内閣委員会

1974-12-06 衆議院 全397発言

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会議録情報#0
昭和四十九年十二月六日(金曜日)
    午前十時三十九分開議
 出席委員
   委員長代理理事 小宮山重四郎君
   理事 奥田 敬和君 理事 加藤 陽三君
   理事 野呂 恭一君 理事 大出  俊君
   理事 中路 雅弘君
      越智 伊平君    大石 千八君
      木野 晴夫君    竹中 修一君
      旗野 進一君    林  大幹君
      三塚  博君    吉永 治市君
      川崎 寛治君    吉田 法晴君
      和田 貞夫君    瀬長亀次郎君
      鈴切 康雄君    受田 新吉君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 木村 俊夫君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      小坂徳三郎君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 宇野 宗佑君
 委員外の出席者
        人事院総裁職務
        代行人事官   島田  巽君
        人事院事務総局
        給与局長    茨木  広君
        人事院事務総局
        職員局長    中村  博君
        総理府人事局長 秋富 公正君
        防衛政務次官  棚辺 四郎君
        防衛庁参事官  菅沼 照夫君
        防衛庁参事官  平井 啓一君
        防衛庁参事官  岡太  直君
        防衛庁長官官房
        長       齋藤 一郎君
        防衛庁防衛局長 丸山  昂君
        防衛庁人事教育
        局長      今泉 正隆君
        防衛庁衛生局長 萩島 武夫君
        防衛庁経理局長 亘理  彰君
        防衛庁装備局長 山口 衛一君
        防衛施設庁長官 久保 卓也君
        沖繩開発庁総務
        局長      山田  滋君
        法務省入国管理
        局次長     竹村 照雄君
        外務省アジア局
        長       高島 益郎君
        外務省アメリカ
        局長      山崎 敏夫君
        外務省条約局長 松永 信雄君
        外務省国際連合
        局長      鈴木 文彦君
        大蔵政務次官  大野  明君
        大蔵省主計局給
        与課長     吉居 時哉君
        大蔵省主税局国
        際租税課長   大竹 宏繁君
        国税庁調査査察
        部調査課長   篠原 忠良君
        海上保安庁長官 寺井 久美君
        建設大臣官房長 高橋 弘篤君
        自治政務次官  左藤  恵君
        自治省行政局公
        務員部長    植弘 親民君
        内閣委員会調査
        室長      本田 敬信君
    —————————————
委員の異動
九月九日
 辞任         補欠選任
  近藤 鉄雄君     大石 武一君
  三塚  博君     石田 博英君
同日
 辞任         補欠選任
  石田 博英君     三塚  博君
  大石 武一君     近藤 鉄雄君
同月十日
 辞任         補欠選任
  笠岡  喬君     中村 寅太君
  近藤 鉄雄君     中馬 辰猪君
同日
 辞任         補欠選任
  中馬 辰猪君     近藤 鉄雄君
  中村 寅太君     笠岡  喬君
十月十五日
 辞任         補欠選任
  笠岡  喬君     菅野和太郎君
  近藤 鉄雄君     大石 武一君
  三塚  博君    橋本登美三郎君
同日
 辞任         補欠選任
  大石 武一君     近藤 鉄雄君
  菅野和太郎君     笠岡  喬君
 橋本登美三郎君     三塚  博君
十一月十一日
 辞任         補欠選任
  三塚  博君     石田 博英君
  吉永 治市君    橋本登美三郎君
同日
 辞任         補欠選任
  石田 博英君     三塚  博君
 橋本登美三郎君     吉永 治市君
同月十五日
 辞任         補欠選任
  中山 正暉君     木野 晴夫君
    —————————————
本日の会議に付した案件
  国の防衛に関する件
  公務員の給与に関する件
  派遣委員からの報告聴取
     ————◇—————
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小宮山重四郎#1
○小宮山委員長代理 これより会議を開きます。
 本日は、委員長が所用のため出席できませんので、指名により私が委員長の職務を行ないます。
 先般、行政機構並びにその運営、自衛隊及び公務員制度の実情調査のため委員を派遣いたしました。
 この際、派遣委員からの報告を求めます。竹中修一君。
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竹中修一#2
○竹中委員 第一班の国政調査の結果を御報告申し上げます。
 派遣班は、小宮山重四郎、大出俊、中路雅弘、三塚博、鈴切康雄、私、竹中修一の六委員で構成し、十月一日から四日までの四日間の日程で行政機構並びにその運営、自衛隊及び公務員制度の実情調査を目的として人事院東北事務局、仙台通商産業局、岩手行政監察局、岩手統計情報事務所、航空自衛隊北部航空方面隊、三沢防衛施設事務所、青森営林局及び陸上自衛隊第九師団をそれぞれ調査したほか、米軍三沢基地、米軍所沢補給廠及び松川地熱発電所をそれぞれ視察してまいりました。
 これら調査内容の詳細につきましては、時間の関係上、口頭による報告を省略し、委員長の手元に提出いたしました報告書を会議録に掲載されるようお取り計らい願い、それによって御承知をいただきたいと存じます。
 また、各機関より受けました資料等は、当委員会の調査室に保管してありますので、適宜ごらん願いたいと存じます。
 以上、御報告申し上げます。
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小宮山重四郎#3
○小宮山委員長代理 次に、奥田敬和君。
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奥田敬和#4
○奥田委員 第二班の国政調査の結果を御報告申し上げます。
 派遣班は、奥田敬和、旗野進一、大石千八、木原実、和田貞夫、受田新吉の六委員で構成し、現地態本県において吉永治市委員の参加を得て、十月一日から四日までの四日間の日程で行政機構並びにその運営、自衛隊及び公務員制度の実情調査を目的として航空自衛隊第五航空群、宮崎営林署、宮崎県陸運事務所、海上自衛隊鹿屋航空基地、鹿児島行政監察局、陸上自衛隊西部方面総監部及び第八師団をそれぞれ調査したほか、日本石油基地株式会社喜入基地を視察してまいりました。
 これらの調査の内容につきましては、時間の関係上、口頭による報告を省略し、委員長の手元に提出いたしました報告書を会議録に掲載されるよう委員長においてお取り計らい願い、それによって御承知をいただきたいと存じます。また、各機関から受けました資料等は、当委員会の調査室に保管してありますので、適宜ごらん願いたいと存じます。
 以上、御報告申し上げます。
    —————————————
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小宮山重四郎#5
○小宮山委員長代理 おはかりいたします。
 派遣調査の調査報告書は、これを会議録に参照掲載することに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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小宮山重四郎#6
○小宮山委員長代理 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
     ————◇—————
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小宮山重四郎#7
○小宮山委員長代理 この際、宇野防衛庁長官、棚辺防衛政務次官からそれぞれ発言を求められておりますので、これを許します。宇野防衛庁長官。
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宇野宗佑#8
○宇野国務大臣 先般防衛庁長官を拝命いたしました宇野宗佑でございます。内閣委員会の皆さん方には格段の御指導を仰がなければなりませんので、何とぞ今後ともよろしく御鞭撻のほどをお願い申し上げます。
 はなはだ簡単でございますが、一言ごあいさつといたします。拍手
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小宮山重四郎#9
○小宮山委員長代理 棚辺防衛政務次官。
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棚辺四郎#10
○棚辺説明員 防衛政務次官に出合されました参議院議員の棚辺四郎でございます。
 委員会の諸先生には特段の御指導、御協力をお願いいたしまして、簡単でございますが、ごあいさつにかえる次第でございます。拍手
     ————◇—————
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小宮山重四郎#11
○小宮山委員長代理 国の防衛に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
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大出俊#12
○大出委員 短い時間でございますから、できるだけ端的に承りたいのでありますが、それにしても実はたいへん問題がたくさんあるわけでありまして、また具体的な問題もございます。
 そこで、まず木村外務大臣に承っておきたいのでありますけれども、ラロック氏の核証言が上下両院原子力合同委員会等で行なわれまして、フォード大統領が日本に来る、韓国に行く、またウラジオストック会議に行く、一連の目まぐるしい動きが続いたわけであります。
 まず、このラロック証言というのは、大臣は一体どういう背景があってこの種の証言が出てきたとお考えなのか、たいへん一般論でありますけれども、事の初めにひとつ承っておきたいのであります。
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木村俊夫#13
○木村国務大臣 御承知のとおり、これは米議会の原子力合同委員会の軍事利用小委員会における発言でございます。ラロック発言の意図するところは、最近における核兵器の発達が非常に著しいものがございまして、特に戦術核兵器と申しますか、そういう核兵器が非常に拡散の傾向が強まっておる、これを管理しないと非常に危険である、またある時期にはこれが略奪されるような危険もないではないというようなことから、しかもそういう戦術核の拡散というものが米軍事力にはたして必要かどうか、また軍事経費の節減上、そういう戦術核の拡散傾向はこれを防止すべきではないか、こういうような小委員会における意見の背景のもとに行なわれた、こう解しております。
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大出俊#14
○大出委員 これは単独でぽかっといまの合同委員会のやりとりが行なわれたわけじゃない。八月の二十九日に下院の歳出委員会の国防支出権限法をめぐりまして報告書が出ておりますね。時間がありませんから多く申し上げませんが、この報告書の中身というのを読んでみると、ポイントが四つ五つある。
 一つは、端的にいえば日本の軍事支出、防衛に関する支出、この中には経済援助も含めていますが、この日本の負担が非常に少ないじゃないか、だから、それぞれのしかるべき機関で日本の側とこの点を十分に話して効果をあげることができるはずだという、要するにまさに韓国に対する経済援助あるいは軍事援助を肩がわりせよという趣旨の、しかも中には日本の防衛がここ数年間にもっと大きくなっていくだろう、それに対する危険を考慮しなければならぬ面もあるけれども、というところまで触れて、一つの見識といいますか、そういうものが一つ表に出ている。これが一つ。あわせて韓国軍の自立化という問題がもう一つ。これもまた非常に大きな問題であります、日本から韓国に行こうということでフォード大統領が来たわけですから。あわせてこの米軍の、四万一千くらいいるはずでありますけれども、これが意図せざる争いに巻き込まれては困るということを前提にして、米軍は漸次撤退をすべきではないかということ。さらに問題のもう一つ大きな点は、韓国にある戦術核の移動という問題にこれは触れているんですね。そこにいまお話しの核ジャックなんという問題も出てくるわけです。サイミントン氏とのやりとりの中では、韓国だって一つ間違えばアメリカの核をとりこにすることも、最終場面ではあり得るなんということを言っているわけですから。つまり核の移動という問題がここに一つ出てくる。
 これが八月の二十九日です。そしていまの上下両院原子力合同委員会の軍事利用小委員会でのサイミントン氏とラロック氏とのやりとりは九月の十日です。発表されているのは、一カ月足らずたって十月の六日のはず。一連の関係があり、かつそのあとラロック氏はソビエトに飛んでいる。SALTIIというのは、大きな関連がそこにある、横たわっている。そういう一連のものの流れの中で、かつこれは九月の十九日に、八月二十九日の下院の歳出委員会の国防権限法に基づく報告というのを、アメリカ政府側はオーソライズしているわけですね。正式にこれが発言をしている。この中で日本が肩がわりする云々というところは否定していますけれども、核の移動までのところはほぼその趣旨を認めている。そういう一連の動きの中にあるラロック問題。
 だから、この点を一体どうとらえるかというのは、今後の問題に関連して重要だから、いささかこれは抽象的になるけれども、外務省の、特に外務大臣のこの一連の流れについての御見解というのを、サイミントン氏とのやりとりの中身だけぽんと言われても意味がないので、政治的にどうとらえるかという非常に大きな問題ですから、そのポイントだけひとつ聞かしていただきたい。
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木村俊夫#15
○木村国務大臣 総じて米議会でその時期に討議されましたその目的というものは、基本的には米軍事費の削減の問題だろうと思います。したがって、歳出委員会でそういう問題が、また意見が出ることは、当然米議会の任務であろうと思います。しかしながら、そういう軍事力の削減と申しますか軍事経費の削減と、先ほど御指摘になりましたラロック発言との間には必ずしも脈絡があるものではない、私はこういうふうに解釈しております。
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大出俊#16
○大出委員 時間がありませんから、この問題はあとにいたしますが、結論は、早い話がアメリカ側が日本に対してもっと何らかの形で金を出せ、欧州各国、NATOその他をながめてみても、防衛費負担というものは、相当強くものを言って各国が出している。その形が韓国との関係で出てくる、そういう懸念が非常に強い。昨年の五月にもこの委員会で問題がありまして、安保運用委員会等が開かれたときに、やれ通信器材であるとか、トラックであるとかいうふうなものとの関係でそっちに金を出す、それに必要な金を韓国は軍事費に回す。これは皆さんの側からの提案でもあった、当時の防衛庁の筋からすれば。ただ、事前にこれがいろいろ問題になったから、あとどうなったかわかりません。
 だから、そういった韓国に対する援助というものが、つまり一九六九年の日米共同声明の韓国の安全というものと日本の安全というのは一つであるといわんばかりの趣旨、その原点に戻ってアメリカが、いまおっしゃったように予算の削減、これらともからみましょうが、日本にそれが大きくかぶってくる、そういう感じが非常に強い。そこのところをあなたは一体どう考えておるかということを聞きたいのです。
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木村俊夫#17
○木村国務大臣 米側には米側としての期待もあるかと思います。しかしながら、この日、韓、米を通ずる防衛分担という問題につきましては、わが国はわが国としての基本的な考え方がございます。したがいまして、米側から韓国の防衛について、あるいはそれに関連する協力方についてわがほうに要求らしいものはございません。またアジア全体に関する安定と平和の確立のために、わが国がわが国の自発的考え方に基づきまして、これに対する経済協力を進めていくということ、こればわが国の基本方針であります。米側からこれらはついて負担の分担を要望し、あるいは要求した事実は全然ございません。
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大出俊#18
○大出委員 そうすると、いまあなたのお話の中に、アメリカにはアメリカの日本に対する要求なり要望なりがある。日本には日本の基本的な考え方がある。そこでアメリカは、一体日本に対してどういう要求を持ち、どういう希望を持っているのですか。それからわが国の基本姿勢というのは、一体どういうことなんですか。あわせてこの問題は、この前後に長官がおかわりになったから恐縮だけれども、丸山防衛局長等も一緒においでになったのだから、防衛庁はアメリカに山中長官以下おいでになっているのだから、これはたいへん目まぐるしい動きだったわけですが、その関連は、アメリカは日本に一体何を要求しようとするのか、日本は一体何を基本姿勢として持っているのか、いまの日、韓、米の関係において。ここのところをはっきりしていただきたい。
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木村俊夫#19
○木村国務大臣 私は、米側は米側としての期待があろうということを申し上げたので、要望ないし要求ということは申しておりません。したがって、そういう米側の期待は別といたしまして、わが国はわが国としてのアジアの平和と安定に対する基本的な考え方を持っております。それは申すまでもなく、わが国の憲法上の立場から申しまして、何ら軍事的な意味合いは持つわけはございません。アジアにおける適正な経済協力を進めることによって、これらの地域における平和と安定を期する、こういうことがわが国としての基本方針でございます。
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大出俊#20
○大出委員 防衛庁のほうは、何かいまの点については、長官がかわったからあれだと思いますけれども、一言お答え願えますか。
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宇野宗佑#21
○宇野国務大臣 山中訪米はあくまでも、日米安保体制下にある日米の防衛の第一線の責任者の話し合いが必要だということで行かれました。私が正式に事務引き継ぎのときに承ったのは、いわゆる沖繩の在日米軍の基地、これを整理統合する、そういう問題に関して山中メモというものを出しておいたから、君もひとつ検討してほしいよということでございました。したがいまして、そのほかの問題に関しましては、どういう内容であったかということは、私は存知いたしておりません。
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大出俊#22
○大出委員 いまの問題から日韓関係を具体的に立証するとなりますと時間がかかりますから、別な機会にいたしますが、外務大臣のいまの考え方だけはわかりました。承っておきます。
 そこでこの際、もう一点だけ、いささか抽象的なものを聞きたいのでありますが、あなたは、フォード氏がおいでになる、キッシンジャー氏もおいでになる、会っていろいろな話をなすっておられたようであります。新聞に断片的に幾つかの記事があります。
 この中で一つだけ承っておきたいのは、世論としては、最高権限を持つ大統領が来るのだから、また国務長官が来るのだから、いずれかの方の口から、ラロック証言にあらわれた核装備可能な艦船はあるいは航空機は、核を持って常に入っているという趣旨の発言に対して疑惑をたくさん国民が持ったわけでありますから、この問題について何らかの解明がなされるであろう、こう期待をしたが、共同声明には何ら触れていない。
 ところが、この記事を見ますと、これは十一月二十二日の毎日新聞ですけれども、随行の米政府高官、だれかわかりませんが、これは場所は迎賓館の中のネッセン報道官の部屋で、米記者団のプールリポーター、代表取材記者という意味だそうでありますが、ここでやりとりをしたその席上での話である。そしてこの中で「日米両国は(核の存在を)否定も肯定もしないあいまいな態度を持ち続けるべきである。」この高官はこう述べた。「「それは米国にとっては安全上の理由のため、日本にとっては感情的になりやすい問題のためだ」と語った。」これは非常に大きな問題であります。
 これは、さらにここにこまかく書いてありますけれども、日本の国民が核兵器の持ち込みについて神経質でなければ、さらに米国の安全保障上の理由をかりに除いて考えれば、米国は日本に核兵器を持ち込んでいると認めてもよいという意味にとれる。つまり日本国民が核に対してたいへん神経質である、それがもしそうでないとすれば、つまり核アレルギーというものが鎮静すれば、むしろ核を持ち込んでいるということを言ったほうがこれははっきりする、ところが今日そうでないから、したがって否定も肯定もしない、あいまいな態度を持ち続けるべきである、こういう結果になる。
 つまり共同声明もそうですが、一連の会談は、安保条約のワク内の会談であることをキッシンジャー氏は何べんも強調している。だから、核の問題もワク内での話し合い。核安保にぶつかるのは間違いない、日本は、国是として非核三原則を片一方では持ちながらも、安保条約に基づいて日本は核のかさというものをたいへん大きくアメリカ側からいただいている、そこにぶつかる、だから、安全保障上の見地からアメリカ側は明らかにしたくない、日本国民の核アレルギーという核に対するたいへんな感情というものがもしないとすれば、当然はっきりすべきものであるが、そのことは今日得策ではないからあいまいにしておく、こういう中身。実際そうじゃなかったのですか、話の中身は。何にも共同声明には触れていない。なるほどと説得力のある答えは一つもあなた方から出てこない。どういうわけなんですか。
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木村俊夫#23
○木村国務大臣 いま御指摘のありました報道の中で、米高官なる者がどういう人物か私はわかりません。したがって、私どもはそれについてコメントする立場におりませんが、いまお話しの中で、日本国民の核というものに対する神経質さあるいはアレルギーという御指摘がございましたが、日本の非核三原則というものは、そういうものに基づいたものではない、むしろ日本国の国民的な願望である核兵器の絶滅につながる確固たる方針に基づいて非核三原則というものはでき上がっておりますし、また、すでにこれは国会で決議をされておることでありますから、私どもは、非核三原則というものは、日本の国是として今後も守っていかなければならぬ基本的な考え方であると思います。
 そういう意味において、私どもは、フォード大統領と田中総理の会談、また私とキッシンジャー国務長官との会談におきましても、核の問題についてお互いに意見を交換したことは事実でございます。しかしながら、その中で、田中総理また私から申しましたことば、ラロック発言以後のその問題がわが国内で非常に大きな波紋をもたらしておること、また、それがひいては国民にいろいろ疑惑を生じておることをつまびらかに私どもは話をいたしました。その結果、フォード大統領あるいはキッシンジャー国務長官から重ねて、日本国民の核に対する特殊の感情を深く理解し、これにそむくようなことはしないように最大限の努力を日米安保体制のもとにやっておるという言明がございました。共同声明にこれをあらわさなかったのは、もうすでに御承知のとおり、累次にわたる共同声明でこれが明らかにされておるのみならず、先ほど御指摘のありました十月十一日の米政府公式見解にあらためてこれが出ておりますから、さらに共同声明でこれを取り上げる必要はない、こういう観点に基づくものでございます。
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大出俊#24
○大出委員 あなたと水かけ論をする気はないのですが、ネッセン報道官の部屋で話し合っている中でも、アメリカ側は六週間前にこの核問題は消え去った、こう言っています。消え去ったというのは、アメリカ側の回答ですよ。この回答も全く回答になっていない。見方によれば、半ば否定、半ば肯定、暗黙の肯定とも見える。そこで、具体的なことを聞きたいんですけれども、だから具体的なことが必要になるのだと思うのでありますけれども、核の通過あるいは持ち込みあるいは一時貯蔵、こういう問題がこの国会で議論をされてきました。そこで、例の私の足元の横須賀の吾妻島、浦郷というところであります。箱崎町、こういうのですが、私は、この十一年の間に前後五回ばかりあそこを見ている。なぜかというと、コンテナに入ったものを、米軍がたいへんな警戒をしている中でこの吾妻島の弾薬庫に運び込む。これが何回もある。直接的に日本人従業員にタッチはさせない。させないが、浦郷にもたくさん日本人の従業員が働いているのであります。何回も何回もある。厚木の爆音防止期成同盟から私は質問をされて、照会をしてもらいたいというので調べたことがある。ところが皆さんの話によると、たいへんな警戒の中をコンテナに入れられたものが運ばれていった。核については安全規則その他がございますから、これは、いまほとんどの人が持っている、私も持っているが、そうした方式がとられて運び込まれている。これは何回もあるのです。
 だから、おそらく吾妻島には核の貯蔵倉庫があるはずである、こういう見方を私どもはしておったわけでありますが、たまたまサイミントン委員会の例の議事録、これを外務省の訳をもらって読んだ限りでは載っていない。ところが原文を見ると、これは載っている。どうも外務省というのは、そこらが心配で、ぼくらは英語に強くないものだから、字引きを引っぱったり何かしなければわからないものですから、いつもそこらがウイークポイントになりますけれども、ここにサイミントン委員会の原文の議事録がございます。これは外務省にもあるはずであります。この一番最後のほうに付録というところがございまして、一四五二ページであります。これは横須賀の機能に基づく軍事資料になっている。ここに核の一時貯蔵庫、そしてその機能があるということが記録されている。わずかな字句がここで削除されている。この点皆さんお読みになっておりますか。大臣いかがでございますか。
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山崎敏夫#25
○山崎説明員 先生いま御指摘の文は、われわれもちろん読んでおります。一部削除はございます。
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大出俊#26
○大出委員 読んでおられる。もちろんそうでしょう、アメリカ局ですから。ここにデリート、つまり削除部分というのがございまして、順を追っていきますと、この部分は「トランシップ」御存じのとおりに他の船に積みかえるという意味でしょうね。、「トランシップ アンド プロバイド」プロバイドというのは、あらかじめ何々に備えるというわけでありますから、他の船に積みかえる、こっちに積みかえるということについてあらかじめそれに備える施設。その次に「プロバイド イン トランシット」ここでいっているトランシットというのは、一時貯蔵、皆さんがよくおっしゃるように通過あるいは一時貯蔵でしょう。そしてその次に「ストリッジ」言うまでもなく、これは貯蔵所、倉庫でございます。したがいまして、積みかえるためのあらかじめ用意されている貯蔵庫、こういうことになる。
 そうすると、この脈絡を追っていきますと、これは新聞にも一部出ておりますが、これは七〇年のサイミントン委員会におけるアメリカの国防資料として出されているが、ここで「省略」と書いてあるこの部分というのは一体何か。順番をいいますと、まず「海軍兵たん施設の機能」というところに「あらゆる種類の弾薬の受け取り、貯蔵、修復、監視及び発給。機雷の検査、調整、組み立て及び保守。音響機雷の修理、オーバーホール、保管及び発給準備。指令に基づく基本的資材の維持。」ここで削除されている部分があって「艦船からの移しかえ、一時貯蔵。」そのあとに「使用不能ないし危険な弾薬の処理」こういうふうに続いているわけです。そのあとに、さらに「艦船修理施設に回された艦船に対する爆発性兵器の一時貯蔵」非常に危ない兵器。この脈絡からいいますと、明らかに、ここで隠されている部分というのは推測ができる。つまり、ここで省略した部分があって、そしてその次が「艦船からの移しかえ、一時貯蔵」こうなっている。
 お読みになったというなら、一体ここで削除されている部分というのはどういうことになるか。これだけ非常に国民の関心の強い場所であります、横須賀の。そうすると、削除されているからということだけで、これは捨てておけない。何を一体ここに移しかえて一時貯蔵をしようというのか、これをお考えにならぬはずはない。必要ならばアメリカにこれを聞かなければならぬ筋合いだ。ここのところをどうお考えになりますか。何ですか、この削除部分というのは。
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山崎敏夫#27
○山崎説明員 この資料を公表するにあたって、アメリカのほうでは削除しておるわけでございまして、その削除した部分について、わが国といたしまして知り得る立場にはございません。
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大出俊#28
○大出委員 知り得る立場にないといって済ましていられますか。この吾妻島というのは、私は前にも質問したことがございますけれども、だから、私は四、五回見に行っているわけでありますが、これは、いままで常に問題になっているところ。そこで働く皆さんも、安全規則その他がある、核ハンドブックがある、そういったシステムで、あそこにコンテナが運び込まれている、たいへんな警戒である。過去に何べんもある。その問題に触れて出てきた資料としては、これが初めてです。しかも、このたいへんな部分が削除されている
 新聞に出てきている中身からすると、アメリカの相当な筋からこの問題が提起されている。そして専門家、米軍事問題権威筋と、こうなっておりますけれども、専門家がながめれば、だれがながめてみても、ここは「フォア・ニュークリアウエポンズ」、これが削除されている。「核兵器のための艦船からの移しかえ、一時貯蔵。使用不能ないし危険な弾薬の処理」つまり「核兵器のための」というのが削除されている。これは、だれが考えたってそうです。順番からいったって、爆発性の非常に強いものがその次に続いている。核、その次に爆発性の強いもの。これは池子の弾薬庫に行ったってそうだ、標示が全部そうなっている。核、爆発性の強いもの、みんなそうなっている、どこへ行ったって。それを削除したのだから知り得る方法がない、これはそれだけで済ませる筋合いですか。外務大臣、いかがですか。
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木村俊夫#29
○木村国務大臣 基本的にはアメリカ局長が申したとおりでございまして、われわれがその削除部分を知り得る立場にはございません。しかしながら、御承知のとおり日米安保条約に基づくこの核問題については、先ほどから申し上げておりますとおり、わが国領土内に核兵器を置かないということが日米信頼に基づく米政府の確約でございますから、私は、そういうものが、いまおっしゃった場所にあるとは考えておりません。
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