地方行政委員会

1980-11-21 衆議院 全107発言

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会議録情報#0
昭和五十五年十一月二十一日(金曜日)
    午前十時三十五分開議
 出席委員
   委員長 左藤  恵君
   理事 工藤  巖君 理事 中山 利生君
   理事 安田 貴六君 理事 小川 省吾君
   理事 佐藤 敬治君 理事 石田幸四郎君
   理事 青山  丘君
      池田  淳君    臼井日出男君
      小澤  潔君    小渡 三郎君
      久間 章生君    久野 忠治君
      塩谷 一夫君    松野 幸泰君
      加藤 万吉君    細谷 治嘉君
      松本 幸男君    部谷 孝之君
      岩佐 恵美君    三谷 秀治君
      田島  衞君
 出席政府委員
        警察庁刑事局保
        安部長     谷口 守正君
        警察庁交通局長 池田 速雄君
        警察庁警備局長 鈴木 貞敏君
        自治政務次官  北川 石松君
        自治大臣官房審
        議官      矢野浩一郎君
        自治省行政局長 砂子田 隆君
        自治省行政局公
        務員部長    宮尾  盤君
        自治省財政局長 土屋 佳照君
        自治省税務局長 石原 信雄君
        消防庁長官   近藤 隆之君
        消防庁次長   鹿児島重治君
 委員外の出席者
        法務省刑事局公
        安課長     川崎 謙輔君
        法務省入国管理
        局入国審査課長 黒岩 周六君
        外務大臣官房外
        務参事官    長谷川和年君
        外務大臣官房領
        事移住部領事第
        一課長     杉野  明君
        文部省初等中等
        教育局中学校教
        育課長     垂木 祐三君
        厚生省公衆衛生
        局地域保健課長 北川 定謙君
        日本国有鉄道旅
        客局営業課長  有馬 訓祥君
        地方行政委員会
        調査室長    岡田 純夫君
    ―――――――――――――
十一月八日
 特別区の自治権拡充及び財政権確立に関する請
 願(小杉隆君紹介)(第一四六三号)
同月十二日
 高校増設のため地方税財政制度改善に関する請
 願(田島衞君紹介)(第一七九五号)
同月十三日
 高校増設のため地方税財政制度改善に関する請
 願(青山丘君紹介)(第一九七二号)
 同(飛鳥田一雄君紹介)(第一九七三号)
 同(石田幸四郎君紹介)(第一九七四号)
 同(左藤恵君紹介)(第一九七五号)
 同(長谷川正三君紹介)(第一九七六号)
 同(安田貴六君紹介)(第一九七七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十一月十一日
 地下街・高層ビル等の防災対策強化に関する陳
 情書(第八〇号)
 暴走族排除に関する陳情書外五件
 (第八一号)
 コミュニティ・センター整備事業費補助制度の
 創設に関する陳情書外一件
 (第八二号)
 地方行財政制度の改革に関する陳情書外五件
 (第八三号)
 首都圏、近畿圏及び中部圏の近郊整備地帯等の
 整備のための国の財政上の特別措置に関する法
 律の期限延長に関する陳情書外一件
 (第八四号)
 公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特
 別措置に関する法律の期限延長等に関する陳情
 書外一件
 (第八五号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件
     ――――◇―――――
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左藤恵#1
○左藤委員長 これより会議を開きます。
 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小澤潔君。
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小澤潔#2
○小澤(潔)委員 私は、ハイジャック事件、内ゲバ事件及び日本人妻往来の問題並びに銃刀法改正等について質問をいたしたいと存じます。
 なお、昨日の川治温泉の火災の現況についても、後ほど質問いたしたいと存じます。
 まず第一点ですが、私は自民党のアジア・アフリカ問題研究会のメンバーとして、先般朝鮮民主主義人民共和国を歴訪する機会を得ました。国交がとだえている関係国として、可能な限り便宜をいただいてまいりました。当該委員の臼井先生も御一緒いたしたわけでございます。たまたま対外文化連絡協会を通しまして、去る四十五年三月一日、九名から成るハイジャックが羽田で起こり、福岡で給油の上、韓国の金浦空港に着陸、ここは北鮮でないというので再び北鮮の平壌に着陸した、いわゆる「よど号」事件とも呼ばれる犯人の田宮高麿から手紙を受け取ったのであります。全文を朗読いたしてみますと、
 何の面識もないのに、突然会見申し込みをする失礼をどうかお許しください。
 先日、労働新聞で拝見しましたが、藤井先生を団長とする自民党アジア・アフリカ問題研究会代表団の皆さんが訪朝されていることを知り、ぜひお会いしたく、この一文をしたためる次第であります。
 申しおくれましたが、私たちは、去る一九七〇年、日航機「よど」をハイジャックし、現在敬愛する金日成主席と共和国の温かい配慮を受け学習をしている者です。
 私たちは、こちらに来て以来十年間、ただひたすら祖国日本のため少しでも貢献することができればとの一念で、学習に次ぐ学習の毎日を送ってきました。いかに祖国を遠く離れていても、私たちの体内をめぐる日本人としての血は決して変わることなく、人間にとって祖国のために尽くす以上の喜びはないという思いは強まるばかりでした。
 今日、世界は激動し、日本の進むべき進路がいつにも増して切実に問われています。
 こうした重大な時局において、自民党AA研の先生方の御見解をお教え願えれば、祖国の現状と未来を研究し、日本の進路を探求している私たちにとってまことに幸いです。
 また、私たちはいま家族をチュソンに招請中ですが、家族の出国問題についてもお力添えくだされば幸いに存じます。
 短い滞在期間御多忙のこととは存じますが、先生方が私たちの祖国に対する思いを御理解くださり、時間を割いて会ってくだされば、これ以上の喜びはありません。
 藤井先生を初め先生方が、帰国なさった後にもさらに御壮健に、日本の自主独立と発展のた
 め一層御活躍なさることを心からお祈りしてい
 ます。田宮高麿
というわけであります。
 彼らはいわば国賊であるわけです。北朝鮮には悪いのですが、会う必要なしとの立場からわれわれ訪朝団はこれを受け入れなかったのでありますが、北朝鮮としてももてあましているのではないかと推察をいたしております。
 日本の航空史上初めてのハイジャックであり、彼らを取り締まる法律や条約も不備であった当時のことでありますので、その後政府は、四十五年五月十八日に航空機の強取等の処罰に関する法律を制定し、さらに航空機内で行なわれた犯罪その他ある種の行為に関する条約を批准し、翌四十六年十月には航空機の不法な奪取の防止に関する条約も批准いたしております。さらにハイジャック
 の予防措置を強化するため、航空の危険を生じさ
 せる行為等の処罰に関する法律が四十九年六月に制定されております。これらの法律は、彼らのハイジャック行為後に制定されたものであります。
 そこで、これから数点お伺いをいたしたいと存じます。
 まず、ハイジャック防止法制定以前の事例でありますが、この法律の適用はどうなのか、お知らせをいただきたいと存じます。
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鈴木貞敏#3
○鈴木(貞)政府委員 お答えいたします。
 この「よど号」事件の被疑者に適用する法律の問題でございますけれども、御承知の先ほど言われました法律は、四十五年の「よど号」以降に制定された法律でございます。したがって、彼ら被疑者に適用する法令としましては、刑法各条文の強盗致傷あるいは国外移送略取であるとか監禁であるとか、こういった一連の刑法の各規定、あるいは爆発物取締罰則違反あるいは出管令違反、こういう各種法律が適用されるというふうに理解しております。
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小澤潔#4
○小澤(潔)委員 国交が回復しておりませんので、身柄引き渡し要求はできないと思いますが、政府は何らかの手段で身柄引き渡しを要求する意思があるかどうか、お伺いいたしたいと思います。
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鈴木貞敏#5
○鈴木(貞)政府委員 仰せのとおり、国交未回復国の北鮮に九人がおるわけでございます。政府がどうかというお尋ねでございますけれども、警察の立場としましては、先生おっしゃったとおり、国賊という言葉をお使いになりましたが、まさに日本の法令に反した者でございますので、これにつきましては、日本に帰った際には厳正なる法の手続に従って捜査をする、こういう立場でございます。
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小澤潔#6
○小澤(潔)委員 次に、北鮮に、十年間もよい生活をさせていただいて、非常に迷惑をかけておるわけです。そこで、日朝友好の観点から黙って見ていてよいのか。国賊だからといってほうっておくというのは無責任きわまると思います。そこで、前向きの姿勢で何らかの措置を政府はすべきだと思いますが、どうでしょう。
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杉野明#7
○杉野説明員 お答えいたします。
 犯人の北朝鮮におきます現在の生活ぶり等につきましては、先生御指摘のようなお話を仄聞しておりますけれども、政府といたしましては、犯人の生活状況、意向等について、正式に何ら確認しているところがございませんということが一つ。
 それから北朝鮮との間の関係につきましては、先ほども御指摘がありましたように、日本との関係におきましては外交関係が存在しない等、いろいろ物理的な障害がありますものですから、現段階では政府として積極的にどのような措置をとるか、ちょっと申し上げかねるという段階でございます。
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小澤潔#8
○小澤(潔)委員 現在国交がない状態である。しかし仮にお隣の中国、たとえば北京あたりに自己の意思によって出国した場合、彼らに対しまして警察当局よりアクションが起こされたときにはどのような措置がとられるのか、外務省の対応をお聞かせ願いたいと存じます。
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長谷川和年#9
○長谷川説明員 お答えいたします。
 ただいま先生御指摘の問題につきましては、具体的な話が出た場合に関係省庁ともよく協議いたしまして、慎重に検討いたしたいと思っております。
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小澤潔#10
○小澤(潔)委員 また、本人の意思によりまして日本に帰国したいということになった場合、それが可能であるか。また入国に際して、法務省としてはどのような取り扱いをするのか、お尋ねをいたします。
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黒岩周六#11
○黒岩説明員 お答えいたします。
 「よど号」事件関係者の帰国そのものでございますけれども、これにつきましては、かような者でありましても、自国に帰国する権利は国際的にも保障された権利であると考えられますので、これら関係者がわが国に帰国するというのであれば、本人らが日本国籍を保持しておる限りにおきまして、その入国を認めることになると思います。
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小澤潔#12
○小澤(潔)委員 仮に帰国した場合、適用される国内法にはどのようなものがあるのか、警察庁のお答えをいただきたいと思います。
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鈴木貞敏#13
○鈴木(貞)政府委員 先ほどお答えいたしましたように、刑法の各条項、すなわち強盗致傷を初め国外移送略取あるいは移送監禁というふうなもの、それと爆発物取締罰則違反であるとかあるいは出管令違反、こういう法条が適用になる、こういうように思います。
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小澤潔#14
○小澤(潔)委員 AA研がもし直接行動を起こし、犯人を説得して連れ戻す努力をすれば、政府は協力する意思があるかどうか、お答え願います。
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杉野明#15
○杉野説明員 本件につきましては、犯人を処罰することを前提といたしまして引き取ることにつきましては、政府として異論はないところでございますけれども、現段階におきましては北朝鮮の考え方も明らかでないということ、それから先ほども申し上げましたように、日本と朝鮮との関係におきまして外交的な折衝ができないという現状を踏まえますと、現在のところどういう措置を取り得るかという問題につきましては、今後の北朝鮮政府の意向の表明等の推移を見守りまして、その上で検討したいと考えております。
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小澤潔#16
○小澤(潔)委員 最善の努力をしていただきたいと存じます。
 彼らは、今度は家族をチュソンに招請したいと言っておりますが、出国問題に対しまして、家族から要請があった場合はどのような措置がとられるのか、御質問いたします。
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長谷川和年#17
○長谷川説明員 お答えいたします。
 家族の往来の問題につきましては、本件に関するいろいろ複雑なわが国の国民感情の問題もございますし、その際にいろいろ具体的な話が出ますれば、また関係省庁とも改めて御相談して、先生の御意向等も体して検討してみたいと思います。
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小澤潔#18
○小澤(潔)委員 北朝鮮の政府が家族の訪朝を受け入れた場合、日本政府は許可をするのかどうか、お伺いいたします。
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黒岩周六#19
○黒岩説明員 お答えいたします。
 先ほど外務参事官より御説明のありましたとおり、さような状況になりましたときに具体的に関係省庁で協議ということになろうかと思いますけれども、手続そのものといたしましては、当該関係者が外務省より北朝鮮渡航のための旅券の発給を受けまして、また北朝鮮から入国の許可がおりるということでございますれば、出国そのものは法的には格別の問題はございません。
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小澤潔#20
○小澤(潔)委員 ここで、消防庁長官が出席しましたので、先ほど緊急質問ということで、昨日の川治温泉の火災の現況をわかる範囲で結構ですから、とりあえずお知らせを願いたいと思います。
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近藤隆之#21
○近藤政府委員 御報告申し上げます。
 昨日の川治プリンスホテル雅苑の火災の状況でございますが、出火の日時が昭和五十五年十一月二十日十五時十五分ごろであると推定されております。消防が覚知いたしましたのが約二十分後の十五時三十四分でございます。直ちに近隣の消防団が出動いたしまして、消防本部が若干離れておりますので、消防本部の本隊が到着いたしましたのが十五時五十分でございます。鎮火いたしましたのが十八時四十五分。出火の原因につきましては、ふろの天井付近から出火したということでございますが、現在詳細については究明中でございます。なお、原因についても調査中でございます。
 それから損害でございますが、九時五分現在で人的損害が、死者二十名、うち入院後死亡した者が一名ということになっております。負傷者二十二名、行方不明が二十五名ございまして、その中に従業員が三名含まれております。
 物的損害でございますが、鉄筋四階建て、一部木造モルタル、延べ面積三千五百八十二平方メートルの建物が全焼いたしております。
 それから消防隊の出動状況でございますが、消防本部からは六台のポンプ自動車が出動いたしまして三十名、消防団が二十台で二百七十名、近隣の消防本部から四台が応援に駆けつけておりまして、職員数三十一名でございます。
 それから消防用設備の設置状況でございますが、一応設置されておったわけでございますけれども、後で申し上げますように若干の不備がございました。
 それから防火管理の状況でございますが、防火管理者が選任されておらない、消防計画ができておらない、避難訓練が実施されておらないというような不十分な点が見受けられております。
 次に、消防本部が昨年の十二月十日に査察を実施いたしておりますが、幾つかの点が指摘されております。
 まず第一点は、自動火災報知設備を完備すること。これは一応自動火災報知機はついておるわけでございますが、玄関の部分につきましてはまだ不十分な点があるということでございます。それから誘導灯とか誘導標識を完備すること。これも一応ついておりますけれども、もっと大型のものにかえるべきであるという指摘をしております。それから三番目に防火管理者の選任をすること。四番目に点検結果の報告書の提出をすること。それから消防計画をつくりて提出すること。避難訓練を行うこと。そのほか建築基準法の関係でございますけれども、防火区画が十分行われておらないという点がございますので、この点も指摘しております。
 なお、この建築基準法上の違反につきましては、詳細な点については現在照会中でございますけれども、栃木県の建築課におきまして指導中であったということを聞いております。
 現在の状況は以上のようなところでございますが、今後の被害が判明するにつれまして、恐らくこれはこういった旅館、ホテル類の事故では戦後最大のものになるのではないかということが予想されますので、私どもといたしましても速やかにこの真相を究明いたしまして、今後の方針を立てていきたいと思っております。
 なお、詳細が判明いたし次第、次回でも御報告申し上げたいと思います。
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小澤潔#22
○小澤(潔)委員 この問題につきましては、先刻理事会におきましてもいろいろとお話し合いがされ、わかり次第報告を受けることになっておるそうでございます。私も、国民皆さん同じですが、特に消防団長をやっておりますので、その点人一倍関心が深いわけでございます。今後このようなことが起こらないように、厳重な対処をしていただきたいわけでございます。
 本日はこの程度にとどめて、この点は終わりたいと存じます。
 次に、先ほどからの件で続行いたします。
 日本人妻往来と日本にいる家族の訪朝の問題についてであります。
 金日成主席と代表団の間で四時間にわたり会談した際に、日本人妻往来と日本にいる家族の訪朝問題については、前向きの話が進められたことは御存じのとおりであります。先般、参議院外務委員会での大臣答弁について、家族としては大いに歓迎をいたしております。そこで、参議院外務委員会における質問の重複を避け、三点お伺いしてまいりたいと存じます。
 まず、日本人妻の家族の中には、高齢となり、生きているうちに一目でもいいから会いたいと願っている人や、病床の中で一刻も早く里帰りを待ち望んでいる人が多い、こういったことを聞いておりますが一人道的見地からも早急に具体化すべきと考えるが、どうでしょうか。
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長谷川和年#23
○長谷川説明員 お答えいたします。
 外務省は、この問題につきまして人道的な観点から関心を有しておりまして、従来から種々の努力をしてまいりましたが、北朝鮮のいわゆる日本人妻の里帰りまた安否調査の問題は北朝鮮側の意向に係ることが大でありまして、また北朝鮮との間に外交関係がないこともございまして、政府としてとり得る手段につきましてはいろいろ限界がある次第でございます。しかし、外務省としましてはこの問題を現実的に、また先生御指摘のとおり人道的に解決するという観点から、日本赤十字社その他関係者とも協議をしつつ、今後ともできる限り努力してまいりたい、そう考えております。
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小澤潔#24
○小澤(潔)委員 次に、日本人妻で夫に先立たれ、本人が日本へ里帰りを希望しており、家族の受け入れ態勢も万全な場合、万全な人から具体化させてはどうかと思うのですが、この点いかがですか。
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長谷川和年#25
○長谷川説明員 お答えします。
 いわゆる日本人妻の里帰りにつきましては、まず本人の希望が前提となりますが、国内に居住する本人の家族からの要望等も考慮に入れまして、また外務省としましては、国内の家族が老齢とか病気等の事情にあって、特に早急な里帰りの実現が望まれる者につきましては、里帰りの具体化に関しましていろいろ努力をしてみたい、そう考えております。
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小澤潔#26
○小澤(潔)委員 われわれAA研代表団に対して金日成主席は、日本人妻の往来と日本にいるその家族の訪朝を歓迎する、事務的な問題については、北鮮においては対文協と日本政府で連絡をとり合って進めてほしいとの前向きの姿勢を示したのであります。そこで、その後のそれに対する政府の方針を承りたいと存じます。
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長谷川和年#27
○長谷川説明員 お答えいたします。
 ただいま御指摘の問題に関しましては、御指摘のとおり人道的な問題でございまして、政府としても従来から努力をしてきたところでございますけれども、今後とも外務省といたしましても、AA研の議員の方々及び赤十字関係者等と相談しつつ、この実現に努力してまいりたい、そう念じております。
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小澤潔#28
○小澤(潔)委員 一九五九年のカルカッタ協定のときには閣議で取り上げ、日赤と北朝鮮赤十字社との間に協定が結ばれたのでありますが、今回は、金日成主席の発言は公的発言であるとはっきり外相も先般の参議院の外務委員会で答弁をいたしておるところでありますから、この問題は国交が回復しておらない云々を言う前に、まずもって政府は早急に閣議で取り上げてはどうかと思いますが、その点お伺いいたしたいと存じます。
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長谷川和年#29
○長谷川説明員 お答えいたします。
 一九五九年のカルカッタの協定によります北朝鮮への帰還問題は、当時の日本政府の方針にかかわる問題でございましたので、閣議了解を行ってこれを実施するということにいたした経緯がございますが、北朝鮮のいわゆる日本人妻の里帰りあるいは安否問題の調査、こういった問題に関しましては、現在では北朝鮮側の意向にかかわる点が非常に多く、政府の閣議決定にはなじまない面もあると私たちは思っております。ただ、日本人妻の里帰りにつきまして基本的に了承するという金日成主席の発言は、北朝鮮との間に国交がないことから政府と政府との間の発言ではございませんが、北朝鮮の政治の当面の責任者の発言として私たちも受けとめております。日本政府としましても、この問題が実現する方向に進むことが望ましいことであると考えておりまして、今後ともAA研の議員の方々及び日本赤十字関係者等とも相談しつつ、本件の実現に努力していきたい、そう考えております。
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