予算委員会

1994-06-06 衆議院 全353発言

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会議録情報#0
平成六年六月六日(月曜日)委員長の指名で、次
のとおり分科員及び主査を選任した。
 第一分科会〔皇室費、国会、裁判所、会計検査
 院、内閣及び総理府所管(経済企画庁、環境庁
 、国土庁を除く)並びに他の分科会の所管以外
 の事項〕
   主 査 宮本 一三君
      後藤田正晴君    志賀  節君
      鉢呂 吉雄君    草川 昭三君
      渡海紀三朗君
 第二分科会(法務省、外務省及び大蔵省所管)
   主 査 山本 幸三君
      江藤 隆美君    衛藤征士郎君
      小澤  潔君    村山 達雄君
      山口 鶴男君    石井 啓一君
 第三分科会(文部省及び自治省所管)
   主 査 山本  拓君
      伊藤 公介君    島村 宜伸君
      村田敬次郎君    谷津 義男君
      山田  宏君    伊東 秀子君
 第四分科会(厚生省及び労働省所管)
   主 査 土田 龍司君
      近藤 鉄雄君    柳沢 伯夫君
      高木 義明君    三野 優美君
      中島 武敏君
 第五分科会〔総理府(環境庁)及び農林水産省
 所管〕
   主 査 鮫島 宗明君
      高鳥  修君    若林 正俊君
      笹山 登生君    坂上 富男君
      谷口 隆義君
 第六分科会〔総理府(経済企画庁)及び通商産
 業省所管〕
   主 査 長浜 博行君
      中川 秀直君    中山 太郎君
      川端 達夫君    細川 律夫君
      穀田 恵二君
 第七分科会(運輸省及び郵政省所管)
   主 査 東  祥三君
      越智 伊平君    関谷 勝嗣君
      深谷 隆司君    岡島 正之君
      後藤  茂君
 第八分科会〔総理府(国土庁)及び建設省所管
 〕
   主 査 北側 一雄君
      東家 嘉幸君    野中 広務君
      綿貫 民輔君    月原 茂皓君
      中西 績介君
―――――――――――――――――――――
平成六年六月六日(月曜日)
    午前九時三十二分開議
出席委員
  委員長 山口 鶴男君
   理事 衛藤征士郎君 理事 中川 秀直君
   理事 野中 広務君 理事 深谷 隆司君
   理事 月原 茂皓君 理事 山田  宏君
   理事 後藤  茂君 理事 中西 績介君
   理事 草川 昭三君
      伊藤 公介君    江藤 隆美君
      小澤  潔君    尾身 幸次君
      越智 伊平君    狩野  勝君
      後藤田正晴君    近藤 鉄雄君
      志賀  節君    島村 宜伸君
      関谷 勝嗣君    高鳥  修君
      東家 嘉幸君    中山 太郎君
      蓮実  進君    宮里 松正君
      村山 達雄君    谷津 義男君
      柳沢 伯夫君    若林 正俊君
      綿貫 民輔君    安倍 基雄君
      岡島 正之君    川端 達夫君
      笹山 登生君    鮫島 宗明君
      田名部匡省君    高木 義明君
      長浜 博行君    二階 俊博君
      柳田  稔君    山田 正彦君
      山本 幸三君    伊東 秀子君
      坂上 富男君    鉢呂 吉雄君
      細川 律夫君    三野 優美君
      東  祥三君    北側 一雄君
      谷口 隆義君    若松 謙維君
      渡海紀三朗君    穀田 恵二君
      中島 武敏君    松本 善明君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  羽田  孜君
        法 務 大 臣 中井  洽君
        外 務 大 臣 柿澤 弘治君
        大 蔵 大 臣 藤井 裕久君
        文 部 大 臣 赤松 良子君
        厚 生 大 臣 大内 啓伍君
        農林水産大臣  加藤 六月君
        通商産業大臣  畑 英次郎君
        郵 政 大 臣 日笠 勝之君
        建 設 大 臣 森本 晃司君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     石井  一君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長官)熊谷  弘君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 石田幸四郎君
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      寺澤 芳男君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      近江巳記夫君
 出席政府委員
        内閣官房内閣安
        全保障室長
        兼内閣総理大臣
        官房安全保障室
        長       坪井 龍文君
        内閣法制局長官 大出 峻郎君
        内閣法制局第一
        部長      津野  修君
        公正取引委員会
        委員長     小粥 正巳君
        公正取引委員会
        事務局経済部長 矢部丈太郎君
        公正取引委員会
        事務局審査部長 関根 芳郎君
        警察庁刑事局長 垣見  隆君
        総務庁行政管理
        局長      八木 俊道君
        総務庁行政監察
        局長      田中 一昭君
        経済企画庁物価
        局長      谷  弘一君
        科学技術庁原子
        力局長     石田 寛人君
        科学技術庁原子
        力安全局長   笹谷  勇君
        法務省刑事局長 則定  衛君
        外務省総合外交
        政策局長事務代
        理       野上 義二君
        外務省総合外交
        政策局国際社会
        協力部長    高野幸二郎君
        外務省総合外交
        政策局軍備管
        理・科学審議官 林   暘君
        外務省アジア局
        長       川島  裕君
        外務省北米局長 時野谷 敦君
        外務省条約局長 丹波  實君
        大蔵省主計局長 篠沢 恭助君
        大蔵省主税局長 小川  是君
        国税庁次長   三浦 正顯君
        文部省高等教育
        局私学部長   泊  龍雄君
        厚生大臣官房総
        務審議官    佐々木典夫君
        厚生省老人保健
        福祉局長    横尾 和子君
        厚生省年金局長 山口 剛彦君
        農林水産大臣官
        房長      高橋 政行君
        農林水産省構造
        改善局長    入澤  肇君
        通商産業大臣官
        房長      牧野  力君
        通商産業省通商
        政策局長    坂本 吉弘君
        通商産業省貿易
        局長      中川 勝弘君
        通商産業省機械
        情報産業局長  渡辺  修君
        中小企業庁長官 長田 英機君
        郵政省電気通信
        局長      松野 春樹君
        建設大臣官房長 伴   襄君
        建設大臣官房総
        務審議官    内藤  勲君
        建設省建設経済
        局長      小野 邦久君
        建設省都市局長 黒川  弘君
        建設省道路局長 藤川 寛之君
        建設省道路局長 三井 康壽君
        自治大臣官房総
        務審議官    松本 英昭君
        自治省行政局長 吉田 弘正君
        自治省行政局選
        挙部長     佐野 徹治君
        自治省財政局長 湯浅 利夫君
        自治省税務局長 滝   実君
 委員外の出席者
        参  考  人
        (前公正取引委
        員会委員長)  梅沢 節男君
        予算委員会調査
        室長      堀口 一郎君
    ―――――――――――――
委員の移動
六月六日
 辞任         補欠選任
  江藤 隆美君     尾身 幸次君
  中山 太郎君     蓮実  進君
  村田敬次郎君     宮里 松正君
  岡島 正之君     山田 正彦君
  川端 達夫君     柳田  稔君
  工藤堅太郎君     宮本 一三君
  田名部匡省君     山本  拓君
  二階 俊博君     土田 龍司君
  石井 啓一君     若松 謙維君
  穀田 恵二君     中島 武敏君
  松本 善明君     穀田 恵二君
同日
 辞任         補欠選任
  尾身 幸次君     江藤 隆美君
  蓮実  進君     中山 太郎君
  宮里 松正君     狩野  勝君
  柳田  稔君     安倍 基雄君
  山田 正彦君     岡島 正之君
  若松 謙維君     石井 啓一君
同日
 辞任         補欠選任
  狩野  勝君     村田敬次郎君
  安倍 基雄君     川端 達夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 平成六年度一般会計予算
 平成六年度特別会計予算
 平成六年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
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山口鶴男#1
○山口委員長 これより会議を開きます。
 平成六年度一般会計予算、平成六年度特別会計予算、平成六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、本日は、特にゼネコン問題等についての集中審議を行います。
 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。中井法務大臣。
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中井洽#2
○中井国務大臣 このたび、本委員会より、東京地方検察庁において捜査処理をしたいわゆるゼネコン汚職事件の捜査結果について報告を求める旨の御要請を受けましたので、法令の許す範囲内で、御報告いたします。
 東京地方検察庁においては、平成五年七月十九日から本年二月七日までの間に、竹内藤男前茨城県知事ほか六名を収賄罪または受託収賄罪により、株式会社間組本田茂元代表取締役会長ほか二十一名を贈賄罪により、それぞれ東京地方裁判所に公判請求し、続いて、本年三月二十九日、鹿島建設株式会社清山信二元代表取締役副社長を斡旋贈賄罪により、本年四月一日、中村喜四郎衆議院議員を斡旋収賄罪により、それぞれ東京地方裁判所に公判請求し、同月二十五日までに、それまで起訴した事件の補充捜査を除き、ゼネコン汚職事件の捜査を終了いたしました。
 本件は、社会的な関心が高く、これに関する報道も数多くなされたところでありますが、検察は、刑事事件について、刑事責任の有無及び程度を明らかにするとの観点から、事案の真相を解明するために捜査を行い、犯罪の嫌疑が十分認められるものについて、犯情に応じ、起訴するか否かを決するという職責に基づき、かつ、その権限の範囲内で、厳正公平、不偏不党の立場を堅持しつつ真相の究明に当たり、法と証拠に照らして適切な事件処理を行ってきたものであります。
 捜査処理の具体的内容等については、引き続き政府委員から御説明いたします。
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山口鶴男#3
○山口委員長 次に、法務省則定刑事局長。
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則定衛#4
○則定政府委員 引き続きまして、捜査処理の具体的内容等について御説明いたします。
 第一は、本件の捜査処理の概況についてであります。
 東京地方検察庁において捜査処理を行ったいわゆるゼネコン汚職事件については、金丸信前衆議院議員に対する所得税法違反事件の捜査の過程で、大手総合建設会社から地方公共団体首長らに対する多額の資金の流れが存在することが判明し、これらについて贈収賄罪の嫌疑が濃厚となったことから、東京地検は、平成五年六月二十九日、本格的な捜査に着手し、以後刑事事件として取り上げるべきものについて順次立件して捜査を尽くした結果、同年七月十九日から本年四月一日までの間に、関係者合計三十名をいずれも東京地方裁判所に公判請求いたしました。
 公判請求した三十名のうち、収賄側被告人は、中村喜四郎衆議院議員及び竹内藤男前茨城県知事ら地方公共団体の首長を含む合計八名、贈賄側被告人は、鹿島建設株式会社清山信二元代表取締役副社長ら合計二十二名で、関係した大手総合建設会社は、鹿島建設株式会社、株式会社間組、清水建設株式会社、西松建設株式会社、三井建設株式会社、大成建設株式会社、株式会社大林組及び飛島建設株式会社の合計八社に及んでおります。
 なお、一連の捜査の過程で逮捕した者の総数は三十四名で、このうち七名は不起訴処分となっています。
 また、公判請求した事件のわいろ金額の合計は、二億七千九百万円に上っております。
 本件は、関係者多数の複雑な事案であったため、強制捜査に着手してから捜査をおおむね終了するまでに約三百日間の長期間を要しておりますが、東京地検では、全国の地方検察庁から、検察官二十五名、検察事務官二十七名の応援を求めるなどして捜査態勢を整え、これら応援者を含め、検察官七十八名、検察事務官八十五名を本件捜査に専従させました。この間、取り調べ対象者の数は、延べ約九千二百名、捜索箇所は約二百三十カ所、押収証拠品は約二万四千点に上りました。
 第二は、具体的な捜査処理の状況についてであります。
 まず、二県一市一町にわたる地方公共団体の首長が関係した事件の捜査処理について御説明いたします。
 その一は、石井亨前仙台市長に係るいわゆる仙
台ルートであります。
 東京地検は、平成五年六月二十九日、収賄側として石井前市長ほか二名を、贈賄側として間組本田茂元代表取締役会長ほか五名を逮捕し、関係箇所の捜索・差し押さえ、関係者の取り調べなどの捜査を遂げ、同年七月十九日、石井前市長ほか一名を収賄罪で、間組本田元会長、間組加賀美彰元代表取締役、清水建設上野晃司元代表取締役副社長、西松建設吉川泰代表取締役副社長及び三井建設成島昭元代表取締役副社長の五名を贈賄罪で、それぞれ東京地裁に公判請求しました。さらに、石井前市長が、鹿島建設鈴木和己元東北支店次長、大林組萩原惟昭元代表取締役副社長、大成建設橋本喬元代表取締役副社長らからも収賄していた事実が次々に判明したため、順次これらの関係者を逮捕するなどして捜査を遂げた上、同年十一月七日から本年二月七日までの間に、それぞれの事実について、関係者とともに石井前市長を東京地裁に公判請求いたしました。
 公訴事実の要旨は、石井前市長は、単独で、または他の者と共謀の上、平成四年四月十六日ごろから同年十一月二十五日ごろまでの間、前後四回にわたり、仙台市発注の仙台国際文化交流会館の新築、道路整備等の公共工事に関して、指名競争入札の入札参加者に指名されるなど有利な取り計らいを受けたことに対する謝礼等の趣旨のもとに、間組本田元会長ほか四名から現金一億円、鹿島建設鈴木元東北支店次長らから現金一千万円、大林組萩原元副社長らから現金一千万円、大成建設橋本元副社長らから現金二千万円、合計一億四千万円のわいろを収受し、本田元会長らはそれぞれこれらのわいろを供与したというものであります。
 その二は、大山真弘前茨城県猿島郡三和町長に係るいわゆる三和ルートであります。
 三和ルートにつきましては、東京地検は、平成五年七月十九日、大山前町長ほか四名を逮捕するなどして捜査を遂げた結果、大山前町長がほか一名と共謀の上、間組大津留孝元東関東支店長らから、三和町が発注を予定しているスポーツセンターの新築工事につき指名競争入札の入札参加者に指名するとともに、その工事の発注予定価格を教示されたい旨の請託を受け、平成三年八月一日ごろ、大津留元支店長らから、現金一千四百万円のわいろを収受した事実により、平成五年八月九日、大山前町長ほか一名を受託収賄罪で、大津留元支店長ほか一名を贈賄罪で、それぞれ東京地裁に公判請求しました。
 なお、三和ルートにつきましては、本年二月十五日、東京地裁において、大山前町長を初め全被告人に対し、いずれも有罪の判決が言い渡され、確定しています。
 その三は、竹内藤男前茨城県知事に係るいわゆる茨城ルートであります。
 東京地検は、平成五年七月二十三日、竹内前知事を逮捕して、関係箇所の捜索・差し押さえ、関係者の取り調べなどの捜査を遂げ、同年八月十二日、竹内前知事を収賄罪で、間組本田元会長ほか一名を贈賄罪で、それぞれ東京地裁に公判請求し、さらに、竹内前知事が、飛島建設植良祐政元取締役名誉会長、清水建設吉野照蔵元代表取締役会長、鹿島建設清山元副社長らからも収賄していた事実が次々に判明したため、順次これらの関係者を逮捕するなどして捜査を遂げた上、同年十月十一日から同年十二月六日までの間に、それぞれの事実について、関係者とともに竹内前知事を東京地裁に公判請求しました。
 公訴事実の要旨は、竹内前知事は、平成二年二月二十八日ごろから平成四年十二月二十二日ごろまでの間、前後七回にわたり、茨城県発注のダム建設、植物園温室の新築等の公共工事に関して、指名競争入札の入札参加者に指名されるなど有利な取り計らいを受けたことに対する謝礼等の趣旨のもとに、間組本田元会長らから現金合計五千五百万円、飛島建設植良元名誉会長らから現金一千万円、清水建設吉野元会長らから現金一千万円、鹿島建設清山元副社長らから現金二千万円、合計九千五百万円のわいろを収受し、本田元会長らはそれぞれこれらのわいろを供与したというものであります。
 その四は、本間俊太郎前宮城県知事に係るいわゆる宮城ルートであります。
 東京地検は、平成五年九月二十七日、本間前知事ほか三名を逮捕し、関係箇所の捜索・差し押さえ、関係者の取り調べなどの捜査を遂げ、本間前知事がほか一名と共謀の上、平成五年一月下旬ごろ、大成建設橋本元副社長らから、宮城県発注の県立癌センター病院本館建築等の公共工事に関して、指名競争入札の入札参加者に指名されるなど有利な取り計らいを受けたことに対する謝礼等の趣旨のもとに、現金二千万円のわいろを収受した事実により、同年十月十八日、本間前知事ほか一名を収賄罪で、大成建設橋本元副社長ほか二名を贈賄罪で、それぞれ東京地裁に公判請求いたしました。
 以上が地方公共団体の首長が関係した汚職事件の捜査処理の状況であります。
 次に、中央政界関係について御説明いたします。
 東京地検は、以上申し上げました大手総合建設会社及び地方公共団体の首長に係る贈収賄事件の捜査の過程で、鹿島建設清山元副社長が、いわゆる埼玉土曜会の告発問題に関し、中村喜四郎衆議院議員に対して現金一千万円を供与した事実を把握し、これが斡旋贈収賄罪に当たる嫌疑が濃厚となったことから、まず、本年三月八日、鹿島建設清山元副社長を再逮捕いたしました。中村議員につきましても、検察当局において、国会議員の地位の重要性や憲法に定められた不逮捕特権の趣旨を十分に尊重し、在宅で捜査を続ける可能性についても慎重に模索いたしましたが、中村議員が出頭を拒否するなどの状況にあり、真相解明の必要上、同日、逮捕状請求を行い、同月十一日、衆議院において、中村議員の逮捕についての許諾の議決がなされましたことから、同日、中村議員をあっせん収賄の事実により逮捕いたしました。そして、関係箇所の捜索・差し押さえ、関係者の取り調べ等の捜査を行った結果、同月二十九日、鹿島建設清山元副社長を斡旋贈賄罪で、本年四月一日、中村議員を斡旋収賄罪で東京地裁に公判請求いたしました。
 公訴事実の要旨は、中村議員は、平成三年七月上旬ころから平成四年一月中旬ころまでの間、前後数回にわたり、鹿島建設清山元副社長から、公正取引委員会における埼玉土曜会の会員による独占禁止法違反事件の調査状況及び告発の見通し等に関する情報を入手した上で、告発等に関する職務を独立して適正に執行すべき職責を有する公正取引委員会委員長らに対し、告発すべきものと思料される場合であっても告発しないように働きかけてもらいたい旨のあっせん方の請託を受けてこれを承諾し、その報酬として、平成四年一月中旬ころ、東京都内において、現金一千万円のわいろを収受し、清山元副社長は、そのわいろを供与したというものであります。
 最後に、以上申し上げました事実以外の事実に関する捜査結果について付言いたします。
 鹿島建設から元国会議員に対し政治団体を経由して、いわゆる迂回献金が行われていたとの報道がなされた件については、贈収賄罪のほか、政治資金規正法違反等の成否についても鋭意捜査を尽くしましたが、何らかの犯罪の嫌疑ありとして訴追するに足りるものを認めることはできませんでした。
 また、三井建設の元役員が、同社から国会議員への献金のために現金を預かり保管中、これを着服、横領したとの事実が判明いたしましたが、これにつきましては、既に被害の全額が弁償されていること、被害会社もあえて処罰を求めていないことなどの諸事情を考慮して、不起訴処分に付しております。
 このほか、東京地検では、本件に関してなされた種々の報道等をも視野に入れつつ、慎重に捜査を続けてまいりましたが、既に公判請求した事実以外には犯罪の嫌疑ありとして訴追するに足りるものは認められませんでした。
 以上が東京地検によるゼネコン汚職事件の捜査処理に関する報告であります。
    ―――――――――――――
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山口鶴男#5
○山口委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成六年度総予算審査のため、本日、参考人として前公正取引委員会委員長梅沢節男君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山口鶴男#6
○山口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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山口鶴男#7
○山口委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山田正彦君。
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山田正彦#8
○山田(正)委員 けさ未明、ペリー国防長官の方で、実は重大なお話があったようであります。北への先制攻撃も開かれたオプションである、そしてまた、日本など関係国独自にその経済制裁も可能である、そのような声明があったようですが、この件については、私の後、北側先生に北朝鮮の問題で詳しく質疑させていもらいたいと思っております。
 ただいま法務大臣、刑事局長から、いわゆるゼネコン汚職事件についての捜査が終結した旨の御報告がございました。私は、私ども政治家にとっても考えなければならないと思うこと、また、検察首脳にとっても今後の捜査において参考にしてもらえれば、そう思うことを二、三質問させていただきたいと思います。
 今の報告では三井建設の元役員について不起訴になった旨述べておりました。新聞等の報道によりますと、元自民党幹事長が、茨城県の緒川ダムの受注に関して、当時の竹内県知事に三井建設に工事させるよう働きかけ、天の声を出させたという事件であります。
 当然私どもは、斡旋収賄罪で立件されるかと思っておりましたが、不起訴に終わってしまいました。これはあくまで新聞報道によることではありますが、私どもの感覚としましては、竹内知事はその供述において、元自民党幹事長から頼まれておったこと、これは認めておったのではないのか。また、三井建設首脳も一千万円が元自民党幹事長に渡ったであろうと思っていた節が見られること。
 なおまた、検察庁においては、当然のことながら関係書類の帳簿類、捜査押収してあったと思いますが、その帳簿類からして、元自民党幹事長に一千万が支出されておったというところをつかんでおったんじゃないか。そして、そのころまでは、実は自分が着服、横領したという三井建設の元役員も、いわば認めておったのではないのか。ことしの一月の二十日になって、どうやら前言を翻したようですが、それまでの捜査の事情、そちらに至るまでの捜査の事情について、刑事局長にどういう状況であったか、まずお聞きしたいと思います。
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則定衛#9
○則定政府委員 お答えします。
 当委員会からの報告の要請がございまして、種々検討いたしました結果、先ほど報告いたしましたとおり、起訴等の処分をしたもの以外に、刑法の贈収賄罪を含み犯罪の嫌疑ありとして訴追するものは見当たらなかったという報告をさせていただいたわけでございまして、それ以上に、今せっかくのお尋ねでございますけれども、起訴されなかった事実に係ります関係者の氏名や、それから捜査の過程、その内容等につきましてお答えすることは、捜査の内容に踏み込むということでございまして、厳に慎むべきことであると心得ておりますので、御容赦願いたいと思います。
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山田正彦#10
○山田(正)委員 このいわゆる元自民党幹事長の嫌疑で、例えば議院における面会証の調査、そこまではやっておったのか、なかったのか、その程度までは答えられませんか。
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則定衛#11
○則定政府委員 重ねて、申しわけございませんけれども、今の内容、その捜査の活動内容ということでございますので、答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
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山田正彦#12
○山田(正)委員 私どもは、当然これだけの情況証拠があれば強制捜査に入る、逮捕して捜査するということが当然だと思っておりましたが、どうやらそれもできなかったようであります。
 ところで、その三井建設の元役員、業務上横領、すなわち一千万は自分が着服したというのですから、少なくともその業務上横領罪で逮捕できなかったものかどうか。着服金額が一千万、こうなりますと、私ども弁護士の長い経験からいたしますと、普通の人でしたら即逮捕されるところじゃないのか、なぜそこまで強制捜査に踏み切らなかったのか、その理由を国民の前に明らかにしていただきたい、そう思っております。
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則定衛#13
○則定政府委員 この三井建設元役員につきましては、今御指摘のように、着服、横領罪ということで検察は立件いたしまして、これを起訴猶予にしております。その場合に、既にその事実が判明いたしましたときの被害の回復の状況でありますとか、あるいは被害会社側の処罰意思の問題等からこの身柄についてどうするか、これらにつきまして判断したものと思いますけれども、いわば原状回復がなされているといった点などから、あえて身柄の措置はとらなかったものというふうに理解しておるわけでございます。
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山田正彦#14
○山田(正)委員 泥棒が盗んだ金を返したからといって、それで泥棒の罪が免れるということはありませんです。もう多分、すべての方が御承知だと思います。そうであれば、この業務上横領罪が親告罪、告訴を取り消したということであれば考えられますが、これは親告罪でもございません。そしてかなりの金額、一千万という金額を横領しておって、それを返したからといって、すなわちもう弁済は済んでいる、会社側もこれを処罰してくれという意思がない、これでそう考えるのは、私は大変おかしいのじゃないか、国民としては納得できないのじゃないか。
 また、強いて考えるならば、あの時点で三井建設の元役員が、自分が着服、横領しておったのだと言い始めた。彼は、長い間業界の業務役というのですか、いわゆる裏金、献金を処理してきておったという人物であったとしたら、長い間ですから信用もあったと思うのです。その方が、この件に関してだけは、一千万円もの大金を着服、横領した、これは何とも我々国民としては不自然な話に映るわけです。
 やはり、これについてはそういった事情もあり、また一千万円という多額の着服金ということもあり、そうであったら私どもの常識からすれば、当然これは逮捕、強制捜査、そして検察庁としても十分追ってきたいわば緒川ダム事件についての一つの決着を図ろう、そういうところにいくはずだと思うのですが、もう一度則定局長、その件について。
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則定衛#15
○則定政府委員 重ねてのお尋ねでございますけれども、検察といたしましては、事案に即して必要なもろもろの捜査態勢をしき、また身柄等についての扱いについても、その具体的な案件の捜査処理にふさわしい方途を選択したということを申し上げられるわけでございまして、その具体的な中身について答弁するということは、捜査の秘密ということで御理解いただきたいと思っておるわけでございます。
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山田正彦#16
○山田(正)委員 刑事局長のお話を聞いておってもなかなか納得できないのでございますが、私は、この三井建設が一千万円もの着服、仮にそれが本当だとして、着服、横領されていながら、それを処罰したくないという態度そのものが、いわゆるゼネコン体質、政治家との癒着といいますか、それを端的にあらわしているものじゃないか、そう思えてならないわけであります。
 そこで、実は、なかなか本当のこと、実際のことが聞けないようでございまして、私は、この予算委員会において、三井建設の首脳、また着服、横領した元役員、これを国会に証人として喚問していただいて徹底的にその事実の究明を図っていただきたい、そう思うところでありますが……
ヤジそれは要求してもいいのだけれども、この国会……ヤジちょっと話を聞いて。この国会において予算の審議を一日も早く上げなければならない。ところが、いつまでも予算の審議をやらずに、こういうことをぐだぐだぐだぐだと細川さんの事件以来やっていること、これを考えますと、私は、今回は予算審議を先行してもらうために遠慮させていただきたい、そう思っております。ヤジ
 先ほどの刑事局長の報告にも少し触れておりましたが、鹿島建設から元国会議員、元自民党の郵政相のことだと思いますが、四千万円が国民政治協会、それから自民党、そして本人と、いわゆる迂回献金がなされた件であります。
 これは、もともと東京タワーを経営している日本電波塔株式会社が芝公園内で高層ビルを建設するに当たって、厳しく法規制されるところを、当時官房副長官であった元郵政相が建設省に働きかけ、局長通達でできるようになった謝礼として同人に渡されたお金であります。
 まずは、これがなぜ斡旋収賄罪にならないのか、刑事局長にお聞きしたいと思います。
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則定衛#17
○則定政府委員 これまた、私ども検察から報告を受けておりますのは、一連の各種報道等いろいろ具体的に取りざたされておりましたので、それらも視野に入れて必要な捜査を尽くしたということでございまして、いずれも先ほど御報告いたしましたように、これまで起訴した分以外に起訴すべきものは見当たらなかった、こういうことでございます。
 したがいまして、起訴されなかったものにかかわります内容について、関係者の氏名等を含めましてこの場で明らかにするということはいたしかねますので、その点につきましても御了解いただければと思っております。
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山田正彦#18
○山田(正)委員 仮にそういう贈収賄事件、斡旋収賄罪が立件できないとしても、これは政治資金規正法二十二条の二、これに実質的に違反する行為であるとはとられませんか、刑事局長。
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則定衛#19
○則定政府委員 その点につきましても、内容に立ち入ることでございますので、法務当局から答弁するのは差し控えさせていただきたいと思っております。
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山田正彦#20
○山田(正)委員 どうやらなかなか刑事事件としての立件は難しいということであります。
 ところが、今私どもは新しい政治改革を志しているところでありまして、その中で政治資金規正法、例えば新しい党の政治資金団体の受け入れ、そして党、さらに個人にと、企業献金の場合に非常に明らかでありますが、いわばそれを免れる行為として、抜け道として同じようなことが考えられないのかどうか。いわば政治資金規正法のあり方という問題、殊に新しい選挙制度になってからのもの、それにも関連することではないかと思われますので、自治大臣にひとつこの点をお聞かせ願いたいと思います。
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佐野徹治#21
○佐野(徹)政府委員 このたび成立いたしました政治資金規正法、新しい改正法でございますけれども、この改正法におきましては、企業等の団体献金は政党、政治資金団体それから資金管理団体以外のものに対しましては一切禁止することとされ、制限が強化されたところでございます。
 お話のございました、一たん政党に献金されたものが政党を通じて政治家の関係政治団体等に対して配分される場合についてのお尋ねであろうと思いますけれども、これは基本的には政党運営にかかわる問題であると考えておりまして、政党から政治家の関係政治団体等に対して支出された事実は政党の収支報告書に記載され、国民の前に公開されるものでございまして、そのあり方についての当否は国民の判断にゆだねることとされたところでございます。
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山田正彦#22
○山田(正)委員 ゼネコン汚職の報道について最高検の中津川総務部長が、関係者への直接取材や捜査着手を予告するような記事が逃亡や証拠隠滅、人権侵害につながることがある、そういうことを言っておりますが、マスコミの過熱した報道合戦が捜査の侵害になれば大変であります。報道の自由とも絡んで大変難しい問題ですが、やはりこの件について法務大臣にお答えいただければと思います。
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中井洽#23
○中井国務大臣 過日の法務委員会等におきましてもそういった御質疑がなされたわけでございますけれども、マスコミはマスコミで報道の自由また国民の知る権利、これに基づいて膨大な人員を投入して事件をいろいろな意味で調査をして報道されておられるんであろうか、このように考えておりまして、法務大臣としてこれらの報道についてあるいは報道姿勢について、意見やあるいは感想を申し述べるということにつきましては差し控えさせていただきたい。
 ただ、被疑者とされた人あるいは容疑者と目された人たちの人権問題ということについても十分配慮されてほしい、このことは法務大臣としてだけじゃなしに一個人としても感じておるところであります。
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山田正彦#24
○山田(正)委員 警察庁の刑事局長にお聞きいたします。
 愛知県警において今奥田副知事がゼネコン汚職で逮捕されていますが、事実究明のため、これはとことん頑張っていただきたいと思っております。今、私の手元の三月十日の日経新聞の記事に、大阪の天王寺区役所庁舎の建設工事が、事前に同社に寄せられていた談合情報どおり共同企業体が受注したとなっています。このような記事は枚挙にいとまがありません。ほとんどの公共工事が談今されていると言われております。
 私の認識では、それを取り締まる側にある警察が、談合があっても贈収賄の疑いかなければそのまま放置しているのではないのかと見受けられます。このままでは幾ら入札制度を指名入札制度から公開入札に変えていったとしても、取り締まりがしつかりしていなければ一緒だと考えております。警察として本腰を入れてこのような談合事件、そういったものに取り組む意向があるかどうか、お聞きしたいと思います。
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垣見隆#25
○垣見政府委員 お答えいたします。
 警察といたしましては、刑罰法令に触れる談合につきましてはこれまでも所要の捜査を行ってきたところでございますが、今後とも厳正に対処いたしたいと考えております。
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山田正彦#26
○山田(正)委員 さて、まだいろいろお聞きしたかったんですが、時間が参りました。ゼネコン汚職について厳しい取り締まりをお願いいたしましたが、社会的にゼネコンも悪の権化みたいに言われてまいりました。しかし、中には黙々とまじめに働いている人が数多くおります。また、下請、孫請、その他生業のためにも頑張っている中小、小さい零細な土木建築会社もいっぱいおるわけであります。この人たちが日本の社会資本の充実を下で支えているという現実、このようなことからもこの人たちのことを考え、一日も早くこのような疑惑、汚職がなくなるようお願い申し上げます。
 最後に、総理大臣に、改革を志す羽田政権としてこのようなゼネコン汚職に対する取り組みについてお聞かせ願いたいと思います。
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羽田孜#27
○羽田内閣総理大臣 今お話がありましたように、公共事業あるいはそれに携わる人たち、これは本当は国民の福利増進、このために大変大きな役割を果たしてきている人たちであろうというふうに思います。また、公共事業というのは、これは公のものでありますから、もう申し上げるまでもなく、これは信頼性というものあるいは透明性というものがなければならないということでありまして、相次ぐ不祥事の発生というものに対しては本当に遺憾に思うところであります。
 このために、本年一月には「公共事業の入札・契約手続の改善に関する行動計画」、これを政府として策定したところでございまして、現在それに基づいて一般競争方式の本格的な採用、これを初めとする入札・契約制度の抜本的な改革や、独占禁止法の厳正な運用などに取り組んでおるところでございまして、入札談合などの不正の根絶のためにその着実な実施を図っていくということで、これから公共事業に対する信頼というものを
高める必要があろうというふうに考えております。
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山田正彦#28
○山田(正)委員 どうもありがとうございまし
 た。
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山口鶴男#29
○山口委員長 この際、北側一雄君から関連質疑の申し出があります。山田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。北側一雄君。
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