外務委員会

1991-10-02 衆議院 全282発言

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会議録情報#0
平成三年十月二日(水曜日)
    午前十時八分開議
出席委員
  委員長 牧野 隆守君
   理事 新井 将敬君 理事 園田 博之君
   理事 中村喜四郎君 理事 浜野  剛君
   理事 原田昇左右君 理事 井上 一成君
   理事 上原 康助君 理事 遠藤 乙彦君
      伊東 正義君    鯨岡 兵輔君
      田名部匡省君    福田 康夫君
      宮下 創平君    井上 普方君
      岡田 利春君    川崎 寛治君
      川島  實君    土井たか子君
      松原 脩雄君    神崎 武法君
      玉城 栄一君    古堅 実吉君
      和田 一仁君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 中山 太郎君
 出席政府委員
        外務大臣官房長 佐藤 嘉恭君
        外務省アジア局 谷野作太郎君
        長
        外務省北米局長 松浦晃一郎君
        外務省欧亜局長 兵藤 長雄君
        外務省中近東ア 小原  武君
        フリカ局長
        外務省経済局長 林  貞行君
        外務省経済協力 川上 隆朗君
        局長
        外務省条約局長 柳井 俊二君
        外務省国際連合 丹波  實君
        局長
 委員外の出席者
        外務大臣官房審 川島  裕君
        議官
        外務委員会調査 市岡 克博君
        室長
    ―――――――――――――
委員の異動
九月十八日
 辞任         補欠選任
  井上 普方君     渡部 行雄君
同日
 辞任         補欠選任
  渡部 行雄君     井上 普方君
    ―――――――――――――
九月十八日
 朝鮮民主主義人民共和国との国交回復早期実現
 に関する請願(串原義直君紹介)(第二八七号
 )
同月十九日
 朝鮮民主主義人民共和国との国交回復早期実現
 に関する請願(清水勇君紹介)(第三五五号)
 同(井出正一君紹介)(第三八三号)
 同(唐沢俊二郎君紹介)(第三八四号)
 同(北沢清功君紹介)(第三八五号)
 同(田中秀征君紹介)(第三八六号)
 同(堀込征雄君紹介)(第三八七号)
 同(宮下創平君紹介)(第三八八号)
 同(小坂憲次君紹介)(第四七四号)
 同(羽田孜君紹介)(第四七五号)
 同(村井仁君紹介)(第四七六号)
 同(中島衛君紹介)(第五一一号)
同月二十四日
 米空母インディペンデンスの横須賀配備反対に
 関する請願(加藤万吉君紹介)(第七四六号)
同月三十日
 李恩恵問題等を日朝本交渉議題として取り上げ
 ・ることに関する請願(坂本剛二君紹介)(第
 一六九八号)
 同外一件(上草義輝君紹介)(第一九二二号)
 同(浦野烋興君紹介)(第一九二三号)
 同外五件(金子徳之介君紹介)(第一九二四号
 )
 同(亀井久興君紹介)(第一九二五号)
 同(木村義雄君紹介)(第一九二六号)
 同(後藤田正晴君紹介)(第一九二七号)
 同外四件(菅原喜重郎君紹介)(第一九二八号
 )
 同(山口俊一君紹介)(第一九二九号)
 李恩恵問題等を日朝本交渉の議題として取り上
 げることに関する請願(新井将敬君紹介)(第
 一六九九号)
 同(伊藤公介君紹介)(第一七〇〇号)
 同(伊吹文明君紹介)(第一七〇一号)
 同(石川要三君紹介)(第一七〇二号)
 同(今枝敬雄君紹介)(第一七〇三号)
 同(宇野宗佑君紹介)(第一七〇四号)
 同(原田義昭君紹介)(第一七〇五号)
 同(植竹繁雄君紹介)(第一七〇六号)
 同(江口一雄君紹介)(第一七〇七号)
 同(大野明君紹介)(第一七〇八号)
 同外一件(尾身幸次君紹介)(第一七〇九号)
 同(石原伸晃君紹介)(第一七一〇号)
 同(木村守男君紹介)(第一七一一号)
 同(田辺広雄君紹介)(第一七一二号)
 同(北川石松君紹介)(第一七一三号)
 同(倉成正君紹介)(第一七一四号)
 同(小林興起君紹介)(第一七一五号)
 同(古賀誠君紹介)(第一七一六号)
 同(額賀福志郎君紹介)(第一七一七号)
 同(田原隆君紹介)(第一七一八号)
 同(戸井田三郎君紹介)(第一七一九号)
 同(中島源太郎君紹介)(第一七二〇号)
 同(中山正暉君紹介)(第一七二一号)
 同(長勢甚遠君紹介)(第一七二二号)
 同外一件(浜田卓二郎君紹介)(第一七二三号
 )
 同(船田元君紹介)(第一七二四号)
 同(保利耕輔君紹介)(第一七二五号)
 同(牧野隆守君紹介)(第一七二六号)
 同(松田岩夫君紹介)(第一七二七号)
 同(松本十郎君紹介)(第一七二八号)
 同(村田敬次郎君紹介)(第一七二九号)
 同(中西啓介君紹介)(第一七三〇号)
 同(与謝野馨君紹介)(第一七三一号)
 同(和田一仁君紹介)(第一七三二号)
 同(綿貫民輔君紹介)(第一七三三号)
 同(片岡武司君紹介)(第一九三〇号)
 同(柳本卓治君紹介)(第一九三一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
九月二十日
 邦人保護の基本方針等に関する陳情書
 (第二八
 号)
 武器輸出の国際的禁止に関する陳情書
 (第二九号)
 米空母インディペンデンス配備反対に関する陳
 情書
 (第三
 〇号)
 竹島の領土権の確立及び同島周辺海域における
 漁業の安全操業の確保に関する陳情書
 (第三一号)
 日朝国交正常化の早期実現等に関する陳情書外
 三十件
 (第三二
 号)
 子どもの権利条約等の早期批准に関する陳情書
 外九件
 (第三三号)
同月三十日
 日朝国交正常化の実現に関する陳情書
 (第一一六号)
 南朝鮮から核兵器を撤去し朝鮮半島を非核地帯
 にすることに関する陳情書
 (第一一七号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 閉会中審査に関する件
 国際情勢に関する件
 請 願
   一 朝鮮民主主義人民共和国との国交回復
     早期実現に関する請願(串原義直君紹
     介)(第二八七号)
   二 同(清水勇君紹介)(第三五五号)
   三 同(井出正一君紹介)(第三八三号)
   四 同(唐沢俊二郎君紹介)(第三八四号
     )
   五 同(北沢清功君紹介)(第三八五号)
   六 同(田中秀征君紹介)(第三八六号)
   七 同(堀込征雄君紹介)(第三八七号)
   八 同(宮下創平君紹介)(第三八八号)
   九 同(小坂憲次君紹介)(第四七四号)
  一〇 同(羽田孜君紹介)(第四七五号)
  一一 同(村井仁君紹介)(第四七六号)
  一二 同(中島衛君紹介)(第五二号)
  一三 米空母インディペンデンスの横須賀配
     備反対に関する請願(加藤万吉君紹介
     )(第七四六号)
  一四 李恩恵問題等を日朝本交渉議題として
     取り上げることに関する請願(坂本剛
     二君紹介)(第一六九八号)
  一五 同外一件(上草義輝君紹介)(第一九
     二二号)
  一六 同(浦野烋興君紹介)(第一九二三号
     )
  一七 同外五件(金子徳之介君紹介)(第一
     九二四号)
  一八 同(亀井久興君紹介)(第一九二五号
     )
  一九 同(木村義雄君紹介)(第一九二六号
     )
  二〇 同(後藤田正晴君紹介)(第一九二七
     号)
  二一 同外四件(菅原喜重郎君紹介)(第一
     九二八号)
  二二 同(山口俊一君紹介)(第一九二九号
     )
  二三 李恩恵問題等を日朝本交渉の議題とし
     て取り上げることに関する請願(新井
     将敬君紹介)(第一六九九号)
  二四 同(伊藤公介君紹介)(第一七〇〇号
     )
  二五 同(伊吹文明君紹介)(第一七〇一号
     )
  二六 同(石川要三君紹介)(第一七〇二号
     )
  二七 同(今枝敬雄君紹介)(第一七〇三号
     )
  二八 同(宇野宗佑君紹介)(第一七〇四号
     )
  二九 同(原田義昭君紹介)(第一七〇五号
     )
  三〇 同(植竹繁雄君紹介)(第一七〇六号
     )
  三一 同(江口一雄君紹介)(第一七〇七号
     )
  三二 同(大野明君紹介)(第一七〇八号)
  三三 同外一件(尾身幸次君紹介)(第一七
     〇九号)
  三四 同(石原伸晃君紹介)(第一七一〇号
     )
  三五 同(木村守男君紹介)(第一七一一号
     )
  三六 同(田辺広雄君紹介)(第一七一二号
     )
  三七 同(北川石松君紹介)(第一七一三号
     )
  三八 同(倉成正君紹介)(第一七一四号)
  三九 同(小林興起君紹介)(第一七一五号
     )
  四〇 同(古賀誠君紹介)(第一七一六号)
  四一 同(額賀福志郎君紹介)(第一七一七
     号)
  四二 同(田原隆君紹介)(第一七一八号)
  四三 同(戸井田三郎君紹介)(第一七一九
     号)
  四四 同(中島源太郎君紹介)(第一七二〇
     号)
  四五 同(中山正暉君紹介)(第一七二一号
     )
  四六 同(長勢甚遠君紹介)(第一七二二号
     )
  四七 同外一件(浜田卓二郎君紹介)(第一
     七二三号)
  四八 同(船田元君紹介)(第一七二四号)
  四九 同(保利耕輔君紹介)(第一七二五号
     )
  五〇 同(牧野隆守君紹介)(第一七二六号
     )
  五一 同(松田岩夫君紹介)(第一七二七号
     )
  五二 同(松本十郎君紹介)(第一七二八号
     )
  五三 同(村田敬次郎君紹介)(第一七二九
     号)
  五四 同(中西啓介君紹介)(第一七三〇号
     )
  五五 同(与謝野馨君紹介)(第一七三一号
     )
  五六 同(和田一仁君紹介)(第一七三二号
     )
  五七 同(綿貫民輔君紹介)(第一七三三号
     )
  五八 同(片岡武司君紹介)(第一九三〇号
     )
  五九 同(柳本卓治君紹介)(第一九三一号
     )
     ――――◇―――――
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牧野隆守#1
○牧野委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原田昇左右君。
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原田昇左右#2
○原田(昇)委員 中山外務大臣は先日、国連総会に出席されて、各参加国と精力的に意見交換を行われて帰国されたと伺っております。大変御苦労さまでございました。
 そこで、そういう情報を踏まえてお答えいただきたいと思うわけでございますが、まず、去る九月二十七日、ブッシュ大統領は、米国の核兵器を一方的にかつ大幅に削減し、ソ連も同様の措置をとるように呼びかけることを内容とする演説を行ったわけでございます。
 そこで、この新しい米国提案、これは従来の核抑止体制を根本的に見直して、安定的で信頼性のある最小抑止を目指すものであると思うわけであります。新時代の到来、ソ連の内政が大幅に画期的に変わっていくということを見据えた極めて適切な提案として、私は大変高く評価すべきではないか。そして、この新しい状況は、世界から過剰な核兵器を撤去し、必要で最小限の核抑止を実現する絶好の機会を生み出しておるわけでありますが、同時に、ソ連の国内の混乱で、各共和国に分散配置されております核兵器、これがあるいは核拡散したり核ジャックされたり、大変心配な状況にあるのではないかと思うわけです。そういう心配をしっかりした管理体制をもってやってもらわなければならないという願いも込めての提案ではないかと思います。
 そこで、この提案によって一体我が国の安全保障体制あるいはアジア・太平洋地域の安全保障体制にどういう影響が出てくるのか。我が国の安全保障は日米安保体制を基軸として展開しておるわけでございますが、これらについてどういうように今後我が国は政策を考えていく必要があるのか、率直にお伺いをしたいと思います。
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中山太郎#3
○中山国務大臣 今回のブッシュ大統領の一方的な核の削減の宣言というものは、新しい時代、新しい世紀に向かっての平和を確保していくという意味で極めて大きな意義があったと考えております。
 今委員からも御指摘のように、ソ連においては、クーデター失敗後のソ連の国内の混乱の中でソ連が有する核をいかに管理するかということが極めて大きな国際的な関心でございますし、我が国もまた隣接国としてこの核の管理の問題に重大な関心を持っておるわけでございますが、大統領のこういうふうな宣言がソ連の指導部に対して、ソ連の核の管理の確保とともに、ソ連がこれに対応して新しい平和のために思い切った削減に踏み切るように呼びかけたものというふうに理解をいたしております。
 元来、日本の安全保障政策は、必要最低限の我が国の安全保障に要する基盤的な防衛力を整備するという基本的な考え方に立っており、もとより我が国は非核三原則で核を保有いたしておりませんから、引き続きこの防衛力の整備に一段と努力をしなければなりませんが、この世界の変化に対応して、日本政府としても中期防衛計画のある一定時の次の見直しの際に、国際情勢等を十分勘案しながら検討しなければならないと考えております。
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原田昇左右#4
○原田(昇)委員 御承知のように、韓国、北朝鮮につきまして、北朝鮮が核開発を行っているのではないかという疑問が持たれておるわけであります。我が国が北朝鮮と国交回復を早く実現しようということについては、この委員会も請願が先ほど理事会で採択に至るという段取りになりつつありますけれども、その北朝鮮が核兵器をもし保有するというようなことになったら、これは我が国の安全にも重大な影響を及ぼすことになるわけでありまして、我が国としてはこのような事態は何としても阻止しなければならない。
 既に我が国を含む多くの国が、北朝鮮に国際原子力機関と保障協定を締結するように核不拡散条約に基づいて求めておるわけでございますが、北朝鮮は韓国における米国の核兵器の存在を理由に核不拡散条約上の義務を怠っておるわけであります。先日のアメリカの核軍縮提案は、このような事態にも大きな影響を与えると考えられるわけでございますが、いかがでしょうか。私は、これによって北朝鮮との国交正常化交渉が促進でき、また北朝鮮の、もちろんその前提として北朝鮮が今口実にしていること自体がおかしいわけでありますが、韓国内に配置されていると見られる米軍の核も撤去されるわけでありますから、北朝鮮の少なくとも不合理な口実ももうなくなるということになるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
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谷野作太郎#5
○谷野政府委員 私の方からお答えさせていただきます。
 まず、今回のこのブッシュ大統領の提案に対しまして北朝鮮がどのような反応を示したかということをお話ししたいと思いますが、北朝鮮はこれに対しまして声明を出しまして、基本的に今回のブッシュ大統領の提案在歓迎するということを言っております。そして、かくなる上は当然韓国においても米国の核兵器撤収の措置がとられなければならない、またそういうふうに期待するということを述べておりまして、韓国から核兵器が撤収されるならば、北朝鮮のただいま先生お話しになりました保障措置協定締結の道も開かれるであろうということを申しております。
 他方、北朝鮮の要人、すなわち党の書記の方ですが、この人は、米国による韓国からの核兵器の撤収とともに北朝鮮に対する核兵器不使用の保障というものを米朝間、米国と北朝鮮の間で話し合いたいということも言っておりまして、今後このブッシュ大統領の提案を受けて北朝鮮がどういうふうに具体的にこの施策を展開していくか、今ちょっと不透明なところがあるのが気になります。
 いずれにいたしましても、ただいま先生お説のとおりでございまして、今まで北朝鮮はいろいろな条件をつけてこの保障措置協定の締結を拒否しておるわけでございますけれども、この協定の締結自体はNPTに加盟したなれば当然発する義務でございまして、それに対していろいろな別の条件をつけること自体非常に不当だと考えます。
 これから十一月にまた第五回の日朝交渉を行いますが、そういった場におきまして引き続きこの協定の早期かつ無条件の締結、そして核査察の完全履行を強く北朝鮮側に求めていきたい、このように考えております。
    〔委員長退席、園田委員長代理着席〕
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原田昇左右#6
○原田(昇)委員 いずれにいたしましても、今回の米国の新しい提案を契機に、私は世界の核戦略には全く新しい時代が来ておる。しかも、世界の大勢は大幅な軍縮に向かっておるわけであります。そういう点で、特に極東地域の安全を考える場合に、私はまずソ連についても、ヨーロッパの兵力削減ということを進めるだけでなくて、極東において大幅な軍縮を促進してもらわなければならないし、また中国に対してもあるいはインドに対しても、この戦略というものは相当なインパクトを与えるはずであります。我が国の外交としてしっかりこの点を踏まえてやっていただかなきゃならないし、我が国の防衛計画の見直しについても前向きに考えていく必要があると思うのですが、いかがでしょうか。
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中山太郎#7
○中山国務大臣 日本の立場として、我が国はかねがね核被爆国としての立場から、核兵器の究極的な廃絶というものを強く主張をし、一貫してその姿勢を堅持してまいったわけでございます。そういう立場で、今回のブッシュ大統領の思い切った大胆な提言というものは、私は、ソ連における大きな政治上の変革の中で行われただけに、世界に対する新しい時代の宣告をされたというような認識を持っております。
 こういう意味で、核保有国がこれから核のあり方をいかにすべきか、いわゆる安定して、そして削減をしながら平和への努力を続けていくということが極めて可能な方向を見出しつつあるという認識を持っておりまして、中国、インド等においても新しいこの歴史の流れの中で新しい核を廃絶していくという考え方の方向に協力されることを日本政府としては心から期待をしておきたいと思います。
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原田昇左右#8
○原田(昇)委員 さて、現在国際情勢は非常に大きなスピードで激動を続けておるわけでございますけれども、このような変化する国際情勢の中にありまして、我が国と米国との関係、安全保障においても、また、共通の自由と民主主義という価値観を有するという点においても、経済の相互依存度の深さということからいっても、我が国外交の基軸は日米関係にあると言っても過言ではないと思うのです。
 ところが、残念なことに湾岸危機はこの日米関係に大きな影を投げたと思うのです。米国議会では、日本の対応が遅いとか人の面の協力がないとか日本の貢献が少な過ぎるといったような対日批判がほうはいとして起こりました。特に九十億ドルの資金協力に関連して生じた為替差損の問題は、一時日米関係を極めて気まずいものにしたことは事実だと思うのであります。我が国は追加的な資金協力を行うことを決定し、これによって問題は一応解決を見たと言えると思いますが、この問題に関し、米国の不満というものは果たして解消したと考えていいでしょうか。
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川島裕#9
○川島説明員 お答えいたします。
 確かに、湾岸危機のころに我が国の貢献策につきまして、今先生が御指摘になりましたようないろいろな不満というものが米国議会あるいは米国世論に見られたわけでございます。ただ、その後、湾岸危機もああいうことで終わりまして時間がたってきたということ、それから、考えてみますればやはり我が国の貢献というものは大変大きかったということもあって、それからもう一つ、掃海艇の派遣でございます、ああいう形で人的な貢献も行ったということから、その後見ておりまして、米国の対日世論というものは、ひところの湾岸危険の真っ最中の米国世論が高ぶっていたころに比べますと随分好転したというふうに感じております。
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原田昇左右#10
○原田(昇)委員 今の御答弁で、我が国の貢献が寄与した金額が非常に大きかったというお話がありましたけれども、湾岸危機の際我が国は、国民に新たな税負担までお願いして貢献を行ったわけであります。この点についてアメリカは我が国の貢献をもっと正当に評価すべきではないかと考えております。このように我が国ができる限りの貢献を行ったにもかかわらず、国際社会において必ずしも正当な評価が得られないということは、我が国の貢献を世界にPRする努力を十分に払わなかった面があるのではないか、外交当局の責任者としてどういうようにお考えになっておりますか。
 また、湾岸危機に際してアメリカは、我が国を初めドイツあるいは湾岸諸国から資金協力を得たため、実際には財政負担は余りなくて、また在庫の兵器を一掃したということにもなる、むしろ収支バランスではそんなに損していない、こういう話が伝わっております。この点、政府はいかに評価しておられるのか。実際のところ、最近もうかなり湾岸戦争を振り返っていろいろな本も出ております。日本の貢献というのはどのくらいなウエートがあったのか、その辺も具体的にお伺いしたいと思うわけであります。
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中山太郎#11
○中山国務大臣 政府委員からお答えを申し上げる前に、私が大臣として一言申し上げておきたいと思います。
 この湾岸危機に対する日本の貢献に対して一時アメリカ議会にいら立ちがあったことは事実でございます。しかし、日本が資金を協力をするという決断をして貢献をする、また周辺国に対する経済協力も行うということによって、今日では日米関係は何ら不安を感じさせる問題はございません。それは、先般のロンドン・サミットにおけるベーカー国務長官と私との会談におきましても、今日ほど日米関係が安定している状態はないということをアメリカの国務長官が私に申しておりますし、そういう意味では日米関係は極めて安定した状態にあるということを申し上げておきたいと思います。
 なお、詳細につきましては川島審議官からお話を申し上げたいと思います。
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川島裕#12
○川島説明員 お答えいたします。
 まず、広報活動のことでございますけれども、私どもといたしましても、日本の顔と申しますか、節目節目でどういうことを考え、どういうことをやろうとしているかというのを明確に打ち出すのが大変重要だと思いまして、累次貢献策を決めました際は、総理御自身から内外記者会見等々で基本的な立場等を説明していただきましたし、それから在米各公館、総領事館含めまして、相当いろいろございますけれども、PRというものは随分やったつもりでございます。それで、説明いたしますと、やはり我が国の特に、何と申しましても九十億ドルといいますか、あの辺の重さというものはそれはみんなわかるという感じになってはきておる次第でございます。
 それから、それでは我が国の貢献がどんな重さかということにつきまして申しますと、クウエート、サウジアラビア、この辺の域内の諸国が百三十五億ドル等出しまして、これに比べまして、日本があのときは俗に言う九十億ドルというのがあったわけですけれども、やはり大変大きな、財政的な比重は大きかったということかと思います。
 そこで、それが米国が要した全体の費用との関連でどんな感じであるか、端的に言って米側が得したのじゃないかという話につきましては、まだ最終的な締めと申しますか出ておりませんですけれども、米側としては、これはもとより各国の拠出によって、もうけちゃうというようなことは全く考えておらない、やはりいろいろな湾岸作戦で金がかかっているので相当額が必要だったということは、折に触れて私どもには説明しておりますし、いろいろな場で述べておる次第でございます。
    〔園田委員長代理退席、委員長着席〕
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原田昇左右#13
○原田(昇)委員 今の答弁不満です。そんな答弁ないですよ。もうちょっとちゃんとやってもらわなきゃ困るな。大体九十億ドルも国民に負担させておいて、政府は今までどういう調査をしておるんだ。いいかげんな答弁しちゃ困る。
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川島裕#14
○川島説明員 補足いたします。
 九十億ドルにつきましては、これは一兆一千七百億円でございますけれども、湾岸における情勢、我が国の国際社会における地位等を考えまして、当時湾岸の平和と安定の回復のために国連諸決議に従って活動している各国の諸経費ということで、これは補正予算に計上させていただきまして、三月……
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原田昇左右#15
○原田(昇)委員 ちょっと待って。私はそんなこと聞いているんじゃないよ。大体全体の、湾岸において当時のいろいろな歴史的な資料が出てきておるわけです。「司令官たち」という本も出ているし、いろいろその当時の分析が各機関で行われておる。そういうときに、我々はこれだけの拠出をして、一体それが全体のどういうウエートを占め、どういうような貢献であったのか、どの程度の意義があったのか、その辺を国民に十分説明してもらわなければ困るじゃないですか。今ごろになって何もわからないなんて、湾岸のときは、それは戦争をやっていたから、それは私たちは言いませんけれども、もう決算をやってもいいときでしょう。ところが、何も、いいかげんな話じゃ話にならぬですよ。
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川島裕#16
○川島説明員 お答えいたします。
 湾岸平和協力基金に対して累次拠出を行ったわけでございますけれども、これはいずれ湾岸平和協力基金の運営委員会が、平和基金から受け取った関係各国とも協議して財務報告を作成の予定でございます。それがまだできておりません。いずれそれができたら湾岸平和協力基金の方から我が国に報告をするということになっておりますので、それが来ますればきちんとした形での最終的な締めができるということでございます。まだ今のところできてない……
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原田昇左右#17
○原田(昇)委員 ちょっと待ってくれ。アメリカ自身が、アメリカ政府なり何なりの議会に対する報告とか何かないのかね。
 時間の関係がありますから、これは後にして先に進みますが、後で再答弁をしてもらいたい。
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牧野隆守#18
○牧野委員長 それじゃ、外務省から後刻報告すること。原田君。
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原田昇左右#19
○原田(昇)委員 次に、日米関係について、米ソの冷戦終結でソ連はもう脅威ではないという考えが米国内において広がってきておって、それに伴って、逆に日本の経済力が米国にとって最大の脅威だというような見方も出てきておるわけです。民間にはアメリカの学者が書いた日米再び戦争だというような見方すら出ておるわけでありまして、もちろんこういう人が全体の世論を代表するとは思いませんけれども、このような認識が米国内で広がるようなことになれば、日米両国のみならず、世界全体にとりましても重要な、日米関係に大変な悪影響が出てくるということが言えると思うのです。
 大臣は、米国の世論の動向をどういうように認識され、また対日世論を改善するためにどういう手を打っていくお考えでございますか。本年十一月にはブッシュ大統領の訪日が予定されております。この機会に日米関係の一層の強化に取り組むお考えをぜひ聞かせていただきたいと思います。
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中山太郎#20
○中山国務大臣 日米関係をいわゆる安定した状況で確保していくということは、日本外交の基本的な姿勢でございます。そういう中で、ソ連の政治体制、経済体制が大変な大混乱に陥っているという中で、アメリカの国民は、この新しい国際社会を構築する中でアメリカの強いリーダーシップというものが新しい世紀を開く、自分たちの大きな努力が功を奏したという誇りを持っていると私は思います。特に、湾岸戦争における一方的なイラクのサダム・フセイン大統領の敗北というものが、国連軍が、国連が中心となった機能であったとはいえ、このアメリカの貢献というものは相当大きなアメリカ人に対する自信と誇りを持たせたと私は認識をしております。
 そういう中で、ソ連が経済的にも軍事的にも非常に難しい状態にこれから変化していくという中で日本とアメリカの関係はどうなっていくのかということについて、私は、率直に申し上げて、一昨日の夜もクオモ・ニューヨーク州知事とゆっくり懇談をさせて。いただきました。
 私はその席ではっきり申し上げた。我々は四十五年前にアメリカに戦争で敗北したんだ。そして、何もない国家、しかし我々に残されていたものは、七千万人の生き残った日本人が戦前に受けた教育の大きな影響があったと私は思っている。私は、はっきり申し上げて、クオモ知事に、百二十年前になりますか、明治維新当時に日本が新しい鎖国の窓を開くといったときに、明治天皇の政治というものが、日本の全国に義務教育制度で学校をつくり、国民に等しく教育を受けさせる、そして全国に鉄道を国が敷く、そういって日本の新しい体制というものを築き上げる貢献をされてきたということが、いわゆる敗戦に至るまでの日本の国民の教育水準を上げるために非常に大きな効果があったと私は考えておるということを申しました。
 そして、その残った日本人がアメリカに指導された中で民主主義、自由主義経済というものを身につけて、アメリカがいろいろと技術を移転してきた。あるいは資金的にも支援をした。そういう中で日本人の自助努力で今日の経済大国になってきたと思う。私は、アメリカが持っていたかつてのすばらしいアメリカ、あるいは宗教に敬けんなアメリカ人、あるいは教育に熱心なアメリカというものがどこにいったのかということを大変憂慮をしている人間の一人だ。
 これに対してクオモ知事がはっきり言われたことは、我々はみずからの努力でアメリカのすばらしい失ったものを取り返すことが必要だということを言っておられました。
 私は、やはりこれからアメリカとの話し合いの中で、非常に日本とアメリカは入り込んだ、経済的にも関係が深くなっている。そういう中で、新しいグローバルパートナーシップとしてどのようにこの新しい世紀のために地球社会に貢献をしていくかということを両国が真剣に考えていく必要がある。それは、はっきり申し上げて、麻薬もアメリカにとっては大きな問題じゃないか。日本は麻薬問題でそんなに大きな悩みを持っていない。子供たちの問題も、いろいろな問題をアメリカは抱えている。そういった問題を私は率直に話し合いましたけれども、私は、太平洋戦争を開始した十二月八日というのはことしで五十年の記念すべき年を迎えているわけでありますが、それをいかに日米の双方が、新しい日米関係を未来に向かってつくり上げていく盟約関係をつくり上げるかということが大切である。
 こういうことで私は、大統領の訪日の機会に、グローバルパートナーシップとしての日米関係を、世界に向かって、新しい世紀のために、地球社会のために、共同で宣言を発出するという機会であり、日米憲章の発出をすべき時期であるということをベーカー国務長官に申しまして、ベーカー長官も、全く異議はない、こういうことで、大統領の訪日される機会に新しい日米憲章を発出して世界に宣言をいたすべきであるというふうに考えております。
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原田昇左右#21
○原田(昇)委員 今の新しいグローバルパートナーシップ、非常に私は評価いたします。ぜひとも今回、ブッシュ大統領も訪日されるときでありますので、しっかりと日米関係をさらに深いきずなで結びつけ、グローバルパートナーシップにのっとって、世界の平和に貢献する日米関係を構築できるようにお願い申し上げる次第でございます。
 さて、ソ連について申し上げたいと思います。
 ソ連のクーデターの失敗とその後の急激なソ連情勢の変化というものは、第二のロシア革命ともいうべき歴史的意義を有すると思います。今回のクーデター阻止の中心的役割を演じましたエリツィン・ロシア共和国大統領については、私は、彼がロシア大統領に就任する前に、昨年一月、訪日した際に、当時私は建設大臣でありましたので、彼が連邦国家建設委員会議長の役職にあった関係から、日ソ関係について今後を話し合いまして、また意気投合した結果、テニスを一緒にやるというようなこともやりました。彼の人柄に親しく触れる機会を持ったわけであります。極めて率直な、愛すべき人柄だと思います。その飾り気のない性格と非常に強い意志を持った人柄というものは、時として批判を招くこともありますけれども、しかし、その彼の強い人柄こそが今回のような非常事態に真価を発揮し、歴史的な役割を演ずることになったと思うわけであります。
 そのエリツィンさんが、ロシア共和国大統領として、ぜひ日本とも親善友好関係を深めていきたい、この間来たハズブラートフ・ロシア共和国最高会議議長代行という方がおりますが、これもエリツィンさんの非常に信頼する人だそうですが、この人も、ぜひ日ソ間で平和条約を結びたい、いや日ソ間じゃない、日ロ間ですか、日ロ間で平和条約を結びたいというように述べておりました。いずれにいたしましても、エリツィンは、戦勝国と戦敗国との区別は存在しないということを公言しておるくらいでありまして、私は非常に期待できると思うわけであります。
 連邦の中央集権的な軍事力を中心にKGBを持っている非常に強い国家ソ連から、共和国中心の体制になっていくということは、むしろ日本として歓迎すべきであり、ロシア共和国との関係を、ぜひとも深く友好関係のきずなをつくり上げていくということは大変大事なことではないかと思います。この点について、大臣の所見をいただきたい。
 私は、ソ連の民主主義が健全に発展していくことこそが、ソ連のみならず、世界全体の平和と安定にとって極めて重要ではないかと考えております。そのため、我が国としては、何としてもソ連並びに各共和国、これを温かく迎え入れて、民主主義に向けた改革の成功のためにソ連に協力をしていく必要があると思うのです。北方領土問題につきましても、このような過程の中で解決していくべきものではないか。北方領土問題を解決しない限り対ソ支援は一切しないという考え方は、余りにも硬直的であり、見直していかなきゃならないと思います。しかし同時に、バルト三国も独立を達成したわけですから、こういうチャンスに私たちは北方領土問題についても十分な話し合いをして、解決を図っていかなきゃならぬと思います。各共和国の役割、ソ連の中において共和国の占める地位というのはまだはっきり確定はしておりませんが、少なくともロシア共和国と、そしてさらにソ連邦との、ぜひともこれからの交渉並びに協力関係を確立していかなきゃならぬと思います。
 大臣の御所見をいただきたいと思います。
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中山太郎#22
○中山国務大臣 ロシア共和国を含めて、ロシアの十五の共和国というものの中からバルト三国というものが独立をするといった中で、日本と国家として近接しているロシア共和国との関係は、これから極めて重要な立場を占めるものというふうに理解をいたしております。
 私は、そういう意味で、ロシア共和国の大統領になられたエリツィン大統領と原田委員が本当にともにテニスを楽しまれて、いろんなことをお話し合いされたということについては、私どもは大変、原田委員が持っておられる個人的な関係も国家としてもありがたいものだ、実はそういうふうに思っておりますけれども、これからの日ソ関係というものをどのように考えていくのがいいのか。
 我々の領土問題を解決して平和条約をつくるという基本的な考え方は、私はこの原則を変えるわけにはまいらない。しかし、この新しいソ連の歴史的変化の中で、ソ連の民主主義、これをどのように発展させていくために日本は協力をしていき、また世界も協力をするかということが、先日のニューヨークにおけるG7の外相会議でも議論が行われました。その中で、ソ連に対する援助のあり方、こういったものについて各国はどのように対応するのか、やがて来る厳しいソ連の冬に、ソ連の国民がどのような困窮な状態に陥ることが見通されるのか、こういった問題については各国とも調査を急ぐということをやっておりますし、日本政府は既に九月二十日に、極東地域の食糧事情、医薬品事情調査のために使節団を派遣いたしまして、昨夕、一部、第一班が帰ってまいりました。
 昨晩は、私も報告を受けております。ハバロフスク地区の、あるいはチタ地区の報告がまだ来ておりませんから、全体的な御報告を申し上げる段階にまだ来ておりませんけれども、我々としましては、ソ連の冬に向かっての国民の受ける苦労といいますか、その中で特に医薬品、食糧、こういったもの、特に医薬品問題が非常に状況が悪いというふうにも一部報告がなされておりますので、全部の報告が整い次第、日本政府としては冬に対する人道的な支援を強化していくという方針を明確に伝えたい、このように考えております。
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原田昇左右#23
○原田(昇)委員 今、G7のお話もありましたが、この前新聞を見ておりましたら、八月二十二日ですか、フランスのデュマ外相が、ソ連で起こったクーデターの一因は日米の、西側の対ソ金融支援の出し渋りにある、サミットでも日本とアメリカが反対したためにつぶれてしまった、そこでゴルバチョフは手ぶらで帰ったためにクーデターになった、こういうことを言っておるわけであります。それから、先ほど申し上げましたが、この前来たハズブラートフ議長代行と会いましたが、彼もそのようなことを述べて、同様の発言をしておりました。
 これは、私は本当にそうなのかなという、クーデターの原因の一つだ、こういうことで、こういうクーデターが起こって、またソ連のファシズムあるいは全体主義国家が実現し、また冷戦が復活するようなことに歴史が逆戻りしたら大変だから、ぜひ私たちを応援してくれ、こういう論法ではあるのですけれども、その点どうお考えですか。
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中山太郎#24
○中山国務大臣 この間私もロンドン・サミットにも出ておりますし、先日ニューヨークで行われましたG7の外相会議にも出ておりますけれども、フランスのデュマ外相も出ておりましたが、ソ連に対する大量資金援助というものが現時点では好ましくないということで意見が一致をいたしております。それはどういうことかと申しますと、いわゆるソ連側の受け皿、これが非常に混乱をしている、こういうことで、受け皿をどうするかという問題について、援助のあり方というものは当面人道的援助に限るべきであるというのが先般のG7の外相会議の考え方の一致した点でございました。
 そういうことに基づいて、ECはECで、モスクワにそういう受け皿のためのいわゆる連絡機構というようなものをつくる必要があるということを言っておりますし、昨日帰ってまいりました田中大使の報告を聞きますと、州政府は州政府でしっかりと今民主化に向けて努力をしておるということでございますから、私は、これからソ連あるいは各共和国と十分協議しながら、どのような形で援助をすることが一番的確にソ連の民主化、自由化に貢献できるかということの検討をしなければならないと考えております。
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原田昇左右#25
○原田(昇)委員 いや、お答えはそれでいいのですけれども、問題はフランスのデュマ外相が、日本が反対したからつぶれてしまって、それがクーデターの原因だなんということを、新聞情報ですが、言っておるのですね。この辺はどう考えるかということを率直に伺いたい。
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中山太郎#26
○中山国務大臣 フランスのデュマ外相はかねてから、このソ連に対する資金援助を急ぐべきだという説の論者であります。私はそういうふうな考え方ではないということで、昨年のサミットでもこのソ連に対する援助のあり方について、結論としては、合意されたことは、OECDとかIMFとか世界銀行とかEBRDとかの専門的な経済視察団を出してその調査の結果を待とうということで去年は一致し、その報告の結果で大量的な資金援助は意味がないということが報告書に明記されておりましたから、日本政府もそのようにやってきましたし、デュマ外相がそのようなことをおっしゃったことは、新聞で出ておるとしましても、私に対しては一切そのような発言はございません。
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原田昇左右#27
○原田(昇)委員 ソ連が民主化するに従って、世論の役割というのは大変大きいと思うのです。北方領土問題についても、北方領土に住んでいる人、あの周辺の人たちあるいは極東の、シベリア等におられる方々、この前札幌まで、病院に子供が来ましたね。ああいうのは非常にいいことだと思いますし、もっともっと門戸を開き、日本の考え方なりなんなりを十分伝えるとか日本と交流するとか、少し世論喚起をする必要があると思うのですが、いかがですか。
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中山太郎#28
○中山国務大臣 委員のお考えのとおりだと私も思っております。
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原田昇左右#29
○原田(昇)委員 では、次に移ります。
 ソ連が民主化の道を歩く中で、中国の人権問題を背景にして米国の対中姿勢が非常に硬化しておると思うのです」また、中国の側におきましても、湾岸危機の後の世界が米国の一極支配になるのではないかというようなおそれを中国は持っておって、対米警戒感を強めておるという中で、米中関係は今後さらに厳しくなっていくような感じがして大変憂えておるわけでございますが、いかがでしょうか。
 海部総理の訪中を経て日中関係は従前の関係を回復したと言えると思うのですけれども、このような厳しい米中関係を踏まえながら、来年に迫りました日中国交正常化二十周年に向けてどのような対中政策を展開していくお考えか、率直にお伺いしたいと思います。
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