交通・情報通信委員会

2000-05-09 参議院 全218発言

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会議録情報#0
平成十二年五月九日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十七日
    辞任         補欠選任
     吉田 之久君     直嶋 正行君
     大沢 辰美君     筆坂 秀世君
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     直嶋 正行君     吉田 之久君
 五月八日
    辞任         補欠選任
     筆坂 秀世君     大沢 辰美君
     宮本 岳志君     笠井  亮君
 五月九日
    辞任         補欠選任
     笠井  亮君     宮本 岳志君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         齋藤  勁君
    理 事
                景山俊太郎君
                釜本 邦茂君
                簗瀬  進君
                弘友 和夫君
                渕上 貞雄君
    委 員
                岩城 光英君
                加藤 紀文君
                鹿熊 安正君
                鈴木 政二君
                田中 直紀君
                野沢 太三君
                山内 俊夫君
                谷林 正昭君
                内藤 正光君
                吉田 之久君
                日笠 勝之君
                大沢 辰美君
                笠井  亮君
                宮本 岳志君
                岩本 荘太君
                戸田 邦司君
   国務大臣
       運輸大臣     二階 俊博君
       郵政大臣     八代 英太君
   政務次官
       運輸政務次官   鈴木 政二君
       郵政政務次官   小坂 憲次君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        舘野 忠男君
   政府参考人
       警察庁刑事局長  林  則清君
       警察庁交通局長  坂東 自朗君
       法務大臣官房審
       議官       渡邉 一弘君
       文部省初等中等
       教育局長     御手洗 康君
       文部省学術国際
       局長       工藤 智規君
       厚生大臣官房障
       害保健福祉部長  今田 寛陸君
       厚生省老人保健
       福祉局長     大塚 義治君
       運輸省運輸政策
       局長       羽生 次郎君
       運輸省鉄道局長  安富 正文君
       運輸省自動車交
       通局長      縄野 克彦君
       運輸省海上交通
       局長       高橋 朋敬君
       運輸省海上技術
       安全局長     谷野龍一郎君
       運輸省航空局長  岩村  敬君
       建設大臣官房審
       議官       山本繁太郎君
       建設省道路局長  大石 久和君
       自治大臣官房長  香山 充弘君
       自治省行政局選
       挙部長      片木  淳君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○運輸事情、情報通信及び郵便等に関する調査
 (西日本鉄道バスジャック事件に関する件)
○政府参考人の出席要求に関する件
○高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用し
 た移動の円滑化の促進に関する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○電気通信事業法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)

    ─────────────
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齋藤勁#1
○委員長(齋藤勁君) ただいまから交通・情報通信委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨八日、宮本岳志君及び筆坂秀世君が委員を辞任され、その補欠として笠井亮君及び大沢辰美君が選任されました。
    ─────────────
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齋藤勁#2
○委員長(齋藤勁君) 運輸事情、情報通信及び郵便等に関する調査のうち、西日本鉄道バスジャック事件に関する件を議題といたします。
 去る三日、発生をしました西日本鉄道バスジャック事件により乗客に多数の死傷者が出ましたことはまことに哀悼痛惜にたえません。
 お亡くなりになられた方の御冥福をお祈りするとともに、負傷された方々の一日も早い御回復をここに委員会を代表いたしましてお祈り申し上げます。
 それでは、政府から報告を聴取いたします。二階運輸大臣。
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二階俊博#3
○国務大臣(二階俊博君) 去る五月三日に、西日本鉄道株式会社の佐賀発福岡行きの高速バスにおいてバスジャック事件が発生しました。
 常軌を逸した犯人の行為により、とうとい人命が失われるとともに、多数の乗客の方々が長時間人質として拘束されるような事態となったことは極めて遺憾であります。
 運輸省としては、今回の事件を十分分析し、バス業界及び関係行政機関とともに今後のバスジャック事件への対応のあり方を検討する必要があると考えています。
 このため、昨日、日本バス協会に対し、自動車交通局長より、バスジャックが発生した場合における統一的な対応マニュアルの策定や迅速な連絡通報手段の整備を中心に早急に検討を行うよう通達を発出しました。
 これを受けて、日本バス協会においては、バスジャック対策検討会議を設置することとしておりますが、運輸省としても同協会とともにバスジャック事件に対する適切な対応のあり方を検討してまいる所存であります。
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齋藤勁#4
○委員長(齋藤勁君) 以上で政府からの報告聴取は終わりました。
    ─────────────
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齋藤勁#5
○委員長(齋藤勁君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁刑事局長林則清君、同交通局長坂東自朗君、法務大臣官房審議官渡邉一弘君、文部省初等中等教育局長御手洗康君、同学術国際局長工藤智規君、厚生大臣官房障害保健福祉部長今田寛睦君、厚生省老人保健福祉局長大塚義治君、運輸省運輸政策局長羽生次郎君、同鉄道局長安富正文君、同自動車交通局長縄野克彦君、同海上交通局長高橋朋敬君、同海上技術安全局長谷野龍一郎君、同航空局長岩村敬君、建設大臣官房審議官山本繁太郎君、建設省道路局長大石久和君、自治大臣官房長香山充弘君、自治省行政局選挙部長片木淳君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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齋藤勁#6
○委員長(齋藤勁君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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齋藤勁#7
○委員長(齋藤勁君) 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案を議題といたします。
 前回に引き続き質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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野沢太三#8
○野沢太三君 自由民主党の野沢太三でございます。
 思いがけないバス乗っ取り事件が発生いたしたために、冒頭に乗っ取り関連の質問を行いまして、その後にバリアフリー法案にかかわる質問に入りたいと思います。
 バスは、私どもにとりまして最も身近な公共交通機関でありまして、利用者にとりましても、家庭や隣組のつき合いの延長ということで利用されている方が多いのではないかと思います。
 今回のような事件は全く想像を超えるものでございますけれども、過去にさかのぼって調べてみると、幾つかやはり事例があるわけでございます。また、諸外国等では相当厳しい事件も発生をしているような状況にございまして、これに対してしっかりした対応、対策をこれからの時代は考えていかなきゃいかぬのじゃないかと思うわけでございます。
 亡くなられました方には本当にお気の毒でございましたが、心から御冥福をお祈りし、また、けがをなさった方の一日も早い回復をお祈りすると同時に、私どもとしては再発防止に向けて全力を尽くす必要があると考えますが、大臣のお考えを改めてお伺いしたいと思います。
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二階俊博#9
○国務大臣(二階俊博君) 先ほども当委員会の委員長から、お亡くなりになりました犠牲者の方に対する御冥福をお祈りされるお言葉がございました。私もまた、心から哀悼の意を表したいと存じます。
 まことに常軌を逸した本当に心ない犯人の行為によりましてとうとい人命が失われたわけであります。多数の乗客の方々が長時間人質として拘束されるような事態となったことは極めて遺憾であります。
 私も、当日運輸省に参りまして、ほどなく事務次官、官房長、自動車交通局幹部等集まりまして、いかような対応をとるかということにつきましても、最初は九州運輸局長と連絡をとったりいろいろ対応いたしておりましたが、だんだんとその範囲が拡大をしてまいる。青木内閣総理大臣臨時代理とも連絡をとりながら、官邸の最終的な御判断は、現地の警察の対応にお任せをしてしばらくこの様子を見守るということでございましたが、未明に至り、皆様も既に御承知のとおりのような経過で、警察当局の大変勇敢な適切な行動によって犯人を取り押さえることができましたことはせめてものことでございますが、まことに残念であり、悔やんでも悔やみ切れない思いでございます。
 また、まだ小学校一年生というようなああいう小さなお嬢さんが長い時間にわたって恐怖の中にずっと我慢をしておったその様子、またその背後にある御父兄や御親戚の皆さん等、すべてのバスに乗っておられる方々の背景におられた皆さんや、西鉄もまた被害者の一人でもあるわけでありまして、関係者の皆さんの大変な御苦心に対しまして心から御同情を申し上げるとともに、こういうことが二度と起きることのないように未然に再発防止するために何をなさなくてはならないか、極めて難しい課題であることは当然でありますが、運輸省としては、今回の事件を十分分析し、バス業界及び関係行政機関とともに今後のバスジャック事件への対応のあり方を検討する必要がある、こう判断しまして、このため、バスジャックに関する事業者、行政の関係者等における統一的な対応マニュアルの策定等の検討を行うよう、日本バス協会に対し、昨日、自動車交通局長から通達を発したところであります。
 また、昨日、西鉄の社長も上京してまいりましたので、今後の対応等について、特にその後のいろんな調査、詳細にわたってのいろんな事件に対する反省等も含めて、日本バス協会とそして運輸省と一緒になって対応しよう、そしてまた警察当局等のいろんな適切な御指導、アドバイス等をいただきながら、ともに対応してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
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野沢太三#10
○野沢太三君 今回、休日中でもございまして、私も報道を逐一拝見したんですが、現場における警察官の対応、それから報道のあり方、そしてまた官邸における危機管理の取り組み、さらには外遊中の総理の指示までいただきながら対応できたという点については、これ以上の取り組みはなかったかと思いますが、残念ながら人質にとられた方が一人お亡くなりになり、多数の方がけがをされたということは大変悔やまれるわけでございます。
 この点につきまして、何とか犯人の説得とあわせて、警察官が実力行使で突入をしまして最初にとまりました奥屋パーキングの段階で救出を図ることができなかったかどうか、これについて警察庁のお考えを聞きたいと思います。
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林則清#11
○政府参考人(林則清君) 御指摘のように、一刻も早く人質を救出するということは、被害者はもとより国民の願いであるとともに、当然の警察の使命であると強く認識しておりました。
 若干経過を申させてもらいますと、本件は、五月三日の午後一時三十分過ぎに発生したものでありますが、警察が認知したのは午後三時ごろでありました。
 警察では、直ちに関係県警察が連携しまして、バスの運行状況を見きわめつつ、犯人を刺激せずに安全に停車させるための措置、まずこれに全力を尽くしまして、午後五時五十分ごろ、その準備が整った奥屋パーキングエリアに停車をさせることに成功したわけであります。
 奥屋パーキングエリアにおきましては、御指摘にもありましたように、広島県警察では直ちに犯人の説得を開始するとともに、車内の状況確認に努めたわけであります。このとき、実は犯人は人質の少女を抱えて刃物を突きつけたままの状態が非常に多く、非常に興奮した状態でありまして、次々要求を出すなど、全くすきを見せないというような状況でございました。また、車内には負傷者もいる模様でありました。このために、説得に当たった捜査員は、まず犯人を落ちつかせるために意思の交流といいますか、人間関係の形成に努めて、要求に応じて飲み物等を差し入れ、午後六時四十分ごろから七時三十分ごろにかけて、負傷している人質三名の解放が可能になったわけであります。
 広島県警察では、当初から突入による人質救出も念頭に置いてその機をうかがっておったわけでございますけれども、ただいま申し上げましたように、犯人が肉体的にも精神的にも疲れた様子がない、そして少女を抱えた状態のまま全くすきを見せなかったことから、犯人との駆け引きを繰り返しながら説得を続けざるを得なかったものであります。
 このような状態が続いて、午後九時三十分ごろに至り犯人がいら立ちを大変強めまして、さらに東の方へ行くようにバスの移動を強く要求しまして、これに応じなければ危険があると認められましたことから、約二十キロメートル先の小谷サービスエリアにバスを移動させて、午後十時ごろからさらに継続して説得を重ね、翌日四日に至りまして、零時三十分ごろまでに二名の人質を解放させております。
 広島県警では、それと並行しまして、説得を継続しておる間に把握できました車内の状況あるいはバスの車体構造を研究しまして、突入に向けて捜査員の配置を検討するとともに入念な訓練を実施して突入の機をうかがっておったわけでありますが、午前五時ごろになりまして、説得を継続しておりました捜査員の報告に基づき、犯人が疲労の色を見せ始めた反面、それだけにこれ以上放置すると焦燥に駆られて人質に具体的に危害を加えかねない状況が認められたということと、一面、犯人が疲労による気の緩みから人質の少女から少し離れたところに位置しまして安全な救出の可能性といいますかチャンスが生じたということから、この機をとらえまして突入を決断し、人質の無事全員救出、当時残っておられた人質の救出が図られたわけであります。
 お尋ねのように、警察では奥屋パーキングエリアでの突入の可能性、これを一番我々としてもねらったわけでありますが、今申し上げましたように、人質、特に犯人が傍らに置いておりました少女の安全の見地から、奥屋パーキングエリアでは残念ながらその突入を図ることができない状況にあったというのが現状でございます。
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野沢太三#12
○野沢太三君 大変努力をしていただき、またこの結果も私は最善の結果ではなかったかと思いますが、いずれにいたしましても事件としては大変悔やみが残りますが、その中で特に時間との勝負というのが一つあろうかと思います。
 今回は、乗っ取り発生後一時間以上経過した後に、トイレに出た女性からの電話でまず第一報が入りまして、ただいまもお話がありましたように警察として認知していただいたのは三時だと、こういうことになりますが、それまでの間、結局この犯人はバスの中でひとり天下ということになったわけでございます。
 何とかひとつバスジャックされたことを犯人に気づかれずにバスの外部に通報する手段というものが開発できるんじゃないかと思いますが、これについて運輸省の見解を伺いたいと思います。
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縄野克彦#13
○政府参考人(縄野克彦君) お答え申し上げます。
 今回のバスジャックの対象となりました西日本鉄道における対応マニュアルにおきましても、事情が許せば、例えば外部に非常事件の発生を知らせるため方向指示灯の非常点滅を行うとか、連絡可能な場合は電話で一一〇番をするとかいうことの対処方針というものを乗務員に徹底したところでございますけれども、現実には犯人との関係でそのようなことは不可能であったということでございます。
 御指摘のように、迅速に警察を初め外部に対して犯人との関係を念頭に置いて連絡をすることが極めて重要であるというふうに思っております。このような手段について、どのようなことが最もいいのかということについて、先ほど大臣からもお答え申し上げましたように、関係行政機関、専門家の意見もよくお聞きしまして、具体的な結論を出すべく検討したいと思っております。
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野沢太三#14
○野沢太三君 最近は家庭でも、例えば玄関にどんなお客様が来たかということが屋内から姿形、声を含めて確認してからドアをあける、こういう装置が既に開発されて、私のうちでもつけているんですが、ごく簡単なこれは費用でできる。それから、マンションのエレベーターなんかの中でやはり密室ということで問題が出ることがあったために、今私どもの住んでいるマンションでも、エレベーターの中をカメラで写したのを管理人の部屋で全部大きなモニターテレビに映している。
 こういうことを既にやっておるわけでありますが、バスの内部に車内が見渡せるような監視カメラなんかを置きまして、この映像が外部からモニターできるというような方法も考えられないか、こう思うわけでございます。高速道路もITSの技術を使いましていろいろと今ハイテク化している事情でございますから、せめてこのような保安手段を考えていただくことも今後の検討課題に加えていただきたいと思いますが、所見をお伺いしたいと思います。
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縄野克彦#15
○政府参考人(縄野克彦君) 先ほど御説明申し上げましたように、具体的な防止策につきましては、今御指摘のことも含めて検討をして具体的な結論を得たいと思っております。
 その際に、通常の状態での利用客の心理、そういうことと、こういう非常事態における安全の確保ということについてどのようなバランスをとって考えるかということが一つの問題であろうかと思いますので、御指摘の点も含めてよく検討をしたいというふうに思っております。
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野沢太三#16
○野沢太三君 高速バスの内部が密室性ということで、飛行機の中とある程度似たような状況が生まれているということで、犯人が異常心理に陥ると、こういったこともあったのではないかと拝察をされます。ぜひひとつその点につきましてもなるべく早く、こういうものはやってもむだなんだと、全部ほかの人に知られているんだということが一つの抑止効果にもなるんじゃないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 そういう中で、十七歳という年齢ということを改めて考えるわけでございますが、さきに、通りがかりに民家に押し入りまして、人を殺す経験をしてみたかった、こういう人もいる。あるいは五千万の恐喝を繰り返す。いずれも十七歳前後の少年であるということからいたしましても、ただいま国会に既に提出されておりますが、少年法をできるだけ早く審議いたしまして、これについて実効あらしめることが何よりも今緊急に国会に課せられた課題ではないかと私は思うわけでございます。
 既に与党としてもそのような方向で取り組みを始めておりますが、法務省の御見解をこれについてお伺いしたいと思います。
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渡邉一弘#17
○政府参考人(渡邉一弘君) お答えいたします。
 御指摘のように、最近少年による社会の耳目を引く凶悪事犯が相次いでいることはまことに憂慮すべき事態であると考えております。
 このような社会的関心の高い事案を含めまして、適正な少年審判の実現のためには、その基礎となる事実認定が的確に行われることが前提となりますところ、近時種々の事件を契機に少年審判における事実認定の手続のあり方が問われるに至っておりまして、法務省におきましては、委員御指摘のように昨年の三月、少年法の一部を改正する法律案を国会に提出させていただいているところであります。この法整備の重要性、緊急性にかんがみまして、国会において十分御審議をいただき、皆様の御理解を得て、一日も早く成立させていただきたいと思います。
 なお、これと並行しまして、少年法の改正に関しましては、自由民主党の少年法に関する小委員会におかれましても、少年審判における事実認定手続の適正化のための法改正を早急に行うべきであるとされたほか、少年法における刑事処分可能年齢である十六歳を刑法における刑事責任年齢である十四歳に引き下げることなどについての改正作業を進めるとともに、各党の理解を得ながら法案の提出、成立を目指していくなどとされているところであると承知しております。
 法務省といたしましても、このような御議論、御意見を踏まえながら、引き続き検討をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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野沢太三#18
○野沢太三君 いずれにしても、この問題は国会の責任にかかると私は思いますので、これから関係各党とも十分な御協議を繰り返しまして、できるだけ早く結果を得たいと思うわけでございます。
 それでは、本題に入るようにいたしたいんですが、その前にもう二点ほど、前回の日比谷線の脱線事故に関して重要な勉強が進んだようでございますので、お伺いをいたしたいと思います。
 私、前回のこの委員会における質問の中でも指摘を申し上げましたが、大変難しいこれは現象であると。すべての構成要素、線路、車あるいは速度、そういったものがいずれも許容の範囲に入っておる中で発生した脱線事故であるということからして、この原因究明には徹底的な取り組みが必要だということを御指摘したつもりでございます。
 そして、その一つとして再現試験というのも大いにこれは効果があるということでお願いをしたわけですが、先月末に四日間にわたっての再現試験をしていただいた結果がある程度まとまったようでございますが、これについての御報告をいただきたいと思います。
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安富正文#19
○政府参考人(安富正文君) お答えいたします。
 営団日比谷線中目黒駅の脱線衝突事故の原因究明のために、先生御指摘のように現地試験を四月三十日未明まで延べ四日間のスケジュールで終わったところでございます。
 この試験では、レールの塗油の有無、あるいは車輪の輪重差の大きさといった設定条件を幾つか変えながら、あるいは惰行運転、力行運転など、そういう条件を変えて八つの走行パターンで測定を行いまして、合計で六十一回の試験走行を実施いたしました。
 この現地試験の結果、車両のいわゆる左右の輪重差や車輪とレールの間の摩擦係数が大きいという場合には脱線係数が大きくなるということが確認されております。また、一部の走行において、脱線箇所付近で車輪がややレールから浮き上がるという状態も確認されております。
 こういう状態が直ちに脱線につながるかどうかということはまだこの時点で判断できませんけれども、今後、事故調査検討会において今回得られました多くのデータの詳細な解析を行いまして、あるいはシミュレーションを行いまして、脱線に至るメカニズムの解明に努めていきたいというふうに考えております。
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野沢太三#20
○野沢太三君 計六十一回にわたります通過試験の中で、数回にわたって車輪が浮き上がったというようなビデオの写真も私も拝見をいたしました。これは直ちに脱線につながるものではないとは申すものの、とにかく起こった事実はこれは重いわけでございます。
 まだまだ解明すべき点が多いと思いますので、引き続きの御努力をお願いするといたしまして、毎日ここには何百両もの車両が通過し、何十万人ものお客さんが乗っている線路そのものでございますから、これに対する安全の担保というものがどうしても必要だということで、脱線防止ガードをつけていただくよう、これは既に手配をしていただいていると思いますが、その進捗状況についてお伺いしたいと思います。
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安富正文#21
○政府参考人(安富正文君) 先生御指摘のように、この事故の再発防止のため運輸省としまして、全鉄道事業者に対して当面の緊急措置として、半径二百メートル以下の曲線部のうち、出口側の緩和曲線部につきましては可及的速やかに、またそのほかの区間についてはできるだけ早期に脱線防止ガードを設置するように通達で指導したところでございます。
 ただ、これに先立ちまして営団の方では、今回の事故発生箇所につきましては、事故が発生した三月八日当日に、出口側の緩和曲線部、延長で約六十メーターにわたって脱線防止ガードを設置しております。
 先ほど申しました通達を受けまして、現在営団の方では実施計画を策定いたしまして四月十七日に提出しているところですが、その実施計画によりますと、半径百四十から二百メートル以下の曲線百五十六カ所、うち日比谷線では三十六カ所ございますが、について全路線の設置完了は六月中旬に、日比谷線の設置完了は五月下旬に行うこととして、現在設置工事中でございます。
 五月八日現在の進捗状況でございますが、少なくとも曲線半径百六十メートル以下の区間については全路線すべて完了しております。また、半径百六十から二百メートルの曲線部のうち出口側の緩和曲線部につきましては全路線で約八割が完了しておりまして、日比谷線ではすべて完了しているというふうに報告を受けているところでございます。
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野沢太三#22
○野沢太三君 鉄道は、大変安全な乗り物という評価をいただいて、また実績もあるわけでございますけれども、まだまだわからないものがある。相当経験的なこれ工学でもございますから、今回の事故に関しては引き続きの解明努力をぜひ継続していただきまして、安心して乗れる地下鉄、安全な鉄道と、こういった評価をますますひとつ固めていただきたいと思うわけでございます。
 それでは、時間も経過いたしましたので、バリアフリー法案の御質問を申し上げたいと思います。
 この法案は、私、先回は時間がなくて一問しかできませんでしたので、残りの質問に加えまして現場視察の結果等も加味しながらお話を進めたいと思います。
 高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律案と大変長い名前でございますので、バリアフリー法案と略称させていただくことにいたしますが、この法案を立案する経過の中で大変各方面の御協力をいただき、久しぶりに運輸省としてはいい法案を出してくれたなと思うわけでございます。
 一輸送というよりも社会のあり方そのものにかかわるこれは問題であり、かつ地方の皆様にも当事者能力と責任感を持たせていただいた、お金もしかし出していただきますと、こういう仕組みになっておりまして、このような法案がどんどん出せるようになると政府の評価も上がっていくんじゃないかな、こう思うわけでございますので、しっかりひとつこれからもこれを実効あらしめるよう努力をしていかなきゃいかぬかなと思っておるところでございます。
 それで、今回の法案を見てまいりますと、その意味で既に建設省で出していただいておりますハートビル法というのがありまして、公共的な人の集まる建物について、このバリアフリーの考え方が大幅に取り入れられた町づくりを進めようということになっておるわけでございます。また、現在進行中の中心市街地活性化のプロジェクトのうち約八割くらいが鉄道の駅を中心に、あるいはそれと関連して町づくりを進めよう、こういう話になっていると認識しておりますが、ぜひひとつその意味で、基本方針を立てる場合、さらには市町村で基本構想を策定する場合に、十分にこのバリアフリーという考え方あるいはノーマライゼーションという考え方、そして利用者全体につながる設計、これをしっかり考えて進めていただきたいと思うわけでございまして、これに関する建設、自治省それぞれのお考えを聞きたいと思いますが、最初に建設省、お願いします。
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山本繁太郎#23
○政府参考人(山本繁太郎君) 中心市街地活性化法に基づきます市町村の基本計画の大部分が駅を中心とした市街地を課題地域として取り上げていることは御指摘のとおりであります。
 これらの基本計画におきましては、歩行者の快適な歩行環境を整備する、あるいは町をバリアフリー化するということを課題として取り上げておりまして、そういう意味で、今回のこの法律によりまして、すぐれて実効性のある政策手段が適用されるといいますか強化されるという認識であります。
 その意味で、市町村において策定し実施する中心市街地の活性化に係る基本計画とこの法律に基づく基本構想が、現場において一体的に実施されるということが非常に大事だと思っておりまして、その観点から、建設省としましてもいろいろな制度を駆使しまして積極的に応援していきたいというふうに考えております。
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香山充弘#24
○政府参考人(香山充弘君) お答え申し上げます。
 御指摘の活性化計画の方は中心市街地の活性化を目的とするものでありますけれども、その手段といたしましてもバリアフリー化というのは極めて重要な要素であると考えられます。現実に、これまで基本計画がかなり策定されておりますけれども、その中でも、町並みの景観整備でありますとか公園等憩いの場の整備等と並びましてバリアフリー化というものを掲げているものが数多く見られます。
 活性化基本計画の方もバリアフリー法案の方も、いずれも良好な町づくりという目的のもとに市町村が作成するものでありますから、十分両者の連携がとられながら進められていくものと考えております。
 自治省といたしましても、そのような市町村の総合的な取り組みについてできるだけの支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
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野沢太三#25
○野沢太三君 再三申し上げますが、市町村が自分が主人公になって仕事を進めるということに大きな私意義を見出しているわけでございます。既に地方分権法が通っておりますけれども、あの分権法をまさに一つずつ裏づけていく、具体化していく、そして財源もくっつけていくということが非常に重要でございますが、今回ちょうどその意味で、国が三分の一、地方三分の一、あるいは事業者が三分の一と、それぞれ三位一体協力し合ってやるというところに大きな意義があると見ておるわけでございます。
 ただ、国も地方も相当苦しい、特に地方では火の車の自治体も多々あるという私ども認識をしておりますけれども、この辺の財源措置その他を含めましてどのような裏づけをしていくか、お答えをいただきたいと思いますが、まず国の方からひとつ。国は最初、これ補正予算から入ったんですね。今回は当初予算の位置づけをいただいたようですが、その意味も含めてどの程度の裏づけを考えているか、お願いします。
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安富正文#26
○政府参考人(安富正文君) 先生御指摘のように、国の方の財源、予算といたしましては、当初、平成十年度の補正予算において約八十億ほどの補正予算を確保してこの推進を図ってきたところでございますが、補正予算ですと短期的な形にしか対応できないということで、平成十二年度の予算におきまして、我々として鉄道駅におけるバリアフリー化に関しましては約八十億円を確保したところでございます。
 具体的には、交通施設バリアフリー化設備整備事業ということで約三十三億円、それから鉄道駅移動円滑化施設整備事業費として十四億円、それから地下高速鉄道整備事業の内数としてバリアフリー化関連で三十一億円、計約八十億円でございますが、運輸省としましては、この平成十二年度予算の確保状況をこれから我々としても継続していくということで、今後とも所要の予算の確保に努めてバリアフリー化の促進に寄与していきたいというふうに考えております。
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香山充弘#27
○政府参考人(香山充弘君) お答え申し上げます。
 交通施設バリアフリー化事業のための補助金、これは三分の一という補助率になっておりますけれども、これは、事業促進という観点と、国、地方団体、民間の適切な役割分担という考え方を勘案して定められたものでございますけれども、この事業、実績も上がっておりますし、また三分の一の地方負担に対しましては特別交付税による財源措置を講じまして、すべての地方団体におきまして円滑に事業実施ができるように私ども期しておるところでございます。
 なお、御指摘にありました地方分権ということに相なりますと、地方団体が地域の実情に応じて自主的多様な取り組みをすることが大切になってまいります。このためには、補助事業のほかにも地方単独事業というのが重要な意味を持ってまいります。
 自治省の方では、そのため、バリアフリー化のための単独事業に対しまして後年度元利償還費を交付税で措置するという地域総合整備事業債によって支援をすることにいたしておりまして、現在四百億円の規模の起債枠を用意しております。また、今回の法案に際しまして、新たに民間の交通事業者に対しまして地方団体が補助を行う場合には、その経費に対しまして新たに地方債を発行できるような措置を講じております。
 これらの措置を今後活用いたしまして、地方団体が積極的にバリアフリー化に取り組んでいただけるよう応援してまいる所存でございます。
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野沢太三#28
○野沢太三君 そこで、もう少し今度は具体的な話に入りたいと思うんですが、市町村のつくる基本構想の中で駅前広場はやはり大きな項目として大事な課題であろうかと思いますが、これを実際に進めてみると、そこへ乗り入れてくる自転車が放置されて大変歩行の障害になる。自転車そのものはエコロジーの時代に大変適した乗り物でもあり、私どもはこれに関してはしっかりした市民権を与えていかなきゃいかぬ。例えば自転車専用道路あるいは広い歩道、それから駐輪場等々いろいろあるわけでございますけれども、この放置自転車が今のままありますと、せっかく車いすで来た方々にも大変不自由をおかけしているんじゃないか、こういう指摘が既に先般の参考人質疑の中でも障害者団体の皆様からも強い意見として提出されている状況にございます。
 これに対する取り組みにつきまして各省の御意見を伺いたいんですが、まず警察本庁の方で取り締まりの状況どうなっているのか、お願いしたいと思います。
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坂東自朗#29
○政府参考人(坂東自朗君) 委員御指摘のように、駅前広場の歩道等に放置されております自転車につきましては、高齢者あるいは身体障害者の方々の安全な歩行の障害となっているものというように私どもも認識しているところでございます。
 このために、こうした放置自転車問題につきましては、警察といたしましても、従来から誘導・警告ブロック上に放置されている迷惑性の高い自転車などに対しましては現場で指導、警告等を積極的に行ってきたところでございますし、あるいはまた市町村等の関係機関とも連携して各種の放置自転車対策というものを講じてきているところでございます。
 今後ともこれらの諸対策を積極的に推進するとともに、特にこの法案に規定されております重点整備地区につきましては、高齢者あるいは身体障害者の方々の移動の円滑化の妨げともなります放置自転車、こういうものを防止するための諸対策というものを関係機関とも連携いたしまして重点的に行い、いわゆるバリアフリー化による効果が十分に上がるように取り組んでまいる所存でございます。
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