予算委員会第三分科会

1984-03-12 衆議院 全371発言

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会議録情報#0
昭和五十九年三月十二日(月曜日)
    午前九時一分開議
 出席分科員
   主査 石原慎太郎君
      海部 俊樹君    谷  洋一君
      大原  亨君    山中 末治君
      湯山  勇君    池田 克也君
      遠藤 和良君    玉城 栄一君
      吉浦 忠治君
   兼務 井上 一成君 兼務 小林  進君
   兼務 清水  勇君 兼務 新村 勝雄君
   兼務 細谷 昭雄君 兼務 和田 貞夫君
   兼務 渡辺 嘉藏君 兼務 草川 昭三君
   兼務 米沢  隆君 兼務 小沢 和秋君
   兼務 林  百郎君
 出席国務大臣
        文 部 大 臣 森  喜朗君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     田川 誠一君
 出席政府委員
        文部政務次官  中村  靖君
        文部大臣官房長 西崎 清久君
        文部大臣官房会
        計課長     國分 正明君
        文部省初等中等
        教育局長    高石 邦男君
        文部省大学局長 宮地 貫一君
        文部省学術国際
        局長      大崎  仁君
        文部省管理局長 阿部 充夫君
        文化庁次長   加戸 守行君
        自治大臣官房長 矢野浩一郎君
        自治大臣官房審
        議官      田井 順之君
        自治大臣官房審
        議官      津田  正君
        自治大臣官房審
        議官      土田 栄作君
        自治大臣官房会
        計課長     大塚 金久君
        自治省行政局長 大林 勝臣君
        自治省行政局公
        務員部長    中島 忠能君
        自治省行政局選
        挙部長     岩田  脩君
        自治省財政局長 石原 信雄君
        自治省税務局長 関根 則之君
        消防庁長官   砂子田 隆君
 分科員外の出席者
        行政管理庁行政
        監察局監察官  陶山  晧君
        沖縄開発庁総務
        局企画課長   藤田 康夫君
        国土庁長官官房
        防災業務課長  松本 和雄君
        大蔵省主計局主
        計官      藤井  威君
        大蔵省主計局主
        計官      米澤 潤一君
        国税庁直税部所
        得税課長    岡本 吉司君
        厚生省保険局国
        民健康保険課長 阿部 正俊君
        社会保険庁年金
        保険部国民年金
        課長      平松 孝雄君
        農林水産省構造
        改善局建設部防
        災課長     吉川  汎君
        農林水産省農蚕
        園芸局果樹花き
        課長      武政 邦夫君
        労働省職業訓練
        局管理課長   石川 俊信君
        建設省道路局道
        路防災対策室長 和田  惇君
        自治省財政局地
        方債課長    柿本 善也君
        日本国有鉄道建
        設局停車場第一
        課長      林  正雄君
        日本国有鉄道電
        気局計画課長  小柳  浩君
    —————————————
分科員の異動
三月十二日
 辞任         補欠選任
  奥田 幹生君     谷  洋一君
  湯山  勇君     広瀬 秀吉君
  池田 克也君     遠藤 和良君
同日
 辞任         補欠選任
  谷  洋一君     奥田 幹生君
  広瀬 秀吉君     大原  亨君
  遠藤 和良君     小川新一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  大原  亨君     井上 普方君
  小川新一郎君     池田 克也君
同日
 辞任         補欠選任
  井上 普方君     奥野 一雄君
  池田 克也君     森本 晃司君
同日
 辞任         補欠選任
  奥野 一雄君     山中 末治君
  森本 晃司君     橋本 文彦君
同日
 辞任         補欠選任
  山中 末治君     広瀬 秀吉君
  橋本 文彦君     吉浦 忠治君
同日
 辞任         補欠選任
  広瀬 秀吉君     井上 普方君
  吉浦 忠治君     玉城 栄一君
同日
 辞任         補欠選任
  井上 普方君     湯山  勇君
  玉城 栄一君     橋本 文彦君
同日
 辞任         補欠選任
  橋本 文彦君     池田 克也君
同日
 第一分科員新村勝雄君、細谷昭雄君、林百郎君
 、第四分科員小林進君、渡辺嘉藏君、草川昭三
 君、第五分科員米沢隆君、第六分科員井上一成
 君、小沢和秋君、第八分科員清水勇君及び和田
 貞夫君が本分科兼務となった。
     —————————————
本日の会議に付した案件
 昭和五十九年度一般会計予算
 昭和五十九年度特別会計予算
 昭和五十九年度政府関係機関予算
 (文部省及び自治省所管)
     ————◇—————
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石原慎太郎#1
○石原主査 これより予算委員会第三分科会を開会いたします。
 昭和五十九年度一般会計予算、昭和五十九年度特別会計予算及び昭和五十九年度政府関係機関予算中自治省所管について政府から説明を聴取いたします。田川自治大臣。
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田川誠一#2
○田川国務大臣 昭和五十九年度の自治省関係歳入歳出予算につきまして、概要を御説明申し上げます。
 第一に、一般会計予算でありますが、歳入は二千二百万円、歳出は九兆一千五百五十七億一千七百万円を計上いたしております。
 歳出予算額は、前年度の予算額七兆七千九百三億五千百万円と比較し、一兆三千六百五十三億六千六百万円の増額となっております。
 また、この歳出予算額の組織別の額を申し上げますと、自治本省九兆一千三百七十一億四千五百万円、消防庁百八十五億七千二百万円となっております。
 以下、主要な事項につきましては、委員各位のお許しを得まして、説明を省略させていただきたいと存じます。
 よろしくお願い申し上げます。
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石原慎太郎#3
○石原主査 この際、お諮りいたします。
 ただいま自治大臣から申し出がありましたとおり、自治省所管関係予算の概要につきましては、その詳細な説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石原慎太郎#4
○石原主査 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    —————————————
  〔田川国務大臣の説明を省略した部分〕
 以下、この歳出予算額のうち、主な事項につきまして、内容の御説明を申し上げます。
 最初に、自治本省につきまして御説明を申し上げます。
 まず、地方交付税交付金財源の繰り入れに必要な経費でありますが、八兆八千八百六十四億円を計上いたしております。
 これは、昭和五十九年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の三十二に相当する金額の合算額八兆七千百四億円と昭和五十九年度の特例措置額一千七百六十億円を合算した額を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるためのものであります。
 次に、借入金等の利子の財源の繰り入れに必要な経費でありますが、一千八百二十九億円を計上いたしております。
 これは、地方交付税交付金に係る借入金及び一時借入金の利子の支払い財源を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるためのものであります。
 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金に必要な経費でありますが、百九十九億五千万円を計上いたしております。
 これは、いわゆる基地交付金でありまして、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する都及び市町村に対し、助成交付金を交付するためのものであります。
 次に、施設等所在市町村調整交付金に必要な経費でありますが、五十二億円を計上いたしております。
 これは、特定の防衛施設が所在することに伴い税財政上特別の影響を受ける施設等所在市町村に対し、調整交付金を交付するためのものであります。
 次に、新産業都市等建設事業債調整分の利子補給に必要な経費として、百二十三億九千九百万円を計上いたしております。
 これは、新産業都市、工業整備特別地域等の建設、整備の促進を図るため、建設事業債の特別調整分について利子補給金を交付するためのものであります。
 次に、地方公営交通事業再建債の利子補給に必要な経費でありますが、十億七千六百万円を計上いたしております。
 これは、地方公営交通事業の再建を促進するため、再建事業を経営する地方公共団体が起こした再建債について利子補給金を交付するためのものであります。
 次に、再建地方都市バス事業の車両更新費の補助に必要な経費でありますが、二億二千七百万円を計上いたしております。
 これは、財政再建を行う地方都市バス事業を経営する地方公共団体に対する当該事業の車両更新費の補助に必要な経費であります。
 次に、公営地下高速鉄道事業助成に必要な経費でありますが、八十億八千七百万円を計上いたしております。
 これは、公営地下高速鉄道事業債の支払い利子に相当するものとして発行を認めた特例債の利子の一部について、地方公共団体に助成金を交付するためのものであります。
 次に、公営企業金融公庫の補給金に必要な経費でありますが、百五十億一千二百万円を計上いたしております。
 これは、公営企業金融公庫の上水道事業、下水道事業、工業用水道事業、交通事業、市場事業、電気事業及びガス事業に係る貸付利率の引き下げのための補給金を同公庫に交付するためのものであります。
 なお、このほか、同公庫につきましては、出資金を増額するための経費七億円が大蔵省所管産業投資特別会計に計上されております。
 次に、広域市町村圏等の整備の推進に必要な経費でありますが、十二億六千九百万円を計上いたしております。
 これは、田園都市構想に即し、地域社会の総合的な振興を図るため、広域市町村圏等における田園都市中核施設の整備計画の策定に対する補助及び当該施設の整備に対する助成交付金の交付に必要な経費であります。
 次に、選挙に関する常時啓発に必要な経費でありますが、八億六千四百万円を計上いたしております。
 これは、選挙人の政治常識の向上を図り、選挙をきれいにする国民運動及び政治倫理化運動を推進するために要する経費について、都道府県に対し補助する等のために必要な経費であります。
 以上が自治本省についてであります。
 次に、消防庁について御説明申し上げます。
 まず、大震火災対策に必要な経費として、四十一億六百万円を計上いたしております。
 これは、震災等大規模災害に備えるため、消防防災無線通信施設の整備及び耐震性貯水槽、コミュニティ防災センターなど震災対策のための諸施設の充実を図るとともに、防災知識の啓発及び消防防災対策調査を推進するために必要な経費であります。
 次に、消防施設等整備費補助に必要な経費として、百二十八億七千二百万円を計上いたしております。
 これは、市町村の消防力の充実強化を図るため、消防車、防火水槽などの消防施設を地域の実情に応じて重点的に整備するとともに、林野火災等に対する防災対策の推進を図るために必要な経費であります。
 第二に、特別会計予算につきまして御説明を申し上げます。
 自治省関係の特別会計といたしましては、交付税及び譲与税配付金特別会計があり、交付税及び譲与税配付金勘定と交通安全対策特別交付金勘定があります。
 まず、交付税及び譲与税配付金勘定の歳入予定額は二十一兆七百八十億六千万円、歳出予定額は二十一兆五百七十億六千万円となっております。
 歳入は、地方交付税交付金及び借入金等利子の財源に充てるための一般会計からの受け入れ見込み額、地方道路税の収入見込み額、石油ガス税の収入見込み額の二分の一に相当する額、航空機燃料税の収入見込み額の十三分の二に相当する額、自動車重量税の収入見込み額の四分の一に相当する額、特別とん税の収入見込み額等を計上いたしております。
 歳出は、地方交付税交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計への繰り入れ等に必要な経費であります。
 次に、交通安全対策特別交付金勘定の歳入予定額は七百二十五億九千八百万円、歳出予定額は六百七十三億二千二百万円となっております。
 歳入は、交通反則者納金の収入見込み額等を計上いたしております。
 歳出は、交通安全対策特別交付金等に必要な経費であります。
 以上、昭和五十九年度の自治省関係の一般会計及び特別会計予算の概要を御説明申し上げました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
    —————————————
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石原慎太郎#5
○石原主査 以上をもちまして自治省所管についての説明は終わりました。
    —————————————
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石原慎太郎#6
○石原主査 この際、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井上一成君。
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井上一成#7
○井上(一)分科員 まず、田川自治大臣に、新大臣についてはいろいろとさまざまな意見が寄せられていると私は思います。それは新しい取り組み初めてのことですから、いろいろな角度から御意見があって当然だと私は思います。私はむしろ、新大臣の今後の取り組みに大いに期待しているわけです。地方自治を確立していくという大変御苦労な主管の大臣でございますが、どうぞ十二分に過去のいろいろな問題点を田川大臣がすっきりと解決をしていただけるように、国も地方自治体も相協力をして、新しい自治省の取り組みを期待したいと思います。
 さて、最初に私は、財政問題について質問をしておきたいと思います。
 御承知のように、国は地方団体に対しては地方財政の健全性を獲得するためとの理由で、起債の許可方針の中で起債制限比率を設け、それを超える起債は許可しないとの指導を行っていらっしゃるわけであります。しかし、反面、国自身はどうなのか。国の国債依存率は表面上は二五%であるわけでありますが、地方団体固有の財源であり、国の予算上いわば通り抜けの勘定となる地方交付税分を差し引いて計算すると、三〇%になってしまうわけなんです。同じように、地方団体の公債比率に相当する国債比率で計算をしますと二二%にも達してしまう。このような状況のもとで国と地方の調和のある財政運営ができるのであろうか、こういうことを私は疑問に思うわけでありますけれども、まず自治省の御見解を聞いておきたいと思います。
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石原信雄#8
○石原政府委員 御指摘のように、最近の国の財政状態は公債費の負担が年々重圧となっております。結局、このことが予算編成各般を通じまして、あらゆる面に影響が出てきているわけでありますが、地方財政につきましてもその例外ではないと思います。歳出の抑制あるいは各種の制度の見直し、これを通じまして地方財政にもいろいろな意味で影響を及ぼしており、憂慮しておるところでございます。結局、このような国の財政の体質の基本を直さない限りは、今後とも地方財政運営はいろいろな意味で厳しい局面に立たされるということは否定できないと思います。
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井上一成#9
○井上(一)分科員 国と地方団体との関係を申し上げたわけですけれども、このことは地方団体、とりわけ都道府県と市町村との関係においても私は問題を指摘しておきたいと思うのです。
 国と地方団体は、本来、対等平等な関係にある、ただ、その果たしていく役割とか機能という面で相互に協力、補完をしていくべきだと私は考えるわけです。さすれば、地方団体である都道府県と市町村においても、国と地方団体との私が今申し上げたような関係でなければいけないと思うわけですけれども、いかがでございましょうか。
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石原信雄#10
○石原政府委員 現在の地方自治法のもとで、また地方財政制度各般のもとで、都道府県と市町村はある面では並立的な関係にあり、またある面では都道府県が広域的な団体として市町村に対していろいろな意味で援助、協力、指導をしております。そういった意味では、国と地方、都道府県と市町村はともに助け合っていかなければいけないという意味で非常に共通した面があると思います。
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井上一成#11
○井上(一)分科員 しかし、現実には、国、都道府県、市町村の間では事実上の上下関係というのですか、私は上下関係という言葉それ自身も使わないのですけれども、実質的には上下関係のような意識の中で、そういう立場の中で、それを利用して国は、国の財政が苦しいからと都道府県に負担を転嫁していく、あるいは逆に都道府県は市町村にそのしわ寄せを、都道府県の財政が苦しいからということでそのしわ寄せを行うというのですか、押しつけていくというのですか、結果的にそうなっていくという非常によろしくない慣行があるのではないだろうかと思うわけです。
 いろいろな問題、そういう具体例がありますが、きょうは、例えば都道府県と市町村との関係で府県道整備を含めた区画整理事業を一つの例に取り上げておきたいと私は思うのです。
 区画整理事業を、国庫補助を差し引いた基本事業費を双方で折半負担の約束で市町村が施行していく。御承知のように、区画整理事業のように長期にわたる事業は、当然収支計算の見通しを長期にわたって立てて事業を着手するわけですね。その途中で大幅な補助率の減額が仮に一方的に行われたとしたら、事業の継続自体が困難になってしまう。また、その結果どうなるか。市町村の財政が非常に窮地に陥ることは、これはもう明らかだ、私はこう思うわけなんです。いわば、府県側が一方的に打ち切っていく、しわ寄せが市町村側にかかるというこういうケースを一体自治省はどうお考えなのか。どういうふうに今後適切な指導をなさろうとするのか。ひとつこの点についても聞いておきたい、こう思います。
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石原信雄#12
○石原政府委員 都道府県と市町村との間の負担関係では、かつては高等学校の設置に際して市町村に負担を求めるということで、しばしばトラブルが起こりまして、これについては、私どもはこれを廃止するように指導してきております。
 ただいま御指摘の点は、土地区画整理事業についての都道府県と市町村の負担関係の変更の問題かと存じますが、確かに土地区画整理事業というのは、恐らく今日の都市の整備の上では一番基本になる事業でありますけれども、同時にまた、最も金がかかる、財政負担の大きい事業であります。したがって、これらの事業については、先生御指摘のとおり、相当長期間計画的にこれを行わなければならない典型的な例だと思います。その負担関係について、市町村とすれば当然将来を見通して、国の負担金がどれだけ来るのか、その援助がどれだけあるのかを見きわめた上で事業着手していると思いますから、その計画の途中で、単に財政上の理由だけで一方的に府の負担を変更するということは、これは大変な問題であると思います。具体のケースについては承知しておりませんけれども、一般論といたしましては、当然その事業の継続の問題と関連して、府の負担を変更するというのであれば、関係団体と十分論議を経た上で結論を出すべきものではないか、このように考えます。
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井上一成#13
○井上(一)分科員 大臣にお伺いをしておきたいのですが、関西新空港の建設が今大きなプロジェクトとして提起されています。大臣は、運輸大臣からこの空港問題について何か御相談なり御意見を求められたことがおありでございましょうか。
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田川誠一#14
○田川国務大臣 特別に相談を受けたことはございません。
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井上一成#15
○井上(一)分科員 相談を受けてないということの事実に立って御質問を申し上げるということですが、法人、株式方式で建設がなされる、こういうことになりつつあります。閣議決定もされています。私は、そのことの可否はここで議論しようとは思っていません。近隣の地方自治体がそのことにおいて特別な財政負担を余儀なくされる、地域整備なりあるいはいろいろな面で財政負担が考えられるわけなんですが、自治省、現時点ででございますが、もちろんそういう相談もないことでございますが、特別に起債の問題も含め、補助の問題も含め、いろいろな問題が自治省にも絡んでくる、こう私は思うのです。
 相談がないのだから、今どうします、こうしますということをお答えを求めることは無理だと思います。しかし、これは自治省を抜きにしてそういう問題を論議することはでき得ない。むしろ、運輸省はいち早く自治大臣にいろいろな御相談をなさるべきではないだろうか、私はこう思っているわけです。大臣、これはやはり今後の問題というわけじゃなく、ここをきっちりしておかなければ、これは建設それ自身の問題に大変関係が漂うございますので、自治大臣の意見を聞かないという運輸省のこういうやり方一あるいは自治大臣としては関連の自治体に特別な枠でも、特別な財源措置を考えていらっしゃるのかどうか、これは考えるつもりを持っていらっしゃるのか、そういうことも聞いておきたいと思います。
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田川誠一#16
○田川国務大臣 直接運輸大臣からお話がございませんでしたけれども、御承知のように関係閣僚会議がございまして、関係閣僚会議で当然運輸大臣からこういうような話は、私ばかりでなく、関係閣僚が聞いております。そういう関係閣僚会議の中で、この問題は地方自治体にとりましても大変影響が大きい問題でありますから、今後この建設に当たっては自治省とも十分御連絡、御協議をしていただくという話は私からこの会議の席上申しておいておりますので、その点は御理解していただきたいと思います。
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井上一成#17
○井上(一)分科員 今後ではなく、やはりそういうことは事前に十分な自治大臣の意見を聞かしてもらって、その上に立って運輸省は取り組むべきだ、私はこういうことを申し上げているのです。今後じゃだめなんです。私は、やはりその前段がない限りこれは問題で、進めていくということには非常に大きな懸念を持っています。こういうことなんです。
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石原信雄#18
○石原政府委員 今度の関西新国際空港につきましては、法案協議の段階で運輸省当局からいろいろな説明を受け、協議も受けております。出資につきましては、種々論議の結果、御案内のような割合で国と経済界と地元地方公共団体が株式出資をするということになりまして、その財政措置に
 ついても私ども考えておりますが、問題はその直接的な空港整備以上に関連する公共事業、関連事業の負担問題が出てくると思います。先生の御指摘のとおりだと思います。
 これらにつきましては、私どもは運輸省当局から、いろいろなプランを立てる前に御相談いただくようになっております。そして、過去大きなプロジェクトが実施される場合には、必ず地方公共団体に直接間接の影響がたくさん出ておりますから、その影響を事前に把握して対策を立てる、こういう心構えで臨んでおります。
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井上一成#19
○井上(一)分科員 そういうことになると、地方自治体の財政負担能力の問題ですね。この問題が大きな一つの問題点になるわけです。そこらを十分配慮していくのか、あるいはそれが本当に地方自治体の、地方自治の保護育成、確立につながっていくのかどうか、そこなんですよ。株式法人でやる結果、でき得ない問題もあるでしょうし、十分な相談がないのだから、これ以上私が質問しても答弁もしにくいだろうと思うし、運輸省が自治大臣なり自治省にむしろ事前に十分な連絡をとるように自治大臣の方から申し入れをして、それくらいの馬力でひとつやってください。大臣、よろしいですか。
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田川誠一#20
○田川国務大臣 今後の空港建設に当たりましては、地方自治体に過大な負担がかからないように、私の方からも積極的に空港の建設に連絡をしながらやっていきたいと思っております。
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井上一成#21
○井上(一)分科員 それから私は、どうしてもこれは指摘しておかなければいけない。今いろいろな問題がある児童扶養手当の問題でございますが、先ほどから国、地方団体との協力協調関係、あるいはそれぞれの機能分担の完全な消化をしていくというのでしょうか、役割を果たしていく、こういうことも指摘をしてきたわけなんです。これは私は、五十六年八月四日の委員会においても、国がみずからの負担の軽減を図るために地方団体へその負担を転嫁するのは、いわゆる国と地方との財政秩序に悪影響を及ぼす、そういうことをしてはだめですよ、地方自治の本旨にも反する措置でありますよというようなことを指摘しているわけなんですね。常々僕はそれを指摘してきた。きょうもそういうことを指摘して、一例として都道府県道区画整理事業を今申し上げたわけですけれども、そのときにも自治省は、本当に私の指摘したとおりだ、簡単に負担割合を変えるようなことは考えておりません、こういうことを答えているわけです。
 五十八年七月七日、このときに私は、具体的に、大蔵省が五十九年度予算で児童扶養手当の二割負担を、一つの気球を上げたわけですね。そのときに児童扶養手当については私は一番最初に国会で取り上げて、とりわけ地方自治の立場からこれを指摘したわけです。ここで私がとうとうと申し上げる必要はないわけですね、お答えもなさっているわけなんです。
 少し思い出してもらうためにも、私は、国の利害に関係のある事務を行うための経費として地方自治体は負担する義務を負わないことが地方財政法第十条の四で明確に規定されている。こういうこと。さらには自治省の見解を尋ねる私の質問の中で、基本的な理念としては変わりはないでしょうねと念を押しているわけなんです、念のために聞いておきたいと。国がみずからの負担を軽減するため、その負担分を地方へ転嫁するのは国と地方団体との財政秩序に悪影響を及ぼす、地方自治の本旨にも反する措置だ。そうしたら今度はあなたの方が答えていらっしゃるわけです。これは間違ったらいかぬので、そのとおり読みます。
  現在の児童扶養手当、特別児童扶養手当、これは内容的には、福祉年金でありますところの母子福祉年金あるいは障害者年金との均衡を図るということでできた制度でありまして、給付の条件とか給付の内容とか、すべてこれらの年金と全く同一であります。したがいまして、そういう実態にかんがみまして地方の負担はない、全額国庫負担として今日までこの制度は実行されてきたもの、このように理解しております。したがいまして、この制度の実態が全く変わらないままに、単に財政上の理由その他で地方の負担を導入するということは、われわれとしてはどうしても納得できない、こういう考え方でおります。
  なお、この問題とも関連いたしまして、児童福祉行政全体につきまして、云々と、諮問機関ですね、その中での児童問題懇談会というものが設けられて、議論を見守りながら対応していきたいと思います。
  いずれにしても、基本的には、現行制度の実態が変わらないままに単に財政上の理由その他で地方に負担を求めるということは、私どもとしては賛成いたしかねるという考えには変わりはございません。
明確にお答えになっていらっしゃるわけです。これは間違ったらいかぬので、議事録を読ませてもらいました。
 私は、これは自治省の見解として今日も変わりはないだろうと思うのです。政府全般の問題として、これは自治省が負けたと言うのですか。まず、この答弁に変わりはない、これをひとつ簡単で結構です。変わったなら変わった、一年もせぬ間に変わったということなら変わった理由を聞いてから——私は変わっていないと思うのですが、その点を。
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石原信雄#22
○石原政府委員 ただいま先生の引用された答弁は、私の答弁でございまして、その考え方の基本というものは今も変わっておりません。
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井上一成#23
○井上(一)分科員 大臣、私はここに問題があると思うのです。自治省としては変わっていない。ところが、国全体が財政の負担——その財政を改革したい、再建ではない改革だと中曽根さんはおっしゃっているわけなんです。改革は制度をそれ自体まで実体まで変えてしまうのかどうか。あの方は再建でなく改革だとおっしゃった。それならこういう制度自体までも改めていこうとするのか。それに対して田川大臣は、やはりそうではないのだ、これは理念として基本的には残さなければいかぬ問題だ、だから一、二年辛抱だということでまあまあ渋々同調したのだということなら私はわかる。それも一つの方法だ。しかし、こんなことですべての制度が組みかえられていき、それこそ改革されていくと、地方自治の本旨というものは失われていく、自治省の役割というものはなくなってしまいますよ。このことなんです。大臣、いかがですか。
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田川誠一#24
○田川国務大臣 こういう問題で制度が改革されたというふうには私は見ておりませんで、今度の児童扶養手当の問題は、児童扶養手当の性格が、従来の年金に準じた性格から福祉政策に変わってきたというような面が非常に出てきているというふうに私は見ているのでありまして、児童扶養手当の性格が福祉政策に準じたような政策になってきた、従来の年金的な政策とはかなり変わってきた。国全体から見れば児童扶養手当というものを見直していかなければならないという考え方がかなり出てきている。そういう面から国全体として、やはり国と地方との関係において地方も協力をしていかなければならない。ただし、この地方の負担部分についてはできるだけ地方に実際的に負担がかからないように努力をしていく必要があるというようなことで、今回は大蔵との話し合いをつけた、これが実態でございます。
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井上一成#25
○井上(一)分科員 大臣、時間がありませんから、ここで深く論じようとは思いません。制度自身は実態として現行制度の実体と変わりはないのだということなんです。大臣は福祉云々と言われるけれども、十年前の福祉と今の福祉というものは、概念も変わってきたのです。ちょっと参考に、昔は福祉と言えば思いやりという、何かそういう発想につながったけれども、福祉福祉と言うけれども、今はもう当たり前のこと、当然なことです。それを間違って福祉だと言う人もおるわけです。これは福祉の乱用なんです。言葉の遊びなんです。だから、こんなことを大臣と論議しませんが、ごく当たり前のことを私はやはり当たり前に取り組んでほしい。だから、優秀なスタッフもいらっしゃることだし、これは十分省内で議論をなさって、入り込んでしまったけれどもまだこれから手直しがきくのですから、どうぞひとつ大臣の御勇断で、地方自治本旨を踏まえた中で今後の地方自治行政に取り組んでほしい、こういうふうに思います。
 それから、ちょっとこれは大臣、あしたにでもお尋ねをしようと思っていたのですが、せっかくでございますから警察関係の問題に入るわけであります。御承知のようにフィリピンでアキノ氏が、いわゆる暗殺というのですか、銃弾に倒れたわけです。それの真相究明のために、アグラバ委員長を中心に日本に来られたわけですが、声紋鑑定ですね。これは外務省の分野で私は聞きますが、そのときのいわゆるフィリピン政府から日本政府への口上書というものが、これはどこへ行ったのか今のところわからぬわけで、これは自治大臣は警察も全部所管をされておるので、どこへ行ったのか、あるいはこのことについて何か大臣は報告を受けられたのか、全くもって報告を受けていないのか、このことだけを聞いて、もう時間がありませんから質問を終えておきたいと思います。
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田川誠一#26
○田川国務大臣 アキノ氏の暗殺調査問題については、石原議員からも再三、証人の問題でお話を受けまして、私からも警察当局にできるだけ便宜を計らうようにという指示はしておきました。声紋の鑑定は調査団がフィリピンに帰りましてもできるわけでございまして、外務省からの外交ルートを通じての口上書があればできるわけでありまして、警察としてはできるだけ声紋の鑑定に外交上の手続さえできれば応ずるように、そういうことになっているはずでございます。その後、帰りましてからの連絡は、まだ受けておりません。
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井上一成#27
○井上(一)分科員 ちょっと私の質問、口上書が在日フィリピン大使を通して外務省の方に出たのか、あるいは警察はそういうことを報告を受けたのか、全くこのことについては何ら報告を受けていないのか、このことなんですが。
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田川誠一#28
○田川国務大臣 まだ警察当局から私はそういうことを受けておりません。
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井上一成#29
○井上(一)分科員 終わります、
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