文部科学委員会

2004-02-27 衆議院 全107発言

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会議録情報#0
平成十六年二月二十七日(金曜日)
    午後一時五十分開議
 出席委員
   委員長 池坊 保子君
   理事 青山  丘君 理事 伊藤信太郎君
   理事 遠藤 利明君 理事 渡海紀三朗君
   理事 川内 博史君 理事 平野 博文君
   理事 牧  義夫君 理事 斉藤 鉄夫君
      今津  寛君    宇野  治君
      江崎 鐵磨君    小渕 優子君
      奥野 信亮君    上川 陽子君
      城内  実君    岸田 文雄君
      近藤 基彦君    鈴木 恒夫君
      田村 憲久君    西村 明宏君
      馳   浩君    原田 令嗣君
      古川 禎久君    山際大志郎君
      加藤 尚彦君    城井  崇君
      小林千代美君    古賀 一成君
      須藤  浩君    高井 美穂君
      土肥 隆一君    鳩山由紀夫君
      肥田美代子君    牧野 聖修君
      松本 大輔君    笠  浩史君
      富田 茂之君    石井 郁子君
      横光 克彦君
    …………………………………
   文部科学大臣       河村 建夫君
   文部科学副大臣      稲葉 大和君
   文部科学副大臣      原田 義昭君
   文部科学大臣政務官    田村 憲久君
   文部科学大臣政務官    馳   浩君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          近藤 信司君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            遠藤純一郎君
   政府参考人
   (文部科学省スポーツ・青少年局長)        田中壮一郎君
   文部科学委員会専門員   崎谷 康文君
    —————————————
委員の異動
二月二十七日
 辞任         補欠選任
  加藤 紘一君     原田 令嗣君
同日
 辞任         補欠選任
  原田 令嗣君     加藤 紘一君
    —————————————
二月二十七日
 義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)
同日
 国庫補助の堅持・拡大、父母負担の軽減、教育条件の改善、私学助成制度の大幅な拡充に関する請願(小泉俊明君紹介)(第六二二号)
 三十人以下学級の実現、教育予算の大幅増、父母負担軽減に関する請願(小泉俊明君紹介)(第六二三号)
 学校事務職員・学校栄養職員の定数改善と給与費等半額国庫負担の拡充に関する請願(前田雄吉君紹介)(第六二四号)
 父母負担の軽減、私学助成の拡充に関する請願(前田雄吉君紹介)(第六二五号)
 同(伴野豊君紹介)(第六七一号)
 教育条件の改善と教育予算の増額に関する請願(萩野浩基君紹介)(第六六九号)
 同(今野東君紹介)(第六八三号)
 同(安住淳君紹介)(第七一八号)
 同(橋本清仁君紹介)(第七五五号)
 助産の高度専門職大学院での質の高い助産師教育実現に関する請願(阿部知子君紹介)(第六七〇号)
 豊かな私学教育の実現のための私学助成に関する請願(山花郁夫君紹介)(第六七二号)
 同(土井たか子君紹介)(第六八二号)
 同(佐藤公治君紹介)(第六九二号)
 同(佐藤公治君紹介)(第七一七号)
 同(中川秀直君紹介)(第七五四号)
 義務教育諸学校の学校事務職員・栄養職員に対する義務教育費国庫負担制度の維持に関する請願(阿部知子君紹介)(第六七三号)
 すべての子供に行き届いた教育等に関する請願(高山智司君紹介)(第六九一号)
 すべての子供たちに行き届いた教育を進め、心の通う学校に関する請願(佐藤公治君紹介)(第六九三号)
 私学助成の大幅増額など教育関係予算の拡充に関する請願(達増拓也君紹介)(第七一六号)
 行き届いた教育を進めるための私学助成の大幅増額等に関する請願(玉置一弥君紹介)(第七五三号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第四五号)
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ————◇—————
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池坊保子#1
○池坊委員長 これより会議を開きます。
 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として文部科学省初等中等教育局長近藤信司君、高等教育局長遠藤純一郎君、スポーツ・青少年局長田中壮一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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池坊保子#2
○池坊委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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池坊保子#3
○池坊委員長 質疑の申し出がございますので、順次これを許します。富田茂之君。
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富田茂之#4
○富田委員 公明党の富田茂之でございます。大臣に所信についてお尋ねをいたします。
 大臣は所信におきまして、国際化等への対応といたしまして、「留学生交流については、昨年、留学生受け入れ十万人計画の目標を達成したところですが、受け入れ体制や留学生の質の向上にも留意しつつ、留学生受け入れの推進を図る」というふうに述べられております。
 平成十五年度の文部科学白書によりますと、「留学生交流の推進」というところに、このように記載があります。「これまで文部科学省では、昭和五十八年に策定された「留学生受入れ十万人計画」に基づき、「知的国際貢献」の観点から、渡日前から帰国後まで体系的な留学生受入れのための施策を総合的に推進してきました。 我が国の大学などで学ぶ外国人留学生の数は、平成十五年五月一日現在で前年比一四・六%増の十万九千五百八人に上り、目標とされた十万人を超えています。」続いて、「これらの留学生は、その約九割がアジア地域より渡日した留学生であり、中でも中国、韓国、台湾の三か国(地域)で全体の約八三・〇%を占めています。」というような記述があります。
 この記述に関連してですが、留学生、就学生制度の問題点ということについて質問をさせていただきたいと思います。
 就学生というのは、日本各地の日本語学校で最長二年間、日本語を学ぶ外国人学生です。大学や専門学校を受験し、合格すると留学生という身分になります。日本独特の制度とも言えるもので、アジア各国との草の根交流で果たしてきた役割は大変大きなものがあったというふうに私自身は思っております。
 実は、私の地元の方の娘さんで、中国の内モンゴルの方と結婚されて現地に行きまして、現地で日本語学校に勤務されている方から、先日ファクスをいただきました。何枚かのファクスだったんですが、この方は、日本の入国審査の際に、中国の就学生、この親御さんの方になるんだと思うんですが、日本円で三百万円相当の預金を持っていることの証明が要求されている、これは不当だということで、訴えを私のところに送ってきてくれました。
 ちょっとファクスの内容を御紹介させていただきたいんですが、いろいろ不満を言った後に、
  留学希望者の九九%が、日本の言う、三百万円相当の預金をもっていません。ですから、仕方なく、大金持ちに、三千元を払って通帳のコピーをさせてもらいます。表紙のみ、保証人のものを作り、再び一枚のコピーに連ねます。
三千元というと約四万円相当だと思うんですが、
  地方の学生は、自宅の近くに、銀行がありません。一番近い銀行は車やバスを乗りつぎ、五時間行った所にあったりします。たんす預金がほとんどで、日本の様に、買い物の往き帰りに銀行による、なんという習慣もなければ、余裕もありません。
そして、彼女が教えているクラスの生徒に、遊牧民のお子さんがいらっしゃるようで、お父さんが遊牧民で、実は羊を千匹、牛を二百頭、馬を三十頭飼っている。遊牧民としては大変な資産家だ。だけれども預金はゼロだ。羊、牛、馬がお金のかわりなんだ。羊一頭四百五十元だそうです。
 お金が必要な時は、その羊を売ります。又、自給自足ですから、生活費もあまり必要ない。でも、預金口座はありません。経済的に、財産を持っていても、銀行に預ける訳にはいきません。これは文化とその民族の価値観です。日本の価値観がパーフェクトとは思いません。
  もし、以上の事をよく理解した上で、入国審査の手続きを考えたなら、日本人は、いじわる、をとおりこして、とても下品な者です。
ここまで書いてあります。
  人間は、貧しい国の者でも、富める国の者でも、学ぼうという志をふみにじってはいけないと思う。貧しさは、その人のせいじゃない。そして、若者はその貧しさからぬけ出て、いつか、自国を豊かな国にしたいと本当に望んでいるのです。中国の九九%の留学生は、皆、そんな気持ちでがんばっています。
ここで留学生というのは、多分就学生のことだと思うんですが、
  実際に、学生が住んでいる所を見ると、涙が出ます。本当に、マントウだけかじって、勉強している子もいます。
  日本が、三百万円だなんて言うから、又、これによって裏の金もうけが生まれるんです。
という指摘をしております。
 小学校の教師の給料は四百五十元から六百元だそうです。一カ月一万円になりません。
 どうやって、三百万円が出来ますか?
  解ってやっているのなら、私は日本人として、本当に恥かしい。
こういう内容のファクスでした。
 彼女のファクスには、随分誤解している部分もあると思うんですね。これまで、留学生や就学生に係る入国、在留の審査については、不法残留者の減少等があったために、これは法務省の方から資料をいただいたんですが、平成十二年一月以降、教育機関の在籍管理の状況に応じた審査の方針を定め、実施してきた、ある程度緩やかにどうもしていたようであります。しかし、近年、留学生の不法残留者が再び増加する傾向にあり、また留学生や就学生による犯罪が大きな社会問題となってきた、さらに、不法就労者等の摘発の際にも、これらの者が被摘発者の半数近くを占める状況になってきた、このため、留学生及び就学生に対する審査を一層適正に行うことが求められているというふうに、法務省の入国管理局の方では考えているようであります。
 これは逆にまた、中国の、就学生を送り出そうと思っている方から見ると、かなり審査が厳しくなったんじゃないかなというふうにどうも受けとめているようであります。
 入管の方では、提出資料の簡素化を図ったり、日本における日本語教育の機関の方に管理をきちんと任せていた、だけれども、今指摘したような状況になってきたから審査を適正に行わざるを得ないというふうに、対応が変わってきたようであります。
 その中で、実は、出入国管理及び難民認定法に別表第一の四、在留資格というところに就学という規定があるんですが、この就学の項に関して、出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令というのがあります。その省令の二号に、「申請人が生活費用を支弁する十分な資産、奨学金その他の手段を有すること。ただし、申請人以外の者が申請人の生活費用を支弁する場合は、この限りでない。」という規定があって、実際の運用で経費の支弁能力をどういうふうに判断するかというペーパーをいただいたんですが、こうやって書いてあります。「予定する本邦の大学又は教育機関での勉学のために必要な学費及び生活費を有していることを証する資料」、これを提出しろというんですね。これだけじゃよくわからないんですが、そこの「注」で、「預金残高証明書を提出する場合にあっては、預金残高を明らかにする資料だけでなく、預金通帳写し等当該預金の入出金の経緯が明らかになるものの提出を併せて求めます。」
 こういうふうなことがあるので、窓口で言われたときに、ああ、三百万円程度の預金通帳がないと日本には行けないんだなというふうにどうも思い込んでいるようなんですが、そういう誤解の部分もあると思うんですけれども、こういう規定を厳格に適用してしまうと、今御紹介した中国・内モンゴルの経済状況、生活状況だと、事実上、日本へ就学するな、あなたたちに来てもらっちゃ困るよというふうになっていると言わざるを得ないと思うんですが、今御紹介したファクスの中身を聞かれて、また出入国管理の状況が少し変わってきているという状況を踏まえて、大臣はその点についてどのように思われますか。
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河村建夫#5
○河村国務大臣 就学生は留学生の予備軍でもございまして、これは留学生を、十万人計画を達成して、今からさらにその質を高めながら受け入れていくということ、これは大事なことだと思っております。
 今、富田委員御指摘のように、ことしの四月からいわゆる就学生としての日本語教育機関の学生の入国、在留審査、経費支弁能力とか日本語能力、こういうものを厳格化するという方針が出たということを私も聞いております。かつて、短大等でああいう悪質な留学生がいたりして、在留管理が問われるということもあって、こういう方向にされたと思います。
 ある意味では、そういうものを防ぐということで、私は厳格化する方向というのは一つあると思いますけれども、しかし、真に学びたい、そして日本に留学したい、その前提としてまず日本語力をつけたいということでそこへ入ってくるわけですから、そういう皆さんの願いを排除しては私もならぬと思うんですね。
 だから、審査の段階も、最初から疑ってかかるのと、何とかして入れてやりたいけれどもこれではちょっと、あるいは、これは単なる働きの目的があって留学というか就学を目標にしているんではないか、こういう点をやはり見分ける力を法務省も持っていただきませんと、別に法務省の悪口を言うつもりはありませんが、どうも一人その地域から出るともうそこの希望者は全部だめだというような観点を持っている嫌いがなきにしもあらず、これまでの私の体験からいっても、これはやはり留学生をできるだけ多く受け入れたいと思っている文部科学省の方針と違う、私はそう思っておりまして、これはやはり慎重に審査をしてもらいたいと思います。
 それから、文部科学省としても、奨学金の支給等、留学生にはそういうことをやっておりますし、就学生についてもこういう制度をつくってできるだけ多くという思いでございますが、まだ、毎年今五十人ずつふやしておりますが、平成十二年は百人受け入れて、毎月五万二千円、いわゆる学習奨励費というのをつくっているんです。今三百人です。しかし、日本語学校に行っている人たちというのは四万人近くもおりますから、四万人ぐらいいるので、それのまだ三百人では十分とは思いませんが、私どもとしては、まさにこれから留学される方に対して、そういう思いでございます。
 日本語学校で学んでおられる方々、四万人、平成十四年度でも三万九千二百五人のうち六九%が進学をされている、いわゆる留学生になっておられるという現状もございます。貴重な御指摘でございまして、我々としても日本語教育機関の学生への支援というのはこれからも大事にしていきたいというふうに思います。
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富田茂之#6
○富田委員 本当に前向きな御答弁をいただきまして、入国管理局は入国管理局のやはり立場がありますから、不法残留者とか不法就労者、また就学生が犯罪を起こすのが本当にふえているということで、きちんとした身分の者を入れたいというのは気持ちとしてはわかるんですが、今大臣が指摘されたように、就学生のうち六九%がきちんと留学生にまで、日本語をきちんと習得できて大学なり専門学校に進学している。それで、卒業して、また中国に帰られたり日本で仕事をするようになっているわけですから、この就学生に対する支援をきちんとしていくということが、中国、またアジア各国との関係で本当に大事だと思うんですね。
 大臣に御指摘していただきましたけれども、平成十二年から学習奨励費ということで、就学生にも、三百人ですか、月五万二千円出るようになった。これは、平成十一年から十二年にかけまして、池坊委員長と一緒に私ども公明党の方で、自民党の皆さんに、こういったところに力を入れてもらいたいということでお願いしてできた制度なんですが、先ほどの文部科学白書に、就学生に対する支援というのはたった一行しか書いていない。「さらに、大学進学を目指す日本語教育機関で学ぶ就学生に対しても学習奨励費の給付を実施しています。」これだけではやはり余りにも寂しいと思うんですね。今の大臣のようなお考えで、就学生に対してもきちんと奨学金で日本で学べるような体制を文部科学省としてぜひとっていっていただきたい。
 例えば、財団法人日本国際教育協会では、個々の支援企業や個人名を冠した顔の見える奨学金、何々奨学金というものですね、そういったものをきちんとして、外国からの就学生、留学生を迎え入れている。アメリカを初めとした欧米には、個人名のあるスカラーシップがすごく多いですね。中国からアメリカに行かれて成功した人が、自分で奨学金をつくってまた自分の地元の学生を招き入れる。
 そういった制度を日本でも、本当に文科省が強力にリーダーシップをとっていただいて、民間の方の協力も求めて、本当に日本に行ってよかった、日本との国際交流にこの後も働いていけるような人材をぜひつくっていただきたいと思いますので、奨学金はやっているんだというお話でしたけれども、もう少しそこに一歩、数も金額もふやしていただきたいし、もっと幅広い制度にしていただきたいと思うんですが、どうでしょうか、大臣。
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河村建夫#7
○河村国務大臣 富田委員御指摘のように、確かに公明党の皆さんがこれを提言されまして、実現してここまで来たものでございまして、これを拡大しなきゃならぬ、私もそういうふうに思っております。大事なことだろうというふうに思っておりまして、奨学金の支給も含めて、日本語教育機関の学生への支援の充実、そういう機関が寮をおつくりになりたいとか、いろいろなことがあるんじゃないかと思うんですね。生活費を少しでも楽にしてあげるような方針、こういうことは奨励をしていかなきゃいけないことだ、こう思っております。
 私も、文部科学白書、たったそれだけだというのは、ちょっと不注意だったと思いますが、まだ十分でないので恥ずかしくて立派に書けなかったのかもしれませんが、大きくしっかり書けるように努力いたしたいと思います。
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富田茂之#8
○富田委員 ありがとうございます。終わります。
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池坊保子#9
○池坊委員長 小林千代美君。
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小林千代美#10
○小林(千)委員 民主党の小林千代美でございます。初めて文科委員会で質問をさせていただきますので、ぜひよろしくお願いをいたします。
 本日は、学校選択制についてお伺いをしたいと思います。
 今、全国の自治体の中で、学校選択制、学区域に定められた小学校あるいは中学校に通うのではなくて、学校を選べるといったような制度をとっている自治体がございます。実は私、地元が北海道でございまして、江別市というところが、人口十二万人ぐらいの市なんですけれども、そこでも学校選択制の導入の是非というものが今語られている最中でございまして、ぜひこの点についてお伺いをしたいと思います。
 まず最初に、事実確認をさせていただきたいんですけれども、現在の公立の小中学校におきまして、全国の中でどれだけの自治体でこの学校選択制というものがとられているか、小学校、中学校別にお伺いをしたいと思います。
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近藤信司#11
○近藤政府参考人 お答えをいたします。
 いわゆる学校選択制は、開かれた学校を目指し、特色ある学校づくりと学校の活性化を促進する、こういった観点から、地域の実情に即して市町村教育委員会の判断において導入をされているものでございます。そういったことから、学校選択制につきましては国として一律にその導入を求めているものでもございません。
 私ども、そういうことから、全国的な導入状況を網羅的に把握しているわけではございませんけれども、例えば東京都などでは、私どもがホームページ等で知る限りでございますけれども、十九区、四市、ほかにもあるのかもしれませんが、現在私どもが知っている限りでも、そういったところでいろいろな形でこの学校選択制が導入をされている、こういうふうに承知をしているわけでございます。
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小林千代美#12
○小林(千)委員 それは、今のは東京都だけの数字ですか。全国では把握していないのでしょうか。
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近藤信司#13
○近藤政府参考人 この学校選択制をそもそも導入するかどうか、これはそれぞれ地域の実態があるわけでございます。選択しようにも、学校が数が少ないとか、ないとか、いろいろあるわけでございますから、私ども、一律にこの学校選択制を市町村に導入しろとかするなとか、そういう立場でもございません。
 そういうことから、全国的な数値は把握をしていないわけでございますけれども、今、東京の例を申し上げましたし、確かに幾つかの市町村でこういった学校選択制を導入している事例もございますから、代表的な事例につきましては、私どもも、こういった形で事例集を作成いたしまして、全国の教育委員会に配付をいたしまして、ああ、この市町村ではこういった取り組みをしている、そういったものも参考にしていただきながら市町村で適宜適切に対応していただく、こういうことかと思っております。
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小林千代美#14
○小林(千)委員 選択制といいましてもいろいろとやり方があるようでございまして、もちろん、自治体の面積の問題にもかかわってくると思うんですね。
 ちょっと調べたところによりますと、選択制というものが、例えば、市町村、全市一区みたいな形でどこでも行けるというやり方、全区域型みたいなもの。そして、今指定されている学校か、それとも隣の学校かどっちかに行ける、隣接校型というふうに言うそうですけれども、そういうタイプをとられているところもある。そして、折衷案と申しますか、その自治体を幾つかのブロックに分けまして、ブロック型というふうな選択制をとっているところもあるそうですけれども、これは大体、今調べられた範囲の中でどのような分布の割合になっているでしょうか。
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近藤信司#15
○近藤政府参考人 先ほどから申し上げておりますように、私どもは、そこを詳しく詳細を承知しているわけではございません。
 ですから、例えば東京都の品川区、この区は学校選択制に非常に熱心でございまして、平成十二年度から、区内の小学校、四十校ほどあるようでございますけれども、四つのブロックに分けまして、住んでいるブロック内の学校であればどの学校でも選択することができる。ある意味ではブロック型なんだと思いますし、平成十三年度からは、区内すべての中学校、これは十八校ほどございますけれども、どの学校でもその中から選択ができる。そういう幾つかの市町村あるいは区での先行的な事例を集めまして、そういった形で事例集に載せ、ほかの県の教育委員会等でそういったものもまた参考にしながら考えていただく、そういう形での把握、こういうふうに御理解を賜りたいと思っております。
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小林千代美#16
○小林(千)委員 さまざまなタイプが学校選択制という中に盛り込まれているんですけれども、実際に、例えば全区域型の学校選択制の場合、どうやって学校の特色づくりというものをオープンにしていくかということが大変重要な課題だと思うんですけれども、学校の特色というものを選択されている学校は今どのように出しているんでしょうか。
 例えば、今、学習指導要領の中で授業のこま数ですとか細かに決められているわけですね。そういった授業のこま数が決められている。例えば、自然科学に一生懸命取り組みますといったところで、理科の授業ばかりやるわけにも当然いかないわけですし、スポーツに力を入れますといったところで、体育の授業ばかりやるわけにはいかないわけなんです。
 今のこのような学習指導要領の中で、どのように特色ある学校づくりというものを行っているんでしょうか。また、今学校の中には、週三時間、総合学習の時間というものがございますけれども、それはどのように今使われているんでしょうか。
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近藤信司#17
○近藤政府参考人 お答えをいたします。
 私どもは、学校選択制の導入のいかんにかかわらず、すべての学校が開かれた学校を目指して特色ある学校づくりを進めていただく、こういうことはやはり大切なんじゃないかな、こういうふうに考えているわけでございますが、学校選択制が導入された地域におきましては、やはり、外部から見られている、これがまたその学校の一つのモチベーションを高めていくと申しましょうか、やる気を高めていくことにもなるんだろうと思っております。
 例えば、今お話が出ました総合的な学習の時間、これは板橋区のある小学校の例でございますけれども、地域の大学の学生に来ていただきましていろいろな交流的な活動をするとか、あるいは高齢者や障害者の福祉施設とのボランティア交流を熱心にやるとか、そこはいろいろな取り組み方があるんだろうと思っております。
 それからもう一つ、今の学習指導要領の観点での御指摘がございました。私どもは、これまでも地域や各学校の裁量の範囲を広げるために、学習指導要領の大綱化、弾力化を行ってきたわけでございまして、現在でも、多くの学校で学習指導要領のもとでいろいろなカリキュラム編成ができる仕組みにはなっているんだろうと思っています。
 特に、今回の学習指導要領では、今先生御指摘になりましたように、総合的な学習の時間を創設いたしました。これは教科でもございません。その学校の判断で多様ないろいろな教育活動が実施できるわけでございますし、また、中学校、高等学校では選択学習の幅を拡大したわけでございます。特に、高等学校などでは、学校設定科目というようなものの開設ができるようになっておるわけでございます。
 そういうことから、現行学習指導要領のもとでもいろいろな多様なカリキュラム編成はできる、こういうふうに私どもとしては考えておるところでございます。
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小林千代美#18
○小林(千)委員 多様なカリキュラムづくりができるというふうにおっしゃいましたけれども、私は、どうも、今の縛りのある授業のこま数ですとか、あるいは今の学習指導要領の中では、なかなか特色のある学校づくりというものは難しいというふうに自分では思っているところなんですね。
 次に質問を移らせていただきたいと思いますけれども、特に全区域型というふうに選択制を導入された場合、通学区域というものが大変広がります。全市から、あるいは全区から、あるいは全町から通ってくるということもあり得るわけでございまして、そういった場合、通学路の安全確保というものは大変重要な学校の課題になってくると思います。
 また、公共交通手段、バスを使って、地下鉄を使って、電車を使って通学をするといった場合、そういった金銭的な負担も出てくるわけでございますけれども、こういったことはどのように学校として対処をされているでしょうか。
 また、もう一つお伺いしたいんですけれども、全市からそういった子供たちが集まってくるということは、その地域の中で、ここの学校に行っている子供、遠くの学校に行っている子供というものが出てくるわけでございまして、その中で地域力というものが低下してしまうのではないか。特に、今、学校と地域のかかわりというものがとても大切な時期になってきていると思います。
 この点についてお伺いしたいと思いますし、あともう一点、済みません、そうやって選べる制度になった場合、ある学校に申込数が殺到をした場合は今どのような措置がとられているんでしょうか。
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近藤信司#19
○近藤政府参考人 お答えをいたします。
 三点、御質問をいただいたかと思いますが、一つは、通学路の安全確保の問題だと思っております。
 これは、学校選択制を導入するしないにかかわらず、児童生徒の通学路の安全確保ということを十分配慮しなきゃいかぬことは当然のことでございますけれども、とりわけ、今おっしゃいましたように、区域が広がってくる、こういう中におきましては、今以上に通学路の安全確保について適切な取り組みが行われるということが大事かと思っておるわけでございまして、私どもは、これは、学校選択制の導入とは別にいたしまして、今、幼児児童生徒の安全確保、いろいろな事件も起こっているわけでございますので、もう三年前にもなりますけれども、通知を各都道府県の教育委員会に出しまして、安全確保、学校の安全管理についての徹底を促したわけでございますけれども、特に、こういう学校選択制を取り入れる場合には、各教育委員会でしっかりとそういった点について十分配慮をいただきたいと思っておるわけでございます。
 なお、学校選択制の導入に伴いまして通学費用の援助を行っているかどうか、これにつきましては、私ども、承知をいたしておりません。
 それから、第二点目は、地域と子供のつながりが薄れてしまうのではないか、こういう地域の教育力の御指摘であったかと思いますけれども、御案内のとおり、学校選択制のメリットとして、保護者が学校に対してより深い関心を持つとか、選択の幅が広がるとか、いろいろメリットが指摘をされておるわけでございますが、一方では、学校の序列化が発生するんではないか、それから、今委員御指摘になりましたように、学校と地域の連携意識が希薄になるんではないか、こういうことも指摘がされておるわけでございまして、それであるからこそ、逆に言えば、学校選択制の導入に当たりまして市町村の教育委員会が、その地域の今置かれている状況、あるいは学校を取り巻く状況を十分に判断をしていただきまして、適切に対応していただくことが大事かな、こんなふうに考えておるわけでございます。
 三点目は、希望者が多かった場合にどういう形で対応しているかという御質問であったかと思いますけれども、大体、私どもが承知をしておるあれでは、特定の学校への入学希望者が受け入れ可能数を超えた場合は、公開抽せんを行って公平に入学者を決定するというような事例が多いんではないんだろうか、こんなふうに承知をいたしております。
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小林千代美#20
○小林(千)委員 学校を選ぶときに、小学校に入るときであれば幼稚園児とその保護者、あるいは中学校に入るときであれば小学生とその保護者の方が、多分、一生懸命学校を調べて、見学をしたり、いろいろな情報を得て、この学校に決めようということで決定をすると思うんですね。その中で、抽せんで外れましたからあなたはだめですというのは、幾ら何でも子供たちにとってかわいそうなのではないかというふうに思います。ぜひとも、こういう点も考慮に入れて、そういった学校づくりをしていただきたいと思うわけでございます。
 また、隣接校方式というふうにさっき申し上げましたけれども、こういった方法をとられているところも実際としてございます。しかし、隣接校方式というふうになりますと、ほとんどの場合が、今学区域制をとられているけれども、実は、今指定された学校よりも隣の学校に行った場合が距離的に近い、こういっただけで採用されていることが大変多いようです。これは本来の意味の学校選択制とは言えないのではないかと思いますけれども、どうでしょうか。
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近藤信司#21
○近藤政府参考人 通学区域の弾力的な運用、その中にいわゆる学校選択制の導入も入るのかなと考えております。私は、それはそれで、いろいろな地域、学校の実情に応じていろいろな対応があってしかるべきではないんだろうか、それはまさしく市町村の御判断なんじゃないんだろうか、こういうふうに考えております。
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小林千代美#22
○小林(千)委員 次に、先ほども御説明がありました学歴社会とのかかわりについて、ぜひお伺いをしたいと思います。
 特に、今、受験地獄ですとか、子供たちに詰め込み教育だとかというふうに言われております。本来ならば、選択できる学校、魅力あふれる学校というものが、正しい意味で特色として出てくればいいんですけれども、ともすると、有名校にどれだけ入学者が多かったかですとか、どれだけ優秀な生徒をつくり出しているか、こういうことに重きが置かれる心配も大変多いのではないかというふうに思います。そういった面で、公立の学校の序列化にこれがつながってしまうのではないか、受験戦争の低学年化、そしてそれに拍車をかけるものではないかといったような心配も大変多いわけでございます。この学校選択制というものがそういったマイナス面を引き出すものではあってはならないと思うわけなんですけれども、これはぜひ見解をいただきたいと思います。
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近藤信司#23
○近藤政府参考人 お答えをいたします。
 品川区のお話を先ほど申し上げました。品川区は、既に平成十二年度から学校選択制を導入しているわけでございますけれども、そういったことで、品川区の教育委員会の関係者とお話をしたことがあるわけでございます。
 たしか先月だと思いますが、品川区で開催をいたしましたフォーラムにおきましても、学校の序列化が進むのではないか、あるいは不人気校が切り捨てられるのではないか、そういった懸念の声がそのフォーラムで出されたわけでございますけれども、一方で、これはまた外部の有識者でありますけれども、学校が情報提供を積極的にするようになって、学校、保護者が相互に批判、評価し合うようになった、あるいは教員の自主性が発揮されるようになった、各校が工夫した特色が品川区全体の特色として整備化されてきて大変いい結果を得ている、こういった評価も一方ではあるわけでございます。
 おっしゃるような、そういう学校選択制導入のメリット、デメリットをやはり教育委員会で十分に分析をしていただいた上で、また地域の実情それから保護者の意向を十分にお聞きをする形の中で、その後の学校運営等についても適切に対応していただくことが肝要かな、こんなふうに考えております。
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小林千代美#24
○小林(千)委員 ぜひ、この学校選択制というのが学歴偏重社会というものを助長するものではないものにつくり上げていただきたいと思います。
 最後に、ぜひこれは大臣にお伺いをしたいわけなんですけれども、公教育としての国の責任といいますか、国が本来持つべき教育に対する責任というものをお伺いしたいと思います。
 実は、私が先ほど例に挙げた地元の江別市なんですけれども、ここが、就学前そして小学校、中学校の児童を、学生をお持ちの御家庭にアンケートを実施いたしました。サンプル数は二千ちょっと、二千六十五ぐらいなんですけれども、そのアンケート調査によりますと、学校選択制に対しては七〇%近くの方が賛成というふうに答えているんです。
 その賛成の理由を聞いてみますと、一番最初は、子供の個性や希望に応じた学校選択の権利は保障されるべきだから、これがその賛成の一番の理由なんですね。その次は、特色ある開かれた学校づくりが進むから、これがその賛成の二番の理由になっております。こういった、子供たちも、あるいは保護者の方々も、学校選択制ということについては大変積極的に評価はしていると思います。
 しかし、そのアンケートの次の項目で、実際に学校を選べたらどこの学校を選びますか、こういう問いがあるんですけれども、これの答えは、実は六〇%が今の指定された学校に入学をするというふうに答えているんですよ、積極的に選択制というものを評価していながら。
 その理由を聞いてみますと、一番は八七%の人たちが、一番近いからというふうに答えているんですね。次は、友達が通学をしている学校だから。次の三番目の理由が、兄弟姉妹が通学をしている学校だから。その次が、学校と地域のつながりを重要視しているから。こういったアンケート結果が出ておりまして、子供たちも、そしてその御家庭の保護者の皆さんも、地域とのつながりというものを大変学校に対して求めているという事実の結果が出てきているわけでございます。
 そして、もう一つ、このアンケート調査に、今、通学区域外の学校を選ぶというふうに答えた四〇%の人なんですけれども、その理由というのは、いじめや荒れが今の学校にあるから、その学校には行きたくないから。そして、今の指定された学校は設備や施設が老朽化して古い、隣の方が新しい学校だからそっちに行きたい。こういった実に消極的な理由で学校を選択するといったような考え方もいらっしゃるんです。
 この中で、この消極的な理由というのは、私は大変重要だと思います。指定された学校はいじめが多いから、荒れているから、学級崩壊が起こっているからその学校には行きたくないで隣に行っちゃいますよ。この学校は古くて、老朽化していて、すき間風が入るから隣の新しい学校に行きたい。これは根本的な学校選択ではないと思いますし、本来、いじめや荒れや学級崩壊というものは、それについて改善を積極的にしていかなければいけませんし、特色を出す、特色を出すと学校が頑張ったところで、建物が老朽化しているというものは、学校自体がどんなに頑張ったって解決できない問題のところで保護者が判断をされるという実情もあるわけなんです。
 こういったことを考えてみますと、国が本来教育に、特に公教育に対して行うべき役割、全国どこでも均等な教育の機会というものを与えることができるのが今の公教育の役割だと私は思っておりますけれども、ぜひ大臣に、その公教育としての国が本来行うべき役割というものを御所見を伺わせていただきたいと思います。大臣、お答えください。
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原田義昭#25
○原田副大臣 後でまた大臣にお話しいただきますけれども、先ほどの江別市のアンケート、なかなか含蓄のある結果が出ておると思っております。アンケートの中には、選択制に観念的には評価をするけれども、実際は地域内の学校に進む人が多い、その場合に、いろいろ積極的な理由、すなわち特色のある教育を求めるという側面と、今先生おっしゃったように、どっちかというと、地元の学校ではいろいろいじめがあるというような消極的な理由もあるようでございます。
 いずれにいたしましても、今回のこの選択制につきましては、いろいろ幅広いメニューを提供することによって生徒の側の個性を伸ばす、こういう側面があろうかと思いまして、それを当然のことながら公教育として推進しなければいけないと思っております。
 また、当然のことながら、それは機会均等、教育の基本であることは、これはもうその範囲内にしっかりおさめておく必要があろうか、こう思っております。
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河村建夫#26
○河村国務大臣 学校選択制が導入される、そういうことと教育の機会均等との関係、小林議員は、そういうことと学校選択制が入ることが、ひょっとしてその理念に反するのではないかという思いもお持ちかもしれません。
 いわゆる公教育の理念というのは、御存じのように、憲法の精神からしても、国民として必要な、特に義務教育段階においては基礎的な資質を培っていかなきゃいかぬ、国の責任として一定水準の教育をひとしく皆さんに受けてもらう、提供できる、これが教育機会均等の基本的概念ですから、これは国に責任があることでございます。
 このような観点からいけば、さっき御指摘のあったように、教育の条件にやはり格差があってはいけないので、条件整備をしていかなきゃならぬと思いますね。この学校選択制は、かえってこれはこっちにとっては受け身的なあれになってしまうんですけれども、その学校にいじめが起きているとか行きたくないということがあれば、これは選択制によって選ばれるということは、逆にそちらを条件整備に向かわせるインパクトにもなり得ることではあるんですね。これによって教育の機会均等を失うことではなくて、条件整備が進むという意味ですから、私は、教育の機会均等は学校選択制が損なうものではないと思います。
 私は、この学校選択制を入れることによって、まさに開かれた教育、そして国民から信頼される教育、それを促すことにもなり得る、そういう側面からもこれを各地域が実情に応じておやりになる。しかし、これは余り広くやったがために、これは通学だけでも大変だ、だから近くがいいんだということになりますから、実を伴わぬものではせっかくの選択制が泣く、こう思っておりますけれども、私は、教育の機会均等の理念は決して損なわれてはなりません。そのための条件整備をしていかなきゃいかぬ。そういう意味では、どこの学校に行こうと絶対に大丈夫だというのが本当の理想の姿であろうと思います。
 しかし、やはり、親にとっては、少しでも自分の子供の適性に合わせたときにいいと思われるところがあれば、それも選んでいただく、そのことは、ひいては学校間のいい意味での切磋琢磨といいますか、教育内容をみんな高めようとする努力につながっていく、そういう意味での学校選択制というものが考えられることについては決して間違っていないというふうに思っておるところであります。
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小林千代美#27
○小林(千)委員 最後に意見を述べさせていただきたいわけなんですけれども、先ほどのアンケート結果で申し上げましたように、実際のところ、保護者の皆さんあるいは地域の人たちは、その地域に密着した、より地域に開かれた学校づくりというものを望んでいるわけでございます。この江別市のアンケート結果だけではなくて、このアンケートは多分ほかの自治体でもとっていることと思います。同じような結果が多分出てきているのではないかと思います。こういった地域の方々のニーズ、そして実際に特色ある学校づくりというものを、今の枠組みに縛られた学習指導要領ですとかあるいは予算ですとか、そういったものをもっともっと広げて、権限を各学校に移譲していく、いわば教育の分野にも地方分権というものをさらに積極的に推進していくべきではないかと私は考えているわけでございます。
 ぜひ、こういった学校、地域に密着し、そして地域の力がどんどんその学校の中に生かされた特色ある学校づくりというものをつくっていただきたくお願いを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
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池坊保子#28
○池坊委員長 笠浩史君。
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笠浩史#29
○笠委員 私も、今の小林議員同様に、昨年の総選挙で初めてバッジをつけさせていただき、きょうが初めての委員会での質問でございます。
 せっかくの大臣の所信に対する質問でございますから、私は教育の基本にかかわる問題について常日ごろ考えていることを真っすぐにぶつけてみたいと思っておりますので、どうか、大臣初め政府の方々、ひとつ答弁の方よろしくお願いをいたします。
 早速なんですけれども、私は、選挙中、やはり人づくりが大事だということを私自身の公約としても掲げて、そのことを訴えてまいりました。今まさに、大変、国際的にも国内的にもいろいろなことが、もう昔では想像ができなかったようなことが起こる時代でございます。非常に不透明で、国内的に見ても、確かに、親が子を殺してみたり、子が子を傷つけてみたり、また本日もオウム真理教の麻原被告の判決が恐らくこの後出るということでしょうけれども、こういう痛ましい、信じられないようないろいろなことが起こる時代、こうしたものにはさまざまそれぞれ原因はあると思います。しかし、結局は人の問題ではないか、そういうことだけは間違いはないのではないかと思っております。
 だからこそ、今教育が本当に大事な時期に来ている。けれども、私、選挙区を初めいろいろな方とお会いをして話をする中で、今の教育について満足されるとおっしゃる方がほとんどおられない。今こういう時代になったのはやはり教育が悪いんじゃないか、教育がもっとしっかりしなければ、そうしたことを皆様切実に訴えられるわけでございます。
 そういう中で、今こそ新しい時代、この二十一世紀にふさわしい教育改革というものをどうやっていくのかということを真剣に今まさに取り組んでいかないといけない。そして、私自身としては、その中で考えますことは、ポイントとして、やはりこの二十一世紀、新しい国づくり、いろいろな制度、改革をやるでしょう、しかし、やはり教育においては理念というもの、哲学というものが大事ではないか、そこをしっかりと国としてもう一度、この教育基本法も含めて、五十年以上たった今、見直す必要があるのではないか、そのことを考えております。
 そしてもう一つ、やはり国におきまして、同時にそうした理念、哲学というものをしっかりと構築した上で、なるべく地方に任せるものは任せていく、そして自由化をしていく、そうした視点が大事なのではないかと思うところでございます。
 こうした中、大臣は、先日の所信表明の中で、五つの重点政策の第一に教育基本法の改正に積極的に取り組むということをおっしゃいました。大臣に、今なぜこの教育基本法というものの改正が必要だと思われているのか、まずはそこをお聞かせください。
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