内閣委員会

2007-03-22 衆議院 全376発言

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会議録情報#0
平成十九年三月二十二日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 河本 三郎君
   理事 木村  勉君 理事 後藤田正純君
   理事 戸井田とおる君 理事 西村 康稔君
   理事 平井たくや君 理事 泉  健太君
   理事 松原  仁君 理事 田端 正広君
      赤池 誠章君    稲田 朋美君
      遠藤 武彦君    小里 泰弘君
      岡下 信子君    木原 誠二君
      谷本 龍哉君    寺田  稔君
      土井  亨君    中森ふくよ君
      長島 忠美君    西銘恒三郎君
      林田  彪君    馬渡 龍治君
      松浪 健太君    御法川信英君
      村上誠一郎君    市村浩一郎君
      小川 淳也君    川内 博史君
      小宮山洋子君    佐々木隆博君
      横光 克彦君    渡辺  周君
      石井 啓一君    吉井 英勝君
    …………………………………
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 溝手 顕正君
   内閣府大臣政務官     岡下 信子君
   内閣府大臣政務官     谷本 龍哉君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 竹林 義久君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    縄田  修君
   政府参考人
   (警察庁刑事局組織犯罪対策部長)         米田  壯君
   政府参考人
   (警察庁情報通信局長)  武市 一幸君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局審議官)            畑中龍太郎君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局参事官)            山崎 穰一君
   政府参考人
   (総務省総合通信基盤局電気通信事業部長)     桜井  俊君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 三浦  守君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           石黒 憲彦君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           川本正一郎君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           大森 雅夫君
   内閣委員会専門員     堤  貞雄君
    —————————————
委員の異動
三月二十二日
 辞任         補欠選任
  遠藤 宣彦君     小里 泰弘君
  嘉数 知賢君     西銘恒三郎君
  木原 誠二君     稲田 朋美君
  谷本 龍哉君     御法川信英君
  市村浩一郎君     川内 博史君
同日
 辞任         補欠選任
  稲田 朋美君     木原 誠二君
  小里 泰弘君     長島 忠美君
  西銘恒三郎君     嘉数 知賢君
  御法川信英君     谷本 龍哉君
  川内 博史君     市村浩一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  長島 忠美君     赤池 誠章君
同日
 辞任         補欠選任
  赤池 誠章君     馬渡 龍治君
同日
 辞任         補欠選任
  馬渡 龍治君     遠藤 宣彦君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 犯罪による収益の移転防止に関する法律案(内閣提出第二九号)
     ————◇—————
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河本三郎#1
○河本委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、犯罪による収益の移転防止に関する法律案を議題といたします。
 この際、連合審査会開会に関する件についてお諮りいたします。
 ただいま審査中の本案に対し、法務委員会から連合審査会開会の申し入れがありましたので、これを受諾するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河本三郎#2
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 また、連合審査会において、政府参考人及び参考人から説明または意見を聴取する必要が生じました場合には、出席を求め、説明等を聴取することとし、その取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河本三郎#3
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、最高裁判所から出席説明の要求がありました場合には、これを承認することとし、その取り扱いにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河本三郎#4
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 なお、本連合審査会は、本日午後一時から本委員室において開会いたしますので、御了承をお願いいたします。
    —————————————
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河本三郎#5
○河本委員長 次に、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、明二十三日金曜日午前九時から、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河本三郎#6
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として内閣府大臣官房審議官竹林義久君、警察庁刑事局長縄田修君、組織犯罪対策部長米田壯君、金融庁総務企画局審議官畑中龍太郎君、総務企画局参事官山崎穰一君、総務省総合通信基盤局電気通信事業部長桜井俊君、法務省大臣官房審議官三浦守君、経済産業省大臣官房審議官石黒憲彦君及び国土交通省大臣官房審議官川本正一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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河本三郎#7
○河本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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河本三郎#8
○河本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。寺田稔君。
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寺田稔#9
○寺田(稔)委員 自由民主党の寺田でございます。
 きょうは知事選の告示日ではございますが、こうしてこの内閣委員会、多くの先生方、御精励になっておられます。大変にすばらしいことだというふうに思います。ぜひとも、きょうのこの内閣委員会、実り多き審議となることを期待するものでございますし、また、午後には連合審査も法務委員会と行われるわけでございます。ぜひとも中身のある審議を展開いたしたいというふうに思います。
 なお冒頭、質問に入ります前に、本日、これから約一時間後の午前十時、いよいよきょうは東京裁判の日でございます。被爆から六十二年を迎え、多くの被爆者が、今現在、なおかつ原爆症の後遺症に苦しんでいる。しかし、厚生労働省の行政の不作為によって、わずか一%未満しか救済をされていない。これは行政の不作為どころか、意図的なサボタージュであるというふうに我々は認識をしております。
 多くの与野党議員、同志を得まして、きょうはこの東京裁判、私も被爆二世として、また溝手大臣も広島出身でございます。また、きょうの東京裁判には、きょうお越しの内閣委員の東京選出の多くの議員の方々も御賛同をいただいておるところでございまして、ぜひとも、この東京裁判、私も勝利を確信いたしておりますが、被爆者の救済を進めることができればというふうに思っております。先生方の御支援のほどよろしくお願い申し上げます。拍手ありがとうございます。
 さて、付託になりました犯罪の収益の移転防止に関する法律案、先週の金曜日に趣旨説明も行われました。これは、マネロンを防止して、テロリストのばっこを防ぐ国際的な枠組み、アルシュ・サミット以来の枠組みの中で、我が国も国際社会の中で応分の負担を果たそうとするものであり、その意味で大変意義深いものであるというふうに考えておりますが、まず、この法律の御説明をいただきます前に、若干の二、三の前提となります事実、ファクトの部分についてお伺いをしなければなりません。
 我が国におけますこれまでのマネロンの件数、そしてまたマネーロンダリングに起因をします犯罪収益額、実は既に我々の同僚議員からも前回、同様の質問がなされまして、なかなか定量的なお答えをいただいておらなかったところでありますが、ぜひともこれは審議の前提として、わかる範囲で、この件数そしてまた額について、把握をされている数値を御教示いただきたいと思います。
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米田壯#10
○米田政府参考人 警察が検挙をいたしました平成十八年中のマネーロンダリング犯罪、すなわち犯罪収益の隠匿、収受等でございますが、これは百三十七件ございました。同じ平成十八年の我が国全体におきます組織的犯罪処罰法あるいは麻薬特例法に基づきます没収、追徴額、合計いたしまして六十億円でございます。
 マネーロンダリングに起因する犯罪収益という形では把握しておりませんで、そもそも犯罪収益の全体像というのはなかなかつかみがたいものでございますが、御参考までに申し上げますと、平成十七年中の刑法上の財産犯の被害額の合計は約二千八百五億円、あるいは典型的な最近の被害であります振り込め詐欺あるいは振り込め恐喝の被害額が約二百五十億円、あるいはやみ金融事犯の被害額が約二百億円等となってございます。
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寺田稔#11
○寺田(稔)委員 今、米田部長の方からもお答えがございましたが、百三十七件、やはり大変な件数でございます。私が役所よりいただいたデータによりますと、実際に検挙につなげた件数も、例えば平成十八年中は五十件というふうなことでありますし、今言われた被害額二千八百億、これは恐らく、いろいろな金融事案、特に昨年は非常に大きなやみ金事件、あるいはまた融資詐欺事件も起きております。こうしたような、特に融資保証金名目で銀行口座に振り込み詐欺の入金をさせるというふうな、いわゆる詐欺事件も多発をしているわけでございまして、ぜひともそういったような犯罪を抑止するためにも今回のこの法案の中身を見ていかなければならないわけであります。
 その中身に入ります前に、もう一点、これはデータの点でございますが、仮に、我が国において今言われたような百三十七件、そういうふうな状況であった場合、全世界ベースで見たマネロンの件数、そしてまた把握し得る範囲での犯罪収益額、これについては警察当局は一体どのように把握をされているのか、お伺いをしたいと思います。
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米田壯#12
○米田政府参考人 全世界となりますと、なお犯罪の収益額を試算するのは困難でございますけれども、かつて平成二年、FATFの報告によりますと、薬物によります収益というのが年間およそ千二百二十億ドル、つまり約十五兆円でございました。そのうち年間およそ八百五十億ドル、約十兆円が資金洗浄されている、当時はそのように試算をされておりました。
 それから、マネーロンダリングの検挙件数でございますけれども、例えばアメリカにおきましては、マネーロンダリング罪により有罪となった人員というのは毎年千人以上に上っていると承知をしております。
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寺田稔#13
○寺田(稔)委員 今、やや古いというか、平成二年と言われましたが、麻薬において十五兆円の収益、資金洗浄部分がその三分の二に当たる十兆円というふうなお話もございました。大変な額であります。
 今回、六者協議におきます合意を受けまして、アメリカの米朝直接協議の結果も受けてでございますが、北朝鮮に対する金融制裁が解除されんとしているわけですが、マカオの銀行、バンコ・デルタ・アジアにおいてやはり不正と見られる残高があるというふうなことで、今回この差し押さえがなされたわけでございます。
 こういう北朝鮮に起因をします、あるいはまた何らかの形でもって北朝鮮の関与しているところのマネロン件数については、一体どれだけと把握をされているでしょうか。
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米田壯#14
○米田政府参考人 もとより、北朝鮮が関与するあるいは関係する事案についても、そのような事案があれば厳正に対処することといたしておりますけれども、現在までのところ、北朝鮮が関与するマネーロンダリングとして検挙に至ったものはないと承知をしております。
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寺田稔#15
○寺田(稔)委員 北朝鮮絡みのものは、現在、警察当局としては残念ながら把握をされていないということでございますが、実はこれまで、アルシュ・サミットの合意を受けて、金融庁においてFIUがマネロンの監視を行ってきたわけです。
 金融庁において、これまでいわゆる疑わしき取引の集約と分析、そしてまた捜査機関への提供を行ってきたわけですが、警察当局からごらんになって、これまで金融庁が行ってきたところのそうした活動、FIUとしての活動を一体どういうふうに評価をされているか。すなわち、金融機関に対する報告徴求の形でもって、これまで金融庁のFIUにおいて把握をしてきたそうした疑わしき取引、マネロンも含むそうした取引については、警察当局は一体どのような御報告を受けて、それに対してどのような評価をされているか、お伺いをしたいと思います。
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米田壯#16
○米田政府参考人 金融庁におかれましては、平成十二年にFIUが発足をいたしまして以来、現在の組織的犯罪処罰法の規定によりまして、疑わしい取引の届け出を受け、そして分析し、警察を初め捜査機関に提供するという業務を行ってこられました。この間、情報の届け出件数は年々増加をいたしまして、また、警察といたしましても、これを活用して事件の検挙につなげてきたところでございます。金融庁の果たしてきた役割は、私どもとしても大きく評価をしております。
 今回、事業者の拡大に伴いまして金融庁から私どもが移管を受けることになるわけでございますけれども、組織犯罪対策あるいはテロ対策を担当する警察としてのいわばその利点を生かしまして、金融庁がやってこられたこと以上に、この業務につきまして的確に遂行するように努めてまいりたいと考えております。
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寺田稔#17
○寺田(稔)委員 今回、このFIUの組織が金融庁から警察当局に移るわけですが、これまで金融庁は、これは金融庁ですから、当然金融機関に対する監督権限を有する金融監督当局として、金融機関から報告徴求を行ってきているわけでして、これは極めて私は信頼に足るものなんだろうというふうに思います。
 もちろん、その相手先は、金融庁ですから、直の監督当局である金融機関からしか情報徴求ができないという点がございますが、しかし、およそ、この物の流れの反対給付としてお金が流れる。AからBへ物が流れると、反対給付としてBからAにお金の反対給付があるわけです。それは、ほとんど一〇〇%銀行口座、すなわち金融機関あるいは金融機関間のトランスファー、取引というふうな形でもって把握をされるわけでありまして、今回の六者協議でも大きなトピックスになっておりますバンコ・デルタ・アジアの北朝鮮の不正口座についても、実はそうした金融当局間のやりとり、これはFATFの場も含む金融当局者の会合によって把握をされたというふうなことにかんがみますと、当然、警察当局としても、これからFIUの組織が警察庁に移っても、金融当局のそうした貴重な情報を、ぜひとも、全面的な協力要請をすることによって必要な情報を徴求していく、すなわち、金融庁の力を全面的にかりることによって、そうした国際的な金融のネットワークを警察当局としても生かしていただきたいというふうに思うわけであります。
 このように、犯罪収益が北朝鮮及びテロ国家に渡ることによって、重大な国際犯罪行為、テロを含む犯罪行為が惹起されることになるわけですが、そうしたテロ行為防止のため、このような国際的な枠組みの中での監視、そしてまた収益の移転防止をしていく上で、我が国として応分の負担と責任を負わなければならないことは、私は当然のことだろうというふうに思っております。
 この点については、私も所属をしておりましたテロ特の方でも同様の質疑をさせていただいたわけでございます。一昨年のグレンイーグルスの事案についても、当時のテロ特でこの質疑をさせていただいたわけですが、そうした国際的な枠組みの中で我が国が活動を行っていく上で、我が国として一体どういうふうなそうした活動に対する貢献があり得るのか、溝手大臣にお伺いをいたします。
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溝手顕正#18
○溝手国務大臣 犯罪組織やテロ組織は、犯罪による収益を国境を越えて移転させまして、これを隠匿したり、犯罪に再投資することを企図するわけでございますが、これを阻止するためには、国際社会が足並みをそろえまして、不正な資金の移動を防止するための対策を講じていくことが必要かと考えております。
 その意味におきまして、我が国が本法案により国際基準であるFATF勧告を履行することで、諸外国と協調したマネーロンダリング及びテロ資金対策が可能になってくると考えており、我が国の金融機関等の事業者の国際社会における信用度も高めることになり、この分野における国際的な責務を果たしていくことになるのではないか、このように考えております。
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寺田稔#19
○寺田(稔)委員 当然、我が国としても、テロ行為の抑止については、さまざまな機関あるいはレベルにおいてこれまでも国際協調を行ってきたわけですが、ぜひ警察当局が、特にFIUが金融庁の方から移管をされるわけでございますから、そういう国際的な場においても主導的な役割を果たしていただきたいと思います。
 と申しますのも、金融庁にこのFIUがあったときも、我が国の金融庁がイニシアチブをとる形でいろいろな金融の取り組みを行っております。特に、九・一一テロを受けた後の外為法の改正、あるいはまた、国際的なそうしたマネーの流れに対する銀行間の監視のネットワークの強化については、専らアメリカの金融当局と我が国の金融当局、両者が主導権をとる形でもってそうしたネットワークの構築を行った。そして、多くの情報がもたらされてきております。そういったような意味からいっても、FIUが今度移ります警察当局の責任は極めて重いものというふうに考えております。
 いよいよこの法案の中身に入ってまいりたいと思います。
 今回、犯罪による収益移転防止に関する法案の提出がなされたということでございますが、これまで金融庁が果たしてきた役割、これまでも同様の活動を行ってきたわけですが、今回のこの法案によって、さらに我々はレベルアップを当然図る。レベルアップを図るために今回の法案を成立させたいわけですけれども、今回の法律自体のねらい、そしてまた、今回の法律が仮に成立をした場合、このマネロン行為、資金洗浄行為、あるいはテロ行為そのものに対して、一体どれだけの抑止効果を持つのか。
 ここは当然提出者である大臣にお伺いをしておかなければならないわけですが、そうした抑止効果について、溝手大臣にお伺いをいたします。
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溝手顕正#20
○溝手国務大臣 御指摘がありましたように、従来からのFIUが果たしてきた機能、その存在価値というのは十分尊重しなくてはいけないし、これを引き継いでいかなくてはいけないし、その機能をこれからも発展させていかなくてはいけないだろうと思います。それに加えまして、本法案を提出いたしまして、国家公安委員会がその任に当たるという立場になりますと、それに加えて何か付加されるものといいますかメリットが出てくるというのは、当然期待されるところであろうと思います。
 そんな意味で考えてみますと、特定事業者という概念が入ってまいりまして、本人確認等の措置を講じることにより、暴力団、テロ組織等が関与する犯罪の組織や犯罪による収益の追跡に資することになりまして、いわゆる犯罪収益の剥奪、被害者への回復、あるいは犯罪組織の弱体化ということに対しては大きな効果があるものだと考えております。
 また、さらに国際基準でありますFATF勧告を履行することによりまして、我が国の金融機関あるいはその他の業者の国際社会における信用度というのが高まってくるものだと考えております。テロや犯罪社会、組織犯罪の侵入を食いとめるためには、この分野における国際的責務を果たすという観点から、また一つの効果が期待されるのではないか、このように考えております。
 特定事業者が犯罪などの収益移転に悪用されることをいかにして抑止していくか、いかに健全な経済活動の発展に資することができるかというのが今回の法律の大きなねらいであるとも言えると思います。
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寺田稔#21
○寺田(稔)委員 今、大臣から、新たにFIUが金融庁から警察当局に移ることによって、今回の法案でも明定をされておりますいわゆる新規対象事業者、すなわち、金融庁であったら当然監督対象である金融機関しか相手にできなかったものが、より範囲が広がることによって、犯罪の抑止あるいは情報の徴求においてプラスの効果がある。そしてまた国際的な枠組み、まさに今回の法案の成立というのは、そういう国際的な枠組みに我が国が加わっていくための一つの前提条件をなすわけですから、そういった点でもメリットがあるものというふうに考えられるわけです。
 実は、今回、新規対象事業者が非常に膨らむというふうなことで、いろいろな事業者あるいは事業者団体、そしてまた、例えば私書箱に至るまで情報徴求ができることは私も大きなメリットであるというふうに考えておるわけです。
 実は、今回のこの法案の提出過程において、警察庁は日弁連との調整を行ったというふうに理解をしておりますが、日弁連に対し、当初言われていたいわゆるゲートキーパー制、すなわち届け出の義務化、報告の義務化を行わないというふうになったわけでございます。義務化は行わない。そのことにより、情報をとるスコープがやや狭まってしまったのではないか。すなわち、義務化を行わないことにより、犯罪把握において支障を生ずることがないのかどうかという点が実は懸念をされるわけですが、この点についての大臣の御見解をお伺いいたします。
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溝手顕正#22
○溝手国務大臣 御承知のように、FATF勧告は、独立法律専門家等のほかに、指定非金融機関として不動産業者、宝石商、貴金属商、トラスト・アンド・カンパニー・サービスプロバイダー等に疑わしい取引の届け出義務を課すことを求めております。
 本法案は、独立法律専門家等を除きその要請にこたえたものとなっております。御指摘の点もございますが、この法案が成立、施行したということで大きな観点で見ますと、我が国のマネーロンダリング及びテロ資金対策は大きく前進するものだと評価をしているところでございます。
 また、士業者に対しまして本人確認及び取引記録等の作成、保存の措置を求めることで、これらのものがマネーロンダリング行為に利用されることを防止する上で相当の効果があるものと考えております。
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寺田稔#23
○寺田(稔)委員 今、義務化を行わない点についての評価及び御認識についてのお答えをいただいたわけですが、実は私、大変重視しておりますのが、最後に大臣が言われた本人確認義務、ここは一応義務化であります。また取引記録作成義務も義務化である。
 実は、いろいろなお金、マネーフローを行う取引の上でそういうふうなさまざまな事業者が関与する、こうした中で本人確認をきちっと行うことは非常に重要でございまして、例えば金券屋における本人確認によって不正な企業犯罪が明らかになる、あるいは詐欺事件が明らかになるというふうなことが現実に起きているわけですね。したがって、この本人確認義務化というのは私は非常に高く評価をいたしたいというふうに思うわけであります。
 したがって、今回の対象業種の拡大、そしてそれに伴います本人確認義務と取引記録の作成義務、この点については、犯罪の把握あるいはマネロンのお金の流れの把握において一つ前進を見ることができるというふうに認識をしておるわけでありますが、そういうふうになった場合、実は、先ほど申しましたような北朝鮮のようなケース、仮に本法案が実施、施行されたものと仮定をして、北朝鮮が関与するような、あるいはし得るようなマネロン案件に対して、一体どれほどの効果を発揮するのかということが当然重要な、とりあえず、我が国にとりまして喫緊の脅威となっております北朝鮮問題の対処という意味で非常に関心があるわけでございますが、そういう北朝鮮が関与するマネロン対策に本法律案が一体どのように役立つのか、大臣にお伺いをいたしたいと思います。
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溝手顕正#24
○溝手国務大臣 本法律案の対象となる事業者が把握し届け出を行った取引に北朝鮮の関与が疑われるものがあった場合という想定と思われますが、適切な対応に結びつけていけることにはなろうかと思いますが、そういった本人確認、取引記録の保存ということがこの種の事案の収益の追跡に対して極めて効果を発揮してくるものと考えております。FIUが金融庁から国家公安委員会に移管されることに伴い、この種の情報の分析機能というというのに一層の向上を図っていくことができるものだとも考えております。
 したがいまして、このことによって直接何か効果があるわけではありませんが、純粋技術的には、我々の国家公安委員会として今まで積み重ねたいろいろなデータとうまく組み合わせて北朝鮮問題解決に寄与できれば非常にありがたい、このように思っておるところです。
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寺田稔#25
○寺田(稔)委員 さまざまな国家機関がいろいろなレベルで情報収集を行うべきことは当然でありまして、当然、警察当局、公安当局、また内調あるいは公安調査庁あるいは防衛省の情本、情報本部を初めとするさまざまな機関がいろいろな情報を収集していて、その情報収集のところの統合、そしてまた適切にそれを生かすべきことは現在内閣官房でも検討が進められているわけであります。
 また今回、安倍総理によって提案をされております日本版NSCも、実は情報の流れを特に四大臣を中心として構築していくというふうな点で、情報の集約、分析、まさに今大臣が言われた点でございますが、そしてさらに調査というふうな点で、一体となってそれを行うことで初めて相乗効果も増すものというふうに思うわけですが、一点、それとの関連で、追加でお伺いしたい点がございます。
 と申しますのも、先ほど申し上げました対象事業者の問題に絡みまして、国家公安委員会によります報告徴収と立入検査の仕組みというのが今回の法律によって新たに設けられているわけであります。国家公安委員会による事業者に対する義務づけを課しているわけですけれども、恐らく義務違反が行われた場合に発動要件となろうかというふうに思うわけですけれども、そういう国家公安委員会による報告徴収と、そして立入検査の仕組みを設けた趣旨について、これは事務方で結構でございます、お願いをいたします。
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米田壯#26
○米田政府参考人 この法律案では、各事業の所管官庁、ここにそれぞれ特定事業者の監督を行っていただく、こういう仕組みにしております。それは、非常に日ごろからなじみの深い業界と意思疎通を通じながら有効なガイドラインをつくっていただく、あるいは監督していただくということでありますが、マネーロンダリングというものはいろいろな業種の間をお金がぐるぐる回るわけでございますので、個々を、それぞれの事業者を見る所管官庁だけではなかなか対応ができないということがございます。
 したがいまして、国家公安委員会が、例えばこれは是正命令を発動した方がいいだろうというような場合に、意見陳述をするという仕組みを設けてございます。その意見陳述をするためには事実関係を確定しなければなりませんけれども、非常に多業種にまたがるというマネーロンダリングの性質からいたしまして、これをそれぞれの所管行政庁の調査にだけ任せているということは、かえって手間と時間がかかって特定事業者に負担を生ずるということにもなりかねないということで、これはあくまで各所管官庁の調査を補完するものでありますが、そういう報告徴収あるいは立入検査を含みます調査という規定を設けたものでございます。
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寺田稔#27
○寺田(稔)委員 今、米田部長より、報告徴収、立入検査規定についての趣旨の御説明があったわけでございます。
 実は、この意見陳述規定の前提としてこの報告徴収あるいは立入検査の仕組みというのは当然必要となってくるわけでございます。
 具体のいろいろな情報入手ルートがあるわけでございますけれども、これは、今、実は金融庁が実施をしておりますFIUにおいても生じている問題として、外国のFIU、海外のFIUや海外の捜査機関から情報を得たような場合、これは当然国際間のネットワークに入ったときそういうふうなケースが多発をするわけですが、このときにはいわゆる情報源の秘匿の問題が相手先との関係でかかってくるということでございますので、そういうふうなときに、資料を直接入手することについてやはり制約が生じてくる。そういうふうなときに、私は、やはりこの報告徴収、立入検査の必要性が極めて高まってくるんだろうと思っております。
 したがって、極めて重要なことは、この規定を決して死文にすることなく、ぜひともこの規定を実際に非常に数多く活用していただくことによってさまざまな事案の解明につなげていただければというふうに思います。
 あと若干お聞きをしたかったこともあるわけでございますが、質疑時間が参りました。ここで終了させていただきます。
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河本三郎#28
○河本委員長 次に、横光克彦君。
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横光克彦#29
○横光委員 民主党の横光克彦でございます。質問をさせていただきます。
 まず、この法案とは直接関係はございませんが、しかし、関連としては大変大きな問題で関連しているわけでございますので、現在の警察のありようについてちょっとお尋ねをいたしたいと思います。
 まず、みずからの命を顧みず他人の命を救おうとして、宮本巡査部長、殉職後は二階級特進して警部になられたんですが、この方が殉職をされました。これは本当に、国民から見て大変勇気ある行動であり、大きな感動を広げた、警察に対する信頼というものを一挙に高めたと私は思っております。そういった宮本さんのような思いでほとんどの警察官は日夜勤務に励んでおられると思うんですね。
 しかし、その一方で、やはりこのところ警察の不祥事が多発いたしております。ことしになってからの分を紹介させていただきますけれども、ちょっと大臣には頭の痛い、耳の痛い事例を挙げますけれども、聞いてください。
 宮本さんのようにすばらしい行動をとる警察官がいる一方で、ことしの一月に富山県警で誤認逮捕がはっきりしましたね。三年間も無実の罪で服役していた。しかも、その判決の前には、うんかはい以外には言うなというような非常に強制的な自白を迫られた結果、とうとう自白してしまって、服役までした。後に真犯人が出た。三年間を奪われたわけですね。こういったことが富山で起きた。
 また、二月には、鹿児島地裁で、鹿児島県議選で被告となった十二人、この方たちが全員無罪を言い渡された。これもまた、警察では大変な自白を取り調べの段階で強制した。これもちょっと異常ですね。長時間に及んだきつい取り調べに耐え切れずに告白した人がほとんどだと。
 その中で、ちょっと、こんなことがあるのかというのは、こんな人間に育てた覚えはないなどとする父親ら親族の署名を捏造した上、それを足で踏ませて自白を迫ったという踏み字事件ですね。それも、その文章は勝手につくって、それを踏ませた、そこまでやってしまったんです。これは現在ですよ、全く。こういった鹿児島県警での強制的な自白誘導があった。
 そして、この三月には、佐賀の北方事件で三女性殺害も一審、二審無罪だと。この裁判長の判決内容で、決定的な客観証拠は皆無であり、この程度の情況証拠で被告を有罪とするのは刑事裁判の鉄則に照らしてできない、ここまで非常に厳しいことを言っておる。
 そして、きのうの報道では、山口県警で、何と取り調べ室で容疑者に暴行を与えて重傷を与えてしまった。こんなことが現在でも平気で行われておるんですね。
 片や、宮本さんのようにすばらしい方、こういったことがほとんど。しかし、一方で、こういった事例の不祥事が発生すれば、国民の警察に対する信頼というのがどうしても落ちていかざるを得ないんですね。やはり、このところ警察内への風当たりは強いわけでございます。批判は高まるばかりだと思うんですね。
 職業などに対する信頼意識という調査でも、残念ながら警察官は余り上位ではございません、医師や消防士等に比べたら。もっとも、もっと低いのは国会議員でございますが、これは、ほとんどの国会議員も一生懸命職務に専念してはいるんですが、やはり一部の国会議員の不祥事によって全体の国会議員の評価は物すごく下がっている。
 こういったことで、この問題を冒頭大臣に、今の警察の状況、ありようというものをどのように認識しているかということをまずお聞きしたいんですが、いかがでしょうか。
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