文教・科学委員会

1999-03-30 参議院 全209発言

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会議録情報#0
平成十一年三月三十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     須藤美也子君     筆坂 秀世君
     林  紀子君     笠井  亮君
 三月二十四日
    辞任         補欠選任
     笠井  亮君     林  紀子君
     筆坂 秀世君     畑野 君枝君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     石田 美栄君     直嶋 正行君
     本岡 昭次君     今井  澄君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         南野知惠子君
    理 事
                狩野  安君
                馳   浩君
                江本 孟紀君
                松 あきら君
               日下部禧代子君
    委 員
                阿南 一成君
                亀井 郁夫君
                北岡 秀二君
                世耕 弘成君
                仲道 俊哉君
                橋本 聖子君
                石田 美栄君
                今井  澄君
                佐藤 泰介君
                直嶋 正行君
                本岡 昭次君
                山下 栄一君
                畑野 君枝君
                林  紀子君
                扇  千景君
                田名部匡省君
   国務大臣
       文部大臣     有馬 朗人君
   政府委員
       総務庁長官官房
       審議官      西村 正紀君
       文部大臣官房長  小野 元之君
       文部省高等教育
       局長       佐々木正峰君
       文部省学術国際
       局長       工藤 智規君
       文部省体育局長  遠藤 昭雄君
       厚生省保険局長  羽毛田信吾君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        巻端 俊兒君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○日本学術振興会法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
○国立学校設置法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)

    ─────────────
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南野知惠子#1
○委員長(南野知惠子君) ただいまから文教・科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十三日、須藤美也子君が委員を辞任され、その補欠として筆坂秀世君が選任されました。
 また、去る二十四日、筆坂秀世君が委員を辞任され、その補欠として畑野君枝君が選任されました。
    ─────────────
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南野知惠子#2
○委員長(南野知惠子君) 日本学術振興会法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府から趣旨説明を聴取いたします。有馬文部大臣。
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有馬朗人#3
○国務大臣(有馬朗人君) このたび、政府から提出いたしました日本学術振興会法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 学術研究は、人文・社会・自然科学のあらゆる分野にわたり、真理の探究を目指して行われる普遍的な知的創造活動であり、その成果は、人類の知的共有財産として、それ自体すぐれた文化的価値を有するとともに、その応用や技術化を通じて、人類・社会の発展の基盤を形成するものであります。
 二十一世紀を目前に控え、我が国が科学技術創造立国を目指し、先端的・独創的な学術研究を推進していくためには、すぐれた研究者の養成・確保、研究施設・設備や研究体制の整備とともに、研究費の充実を図ることが不可欠であります。
 特に、科学研究費補助金は、大学等の研究者が自発的に計画する研究のうち、学術研究の動向に即して特に重要性の高いものについて助成するもので、我が国の基礎研究を推進するための中心的な研究費であります。文部省では、これまで、科学研究費補助金の重要性にかんがみ、予算の拡充や制度の改善に努めてまいりましたが、近年では、審査・評価の一層の充実や研究者に対するきめ細かな情報提供等により、さらに効率的・効果的でより適切な配分等を図ることが求められております。
 このため、平成十一年度から、科学研究費補助金の一部の研究種目の審査・配分事務を日本学術振興会に移管し、審査・評価の充実や研究者へのサービスの向上等を図ることといたしております。
 この法律案は、このような趣旨から、科学研究費補助金の交付業務を日本学術振興会の業務に追加するものであります。
 また、この法律案におきましては、あわせて、規制緩和の一環としての日本学術振興会における余裕金の運用方法の拡大など、所要の規定の整備を行うことといたしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛成くださるようお願いいたします。
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南野知惠子#4
○委員長(南野知惠子君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後刻に譲ることといたします。
    ─────────────
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南野知惠子#5
○委員長(南野知惠子君) 国立学校設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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馳浩#6
○馳浩君 おはようございます。自由民主党の馳です。
 本来ならば、政府・与党一体という観点から、法案を提出する一つの責任を持っておる自民党が余り質問するのもいかがかなという声もありますが、この法案につきましては、より質の高い高度な技術を身につけた看護婦さんにお働きいただきたい、その充実のためにもあえて質問をさせていただきますので、よろしく御理解のほどをお願いいたします。
 さて、今回の改正、毎年度大体同じようなことをやっておるのでありますが、改めて文部省にお伺いいたします。
 そもそも三年制の医療技術短期大学部を発展的に廃止して四年制の医学部に転換するという趣旨でありますが、三年を四年にしてどの程度高度の医療知識・技能が身につくのか。大学院ならば話はわかりますが、現代の大学生を見ていると、一年ふえたぐらいでどの程度高度な医療技術・知識が身につくのかなという素朴な疑問を持ちます。
 一年ふえることでどういうカリキュラムがふえて今回の法改正の趣旨が担保されるのか、こういった疑問をお伺いしたいと思います。
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有馬朗人#7
○国務大臣(有馬朗人君) 率直に申し上げまして、一年延びるということは大学にとってすばらしいことなのです。なぜかと申しますと、特に医療関係の人でありますと、人間教育ということが極めて必要であると私は思っている。単に技術を覚えるだけでなく、人間教育ということが極めて重要であると思っております。教養教育ということも人間をつくる上で極めて重要であろうと思います。そういう教育内容をまず改善しなければならない。
 それからまた、本来、看護をやってくださる方たち、医療技術でお働きくださる方々に対して、実践力であるとか保健・医療・福祉全般にわたる広い視野と高い見識というふうなことを育てていく必要があります。
 また、もう一度申し上げますと、幅広く教養と豊かな人間性の涵養に努めていかなければなりませんし、現在でも十分努めていると思いますけれども、なお時間数がかなり短いというふうな限界がございました。そこで、一年延ばすことによって、具体的には卒業要件単位数が九十三単位以上から百二十四単位以上へと増加する中で、先ほど申しましたように、一般教育、専門教育を通じて、開設する科目数を大幅に増加させ、学生が多様で幅の広い分野の科目を履修できるようにカリキュラム編成をすることにいたしております。
 また、もう一つつけ加えておきたいことは、学生の選択によりまして、看護婦という資格だけではなく、保健婦などの資格も取得できるようになっているところでございます。
 そういう意味で、文部省といたしましては、三年制じゃなくて四年制の看護系大学の卒業生が、医療現場の要望、需要に応じて、大学教育で培われました技術や能力を生かして十分活躍できるよう、大学における教育指導をより一層充実するよう図ってまいりたいと思っております。
 そういう意味では、一年延びることは非常にありがたいことだということを繰り返して申し上げます。
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馳浩#8
○馳浩君 もう一つ、どのカリキュラムがふえるのかという具体的な点をお願いします。
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佐々木正峰#9
○政府委員(佐々木正峰君) 例えば、今回設置をお願いしております鳥取大学の医学部保健学科看護学専攻で申しますと、卒業要件が百二十四単位以上と増加いたしますので、開設科目数、単位数が、百十八科目、百八十三単位となります。そこで、短期大学と比較をいたしますと、四十六科目、六十二単位分の増となるわけでございます。
 具体的な内容として、例えば教養科目では、人の心を理解するために臨床心理学、発達心理学を開設しておりますし、また専門主事教育科目として、社会のニーズに対応できる人材を育成するという観点に立って、生命倫理と宗教、精神分析入門、がんのメカニズムと治療などを開設し、また専門教育科目としては、終末期看護、難病患者看護など新たな科目を開設し、学生が多様な、幅の広い分野の授業科目を履修できるような工夫をしておるところでございます。
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馳浩#10
○馳浩君 この点に関しましては、来年から介護保険制度が始まりますので、それに対応した看護婦さんの育成というものも新たな分野としてふえてくると思いますので、その点の方も今後のカリキュラム編成の中に生かしていただきたいという要望を一つ申し上げておきます。
 そして、教育の現場で学生さんをより鍛えて、いい資質の看護婦さんを医療現場にふやしていこうというからには、その学生さんを指導する教官の問題というものも避けては通れないと思います。
 そういう意味では、教官養成を果たす機関が大学院だと思っております。この看護系大学院の整備は、四年制の看護系大学の整備と同時並行的に行われなければならないと思っております。平成十一年四月設置分を含めると、国立は十五大学院であり、看護系国立二十五大学にまだ及んでおりません。公立、私立も含めると、大学院が三十一で大学が六十三、ということは半分しかないわけでありまして、この点をどう受けとめて今後の大学院の整備計画を進め、その中で教官の養成に当たっていかれるのか、こういった基本的な指針というものもお聞かせいただきたいと思います。
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佐々木正峰#11
○政府委員(佐々木正峰君) 看護系大学の教員確保等のためには、御指摘にございますように、大学院における看護学、看護教育に関する高い専門性を備えた人材の育成が必要でございます。
 文部省といたしましても国公私立大学を通じて大学院の整備に積極的に努めておるところでございまして、平成三年度には修士課程が五、博士課程が二でございましたけれども、平成十一年度の新設予定も含めますと、修士課程は三十一、博士課程は九というふうに増加をいたすわけでございます。
 大学院の整備は学部を基礎として進める必要がございます。したがいまして、近年設置された看護系大学につきましては、学年進行の完了に伴いまして、引き続き大学院の修士課程の整備に努めているところでございます。これが近年大学院生が急増している原因でもあるわけでございますが、御指摘ございますように、今後とも看護系大学と並行して看護系大学院の整備に国公私立大学を通じて積極的に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
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馳浩#12
○馳浩君 石川県でも四年制の看護系大学、看護大学を整備するということで、やはりどうしても県の方の心配事は、十分な先生、教える方の教官を手当てできるかと。
 伺ってみますと、全国で今四年制の看護系の大学をつくり始めておるので取り合いになっているんですね。そのときに大変苦慮しているということも伺っておりますので、これは基本的な問題ですけれども、そういう教官が養成される大学院の整備といったものを着々と進めていただきたい、これもまた要望を申し上げておきます。
 それで、関連してまいりますが、四年制の看護系大学の整備状況もお聞きします。
 昨年三月三十一日にこの文教・科学委員会で同様の質問が行われました。昨年も私が質問いたしました。昨年の段階では、まだ十一府県に私立も含めて四年制の看護系大学が存在しないということを確認しております。そのときの佐々木局長の答弁が、「今後、四年制の看護系大学が所在していない県についての整備を積極的に進めたいと考えておるところでございまして、」とありまして、私は毎年同じことを聞き続けようと思っているんですけれども、一年たちまして何か進展いたしておりますかどうか、お伺いいたします。
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佐々木正峰#13
○政府委員(佐々木正峰君) 看護系大学の設置状況は、平成三年度は十一校でございましたが、平成十一年度には新設予定も含めて七十六校となるわけでございます。その中において、国公私立大学、いずれの大学も存在しない県は、平成十年度は十一県でございましたが、平成十一年度には六県となる予定でございます。
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馳浩#14
○馳浩君 より一層整備をお願いいたします。
 次の質問に移ります。
 看護系短期大学の存続方針について質問したいと思います。
 手元の資料によりますと、平成十年段階で看護系大学が六十四大学で、平成元年の十一大学に比べると六倍近くに整備されております。一方、短期大学は、平成元年が五十、平成十年が七十三であり、これも一・五倍近くふえております。
 どうしてなのでしょうか。今、文部省は短期大学を廃止し大学に転換しているはずでありますから、短期大学もふえているということはちょっと方針があいまいなような気もいたしますけれども、どうしてでしょうか。
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佐々木正峰#15
○政府委員(佐々木正峰君) 看護婦の養成につきましては、平成四年に看護婦等の人材確保の促進に関する法律が制定され、それに基づきまして文部省、厚生省及び労働省の共同で基本指針を策定しております。
 この基本指針におきましては、看護系大学・大学院の整備充実を一層推進していくことと、あわせて看護系短期大学についても、今後ともその整備に努める必要があるとされているところでございます。
 その理由といたしましては、この法律が制定されたのが平成四年でございますが、その前年の平成三年度当時における看護婦養成機関の入学定員で見ますと、大学が一・四%、短期大学が一二・五%、それから専門学校等が八六・一%という状況でございまして、大学だけではなく、短期大学も含めてより高度な資質を持った看護婦の養成が必要である、そういう認識に立って、看護系大学・大学院の整備充実とあわせて看護系短期大学についての整備というものが要求されたわけでございます。
 平成十年においてこの状況を見てみますと、大学が八・〇%と増加をいたしましたのに対し、短期大学は一〇・九%、専門学校等は八一・〇%というふうな状況となっておるわけでございます。したがいまして、基本的には大学だけでなく、短期大学も含めて整備を進めていく必要があるというふうに文部省としては考えておるところでございます。
 そういう観点に立ちまして、文部省としては、国立大学については地域の中核的な看護婦の養成機関として短期大学から四年制大学への転換を進めておるわけでございますが、公私立大学につきましては、看護系短期大学に係る設置の申請があれば、文部省としてはその認可を進めていくというふうな方針に立っておるところでございます。
 その結果として、御指摘にございましたように、看護系短期大学についても、平成十一年度には設置予定も含めて六十七校という形での整備が行われておるところでございます。
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馳浩#16
○馳浩君 そういうわけでありますならば、どれだけ看護系の短期大学を存続させるのが適切なのか、その基本方針を明らかにしていかれなければいけないのではないかと思います。
 国立系の大学の四大、医療短大を今度やめて国立系は四大にしていくと。私学の方がふえているという、設置申請があれば認めようということでありますが、私立系の短大でどの程度、四大ではどの程度という基本的な指針がないといけないんじゃないか。申請があればどんどんそれは設置許可いたしますよというのでは、そんな野方図なことはしないとは思いますが、基本的なそのあたりの計画というものがなければいけないのではと思っております。
 とりわけ、先ほども申し上げましたが、介護保険制度が来年から本格的に実施されます。ますます看護婦さん等の需要はふえます。そういう意味での看護系大学と短期大学の量的バランスについて方針ができて国民への説明責任が果たせなければいけないのではないかと思いますが、どうでしょうか。
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有馬朗人#17
○国務大臣(有馬朗人君) 先ほど佐々木局長よりお返事申し上げたことにも関連いたしますけれども、やはり多様なことも必要であるように思われます。
 すなわち、看護婦等の全体の養成数のうち、どの程度を大学、どの程度を短期大学で行うか、または看護系大学と短期大学の量的バランスはどう考えるかということの御質問でございまして、非常に適切な御質問でございますが、率直なところ、現時点では、これだけを短期、これだけをというふうな今はっきりとした数値的な目標というものを持っていないのであります。ただ、現在も厚生省において医療現場のニーズを踏まえました看護職員の需給見通しに関する検討を行っていますので、そういう検討と密接な連関を図りながら看護系大学、短期大学のあり方について一層検討いたしまして、適切に対応してまいりたいと思っております。
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馳浩#18
○馳浩君 この点、佐々木局長から何かあればもう一度言っていただきたいのですが、昨年も日下部委員から、今後の大学、短期大学の整備計画についての計画性が必要なのではないかという質問があったんですね。それに対しては、漸次やっていきますというふうな明確な答弁がなかったんですよ。あえて私もことし繰り返して質問させていただいておるんですが、この点に関して局長のさらに突っ込んだ答弁をいただきたいと思います。
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佐々木正峰#19
○政府委員(佐々木正峰君) 現在、先ほど申し上げましたような大学、短期大学、専門学校等がそれぞれの特性を生かして看護婦の養成を行っておるわけでございます。それは医療現場のニーズというものを踏まえたわけでございまして、したがって、医療現場においてはそれぞれの教育機関における養成を経た看護婦というものが少なくとも現時点では必要であるとされている、その反映であろうと考えておるわけでございます。
 文部省といたしましては、今後、厚生省において看護職員の需給見通しに関する検討を行うということでございますので、その検討結果というものを踏まえて対応していくことが文部省の立場としては適切なのではないかというふうに考えておるわけでございます。
 ただ、その際、文部省としてなかなか難しい状況にございますのは、公私立大学におけるこの問題への対応というのは設置者の判断というものがあるわけでございます。その判断というものも尊重しつつ、厚生省とも緊密な連携をとりながら適切な対応をしてまいりたいと考えておるところでございます。
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馳浩#20
○馳浩君 この問題は、医療現場においての需要と供給、どの程度、どのレベルの看護婦さんが必要なのかということのバランスになってくると思いますし、医療現場といいますとこれは経営上の問題とも絡んでくると私は思っておりますので、この辺はやっぱり厚生省や労働省とちょっとすり合わせが必要な点じゃないかな、その上での計画性を持った養成が必要なんじゃないかなという指摘はさせていただいておきます。
 次に移ります。
 今回の改正で新潟大学医療技術短期大学部が廃止されますが、その中に助産学特別専攻科があります。この専攻科は、改組後の新潟大学医学部に全く反映されていません。これでは助産婦の養成に支障を来すのではないかと思います。ひいては、平成七年六月の大学・短期大学における看護教育の改善に関する調査研究協力者会議の答申にある資質の高い助産婦を含めた看護職の養成、これに明らかに反すると思います。
 助産婦といいますと、南野委員長も御自身がそうでありますから大変心を痛めておられるのではないかと思いますが、もうこれは専攻科として、改組後にはこの二十名分は削られているというか、ないわけでありますから、本当にもう要らないんですか、いいんですかというふうな御指摘になるんですけれども、いかがでしょうか。
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佐々木正峰#21
○政府委員(佐々木正峰君) 少子化社会が急激に進んでおるわけでございます。このような社会において助産婦の果たす役割というのはますます重要になってくると考えておるわけでございます。そういった観点に立って今回の改組転換もお願いをしておるところでございまして、新潟大学医学部保健学科におきましては、学生が希望すれば助産婦資格を取得できるカリキュラム編成というものを考えておるところでございまして、助産婦として必要な教育内容として規定された科目を選択履修することによって国家試験の受験資格も取得することができるような配慮をいたしておるところでございます。また、新潟大学とともに今回改組転換をお願いしております鳥取大学におきましては、今回新たに助産婦資格が取得できるカリキュラム編成というものも行っておるところでございます。
 文部省といたしましては、資質の高い助産婦あるいは看護婦等を養成するために看護系大学の整備を積極的に進めておりまして、平成十一年度で申しますと、助産婦の資格を取得し得るカリキュラム編成となっている大学が四十二大学となっておるところでございまして、平成三年度の十一大学中五大学からは大幅に増加を見たところでございます。今後とも積極的な対応をしてまいりたいと考えておるところでございます。
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馳浩#22
○馳浩君 私もよくわかったようなわからないような今の説明だったんですが、少子化になってきて、助産婦さん今まで十分整備されてきているから新たに養成する必要はないのかな、それで二十の枠が削られたのかなと。ただし、希望者がいれば助産婦として資格を与えられる、それで担保しようかなと。
 それにいたしましても、やっぱり専攻科があることによって、助産学という学問についての研究や資質を高めるための専門的な、現場の助産婦さんに対する指導というものが担保されると思うんですよね。この新たな看護学専攻で助産婦になる資格を取ろうと思えばできるというのと、専攻科があってそこで二十名確保されていて、そこで助産学といったものについても研究が深められて助産婦さんが養成されていくというのでは、私は意味がちょっと違うと思うんですよね。私も、うちの女房が出産するときに助産婦さんに技術的にも精神的にも大変お世話になって、こんな大変なすばらしい仕事があるのかなと改めて認識を深めさせていただいたんです。
 数字的なものとして私もうちょっとこれは食いつきたいと思うんですけれども、二十名というものが削られるんですよ。これに対して、助産婦学会というのがあるそうでありますが、そういったところの御意見もお聞きになったんですか。
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佐々木正峰#23
○政府委員(佐々木正峰君) 具体的に助産婦学会からの御意見というのは伺っておりませんが、今回の改組転換においては、カリキュラム編成というものを相当工夫いたしまして、学生が希望すれば助産婦資格を取得できるような配慮もいたしたところでございます。
 したがって、学生の希望いかんにかかるという問題はあるわけでございますが、今後この助産婦教育の課程をどうするのか、例えば大学院修士課程として設置をしていくのかどうかというようなことについては、今後、保健学科等における助産婦教育課程の選択履修の状況であるとか、あるいは助産婦資格の取得状況等を見ながら検討していくべき課題であるというふうに考えておるところでございます。
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馳浩#24
○馳浩君 今後の検討課題ということでありますから、今もう決定したものを私も覆せと言って暴れているわけではなくて、今後、学生さんが希望すれば助産婦の資格を取ることができるようになったときに、その勉強をする環境といったものを整えていただきたい。あるいはその実習に関しまして、あるいは研究に関しましてやっぱり特段の配慮が要るのではないかなと私は思います。以上の指摘に今のところはとどめておきます。
 さて、質問の趣旨を変えまして、本法律附則第三項の改正について伺います。
 まず、この附則第三項の立法の趣旨についてお伺いいたします。
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佐々木正峰#25
○政府委員(佐々木正峰君) 国立学校設置法附則第三項は特例措置を定めたものでございますが、これは、昭和四十八年度以後に設置された国立医科大学等の教職員の定員について当分の間、いわゆる総定員法に定められている行政機関の職員の定員の総数の最高限度には含まれないものとし、別途所要の定員措置を講ずることを内容とするものでございます。総定員法は昭和四十四年に制定されたものでございますが、各省庁を通ずる定員の総数の最高限度を定め、行政の簡素化、能率化の推進による定員の再配置により、各省庁間を通じ弾力的な定員管理を行い、これにより国家公務員数を抑制し、必要最小限度の人員で円滑な行政運営を行うことをその目的とするものでございます。
 しかしながら、国立大学につきましては、昭和四十八年度以降、いわゆる無医大県解消計画等による医科大学、医学部及び歯学部の創設等を進めたために、これらに要する教職員の定員の需要が大幅にあったわけでございます。このような国立大学のプロジェクトは総定員法成立当時予想されなかったものであり、また、総定員法の最高限度の枠内で規定の定員の再配置によってすべてを対処することも必ずしも適当でない、そういう観点に立ちまして、昭和五十二年にこの特例措置を設けたものでございまして、これにより各省庁を通ずる一般的な定員管理体系を維持しつつ、これらプロジェクトを円滑に実施しようとしたものでございます。
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馳浩#26
○馳浩君 わかりやすく言えば、総定員法の枠にはまらないけれども、必要な職員は確保しましょうよと、こういったことでいいですね。
 そこで、これは当分の間続くんですか。この附則第三項の部分はいつまで続くんですか。
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佐々木正峰#27
○政府委員(佐々木正峰君) 「当分の間」ということでございますので、特に期限はないわけでございます。いわゆる総定員法の枠とは別個に新たな国立大学のプロジェクトに対応するという特例措置として規定したものでございますので、この事情というものが続く間は、当分の間の措置として所要の定員措置を行っていくということであろうと考えております。
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馳浩#28
○馳浩君 特例措置ということですから、当分の間これからも続くというふうに考えた方がいいと、まずここの点を押さえておきたいと思います。
 それで、看護職についてもというところなのでありますが、具体的に見ますと、附則三項の定員を二万九十五人から十六人減少させて二万七十九人、減員ということはどういうことなんでしょうかということなんですね。特例措置としてふやしてきているんですけれども、私もここに国立学校職員の定数の推移ということで見てきておりますが、附則第三項分がこれまで着々とふえてきているのが、平成十一年度で十六人減っているわけなんですね。なぜなんですかといったところなんですね。それともう一つは、減る内訳をちょっと詳しくお聞きしたいと思います。
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佐々木正峰#29
○政府委員(佐々木正峰君) 国立学校における定員につきましては、個別職種ごとに判断をしておるところでございます。
 附則三項定員でございますが、これにつきましては、看護学科の新設及び附属病院・診療施設の新設、看護婦の増等に要する定員について九十三名の増員を図ることといたしておりますが、他方において第九次定員削減計画がございます。これに基づく計画的定員削減として百九人の減員をすることといたしておりますが、これは主として事務系職員の減員により対応することといたしておるわけでございます。先ほどの九十三名と百九名との関係で、附則三項定員は都合十六名の減員となっておるところでございます。
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