社会労働委員会

1967-06-29 参議院 全132発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
昭和四十二年六月二十九日(木曜日)
   午前十一時四分開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本伊三郎君
    理 事
                土屋 義彦君
                丸茂 重貞君
                佐野 芳雄君
                藤田藤太郎君
   委 員
                川野 三暁君
                黒木 利克君
                佐藤 芳男君
                山本  杉君
                横山 フク君
                大橋 和孝君
                杉山善太郎君
                藤原 道子君
                小平 芳平君
       発  議  者  藤田藤太郎君
   国務大臣
       厚 生 大 臣  坊  秀男君
       労 働 大 臣  早川  崇君
   政府委員
       厚生大臣官房長  梅本 純正君
       厚生省社会局長  今村  譲君
       労働政務次官   海部 俊樹君
       労働大臣官房長  辻  英雄君
       労働省労政局長  松永 正男君
       労働省労働基準
       局長       村上 茂利君
       労働省職業安定
       局長       有馬 元治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中原 武夫君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○社会福祉事業振興会法の一部を改正する法律案
 (内閣提出)
○炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別
 措置法案(内閣提出)
○炭鉱労働者の一酸化炭素中毒症に関する特別措
 置法案(藤田藤太郎君外一名発議)
○駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○雇用促進事業団法の一部を改正する法律案(内
 閣提出)
○労働問題に関する調査
 (国際労働条約の諸問題に関する件)
 (昭和電工鹿瀬工場元従業員の水銀中毒問題に
 関する件)
 (職業病に関する件)
    —————————————
この発言だけを見る →
山本伊三郎#1
○委員長(山本伊三郎君) ただいまより社会労働委員会を開会いたします。
 社会福祉事業振興会法の一部を改正する法律案を議題にいたします。
 これより本案に対し、質疑を行ないます。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
 別に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
山本伊三郎#2
○委員長(山本伊三郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。
 別に御意見もないようですから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
山本伊三郎#3
○委員長(山本伊三郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 社会福祉事業振興会法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
 〔賛成者挙手〕
この発言だけを見る →
山本伊三郎#4
○委員長(山本伊三郎君) 全会一致と認めます。よって、本案ば全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
この発言だけを見る →
佐野芳雄#5
○佐野芳雄君 ただいま社会福祉事業振興会法の一部を改正する法律案が成立したのでございますが、この際、附帯決議を、皆さんの御承認をいただいて、いたしたいと思います。
 まず、文案を朗読いたします。
 政府は、左記事項につきすみやかに実現するよう努力すべきである。
一 社会福祉施設が著しく不足している現状にかんがみ、要収容者(児)の実情把握につとめて、施設の計画的な整備をはかること。
二 増大する社会福祉事業の資金需要を満たすため、今後、社会福祉事業振興会の貸付資金の増加をはかるようつとめること。
三 とくに保育所設置については、政府の財政的な援助を一層強化し、児童育成の実をあげること。
四 社会福祉事業の健全な推進をはかるため、その関係者に対し、特別の助言及び事業援助等を政府が行なうこと。
 右決議する。
でありまするが、この際、厚生大臣に特に強く要望いたしたいことは、三の項で申し上げました「とくに保育所設置については、政府の財政的な援助を一層強化し、」という表現でございますが、この表現を、ただことばとして受け取るのでなしに、政府は財政的な援助計画を具体的に立てて実行するということを私たちは強く要望いたしておりますので、そういうふうな強い要望であることをお含みいただきたいと思います。
 以上、決議案の文案を朗読いたしました。
この発言だけを見る →
山本伊三郎#6
○委員長(山本伊三郎君) ただいま述べられました佐野芳雄君提出の附帯決議案を議題といたします。
 佐野芳雄君提出の附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
 〔賛成者挙手〕
この発言だけを見る →
山本伊三郎#7
○委員長(山本伊三郎君) 全会一致と認めます。よって、佐野芳雄君提出の附帯決議案は、本委員会の決議とすることに決定いたしました。坊厚生大臣。
この発言だけを見る →
坊秀男#8
○国務大臣(坊秀男君) ただいま社会福祉事業振興会法の一部改正法案を御可決いただきまして、厚く御礼を申し上げます。また、附帯決議のありました四つの項目は、いずれも今後の社会福祉行政の伸展のためにまことに重要な事項でありますので、厚生省といたしましては、十分御決議の趣旨を体して、今後大いに努力いたす所存でございます。
この発言だけを見る →
山本伊三郎#9
○委員長(山本伊三郎君) なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、先例により、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
山本伊三郎#10
○委員長(山本伊三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    —————————————
この発言だけを見る →
山本伊三郎#11
○委員長(山本伊三郎君) 次に、炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法案(閣法第一四二号)及び、炭鉱労働者の一酸化炭素中毒症に関する特別措置法案(参第二号)の両案を一括して議題にいたします。
 まず、政府から提案理由の説明を聴取いたします。早川労働大臣。
この発言だけを見る →
早川崇#12
○国務大臣(早川崇君) ただいま議題となりました炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法案につきまして、その提案理由及び内容の概略を御説明申し上げます。
 炭鉱災害による一酸化炭素中毒症につきましては、昭和三十八年の三井三池の災害以来、とみに一般の関心が高まっておりますが、その後も昭和四十年における北炭夕張、山野炭鉱のガス爆発等大規模な炭鉱災害が続発し、これにより重篤かつ多数の一酸化炭素中毒患者の発生をみたのであります。政府としましては、かかる炭鉱災害の防止に十全の努力を払うとともに、災害発生に際しては、被災労働者に対する救急対策と災害補償に万全を期してまいったところでありますが、特に炭鉱災害に際しては、著しく多数の一酸化炭素中毒患者が発生し、しかも、重篤な精神神経症状を呈する者が多いことから、昨年の通常国会におきましては、一酸化炭素中毒症について何らかの特別な立法措置が必要ではないかとの論議が行なわれ、参議院社会労働委員会におきまして、「政府は、一酸化炭素中毒被災者援護措置について、差当り炭鉱労働者に限り、今後一ヶ年以内に立法措置を講ずるよう努力す」べき旨の決議が行なわれたのであります。政府といたしましては、かかる経過等にかんがみ、昨年十月、労働者災害補償保険審議会に対し、一酸化炭素中毒症に関する特別措置について諮問し、去る五月十六日答申を得たのでありますが、さらに社会保障制度審議会にも諮問の上、ここに炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法案を提出いたした次第であります。
 次に、この法律案の内容につきまして、その概略を御説明申し上げます。
 第一に、この法律の適用範囲につきましては、炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に限定しております。炭鉱災害に限った点につきましては、労働者災害補償保険審議会の答申においても、一酸化炭素中毒症が炭鉱において特に多数発生し、かつ、重篤な者が多い等の特殊事情及び国の石炭政策等にかんがみ、この際は、炭鉱における一酸化炭素中毒症に限って措置するのはやむを得ないとしておるところであり、また、さきに申し上げました参議院社会労働委員会における決議の趣旨をも考慮して措置することとした次第であります。
 第二に、使用者及び労働者に対し、一酸化炭素中毒症の防止について適切な措置を講ずるよう努力すべき旨の努力義務規定を設けることといたしております。炭鉱における一酸化炭素中毒症の防止につきましては、現在、鉱山保安法等において所要の定めがなされているのでありますが、さらに労使の自主的努力なくしては実効を期し得ないものであることにかんがみ、その趣旨を明文で定めることにしたのであります。
 第三に、使用者に対し、一酸化炭素中毒症に関する特別の健康診断の実施を義務づけることとしております。健康診断については、現在、労働基準法におきましても、所要の規定を設けておりますが、本法案におきましては、さらに一酸化炭素中毒症に関する災害直後の健康診断を義務づけるとともに、原則としてさらに二年間、定期に一酸化炭素中毒症に関する特別の健康診断を実施すべきこととしております。
 第四に、一酸化炭素中毒症にかかった者に対する介護料の支給についてであります。炭鉱災害の被災者につきましては、もとより労働者災害補償保険法により、療養補償をはじめ、必要な災害補償が行なわれるのでありますが、一酸化炭素中毒症にかかった者のうちには、重篤な精神神経症状のため、家族等による特別の介護を要する者が少なくないので、その実情に応じ、特別の援護措置として一定の介護料を支給することとしたのであります。
 最後に、一酸化炭素中毒症がなおったと認められた者につきましても、その特殊な症状の推移から、必要と認める場合にはアフターケアとして所要の措置を講ずることとしております。
 なお、この法律の施行期日につきましては、健康診断の方法等について専門家の意見を徴するための期間をも考慮し、公布の日から起算して九十日をこえない範囲内において政令で定める日といたしております。
 以上、この法律案の提案理由及びその概要につきまして御説明申し上げました。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
この発言だけを見る →
山本伊三郎#13
○委員長(山本伊三郎君) 次に、発議者、参議院議員藤田藤太郎君から提案理由の説明を聴取いたします。藤田藤太郎君。
この発言だけを見る →
藤田藤太郎#14
○藤田藤太郎君 ただいま議題となりました炭鉱労働者の一酸化炭素中毒症に関する特別措置法案の提案理由と、その内容について説明いたします。
 去る昭和三十八年十一月九日、三池炭鉱における炭じん爆発は炭鉱合理化政策の途上に発生した悲惨な労働災害でありました。日本一の優良鉱といわれた三池三川坑の入気口よりわずか千メートルの地点で大爆発を起こし、大量の一酸化炭素ガスを発生し、これが三川坑の全坑内、各切り羽に侵入充満して、坑内の労働者は一瞬にして倒れ、四百五十八名の犠牲者と八百名にのぼる一酸化炭素中毒患者を出すという大災害となったのであります。
 また、昭和四十年二月二十二日には、三井三池に劣らない優良鉱といわれる北海道の北炭夕張鉱において、ガス爆発により六十一名の死亡者と二十名にのぼる一酸化炭素中毒患者を出すという災害が発生し、次いで四月九日には、日鉄伊王島炭鉱においてガス爆発により三十名の死亡者と十四名の重軽傷者を出し、さらに六月一日には、山野炭鉱においてガス爆発により二百三十七名の死亡者と二十名をこえる一酸化炭素中毒患者を出すという災害が連続して発生し、昭和四十一年十一月一日には、住友奔別鉱においてガス爆発により十六名の死亡者と五名の重軽傷を出すという災害が発生し、炭鉱におけるガス爆発等による災害の絶滅は期しがたい状態にあります。
 一酸化炭素中毒は、肺から吸入された一酸化炭素ガスが血液に入って、血液中の酸素が減少し、その結果、人体の各組織、特に中枢神経系がおかされ、人体の各組織に回復不能な後遺症をもたらすものであります。また、心肺系もおかされ、それが再び中枢神経系その他に影響を与えるといわれています。一酸化炭素中毒の症状は、中枢神経等のおかされた程度により異なりますが、重症の場合は、罹災後数年を経過するも、新生児に見られるような原始反射を示すほか、全く意識なく、全神経の麻痺した状態を示します。軽症の場合でも、痴呆状態を呈するものが多く、身体の動きも少なく、幻覚、妄想等に襲われ、精神分裂症に似た症状を見せるものであり、その他、記憶力障害、意欲減退、性格変化を来たすとともに、心肺機能、循環器系の障害をも伴うものであります。以上のごとく複雑な病状と悲惨な後遺症を残す疾病であるにもかかわらず、今日の高度の近代医学をもってしても、その根本的治療方法はなく、対症的治療が行なわれているにすぎないのであります。しかも、現行の労働基準法、労働者災害補償保険法及び鉱山保安法では、その発生の予防において不十分であるのみならず、治療の方法においても、この中毒症の特徴からみて、特に必要であると考えられる長期にわたる継続的治療、回復訓練の実施及び職場復帰の機会を与える措置等に欠けるところが多く、中毒患者に対して、適正かつ十分な治療と災害補償が行なわれているとは認めがたいのであります。特に三池炭鉱の爆発による約七百名以上の被災労働者はすでに罹災後三年以上を経過し、現行法に基づく補償ではその療養及び補償が困難となっております。したがって、炭鉱労働者の一酸化炭素中毒症に関し、適切な予防及び労働者の健康管理の措置を講ずるとともに、一酸化炭素中毒症にかかった炭鉱労働者に対し、長期の療養を保証し、また、残存労働能力を有する者については、その活用をはかるために特別の措置が緊急に必要であります。
 次に、本法律案のおもなる内容を申上げます。
 第一に、石炭鉱業を行なう事業の使用者及び労働者は、一酸化炭素ガスの発生とこれによる中毒を防止するため、作業環境条件の整備、関係労働者全員についての防護、その他適切な措置を講じなければならないこと。また使用者は、労働者に対して一酸化炭素ガスの発生の防止、発生後の応急措置及び健康管理等のため必要な教育を行なわなければならないこと。
 第二に、被災労働者の健康管理に万全を期するため、使用者は、被災労働者に対して所定の健康診断を行ない、都道府県労働基準局長は、被災労働者の健康管理区分を決定するとともに、健康管理手帳を交付すること。
 第三に、被災労働者の健康保持のため、使用者は、健康管理区分により就労可能な者は労働省令で定める危険な作業以外の作業に従事させるようつとめなければならないとともに、被災労働者が作業転換をした場合は、当該作業の転換前に支払っていた賃金に見合う賃金を払わねばならないこと。
 第四に、使用者は被災労働者の健康管理区分が決定された場合は、その区分に応じて被災労働者が安定して長期にわたる療養に専念できるようにするとともに、また、残った労働能力を活用させるために、管理一に該当する被災労働者については二年、また、管理二に該当して一酸化炭素中毒症にかかっていると認められる被災労働者については、一定の年齢に達するまでの期間は、労働基準法の規定にかかわらず、これを解雇してはならないこと。
 第五に、被災労働者が一酸化炭素中毒症にかかる療養補償を受ける場合、またはリハビリテーションを受ける場合は、その期間中一日につき平均賃金の百分の四十の準障害補償を行なうとともに、一酸化炭素中毒症がなおった場合は、その障害の程度に応じて、当該障害の存する期間一年につき平均賃金の三百六十日分から百二十日分までの障害補償を行なわなければならないこと。また、常時介護を要する被災労働者に対しては、月額五千円から一万円までの範囲内における額の介護補償を行なわなければならないこと。
 第六に、この法律による補償は、労働者災害補償保険によって行なわれるべきものであること。
 第七に、本法の規定により、準障害補償、労働基準法の規定による障害補償の額をこえる部分の障害補償及び介護補償の給付に要する費用の二分の一は国庫が、残りの二分の一に相当する部分は当該保険加入者がそれぞれ負担するものとすること。
 以上のほか、一酸化炭素中毒症に関する予防、被災労働者の健康管理、障害等級の区分、その他の事項について調査審議するため、関係労働者及び使用者を代表とする者と精神医学または神経医学に関し学識経験を有する者十五人以内の委員をもって組織する一酸化炭素中毒症対策審議会を設置すること等であります。なお、この法律の施行時に、過去の突発事故により被災した労働者に対して、この法律を適用するため必要な経過措置を定めることにしました。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願い申上げます。
この発言だけを見る →
山本伊三郎#15
○委員長(山本伊三郎君) 以上両案の自後の審査は、これを後日に譲ります。
    —————————————
この発言だけを見る →
山本伊三郎#16
○委員長(山本伊三郎君) 次に、駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から提案理由の説明を聴取いたします。早川労働大臣。
この発言だけを見る →
早川崇#17
○国務大臣(早川崇君) ただいま議題となりました駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 駐留軍関係においては、これまで相当数の離職者の発生を見ており、政府は、これら離職者の再就職の促進に鋭意つとめてきたところでありますが、今後も、中高年齢層を中心に、かなりの離職者の発生が見込まれるところでありますので、従来の対策についてその充実をはかるとともに、離職者の実情に即した対策を推進するため、雇用促進事業団の行なう援護業務を拡充し、自営を行なおうとする離職者に対する援護対策を強化することが肝要と考え、この法律案を提案した次第であります。
 次に、法律案の内容の概略を御説明申し上げます。
 改正の主眼は、雇用促進事業団の行なう援護業務を拡充することにあります。駐留軍関係離職者については、雇用促進事業団は、現在その援護業務として、訓練手当、移転資金及び雇用奨励金の支給を行なっているところでありますが、自営に対する援護対策を強化するため、この援護業務を拡充し、駐留軍関係離職者が事業を開始する場合に自営支度金を支給するとともに、金融機関から資金の貸し付けを受けることにより当該金融機関に対して負担する債務を保証しようとするものであります。
 このほか、この改正では、雇用促進事業団が支給する給付金について譲渡等を禁止するとともに、当該給付金のうち、駐留軍関係離職者に対して支給されるものを標準として租税その他の公課を課することができないことにするため、所要の整備を行なうとともに、雇用促進事業団の行なう援護業務のこの法律の失効後の経過措置について規定を設けることにいたしております。
 以上、この法律案の提案理由及びその概要につきまして御説明申し上げた次第であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
この発言だけを見る →
山本伊三郎#18
○委員長(山本伊三郎君) 本案に対する自後の審査は、これを後日に譲ります。
    —————————————
この発言だけを見る →
山本伊三郎#19
○委員長(山本伊三郎君) 次に、雇用促進事業団法の一部を改正する法律案を議題とし、これより質疑を行ないます。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
この発言だけを見る →
藤田藤太郎#20
○藤田藤太郎君 この前の審議のときに、雇用促進事業団がやっている業務、労働省の関係について二、三お尋ねをいたしました。この雇用促進事業団というのは、労働省の雇用計画をこれから進めるにあたって、具体的な、重要なかなめになるところだと思います。ですから、私は、どちらが発想し、どちらが先に建議したということじゃなしに、私は、何と言っても、労働省そのものの完全雇用、あわせて、雇用対策の根本は、労働省が何としても先行して、その下の委託経営みたいなかっこうになるものだと理解せざるを得ない。また、そういう趣旨でできたのが事業団だと考えているわけでございます。そういたしますと、いろいろの部分で問題が起きてきているわけです。先日の質問によると、雇用促進事業団が建議して相当な自主運営があってという話がありましたが、その自主運営というものの限界というものは、もしもこの雇用促進事業団が先行するようなことになってくるといろいろ問題が起きる。そこらの労働省の雇用計画、雇用行政と促進事業団の業務範囲、それらの問題についてもう一度お聞かせを願いたい、こう思うわけであります。
この発言だけを見る →
有馬元治#21
○政府委員(有馬元治君) 雇用促進事業団は、御指摘のとおり、国が行ないます職業安定行政と表裏一体となりまして運営されるものでございます。基本的には、先に策定されました雇用対策基本計画に基づきまして雇用対策の基本方向がきまってきておりますが、この基本的な方向に従って業務の拡充強化をはかっていく、もちろんその前提には、団交によりまして業務の種類、範囲というものが法定されております。その年度年度の予算でもって事業内容の輪郭がきまっておりますので、法律と予算の範囲内におきまして、ある程度の自主性を持ちながら、基本的には労働省と表裏一体となって業務を運営していく、こういうことに相なっておるわけでございます。
この発言だけを見る →
藤田藤太郎#22
○藤田藤太郎君 いまの表裏一体という話は非常に聞こえがいいのでありますが、私は、やはり雇用基本計画を雇対法に応じて労働省がやるわけでありますから、だから、やっぱり主たる責任は労働省が持って——労働省だけの業務じゃありません。これは雇用計画についてはいろいろ議論があるところですから、これはきょうは省きますけれども、やはり労働省が責任を持って他の官庁との関係の調整をつけながら雇用対策を進めるようにしてもらいたいということを私は申し添えておきたいと思うわけであります。
 それから、もう一つの問題は、いずれ失業保険法の改正法案のときの審議にゆだねられると思いますが、この前の審議の後段として、どうも失業保障という概念がやはり失業保険の中ににじみ出てこなければならぬのではないか、私はそう思うわけです。一つは、若いうちから働いてもらい、社会に貢献してもらった方が、一定の期限がくれば所得保障、年金で生活をしていくというぐあいに転換をしていく。そうなると、いまの五十五歳定年という問題がすぐ問題になってくる。五十五歳から六十歳は何でそれじゃ労働者が食っていくということになるのか、こういうことになるわけです。そういたしますと、失業保険というのは、失業者を救済するという問題意識からいきますならば、自然に所得保障に転換していくというのが各国のとっている方式であると私は思うのです。働きたくても働けない人に一定のきめられた期限だけ失業保険を出して、あとは知らぬという失業保障の概念というものを、私はもっともっといまある失業保険の中に精神を入れていこうという考え方がないと、私はいろいろの業務に支出されているような問題が、国が施策として一般会計から出さずに失業保険だけを使っていくというようなことになってくるとたいへんだと、私はそう思っておる。しかし、この問題については失業保険のときに審議をいたしますが、雇用促進事業団のおもなる業務事情が非常にこれに関連しているわけですからこういう意見を述べているわけです。ですから、何としても、今後は建設省の住宅計画にあるから、それはもうやむを得ないのだと、それは建設省が財投会計から金でも出してくるならそれは別でありますけれども、失業保険の金をもってこれに充てるなんていうことを実際に続けていいかどうかということは、私の非常に疑問とするところであります。そういう問題はあとに譲るとしても、私は、やはり大精神だけは大臣から意見を聞いておきたい、こう思うわけです。こういう失業補償というたてまえからいって、その大筋としては、やはり国が一般会計から独立してある失業保険をたよりにするようなことでなしに、国家の財政で処理をしていくというところに今後努力をしていくという心組みがなければ、私は大問題ではないか、行政上やすきにつくというようなことでは困るじゃないかということを考えるわけでありますが、大臣の所見をこの際承っておきたい。
この発言だけを見る →
早川崇#23
○国務大臣(早川崇君) 御指摘の雇用促進事業団の住宅建設等の事業につきましては、財政の許す限り、建設省の住宅建設と、一般会計からの事業の進展に伴いまして、できる限り雇用促進事業団でそういう事業をやる必要がないように、今後とも、一挙にはまいりませんが、御趣旨に沿って努力をしてまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →
藤田藤太郎#24
○藤田藤太郎君 それでは、もう少しこまかいことを一つ二つ聞いておきたいのですが、この雇用促進事業団が建てておる住宅について、私は、こういう事業団は、地方公共団体の雇用、失業情勢なんか地域的な問題ですから、公共団体と話し合ってきめるというぐあいに説明されておると思うのです。一つの問題は移転就職者用宿舎ですから二年ですけれども、しかし、その二年の範疇に入る人を、やはり地域の雇用、失業情勢というものは地方自治体が一番よくつかんでおるわけですから、そこらの問題は十分に地域的な、立地的な条件を生かしてこの宿舎利用というものを考えてもらいたい、これが一つであります。
 それから、そういう点が十分いってないのと、やはり地方自治体というのは、何といっても固定資産税が根元になって財政が維持されているわけです。プラス地方交付税という財源との関係があるわけでありますから、なかなか喜んでいるのか喜んでいないのか、住宅を建ててもらうことについては、地域の住宅不足を解消してもらうのですから、いいですが、そこらあたりの息が労働省と地方自治体との間にぴったり合ってない面があるのではないかというのが、私は、話し合いといいますか、そういうものが少し足らな過ぎやせぬか、何か命令歩調で地方自治体ついてこいというようなことになってやせぬか、そこらをひとつ心配するわけであります。そこらをどうやっているか、聞かしていただきたいし、それから、もう一つは、これに関連して、いまの住宅のスペースというのですか、部屋の。第二種住宅になっているわけですが、ここらの問題についても、家族の多い人には少し適合の欠けるようなところがありはせぬか、そこらの問題はどう検討されているのかということも第二点としてお聞きしておきたいと思う。
この発言だけを見る →
早川崇#25
○国務大臣(早川崇君) 移転就職者用宿舎の問題につきましては、藤田先生、また、小平先生からいろいろ当委員会で御意見なり御主張がございました。労働大臣といたしましては、その趣旨に沿ってひとつこの運営の方法を改善していきたいと思っております。たとえば御指摘のように、建設省の住宅建設が進んでおりませんので、やむを得ず勤労者のための補完的なアパートとしてやっておるというのが現在の移動労働者アパートでございます。したがって、第一に移転就職者用宿舎という名前から直していきたい。それから、二年間たてば出ていけというようなことも、あまりにも転職というものにこだわり過ぎておるのではないだろうか。そこで、失業保険を納めているのは大部分勤労者であれば、この宿舎の入居条件として、移動労働者の入居の希望者があれば、それは優先するという原則は残しますけれども、地盤の人でも、勤労者で非常に住宅に困っている人にはどんどん私は入れてもいいんじゃないか。勤労者が住宅に困っているときに、小平先生の御指摘のように、二割、三割部屋が余っているとか、これは全く政治不在でございますので、そういった点もひとつ改めてまいりたいと思っております。
 それから、藤田先生は、あまり潤いがないじゃないかとこの前御指摘されましたが、これも予算の関係がございますけれども、予算の許す限り住居として潤いのあるようにいたしたいと思いますし、家族持ちの人に対して六畳、四畳半、キッチン、ふろ場というのもむろん非常に窮屈でございます。将来これを壁を取り払って、五人家族の人にはその倍にするとか、いろいろ設計の面でも配慮して、せっかく国の貴重なお金でアパートをつくるのですから、現在の住宅不足からいえば、部屋があいている、しかも、入って非常に苦痛だというようなことはお金のむだ使いになりますから、大きく政治的立場からこの問題は十分ひとつ配慮してまいる所存でございます。
この発言だけを見る →
佐野芳雄#26
○佐野芳雄君 関連してお尋ねしたいのですが、いま移転就職者住宅の宿舎の表が資料としてもらったんですが、いま大臣のおっしゃったように、将来建設坪数についても広くするような考え方を持ちたいというような意味の御発言がございましたが、この資料によりますると、四十一年度の実績は坪数で一月当たり一二・六六坪になっている。約十三坪近い。ところが、四十二年度の予算実績を見ますと十二坪になっているわけです。むしろいまの大臣の話と違って、狭くなるような傾向がこの資料では見られるわけですが、この考え方と非常な食い違いがあるのですが、その点をひとつ御説明を願いたいと思うのです。
 それから、建築費の問題ですけれども、四十一年度の坪単価八万一千円、これはこんなに安くできないと思うのですけれども、それはそれとして、八万一千四百六十五円、ところが、四十二年度の単価の見積もりが八万一千五百二十四円、わずか四、五十円しか上がっていないんですが、一体四十一年と四十二年度の物価の上昇、あるいは賃金の上昇等から見ますると、機械的にこれを見ましてもこんな資料は出てこないはずなんですが、一体その点どういうふうになっておるのか、ひとつ説明してもらいたい。
 それから、ついでですから、この際、いまの藤田委員の御質問にも関連するのですけれども、現在の移転就職者の平均年齢は一体どのくらいになっておるのか。それから、その家族構成は一体どうなっておるのか。これは独身もしくは夫婦者なら十二坪でもけっこうでしょうけれども、おそらく移転就職する者は相当の年齢ではないかと思う。あるいはその家族構成もおそらく四人ないし五人、あるいは六人というふうになるのじゃないかと思うんです。そうすると、夫婦二人なら十二坪でも何とかなるが、もし五人で、しかも、その子供が相当の年齢になっておる、あるいは中学校、あるいは高校、しかも、男女ということになりますと、これはとても住める条件ではない。だから、失業している者を入れるのだからこれでもいいのだということにはなりませんから、いま大臣のおっしゃったように、将来こう改めるということならこうなるはずはないんですが、その点ひとつ御説明願いたい。
この発言だけを見る →
有馬元治#27
○政府委員(有馬元治君) 最初に、移転宿舎の建設費の単価の問題でございますが、お手元にお配りしました資料でごらんのとおり、四十二年度の予算は、これは坪数と単価でございます。実績は、昨年度実績が一二・六六坪でございますので、今度も実際はその程度の坪数にしたいと思っております。したがって、去年の実績より下がっておるというのは、予算の単価がちょっと下回っておるという状態でございまして、実績は必ず上回ると思います。それから、坪当たりの単価でございますが、この比較も昨年度の予算単価は坪七万七千四百二十円でございました。これはことし八万一千五百二十四円、約四千百円ほど単価アップをいたしております。これでも実際実施いたしてみますと若干足りないのじゃないかという感じがいたしますが、予算面におきましても相当改善をしておるというように考えておるわけでございます。
 それから、第二点の年齢構成、家族構成、これはいまちょっと私ども手元に正確な資料を持っておりませんのでお答え申しかねますけれども、大体離職者の年齢が中高年が多いということは一般的に言えるわけでございますので、したがって、家族構成もわりあいに高いという場合が多いわけでございます。そういう場合には二間では足りませんので二軒分を提供する、たとえば家族五人以上の者については二軒を提供する、幸い若干のあきがありますので、そういうふうな利用はさせております。なお、先ほど大臣から御答弁がありましたように、将来の企画といたしましては、できるだけ住みここちのいい施設にするという方向で坪数も広げてまいる、あるいは古いものについては壁をとり払って二軒分を一軒に使うというくふうを重ねてまいりたいと思います。
 なお、藤田委員から御質問がございました地方団体、府県との関係が不十分ではないかというふうな御指摘がございましたが、これはもともとどこに建てるかという立地、土地の選定につきましては、府県が申請をしてまいりまして、その府県の候補地から選んで建設をいたしておりますので、その辺のそごはないわけでございます。また、入居者につきましても、事業団の判断によるものではなくて、府県並びに安定機関の判断によってその者を入れてもらいたいというふうなことで入居者を決定いたしておりますので、その間、事業団と地方団体側との連絡の不十分はないというような仕組みに相なっておるわけでございます。
この発言だけを見る →
佐野芳雄#28
○佐野芳雄君 いまの局長の答弁は、何かその場しのぎのような感じと私は受け取るんですが、たとえば家族構成が多い、五人、六人おる場合二軒分を提供しているんだということですが、一体ほんとうにそせなことをやっているんですか。家族が多ければ、一つではなくて二つもらえるということですか。
この発言だけを見る →
有馬元治#29
○政府委員(有馬元治君) 五人以上の場合には二軒を提供いたしております。
この発言だけを見る →
← 戻る