予算委員会

1983-02-21 衆議院 全208発言

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会議録情報#0
昭和五十八年二月二十一日(月曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 久野 忠治君
   理事 江藤 隆美君 理事 高鳥  修君
   理事 堀内 光雄君 理事 三原 朝雄君
   理事 村田敬次郎君 理事 川俣健二郎君
   理事 藤田 高敏君 理事 坂井 弘一君
   理事 大内 啓伍君
      相沢 英之君    今井  勇君
      上村千一郎君    小渕 恵三君
      越智 伊平君    大村 襄治君
      奥野 誠亮君    海部 俊樹君
      片岡 清一君    金子 一平君
      倉成  正君    砂田 重民君
      田中 龍夫君    泰道 三八君
      津島 雄二君    渡海元三郎君
      根本龍太郎君    橋本龍太郎君
      藤尾 正行君    藤田 義光君
      武藤 嘉文君    山崎  拓君
      山下 徳夫君    稲葉 誠一君
      岩垂寿喜男君    大出  俊君
      岡田 利春君    木島喜兵衞君
      小林  進君    佐藤 観樹君
      沢田  広君    野坂 浩賢君
      草川 昭三君    木下敬之助君
      竹本 孫一君    瀬崎 博義君
      中路 雅弘君    三浦  久君
      楢崎弥之助君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  中曽根康弘君
        法 務 大 臣 秦野  章君
        外 務 大 臣 安倍晋太郎君
        大 蔵 大 臣 竹下  登君
        文 部 大 臣 瀬戸山三男君
        厚 生 大 臣 林  義郎君
        農林水産大臣  金子 岩三君
        通商産業大臣  山中 貞則君
        運 輸 大 臣 長谷川 峻君
        郵 政 大 臣 桧垣徳太郎君
        労 働 大 臣 大野  明君
        建 設 大 臣 内海 英男君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     山本 幸雄君
        国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 後藤田正晴君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)
        (沖縄開発庁長
        官)      丹羽 兵助君
        国 務 大 臣
        (行政管理庁長
        官)      齋藤 邦吉君
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)
        (国土庁長官) 加藤 六月君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 谷川 和穗君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      塩崎  潤君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      安田 隆明君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 梶木 又三君
 出席政府委員
        内閣官房内閣審
        議室長
        兼内閣総理大臣
        官房審議室長  禿河 徹映君
        内閣法制局長官 角田禮次郎君
        内閣法制局第一
        部長      味村  治君
        総理府人事局長 藤井 良二君
        公正取引委員会
        委員長     高橋  元君
        公正取引委員会
        事務局取引部長 奥村 栄一君
        公正取引委員会
        事務局審査部長 伊従  寛君
        警察庁刑事局長 金澤 昭雄君
        警察庁警備局長 山田 英雄君
        防衛庁参事官  新井 弘一君
        防衛庁参事官  西廣 整輝君
        防衛庁参事官  友藤 一隆君
        防衛庁参事官  冨田  泉君
        防衛庁長官官房
        長       佐々 淳行君
        防衛庁防衛局長 夏目 晴雄君
        防衛庁人事教育
        局長      上野 隆史君
        防衛庁衛生局長 島田  晋君
        防衛庁経理局長 矢崎 新二君
        防衛庁装備局長 木下 博生君
        防衛施設庁長官 塩田  章君
        防衛施設庁総務
        部長      伊藤 参午君
        防衛施設庁施設
        部長      千秋  健君
        経済企画庁調整
        局長      田中誠一郎君
        経済企画庁物価
        局長      赤羽 隆夫君
        経済企画庁総合
        計画局長    谷村 昭一君
        経済企画庁調査
        局長      廣江 運弘君
        科学技術庁計画
        局長      下邨 昭三君
        科学技術庁振興
        局長      原田  稔君
        科学技術庁原子
        力局長     高岡 敬展君
        科学技術庁原子
        力安全局長   赤羽 信久君
        環境庁自然保護
        局長      山崎  圭君
        国土庁長官官房
        会計課長    金湖 恒隆君
        国土庁計画・調
        整局長     白井 和徳君
        外務省アジア局
        長       橋本  恕君
        外務省北米局長 北村  汎君
        外務省欧亜局長 加藤 吉弥君
        外務省経済協力
        局長      柳  健一君
        外務省条約局長 栗山 尚一君
        大蔵大臣官房審
        議官      吉田 正輝君
        大蔵省主計局長 山口 光秀君
        大蔵省主税局長 梅澤 節男君
        大蔵省関税局長 松尾 直良君
        大蔵省理財局長 加藤 隆司君
        大蔵省銀行局長 宮本 保孝君
        大蔵省国際金融
        局長      大場 智満君
        文部大臣官房会
        計課長     國分 正明君
        文部省初等中等
        教育局長    鈴木  勲君
        文部省大学局長 宮地 貫一君
        厚生大臣官房審
        議官      新田 進治君
        厚生省公衆衛生
        局長      三浦 大助君
        厚生省医務局長 大谷 藤郎君
        厚生省薬務局長 持永 和見君
        厚生省児童家庭
        局長      正木  馨君
        厚生省保険局長 吉村  仁君
        厚生省年金局長 山口新一郎君
        社会保険庁医療
        保険部長    小島 弘仲君
        農林水産大臣官
        房長      角道 謙一君
        農林水産省農蚕
        園芸局長    小島 和義君
        食糧庁長官   渡邊 五郎君
        林野庁長官   秋山 智英君
        水産庁長官   松浦  昭君
        通商産業大臣官
        房審議官    斎藤 成雄君
        通商産業省通商
        政策局長    中澤 忠義君
        通商産業省貿易
        局長      福川 伸次君
        通商産業省基礎
        産業局長    植田 守昭君
        通商産業省機械
        情報産業局長  志賀  学君
        資源エネルギー
        庁長官     豊島  格君
        特許庁長官   若杉 和夫君
        運輸大臣官房総
        務審議官    西村 康雄君
        運輸省海運局長 石月 昭二君
        運輸省自動車局
        長       角田 達郎君
        運輸省航空局長 松井 和治君
        気象庁長官   増澤譲太郎君
        郵政省貯金局長 鴨 光一郎君
        労働大臣官房長 加藤  孝君
        労働省労働基準
        局長      松井 達郎君
        労働省職業安定
        局長      谷口 隆志君
        建設大臣官房会
        計課長     牧野  徹君
        建設省住宅局長 松谷蒼一郎君
        自治省行政局選
        挙部長     岩田  脩君
        自治省財政局長 石原 信雄君
 委員外の出席者
        予算委員会調査
        室長      三樹 秀夫君
    ─────────────
委員の異動
二月二十一日
 辞任         補欠選任
  今井  勇君     泰道 三八君
  金子 一平君     津島 雄二君
  正示啓次郎君     片岡 清一君
  藤本 孝雄君     山下 徳夫君
  武藤 嘉文君     山崎  拓君
  東中 光雄君     三浦  久君
同日
 辞任         補欠選任
  片岡 清一君     正示啓次郎君
  泰道 三八君     今井  勇君
  津島 雄二君     金子 一平君
  山崎  拓君     武藤 嘉文君
  山下 徳夫君     藤本 孝雄君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 昭和五十八年度一般会計予算
 昭和五十八年度特別会計予算
 昭和五十八年度政府関係機関予算
     ────◇─────
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久野忠治#1
○久野委員長 これより会議を開きます。
 昭和五十八年度一般会計予算、昭和五十八年度特別会計予算、昭和五十八年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、総括質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。川俣健二郎君。
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川俣健二郎#2
○川俣委員 農林水産大臣は、外交案件で席を立たれる、早目に解放してくれという連絡が理事会にありましたのですが、したがって、ちょっとこの質問要旨に入っておりませんが、さきの代表質問中で、代表質問ですからテレビで全国的に流された、山林労働者の労働態度の問題に対してかなり地方では混乱しておるようでございまして、それで私はちょっと明らかにしておきたいと思います。
 林業を取り巻く情勢というのは、民有林、国有林問わず、きわめて厳しい状況であることは御案内のとおり。そのよって来るところいろいろあるが、何といったって木材需要の低迷、住宅建設等でございますが、さらに外材輸入に歯どめがない。加えて山林地域の過疎化、したがって思うように労働力が手に入らない。労働者が思うように集まらない。しかし一方、こういう収支状況にとらわれないで、やはり国土保全、水資源の涵養のいわゆる公益的機能、そろばん上ではプラスに出しにくいことも認識しなければならないのは総理も御案内のとおりであると思います。
 ところが、その代表質問というのは、私はここで聞いておったのですが、ある新聞ですか週刊誌だったのか、何かとげとげしいことを言うておるので耳をそば立てたのですが、これを一々読み上げるあれはないのですが、ちょっと抜粋してみますと、「新聞でそのルポが書かれております。中身については」、この質問者のあれをそのまま速記をとってきたのですが、「私はもう読み上げることは省かさしていただきますが、こうして、ぶら勤といって」、ぶらぶらして怠け者ということのようですが、「ぶら勤といって仕事をせずにぶらぶらしておるのが、少なくともこの林野だけでも千五百人と推定される。」二つ目は、「ノルマが課せられるから、一日にこれだけだ、大体自分たちの給料分だけ切って、あとは終わり、こうなるのだそうです。」三つ目は、いま直用か請負か、特に国有林労働者が直接やるか、民間に請け負わせるかということで、労使でいろいろな観点から改善等を含めて詰めておる段階であり、一つ一つ労使で話し合ってやっておる折ですが、この段階で、三つ目は、こういうことをこの記事は書いております。書いておるということは、そのようにしゃべっております。「直用ではなくして請負に渡せば、請負は倍から三倍ずつ能率を上げてくるのだそうです。」こういう三つの問題を私はそばで聞いておったのですが、私も、これはどういうことかなと思いまして、まあこういった中身については当然林野当局の事務方から答弁があろうかと思ったのですが、大臣がいきなり答弁に立ったところにも問題があると思うのですが、大体いまの三つの問題、林野庁の方でどう考えておられますか。
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秋山智英#3
○秋山政府委員 お答えします。
 国有林野事業につきましては、五十三年以来、経営改善計画に基づきまして鋭意経営改善に努力してまいっておりまして、これまでも組織の統廃合、それから要員の適正化あるいは生産性の向上につきましてそれなりの成果は上がってまいってきております。
 先般の御指摘がございました点につきましては、私ども、現場の職員の説明が舌足らずの面がございまして誤解を招く面があったかと思いますが、たとえば素材生産業の生産性を見てまいりますと、この四年間に一二五と、二五%の生産性の向上もしておりまして、鋭意これからもその問題につきましては努力してまいるつもりでございますが、いずれにしましても、そういう御指摘を受けること自身は、私ども、これは率直に反省いたしまして、今後そういう批判を得ないようにさらに一層改善努力をしてまいりたい、かように考えております。
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川俣健二郎#4
○川俣委員 一つ一つ詰めたいのでございますが、こういうような答弁であれば、私もこの質問はなかった。ところが、委員長の指名で大臣がいきなりお立ちになって、いまのものを全部読み上げてから、私も全く同感であります、こうおっしゃったので、私も二度びっくり。どうも心臓に悪い。中曽根内閣は、どうもおどかすというか、心筋梗塞を起こしそうな発言がときどきあるのでございますが、これは大臣、どういう意味ですか。あなたが責任者なんだ。労働者はこれをビデオにとって、後でみんなで見て、このぐらいしかわれわれのだんな、大臣は思っていないのだろうか、こういうふうにやけくそになるのは無理ないと思うよ、これは。大臣、どうですか。
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金子岩三#5
○金子国務大臣 私が先般お答えいたしましたのは、批判されたような事実があってはならない、また、一般職員はもとより、管理者がしっかりしなければならない、こういう点に対して前回の答弁において同感の意を表したのであります。
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川俣健二郎#6
○川俣委員 まあそういうことになるかと思って速記を起こしてみたのですが、そういう言い方の言い回しではないんだよ。あなたがいきなり立って、ただいまの御指摘は全く同感であります、こういきなり持ってきたわけだ。どうなんですか、これは。みんな聞いておったですよ。それでびっくりしたんだ。速記が何よりの証拠です。いまのような答弁じゃなかったでしょう。どうですか。
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金子岩三#7
○金子国務大臣 私が答弁いたしましたのは、質問者からかくかくしかじかの質問があったので、そういう意見に対しまして、前回の答弁においては同感の意を表したということで、全く同感でありますということを申し上げたのでありまして、別に私の私見はそのときには申し上げていないと思うんですがね。全く御意見に同感でありますと、こう申し上げておるのであります。
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川俣健二郎#8
○川俣委員 具体的な問題を質問者が指摘して、それは具体的な問題だから当然事務当局が答えるものだと思っておったわけだ、みんなが。そうしたら、いきなり大臣が立って、「金子国務大臣」とおっしゃった。「お答えいたします。ただいまの塚本委員の発言は、私、全く同感でございます。」こうおっしゃるから、いまのきょうの答弁とは違うでしょうと言うんだよ。だから、同感というのは、いま言った羅列されたものの三つの問題に同感ではなくて、管理者はもっときちんとしなければならぬとか、労使でいろいろ改善を詰めなければならないというような意味の同感なのか、どっちなんです、同感というのは。
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金子岩三#9
○金子国務大臣 私は、塚本委員の質問をずっと承っておりまして、その質問の内容を私なりにいろいろ理解いたしまして、かねて私が林野行政について考えておりましたことと塚本委員の御意見がやや同じでありましたので、私は同感の意を表したのでございます。
 ただ、どの項がどうだということを一つ一つ取り上げてこれはどうだと申されても、長い時間の質問ですから、これはそうだ、これはああだというようなことは私は申し上げにくいのですけれども、総じて意見全体が全く同感であるという感じから、同感の意を表したのであります。
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川俣健二郎#10
○川俣委員 大臣、あなたを早く漁業交渉に解放したいからもう少し協力してくださいよ。いいですか。質問者がずっと羅列したのは、国有林労働者の態度というものでずっと詰めていっているわけです、質問が。したがって、具体的になっているわけですよ、さっき挙げた三つが。それは当然事務当局の答弁と私は思っておったのだが、事務当局がいま答弁したものはなるほど私もわかった、したがって、きょうの質問はなかったはずだ。ところが、いきなり農林大臣は、全く同感でありますというと、ぶら勤も肯定、それから二割ないし三割節減できるというのも肯定、それから給料分だけ切ればいいんだ、国有林労働者はそういうようにされているんだ、林野庁の指示で、それも肯定ということになるのです、肝心な三つが。それが同感という意味ですかと聞いているのです。わかっていますか、質問は。秋田弁だからわかりませんか。
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金子岩三#11
○金子国務大臣 いろいろ塚本さんの質問の中、御意見の中にはたくさんのことが含まれておりまして、ただ、いま川俣委員が指摘されております労働関係の問題について、私は、具体的にいろいろ報道されておる事実があるというようなことも承知していませんし、また、そういうことはないものと考えておりますので、別にぶら勤などを含めて私は同感といった意味ではございません。それは職員が非常にまじめで、労使協調して国有林経営が行われておるということはかねてよく承知いたしておりますから、この報道されておる事実があるということも考えてないし、ただ単なるこういう報道があっておるということは承知しておりましたけれども、それは私は肯定するわけではありませんから。職員は総じてどの組織も林野には大変協力をいただいて今日の国有林経営が成り立っておる、このように考えておりますので、その点はひとつ誤解のないように御理解をいただきたいと思います。
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川俣健二郎#12
○川俣委員 誤解は私じゃなくてあなたの部下が誤解しているわけだ。テレビで放映されたものだから、全く同感でありますと。ただし、いまはっきりしたことは、一部報道されているような事実はないということだから、否定だ。ところが、同感でありますとおっしゃったものだから、肯定かなと思って地元では大変に混乱しておるので、どうですか、事務当局に最後に確認したいのですが、何らかの方法で、いまの大臣の意を体して文書なり連絡なりして、そういうことはあり得ない、いろいろな問題があれば労使関係で話し合ってやっておるのだということを伝えないと、働く気がなくなったらえらいことになりますよ。山奥の吹雪の中できこりして帰ってきてビデオを見たら、大臣はわれわれをその程度にしか見ていないのかという、労働者にしてみればかなわないから。いいですか、その辺どうです。
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秋山智英#13
○秋山政府委員 お答えします。
 私ども、先ほど触れましたように、現在鋭意経営改善に努力しているわけでございますが、これはやはり職員の職務意欲の向上が大前提でございまして、これは一緒にやっていかなければならぬわけでございますので、私どもそういうことがあれば遺憾なことでございますので、十分これにつきましては徹底して、そういうことのないように、批判を受けないようにこれから努力してまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。
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川俣健二郎#14
○川俣委員 それでは、ぜひひとつ現場の方に連絡徹底――大臣の本当の意思はこういうことだった、同感の意味はこういう意味だったということを伝えてもらいたいと思います。
 ところで大臣、大臣の専門の専門でしょうが、漁業問題。山林と違ってあなたは手にとるようにわかっておられると思うのですが、いまソ連の漁業大臣が来られて日ソ交渉をやっているということは報道だけではなくて理事会でも何回もお話を承ったわけです。そこで、二月の十六日の成田のお迎えからずっと今日になっておるわけですが、きょうは最後の交渉になるようでございます。したがって、私の伺いたいのは、向こうさん、ソ連の方はどのようなことを提案してきているのか、報道には一部ありますけれども。それから、こちらの方は、大臣はどのようなことを提示しておるのか、この辺をまず聞かせてもらいたいと思います。
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松浦昭#15
○松浦政府委員 お答えをいたします。
 金子農林水産大臣とカメンツェフ・ソ連邦漁業大臣の間で、日ソ間の漁業関係は安定的に推移しているもののなお未解決の問題があるということで、二月の十七日の第一回の会談におきまして、それぞれが解決を希望する事項を出し合いまして、本日の会議でさらにこれを協議するという段階に至っておるわけでございます。
 金子大臣が御提案なさいました事項は、日ソ、ソ日漁業協定の長期化、日ソ漁業協力協定の長期安定化、日ソ漁業損害賠償請求処理の促進、日ソ漁業技術協力の推進等でございます。
 カメンツェフ漁業大臣が提案をいたしておりますのは、日本水域におけるソ連漁船の操業条件の改善、漁業に関する日ソ合弁会社の設立、ソ連漁船の修理のための寄港等でございます。
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川俣健二郎#16
○川俣委員 伺ってみると二つあると思います。一つは、お互いに漁業の技術を協力し合おう――この間から対米武器技術の供与の問題があるのですが、これは今度はそうじゃない、漁業の技術提携をしようじゃないかという提案。これは大変ないい提案だと私ら思っています、総理。それから、もう一つ大事なのは、合弁会社をつくってくれ。そうなると、外為法、相互主義、お互いの国に相互主義の理念で立てていかなければならないということも私ら承知しておりますが、これはやはり日本国として真剣に対処すべきだと私は思っております。
 そこで、もう農林大臣を解放いたしますから、一、二点だけ確認しておきたいが、私らの感じでは、いままでの論争から、武器問題で仮想敵国という話も出ておったのを私も耳にしております。やはり日本海で米ソの戦争勃発を見るなんという想像じゃなくて、日本海を生けすにしてともに漁業の技術提供をしよう。かつては東海大学の松前さんが鯨の人工ふ化、養殖、こういったもので十何年前大分にぎわしたことがあるのですが、やはり非常に大事な問題なんで、これに積極的に取り組む時期であり、取り組むべきだと私は思うのです。
 ところが、ちょっとひっかかるのは、たとえば明日ですか、永野さんの大型使節団がソ連に向かわれる。そうすると、新聞報道じゃないが、外務省は渋い顔、政経分離等々出ております。ところが、私は思うには、かつて歴代の政府、自民党内閣が、日中国交をわれわれが訴えた際に政経分離というのがかなり出てまいりました、国交回復前に。しかし、それをわれわれは推進をしていったわけです。自民党の中にも非常に強力な推進グループがありまして、このように非常にめでたく日中国交回復になっておるわけですが、この渋い顔、これが政経分離という理念で、きょうこれから農林大臣が向こうの漁業大臣と、この日ソ合弁会社を国内の外為法による相互主義にのっとって、これが向こうに理解されればそれじゃ積極的に取り組んでみようという気持ちに農林大臣がなろうかと思います。当然そうなるべきだと思うのですが、そういうように積極的になるべきだというタイミングだと思うのですが、総理、その辺……。
 そうしたら、きょうの新聞でしたが、毎日新聞ですが、ちょっと拝借しましたのですが、こういうのが出ていた。見出しは「急げ!日ソ国交回復」「二十七年前の中曽根さん 鳩山首相に”熱血書簡”」、思い出しますか。アジア運命共同体論も展開しておった、こういうことで、この運命共同体はいろいろと中身はまた別のあれですが、その言を考えますと、この「急げ!日ソ国交回復」、まだ、この新聞によれば黒髪がふさふさと――いまもふさふさではございますが、失礼します。こういうことをいまでも変わりありませんか、そういったもの。
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中曽根康弘#17
○中曽根内閣総理大臣 日ソ関係を打開しようという熱意はいまでも変わりありません。いまご指摘のことは事実でございまして、まだ日ソが国交を回復していなかったころ、いよいよ国交回復のチャンスが来たと思ったときに、鳩山先生を非常に激励したいと思ってお手紙を差し上げました。
 その真意は、こういうような状態になって日本が世界的に認識され、国交を広げていく、それが貿易を拡充して日本が経済的に立ち直っていく非常に大事なポイントになってきておる。したがって、いろいろな問題で条件が合えば、勇断をふるって日ソ国交回復をやった方がいい。特に国連にはいれるということ、それからシベリアにおる大勢の同胞、抑留されているわれわれの戦友を一日も早く帰してもらうということ、それを非常に念頭に置きまして、鳩山先生を御激励して、やりましょう、私も協力します、総理、勇気を持ってやってください、そういう趣旨の手紙を出しました。
 その考え方は基本的には私は変わっておりません。今日におきましても、私はよく一番手ごわい相手と粘り強く対話をやると言っておりますが、いまも打開するということもここで申し上げておるわけです。それはもちろん、日ソ間においてはその国交回復のときに領土問題という問題がやはり懸案で取り残されておりました。領土問題は基本的な重要問題であります。しかし、そのほかに、いまの漁業問題もありますし、あるいはシベリアにおける経済協力問題もございますし、あるいは科学技術や文化の問題についても過去においていろいろ話し合ってきたことも事実であり、人間の交流もございました。したがって、日ソ間にはその領土問題を基本にしつつ、いろいろな経済的にもそのほかの面におきましても友好を深めていく問題はあるのであります。そういう観点に立って、総合的、包括的にこの問題を取り上げていきたいと考えておる。もとより領土問題というものも基本的な重大問題でありますが、領土問題だけではない、ほかの生活に関連する幾つかの重大問題もあるという認識を私は持っておるのであります。
 しかし、アフガニスタン問題とかあるいはポーランド問題とか、いろいろな問題がありまして、われわれは自由世界の一員として自由世界連帯の行動をとっております。したがって、そういう点についてはわれわれも連帯者としての、一員としての立場をわきまえてやっていかなければならぬと思っておりますが、日ソ間の、二国間の問題という問題については、敵対意識とかあるいは対立、対決するという考えは毛頭持っておりません。できるだけチャンスを見つけて、そして粘り強く打開していく、それが政治の本来の姿であり、私の年来の考え方であるということを申し述べておきます。
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川俣健二郎#18
○川俣委員 いまの答弁は大変気に入りました。いままでにない感じがいたしたわけですから、ひとつ農林大臣、いまの総理の意を体してがんばってください。これからお始めになるそうでございますから、そういう考え方で勇気を持って、ひとつがんばっていただきたいと思います。
 そこで、ちょっといま資料も配る準備をしておるのですが、大臣が時間がないようでございますので一般質問に譲ります。ここで、こういう質問をしたいということだけ農林省に申し上げておきたいと思います。
 一つは、需給問題を質問要旨に書いておりますが、いま日本の国は大豆、大麦、小麦等々、主要食物は五%から一〇%ぐらいの自給率で低迷しております。米だけは何とか一〇〇%ということでありましたが、どうも、私もある程度倉庫調べをさせました。新聞社にもお願いしてさせましたが、この十月末で、これは気象任せもあるのですが、きょう気象庁来てもらっていますが、もうお帰りくだすって結構ですから。どうも残りが危なっかしい。十万トンとは出ておるが、危なっかしい。この需給関係を数字を挙げてこの次に出してもらいたい。
 それから二番目は、いまの再編対策ですが、これを法律でいくか協力願いでいくかということで大論争をここでやったわけですが、時の、いまは亡き中川農林大臣が、協力願いでいく、法律にはなじまないということでありながらペナルティーというのをかけるのはおかしいということで、通達を出し直したという一幕があった。
 それから三つ目は、減反奨励金というのは一体どのぐらいの累計になっているか。十年間で田んぼの中に何ぼつぎ込んだか。果たしてこのつぎ込んだのは、かつて五十六年でしたか、同じ大蔵大臣竹下さんは、このやり方は好ましいとは思わない。そこで私たちとしては、企業でいえば投資効果、一体この減反奨励金の投資効果というのはあるのだろうかということを問いたいので、その辺を。
 それから、よくわれわれが聞かれるのですが、ここにおられる先生方も聞かれると思います。農民の言葉は、減反はいつ解除されるんだろうか。減反というのは解除されるんだろうか。これは定着してないという意味とうらはらになるわけですが。
 それから、今後はどうするつもりか。来年から第三期再編対策になるのですが、まだ検討中とは言わしたくないので、その辺をぜひ聞かしてもらいたいと思います。
 以上、こういった面を農林大臣から少し聞かしてもらおうと思いましたが、時間がありませんので、どうぞ結構ですから。
 そこで、次の質問に入るのですが、厚生省の問題で、医療問題に入らしてもらいたいと思います。
 これは、私も社会労働委員会で長年やってきましたが、いよいよ日本の医療法、この大改正が、何年かぶりで改正するという意思表示が国会になされております。そこで、いままでなぜ改正案を出す出すと言って出せなかったんだろうか、こういった問題とか、何が障害であったんだろうか。そして、この予算委員会の場でも、十全会病院、都病院、そして去年、おととしあたりは富士見病院――女性の蔵器を全部摘出してもうけておったという富士見病院、いわゆる悪徳医療、医師ということで大騒ぎになったわけですが、そういうものも踏まえて医療法というのを改正するつもりだろうと思うのですが、その辺をまず最初に聞かしていただきたいと思います。
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林義郎#19
○林国務大臣 川俣議員にお答えいたします。
 医療法は、御承知のとおり昭和二十三年に制定されまして、その後十八回にわたって改正が行われておりますが、この中で、昭和二十五年に医療法人制度の導入をいたしましたし、昭和三十七年に議員立法で公的病床規制の導入をしたのが大きな改正でございまして、今国会に改正案を出すとなると、それから約二十年ぶりの改正をいたしたい、こういうふうに考えておるところでございます。
 御指摘のように、園田厚生大臣が五十五年の十一月に検討する旨を発言いたしましてから、鋭意関係方面と意見の調整に努力をしてきたところでございますが、医療関係団体との調整など残された問題があったことから、残念なことに、昨年までの国会に改正法案を提出するに至っておらないのが実情でございます。
 御指摘の富士見病院、十全会病院、都病院等悪徳医の事件がたびたび国会でも御議論いただいておりますけれども、そういったものを十分に踏まえてこの改正案を出さなければならない、こういうふうに考えておるところでございます。
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川俣健二郎#20
○川俣委員 「”薬づけ” ますます」という見出しもいまだに新聞から消えていない。「半分は薬と一部検査料」、いまやもうすでに国民総医療費が年間十三兆円から十四兆円近くなっております。そこで、こういった問題を、この医療費を医療法の改正でかなり大胆に積極的にやるつもりがあるかということと、それから、それにひっかけまして、この二月一日から問題の老人医療法というのが施行されまして、各自治体ではいろいろなそれぞれの混乱ぶりを見せております。自治体でいままで無料にしておったのを、国の法律ができたからというので有料にするのもいかがかという自治体の問題もありまして、いろいろとあるんだが、いずれにしても二月一日から実施しておる。
 そこで、薬漬け等々で医療費が十三兆円以上になってきたという問題は、この場でも論議になりましたが、診療報酬の立て方にも問題があるのじゃないだろうか。総理大臣、日本の国はいま単純出来高払い制といいまして、とにかく治ろうが治るまいがと言っては失礼だが、どなたに注射しても、これさえ打てば何点、この薬をやれば何点という単純出来高払い制で、諸外国とはかなり――大体世界に五つぐらいあるのですが、そこでこの診療報酬体系というのをもう少し検討してみたらどうか、各国を研究してみたらどうか、諸外国に研究員を派遣して検討しろ、こういうことを言った記憶があるのですが、それをなさったのかどうかということが一つ。
 それと、今回の老人医療法の内容を見ますと、なるほど老人には痛いからというので注射する、それで点数を稼ぐということを野放しにする単純出来高払い制というのはなじまないということで、ようやく改正されて、老人医療法にはその単純出来高払い制というのは修正の形で入っております。ところで、国民医療が十三兆、十四兆とウナギ登りになることを考えますと、老人だけではなくて、すべてにある程度これを加味する段階に来たのではないかと思うので、その二点だけを林さん、ぜひ聞かしてもらいたい。
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林義郎#21
○林国務大臣 先ほど御質問ありました中で、医療法の今国会提出をお話し申し上げましたが、私はいま御指摘のように、国民医療費が相当の額に上っている、これをやはり適正なところへ持っていかなければならないというのが一つの大きな使命だろうと思います。ただ、医療法の改正で、先ほどお話しを申し上げました非常に悪徳の医師に対する処分、その他医療法人に対する処分を厳格にするということだけでは、私はなかなかこの問題の解決にならないと思うわけでありまして、広く国民医療費の適正化対策というものを各方面にわたりましてやっていかなければならないと思いますし、厚生省の中におきましても、そういった対策本部を設けまして鋭意努力しているところでございます。
 いま御指摘のありました諸外国の例はどうなっているか、研究に行ったかというお話でございますが、実は先生から五十六年二月二十八日、当予算委員会の分科会で御指摘がございまして、五十六年の九月西ドイツ、フランス、五十七年の一月に西ドイツ、フランス、イギリス、五十七年一月にフランス、イタリア、オランダ、五十七年十月にカナダ、アメリカ等に担当官を派遣いたしまして、また五十六年度には厚生科学研究費補助として主要国における診療報酬に関する研究を病院管理研究者に委託をいたしましてやっておるところでございます。この報告は、五十七年の四月二十一日に、衆議院の社会労働委員会に高齢者に関する基本問題小委員会というのがございますが、それに対しまして「諸外国の診療報酬支払方式」ということで御提出を申し上げておるところでございます。
 出来高払いの問題でございますが、診療報酬体系を一昨年五十六年六月の改正で、技術料重視の診療報酬体系の確立を目指して大幅な見直しを行ったところでございますし、同時に、老人診療報酬につきましては、老人の心身の特殊性を踏まえた新たな診療報酬を設定をしてやるということにしたわけでございます。
 一般診療の見直しをしろという御指摘でございますが、これは省内に設置しました国民医療費適正化対策本部の診療報酬部会におきまして検討中でございますし、中医協でも審議が進められる予定になっております。こうした審議状況を踏まえまして対応をいたしたい、こういうふうに考えております。
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川俣健二郎#22
○川俣委員 その問題はまた専門委員会でやられると思うのですが、いま猛威をふるっておるがんの問題に入る前に、これは総理に非常に関係する自民党党内の問題等もあるというふうに私が感じておるのは、優生保護法のことをちょっと先に片づけたいと思います。
 この優生保護法というのは、今回出されれば私たちの年代で三回目です。私たちで三回目の提案になるが、常に廃案。やる気のある人とやる気でない人が提案の党の方にいるように私には感じられるのです。
 そこで、いろいろな社会問題を起こしておりますね。「産むのは女性の権利」「産めない女の状況は」「行き過ぎた権利意識」いろいろと新聞も取り上げ、あるいは御記憶あるかと思うのですが、中ピ連という組織までつくり上げられた時代もありました。
 そこで、総理大臣よりやはり林さんに聞いた方がいいんでしょうかね。党内事情もこれありのようですが、いろいろと考えてみると、三月になれば意思決定するという答弁かもしらぬが、いまの段階ではいわゆる二つの項目だけですから。経済的な理由、母体の危険性の問題、この二つの理由のうち経済的な理由を外す、そうすると、やみからやみへと出ていくよということの反論と女の権利という問題からかなり社会問題になっていると思うのですが、何せ総理・総裁、自民党の中が出せというのと出すなというのと、もう大変ににぎやかなようなことも聞こえてきます。しかし、厚生大臣としては、そうはいかない、担当大臣ですから。もう大概にしてこれは取りやめるべきだ、こういうように私は思うのですが、その辺少し……。
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林義郎#23
○林国務大臣 川俣議員御指摘のとおり、この問題は大変に内外で議論を呼でいるところでございます。党内でも改正反対の御意見がありますし、また大変たくさんの方々が、ぜひ改正をすべきだという御意見もあるところであります。
 私は、この前の臨時国会でもお話を申し上げたのでございますが、この問題は単に母体の保健とかあるいは優生保護とか経済的理由だけの問題――まあ法令はいまそうなっておりますが、そういった問題だけで律することのできない深い問題を持っているのではないかと思うわけであります。やはり出生というのは、人類のこれからの生存、発展のために私は非常に必要なことだと思いますし、また、それに対しましていろんな物の考え方があるわけでございますから、単に、産む権利であるとか生まれ出る権利であるとかということをもう少し深く考えてみなければならないのではないか、こういうふうに思いまして、いままで公衆衛生審議会の優生保護部会で、主としてお医者さん、母体の関係の方々にお話を聞いておったのですが、そうでなくて、宗教学者であるとかあるいは倫理学者、そういった点からも考えていかなければならないのじゃないか、こういったことで、いま一生懸命勉強をしているところであります。
 いまいろいろなところで議論を聞いておりますが、たとえばキリスト教と仏教というのは大分物の考え方が違うようであります。キリスト教ではモーゼの十戒で、人を殺傷することなかれということがある。だから、やはり生まれ出る子供も殺傷することはない。ところが、仏教の方では必ずしもそういうことではなく、殺生せず、こういうことなんです。殺生せずというのは、非常に広い意味にとりますと、牛や豚なんかも殺してはいけない、こういうふうな考え方もある。それから、大乗仏教の考え方もあるわけでございます。
 そういういろいろな考え方があるわけでございまして、そうしたことならば、人間が生きていくときに、やはりそういった物を食べなくちゃならない。そのときに人間のことだけ考えていいのかねという気持ちがあるわけでございまして、どうもその辺はもう少し私も勉強してみなければならないと思いますが、輪廻の思想というのがあるのですね。仏教では、人間やはりあの世に行くということ、そういったようなこともありますので、その辺も踏まえながら、また、いろんな御意見を聞きながらやはりやっていかなければならない問題だろう、こう考えておるところでございます。できるだけ予定の時日には間に合わせるように私も鋭意努力を傾けてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。
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川俣健二郎#24
○川俣委員 結局結論はわかりませんでしたが、時間がむだですから……。
 ただ、後ろの方に大変な先輩、ベテラン、専門の小林先生もこれを取り上げるというお話もあるが、しかし政治家同志だから、結論だけ言いましょうや。あなた、これから勉強すると言ったって、武器技術と同じようなことを言うね。勉強中だけはやめなさいよ。もう一週間、二週間ないでしょう。見切りをつける時期でしょう。政治決断しちゃいなさいよ。いろいろとあろうが、ことしの国会には間に合いそうじゃないぐらい言いなさいよ、腹にあることは。私はあなたのお母さんの代弁をしているのじゃないのだ。あなたのお母さんは婦人会長をやっておられるようだが、それを代弁しているわけじゃないのだが、はっきり言いなさいよ。あなたは新進気鋭で将来を嘱望されている大臣の一人なんだから。
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林義郎#25
○林国務大臣 いろいろな御意見があるところでございますから、私もいま鋭意慎重にやっておるということを現在申し上げておきたいと思います。
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川俣健二郎#26
○川俣委員 これが大臣答弁と言うのですよね。
 それでは、次の質問に入らせてもらいます。
 いまや、がんの問題は他人ごとではない。大変な猛威をふるって、ついに五十六年から死亡率第一位にのし上がったわけです。死亡者七十万人中十七万、二二%、もう体のあらゆるところへがんがむしばむわけですが、この問題は追及とか質問ということよりも、総理、ともに考えていこうではないか、また、ともに考える年齢でございます。私らもそうですが、そういう意味もありまして、それぞれの分野からいろんなお手紙その他が来ておりますが、代表的な問題を取り上げるとすれば、一つの例ですけれども、各国会議員全員に、いわゆる市民から言わせると直訴ということになろうかと思いますね。これは皆さん方の秘書さんがそれぞれ処理したと思うのですが、私もこれを読みまして、しかも公務員吉井さん――仮名でございますが、奥さんに知らせていないだけに、これを仮名で通してくれという本人の希望でございます。本名は出ております。皆さん方への手紙に来ている方には本名でございます。しかし、それはお互いに守りましょう。吉井さんという人がこういうタイプ印刷の手紙を各先生方に出しております。立法府である国会とは、わが国の国民生活におけるすべてについて御審議をなさる場と理解しております。すべての問題でやっております。実は、私の妻のためにお願いがありまして、このような手紙を出すことを決心した。私の妻はがんに冒されてあと数カ月の命です。三歳の娘を残してこの世を去らなければならない死の宣告を受けたが――いろいろと本人にしてみれば、医者じゃありませんので、素人ながら研究してみますと、昨年の八月でしたかね、私も頭にあります。医学の研究会で発表された、これはという感情を当然持つなと思ったNHKの報道がありました。これはがん患者並びに家族としては当然だと思います。私もあのNHKのあれを見て感じたのですが、それは東大の医科研、白金ですか、あそこの医科研の原中先生が中心になってアメリカに長いこと留学して、成分――薬品ではありません。成分、たん白質だそうですが、TNF、これは抜群の効果があると考え、その上に動物実験でもすばらしい成果をおさめたことを報道機関が伝えております。――これは本人の手紙を読んでおります。しかしながら、人体に使用できる時期にはなっていない。慎重の上にも慎重に行動しなければならないということはわかっておりますが、妻にはその時期が来るまで待つ余裕がありません。妻のようにがんに冒されて死を待つばかりの人に対しては、その薬が有効であると思われるときには、何らかの行政措置がないだろうか、こういう切実な訴えでございます。後回しにして、その患者の同意を得られれば、その薬を使用させていただきたいと思うのが素直な気持ちです。私も、家内のお母さんも、私の母も、みんなこれには賛成だ、こういう訴えでございます。
 これが各先生方に来ておりますが、これは、この若い公務員の方の奥さんだけではなくて、いまやもう死亡率一位という猛威をふるっておることであるだけに、これはやはりこの辺で篤と考えるべきではないだろうか、こう思いまして、私も薬を使う、投与する認可制というのはよく知っております。医者ではありませんが、社労に小林先生、それこそ先輩の皆さん方にいろいろと御指導いただきながら十何年間、知っております。知っておりますが、私がどうしてもこれを取り上げる気持ちになったというのは、余りにもこの訴えが身近であり、他人ごとではないな、こう思ったからであります。
 そこで、きょうは月曜。金曜日ごろに質問要旨を出してほしいということなので、これを出したが、この方は、この八月のNHKを見てから、何回もチラシをまき、訴え、そして年末の十二月二十五日、きょうは予算の内示を出します、こういうのを知って、厚生省の予算は余りにも乏しい、特にがんの研究費は乏しい、こういうのもあって、「総理大臣殿」という直訴の手紙も出しております。総理はごらんになっておるかどうか、それは別ですが、出しております。
 そこで、私はおやっと思ったのは、一つは、この特別扱いの薬の投与というものが一つであるのですが、もう少し積極的な、死亡率一位、がんというものに取り組む姿勢がなぜ行政府にないのだろうかという意味もあって、取り上げようと決意をしたわけです。まだ動物実験の段階で薬はそう簡単に投与できないということは知っておっても取り上げようという気持ちは、もう少し積極的にその人に当たるとか、直訴まで来ておるわけだから、「総理大臣殿」という特別なお手紙も行っているわけだから。ところが、これは毎日でしたかどこでしたか、おとといの土曜日の夕刊によりますと、おとといようやく厚生省の担当課長が出向いた。その調布の奥の果てまで、自宅まで出向いた。これを見て、もう少し早目に説得するなり、愛情があるなりこれに積極的な気持ちがあるなら、おれが取り上げるという前に行くべきではなかったろうかと思ったが、果たしてこれは、担当課長が行ったように書いておりますが、大臣、行くように指示したのですか。その辺の積極的な姿勢とあわせてまず質問したいと思います。
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林義郎#27
○林国務大臣 がんの問題は、いま川俣議員から御指摘のように、死亡率第一位となって、やはりわれわれとしても積極的にこれに取り組んでいかなければならない問題であります。実は、私のところにも九段の宿舎に手紙が入ってきました。私も読みまして、本当に心を打たれたわけであります。やはり何とかしなければならない。そういった最愛のがんの妻を持っておられるということについては、私はわらにもすがりたいというお気持ちがにじみ出ておる文章だと思いましたし、何とかしなければならない、こう思ったわけでございます。
 ただ、薬を使うということになりますと、もう先生御指摘のように、いまの薬事法でははっきりと有効性があり、また安全性のある薬でなければ使わないというたてまえになっていますから、それでないものを使わせるというわけには公に認めるわけにいかない。私もいろいろ考えまして、担当の古川君に個人的な資格で行ってよく話を聞いてみてくれぬか、それがまず第一歩ではないか。いろいろとこうした先生のところへ来たのと私は同じだと思うのです。そういったことでございますから、私も担当の課長さんに、個人的にでもいいからひとつ行ってよく話を聞いてみてくれないか、こういうことで行ってもらったわけでございます。私の方からお呼びつけをしてやるのも、向こうも先生でありますから非常にお忙しいし、行ってもらったわけでございますが、なかなかむずかしい問題が、このTNFというのを投与するのにはあるのではないかということが――非常な御要望はありました。ありましたが、いまの患者の御主人の方もよくおわかりのところのようでございます。
 ただ、がん対策というのは、これからいろいろな点でやっていかなければならない問題がたくさんあるように私は思っております。
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川俣健二郎#28
○川俣委員 もう少しはっきりしゃべりましょうや。声が低いしね、大事な点になると。
 そこで、偶然だったんだろうか、おととい。個人的に行くというのはどういう意味かなと思うのです。それは本人にしてみれば、ああよく来てくれたという、肩書き見るわけだから、名刺交換となると。個人古川で行くということはないですからね。だからまた、おとといになって、偶然だったんだろうか。これはひがむんじゃないですよ。ひがむんじゃなくて、何でもう少し早くできなかったかということがどうしても私はすとんと落ちない。それが一つ。
 それから、いま取り上げようとするこの成分、薬名ではないですが、TNF。往々にしてがんの新薬というのは正常組織を傷つけるというのが非常に難点ですが、これは正常組織も傷つけず、がんだけを殺す力のある新顔の生体物質であるということの発表がなされたわけでございますが、こういうようなあれも専門の先生方が中心になってやっておられることが一つ。
 それから、やはり大事なのは、これはこの方一人ではなくて、社会的にも非常に反響がある。この方も制がん剤をということで、寒風をついて大手町だ、池袋だといって、三十五歳の悲痛な叫び声を駅頭でなされた。あるいは「がんばれ吉井さん 励ましの声続々 ガン患者抱えた人々から」、これは当然だと思う。
 こうやって見ると、次の質問に、予算の問題に入る前に、もう少し積極的な姿勢があるとすれば、おとといが偶然だったのかというのがひっかかる。
 それから、新聞報道によれば「拝啓総理大臣殿」、これが出してあると書いてあるが、出ておりますか。
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林義郎#29
○林国務大臣 もう少し早く行かなかったか、こういうふうなお話でございますが、私のところに、宿舎に「林義郎議員殿」と、こう来ましたのが月曜日ぐらいでありまして、私も読みまして非常に心痛んだわけでございまして、私の個人の資格で医師である国立病院課長に行ってもらいたい。役所としてやるということになると、また非常にいろいろ複雑な問題があろう、薬事法を抱えておりますし。薬事法の問題がありますから、大臣個人の使者として行ってみてくれぬか、こういうことで担当課長にお願いしたわけでございます。
 薬の評価、いろいろな問題がございますが、この辺は専門の方の担当局長からお答えをさせたい、こう思います。
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