予算委員会第三分科会

2023-02-20 衆議院 全338発言

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会議録情報#0
本分科会は令和五年二月十五日(水曜日)委員会において、設置することに決した。
二月十七日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。
      下村 博文君    辻  清人君
      中山 展宏君    古川 禎久君
      大西 健介君    藤岡 隆雄君
      宮本  徹君
二月十七日
 中山展宏君が委員長の指名で、主査に選任された。
令和五年二月二十日(月曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 中山 展宏君
      石井  拓君    小田原 潔君
      下村 博文君    辻  清人君
      古川 禎久君    小熊 慎司君
      大西 健介君    階   猛君
      中川 正春君    中島 克仁君
      福田 昭夫君    藤岡 隆雄君
      宮本  徹君
   兼務 高村 正大君 兼務 土田  慎君
   兼務 務台 俊介君 兼務 山口  晋君
   兼務 奥下 剛光君 兼務 沢田  良君
   兼務 金城 泰邦君 兼務 日下 正喜君
    …………………………………
   外務大臣         林  芳正君
   財務大臣         鈴木 俊一君
   外務副大臣        山田 賢司君
   財務副大臣        井上 貴博君
   防衛副大臣        井野 俊郎君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  松本 加代君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 鈴木  清君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁出入国管理部長)        丸山 秀治君
   政府参考人
   (外務省大臣官房長)   志水 史雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房国際文化交流審議官)       金井 正彰君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 石月 英雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 伊藤 茂樹君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 北川 克郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 日下部英紀君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 原  圭一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 林   誠君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 池上 正喜君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 西永 知史君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 大河内昭博君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    河邉 賢裕君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局アフリカ部長)       齋田 伸一君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   中村 英正君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    住澤  整君
   政府参考人
   (国税庁次長)      星屋 和彦君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           大坪 寛子君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           日原 知己君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           朝川 知昭君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官官房資源エネルギー政策統括調整官)         南   亮君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            横島 直彦君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 茂木  陽君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 北尾 昌也君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 安藤 敦史君
   参考人
   (日本銀行副総裁)    雨宮 正佳君
   財務金融委員会専門員   二階堂 豊君
   予算委員会専門員     齋藤 育子君
    ―――――――――――――
分科員の異動
二月二十日
 辞任         補欠選任
  下村 博文君     神田 潤一君
  大西 健介君     谷田川 元君
  藤岡 隆雄君     堤 かなめ君
  宮本  徹君     田村 貴昭君
同日
 辞任         補欠選任
  神田 潤一君     石井  拓君
  堤 かなめ君     野田 佳彦君
  谷田川 元君     小熊 慎司君
  田村 貴昭君     赤嶺 政賢君
同日
 辞任         補欠選任
  石井  拓君     小田原 潔君
  小熊 慎司君     福田 昭夫君
  野田 佳彦君     中川 正春君
  赤嶺 政賢君     宮本  徹君
同日
 辞任         補欠選任
  小田原 潔君     勝目  康君
  中川 正春君     階   猛君
  福田 昭夫君     中島 克仁君
同日
 辞任         補欠選任
  勝目  康君     下村 博文君
  階   猛君     藤岡 隆雄君
  中島 克仁君     大西 健介君
同日
 第二分科員金城泰邦君、第五分科員務台俊介君、第六分科員高村正大君、奥下剛光君、第七分科員土田慎君、山口晋君、沢田良君及び日下正喜君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 令和五年度一般会計予算
 令和五年度特別会計予算
 令和五年度政府関係機関予算
 (外務省及び財務省所管)
     ――――◇―――――
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中山展宏#1
○中山主査 これより予算委員会第三分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりましたので、何とぞよろしくお願いいたします。
 本分科会は、法務省、外務省及び財務省所管について審査を行うことになっております。
 なお、各省所管事項の説明は、各省審査の冒頭に聴取いたします。
 令和五年度一般会計予算、令和五年度特別会計予算及び令和五年度政府関係機関予算中財務省所管について、政府から説明を聴取いたします。鈴木財務大臣。
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鈴木俊一#2
○鈴木国務大臣 おはようございます。
 令和五年度一般会計歳入予算並びに財務省所管の一般会計歳出予算、各特別会計歳入歳出予算及び各政府関係機関収入支出予算について御説明申し上げます。
 まず、一般会計歳入予算額は、百十四兆三千八百十二億円余となっております。
 この内訳について申し上げますと、租税及び印紙収入は六十九兆四千四百億円、その他収入は九兆三千百八十二億円余、公債金は三十五兆六千二百三十億円となっております。
 次に、当省所管一般会計歳出予算額は、三十五兆四千七百六十二億円余となっております。
 このうち主な事項について申し上げますと、国債費は二十五兆二千五百三億円余、防衛力強化のための資金へ繰入れは三兆三千八百六億円余、新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費は四兆円、ウクライナ情勢経済緊急対応予備費は一兆円、予備費は五千億円となっております。
 次に、当省所管の各特別会計の歳入歳出予算について申し上げます。
 国債整理基金特別会計におきましては、歳入歳出いずれも二百三十九兆四千七百三十六億円余となっております。
 このほか、地震再保険等の各特別会計の歳入歳出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。
 最後に、当省関係の各政府関係機関の収入支出予算について申し上げます。
 株式会社日本政策金融公庫国民一般向け業務におきましては、収入一千九百三十一億円余、支出一千六十八億円余となっております。
 このほか、同公庫の農林水産業者向け業務等の各業務及び沖縄振興開発金融公庫等の各政府関係機関の収入支出予算につきましては、予算書等を御覧いただきたいと存じます。
 以上、財務省関係の予算につきまして、その概要を御説明申し上げた次第でございます。
 なお、時間の関係もございまして、お手元に配付しております印刷物をもちまして詳しい説明に代えさせていただきますので、記録にとどめてくださるようお願いいたします。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
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中山展宏#3
○中山主査 この際、お諮りいたします。
 ただいま鈴木財務大臣から申出がありましたとおり、財務省所管関係予算の概要につきましては、その詳細な説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中山展宏#4
○中山主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔予算概要説明は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
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中山展宏#5
○中山主査 以上をもちまして財務省所管についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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中山展宏#6
○中山主査 この際、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局におかれましても、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、これを許します。土田慎君。
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土田慎#7
○土田分科員 おはようございます。自由民主党の土田慎でございます。
 大臣、副大臣におかれましては御退席いただいて構いませんので。
 私からは、本日、大きく二点の質問をさせていただこうと思っております。
 一点目は、いわゆる年収の壁についてでございます。
 予算委員会でも、我が党の萩生田政調会長、そして平将明議員が、百六万円の壁であったりだとか、年収の壁について質問されたところでございます。
 簡単に、どういう質問だったかというと、最低賃金が上がってきている中で、各層による年収の壁があると、働きたくても就業時間を制限してしまって、その影響によって、これだけ人手不足が深刻化している我が国においても更に人手不足が進んでしまうというような内容のお話でございました。まさに私も同様の考えを持っております。
 そこに追加して、私の問題意識として更にあるのが、厚生労働省が出したデータによると、今生きている女性の約五二%、半数ぐらいが九十歳まで生きるであろうと。これはゼロ歳から、まさに九十歳、百歳の人を含めての数字でございます。男性でいうと、約三割弱の人が九十歳まで生きると言われております。また、これは先の話なので何とも確定的な話ができないところではございますけれども、今生まれるであったり今年成人する女性の約半分が百歳ぐらいまで生きるというような話であったりだとか、データがございます。
 という中で、やはり私が思うのが、今、人生百年時代という中で、百年生きることを想定したときに、その百年生きるためのお金を稼ぐのが、約二十歳から六十五歳ぐらいまでの、大体四十五年であったり五十年弱であるというふうに考えると、これは誰が考えてもなかなか厳しいんじゃないかなというふうに思います。いろいろな状況があるにせよ、月の収入の半分を貯蓄であったり投資に回している人というのはなかなかいないんじゃないかなというのが、これは大まかな、感覚的に思うところでございます。
 そんな中で、やはり、働ける、働きたい人の障壁となっているものを一つでも取り除いていかないといけないという問題意識を持っているわけでございますが、その議論を深める前に、各種、いわゆる年収の壁というのがあって、これは調べてみるとなかなか複雑で、年収の壁にもいろいろ種類があって、百万の壁であったりだとか、百三万、百六万、百三十万、そして百五十万、二百一万といろいろな壁がございます。
 これは結構複雑で、いろいろ先ほどの年収の壁の是非を議論していくに当たっても、しっかり理解を深めてから議論をしないと、どこの何の話をしているのかよく分からなくなってしまうので、今日、是非、この予算委員会の分科会という場において、その辺が国民の皆さんによく分かっていただけるように質問をしたいなというふうに思っているわけでございます。
 まず、その説明をするに当たっても、税の用語というんでしょうか、専門用語というのか分からないですが、言葉というのは非常に実は複雑だなというふうに思っています。官僚の皆さんであったり我々議員というのは、日頃からそういう用語を見ながら議論をしているので、ある意味、息を吸うように、何というんでしょう、そのいびつさに気づかず議論をしてしまっているんですけれども、例えば、所得税であったり税の話をするときに、配偶者と被扶養者というような言葉がありますけれども、これは、冷静に考えてみると、ちょっとよく分からないというか、普通の人は日頃使わない言葉だと思うんです。
 まずは、配偶者と被扶養者について、どういう違いがあるのか、役所の方から答弁をよろしくお願いします。
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住澤整#8
○住澤政府参考人 御質問ありがとうございます。
 所得税における配偶者控除の対象となります配偶者と申しますのは、これは民法における配偶者と同じでございまして、旦那さんが納税者である場合はその奥さん、奥さんが納税者である場合はその旦那さんというのが配偶者ということになります。
 税法上、配偶者控除の対象になる控除対象配偶者の要件ということでのお尋ねでございますと、年間の収入が、給与所得者の場合ですと百三万円以下の方で、納税者の方と、一緒に暮らしておられたりとか仕送りを受けられて、生計を一にしておられる方ということになります。ただ、納税者御本人の方の所得金額が一千万以上、あるいは給与収入で申しますと千百九十五万円以上になりますと対象じゃなくなるということになっております。
 それから、扶養控除の適用対象となる扶養親族、これも民法における親族の概念とほぼ似ておりますけれども、六親等以内の親族で納税者と生計を一にしている方が中心になりますが、その方々のうち、十六歳以上の方であって、給与所得者の場合でいいますと年間の収入が百三万円以下の方ということになっております。
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日原知己#9
○日原政府参考人 社会保険制度におきます被扶養者の関係につきまして、私から御答弁を申し上げます。
 まず、健康保険におきましては、被保険者の一定範囲の親族の方であって、被保険者と生計維持関係にあることなどの要件を満たした方を被扶養者というふうに定義をいたしておりまして、生計維持関係の具体的な指標につきましては、年収百三十万円未満であることを基準としてお示しをいたしております。被扶養者の方につきましては、保険料を負担することなく、健康保険の病気やけが、出産に対する給付を受けることができるものでございます。
 これらの方のうち、国民年金の第二号被保険者の二十歳以上六十歳未満の配偶者の方につきましては、国民年金の第三号被保険者としておりまして、御自身で保険料を負担することなく基礎年金の給付を受けることができるものでございます。
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土田慎#10
○土田分科員 ありがとうございます。
 配偶者であったりだとか被扶養者のお話をする、まさに税の入門中の入門の話なんだと思うんですけれども、この説明をするだけでも、財務省であったり厚生労働省の皆さんが別々で答弁に立たないといけないぐらい複雑で入り乱れているんだな、分かりづらい話なんだなというのが、より思った次第でございます。
 その中で、先ほど、冒頭申し上げた百万、百三万、百六万、百三十万、百五十万、二百一万という壁がある中で、百万の壁は総務省の管轄、百三万、百五十万、二百一万の壁は財務省、そして百六万、百三十万の壁は、これは厚労省の管轄であると思っております。
 それで、今日はちょっと総務省はお呼びしていないんですけれども、百万の壁というのは、いわゆる約百万なんですけれども、この百万を超えてくると、自治体によって違いはあるものの、超えてくると住民税がかかってくるというようなもので、東京の場合、私は東京ですけれども、一〇%の住民税がかかってくるというようなものでございます。
 まず、財務省さんにお伺いしたいんですけれども、所得税、また配偶者が関わってくる話でございますけれども、百三万の壁というものはもう解消はされているんだと思いますけれども、その百三万の壁の解消に関する説明と、また、百五十万、二百一万の壁というのはどういうものなのか、御説明よろしくお願いします。
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住澤整#11
○住澤政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、配偶者の方の給与収入が百三万円を超えますと所得税が発生することになりますけれども、その配偶者の方の所得税について申し上げますと、百三万を超えても、いきなり根っこから所得税がかかるわけではございませんで、百三万円を超えた金額、その部分についてだけ最低税率五%がかかるということになりますので、百三万円を超えたところで手取り収入が逆転するということにはならないような仕組みになってございます。
 一方、配偶者控除の方でございますが、配偶者の方と生計を一にしておられる納税者の方の配偶者控除について申し上げますと、昭和六十二年度の税制改正におきまして、配偶者控除がなくなってからも、配偶者の所得の大きさに応じて徐々に減少していく仕組みの配偶者特別控除という仕組みが設けられてございまして、配偶者の給与収入が百三万円を超えても、世帯の手取り収入がかえって減ってしまうということにならないような手当てがなされてございます。
 さらに、平成二十九年度の税制改正におきまして配偶者特別控除の見直しが行われまして、配偶者特別控除が満額適用できる水準、配偶者の給与収入の水準が百三万円から百五十万円まで引き上げられましたので、現在の仕組みで申し上げますと、配偶者の方の給与収入が百五十万円に達するまでは控除額三十八万円が維持される。百五十万円を超えますと、徐々に配偶者特別控除の金額が段階的に減少していきまして、二百一万円を超えると配偶者特別控除が適用されなくなるということで、徐々に減少していって、なくなるという仕組みになってございます。
 したがいまして、百三万円、百五十万円、二百一万円のいずれにおいても、収入の逆転現象が起こるという意味での壁はもう存在しなくなっているということでございます。
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土田慎#12
○土田分科員 ありがとうございます。
 大事な点は、百三万の壁というものは、我々、国会から外に出て、地元であったりだとか地域の方々と話していると、皆さんの頭の中には百三万という数字は残っているけれども、実際は百三万という壁はなくなっているという点が一つと、また、百五十万円を超えて所得税が発生するようになりますけれども、段階的に所得税の控除は、控除というか、税率、控除はあって、それが二百一万円を超えると、ある意味、優遇というのはなくなるという話でございます。
 今、その三つの数字についてお話ししましたけれども、私、個人的に勉強していてより複雑だなと思うのが百六万円の壁と百三十万円の壁でございます。これは、厚生労働省の管轄で、いわゆる社会保障制度の問題からくる壁でございますけれども、この百六万円の壁と百三十万円の壁について、厚生労働省の方から御説明をよろしくお願いします。
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日原知己#13
○日原政府参考人 お答え申し上げます。
 一定の要件を満たす短時間労働者の方につきましては、健康保険や厚生年金の対象となりますけれども、その要件の一つとして、月額賃金が八・八万円以上であることというものがございます。これは年収換算で約百六万円となりまして、この基準などを満たした場合には、保険料の負担が生じ、手取り収入が減少することとなりますことから、いわゆる百六万円の壁と呼ばれているものでございます。
 ただ、他方、この場合におきましては、年金給付や医療保険の給付が充実することとなるものでございまして、具体的に申し上げますと、将来の年金額は、基礎年金に加え、厚生年金による上乗せがされます。また、医療におきましても、傷病手当金や出産手当金を受給することができるようになるというものでございます。
 この短時間労働者の方への被用者保険の適用につきましては、順次その拡大に取り組んでいるところでございまして、従業員百人超の企業までは既に実施をされております。また、従業員五十人超の企業につきましては、令和六年十月から実施されることとなってございます。
 一方で、短時間労働者の方への被用者保険の適用の対象となっていない企業や、被用者保険の適用の対象となっていない個人事業所におきましては、短時間労働者の年収が百六万円以上となりましても健康保険や厚生年金は適用されないということでございます。
 こうした企業などにお勤めでありまして被扶養者の方につきましては、その被扶養者の方の収入が、生計維持関係の要件の基準であります年収百三十万円の基準を超えました場合、被扶養者から外れ、国民年金、国民健康保険に自ら御加入いただくこととなります。これによりまして保険料も負担いただくこととなりまして、それに伴いまして手取り収入が減少することとなりますことから、いわゆる百三十万円の壁と呼ばれているものでございます。
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土田慎#14
○土田分科員 ありがとうございます。
 今、厚生労働省の方から、百六万円、百三十万円の壁の説明と、その壁を越えて働くことによって得るメリットもあるんだよというような御説明を賜りました。
 財務省、厚生労働省の方から説明があったように、ただただ年収の壁を越えてしまうと負担が増えるだけという話ではなくて、そのメリットも多々あるんだと思うので、是非これから、年収の壁の議論もより活発になってくると思います、それを踏まえて、やはり国民の皆さん向けに分かりやすく説明を心がけていただきたいなというふうに思います。
 多分、本当に、日頃パートで働いていらっしゃる方だとかというのは、皆さん、数字の話は聞いたことがあるけれども、それがどこにひもづいていて、それによって何が変わるのかということは、意外と知らない人が、というか、実はほとんどが御存じないんじゃないかなというふうに思いますし、じゃ、いざ数字によって、年収によってどういう違いがあるのかということを調べ始めたときに、何か用語が、やはり普通に生活していたら見ない用語だらけなので、そこについて知識を深めるという思いすらなくなっちゃう、気力がうせてしまうんじゃないかなというふうに思うので、役所の方には、より平易な言葉で、より丁寧な発信をしていただきたいと思います。
 また、私の選挙区足立区は、非常に中小企業が多い中で、人手不足が本当に深刻化しております。どこの会社に行っても、人が足りない、募集しても新規の応募が来てくれないという話がある中で、これからこの年収の壁についての議論は余計深めていかないといけないなと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 次に、今日、冒頭申し上げた、大きく二点質問させていただきますという話の中で、二点目の、いわゆる新規産業にお金を回すための税制について質問をさせていただきます。
 我が国がこれから経済成長を果たしていくために産業の新陳代謝というのが必要だということは、ここにいる全ての方が認識をされているところだと思っておりますけれども、それが今なかなかうまくいっていないという現状もある中で、昨年末の税制改正大綱の中でいろいろな仕掛けがなされていると思います。その中でエンジェル税制がございますけれども、この目的について御説明をよろしくお願いいたします。
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横島直彦#15
○横島政府参考人 エンジェル税制は、投資リスクの高い創業期のスタートアップに対する個人投資家による資金供給を支援する観点から、平成九年度に創設されました。創設後、数回の改正を経て、投資時点の投資額控除、寄附金控除制度の創設や、いわゆるクラウドファンディングにより取得される株式を対象に追加するなどの拡充が行われてきました。
 また、令和五年度税制改正においては、リスクの高い投資を更に促進するため、保有株式の譲渡益を元手に、創業者が創業した場合、エンジェル投資家がプレシード、シード期のスタートアップに再投資を行った場合に、再投資分につき二十億円を上限に株式譲渡益に課税しない制度を創設することとされています。
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土田慎#16
○土田分科員 ありがとうございました。
 ベンチャー企業により資金が回りやすいようにするためにこういう税制改正を行ったということは、本当に国から民間の事業者さんに対する大きなメッセージになると思っております。またこれと同じような内容、同じような目的の税制改正が予定されていると思いますけれども、それは何かというと、暗号資産の税制改正だと思っています。
 これはちょっと聞き慣れないんですけれども、暗号資産に対して今までどういう問題があったかというと、暗号資産発行業者が暗号資産を発行した時点で、例えば、分かりやすく言うと、百億円分の暗号資産を発行して、手元にキャッシュがないにもかかわらず、発行した時点で課税がされてしまう。そうすると、税金をキャッシュで納められないから、資産としての暗号資産は、今百億円を例にしましたけれども、百億あるけれども、税金を納められないから、日本では暗号資産事業を営むことができないという判断をしてしまって、海外に逃げてしまうというような問題が生じていたわけでございますけれども、それに関して、今般の税制改正大綱で、どういう目的を基に、税制、暗号資産に関する課税の変更がなされようとしているのかというのを御説明いただければと思います。
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住澤整#17
○住澤政府参考人 お答え申し上げます。
 今般の令和五年度税制改正案におきましては、自らが発行した暗号資産で、発行したときから継続して保有しており、一定の技術的な措置等による譲渡制限がついているものにつきましては、期末時価評価を不要とする改正を行うこととしております。
 これによりまして、ブロックチェーン技術を活用して、自ら暗号資産を発行し、ビジネスを行うスタートアップの方々にとって、キャッシュフローがない状態で課税されるということがなくなり、事業を行うための環境整備が図られるものと考えております。
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土田慎#18
○土田分科員 ありがとうございます。
 先ほど御説明いただいたエンジェル税制と同様に、今の暗号資産関係の税制に関しても、税目は違うものの、目的は同じものだと思っております。それは何かというと、何度も申し上げておりますが、ベンチャー企業であったりだとか新規に創業しようという方に対して、資金がしっかりと回るように、後押しをできるようにという目的があると思っておりますが、その一連の流れがある中で、私が一つだけ懸念を今抱いているのが、いわゆる信託型のストックオプションに関する税制です。
 信託型というと余り聞きなじみがないんですけれども、簡単に申し上げると、普通のストックオプションと違うのは、資金を会社側が信託会社に信託をして、その信託会社が時価で株を買い取って、それで、会社がストックオプションを付与したい人に対して、付与する人が決まった段階で、その付与された人が信託会社にお金を払い込んで新株予約権を得るというような流れでございますけれども、今、基本的にストックオプション税制に関しては、ストックオプションの権利を行使して、そして、その株を買い取って、またそれを市場で売却したときの売却益に対して課税をされるというのが従来のストックオプション税制でございます。
 これは例外もあるので一概に何とも言えない部分はございますけれども、信託型のストックオプション税制に関しては、スキームをつくった事業者が、今の普通のストックオプション税制と一緒で、売却したときの売却益に対して課税をされるというニュアンスで商品を開発したところでございますが、しかし一方で、国税と解釈がちょっと違う部分があるんだろうなというふうに思っています。
 それで、国税庁に改めてお伺いしたいのが、信託型ストックオプションに関する現状の課税状況というのを、どういう段階で課税するのか、説明いただければと思います。
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星屋和彦#19
○星屋政府参考人 お答え申し上げます。
 発行法人が役員等に付与するストックオプションにつきましては、一般的な課税関係を申し上げますと、当該ストックオプションが税制適格ストックオプションに該当する場合、それから役務提供の対価に該当しない場合、これらの場合を除きまして、ストックオプションを行使した日の属する年分の給与所得と取り扱っているところでございます。
 委員御指摘の信託型ストックオプションでございますが、信託にストックオプションを付与していることから、役員等の給与所得として課税されないのではないかとの見解があることは承知しておりますが、その信託型ストックオプションが役員等への付与を目的としたものである場合には、実質的に役員等に付与したと認められると考えられますことから、国税庁といたしましては、ストックオプションを行使した日の属する年分の給与所得に該当するものと考えているところでございます。
 なお、一定の要件を満たす税制適格ストックオプションの場合には、租税特別措置法によりまして、ストックオプションを行使した日における経済的利益につきましては、給与所得としては課税しないという措置が設けられているところでございます。
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土田慎#20
○土田分科員 ありがとうございました。
 課税本位ではなくて、新規産業がどんどんどんどん生まれやすいように制度設計していただければと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
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中山展宏#21
○中山主査 これにて土田慎君の質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
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中山展宏#22
○中山主査 次に、外務省所管について政府から説明を聴取いたします。林外務大臣。
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林芳正#23
○林国務大臣 令和五年度外務省所管予算案について、その概要を説明いたします。
 令和五年度一般会計予算案において、外務省予算は七千四百三十四億四千九百五十四万三千円を計上しております。また、そのうち、四千四百二十八億四千八十七万七千円が外務省所管のODA予算となります。なお、そのほか、外務省関連のシステム予算については、デジタル庁所管分として百二十五億一千三百五十二万六千円が計上されています。
 予算案作成に当たっては、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序が重大な挑戦にさらされる中、引き続き、普遍的価値を守り抜く覚悟、日本の平和と安定を守り抜く覚悟、そして地球規模の課題に向き合い国際社会を主導する覚悟、これら三つの覚悟を持って、対応力の高い、低重心の姿勢での日本外交を展開すべく、四本の柱を掲げ、めり張りをつけて、必要な予算を計上しました。また、対ウクライナ支援などの喫緊の課題には、令和四年度補正予算も活用し、早急に対処しているところです。
 第一の柱は、「国家間競争時代における、普遍的価値に基づく国際秩序の維持・発展」です。G7広島サミットや日・ASEAN友好協力五十周年も念頭に、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組を一層進めます。また、経済安全保障の推進、国際社会における法の支配の維持、徹底の取組なども進めていきます。
 第二の柱は、「情報戦を含む「新しい戦い」への対応の強化」です。偽情報等の拡散を含む情報戦への対応や、日本の政策や取組に対する理解促進のための戦略的対外発信に取り組みます。
 第三の柱は、「人間の安全保障の推進、地球規模課題への取組の強化」です。感染症等の国際保健や気候変動を含む地球規模課題への対応や、SDGsの達成に向けた取組を主導していきます。
 第四の柱は、「外交・領事実施体制の抜本的強化」です。邦人保護体制の強化、在外公館の機能強化、在外職員等の勤務環境及び生活基盤強化を含め、外交・領事体制の抜本的強化に取り組みます。さらに、在外公館等の新設及び外務省定員の百名純増に必要な経費を計上しています。
 以上が、令和五年度外務省所管予算案の概要です。
 中山主査を始め、委員各位の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。
 なお、時間の関係もございますので、主査におかれましては、お手元に配付してあります印刷物を会議録に掲載されますようお願いを申し上げます。
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中山展宏#24
○中山主査 この際、お諮りいたします。
 ただいま林外務大臣から申出がありましたとおり、外務省所管関係予算の概要につきましては、その詳細な説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中山展宏#25
○中山主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔予算概要説明は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
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中山展宏#26
○中山主査 以上をもちまして外務省所管についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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中山展宏#27
○中山主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、これを許します。高村正大君。
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高村正大#28
○高村分科員 自由民主党の高村正大です。
 林大臣、ミュンヘン出張、本当にお疲れさまでした。まだまだお疲れが残っていると思いますが、今日はどうぞよろしくお願いいたします。
 さて、ロシアがウクライナへの侵略を始めてから、とうとう一年が経過しようという時期になりました。言うまでもなく、ロシアによる軍事侵略は現在の国際秩序に対する重大な挑戦です。このようなことは決して許されるべきではありません。
 日本は、第二次世界大戦後、自由と民主主義を基調とした開かれた国際秩序の下で発展をし、また、それを推進してまいりました。単にウクライナの方々に同情するということではなく、国際社会の責任あるリーダーとして、日本自身の問題としてロシアによるウクライナ侵略という事態に対応していく必要があると考えます。
 侵略から一年、岸田総理、林大臣のリーダーシップの下、日本も国際社会の一員として、ロシアの侵略を止めるため、努力を重ねてきたと思います。しかしながら、いまだロシアは行いを改めようとせず、残念ながら成果に結びついていないのが現状であります。
 先週、林大臣はミュンヘン安全保障会議に出席され、G7外相会議を議長として主宰されたと承知しております。今後このウクライナ危機に対応していくため、G7のカウンターパートとどのような議論をされたのでしょうか。
 今年は、日本がG7の議長国を務める重要な年です。一部の国ではウクライナ疲れも聞かれる中ですが、日本はG7の一員としてウクライナ危機の解決に向けてどのような取組を進められていくのか、考えをお伺いしたいと思います。
 よろしくお願いします。
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林芳正#29
○林国務大臣 二月の十八日の十一時、現地時間でございますが、約六十分間、日本議長の下で初めてとなる対面でのG7外相会合を開催をいたしました。
 この会合の後半にはクレーバ・ウクライナ外相も参加をしていただき、G7によるこれまでの支援に対する謝意と更なる支援に対する期待が示されるとともに、ウクライナ情勢の現状の評価、見通しについて率直な意見交換を行うことができました。
 この冒頭で、二月十八日の北朝鮮による弾道ミサイル発射を強く非難するとともに、対応に関する連携を確認したところでございます。
 その上で、会合では、国際秩序の根幹を揺るがすロシアによるウクライナ侵略の開始から、今、高村先生からお話があったように一年を迎えるわけですが、ウクライナ情勢を中心に議論を行い、G7外相として、力による一方的な現状変更に強く反対し、法の支配に基づく国際秩序を堅持する、こういう確固たる決意を示すことができたと考えております。
 また、ウクライナ支援の継続及びロシアに対する制裁、これを維持強化していくことで一致をし、G7としての結束を確認することができました。
 さらに、G7外相は、今回のロシアによる侵略、これは、欧州にとどまらず、インド太平洋の秩序をも揺るがすものであり、自由で開かれたインド太平洋を維持することへのコミットメント及び力や威圧による一方的な現状変更の試みに強く反対することを再確認をいたしました。
 また、中国などの地域情勢についても議論を行ったところでございます。
 今年のG7議長として、今回の会合を通じて、法の支配に基づく国際秩序、これを守り抜くという強い意思を示すことができたと考えております。四月の長野県の軽井沢外相会合、そして五月の広島サミットと続いていきますが、これに向けて、引き続き、G7外相間で緊密に連携していきたいと考えております。また、日本主催のG7サミットであり、ウクライナ情勢のみならず、インド太平洋の情勢についても引き続き議論をいたしまして、G7としてのメッセージを発していきたい、こう考えております。
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