国会等の移転に関する特別委員会

2002-11-14 衆議院 全53発言

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会議録情報#0
平成十四年十一月十四日(木曜日)
    午後一時四十分開議
 出席委員
   委員長 中井  洽君
   理事 棚橋 泰文君 理事 蓮実  進君
   理事 吉田 幸弘君 理事 大谷 信盛君
   理事 玄葉光一郎君 理事 塩田  晋君
      荒井 広幸君    石田 真敏君
      佐藤  勉君    笹川  堯君
      西野あきら君    福井  照君
      松本 和那君    八代 英太君
      吉野 正芳君    渡辺 喜美君
      河村たかし君    中川 正春君
      前田 雄吉君    石井 啓一君
      矢島 恒夫君    大島 令子君
    …………………………………
   内閣官房副長官      安倍 晋三君
   国土交通副大臣      中馬 弘毅君
   政府参考人
   (国土交通省政策統括官
   兼国会等移転審議会事務局
   次長)          窪野 鎮治君
   衆議院調査局国会等の移転
   に関する特別調査室長   内野 隆正君
    —————————————
委員の異動
十一月十四日
 辞任         補欠選任
  宮本 一三君     西野あきら君
  牧  義夫君     前田 雄吉君
同日
 辞任         補欠選任
  西野あきら君     福井  照君
  前田 雄吉君     牧  義夫君
同日
 辞任         補欠選任
  福井  照君     宮本 一三君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 国会等の移転に関する件

     ————◇—————
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中井洽#1
○中井委員長 これより会議を開きます。
 国会等の移転に関する件について調査を進めます。
 お諮りいたします。
 去る十月三十一日の委員会におきまして、蓮実委員の質疑に対し、国会等の移転に関する特別調査室長が答弁を保留した分につきまして、お手元に配付しておりますとおり、書面により回答が提出されましたので、これを本日の会議録に参照掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中井洽#2
○中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
    —————————————
    〔文書は本号末尾に掲載〕
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中井洽#3
○中井委員長 お諮りいたします。
 国会等の移転に関する件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省政策統括官兼国会等移転審議会事務局次長窪野鎮治君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中井洽#4
○中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
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中井洽#5
○中井委員長 次に、本日の議事の順序についてでありますが、まず、国会等の移転についての現在の政府の考え方について内閣官房副長官及び国土交通副大臣から説明を聴取した後、国会等の移転に関する件全般について、各委員が自由に質疑を行うことといたします。
 それでは、まず説明を聴取いたします。説明は着席のままで結構です。内閣官房副長官安倍晋三君。
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安倍晋三#6
○安倍内閣官房副長官 現在、本委員会が取り組まれておられる国会等の移転は、我が国にとって、二十一世紀を展望した極めて重要な課題であり、東京一極集中を是正し、国土の災害対応能力を強化するとともに、国政全般の改革に深くかかわりのあるものと認識しております。
 これまで、国会においては、平成二年の国会等の移転に関する決議を初めとし、平成四年の国会等の移転に関する法律の制定、平成八年の同法の一部改正等、移転に関する議論に積極的に取り組まれてきました。特に衆議院においては、平成三年の特別委員会設置以来、本日で百三十八回もの審議を行うなど、大変熱心に取り組んでこられたものと承知をしております。
 内閣といたしましては、国会等の移転に関する法律に従い、御承知のとおり、平成十一年十二月に国会等移転審議会からの答申を報告したところであります。また、同法に定める移転の具体化に向けた検討責務に基づき、国会における活発な審議が円滑に進められるよう、これまで積極的に協力してきたところであります。
 本委員会理事会においては、去る七月末に、現下の厳しい社会経済状況を踏まえ、移転コンセプトの見直しについて申し合わせを行われたところであり、今臨時国会では、見直しについての本格的議論がスタートしているものと承知しております。
 政府といたしましては、国会において、大局的な観点から移転についての御審議を進められるよう期待しております。
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中井洽#7
○中井委員長 次に、国土交通副大臣中馬弘毅君。
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中馬弘毅#8
○中馬副大臣 国会等の移転につきましては、本委員会を初め、国会において、従来より、大局的な観点から真摯な御論議が行われてきたことは十分に承知をいたしております。
 国土交通省といたしましても、国会等の移転に関する法律第一条に定められた移転の具体化に向けた検討責務に基づき、国会における審議が円滑に進められますよう積極的に協力してきたところでありまして、移転の意義、効果等に関する各種調査を実施するとともに、国民の皆様にもより御理解を得られるよう、シンポジウムや講演会の開催、パンフレットの作成、ニューズレターの発行等の広報に努めてまいりました。
 本年七月末には、本委員会理事会において、「現下の厳しい社会経済状況を踏まえ、移転規模、形態や新たな移転手法(PFI、証券化等)などのコンセプトの見直しについての検討を衆議院移転特において早急に行う。」等の申し合わせが行われましたが、この申し合わせの際、河村前委員長から、コンセプトの見直しについて国土交通省としても協力するよう要請があり、自来、これらについて鋭意検討を行ってきているところであります。これらの検討によって得られた知見については、本委員会の審議に応じ、資料の提出等により審議に役立てることができるよう御協力してまいる所存でございます。
 我が国にとって重要な課題である国会移転等につきましては、本委員会が、引き続き、大局的な観点から御論議されることを期待いたしまして、私のあいさつとさせていただきます。
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中井洽#9
○中井委員長 以上で説明は終了いたしました。
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中井洽#10
○中井委員長 参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 国会等の移転に関する件調査のため、参考人として、来る二十日水曜日午後三時に、エコノミスト・元経済企画庁長官堺屋太一君及び東京大学先端科学技術研究センター教授大西隆君、同日午後四時三十分に、財団法人日本総合研究所理事長寺島実郎君及び国際日本文化研究センター教授川勝平太君、以上四名の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中井洽#11
○中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
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中井洽#12
○中井委員長 これより自由質疑を行います。
 議事整理のため、御発言は、一回につきおおむね三分以内でお願いいたします。また、御発言は、挙手の上、委員長の許可を得た後にお願いいたします。御発言は着席のままで結構です。
 それでは、挙手をお願いいたします。
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八代英太#13
○八代委員 官房副長官、また副大臣、御苦労さまでございます。
 平成二年にこのことが議論され、そして審議会も開かれて、当初は、首都機能移転、首都移転という流れ、当時はバブル全盛のころでございました。あのころは、一つのこういう夢を描くのは、それはそれなりに、あのときの情勢を見ればむべなるかなという思いをするわけでありますが、自来、ずっと審議に審議を重ねてまいりまして、いよいよそれが三つの地域に絞られた。平成十一年でございます。
 そのとき、私もちょうど内閣に入っておりました。とても一つに絞り切れないという経過もあって、そしてまた非常に経済も厳しい状況下にあって、しかし、審議会の流れが首都機能から今度は国会等移転という新たな局面を迎えてきた。そうすると、この首都機能移転の審議会の答申というものは何であったかということも、これはまた、やはりもう一回原点に戻る必要があるように思います。
 また、国会にこのボールが投げられて、国会で、ことしの通常国会、五月ごろまでには三つの候補地を一つに絞る、こういうことでありましたけれども、国民は、それに対してほとんど無関心に近い状況であった。無関心というよりも、声なき声は、やはり首都は東京であり、国会等は、この永田町を中心とした、実に三権がうまく配置されたこここそが、日本の、国際的であれ国内的であれ、あるいは政経の拠点であるという声なき声だろう、僕はこのように思っております。
 そういう意味で、この委員会でも、私は反対の意見、というのは、やはり英断を持って、今、首相官邸も新しくなって、非常に機能もよくなって、来年度の概算では、さらに整備を整えるために九十数億円も予算化されているという状況下になってきますと、今こそ私たちは、これは立法府の責任として、むしろ白紙に戻すような英断も、政治家としては、政治の中では必要ではないかという思いであります。
 また、この国会でこの移転特が設置されて、そしてまた、しかも反対論というものはなくてという流れの中で、いろいろなコンセプトが次から次に出てきて、今も議決されました、次のやる人は非常に推進型の人が呼ばれるというような状況下であって、何か、どこかに絞り込んでやらなければメンツが立たぬみたいなものをふっと肌で感じているのです。
 この国会等移転に関する法律の第四章には、第二十二条に、「審議会の答申が行われたときは、国民の合意形成の状況、社会経済情勢の諸事情に配慮し、東京都との比較考量を通じて、移転について検討されるものとする。」こういうことになっているわけです。
 しかし、ここは、もう移転だということだけの流れみたいなものをこの委員会に私自身は感ずるわけですね。ですから、反対論はほとんどいろいろなコンセプトの中にも出てきませんし、この前、委員長の報告では、そういう意見もあるけれども今は出す時期ではないと。近々出してくださるかどうかは別として、根強い反対の意見もあるということを踏まえながら、今の現下の情勢、新しい省庁も今立て直しの時期に入って莫大な予算が投じられている。また、いろいろな記事を見ましても、総理は、あるいはまた国土交通大臣は、むしろこの移転というものには消極的な姿勢さえ見られる。しかし、立法府でありますから、立法府はそれなりの責任を負わなければなりませんが、今御両者のお話も、やはりこれは立法府にゆだねたんだから皆さん方やってくださいねということを全体の中に私は非常に強く感じたわけなんです。
 そういう意味において、やはりこの移転問題というものが、いつまでもこのまま議論をしていくのではなくて、やはり私たちのこの委員会で廃止をする、こういうことはもう白紙に戻すという勇気も一方では必要であるということを考えると、第二十二条のこの法律の文言から照らしても、やはり賛成、反対両意見があるということを絶えずあらゆる報告書に、また意見の中に掲載をしていきながら、提供していきながら審議をしていきませんと、何となく、三候補地のむしろ国会等の機能の奪い合いみたいな方向が、いろいろな、福島の新聞、栃木の新聞あるいは岐阜の新聞、そういう地方紙を取り上げても、小中学生に、もし、ここへ国会が来たら、首都が来たらみたいな教育さえも今行われている状況になっていくと、ますます混沌としていくのではないかという気がするんですが、そういう私の考え方に対して、安倍副長官あるいはまた副大臣はどのようなお考えであるか。
 これは、むしろ政治家として、行政府ですから余りきついことは、本音は言えないだろうと察知はいたしますが、率直にもう開かれたところですからお話をしていただければいい、私はこのように思っております。
 私は、国会であれ、首都であれ、やはり東京だ、こういう思いでこの委員会に臨んでいることは、しっかり私自身の本音は申し上げておきたいと思います。
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中井洽#14
○中井委員長 御両君にお答えいただきます前に、委員長として一言申し上げますが、来る二十日の参考人につきましても、国会等の移転に反対する学者さん等の推薦方も各党理事さんにお願いをしましたが、いまだに上がってまいっておりません。そして、本日の理事会におきましても、なおこれからも御推薦あれば参考人として招致をさせていただくと、理事会の席においても私の方から申し上げたところでございまして、意図的に排除をしたり御発言を載せなかったりというようなことは、これは決してありませんので、思いはよく理解はいたしますが、御発言はひとつよろしくお願いを申し上げます。
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安倍晋三#15
○安倍内閣官房副長官 国会等の移転につきましては、東京への一極集中の是正、国土の災害対応能力の強化、東京の潤いのある空間の回復等に寄与し、国政全般の改革とも深くかかわるものであり、財政情勢を初め経済情勢は確かに厳しくなっているわけでございますが、引き続き重要な課題であるという認識をしております。
 これにつきましては、平成十一年十二月に国会等移転審議会から移転先候補地の選定等に関する答申が出されているわけでございます。現在、国会等の移転に関する法律に基づき、この法律につきましては、ただいま八代委員の御指摘のように、二十二条に「国民の合意形成の状況、社会経済情勢の諸事情に配慮し、東京都との比較考量を通じて、移転について検討されるものとする。」この二十二条を含めて、この法律に基づきまして、国会において大局的な見地から御議論を現在いただいている、このように承知をいたしているわけでございます。
 政府といたしましては、法に定める移転の具体化に向けた検討責務に基づき、国会における審議が円滑に進められるよう積極的に協力をしていくというふうに考えておりますが、それと同時に、国民に幅広く議論を喚起していかなくてはならない、このようにも考えております。
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中馬弘毅#16
○中馬副大臣 私は今、役所の立場ですから、まずその立場であえて申し上げますが、この委員会は国会決議に基づいて設置された委員会でございますし、これは移転をするかしないかを決めるのではなくて、移転をするという国会決議に基づいて、そのやり方等についての審議の場としてこの委員会が設置されたと私は承知いたしております。
 したがいまして、国土交通省といたしましても、この委員会の御指示に従いまして、いろいろの資料を提出したり、また国民に対しましてのいろいろのPR等もいたしている現在でございまして、その八代先生の御意見もまた一つわかりますが、その場合でしたら、この委員会ではなくて、党首討論の場とかあるいはまた別の場で、そのことを直接、もう一度議論を展開されることが必要じゃないかと思っていますし、小泉総理は逆に国会移転賛成の方ではなかったかと私も承知しておりますので、あえてそう申させていただきます。
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蓮実進#17
○蓮実委員 官房副長官それから中馬副大臣、ありがとうございました。
 まず、政府にお伺いしたいんですが、国会移転等首都機能移転問題に対する基本姿勢を確認したいと思います。
 百四十七回国会、すなわち、答申が出たのが平成十一年十二月でございますから、その翌年の通常国会でありますが、平成十二年三月二十三日の当委員会において、私の質問に対し当時の青木官房長官は次のように答弁をいたしております。
 政府も、移転法第一条に示された検討責務を十分に果たすべきじゃないかということで、私も当然だと思っておりますと。内閣といたしましては、国会等の移転に関する法律第一条に定める、移転の具体化に向けた積極的な検討責務に基づいて、国会における審議の過程において、その審議が円滑に進められるよう、また、三年間の審議会の検討過程で蓄積された知見の活用等も含めて、今後とも政府として積極的に協力してまいる考えでございますと。
 また、施政方針演説で総理がなぜ施政方針に盛り込まないかという質問に対して、決してこの問題に対する消極的な姿勢ではございません、私どもは、今申し上げたように、積極的に国会の議論を踏まえて対応する気持ちに何ら変わりありませんけれども、一月の施政方針演説におきましては、五つの挑戦というものを掲げたために、個々の問題については、どの問題についてもほとんど触れないで施政方針をやったので、国会移転のこの答申が出たことに対して触れないのはそういうことですから、御理解を願いたい、こういうことでありました。
 また、百回を超える審議、それから今日までの答申までのいろいろな議論がなされた、終着駅のない議論はいけないと思います、できるだけ早く本委員会においてあらゆる方向をお出しになるのが一番早い道じゃないかと。
 こういうことを、当時、平成十二年の三月の青木官房長官の答弁でございました。
 この発言に対して、政府として、現時点でも変わりはないのかどうか、安倍副長官にお伺いをいたしたいと思います。
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安倍晋三#18
○安倍内閣官房副長官 先ほど申し上げましたように、国会等の移転につきましては、引き続き重要な課題であるというふうに認識をいたしております。また、内閣といたしましても、国会等の移転に関する決議、ただいま委員のおっしゃった平成二年の決議、そしてまた国会等の移転に関する法律に基づき、国は検討責務を有しているところでございまして、国会等の移転の問題は引き続き重要な課題である、こういうふうに考えております。
 しかしながら、まず、国会においてこの問題をどう取り扱うかということにつきましては、大局的な観点から結論を出していただく必要がある、このように思っております。
 重ねて申し上げますが、私どもは、重要な課題である、こういうふうに認識をいたしております。
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蓮実進#19
○蓮実委員 よくわかりました。政府としてはいささかも基本方針は変わっていないということがわかりました。
 このことを確認した上で、本委員会としては、この問題にどのように取り組んでいくか、どのような結論を出さなければならないのかということの時期が私は迫っておるだろうと思っています。
 御承知のとおり、本委員会は精力的に審議を重ねて、全国各地の実情、世界各国など、移転をしている都市などの現地調査等によって、そろそろ結論を出す機運は醸成されているのではないかということで、さきの通常国会において、各全委員二十五人から、それぞれの、一人一人の考え方を聞きました。その結果、来年、すなわち平成十五年の通常国会で最終的な考えを決定するよう、次のような方針を決めております。
 すなわち、平成十四年の七月二十五日に委員長、理事一同で申し合わせたのは、別紙にあるんですが、今官房副長官が言われたように、現下の厳しい社会情勢、経済情勢を踏まえて、移転規模、形態、新たな移転手法(PFI、証券化等)などコンセプトの見直しについての検討を衆議院移転特別委員会において早急に行う。上記の検討結果を踏まえて、平成十五年の通常国会の本会議において、移転を行うかどうかを決議する。三番目は、上記の検討を円滑に進めるために、移転特の委員の構成はなるべく、今の二十五人ではなくて、もっと大勢の人にして、三候補地出身議員が半分程度、その他の地域の出身議員も半分程度の構成とする。以上、三項目について、各党において、その趣旨を御理解いただいて、次期国会前に政党間協議の中で合意をしていただいて、しかるべく取り図られるということを強く要望する。理事間でこういう決定をしたわけであります。
 そこで、本委員会がこうした方針を打ち出したのは、第一に、長年審議を続けてきましたが、いつまでも結論を出さないでいることは、さまざまな影響を与えます。全国の候補地である地方自治体の皆さんの熱心な活動に対し、きちんとした方向を示さないと混乱を生じると考えるからにほかなりません。
 第二には、これは私見で、今日の日本経済の状況から、不良債権処理問題、デフレ対策などのいろいろな対策が打ち出されておりますが、これからの我が国の進むべき道としていかにあるべきか、国づくりはどう取り組むべきか、社会基盤を構築するために社会資本はいかにつくっていくか、その具体策として公共投資はどうあるべきか、考えております。
 この国会移転等首都機能移転問題こそが、これらにこたえる柱となるべきテーマではないか。したがって、国会、すなわち立法府として、しっかりした判断を示すときに至ったと、さきの調査局調査報告書を詳細に読ませていただいて、学識経験者の多くの方々が、私と同じように、二十一世紀の国づくりの核として国会移転実現の必要性に言及をしております。同僚議員の多くも同じ気持ちではないかと思っております。
 そこで、政府にもお聞きしたいのですが、このような機運、動きというものをどのようにとらえているのか。とりわけ、新しい国づくり、恐らくこれは今直面している日本経済再生の重大な突破口となるものですが、これとの関連で、国会移転等首都機能移転問題の重要性、関連性に対するお考えをお聞きしたいと思っております。
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安倍晋三#20
○安倍内閣官房副長官 ただいま委員が御指摘になった点は、私ども政府がこの国会移転について先延ばしにしているという批判もあるのではないだろうかという御指摘なんだろう、こういうふうに思うわけでございます。
 その理由の一つとして、例えば経済情勢が厳しくなっている、それを理由にそう考えているんではないか、そういう指摘もあるわけでございますが、私どもの認識といたしましては、確かに財政事情は厳しくなっているというふうに認識をしているわけでございますが、しかしながら、国会等の移転の問題については、さまざまな観点から幅広く御議論をいただくことが重要である、こういうふうに考えております。それによってよい結論が出てくる、このように考えているところでございます。
 また、当然、国会等の移転に伴いまして行政機能も移転をするわけでございます。その点についてどういうふうに考えているかという御指摘もあったのではないだろうか、このように思うわけでございますが、行政機能が移転をするということは、これは大変な改革にも当然つながっていくということにもなるわけでございますが、国会とともに、この組織、どういう組織が移転をしていくかということにつきましては、各省庁の組織のあり方、政府全体としての効率性の問題等を十分に検討していく必要がある、このように考えているところでございます。それを検討することによって、もしこの移転が実現をする際には、そうした省庁をもう一度考え直すということにもつながってくるということにもなるのではないだろうか、このように思います。
 いずれにいたしましても、国会において、移転について、こうした観点も踏まえて御議論をいただきたい、このように思っております。
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中井洽#21
○中井委員長 蓮実君、短くお願いします。
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蓮実進#22
○蓮実委員 政府としても今までにない視点で本問題に検討を加えていくように要望したいと思います。これまでの本委員会での議論から、国会移転を中心にした現実的な移転を考えていこうという考え方が現実化しているからであります。夢のような、あれもこれもと、何でも盛り込もうというものではなくて、現時点で急務となっている新しい国のあり方、体制というものに絞って考えるとどうなるかが問われています。
 規模も経費も従来のものよりぐっと引き締まった内容になってきております。さきの衆議院の調査局調査報告では、従来よりずっと縮減をされております。現実的な対応課題となる数字になっています。これをたたき台に、あるべき国会移転像をつくりたい、そして国民の世論を喚起しなければならないと思っております。よろしくお願いをいたしたいと思います。
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中馬弘毅#23
○中馬副大臣 蓮実先生の御意見もございますが、ともかく、あの国会決議をしたときの一つの条件といいましょうか環境は、東京一極集中、ひど過ぎるではないか、何としてでもこれを排除しなければいけないということが一つであったと思います。それから、関東大震災、またこのような地震の可能性が非常に高まっている、これも国土交通省、気象庁、所掌いたしておりますが、そういう見方ももちろんあるわけでございます。
 その状況のことについてちょっと御説明いたしますと、東京への一極集中といいましょうか、これは、一九八七年ぐらいがピークでございました。その後少し、都心から、人口は減ってまいっておりますが、九四年を底として、現在はまたずっとふえてきておりまして、一極集中、ほとんど一九八七年の状況に近づいております。逆に言えば、地方が疲弊しているというようなことが言えるのかもしれませんが、ともかく現実には、東京一極集中があのバブルの最中のころにまで今比率としては高まってきていることも現実でございます。
 それから、関東大震災のことでございますが、これまた富士山も少し微動があるやにも聞いておりますし、これは現実でございますが。ともかくそういうことで、この関東大震災の危機が、危険が去ったということは何ら証明されていることでもございません。したがいまして、私たちは淡々とこの御決議に基づいた作業をしている、このように認識いたしております。
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矢島恒夫#24
○矢島委員 日本共産党の矢島恒夫でございます。
 この委員会は、三カ所を一つに絞るんだという答申が出されて以来、鋭意その方向での検討を進めてまいりました。しかし、二年半経過したさきの通常国会の会期末、七月二十五日に、どうしても絞り込みに至らずということで、方向を転換する方向へと踏み出したわけです。
 先ほど蓮実委員の方からお話がありました三つの問題、コンセプトの見直し、通常国会での採決の方向等々。日本共産党はオブザーバー参加ですから、理事の皆さん方のこの決定というものをお聞きしたということで、態度は表明しておりません。もちろん、御案内のとおり、私ども当初から、今中馬副大臣がおっしゃられたいろいろな要件、震災対策だとかあるいは一極集中の問題だとか、いろいろと委員会の中で論議してまいりました。また、経済状況も当時と大きな変化があらわれているということも、これまた事実だと思います。
 そこでお聞きしたいのは、コンセプトの見直しだとか通常国会でやるかやらないかも含めて採決していこうという方向を出したことに対して、副大臣としては、先ほどの御答弁にもありました、三つを一つに絞るという方向での論議をここではしてもらうのであって、八代委員のような論議はほかのところでやってもらうということですけれども、この三つの取り決めというのは、やはり大きな一つの方向転換だと思う。それに対して副大臣としてどういうふうなお考えがあるかということと。その際には、移転審議会答申が既にあるわけですから、別の判断を加えるには新たに審議会への諮問が必要となるのかどうか、その辺との関係をお聞かせいただきたい。
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中馬弘毅#25
○中馬副大臣 先ほど申しましたように、これは国会が決議されまして、院の意思といいましょうか、立法府としてこのことの審議がなされているわけでございます。今言いました三候補地に絞るとか、これがいいとか悪いとかといったような判断も、我々行政府がすべきではないと思っていますし、その御決断は、あくまで立法府で、政治的な決断であろうかと思います。
 この経済状況が非常に悪い、財政的にといったような問題につきましても、これまたどういう財源をどういう形で、国債を発行してでもといいましょうか、あるいはまた、この際だからもっと縮小しようかといったようなことも、これは我々行政府がやるべきことではなくて、やはり立法府の御決断かと思います。
 先ほど言いましたように、かなりの実需が不足している大不況の中で、デフレの中で大きく需要をつける要素に働くこともまた逆の立場でいえばそうでございましょうし、逆に、財政が足らないから少し縮小しようという御議論があるやにも聞いておりますが、そういったことも含めて、私どもは、この院の方の、委員会の方の御決議に従いまして、あるいはまた御指示に従いまして、調査あるいはまた資料集め等はやっていくつもりでもございます。
 それと、先ほど私がちょっと申し上げましたように、その御決断をされるのは、やはりこの委員会として、皆様方が、やはり今の時期はまずい、あのときにやったけれどもこういうことで少し見直す必要があるという皆様方の御決議で、またそれを国会、本会議等に差し戻されるならともかくとしまして、それ以外の方法としましては、議運の場とか、先ほどちょっと申し上げましたように、それぞれの、党首討論などということをちょっと言いましたけれども、そういうところで、かなり最高の議決機関みたいなところで御論議いただく必要があるんじゃないかという意味で申し上げた次第でございます。
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矢島恒夫#26
○矢島委員 最後の、方向転換する場合、移転審議会とのかかわり合いというのは特に何かお考えでしょうか。
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中馬弘毅#27
○中馬副大臣 それにつきましても、これはやはり院がお決めになることで、私は、国土交通省としてそのことの判断をするわけにはいかないと思っています。
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玄葉光一郎#28
○玄葉委員 玄葉光一郎です。
 とりあえず一点だけお聞きをしたいと思うんですけれども、先ほど蓮実理事からも出ていたんですが、前国会の当委員会におきまして申し合わせをさせていただきました。それは、繰り返す必要はないかもしれませんけれども、現下の厳しい社会経済情勢を踏まえて、移転の規模であるとかあるいは形態であるとかについて見直しの検討をしていこうではないかということがその一つになっているわけであります。
 先ほど中馬副大臣がおっしゃいましたけれども、その検討については衆議院の調査室に委員長から指示があり、同時に国交省にも指示があったわけであります。その意味では、政府の参考人でも結構でございますが、移転の、特に規模を、前置きを変えたときにどの程度になり得るのか、あるいは移転の費用などもどの程度になり得るのかということをこの委員会でお示しいただければというふうに思います。
 以上です。
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窪野鎮治#29
○窪野政府参考人 御説明をいたします。
 本日お手元にも配付させていただいていると思いますが、国土交通省といたしましても、委員長からの御指示を受けまして、さきの審議会試算をもとに、その後の建築単価の変更あるいは行政改革に伴う組織・定員の見直しを行ったケース、この試算をしております。人口規模でいえば五十四万八千人、面積でいうと八千四百ヘクタール、事業費でいうと十一兆七千億という結果でございます。
 さらに、このケースをもとに、さきに当委員会でなされました十四年三月の各省庁アンケート調査、これを反映し、さらにその上に調査局の報告書と同様の考え方を導入した試算もお出ししているところでございます。
 それによりますと、各省庁のアンケート調査を反映しますと、移転従業者数は十万一千人と増加をいたしますが、それをもとに調査局報告書と同様の考え方を導入してみますと、全体としての人口は二十八万七千人、そのうちの居住人口は二十六万九千人、また面積も三千四百ヘクタール、さらに事業費も六兆五千億、こういう試算を提出させていただいたところでございます。
 なお、今後、委員会なり各委員からのお求めあるいは御指導によりまして、こういうケースはどうだというお求めがありましたら、作業をしてまいりたいと考えております。
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