大蔵委員会

1982-05-13 参議院 全142発言

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会議録情報#0
昭和五十七年五月十三日(木曜日)
   午後一時開会
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   委員の異動
 四月二十七日
    辞任         補欠選任
     赤桐  操君     村沢  牧君
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     青木 薪次君     和田 静夫君
     村沢  牧君     赤桐  操君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     藤井 孝男君     江藤  智君
     鈴木 和美君     志苫  裕君
     塩出 啓典君     和泉 照雄君
 五月十二日
    辞任         補欠選任
     江藤  智君     藤井 孝男君
     志苫  裕君     鈴木 和美君
     和泉 照雄君     塩出 啓典君
     近藤 忠孝君     立木  洋君
     三治 重信君     栗林 卓司君
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     栗林 卓司君     三治 重信君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         河本嘉久蔵君
    理 事
                衛藤征士郎君
                中村 太郎君
                藤井 裕久君
                穐山  篤君
                塩出 啓典君
    委 員
                岩動 道行君
               大河原太一郎君
                大坪健一郎君
                梶木 又三君
                嶋崎  均君
                鈴木 省吾君
                塚田十一郎君
                土屋 義彦君
                藤井 孝男君
                赤桐  操君
                鈴木 和美君
                丸谷 金保君
                和田 静夫君
                多田 省吾君
                矢追 秀彦君
                立木  洋君
                三治 重信君
   国務大臣
       大 蔵 大 臣  渡辺美智雄君
   政府委員
       大蔵大臣官房審
       議官       水野  繁君
       大蔵大臣官房審
       議官       水野  勝君
       大蔵省銀行局長  宮本 保孝君
       大蔵省国際金融
       局長       加藤 隆司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        伊藤  保君
   説明員
       防衛庁防衛局調
       査第二課長    三井 康有君
       経済企画庁調整
       局財政金融課長  宮島 壯太君
       経済企画庁調査
       局海外調査課長  宮本 邦男君
       外務省経済協力
       局外務参事官   中村 順一君
       大蔵省国際金融
       局投資第一課長  石川 光和君
       通商産業省通商
       政策局経済協力
       部技術協力課長  山口  健君
       中小企業庁長官
       官房総務課長   宇田川治宣君
   参考人
       日本銀行副総裁  澄田  智君
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  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○参考人の出席要求に関する件
○国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に
 伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
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河本嘉久蔵#1
○委員長(河本嘉久蔵君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十二日、三治重信君及び近藤忠孝君が委員を辞任され、その補欠として栗林卓司君及び立木洋君が選任されました。
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河本嘉久蔵#2
○委員長(河本嘉久蔵君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、この際、理事の補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河本嘉久蔵#3
○委員長(河本嘉久蔵君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に塩出啓典君を指名いたします。
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河本嘉久蔵#4
○委員長(河本嘉久蔵君) 次に、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案審査のため、本日、参考人として日本銀行副総裁澄田智君の出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河本嘉久蔵#5
○委員長(河本嘉久蔵君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
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河本嘉久蔵#6
○委員長(河本嘉久蔵君) 次に、国際通貨基金及び国際復興開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は前回聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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丸谷金保#7
○丸谷金保君 法案の審議に先立ちまして、まず最初に、きょう各紙に一斉に載っておりましたグリーンカード全面見直し決定、自民税調という問題を中心に緊急に御質問いたしたいと思います。
 昨日も衆議院の決算委員会で、大蔵大臣はきわめて明確に絶対実施するんだと、こういう答弁をしておるということが新聞に載っておりますが、予定どおり実施するという決意、方針には変わりはございませんか。
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渡辺美智雄#8
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私は、法律があるんですから、法律がある以上、憲法と法律を忠実に守るのが大蔵大臣の責務でございます。
 問題は、法律が変わるかどうかは国会の問題でございまして、政府は変えてくださいというお願いはいたしません。国会がしっかりしていれば間違いなく実行できます。
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丸谷金保#9
○丸谷金保君 きのうから見ると大分トーンが下がったような状況ですね。
 もともと、このグリーンカードの問題につきましては、私どもは必ずしも全面的に賛成したわけじゃないんです。わが党としては分離課税には反対して、総合課税の一本化ということの基本的な方針の中ではまだいろんな手だてがあるじゃないかと、あるいはまた、三年間も分離課税そのままにしておくということ自体もおかしいということで、五十五年のグリーンカード制度の法案、所得税法の一部改正案が上程されたときに強くそういう点について質問をしております。
 しかし、それはあくまで不公平税制をいかに正していくかという角度であり、また、大蔵大臣初め大蔵当局の答弁も、不公平税制を正していくのはこれが一番いい制度なんだと、こういうふうに再三にわたって答弁しております。特にこの問題は、本会議でも当時私が代表質問いたしまして、それに対して当時の竹下大蔵大臣も不公平課税、そういうことを是正するためにどうしても行わなきゃならない、こういう答弁がございました。
 ですから、いま大蔵大臣が言われたように、法律が直ればそれはそのときの問題であり、それまではあくまで現行法でやっていくと、こういうお答えだけではちょっと納得ができないんです。その法律を提案したときの提案者はあくまで不公平税制、これを一歩でも二歩でも解消していくためだということだったんです。だから、いま言われているような自民党税調の考え方、出てくる法案がもっと突っ込んで不公平税制改正のための前進だったら、それは大蔵大臣、法律ができれば結構ですということが言えると思いますよ。しかし、むしろ不公平税制という観点から言うと、逆に大きく後退する見直し論に対しては、大蔵大臣としてはそれはおかしいという公的な議会の場において発言があってしかるべきだと思う。いかがですか。
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渡辺美智雄#10
○国務大臣(渡辺美智雄君) 私が申し上げたのは、原則論を申し上げたわけでございます。政府の気に入らない法案もたびたび政府はやむを得ないものと存じますとか、国会の決議は尊重しろと言われまして、国会の決議は尊重いたしませんと言ったことはございません。
 したがいまして、最終的には法律をどうするかということは国会の問題でございまして、司法、立法、分権でございますから、国会で決まってもそんなものは守らぬよということを政府が言ったらとんでもないことにこれはなるわけでありますから、だから問題は、国会が決めたとおりに従いますと。したがって、現在は国会で決まっておるわけですから、しかも私としては、この法案については総合課税にするためには非常にいい法案である、そう思っております。
 しかしながら、環境整備というものを同時並行的にやらないというと、九三%の最高税率なんていうのは世界に例がないものであって、そういうことは経済に大きな影響を及ぼす。したがって、これは少なくともでき得れば実施と同時に、こういうものはともかく世界の例のあるように直さないというと、経済というものはとんでもない問題を起こすことがありますから、これは環境整備もしていただきたいと、私の持論でございますということは、もうかねがね何十回となく国会で答弁をしておるところであります。
 したがって、私といたしましては、まずグリーンカードというものが背番号でもないし財産を全部それによって把握できるものでもないし、そういうことをよく知らせることが大事だと。かなりの評論家なども意外と知らないんですね。知らない。ですから、私はそういうことをよくPRをして、少なくとも一人九百万円の非課税限度というものは課税をしないということですから、これは法律の特例として恩典を与えておるものなので、それが悪用されて一億も二億も積んじゃっているというようなことがときどきつかまっているわけですよ。
 そういうことをなくするためには、つまり不公正を是正して少額貯蓄優遇制度の乱用をなくするためにはこの制度が必要だということは、もうかねがねこれも言っておるところでございます。
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丸谷金保#11
○丸谷金保君 そうすると、大臣は不公平税制あるいは課税客体が把握されないような形が非常に現行制度の中で進んできているという現実を認めた上で、それを守っていこうとすることには反対ですね。いいですか、いまおっしゃったように、たとえばマル優の制度を悪用して一億も二億も積むというようなことが現に行われていると、こういうものを目をつぶって、それらは仕方がないということでそれらを守っていこうとする考え方には反対ですね。
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渡辺美智雄#12
○国務大臣(渡辺美智雄君) 当然でございます。
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丸谷金保#13
○丸谷金保君 そうしますと、いま言われているような自民党税調のグリーンカードを凍結か廃止ということで、現況のままに凍結とか廃止とかいうことには反対だということになるわけですね。
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渡辺美智雄#14
○国務大臣(渡辺美智雄君) それはもう法律でもそう決まっておるわけでございますから、当然でございます。
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丸谷金保#15
○丸谷金保君 いや、それは法律で決まっているからということでないんです。いいですか。いまおっしゃっているように、現在のマル優、これは法律に決まっているからグリーンカード制度を実施するんだということでなくて、それ以前の問題として、いいですか、現在のようにマル優の制度が悪用されて、一億も二億もの貯金が非課税でもって隠れているということは直さなきゃならないとおっしゃったでしょう。だから、それをそのままにしておくというようなことには反対でしょうねと、こう聞いているんです。法律に関係ないんですよ。いいですか、いまのグリーンカード制度に。
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渡辺美智雄#16
○国務大臣(渡辺美智雄君) これはもうだれでも国会議員は、それはもう何千万円とか億の単位の非課税貯蓄を、法の不備といいますか、実際は執行上つかまれないということをたまたま奇貨としてそういうことをやってもいいなどと言う国会議員は、私は少ないのではないかという気がいたします。したがって私は、当然にそういうようなマル優制度の悪用というものはいけない。それは国会議員としてもいけないし、人間としても余りいいと思いません。
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丸谷金保#17
○丸谷金保君 そうすると、現在のように、そういう非常に大きな矛盾があるにもかかわらず、現行制度を維持していこうということに対しては反対だと。現在、いま大臣が言われたようないわゆる課税隠しが行われておる、一億も二億もですね、架空名義を使って。現在のマル優制度の欠陥が出てきているわけですね、現在のマル優制度。それで、グリーンカードということに踏み込んだわけなんですから、だからマル優の現在の制度をそのままにしていこうということには反対だというふうに理解してよろしゅうございますね。
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渡辺美智雄#18
○国務大臣(渡辺美智雄君) 御承知のとおり、去年一年間で国民の個人の金融資産というものが三十五兆円ふえたということが統計上出ております。そのうち課税ベースから合理的に推計いたしますと、そのうち非課税貯蓄がおおよそ二十二兆円増加した。課税貯蓄が分離課税で約二兆円、それから総合課税で四兆円、大体六兆円増加したと言われております。
 これだけグリーンカード、グリーンカードと騒がれながら、現実にはマル優というものが年間に国民の個人の財産として二十二兆円もふえてしまったと。結局非課税貯蓄全体が百八十五兆、間もなくことしあたりは二百兆になると。二百兆の財産については利子課税が、所得税もかかっていないということになるでしょう。そういうことは、私は本当にみんなが一人当たり三百万円の限度、合計九百万円、銀行とか国債とかそれから郵便局を入れまして、そういう限度が守られているかどうかということについて私は疑問を実は持っておるわけでございます。
 したがって、このような状態で放置をしておくということは決していいことではないと。みんなそんなに心配をしなくたっていいんじゃないかと。まして、国債なんて余り買ってないわけですから。二十二兆ふえたからといって、国債はどれぐらい国民が持っているかと。恐らくここの中で、お役所の方やなんかも、新聞社の方もおりますが、役所の人に聞いたことないけれども、在郷の皆さんにはどれぐらい国債、もう五百万円ぐらい持っているかどうか聞いてみたら、貯金は何百万持っている人があるが、国債なんというのは、三百万円持っている人というのは私は余り聞かなかったな。いるのか、隠しているのかどうか知らぬけれども、大体持ってないようですな。
 ということになれば、またそういうような非課税の貯蓄の道もあるわけでございますから、私は片一方にシフトしないで、国債も持っていただきたいし、そういうふうな道もあるわけですから、一カ所に三百万以上持っている方は、国債がゼロだったら、七百万あったら国債に二百万回してもらうとか、そういうことをしてもらうと国のためにもなるし、御本人のためにもなるし、何ら私は支障がないんじゃないかと、そういう実は考えを持っております。
 したがって私は、最終的には国会の良識というものが判断される問題でございますから、国会でも私はちゃんとそこらのところはきちっとやってもらえるだろうと、私はそう思っています。
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丸谷金保#19
○丸谷金保君 非常にしつこいようですが、先ほどからの大臣の御答弁聞いておりまして、やはり現在のマル優制度そのままにしておくことはよくないと、こう思っていることが十分うかがえるのと、ただ、法律だからやむを得ないと、手をこまねいてやむを得ないと言うのか、それとも大蔵大臣として積極的にいまのように、大体国会議員の中でいまのような制度で一億も二億もマル優で非課税の預金があるというのは、そんなことをそのまま守る、そんなことを考えている国会議員はないと、こういうふうに言われたように、そういうふうなことを考えている国会議員が出てきた場合に、それはおかしいじゃないかというふうな積極的な発言を今後なさるおつもりがあるのか。
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渡辺美智雄#20
○国務大臣(渡辺美智雄君) それはもういまでもしゃべっておるわけでございますから、これ以上声を大にして言うといったって、記者会見で言ったり、新聞社で言ったり、暴力ふるうわけにはいかないわけですから、私は。言論としてはいろいろなことを申し上げておるわけです。
 それよりも、これは国会議員自身の問題でございまして、そういうものが出てくれば当然大蔵委員会でこれは審議するわけでございますから、大蔵大臣を責めることも結構でございますが、自分自身が賛成か反対か。反対だということになれば、野党がかなり反対なものが、議員立法出たからといってすうすうすぐに通っちまうなんてことは、了解がついているような話なら別だけれども、そうでなければとてもそんな簡単にできるもんじゃないと私は思っていますがね。いままでの前例からしても、話し合いがつけば別だけれども、そんなに簡単に、多数で押し切って、残り少ない国会の中ですうすうとそういう法案が通ると私は思っておらぬのです。
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丸谷金保#21
○丸谷金保君 しつこいようですが、大臣、議院内閣制なんです。いいですか。議院内閣制ですから、内閣のあなた方は国会と無縁じゃないんですよね。議院内閣制なんです。全く別なもののような物の言い方をさっきからやっているけれども、とんでもない話なんでね。
 しかも政党政治でしょう。政党内閣ですよね。そうすると、その政党の中において、政党の中から出て内閣を組織しておる各省大臣が、いや、それは国会議員のやることだと。あなただって国会議員なんだからね。やはりそういうおかしなことがまかり通れば、国会議員としてもやはりおたくたちも責任あるんじゃないですか。それはもう全然私たち知らぬことだと、国会で決めたんだからそのとおりやればいいということにはならない。これがアメリカの大統領制なんかと違うところなんですから、これをやっぱりきちっとわきまえておいてもらわぬと困るんですよ。
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渡辺美智雄#22
○国務大臣(渡辺美智雄君) それは議院内閣制ということがありましても、憲法上からは三権分立になっているわけです。憲法上は三権分立なんです。
 御承知のとおり、与党というものの母体の上に内閣がつくられていることも事実です、それは。したがって、与党としょっちゅう連絡をとって意思の疎通を図っておることも事実です。しかし、すべて党の要求を内閣が全部まるのみしているなんていうことはございません。米価値上げ一つとっても、党の要求があったからって、いつでも要求どおりに、はいそうでございますかといって内閣告示したためしはありませんからね、実際は。それは話し合いをしてやっておるわけでございます。
 したがって、不満な点がお互いにあることもあります。しかし、それは内部の問題であって、少なくとも表の問題というのは、やはり政府は政府、議会は議会、裁判所は裁判所、憲法ではそう定まっておるわけでありますから、われわれが内部で、その法律の関係において拘束力というのは、与党と政府の間で法律上の拘束力というのはお互いにないわけですから。そうでしょう。ですから内閣だって、与党の内閣が与党の手によってつぶれることだってあるわけですから。現実にあるんですから。内閣が幾らそう思ったって、国権の最高機関で決まってしまえば、その現存の内閣自身がなくなってしまうんだから、問題は国権の最高機関の問題であるということを私は申し上げておるのであって、丸谷さんの所属する社会党、大政党なわけですよ。そういう政党が本気になってもし反対だとすれば、そんなに簡単に法案なんてものは私は通るとは思っておりません。
 したがって、私はちゃんと言うだけのことは言っておりますが、私も、グリーンカードそれだけが大蔵大臣の仕事じゃないんですから、いっぱい仕事を持っているわけですから。それだけを毎日朝から晩までやれと言われましても、それだけに専念する時間的余裕はない。しかし、私は事あるごとにそれは誤解も解かなきゃならぬ、公務もしなきゃならぬということは与党に対しても言っておりますし、世間に対しても言っております。
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丸谷金保#23
○丸谷金保君 私が聞きたいと思ったことを先に御発言なさったんで、大変話がしやすくなったんですが、内閣でもつぶれることあるわけです。それは政治責任です。この制度がこれだけ、大臣は新聞記者会見その他においても、絶対実施するんだと、こう言い切ってきているわけです。これが与党の中のグリーンカードの見直し、凍結、廃止というふうなことになった場合には、いまおっしゃった、内閣でもつぶれることあると同じように、大蔵大臣がこういうふうに言い切ってきているのが、結果が裏目に出てきた場合の、あなたは政治責任どうとるのか、これを聞きたかったところが、あなたの方が政治責任の問題を言われたんで、大変聞きやすくなりましたが、どうですか。
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渡辺美智雄#24
○国務大臣(渡辺美智雄君) 大蔵大臣は憲法と法律に従うんですよ。ですから私は、法律は無視しますとか、法律つくっても守りませんとか、そういうことは言わないんですよ。
 私としては、最善を尽くして、これはこうあるべきだということを言っておりますが、問題は、民主主義というのは多数決の政治で、最大公約数をそこでつくっていくわけです。だから政党の意見に反対だという人いっぱいいますよ、自民党の中でも。それを一々脱党していくというようなことになったら、政党政治守れないという問題もあります。最善をその中で尽くすということは、議員としても自分の主張はあらゆる場所で言っても、自分の主張が通らなかったからおれは自民党抜けました、社会党抜けましたということだけにはいかないじゃないですか。
 したがって、最終的には、それは国会の多数によってどう決まるかという問題が最後の問題である。しかし、われわれは現在のような状態で無期延期とか凍結とかというようなことは好ましいことではないし、現在のもので最善のものだとは私は申しません、これにはいろいろ直すべきものがありますということを何回も言っておるわけですから。そういう方向に向かって私は努力をしておるということだけであって、私は最善を尽くしておるんであって、別に責任をとらなければならないようなことをグリーンカードで何も私はしておりませんよ。私は一生懸命やっておるんですから。
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丸谷金保#25
○丸谷金保君 大臣は上手に質問をすりかえた御答弁をなさるまことに巧みな技術をお持ちなんで、ちょっと焦点がときどきぼけてしまうんで、もう一遍申し上げたいと思います。
 というのは、グリーンカード制度というのは現在の非課税限度額というようなマル優の制度の中で、大臣がいみじくも言ったように、一億も二億も隠し預金を持つような人が出てきた。これらを何とか是正させなければならない一つの方法として出てきたものですよね。そうすると、それに対して反対の動きがいま出てきております。もとへ戻せという動きなんです。もっとこういうふうによく直せという動きならいいんですよ、もとへ戻せという動きがあなたの所属する党内から出ているわけです。そして、これにばっかりかかわっているわけではないけれども、きょうの問題としては、もう読売なんかでも大きくトップ七段抜きですよ。
 こういう大きな世間の問題になっているときに、実施するんだと大臣がおっしゃれば、これはやっぱり実施するという方向で全体も取り組んでいくということになるわけですよ。というのは、たとえばこのグリーンカードを実施するということになった場合に、登録番号と今度の口座番号をコンピューターの処理の中へインプットしていかなければならぬわけですよね。こういうことでシステムを変えていかなければならぬ。そのプログラムづくりがそのときになったんじゃ間に合わないんです。そして、これに対しては、現在のコンピューター制度の中で相当何千億という金と、非常に大変な働く人たちの苦労というものがついて回るんです。
 ですから、それは前へ戻すようなことはしないと。ただ大臣としては、憲法、法律を守る、これはあたりまえな話なんです。ですが、それじゃ政党人として、自民党が党議でグリーンカードを廃止する、もとへ戻すと決めた場合には、あなたは党人としては従うことになるんでしょう、どうなんですか。
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渡辺美智雄#26
○国務大臣(渡辺美智雄君) 民主主義というのは、それぞれの党の中でもいろんな意見があることがいっぱいございます。いっぱいございますが、政党が存続していくためには大多数の意見に自分の意見が合わない場合だってあるんですよ、数多くの場合には。そういう場合には自分が離党をするか、従っていくか、そんなことは社会党だって自民党だって同じじゃありませんか。
 ですが、党でこれは廃止と決まったわけじゃありませんよ。どこでも決まってはいないんです。ですから、そういう問題は他党のことじゃなくても、どの党にだって、個人的な見解の違いと党の意見の違いというのはみんなあると思うんです。そのときに、その党を離党するか、自分ばかり言ったって大多数の人がそう言っているということになればそれは仕方がないわと、ともかくその党の中へとどまる以上は渋々でも従う場合だってみんなあるわけですから、だから私はそんなにはっきりしたものじゃないんじゃないか、同じことじゃないかと思うんですよ。
 私は、まして総裁でもないんですし、党に対して命令してこうしろああしろと言う立場にあるわけでもないし、しかし、最終的にどうするかは国会の問題なんです、これは。国会においては各党がそれぞれ意見を決めるでしょう。そうなれば、問題は国会の場で最終的にはどう決まるかによって決まる話でありますから、国会で反対党が三つも四つもあるとなったら、ともかく議員立法で強行採決、二泊三日やって法案通すなんということはできないじゃないですかということを私は申し上げているんです。
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丸谷金保#27
○丸谷金保君 そこのところなんです、大臣は個人個人と言いますがね、大臣は個人じゃないんですよね。だから、一般の政党人、個々の党人としての国会議員と大臣としての国会議員とはこれは違うんですよね。個人じゃないんですからね。個人はいいですよ。
 私が聞いているのは、個人のことを聞いているのじゃなくて、大臣としてどうなんですかということを聞いているわけです。ですから、大臣としては個人渡辺先生じゃないんですから、大臣として、自民党がそういう方針を決めた場合に、その方針に従うんですか、従わないんですかということなんです。個人の党人としてじゃないんです、私の聞いているのは。そこをすっとすりかえられているんですね。
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渡辺美智雄#28
○国務大臣(渡辺美智雄君) これは内閣としての話でしょう。それは内閣としてその方針をのむかのまぬかという話ですよ。大臣だけが決めるわけじゃない。そういう法案が出れば、それに対する内閣意見というのが出るんですから。それに対して内閣は反対である、やむを得ない、賛成である、いろいろ閣議決定をするわけですから。だからそのときどうするかという問題は内閣全体の問題であると私は考えております。
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丸谷金保#29
○丸谷金保君 どうもかみ合わないんで非常に残念だと思うんですが、まあ渡辺大蔵大臣というのはもう少ししゃきっとした歯切れのいい答弁が出るかと思ったんですが、どうも何遍聞いてもそれ以上のことはないようで、要するに、私は現在の制度よりはグリーンカードの方が前進した方法であると思っているけれども、党や内閣の各大臣や国会が決めれば仕方がない、こういうことですね。
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