法務委員会

1995-06-07 衆議院 全233発言

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会議録情報#0
平成七年六月七日(水曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 金子原二郎君
   理事 斉藤斗志二君 理事 志賀  節君
   理事 中島洋次郎君 理事 冬柴 鐵三君
   理事 山本  拓君 理事 佐々木秀典君
   理事 枝野 幸男君
      梶山 静六君    塩川正十郎君
      島村 宜伸君    橘 康太郎君
      横内 正明君    倉田 栄喜君
      左藤  恵君    富田 茂之君
      山田 正彦君    坂上 富男君
      細川 律夫君    正森 成二君
      小森 龍邦君    太田 誠一君
 出席国務大臣
        法 務 大 臣 前田 勲男君
 出席政府委員
        法務大臣官房長 原田 明夫君
        法務省民事局長 濱崎 恭生君
        法務省刑事局長 則定  衛君
        法務省矯正局長 松田  昇君
        法務省人権擁護
        局長      筧  康生君
        法務省入国管理
        局長      塚田 千裕君
        公安調査庁長官 緒方 重威君
 委員外の出席者
        警察庁長官官房
        総務課長    黒澤 正和君
        警察庁刑事局刑
        事企画課長   篠原 弘志君
        総務庁長官官房
        地域改善対策室
        長       炭谷  茂君
        国税庁課税部法
        人税課長    大村 雅基君
        文部省初等中等
        教育局小学校課
        長       上杉 道世君
        文化庁文化部宗
        務課長     中根 孝司君
        厚生省薬務局安
        全課長     植木 明広君
        厚生省児童家庭
        局企画課長   吉岡 大忠君
        農林水産省経済
        局農業協同組合
        課長      米田  実君
        通商産業省基礎
        産業局総務課化
        学兵器・麻薬原
        料等規制対策室
        長       掛林  誠君
        建設省住宅局建
        築指導課長   那珂  正君
        消防庁危険物規
        制課長     桑原 隆広君
        最高裁判所事務
        総局民事局長  石垣 君雄君
        最高裁判所事務
        総局刑事局長  高橋 省吾君
        法務委員会調査
        室長      河田 勝夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十六日
 辞任         補欠選任
  梶山 静六君     佐藤 孝行君
  倉田 栄喜君     平田 米男君
同日
 辞任         補欠選任
  佐藤 孝行君     梶山 静六君
  平田 米男君     倉田 栄喜君
六月七日
 辞任         補欠選任
  武藤 嘉文君     横内 正明君
同日
 辞任         補欠選任
  横内 正明君     武藤 嘉文君
    ―――――――――――――
五月十六日
 夫婦同姓別姓の選択を可能にする民法等の改正
 に関する請願(北沢清功君紹介)(第一〇七三
 号)
同月二十三日
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償のための法
 制定に関する請願(秋葉忠利君紹介)(第一一
 五三号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第一一五四号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一一五五号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第一一五六号)
 同(志位和夫君紹介)(第一一五七号)
 同(寺前巖君紹介)(第一一五八号)
 同(中島武敏君紹介)(第一一五九号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第一一六〇号)
 同(東中光雄君紹介)(第一一六一号)
 同(不破哲三君紹介)(第一一六二号)
 同(藤田スミ君紹介)(第一一六三号)
 同(古堅実吉君紹介)(第一一六四号)
 同(堀込征雄君紹介)(第一一六五号)
 同(正森成二君紹介)(第一一六六号)
 同(松本善明君紹介)(第一一六七号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第一一六八号)
 同(山原健二郎君紹介)(第一一六九号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一一七〇号)
同月三十日
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償のための法
 制定に関する請願(遠藤登君紹介)(第一三六
 二号)
 同(岡崎宏美君紹介)(第一三六三号)
 同(金田誠一君紹介)(第一三六四号)
 同(北沢清功君紹介)(第一三六五号)
 同(中西績介君紹介)(第一三六六号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第一三六七号)
 同(鉢呂吉雄君紹介)(第一三六八号)
 同(不破哲三君紹介)(第一三六九号)
 同(松本善明君紹介)(第一三七〇号)
 同(北沢清功君紹介)(第一四〇六号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第一四〇七号)
 同(松本龍君紹介)(第一四〇八号)
 同(池田隆一君紹介)(第一四一五号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第一四一六号)
 同(北沢清功君紹介)(第一四一七号)
 同(左近正男君紹介)(第一四一八号)
 同(関山信之君紹介)(第一四一九号)
 同(永井哲男君紹介)(第一四二〇号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第一四二一号)
 同(濱田健一君紹介)(第一四二二号)
 同(細川律夫君紹介)(第一四二三号)
 同(山原健二郎君紹介)(第一四三四号)
 同(五島正規君紹介)(第一四六一号)
 同(坂上富男君紹介)(第一四六二号)
六月一日
 法律扶助に関する基本法の制定と財政措置の拡
 充強化に関する請願(井出正一君紹介)(第一
 五九七号)
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償のための法
 制定に関する請願(山花貞夫君紹介)(第一五
 九八号)
同月六日
 治安維持法犠牲者に対する国家賠償のための法
 制定に関する請願(和田貞夫君紹介)(第一八
 六一号)
 同(和田貞夫君紹介)(第一九四五号)
同月七日
 法務局、更生保護官署及び入国管理官署の増員
 に関する請願(正森成二君紹介)(第二〇一八
 号)
 同(岩佐恵美君紹介)(第二〇七〇号)
 同(穀田惠二君紹介)(第二〇七一号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第二〇七二号)
 同(志位和夫君紹介)(第二〇七三号)
 同(寺前巖君紹介)(第二〇七四号)
 同(中島武敏君紹介)(第二〇七五号)
 同(東中光雄君紹介)(第二〇七六号)
 同(不破哲三君紹介)(第二〇七七号)
 同(藤田スミ君紹介)(第二〇七八号)
 同(冬柴鐵三君紹介)(第二〇七九号)
 同(古堅実吉君紹介)(第二〇八〇号)
 同(正森成二君紹介)(第二〇八一号)
 同(松本善明君紹介)(第二〇八二号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第二〇八三号)
 同(山原健二郎君紹介)(第二〇八四号)
 同(吉井英勝君紹介)(第二〇八五号)
 同(佐々木秀典君紹介)(第二二三七号)
 同(冬柴鐵三君紹介)(第二二三八号)
 同(細川律夫君紹介)(第二二三九号)
 同(佐々木秀典君紹介)(第二三〇七号)
 同(坂上富男君紹介)(第二三〇八号)
 同(冬柴鐵三君紹介)(第二三〇九号)
 同(細川律夫君紹介)(第二三一〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
五月九日
 法務局職員の増員に関する陳情書
 (第一
 七三号)
 法律扶助に関する基本法の制定と財政措置の拡
 充強化に関する陳情書
 (第一七四号)
六月六日
 法律扶助に関する基本法の制定と財政措置の拡
 充強化に関する陳情書
 (第二五五号
 )
 法務局職員の増員に関する陳情書
 (第二五六号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国
 内治安、人権擁護に関する件
     ――――◇―――――
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金子原二郎#1
○金子委員長 これより会議を開きます。
 裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件について調査を進めます。
 本日は、特に地下鉄サリン事件等オウム真理教関係事件を中心に調査を進めます。
 まず、法務大臣から、地下鉄サリン事件等オウム真理教関係事件の検察庁における捜査処理に関する報告を求めることといたします。前田法務大臣。
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前田勲男#2
○前田国務大臣 このたび、本委員会より、地下鉄サリン事件等オウム真理教関係者による一連の不法事犯に関する検察庁のこれまでの捜査処理等について報告されたい旨の御要請を受けましたので、法令の許す範囲内で御報告を申し上げます。
 地下鉄サリン事件は、サリンという猛毒ガスによって通勤途上等の一般市民を多数無差別に殺傷したという、我が国の犯罪史上例を見ない残虐きわまりない犯罪であり、国民に多大の脅威と不安を与えるとともに、治安の根底を揺るがしかねない極めて悪質かつ重大な事件であります。また、現在解明されつつあるオウム真理教関係の一連の不法事犯も、我が国の法秩序に挑戦する極めて重大かつ悪質なものであります。検察当局におきましては、地下鉄サリン事件の発生当日、東京地方検察庁に異例の捜査本部を設置したほか、関係各検察庁においても十分な捜査態勢を整え、最高検察庁を初めとする上級庁の指揮・指導のもとに、第一次捜査機関として捜査に当たっている警察当局との緊密な連携を保ちつつ、鋭意捜査を行ってきたところであります。
 地下鉄サリン事件については、本年五月十六日以降、警視庁においてオウム真理教代表者麻原彰晃こと松本智津夫ら多数の被疑者を順次逮捕し、東京地方検察庁においては、同月十七日以降、右松本ほか三十三名の送致を受け、捜査を行ってきたところでありますが、昨六月六日、このうち七名を地下鉄サリン事件に関する殺人罪及び同未遂罪で、九名をサリンの生成等に関する殺人予備罪で公判請求いたしました。
 また、オウム真理教関係のその他の事件につきましても、各地の関係検察庁において本年三月以降、警察から送致を受けて、鋭意捜査処理を行っておりますが、六月六日までに、逮捕監禁罪、営利略取罪等で延べ約九十名を公判請求いたしました。
 検察当局は、今後とも、地下鉄サリン事件を初めとする一連の不法事犯の全容解明と厳正な処分を求める国民の負託にこたえるべく、全力を傾注していくものと承知しております。
 捜査処理の具体的内容等につきましては、引き続き政府委員から御説明を申し上げます。
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金子原二郎#3
○金子委員長 引き続き、刑事局長から捜査処理の具体的状況について報告を求めることといたします。則定刑事局長。
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則定衛#4
○則定政府委員 引き続きまして、捜査処理の具体的内容等について御説明いたします。
 第一は、オウム真理教関係者による事件の捜査処理の概況についてであります。
 検察当局がオウム真理教関係者によるものと把握している事件につきましては、地下鉄サリン事件が発生した本年三月二十日以降、六月六日までの間、東京地方検察庁ほか三十数庁において、延べ三百名以上の人員を受理しております。
 このうち、六月六日までに、延べ約九十名を公判請求しております。その内訳は、別表のとおりであり、主な罪名は、殺人、殺人未遂、殺人予備、逮捕監禁、営利略取等であります。
 第二は、主な事件の具体的な捜査処理状況についてであります。
 その一は、地下鉄サリン事件についてであります。
 東京地検におきましては、地下鉄サリン事件に関し、本年五月十七日以降、殺人及び殺人未遂の被疑事実で麻原彰晃こと松本智津夫ほか三十三名の送致を受けました。同事件につきましては、その全容の解明に向けて現在なお捜査中でありますが、これまでの捜査の結果、松本智津夫ら多数の者は、共謀の上、山梨県西八代郡上九一色村所在のオウム真理教施設内にサリン製造設備を設け、原材料等を購入して、同施設内においてサリンを生成していたものであり、地下鉄サリン事件は、こうして生成されたサリンを、松本智津夫の指示を受けた者が地下鉄内で発散させて敢行したものであることが判明いたしました。そこで、東京地検におきましては、六月六日、地下鉄サリン事件の謀議及び実行行為に関与した松本智津夫ら七名については殺人罪及び同未遂罪で、また、地下鉄サリン事件の謀議及び実行行為への直接の関与は認められないものの不特定多数の者の殺害を目的としたサリン生成等に関与していた九名については殺人予備罪で、それぞれ東京地方裁判所に公判請求いたしました。
 殺人罪及び同未遂罪の公訴事実の要旨は、麻原彰晃こと松本智津夫ら七名は、ほか多数の者と共謀の上、いずれも東京都内の営団地下鉄霞ケ関駅に停車する同地下鉄の電車内にサリンを発散させて不特定多数の乗客等を殺害しようと企て、上九一色村の教団施設内においてサリンを生成した上、本年三月二十日午前八時ころ、東京都内を走行中の営団地下鉄日比谷線、千代田線及び丸ノ内線の電車内計五カ所において、床に置いたサリン在中のナイロン・ポリエチレン袋を先端をとがらせた傘で突き刺し、サリンを漏出気化させて電車内等に発散させ、各電車内またはその停車駅構内等において、多数の乗客、営団地下鉄職員らをしてサリンガスを吸引させるなどし、よって、十一名をサリン中毒により死亡させて殺害するとともに、千百六十八名に対してサリン中毒症の傷害を負わせたが、殺害の目的を遂げなかったというものであります。
 殺人予備罪の公訴事実の要旨は、森脇佳子ら二名は、麻原彰晃こと松本智津夫らと共謀の上、サリンを生成し、これを発散させて不特定多数の者を殺害する目的で、平成五年十二月下旬ころから同六年二月中旬ごろまでの間、上九一色村の教団施設において、五塩化燐、弗化ナトリウム、イソプロビルアルコール等を用いて、サリン約二十キログラムを生成し、また、渡部和実ら七名は、麻原彰晃こと松本智津夫らと共謀の上、同じ目的で、同五年十一月ころから同六年十二月下旬ころまでの間、同教団施設等において、サリン生成化学プラントを設計・完成させ、サリン生成原料を同プラントに投入して作動させてサリンの生成を企て、それぞれ殺人の予備をしたというものであります。
 なお、地下鉄サリン事件に関しましては、なお相当数の被疑者を勾留して捜査中であり、近日中にさらに処分がなされる予定であると承知しております。
 その二は、逮捕監禁事件等についてであります。
 主な事件の公訴事実の要旨は、上九一色村の教団施設等において、教団を脱退して自宅に帰ることを希望した女性信者に対して、頭部等を多数回殴打するなどの暴行を加えた上、麻酔剤等の薬物を注射して意識障害状態に陥らせるなどして、同教団施設及び付近に設置されたコンテナ内に監禁したというもの、山梨県内の駐車場において、女性信者に対し、背部及び両足を抱きかかえるなどして自動車内に押し込んだ上、上九一色村の教団施設に監禁したというもの、東京都内の路上において、教団信者の長女に対し、背後から羽交い締めにするなどして自動車内に引きずり込んで逮捕した上、同女を上九一色村の教団施設等に監禁したというものなどであります。
 その三は、営利略取等事件についてであります。
 主な事件の公訴事実の要旨は、教団信者の実父から多額の全員を提供させたり、同人の預金等を不法に領得するため、同人を略取してその行動を制約しようと考え、宮崎県内において、就寝中の同人に対し、薬物を用いて半昏睡状態に陥れた上、自動車内に押し込み、上九一色村の教団施設に連れ込んで略取したというものなどであります。
 そのほかに公判請求した事件としては、車両に隠匿していた小銃部品を他の車両に積みかえてさらに隠匿する目的で、東京都内の建物内駐車場にみだりに立ち入ったという建造物侵入事件、教団が被害者であるように装う目的で、松本智津夫が代表者である東京都内の会社店舗内に、点火した火炎瓶を投てきして発火炎上させたという火炎びんの使用等の処罰に関する法律違反事件、いわゆる公証役場事務長逮捕監禁事件の犯人を石川県内のホテル客室及び貸し別荘等に宿泊させてかくまい、あるいは、その間、婦人用かつら等を供与して変装させ、さらに同人の顔面に整形手術を施してその容貌を変えるなどしたという犯人蔵匿・隠避事件、上九一色村の教団施設等で発生した監禁事件等の犯人に同施設内の秘密地下室を隠匿場所として使用させるなどしたという犯人蔵匿事件、教団顧問弁護士が、東京都内において、記者会見を行い、山梨県内の会社社長が上九一色村の教団施設にサリン等の毒ガスを噴霧していたとして、同人を殺人未遂罪で告訴した告訴状写しを配布した上、同人経営の会社から継続的に毒ガスが噴霧されていることが確認されているなどと発言し、公然、内容虚偽の事実を摘示したという名誉毀損事件などがあります。
 以上が、主な事件の具体的な捜査処理状況であります。
 警視庁を初めとする警察当局においては、オウム真理教にかかわると思われる各般の事件について、捜査を進めているものと承知しておりますので、各地の関係検察庁におきましては、今後とも相当数の事件を受理し、捜査処理を行うことになるものと思われます。検察当局としては、事案の全容を解明し、法と証拠に基づき厳正な処分を行うため、引き続き、万全の態勢で捜査処理を行っていくものと承知しております。
 以上が、地下鉄サリン事件等オウム真理教関係事件の検察庁における捜査処理に関する報告でございます。
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金子原二郎#5
○金子委員長 以上で報告は終了いたしました。
    —————————————
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金子原二郎#6
○金子委員長 この際、お諮りいたします。
 本日、最高裁判所石垣民事局長、高橋刑事局長から出席説明の要求がありますので、これを承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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金子原二郎#7
○金子委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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金子原二郎#8
○金子委員長 それでは、質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中島洋次郎君。
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中島洋次郎#9
○中島(洋)委員 中島でございます。オウム真理教の関連について順次御質問をさせていただきたいと思います。
 やはり起訴というのは、司法手続上の大きな節目を迎えたと言えると思います。これまでは疑いがあるとして警察、捜査当局に調べられていたわけでありますが、これを検察庁が十分有罪にたえられる確証がありということで起訴に踏み切ったということでありますので、これは大きな前進といいますか、節目を迎えたと思うわけでございます。
 また、国民の関心も大変高いのですが、これまで国民がマスコミ等を通して得ている情報というのは、やはり警察の非公式情報が多かった。私は、こうした節目節目をとらえて公式の情報というのを国民にきちんと知らしめていただく必要があるのではないかと思っております。
 そこで、まず第一に、これは聞くまでもないかもしれませんが、起訴、公判を請求するという以上、法務、検察の側には十分有罪を立証し得る証拠また供述が得られているということであると思いますが、その辺の有罪を得られるという確証の自信のほどをまずお聞きしておきたいと思います。
 というのも、伝えられているところでは、麻原教祖自身も黙秘をしておる、また製造グルーブの最高責任者と言われる幹部も殺されているという状況の中で、検察が国民世論を意識する余り、公判請求をちょっと急いたのではないかという心配をする声も国民の中にはあるように聞いております。そこら辺の確証のほどをお聞かせ願いたいと思います。
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則定衛#10
○則定政府委員 検察といたしましては、従来から、有罪の判決が得られる高度の蓋然性があるというものにつきまして正式に公判請求をしておるわけでございます。
 本件オウム関連事件、特に地下鉄サリン事件というものは、極めて重大事件であるということで強い関心を引いておるわけでございますけれども、検察処理といたしましては、従来の一般的な検察処理方針に基づきまして、つまり高度の有罪判決の得られる蓋然性があるという確信のもとに今回起訴に踏み切ったものと考えておるわけでございまして、各被疑者の取り調べに対する対応ぶりというものがいろいろ取りざたされておりますけれども、総合的に関係証拠を的確に判断して、今申しました方針のもとで公判請求したと承知しております。
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中島洋次郎#11
○中島(洋)委員 国民は、今回のこれだけの大事件、どのような罪で、そしてどのように罰せられるか、大変に大きな関心があると思います。今回、七人が殺人または殺人未遂、殺人というのは極刑を含む罪名でありますので、そういった今回の公判請求の罪名も大きな意味を持つかと思います。
 今回の起訴、捜査はまだ続いているということでありますが、今後、殺人、殺人未遂に加えてほかの罪名が問われていく可能性があるのかどうかにつきましても、ちょっと見通し等をお聞かせ願えればと思います。
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則定衛#12
○則定政府委員 オウム関連事件の捜査、昨日の地下鉄サリン事件の起訴というのが一つの大きなステップではございますけれども、オウム関連の事件として考えられるものはまだ幾つかあるわけでございます。
 したがいまして、捜査当局におきましては、それらの事案について今後鋭意捜査を続行するわけでございますので、どういう罪名の適用になるか、それぞれの事案に即した罰条が適用されるということで、なお新しい罪名ということもございましょうし、それから現に殺人、殺人未遂等でなお勾留、取り調べ中という者もおるわけでございますので、各種の罰則がそれぞれの事案に対応して適用されるというふうに理解しております。
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中島洋次郎#13
○中島(洋)委員 さらなる追及、また罪の追及が行われるということで理解しました。
 次に、宗教法人法の関連でちょっと質問しておきたいのですが、宗教法人法の関連の解散というのが政府の中でも議論されているというふうに聞いております。この際、他の省庁においてはこれを請求する証拠を用意するだけの能力に欠ける点があるのではないかというふうに言われております。こうした際におきまして、検察が主体となってこの法律による解散請求をすべきではないかと思いますが、その点、所見をお聞かせ願いたいと思います。
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前田勲男#14
○前田国務大臣 宗教法人の解散請求でございますが、検察当局は昨日、オウム真理教代表の麻原彰晃こと松本智津夫らを殺人罪、同未遂罪で公判請求したところでございますが、この起訴を踏まえまして、検察官におきましても、宗教法人法第八十一条一項に基づきまして宗教法人の解散命令請求を行うことといたしました。
 なお、そのための必要な事柄について検討を開始したところでございます。
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中島洋次郎#15
○中島(洋)委員 それでは、以前、文部大臣は起訴時点での申請ということを発言されたことがあります。それがさまざまな証拠書類等の関係でなかなかその時期がわからなくなっている。
 そこで、法務大臣にその請求のめどというのをちょっとお聞かせ願いたいと思います。
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前田勲男#16
○前田国務大臣 この解散請求につきまして、文部大臣とも緊密な連携をとっておるところでもございますが、所管庁である東京都知事におかれましても解散命令請求を行う意向であると伺っております。
 検察当局におきましては、所管官庁等々の関係機関と協力して、できるだけ早期に解散命令請求を行うべく鋭意努力をしてまいるところでございますが、いずれにいたしましても、司法、裁判所の判断を待つわけでございまして、今後オウム真理教側の裁判戦術等々ございまして、起訴をもって即刻というような報道も一部ございましたが、ある一定の必要な時間はちょうだいをしなければならない、かように考えておるところでございます。
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中島洋次郎#17
○中島(洋)委員 よくわかるのでありますが、これはなるべく早く、早急な対応が国民の間から求められている問題であると思います。
 もう一点、宗教法人法の関連で、これは宗教法人法では、解散をさせた場合でも任意団体としては残るというふうに理解しておりますが、それでよろしいのでしょうか。
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則定衛#18
○則定政府委員 お尋ねのとおりでございまして、宗教法人の解散命令が確定いたしますと、宗教法人としての法人格はもちろん否定されるわけでございまして、裁判所から選任されました清算人より清算手続が開始されまして、残余財産の処分が行われます、ただ、信者による宗教活動そのものが禁止されるわけではございませんので、いわゆる任意団体としての活動をすることは可能であると考えられております。
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中島洋次郎#19
○中島(洋)委員 わかりました。宗教法人法の解散請求もこれは急がれると思いますが、その宗教法人法だけではこの団体の活動規制が十分できないという面もこれはあるのであるということを確認しておきたいと思います。
 先ほど刑事局長、これからこの七人以外にもさまざまな捜査をしていくし、この七人についても新たな罪が出てくる可能性があるというふうにおっしゃいました。私もその捜査は見守っていきたいと思いますし、そういった個別の事件の追及ということ、これは大変大事であります。ただ、その一方で、個別の事件だけではなく全体像というものをはっきりさせて、その全体の犯罪組織に網をかけていくということもこれは求められている、必要であると思うわけでございます。
 今回、犯罪の意図はまだはっきりとしていないようでありますが、みずから予言を実現するため等の理由で最終戦争をしかけて、日本の領土内でオウム国家といったものをつくり上げようという意図があったとするならば、これは明らかに一般の殺人事件等とは異なると思うわけでございます。
 言われているような破防法等の適用は、これは刑事局長も前からおっしゃっているとおり、証拠に基づいて慎重に判断することは当然であると思います。ただ、その一方で、現在ある法律の中におきましては、反社会的な行為を繰り返す団体の活動を規制するのに有効な法令というのはこの破防法ぐらいしかないというのも、これは現実であると思うのですが、それについての御所見を伺いたいと思います。
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緒方重威#20
○緒方政府委員 オウム真理教をめぐります一連の事件は、いろいろな形で行われているところでございます。これについては、やはり各種の法令を多角的に適用しまして、あらゆる観点から規制していくという対応が必要ではなかろうか、かように考えております。しかし、その中にありまして、破防法による団体規制もその一環として有効な手段であるというふうに考えている次第でございます。
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中島洋次郎#21
○中島(洋)委員 この破防法と宗教法人法との関連で一点だけ確認しておきたいのですが、仮に宗教法人法による解散請求というものと破防法による解散請求というもの、これが両方とも行われるということが法律的に問題があるのではないかという声が一部にあるというふうに聞いていますが、私は、これは全く別の法律で、もし仮に両方が行われたとしても、何ら法律上問題はないというふうに理解しておりますが、それについてお聞かせ願いたいと思います。
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則定衛#22
○則定政府委員 宗教法人法による解散命令請求と破防法による解散指定との関係でございますけれども、前者の宗教法人法による解散命令請求は、宗教法人という制度が乱用されて宗教法人の活動あるいは行為が公益を害し、法人格を認める実質的意義を有しない場合等に法人格を剥奪することを目的としておるわけでございますが、これに対しまして、破防法による解散の指定は、団体の活動として暴力主義的破壊活動を行った団体が継続または反復して将来さらに団体の活動として暴力主義的破壊活動を行うおそれがあると認めるに足りる十分な理由があります場合などに、当該団体の役職員、構成員であった者に対し、団体のためにする行為を禁止することを主たる目的としているわけでございます。
 したがいまして、その要件、効果が今申しましたように異なるわけでございますので、宗教法人法による解散命令請求と破防法による解散指定請求が併存いたしましても、法律上問題はないものと考えております。
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中島洋次郎#23
○中島(洋)委員 この二法、全く性質も違う。たとえ解散請求、両方が行われても何ら問題ないということを確認いたしました。
 そこで、ちょっと破防法の方についてさらに関連して質問をさせていただきたいと思います。
 これまで刑事局長及び公安調査庁長官の答弁の中では、この破防法の適用というのは、検察、警察の捜査を待って適用の可否を判断するということを答弁されておりますが、そもそもこの破防法というのは捜査の過程においては適用できないような仕組みになっておるのかどうか、その点をちょっとお聞かせ願いたいと思います。
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緒方重威#24
○緒方政府委員 委員御承知のとおり、警察、検察の捜査は、犯罪を行った個人の責任を追及するものでございます。一方、公安調査庁の調査は、こういった犯罪を行った個人が所属する団体の団体責任を追及するために機能しているものでございます。この両者の関係というのは、いわば表裏一体の関係にあるというふうに受けとめておりますので、同じような結論で処理することが具体的には望ましい、かように考えでございます。
 しかし、委員が御質問のように、捜査の過程では破防法の適用はできないのか、そういう仕組みになっているのかという御質問でございますと、必ずしも公安調査庁が捜査の過程において破防法を適用してはならないという法律上の制約はございません。
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中島洋次郎#25
○中島(洋)委員 こうした団体規制において有効な法律が、現在においては破防法くらいしかない、さらに、捜査の過程において適用できないというものでもないというお答えと理解しました。
 もう一点お聞かせ願いたいのですが、先ほど宗教法人法について法務大臣は、多少時間が欲しいということをおっしゃいました。今度は破防法について、ちょっと長官にもできればお聞かせ願いたいのですが、今おっしゃったように、捜査と関連はあるのだけれども直接結びつくものでもないということであるとするならば、一部に言われているような、適用の可否の判断をするという時期は、必ずしも初公判あるいは公判ですべての証拠が出そろった後というような時期を待つ必要もないのではないかと判断する場合に、個人の罪名を問う証拠と団体の解散のための証拠というのは、またある程度違うのではないかというふうにも思うのですが、初公判等を待たないと判断できないのか、その辺の時期について、もしお聞かせ願えればお答えを願いたいと思います。
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緒方重威#26
○緒方政府委員 時期についてお尋ねでございますが、明確な時期については現時点では答弁を差し控えさせていただきたい、かように思っております。と申しますのは、現在一連の事件につきまして警察、検察においてなお捜査を進めているところでございます。六月六日の起訴をもって全部が終わったというわけではございませんで、まだこれからいろいろな点について捜査を進めていくという段階にある、かように理解しておるところでございます。また、公安調査庁といたしましても独自に調査を現在進めているところでございます。
 かような次第でございまして、まことに申しわけなく思いますが、まだ捜査過程、調査過程でありますので、時期についていつかということ、いつ結論を出すのかということについてはお答えしにくいことを御理解いただきたい、かように思っている次第でございます。
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中島洋次郎#27
○中島(洋)委員 ただ、これも先ほどの宗教法人法のときにも申し上げましたが、余り時期を置くと法律の機能の有効性というのが損なわれるということがあると思いますので、適用するかしないか、その判断というのはなるべく早く行っていただくことが求められていると思います。
 破防法の関連でもう一点だけ。これは適用要件の中で一つ確認しておきたいのですが、適用要件、四つほどあるというふうに言われております。その中で、将来も、今後も破壊活動を繰り返すのではないかということが適用要件の中にあるというふうに理解しておりますが、今回の場合、これだけ教祖初め幹部が逮捕されている現状では、将来の活動ということについては要件として当てはめにくいのではないかという意見も一部にあるようですが、それについての御所見を伺いたいと思います。
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緒方重威#28
○緒方政府委員 団体規制につきましては、将来、反復、継続して暴力主義的破壊活動が行われるおそれがあるということが必要であるという点につきましては、委員御指摘のとおりでございます。
 しかし、このオウム真理教自体について、幹部が逮捕されているから将来そういった危険はあるのかないのか、その点とう考えるかということの御質問でございますが、これについては、まことに申しわけなく存じますけれども、具体的な調査内容に直接触れる部分でございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
 ただ、一般論で申し上げますと、幹部が逮捕されたからといって、そのことの一事をもって直ちに必ずしも将来破壊活動を繰り返す危険性がないということは言えない、かように思っている次第でございます。
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中島洋次郎#29
○中島(洋)委員 おっしゃるとおりであると思います。この幹部も、釈放される人もあるでしょうし、獄中から指示を出すこともできるでしょうし、幹部が逮捕されて身柄を拘束されているということをもって将来の活動ができないということではないと言えると思います。
 そこで、今宗教法人法や破防法の関連を質問してきたわけでございますが、さまざまな適用要件で大変高いハードルもあるし、捜査の進展を待つ中で、国民の要求にこたえて早急に有効に機能させる法律がなかなか現時点ではないのかなという印象も実は持つわけでございます。そこで、今回のようなこれまで想定し得なかったような組織犯罪に対しまして、今の法律で十分対応できるのかということを一つ疑問に思うわけでございます。
 そこで大臣、局長でも結構でございますが、現在の法律で十分対応し得るのだと考えていらっしゃるのか、まずその点をちょっとお聞かせ願いたいと思います。
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