社会労働委員会、内閣委員会、地方行政委員会、文教委員会、農林水産委員会連合審査会

1982-07-08 参議院 全400発言

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会議録情報#0
昭和五十七年七月八日(木曜日)
   午前十時開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
   社会労働委員会
    委員長        目黒今朝次郎君
    理 事
                遠藤 政夫君
                佐々木 満君
                安恒 良一君
                渡部 通子君
    委 員
                石本  茂君
                斎藤 十朗君
                関口 恵造君
                田代由紀男君
                田中 正巳君
                福島 茂夫君
                村上 正邦君
                対馬 孝且君
                中野 鉄造君
                沓脱タケ子君
                藤井 恒男君
                前島英三郎君
                山田耕三郎君
   内閣委員会
    委員長         遠藤  要君
    理事
                伊江 朝雄君
                林  ゆう君
                山崎  昇君
                柄谷 道一君
    委 員
                板垣  正君
                源田  実君
                竹内  潔君
                堀江 正夫君
                山内 一郎君
                野田  哲君
                矢田部 理君
                中尾 辰義君
                峯山 昭範君
                秦   豊君
   地方行政委員会
    委員長         上條 勝久君
    理 事
                亀長 友義君
                名尾 良孝君
                山田  譲君
                伊藤 郁男君
    委 員
                加藤 武徳君
                金井 元彦君
                小林 国司君
                後藤 正夫君
                宮澤  弘君
                佐藤 三吾君
                和泉 照雄君
                大川 清幸君
                神谷信之助君
                美濃部亮吉君
   文教委員会
    委員長         片山 正英君
    理 事
                大島 友治君
                田沢 智治君
                小野  明君
                佐藤 昭夫君
    委 員
                内藤誉三郎君
                仲川 幸男君
                降矢 敬義君
                粕谷 照美君
                高木健太郎君
                小西 博行君
   農林水産委員会
    委員長         坂元 親男君
    理 事
                下条進一郎君
                宮田  輝君
                村沢  牧君
    委 員
                北  修二君
                熊谷太三郎君
                熊谷  弘君
                藏内 修治君
                古賀雷四郎君
                高木 正明君
                中村 禎二君
                川村 清一君
                下田 京子君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  渡辺美智雄君
       文 部 大 臣  小川 平二君
       厚 生 大 臣  森下 元晴君
       農林水産大臣   田澤 吉郎君
       自 治 大 臣  世耕 政隆君
   政府委員
       大蔵省主計局次
       長        宍倉 宗夫君
       文部省大学局長  宮地 貫一君
       文部省学術国際
       局長       松浦泰次郎君
       文部省体育局長  高石 邦男君
       厚生大臣官房総
       務審議官     正木  馨君
       厚生大臣官房審
       議官       吉原 健二君
       厚生大臣官房会
       計課長      坂本 龍彦君
       厚生省公衆衛生
       局長       三浦 大助君
       厚生省医務局長  大谷 藤郎君
       厚生省社会局長  金田 一郎君
       厚生省児童家庭
       局長       幸田 正孝君
       厚生省保険局長  大和田 潔君
       農林水産省農蚕
       園芸局長     小島 和義君
       自治大臣官房長  矢野浩一郎君
       自治大臣官房審
       議官       津田  正君
       自治大臣官房審
       議官       土田 栄作君
       自治省行政局長  砂子田 隆君
       自治省行政局公
       務員部長     坂  弘二君
       自治省財政局長  石原 信雄君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        今藤 省三君
       常任委員会専門
       員        鈴木 源三君
       常任委員会専門
       員        高池 忠和君
       常任委員会専門
       員        瀧  嘉衛君
       常任委員会専門
       員        竹中  譲君
   説明員
       日本国有鉄道常
       務理事      三坂 健康君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○老人保健法案(第九十四回国会内閣提出、第九
 十五回国会衆議院送付)(継続案件)
    —————————————
  〔社会労働委員長目黒今朝次郎君委員長席
   に着く〕
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目黒今朝次郎#1
○委員長(目黒今朝次郎君) ただいまから社会労働委員会、内閣委員会、地方行政委員会、文教委員会、農林水産委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。
 老人保健法案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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佐藤三吾#2
○佐藤三吾君 まだ大蔵大臣が見えてないようですから、きょう質問に入る前に大蔵大臣に一言聞いておきたいと思ったんですが、後ほどさしていただきます。農水大臣が見えていますから、農水大臣に本題に入る前にお聞きしておきたいと思います。
 御存じのとおりに、米価審議会が十三日ですか、予定されておるようです。問題は、早くも据え置きという議論が流れておりますが、ことしの米価を見ますと、要求自体が非常につつましいというか、ぎりぎりのところで抑えて要求しておるようでございますし、この五年間の物価並びに賃金等を比較しましても、私はそう思うんですが、この問題について大臣の所見というのか、考え方をまず聞かしていただきたいと思います。
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田澤吉郎#3
○国務大臣(田澤吉郎君) 今年度産の生産者米価につきましては、実はまだ結論を得ておりません。五日の日に前広米審、いわゆる事前審議をこの米価審議会の方々にお願いをいたしまして、米をめぐる全体の事情を互いに討議をしていただいたのでございまして、十三日からいよいよ三日間米価審議会を開くことにいたしておりますが、私たちといたしましては、食管法の規定にのっとりまして、米の需給関係の動向、さらには再生産確保を旨として、先ほど申し上げました米価審議会の意見を聞きながら適正な米価を決めたい、かように考えております。
 しかしながら、いま米をめぐる現状というのは非常に厳しゅうございます。財政の面から言っても、あるいは内外の動向等非常に厳しい中でございますので、そういう点をも配慮しながら今後適正な米価を決めたい、かように考えております。
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佐藤三吾#4
○佐藤三吾君 厳しい条件はよくわかりますが、しかし農家にとってもこれはまさに生活費の最たるものですから、そこら辺は十分配慮いただいておると思いますが、農民のささやかな要求については、大臣としてもぜひこたえていく、こういう態度を堅持して米価審議会に臨んでいただきたいということだけ要望しておきたいと思います。
 そこで本題に入りますが、きょうは、老人保健法案の審議が延長を含めまして大詰めを迎えておる中での連合審査でございます。私はいろいろ衆参両院のこの問題をめぐっての議論、こういったものを読ましていただきましたが、きょうは主として実施主体である自治体の側に立って、その視点から質問さしてもらいたいと思います。
 その前に、基本的な問題だけ二、三ひとつお聞きしておきたいと思うんです。
 その一つは、せっかく老人保健法案の原案では、老人保健審議会で支払い方式を含めた診療報酬の基準等について審議をする、こういうことになっておったのが、衆議院の修正で中医協の方に問題の審議を付されてしまった、こういう法案修正になっております。これは中医協で見直しができれば私は結構だと思うんですが、これまでの中医協の審議の実態から見ますと、そういう見通しというのはほとんどないに等しい、こういうふうに私は思うんです。
 私はそういう意味で、衆議院の行き過ぎであるとか、もしくはそういった実態に沿わない修正であるとかいうことについては、参議院は良識の府であり、チェックする機能を持っているわけですから、せっかく与野党の中でいま修正を含めて議論もあることでございますから、この際見直すべきじゃないか、もう一遍原案に戻すべきじゃないか、こういうような感じがしております。そこでこれについて大臣はどういう御見解を持っておるのか。
 村山元大臣は衆議院段階で、まことに遺憾だ、遺憾だけれども、しょうがないと、こういう答弁をしておるようでございますけれども、これは衆議院における答弁でございまして、参議院段階に来たら、遺憾なら遺憾なように直さにゃいかぬ、こういうような感じがします。そういう意味で、大臣がこの問題についてどういう考え方を持っておられるのか、まずお聞きしておきたいと思います。
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森下元晴#5
○国務大臣(森下元晴君) 支払い方式の問題につきましては、非常に重要な問題でございまして、参議院社労委員会でもたびたびこの問題につきましては御質問がございました。衆議院で修正されまして中医協で行われることになりましたけれども、この問題につきましては、中医協は診療報酬に関する専門の審議会でございますし、老人保健の支払い方式についても十分審議できるものであると、こういうふうに考えておるわけであります。
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佐藤三吾#6
○佐藤三吾君 いや、中医協で十分審議できるような見通しがあるなら、あなたの方は原案で老人保健審議会で審議するという方向をとらなかったと私は思うんです。そこら辺に原案の意味があったんじゃないかと私は思います。
 それから社会保険審議会の答申を見ましても、五十六年四月二十五日ですか、この診療報酬方式について一項を設けております。「老人の特性に見合った診療報酬体系とするため、現行の出来高払制度を見直すべきである。」、こういう答申をしていますね。同時にまた、社会保障制度審議会は、その答申の中で、「医療費の適正化対策とともに、診療報酬のあり方の検討が速やかに行われなければ、関係者の合意は得られまい。」と指摘し、強調しております。私もそうだと思うんです。
 ですから、私は、厚生省原案でそういう方向、老人保健審議会でそういう見直しを提起したんだと思うんです。それを厚生大臣が中医協でもできるというような、そういうことは私は詭弁じゃないかと思うのです。そこら辺がもし中医協でできるとするなら、構成を変えるのか、できるような構成にするのか、そこら辺の見通しがどうなのか、ここら辺も含めてひとつ大臣の見解を聞いておきたいと思います。
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森下元晴#7
○国務大臣(森下元晴君) 御指摘のように、過去におきましては、中医協の議事運営において何度か審議中断というような事態もあったことは事実でございます。しかしながら、このような事態においても、公益委員を中心に関係者の御尽力によりまして審議を軌道に戻しておりまして、現在は非常に円満な運営がなされているところでございます。ということで、今後ともこの運営の適正が図られるよう最大限の努力をいたしたいと、このように考えております。
 なお、中医協の構成の問題につきましてただいま御指摘がございました。割合を変えたらどうかという問題でございますけれども、運営の面で、各方面の御意見を踏まえまして、老人保健の診療報酬の審議にふさわしいものとなるように検討してまいりたい、こういうことでございます。
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佐藤三吾#8
○佐藤三吾君 すると、大臣の見解はあれですか、中医協がこの見直し問題を論議できるような構成に変えると、こういうことを前提としていま御答弁いただいたんですか。それともどういうことなんですか。
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森下元晴#9
○国務大臣(森下元晴君) 構成を変えるとは言っておらないのでございまして、運営の面で十分御指摘のように老人の特性に見合ったような診療報酬の審議ができ得る、こういうふうに確信しておるということを申し上げたわけでございます。
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佐藤三吾#10
○佐藤三吾君 大臣ね、いまちょうど与野党でこの問題について修正点を含めて議論しておるさなかだから、私は、厚生省の責任者としてこの辺はきちっと態度を鮮明にすべきだと思うんですよ。与党の方に少し気がねしておるようだと思うんですが、そこら辺は私は所管大臣としてはまことに遺憾だと思うんです。そこら辺また後に関係して質問をしますが、これはぜひそういう態度を堅持してもらいたい、そういうことを強く望んでおきます。
 幸い、大蔵大臣参りました。大蔵大臣は前に厚生大臣も経験なさっておる、本も出されておるんですね。医療の今日の現状についていろいろ庶民の立場に立って書かれておる部分もございますが、とりわけこの診療報酬制度の問題については一つの定見も持っておるようでございますから、私はいま厚生大臣とやりとりをしましたように、いまの中医協の構成の中ではこの診療報酬支払い制度というものは検討できないという見解を持っております。いままでの医師会の態度からいってもできないような感じがしてなりません。
 しかし、この問題をきちっとしない、見直さない限り、拠出金制度をつくったり一部負担制度を導入しても、基本的には十二兆円何がしというこの日本の医療産業の、医療の荒れはとまらない、また医師の不正もとまらない。薬づけ、それから検査づけという状態もとまらない。ここに一番ガンがあると思うんです。この点は見直すべき時期に来ておる、こういうふうに思うんですが、そういう観点から御見解があればいただきたいと思うんです。
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渡辺美智雄#11
○国務大臣(渡辺美智雄君) 物事には現実的な問題と、一歩先へ出て理想的なものと二つございまして、ともかく佐藤委員のおっしゃることは、前向きに見ればそういう議論がかねてあるわけです。
 しかしながら、これは構成員の頭の問題もございまして、医師会の頭も変わったから構成員の考え方も変わってくるんじゃないか。ともかく三分の一欠席して休んじゃえば、みんな流しちまうみたいなことを繰り返すようなことはなかろう。したがって、医師会の中でも自浄作用が起きて、みんな反省期に来ておることでございますから、もうしばらく様子を見て、それでだめならまた法的措置ということもあるんじゃないだろうかと、そう思っております。
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佐藤三吾#12
○佐藤三吾君 渡辺さんらしからぬ答弁なんですが、本に書いておることと若干違うような感じがします。まあ国民向けと与党を相手にしてのいろんな思惑、こういうこともあるんだろうと思いまますが、しかし、これはいずれにしましても、社会保障制度審議会の答申の中にありますように——あの中には法律で明確にすべきであるというところまでつけ加えてますね、審議会では、この見直しについて。こういった点もこれは私、衆議院で修正されて事実上食い逃げされたようなかっこうになるわけですから、これは承知できません。
 したがって、ちょうどいま参議院の修正段階の時期でございますから、大臣ひとつここは、厚生省が当初いろいろな意味のことを含めて検討して出した経緯もあることですから、原点に立ち戻って、修正の中で再修正をして、そして老人保健審議会で審議できるようにするか、もしくは中医協の中でやるとするんなら、必ずそこで見直しができるようにするか、ここはその立場を堅持して臨んでいただきたいということだけは強く要求しておきたいと思います。
 それからもう一つの問題は拠出金の問題です。この拠出金の問題、私は、出来高払い制度そのものの見直しができなければ、すべきでないぐらいな気持ちを持っておるわけでございますが、まず、今日段階における拠出金制度をなお必要とする理由は何なのか、厚生大臣から見解を承りたいと思います。
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森下元晴#13
○国務大臣(森下元晴君) 詳細につきまして吉原審議官からお答えいたしますが、拠出金の問題につきましても、これも社労委員会で大変問題になった点で、重要な問題でございまして、本質は、社会保障制度という皆で助け合う、また御老人自身も応分の負担をしょう、そういうような大きな観点からこの制度をとったわけでございまして、ただいろいろ各保険の種類によりその歴史等の相違もございまして、一挙にそういう理想的な方向、一本化するような方向にはいきませんが、老人を共通して皆が支えなければいけない、そういう観点からこの制度をとらしていただくわけでございます。
 詳細につきましては、吉原審議官より御答弁いたします。
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吉原健二#14
○政府委員(吉原健二君) 現在の老人医療制度におきましては、各保険制度、健康保険制度、国民健康保険制度等からの給付、それから老人福祉法による公費支給制度、それによりまして老人の医療費が賄われているわけでございますけれども、現在の保険制度による各制度間の医療費の負担に大変な不均衡がございます。具体的に申し上げますと、特に国民健康保険の中に老人の加入者が非常に偏っているというようなことがございまして、国民健康保険の負担が非常に大きくなっている。
 そういった各保険制度間の費用負担の不均衡を是正する、そのために、この新しい制度におきましては、各保険制度から一定の基準で、そういった老人の加入率等も勘案をいたしまして、一定の基準で公平に費用を拠出していただいて、将来ふえるであろう老人医療費というものを国民みんなで公平に支えていく、みんなで負担し合っていく、こういう制度が必要だというふうに考えたわけでございます。
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佐藤三吾#15
○佐藤三吾君 そこで、公平に負担するのは結構だと思うんですが、またそういう必要性はわからぬでもございません。しかし何を公平に負担するのか。そういう意味でさっきの問題、支払い制度の問題の見直しが前提になると、この問題は。恐らく、私は後ほど各大臣から聞きますけれども、そこのもとの方はほったらかしておいて、そして出た結果に対して公平に負担せよと、こういうことでは各被保険者団体としても納得できぬのじゃないかと、こう思うんです。
 ところが、この問題について最も強い反対をしながら、自民党さんと話をして、これは新聞によるんですから正確かどうかわかりませんが、財界と歯どめの合意ができたということで、たとえば拠出金の来年度以降については老人の伸び率、これを基礎にするんだと、こういうようなことが報じられておるんですが、これはまだ各党間の話ではできてないんじゃないかという感じがするんですけれども、ここら辺の経緯はどうなっておるんですか。
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森下元晴#16
○国務大臣(森下元晴君) 各党間また経済団体とのいろいろな話の過程の中で、そういうようなうわさがあることは聞いておりますが、政府、厚生省といたしましては、合意がなされたということはまだ聞いておりません。
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佐藤三吾#17
○佐藤三吾君 仮にそういうことになりますと、老人医療の伸び率、大体一三%近い伸び率としておるわけですが、こういう伸び率と老人の伸び率、そこに乖離が出てまいりますね。そうなりますと、この問題の乖離の部分については一体どう財源補償をするのかという問題が当然起こってきますね。そういう感じがしてならぬのです。
 たとえば組合健保の例だと、五十七年度が七百八十億ですか、それが六十年は千九十億になる、こういう予測に立つわけですね。それが老人の人口増加率三・六%で抑えていくということになりますと相当な乖離が出てくる。どのくらい出るだろうか。三・六%と仮に抑えてみましたときに、健保組合の場合は五十八年から六十年どのくらいの数字になるのか、おわかりになればひとつお聞きしたい。
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吉原健二#18
○政府委員(吉原健二君) 健保組合の場合についてお答えをいたしますと、現在の政府の考え方ですと、五十七年度の満年度で健保組合の負担増が七百八十億でございますけれども、これを仮に老齢人口程度、三%程度ということにいたしますと、毎年の増加額が大体二十億ないし三十億、六十年度におきましても八百億台ということになるのではないかというふうに思います。
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佐藤三吾#19
○佐藤三吾君 さて、そうなると、これはやっぱり各健保や共済にしてもなかなかうんと言うわけにはいかぬと思うんですが、どうですか。これは関係の大臣、大蔵大臣、自治大臣、文部大臣、この問題についてどういうようなお考えを持っていますか。
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渡辺美智雄#20
○国務大臣(渡辺美智雄君) これはいろいろ議論があるところでありまして、組合保険というのは在職中だけめんどうを見てもらえるが、幸いに在職中病気しなかった、ほとんど病気らしい病気も家族も含めてしない、掛金だけいっぱい掛けちゃった。それでやめたらば間もなく国民健康保険に入らなければならない。そのために国民健康保険がひどい赤字になる。ともかく一生めんどうを見てもらえぬかとか、そういう議論はもともとあったところでございます。
 いずれにしても、国保が赤字になれば、市町村、国などが穴埋めをした。その財源は、しょせんは国民の税金で穴埋めをしてきた。これも事実。
 しかしながら、長い間会社に勤めておって、積立金を出して、しかもその会社をやめたらばめんどう見てもらえないというのは、困るという議論もあったわけでありまして、それはいままで入っておった組合で長くめんどう見たらいいじゃないかと、こういう議論あるんですよね。
 そこで、その中間的なものといいますか、老人だけ別建てにしようということになったわけでございますから、結局税金で見るのも、保険料の中から見るのも似たような話で、その一部分を、どうせいつかは自分たちも年とって会社をやめていかなければならぬ、そういうときは老人になる、老人については何らかの形でみんなで助け合い運動をやるということでありますから、私としては、ある程度のものをそれぞれの健保組合なり共済組合なりが出し合って、別な老人の保険制度をつくるということに協力するということは、私は妥当な措置ではないだろうか。
 ただ、出す比率の問題にもよるでしょうけれども。私は、ともかくもどこかが赤字になったときには、みんなして全部出し合ってめんどう見るというようなことだったら、それは個別の組合なんというのはむしろお互いが経営努力を怠っちゃって、政府管掌保険みたいになってしまって、余り意味がなくなってしまう。しかしそういうわけでもない、これは。ごく一部の限られたものについてだけ出すということですから、いろいろ紆余曲折はありますが、現在の段階では妥当な制度ではないかと、そう思っております。
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世耕政隆#21
○国務大臣(世耕政隆君) 御指摘の点に関しては、地方自治体、地方で行っている自治体の共済組合関係の健康保険の負担がふえる可能性はあるのでございますが、全体的に見てまいりますと、各市町村が運営している国民健康保険、こういうところの負担が一方では軽くなる。全体的に見ていくと、いろんなことはございますけれども、やむを得ないのではないか、新制度はある程度やむを得ないのではないか、そういうふうに私どもは見ておるものでございます。
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小川平二#22
○国務大臣(小川平二君) 老人保健法の成立に伴いまして、私立学校教職員共済組合が拠出することになります金額は、五十七年度で九十億円でございます。反面、現行制度のもとで私学教職員共済組合が七十歳以上の加入者にかかわる給付費の総額も等しく九十億円でございます。差し引きとんとんでございますので、財政の観点からは格別支障がないものと、こう考えております。
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佐藤三吾#23
○佐藤三吾君 文部大臣は差し引きとんとんというお話ですが、大蔵大臣、自治大臣はある程度という——ある程度というこの数字が問題なんですね。
 そこで私は、いろいろ議論ございましょうが、ここは時間の関係もございますので行きますが、問題はこのある程度というそこがいま、言うならば、この共済なり被保険者団体の限度があると思いますよ。だから、この限度と実際の老人医療費の増との乖離の問題、こういった問題について当然持っていくところは国庫負担、国が措置をしなければならぬと、こういうふうに思うんですが、厚生大臣どうですか。
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吉原健二#24
○政府委員(吉原健二君) 歯どめの問題に関連した御質問だと思いますが、歯どめの問題がどういうふうな形で国会としての御結論といいますか、合意というものがされるのかまだ承知をしておりませんけれども、仮にそういった歯どめをつけた場合に、その穴埋めをどうするか、国で持つべきではないかという御意見かと思いますけれども、私どもとしては、仮にそういった歯どめがつけられました場合の穴埋めは、国というのはおかしいんではないかと思います。
 この制度の仕組みといたしまして、国それから地方公共団体の公費で三割、それから保険者間、保険者の共同拠出金で七割を持つということになっておりまして、この歯どめの問題というのは、保険者から出していただく、特に健保組合が出していただく負担金について一定の限度を設けるべきだというお話でございますので、仮にそういったことに限度を設けるといたしました場合は、あくまでもその七割の保険者の負担の中での問題、そういった問題として処理をすべきだというふうに思っておりますし、実際問題といたしまして、いまのような国の財政のような状況のもとで、健保組合の負担金に歯どめを設けた場合に、その穴埋めを国というのは、なかなか実際問題としてもむずかしいというふうに思っております。
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佐藤三吾#25
○佐藤三吾君 そうなりますと、国がむずかしいということになると、どうですか、自治体にその問題をしわ寄せしようということになるんですか。この点はどうなんですか。どこでその穴埋めをしようというんですか。
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吉原健二#26
○政府委員(吉原健二君) 自治体にしわ寄せということはございません。その七百八十億が出てまいりますのは、医療費の案分というもの——大変複雑でわかりにくいかと思いますけれども、医療費の実績案分とそれから老人加入率による案分ということで出していただくことにするわけですが、その老人の加入率の差をならすということによってその健保組合の負担増というものが出てくるわけでございます、七百八十億というものが出てくる。それをある程度限度を設けて抑えるということにしますと、結局それは従来のような負担割合で各保険制度に持っていただくと、こういうことになるわけでございまして、しわ寄せがそのために地方自治体にいくということにはなりません。
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佐藤三吾#27
○佐藤三吾君 そうなると、結果的に歯どめはするけれども、歯どめの分の乖離については健保組合の方で負担してもらうと、こういう理屈になるんですか。そんなばかなことはないじゃないですか。
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吉原健二#28
○政府委員(吉原健二君) 健保組合が負担するということではなしに、従来のやり方で各保険制度が負担をする。つまり国民健康保険制度なり共済制度なり、それから健保組合にも若干負担がかかる分がございますけれども、従来の保険制度で従来のやり方での負担ということになるわけでございます。
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佐藤三吾#29
○佐藤三吾君 私は、そういうことになりますと、また従来のやり方ということは、いまの国民健保の中で負担するということでしょう。そこにしわ寄せがくるということじゃないですか。だから、そういうことになれば、これはまた問題がある。これは私は当然国の方で負担すべきだと思いますし、そこら辺の問題は、大臣、きちっとしてもらわぬと、これはなかなかこの法案を通すわけにはいかぬと思うんですが、いかがですか。
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