本会議

1999-03-17 衆議院 全32発言

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会議録情報#0
平成十一年三月十七日(水曜日)
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 議事日程 第十号
  平成十一年三月十七日
    午後二時開議
 第一 原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第二 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第三 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第四 消防施設強化促進法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
 平成十一年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員の選挙
 平成十一年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員議長の報告
 日程第一 原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第四 消防施設強化促進法の一部を改正する法律案(内閣提出)

    午後三時十二分開議
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伊藤宗一郎#1
○議長(伊藤宗一郎君) これより会議を開きます。
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伊藤宗一郎#2
○議長(伊藤宗一郎君) 本日、参議院から、平成十一年度一般会計予算、平成十一年度特別会計予算、平成十一年度政府関係機関予算はいずれも否決した旨の通知を受領するとともに、返付を受けました。よって、国会法第八十五条第一項により、本院は、平成十一年度一般会計予算外二案について両院協議会を求めなければなりません。
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 平成十一年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員の選挙
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伊藤宗一郎#3
○議長(伊藤宗一郎君) つきましては、これより両院協議会協議委員の選挙を行います。
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岸田文雄#4
○岸田文雄君 両院協議会協議委員の選挙は、その手続を省略して、議長において直ちに指名されることを望みます。
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伊藤宗一郎#5
○議長(伊藤宗一郎君) 岸田文雄君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤宗一郎#6
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、協議委員は議長において指名することに決まりました。
 直ちに指名いたします。
 平成十一年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員
      中山 正暉君    久間 章生君
      臼井日出男君    伊藤 公介君
      自見庄三郎君    北村 直人君
      村岡 兼造君    逢沢 一郎君
      中井  洽君    西川太一郎君
 ただいま指名いたしました協議委員の諸君は、直ちに議長応接室に御参集の上、協議委員議長、副議長各一名を互選されることを望みます。
     ————◇—————
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伊藤宗一郎#7
○議長(伊藤宗一郎君) この際、暫時休憩いたします。
    午後三時十五分休憩
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    午後六時二分開議
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伊藤宗一郎#8
○議長(伊藤宗一郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
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 平成十一年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員議長の報告
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伊藤宗一郎#9
○議長(伊藤宗一郎君) 平成十一年度一般会計予算外二件両院協議会協議委員議長から報告書が提出されました。よって、この際、協議委員議長の報告を求めます。中山正暉君。
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    〔報告書は本号末尾に掲載〕
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    〔中山正暉君登壇〕
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中山正暉#10
○中山正暉君 平成十一年度一般会計予算外二件両院協議会の経過及び結果を御報告申し上げます。
 御承知のように、平成十一年度一般会計予算、平成十一年度特別会計予算及び平成十一年度政府関係機関予算は、去る二月十九日衆議院において原案どおり可決されましたが、本日参議院において否決されましたため、両院協議会を開くこととなったものであります。
 両院協議会協議委員は、先ほどの本会議において議長より指名されました後、直ちに協議委員議長及び副議長の互選を行いました。その結果、議長には私が、副議長には中井洽君が当選いたしました。
 引き続き、両院協議室に両院の協議委員が参集いたしまして、くじにより、衆議院側において議長を務めることとなりました。
 両院協議会においては、平成十一年度一般会計予算外二案について、まず最初に、衆議院側から可決した趣旨について説明を聴取し、続いて、参議院側から否決した趣旨について説明を聴取した後、所得税減税、雇用対策、消費税の福祉目的化等について各協議委員から意見が述べられ、協議が行われましたが、意見の一致を見るに至らず、両院協議会としては、成案を得るに至らなかったものとして、これを各議院にそれぞれ報告することとし、両院協議会は終了いたしました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
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伊藤宗一郎#11
○議長(伊藤宗一郎君) ただいま両院協議会協議委員議長から報告されましたとおり、平成十一年度一般会計予算外二案につきましては、両院の意見が一致いたしませんので、憲法第六十条第二項により、本院の議決が国会の議決となりました。拍手
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 日程第一 原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
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伊藤宗一郎#12
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第一、原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。科学技術委員長北側一雄君。
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 原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔北側一雄君登壇〕
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北側一雄#13
○北側一雄君 ただいま議題となりました原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、科学技術委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、万一の際における原子力損害に対し、被害者の保護に万全を期することにより、国民の不安感を除去するとともに、原子力事業の健全な発達に資するための措置を講ずるもので、その内容は、
 第一に、現在の賠償措置額三百億円を六百億円に引き上げることとしております。
 第二に、原子力損害賠償補償契約及び原子力事業者に対し政府が行うものとされる援助に係る期限を延長し、平成二十一年十二月三十一日までに開始された原子炉の運転等に係る原子力損害について適用することとしております。
 第三に、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案において、新設することとなる使用済み燃料の貯蔵の事業に係る原子力損害を賠償の対象とすることとしております。
 本案は、去る二月五日本院に提出され、三月五日本委員会に付託されました。
 委員会におきましては、同月十一日有馬国務大臣から提案理由の説明を聴取し、同月十二日及び十六日に質疑を行い、質疑終局の後、採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告を申し上げます。拍手
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伊藤宗一郎#14
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊藤宗一郎#15
○議長(伊藤宗一郎君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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 日程第二 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
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伊藤宗一郎#16
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第二、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。農林水産委員長穂積良行君。
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 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔穂積良行君登壇〕
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穂積良行#17
○穂積良行君 ただいま議題となりました主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、ガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意における米穀等の関税化の特例措置を平成十一年四月から関税措置へ切りかえることに伴い、これに関連する国内法律を改正しようとするものであり、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律において、米穀の輸出入の許可制を廃止し、これに伴い、許可を受けて輸入された米穀の政府への売り渡し義務を廃止するとともに、米穀等を輸入しようとする者から納付金を徴収することができるようにするほか、米穀の輸出入について届け出制を導入することとしております。
 第二に、関税定率法において、米穀等について基本税率を設定することとしております。
 第三に、関税暫定措置法において、米穀等について、暫定税率を設定するとともに、特別緊急関税制度の対象とすることとしております。
 本案は、三月四日本会議において政府の趣旨説明とこれに対する質疑が行われ、本委員会に付託されました。
 委員会におきましては、同日中川農林水産大臣から提案理由の説明を聴取した後、同月九日及び十六日に政府に対する質疑を行うとともに、十日には参考人からの意見聴取、十一日にはミニマムアクセス米等の保管、運用実態等について現地視察を行うなど、慎重な審査を行いました。
 昨十六日質疑を終局し、討論を行い、採決いたしましたところ、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告を申し上げます。拍手
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伊藤宗一郎#18
○議長(伊藤宗一郎君) 討論の通告があります。順次これを許します。木幡弘道君。
    〔木幡弘道君登壇〕
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木幡弘道#19
○木幡弘道君 私は、ただいま委員長より報告のありました主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案に、民主党を代表し、反対の立場から討論を行います。拍手
 今回の関税化に踏み切る決定はいかにも唐突でありました。世界的規模での人口の増大と、それに伴う慢性的食料危機が叫ばれる中で、我が国の基礎的食料の稲作の将来を決定づける極めて重要な方針を、ほんのわずかの期間で決めたことに驚きを隠すことができません。かつて、英知を結集して七年にも及ぶ交渉の末、特例措置に踏み切ったときのことを思えば、今回の関税化の選択は、我が国農業の将来にとって、果たしてその責任を持つことができるのかという不安を抱かざるを得ないのであります。
 牛肉の関税化決定と、その後の関税率の引き下げ、それに続く我が国畜産業の衰退の例を見るまでもなく、いまだ体力のつかない我が国農業、とりわけ稲作の現状を見るとき、牛肉の二の舞になるのではなかろうかという、極めて大きな不安を抱くのは私一人ではないはずであります。
 五年前のウルグアイ・ラウンド交渉の際の輸出国側による例外なき関税化の主張は、次期交渉に至るまでの間国際世論の大きな趨勢になるであろうことは、国民のだれしもが予想し得たことでありました。その意味では、今次の関税化への決定は、その基本を否定するものではありませんが、受け入れの前提となる内政における不備と怠慢を続けたままで、到底これに賛成することができません。
 すなわち、五年前に容易に予測することができた次期交渉の関税化への道を考えたとき、その対策として、国内生産基盤の強化並びに生産性の向上を図るため、ウルグアイ・ラウンド対策費六兆百億円をそれが施策の推進に投入することを決定したのであります。
 しかしながら、この五年間を振り返れば、ウルグアイ・ラウンド対策費は単に既成の公共事業に予算を上乗せするという形で進められ、優良農地の保全や担い手の確保、農家負債対策といった緊急措置には力点を置かず、なおかつ生産基盤の整備に至っては、ほんの微々たる成果しか上がっていないのが現実であります。
 この現状を見据えたとき、我が国稲作の現場における生産性が五年前の交渉のときと何ら変わることのない状況の中で関税化に踏み切ることは、恐れを知らない無責任なかけと言わざるを得ないのであります。ウルグアイ・ラウンド対策費の総括を行い、その上で、我が国農業の体質強化に向けた政策と予算的な裏づけを示し、これを担保した上で、初めて関税化を受け入れることが可能になるのであります。
 さらに、国民への米の安定供給を確保するために何らの国内対策もない中で関税化に移行すれば、将来展望を失った離農がますます加速しかねず、その結果、国内における輸入米の比重がさらに増大することが十分予想されるのであります。冷害や国際紛争などの要因で米の需給が逼迫する事態も予想されます。そもそも、現時点でも世界の米の貿易量は生産量のわずか五%前後にすぎないことを考えれば、さきに申し上げた緊急事態において、輸入量をふやして対応できるというほど楽観的な状況ではないのであります。
 すなわち、一億二千万国民の主食は、食料安保の見地からも、また稲作及び農村の持つ多面的機能という見地からも、それぞれの国が国境措置を認めるという交渉を強力にかつ粘り強く主張することが極めて重要であります。
 委員会の審議では、このような生産者や消費者のそれぞれの立場の不安は払拭されませんでした。特に生産現場では、この関税率がいずれはなし崩し的に下がり、十分な安定対策を打たれないまま、我が国の農業の基盤が根底から崩壊するのではないかという不安と不信が日を追って募っておるのが現実であります。まさに、これらの不安と不信を払拭するために、国民合意のための十分な時間をかけて決定をすべきではなかったのかと残念でなりません。
 おおよそ議会制民主主義の我が国にあって、我が国農業の根幹とも言える稲作の極めて重大な国境措置にかかわる決定を、自由民主党一党と農林水産省と上部系統農協団体の三者による短期間の合意によってこれを断行することは、まさに驚愕の一語に尽きると言わざるを得ません。現時点での関税化受け入れは余りにも拙速であると言わざるを得ませんし、農家や消費者の不安を払拭するためにも、国内農業政策の根本的改革をまず行うべきであります。
 今国会で農業の憲法とも言える新農業基本法の審議が予定されており、この審議の中で、今後の我が国の農業の方向と制度のあり方、さらには次期WTO農業交渉について、広範な議論が展開されることになります。その議論を経た後、関税化の受け入れについて検討をするというのが当然の道筋であり、国民、とりわけ生産現場の農業従事者の不安を払拭し、一方、安全で安定した国内産食料を望む消費者の不安をも払拭した後、関税化受け入れを決定するのが正論であります。
 以上申し上げた立場から、民主党は、本法案に反対の立場をとらざるを得ません。日本の農業の現状を見据え、さらに将来に希望を抱ける農政の確立のためにも、本法案における我が党の立場に他党の皆様方の勇気ある賛同をいただくことを希望しつつ、反対討論を終わります。拍手
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伊藤宗一郎#20
○議長(伊藤宗一郎君) 松岡利勝君。
    〔松岡利勝君登壇〕
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松岡利勝#21
○松岡利勝君 私は、自由民主党、自由党を代表いたしまして、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案について、賛成の討論を行うものであります。拍手
 さて、御高承のとおり、米は我が国国民の主食であり、それを支える稲作は我が国農業の基幹であります。このことを基本にして、さきのウルグアイ・ラウンド農業交渉において選択した米の関税化の特例措置の扱いにつきましては、国民食料の安定供給と、農業、農村の持続的発展を図る上で何が最善の選択か、大局的見地に立って判断を行う必要があります。
 私は、これまでに行われた慎重な審議を通じ、現行WTO農業協定の規律や特例措置の実施状況、国内の米の需給状況等を総合的に勘案すれば、本年四月から関税措置への切りかえを行うことが、国益にとって重要かつ最善の選択であることは明らかとなったと確信いたします。
 その具体的理由は以下のとおりであります。
 第一に、関税措置への切りかえにより、ミニマムアクセス数量の増加幅が半減することであります。これは、米の需給及び価格の安定を望む稲作農家の切実な願いであります。
 ミニマムアクセス米の取り扱いに関し、政府は、国内産米の需給及び価格にできるだけ影響を及ぼさないよう、食糧援助も含めその処理に努めてきておりますが、現実問題として、ミニマムアクセス数量の拡大により、処理が困難さを増していくことは必至の状況であります。したがって、この際、関税措置に切りかえることにより、ミニマムアクセス数量の増加幅を削減することが、何よりも得策であることは明らかであります。
 さらに、農業協定の二〇〇〇年までの実施期間中に関税措置に切りかえれば、関係国との交渉を行わずに二次税率を設定することができるという利点があります。すなわち、今回の関税措置への切りかえは、現行の特例措置を継続する場合に比べ、はるかに国益にかなう措置と言えます。
 第二に、WTO次期農業交渉における我が国の交渉ポジションとの関係についてであります。
 関税化の特例措置は、我が国を含め四カ国しか適用されていないという状況の中で次期農業交渉を考えた場合、関税措置への切りかえを行うことにより、諸外国との共通の土俵に立つことは、次期農業交渉において関係諸国との連携を図りながら強い姿勢で臨むための交渉ポジションを確立する意味からも、すこぶる重要なものと考えます。
 以上のように、本年四月から関税措置への切りかえを行うことが、我が国の国益に最もかなうものであることは明白であり、このために必要となる措置を講ずることを内容とする本法律案に賛成する次第であります。
 我が国としては、次期農業交渉に向けて、国民的共通認識のもとで揺るぎない交渉方針を確立し、後世に悔いのない交渉結果を獲得すべく、全力を挙げて取り組むことが不可欠であります。
 この点については、これまでの審議において政府の強い決意が明らかにされたところであり、我々としても、今後、政府はもとより、国民と一体となって最善の努力を払おうとするものであります。
 何とぞ、各位の御賛同を賜りますようお願いを申し上げ、賛成討論といたします。拍手
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伊藤宗一郎#22
○議長(伊藤宗一郎君) 藤田スミ君。
    〔藤田スミ君登壇〕
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藤田スミ#23
○藤田スミ君 私は、日本共産党を代表して、主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部改正案に反対の討論を行います。拍手
 今、全国の生産者、消費者の間で、米関税化反対の声が広がっています。それは、本法案が米を関税化する実施法であり、米関税化によって、将来的に関税率が低下することにより米の本格的輸入につながり、日本農業に壊滅的打撃を与え、食料自給率を低下させるものであることが、国会審議を通じて明らかになってきたからであります。
 これまでの国会審議でも、政府は、米の高関税を将来も維持できるとは一度も明言できませんでした。そればかりか、米の関税化と長期的な関税率の低下が、圧倒的な価格競争力を持っている外国産米の輸入を着実に増加させ、とりわけ、日本の商社による開発輸入が本格的に始まれば、品種、品質ともに国産米と何ら変わらない米が輸入されることになることも、否定できませんでした。
 現在、米生産を初め日本農業は、生産者の高齢化と後継者不在の状況に置かれております。米関税化によるこのような米輸入の増加は、日本の米生産基盤に取り返しのつかない打撃を与え、大規模な離農と農村の崩壊を進展させ、食料自給率を急速に低下させていくことになるでしょう。このような事態をもたらす本法案の成立は、断じて認められません。拍手
 しかも政府は、譲許表の改定がなされていないもとで、米の関税化を強引に推し進めようとしています。もともと関税化のためには、WTO事務局が日本の譲許表改定を各国に通知して、三カ月以内に異議の申し立てがない場合に、初めて国際的に認められ、条約や国内の関税定率法などの改正が可能になります。
 ところが政府は、その手続を無視して関税定率法などの改正をしようというのです。既にアメリカは異議申し立ての姿勢を見せており、譲許表が日本政府案どおりに確認される見通しは立っていません。政府の主張は、WTO協定の諸原則に照らしても、暴論と言わざるを得ません。
 今、全国の農業者が最も望んでいることは、輸入農産物によってみずからの経営が脅かされることなく、安心して営農にいそしめる日本農業の将来展望の確立であります。その中でこそ、日本農業は活力を取り戻し、後継者が育成され、食料自給率も向上していくのであります。そのことを保障することこそが、政治の責任ではありませんか。
 今国民が求めているのは、例外なき関税化に移行することではなく、輸出国の利益に偏重したWTO農業協定を、各国の食料主権を尊重した公正なルールに改正することなのであります。しかし、本法案による米の関税化は、そのすべてを農業者から奪ってしまうものです。三度にわたる米輸入自由化反対を決議してきた本院の権威にかけても、このような法案を絶対に認めるべきではありません。
 以上見たように、本法案は廃案以外に道はありません。日本共産党は、参議院段階でも本法案の廃案のために全力を挙げることを明らかにして、反対の討論を終わります。拍手
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伊藤宗一郎#24
○議長(伊藤宗一郎君) これにて討論は終局いたしました。
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伊藤宗一郎#25
○議長(伊藤宗一郎君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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伊藤宗一郎#26
○議長(伊藤宗一郎君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。拍手
     ————◇—————
 日程第三 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第四 消防施設強化促進法の一部を改正する法律案(内閣提出)
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伊藤宗一郎#27
○議長(伊藤宗一郎君) 日程第三、新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案、日程第四、消防施設強化促進法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。地方行政委員長坂井隆憲君。
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 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
 消防施設強化促進法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔坂井隆憲君登壇〕
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坂井隆憲#28
○坂井隆憲君 ただいま議題となりました新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案及び消防施設強化促進法の一部を改正する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、両案の要旨について申し上げます。
 新東京国際空港周辺整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案は、新東京国際空港周辺地域における公共施設その他の施設の計画的な整備を促進するため、法律の有効期限を平成十六年三月三十一日まで延長しようとするものであります。
 次に、消防施設強化促進法の一部を改正する法律案は、人口急増市町村における消防施設の整備を促進するため、人口急増市町村に対する消防施設に係る国庫補助率の特例措置の適用年度を五年度延長し、平成十五年度までとするものであります。
 以上の両案につきましては、去る三月五日本委員会に付託され、九日野田自治大臣からそれぞれ提案理由の説明を聴取し、その後、昨十六日に両案について質疑を行い、同日質疑を終局いたしました。次いで、両案について採決をいたしましたところ、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
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伊藤宗一郎#29
○議長(伊藤宗一郎君) 両案を一括して採決いたします。
 両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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