠一君
林野庁長官 田中 重五君
委員外の出席者
農 林 技 官
(農地局参事
官) 佐々木四郎君
日本国有鉄道常
務理事 今村 義夫君
専 門 員 松任谷健太郎君
—————————————
六月九日
委員山本幸一君及び玉置一徳君辞任につき、そ
の補欠として小川三男君及び西村榮一君が議長
の指名で委員に選任された。
同日
委員小川三男君及び西村榮一君辞任につき、そ
の補欠として山本幸一君及び玉置一徳君が議長
の指名で委員に選任された。
—————————————
本日の会議に付した案件
野菜生産出荷安定法案(内閣提出第一三一号)
派遣委員からの報告聴取
————◇—————
この発言だけを見る →午前十時四十分開議
出席委員
委員長 中川 俊思君
理事 大石 武一君 理事 倉成 正君
理事 田口長治郎君 理事 舘林三喜男君
理事 本名 武君 理事 赤路 友藏君
理事 東海林 稔君 理事 芳賀 貢君
伊東 隆治君 池田 清志君
金子 岩三君 小枝 一雄君
坂村 吉正君 笹山茂太郎君
白浜 仁吉君 綱島 正興君
中川 一郎君 野原 正勝君
長谷川四郎君 藤田 義光君
森田重次郎君 小川 三男君
兒玉 末男君 千葉 七郎君
西宮 弘君 松浦 定義君
森 義視君 湯山 勇君
玉置 一徳君 林 百郎君
出席国務大臣
農 林 大 臣 坂田 英一君
国 務 大 臣 上原 正吉君
出席政府委員
総理府技官
(科学技術庁資
源局長) 佐々木 即君
農林政務次官 仮谷 忠男君
農林事務官
(農林経済局
長) 森本 修君
農林事務官
(農政局長) 和田 正明君
農林事務官
(園芸局長) 小林 誠一君
林野庁長官 田中 重五君
委員外の出席者
農 林 技 官
(農地局参事
官) 佐々木四郎君
日本国有鉄道常
務理事 今村 義夫君
専 門 員 松任谷健太郎君
—————————————
六月九日
委員山本幸一君及び玉置一徳君辞任につき、そ
の補欠として小川三男君及び西村榮一君が議長
の指名で委員に選任された。
同日
委員小川三男君及び西村榮一君辞任につき、そ
の補欠として山本幸一君及び玉置一徳君が議長
の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
野菜生産出荷安定法案(内閣提出第一三一号)
派遣委員からの報告聴取
————◇—————
中
兒
兒玉末男#2
○兒玉委員 時間が非常に制限されておりますので、問題点をしぼって御質問したいと思います。
先般の予算委員会並びに本会議で、長官にもお尋ねしましたが、あまり具体的な御答弁をいただくことができないで、たいへん不満に思っておるわけですけれども、今回の野菜法案が提案され、その内容等から判断いたしますと、いま科学技術庁が進めているところのいわゆるコールドチェーンの構想の中で、特に海上輸送分野における問題というのが非常に焦点になっております。この前の長官の答弁では、いつこれが実現するのか、その辺の目安についても、具体的な答弁を引き出すことができなかったわけでございますけれども、今日生鮮食品の中で、特に野菜等の輸送距離というものが、比較的中、遠距離の地域から相当量が運ばれている現状でございますけれども、特に鮮度が低下する、こういう点から、輸送時間の短縮あるいは輸送形態の改革、こういうことが特に強く主張されているわけであります。いま技術庁が行なっているところのこの海上輸送関係について、現在どのような状況にあるのか、この点、まず長官にお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →先般の予算委員会並びに本会議で、長官にもお尋ねしましたが、あまり具体的な御答弁をいただくことができないで、たいへん不満に思っておるわけですけれども、今回の野菜法案が提案され、その内容等から判断いたしますと、いま科学技術庁が進めているところのいわゆるコールドチェーンの構想の中で、特に海上輸送分野における問題というのが非常に焦点になっております。この前の長官の答弁では、いつこれが実現するのか、その辺の目安についても、具体的な答弁を引き出すことができなかったわけでございますけれども、今日生鮮食品の中で、特に野菜等の輸送距離というものが、比較的中、遠距離の地域から相当量が運ばれている現状でございますけれども、特に鮮度が低下する、こういう点から、輸送時間の短縮あるいは輸送形態の改革、こういうことが特に強く主張されているわけであります。いま技術庁が行なっているところのこの海上輸送関係について、現在どのような状況にあるのか、この点、まず長官にお伺いしたいと思います。
上
上原正吉#3
○上原国務大臣 生鮮野菜の海上輸送を実際に実施してみましたのは、御承知のとおり、宮崎県が県の力でこれを実験的におやりいただいた、これが最初でございまして、私は、到着の荷物も、それからその後現地に参りまして、栽培状況、それから輸送の御準備なども拝見いたしてまいりましたが、予期以上に好成績がおさまっている、かように考えておる次第でございまして、まだ科学技術庁自身で実施いたしまする事例的実験というのは行なわれておりませんけれども、これに非常な参考になった。そしてこれは成功するというふうな確信に似たものを抱いて帰ってまいりました。科学技術庁自身が行なっているというところまでまだまいっておりませんのが現状でございます。
この発言だけを見る →兒
兒玉末男#4
○兒玉委員 資源局長にお伺いしたいのでありますが、いま長官がおっしゃいましたが、特に宮崎県が先月の十二日と今月の五日、二回にわたって輸送テストを行なっておりますが、これはもちろん初歩的な段階であり、しかも長期の構想に立ったものでなくて、まだまだ相当改善しなければいけない。しかしながら、このような問題は、単に一県だけでできる問題ではないと私は思うのですが、現在科学技術庁として、いま長官の御答弁もありましたが、まだ技術庁自体が実際に運用する段階にはほど遠い感を抱くわけですが、現在具体的にどういうふうな作業が進められているのか、その点お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →佐
佐々木即#5
○佐々木(即)政府委員 御質問の点に関しましては、いま長官から御説明がございましたように、いわゆるコールドチェーンの事例的実験というものを本年度から実施するように予算を準備いたしまして、その問題につきましては、なお農林省といろいろ実際にやる場合の方式等について相談をいたしておりますけれども、いわゆる遠距離の海上輸送という問題に関連いたしまして、その中で、遠距離海上輸送の中の特に低温輸送というものを取り上げまして、本年できるだけ早い機会に準備を進めまして、遠距離海上輸送に関連があるコールドチェーンの技術的開発ということに手をそめることにいたしました。
この発言だけを見る →兒
兒玉末男#6
○兒玉委員 大体現在の宮崎県の行なっているテスト輸送では、約三十七時間くらいかかっているわけです。しかし、今後技術庁が考えている輸送時間というのは、大体どの程度を目標として検討し、進められておるのか、この点お聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →上
上原正吉#7
○上原国務大臣 実は、最初に科学技術庁が試算いたしました予定時間よりも、少々でございますが、早く着いておるのでございます。そうして今後この時間はまだ短縮できると思うのでございます。御承知のように、八百トンの船でございまして、そう新進気鋭の船でもないのが事実でございますから、まだ短縮できるつもりでございます。それにまた科学技術庁が予定をいたしました時間でも相当早いのに、御承知のように、一日半で着いておるということでございますから、相当なスピードでございます。陸路輸送することなどを考えますと、非常に早くて、そうして荷いたみなどもほとんどございませんでしたから、これは短距離と変わりないと考えて差しつかえないと思うのでございます。それからまた、輸送の状態も、汽車、トラックで運びますよりは、はるかに荷いたみのない完全な状態で、新鮮な鮮度のものが送られてまいったという事実でございまして、これは非常に成功だったと思うし、さらにこれを科学的に検討を加えてまいりますれば、時間も短縮でき、鮮度もまた一そう十分な鮮度で輸送ができる、こういう考えを抱いたわけでございます。
この発言だけを見る →兒
兒玉末男#8
○兒玉委員 資源局長にお伺いしたいのでありますが、構想は確かにいいといたしましても、やはり形成の問題、あるいはこの輸送によって、現実的に他の輸送機関に比較してどの程度の運賃等が節減できるのか。もう一つは、何といっても輸送量というものが、やはり相当数、しかも計画的に生産をさせなければ、せっかくの輸送船の効果というものが十二分に発揮できないと思うのですが、この辺をどのように分析されておるのか、お伺いしたいと思います。
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佐々木即#9
○佐々木(即)政府委員 この海上輸送問題につきましては、一応いろいろな仮定を設けまして、そうして一種の試算をいたしまして、そうして海上輸送について、今後特に遠距離については見込みがあるといろ一つの報告を昨年の九月にしたわけでございます。ただ、これはやはり何と申しましても、大量に物が運ばれるというところからいわゆる輸送費の低下が考えられるわけで、最近宮崎県でやられました実験につきましても、量が少のうございますから、勢い輸送費はコスト高についておるということはやむを得ません。私どもが考えておりますこの実験につきましても、やはりそう大量のものはできませんので、いわゆるコストそのものが非常に安くつく実験というところまではなかなかまいりませんけれども、こういった試算を通じまして、今後改良すべき点は探り出せると思います。また、先生の仰せになります大量にという問題につきましての現地の体制でございますが、これもやはりたとえば専用船が動けるようになるというような問題とからみましては、それに応じた生産体制というものができなければなりませんし、勢いそれに関連いたしまして、たとえば集団産地の形成の問題、あるいはそういった主産地から港まで計画的によどみなく品物が流れてくる、それがまた船待ちについても十分な施設が整えられまして、港でものがかわいたり、腐ったり、いたんだりということがないようにする、こういったような問題につきまして、今後検討を続けていかなければならない問題だと思います。また、そういう体制ができるところから、初めて大量の輸送ということが実現できるのではないかと思います。
この発言だけを見る →兒
兒玉末男#10
○兒玉委員 この点、私は、やはり今回の法案にある指定産地との関係もありまして、将来指定産地を拡大するという方向に努力してもらうように、昨日も要望しているわけですが、その辺の関連ということを十分考えていかないと、せっかく国がばく大な金を投じて輸送船をつくりましても、その効果はなかなか期待できない。その辺のかね合いについてどういうふうなお考えを持っておるのか、お聞かせをいただきたい。
この発言だけを見る →佐
佐々木即#11
○佐々木(即)政府委員 私どもは、この遠距離海上輸送、特にコールドチェーンというものに関連しまして、差しあたりどうしても必要な技術的な問題、新しい技術の開発を追うことにいたしております。それも各省の御協力を得まして追うことにいたしております。当然、その実験の経過を見ながら、だんだんに実施部門にそういった成果をお伝えし、そうして実施部門がいろいろお考えくださるときの御協力を申し上げたいと思っておりますし、さらに進んでそういった方面にも実験の成果、また考え方というものもお伝えして、そういう部面の努力をいたしたいと思っております。
この発言だけを見る →兒
兒玉末男#12
○兒玉委員 今後の問題として指摘されるのは、輸送された青果類が、東京なら東京の市場における出荷状況等から判断しまして、やはりある程度市場へ出すのをコントロールしなければならない。そうなりますと、当然一定の期間貯蔵ということも考えなくてはいけない、そういうふうな施設等も並行的に進めていかなければならないと思いますが、その辺はどういうふうな措置をとろうとされるのか、その点お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →佐
佐々木即#13
○佐々木(即)政府委員 御説のとおり、いわゆる生産地の側の出荷体制ができ、そうして輸送という体制ができたといたしましても、これに関連いたしまして、生産地、中継地、消費地、こういったところで貯蔵庫を設けまして、そうしていわゆる低温帯というものを最後の小売り店まで届ける中の重要な一環として、これをどこにどれだけ——生産地、中継地、消費地、どこにどれだけということは、実際問題としてのいろいろな関連がございましょうけれども、とにかくそういったものを体系的に整えるということが当然必要でございます。これが輸送あるいは生産地体制と相まって、初めて野菜の遠距離の輸送ということが実現するものであろうと考えております。
この発言だけを見る →兒
兒玉末男#14
○兒玉委員 それと関連しまして、特に現在の日本のいわゆる青果関係の生産から消費までの過程を見ておりましても、非常に零細な小売り業というのが非常に多いわけです。ですから、今後のこのコールドチェーン構想の中にも、そういうふうな零細な小売り業等についてもある程度統合するような形で持っていかないと、せっかくのコールドチェーンの構想が十分効果をあげることができないのではないか。アメリカ等の先進国においても、やはり三十数年の長い経験の中から現在の段階に達しておるわけでありますけれども、そういうふうな流通全体を通ずる一つの合理化といいますか、あるいは改革といいますか、この点をどういうふうにお考えになっておるのか、お聞かせを願いたいと思います。
この発言だけを見る →上
上原正吉#15
○上原国務大臣 おっしゃるように、産地から東京あるいは大阪の市場まで完全に運んでまいりましても、それから先が問題であると思うのでありす。そして、アメリカで行なわれておりますような、消費者に対する供給機関というものが完備いたすまでには、相当な期間が日本でもかかるのではないかと思いますし、それには科学技術庁の管轄外ではございますけれども、流通関係でございますから、通商産業省の管轄になると思いますけれども、通商産業省にお願いして——つまり、せっかく産地から東京、大阪の消費地の市場まで持ってまいりましても、市場から先、コールドチェーンの最終形態としての冷蔵冷凍の貯蔵が小売り店で行なわれなければ、効果が十分あがらぬわけであります。これにはぜひ通商産業省にも力を入れていただいて、産地から消費者の台所まで、新鮮で、安価で、しかも安定した生鮮食料品が送られ、配給されるようにいたしたい、そして有終の美をなしたい、この努力を一そう重ねてまいるつもりであります。
この発言だけを見る →兒
兒玉末男#16
○兒玉委員 とにかく各省にまたがる仕事であって、これが実現の段階までには相当困難が予想されるわけでありますけれども、やはり科学技術庁はその推進役でありますから、積極的な取り組みを私は要望したいと思うわけであります。
次に、局長にお伺いしたいのでありますが、この輸送船の構想について、西日本新聞というのがございますが、この報道によりますと、大体四年後にはこの専用船が実現するというふうな記事が出されております。この点、おそらく長官が先般宮崎に行かれ、そのほかいろいろな情報が流されたものと思うのですが、その辺は大体具体的にどういうふうな見通しなのか。また、四年後にこの冷蔵船の実現が可能なのかどうか。この点、ひとつ作業を進めておる立場から、どういうことでこういう線が出たのか、明らかにしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →次に、局長にお伺いしたいのでありますが、この輸送船の構想について、西日本新聞というのがございますが、この報道によりますと、大体四年後にはこの専用船が実現するというふうな記事が出されております。この点、おそらく長官が先般宮崎に行かれ、そのほかいろいろな情報が流されたものと思うのですが、その辺は大体具体的にどういうふうな見通しなのか。また、四年後にこの冷蔵船の実現が可能なのかどうか。この点、ひとつ作業を進めておる立場から、どういうことでこういう線が出たのか、明らかにしていただきたいと思います。
佐
佐々木即#17
○佐々木(即)政府委員 輸送船の実現できる見通しが四、五年先と、こう仰せでございましたが、科学技術庁といたしましては、その辺はいささか守備範囲の外になりますし、特に具体的にいつ実現できるというふうなことを申したことはございませんが、私どもが研究いたしました南九州の農産物の海上輸送についてという一種の報告のようなものを四十年の九月にしたわけであります。その中のいろいろな試算の中に、南九州も農産物の生産態勢がだんだんよくなり、そして増産もできるというようなことを前提に、当然この輸送ということが問題になりますので、この試算の過程の中で、昭和四十五年というものを一応試算の目標に立てまして、その間における南九州の野菜の伸び、こういったものを前提に試算したものでございます。あるいはその辺から、実際にそれが四十五年ないしはその前後におきまして実現ができるような見通しをわれわれが立てておるというふうに、船のほうをお考えになったのかもしれませんけれども、当庁といたしましては、その点は具体的に四十五年のめどを立ててということはございません。御了承願いたいと思います。
この発言だけを見る →兒
兒玉末男#18
○兒玉委員 もう一点お伺いしたいわけですが、この点は長官にお伺いしたいと思います。この計画が実際に行なわれる場合、一般に民間資本等を投入してこの輸送が行なわれるということも聞いておるわけですが、大体このような特殊な輸送というものは、やはり国の資本で行なうべきだ、特定の企業にこれを独占させるべきではないと私は考えます。というのは、生産と需給の関係、あるいは生鮮食料品の輸送という特殊な形態から考えましても、また生産者と消費者を守るという点等からも、これは特定の企業等が行なうべき筋じゃないと思うのです。また経済性の面から考えましても、一年じゅうを通じてオールにこの輸送船が運航できるという状況にもないわけですが、その辺の立場から、経営の形態というものをどういうふうにお考えになっておるのか、この点お聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →上
上原正吉#19
○上原国務大臣 仰せのように、こういう仕事は初めから営利を目的にやって成功するとは思えないことなのでございます。各省にまたがる関係上、科学技術庁がその試験をやってみようというのが、ことしの予算をちょうだいした、また来年ももらうであろうところの予算の使い道なのでございまして、これを国営でやろうという考えは実はないのでございます。これでやれる、これが有利であるという結論を、実験の結果動かぬ証拠をあげて出しまして、それならやってみようということになれば、企業者でもよし、あるいは公共企業体でもよし、こういうのが、正直なところいま考えておるところなのでございます。この点、宮崎の知事さんなどとも話し合いましたけれども、知事さんも、県営でやれという意見が県内に強いけれども、どこまでも県営でやるということは無理だ、だが、試験、実験の段階では、国も県もそのリスクを全部負担して、安心して出荷ができ、安心して販売ができ、安心して回収ができるという方法でやってみて、それでしっかりやれるんだということになってから、公社をつくるか、あるいは農協を統合してやってもらうか、そういう形にしなければなるまい、こうおっしゃっておいででございました。また、その点は、今後の運営は主として農林省にやっていただくことになりますから、農林省ともお話し合いの上で、何らかの経営形態を考えなければならないと思いますけれども、国営あるいは公営でやるというところまではまだ考えておりません。これが実情でございます。
この発言だけを見る →兒
兒玉末男#20
○兒玉委員 資源局長にお伺いしたいのですが、先般二回行なわれました海上輸送のテストというのは、今後科学技術庁が作業を進める上においてもきわめて重要な問題ではなかろうかと思うのですが、先般の輸送の結果をすでに分析されておるのかどうか、あるいはまた輸送経費の問題その点等、どういうふうな一応の結論を得ているのかどうか、もしおわかりであればお聞かせをいただきたいと思うのです。
この発言だけを見る →佐
佐々木即#21
○佐々木(即)政府委員 二回にわたります中間報告、それは県のほうからもいただきましたし、別途日本通運等からもいただきまして、目下検討中でございますが、総括的にこれをどうこう申し上げるほどまとめておりませんけれども、私どもが主として注目いたしましたのは、私どもの実験の中に、県の実験でまずい点があれば再びそれを繰り返さないようにという意味で、そういう検討をやっておるわけでございます。たとえば、最初運ばれました第一回の輸送船の場合に、中にそれを冷やす施設をおつくりになっております。サーモキング程度の施設であるが、大量の野菜を運ぶときの野菜の呼吸熱が室内の温度を押えるまでに至らなかったので、そこで、私どもの実験の際には、あらかじめ港でよく冷やしておきまして、それを船に積み込んで輸送するといったような技術的な点につきまして、逐次検討を続けております。
この発言だけを見る →兒
兒玉末男#22
○兒玉委員 時間がございませんので、最後に、長官にお願い申し上げたいことは、この種の輸送ということは、今後非常に重要な使命を持つものと私は考えます。でありますので、この遠距離輸送なり、また、高知なり南九州のように、地理的、気候的にいろいろ自然的条件に恵まれておりますけれども、いままでそういうような輸送面の解決ということが困難であったために、いろいろな条件に恵まれておりながらも、今日まで成功を待ていなかった、こういう点から、今後技術庁の構想とこの輸送船の問題は非常な期待を持っておるわけでございますので、とにかくこれから早期運航ができますように格段の御努力を要望申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。
————◇—————
この発言だけを見る →————◇—————
中
中川俊思#23
○中川委員長 先般、入会林野等に係る権利関係の近代化の助長に関する法律案の審査に資するため、各地に委員を派遣したのでありますが、この際、派遣委員からその報告を聴取いたします。第一班舘林三喜男君。
この発言だけを見る →舘
舘林三喜男#24
○舘林委員 入会林野等に係る権利関係の近代化の助長に関する法律案の現地調査第一班として、六月三日から六日までの四日間、秋田、山形の両県に派遣され、入り会い林野等の実情について調査してまいりましたので、調査内容を簡単に御報告申し上げます。
調査班は、東海林稔君、千葉七郎君、林百郎君、それに私を加えた四名の派遣委員と、現地参加委員として秋田、山形両県の全調査日程に参加された笹山茂太郎君の五名で編成されました。
われわれは、まず、県庁において、知事をはじめ関係係官から、県内における入り会い林野等の現状と問題点及び県としての要望事項等について、総括的な説明を受けた後、町村会、森林組合連合会等地元関係団体から意見聴取を行ない、さらに、各県とも一カ所ずつ入り会い現地において調査を行なってまいりました。そこで、本報告の内容といたしましては、時間の都合もありますので、調査日程に従い、以上の調査内容の要点のみをかいつまんで申し上げることといたします。
まず、秋田県について申し上げます。秋田県における入り会い林野等の現状は、その面積十六万五千ヘクタールで、民有林野中に占める入り会い林野等の比率は全国第一位となっておりますが、そのうち、原野がかなり多く、また複数の部落が入り会う、いわゆる村々入り会いの形態が残っているという特徴があります。
県においては、これらの入り会い林野等の利用増進をはかることを農林業施策の重点として取り上げ、未利用地開発計画を策定し、草地開発公社、林業公社等の設立を見て、その実施に着手する段階にきております。しかしながら、入り会い林野等の権利関係が整備されていない現状に当面して、これらの施策の有効な推進が妨げられているという悩みをかかえている状態にありまして、その打開策として、国による入り会い林野等の権利関係の整備についての制度上の解決が望まれているのであります。この点について、秋田県知事は、今回の法律案は、このような県の開発計画を推し進めるにあたって時宜を得たものであるとし、歓迎の意を表明したのであります。しかしながら、同知事は、法律案は、あくまでも権利関係の近代化そのものを内容としているにすぎないのであるから、それは入り会い林野等の開発のための糸口となるものと理解すべきであって、権利の近代化のみに終わってはならない、近代化の施策とあわせて、農畜林の総合的な国の助成施策が講じられなければならない旨を強調し、その点についての配慮を特に要望したのであります。
次いで、秋田県における市長会、町村会、森林組合連合会等の団体を代表して、町村会長より、法律案についての賛意が表明された後、その早期成立が要望されました。さらに、近代化後における農林業経営の健全な発展、特に協業経営の発展をはかるため、新しい農林業を含めた協業組織、現行生産森林組合の制度上の規制の緩和等について、今後の課題として検討を要望する旨の陳述がなされたのであります。
以上、県当局及び関係団体の陳述を受けた後、南秋田郡昭和町豊川地区の現地におもむき、部落の代表者らより事情を聴取いたしました。当入り会い地は、秋田市内の部落との入り会い山であり、旧来の村々入り会い地の残存したものでありまして、両部落の持つ旧来よりの持ち分の割合と現在の利用の実態とが異なっているために、部落民自身の積極的な労資の投入がはかれないという実情にあり、それを反映して、入り会い林野の大部分は利用が放置されている状態にあったのであります。これについて、関係者らは、法律の制定を機に、県当局等の助言指導を得て権利の調整を行ない、新しく造林を進めていきたいという熱意を表明したのであります。
以上が秋田県における現地調査の概要でありますが、次に、山形県について御報告いたします。
山形県における入り会い林野等の面積は八万六千ヘクタール、実測すれば十万ヘクタールをこえ、民有林野面積の約三〇%に達しております。本県におきましては、秋田県の場合とは異なり、村々入り会いは比較的少ないのでありますが、利用が粗放であるという点は、秋田県の場合と同様の状況にあると見られております。また、町村合併を契機として、生産森林組合に移行した入り会い林野等が二十近く存在している点が、秋田県とは若干異なった特徴であります。
県当局におきましては、昭和三十六年度から部落有林野整備促進事業を行なってきており、モデル地域を指定し、権利関係の近代化と利用や経営の合理化に要する経費の助成を行なっているのでありますが、登記、税制等の問題が制度的に解決されていないため、県単補助事業としては限界があると説明しております。これらの問題意識の上に立って、県は、入り会い林野等の権利関係の近代化の措置を強く望んでいたところであるとし、今回の法律案の早期成立を要望し、特に昭和三十九年度から開始された林業構造改善事業の推進のためには、入り会い林野の近代化事業が可及的すみやかに行なわれる必要があるとしているのであります。また、近代化の措置と相まって、関連農林業助成施策を要すること、及び協業推進のための生産森林組合の制度上の改善を検討すべきことを要望され、この点につきましては、秋田県の場合と同様であります。
県当局の説明について、派遣委員から、近代化の際の全員同意という法律案の考え方が実施上問題はないか、また、既存の生産森林組合の活動状況はどうかという点について、質問がなされました。これに対して県当局は、全員同意は、県として適正な指導につとめることによってその実現は可能であること、また、既存の生産森林組合については、町村合併の過程で新町村に財産が引き継がれることをおそれるのあまり、単に所有名義を組合名にすることを目的として設立されたものであるから、なお旧来の慣習による運営が続けられているために、組合活動はきわめて不十分である旨を答え、協業組織がその目的を発揮するためには、権利関係の近代化とともに、経営意欲の盛り上がりが不可欠の条件であることの示唆を受けたのであります。
県当局の説明及び要望に続いて、市町村代表、町村会代表、県森林組合連合会代表、県林業協会代表等よりの法律案に対する意見及び要望がなされ、要約すればおおむね次の点が述べられたのであります。
一、林業経営基盤の充実をはかるためにも、法律案の制定に賛成であること。
二、林野の細分化、集中、分散のおそれがあるので、生産森林組合などの協業経営の方向に指導推進するとともに、これについて税制上の優遇措置を検討すること。
三、権利関係近代化の場合の登記の簡略化、登録税の減免等の特別措置が必要であること。
四、林道開設などを進めて、立地条件の改善整備をはかること。
五、近代化事業の補助率、補助単価等を構造改善事業並みに引き上げること。
六、特別融資制度を検討すること。
七、生産森林組合が施設森林組合に加入して、その協業を進めるようにすること。
以上のほか、これらの説明の中で、本県では、近代化して個別分割利用を望んでいる例も比較的あることが注目されたのであります。
現地の実情調査は、上山市菖蒲地区公民館において、上山市当局及び部落代表者の説明及び意見を聴取して行なったのであります。同地区の入り会い林野面積は、登記簿上は八十九町歩で、見込み面積では六百六十ヘクタールに及び、権利者は部落総戸数八十六戸のうちの六十七戸であります。この地区の入り会い林野は、筆数が三十三に分かれ、各筆ともに所有名義者が異なっていて、延べ百六十六名に及び、その大半はすでに死亡しておりまして、その子孫で地区外に住所を持ち、実質上は権利がない者が多いのであります。大正二年と昭和十三年の二回にわたって一部の分割利用を行ない、現在十二筆が個人利用にゆだねられており、残りは共同利用となっているのであります。分割利用地は、個人による造林が若干行なわれ、また一部はその山の利用権が他部落民に移動しております。共同利用地のほうは、薪炭需要の減少もあって、ほとんど利用されていないのであります。
この地区の特徴としては、部落が私設登記簿を持ち、移動があれば、権利証のごときものを発行したり、裏書きしたりして、その帰属を把握しておることであります。これは、正規の登記簿がすでに実質的な利用権とは乖離しているため、それにかわる土地の管理支配の権能を部落の入り会い権者が確保するための窮余の策として行なっているものであると考えられるのであります。しかし、この私設登記簿があるからといって、それを利用して国の融資を受けるわけにはまいらないのでありますから、そのためにも、権利の形式と実質とを一致させることが必要となっているのでありまして、部落の人々が今回の法案の成立を望んでいることが強く印象に残ったのであります。
なお、部落民の今後における経営についての意見は、立地条件に応じて数戸ないし十数戸による複数の生産森林組合等を設立して、協業により主として造林を行ないたいとのことでありまして、比較的労働力流出の少ないこの地区では、その方向は非常に有効なものであると見られるのであります。また、本年度より林業構造改善事業が行なわれることになっているということから、早急な法律の制定が望まれておるのであります。
入り会い林野等に関する秋田、山形両県における現地調査の大要は以上のとおりでありますが、われわれは、今回の調査目的外の問題ではありますが、せっかくの機会でありましたので、秋田県において、八郎潟新農村建設事業団による新農村建設事業の進捗状況について現地調査を行ない、関係者が熱心に事業の推進に挺身されておる姿を見てまいりましたことを特に申し添えます。
以上で第一班の調査報告を終わりたいと思いますが、われわれは、今回の調査を通じ、入り会い林野等の現状と問題点について十分なる認識を深めることができたわけでありまして、今回の調査に対し絶大なる御協力を払われた秋田、山形両県当局、秋田営林局、東北農政局、その他関係者各位に対し、この機会に衷心より謝意を表明し、簡単ながら報告を終わる次第であります。拍手
この発言だけを見る →調査班は、東海林稔君、千葉七郎君、林百郎君、それに私を加えた四名の派遣委員と、現地参加委員として秋田、山形両県の全調査日程に参加された笹山茂太郎君の五名で編成されました。
われわれは、まず、県庁において、知事をはじめ関係係官から、県内における入り会い林野等の現状と問題点及び県としての要望事項等について、総括的な説明を受けた後、町村会、森林組合連合会等地元関係団体から意見聴取を行ない、さらに、各県とも一カ所ずつ入り会い現地において調査を行なってまいりました。そこで、本報告の内容といたしましては、時間の都合もありますので、調査日程に従い、以上の調査内容の要点のみをかいつまんで申し上げることといたします。
まず、秋田県について申し上げます。秋田県における入り会い林野等の現状は、その面積十六万五千ヘクタールで、民有林野中に占める入り会い林野等の比率は全国第一位となっておりますが、そのうち、原野がかなり多く、また複数の部落が入り会う、いわゆる村々入り会いの形態が残っているという特徴があります。
県においては、これらの入り会い林野等の利用増進をはかることを農林業施策の重点として取り上げ、未利用地開発計画を策定し、草地開発公社、林業公社等の設立を見て、その実施に着手する段階にきております。しかしながら、入り会い林野等の権利関係が整備されていない現状に当面して、これらの施策の有効な推進が妨げられているという悩みをかかえている状態にありまして、その打開策として、国による入り会い林野等の権利関係の整備についての制度上の解決が望まれているのであります。この点について、秋田県知事は、今回の法律案は、このような県の開発計画を推し進めるにあたって時宜を得たものであるとし、歓迎の意を表明したのであります。しかしながら、同知事は、法律案は、あくまでも権利関係の近代化そのものを内容としているにすぎないのであるから、それは入り会い林野等の開発のための糸口となるものと理解すべきであって、権利の近代化のみに終わってはならない、近代化の施策とあわせて、農畜林の総合的な国の助成施策が講じられなければならない旨を強調し、その点についての配慮を特に要望したのであります。
次いで、秋田県における市長会、町村会、森林組合連合会等の団体を代表して、町村会長より、法律案についての賛意が表明された後、その早期成立が要望されました。さらに、近代化後における農林業経営の健全な発展、特に協業経営の発展をはかるため、新しい農林業を含めた協業組織、現行生産森林組合の制度上の規制の緩和等について、今後の課題として検討を要望する旨の陳述がなされたのであります。
以上、県当局及び関係団体の陳述を受けた後、南秋田郡昭和町豊川地区の現地におもむき、部落の代表者らより事情を聴取いたしました。当入り会い地は、秋田市内の部落との入り会い山であり、旧来の村々入り会い地の残存したものでありまして、両部落の持つ旧来よりの持ち分の割合と現在の利用の実態とが異なっているために、部落民自身の積極的な労資の投入がはかれないという実情にあり、それを反映して、入り会い林野の大部分は利用が放置されている状態にあったのであります。これについて、関係者らは、法律の制定を機に、県当局等の助言指導を得て権利の調整を行ない、新しく造林を進めていきたいという熱意を表明したのであります。
以上が秋田県における現地調査の概要でありますが、次に、山形県について御報告いたします。
山形県における入り会い林野等の面積は八万六千ヘクタール、実測すれば十万ヘクタールをこえ、民有林野面積の約三〇%に達しております。本県におきましては、秋田県の場合とは異なり、村々入り会いは比較的少ないのでありますが、利用が粗放であるという点は、秋田県の場合と同様の状況にあると見られております。また、町村合併を契機として、生産森林組合に移行した入り会い林野等が二十近く存在している点が、秋田県とは若干異なった特徴であります。
県当局におきましては、昭和三十六年度から部落有林野整備促進事業を行なってきており、モデル地域を指定し、権利関係の近代化と利用や経営の合理化に要する経費の助成を行なっているのでありますが、登記、税制等の問題が制度的に解決されていないため、県単補助事業としては限界があると説明しております。これらの問題意識の上に立って、県は、入り会い林野等の権利関係の近代化の措置を強く望んでいたところであるとし、今回の法律案の早期成立を要望し、特に昭和三十九年度から開始された林業構造改善事業の推進のためには、入り会い林野の近代化事業が可及的すみやかに行なわれる必要があるとしているのであります。また、近代化の措置と相まって、関連農林業助成施策を要すること、及び協業推進のための生産森林組合の制度上の改善を検討すべきことを要望され、この点につきましては、秋田県の場合と同様であります。
県当局の説明について、派遣委員から、近代化の際の全員同意という法律案の考え方が実施上問題はないか、また、既存の生産森林組合の活動状況はどうかという点について、質問がなされました。これに対して県当局は、全員同意は、県として適正な指導につとめることによってその実現は可能であること、また、既存の生産森林組合については、町村合併の過程で新町村に財産が引き継がれることをおそれるのあまり、単に所有名義を組合名にすることを目的として設立されたものであるから、なお旧来の慣習による運営が続けられているために、組合活動はきわめて不十分である旨を答え、協業組織がその目的を発揮するためには、権利関係の近代化とともに、経営意欲の盛り上がりが不可欠の条件であることの示唆を受けたのであります。
県当局の説明及び要望に続いて、市町村代表、町村会代表、県森林組合連合会代表、県林業協会代表等よりの法律案に対する意見及び要望がなされ、要約すればおおむね次の点が述べられたのであります。
一、林業経営基盤の充実をはかるためにも、法律案の制定に賛成であること。
二、林野の細分化、集中、分散のおそれがあるので、生産森林組合などの協業経営の方向に指導推進するとともに、これについて税制上の優遇措置を検討すること。
三、権利関係近代化の場合の登記の簡略化、登録税の減免等の特別措置が必要であること。
四、林道開設などを進めて、立地条件の改善整備をはかること。
五、近代化事業の補助率、補助単価等を構造改善事業並みに引き上げること。
六、特別融資制度を検討すること。
七、生産森林組合が施設森林組合に加入して、その協業を進めるようにすること。
以上のほか、これらの説明の中で、本県では、近代化して個別分割利用を望んでいる例も比較的あることが注目されたのであります。
現地の実情調査は、上山市菖蒲地区公民館において、上山市当局及び部落代表者の説明及び意見を聴取して行なったのであります。同地区の入り会い林野面積は、登記簿上は八十九町歩で、見込み面積では六百六十ヘクタールに及び、権利者は部落総戸数八十六戸のうちの六十七戸であります。この地区の入り会い林野は、筆数が三十三に分かれ、各筆ともに所有名義者が異なっていて、延べ百六十六名に及び、その大半はすでに死亡しておりまして、その子孫で地区外に住所を持ち、実質上は権利がない者が多いのであります。大正二年と昭和十三年の二回にわたって一部の分割利用を行ない、現在十二筆が個人利用にゆだねられており、残りは共同利用となっているのであります。分割利用地は、個人による造林が若干行なわれ、また一部はその山の利用権が他部落民に移動しております。共同利用地のほうは、薪炭需要の減少もあって、ほとんど利用されていないのであります。
この地区の特徴としては、部落が私設登記簿を持ち、移動があれば、権利証のごときものを発行したり、裏書きしたりして、その帰属を把握しておることであります。これは、正規の登記簿がすでに実質的な利用権とは乖離しているため、それにかわる土地の管理支配の権能を部落の入り会い権者が確保するための窮余の策として行なっているものであると考えられるのであります。しかし、この私設登記簿があるからといって、それを利用して国の融資を受けるわけにはまいらないのでありますから、そのためにも、権利の形式と実質とを一致させることが必要となっているのでありまして、部落の人々が今回の法案の成立を望んでいることが強く印象に残ったのであります。
なお、部落民の今後における経営についての意見は、立地条件に応じて数戸ないし十数戸による複数の生産森林組合等を設立して、協業により主として造林を行ないたいとのことでありまして、比較的労働力流出の少ないこの地区では、その方向は非常に有効なものであると見られるのであります。また、本年度より林業構造改善事業が行なわれることになっているということから、早急な法律の制定が望まれておるのであります。
入り会い林野等に関する秋田、山形両県における現地調査の大要は以上のとおりでありますが、われわれは、今回の調査目的外の問題ではありますが、せっかくの機会でありましたので、秋田県において、八郎潟新農村建設事業団による新農村建設事業の進捗状況について現地調査を行ない、関係者が熱心に事業の推進に挺身されておる姿を見てまいりましたことを特に申し添えます。
以上で第一班の調査報告を終わりたいと思いますが、われわれは、今回の調査を通じ、入り会い林野等の現状と問題点について十分なる認識を深めることができたわけでありまして、今回の調査に対し絶大なる御協力を払われた秋田、山形両県当局、秋田営林局、東北農政局、その他関係者各位に対し、この機会に衷心より謝意を表明し、簡単ながら報告を終わる次第であります。拍手
中
田
田口長治郎#26
○田口(長)委員 現地調査第二班の御報告を申し上げます。
第二班は、六月四日から七日までの四日間、高知、奈良の両県に派遣され、入り会い林野等の実情について調査してまいりました。
調査班は、森田重次郎君、芳賀貢君、松浦定義君、それに私を加えた四名の派遣委員と、現地参加委員として全調査日程に参加された赤路友藏君、森義=君の六名で編成いたしました。
まず、高知県について申し上げます。
高知県では、知事はじめ関係係官より、県内における入り会い林野等の現状と問題点及び県としての要望事項について説明を受け、次いで幡多郡西土佐村村長、安芸郡馬路村村長及び幡多郡大方町蜷川部落区長より意見の聴取を行ないました。
高知県における入り会い林野等は約一万八千ヘクタールで、県下林野面積五十五万ヘクタールに占める比重は高くはありませんが、これらは地域的に偏在しているため、県当局では、入り会い林野の有効的活用を偏在地域の後進性克服策の重要な課題の一つとして取り上げております。
ところで、これら入り会い林野等の現状は、そのほとんどが団体直轄利用であり、投下労働力は入り会い権者の無償提供、収益は部落の公共的事業費負担分として公費に振り向けられ、個人に分配される例は少ない、いわゆる最も初期の形をとっております。また、これらの入り会い林野等は、蜷川部落の例に見られるごとく、かつて官行造林事業によってかなり成績をあげたところもありますが、大部分は薪炭林として、従来から薪炭原木を供給しておりました。しかし、最近の薪炭需要の減少により、入り会い権者の一部からは、個人分割または入り会い林野等の解体を望む声が高まっております。しかし、入り会い林野等を分割したり解体するにいたしましても、権利関係の調整問題、登記、登録税等の費用負担の問題、及び入り会い林野等のまま個人分割したとしても、造林に必要な資金の確保、森林開発公団または県林業公社等による公営的造林の対象地たり得ず、このまま推移するならば、入り会い林野等は放置されるおそれが十分にあります。
ちなみに、これら入り会い林野等の人工林率を西土佐村の例によって見ますと、国有林、民有林の人工林率は七〇%ないし八〇%でありますが、同村の入り会い林野ではわずかに一四%にすぎないということであります。
このようなことから、今回提案されております法案の早期成立を期待する向きが大きいのではありますが、なお、この法案に対し次のような意見が述べられております。
その第一は、入り会い林野の整備にあたり、権者全員の合意を必要とするという点でございます。この点について、馬路村長及び大方町蜷川部落区長から、一部権者の反対により多くの部落民の希望と熱意が踏みにじられたこともあり、今後もそのおそれがあるので、多数決による解決策が望まれたのでありますが、この点、県関係者にただしたところ、今後この法律によって入り会い林野等を整備するにあたっては、地域振興対策の一環として取り上げるものであり、この施策との関連で関係者の説得に努力するので、問題の解決は可能である旨答弁がなされております。
その第二として、入り会い林野等を協業経営の対象とする場合、生産森林組合がその有力なにない手であるにもかかわらず、その設立、運営、管理等は、施設森林組合と同様にかなり煩瑣な手続等を必要とするので、これを手軽に設立でき、かつ現実に即した運営ができるような制度とするよう検討すること。
第三として、入り会い林野の整備に要する事務費の二分の一が県に対して補助されることとなっているが、このほか、市町村の啓蒙指導事務費、さらに整備計画作成のための調査費、測量、境界設置事業に対しても補助する必要があること。
第四に、入り会い林野等整備後の林業経営を安定させるため、政府関係機関または国の助成による造林の推進、林道網の整備等を強力に行なうことなどの意見が述べられました。
次に、奈良県について申し上げます。
奈良県では、県庁において関係係官より県内における入り会い林野等について説明を受け、次いで奈良県森林組合連合会専務理事及び五所市吐田郷生産森林組合長より意見を聴取し、その後、宇陀郡大宇陀町の現地調査を行ないました。
奈良県は、わが国有数の林業県として、早くから入り会い林野等の解体が進み、優秀な林業経営が行なわれている反面、残された入り会い林野等は権利関係が複雑で、このため集約的な利用がはばまれているのが現状であります。しかも、入り会い林野等の存在する地方は、わが国でも有数な美林地帯であり、まわりの民有林経営は単位面積あたり百三十立方メートルと、全国平均の約二倍に及ぶ蓄積を誇っておるのであります。
このため、県では、入り会い林野等に対し潜在する資源価値を引き出すことを林政の主要な目標の一つとしており、また、入り会い林野等に関係する市町村または部落においても、主として権利関係の調整をはかり、その有効利用をはかることに過去幾多の努力が重ねられてきたようであります。しかし、権利関係の調整、登記等に要する経費の問題、及び個別に私権化した後権利の集中または分散の問題があったため、今日いまだに約二万ヘクタールに及ぶ入り会い林野等が残っているのであります。このような問題は、今回の法案の成立によってそのほとんどが解決される見通しでありますので、入り会い林野等を持つ関係町村並びに住民は、この法案の早期成立を期待しているのでありますが、なお、次のような意見を述べております。
その第一は、高知県の場合と同様、全員同意によってのみ入り会い林野の整備が可能であるため、一部の反対者のため整備がおくれ、またははばまれるのではないかとの不安があること。
第二に、入り会い林野等を個別に分割化するならば、取得面積が少ないため、権利の集中、分散が行なわれる可能性があり、これを防止するには、生産森林組合等による協業の推進または施設森林組合に対し施業の委託を行なうよう強力な指導が必要であること。
その第三として、生産森林組合に対する税法上の取り扱い、特に法人税については個別経営のごとき恩典が与えられていないため、吐田郷森林組合の例に見られるような多額の税負担の問題が起こるので、税制の検討が必要であることなどの意見が述べられました。
以上のような説明並びに意見を聴取したあと、宇陀郡大宇陀町におもむき、町長並びに同町五貫山入り会い関係者より現地の実情について説明を受けました。五貫山入り会い林野は総面積三百ヘクタール、権利者一千戸を有する林野で、古来からまぐさ場として利用されておりましたが、昭和十七年官行造林事業による造林を進めるべく、住民はこれを町有林として無償提供し、その後慣行使用林野として利用しているものであります。しかし、現在は利用する者も少なくなり、原野笹生地として放置され、まわりの民有林に比べ対照的な林相を示しております。かかる現状から、町当局はこの地に造林を進めるべく、昭和三十三年以来権利者と協議を進めたのでありますが、一部の者の反対によって現在に至るも解決されず、原野のまま放置されているのであります。これらの反対は、今後この法案の成立によって、県当局のあっせんも期待でき、早急に解決されるものとして関係者は大いに期待を持っているのであります。
以上をもって入り会い林野等の調査報告を終わりますが、なお、高知県におきまして、去る五月二十日の集中豪雨による農林水産関係災害の復旧に関する要望及び農林水産業振興に関する関係団体からの陳情を受け、あわせてせっかくの機会でありますので、野菜生産に関する現地調査を行ないましたことを御報告いたします。
このたびの調査にあたり、御協力を賜わった高知県、奈良県及び関係地方農政局並びに営林局に対し心からお礼を申し上げ、この報告を終わる次第であります。拍手
この発言だけを見る →第二班は、六月四日から七日までの四日間、高知、奈良の両県に派遣され、入り会い林野等の実情について調査してまいりました。
調査班は、森田重次郎君、芳賀貢君、松浦定義君、それに私を加えた四名の派遣委員と、現地参加委員として全調査日程に参加された赤路友藏君、森義=君の六名で編成いたしました。
まず、高知県について申し上げます。
高知県では、知事はじめ関係係官より、県内における入り会い林野等の現状と問題点及び県としての要望事項について説明を受け、次いで幡多郡西土佐村村長、安芸郡馬路村村長及び幡多郡大方町蜷川部落区長より意見の聴取を行ないました。
高知県における入り会い林野等は約一万八千ヘクタールで、県下林野面積五十五万ヘクタールに占める比重は高くはありませんが、これらは地域的に偏在しているため、県当局では、入り会い林野の有効的活用を偏在地域の後進性克服策の重要な課題の一つとして取り上げております。
ところで、これら入り会い林野等の現状は、そのほとんどが団体直轄利用であり、投下労働力は入り会い権者の無償提供、収益は部落の公共的事業費負担分として公費に振り向けられ、個人に分配される例は少ない、いわゆる最も初期の形をとっております。また、これらの入り会い林野等は、蜷川部落の例に見られるごとく、かつて官行造林事業によってかなり成績をあげたところもありますが、大部分は薪炭林として、従来から薪炭原木を供給しておりました。しかし、最近の薪炭需要の減少により、入り会い権者の一部からは、個人分割または入り会い林野等の解体を望む声が高まっております。しかし、入り会い林野等を分割したり解体するにいたしましても、権利関係の調整問題、登記、登録税等の費用負担の問題、及び入り会い林野等のまま個人分割したとしても、造林に必要な資金の確保、森林開発公団または県林業公社等による公営的造林の対象地たり得ず、このまま推移するならば、入り会い林野等は放置されるおそれが十分にあります。
ちなみに、これら入り会い林野等の人工林率を西土佐村の例によって見ますと、国有林、民有林の人工林率は七〇%ないし八〇%でありますが、同村の入り会い林野ではわずかに一四%にすぎないということであります。
このようなことから、今回提案されております法案の早期成立を期待する向きが大きいのではありますが、なお、この法案に対し次のような意見が述べられております。
その第一は、入り会い林野の整備にあたり、権者全員の合意を必要とするという点でございます。この点について、馬路村長及び大方町蜷川部落区長から、一部権者の反対により多くの部落民の希望と熱意が踏みにじられたこともあり、今後もそのおそれがあるので、多数決による解決策が望まれたのでありますが、この点、県関係者にただしたところ、今後この法律によって入り会い林野等を整備するにあたっては、地域振興対策の一環として取り上げるものであり、この施策との関連で関係者の説得に努力するので、問題の解決は可能である旨答弁がなされております。
その第二として、入り会い林野等を協業経営の対象とする場合、生産森林組合がその有力なにない手であるにもかかわらず、その設立、運営、管理等は、施設森林組合と同様にかなり煩瑣な手続等を必要とするので、これを手軽に設立でき、かつ現実に即した運営ができるような制度とするよう検討すること。
第三として、入り会い林野の整備に要する事務費の二分の一が県に対して補助されることとなっているが、このほか、市町村の啓蒙指導事務費、さらに整備計画作成のための調査費、測量、境界設置事業に対しても補助する必要があること。
第四に、入り会い林野等整備後の林業経営を安定させるため、政府関係機関または国の助成による造林の推進、林道網の整備等を強力に行なうことなどの意見が述べられました。
次に、奈良県について申し上げます。
奈良県では、県庁において関係係官より県内における入り会い林野等について説明を受け、次いで奈良県森林組合連合会専務理事及び五所市吐田郷生産森林組合長より意見を聴取し、その後、宇陀郡大宇陀町の現地調査を行ないました。
奈良県は、わが国有数の林業県として、早くから入り会い林野等の解体が進み、優秀な林業経営が行なわれている反面、残された入り会い林野等は権利関係が複雑で、このため集約的な利用がはばまれているのが現状であります。しかも、入り会い林野等の存在する地方は、わが国でも有数な美林地帯であり、まわりの民有林経営は単位面積あたり百三十立方メートルと、全国平均の約二倍に及ぶ蓄積を誇っておるのであります。
このため、県では、入り会い林野等に対し潜在する資源価値を引き出すことを林政の主要な目標の一つとしており、また、入り会い林野等に関係する市町村または部落においても、主として権利関係の調整をはかり、その有効利用をはかることに過去幾多の努力が重ねられてきたようであります。しかし、権利関係の調整、登記等に要する経費の問題、及び個別に私権化した後権利の集中または分散の問題があったため、今日いまだに約二万ヘクタールに及ぶ入り会い林野等が残っているのであります。このような問題は、今回の法案の成立によってそのほとんどが解決される見通しでありますので、入り会い林野等を持つ関係町村並びに住民は、この法案の早期成立を期待しているのでありますが、なお、次のような意見を述べております。
その第一は、高知県の場合と同様、全員同意によってのみ入り会い林野の整備が可能であるため、一部の反対者のため整備がおくれ、またははばまれるのではないかとの不安があること。
第二に、入り会い林野等を個別に分割化するならば、取得面積が少ないため、権利の集中、分散が行なわれる可能性があり、これを防止するには、生産森林組合等による協業の推進または施設森林組合に対し施業の委託を行なうよう強力な指導が必要であること。
その第三として、生産森林組合に対する税法上の取り扱い、特に法人税については個別経営のごとき恩典が与えられていないため、吐田郷森林組合の例に見られるような多額の税負担の問題が起こるので、税制の検討が必要であることなどの意見が述べられました。
以上のような説明並びに意見を聴取したあと、宇陀郡大宇陀町におもむき、町長並びに同町五貫山入り会い関係者より現地の実情について説明を受けました。五貫山入り会い林野は総面積三百ヘクタール、権利者一千戸を有する林野で、古来からまぐさ場として利用されておりましたが、昭和十七年官行造林事業による造林を進めるべく、住民はこれを町有林として無償提供し、その後慣行使用林野として利用しているものであります。しかし、現在は利用する者も少なくなり、原野笹生地として放置され、まわりの民有林に比べ対照的な林相を示しております。かかる現状から、町当局はこの地に造林を進めるべく、昭和三十三年以来権利者と協議を進めたのでありますが、一部の者の反対によって現在に至るも解決されず、原野のまま放置されているのであります。これらの反対は、今後この法案の成立によって、県当局のあっせんも期待でき、早急に解決されるものとして関係者は大いに期待を持っているのであります。
以上をもって入り会い林野等の調査報告を終わりますが、なお、高知県におきまして、去る五月二十日の集中豪雨による農林水産関係災害の復旧に関する要望及び農林水産業振興に関する関係団体からの陳情を受け、あわせてせっかくの機会でありますので、野菜生産に関する現地調査を行ないましたことを御報告いたします。
このたびの調査にあたり、御協力を賜わった高知県、奈良県及び関係地方農政局並びに営林局に対し心からお礼を申し上げ、この報告を終わる次第であります。拍手
中
中
小
小川三男#29
○小川(三)委員 野菜生産出荷安定法案に関連しまして、野菜の生産と出荷の安定を確保するためには、まずその基礎である農地を確保しなければなりません。ところが、東京都を中心に南関東ではほとんど農地の非常な壊廃が行なわれている。工場の建設あるいは団地の建設等によって、農地は無計画の状態の中で放置されている。こういう状態に対して、農地を確保するために農林当局はどんな具体策を講じられておるのか、その点伺いたい。
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