行財政改革・税制等に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
平成九年十一月十八日(火曜日)
午前十時開会
—————————————
委員の異動
十一月十七日
辞任 補欠選任
武見 敬三君 野村 五男君
益田 洋介君 和田 洋子君
菅野 久光君 峰崎 直樹君
椎名 素夫君 江本 孟紀君
十一月十八日
辞任 補欠選任
阿部 幸代君 橋本 敦君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 遠藤 要君
理 事
片山虎之助君
高木 正明君
野間 赳君
三浦 一水君
荒木 清寛君
広中和歌子君
伊藤 基隆君
赤桐 操君
笠井 亮君
委 員
狩野 安君
鹿熊 安正君
金田 勝年君
亀谷 博昭君
沓掛 哲男君
斎藤 文夫君
清水嘉与子君
田村 公平君
常田 享詳君
長尾 立子君
野村 五男君
林 芳正君
保坂 三蔵君
宮澤 弘君
泉 信也君
今泉 昭君
岩瀬 良三君
小林 元君
菅川 健二君
高橋 令則君
寺澤 芳男君
吉田 之久君
和田 洋子君
小島 慶三君
齋藤 勁君
峰崎 直樹君
田 英夫君
橋本 敦君
吉川 春子君
江本 孟紀君
山口 哲夫君
政府委員
大蔵省主計局次
長 藤井 秀人君
事務局側
常任委員会専門
員 田中 久雄君
参考人
慶應義塾大学経
済学部教授 島田 晴雄君
立教大学法学部
教授 新藤 宗幸君
元野村総合研究
所副社長 上條 俊昭君
中央大学法学部
教授 貝塚 啓明君
東京国際大学経
済学部教授 田尻 嗣夫君
全国保険医団体
連合会副会長 鮫島 千秋君
—————————————
本日の会議に付した案件
○財政構造改革の推進に関する特別措置法案(内
閣提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十時開会
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委員の異動
十一月十七日
辞任 補欠選任
武見 敬三君 野村 五男君
益田 洋介君 和田 洋子君
菅野 久光君 峰崎 直樹君
椎名 素夫君 江本 孟紀君
十一月十八日
辞任 補欠選任
阿部 幸代君 橋本 敦君
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出席者は左のとおり。
委員長 遠藤 要君
理 事
片山虎之助君
高木 正明君
野間 赳君
三浦 一水君
荒木 清寛君
広中和歌子君
伊藤 基隆君
赤桐 操君
笠井 亮君
委 員
狩野 安君
鹿熊 安正君
金田 勝年君
亀谷 博昭君
沓掛 哲男君
斎藤 文夫君
清水嘉与子君
田村 公平君
常田 享詳君
長尾 立子君
野村 五男君
林 芳正君
保坂 三蔵君
宮澤 弘君
泉 信也君
今泉 昭君
岩瀬 良三君
小林 元君
菅川 健二君
高橋 令則君
寺澤 芳男君
吉田 之久君
和田 洋子君
小島 慶三君
齋藤 勁君
峰崎 直樹君
田 英夫君
橋本 敦君
吉川 春子君
江本 孟紀君
山口 哲夫君
政府委員
大蔵省主計局次
長 藤井 秀人君
事務局側
常任委員会専門
員 田中 久雄君
参考人
慶應義塾大学経
済学部教授 島田 晴雄君
立教大学法学部
教授 新藤 宗幸君
元野村総合研究
所副社長 上條 俊昭君
中央大学法学部
教授 貝塚 啓明君
東京国際大学経
済学部教授 田尻 嗣夫君
全国保険医団体
連合会副会長 鮫島 千秋君
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本日の会議に付した案件
○財政構造改革の推進に関する特別措置法案(内
閣提出、衆議院送付)
—————————————
遠
遠藤要#1
○委員長(遠藤要君) ただいまから行財政改革・税制等に関する特別委員会を開会いたします。
財政構造改革の推進に関する特別措置法案を議題といたします。
本日は、本法律案の審査に関し、参考人の方々から御意見を承ることとしております。
参考人の皆様に二言ごあいさつ申し上げます。
本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。皆様の忌憚のない御意見を承り、本法律案審査に反映させてまいりたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
本日の議事の進め方でございますが、まず参考人の皆様からそれぞれ十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
それでは、まず島田参考人からお願いいたします。
この発言だけを見る →財政構造改革の推進に関する特別措置法案を議題といたします。
本日は、本法律案の審査に関し、参考人の方々から御意見を承ることとしております。
参考人の皆様に二言ごあいさつ申し上げます。
本日は、御多忙中のところ当委員会に御出席をいただき、まことにありがとうございます。皆様の忌憚のない御意見を承り、本法律案審査に反映させてまいりたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
本日の議事の進め方でございますが、まず参考人の皆様からそれぞれ十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答え願いたいと存じます。
それでは、まず島田参考人からお願いいたします。
島
島田晴雄#2
○参考人(島田晴雄君) 島田でございます。
最初に十分ほど所見を申し上げたいと思います。
三点ほど触れたいと思いますが、一つは財政構造改革法を今次国会で成立させる必要があるというポイント、それから経済構造改革についてなすべきこと、それから三点目に、とりわけその中で法人税の改革について触れたいと思います。
第一点は、財政構造改革法案でございます。
これは今後六年間に、つまり二〇〇三年度に、財政赤字をGDP比三%水準以内に抑えるという大きな目標のもとで、特にこれから三年間を集中改革期間として、あらゆる予算項目に聖域を置かず、数量的な削減目標、いわゆるキャップ、これをかけて過大な予算については削減に努めるという法案は、ぜひ今国会で成立させるべきだというふうに考えます。
この程度の改革が実現できない場合には、政府の累積債務の利払いの負担がさらに金利負担を生むというような形で、累積債務が雪だるま式に膨れ上がっていくおそれが極めて強いわけでございます。そうした累積赤字を放置しておきますと金利の上昇、投資の圧迫による経済の停滞、インフレの加速、為替レートの低下、実質所得の低下、失業の増大といった典型的な経済の衰退に陥るおそれが極めて強いということでございます。
とりわけ財政構造改革法という形で、法律の形で明確に国家の目標を定めていくということは極めて重要な意味を持っていると思います。といいますのは、これまで多く観察されました予算配分の懇意性のようなものを排除する、そして不透明性を排除するという意味では、法律の形で基本方針を定めておくということは重要だというふうに考えます。したがって、今度の国会で国民の理解を得るために十分な論議が尽くされることを心から期待したいわけでございます。
それを申し上げた上で、経済構造改革について一言触れたいと思います。
今日、景気の足踏みと言われておりますけれども、急速に景気の低迷感が強まっているということは何人も否定し得ないところだと思います。私も大変この問題を憂慮しておりますが、これに対して、財政出動あるいは所得減税ということが有力な解決策となるかどうか、私はかなり疑問を持っております。それよりも、規制緩和の戦略的推進といった構造改革を強力に進めることが有効ではないかというふうに考えます。
この財政出動、所得減税の効果が期待しにくいのではないかと思われることについては、次のような理由でございます。
公共投資などの財政支出は、一時的にもちろん需要の創出になります。しかし、サービス経済化の進展しております近年の経済構造の中では、その波及効果は極めて乏しい、ますます乏しくなっていることはさまざまなデータから明らかになっておりますが、それは財政構造改革をおくらせることになるわけですけれども、この改革を先伸ばしにすればするほど累積債務問題というのは困難がいよいよ増幅をいたします。長期的に弊害がますます大きくなるということでございます。
所得減税についてはどうかということでございますが、今日所得が低迷をしているということは事実でございますけれども、これは実質可処分所得の伸び悩みということもあることはありますけれども、さらに先行きの金融不安、雇用不安、老後不安といったような将来不安が影を落としている面が大きいと思われます。したがって、一時的な減税をした場合に、むしろ将来不安ということで消費よりも貯蓄に回る、あるいは将来の増税を予測して消費が伸びないということがあるのではないかと思います。
したがって、経済の活性化のためには、今日二千八百三十項目の規制緩和推進計画ということで行われているわけでございますけれども、この中身をさらに実質的に強力に進めることが必要ではないか。経済構造が変化していかざるを得ない中で、今日、全般的な景気の低迷があるけれども、決算の状況などを見ておりますと、業績のむしろ増加している、収益の増加している企業が五分の一ぐらいはございます。つまり、経済構造の変化の未来をとらえて、市場のニーズをとらえて伸びている産業部門、企業もあるわけでございまして、そういった新しい社会のニーズ、市場の機会をとらえた企業や産業の成長を促進すること、そのために規制緩和を一層本格的に促進することが必要ではないかというふうに考える次第でございます。
ただ、ここで一つ、規制緩和は相当程度今進行中だと思いますけれども、国民がこの規制緩和の進行について自信を持てる、安心して規制緩和の推進に参加できるというためには、実は私は早い段階で市場システムの整備というものを急ぐ必要があるのではないかと思います。これは何かというと、透明性を確保すること、公正な市場競争の仕組みを確保すること、そして安全を確保することでございます。
これはあらゆる産業分野、あらゆる市場について言えることなんですが、最近非常に関心を呼んでおります金融について一つの例でいいますと、金融の情報公開は果たして十分なのか、あるいは市場監視制度は本当に機能しているのか。あるいは預金保険機構のような問題がありますけれども、一時八千数百億円まであったのが今日は三千億円台になっている。あるいは保険契約者保護基金が底をついている。こういうようなセーフティーネットでは極めて心もとないわけでございまして、ここら辺の安心して規制緩和を進められる市場システムの推進、整備ということを急ぐ必要があろうというふうに思います。
最後に、法人税の問題について触れたいと思います。
大変いろいろ政策手段が困難である中で、私は、構造改革としては言うまでもありませんが、景気対策としても最も効果が期待できるのは法人課税の改革であろうというふうに思います。
今日、法人税の改革について、課税ベースの拡大を引当金の見直し等で進めながら数%の国の法人税率引き下げということが意図されていて、それに連動して地方税の引き下げということが議論されておるようでございますけれども、私は法人課税全体の見直しをすることが必要だと。とりわけ課税といいますのは、地方の法人関連の課税でございます。
問題は、特に地方法人所得課税、つまり法人事業税一二%、法人住民税法人税割、これが六・五%ございますが、あえて思い切って申し上げますと、私見でございますけれども、これらの地方法人所得課税を撤廃して、そして地方税収を賄うために付加価値税型の外形標準課税を導入することが適当なのではないかというふうに思います。企業が上げております総付加価値をもし付加価値税型の税で賄うとすると、そして法人事業税の税収をその分で賄うとすると約一・五%から二%程度の付加価値税率で済むわけでございます。これは地方自治体にとっては税収が減らない、しかも安定化するというメリットがございます。
これは、来年度の法人税改正にはこの地方税改革の具体案を盛り込むことは難しいかもしれませんけれども、そういう方向を明確に打ち出すということが将来の投資行動を明らかに刺激いたしますし、恐らく株式市場がすぐこれに反応して株価が反転するのではないか、そういうアナウンスメント効果も期待されると思います。この外形標準課税の導入による法人所得課税の撤廃は、何よりも生産性の高い効率的な企業、産業の成長を促進いたします。そして、応益税という基本をめぐっての住民と自治体当局の切瑳琢磨が高まることによって、責任のある地方自治が実現できるのではないか、このように思います。
以上でございます。
この発言だけを見る →最初に十分ほど所見を申し上げたいと思います。
三点ほど触れたいと思いますが、一つは財政構造改革法を今次国会で成立させる必要があるというポイント、それから経済構造改革についてなすべきこと、それから三点目に、とりわけその中で法人税の改革について触れたいと思います。
第一点は、財政構造改革法案でございます。
これは今後六年間に、つまり二〇〇三年度に、財政赤字をGDP比三%水準以内に抑えるという大きな目標のもとで、特にこれから三年間を集中改革期間として、あらゆる予算項目に聖域を置かず、数量的な削減目標、いわゆるキャップ、これをかけて過大な予算については削減に努めるという法案は、ぜひ今国会で成立させるべきだというふうに考えます。
この程度の改革が実現できない場合には、政府の累積債務の利払いの負担がさらに金利負担を生むというような形で、累積債務が雪だるま式に膨れ上がっていくおそれが極めて強いわけでございます。そうした累積赤字を放置しておきますと金利の上昇、投資の圧迫による経済の停滞、インフレの加速、為替レートの低下、実質所得の低下、失業の増大といった典型的な経済の衰退に陥るおそれが極めて強いということでございます。
とりわけ財政構造改革法という形で、法律の形で明確に国家の目標を定めていくということは極めて重要な意味を持っていると思います。といいますのは、これまで多く観察されました予算配分の懇意性のようなものを排除する、そして不透明性を排除するという意味では、法律の形で基本方針を定めておくということは重要だというふうに考えます。したがって、今度の国会で国民の理解を得るために十分な論議が尽くされることを心から期待したいわけでございます。
それを申し上げた上で、経済構造改革について一言触れたいと思います。
今日、景気の足踏みと言われておりますけれども、急速に景気の低迷感が強まっているということは何人も否定し得ないところだと思います。私も大変この問題を憂慮しておりますが、これに対して、財政出動あるいは所得減税ということが有力な解決策となるかどうか、私はかなり疑問を持っております。それよりも、規制緩和の戦略的推進といった構造改革を強力に進めることが有効ではないかというふうに考えます。
この財政出動、所得減税の効果が期待しにくいのではないかと思われることについては、次のような理由でございます。
公共投資などの財政支出は、一時的にもちろん需要の創出になります。しかし、サービス経済化の進展しております近年の経済構造の中では、その波及効果は極めて乏しい、ますます乏しくなっていることはさまざまなデータから明らかになっておりますが、それは財政構造改革をおくらせることになるわけですけれども、この改革を先伸ばしにすればするほど累積債務問題というのは困難がいよいよ増幅をいたします。長期的に弊害がますます大きくなるということでございます。
所得減税についてはどうかということでございますが、今日所得が低迷をしているということは事実でございますけれども、これは実質可処分所得の伸び悩みということもあることはありますけれども、さらに先行きの金融不安、雇用不安、老後不安といったような将来不安が影を落としている面が大きいと思われます。したがって、一時的な減税をした場合に、むしろ将来不安ということで消費よりも貯蓄に回る、あるいは将来の増税を予測して消費が伸びないということがあるのではないかと思います。
したがって、経済の活性化のためには、今日二千八百三十項目の規制緩和推進計画ということで行われているわけでございますけれども、この中身をさらに実質的に強力に進めることが必要ではないか。経済構造が変化していかざるを得ない中で、今日、全般的な景気の低迷があるけれども、決算の状況などを見ておりますと、業績のむしろ増加している、収益の増加している企業が五分の一ぐらいはございます。つまり、経済構造の変化の未来をとらえて、市場のニーズをとらえて伸びている産業部門、企業もあるわけでございまして、そういった新しい社会のニーズ、市場の機会をとらえた企業や産業の成長を促進すること、そのために規制緩和を一層本格的に促進することが必要ではないかというふうに考える次第でございます。
ただ、ここで一つ、規制緩和は相当程度今進行中だと思いますけれども、国民がこの規制緩和の進行について自信を持てる、安心して規制緩和の推進に参加できるというためには、実は私は早い段階で市場システムの整備というものを急ぐ必要があるのではないかと思います。これは何かというと、透明性を確保すること、公正な市場競争の仕組みを確保すること、そして安全を確保することでございます。
これはあらゆる産業分野、あらゆる市場について言えることなんですが、最近非常に関心を呼んでおります金融について一つの例でいいますと、金融の情報公開は果たして十分なのか、あるいは市場監視制度は本当に機能しているのか。あるいは預金保険機構のような問題がありますけれども、一時八千数百億円まであったのが今日は三千億円台になっている。あるいは保険契約者保護基金が底をついている。こういうようなセーフティーネットでは極めて心もとないわけでございまして、ここら辺の安心して規制緩和を進められる市場システムの推進、整備ということを急ぐ必要があろうというふうに思います。
最後に、法人税の問題について触れたいと思います。
大変いろいろ政策手段が困難である中で、私は、構造改革としては言うまでもありませんが、景気対策としても最も効果が期待できるのは法人課税の改革であろうというふうに思います。
今日、法人税の改革について、課税ベースの拡大を引当金の見直し等で進めながら数%の国の法人税率引き下げということが意図されていて、それに連動して地方税の引き下げということが議論されておるようでございますけれども、私は法人課税全体の見直しをすることが必要だと。とりわけ課税といいますのは、地方の法人関連の課税でございます。
問題は、特に地方法人所得課税、つまり法人事業税一二%、法人住民税法人税割、これが六・五%ございますが、あえて思い切って申し上げますと、私見でございますけれども、これらの地方法人所得課税を撤廃して、そして地方税収を賄うために付加価値税型の外形標準課税を導入することが適当なのではないかというふうに思います。企業が上げております総付加価値をもし付加価値税型の税で賄うとすると、そして法人事業税の税収をその分で賄うとすると約一・五%から二%程度の付加価値税率で済むわけでございます。これは地方自治体にとっては税収が減らない、しかも安定化するというメリットがございます。
これは、来年度の法人税改正にはこの地方税改革の具体案を盛り込むことは難しいかもしれませんけれども、そういう方向を明確に打ち出すということが将来の投資行動を明らかに刺激いたしますし、恐らく株式市場がすぐこれに反応して株価が反転するのではないか、そういうアナウンスメント効果も期待されると思います。この外形標準課税の導入による法人所得課税の撤廃は、何よりも生産性の高い効率的な企業、産業の成長を促進いたします。そして、応益税という基本をめぐっての住民と自治体当局の切瑳琢磨が高まることによって、責任のある地方自治が実現できるのではないか、このように思います。
以上でございます。
遠
新
新藤宗幸#4
○参考人(新藤宗幸君) 新藤でございます。
時間が限られておりますので、最初の私の発言に関しましてはまとめました原稿を読み上げるという形にさせていただきたいと思います。
この財政構造改革法案は、衆議院を通過はしておりますけれども、日本の財政構造の改革あるいは法的問題といった点を考えますと、なお多くの論点が残されているように思います。とりわけ財政構造改革とこの法案との適合性、それから財政構造改革法案の法としての問題点について申し上げたいと思っております。
この法案は、御承知のとおり、財政構造改革の推進に関する特別措置法と名づけられておりますが、条文を読んだ率直な感想を言えば、財政構造改革法案ではなくて歳出削減法案でしかないということです。と申しますのも、歳出削減が問われているのは否定はいたしませんが、歳出削減自体は財政構造改革の手段とは言えないからです。歳出削減が財政構造改革の手段たり得るためには歳出削減のターゲット、方法等について明確な戦略を必要とするはずであります。
この法案は、予算の総量規制、分野別支出に関する歳出統制、補助金等と地方歳出に対する統制の三点を特徴としております。とりわけ分野別支出に関する歳出統制を中心としているように見受けられます。そこでは、従来のシーリングによる大枠規制からより詳細な分野別総量規制に転換することを法的に定めていると言うことができます。
ところが、例えば公共事業に関する統制に端的にあらわれていますように、公共事業の分野別歳出バランスないしシェアには全く手がつけられておりません。事業年度を延長し、単年度当たりについては、言うなれば皆ひとしく泣こうという、日本に伝統的歳出削減方法から脱却するものではないと言えます。そのことは、より大きな行政分野別に見ても全く同様であります。
一九八一年三月に土光敏夫氏を会長とします第二次臨時行政調査会が設置されましたが、その際には、一般会計の公債依存率は歳入の三〇%強、GNPに占める公債残高の割合も約三分の一でございました。当時も財政の危機、破綻が言われたわけでありますけれども、にもかかわらず、なぜにこうまで極端な財政破綻状況が生み出されたのか。理由は決して一つではありませんけれども、少なくとも今日、財政構造改革と言うならば次の理由は無視できないはずであります。
第一に、財政の危機を常に語りながら、政治、官僚、業界の三位一体となった鉄の三角形間のバランスの維持を基本として拡張主義的な財政運営が行われたからであります。その結果、事業の実績の評価、時代状況と事業の適合性などは顧みられませんでした。しかし、収入を気にせず拡張主義的財政運営が可能であったのは、必要なだけの国債が発行できたからでもあります。
つまり、今議論されている行政改革とも関係いたしますけれども、大蔵省は金融業界に強大な監督権を持ち、国債の市中消化をなすとともに、他方で大蔵省資金運用部資金、財政投融資資金によって国債を引き受けてきたからであります。言いかえれば、一方の手で借金証書を発行し、他方の手で引き受けてきたに等しいわけであります。
第二に、時代状況が刻々と変わっていくにもかかわらず、事業系特別会計、公団、事業団、政府系金融機関の整理は行われず、財政投融資資金が貸し付けられてまいりました。しかし、これらの融資は事実上焦げつき債権を生み出したに等しく、したがって一般会計からの利子補給をするという悪循環に陥っていきました。しかし、一般会計そのものに余裕がないのですから、この利子補給のためにさらに一般会計が借金を重ねるというこれまた悪循環に陥らざるを得ません。
第三に、今回の法案には明確に姿をあらわしてはおりませんけれども、道路特定財源に代表される目的税の整理が行われず、歳出構造を硬直化させたと言えます。また、特別会計と一般会計との間の会計間操作が行われることによっていわゆる隠れ借金が累積されてまいりました。一般会計における借金額を幾らかでも減らし、見かけをよくするためにとられた手法がいよいよ限界に達したということではないでしょうか。このように見てくるならば、財政構造改革に必要とされる視点は、まず何よりも事業の実績の評価、事業の時代的適合性の評価を行うことでなければなりません。そして国権の最高機関である国会は、内閣をこのような観点から法的に縛る制度を創出することが問われているはずであります。また特別会計、特殊法人の整理をなすこと、財政投融資を根本にわたって改革し、公的資金による国債引き受けという安易な方法を法的に制約することではないでしょうか。
この法案のモデルがアメリカの一連の歳出削減法にあるのは私も推測いたしております。しかし、私がこの法案で最も危惧いたしますのは、全体的歳出規模の縮小に貢献するかもしれませんけれども、既存の歳出構造あるいは事業構造を固定化してしまいかねないことです。この法案は、議会制民主主義の悪弊と言われてまいりました一種のむしりとたかりの民主主義に枠をはめ、次の世代に余裕ある財政を残そうとするものであるかもしれません。法案は時限立法ですが、一たんこのことを始めますと次の世代も同様の法律をつくっていくことになるかと思います。
つまり、議会制民主主義の悪弊を正すための議会制民主主義の良識ないし自浄能力の発揮の論理は、実は議会制民主主義の否定につながりかねないわけであります。財政構造改革法として国権の最高機関が法的規範を制定するならば、内閣・省庁官僚制の予算編成制度と方法の統制システムとして構想するべきなのであって、分野別歳出に法的枠をはめ、既存構造を保護し、議会が自縄自縛に陥るような法を制定するべきであるとは考えません。
最後に、国会は内閣の予算提出権を害さない範囲で予算を修正する機能を有するという、私に言わせれば甚だ意味不明な内閣法制局見解が繰り返されてまいりました。しかし、憲法四十一条こそが内閣に属する行政権にも予算提出権にも上位するのだということを明確にしない限り、いかなる財政改革方策も意味を持たないと申し上げておきたいと思います。以上です。
この発言だけを見る →時間が限られておりますので、最初の私の発言に関しましてはまとめました原稿を読み上げるという形にさせていただきたいと思います。
この財政構造改革法案は、衆議院を通過はしておりますけれども、日本の財政構造の改革あるいは法的問題といった点を考えますと、なお多くの論点が残されているように思います。とりわけ財政構造改革とこの法案との適合性、それから財政構造改革法案の法としての問題点について申し上げたいと思っております。
この法案は、御承知のとおり、財政構造改革の推進に関する特別措置法と名づけられておりますが、条文を読んだ率直な感想を言えば、財政構造改革法案ではなくて歳出削減法案でしかないということです。と申しますのも、歳出削減が問われているのは否定はいたしませんが、歳出削減自体は財政構造改革の手段とは言えないからです。歳出削減が財政構造改革の手段たり得るためには歳出削減のターゲット、方法等について明確な戦略を必要とするはずであります。
この法案は、予算の総量規制、分野別支出に関する歳出統制、補助金等と地方歳出に対する統制の三点を特徴としております。とりわけ分野別支出に関する歳出統制を中心としているように見受けられます。そこでは、従来のシーリングによる大枠規制からより詳細な分野別総量規制に転換することを法的に定めていると言うことができます。
ところが、例えば公共事業に関する統制に端的にあらわれていますように、公共事業の分野別歳出バランスないしシェアには全く手がつけられておりません。事業年度を延長し、単年度当たりについては、言うなれば皆ひとしく泣こうという、日本に伝統的歳出削減方法から脱却するものではないと言えます。そのことは、より大きな行政分野別に見ても全く同様であります。
一九八一年三月に土光敏夫氏を会長とします第二次臨時行政調査会が設置されましたが、その際には、一般会計の公債依存率は歳入の三〇%強、GNPに占める公債残高の割合も約三分の一でございました。当時も財政の危機、破綻が言われたわけでありますけれども、にもかかわらず、なぜにこうまで極端な財政破綻状況が生み出されたのか。理由は決して一つではありませんけれども、少なくとも今日、財政構造改革と言うならば次の理由は無視できないはずであります。
第一に、財政の危機を常に語りながら、政治、官僚、業界の三位一体となった鉄の三角形間のバランスの維持を基本として拡張主義的な財政運営が行われたからであります。その結果、事業の実績の評価、時代状況と事業の適合性などは顧みられませんでした。しかし、収入を気にせず拡張主義的財政運営が可能であったのは、必要なだけの国債が発行できたからでもあります。
つまり、今議論されている行政改革とも関係いたしますけれども、大蔵省は金融業界に強大な監督権を持ち、国債の市中消化をなすとともに、他方で大蔵省資金運用部資金、財政投融資資金によって国債を引き受けてきたからであります。言いかえれば、一方の手で借金証書を発行し、他方の手で引き受けてきたに等しいわけであります。
第二に、時代状況が刻々と変わっていくにもかかわらず、事業系特別会計、公団、事業団、政府系金融機関の整理は行われず、財政投融資資金が貸し付けられてまいりました。しかし、これらの融資は事実上焦げつき債権を生み出したに等しく、したがって一般会計からの利子補給をするという悪循環に陥っていきました。しかし、一般会計そのものに余裕がないのですから、この利子補給のためにさらに一般会計が借金を重ねるというこれまた悪循環に陥らざるを得ません。
第三に、今回の法案には明確に姿をあらわしてはおりませんけれども、道路特定財源に代表される目的税の整理が行われず、歳出構造を硬直化させたと言えます。また、特別会計と一般会計との間の会計間操作が行われることによっていわゆる隠れ借金が累積されてまいりました。一般会計における借金額を幾らかでも減らし、見かけをよくするためにとられた手法がいよいよ限界に達したということではないでしょうか。このように見てくるならば、財政構造改革に必要とされる視点は、まず何よりも事業の実績の評価、事業の時代的適合性の評価を行うことでなければなりません。そして国権の最高機関である国会は、内閣をこのような観点から法的に縛る制度を創出することが問われているはずであります。また特別会計、特殊法人の整理をなすこと、財政投融資を根本にわたって改革し、公的資金による国債引き受けという安易な方法を法的に制約することではないでしょうか。
この法案のモデルがアメリカの一連の歳出削減法にあるのは私も推測いたしております。しかし、私がこの法案で最も危惧いたしますのは、全体的歳出規模の縮小に貢献するかもしれませんけれども、既存の歳出構造あるいは事業構造を固定化してしまいかねないことです。この法案は、議会制民主主義の悪弊と言われてまいりました一種のむしりとたかりの民主主義に枠をはめ、次の世代に余裕ある財政を残そうとするものであるかもしれません。法案は時限立法ですが、一たんこのことを始めますと次の世代も同様の法律をつくっていくことになるかと思います。
つまり、議会制民主主義の悪弊を正すための議会制民主主義の良識ないし自浄能力の発揮の論理は、実は議会制民主主義の否定につながりかねないわけであります。財政構造改革法として国権の最高機関が法的規範を制定するならば、内閣・省庁官僚制の予算編成制度と方法の統制システムとして構想するべきなのであって、分野別歳出に法的枠をはめ、既存構造を保護し、議会が自縄自縛に陥るような法を制定するべきであるとは考えません。
最後に、国会は内閣の予算提出権を害さない範囲で予算を修正する機能を有するという、私に言わせれば甚だ意味不明な内閣法制局見解が繰り返されてまいりました。しかし、憲法四十一条こそが内閣に属する行政権にも予算提出権にも上位するのだということを明確にしない限り、いかなる財政改革方策も意味を持たないと申し上げておきたいと思います。以上です。
遠
上
上條俊昭#6
○参考人(上條俊昭君) 私は、昭和二十九年に社会に出ましてから、野村証券調査部及び野村総合研究所で三十数年日本経済の分析や日本産業の調査に当たってきました民間エコノミストとして、この法案を日本経済の視点で読ませていただきました。
財政構造改革を何で進めるかという視点は、やはりその目的がありまして、日本経済を再活性化するという目的があろうかと思います。そういたしますと、日本経済の担い手は、もちろん政府の役割もございますけれども、特に民間企業の果たす役割が大きいと思います。その民間企業と政府の役割がこの法案の趣旨、目的を見ましても余りはっきりと書かれておりません。政府は財政を均衡化する方向に向かう、これは確かに結構でございますけれども、民間との二人三脚と申しますか、役割分担をもう少しはっきりと書いてほしいと思いました。
私は、それをはっきりさせるために、島田先生とはちょっと違った観点ではございますけれども、やはり法人税制というものの抜本改正が必要ではないかというふうに思います。
今、法人税制は御存じのように約五〇%弱と言われております。三七・五%の法人税に一二%の事業税、それから地方税等々で約五〇%ということでございますが、その実効税率を私は先進国の普通の水準であります三〇%台に持っていく必要があるのではないかというふうに考えます。今、大体五〇%の税率を四〇%に二割カットいたしますと約四兆円ぐらいの減税に相なろうかと思います。三割カットいたしますればそれは六兆円ということに相なりますが、四兆ないし五兆の法人税をカットすることによって、これはその資金を政府が吸い上げるのではなくて民間に使わせるわけでございますから、当然、民間はその資金をもとに設備投資をふやしたり、雇用をふやしたり、研究投資をふやしたりするのに使う。政府が使うか、民間が使うかということでございまして、政府はその五兆円なら五兆円をみずからカットするという形で、むしろ背水の陣をしくということになりますので、私はもっと切実なといいますか、緊張感を生む財政削減の努力がなされるのではないかというふうに思います。
当然それは民間の活性化を通じて日本経済を再浮揚するための戦略的な手段でありまして、もしそれで五年ぐらいたって税収が例えば三〇%ぐらいの増益になれば、当然もとの税収に戻るわけでありますから、そのぐらいは民間として、むしろ企業を活性化して法人税収を上げるように努力するでありましょうし、そのときに政府が少し小さくなっておれば財政的余裕が生まれるというふうに思うわけであります。
いわゆる、税率を下げて税収を上げるという.ラッハー教授のやったレーガン減税の一つの実験を日本でも法人税制についてやられてはどうかというふうに思うわけであります。仮に二割の法人税を下げるといたしますと、企業の税引き利益は二割増益になります。したがいまして、株価収益率が一定といたしますれば、株価は日経平均は一万六千円から一万九千円ということに相なりまして、これは日本の今行われております金融不安の解消に役立ちますし、年金、生命保険等の資産の増加によりまして国民生活に大変重要な安心感を与え、景気にもいい影響を与えると思います。
今、九〇年のバブルがはじけましてから、外国の機関投資家、年金等が日本の株を二十三兆円、ネットで買い増しました。彼らは日本企業の収益の増加を信じて二十三兆円というお金を投資しているわけでございます。したがいまして、企業収益を伸ばし、しかも株価水準を上げるということは、国際的な視点からも私は重要な経済活性化の視点ではないかというふうに思います。
それから、第二でございますけれども、やはり経済を活性化するためには、何といいましても、私は雇用の問題が大事だというふうに思います。この法案にも少し雇用のことは触れておりますけれども、もっと前向きに雇用と財政構造の問題についての点で突っ込んでいただければよかったかなというふうに思います。
今、御承知のように、日本は高齢化社会を迎えまして、二〇〇〇年には六十五歳以上の人口が一七%を超しまして、日本はスウェーデンを上回る高齢化社会になると言われております。どんどんいきますと、これが二〇%、二五%になるというのは多くの識者が指摘しておるところであります。一体、そういう高齢化を放置して社会の運営ができるのかどうか、私は甚だ疑問に思います。
そこで、一つの提案ではございますけれども、この法案に盛り込むというのじゃありませんけれども、日本の社会を明るくするためには、私は七十歳までは元気な人は働けるような社会をつくるべきだというふうに思います。農業とかお医者さんの世界では七十歳で現役で頑張っている方がいっぱいいらっしゃいます。サラリーマンだけが六十歳で定年を迎えるというのはいささか不合理な制度ではないかというふうに思うわけであります。
それは、なぜそういうことを申し上げますかといいますと、七十歳まで働きますと、高齢化社会と言いますけれども、七十歳以上を高齢人口と定義しますと、人口に占める比重は現在はまだ一〇%であります。アメリカが先進国の中で今非常に経済が好調なんですが、それは老人人口が少ないからであると思います。アメリカは大体二一%台であります。それで、ちょっと試算してまいりましたけれども、二〇〇〇年になりましても一一・五%ぐらいでありまして、七十歳まで働く社会をつくれば、私は日本の経済はかなり活力を維持できるのではないかというふうに考えるからであります。
そういたしますと、年金の問題にも大変好影響を与えます。ここでも何か年金が将来削減されるというように思われるような文脈が書かれておりますけれども、年金財政にもいい影響を私は与えると思いますし、医療、福祉の面でも私は非常にいい効果を与えると思います。
先般、長野県に行ってまいりました。長野県というのは一番長寿県でありまして、しかも医療費が低い県で有名であります。何でお年寄りが非常に元気なのかということを質問しますと、幾つかの要因がありますけれども、長野県というのは非常に高齢者の就業率が高いということを多くの方がおっしゃっておりました。私は、元気で働く社会をつくることがこの社会を明るくし、活性化する源ではないかというふうに思いますので、その点についてもぜひひとつ税制等、この財政構造の面でも一つの御配慮をお願いいたしたいと思います。
あと、少子化の問題についてお話をしたいと思いましたけれども、時間が来ましたので、これは御質問がございましたらお答えいたします。
日本は二〇〇四年から一番厳しい見方をすると人口減少の時代がやってきます。人口が減少して経済が成長したという国は私は経済史の中で例を知りません。したがいまして、人口減少というものにいかに歯どめをかけるか。高齢化はある程度高齢者雇用をすることによって解決が可能な面もございますけれども、人口減少というのは、これは別の時点でございまして、これについてはこの構造改革の中に一つも触れられておりませんが、ひとつこういう視点もこれからの財政構造改革の中に入れていただきたいと思うわけであります。
以上三点を申し上げました。
この発言だけを見る →財政構造改革を何で進めるかという視点は、やはりその目的がありまして、日本経済を再活性化するという目的があろうかと思います。そういたしますと、日本経済の担い手は、もちろん政府の役割もございますけれども、特に民間企業の果たす役割が大きいと思います。その民間企業と政府の役割がこの法案の趣旨、目的を見ましても余りはっきりと書かれておりません。政府は財政を均衡化する方向に向かう、これは確かに結構でございますけれども、民間との二人三脚と申しますか、役割分担をもう少しはっきりと書いてほしいと思いました。
私は、それをはっきりさせるために、島田先生とはちょっと違った観点ではございますけれども、やはり法人税制というものの抜本改正が必要ではないかというふうに思います。
今、法人税制は御存じのように約五〇%弱と言われております。三七・五%の法人税に一二%の事業税、それから地方税等々で約五〇%ということでございますが、その実効税率を私は先進国の普通の水準であります三〇%台に持っていく必要があるのではないかというふうに考えます。今、大体五〇%の税率を四〇%に二割カットいたしますと約四兆円ぐらいの減税に相なろうかと思います。三割カットいたしますればそれは六兆円ということに相なりますが、四兆ないし五兆の法人税をカットすることによって、これはその資金を政府が吸い上げるのではなくて民間に使わせるわけでございますから、当然、民間はその資金をもとに設備投資をふやしたり、雇用をふやしたり、研究投資をふやしたりするのに使う。政府が使うか、民間が使うかということでございまして、政府はその五兆円なら五兆円をみずからカットするという形で、むしろ背水の陣をしくということになりますので、私はもっと切実なといいますか、緊張感を生む財政削減の努力がなされるのではないかというふうに思います。
当然それは民間の活性化を通じて日本経済を再浮揚するための戦略的な手段でありまして、もしそれで五年ぐらいたって税収が例えば三〇%ぐらいの増益になれば、当然もとの税収に戻るわけでありますから、そのぐらいは民間として、むしろ企業を活性化して法人税収を上げるように努力するでありましょうし、そのときに政府が少し小さくなっておれば財政的余裕が生まれるというふうに思うわけであります。
いわゆる、税率を下げて税収を上げるという.ラッハー教授のやったレーガン減税の一つの実験を日本でも法人税制についてやられてはどうかというふうに思うわけであります。仮に二割の法人税を下げるといたしますと、企業の税引き利益は二割増益になります。したがいまして、株価収益率が一定といたしますれば、株価は日経平均は一万六千円から一万九千円ということに相なりまして、これは日本の今行われております金融不安の解消に役立ちますし、年金、生命保険等の資産の増加によりまして国民生活に大変重要な安心感を与え、景気にもいい影響を与えると思います。
今、九〇年のバブルがはじけましてから、外国の機関投資家、年金等が日本の株を二十三兆円、ネットで買い増しました。彼らは日本企業の収益の増加を信じて二十三兆円というお金を投資しているわけでございます。したがいまして、企業収益を伸ばし、しかも株価水準を上げるということは、国際的な視点からも私は重要な経済活性化の視点ではないかというふうに思います。
それから、第二でございますけれども、やはり経済を活性化するためには、何といいましても、私は雇用の問題が大事だというふうに思います。この法案にも少し雇用のことは触れておりますけれども、もっと前向きに雇用と財政構造の問題についての点で突っ込んでいただければよかったかなというふうに思います。
今、御承知のように、日本は高齢化社会を迎えまして、二〇〇〇年には六十五歳以上の人口が一七%を超しまして、日本はスウェーデンを上回る高齢化社会になると言われております。どんどんいきますと、これが二〇%、二五%になるというのは多くの識者が指摘しておるところであります。一体、そういう高齢化を放置して社会の運営ができるのかどうか、私は甚だ疑問に思います。
そこで、一つの提案ではございますけれども、この法案に盛り込むというのじゃありませんけれども、日本の社会を明るくするためには、私は七十歳までは元気な人は働けるような社会をつくるべきだというふうに思います。農業とかお医者さんの世界では七十歳で現役で頑張っている方がいっぱいいらっしゃいます。サラリーマンだけが六十歳で定年を迎えるというのはいささか不合理な制度ではないかというふうに思うわけであります。
それは、なぜそういうことを申し上げますかといいますと、七十歳まで働きますと、高齢化社会と言いますけれども、七十歳以上を高齢人口と定義しますと、人口に占める比重は現在はまだ一〇%であります。アメリカが先進国の中で今非常に経済が好調なんですが、それは老人人口が少ないからであると思います。アメリカは大体二一%台であります。それで、ちょっと試算してまいりましたけれども、二〇〇〇年になりましても一一・五%ぐらいでありまして、七十歳まで働く社会をつくれば、私は日本の経済はかなり活力を維持できるのではないかというふうに考えるからであります。
そういたしますと、年金の問題にも大変好影響を与えます。ここでも何か年金が将来削減されるというように思われるような文脈が書かれておりますけれども、年金財政にもいい影響を私は与えると思いますし、医療、福祉の面でも私は非常にいい効果を与えると思います。
先般、長野県に行ってまいりました。長野県というのは一番長寿県でありまして、しかも医療費が低い県で有名であります。何でお年寄りが非常に元気なのかということを質問しますと、幾つかの要因がありますけれども、長野県というのは非常に高齢者の就業率が高いということを多くの方がおっしゃっておりました。私は、元気で働く社会をつくることがこの社会を明るくし、活性化する源ではないかというふうに思いますので、その点についてもぜひひとつ税制等、この財政構造の面でも一つの御配慮をお願いいたしたいと思います。
あと、少子化の問題についてお話をしたいと思いましたけれども、時間が来ましたので、これは御質問がございましたらお答えいたします。
日本は二〇〇四年から一番厳しい見方をすると人口減少の時代がやってきます。人口が減少して経済が成長したという国は私は経済史の中で例を知りません。したがいまして、人口減少というものにいかに歯どめをかけるか。高齢化はある程度高齢者雇用をすることによって解決が可能な面もございますけれども、人口減少というのは、これは別の時点でございまして、これについてはこの構造改革の中に一つも触れられておりませんが、ひとつこういう視点もこれからの財政構造改革の中に入れていただきたいと思うわけであります。
以上三点を申し上げました。
遠
狩
狩野安#8
○狩野安君 自由民主党の狩野安でございます。参考人の先生方、よろしくお願いいたします。
私は参議院議員ではありますけれども、主婦でもございます。そういう意味で私は主婦として質問をさせていただきますので、私以上の年齢の方にもわかるような形で、わかりやすい言葉でぜひお答えをいただきたいと思います。さきの委員会の中でも、何人かの議員の方々がわかりやすい言葉で、そしてある先生は何かNHKの「こどもニュース」のような、あんなふうにわかりやすい説明の仕方をしてくれというようなことの注文もされておりますけれども、そういう意味でも主婦からの質問だということでわかりやすくお聞かせをいただきたいと思います。
まず、島田参考人にお聞きしたいと思いますけれども、私は、時間が二十五分という大変限られた時間ですので、簡単な質問の仕方で大体六つぐらい質問させていただきます。
私、地元へ帰りますと、私の仲間、主婦の皆さんから、国会は何をやっているの、いろんな改革も必要だけれども今すごい不景気なんだ、早く景気対策を何とかしてもらえないだろうかということをよく言われます。財政構造改革というのもそもそも私たち主婦にはわからない言葉でございまして、どうして景気対策より先に財政構造改革というものをしなければならないのかということをぜひ御説明をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →私は参議院議員ではありますけれども、主婦でもございます。そういう意味で私は主婦として質問をさせていただきますので、私以上の年齢の方にもわかるような形で、わかりやすい言葉でぜひお答えをいただきたいと思います。さきの委員会の中でも、何人かの議員の方々がわかりやすい言葉で、そしてある先生は何かNHKの「こどもニュース」のような、あんなふうにわかりやすい説明の仕方をしてくれというようなことの注文もされておりますけれども、そういう意味でも主婦からの質問だということでわかりやすくお聞かせをいただきたいと思います。
まず、島田参考人にお聞きしたいと思いますけれども、私は、時間が二十五分という大変限られた時間ですので、簡単な質問の仕方で大体六つぐらい質問させていただきます。
私、地元へ帰りますと、私の仲間、主婦の皆さんから、国会は何をやっているの、いろんな改革も必要だけれども今すごい不景気なんだ、早く景気対策を何とかしてもらえないだろうかということをよく言われます。財政構造改革というのもそもそも私たち主婦にはわからない言葉でございまして、どうして景気対策より先に財政構造改革というものをしなければならないのかということをぜひ御説明をいただきたいと思います。
島
島田晴雄#9
○参考人(島田晴雄君) ありがとうございます。
財政構造改革と景気対策ですが、私はこれは本来矛盾しないものだというふうに思います。今どちらが先とおっしゃいましたが、同時に進めなきゃいけないということだと思うんです。
財政構造改革、なぜこんなことをやらなきゃいけないのかということですが、わかりやすく申し上げたいと思いますけれども、今の中央、地方の累積赤字というのは、国民一人当たりに引き直してみますと一人四百万ぐらい、赤ちゃんも含めてですね。ですから、我々の知らないうちに普通の家族だと千六百万円も赤字を積んで、これは当然我々の現世代のうちに処理をしないと次の世代がとんでもない負担を負うことになる。我々が子供たちを愛するか、日本の将来に責任を持つかという問題なんです。ですから、これはどんなことがあっても総力を尽くしてみんなで頑張らなきゃいかぬということだと思います。これまでのやり方を変えていくということだと思うんですね。
しかし、同時に景気対策というのは物すごく重要な問題でございます。私が先ほど申し上げたのは、一つは構造改革、構造改革という言葉はちょっと子供ニュースには似つかわしくないかもしれませんが、要するに元気のよい、先を見て頑張っている企業や人々が力いっぱい活動できる場面をつくるということです。これまでの日本というのは、先ほど新藤先生もおっしゃいましたけれどもいろんな既得権があって、努力する能力のある人が自由に大活躍できる形に必ずしもなっていないものですから、そこのところを規制緩和して構造改革をやっていくということです。
景気が非常に悪いというのはどこが悪いかというと、御案内のように金融とか不動産とか建設とか、ここら辺がとりわけ悪いわけで、製造業、物づくりをやっている方々はそこそこ頑張っているんです。投資も伸びていますし、生産も鈍くはなってはいますが伸びています。しかし、この力のある製造業の方が、今の日本を放置しておりますと、余りコストが高いものですから外へ出ちゃう。せっかく金の卵があっても外へ出ちゃう。この方々が外へ出ないで日本で活躍をしていただくということをする必要があるので、私はさっき申し上げましたように、景気対策として今一番本当に役に立つのは法人税の改革をやるということを明確に言うことだろうと思うんです。
さっき私が申し上げた地方法人課税の改革というのは、少なくとも一年ぐらい必死の議論が必要だと思うんですね、制度改革ですから。しかし、その基本方向、やるんだということを今度の税制改正、来年度の税制改正というのはもうあと一、二週間で発表されるはずですけれども、そこへ書き込んでしまう。となると、先ほど上條先生がおっしゃられたように株価が多分これを好感して相当反応すると思います。そして一、二年後にはそれを目標にして投資活動が行われるということが起きると思うんですね。そういうことは構造改革法案と同時に総力を挙げて今やるべきだ、どっちが先ということではないんだと思います。
この発言だけを見る →財政構造改革と景気対策ですが、私はこれは本来矛盾しないものだというふうに思います。今どちらが先とおっしゃいましたが、同時に進めなきゃいけないということだと思うんです。
財政構造改革、なぜこんなことをやらなきゃいけないのかということですが、わかりやすく申し上げたいと思いますけれども、今の中央、地方の累積赤字というのは、国民一人当たりに引き直してみますと一人四百万ぐらい、赤ちゃんも含めてですね。ですから、我々の知らないうちに普通の家族だと千六百万円も赤字を積んで、これは当然我々の現世代のうちに処理をしないと次の世代がとんでもない負担を負うことになる。我々が子供たちを愛するか、日本の将来に責任を持つかという問題なんです。ですから、これはどんなことがあっても総力を尽くしてみんなで頑張らなきゃいかぬということだと思います。これまでのやり方を変えていくということだと思うんですね。
しかし、同時に景気対策というのは物すごく重要な問題でございます。私が先ほど申し上げたのは、一つは構造改革、構造改革という言葉はちょっと子供ニュースには似つかわしくないかもしれませんが、要するに元気のよい、先を見て頑張っている企業や人々が力いっぱい活動できる場面をつくるということです。これまでの日本というのは、先ほど新藤先生もおっしゃいましたけれどもいろんな既得権があって、努力する能力のある人が自由に大活躍できる形に必ずしもなっていないものですから、そこのところを規制緩和して構造改革をやっていくということです。
景気が非常に悪いというのはどこが悪いかというと、御案内のように金融とか不動産とか建設とか、ここら辺がとりわけ悪いわけで、製造業、物づくりをやっている方々はそこそこ頑張っているんです。投資も伸びていますし、生産も鈍くはなってはいますが伸びています。しかし、この力のある製造業の方が、今の日本を放置しておりますと、余りコストが高いものですから外へ出ちゃう。せっかく金の卵があっても外へ出ちゃう。この方々が外へ出ないで日本で活躍をしていただくということをする必要があるので、私はさっき申し上げましたように、景気対策として今一番本当に役に立つのは法人税の改革をやるということを明確に言うことだろうと思うんです。
さっき私が申し上げた地方法人課税の改革というのは、少なくとも一年ぐらい必死の議論が必要だと思うんですね、制度改革ですから。しかし、その基本方向、やるんだということを今度の税制改正、来年度の税制改正というのはもうあと一、二週間で発表されるはずですけれども、そこへ書き込んでしまう。となると、先ほど上條先生がおっしゃられたように株価が多分これを好感して相当反応すると思います。そして一、二年後にはそれを目標にして投資活動が行われるということが起きると思うんですね。そういうことは構造改革法案と同時に総力を挙げて今やるべきだ、どっちが先ということではないんだと思います。
狩
狩野安#10
○狩野安君 多分わかったと、私はそう思いますけれども、このいわゆる借金がというか、債務とかいろんなものが大変赤字になっているということを言われておりますが、私たちの想像ができない四百七十六兆円とかいろんな金額が出ているわけですね。それの原因が何だったのか、その原因を究明しないで、分析しないで財政構造改革というのはできないんじゃないかと思いますけれども、その点ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →島
島田晴雄#11
○参考人(島田晴雄君) 原因は、これは過去から累積してきたものなのでございますけれども、過去を振り返ると大きく分けて二つの原因があり、その原因の中に一つの大きな仕組み上の問題があるというふうに思います。
過去を分けて二つの原因は何かというと、最も直近の原因はこの数年間、つまりバブルが崩壊した後の大変苦しい日本経済の状況の中で、これはもう国民総出で政府に経済対策をしろ経済対策をしろと言ったわけです。ですから、宮澤先生が総理をなさっていたときからずっと六回にわたって超大型経済対策を打って、その総額は六十六兆円にも及んだわけです。同時に、景気が悪いですから税収がうんと落ち込んでおりますので、税収の落ち込みと政府の特別な支出でもって恐らく百兆円を超える累積赤字がこの数年間で積み上がってしまったということがあろうと思います。これが直近の原因でございます。
そして、もう少し前の原因を考えますと、実は日本経済が高度成長時代が終わって成熟段階に入ってからじわじわじわじわと大きな政府に向かって日本が進んできたんです。一つは、これは避けがたいことなんですが、高齢化が進みますから社会保障費その他がふえてくる。これはもうしょうがないことですが、実はこの中にもメスを入れる必要があるんですけれども、ふえてきた。
それからもう一つは、経済構造が変わりまして大規模な投資をする製造業中心の経済からサービス化ということになってきますと、民間の投資が経済を引っ張らないものですから、私どもが頑張ればよかったんですけれども、やはりそれは政府に期待をするということで公共投資をどんどんふやしてそれで埋めていったという成熟化経済の問題がございます。これが長期の問題で、そして直近の数年間の問題は、人々は不況になったから国民総出で、政府よもっと経済対策を打てと言ったわけですね。
諸外国はどういうことをしていたかというと、日本は高度成長のまだ余韻があったものですからそういうことをやれると国民が思っていたと思うんですが、諸外国は逆さに振ってもできない状態になっていたものですから、もうできません、構造改革しかありませんと。日本がやったこういうのをケインズ政策と言うんです。つまり、景気が悪いから政府が支出をする、そうすれば経済はよくなろうというのがケインズ政策なんですが、日本だけ世界の中で一周二周おくれのケインズ政策を六回も繰り返してしまったんです。それが最近の問題でございます。
しかし、この成熟化経済の中に含まれている仕組みの問題、それがこのケインズ政策をさらに要請したという構造の問題がございます。これは先ほど新藤先生がおっしゃった問題なんですけれども、二言目には公共投資に頼りたいという政治構造があり、地方の財政支出構造があるんです。これは、地方が直接支出をしているので地方が問題といえば問題なんですが、しかし地方にそうさせているのは日本の中央の制度なんですね。この問題、また後ほど機会があればお話し申し上げたいと思いますが、そういう仕組みをはらんだまま国民総出で政府よ支出をせよとやったものですから財政赤字になった。この考え方、原因が明らかでございます。
ですから、成熟社会にどう取り組むのか、改革というのはケインズ政策に頼むだけでいいのかという問題、それから全国各地で公的予算の使い方というのは本当にこれでいいのかという問題、これらの問題にメスを入れる必要があろうかと思います。
この発言だけを見る →過去を分けて二つの原因は何かというと、最も直近の原因はこの数年間、つまりバブルが崩壊した後の大変苦しい日本経済の状況の中で、これはもう国民総出で政府に経済対策をしろ経済対策をしろと言ったわけです。ですから、宮澤先生が総理をなさっていたときからずっと六回にわたって超大型経済対策を打って、その総額は六十六兆円にも及んだわけです。同時に、景気が悪いですから税収がうんと落ち込んでおりますので、税収の落ち込みと政府の特別な支出でもって恐らく百兆円を超える累積赤字がこの数年間で積み上がってしまったということがあろうと思います。これが直近の原因でございます。
そして、もう少し前の原因を考えますと、実は日本経済が高度成長時代が終わって成熟段階に入ってからじわじわじわじわと大きな政府に向かって日本が進んできたんです。一つは、これは避けがたいことなんですが、高齢化が進みますから社会保障費その他がふえてくる。これはもうしょうがないことですが、実はこの中にもメスを入れる必要があるんですけれども、ふえてきた。
それからもう一つは、経済構造が変わりまして大規模な投資をする製造業中心の経済からサービス化ということになってきますと、民間の投資が経済を引っ張らないものですから、私どもが頑張ればよかったんですけれども、やはりそれは政府に期待をするということで公共投資をどんどんふやしてそれで埋めていったという成熟化経済の問題がございます。これが長期の問題で、そして直近の数年間の問題は、人々は不況になったから国民総出で、政府よもっと経済対策を打てと言ったわけですね。
諸外国はどういうことをしていたかというと、日本は高度成長のまだ余韻があったものですからそういうことをやれると国民が思っていたと思うんですが、諸外国は逆さに振ってもできない状態になっていたものですから、もうできません、構造改革しかありませんと。日本がやったこういうのをケインズ政策と言うんです。つまり、景気が悪いから政府が支出をする、そうすれば経済はよくなろうというのがケインズ政策なんですが、日本だけ世界の中で一周二周おくれのケインズ政策を六回も繰り返してしまったんです。それが最近の問題でございます。
しかし、この成熟化経済の中に含まれている仕組みの問題、それがこのケインズ政策をさらに要請したという構造の問題がございます。これは先ほど新藤先生がおっしゃった問題なんですけれども、二言目には公共投資に頼りたいという政治構造があり、地方の財政支出構造があるんです。これは、地方が直接支出をしているので地方が問題といえば問題なんですが、しかし地方にそうさせているのは日本の中央の制度なんですね。この問題、また後ほど機会があればお話し申し上げたいと思いますが、そういう仕組みをはらんだまま国民総出で政府よ支出をせよとやったものですから財政赤字になった。この考え方、原因が明らかでございます。
ですから、成熟社会にどう取り組むのか、改革というのはケインズ政策に頼むだけでいいのかという問題、それから全国各地で公的予算の使い方というのは本当にこれでいいのかという問題、これらの問題にメスを入れる必要があろうかと思います。
狩
狩野安#12
○狩野安君 原因ということで一つ島田先生お忘れになっていることがあると私は思うんですけれども、それは何かといいますと、これは本当の私見でございますが、今までの政治への参加の中で、女性は家計簿というものを握っていますので、もっともっと女性が政治家になっていたら経済的な面でこういう原因もつくらなかったんじゃというような気もいたしております。ですから、私はこれから女性の声というものをもっともっと大事にしていくべきだというふうに思っておりますし、女性は本当に家計簿を毎日つけていますので、そういう意味でお金の使い方は男性よりももっと上手にできるんじゃないか、それも一つの原因にはなっているんじゃないかなというふうに考えております。
それから、先ほど先生は法人税の引き下げということをお話しになりました。そして地方の財政も見直すべきだということになっておりました。そしてまたこの法律も地方の方も国と一緒に見直すということになっておりますが、これはどういうふうに地方の財政と国の財政というものの改革に取り組むようになっているのか。
それから、私もよく経営しているお友だちに言われるんです。赤字経営の会社にも税金をぜひかけた方がいいんじゃないかということを言われております。その辺もちょっとお話を聞かせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →それから、先ほど先生は法人税の引き下げということをお話しになりました。そして地方の財政も見直すべきだということになっておりました。そしてまたこの法律も地方の方も国と一緒に見直すということになっておりますが、これはどういうふうに地方の財政と国の財政というものの改革に取り組むようになっているのか。
それから、私もよく経営しているお友だちに言われるんです。赤字経営の会社にも税金をぜひかけた方がいいんじゃないかということを言われております。その辺もちょっとお話を聞かせていただきたいと思います。
島
島田晴雄#13
○参考人(島田晴雄君) ありがとうございます。
冒頭に女性のポイントをおっしゃられたのは大変重要なことだと思います。
私、今まで申し上げたことは、男女共同社会の中で行われてきたことだと思いますので、女性の役割を過小評価していたつもりは全くないんですが、しかし、男女平等というだけじゃなくて、あえて女性の役割をもっと重視すべきではないかということについて実は私もぜひ申し上げたいのは、やっぱり女性の方が家庭を持ち、仕事をするというのが必ずしも容易でない、そういう社会構造、経済構造、企業の仕組みになっているということです。
先ほど上條先生が人口が減っていくということは非常に憂慮される問題だとおっしゃったわけですけれども、今日、女性の方が学校を出ると仕事をするというのは当たり前になっている。しかし、そこで家庭も持って、子供もつくって、みんなで一緒にやれるということになっているかどうかというと必ずしもなっていないですね。もうスーパーウーマンでなければそれは難しい。
こういうのは異常な状態でございまして、ぜひ将来この仕組みを変えるということを本当は長期計画としてやらなきゃいけないんで、橋本総理が六大改革とおっしゃっている中に何でその問題が入っていないのかということは非常に重大な問題でございます。狩野先生、今度総理に、七大改革にしなさいということをぜひ強く、これは長期の本当に重要な問題、働く女性が結婚して、子供を安心して持てる社会全体の仕組みをつくる、七大改革の一番重要なのはそこだとおっしゃっていただきたいと思います。
それを申し上げた上で本題に入りたいと思いますが、今この国と同じキャップを地方にもかけて財政支出削減に努めていただきたいということと、それから補助金も一〇%ぐらい減らすんだという個別のキャップを今回の改革法案の中でうたっておるわけで、精いっぱいの努力だろうと思います。まだまだもっとその中身に入って議論しなきゃならないところは多々あると思いますので、その中身にぜひ私は入らせていただきたいと思うんです。
仮に、そのような補助金を削減しますよというトータルのキャップをかける、数量目標をかける、あるいは公共投資は全体として前年よりふえないようにしてください、あるいは減らしましょうということをかけたら、本当にそういうものが減っていくのかどうかということについて、私はややそれだけじゃ足りないんじゃないかと思うんです。つまり、仕組みの問題に取り組まなきゃいけない。
どういうことかというと、今日、国民は国税と地方税を納めております。国税が七と言われ地方税が三と言われていますが、国は七の地方税を取った中でそのうちの四を地方にまた戻すというか、交付税と補助金の形で戻しているわけですね。特に補助金で戻したときには、どういうふうに使うんだということを非常に細かく地方に指定をするものですから、国家機関委任事務のような形でやるものですから、地方は実は創意工夫の余地がほとんど残されていない。したがって、ついに地方は余り逆らわずに言うことを聞いておった方がいいということになって私は思考を停止してしまうんだと思います。せっかく優秀な地方の方がおられるのに、余り中央が過保護が過ぎるやり方をするものですから思考を停止する。
そして、仮に地方の自治体の首長が本気になって行政改革をして予算を余したときにどう使えるかということなんです。私は、これの本道は地方税を安くすることじゃないかと思うんです。しかし、地方税は超過税率を取ることはできるけれども安くすることは許されないんですね、事実上は。そして、あえてやると、これは当局の方からそんなことはないと言われるかもしれませんが、あんたのところは税金足りているんだからいいじゃないかということで交付金を減らされるんじゃないかと思うんです。
そして、地方債を発行するというと、これもまた中央の許可を得なきゃいけない。自分で創意工夫でやるというと、元利償還優遇制度で面倒見ませんよと言われる。これだけのいじめが入れば、地方はもう考えないで中央のおっしゃるとおりにして、あとは補助金を下さい下さいと言っているのがいいに決まっているわけですね。ちょっとわかりやすい言葉で申し上げていますが、誤解を呼ぶこともあろうかと思いますがあえて承知で申し上げております。
そうすると、地方は思考をとめて中央依存という形になる。そして、どんどん補助金をいただいて、どんどんいろいろなものをつくれば選挙に受かる、こういう仕組みになっているわけです。この形を変えませんと本当に財政改革はできない。
つまり、財政改革法というのは水道の蛇口を一応とめようということになっているんですね。だから、次々ととめております。しかし、地下に入っている水道の栓のところが、全国三千三百の自治体、四十七都道府県、これの水道管に全部穴があいています。だから、じゅくじゅく出ちゃうわけですね、蛇口をとめても。そういう事態が起きてくるんだろうと思うんです。ですから、これを本当に改革するには、地方自治体がみずからの創意工夫と自己責任において自分が行政改革をした方が自分のためにもなり、住民、県民、市民のためになるんだ、こういうメカニズムを構築しなきゃいけない。
それじゃ、どういうふうにすればいいか。三点セットを私は申し上げているんですが、一つは思い切って本当に地方自治体に課税自主権を渡したらどうか。税率を下げてもいい。行革をしたところで予算が余ったら税率を下げて、そして何々県は日本で一番税率の安い県だということになったらお金持ちも企業も集まりますから、そういうメカニズムをつくってあげたらいいじゃないか。
もう一つは、財政自主権でございます。地方債を発行したかったらどんどん発行したらいいじゃないか。ただ、日本の地方債というのは非常に奇妙な仕掛けになっておりまして、発行はするんですけれども、実は大部分の地方自治体が自力で最後まで返し切る力がない、あるいは意欲もないのかと言っては失礼ですが、そんな感じがある。そこで、中央に依存して財政投融資その他の、あるいは交付金で面倒を見てもらいながらそれを最後に賄うという形になっています。そうしますと、それを担当している中央省庁は、特に自治省でございますけれども、これは、地方債というのはそういうことだから全国一律の利率だということになる。
こんなばかなことはないわけですよ。債券を発行するわけですから、頑張っている自治体と頑張っていない自治体との間には当然差があってしかるべきだ。私は教師だからそれよくわかるんですけれども、学生さんがいて、頑張っている学生さんとだめな学生さんに期末テストで同じ点数をつけたらどういうことになりますか。そんな学校は滅びちゃいます。しかし、日本はそれをやっているわけですよ。
つまり、地方はそれを払う能力がないから、国が面倒を見るんだから同じ利率でいいじゃないか。これじゃ資本市場は全く無視されているわけです。だから、努力しようといったって努力しがいかない。ですから、みんな思考を停止して中央に依存する。これが財政を膨らませる根本原因の仕組みでございます。
ですから、これを変えるにはどうしたらいいか。自己責任で財政自主権を渡すということです。ただ、課税自主権を渡して、財政自主権を渡すというのは本当の地方分権でございますけれども、果たして地方の方々がそれだけで立派な地方行政をなさるかというと疑問もあります。
ですから、これはあめだけじゃなくてむちも必要で、それで失敗をなさったところは破産させた方がいい。私はぜひ地方破産制度というのをつくっていただきたいと思うんです。そして、そういう自治体の議会や首長を選んだ住民もみずから責任を負って財政再建をするんです。できなければ地方の合併をしたらいいんですよ。隣の自治体が吸収すればいいんです。そうすれば、合併はしたい人がしてくださいなんて言ったって日本じゅうやりはしませんのですからね。破産したところが吸収されればいい。そういう形でやっていくというような、これはまだまだラフな議論ですけれども、ぜひ先生方、考えてやっていただきたい。
私は日本民族というのは聡明な民族だと思うんです。余り過保護がひどいから地方の方は思考をとめているんであって、本当に責任を持たせて、失敗したら破産させるんだぞという状況の中で自由を与えれば、これは創意工夫でもって頑張ると思う。そうすると、地下に眠っている水道管の穴がふさがってきて、蛇口を閉めたらちゃんと効果が出てくる、こういうことでございます。そういうことをぜひやっていただきたい。
法人税の話ですけれども、法人税は上條先生が詳しくおっしゃられたわけですが、はっきり言って日本の法人税の仕組みは正直者が損をするという仕掛けになっております。利益を出しているところが法人事業税を払う、あるいは住民税の法人税割を。
私はこういう言い方をすると問題かもしれませんが、あえて言わせていただきますけれども、日本の法人税は、地方自治体は選挙権のある個人の方には余り税を取るということを強くおっしゃらない、選挙権のない法人から、取りやすいところから取るというのがあると思うんです。例えば、粗大ごみ回収の実費を取っている地方自治体がどのぐらいあるかということです。かなり少ないんです。
ですから、外形標準課税を導入しますと、企業は赤字が出ても出なくても、地方で水道を使い、土地を使い、ごみを出して、地方公共サービスを要求しているわけですから、当然、外形標準課税というのを払う必要がある。これは赤字の問題とは関係ありません。そうすると、努力する者が得をする、こういう仕組みになる。これも地方行政を責任ある地方自治に持っていく根本的なことだと思うんです。それを含めてぜひシステム改革をお願いしたいというふうに思います。
この発言だけを見る →冒頭に女性のポイントをおっしゃられたのは大変重要なことだと思います。
私、今まで申し上げたことは、男女共同社会の中で行われてきたことだと思いますので、女性の役割を過小評価していたつもりは全くないんですが、しかし、男女平等というだけじゃなくて、あえて女性の役割をもっと重視すべきではないかということについて実は私もぜひ申し上げたいのは、やっぱり女性の方が家庭を持ち、仕事をするというのが必ずしも容易でない、そういう社会構造、経済構造、企業の仕組みになっているということです。
先ほど上條先生が人口が減っていくということは非常に憂慮される問題だとおっしゃったわけですけれども、今日、女性の方が学校を出ると仕事をするというのは当たり前になっている。しかし、そこで家庭も持って、子供もつくって、みんなで一緒にやれるということになっているかどうかというと必ずしもなっていないですね。もうスーパーウーマンでなければそれは難しい。
こういうのは異常な状態でございまして、ぜひ将来この仕組みを変えるということを本当は長期計画としてやらなきゃいけないんで、橋本総理が六大改革とおっしゃっている中に何でその問題が入っていないのかということは非常に重大な問題でございます。狩野先生、今度総理に、七大改革にしなさいということをぜひ強く、これは長期の本当に重要な問題、働く女性が結婚して、子供を安心して持てる社会全体の仕組みをつくる、七大改革の一番重要なのはそこだとおっしゃっていただきたいと思います。
それを申し上げた上で本題に入りたいと思いますが、今この国と同じキャップを地方にもかけて財政支出削減に努めていただきたいということと、それから補助金も一〇%ぐらい減らすんだという個別のキャップを今回の改革法案の中でうたっておるわけで、精いっぱいの努力だろうと思います。まだまだもっとその中身に入って議論しなきゃならないところは多々あると思いますので、その中身にぜひ私は入らせていただきたいと思うんです。
仮に、そのような補助金を削減しますよというトータルのキャップをかける、数量目標をかける、あるいは公共投資は全体として前年よりふえないようにしてください、あるいは減らしましょうということをかけたら、本当にそういうものが減っていくのかどうかということについて、私はややそれだけじゃ足りないんじゃないかと思うんです。つまり、仕組みの問題に取り組まなきゃいけない。
どういうことかというと、今日、国民は国税と地方税を納めております。国税が七と言われ地方税が三と言われていますが、国は七の地方税を取った中でそのうちの四を地方にまた戻すというか、交付税と補助金の形で戻しているわけですね。特に補助金で戻したときには、どういうふうに使うんだということを非常に細かく地方に指定をするものですから、国家機関委任事務のような形でやるものですから、地方は実は創意工夫の余地がほとんど残されていない。したがって、ついに地方は余り逆らわずに言うことを聞いておった方がいいということになって私は思考を停止してしまうんだと思います。せっかく優秀な地方の方がおられるのに、余り中央が過保護が過ぎるやり方をするものですから思考を停止する。
そして、仮に地方の自治体の首長が本気になって行政改革をして予算を余したときにどう使えるかということなんです。私は、これの本道は地方税を安くすることじゃないかと思うんです。しかし、地方税は超過税率を取ることはできるけれども安くすることは許されないんですね、事実上は。そして、あえてやると、これは当局の方からそんなことはないと言われるかもしれませんが、あんたのところは税金足りているんだからいいじゃないかということで交付金を減らされるんじゃないかと思うんです。
そして、地方債を発行するというと、これもまた中央の許可を得なきゃいけない。自分で創意工夫でやるというと、元利償還優遇制度で面倒見ませんよと言われる。これだけのいじめが入れば、地方はもう考えないで中央のおっしゃるとおりにして、あとは補助金を下さい下さいと言っているのがいいに決まっているわけですね。ちょっとわかりやすい言葉で申し上げていますが、誤解を呼ぶこともあろうかと思いますがあえて承知で申し上げております。
そうすると、地方は思考をとめて中央依存という形になる。そして、どんどん補助金をいただいて、どんどんいろいろなものをつくれば選挙に受かる、こういう仕組みになっているわけです。この形を変えませんと本当に財政改革はできない。
つまり、財政改革法というのは水道の蛇口を一応とめようということになっているんですね。だから、次々ととめております。しかし、地下に入っている水道の栓のところが、全国三千三百の自治体、四十七都道府県、これの水道管に全部穴があいています。だから、じゅくじゅく出ちゃうわけですね、蛇口をとめても。そういう事態が起きてくるんだろうと思うんです。ですから、これを本当に改革するには、地方自治体がみずからの創意工夫と自己責任において自分が行政改革をした方が自分のためにもなり、住民、県民、市民のためになるんだ、こういうメカニズムを構築しなきゃいけない。
それじゃ、どういうふうにすればいいか。三点セットを私は申し上げているんですが、一つは思い切って本当に地方自治体に課税自主権を渡したらどうか。税率を下げてもいい。行革をしたところで予算が余ったら税率を下げて、そして何々県は日本で一番税率の安い県だということになったらお金持ちも企業も集まりますから、そういうメカニズムをつくってあげたらいいじゃないか。
もう一つは、財政自主権でございます。地方債を発行したかったらどんどん発行したらいいじゃないか。ただ、日本の地方債というのは非常に奇妙な仕掛けになっておりまして、発行はするんですけれども、実は大部分の地方自治体が自力で最後まで返し切る力がない、あるいは意欲もないのかと言っては失礼ですが、そんな感じがある。そこで、中央に依存して財政投融資その他の、あるいは交付金で面倒を見てもらいながらそれを最後に賄うという形になっています。そうしますと、それを担当している中央省庁は、特に自治省でございますけれども、これは、地方債というのはそういうことだから全国一律の利率だということになる。
こんなばかなことはないわけですよ。債券を発行するわけですから、頑張っている自治体と頑張っていない自治体との間には当然差があってしかるべきだ。私は教師だからそれよくわかるんですけれども、学生さんがいて、頑張っている学生さんとだめな学生さんに期末テストで同じ点数をつけたらどういうことになりますか。そんな学校は滅びちゃいます。しかし、日本はそれをやっているわけですよ。
つまり、地方はそれを払う能力がないから、国が面倒を見るんだから同じ利率でいいじゃないか。これじゃ資本市場は全く無視されているわけです。だから、努力しようといったって努力しがいかない。ですから、みんな思考を停止して中央に依存する。これが財政を膨らませる根本原因の仕組みでございます。
ですから、これを変えるにはどうしたらいいか。自己責任で財政自主権を渡すということです。ただ、課税自主権を渡して、財政自主権を渡すというのは本当の地方分権でございますけれども、果たして地方の方々がそれだけで立派な地方行政をなさるかというと疑問もあります。
ですから、これはあめだけじゃなくてむちも必要で、それで失敗をなさったところは破産させた方がいい。私はぜひ地方破産制度というのをつくっていただきたいと思うんです。そして、そういう自治体の議会や首長を選んだ住民もみずから責任を負って財政再建をするんです。できなければ地方の合併をしたらいいんですよ。隣の自治体が吸収すればいいんです。そうすれば、合併はしたい人がしてくださいなんて言ったって日本じゅうやりはしませんのですからね。破産したところが吸収されればいい。そういう形でやっていくというような、これはまだまだラフな議論ですけれども、ぜひ先生方、考えてやっていただきたい。
私は日本民族というのは聡明な民族だと思うんです。余り過保護がひどいから地方の方は思考をとめているんであって、本当に責任を持たせて、失敗したら破産させるんだぞという状況の中で自由を与えれば、これは創意工夫でもって頑張ると思う。そうすると、地下に眠っている水道管の穴がふさがってきて、蛇口を閉めたらちゃんと効果が出てくる、こういうことでございます。そういうことをぜひやっていただきたい。
法人税の話ですけれども、法人税は上條先生が詳しくおっしゃられたわけですが、はっきり言って日本の法人税の仕組みは正直者が損をするという仕掛けになっております。利益を出しているところが法人事業税を払う、あるいは住民税の法人税割を。
私はこういう言い方をすると問題かもしれませんが、あえて言わせていただきますけれども、日本の法人税は、地方自治体は選挙権のある個人の方には余り税を取るということを強くおっしゃらない、選挙権のない法人から、取りやすいところから取るというのがあると思うんです。例えば、粗大ごみ回収の実費を取っている地方自治体がどのぐらいあるかということです。かなり少ないんです。
ですから、外形標準課税を導入しますと、企業は赤字が出ても出なくても、地方で水道を使い、土地を使い、ごみを出して、地方公共サービスを要求しているわけですから、当然、外形標準課税というのを払う必要がある。これは赤字の問題とは関係ありません。そうすると、努力する者が得をする、こういう仕組みになる。これも地方行政を責任ある地方自治に持っていく根本的なことだと思うんです。それを含めてぜひシステム改革をお願いしたいというふうに思います。
狩
狩野安#14
○狩野安君 とてもわかりやすく説明していただいて、ありがとうございました。地方分権の時代が来ていますので、大変大事なお言葉だというふうに考えております。
もう時間も少なくなってきましたけれども、もう既に先生はごらんになっておわかりだと思いますが、自民党が出した緊急経済対策、この中で民間導入、PFI、こんな言葉を使われるとまた私たちは大変わからないんですけれども、社会資本整備について先生はどういうふうにお考えになられますか、お聞かせいただきたいと思います。
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島
島田晴雄#15
○参考人(島田晴雄君) 私も確かに最近、政府の文書の中に外国語が多過ぎると思います。PFIなんて一体だれがわかるかと思います。もう少しちゃんとわかりやすい言葉を使っていただきたいと思うんですが、これは要するに民間資金も合わせて、場合によると財投資金も含めて、社会資本を整備するための仕組みだというふうに言われておりますが、それはぜひやっていいことではないかと思います。
ただそのときに、先ほど新藤先生も言われたことですが、財投資金というのが今までのような形で使われるというのは私は異論がございます。財投というのは、実は民間が担えない長期の公共プロジェクトを実現していくという意味では歴史的には大きな役割を果たしたものなんですが、やはりもっとスリムに、もっと市場の声を聞いて、本当に意味のあるプロジェクトはやるけれども意味のないプロジェクトはやらないんだということを選別するようなメカニズムを中へ持ち込まないといけないんですね。
私は、財投機関債ということが改革として重要だということが言われておりますけれども、ぜひそれを進めるべきだと。つまり、財投機関債というのは、財投を使って事業をする団体が市場に債券を出して、これを使ってやるんですがいいですかと市場に聞く、市場がそんなものは将来性がないからだめだよと言ったら、ポシャったらいいわけですね。それでもやりなさいと言うものはやる。
しかし、市場が評価しないけれども国として絶対にやらなきゃいけないものというものがあるんです。これはもう税金で我々は負担すべきなんですね。何の事業はやるべきだ、何の事業はやめておいた方がいいんだ、何の事業はむだ遣いだからなくせ、こういうことが国民にわからないんです、今の財投の仕組みというのは複雑過ぎて。ですから、市場を参加させる、国民を参加させる、そういう中でPFIをやるということであれば私は大賛成でございます。
この発言だけを見る →ただそのときに、先ほど新藤先生も言われたことですが、財投資金というのが今までのような形で使われるというのは私は異論がございます。財投というのは、実は民間が担えない長期の公共プロジェクトを実現していくという意味では歴史的には大きな役割を果たしたものなんですが、やはりもっとスリムに、もっと市場の声を聞いて、本当に意味のあるプロジェクトはやるけれども意味のないプロジェクトはやらないんだということを選別するようなメカニズムを中へ持ち込まないといけないんですね。
私は、財投機関債ということが改革として重要だということが言われておりますけれども、ぜひそれを進めるべきだと。つまり、財投機関債というのは、財投を使って事業をする団体が市場に債券を出して、これを使ってやるんですがいいですかと市場に聞く、市場がそんなものは将来性がないからだめだよと言ったら、ポシャったらいいわけですね。それでもやりなさいと言うものはやる。
しかし、市場が評価しないけれども国として絶対にやらなきゃいけないものというものがあるんです。これはもう税金で我々は負担すべきなんですね。何の事業はやるべきだ、何の事業はやめておいた方がいいんだ、何の事業はむだ遣いだからなくせ、こういうことが国民にわからないんです、今の財投の仕組みというのは複雑過ぎて。ですから、市場を参加させる、国民を参加させる、そういう中でPFIをやるということであれば私は大賛成でございます。
狩
狩野安#16
○狩野安君 もう残りがあと二分なんですけれども、先生は税の専門でいろいろ研究をなさっておられますので、私は相続税で大変苦労いたしましたものですから、相続税の問題をもう一言、ちょっと聞かせていただければ大変幸いに思います。
この発言だけを見る →島
島田晴雄#17
○参考人(島田晴雄君) 先生がどういう意味で苦労をなさったのか私もよくわからないんですけれども、私はある意味では相続税で苦労してみたいななんて思ったりもするんです。
日本で相続税が高過ぎるという議論があるんですが、中小企業を承継していく上で、せっかくいい技術を持って皆さん頑張っているのにうまく継げないというのは問題があります。ただ、朝からゴルフをしている人たちが相続税を軽減されたというのは、私はこれはあってはならないことだと思うので、非常に微妙なところがございます。
またこれは別に、場面を改めてぜひひとつお教えいただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →日本で相続税が高過ぎるという議論があるんですが、中小企業を承継していく上で、せっかくいい技術を持って皆さん頑張っているのにうまく継げないというのは問題があります。ただ、朝からゴルフをしている人たちが相続税を軽減されたというのは、私はこれはあってはならないことだと思うので、非常に微妙なところがございます。
またこれは別に、場面を改めてぜひひとつお教えいただきたいというふうに思います。
狩
泉
泉信也#19
○泉信也君 平成会の泉信也でございます。
参考人の先生方、ありがとうございました。
まず、私は新藤先生からお話を承らせていただきたいと思います。
先日、先生が御寄稿なさいました新聞の欄で、行政改革に絡んででございますけれども、理念あるいは論理の明瞭さ、緻密さということが既得権にしがみつく集団を退場させるという、そういう論理を展開していらっしゃいました。
きょう承りましたお話も、この法案そのものもさることながら、全体の体系のつくり方にまだまだ不足しておる点がある、こういう御指摘があったと私は受けとめさせていただいたわけであります。特に、憲法四十一条のお話をしていただきました。国会の最高機関としての機能ということに言及をされたわけでございます。
この法案が提出されるということは、ある意味では、今後続きます内閣の予算編成権を縛るということにもなるのではないか、私はそのような危惧を持つものであります。非常にうがった見方をしますと、大蔵省の官僚が政治家不信あるいは政治の不安定の中で歳出が膨張することを恐れてこういう法案を提出する方向に動いたのではないかとすら思うわけであります。
先生のお立場でもう一度、この法律が、新たな立法が必要なのか、ある意味では内閣の現在の権限の中で処理できる歳出削減ではないかとすら私は思いますが、いかがでございましょうか。
この発言だけを見る →参考人の先生方、ありがとうございました。
まず、私は新藤先生からお話を承らせていただきたいと思います。
先日、先生が御寄稿なさいました新聞の欄で、行政改革に絡んででございますけれども、理念あるいは論理の明瞭さ、緻密さということが既得権にしがみつく集団を退場させるという、そういう論理を展開していらっしゃいました。
きょう承りましたお話も、この法案そのものもさることながら、全体の体系のつくり方にまだまだ不足しておる点がある、こういう御指摘があったと私は受けとめさせていただいたわけであります。特に、憲法四十一条のお話をしていただきました。国会の最高機関としての機能ということに言及をされたわけでございます。
この法案が提出されるということは、ある意味では、今後続きます内閣の予算編成権を縛るということにもなるのではないか、私はそのような危惧を持つものであります。非常にうがった見方をしますと、大蔵省の官僚が政治家不信あるいは政治の不安定の中で歳出が膨張することを恐れてこういう法案を提出する方向に動いたのではないかとすら思うわけであります。
先生のお立場でもう一度、この法律が、新たな立法が必要なのか、ある意味では内閣の現在の権限の中で処理できる歳出削減ではないかとすら私は思いますが、いかがでございましょうか。
新
新藤宗幸#20
○参考人(新藤宗幸君) 財政構造改革に関しまして、先ほどの話で申し上げれば、五百兆からの国内総生産にほぼ匹敵するだけの債務が累積されている。そういう状況の中で、財政改革のための法的整備を必要とするのは私は当然だと思います。
ただ、今回の法案というのは分野別にキャップをかけるということを特徴にしておりますけれども、例えば法的根拠を持つ十三本の公共事業計画がございますが、その十三本の公共事業計画そのものが妥当かどうかということについては何ら触れられていないわけであります。
むしろ問題なのは、財政構造改革と言うならば、そうしたことがきちんと制度として事業のスクラップ・アンド・ビルドが確保されるような法的仕組みをつくるべきなのであって、今お話しのように内閣の編成権を縛るということかもしれませんけれども、国会の予算審議がまさに民主主義政治の最も基本であることは、つまり歳入歳出を官僚の恣意的な状況のもとで行わせないということでありますから、同時にそのことは国会の言うならば予算審議権を縛ることにもなるのではないでしょうか。
ですから、国会が財政構造改革のための法規範をつくるとするならば、先ほどの繰り返しになりますが、大蔵省は当然なんですけれども、内閣の予算編成についての枠組みを明確にするような法をつくるべきなのであって、既存歳出構造をそのまま固定化してしまうような法案をつくることを了承することは議会制民主主義の死滅になりかねないのではないかというふうに思っております。
この発言だけを見る →ただ、今回の法案というのは分野別にキャップをかけるということを特徴にしておりますけれども、例えば法的根拠を持つ十三本の公共事業計画がございますが、その十三本の公共事業計画そのものが妥当かどうかということについては何ら触れられていないわけであります。
むしろ問題なのは、財政構造改革と言うならば、そうしたことがきちんと制度として事業のスクラップ・アンド・ビルドが確保されるような法的仕組みをつくるべきなのであって、今お話しのように内閣の編成権を縛るということかもしれませんけれども、国会の予算審議がまさに民主主義政治の最も基本であることは、つまり歳入歳出を官僚の恣意的な状況のもとで行わせないということでありますから、同時にそのことは国会の言うならば予算審議権を縛ることにもなるのではないでしょうか。
ですから、国会が財政構造改革のための法規範をつくるとするならば、先ほどの繰り返しになりますが、大蔵省は当然なんですけれども、内閣の予算編成についての枠組みを明確にするような法をつくるべきなのであって、既存歳出構造をそのまま固定化してしまうような法案をつくることを了承することは議会制民主主義の死滅になりかねないのではないかというふうに思っております。
泉
泉信也#21
○泉信也君 この問題について、島田先生から先ほど法の形にすることが重要だという御発言がございましたけれども、先生の御意向をもうちょっと補足していただけますでしょうか。
この発言だけを見る →島
島田晴雄#22
○参考人(島田晴雄君) これまでの予算の編成の仕方というのは、もちろん最終決定権は国会にあるわけですから、国会が予算委員会でそれを議論して認めるという形にはなっておりましたけれども、しかし現実にはどういう形になっているかというと、例えば復活折衝というような言葉にもあらわれますように、さまざまなそういうプロセスを通じて行われている。また、ちょっとわかりやすく言いますと声の大きいところが勝っていくというような妙な力関係の中でいく。その結果が今日の財政膨張を招いたわけでございますので、私は多々問題はあると思うんです。
新藤先生がおっしゃることも私はほとんど賛成でございまして、多々問題はあるけれども、しかしぎりぎり一つの大きな枠組みをつくって、そして国民がこれを理解して支持して、その枠組みの中でやろうということが不透明な折衝といいますか、声の大きいものが勝つといったたぐいの、あるいは役所の中でのいろいろなやりくりといったものについてそういうことを許さない基本的な枠組みをはめるということですから、私は意味があると。これまでは中曽根総理のとき以来シーリングというのをかけてきたわけですけれども、あれはトータルに、変な話ですがみそもくそも一つでシーリングをかけてきた。今度はあえて各項目に、大項目に踏み込んだということで、私はそれなりのメリットがあると思う。
ですから、ここでまさに重要なのは、先ほども冒頭に、ぜひこの国会を通じて国民の皆様方がこれを理解するということを期待したいと申し上げたんですが、これは先生方にぜひやっていただきたいんです。私はこれが議論の最後の段階に来ているというのが実は残念なんですよ。本当に国民の皆さんはこの事態をよく理解しているのかどうか。もっと本当は強力な議論があって、さんざん議論をして国民が納得をして、じゃぎりぎりのところその枠組みでいきましょうねということでなければ、実はなかなか大変。
しかし、私は、今までのやみくもなシーリングとかあるいはさまざまな何とか折衝という中で不透明に行われているものを排除する、そして目標を定めていくという意味ではプラスではないか、こういうふうに思っております。
この発言だけを見る →新藤先生がおっしゃることも私はほとんど賛成でございまして、多々問題はあるけれども、しかしぎりぎり一つの大きな枠組みをつくって、そして国民がこれを理解して支持して、その枠組みの中でやろうということが不透明な折衝といいますか、声の大きいものが勝つといったたぐいの、あるいは役所の中でのいろいろなやりくりといったものについてそういうことを許さない基本的な枠組みをはめるということですから、私は意味があると。これまでは中曽根総理のとき以来シーリングというのをかけてきたわけですけれども、あれはトータルに、変な話ですがみそもくそも一つでシーリングをかけてきた。今度はあえて各項目に、大項目に踏み込んだということで、私はそれなりのメリットがあると思う。
ですから、ここでまさに重要なのは、先ほども冒頭に、ぜひこの国会を通じて国民の皆様方がこれを理解するということを期待したいと申し上げたんですが、これは先生方にぜひやっていただきたいんです。私はこれが議論の最後の段階に来ているというのが実は残念なんですよ。本当に国民の皆さんはこの事態をよく理解しているのかどうか。もっと本当は強力な議論があって、さんざん議論をして国民が納得をして、じゃぎりぎりのところその枠組みでいきましょうねということでなければ、実はなかなか大変。
しかし、私は、今までのやみくもなシーリングとかあるいはさまざまな何とか折衝という中で不透明に行われているものを排除する、そして目標を定めていくという意味ではプラスではないか、こういうふうに思っております。
泉
泉信也#23
○泉信也君 この法案の意義はそれなりに私も承知をしておるつもりでございますが、現在のこの不況のまさに大変な時期に本当にタイミングとしていいのか。いずれこうした大改革に取り組まなきゃならないことは十分承知をした上でお尋ねを申し上げるわけですが、新藤先生いかがでございましょうか。タイミングとしてこの時期に、歳出削減法案と申し上げていいと思いますけれども、こうした法案を提出し実行することが、我が国のこれから五年あるいは七年という時間を切っての経済の発展、景気の回復にどのような影響を与えるとお考えでございましょうか。
この発言だけを見る →新
新藤宗幸#24
○参考人(新藤宗幸君) 私、この委員会の最初の審議のときの先ほどの「こどもニュース」の話、あれをちょっとあるところへ行く予定で運転しながらラジオでずっと聞いていたんですが、そういう意味で言えば、いささかわかりやすく申し上げると、我が大学の近くに丸井があるせいもあるんですけれども、例えば学生で、仕送り分の中の五割が丸井へ行つちゃう人と、それから仕送りの中の一割を丸井の返済金に充てている人間とではどちらがいろんな自由度があるかといえば、言うまでもない話でございます。
したがいまして、今不況だと。確かにそのとおりでありまして、その不況対策に対して別途打つべき手というのは、先ほども島田先生、上條先生等御発言がございましたが、多々あると思います。しかし同時に、政府が財政出動をせねばならない部分というのも当然あるわけであります。ところが、過去からの惰性で現在の財政構造がつくられており、しかも丸井に返す金が一年間の収入というか支出の半分も占めているというような状況の中では機動的な対応ができないわけでありますから、当然財政構造の改革を同時に進めるということは必要なんではないでしょうか。
そしてしかも、私はきょうはちょっと申し上げませんでしたけれども、かわりに島田先生がおっしゃってくださいましたが、今のような何々整備何カ年計画という話をそのままやると、例えば道路整備五カ年計画で指定区間の管理を機関委任されているある県の知事が、一昨年度になりますけれども、用意して建設省道路局に出した書類は四万枚なんですね。そして、その設計途中で変更して作成したというとその一・五倍になる、つまり六万枚になる。
こういうばかばかしいことをやっていれば、財政構造の改革と幾ら言ったところで直らないだろう。その意味でも、分権的な改革ということを柱に徹底させるということが必要なので、先ほどの話に戻ってしまいますけれども、既存をそのまま、もちろんおっしゃることはよくわかるし、入り口としての意義を私は否定するわけではないんだけれども、全体として今の構造を凍結するようなものが果たして財政構造改革かと申し上げたいと思っています。
この発言だけを見る →したがいまして、今不況だと。確かにそのとおりでありまして、その不況対策に対して別途打つべき手というのは、先ほども島田先生、上條先生等御発言がございましたが、多々あると思います。しかし同時に、政府が財政出動をせねばならない部分というのも当然あるわけであります。ところが、過去からの惰性で現在の財政構造がつくられており、しかも丸井に返す金が一年間の収入というか支出の半分も占めているというような状況の中では機動的な対応ができないわけでありますから、当然財政構造の改革を同時に進めるということは必要なんではないでしょうか。
そしてしかも、私はきょうはちょっと申し上げませんでしたけれども、かわりに島田先生がおっしゃってくださいましたが、今のような何々整備何カ年計画という話をそのままやると、例えば道路整備五カ年計画で指定区間の管理を機関委任されているある県の知事が、一昨年度になりますけれども、用意して建設省道路局に出した書類は四万枚なんですね。そして、その設計途中で変更して作成したというとその一・五倍になる、つまり六万枚になる。
こういうばかばかしいことをやっていれば、財政構造の改革と幾ら言ったところで直らないだろう。その意味でも、分権的な改革ということを柱に徹底させるということが必要なので、先ほどの話に戻ってしまいますけれども、既存をそのまま、もちろんおっしゃることはよくわかるし、入り口としての意義を私は否定するわけではないんだけれども、全体として今の構造を凍結するようなものが果たして財政構造改革かと申し上げたいと思っています。
泉
泉信也#25
○泉信也君 上條先生にお尋ねをいたします。
先ほど、日本経済の再活性化のためには民間企業の役割が非常に大きいということからお話をお聞かせいただきましたけれども、少子化に触れるところまでいかなかったと先生お話しでしたが、少子化の問題も含めまして、財政改革法と言われるものと先生から御指摘いただきました民間企業の役割を大きくするということの関連性、あるいは矛盾というようなものも含めてコメントをいただけませんでしょうか。
この発言だけを見る →先ほど、日本経済の再活性化のためには民間企業の役割が非常に大きいということからお話をお聞かせいただきましたけれども、少子化に触れるところまでいかなかったと先生お話しでしたが、少子化の問題も含めまして、財政改革法と言われるものと先生から御指摘いただきました民間企業の役割を大きくするということの関連性、あるいは矛盾というようなものも含めてコメントをいただけませんでしょうか。
上
上條俊昭#26
○参考人(上條俊昭君) お答えいたします。
私は、財政構造改革のこの法案をこの時期にやるということについては反対はいたしませんけれども、物事というのは絶えずあめとむちというものがありまして、むちをやる場合にむちだけでは物事というのは進まない。やっぱりいい子をつくるのにはあめとむちが要るというふうに、経済をよくするためにはあめの部分も、これは景気対策という短期的なものではなくてもっと基本的なものとして必要なのではないかというふうに思いますので、私は先ほど、企業を活性化するための法人税の減税といいますか、法人税の是正はぜひやるべきだということを申し上げた次第であります。
それから、少子化の問題でちょっと触れなかったんですけれども、先進国の中でといいますか、経済学が起こって以来、経済学というのは産業革命以降に起こった若い学問だと思いますけれども、一七〇〇年代の後半、人口減少の経済学をやった学者というのは、私は寡聞にして、両先生御存じかもしれませんけれども、ないように、あっても非常に少ないように思います。先進国はそういうことに直面してこなかったからであります。
ところが、厳しい見方をすると日本は二〇〇四年に人口がピークを迎えまして、それから減少してまいります。人口が減少してきますと、当然労働力も外国人労働者を雇わない限り減少を始めるわけですから、この前ある高名な経済学者に聞きましたら、二〇一〇年以降は日本は五十年ぐらいずっとマイナス経済に陥るおそれがある、幾ら資本装備率で労働生産性を上げるといっても、人口が減るような経済では経済は成長しない、そういうことは非現実的であるから、そうなってくれば外国人労働者を入れるというようなことにならざるを得ないのではないかと。そういう大きな問題がもう数年先に迫っておるわけであります。
したがいまして、そういう社会、時代を迎えるときにどうしたらいいのか、これは私は政府だけではできない仕事だと思います。先ほど自民党の女の先生からも御質問がありましたけれども、男性、女性、家庭、社会、企業、全部を挙げてこの問題に取り組む必要があろうかと思います。そのときにおいて、経済がやはり元気で社会が活性化しておりませんと、私はこの問題に対処できないのではないかというふうに思いますので、そういう意味であえて少子化とか民間活力の問題を申し上げた次第であります。
この発言だけを見る →私は、財政構造改革のこの法案をこの時期にやるということについては反対はいたしませんけれども、物事というのは絶えずあめとむちというものがありまして、むちをやる場合にむちだけでは物事というのは進まない。やっぱりいい子をつくるのにはあめとむちが要るというふうに、経済をよくするためにはあめの部分も、これは景気対策という短期的なものではなくてもっと基本的なものとして必要なのではないかというふうに思いますので、私は先ほど、企業を活性化するための法人税の減税といいますか、法人税の是正はぜひやるべきだということを申し上げた次第であります。
それから、少子化の問題でちょっと触れなかったんですけれども、先進国の中でといいますか、経済学が起こって以来、経済学というのは産業革命以降に起こった若い学問だと思いますけれども、一七〇〇年代の後半、人口減少の経済学をやった学者というのは、私は寡聞にして、両先生御存じかもしれませんけれども、ないように、あっても非常に少ないように思います。先進国はそういうことに直面してこなかったからであります。
ところが、厳しい見方をすると日本は二〇〇四年に人口がピークを迎えまして、それから減少してまいります。人口が減少してきますと、当然労働力も外国人労働者を雇わない限り減少を始めるわけですから、この前ある高名な経済学者に聞きましたら、二〇一〇年以降は日本は五十年ぐらいずっとマイナス経済に陥るおそれがある、幾ら資本装備率で労働生産性を上げるといっても、人口が減るような経済では経済は成長しない、そういうことは非現実的であるから、そうなってくれば外国人労働者を入れるというようなことにならざるを得ないのではないかと。そういう大きな問題がもう数年先に迫っておるわけであります。
したがいまして、そういう社会、時代を迎えるときにどうしたらいいのか、これは私は政府だけではできない仕事だと思います。先ほど自民党の女の先生からも御質問がありましたけれども、男性、女性、家庭、社会、企業、全部を挙げてこの問題に取り組む必要があろうかと思います。そのときにおいて、経済がやはり元気で社会が活性化しておりませんと、私はこの問題に対処できないのではないかというふうに思いますので、そういう意味であえて少子化とか民間活力の問題を申し上げた次第であります。
泉
泉信也#27
○泉信也君 新藤先生にまたお尋ねをさせていただきますが、先ほど来、諸先生のお話もそうですが、いわゆる構造改革法と言える代物かどうかとの御指摘が言葉をかえてあったかと思います。この法案をこのままやりましても債務残高の絶対額が累増していくということは避けられないと、私はこういう仕組みだと思うんです。
先生のお考えとして、もしこの法案をさらにいじるとすれば、最低限こういうところをいじるべきではないかと、そういう御指摘をもしちょうだいできますれば大変ありがたい、このように思うわけです。幾つか既に、公共事業の一律削減というようなことではなくてというお話もございましたので、そういうことはきっと先生のお考えの中にあるとは思いますけれども、もしもこの法案の足らざるところを補うとすればどういう点がございますでしょうか。
後でこの点については島田先生からもお話を承れればと思います。
この発言だけを見る →先生のお考えとして、もしこの法案をさらにいじるとすれば、最低限こういうところをいじるべきではないかと、そういう御指摘をもしちょうだいできますれば大変ありがたい、このように思うわけです。幾つか既に、公共事業の一律削減というようなことではなくてというお話もございましたので、そういうことはきっと先生のお考えの中にあるとは思いますけれども、もしもこの法案の足らざるところを補うとすればどういう点がございますでしょうか。
後でこの点については島田先生からもお話を承れればと思います。
新
新藤宗幸#28
○参考人(新藤宗幸君) 時間が全く限られておりますので、ごく簡単に申し上げれば、要するに、先ほど申し上げたような公共事業関係の優先順位をきちんと設定するという、そういう仕組みをビルトインさせた法案に修正するということが一つ必要なのではないでしょうか。
それから、今御審議になっていらっしゃる法案に盛り込むことが妥当かどうかということはちょっと判断が迷いますけれども、行革会議、きょうもまた集中審議がされるんでしょうが、財政投融資の問題と入り口の問題並びに対象機関、この大幅な整理をきちんとなさらない限り目先の明るいところは出てこない。その意味で、財投制度そのものの改革を同時に並行されて、もし政府側というか内閣側が出さないならば国会側からきちんと出すということが必要なのではないでしょうか。
それともう一点、これは私は先生方に御注文をつけておきたいことは、二〇〇三年になってGDPの三%というのは単年度当たりの話でありまして、それまで借金していくわけでありますから、一般会計だけ考えましても三百兆近い国債は累積されるわけであります。これをどうするのか、これを私は一有権者として聞いておりまして、ほとんど国会で政府側に御質問がないのは不思議な話だと思っております。
この発言だけを見る →それから、今御審議になっていらっしゃる法案に盛り込むことが妥当かどうかということはちょっと判断が迷いますけれども、行革会議、きょうもまた集中審議がされるんでしょうが、財政投融資の問題と入り口の問題並びに対象機関、この大幅な整理をきちんとなさらない限り目先の明るいところは出てこない。その意味で、財投制度そのものの改革を同時に並行されて、もし政府側というか内閣側が出さないならば国会側からきちんと出すということが必要なのではないでしょうか。
それともう一点、これは私は先生方に御注文をつけておきたいことは、二〇〇三年になってGDPの三%というのは単年度当たりの話でありまして、それまで借金していくわけでありますから、一般会計だけ考えましても三百兆近い国債は累積されるわけであります。これをどうするのか、これを私は一有権者として聞いておりまして、ほとんど国会で政府側に御質問がないのは不思議な話だと思っております。
泉