建設委員会

1995-02-09 参議院 全161発言

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会議録情報#0
平成七年二月九日(木曜日)
   午後一時三十分開会
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         合馬  敬君
    理 事
                上野 公成君
                吉川  博君
                三上 隆雄君
                山田  勇君
    委 員
                井上 章平君
                遠藤  要君
                太田 豊秋君
                永田 良雄君
                松谷蒼一郎君
                青木 薪次君
                小川 仁一君
                佐藤 三吾君
                山本 正和君
                片上 公人君
                広中和歌子君
                磯村  修君
                上田耕一郎君
                西野 康雄君
   国務大臣
       建 設 大 臣  野坂 浩賢君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)
       (国土庁長官)  小澤  潔君
   政府委員
       北海道開発庁計
       画監理官     木元 喬之君
       国土庁長官官房
       長        三井 康壽君
       国土庁防災局長  村瀬 興一君
       資源エネルギー
       庁長官官房審議
       官        並木  徹君
       建設大臣官房長  伴   襄君
       建設省建設経済
       局長       小野 邦久君
       建設省都市局長  近藤 茂夫君
       建設省河川局長  豊田 高司君
       建設省道路局長  藤川 寛之君
       建設省住宅局長  梅野捷一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        駒澤 一夫君
   説明員
       科学技術庁研究
       開発局防災科学
       技術推進調整官  山下 弘二君
       科学技術庁原子
       力安全局核燃料
       規制課長     広瀬 研吉君
       厚生省生活衛生
       局水道環境部水
       道整備課長    浜田 康敬君
       厚生省社会・援
       護局保護課長   松尾 武昌君
       運輸省鉄道局施
       設課長      藤森 泰明君
       労働省労政局勤
       労者福祉部福祉
       課長       金子 順一君
       建設大臣官房官
       庁営繕部長    照井 進一君
       消防庁消防課長  猪野  積君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○建設事業及び建設諸計画等に関する調査(建設
 行政、国土行政及び北海道総合開発の基本施策
 に関する件)
 (平成七年兵庫県南部地震災害対策に関する件
 )
    —————————————
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合馬敬#1
○委員長(合馬敬君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題といたします。
 これより建設行政、国土行政及び北海道総合開発の基本施策並びに平成七年兵庫県南部地震災害対策につきまして質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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上野公成#2
○上野公成君 自由民主党の上野でございます。
 まず、質疑を始めるに当たりまして、今回の大震災におきましてとうとい命を失われました犠牲者の方々に心から哀悼の意を表するものでございます。
 また、多くの方々が大けがをされ、また被災者の皆さんも大変多く出ているわけでございますけれども、これは我々としてもできるだけのことをしていかなければいけないということで、そういうことを前提に質問させていただきます。
 震災になりましてすぐやらなきゃいけないこと、それから神戸の復興のことと、それから一般の東京初め多くの大都市がこういう可能性があるわけでございますから、そういう三つの点があるんじゃないかと思いますけれども、まず一般的な都市が安全かどうか、大都市が安全かどうかということから質問を始めさせていただきたいと思います。
 私は新しい都市計画法の目的をちょっと見てきたんですけれども、四十四年に新しい法律ができたわけでございますが、「都市の健全な発展と秩序ある整備を図りこということが、これはスプロールが大変ひどいので、これをとめて健全な発達をさせるということが書いてあるわけでございますけれども、都市防災という観点がここで消えているわけですね。戦前の都市計画法というのがございますけれども、この都市計画法では、防空でありますとか保安であるとか、こういったことが書いてあるわけでございまして、終戦後二十年の間に、非常に戦争みたいなものを前提にしたことはいけないんじゃないかということもあってこういうことになったんじゃないかと思いますけれども、改めてこういうことになって、都市計画法の中にも都市の防災ということがない。
 そこで、本当に原点に返って、まず大臣に伺いたいんですが、都市計画で、これ常識的に考えていただいても結構なんですけれども、安全な都市づくりではどういうものが必要だというふうにお考えになっているか、まずお尋ねしたいと思います。
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野坂浩賢#3
○国務大臣(野坂浩賢君) 上野先生にお答えいたしますが、先ほど冒頭にお話がありましたように、今回の大震災は極めて我々としては遺憾であり、残念に思っております。
 そこで、その経験を踏まえて、安全な都市とはどういうものか、こういう御質問だと思っております。
 一つは、私は、まず都市づくりについて一番考えていかなきゃならぬことは安全性だと思っております。そしてまた、利便性も必要であると。快適な都市づくりをしなきゃならぬ。大体三つの条件があるだろうと思っております。
 今次の災害でも、一番大きな課題を残しましたのは、いわゆる交通網といいますか道路の問題でありますから、幹線道路の確立、あるいはまたどこに退避したらいいかという場合に、都市公園というか公園づくりというものは非常に重要だと受けとめております。
 これらの問題を中心にして一つ一つ考えていかなければならぬというふうに考えておりますが、その内容については、都市の土地区画整理事業といいますか、市街地の再開発事業といいますか、そういう市街地の面的な行政というものをきちっとしなきゃならぬ。そして、電柱その他が倒れだということを踏まえて、これからは景観その他も考え、快適、利便性も考えながら共同溝というものをつくっていかなければならぬというふうに思っております。
 何よりも重要なことは、建築物の不燃性、耐震化、こういうものを念頭に入れて都市を整備していきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
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上野公成#4
○上野公成君 確かに私も大臣と同じ考えでございますけれども、それでは一体今までの都市づくりの中でそういうことが図られてきたかどうかということをちょっと、一番今大臣も触れられました公園を例にとりまして、まだ一つ一つ道路も何もいろいろあるんですけれども、公園一つを例にとりましてお聞きしていきたいと思います。
 まず、やはり避難をする際、それからまた仮設の住宅をする用地だとか公園の役割が非常に多いと思うわけでございますけれども、神戸市の一人当たりの公園の面積、それから東京都の面積、それからついでにニューヨークとパリの状況について。
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近藤茂夫#5
○政府委員(近藤茂夫君) 神戸市、東京都の公園の整備状況でございますが、神戸市は一人当たりが十五平米、東京特別区二十三区でございますが二・八平米、ニューヨークが二十三平米、パリは十一平米、こういった状況でございます。
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上野公成#6
○上野公成君 神戸市が非常に多いわけですけれども、ただ被災の地図を見てみましても、既成市街地の中には余り公園が見当たらないんですね。ですから、公園があればいいというものじゃなくて、防災上全く関係のないところにある公園では全く意味がないわけでございまして、歩いて行ける範囲内とか、そういうところにないといけないんしゃないかと思うんです。
 余り細かいことをお聞きしてもいけませんけれども、神戸市の区ごとに面積がわかったら教えていただきたいと思います。
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近藤茂夫#7
○政府委員(近藤茂夫君) 神戸市の十五平米というのは、これは神戸市の行政区域の一人当たり面積でございまして、これを市街化区域という格好でとらえていきますと八・五平米、さらに市街化区域の中でいわゆる人口密集地域と言われているDIDになりますと六・七平米。確かに、十五平米という全体の面積に比べますと、既成市街地の中では整備水準がやや少ないということになるわけでございますが、それでも特別区、東京都に比べるとかなりの水準だということが言えるかと思います。
 特に、先生御指摘の区別の公園整備状況でございますが、今回一番被害の多かった長田区でございますけれども約三平米、一番高いところは灘区が十七平米、こんな区別の状況になっているところでございます。
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上野公成#8
○上野公成君 被害の多かった長田区というのは二・八二平米なんですね。二・八二平米でもあのくらいの被害があったわけでございますけれども、ちなみに東京都が先ほど三平米弱というお話がありましたが、政令指定都市でも、川崎、横浜、京都、大阪、これみんなそれ以下ですし、京都、大阪に至っては二・六平米とか二・七平米ですね。全体の平均が長田区と同じというような状態でございます。
 そこで、公園の整備目標というのが計画その他でもあるんじゃないかと思いますけれども、特にどういう目標で公園を整備しておられるか。その際に、避難地でありますとか、そういうことについて防災上の配慮をどのくらいしているかということについてお聞きしたいと思います。
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近藤茂夫#9
○政府委員(近藤茂夫君) 公園の整備水準、整備目標という御質問でございますが、一つは、一人当たりどのくらいかというそういう大ざっぱなとらえ方といたしましては、二十一世紀初頭に一人当たり二十平米というような長期目標を立てております。それから、現行の五カ年計画では、これは平成七年度が最終年度でございますが、一応、一人当たり七平米ということを目標として整備いたしております。
 次に、そういう一人当たりの目標のほかに機能的なとらえ方といたしまして、一応、住区基幹公園あるいは都市基幹公園、こういう機能別に公園を種類分けいたしまして、それぞれ整備目標を立てているわけでございます。
 その場合に、いわゆる近隣住区というのを一つの基礎的な単位として考えております。これは大体小学校区で、人口でいうと一万人程度、非常に密度の高い市街地百ヘクタールぐらいで考えておりまして、これを一近隣住区。基本的には、一近隣住区につきまして街区公園、昔は児童公園と呼んでいた大体二千平米から三千平米ぐらいの一番小さな基礎的な公園でございますが、これを四カ所。さらに、近隣公園と言われる二ヘクタールぐらいの公園、これを近隣住区に一カ所。そして、やや大型の四ヘクタールぐらいの地区公園、これを近隣住区四つで一つぐらい。これが基礎的な住区基幹公園と称する公園でございます。
 そのほかに、大体十ヘクタール以上の非常に大きな公園、これを都市基幹公園と呼んでいるわけでございますが、高齢者あるいは子連れの方々でも三十分で行けるような距離に十ヘクタール以上の大きな公園を設けよう、こういった機能別の目標は一応掲げて、その整備に一生懸命頑張っているところでございます。
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上野公成#10
○上野公成君 東京都は都市計画関係の資料が大変整備されておりまして、こういう東京都の都市白書というのがあるんです。(資料を示す)
 ここに、ちょっとごらんいただきたいんですけれども、今言われた公園の整備状況、何%ぐらい整備されているかという絵があるんです。ちょっと見えにくいかと思いますけれども、白いところは今言われたような整備率が〇%というところです。黄色のところも五〇%以下なんです。ほとんどがそういう状態なわけです。
 また、別の資料で、東京都はなかなかいい資料があると思うんですけれども、この資料の中に東京都の区別の公園の面積が書いてあるんです。驚くなかれ、一平米に満たないところが幾つかある。何区がどうだと言うとまた不安の材料になりますので、ほとんどが一平米とか一平米台とかそういう状況でございまして、やはり今までのような都市計画のやり方を進めていくとなかなか大変なんじゃないのかという気がするわけでございます。東京都は比較的震災対策その他、今はそれほどあれじゃないですけれども、二、三十年前は本当に熱心にやっていたようなところでございます。
 そういうことからいうと、頭を相当切りかえていかないといけないんじゃないかと思いますけれども、公園の整備を積極的に進めていくということについてのお考えを。
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近藤茂夫#11
○政府委員(近藤茂夫君) まさに御指摘のとおりでございまして、実は、建設大臣のもとで今省を挙げて緑サンサン・グリーンプラン、緑三倍増という計画を進めているわけでございます。
 それは、基本的には公園というのは公共団体が用地を全面買収いたしまして、そしてきちっとした管理をするというのが望ましい。ただ、現在、緑に対する国民の要望も非常に多様化しているということ、それからまた典型的な都市公園の整備は、一生懸命頑張っているわけでございますが、量的にもなかなか進まないということもございまして、いろんな形でオープンスペースを確保していこうということで、その一環としていわゆる民有地も活用した公園整備をしていこう。
 現在、今国会で提出予定法案の中に入っておりますけれども、いわゆる市民緑地、公共団体あるいは一定の公益法人が土地所有者と協定を結びまして一定期間公園的に利用させていただく、そういった制度も今国会で提出させていただきたいと思っているわけでございますが、そういった民有地も活用しながら、そしてまた単純な公園整備による都市公園の量の確保だけではなくて、都市再開発事業、区画整理事業、そういう面整備の中でも生み出していく。
 さらには、これも平成七年度の予算案の中で新しい施策として、学校とか病院とか社会福祉施設、これと公園を一体化することによって空間の機能を一層活用しよう、そういうことも考えておりますが、他の公共施設空間と一体化で進めるというそういった施策もあわせ考えまして、広い意味での緑、オープンスペースの確保について努力していきたいと思っております。
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上野公成#12
○上野公成君 公園の話ばかりしていると、時間の制約もございますので、公園はそういう避難に必要なところでもありますし、また地下に水をためるとか、いろいろな防災のための大変重要なところだと思いますので、これはぜひそういうことをお考えになっていただきたいと思います。
 今、都市局長から公園を少し広げていくというお話が出たんですけれども、先ほど言いました東京都の土地については、どうもそういうことをしてもなかなか大変なんじゃないかということに関連して少しお話しさせていただきたいと思うんです。
 まず、建経局長だと思うんですけれども、お伺いしたいんですが、今ニュータウンをつくるときに、大体新しいものは避難その他も防災に安全なものをつくっているのじゃないかと思うんですが、宅地の比率と宅地以外の比率ですね。道路や公園やいろんな公共施設もあると思う、河川もあると思うんですけれども、その比率は今の大規模なニュータウンなんかをつくる場合は何%ぐらいで考えておられるか。
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小野邦久#13
○政府委員(小野邦久君) ニュータウン開発についての宅地の比率でございますけれども、団地全体でおおむね六割というふうに考えているところでございます。例えば多摩ニュータウンでございますが、代表的な戦後のニュータウン事業でございますけれども、多摩ニューにおきましては宅地の比率は六二%ということになっております。
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上野公成#14
○上野公成君 それでは、今度は都市局長にお伺いしますけれども、市街地において今の宅地の率ですね、これはどのくらいが防災上安全だというふうにお考えでしょうか。
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近藤茂夫#15
○政府委員(近藤茂夫君) これは、一概に言うのは非常に難しいわけでございますが、それぞれ都市の状況、地域の状況によって異なろうかと思います。
 一つの目安として、いわゆる区画整理事業、これが基本的に市街地としての基盤施設を整備し、宅地を整序するということでございますので、この区画整理事業の例について見ますと、まず基礎的な公共施設である道路、これが大体二〇%から二三%ぐらい。それから、御案内のとおり、基本的には市街地面積、区画整理区域面積の三%以上公園をとりましょうということでございますので、典型的な公共施設、基本的な公共施設である道路と公園で二四、五%、三〇%弱。そのほかに、先生御指摘の宅地比率ということになりますと、いわゆる学校とか病院とかそういう公益施設を加えることになりますので、大体やはり三〇%から四〇%、したがって六割から六割台が宅地比率ということになろうかと思います。
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上野公成#16
○上野公成君 実際には川がありましたり、いろんなものがありますから、やっぱり四〇%ぐらいにはどうしてもなるんじゃないか、安全だということからいいますと。今言われたのは一番必要なものだけでも三〇%にもう積み上がったわけですから。
 そこで、東京都のつくった二十三区の表を見ますと、区の名前は言いませんけれども、宅地比率が七二%なんという区があるんです。六九とか六八とか、こういう大変な宅地比率のところがあるわけでございまして、そういうところで公園を確保したり、空地を確保していくということはなかなか大変なことなんじゃないかと思うわけでございます。
 後でもちょっと触れさせていただきますけれども、今の都市計画法はスプロールをとめるということで四十四年にできた法律です。これは、大正の震災以降すっとスプロールが続いてきて、特に戦後はえらい勢いでスプロールをしているので、公共施設がないままに宅地化された、市街化されたわけでございます。ただ、今の現状からいいますと、民間の宅地開発なんか余り勢いかない状態ですから、そういうことはある意味ではひとつ解決されたといいますか、余りそういうことが都市計画の主な課題ではないんじゃないかということですが、その長い間にスプロールしたところについては公共施設がないわけです。ですから、これを何とかするということが、今回の地震があったから言うわけじゃありませんけれども、むしろ大きな課題なんじゃないか。
 七二%も宅地比率があって、公園が一人当たり〇・八平米とか、そういうのを解決するためにはやはり人口も少しそういうところから別のところへ移るということも、再配置ということも大変でございましょうが、そうじゃないと一人当たりの公園の率は到底もう難しいわけです。だから、そういう居住人口の再配置とか、道路とか公園の公共施設の整備というものを一体に進めるような、そういうことを強力にしないと、大都市の地震対策はなかなかうまくいかないんじゃないか。今までのようにおざなりでは、おざなりというとちょっと言葉が過ぎるかもしれませんけれども、うまくいかないんじゃないかということを強く感じているわけでございますが、いかがでございましょうか。
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近藤茂夫#17
○政府委員(近藤茂夫君) まず、先生、現在の都市計画法は、確かに昭和四十三年のときにスプロールを防止するという一つの目的が制定の動機になっていることは確かでございますが、基本的にはそれまでの旧都市計画法にかえて新しい体系のもとで進めようということで、都市計画の基本理念のところでも、健康で文化的な都市生活、機能的な都市活動、この中には先ほど大臣がおっしゃられました都市整備の目標の三つの要素、安全、快適、利便性が当然入っているというふうに我々は理解しておりますし、この都市計画法の体系の中でも、そういった目的のために土地利用計画、市街地開発事業、そして都市施設、これも旧都市計画法に比べまして極めて体系的に整備されているということでございます。
 ただ、おっしゃるとおり、スプロールの防止という観点から開発許可制度の導入、それから線引き制度の導入、これは旧都市計画法にはなかったという点では、スプロールの防止というのは一つの大きな目的になっていることは先生御指摘のとおりでございます。
 それで、後段の先生の御指摘でございますが、確かに今後の大都市地域における都市整備、これ非常に難しい問題点があるわけでございますが、基本的には面的な整備事業と同時に、自力の経済活動の一環として、例えば木造の密集地区が中高層の耐火建築物にかわるような、そういう方策も実は今週の火曜日に閣議決定させていただきまして、既に国会にも提出されている再開発法等の一部改正、大都市法の一部改正の中にもそういった対策が掲げられておりまして、いわゆる面的整備事業を進めると同時に、個人の容積率の特例措置によって経済活動の一環として木造建築物が中高層に切りかわる、それを奨励するような仕組みも考えているところでございまして、そういった手法も活用しながら、先生御指摘の防災性の高い町づくりを進めていかなければいけないというふうに思っております。
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上野公成#18
○上野公成君 今まではこういうことでよかったと思うんですけれども、やっぱりこういうことが起こった以上は、現実に非常に公園の水準が低いとかそういうところがあるわけでございますから、〇・八を二にする努力とか、そういう具体的なことを進めていただかなきゃいけないんじゃないか。
 都市局長が言われたんですけれども、都市計画法を見ていただいても、都市防災という字がほとんど出てこないんですね。それは、いろいろ事務局に聞くと、通達の中にはこういうことを考慮しろとかなんとかということはあるそうでございますけれども、しかしこの辺はこういうことを機会にして素直にあれしていただいた方がいいんじゃないかと思うんです。
 大臣、今までのお話をお聞きになっていてどういうふうにお考えか。最初に言われました全体の方向はわかるわけでございますけれども、具体的にできれば、御感想でも結構でございます。
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野坂浩賢#19
○国務大臣(野坂浩賢君) 先生はその道の専門家でありますから、含蓄の深いお話を傾聴いたしました。お話をいただきました、また指摘をいただきましたそういう点を十分参考にし、それを踏まえて防災性の高い安全性のある都市づくりのために全力を傾注してまいりたい、こういうふうに考えます。
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上野公成#20
○上野公成君 先ほど都市局長の答弁にありましたけれども、都心居住の問題だとか、それから民間の土地を利用した公園の整備とか、これは地震があったからこういう法律を出したんじゃなくて、大変今回国会はそういう法律も出しておりますので、またその審議のときにいろいろお話をさせていただきたいと思います。
 それから、北海道開発庁長官にお伺いしたいと思いますが、北海道は地震が現在でも大変多いわけでございますし、大臣は国土庁長官として現地も視察してこられたわけでございますけれども、北海道もやはり災害に強い地域づくりを進めなきゃいけないんじゃないか。国土利用計画法を見ましても、北海道開発法ももちろんそうですけれども、やはり防災の観点というのが余り書いてないんですね。どのように取り組んでいかれるつもりか、御決意をいただきたいと思います。
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小澤潔#21
○国務大臣(小澤潔君) 先生御指摘のように、北海道におきましては近年地震が相次ぎ各地に大きな被害が生じており、昨年の北海道東方沖地震や平成五年北海道南西沖地震などで被災した施設について、北海道開発庁は各省庁の公共事業をまとめて実施していく総合的な官庁としてその早期復旧に努めているところであります。
 現在、第五期北海道開発計画に基づきまして、住民生活の安全を図るため社会基盤の整備を積極的に進めているところでありますが、今回の兵庫県南部地震の被害状況も踏まえまして、一層災害に強い地域社会の形成に努めてまいりたいと考えております。
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上野公成#22
○上野公成君 そこで次は、具体的な神戸の復興対策に移りたいと思います。
 まず、基準法の八十四条、こういう指定はされたそうですけれども、それ以外のところでは新しく既に建築の確認申請なんかが出てくるんじゃないかと思います。そこでやはり皆様方が一番不安なことは、今の基準法で本当に安全かどうか、そういうことじゃないかと思うのでございますけれども、当面はこの建物が安全かどうかというような判定をずっとやられているようでございまして、全面的に調査が全部終わったような状態じゃないと思うわけでございます。
 しかし、現実に建築専門家の方が随分入っておられますが、どうも聞いてみますと専門家によっても大変違うようなことも、例えば垂直の荷重というのは大したことないんだ、水平の方だけ考えておけばいいんだというようなことを言っている人もいますし、やはり直下型だから垂直のことを考慮しなきゃいけなかったんだというようなことも言っておる。四十六年と五十六年に耐震の形だけ改正が行われていますから、そういう時期別のことと、それから構造で戸建てのいわゆる軸組み工法がある程度やられているという話もありますし、構造別に定性的で結構でございますから、お話しできる範囲で。
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梅野捷一郎#23
○政府委員(梅野捷一郎君) 現在、先生おっしゃいましたように、いろんな専門家あるいはそのチームが現地に入っていろんな調査を実施いたしております。私どもの方もそういうものを最終的には集約できるようにということもございまして、私どもからお願いをしている中核になるような調査のための、検討のための委員会を設けて検討を進めておるところでございます。
 きちんとした整理は今の段階では申し上げにくい点もございますけれども、そういう調査の中で指摘されておりますこと、あるいは私自身も見てきたわけでございますが、全体を概観した感じで申し上げますと、やはり一つは基準法の規定が変わったということもあると思いますけれども、一般的には古いものが非常に被害を受けているということでございますし、これは戸建ての住宅あるいは中高層の一般建築の場合もいずれの場合もそういう傾向がございます。特に、戸建て住宅の場合には古いものがもともと多いということもございまして相当な被害が出て、これが大変な死傷者を出すというようなことにもつながったわけでございます。
 それからもう一つは、建物のいわば個々の持っている特色といいましょうか、逆に言うと欠点にもなるわけでございますが、例えば一階部分がピロティーになっていたりしまして、一番わかりやすい表現で申しわけございませんが、きちんとした壁というようなものがほかの階に比べて、あるいはほかの建物に比べて比較的少ないものがどうしても被害が多く出ているというようなことが目立った傾向でございます。保やはり、安全に対する余裕を持っている、多少専門的で申しわけございませんが、余裕のあるつくりになっているものと、安全面から見るとかなりぎりぎりにつくっているなというものには顕著な差があるように見受けているところでございますし、専門家の指摘も今のところはそういう御指摘が多いように思います。
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上野公成#24
○上野公成君 調査委員会を組織してやられるということでございますが、とにかく早く結論を出していただかないと、直下型だからもう来ないんだということもあるかもしれませんけれども、これはほかのところもそういう危険性があるわけでございますから、一刻も早く結論を出すようにお願いしたいと思います。
 もう一つは、これが直下型だということが一つの特徴だと思うわけでございますけれども、科学技術庁の方来ておられますか、この直下型の地震というのは活断層の付近に限られるというふうに考えていいんですか。プレートのやつが今一般的だと思うんですけれども、それと東京なんかはプレートの心配をしているわけですが、そういう活断層に限られるというふうに考えていいかどうか、ちょっと。
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山下弘二#25
○説明員(山下弘二君) 御説明申し上げます。
 そもそも直下型という名称自体、先生御承知のとおり、いわゆる震源と都市等との相対的な位置関係に着目して名づけられているというふうに承知しております。
 一方、その震源、なぜ地震が起こるかという観点から申しますと、必ずしも活断層だけが地震の原因ではございません。今も先生のお話にありましたように、例えば南関東地域の直下型地震として考えられるものとしましては、中央防災会議の中に設けられました地震防災対策強化地域指定専門委員会ということで御検討がありまして、これが平成四年八月に検討結果を出しておる中で、南関東直下における地震のモデルとしては、いわゆる地殻内の活断層で発生するもの、それからプレート境界面の近く、これは具体的に申し上げれば、今御指摘がありましたように、ユーラシアプレートとフィリピンプレートの境界面近傍ということになっておりますが、そういう二つのものが例示としては上がっております。
 したがいまして、以上申し上げたようなことから言いますと、直下型地震という名称でもし考えるならば、必ずしも活断層に起因するものに限定されるものではないというふうに承知しております。
 以上でございます。
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上野公成#26
○上野公成君 そのプレートの方は、震源地の深さとそこからどれだけ離れているかということが問題だと思うんですけれども、ちょっと遠いような感じがするんですね。
 ただ、活断層の場合は確実にどうもこういうことが言えるんじゃないか。新聞でも震度その地域というのが出ておりますが、これは活断層からちょっとずれているようですけれども大体その上にいるということで、わかっていない活断層もあるということもわかっているわけでございますが、その活断層の上についてはやっぱり特別な対策が必要じゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
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梅野捷一郎#27
○政府委員(梅野捷一郎君) 今の段階でいろんなことが専門家を含めて御指摘がございますので、先ほど申し上げましたような私どもでもお願いをしております委員会で徹底的な検討をしていただいた、そこから出てくる御指摘に沿って最終的には私ども検討したいと思っているところでございますけれども、その活断層と建物の被害の関係がどういうことなのかということにつきましても、私どもも今のところ明確な所見を持っているわけではございません。その強さの問題と、御案内のように、建物に伝わってくる地震の波の特色と建物の特性との関係とかいろいろなことがございますので、仮に対応する場合にどういう形で対応することになるかということもございますので、今申し上げましたように、委員会からの御報告があれば当然それに従ってきちんとした対応をしたいと思っております。
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上野公成#28
○上野公成君 千年に一度あるとかそういうことですけれども、これは現に起こったわけですから、活断層はこれは大阪の真下にもありますし東京にもあるわけですから、何かやっぱりそういうこともぜひ御検討いただきたいと思います。
 それから、そういうことで新しく建築する方が安心して建てられるというような体制、これは建築の話だけしましたけれども、橋梁その他についても一刻も早くお願いをしたいと思うわけでございます。
 それから、被災地で建築基準法の八十四条の建築制限をかけておるんですね。これはかけたのを見たんですけれども、かけた地域がかなり限定されているんじゃないかと思うんです。かけた地域を被災の地図とちょっと合わせてみたんですけれども、かなり被災がある地域でもかかっていないところがあって、ここは余り野方図にやるとまた同じことが起こるんじゃないか。せっかくのこういう、せっかくのと言うとちょっと言い過ぎですけれども、こういうことは逆に災いを転じて幅としなきゃいけないわけでございますから、指定した地域以外の地域も四メーター以下の道路に面しているようなところが長田区なんかは三〇%ぐらいあるし、ほかのところも二〇%ぐらいあるわけですから、条例で対応するんだというような新聞記事も出ておりましたけれども、その指定地域以外の地域についてどうするかということ。
 それから、指定が三月十七日で切れるわけですね。それで十八日からはこの基準法ではできないわけですから、再開発法なり区画整理法で都市計画決定をしないと間に合わないわけですけれども、これは間に合うのかどうか。その二点についてお聞きしたいと思います。
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近藤茂夫#29
○政府委員(近藤茂夫君) 二点、先生御質問されたわけでございますが、まず後者の方から御説明申し上げたいと思います。
 建築基準法の八十四条に関しましては、一カ月まず行為制限が可能だと。現実に今、神戸市、西宮市等では指定、発動されているわけでございますが、大臣の承認を受ければ一カ月延長することができると。恐らく大臣の承認申請が上がってくるかと思いますが、それまでの間に通常の都市計画の決定に移行できるかどうかという点でございます。
 この点につきましては、実は基準法八十四条の発動の際には、これは都市計画または区画整理のため緊急に制限するというそういう状況でございまして、本来ならばその整備方針等を明らかにしなくてもできる条項であるわけでございますが、神戸市、西宮市の場合には基準法の八十四条を発動する段階で区域をきちっと当然示すわけでございますが、区域ごとに区画整理または再開発あるいは地区計画ということを明確にいたしております。そういったこともございまして、現在神戸市等からお聞きしている限りでは、三月中旬までには通常の都市計画決定に移行できるというふうに聞いております。その点に関しましては、私どもも万全の支援体制をとらなければいけないということで、現在、大臣の命で技術審議官が行っておりますし、さらに要請があればそういうプランナーの派遣等については全面的に協力していきたいというふうに考えております。
 それからもう一点の、基準法の八十四条が発動された区域というのはそういったいわゆる法定事業を考えている地区ということで、神戸で二百三十ヘクタールぐらい、それから西宮では五十ヘクタールぐらいということでかなり限定されています。その周辺の地域につきましても、当然ながらある程度法定事業を終了して考える地区もございますし、あるいは法定事業ではないにしても、例えば特定住宅市街地総合整備みたいな財政上の支援措置を受けて行われるようないわゆる開発事業、こういったことも予定されているわけでございまして、そういった地域についても、ビル等が建ってしまえばなかなかそういった事業は発動しにくいということになりますので、個々の検討課題としては、そういった地域についての規制をどうするかということについては地方公共団体とも連絡を密にして考えていかなければいけない一つのテーマだというふうに考えております。
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