安全保障委員会

2005-03-25 衆議院 全298発言

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会議録情報#0
平成十七年三月二十五日(金曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 小林 興起君
   理事 赤城 徳彦君 理事 岩屋  毅君
   理事 高木  毅君 理事 仲村 正治君
   理事 大石 尚子君 理事 渡辺  周君
   理事 赤松 正雄君
      石破  茂君    奥野 信亮君
      嘉数 知賢君    瓦   力君
      坂本 哲志君    寺田  稔君
      中谷  元君    額賀福志郎君
      萩生田光一君    浜田 靖一君
      古川 禎久君    御法川信英君
      武正 公一君    津村 啓介君
      中野  譲君    西村 真悟君
      橋本 清仁君    本多 平直君
      前原 誠司君    松崎 哲久君
      松本 剛明君    村越 祐民君
      佐藤 茂樹君
    …………………………………
   外務大臣         町村 信孝君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      大野 功統君
   内閣官房副長官      杉浦 正健君
   内閣官房副長官      山崎 正昭君
   防衛庁副長官       今津  寛君
   総務副大臣        今井  宏君
   法務副大臣        滝   実君
   外務副大臣        逢沢 一郎君
   経済産業副大臣      小此木八郎君
   国土交通副大臣      岩井 國臣君
   経済産業大臣政務官    平田 耕一君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  堀内 文隆君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  増田 好平君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  伊佐敷眞一君
   政府参考人
   (内閣法制局第二部長)  横畠 裕介君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 岩橋  修君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    瀬川 勝久君
   政府参考人
   (防衛庁防衛参事官)   大井  篤君
   政府参考人
   (防衛庁防衛局長)    飯原 一樹君
   政府参考人
   (防衛施設庁施設部長)  戸田 量弘君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  三浦 正晴君
   政府参考人
   (公安調査庁次長)    柳  俊夫君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 遠藤 善久君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 齋木 昭隆君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 西宮 伸一君
   政府参考人
   (外務省北米局長)    河相 周夫君
   政府参考人
   (外務省中東アフリカ局長)            吉川 元偉君
   政府参考人
   (外務省経済局長)    石川  薫君
   政府参考人
   (外務省経済協力局長)  佐藤 重和君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    鹿取 克章君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長)     柴生田敦夫君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    石川 裕己君
   安全保障委員会専門員   前田 光政君
    —————————————
委員の異動
三月二十五日
 辞任         補欠選任
  奥野 信亮君     萩生田光一君
  中野  譲君     橋本 清仁君
同日
 辞任         補欠選任
  萩生田光一君     奥野 信亮君
  橋本 清仁君     松崎 哲久君
同日
 辞任         補欠選任
  松崎 哲久君     中野  譲君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国の安全保障に関する件(平成十七年度以降に係る防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画)
     ————◇—————
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小林興起#1
○小林委員長 これより会議を開きます。
 国の安全保障に関する件、特に平成十七年度以降に係る防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官堀内文隆君、内閣官房内閣審議官増田好平君、内閣官房内閣審議官伊佐敷眞一君、内閣法制局第二部長横畠裕介君、警察庁長官官房審議官岩橋修君、警察庁警備局長瀬川勝久君、防衛庁防衛参事官大井篤君、防衛庁防衛局長飯原一樹君、防衛施設庁施設部長戸田量弘君、法務省入国管理局長三浦正晴君、公安調査庁次長柳俊夫君、外務省大臣官房審議官遠藤善久君、外務省大臣官房審議官齋木昭隆君、外務省大臣官房審議官西宮伸一君、外務省北米局長河相周夫君、外務省中東アフリカ局長吉川元偉君、外務省経済局長石川薫君、外務省経済協力局長佐藤重和君、外務省領事局長鹿取克章君、経済産業省貿易経済協力局貿易管理部長柴生田敦夫君及び海上保安庁長官石川裕己君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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小林興起#2
○小林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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小林興起#3
○小林委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。赤城徳彦君。
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赤城徳彦#4
○赤城委員 おはようございます。自由民主党の赤城徳彦です。
 きょうは、新しい防衛計画大綱そして中期防についてお尋ねをするわけですけれども、これまでの安全保障環境が大きく変わってきた、そういう世界的な情勢を受けてこの見直しがされたということで、我が国の安全保障政策にとっても画期的な、大変大きな一歩になると思っております。
 そこで、この間の大きな動きということで象徴的なのは、一つは九・一一の同時多発テロ、そして、それを受けて、テロの脅威を除去するためにインド洋で我が自衛隊が支援活動をしているということ、そしてもう一つはイラクの問題であります。
 これまでPKOなどで各国の国づくりを支援するという活動をしてきましたけれども、イラクでの復興支援というのは大変大きな、これまた意義のあることだというふうに思っておりますので、その状況について最初に伺いたいと思います。
 今、イラクの政治プロセスが進んでいる、その中でなかなか困難な状況もあるようですが、きちっとこれが進んでいくのかどうかという政治プロセス。それから、その中で相変わらずテロ、自爆テロ等が行われているということ、それが政治プロセスが進行するに伴ってだんだん鎮静化するというふうに見ているのか、この混乱が深まると見ているのか。それからもう一点は、イラク人自身がこういう治安対策をきっちりやっていくという体制、イラク人による治安部隊、これが形成されていかなければいけないと思いますが、その状況はどうなのか。ちょっと、簡単で結構ですから、今後の見通しということでお尋ねをします。
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吉川元偉#5
○吉川政府参考人 赤城先生から、政治プロセスの進展、それから治安維持とこの回復の見通しについてお尋ねがございました。
 まず、政治プロセスの方でございますが、安保理の決議、それからイラクの基本法に従いまして、これまで、統治権限の移譲でありますとか一月の国民議会の選挙とか、基本的には順調に進展してきているということが言えると思います。特に、一月三十日の選挙は五八%という高い投票率、これが厳しい治安状況の中で行われたということは、大変意義ある、民主化に向けた重要な一歩であったと認識しております。
 三月十六日に国民議会の初会合が行われておりまして、現在、各政党、会派間で新しい政府の発足に向けた調整が続けられております。この後、憲法の草案をつくるとか新憲法に基づく国民議会と、いろいろとスケジュールが予定されております。年末までにはイラク政府の発足というのが、今考えられているスケジュールでございます。
 治安情勢につきましては、先生御指摘いただいておりますように、一月三十日の選挙が終わった後も、残念ながら、武装勢力による攻撃というのは各地で続いております。地域によって脅威の度合いは異なりますが、依然、予断を許さない状況が続いているということ、こういう認識でございます。
 イラク人の治安維持の能力とか回復という御指摘については、イラク暫定政府それから多国籍軍、最近はそこにNATOも加わっておりますが、イラクの治安組織の能力向上のために必要な訓練を実施して、日本としても警察車両を供与するというような格好、また警察官の研修ということで、イラクの警察能力の向上に努めているところでございます。
 イラクの人たちが一月の選挙で見せましたように、テロの脅威に屈せずに自分の国をつくるという強い意向、情熱ということがイラクの治安の回復につながるというふうに私どもとしては期待しております。
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赤城徳彦#6
○赤城委員 ただいまの報告にありましたけれども、いろいろな状況はありますけれども、基本的には政治プロセスはちゃんと進行していて、暫定国民議会、そして移行政権をつくって憲法草案を策定して、国民議会選挙を行って年末には本格的な政権ができる、基本的にはそういうプロセス、大きな流れに沿って動いている、こういうことだと思います。
 また、イラク人による、国づくりの一番基本は治安をきちっと確保するということですから、イラク人自身がそういう部隊を練度を高めて担っていくということ、そういう意味でも進んでいるということであります。
 そういうイラクの新たな国づくりに、日本の自衛隊が、サマワという限られた地域でありますけれども、復興支援、しっかりとした活動ができた、これを続けているということは大変意義があると思います。給水支援、そして医療支援、学校等の補修、そういう活動をしてきて、大野長官は実際に現地を見られて、現地からも大変感謝されているし、そういう成果を目の当たりにされてきたと思います。
 しかし、これは、イラクの国づくりが進むに従って、だんだんイラク人自身がみずからの手で国づくりをしていくわけで、給水支援も二月にはもう終わっていて、現地の給水施設が稼働している。これはODAで供与したものだそうですけれども、稼働しているということですし、だんだん現地のニーズがシフトしてくるだろうなと、それに応じて自衛隊の支援活動というのも変わってくるのではないかと思いますけれども、今の現地のニーズを踏まえて、今後どういうふうな支援活動をしていくのか、伺いたいと思います。
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大野功統#7
○大野国務大臣 赤城先生から、今後、自衛隊としてどういう活動をやっていくのか、こういうことでございます。
 まず、先生御指摘のとおり、二月四日で給水、浄水活動は現地のサマワの人々の手に渡りました。二月五日以来、自衛隊はこれに従事しておりません。
 ただ、私、昨年十二月の初めにサマワに参りましたときに、例えば道、住宅街にパラボラアンテナがかなりあるんですね。これはフセイン政権のもとではなかったような光景でした。それから、住宅建設もかなり進んでいる。しかしながら、これは明るい兆候なんですが、例えば学校ということで見ますと、ムサンナ県内に三百五十校あるんですけれども、その半分以上がやはり復旧を待っている、自衛隊の手による、あるいはほかの手による復旧を待っている、こういう状況でございます。
 それから、医療支援活動は引き続き重要だという認識であり、また、特別に文化遺跡等の修復をやってほしい、こういう話がありました。その中でも、特に雇用について重大な関心を持っている。したがって、自衛隊は引き続きサマワに在住して、そして活動を続けてほしい、これが要望でございました。
 そういうことから見て、我々はやはり、今申し上げたような話を軸に、一つは、その他の分野で考えますと、例えば電力、電力供給に対する需要は大きいのでありますが、これはODAの世界になってくる、こういうことも念頭に置いていかなきゃいけない。では、自衛隊として何ができるかというと、やはり今申し上げたような学校の修復とか、あるいは道、道路もアスファルトの要求もありますし、こういう道についてもかなり需要が残っております。そういうことを考えながら、これからも活動を続けていくことが現地の皆様、サマワの人々の御要望に合うのかな。
 ただ、我々としては、いつまでもそういうことをやるんじゃなくて、なるべく早くこれは現地の方々の手で、自衛隊がやっていることが受け継がれていくような方向、これは先ほどの政治プロセス等との関係もございますけれども、復興の度合い、あるいは多国籍軍、国際的な協力の中でどう考えるか、こういう問題もありますが、やはり徐々にイラクがみずからの手で復興できるような状態になっていくことが望ましいなと思いながらも、やはりニーズはある。そして今後、先ほど申し上げましたような文化遺産の修復等について、特別な要望があればこれを踏まえてやっていきたい、このように思っております。
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赤城徳彦#8
○赤城委員 よく、治安維持に当たっていたオランダ軍が撤退して、あるいはイタリアが撤退するとかしないとかというふうな話があって、もう日本もいいんではないかとか、そういうふうな議論があるんですけれども、私は、それぞれの国の事情は違いますし、特にやっている任務が違っていて、治安維持に当たるものと日本のように復興を支援するものと、これは今後の活動の考え方というのはおよそ違うんだと思います。
 長官が言われるように、現地にはまだまだニーズがあって自衛隊が必要とされているという、今はそれを黙々と任務を遂行し、きちっとした形で、現地の復興に従って現地の手にだんだんに渡っていくという、そこをスムーズにやっていくということが大事だ、こう思っています。
 そういうことを申し上げて、それでは、もう一つの新たな状況変化、特に大量破壊兵器の拡散、ミサイルの拡散という、そちらの方に話を移したいと思うんです。
 ミサイルの脅威といいますと、北朝鮮のことが言われます。もう随分前から、北朝鮮にはノドンミサイルが百基とか二百基とか配備されているということが言われていたんですが、どんどん技術というのは上がっているだろうし、ミサイルを地下に格納しあるいは移動するようにしたり、液体燃料を注入している間、宇宙から監視できますというふうな話だったけれども、それも固体燃料でやれば短時間に済むというふうな、そういう意味での改善といいますか、技術革新というのは進んでいるのではないかと思います。ペイロードの大きな新たなミサイルの開発ということも言われています。
 要するに、ミサイルを発射する兆候があらかじめわかるのかどうかということについては、だんだんそれが困難になりつつあるのではないか。核の搭載の可能性についても、徐々にそれは高まっているのではないかというふうに思います。そこら辺、最新の知見でどういうふうに把握しているのか。
 それから、中国ですね。今回、北朝鮮と中国というふうな名前が出てくるというのは大変大きなことだと思いますけれども、中国の軍備の近代化、そして軍事力を増強しています、ではミサイルはどういう状況にあるのか、その点を伺いたいと思います。
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飯原一樹#9
○飯原政府参考人 まず、北朝鮮の現状に対する認識でございますが、スカッドとノドンが実戦配備されている。その中で、御指摘のように全土にわたって地下施設化がされている、または、ノドンはスカッドと同様、発射台つきの車両に搭載されますので移動可能である。また、弾道ミサイルの長距離化の研究も進められている。その中で、固体の燃料についてはまだ実戦配備されたという認識は持っておりませんが、核につきましては、ミサイルに搭載するために小型化する、軽量化することが必要でございます。これについては、核兵器開発の現状についてさまざまな指摘がなされておりますが、私どもとして断定的なことは申し上げられないということでございますが、他方、北朝鮮の一連の言動を考えれば、既に核兵器計画が相当に進んでいる可能性を排除することはできないという認識でございます。
 また、中国についてでございますが、御承知のとおり、有人衛星を打ち上げる実力を持っておりますので、これはかなりの高い能力を持っているのは間違いないということで、例えば、例で申しますと、液体燃料だけでなく固体燃料のミサイルも所有しておりますし、また長距離を飛ぶ大陸間弾道弾も所有している。また、潜水艦から発射できるような潜水艦発射型のミサイルも持っている。また、一つのミサイルで幾つかの、複数の弾頭を撃ち込めるような多弾頭型のミサイルも所有しているだろう。また、命中精度も、仮に北朝鮮と比較すれば命中精度もかなり高いものを持っているということだというふうに認識をいたしております。
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赤城徳彦#10
○赤城委員 そこで、ミサイルに対するミサイル・ディフェンス・システムを導入する、技術的にはもうほぼ確立をしているわけですけれども、法的に枠組みをどういうふうにつくるかと考えたときに、あらかじめ防衛出動が下令できる、事前に兆候がわかって相手の意図がわかってという場合でない、いきなり飛んでくるとか、不測の事態にどう対応するかという意味で、法的な整備が必要だということだと思います。
 しからば、その法的な性格はどういうものなのか。要するに、自衛権の行使なのか何なのかということと、自衛隊の行動類型、いろいろありますけれども、それのどこら辺に位置づけられるのかということを伺いたいと思います。
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大野功統#11
○大野国務大臣 確かに、先生おっしゃったとおり、防衛出動ということではとらえられない点もございます。事故で飛んでくる場合もあるかもしれない。しかし、蓋然性としては防衛出動につながる場合が多い、このような新しいタイプの襲撃だと思います。
 そういう意味でいいますと、まず第一に、防衛出動が下令されている場合、これはもう論外としておきます。されていない場合で、まず、原因はどうであろうとも飛んでくる、これは、ほっておきますと国民の生命財産が危なくなるわけですから、これは必ず撃ち落とさなきゃいけない、こういう使命があると同時に、同じような重みで、やはりシビリアンコントロールというのを確保しなきゃいけない、これをどう考えるかという問題であります。
 そういう意味で、今回の法制というのは、国民の生命財産に対する被害を防止するため、我が国として必要な措置をとった。その必要な措置、これは自衛権の行使というとらえ方じゃなくて、いわば自衛隊法上の任務として、公共の秩序の維持というふうにしております。これをあえて整理するとなれば、警察権の行使というふうに位置づけてもいいのではないかと思っております。
 例えば、自衛隊の他の行動類型との関係で申しますと、自衛隊法第八十二条、海上警備行動であります、あるいは八十四条の対領空侵犯措置であります。これらと同じような措置になってくるわけでありますけれども、この類型は、今申し上げましたようなのと同じような類型として、いわば公共の秩序の維持という行動類型にしております。それから、その活動は、自衛隊が武力を行使するのではなく、まず、我が国の治安、秩序を維持するんだ、ここに重点を置いている。
 そこで、今回の法制の目的というのは弾道ミサイル等への対処であり、その手段はBMDシステムを用いて飛来する弾道ミサイル等を破壊するということであります。海上警備行動、対領空侵犯措置とはその目的、手段が異なるために、既存の法文にそのまま入れるのではなくて、八十二条の二という条文を一条設けている。そういう意味で、新たな行動類型として位置づけている、こういうふうな解釈でございます。
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赤城徳彦#12
○赤城委員 ミサイルを確実に落とさなきゃいけないということ、しかも着弾するまでわずかな時間ですから、そういう実効性の確保と、大臣がおっしゃるようにシビリアンコントロールという面での整備というのは、大変難しいことだと思います。
 そういう中で、新たな行動類型としてこれを設けて、その性格は、自衛権の行使ではない、警察権あるいは警察権に類似したもの、公共の秩序の維持のためのもの、こういうふうな整理をされたわけであります。
 そこで、今回の法律は我が国に飛来するミサイルというふうな話なんですが、ちょっと憲法論、集団的自衛権の関係でよく言われることと関連して、これは法制局にお尋ねしたいんですが、我が国に飛来するミサイルを撃ち落とす場合に、防衛出動が下令されて自衛権の行使としてやる場合と、そうではない警察権というふうな場合とがあります、こういうことであります。
 これと同じことが、ほかの国に飛んでいくミサイル、A国からB国へ飛んでいくミサイルをB国が撃ち落とす場合、日本と同じような理屈で、公共の秩序維持のために警察権の行使として落とさなきゃならないという場面があると思います。しかし、B国はミサイル・ディフェンス・システムを持っていなかった。これは日本がミサイル・ディフェンス・システムでもって落とすしかないということで落としたときに、これはもともとのB国にとってそもそも自衛権の行使じゃありませんから、したがって、それを落とすという日本の行動も集団的自衛権に当たらないんじゃないか。
 要するに、ミサイルを落とすというのは、他国に行くミサイルであっても集団自衛権の問題を生じないような場合があるということではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
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横畠裕介#13
○横畠政府参考人 お答えいたします。
 お尋ねのような、他国に向かう弾道ミサイルにつきましては、御指摘のとおり、今回の法制化に当たっては全く対象としていないわけでございます。
 また、事実認定の問題も含めて、御指摘のような状況が実際に生じ得るかどうかというのもまた別論とさせていただきまして、純粋に理論的な問題としてお答えさせていただきたいと思いますけれども、他国に向けて飛行する弾道ミサイルが実際に事故や誤射によるものであって、武力攻撃ではないものであって、かつ、その時点においてそのことが明らかであるというような場合でありますれば、それは、自衛権あるいは御指摘のような集団的自衛権の問題になるということはないと考えております。
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赤城徳彦#14
○赤城委員 非常に慎重な、範囲を限定したお答えをされたので、確かに、誤射であるとか事故であるというのがわかっている場合は、これは全く武力の行使とか自衛権がどうとかという話ではないんですが、さっき大野長官言われたように、自衛権とか防衛出動の三要件を認定するいとまがないというか、相手の意図がわからないということで今回のものを発動される場合は、その後、自衛権、防衛出動につながるようなものもあるという、そういうところが一番問題で、ある国からミサイルが発射された、相手国の意図もわからず防衛出動というのは下令できないが、しかし公共秩序の維持のために警察権の行使として落とさなければならないという場面、これは誤射かもしれないけれども、それは認定できないんですね。
 自衛権行使も認定できない、しかし公共秩序のために落とさなきゃならないという場面があるわけで、そういうときに、同じ話を、B国にとっても同じ状況で、それを日本が落とすという行為は、要するに、B国にとって自衛権の行使でないものである以上は日本にとって集団自衛権の行使ではないということを伺っているので、その点についてはどうでしょうか。再度。
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横畠裕介#15
○横畠政府参考人 ミサイル発射というものを一般的にどう評価するかという前提があるわけでございますけれども、弾道ミサイルが発射された場合、直ちにこれを我が国あるいは他国に対する武力攻撃であると断ずることは、それ自体また難しいというのが今回の法制の前提でございます。さらに、そうは申し上げましても、その手段の性質から見て、相当程度に武力攻撃として行われた可能性というものが含まれているわけでございまして、その意味で、先ほど申し上げましたように、武力攻撃でないということが明らかな場合というのは、またそれ自体非常に少ないのではないかというふうに考えております。
 すなわち、灰色の部分というのが相当多いのですけれども、その両端の明確な部分というのは相当少なくて、武力攻撃であるということが明らかなものも、前提状況によりますけれども全くないとは申し上げませんけれども、通常、いきなり発射されたときに直ちにそれを武力攻撃であると断ずることはなかなか難しい。
 それと同程度あるいはそれ以上にそれが武力攻撃でないということが明らかであるということを認定するのもなかなか難しいというか、ほとんどそういう場合はなかなか想定されないであろう、そういう前提に立って申し上げるわけでございますけれども、我が国に向けて飛来する弾道ミサイルにつきましては、これが実際に我が国に対する武力攻撃であったとしても、それは我が国から見ますれば、客観的に申し上げれば、自衛権の行使としてそれを破壊するということが許される場合、憲法上も国際法上も当然許される場合に当たりますので、法制的には警察権という、先ほど申し上げた警察権のような形で御説明を申し上げておりますけれども、客観的に評価したときに、自衛権として見たとしても、それは許される場合に当たるのであろうかというふうに思っています。
 他方、他国に向かう弾道ミサイルにつきましては、それが実際に他国に対する武力攻撃であったならば、それを我が国が撃墜するということは、やはり集団的自衛権の行使と評価せざるを得ないのではないかと考えておりまして、それを我が国が行うということにつきましては、やはり憲法上の問題を生じ得るのではないかと考えているところでございます。
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赤城徳彦#16
○赤城委員 今部長が言われたように、両極はこれははっきりしていると思うんですね。要するに、武力行使、武力攻撃事態だというのがわかっている場合、これはまさに自衛権の行使とか集団自衛権の世界の話です。それから、誤射とかだということがわかっている事態、これもいいんですよ。
 今回、MDミサイルの日本がやろうとしているのは、そのまさに灰色の部分、武力攻撃事態と認定できないようなものはすべて、誤射も含めて、何だかわからないものも含めてMDミサイルで対応するということです。これは警察権です、自衛権の行使ではありませんというふうな法律の構成をしているわけですから、その構成と同じことが、ほかの国も同じような構成ができるはずです。つまり、武力攻撃事態と認定できない灰色の部分も含めて警察権の行使ですという世界です。
 そういうものであれば、当然論理的には、B国にとって警察権の行使の事態であるものを日本がそれを助けるというか迎撃をするということは、警察権の世界の話ですということを申し上げているので、そこはもうちょっとよく整理していきたいと思います。
 それから、もう一つちょっと気になるのは、急な発射がされてもう対応のいとまがないというふうな場合、物理的にもう間に合わないというような場合なんだけれども、相手国の意図も目的もはっきりしていて、いきなり、やるぞといって来たようなもの、要するに武力攻撃事態そのものなんだけれども防衛出動を下令するにはいとまがないというふうな事態は、これは今回の法の対象になるんでしょうか。
 しかし、これは明らかに武力攻撃事態として認定して防衛出動しなきゃならないというふうな事態になったときに、それをしていたら間に合わないというとき、これはどういうふうに対応したらいいんでしょうね。
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大野功統#17
○大野国務大臣 そのような場合には、まず撃ち落とす、撃ち落とした後、そういう武力攻撃に対する自衛権の行使ということで、安保会議あるいは閣議を経て、あるいは国会の承認を経てという防衛出動ということになろうかと思います。
 まずは、いろいろな幅があるものですから、そこは警察権の行使ととらえて、そしてもし、今赤城先生おっしゃったような本当の武力攻撃事態、急迫不正等々、これであれば自衛権の発動、こういう格好になろうかと思います。
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赤城徳彦#18
○赤城委員 現実を考えると、とにかく我が国の生命財産を守るということで対処するということだと思うんですけれども、武力攻撃事態であるということがはっきりしている状況で、その第一撃を警察権の行使としてまず撃ち落とすということになってしまう。後から防衛出動が下令されるということをどう考えるかというのは、なかなかこれは難しいのではないかと思いますけれども、ちょっとこれは議論していくとどんどん広がりそうなので、また次の課題として残しておきたいと思います。
 それでは次のテーマですが、今回の防衛計画大綱で自衛隊の任務が多様化しているということであります。特に、海外での任務というのが随分ふえています。PKOしかり、インド洋での支援活動しかり、イラクの復興活動しかり。
 その中で、同じ隊員が何度も現地で活動しているというふうな場面がふえていまして、インド洋での支援活動ももう三回目、四回目ですと。隊員御本人は、大変いい経験になったし、ぜひまた行きたい、こういうふうな希望をされる方が多いようですが、しかし、何度も何度も行くということでもうローテーションが大変きつくなっているのではないか。また、通常の訓練がその間できなくなってしまうというようなこともありますし、もちろん隊員や家族のケアということも大事だと思います。
 そこで、今津副長官に伺いたいんですけれども、今津副長官は、イラクへ最初に部隊が行ったときに北海道の部隊が行きましたね、当時は本当にイラクへ行って大丈夫かということを随分心配されました。そこで、無事に任務を遂行して帰ってくるようにというふうな思いを込めて、黄色いハンカチーフ、映画の「黄色いハンカチ」ということになぞらえて、今津副長官がこの運動を大変熱心に主導されまして、そのこともあって、無事に任務を終えて、また次の部隊に引き継いで、こういうふうにうまくスタートを切ることができました。私は、その今津副長官の行動に大変感銘を受けたことを覚えております。
 そこで、今お話ししたような海外任務がふえるのに伴って、なかなか難しい問題も出てくるだろう。そこへどういうふうに、特に通常のというか本来任務というか、そういうものに対して支障の生じないようにということが要請されているわけですけれども、その面についてどういうふうに対応されているか、伺いたいと思います。
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今津寛#19
○今津副長官 厳しい環境の中で頑張っている隊員や家族のことを御心配していただいて、大変感謝を申し上げたいと思います。
 御指摘のとおり、第一次、第二次と北海道第二師団それから十一師団と行きまして、第三次、第四次と青森それから山形、今第五次が行っておりますけれども、ずっと北の方から上ってきておりまして、実は私は、石破長官のときから、大体大方の隊旗授与式だとかあるいは返還式も出させていただいているんですが、あの出かける前のときの緊張した姿、それから帰還してからの胸を張って真っ黒に日焼けして、そしてまさに堂々とした、仕事をなし終えたというかそういう態度の隊員を見て、我々も隊員のその姿勢にこたえなければいけないということをいつも思っておりました。
 そこで、自分の地元のことを例にして申し上げますと、その黄色いハンカチ運動というのは経済界の方からお話が出まして、派遣についていろいろな議論があるけれども、しかし、決まった以上は党派とか立場を超えてみんなで応援しよう、無事帰還を祈ろう、こういうことを目的として運動が始まりましたが、これが隊員の支えになったということも帰還をした隊員から聞いて、ありがとうございましたというようなお礼を受けております。
 また、防衛庁においても、独自に留守家族のことなどに対する相談業務だとかいろいろなことを実施いたしておりますけれども、そういう今言った地元の経済界や自治体や、それぞれ工夫を凝らして派遣をされた隊員の無事を祈りながらいろいろな運動をする、あるいは家族のことを思いながらお手伝いをしていく、こういうまさに一体となったそういう形が全国的に広がっているということについて、非常にありがたいことだと思っております。
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赤城徳彦#20
○赤城委員 ちょっと残り時間が少なくなってしまったので、次のテーマで伺いたいと思うんですが、今津副長官、ぜひお願いしたいと思いますけれども、任務ですから隊員はどこでもどんなことでもいとわずやります。その周辺をきちっとケアしていくということ、それは我々がしっかり考えていかなきゃいけないと思いますので、ぜひよろしくお願いをいたしたいと思います。
 そういういろいろな機能がふえていく、しかも海外での活動、国際的な安全環境を守るということは我が国にとってもプラスでありますし、我が国自身の防衛と国際安全保障環境の改善、いわば二本柱であります。そういう大きな柱を立てて海外での平和協力活動をする、これは当然本来任務として位置づけていかないと、今までは、我が国の防衛が主で余裕があれば海外での活動をしますよと。したがって、装備や何かも非常に制約を受けた中で振り回すしかなかった。しかし今回、新しい防衛計画大綱を立てて、まさに二本柱として国際平和協力活動をするのであれば、それは考え方としても、海外での平和協力活動は一つの大きな柱、本来任務とすべきですし、実態面でもそのために必要な装備とか人員とか訓練とか、そういうものを整えるという意味でも、今のような付随任務としての位置づけと本来任務ということでは全くこれは位置づけが変わってくると思うんですね。ですから、この本来任務化というのは防衛計画大綱とまさに表裏をなすことだと思いますけれども、大臣のお考えを伺いたいと思います。
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大野功統#21
○大野国務大臣 赤城先生まさに御指摘のとおりでございます。我々の考え方は、まさに自分の国を防衛する、大変大事な根本的な問題でございます。ただ、世界的な例えばテロの現象が、テロというのは、地球上に住む人類共通の敵だ、どこで発生するかわからない、領土を持たない存在でありますから、やはり国際協調をやっていかなきゃいけない。そのためにはやはり、紛争が起こらないように各国協力しようじゃないか、あるいは、紛争が起こった後、その後しまいをきちっとしようじゃないか、こういう考えが非常に大事になってきたわけであります。これが今回の新防衛大綱の一つの特徴であると私は思っております。
 したがいまして、この狭くなった地球で、日本としても、これまでは国際活動というのをやはり一方的な貢献と考えていた。そうじゃなくて、これは平和活動をやることが我が身のためでもあるんだと。いわば仏教の言葉で自利利他という言葉があります。他人の利益は自分の利益なんだ、こういう言葉がありますけれども、まさに外交と防衛との境目がだんだんなくなってきた、こういうことじゃなかろうか、こういうふうに思っておるわけでございます。
 そういう環境の中で、日本としてはやはり平和という日本の考え方を、そういうメッセージを世界じゅうに広めていきたい。そしてまた、自衛隊諸君は本当に厳しい環境の中、活動をやっていますし、またサマワでも活動をやっておりますけれども、そういう自衛隊の諸君が一層の自覚と誇りを持って働けるようにしていかなきゃいけない。私は、それが本来任務化の一つの目的だと思っております。そのためには、今後やはり自衛隊が国際平和活動に取り組めるような組織、教育、これをやっていかなきゃいけないと思っておりますし、そういう意味で、赤城先生御指摘の本来任務化というのはできる限り早く実現していきたいな、防衛庁長官としてはそのように思っています。
 ただ、日本の法律体系というのはすべて、これはできますよとポジ体系で書いていますので、このところを一般法でどう考えていくのかという宿題は残りますけれども、やはり私は、日本のメッセージは平和なんだ、自衛官の諸君、どうかそういう世界の平和に貢献すること、人道復興支援をすることが世界のためにもなるし、日本のためにもなるんだ、こういうメッセージをぜひとも出していきたいと思っています。
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赤城徳彦#22
○赤城委員 最後に一点伺いたいと思います。
 マラッカ海峡での海賊事件が起きまして、今回無事解放されました。本当によかったと思っています。
 今後、海賊対策というのをしっかり考えていかなきゃいけないと思うんですが、武器輸出三原則との関係で、先般、MDシステムについては官房長官談話が出されました。しかし、特に海賊対策で、現地から、自衛隊の持っている中古の艦船とか自衛隊の装備、そういうものに対するニーズがやはりあると思うんですね。官房長官談話の中でも、テロ、海賊対策等に資する案件についても、個別の案件ごとに検討の上、結論を得る、こうなっています。今回のこともありますので、これは真剣に海賊対策として、東南アジアに対して自衛隊の装備を提供する、そういうことの検討を政府部内でぜひやっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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大野功統#23
○大野国務大臣 石油エネルギーの九割を外国に依存している日本としては、マラッカ海峡の安全航行というのは死活問題である、このように認識しております。
 私自身も、ことし正月に、シンガポール、マレーシア、インドネシアを訪れた際に、各国防大臣と安全航行の、マラッカ海峡の安全確保について議論をいたしました。もっともっとお互いに情報交換しながら協力していこう、こういうことであります。もちろん、一義的には沿岸国の責任である、このことは十分我々も存じて、認識しておりますけれども、非常に大切な問題であります。
 そこで、お尋ねの、例えば中古艦船含めてのいろいろな問題でありますけれども、これはやはり今後真剣に検討してまいりたい、このように思っております。
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赤城徳彦#24
○赤城委員 ただいまの点、ぜひよろしくお願いを申し上げて、以上で質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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小林興起#25
○小林委員長 次に、仲村正治君。
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仲村正治#26
○仲村委員 平成十七年度以降の防衛計画の大綱と中期防衛力整備についてお尋ねをいたしたいと思います。
 三月十七日にこの大綱の説明を受けて、中身を読ませていただきました。今回の新防衛大綱とこれまでの大綱との違いは、第一に、我が国周辺の安全保障環境の変化が起こっていること、また、米国の九・一一のような国際テロ組織の脅威に対応することなどとなっております。それは、第一に、極東ロシア軍は量的には削減されたが、依然として核戦力など大規模な軍事力を維持しているということ。二点目に、北朝鮮の大量破壊兵器や弾道ミサイル開発が進んでいるということ。三点目に、中国の軍事力の拡大と海洋資源調査活動等、我が国周辺の権益に及ぼす影響を注視しなければならないということ。四点目に、国際テロ組織の活動の頻発という新たな脅威の発生を注視しなければならないという点が挙げられております。
 このような環境下で、新防衛大綱は、我が国への直接の脅威の防止と排除のため、我が国独自の防衛体制の整備と、同盟国や国際社会との協力体制構築をして、即応性、機動性、柔軟性とあわせて、多機能的な、実効性のある防衛力を構築するということだと私は理解しておりますが、この点についてお答えをいただきたいと思います。
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大野功統#27
○大野国務大臣 安全保障の分野では、九・一一事件が新しい歴史を開いたと言われております。したがいまして、こういうテロとかゲリラとか、そういう新しい脅威に対処していかなきゃいけない、これが一つあります。それから、科学技術の発展に従いましてミサイル防衛ということを考えていかなきゃいけない。そしてまた、安全保障環境の問題といたしましては、今、仲村先生おっしゃったように、一つはロシアとか中国とか北朝鮮、こういう問題があります。
 今回、まず安全保障環境の問題からいいますと、きちっと注目していくべき事象というのは書いていこうじゃないか、こういうことで、ロシアなり、それから中国なり北朝鮮、台湾海峡も含めて、きちっと認識していこう。ただし、我々はどこの国を脅威と考える、こんなことは全然言っていません。注目すべき現象としてこういうことがありますね、どこが脅威ということは全然考えていません、そういう問題であります。
 次に、多機能、弾力的ということからいいますと、もうミサイルから島嶼防衛、テロまでということになりますので、この点はやはりいろいろな装備の変更も考えていかなきゃいけない。
 一つは、例示的に簡単に申し上げますけれども、戦車などは減らしていく方向、そしてそのかわりに装輪装甲車、機動性の非常に高い装備をやっていこう。その中で、特に多機能、弾力的、実効性のあるといった場合に、私は、大事なのはマンパワーの問題だと思っています。マンパワー、非常に、天然災害、地震とかそういう問題ですけれども、その場合に、やはりすぐさま自衛隊が出動できるように、もちろん要請を受けてですけれども、できるように配備も考えておかなきゃいけない、こういう問題点が一つの大きな問題点であると思っています。
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仲村正治#28
○仲村委員 この新防衛大綱を読む限りにおいて、考え方によっては事態が目前に差し迫ってきたような、急迫性とも受け取れるような一面があります。それとも、そうじゃなくて、備えあれば憂いなしという考え方なのかという点ですが、特に極東ロシア軍についての記述は、冷戦時代ならいざ知らず、現在、差し迫って我が国に脅威を与えるような状態かなと思うところがあります。
 一面、中国は、EEZの中の日中中間線すれすれにガス田開発をしたり、あるいは沖ノ鳥島EEZ内で海底資源調査をしたり、また先日は、無害航行のできるところを、わざわざ潜ってそこを通っていったというようなこと。きょうの朝刊からいたしますと、昨年一年間で二十二回我が国の領海内に入ってきたということも書かれているわけでありますが、ある意味で中国は非常に挑発的な行動をとっていることに対しては、私は十分注意をしていかなければならない、こういうふうに思いますが、この点などいかがでしょうか。
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大野功統#29
○大野国務大臣 まず、ロシアについてのお尋ねでございますけれども、ロシアというのは軍事力が量的に大幅に削減いたしておりますけれども、依然として核兵力を含む大規模な軍事力が存在している、こういうことでございます。やはり、そういう意味では、ロシアという存在は、我が国の安全保障問題、安全保障環境を論ずるに当たっては、一つの参考にすべき要素である、注目すべき要素であるということでありまして、これは繰り返しになりますけれども、しかし、ロシアという国を脅威として考えているわけではない、このことはたびたび申し上げていることであります。
 中国につきましては、もう先生御存じのとおり、十七年間継続して国防費を一〇%以上ふやし続けている、このこと自体大変注目すべきことでありましょうし、それからどの部分が実際に防衛費として計上されているのか、されていないのか、これが意外にも必ずしもわからない、こういう状態であります。したがいまして、透明性が出るようなことになってくれないかな、こういうことが一つ問題にあります。
 あと、先生御指摘のEEZの問題、あるいは潜水艦による、領海に入ってきた、こういう問題等でございますけれども、その事件、昨年の問題につきましては、事案として間違ってというような釈明もございましたけれども、我々としては、そういう問題も非常に注目して考えていかなければいけない、このように思っております。
 以上、簡単でございますけれども、ロシアそれから中国についてのポイントを申し上げました。
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