行政監視委員会

2005-10-24 参議院 全155発言

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会議録情報#0
平成十七年十月二十四日(月曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         山口那津男君
    理 事         後藤 博子君
    理 事         鶴保 庸介君
    理 事         岩本  司君
    理 事         浜田 昌良君
    理 事         松 あきら君
                愛知 治郎君
                加納 時男君
                狩野  安君
                北岡 秀二君
                佐藤 泰三君
                山東 昭子君
                田中 直紀君
                橋本 聖子君
                藤野 公孝君
                水落 敏栄君
                矢野 哲朗君
                吉田 博美君
                岡崎トミ子君
                鈴木  寛君
                千葉 景子君
            ツルネン マルテイ君
                津田弥太郎君
                松岡  徹君
                蓮   舫君
                和田ひろ子君
                渡辺 秀央君
                浮島とも子君
                吉川 春子君
                近藤 正道君
    ─────────────
   委員の異動
 九月二十一日
    辞任         補欠選任
     矢野 哲朗君     長谷川憲正君
 ツルネン マルテイ君     荒井 広幸君
 九月二十六日
    辞任         補欠選任
     愛知 治郎君     柏村 武昭君
     鈴木  寛君     大塚 耕平君
     千葉 景子君     田名部匡省君
     津田弥太郎君     芝  博一君
     蓮   舫君     足立 信也君
     和田ひろ子君     小川 勝也君
 十月四日
    辞任         補欠選任
     近藤 正道君     福島みずほ君
 十月五日
    辞任         補欠選任
     足立 信也君     蓮   舫君
     浮島とも子君     西田 実仁君
     福島みずほ君     近藤 正道君
 十月六日
    辞任         補欠選任
     蓮   舫君     足立 信也君
     西田 実仁君     浮島とも子君
 十月十二日
    辞任         補欠選任
     藤野 公孝君     中川 義雄君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山口那津男君
    理 事
                後藤 博子君
                鶴保 庸介君
                岩本  司君
                浜田 昌良君
                松 あきら君
    委 員
                狩野  安君
                柏村 武昭君
                北岡 秀二君
                山東 昭子君
                田中 直紀君
                中川 義雄君
                橋本 聖子君
                水落 敏栄君
                吉田 博美君
                足立 信也君
                小川 勝也君
                大塚 耕平君
                岡崎トミ子君
                芝  博一君
                田名部匡省君
                松岡  徹君
                渡辺 秀央君
                浮島とも子君
                吉川 春子君
                近藤 正道君
                荒井 広幸君
                長谷川憲正君
   国務大臣
       法務大臣     南野知惠子君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        伊藤 達也君
       国務大臣     竹中 平蔵君
   副大臣
       文部科学副大臣  小島 敏男君
       文部科学副大臣  塩谷  立君
       経済産業副大臣  保坂 三蔵君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        白石 勝美君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       中城 吉郎君
       内閣官房内閣審
       議官       篠田 政利君
       内閣府政策統括
       官        林  幹雄君
       警察庁交通局長  矢代 隆義君
       金融庁総務企画
       局長       三國谷勝範君
       金融庁監督局長  佐藤 隆文君
       総務省自治行政
       局公務員部長   小笠原倫明君
       総務省自治財政
       局長       瀧野 欣彌君
       財務省主計局次
       長        勝 栄二郎君
       文部科学省初等
       中等教育局長   銭谷 眞美君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       丸山 剛司君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        素川 富司君
       文化庁次長    加茂川幸夫君
       厚生労働省保険
       局長       水田 邦雄君
       経済産業大臣官
       房審議官     川原田信市君
       経済産業省商務
       情報政策局長   豊田 正和君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      安達 健祐君
   参考人
       日本郵政公社総
       裁        生田 正治君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○国政調査に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関
 する調査
 (行政の活動状況に関する件)
○松江市における交通事故死の疑いのある事案の
 明確な説明を求めることに関する請願(第七号
 )
    ─────────────
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山口那津男#1
○委員長(山口那津男君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十二日までに、ツルネンマルテイ君、矢野哲朗君、愛知治郎君、千葉景子君、和田ひろ子君、鈴木寛君、津田弥太郎君、蓮舫君及び藤野公孝君が委員を辞任され、その補欠として荒井広幸君、長谷川憲正君、柏村武昭君、田名部匡省君、小川勝也君、大塚耕平君、芝博一君、足立信也君及び中川義雄君が選任されました。
    ─────────────
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山口那津男#2
○委員長(山口那津男君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山口那津男#3
○委員長(山口那津男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山口那津男#4
○委員長(山口那津男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に政府参考人として、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官中城吉郎君外十六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山口那津男#5
○委員長(山口那津男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山口那津男#6
○委員長(山口那津男君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に参考人として、理事会協議のとおり、日本郵政公社総裁生田正治君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山口那津男#7
○委員長(山口那津男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山口那津男#8
○委員長(山口那津男君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を議題といたします。
 本日は、行政の活動状況に関する件について質疑を行うことといたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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北岡秀二#9
○北岡秀二君 この委員会に入って初めて質問をさせていただきます。
 まず、一番最初に文科省関連、質問をさせていただきたいと思うんですが、さきの通常国会、一般質疑で質問をさせていただいたことを改めてこの委員会で再確認をさせていただく意味で、最初、広島県教育の今後の推移等々、今までの取組含めてお話をお伺いさせていただきたいと思います。
 もう御承知のとおり、平成十年ですか、文科省の方から教育の是正指導ということで、大変大きな、広島県内の教育については国民関心の下で、異常な教育体制がしかれておったということで、文科省が今申し上げました十年から是正指導に入られたということなんですが、私どもが自民党の中でもいろいろ勉強させていただいたり、議論をさせていただいたり、その過程の中で私どもびっくりしたのは、学習指導要領をかなり逸脱をしたような教育がかなり蔓延しておると。当然、国旗・国歌に関しては十分な指導もできていない。そしてまた、なおかつ、私はもう、もう一つびっくりしたのは、一部の学校だったようでございますが、国語という教科を正式に学校で表示しておるのが「日本語」という形で表示をされておるような学校があったと。
 正にこういう話を聞いてみると、これ昔よく使われた言葉ですが、アナーキストというんですか、無政府主義の先生方が学校指導をやっておるんではなかろうかと思われる学校も現れてきておったと。挙げ句の果てには、これも非常に国民の関心を呼んだことでございますが、世羅高校の校長先生から始まって自殺者が三名、是正指導の過程の中で起こってきたと。本当に、内容を私ども承知をさせていただく限りにおいては、大変異常な状況の雰囲気だったように私どもは感じております。
 今年、文教委員会で視察をさせていただいて改善状況やPTAの父兄の皆さん方から御意見をお伺いして、それなりにかなり改善が進んできておると。そしてまた、なおかつ、文科省から派遣をされておられる教育長から話を聞かさせていただいておりましても、かなり御苦労はされておるようでございますが、毅然たる態度で教育指導に臨んで、かなり、国もそうでございますが、県、市町村、そしてまた地元、PTAも含めて一体となって、それなりの大きな成果を上げつつあるということでございます。
 まず、このこと、あと二、三点お聞きしたいんですが、文科省が広島県教育委員会に対して是正指導を行うに至った経緯、どういうふうに掌握をされ、その進捗状況が現在に至ってどうなっておるか。そしてまた、今申し上げましたとおり、文科省が直接是正指導を行ったことにより、ある程度の成果が得られておるようでございますが、その辺り文科省としてどういうふうに認識をされ、そしてまた、私はここに関心があるんですが、その是正指導で成果を上げる過程の中で文科省が地方の教育委員会の在り方全般について、それに関連していろいろ学習されたことがあろうかと思うんです。その辺りをどういうふうに認識をされていらっしゃるのか、お伺いをさせていただきたいと思います。
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塩谷立#10
○副大臣(塩谷立君) お答え申し上げます。
 ただいま北岡委員からお話があった広島県の問題でありますが、これ今委員が大体のお話をしていただいているんで正にそのとおりでございまして、平成十年に国会やマスコミ等で大変な議論になって、広島県における国旗・国歌の指導や道徳の教育の問題等、様々な問題が取り上げられたわけでございまして、これに対して平成十年の四月に文部省としては広島県において現地調査を行ったわけでありまして、その後五月に広島県教育委員会に対して、卒業式、入学式における国旗・国歌の指導、人権学習の内容などの教育内容や学校における管理運営の状況について是正するようにという指導を行ったわけでございます。その後、広島県においては、この指導を踏まえて教育の適正化に向けた取組が進められてきまして、現在においてはおおむね問題は是正されたと承知しております。
 実際に、文部省から教育長を送って直接指導したり様々な形で国としても努力をしてきたわけでありますが、そういった状況の中で問題点も、今御指摘のとおり、教育委員会の権限等の問題もありますし、これについては適切な教育が行えるように地方の権限と責任を拡大するという方向で今、中教審においてこの教育委員会の問題を審議しているところでございまして、近々その最終答申が出るというところでございます。
 いずれにしましても、制度の趣旨に即して適正な教育が行われなければならないというのは言うまでもありませんので、文部科学省としても、今後とも各都道府県の教育委員会に対して必要に応じて指導、助言を行ってまいりたいと思っているところでございます。
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北岡秀二#11
○北岡秀二君 今、ある程度常識の範囲の中でそれなりにお答えはいただきましたが、私あえてこれ、通常国会の常任委員会で質問したにもかかわらず、あえてこの場でもう一度させていただきたいという思いの中に、この広島県で文科省が正式に、久方ぶりですね、是正指導に入って、本格的に地方の教育委員会に対して、言葉が適切かどうかは知りませんが、介入を始めたと。
 そこで私は、これの是非は別にして、やっぱり現場でどういう現象が進行していって、そしてまた、なおかつ、文科省として地方を指導するに当たって、どういうところに問題があって、そしてまた、なおかつ、今後新たに地方分権の流れが進んでいく中で教育委員会自体の在り方やいろんな指導をされるだろうと思うんですが、いろんな意味で何がちょっとおかしくなってきておるのか、そしてまた、なおかつ、これから、その何がおかしくなっているかという原因究明とともに、先ほど副大臣、中教審で審議されておられるという話をされましたが、中教審で審議をいただくことは私は大いに結構なんだろうと思うんですが、文科省は文科省としてこの是正指導に入られて、これから国の教育行政全般をつかさどる中心の省庁として何を心掛けていかなければならないか。私はそれなりに、まあちょっと非常に単純な申し上げ方で申し訳ないんですが、学習をしていかなければならないんではないのかなというふうに私は痛切に感じておるんです。
 それと同時に、この問題、よく考えてみると、私は全国津々浦々、形、結果として出てきておる現象は別にして、五十歩百歩で、大なり小なり底流に流れている問題というのは似たようなところがあるように私は認識をさせていただいております。
 それにはいろんな分析の仕方がございますが、一つの切り口としては、戦後、営々として私ども戦後の民主主義文化というか民主主義社会の標榜の下に、ややもすると権力の集中あるいは権限の集中、権力排除、そして権限が集中することを排除する、それをどんどんどんどんいかにしてやっていくべきかということを一つの側面、まあこれはもう教育のみならず行政全般、社会全般、ありとあらゆるところでその状況が進行してまいった。
 確かに、権力の集中をしていったり、あるいは権限集中を排除することによって、良かったところも私は否定することはいたしません。しかし、それと同時に、これはもう非常に分析としては難しい表現になるから単純に申し上げると、無責任な体制が蔓延をしてきた。権力集中、権限の集中を排除すると同時に、責任の所在がどんどんどんどんなくなってきておると。何か問題があっても、責任持って毅然たる態度で臨む方々がいらっしゃらなくなってきておると。
 この広島県の場合もそうだろうと思うんですが、教職員組合あるいは外部の特定団体がございますが、いろんな難しい問題をどんどんどんどん投げ付けてこられると。これをさばいていくというのは実は大変な作業だろうと、私も現場で多少そういうことを経験しておりますので承知をしておりますが、今申し上げた無責任体制の中でずるずるずるずる妥協しながら、そしてまた、なおかつ、ずるずるずるずるその辺りの責任を取らない、毅然たる態度を取らない状況の積み重ねの結果が、私は、先ほど申し上げたこの広島県の是正指導に至らざるを得ないような環境が現れた、そしてまた、なおかつ、私はこの広島県のみならず全国的に教育現場の荒廃あるいは教育の問題ということを考えてみる中に、これは学校現場だけじゃなくて社会も家庭もそうなんですが、その一つの大きなキーワードに無責任という問題が私は底流に流れてきておるんじゃなかろうかというふうに認識をさせていただいております。
 非常にアバウトで抽象的な問題認識のとらえ方でございますが、私は今申し上げた広島県教育の是正指導に当たって、文科省としてどういうところを学習されたか、改めてその辺り、もう一度ちょっと御見解をお聞きしたいと思います。
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塩谷立#12
○副大臣(塩谷立君) 大変重要な課題を今お話しいただいたわけでございまして、この問題は、本来であれば教育全般にわたってお話をしていかなきゃならぬ問題だと思っておる中で、広島県の教育委員会のこのいろんな課題については、私ども調査の結果、やはり、一つは制度的なものも私はあると思っておりまして、地方の教育委員会の権限なり責任なりの明確化がされていない、そういったこと、あるいは、県と市町村あるいは国との連携の在り方、こういったことも非常にあいまいな中で来ているんではないかなということが一つあります。
 それから、何といっても、やはりポスト、教育長という重要なポストにいかにだれを任命するかということ、こういうことも非常に重要な課題であるということもあるわけでございまして、今の問題は、私自身も今教育委員会の在り方、果たして国の指導、助言がどこまで地方の教育委員会に強制できるのかというと、これは全く強制力がない状況になっておりますので、そういうところも今後どう考えていくかということを非常に私自身危惧しているところでございます。
 やはり、国としてこうあるべきというものを、最低限のものを地方にしっかりと権限を持たせてやっていただく、そういったような仕組みも今後考えていかなければならないだろうし、また、その基となる学習指導要領とかそういったものを今検討を改めてしておりますが、そういった内容も含めて根本から考えていく必要があると私自身は感じておりまして、そういう中で広島県の今回のこの問題についても、明らかにその責任の所在の不明確化といいますか、そういうこともありますので、そこら辺を今後、私自身は、しっかりもう一度議論して確立をしていかなきゃならぬという私自身の感じを持っているところでございます。
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北岡秀二#13
○北岡秀二君 私は、これは教育改革を進めるに当たって一番根っこの根っこのところだろうと思うんです。今ちょっと言葉出てまいりましたが、一月だったか二月だったかのあの文教委員会のときにも申し上げましたが、底流に流れているキーワードは、やっぱり責任。責任をどう取っていくかと。そしてまた、なおかつ、これから地方分権が進んでいったりいろんな新しい制度というのが導入される、あるいは教育改革に関連して新しい流れもこれから出てくるだろうと思うんですが、私は是非とも、これはもう本当に根っこの部分でありながらなかなか具体的な施策というのは出しづらい状況、そしてまた、昔に返るわけにいかない今の現代の社会世相の中で、どういう形でそれを表現していくかというのは非常に難しいだろうと思います。
 しかし、一つだけ言えることは、私先ほど申し上げたとおり、権力を否定していったり、権限の集中を否定していくことと同時に発生する無責任体制をどう打開していくかというのは、これからの私は教育行政の一番肝心かなめの大きなテーマであることだけは間違いないということは是非とも御認識を改めていただきたいなというふうに感じております。
 それに関連して、最近出てきておる一つのこれもトレンドというか、行政の中で出てきておる、特に文教行政の中でも出てきておりますが、評価という言葉、これはもう大学の評価制度から始まって、最近では国立大学法人が出発してから、これも評価制度に基づいて今後の取扱いを、方向性を決めていこうというような一つの指針もございます。そしてまた、なおかつ、義務教育や高等学校の評価という姿も徐々に徐々に、これは文部科学省が指導されておられるのかどうか知りませんが出つつあると。これは私、今申し上げた無責任体制を是正する一つの切り口としてはそれなりに有効な切り口じゃなかろうかというふうに私は考えております。
 つい先日も、北海道とどこだったか、札幌市ですか、評価の問題で新聞ざたになっておりましたが、文科省として、大学の評価に関してはそれなりに進行しつつありますが、小中学校、公立の小中高等学校ですね、基本的なところでの評価制度に対する取組姿勢、そしてまた、なおかつ、今後の方向性、どういうふうに考えておられるのか、お伺いをしたいと思います。
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塩谷立#14
○副大臣(塩谷立君) ただいまのこの評価についてでありまして、これは我々文部科学省としても、今後、教育に対する信頼あるいは責任のことを考えれば当然進めていかなければならないと思っておるわけでございまして、教育の結果を検証することによって教育の質を保証し、また仕組みを整備することが重要であり、学校評価あるいは教員評価の果たす役割は大変大きいと考えております。
 学校評価につきましては、現在、適切なシステムの構築に向けて学校評価のガイドラインを平成十七年度中、今年度中ですね、これを策定して、このガイドラインに基づく評価実践研究を十八年度の予算として今概算要求をしているところであります。そしてまた、教員評価につきましては、平成十五年から十七年の三年間の予定で、これに関する調査研究を、今現在、都道府県と政令指定都市に委嘱をして人事考査制度などについて検討を進めているところでございまして、こういった調査研究等、またガイドラインに基づく、来年度、評価の実践研究等を踏まえて、これから学校それから教員の評価を実際に行ってまいりたいと思っておりますが、この評価については現在も内部的に学校でアンケートを取ったりいろんな形でやられている。
 問題は、多分、公表の仕方を、どこまで公表するかということが、これがまた一つの改めての問題になってくると思いますので、そこら辺も踏まえて、今後、この評価制度について国民の信頼が得られるような形で進めてまいりたいと考えているところであります。
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北岡秀二#15
○北岡秀二君 これは私は、社会の中で、あるいは教育現場の中で真に成果の上がる評価システムが確立するまでというのは、まあ大学の評価システムも同じことが言えるんですが、紆余曲折をしながらまだしばらく掛かるだろうと思います。そういう面では、震源地というか扇のかなめになる文科省、よっぽどしっかりしていなければ、また形骸化した、今申し上げた無責任体制をちょっとでも打破できるような切り口になればと思うその道具がまた死んでしまいますので、その辺りは是非とも心して今後の対応に取り組んでいただきたいなと。
 それと同時に、これはもう地方の権限だろうと思いますから、具体個別内容についてはそこまで指導できぬかも分からぬですが、最近、特に義務教育、小中学校辺りでいうと学校区の、校区社会ですね、校区の中の社会体制がどうなっているかというのも、教育の成果が上がっていく、あるいは正常化できる大きな関連の要因になってきておると思うんですよね。ですから、一つのサンプルとして、特に小中学校に関していうと、校区のその辺りの評価もできるようなことになればおもしろいかなというような話を今ちょっと聞きながら私も思いました。それと同時に、もう既に校長の権限の強化とか、そういう動きも出てきておりますが、是非ともその辺りも併せて、先ほどの底流に流れておる問題解決に向かって取組をしていただきたいと思います。
 ちょっと時間が経過しましたので次をちょっと省略して、義務教育費の国庫負担制度、これは行政監視の委員会からすると直接関連があるかどうかは別なんですが、もうせっかくですので今の状況をちょっとお聞きしたいんですが、これも御承知のとおり、かつて日本というのは古くから国庫負担かなりやっていて、いっとき、これはもう時代環境が違いますから同じことが言えるかどうか分かりませんが、戦後のシャウプ勧告によって一九五〇年にいっとき国庫負担制度というのは廃止をされた経緯がございます。総務省の方もちょっと半分聞きながら……。
 そのときに、社会環境違いますから同じようなことが言えるかどうか分かりませんが、教育の地域間格差が出てきたということで、地方の方からの要求によって五三年に国庫負担制度が復活をしたという経緯がございます。まずこれが第一点ですね。
 それと第二点、これももう言わずもがな、御承知のとおりなんですが、今の世界の潮流を見てみると、先進諸国を中心にやっぱり教育は大事であると。これから先の国際社会を見通していった上では、非常に教育に掛かるウエートというのは、国家戦略上も非常にウエートが高いということで、もう先進諸国を中心に国が関与をして、お金の面で、いろいろ助成をしていくという傾向にここ十数年、特にどんどんどんどんその傾向に入りつつあると。これはもう言わずとも御承知のとおりでしょうから、これは文科省から出てきている資料等々も含めてピックアップしたんですが、フランス、ドイツ、イタリア、韓国、シンガポール、義務教育の教職員については全額国負担と。そしてまた、アメリカ、イギリスにおいても今申し上げましたような流れで、やっぱり教育は大事だと、教育をしっかりやっていかなければ将来の国が危ないということで国の財政的なてこ入れというのがどんどんどんどん増えつつあるという現状。
 私は、このたびの国庫負担金の一般財源化、国が撤退するという意味ではないことは承知しておりますが、いろんな問題がはらんで、少なくとも義務教育に関しては国が国の責任の下で義務的に財政負担を約束をするというのは、これは私は当然のことでなかろうかというふうに私は感じておりますし、後々総務省にも、この教育ということじゃなくて、三位一体ということでいろいろお伺いしますが、地域間格差がこれから起こってくるということを私は非常に心配をしておると。
 これはもう、あえてもう一度申し上げますが、日本の国の強みというのはやっぱり人材大国で、かつては勤勉な国民であったと。今はひょっとしたらもうそうじゃなくなっているかも分かりませんが。そしてまた、読み書きが十分にできる国民識字率が高いと。そしてまた、いろんな意味で協調性もあるし、今申し上げた勤勉性もあると。これは私は、非常に大きな過去営々と築き上げてきた教育の成果だろうと思うんです。そしてまた、なおかつ、小泉さんが登場されたときも米百俵の精神ということで、あれは正に教育に、非常に台所事情が苦しくても将来の教育投資をしていくんだという中身の題材だったはずなんですが、今正に政府、まあ総理もそうでございますが、この国庫負担の部分を廃止をしよう、一般財源化しようというような流れになっておりますが、これ、九月の選挙終わってまた雰囲気も変わっております。文科省の改めての決意を、決意というか思いをお伺いしたいんですが。
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塩谷立#16
○副大臣(塩谷立君) 大変力強い御意見をいただきまして、我々も決意も新たにしているところでございますが、今、北岡委員おっしゃったように、教育についてはやはり国が最終的に責任を持つということはしっかりとこの状況の中で明確にしてまいらなきゃならぬと思っておるところでございまして、そういう中で、今回の義務教育国庫負担の問題につきましては、昨年の政府・与党合意に基づいて今年度、今年の秋までに中央教育審議会で結論を得るということになっておりまして、現在までに百、多分百二時間三十分ですかね、正確に言いますと、大変な熱心な、またいろんな面で具体的な議論もしていただいて、先週の十八日に一応部会としての答申があり、そして今週二十六日に最終的に中央教育審議会としての答申をいただくことになっておりまして、その内容の中にも、義務教育の給与費についてはやはり国が責任持つと。いろんな意見の中には全額という意見もありましたし、また、地方の案は一般財源という案が出てきたわけですが、大方国が責任を持つ、そして現行の二分の一が適切な制度ではないかということで、国のこの義務教育の根幹を維持し、そして国としての責任をしっかりと果たしていく上ではこのことを最終的な答申案とするということで、今、中教審の方ではそんな状況になっているわけでございます。
 義務教育の責任というのは、やはり機会均等、水準確保、さらには無償制という憲法にうたわれたそういった基本的な方向があるわけでありますので、先ほど一九五〇年から五三年の話がありました。やはり一般財源化したときに格差が生まれる、そういったことを果たして教育について、地方のこの格差が生まれることを是とするかどうかということ、こういうことも本当は議論して、もう自由競争でやるんだというようなことであれば、あるいはそういうことを考えてもいいかもしれませんけど、大方の地方の意見、これは六団体の意見とは違って、各市町村あるいは議会からのいろんな意見を聞くと、やはりこれは国で保障してほしいということが多く意見が出されておりますので、やはりその点をもう一度確認すると同時に、やはり義務教育については国がしっかり責任持って行うということで、この義務教育の根幹である国庫負担制度をしっかり堅持したいという姿勢でおりますので、この点の御理解、また委員の先生方の御支援を是非お願いしたいと思っているところでございます。
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北岡秀二#17
○北岡秀二君 今度の選挙でもいろいろ議論がありましたが、私もどっちかというと八月の本会議の投票のときには賛成をしなかった人間でございますので申し上げづらいんですが、官から民へというのがすべて正しいとか、あるいは小さな政府はすべて正しいとか、私もできる部分はどんどんどんどんやるべきだろうと思いますし、そしてまた、なおかつ、小さな政府にもこれからの将来ということを考えてみたときにはやるべきところはやるべきところだろうと思うんですが、しかし、やってはならないところ、守らなきゃならぬ部分、これは必ず私はあるはずだろうと思うんです。
 いっときの、これは失礼な表現かも分かりませんが、金目の出し入れあるいは削減だけで、そちらにプライオリティーの優先順位を置き過ぎて国家百年の大計を誤ってしまうと私は大変なことになってしまうんじゃなかろうかなと。特に、日本の日本たるゆえんということを考えてみると、今は資源がどうだこうだというような時代ではなくなりつつありますが、私どもがかつて日本ということを小中学校、高校で学習したときには、日本は資源は何もない国ですと、人間の力によって貿易立国で、技術大国で日本の国の繁栄を目指しておりますというのが私は日本の基本の基本だろうと思うんです。
 そしてまた、なおかつ、それこそ正に日本のアイデンティティーで、こういう小さな政府を目指していこうとも、教育に関する物の考え方というのはしっかりとした国としての考え方を持っていかなければならないというふうに私は考えております。
 で、具体的、具体的というか、更にちょっと、もうちょっと具体的に言うと、さっきも申し上げましたが、この九月の選挙終わってから、俗に言われる小泉改革に対しては与党の内部でも余り十分な議論ができづらい状況の雰囲気になってきております。
 そしてまた、なおかつ、これは自民党の内部の話でございますが、部会で申し上げても、この国庫負担金の問題等々も旧来の与党の内部の部会の雰囲気とはかなり違う雰囲気での発言が出てきて、私は、今申し上げた観点でこれからの国庫負担金がどうなるかなということを関心を持って見ておる人間からすると、総理の発言やあるいは官房長官の談話等々を参考に見さしていただくと、どうも、これ地方の声を優先すべきだと。総務省が絡んで主導されておる、まあ主導されておると言ったらちょっと語弊があるね、地方から出てきておる声を優先すべきだと。中教審の結論がどうであれ、地方の声を優先すべきだというような雰囲気が我々のところに漏れ伝わっておると。その辺りに対して非常に、総理を始め内閣、政府の方針と文科省単独の、今、塩谷副大臣がおっしゃられた方向性と微妙にニュアンスが違うように私は感じておりますし、その辺り、内閣の中で文科省として今後、今申し上げた、ひょっとしたら厳しい方向性が打ち出されるであろうかも分からない状況に対してどういうふうに対応していくのか、今、先ほど答えたことに付け加えて、更にお答えをいただきたいと思います。
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塩谷立#18
○副大臣(塩谷立君) 今の問題につきましては多少ニュアンス、じゃなくて大分ニュアンスが違うと思っておりますが。
 先ほども申し上げましたが、この義務教育国庫負担の問題はこの秋の中教審の結論を踏まえてということになっておりますので、我々文部科学省としては、中央教育審議会の結論を踏まえて、やはり国の責任としてこの国庫負担は堅持したいと思っておりまして、この問題がどういう結論になるか分かりませんが、あくまで中央教育審議会においては、先ほど百数時間とお話し申し上げましたが、大変真剣な熱心な議論があって、やはり義務教育どうあるべきかという観点で話がされてきたわけでございまして、これはやはり中央教育審議会の結論としてしっかりと結論を出していただいて、あと政府の中で、それをどう判断するかは政府の全体の問題でありますから、その判断が下されたときにまた我々としては考えなきゃならぬと思っておりますが、当面、今週の答申はそのような形で答申をいただいて、それに基づいて文部科学省としては今後の対応を考えていきたいと思っております。
 これ、いろいろと先生方からも御心配いただき、また今回の選挙での流れが大分変わってきたような感触は得ておりますが、しかし、やはり教育というのはこうあるべきだということをしっかりと答申を出していくことが文部科学省としては必要だと思っておりますので、その答申を踏まえて我々国の責任を果たしてまいりたいと、そういう決意でおります。
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北岡秀二#19
○北岡秀二君 今ちょっとお話をお伺いすると、まあとにかく頑張るということの雰囲気で、ただ私は、何回も申し上げるとちょっと奇異に感じるかも分からぬですが、この解散・総選挙がある前とあった後、かなり環境は変わっただろうと思います。
 いずれにしても、先ほどから申し上げておる小泉改革のもう全般の中の一つに入っています。国民から圧倒的な、まあ具体、こさいは別に、トータルでは支持を得たということの中で、文科省がこれからどう立ち居振る舞いするか、そしてまた、なおかつ、与党の中にあって我々議員がどうこれから協力体制を取るかという問題もあるんですが、よっぽど覚悟してやっていかなければ、今申し上げた、この九月以降はかなり環境が変わりつつあって、元々から厳しい環境ではあったんですが、よっぽどの覚悟でやっていかなければならないということだけはもう私が申し上げるまでもなくお分かりでしょうから、その辺り是非ともよろしくお願い申し上げたいと同時に、今、中教審という話が度々出てまいりましたし、もう近々この件についての最終答申が出るようでございますし、そしてまた、なおかつ、新聞紙上あるいは説明等々をお聞かせいただくと、二分の一国庫負担堅持という一つの方向性も何とか出そうな雰囲気でございます。
 ただ、ここで心配するのは、今申し上げた政府の総理始め官房長官の方向性ともし仮に、仮にですね、違う結果を裁断をされたとき、もう一般財源化だと、で、中教審の答申はこうであったけど地方の声を重視するんだと、この地方の声自体もちょっとまた問題があるんですが、重視するんだということでですね、仮にそういうような状況になったとき、私は一つ心配するのは、もう既に、もう一部からも話が出てきたり、あちこちからも最近ちょっとびっくりするような中教審に対する誹謗中傷の話も出てまいってきておりますが、中教審の存在意義自体が問われることになりかねない。そしてまた、なおかつ、私も、中教審の会長始め各先生方、非常に良識のある有識者が入られて、先ほども申し上げた、国家百年の大計を案じつつ本当に真摯に教育の観点どうあるべきかということで議論をされたと。これが私は仮にもほごになるようなことがあればゆゆしき問題になるだろうと思います。
 これは、仮定の話はもう質問しても仕方がないかも分かりませんが、これからの中教審の結論と政府の方向性がもし仮に違う結果になったとき、文科省として、その辺りの腹積もりも含めて、それぐらい私は腹くくってやってほしいということを言っているんですよ。ちょっと答弁お願いします。
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塩谷立#20
○副大臣(塩谷立君) 今の状況からすると、今回、中教審の結論がどう政府によって踏まえられるかということを非常に危惧するところでございまして、ただ、中央教育審議会の結論は私どもとしては最大限尊重されるべきものと思っております。
 仮にそれがそういう結果にならなかったときに、この三位一体の問題が、そもそも中央教育審議会で結論を出すといったこと自体が非常に無理があることかなと私個人は感じておりまして、教育費全般をどうするんだということを改めてこれは考えていかなきゃならぬ。米百俵の精神というのは、正に財政厳しいときにいかに将来のために教育に力を入れていくかということでありますから、その教育費というものを、今、義務教育国庫負担というのは教員の給与の問題でございますが、本来であれば教材費とか図書費とか、ある程度そういったものも国が責任を持つことも考えていく、そういうことをトータル的に教育費というのを考えていく必要があるんではないかと。これは少子化の問題も含めて、いろんな観点からこれからの教育どうあるべきかということを、中央教育審議会のもちろん結論を最大限尊重すると同時に、やはり国全体で、むしろ官邸辺りに諮問機関でこの教育の問題を取り扱うものをつくるべきではないかと。
 そうしませんと、ただ単に教育というと学校教育というかなり狭い範囲での話合いになる可能性がありますので、やはり社会として、国としてどうあるべきかということを、そういう審議する場をつくっていくことが私は必要だと思う。多分、ほかの例えば経済財政諮問会議とかいろんな官邸での会議がありますが、教育については今のところ全くないわけでして、そこら辺も今後考えて、トータル的に本当に教育どうするんだということをもう一度考える必要があると、私はそう感じております。今回の結論、結果がどうなるかによってそういうことも考える必要があるんではないかなと思っております。
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北岡秀二#21
○北岡秀二君 そんなに時間的猶予がないものですから、できるだけまた何とかいい方向の結論が出るように、また共々に頑張らせていただきたいと思います。
 ちょっともう時間がございませんので、ちょっと総務省の方に変わります。もう文科省、もしよろしかったらもう結構ですから。
 今の質疑のやり取りに関連してなんですが、これは義務教育の国庫負担金ということで、想定してではなくて関連してということなんですが、私は三位一体改革、非常に危惧をしておる人間の一人でございます。
 と申しますのは、もう私は御承知のとおり出身県が徳島県、全国四十七都道府県の中でもう下から三番目か二番目か、下手すると最下位グループの中でおるところから出てきておる人間であり、なおかつ私自身も過疎町の出身でございますので、田舎がどういう現状にあるか、その辺りを十分承知した人間の一人でございます。いろんな意味で、三位一体改革の状況が進行すればするほど、田舎にとって大きな大きなハンディを背負っていくんじゃなかろうかということを私は以前から危惧をしております。
 これはもう具体個別に、当たり前のことですから改めて申し上げることはないんですが、補助金の改革と税源移譲と交付税の改革でしょう。当然、私はこの中で税源移譲というところで着目をさせていただくと、当然、これよく言われる、東京や大都市圏の基盤の強いところですね、これはもう補助金カットされる部分が当然それはある程度あるんだろうと思うんですが、それ以上に税源移譲によって税が返ってくると。
 これは、どこの資料か知りませんが、例の三兆円の税源移譲に関連して、東京都の領域の試算では補助金カットの分と税源移譲でバックされる部分との差引きが六百億円というような、これは単純な数字で、こんな単純な計算で出てくるものではないんだろうと思うんですが、試算されている部分もございます。これはもうあくまで東京都だけ。
 これ、東京都以外でも余計キックバック、キックバックと言ったらおかしいんですが、税源移譲によってより以上税金がたくさん返ってくる県というのがほかにも、自治体があるだろうと思うんです。当然その分、今まで補助金でいただいた部分を税源移譲によって賄うには足りないと。当然、その凸凹からいうと、その他の地域は六百億円不足、多分、当然してくるだろうと思うんですが。
 その辺り、これは単純に考えると、より良くなる地域と、そしてまた、なおかつ、これは後でまた質問させていただくことにも関連するんですが、交付税がどこまで保障していただけるかということもあるんですが、ちまたの意見も含めて、地域間格差が三位一体改革が進行すれば更に助長されるんじゃなかろうかという懸念を持っておることに対して、地方自治体を指導しておられ、なおかつ三位一体改革を中心になって進められておられる総務省として、この地域間格差が進行していくことに対してどういうような見解と、何というか、所見をお持ちなのか、お伺いさせていただきたいと思います。
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瀧野欣彌#22
○政府参考人(瀧野欣彌君) 今回、三位一体改革で御指摘のように補助金を見直しましてその分税源移譲する、しかし地域間格差が出てくるのでそこのところを交付税で調整していこうと、こういう大きな考え方でやっておるわけでございます。その中で、御指摘のように、なかなか税源移譲といっても、地域間格差が大きいのでそれぞれの地域によって不均衡になるのではないかという危惧の念というものは当然あろうかというふうに思います。
 我々は、そうだけれども、地方団体の方も、今までの行政の流れの中で今後の我が国における国、地方の役割分担等を考え、かつ国、地方の財政事情を考えれば、やはり地方でもっと創意工夫をしながら財政をしていくということの中で、この厳しい財政状況の中にも地方の力を発揮していこうということで地方団体もこの三位一体改革に乗り出してきたというふうに考えておりますし、我々も同じような考えであるわけでございます。
 しかしながら、この三位一体改革の中で大きな、特に財政力の弱い過疎市町村で、今までの補助金に見合うような税源移譲が来ない、それで財政運営が非常に厳しくなるということがないように、我々は制度の面でいろいろ考えていかなきゃいけないというふうに考えております。
 その一つは、税源移譲するといたしましても、東京都のような不交付団体の方に非常に大きな税が既存の制度のままでありますと当然行ってしまうことが予想されますので、まず税制改正といたしまして、所得税から住民税に税源移譲する場合に、現在のような累進構造ではなくて、住民税の場合にはフラットな税率構造にすることによって、東京都とそのほかの団体、あるいはほかの不交付団体と財政力の弱い団体の格差を現在よりも縮めていこうという税制上の手当てが一つございます。
 それから、義務教育に関していいますと、これは県同士の問題でございますので、特に東京都の税ということを考えた場合に、直接の関係ではないんですけれども、税制の偏在性を少しでも是正していこうということで昨年度国会にお願いいたしまして、事業税の各県の割り振りの見直しをさせていただいておるわけであります。こういった税制上の措置をすることによりまして、制度的にできるだけ税源の偏在をならしていこうということを考えております。
 一方、いろいろな補助金がそれぞれの団体に非常に同じような影響をもたらしませんので、税源移譲というような形の中、税制改正という形だけじゃなくて、交付税の算定におきましてできるだけ、既存のその見直しされます国庫補助負担金につきまして全額交付税の算定の中にまず入れていくと。それによりまして、地方団体の方の税収等の差額を交付税できちんと埋めていくことによりまして地域間格差が生じないようにしていきたいというふうに考えております。
 ただ、そうはいっても、交付税の先行きが非常に心配ではないかという声もあるわけでございます。しかし、それは大きく考えますと、交付税についていろいろな見直しが言われておりますのは、投資的な経費と経常的な経費が非常に地財計画と実際の決算で開きがある中で、そこのところは見直しをしていかなきゃいけない点ございますけれども、今三位一体改革の中でいろいろ議論されておりますような国庫補助負担金、特に義務的な経費については、交付税の総額がどういうことになりましてもきちんと交付税の中で算定し、財源を保障していくということを我々はやっていかなきゃいけないというふうに考えておりまして、そういう面で、そういった国として地方団体にお願いして義務的にやっていただかなきゃいけない部分につきまして地域間格差が開くということは、我々はないようにしていかなきゃいけないというふうに考えております。
 また、そういう考え方の中で、政府・与党合意におきましても、少なくとも十八年度におきましては、交付税を始めといたしました一般財源の総額は確保していくということを明記していただいていると、そういう状況にございますので、今後ともそういう考え方に立って、地域間格差が義務的な経費の問題で生じないようにきちんと対応していきたいというふうに考えております。
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山口那津男#23
○委員長(山口那津男君) 文部科学省、よろしいですよ、どうぞ。
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北岡秀二#24
○北岡秀二君 いいですよ、どうぞ。
 私は、今おっしゃられた中で、やっと地方もいろんな意味で本格的にそういう方向へ入ってきたというようなくだりの説明もございましたし、ところが、裏側を見るとと言ったらおかしいんですが、これはもう御承知のことだろうと思うんですが、実際にその辺りの運動に、まあやむを得ずと言ったらおかしいんですが、やむを得ず参画しておる自治体の意識というのは非常に複雑な思いを持っておるように思います。そしてまた、なおかつ、今のお話、いい意味でお話をいただいたんだろうと思うんですが、いずれにしても、足らぬ部分は交付税で補てんしてくれるから何にも変わらぬのだと、まあこれはちょっと極端な言い過ぎかも分からぬですが、ややそれに近い認識を持ちながら地方の自治体というのは三位一体に臨んでおる節がございます。
 それと同時に、これも後ほど、まあ同じ、何回も申し上げますが、質問することでもありますが、交付税、果たして心配ないんだろうかと。これも後ほど財務省の方にはお伺いするんですが、もう交付税は抑制をしていくんだというような方向性も出されておると。今おっしゃられた、義務的な部分に関しては絶対何が何でも国は確保するんだと言いながら、ほかのところで極端に削られたんでは、形の上では色が付いていないからよく分かりませんが、そこの部分だけは一〇〇%確保していますよと、ほかのところでたくさん削られたら、地方にとったら、言われたところで、特に義務教育に関しては、その話の趣旨としては分かるんですが、自治体の、使う側の立場からすると、削られるのと、義務的な部分も含めて削られるのと同じ結果になりかねない現状がございます。
 ですから、私は是非とも、もうこれ、ちょっと質問一つ省きますが、御承知をいただきたいのは、一応地方からの要求ということになっておりますが、その要求をしておる裏側の地方の思いというのは、崇高な意識でやっている部分も一部ございますが、そしてまた、なおかつ、これだけ財政状態が悪いからもう観念してやっておるところと、そしてまた何とかしてくれるだろうという思いでやっているところと、そういうのが入り交ざっての複雑な思いで参画をしておるということだけは是非とも御承知をいただきたい。
 私は、それと同時に、先ほどの文教の、文科省の教育委員会の話と一緒で、地方分権をしてそういうふうに財源もどんどんどんどん自主的にやっていけるようにするような施策をするんであればあるほど、もっともっと、金目の面で縛って自立をさせるんじゃなくて、自立をもっとできるような、これもまた地方分権ですから地方が独自でやらなきゃならぬかも分かりませんが、そのソフトの面での施策の指導が私は必要だろうと思います。
 今そういうことに関連して、町村合併ということもそういうことの関連なんだろうと思いますが、私はこれはもう悪い面の話を申し上げますが、国の立場からいうとそういう危惧はたくさんあるだろうと思うんですが、やっぱり何だかんだ言いながら地方の自立意識というのはまだまだ希薄なところがある。そしてまた、なおかつ、人材育成の問題も含めてもっともっと工夫をしなけりゃならぬところがあるんですが、十分に工夫し切れない。自立に至る過程を、ステップを踏み切れない。そこの部分、私は金目の面でそういう方向へどんどんどんどん道を付けていくのであれば、そちらの指導も私は併せて、合併、町村合併のみならず、私はやるべきだろうと思いますので、所管する総務省としては是非ともトータルでやっていただきたいなというふうに私は感じております。
 この三位一体に絡んで私はちょっと、一言だけ感想をちょっとお伺いしたいんですが、出身の片山知事、もうこれも通告をいたしておりますが、これは義務教育の国庫負担金の問題に関連して発言をしておることなんですが、国の恣意や裁量性が伴う国庫補助金の一般財源化であれば自主性の増大というメリットが大きいが、義務教育国庫負担金の場合には自由度増大にはつながらず、むしろ財源の不確実化を招きかねないとされていると。具体的にはまた、続いて、財政力が弱い県は税の不足分を地方交付税に頼ることになるが、交付税は過去の景気対策に動員された結果、瀕死の重傷を負っているのみならず、国の財政当局などから不当な猛攻撃にさらされてもいると、交付税依存度が更に高くなることにはどうしても危惧の念を抱かざるを得ないというような発言をされておられます。ごらんになられただろうと思うんですが。
 総務省のOBで改革の旗手の一人に挙げられておる知事さんの、評価は別に、知事さんのこういう発言、総務省出身の方がこういう発言をされておることに対して御感想をちょっとお伺いしたいんですが。
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瀧野欣彌#25
○政府参考人(瀧野欣彌君) いろいろな御意見が当然おありになるということを我々は承知しておるわけでございますけれども、そういったいろんな異論をオープンで議論しながら、御案内のように知事会として全体の案をまとめ、さらに六団体として三位一体改革を推し進めるべきということを正式な手続の中で決めておるわけでございます。ですから、我々としてはむしろ、いろんな意見がある中で、その中で最大公約数的に意見を集約されてきたということはそれなりに今までにない画期的なことではないかなというふうに思っておるわけでございます。
 そんな中で、確かに財政力の弱いところ、交付税の依存が高まるところもそれはないわけではないというふうに思いますけれども、六団体の方がここで、そういう中でも非常に苦しい中でまとめてきたというのはやはり、全体として財源面で地方の自由度を高めていくんだと。やはりその補助負担金というのはいろんな面で国の関与というのが陰に陽にあると。これは、これからの財政をきちんと規律を正していく、あるいは乏しい財源の中で創意工夫をした行政をやっていくという面では見直すべきではないかという気持ちの表れだというふうに考えておりまして、我々もそれをできるだけ後押しし、先生がおっしゃるように、本当の意味で自立性が高まるように努力していきたいというふうに考えています。
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北岡秀二#26
○北岡秀二君 時間がなくなってきましたから、最後に一点だけ、この三位一体に絡んで、先ほども申し上げました、財務省は財務省で交付税の総量を抑制したいという、これはもう財政再建の絡みの中で一つの方向性を打ち出すことはもう当然だろうと思うんです。
 で、なおかつ、今申し上げたとおり、これは税源移譲と補助金カットをどんどんどんどんやっていけばいくほど、私はトータルの交付税でカバーしていかなければならない量も増えてくるんじゃなかろうかなというふうに多少心配してしまうところもあるんですが、そういう面で、財務省もおいでいただいておりますが、交付税の改革ということについて、今申し上げたことも踏まえて、ちょっとニュアンスの違いもあるように思いますので、交付税についての財務省としてのお考え、そしてまた今も先ほどから話がございますが、改めて交付税は十分確保するんだということも含めて総務省の考えを聞いて、もう、ちょっと時間来ましたから、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
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勝栄二郎#27
○政府参考人(勝栄二郎君) お答えいたします。
 まず、地方分権の確立のためには地方の財政的自立、それを実現させることが必要だと考えております。それは逆に言えば、地方の受益と負担の関係を明確にしまして、地域住民のチェックを通じて地方自らが歳出とそれを賄う財源を決めるという、そういう制度の構築が必要じゃないかと考えております。
 ところで、現在の地方交付税制度は、地方の歳入歳出の差額ですね、それを国が補てんするという仕組みになっておりますので、歳出拡大に対する地方の負担感はそれによって希薄化されまして、自律的な歳出抑制のインセンティブがないというのが問題じゃないかと我々財政当局としては考えております。
 また、このような観点からは、累次の基本方針でも引用されていますけれども、基本方針二〇〇三年におきましては、その地方交付税の財源保障機能につきましては、「その全般を見直し、「改革と展望」の期間中に縮小していく。」ということがうたわれております。ただし、その反面、また二〇〇五年の基本方針におきましては、一般財源は確保するということもうたっております。
 最近の予算編成過程におきましても、このような考え方を踏まえまして、地方財政の健全化を図る観点からは地方歳出を今のところ厳しく見直しております。
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瀧野欣彌#28
○政府参考人(瀧野欣彌君) 交付税を考える場合に一番重要なのは、国と地方の役割分担、その中で地方がどういう役割を国から期待されているかというところをきちんと見極めることだろうというふうに思います。それで、国の方として地方の役割こういうところだというのであれば、その部分の財源保障をきちんとしていくというのもまた国の役割であろうかというふうに思うわけであります。ヤジ
 まあ、国、地方、非常に厳しい財政状況の中で、財政再建というのも大きな課題になってくるわけでございますけれども、そういう中であればあるほど地方団体に大きな役割を担っていただく。その場合に、できるだけ無駄な経費を掛けないで行政をしていくということが必要なわけでありますので、そういう立場からすると、三位一体改革を進めると、しかしそのときに地方団体の方が負担だけ押し付けられて仕事もどんどん大きくなると、負担はあるけれどもその財源がないというようなことにならないようにしていかなきゃいけない。そのためには、やはり交付税についての財源保障機能をきちんと維持するということは必要だというふうに考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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北岡秀二#29
○北岡秀二君 終わりますが、これはこれから三位一体改革がどんどんどんどん進行していく過程の中で、私どもは十分に正に監視をしながら、いろいろ国会議員の立場で、国会の立場で発言をしていかなければならないと思っております。今もちょっと場外から発言ありましたように、絵にかいたもちという部分というのは確かに私どもも心配します。これは、金目のものが絡んでくるだけに、厳しい経済環境あるいは財政環境であるだけに、きれい事では済まされない現実場面の中での非常に厳しい最終決断というのはあるだろうと思います。ですから、そういう面で私は総務省は総務省なりに……
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