総務委員会

2006-06-09 衆議院 全268発言

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会議録情報#0
平成十八年六月九日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 中谷  元君
   理事 佐藤  勉君 理事 谷  公一君
   理事 葉梨 康弘君 理事 萩生田光一君
   理事 やまぎわ大志郎君 理事 後藤  斎君
   理事 渡辺  周君 理事 谷口 隆義君
      あかま二郎君    石破  茂君
      岡部 英明君    奥野 信亮君
      上川 陽子君    木挽  司君
      桜井 郁三君    実川 幸夫君
      柴山 昌彦君    菅原 一秀君
      関  芳弘君    田中 良生君
      谷本 龍哉君    土屋 正忠君
      土井  亨君    永岡 桂子君
      萩原 誠司君    橋本  岳君
      福田 良彦君    山内 康一君
      山本ともひろ君    渡部  篤君
      安住  淳君    小宮山泰子君
      田嶋  要君    寺田  学君
      西村智奈美君    福田 昭夫君
      三日月大造君    横光 克彦君
      富田 茂之君    古屋 範子君
      吉井 英勝君    重野 安正君
      亀井 久興君
    …………………………………
   総務大臣         竹中 平蔵君
   総務大臣政務官      上川 陽子君
   総務大臣政務官      桜井 郁三君
   総務大臣政務官      古屋 範子君
   会計検査院事務総局第五局長            増田 峯明君
   政府参考人
   (総務省情報通信政策局長)            竹田 義行君
   政府参考人
   (総務省政策統括官)   清水 英雄君
   参考人
   (東洋大学教授)     松原  聡君
   参考人
   (株式会社福島放送代表取締役社長)        吉田 幹則君
   参考人
   (日本放送協会経営委員会委員長)         石原 邦夫君
   参考人
   (日本放送協会会長)   橋本 元一君
   参考人
   (日本放送協会理事)   原田 豊彦君
   参考人
   (日本放送協会理事)   小林 良介君
   参考人
   (日本放送協会理事)   中川 潤一君
   参考人
   (日本放送協会理事)   小野 直路君
   参考人
   (日本放送協会理事)   衣奈 丈二君
   参考人
   (日本放送協会理事)   石村英二郎君
   総務委員会専門員     太田 和宏君
    —————————————
委員の異動
六月九日
 辞任         補欠選任
  あかま二郎君     山内 康一君
  奥野 信亮君     柴山 昌彦君
  谷本 龍哉君     菅原 一秀君
  逢坂 誠二君     小宮山泰子君
  寺田  学君     三日月大造君
同日
 辞任         補欠選任
  柴山 昌彦君     奥野 信亮君
  菅原 一秀君     谷本 龍哉君
  山内 康一君     あかま二郎君
  小宮山泰子君     逢坂 誠二君
  三日月大造君     寺田  学君
    —————————————
六月九日
 シベリア抑留問題早期解決に関する請願(松原仁君紹介)(第二九七八号)
 軽油引取税暫定税率に関する請願(武正公一君紹介)(第三三二七号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 会計検査院当局者出頭要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 日本放送協会平成十六年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書
 情報通信及び電波に関する件(今後の通信・放送のあり方)
     ————◇—————
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中谷元#1
○中谷委員長 これより会議を開きます。
 情報通信及び電波に関する件、特に今後の通信・放送のあり方について調査を進めます。
 本日は、参考人として、東洋大学教授松原聡君及び株式会社福島放送代表取締役社長吉田幹則君、以上二名の方々に御出席をいただいております。
 この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 まず、松原参考人、吉田参考人の順で、それぞれ十分程度で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
 なお、念のため申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと思います。
 それでは、松原参考人、よろしくお願いいたします。
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松原聡#2
○松原参考人 おはようございます。松原でございます。きょう、三時間、よろしくお願いいたします。
 考えてみると、「朝まで生テレビ!」が大体三時間でして、大分長丁場だなという気がしています。「朝まで生テレビ!」はCMがあって休憩があるんですけれども、これはどうもなさそうなので、お手やわらかにお願いいたします。
 きょうは、六月六日に、総務大臣の私的諮問機関、通信・放送の在り方に関する懇談会、半年、十四回の議論を重ねてまいりまして、報告書がまとまりましたので、この報告書の概要を十分間で私の方から説明させていただきたいと思います。
 最初の三ページぐらいまでが私たちの問題意識等々を述べたところでございまして、一ページ目のところに、私たちの問題意識と、それから期間の問題について触れておりますので、その点から御説明させていただきたいと思います。
 私どもは、通信と放送の融合に関して議論をしていこうということにいたしましたが、その中で、改革の工程といいましょうか、いつごろまでにどういうことを提言しようかということを最初に議論いたしまして、その中で、政府の方針、既定方針等を踏まえて、二〇一一年という時期を、ここの中では完全デジタル元年という言葉を使いましたけれども、その時期を目標にしよう、こういうことにいたしました。
 それは一つは、ITの新改革戦略で、二〇一〇年度までにブロードバンド・ゼロ地域を解消する、要するに、日本じゅうにブロードバンドを張りめぐらせるという政府の方針ができました。それが一つであります。それからもう一つは、二〇一一年七月のテレビ地上波の完全デジタル移行でありまして、その二つを念頭に置くと、やはり二〇一一年という時期が非常に大事であろう、この時期に向けていろいろな措置を完成させておかなければいけないというのが私どもの問題意識でありました。
 その点につきましては、三ページの最後から四ページの冒頭にかけて書いておりまして、私たちがその後に述べるいろいろな提起に関しては、二〇一一年に実施できるような、したがいまして二〇一〇年あたりにしっかりとした結論を得ているような形で処理をお願いしたい。具体的には、その方向性あるいは工程に関しましては、総務省が責任を持ってスケジューリングその他をやっていただきたい、こういうことでございます。これが私どもの大きな時期的な点と問題意識についてでございます。
 それで、具体的な私どもの提言について御説明させていただきます。それは四ページ以降になります。
 大きく分けまして、「融合を進めるための環境整備」といいます、いわば総論的な、法律的な部分を最初に持ってまいりました。
 その中では、当面非常に大きな問題となっているIPマルチキャストの著作権法上の扱いについて提言いたしました。これは、IPマルチキャストによる放送が事実上大きく進んでいるのに、その権利処理に関しましては、その部分が通信扱いになるために非常に大きな障害となっている、やはりこれは一日も早く放送扱いにしていただきたい、すべきだ、こういうことでございます。これは著作権法上の処理、こういうことになります。
 それから、次のページに参りまして、4のところで法体系の問題について提言いたしました。このあたりがまさに通信と放送の融合の私どもの一番大きな問題意識でございまして、現実に通信と放送が融合しつつあるのに、法律の体系を見ると、それが縦割りのままになっている、法律が九本ある、こういうことでございまして、そのことが融合によって新しいビジネスが登場したりサービスが広がることの障害になっている、こういう認識でございます。その九本の法律を、縦割りの法律を、できればレイヤーごとの、伝送路、伝送サービス、プラットフォーム、それからコンテンツ、そういったレイヤーごとのいわば横割りの法律に変えていくべきではないか、こういうことでございます。
 以上が、大きな法律的な枠組み、環境についての私どもの提言でございます。
 次が、通信・放送の通信の部分に対する提言でございます。
 まず、五ページの通信の1のところにございます「事業規制の在り方の見直し」というのは、やはり通信という産業のマーケットが多くの事業者が対等に競争するようなマーケットには現在なっていないわけでありまして、そこでの競争のルールというものに関しましては、単に公正取引、独占禁止法の枠組みではなくて、それなりの事業規制が必要だ、こういう認識でありまして、そこで、有効でかつ公正な競争ができるような規制をしっかりしていただきたいとまず総論的なところで述べました。
 その後、2のところでございまして、「通信関係法制の抜本的な見直し」、こういうタイトルになっておりますが、やはり日本の通信のマーケットを見たときに、NTTグループの存在というものが大変大きい。このNTTグループのあり方について述べましたのが2のところになるわけでございまして、その中で私どもは二つのことを申し上げました。
 一つは、やはり現在の状況は、技術を含めて見ましたときに、アクセス部門、一軒一軒の家に入る回線の部門につきまして、NTTの東西日本会社のドミナンス性が高い、こういう認識を持ちまして、そこを多くの事業者が自由に使えるような形にすべきだ、こういう認識でございまして、そのことは、NTT東西のボトルネック設備の機能分離、こういう言葉を使いました。現状は会計上の分離だけでありますけれども、それではまだ十分なオープンなアクセスを実現するには不十分だ、こういう認識でありまして、それを拡張すべきだ、もう少し広くオープン性を確保すべきだ、こういう問題提起でございます。
 それからもう一点は、NTTの今の組織のあり方が、やはり九六年ごろ議論されたものでありまして、分野規制等を含めて現状に合わないのではないか、それを変えるべきだ、こういうことでございます。
 次が、放送関係でございまして、マスメディア集中排除原則は、今の多局化が進んだような状況の中で、緩めてよろしいのではないか、こういう提言をいたしました。
 同時に、地デジ、テレビがデジタル化する二〇一一年の段階では、アナログに比べて、デジタル化することによって資源を有効に使えるはずであって、それが十分有効に活用できるような制度を整えるべきだ、こういう提言をいたしました。
 そして最後で、今の点は放送全般にかかわる提言でございますけれども、私どもの最後の提言はNHKでございまして、これは通信におけるNTTと同様に、放送事業の中で大変大きな地位を占めているということと、不祥事が続発したということを受けまして、NHKの組織の問題について最後に提言いたしました。
 まず、経営委員会については、ガバナンスを徹底的に強化すべきだ、こういう提言をいたしました。
 そして、具体的なNHKの組織の見直しに関しましては、まず、チャンネルの削減について、今八つあるチャンネルについて、テレビにつきましては、BS三波のうち二波は公共放送としてやる必要はないだろう、こういう判断でございます。それから、ラジオのAM二波とFMにつきましては、FMについて公共放送としてやる必要はないだろう、こういう判断をいたしましたので、八つのチャンネルを五つに減らしていいのではないか、こういう提言をいたしました。
 それから次は、NHKの組織の問題でございまして、NHKの組織に関しましては四点、ここの中で述べられております。
 まず第一は、NHKの中で不祥事が続発し、それから事業の中身を見たときに、公共性、公共放送の内部でやる必要性があるのかどうかという視点のもとで、スポーツ・娯楽部門に関しましては、NHKの本体から外部化して子会社にした方がいいのではないか、これが一点目であります。
 それから二点目は、NHKの伝送部門、放送を出す部門に関しまして、デジタル化を前提に考えると、そのNHKに与えられたチャンネル、帯域というものはさまざまな形で活用できるはずだ、それを活用できるような仕組みにするためには伝送部門も本体から切り離した方がいいのではないか、こういう提言をいたしました。
 それから三つ目でございますけれども、五十万と言われるNHKのアーカイブ、これをインターネットプロトコルを通して配信できるようにすべきだ。そのことに関しましては、やはりこの事業は収益性等も考えられるので、本体ではなくて子会社でやった方がいいのではないか、こういう提言でございます。
 そして最後に、NHKの国際放送に関しまして、これは、日本からの情報発信という面から見まして非常に重要な業務であろう、その業務を本体の中でやるよりは子会社でやって、民間からの出資等を受けて、民間のいろいろなアイデアを取り入れた方が魅力ある放送ができるだろう、こういう判断をいたしました。
 したがいまして、NHKの組織に関しましては、以上述べました四つの部分について本体から切り離した方がいいだろう、あるいは切り離せない場合には、しっかりとした会計分離をして、自律性を高めた事業として展開した方がいいのではないか、こういう提言でございます。
 最後に、受信料についてでございますけれども、これは当面、受信料支払いを義務として明確に法律上位置づけた方がいいのではないか。その後に、国民の納得が得られるというハードルを設けましたけれども、その後に罰則化についても検討すべきだ、こういう結論に達しました。
 以上が、六月六日にまとまった懇談会の報告についてでございます。拍手
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中谷元#3
○中谷委員長 どうもありがとうございました。
 次に、吉田参考人、お願いいたします。
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吉田幹則#4
○吉田参考人 ただいま御紹介にあずかりました福島放送の吉田幹則でございます。
 先ほど委員長からリラックスするようにという優しい言葉をかけていただいたんですけれども、体は割合大きいんですが気が小さくて、非常に緊張しておりますので、よろしくお願いいたします。
 本日は、私どもローカルテレビ局の置かれている立場ですとかあるいは現状などについて、先生方に御説明させていただく機会を設けていただきまして、まことにありがとうございます。非常に感謝しております。
 早速、レジュメに沿いまして、総括的なことを簡単に御説明したいと思います。ただ、内容といたしましては、一般論はなるべく避けて、私ども福島放送の実情、こういうことをお話しすることで、ローカルテレビ局の実像というものの御理解に役立てていただければなというのが私の願いでございます。
 最初のページにございますように、私ども福島放送は、本社が郡山市にございまして、一九八一年二月に設立されました。開局はその八カ月後の十月でございまして、ことし十月に開局二十五周年を迎えることになります。
 二〇〇六年三月期の決算では、売り上げが五十二億円、経常利益が、そこにありますように七億七千万、約八億となっております。
 常雇いの従業員は百一人おりまして、ただ、この数字には、正社員のほかに、契約社員ですとかあるいは嘱託社員といった人たちも含めております。このほか、技術関係ですとかビルメンテナンス関係で業務委託をやっておりまして、ここからやはり六十人か七十人の方々が当社に来て働いております。
 資本金は十二億円強と、結構でかいのですが、業容から見ますと、典型的な地方の中小企業と言っていいんではないかというふうに思っております。
 二ページ目でございますけれども、現在、私どもの最大の課題は、先生方御案内のとおり、放送のデジタル化でございます。おかげさまで、つい先日、六月一日に無事デジタル放送を開始することができました。しかし、これは単なる一通過点でございまして、これからさらに多くの課題が待っておるというところでございます。
 当社の場合、デジタル化のための設備投資は、ここにありますように、約五十億円と見積もっております。大体一年間の総売り上げに匹敵する額でございます。これは、最小限といいますか、これだけは必要というものを見積もったものでございまして、これからまたいろいろなものが出てくる可能性がございます。したがって、さらに膨らむんじゃないかというふうに思っております。
 それはともかくといたしまして、これまで設備投資が終わったのがおおよそ二十億円です。これから二〇一〇年度までの五年間で約三十億円を投資しなければならないというのが私どもの実情です。
 設備投資以外にも、アナログとデジタルの両方を放送するいわゆるサイマル期間というのがございますけれども、この間、業務委託、人件費、それから回線費ですとか電気代とか、いろいろなものがかさみまして、こうしたランニングコストで一億円近くのものが毎年膨らむ、こういう見込みになっております。したがいまして、私どものような中小企業にとりましては、経営努力をかなり超える、こういうのが実感でございます。
 と申しましても、デジタル化は国策でございますし、国民の皆様の大切な電波を使わせていただいているという責任がございますので、何とか円滑に乗り切りたいということで、工夫を重ねているところでございます。
 例えば、役員報酬は、数年以上、地位に応じて一〇%から三%のカットを続けております。それから社員の給与も当然、当然と言うと社員が怒ると思うんですけれども、もう何年もベアなしで来ております。それからビル警備ですけれども、これも裏口を常時施錠するという措置をとりまして要員を減らしていただくとか、あるいはビル清掃も、以前は毎日全フロアというのをお願いしていたんですけれども、週に三回という格好で減らす。そのかわりきれいにしようねというようなことをやりまして、減らしております。あるいは、制作部門とか放送準備、こういった作業をする部門があるんですが、こういうところを委託している会社に対しても、要員をなるべく抑制してほしいということで、協力をお願いしております。
 それから、非常にエピソード的なお話をいたしますと、交際費などにつきましても、社員が大変いろいろ涙ぐましい努力をしてくれております。みみっちいお話を一つ申し上げますと、先日、地元のある広告会社の社長さんと雑談しておりましたら、君のところの若い者はなかなかのもんだぞ、この前、おれを庶民的な店で、サンマで接待してくれたぞ、こうおっしゃるんですね。おれは、どうだすごいだろうというふうな高級料亭で接待してもらうよりも、君のところのような気持ちがうれしいよ、こう言ってくれまして、恐らくうちの社員たちが、余り使えないというか、わずかしかない交際費で、どうすれば相手に喜んでもらえるだろうかといろいろ知恵を絞ってくれているんだろうということで、少々せつないんですが、うれしい思いをしました。
 こういったいろいろな経費の効率的な活用といいますか、そういったことをやる中で、私ども、デジタル化に取り組んでおるわけです。ただ、そう申しましても、ローカル局の使命を全うしなきゃならないということで、いろいろな活動を展開しております。
 レジュメの三ページ、四ページ目、ここにございますように、私どもローカル局の使命、役割といいますのは、地域に根差して、地域とともにあって、そして地域の発展に寄与するというところにございます。
 具体的には五ページにございますけれども、私どもでは、毎週月曜日から金曜日まで、午後六時から約二時間、ニュース、生活情報番組を流しておりますけれども、この中に約一時間ローカル枠を設けまして、視聴者に身近なニュースですとか生活情報を提供しております。それから、毎日、数分間ではございますけれども、お昼にローカルニュースの枠を設けたり、あるいは週に一回、福島市とか郡山市の市政トピックス、これは手話つきでございますけれども、こういうものを放送したりというふうなことをやっております。
 それから、地域からの発信ということでございますけれども、当社の場合、月に大体七、八本の全国ニュース、全国に向けて発信しております。このうちの約半数は福島放送がキー局に売り込みをしたものでございます。つまり、黙っていれば目立たないで埋もれてしまう、そういったニュースを、こうこうこういう事情があり、こういうバリューがあるから、全国ニュースとして流す価値があるんだというふうなことをキー局にアピールいたしまして、それで採用されるものであるということでございます。地域の事情に精通した我々ローカル局でなければできない、そういう仕事だろうというふうに思っております。
 それから、もちろん、先生方御承知のように、総選挙から地方自治体の選挙まで、大事な選挙は丁寧に報道していくという姿勢をとっております。
 それから、近年、幸いにして福島県はそういうことがなくていいんですけれども、大きな災害ですとか事故、こういったものがあった場合には、何をおいても、地域の方々に必要な情報をきめ細かく迅速に提供するという体制を整えております。
 さらにことしは、開局二十五周年ということで、そこにありますように、記念番組四本の自主制作を予定しておりますけれども、いずれも、福島県の豊かな自然ですとか風土、食文化、こういったものを取り上げて、その真髄に迫ろうというものでございまして、地元局ならではの番組づくりであろう、あるいはそういうものにしたいというふうに考えております。このうち三本、デジタル開局後に放送する予定のものにつきましては、ハイビジョン制作を予定しております。デジタル開局記念番組というのもつくるんですけれども、これを合わせますと四本は、地元密着で、ハイビジョンで、ふるさとのよさの再発見をしていただきたいというふうな番組を考えております。
 それから、六、七ページでございますけれども、イベント類も数多く手がけております。
 極めて泥臭い事業、これは七ページに書きましたけれども、毎年五月の連休中に三日間から四日間開催しておりますマンモス・フリーマーケットというのがございます。何だ、フリーマーケットか、こういうふうに思われる先生方もいらっしゃると思うんですが、そこに書きましたように、ことしは四日間で十万人近い人に来ていただきました。結構人気がございまして、完全に定着したイベントだろう。特に、人口が三十万余りの郡山市にありまして、これだけの方々に来ていただけるということは、地域に根づいた一大イベントというふうなことで胸を張っていいんじゃないかなと思っております。それから、益金の一部は、やはり社会福祉に役立てていただきたいということで郡山市の方に寄附しております。これも地元テレビ局としての地域貢献の一つであろうというふうに考えて、続けております。
 それから、私、社員たちに常々、デジタルとブロードバンドの時代というのは何が起きてもおかしくない時代である、しかし、それは逆に言えば、難しいけれども非常に挑戦のしがいのある時代だよというふうに言っておるんですけれども、最近、若手を中心に、積極的に勉強して、新たな試みを考えようという動きが具体化してまいりました。デジタル化一筋に走ってきたんですけれども、ここに来てようやくその先を考えようかということを若い人たちも考えてくれるようになったということでございます。福島県にフィットしたいいアイデアを出してくれるんじゃないかというふうに期待しているところでございます。
 こういうわけで、私ども福島放送では、役員、社員一体になって、いろいろな努力、工夫を重ねることで、地域のテレビ局としての使命を果たしながら、何とかデジタル化を乗り切り、新たな展望を切り開きたいというふうに懸命に頑張っているところでございます。
 ただ、いろいろな努力をしてもなお手に余るところが出てくる可能性がございます。先生方御案内のいわゆる条件不利地域というところでございます。
 私ども、民間企業でございますので、中継局を含めて、自力でデジタル化を完遂したいというふうに思っております。それが本筋だと思っております。ただ、各放送局が数十年、私どもにしましても二十年余りかけて築き上げてきた中継網、こういったものを五、六年でやれというのは、やはり物理的あるいは経営的に無理が出てくるところがございます。そういう地域につきましては、これからさらに詳しく調査を進めまして、必要なところでは、国や地方公共団体、こういったところの関係する皆様のお知恵あるいは御協力をいただきたいな、そういうことで視聴者の皆様の御要望にこたえていきたいというふうに考えております。
 簡単ですけれども、福島放送の現状を実例にいたしまして、ローカルテレビ局が、地域に根差して地域とともに生きていこう、こういう大きな志を大切にしながら、デジタル化という大事業に取り組んでいるということを御説明いたしました。ローカル局に対する先生方の御理解、御指導、御支援を切にお願いいたしまして、私のごあいさつとさせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。拍手
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中谷元#5
○中谷委員長 どうもありがとうございました。
 以上で参考人の意見の開陳は終わりました。
    —————————————
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中谷元#6
○中谷委員長 これより参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。谷公一君。
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谷公一#7
○谷委員 自由民主党の谷公一でございます。
 きょうは、大変お忙しいところ、松原教授そして吉田社長にわざわざ来ていただきまして、ありがとうございます。
 せっかくの機会ですので、短い時間ではございますが、幾つかお尋ねをしたいと思います。限られておりますので、できればお答えの方は簡潔にしていただければと思います。
 まず最初に、松原教授の方にお尋ねしたいと思います。
 懇談会の報告書が出たわけでございますけれども、なかなか新聞の方はやや皮肉な書きぶりで、我々自民党の通信・放送産業高度化小委員会、俗に片山小委員会、片山元大臣を小委員長とする片山小委員会と言っているわけなんですけれども、その議論が懇談会に影響を与え、最終報告書にも反映されたなんて断言している新聞もあります。
 しかし、見識を持ったそれぞれの専門家たる方が、自民党は自民党、与党は与党の議論として、目にすることはあっても、影響を与えたというようなことはないのではないかというふうに私は思っているわけでございますけれども、その点についてまずお尋ねしたいと思います。
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松原聡#8
○松原参考人 お答えいたします。
 片山小委員会とは、ほとんど同じような事柄について別の場で議論してきた形になります。それから、事業者等のヒアリングに関しましても相当部分オーバーラップしたわけでございまして、その意味で、同じ事柄を同じような事業者、環境の中で検討するというときに、方向性がある程度重なるということについては、私は、結果的に見て当然だ、こう思っておりました。
 それから、私どもが物事を判断するときに、もちろん事業者の意見もお伺いしましたけれども、その一方で、国民の世論とかあるいはそれを受けた国会での先生方のお考え方というのも念頭に置きましたのは間違いないところでございまして、それは、私どもの提言することが、多くが法律マターになりますので、国会ひいては国民の理解がなければこれは実現しないわけでありまして、そのあたりにつきましては議論の中で当然配慮いたしました。
 その結果といたしまして、オーバーラップした部分がある、しかし、すべて一致したわけでもない、こういう認識に至っております。
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谷公一#9
○谷委員 何かわかるようなわからないようなあれでございましたけれども。
 もう一つ、我々自民党の中でもいろいろ議論を進めたわけですけれども、小泉総理が早い段階で、例えば、十一月二十二日にNHKの民営化を否定するような発言があり、また年が明けて二月十日にはNHKの国際放送を充実しろというような指示があったり、あるいは三月一日にNHKのチャンネル縮小を指示というか、そういう意向が新聞紙上で流れた。座長、そういうことはどうなんでしょうか。松原先生、懇談会の議論に影響を与えたのか与えていないのか、お尋ねします。
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松原聡#10
○松原参考人 お答えいたします。
 直接に総理のいろいろな御発言が懇談会の中で取り上げられたことはございません。
 例えば、NHKの民営化問題に関しましては、私どもは最初から、NHKを丸ごと民間にして、日本を民間放送だけの一元的な体制にしていいかどうかという点について議論いたしまして、それはない、複数のモデル、CMモデルと受信料モデルの二つがあることが日本の放送の多元性、多様性を維持する上ではやはり重要だと考えましたので、総理の指示が直接あって、それを受けてということはございませんでした。
 先生の御質問の国際放送、チャンネル削減その他に関しましても、直接の指示があり、それを受けてという議論ではなくて、私どもがその問題を誠実に議論する中で出てきた結論だというふうにお考えいただきたいと思います。
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谷公一#11
○谷委員 NHKの質問に移らせていただきます。
 NHKがどうあるべきかという問題について考えるときに、私は、公共放送、NHKが担うべきものは何なのかということはやはりきちんと押さえてから議論を進める必要があろうかと思います。私自身は、NHKというのは、とかく民放はどうしても視聴率に左右されるが、そういうことでなく、視聴率などに左右されることなく、信頼できる情報を全国どこにでも、いつでも、分け隔てなく提供する、そういう使命というのをNHKは担っていると思うんです。ですから、そういうことからすると、どうかなと思う懇談会の提言が幾つかございます。
 NHKなりあるいは公共放送が担うべきものは何なのかということが、この懇談会の報告書にはどこに書いてあるのか。何か明示されていないように思うんですけれども、その辺について、どういう議論がなされて、なぜここにNHKはどういう役割を果たさなきゃならないのかということがまずないのか。基本的な考え方がなくて電波数がどうのこうのと言うのはどうかなと思うんですけれども、お考えをお聞かせ願えればと思います。
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松原聡#12
○松原参考人 NHKに関しまして、いろいろな改革の選択肢としては完全民営化というオプションもあり得たわけでありまして、私どもの報告書の最後がNHKになっておりますが、その中で完全民営化というようなことは触れておりません。ということは、最初に申し上げましたように、私どもが議論の中で、複数の放送のモデルが必要だ、こういうことは議論いたしまして、必要だという結果に達しました。
 そのときに、民放は、先生が今御指摘のように、視聴率それからCMモデルでございます。そうすると、必然的に多くの国民大衆に向けての番組制作になると思いますが、その一方で、場合によってはコマーシャル提供の企業に対して遠慮しなければいけないようなモデルかもしれない。それだけで日本の放送が成り立つのかというと、そうではないというのが私どもの認識でございました。
 そうではないということは、受信契約の義務に関しまして、あるいは罰則についてはこれから議論もあるかもしれませんけれども、国民から義務的に徴収される受信料で放送されるモデルというものは必要だというのが私どもの結論でありましたので、NHKの項で丸ごと民営化するというようなことに全く触れていないのは、民間放送と公共放送の二元制が必要だというのを、議論の結果、結論づけたというふうに御理解いただきたいと思います。
 そして、公共放送とは何ぞやという、これは非常に大変な議論でありますけれども、私どもがチャンネル数の削減とかあるいは組織の問題で議論したときに何をポイントにしたかといいますと、二元体制の中で、CMモデルではできないことが公共放送モデルでやれることだろう。そういう視点でNHKのいろいろな業務を見ていったときに、受信料モデルで、義務的に国民から徴収する受信料で営まなければいけないチャンネルなのかどうか、業務なのかどうか、逆に収益が可能な業務なのかどうか、こういうような視点で線引きをしてきた、こういうことでございます。
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谷公一#13
○谷委員 少し私自身の考えとは違うんですけれども、公共放送に何を期待するのかというときに、私は、公共放送ですから、災害とか緊急情報あるいは教養、そういうのは当然にしても、娯楽でも、それも含めて、やはり公共放送というのは成り立つのではないか。だから受信料という仕組みも成り立っているし、現に、NHKのモデルで、NHKが見習うべきと私が思っている英国のBBCでもそうですし、その辺について、今のお答えであれば、わかりました。
 そうしたら、視点を変えまして、BBCの話に移りますけれども、BBCの改革については、二〇〇三年、今から三年前の冬にインターネットで意見を募集して、二年前に原案を出して、昨年の春にBBC改革のたたき台となる青書というのを出した。一年間かけて政府の方は白書という形でまとめて、そしてこの秋には議会の方が承認を予定されている。延べ三年近くかけて、どうあるべきかということを十分、議論も幅広く、いろいろな関係者、一般国民の方にも意見も聞いて、今後のあるべきBBCの改革というのをまとめていきつつあるかと思うんです。
 翻って、今回、通信・放送の今後のあり方全般ということを検討するにしては、十数回と言われれましたけれども、実質的に、一月から始まって連休明けにはたたきの案の骨子ができているわけですから、わずか三カ月余りで、そういう期間でできるのかなという疑問というか、あるいはデジタル化に対応した放送・通信のあり方ということであればいいかと私は思うんです。もっと幅広く、大きなテーマにしてはちょっと拙速過ぎたのではないかという思いがあるんですけれども、お考えをお願いいたします。
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松原聡#14
○松原参考人 確かに審議期間は、一月から始めまして最終取りまとめが六月六日でありますから、半年弱、こういう期間でございました。ただ、私といたしましては、十分な議論ができた、このように判断しております。
 例えば、事業者の方とのヒアリングは二回でございましたけれども、そのヒアリングについて私どもはしっかりと時間をかけて議論して、そこで生じた問題については会合の回数の別枠で私どもの方から事業者の方に質問を投げかけて、またそれをオフィシャルに返していただいて、そういうやりとりもいたしました。
 それからもう一つ、ここは私、座長として、十四回の会議をしてまいりまして、委員の方々の知見が非常に高く、やはりこういう問題について長く議論してきた方の御意見というものが、過去のいろいろな議論が集約された形でこの懇談会の議論に反映された、このように考えております。
 それから、この問題につきまして大枠で、大くくりで議論するのはこの懇談会が初めてでございますけれども、IP化の問題その他、総務省の中で長く議論されてきております。それから、受信料の義務化等については国会でももう何十年にわたって議論されてきた問題でありまして、そういうような行政あるいは国会の中で議論されてきた問題についても反映できたと私は思っております。
 ここにきょうも持ってまいりましたけれども、私どもがつくった資料が三百ページ以上に及んでおりまして、こういうのを常に懇談会の間に構成員は目を通して、議論しながら進めてまいりましたので、先生の御質問ではございますけれども、私といたしましては、十分議論が尽くせた、このように判断しております。
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谷公一#15
○谷委員 座長は十分尽くされたと言われるわけでございますけれども、見解の違いといいますか、少しあれがあるかもわかりません。
 しかし、これは大変大きな問題だという思いがあるわけです。今後の通信・放送のあり方を骨太に方向性を出すということは、やはりもっともっと国民的な議論もしなければならないし、場合によっては、法律に位置づけられた審議会とか、そういうことで期間もかけて決めなければそれなりの説得力も持たないのではないかというふうに思っているわけであります。
 ちょっと今の話に関連するんですけれども、報告書の三ページの下から四ページの初めの方ですけれども、今回の懇談会で集中的な検討をした、そして「総務省はじめ政府が、本報告書の内容を真摯に受け止め、必要な措置を講じることを強く期待する。」そこまではわかるんです。その後、「また、総務省においては本報告書に沿った検討を行うための検討体制・工程などを具体化し、速やかに公表するとともに、その進捗状況を定期的に検証・公表すべきである。」とまで、そこまでどうかなという思いはあるんです。
 つまり、これは大臣の私的懇談会で出された。それをもとにして与党とすり合わせをして、七月になるであろうと言われている骨太の方針で、どこまでかどうかはともかく、盛り込む。そうしたら、その後で、それぞれ関係省庁、総務省はということであればわかりますけれども、この報告書自体にそこまで書かれた意味合いといいますか、そういうのはどういうところにあるのかなということをお尋ねします。
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松原聡#16
○松原参考人 前半の部分を御理解いただいたというのは大変うれしく思っておりまして、先ほど来、拙速だったんじゃないか、こういう先生の御意見がございましたが、逆に私どもは二〇一一年ということが大変大事だと思っておりまして、いろいろな法改正等のためには三年から四年の期間がかかるということからすると、やはり早く議論を始めていただきたいという思いは大変強かったわけであります。そこは御理解いただいたようで大変うれしく思います。
 後半部分に関しまして、政府・与党の合意等を経た後に始まるべき事柄についてここで書かれているのはいかがなものかという御趣旨だと思いました。
 これは、私どもの報告書は方向性を打ち出しておりまして、その中で、法律改正を伴うような事項に関しましてはまさに先生がおっしゃったとおりでございますが、それ以外も、文章の中では速やかにという表現を使いましたけれども、法改正が必要ではない部分も実は多くございまして、そのことを含めますと、総務省の中でまずしっかりとした議論をしていただきたい、こういう思いであります。
 そういう法改正を必要としない、省令等で対応できる部分と、その延長に法改正が必要な部分というものがございまして、私どものここの思いは、法改正が必要ではない、総務省の判断でできることについてまず速やかにやっていただきたいが、その延長には法改正が必要な措置が恐らく出てくるであろう。そこにつきましては、政府・与党の合意等を受けてという形になるというのはまさに先生がおっしゃるとおりでございますが、それ以前のプロセスも大分あると思いましたので、早く議論をスタートさせていただきたい、こういう思いでございました。
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谷公一#17
○谷委員 だんだん持ち時間が少なくなりましたので、松原先生にあと一問だけ、通信のNTTについてお尋ねします。
 私は、拙速を避けるべきだ、またこのNTTの問題でも基本的にはそういう考え方で、大きく世の中は変わっている、そしてデジタル化も目の前だ、だから議論を始める、そこまでは、私もそういう思いは一緒です。
 しかし、今の時点で持ち株会社廃止あるいはグループ各社の資本分離ということを決めるのではなくて、もちろん競争力は確保しなければならない、何も大企業を擁護する必要はさらさらないと私も思いますが、日本という国の国際競争力をつけるということもこれからのグローバル化した社会においては一方で大変重要な視点です。そういう視点もあわせて十分議論を深めて、数年後にNTT法や電気通信事業法を抜本的に見直す、そのときはもちろん持ち株会社廃止とかグループ各社の資本分離も含めて抜本的に見直すという方策の方がより現実的で、これからの、今の世の中の動きから見れば妥当ではないかというふうに個人的には考えているんですけれども、その点についてのコメントをいただければと思います。
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松原聡#18
○松原参考人 今先生御指摘の部分は私どもの報告書の六ページでございまして、下から七、八行あたりのところでございましょうか、ここはぜひしっかり読んでいただきたい、皆様に読んでいただきたいと思いますのは、私どもは、NTT東西の業務範囲規制の撤廃、持ち株会社の廃止・資本分離等を一体的に進めるというように書いてありますけれども、そこは、そのことを念頭に、ここが非常に大事なところでありまして、そのことを念頭に検討を始めていただきたい、こういう表現でございます。
 ということは、議論の方向性、恐らくこういう問題を議論するとなったらこういうゴールになりそうだというところまでは書かせていただきましたけれども、そのことを現段階で決め決めでやってくださいということではなくて、まさに先生がおっしゃるように、実際、国会でこういう問題が議論されて決まるのは二〇〇九年とか一〇年のことと思いますから、それに向けて今議論を開始していただきたい。しかし、そのときに全くフリーハンドでやるのではなくて、私ども大分苦労して議論しましたので、その方向性はべき論として示させていただいた。しかし、そこは謙虚でございまして、そのことを念頭に議論して、そのこと自体はやはり二〇〇九年、一〇年の国会で決まることだということについては全く先生のおっしゃるとおりでございます。方向性だけ書かせていただいたというふうにぜひ御理解ください。
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谷公一#19
○谷委員 松原先生、ありがとうございました。
 それでは、時間もあれでございますので、福島放送について一問だけお尋ねをしたいと思います。
 私は関西、兵庫県なんですけれども、関西は関西で準キー局がありますから大変難しい問題があるんですけれども、福島放送でみずからローカル番組をどれぐらいつくっておられるのか、その比率と、それから、そういうローカル番組の視聴率はどうかということをお尋ねしたいと思います。
 問題意識は、やはり幾らいい番組をつくっても、視聴者に支持されないと、持続的にこれから続けるということは難しいのじゃないかというふうに思います。その辺で、状況はどうなのかということについてお尋ねしたいと思います。
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吉田幹則#20
○吉田参考人 お答えいたします。
 私どもの自主制作率、これは八%程度でございます。
 それで、視聴率は、残念ながら、キー局からいただくものに比べますと、確かに競争力は弱いです。時々グルメ番組などをやりますと結構いい数字をとるんですけれども、ふるさとを見直そうとか、あるいはいろいろな問題を取り上げようというふうなものになってまいりますと、やはりかなり苦戦をする、自主制作番組の方が苦戦をするという実情でございます。
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谷公一#21
○谷委員 どうもありがとうございました。
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中谷元#22
○中谷委員長 次に、佐藤勉君。
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佐藤勉#23
○佐藤(勉)委員 両参考人、本日は本当にありがとうございます。特に、松原参考人に一問だけ確認をしておきたいことがございます。
 参考人からいただきました報告書、これは事前に私ども拝見をさせていただいて、自分なりに分析をしてきたつもりでございます。そこで、地上波放送についての放送を送り出すハードと番組をつくるソフトを分離するとは書いてないんですね、これは書いてないんです。したがって、そういうことを言っているというふうに私は思いませんが、しかし、よく中身を読んでいきますと、NHK改革のところ、別にNHKに固執するわけではありませんけれども、例えばNHKの伝送部門を分離して子会社にするとか、NHKの娯楽・スポーツ部門を分離して子会社にするとか、こういう文章が載ってまいります。
 私が少し過剰にいろいろな形で考え過ぎるのかもしれませんけれども、そういう事実を重ねていく中で、地上波放送のハード、ソフトの分離というものがどうしても私の頭の中に浮かんできてしまうということがございまして、五分という大変短い時間で先生にお伺いをするとともに、考え方をぜひただしておきたいという気持ちでここに立たせていただきました。よろしくお願いを申し上げます。
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松原聡#24
○松原参考人 今の問題についてお答えいたします。
 まず、先生の御指摘はNHKでしたけれども、ちょっと総論としてお答えさせていただきたいんですが、五ページの「4通信・放送の法体系の抜本的見直し」のところの五、六行目のところに「その上で、」というところがございまして、「二〇一〇年までに、現行制度のような基幹放送の概念の維持や放送規律の確保等を前提に」という文言がございます。この基幹放送というのは、三百五十近くある今の放送事業者の中の百二十七の地上波の放送局のことだと御理解いただいて結構でございまして、このところについての免許制度等々の基本的な法律の枠組みについて、そのことを確保等を前提にしていくと明記いたしましたので、私どもが民間の事業者の、とりわけ地上波に関しまして、先生がおっしゃるようなハード、ソフト分離といったような方向性は全く打ち出しておりません。
 問題はNHKのところでございまして、NHKは伝送路部門を会計分離ないしは子会社化ということを申し上げました。これは、ハード、ソフト分離というよりは、NHKの地上波で二波、総合と教育が与えられてありまして、その二波に関してデジタル化したときには、十三セグメント掛ける二ですから二十六セグメントあって、その二十六セグメントは、上手に圧縮技術とか、あるいはハイビジョンを使わないで教育放送などは流していいのではないかといったときに、余る帯域に関して、より自由に使えるためには分離した方がいいだろう、こういう判断でございます。
 したがいまして、以上のことから、いわゆる先生がおっしゃったようなハード、ソフトの分離をまず民放の地上波に関しては考えていないということであります。
 それから、NHKに関しても、そのためにやるのではなくて、デジタル化にふさわしい事業展開をするときに、あいた帯域をより自由に使うためにはこのような伝送路を分離した方がよろしいのではないかという判断になった、こういうことでございます。
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佐藤勉#25
○佐藤(勉)委員 もう時間が来てしまったので、まだまだお話ししたいことはあるんですけれども、いずれにしても、私どもの意識の中では、このハード、ソフトが一体であることが基本的にあるわけであります。その二つの利点があるというふうに私は思います。
 例えば、大災害が起きたときなどに、特別放送番組に切りかえなきゃならない場面が出てくると思います。そこが、ハード、ソフトの分離が行われるということになると、番組を打ち切る判断がスムーズにできなくなってしまうようなことになりかねない。また、分離するということで、いたずらに業者間の競争をあおることになるということは御承知のとおりだと思いますし、民放は今以上の視聴率を重視する結果になるということはおわかりいただけるということだと思います。
 言いづらいんですけれども、今でも品格に欠ける番組がふえているというふうに、私どもの部会ではいろいろな話が出てまいります。そういうものが日本の番組放送の質を下落させるようなことにつながる。また、外国の衛星放送でもこうした事例が実際に起きているということを考えると、私は、たくさんの子供が見る地上波でいろいろなものが自由に出てきてしまうようなことになったら大変なことになってしまうという思いの中できょうは質問させていただいたわけでございまして、先生はないというふうに明言をされましたので安心させていただきますが、いろいろこれからもよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 また、福島放送の方にも、デジタル化については、私ども、国が打ち出した政策でありますから、サポートできるようなことも含めて、しっかりと議論をしていきたいというお約束をさせていただいて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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中谷元#26
○中谷委員長 次に、谷口隆義君。
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谷口隆義#27
○谷口(隆)委員 おはようございます。公明党の谷口隆義でございます。
 本日は、大変御多用の中、当委員会に御出席を賜りまして、ありがとうございます。両参考人に心から御礼を申し上げます。
 松原参考人におかれましては、本年一月から先日の最終取りまとめまで十四回、この放送と通信の懇談会の座長を務めていただいて、報告書を私どももいただいたところでございます。
 私ども公明党も、総務部会といたしまして、従来から、この放送・通信の融合の問題は大変今後に大きな問題を含んでおりますので、幾たびかの議論をいたしまして、また関係団体にもおいでいただいてヒアリングもさせていただいて、昨日は私どもの意見を取りまとめて竹中大臣に申し入れを行ったところでございます。
 また、吉田参考人におかれましては、ローカル局の経営者ということで、二〇一一年七月二十四日が完全デジタル元年スタートになるわけでありますけれども、五十億の設備投資が必要で、あと三十億程度まだやっていかなければいかぬと。会社の方も大変厳しくて、役員報酬はカットし、従業員の皆さんのベアは据え置きというようなことでやっていらっしゃる状況をお聞きしたわけでありますけれども、吉田参考人には後ほどお伺いをいたしたいと思います。
 まず初めに、松原参考人にお伺いをいたしたいと思います。
 放送・通信の改革の必要性をこの報告書で述べていらっしゃるわけでございます。私どもの問題意識も大きく違いはなく、違和感がないというような状況でございますが、この初めのところに、三つの視点ということで、この改革には一般利用者の視点が必要だ、また競争力の強化と事業展開の多様化ということも必要なんだ、またソフトパワーの強化、こういう三点を、この報告書では三つの視点ということで書かれておられます。
 一方、ちょっと話が変わりますが、国の財政は大変逼迫しておりまして、今現在、歳入歳出一体改革ということをやっております。また、そういう後ろ向きのことだけではなくて前向きのことをやらなきゃいかぬということで、新経済成長戦略ということで、新たに経済のパイを拡大していくようなことも今やっておるわけでございます。
 竹中大臣のお話を聞いておりますと、放送・通信の改革が今後経済のパイを拡大するのに非常に大きな一つのポイントになるんだということをおっしゃっておられるわけでありますが、松原座長に、この三つの視点を踏まえて、今回のこの改革が、経済のパイを拡大するのにどのような形で拡大の道筋をたどるのか教えていただければと思います。
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松原聡#28
○松原参考人 竹中大臣が会見等で、トータル、通信十六兆、放送四兆のマーケットをどれだけにしたいというようなことは間接的に伺いましたけれども、懇談会の中でそれを具体的な数字で議論したことはございません。
 ただ、問題意識は全く共通しておりまして、例えばということで申し上げますと、NTTは、通信・放送融合時代に、映像コンテンツに出ることに対して厳しい業務分野規制がある。それからNHKに関しましては、先ほど申し上げたように五十万前後のアーカイブがあるのに、その収益に関して十億円という壁が設けられている。たった二つの例でございますけれども、通信と放送が融合していくということは、まさにそれを使っていろいろなビジネスができるはずなのに、今申し上げたような制約がかかっている。それを外していくということが結果的に多くのビジネスチャンスを生むだろうし、逆にそのことが、視聴者それからユーザーの視点からすると、多様な番組あるいは過去の番組がいつでも見られるようになる、こういうメリットにつながっていく。そういう意味で、私どもの議論が結果的にユーザーのメリットにもつながるし、ビジネスチャンスの拡大にもつながる、そういう確信は持っております。
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谷口隆義#29
○谷口(隆)委員 まさにおっしゃったように、懇談会の席上ではそういうことを議論されなかったということです。
 確かに、今後、通信・放送の業界がいろいろな意味でどんどん拡大していくんだろうと思うんです。最近はどうも世界的に見て産業革命と同じような地殻変動があるんだと。一つはグローバルエコノミーですね。東西の壁が取り除かれたわけですから、こういうグローバルエコノミーと、もう一つは、情報・通信分野の改革。七十五日経済圏だとか九十日経済圏とか、そういうタイムラグを利用した商売がもうできなくなっちゃって、どこの地域にあっても非常に良質な情報が得られるようになった。こういうようなことが言われておるので、この分野はそういう意味では非常に重要な分野だというように認識をいたしております。
 先ほど申し上げましたように、二〇一一年の七月二十四日に完全デジタル化になるわけですけれども、そのときに、これは国が決めたことですから、先ほど吉田参考人が、国が決めたのでローカル局としてはこれに対応していかなきゃいかぬ、こういうお話でありましたけれども、国民の立場でも、デジタル化になりますと、現在のアナログ受像機が全く使えなくなってくる、これが一億数千万台出てくるだろうと言われております。仮に全部これをリサイクル、廃棄することになると大変な量になるわけで、ですから、それを全部リサイクルに回すということでなくて、現行のアナログ受像機を、例えばチューナーをつけることによってデジタル波をアナログに切りかえというようなこともやっていく必要があるだろうと思うんです。ただ、今このチューナーも結構高いようで、これも低廉化を図っていかなければならないと思っております。
 昨日、私どもの申し入れの中にもこのことを言及したんですが、松原座長、このことについて直接は議論されておられないのだろうと思いますが、御見解をお聞きしたいと思います。
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