日本国有鉄道改革に関する特別委員会

1986-10-24 衆議院 全354発言

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会議録情報#0
昭和六十一年十月二十四日(金曜日)
    午後二時三十一分開議
 出席委員
   委員長 細田 吉蔵君
  理事 小此木彦三郎君 理事 小里 貞利君
   理事 佐藤 守良君 理事 三塚  博君
   理事 山下 徳夫君 理事 井上 普方君
   理事 嶋崎  譲君 理事 西中  清君
   理事 河村  勝君
      甘利  明君    小沢 辰男君
      大島 理森君    岡島 正之君
      片岡 清一君    亀井 静香君
      亀井 善之君    久間 章生君
      古賀  誠君    鴻池 祥肇君
      桜井  新君    鈴木 宗男君
      関谷 勝嗣君    津島 雄二君
      中島  衛君    中村正三郎君
      野中 広務君    野呂田芳成君
      長谷川 峻君    原田  憲君
      増岡 博之君    松田 九郎君
      森田  一君    山村新治郎君
      若林 正俊君    上田 卓三君
      小林 恒人君    関山 信之君
      戸田 菊雄君    村山 富市君
      山下八洲夫君    浅井 美幸君
      石田幸四郎君    遠藤 和良君
      貝沼 次郎君    柴田  弘君
      阿部 昭吾君    中村 正雄君
      工藤  晃君    中島 武敏君
      村上  弘君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  中曽根康弘君
        国 務 大 臣 金丸  信君
        法 務 大 臣 遠藤  要君
        外 務 大 臣 倉成  正君
        大 蔵 大 臣 宮澤 喜一君
        文 部 大 臣 塩川正十郎君
        厚 生 大 臣 斎藤 十朗君
        農林水産大臣  加藤 六月君
        通商産業大臣  田村  元君
        運 輸 大 臣 橋本龍太郎君
        郵 政 大 臣 唐沢俊二郎君
        労 働 大 臣 平井 卓志君
        建 設 大 臣 天野 光晴君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     葉梨 信行君
        国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 後藤田正晴君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 玉置 和郎君
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)
        (沖縄開発庁長
        官)
        (国土庁長官) 綿貫 民輔君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 栗原 祐幸君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      近藤 鉄雄君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)     三ツ林弥太郎君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 稲村 利幸君
 出席政府委員
        内閣審議官   中島 眞二君
        内閣法制局長官 味村  治君
        内閣法制局第四
        部長      大出 峻郎君
        日本国有鉄道再
        建監理委員会事
        務局次長    吉田 耕三君
        警察庁刑事局保
        安部長     漆間 英治君
        総務庁長官官房
        審議官     百崎  英君
        総務庁人事局長 手塚 康夫君
        防衛庁参事官  筒井 良三君
        防衛庁教育訓練
        局長      依田 智治君
        防衛施設庁施設
        部長      岩見 秀男君
        防衛施設庁建設
        部長      大原 舜世君
        経済企画庁総合
        計画局審議官  冨金原俊二君
        国土庁土地局長 田村 嘉朗君
        大蔵省主計局次
        長       角谷 正彦君
        大蔵省主計局次
        長       篠沢 恭助君
        文部省初等中等
        教育局長    西崎 清久君
        厚生大臣官房審
        議官
        兼内閣審議官  佐々木喜之君
        運輸大臣官房長 服部 経治君
        運輸大臣官房審
        議官      井山 嗣夫君
        運輸大臣官房国
        有鉄道再建総括
        審議官     林  淳司君
        運輸大臣官房国
        有鉄道部長   丹羽  晟君
        運輸省運輸政策
        局長      棚橋  泰君
        運輸省地域交通
        局長      熊代  健君
        運輸省貨物流通
        局長      松村 義弘君
        労働大臣官房審
        議官      佐藤 仁彦君
        労働省労政局長 小粥 義朗君
        労働省労働基準
        局長      平賀 俊行君
        労働省職業安定
        局長      白井晋太郎君
        建設省都市局長 北村廣太郎君
        自治省財政局長 矢野浩一郎君
        自治省税務局長 津田  正君
 委員外の出席者
        日本国有鉄道総
        裁       杉浦 喬也君
        日本国有鉄道常
        務理事     岡田  宏君
        日本国有鉄道常
        務理事     須田  寛君
        日本国有鉄道常
        務理事     長谷川 忍君
        日本国有鉄道常
        務理事     川口 順啓君
        日本国有鉄道常
        務理事     澄田 信義君
        地方行政委員会
        調査室長    島村 幸雄君
        社会労働委員会
        調査室長    石川 正暉君
        運輸委員会調査
        室長      荻生 敬一君
    ─────────────
委員の異動
十月二十四日
 辞任         補欠選任
  臼井日出男君     鴻池 祥肇君
  山村新治郎君     岡島 正之君
  大橋 敏雄君     貝沼 次郎君
同日
 辞任         補欠選任
  岡島 正之君     山村新治郎君
  鴻池 祥肇君     臼井日出男君
  貝沼 次郎君     大橋 敏雄君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 日本国有鉄道改革法案(内閣提出第一号)
 旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律案(内閣提出第二号)
 新幹線鉄道保有機構法案(内閣提出第三号)
 日本国有鉄道清算事業団法案(内閣提出第四号)
 日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員の再就職の促進に関する特別措置法案(内閣提出第五号)
 鉄道事業法案(内閣提出第六号)
 日本国有鉄道改革法等施行法案(内閣提出第七号)
 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第八号)
 日本鉄道株式会社法案(伊藤茂君外八名提出、衆法第一号)
 日本国有鉄道の解散及び特定長期債務の処理に関する法律案(伊藤茂君外八名提出、衆法第二号)
 日本鉄道株式会社退職希望職員等雇用対策特別措置法案(伊藤茂君外八名提出、衆法第三号)
     ────◇─────
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細田吉藏#1
○細田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、日本国有鉄道改革法案、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律案、新幹線鉄道保有機構法案、日本国有鉄道清算事業団法案、日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員の再就職の促進に関する特別措置法案、鉄道事業法案、日本国有鉄道改革法等施行法案及び地方税法及び国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律の一部を改正する法律案並びに伊藤茂君外八名提出、日本鉄道株式会社法案、日本国有鉄道の解散及び特定長期債務の処理に関する法律案及び日本鉄道株式会社退職希望職員等雇用対策特別措置法案の各案を一括して議題といたします。
 これより締めくくり質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。戸田菊雄君。
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戸田菊雄#2
○戸田委員 冒頭に委員長にお願いをしておきますが、本来私たちは、慎重審議ということで今日まで委員長に各般のお願いをしてまいりましたが、どういう風向きかわかりませんが、きょう急に採決に持ち込む、こういうような状況に相なったことはまことに私は遺憾だと思います。本問題については、私は集中審議の一端として質問をしてまいりたいと思いますので、さよう御了解をいただきたいと思います。
 そこで、今次国鉄問題について、百十五年の伝統をつないできたこの国鉄が大変革を遂げる、こういう状況にあるわけでありまするから、問題が非常にいっぱいあります。こういった問題を細大漏らさずとにかく国民の理解、納得の得られるような、そういう審議を私は今後も希望いたしておきます。そこで、私たちは次の八項目について一定の要請をいたしたわけであります。
 その一つは、公共性担保のため国による一定割合の株式の常時保有を規定すること。
 一つは、取り扱いが未定の特定地方交通線については、当分の間、国の責任と助成によってその維持を図ること。施行法案附則第二十三条第四項「二年(昭和六十一年度承認線にあつては、二年六月)」の条文を修正していただきたい。
 一つは、国鉄共済年金については、六十四年度までは政府統一見解の趣旨にのっとり、掛金、給付に影響させることなく国の責任で処理すること。六十五年度以降については、六十三年度中に政府が責任を持って処理方を確定すること。
 一つ、非事業用資産の処分、活用については、その公正を期すため資産処分審議会委員に国民代表を加え、その任命は国会承認事項とするとともに、公共機関への売却、関連事業への活用、信託制度の活用等を含めて検討を行うこと。清算事業団法案第二十三条の「学識経験を有する者」の次に「及び公益を代表する者」の文言を挿入、「運輸大臣の認可を受けて、理事長が任命する。」を「国会の承認を得て、運輸大臣が任命する。」に修正をお願いしたい。
 一つ、国及び新事業体は、地方公共団体に過大な負担を及ぼすことのないよう、地方財政再建促進特別措置法の趣旨を尊重すること。
 一つ、国鉄職員については、すべて新事業体に雇用承継させること。国鉄改革法案第九条、第十九条、第二十三条修正。
 一つ、国鉄改革に伴う事業の引き継ぎ並びに権利義務等の承継に係る基本計画、実施計画については、国会の承認事項とすること。
 一つ、国鉄改革によって影響を受ける国鉄関連企業とその労働者についても必要な援助措置を講ずること。
 以上、八項目の要請をなしておるわけでありまするが、本問題等については、ぜひ総理、運輸大臣等、十分今後配慮をして御検討を願いたいと思います。
 そこで、まず雇用問題から質問をしてまいりたいと思います。
 政府案は、国鉄再建監理委員会の机上の計算をもとに運輸大臣が新事業体の承継法人の職員を一方的に決め、新事業体職員については、日本たばこ産業やNTTなど、これまでの公共企業体等の経営形態の改革の際にとられたことのない極めて異常な新規採用方式をとって、差別と選別、労働条件の一方的決定を行うとともに、新事業体に採用されなかった国鉄職員については事実上三年間の猶予つき解雇に追い込むなど、国鉄職員の身分や権利を踏みにじる極めて不当なものであります。こういった措置は、労働者の雇用と生活の安定を図るべき政府のとるべき方法ではないばかりか、労働法体系にも抵触し、さらに憲法違反の疑いさえ多くの労働法学者から指摘されているところであります。こういった見解について、労働大臣いかがでしょうか。
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平井卓志#3
○平井国務大臣 ただいま御指摘の問題につきましては、当委員会で終始政府が答弁してまいりましたように、まず一つには、公社制という公共企業体、全国一元制の非常に大きい企業体でございますが、民営ということに切りかえる、経営形態が全く新しく変わる、さらにはこれを六分割してまいる、六分割されました会社は、それぞれ出発点において経営の条件は全部異なるわけでございます。そういう意味で、公社制の民営移管ということを最終的に国民の意思で実施されるべきものであるというふうに考えております。すべて新しい制度、新しい理念、新しい経営で出発いたすわけでございますから、同改革法の二十三条においては、すべて採用も新規採用ということになっておりまして、そういう意味合いにおきましては、私は、憲法上も含めて妥当なものである、そのように理解をいたしております。
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戸田菊雄#4
○戸田委員 労働大臣、今の法体系は憲法、そして労働基準法、公企体法等、それを受けて労使協議、労働協約等々で今日まで運営されてまいりましたね。だから、この法的存在は、現在存在をするんじゃないですか。
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平井卓志#5
○平井国務大臣 ただいまの新規採用の点につきましては、先ほども御答弁申しましたようにまさしく新規採用ということでございますので、ただいまの労働法体系につきましても抵触いたさない、私はかように理解をいたしております。
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戸田菊雄#6
○戸田委員 六十二年四月以降は新法によって運営されるということになりますね。すると、それは憲法であり、一般労組法であり、労調法であり、それを受けて今度は新しく労使協議、労働協約その他、こういう筋になっていくと思うのですが、その辺はどうですか。
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小粥義朗#7
○小粥(義)政府委員 法案が成立をいたしました後来年四月からの労働関係がどうなるかというお尋ねでございますが、御指摘のとおり、労働関係につきましてはいわゆる労働組合法あるいは一般の労働関係調整法がそのまま適用されるということでございまして、その限りにおいて公共企業体等労働関係法の適用はない。あるいは電電公社がNTTに変わった際に特別調整制度といったこともございましたけれども、今回の国鉄の場合は、分割されるといった実態を踏まえて、そうしたこともなく、労調法がそのままに適用されるということでございます。
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戸田菊雄#8
○戸田委員 NTTやたばこ産業等とどういうふうに違うのですか。
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小粥義朗#9
○小粥(義)政府委員 NTTの場合は、これは原則的にはもちろん労働組合法さらに労調法が適用になるわけでございますが、全国一元的に業務を行うといった観点から、通常の調整制度以外に特別調整制度というのを設けておりまして、特に必要ある場合に労働大臣の要請を受けて、例えば調整経過を公表するとかあるいは一定の期間の争議行為の禁止といった特別調整制度が設けられておりますが、たばこ会社の場合は、これは全く民間の産業と同じでございまして、労調法がそのままに適用になり、特別の適用関係というのはございません。そういう意味で、NTTの場合は全国一元的に業務を行うといったその面の公共性を考慮しましてそういう特別調整制度を設けているわけでございますが、今回の国鉄の改革に伴って分割された後の姿は、これは一般の民間産業の場合と同じでございまして、労調法をそのままに適用して特段の特例は設けないということにしているわけでございます。
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戸田菊雄#10
○戸田委員 確かに、この改革案あるいは旅客鉄道会社法案、これらを見ますると、第一条に公共性という文字は全部消滅していますね。NTTは「公共の福祉の増進」云々、こういうことに第二条でなっている。そういう違いはありまするけれども、しかし、従前どおりまだ公企体の存在があるわけですから、そういうものに対する立法措置の手法としては極めて不適当だと私は思いますが、どうですか。
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小粥義朗#11
○小粥(義)政府委員 今回の国鉄改革によりまして新会社へ移らない人は、先生もう既に御承知のように清算事業団にそのまま身分が承継されてまいるわけでございます。問題は、新会社へ移る人の労働関係がどういう取り扱いになるかというところにあろうかと思いますが、それは先ほど大臣からもお答えしましたように、今回の国鉄改革の趣旨からして、特に分割されること、あるいは人員の面あるいは経理の面等において大幅な変革というものが予定をされるであろうことを踏まえて、新規採用方式ということをとったわけでございまして、その場合、新規採用方式をとりますが、先ほど来お答えしておりますように、四月一日からは、従来公社制度の場合には公労法において一定の基本権の制約等もあったわけでございますけれども、これは今の民間企業の場合と同じように、そうした点は、団体行動権等もすべて保障されるという形になるわけでございます。それらを総合しますと、今回の新規採用方式というものはそれなりの合理性を持つものであるというふうに考えているわけでございます。
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戸田菊雄#12
○戸田委員 政府は、これまで繰り返し、一人も路頭に迷わせない、こう言ってきましたが、一人も解雇しないことを改めて確約できましょうか。これは官房長官でございましょうか。
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後藤田正晴#13
○後藤田国務大臣 雇用問題は、政府としては、極めて重要なる課題である、こういう構えでもって、失業者を出すといったようなことのないように全力を挙げて努力をいたしたい、こう考えております。
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戸田菊雄#14
○戸田委員 総務庁はどうでございますか。
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手塚康夫#15
○手塚政府委員 国関係それから特殊法人等、取りまとめを便宜総務庁の方でやっておりますが、そういう意味でも、これは重要な課題であるという認識を各省庁にも持っていただいて、目下努力しているところでございます。
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戸田菊雄#16
○戸田委員 そこで、政府はこれまで立法形式論を盾に労働組合との団体交渉を拒否してきましたが、しかし、組合員とその家族の雇用労働条件や生活に重大な影響を及ぼす問題なのだから、基本計画あるいは実施計画、こういったかかわりのある事柄を決めるに際しては、正式な団体交渉であるかはともかく、労働組合の申し入れについては誠意を持って応ずる姿勢が欲しいな、私はこう思うのですが、この辺の見解は運輸大臣どうでございましょう。
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橋本龍太郎#17
○橋本国務大臣 基本計画等々につきまして労働組合との協議を必要とするとは思いません。
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戸田菊雄#18
○戸田委員 大臣の見解も一つの見解だと私は思いますが、しかしいずれにしても、大臣の許認可事項として基本計画、実施計画、こういったものが会社ごとに全部つくられていく。すると、その内容で労働条件その他というものは全部決まってくるわけですね。ですから、本来なら当然労使協議事項として団体交渉でそれぞれ対処すべき問題だ、私はこう思うのですが、仮にそれらの問題について団体交渉がないにしても、その場合は、組合からいろいろ申し入れがあったら、これは受けてやはり話し合いに応ずるべきじゃないか、こういうふうに考えるのですが、どうですか。
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橋本龍太郎#19
○橋本国務大臣 基本計画の内容に関する基本的な考え方というものは改革法に明らかにしておるところであります。また、実施計画の内容というのは、これは極めて個別的かつ技術的なものにもなります。と同時に、それらを受けて発足をする企業そのものはその時点においては存在しておらないわけであります。そうなりますと、現在の国鉄当局とその中に存在する労働組合の間における交渉の範囲とは異質のものであると私は思います。
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戸田菊雄#20
○戸田委員 これはあくまでも基本計画、事業計画ですから、人事管理、運用等とは、あるいは建物の管理等とは違った性格だと私は思うのですね。すべてその計画が労働条件に影響してくる、こういうものですから、これは恐らく新会社ができてそういう事業計画、基本計画が確定をすれば、それに基づいて各般の職員の労働条件が全部決まってくるから、そのときにはあくまでも労使交渉対象事項になると私は思う。どうですか。
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橋本龍太郎#21
○橋本国務大臣 労働条件というお話——今基本計画というお話でありましたので私はそちらをお答えをいたしましたが、労働条件等になりますと、これは設立委員たちが新たな会社に向けて新たに採用をすべき方々に提示する、また、新たな会社が発足をしてスタートをしていく時点において出てくるテーマであります。となりますと、いよいよ現在の国鉄の中に存在する労働組合と現在の国鉄当局というものの交渉の範囲ではございませんし、新たな会社はまだ発足をしておらないわけでありますから、存在しないものとの間の交渉権というものは成立し得ないと思います。
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戸田菊雄#22
○戸田委員 基準法でいう労使対象事項というものはどういうものがありますか。
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平賀俊行#23
○平賀政府委員 お答えいたします。
 労働基準法二条で、労働契約の当事者として労使が対等の立場に立つべきだという原則を示しております。
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戸田菊雄#24
○戸田委員 具体的にもう少し説明してください、対象事項。
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平賀俊行#25
○平賀政府委員 これは理念でございまして、労働基準法に定めるものといいますか、それを含めて労働条件を決めるに当たって労使対等の原則に立つということでございます。
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戸田菊雄#26
○戸田委員 六十二年三月まで現行のものが存在するわけですね。四月一日切りかえだ、こういうことになりますね。そうすると、四月一日以降、会社更生法の場合でも百九十五条によって、その所属する労働者の代表、過半数を占める代表、こういった者と十分納得のいく協議をしなさいよ、こうなっているのですね。本来なら、今いろいろとやられている配置転換その他、これは従前団体交渉の対象になってきた。これが今外されているわけでしょう。だから、その法的根拠その他についても極めて政府のやり方は乱暴だ、こういうふうに私は考えておるのです。四月一日以降発足します。新しく職員が行っても組合がない場合は、過半数を代表する者とやれ、こういうのです。そういうことで会社更生法でもやっているのです。ですから、そういうことになれば、そういった民間の対応よりもはるかに今回の政府の手法というものは下回っている。こういうことでいいのでしょうかね。
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橋本龍太郎#27
○橋本国務大臣 これはこの委員会で今日までも何回か御論議のあった点でありますけれども、この国鉄改革の中で新たにスタートをするそれぞれの会社に対して会社更生法のルールをもって援用をされるのは、私はちょっと筋が違うと思うのです。これはあくまでも、新たな会社の設立に際してその設立委員たちがそれぞれの条件を設定し、そして現在の国鉄の職員の中から新たな企業への採用を募るわけでありまして、会社更生法の適用の場合とはおのずから次元の違うものと私は理解をいたしております。
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戸田菊雄#28
○戸田委員 日本の今の法体系からいって、一般労組法、いわば緊急避難的に倒産その他の場合、会社更生法でやるときでもこういった制度があるのですね。そのあるものを、国鉄の変革に当たってはどちらも適用しないという。無法状態なんですね。こういうことが考えられましょうかね。どうですか、労働大臣。
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橋本龍太郎#29
○橋本国務大臣 無法状態と言われますと、これは少々論議のかみ合わない点になると思うのですが、むしろ私どもは、今の国鉄というものの、そしてその所有している鉄路というものをより国鉄のために生かし、我が国の交通体系の中において鉄道輸送というものの果たすべき役割を考えたときに、未来に向けて分割・民営という方式が望ましい、それが将来に鉄道というものの生命をつなぐ手法だ、そういう考え方から今分割・民営の法律案を御審議をいただいておるわけであります。会社更生法をベースにして御論議をいただく、あるいは無法と言われますと、論議がどうしてもかみ合わぬ部分が生じるのではないでしょうか。
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