農林水産委員会

2007-05-08 参議院 全176発言

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会議録情報#0
平成十九年五月八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十六日
    辞任         補欠選任   
     保坂 三蔵君     岩永 浩美君
     松下 新平君     江田 五月君
 四月二十七日
    辞任         補欠選任   
     江田 五月君     松下 新平君
 五月七日
    辞任         補欠選任   
     小川 勝也君     平野 達男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         加治屋義人君
    理 事
                岩城 光英君
                常田 享詳君
                主濱  了君
                和田ひろ子君
    委 員
                岩永 浩美君
                国井 正幸君
                段本 幸男君
                野村 哲郎君
                三浦 一水君
                小川 敏夫君
                谷  博之君
            ツルネン マルテイ君
                平野 達男君
                松下 新平君
                福本 潤一君
                渡辺 孝男君
                紙  智子君
   国務大臣
       農林水産大臣   松岡 利勝君
   副大臣
       農林水産副大臣  国井 正幸君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       菅原 一秀君
       農林水産大臣政
       務官       永岡 桂子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木 朝雄君
   政府参考人
       内閣官房内閣参
       事官       今城 健晴君
       総務大臣官房審
       議官       椎川  忍君
       文部科学大臣官
       房審議官     布村 幸彦君
       文部科学大臣官
       房審議官     西阪  昇君
       厚生労働大臣官
       房審議官     白石 順一君
       厚生労働省医薬
       食品局食品安全
       部長       藤崎 清道君
       厚生労働省政策
       統括官      薄井 康紀君
       農林水産大臣官
       房技術総括審議
       官        染  英昭君
       農林水産大臣官
       房統計部長    長   清君
       農林水産省消費
       ・安全局長    町田 勝弘君
       農林水産省生産
       局長       山田 修路君
       農林水産省経営
       局長       高橋  博君
       農林水産省農村
       振興局長     中條 康朗君
       林野庁長官    辻  健治君
       国土交通大臣官
       房審議官     辻原 俊博君
       国土交通大臣官
       房審議官     安原 敬裕君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交
 流の促進に関する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
    ─────────────
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加治屋義人#1
○委員長(加治屋義人君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、保坂三蔵委員及び小川勝也委員が委員を辞任され、その補欠として岩永浩美委員及び平野達男委員が選任されました。
    ─────────────
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加治屋義人#2
○委員長(加治屋義人君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣参事官今城健晴君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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加治屋義人#3
○委員長(加治屋義人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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加治屋義人#4
○委員長(加治屋義人君) 農山漁村の活性化のための定住等及び地域間交流の促進に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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岩城光英#5
○岩城光英君 岩城光英です。
 我が国古来の伝統的な風習、文化、それから生活様式の多くが農山漁村から生まれていることは皆様御承知のとおりでありますし、それぞれの土地ならではの料理、いわゆる郷土料理や地酒がありますし、また季節ごとの行事やお祭り、さらには棚田や散居集落に代表されるような景観などはもう日本の原風景だと思っております。また、お互いに助け合って地域社会をつくっていくという結いの精神や和の精神、これらも日本の心のよりどころだと、こんなふうに考えているわけです。
 活性化というのは単なる人口減少対策でもあるいは企業誘致対策でもなく、あらゆる面において活力の衰えているこの農山漁村を元気にしようということで理解をしておりますけれども、時代の流れの中で農山漁村は後継者不足に悩み、また過疎化が進み、耕作地の放棄や山が荒れてしまうなどの現状を招いています。これらに対して劇的な処方せんはないものの、今からしっかりと手を付けなければならない重要な課題だと思っております。
 そういった観点から今回の法律案が提出されたと理解をしているものでありますけれども、まず大臣にお伺いいたしますが、今回のこの法律案を中心とした農山漁村活性化策での期待される効果についてどのようにお考えか、お伺いいたします。
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松岡利勝#6
○国務大臣(松岡利勝君) このたびこの法案を出させていただきました。そして、その結果この法案を制定していただきましたら、いろいろな施策を講じていく、その結果何を期待しているかと、こういうことでございます。
 一言で言いますと、地方の活力なくして国の活力なし、これは安倍総理の一大方針でございます。そのような意味で、やっぱり地方に活力が戻ってこなければならないし、また地方が生き生きと活性化をして元気になっていかなければならない、これが国全体の活力のもとであると、このように思っております。
 ところが、一方で今、先生も御指摘ございましたように、地方が人口減少等もございまして、いろんなまた要因が重なりましてなかなか活力が出ていない面がございます。したがいまして、そういった意味から、この法律を制定をしていただきまして、その結果といたしまして、特にいろんな条件を整備いたしまして、団塊の世代の皆様方がいよいよ二〇〇七年からは定年退職が始まる、こういったこともございますし、こういった方々のいろんな知識やいろんなお力、能力、こういったことがこの農村部においても大きく生かしていただくことができますように、受入れ、そういったことの条件整備も含めまして、本当に農山村がにぎわいを取り戻すような、定住も含め、都市との交流も含め、そしてまた地方の資源が生かされて、いろんな意味で活力が最大限に発揮できるような、そういう効果を期待をいたしているところでございまして、また他の所管の方も地域の活性化ということで幾つも法律も出されております。そういった法律との相乗効果も相まって地方全体の活力が大きく取り戻すことができるような、そのような効果を求めて期待をいたしているところでございます。
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岩城光英#7
○岩城光英君 ありがとうございました。
 これまでも農山漁村地域での定住並びに交流促進策として様々な施策が実施されてまいりました。例えば、平成元年には特定農地貸付け法、平成二年には市民農園整備促進法、平成六年には農山漁村滞在型余暇活動のための基盤整備促進に関する法律、平成十年には優良田園住宅促進法、平成十二年中山間地域等直接支払制度、そして平成十六年の立ち上がる農山漁村事業などなどがございます。
 中でも、優良田園住宅促進法に基づく支援、これは農水省と国土交通省によるものでありましたけれども、実際にその法律にのっとりまして基本方針を策定したのは全国の三十三市町村であり、具体的な建設計画を認定したのは十二市町村にとどまったと、このようにお伺いしているわけでありますが、これらも含めまして、いろんな施策を通じての反省というか改善点とか参考にすべき点、こういった一連の事業の評価についてはどうとらえていらっしゃるのでしょうか。そしてあわせて、このことを今回の法案にどのように生かされようとしているのか、お伺いいたします。
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永岡桂子#8
○大臣政務官(永岡桂子君) では、先生にお答えいたします。
 農山漁村での定住や交流を促進するためには従来よりもいろいろな施策を講じてきたものでございます。それぞれ効果があったものと思っております。
 この中でも、中山間地等の直接支払制度につきましては、地域の活力の維持向上に大きな役割を果たしているものと考えております。これは、地域が話合いをいたしまして、自らの取組によってその取組を決定いたしまして、これに対して支援を行う制度としたことによって、地域の関係者の共通認識が芽生えたことが成功の一因であると考えております。
 また、先生が今お話ございました優良田園住宅法、これにつきましては、制度の自治体への周知が結果として不十分であったことなどが理由によりまして活用が進んでいないために、その効果が十分に発揮されていない、そういう施策もあると承知しております。
 こうしたことを反映いたしまして、今回の法案におきましては、地域の特性に精通した地方自治体の創意工夫、これを地域の関係者の皆さんの意見として取り入れつつ活性化計画を作成いたしまして、これに対して支援をする仕組みとしたことでございます。地域での説明会の開催などによりまして十分な周知活動を実施していくこと、これによりまして地域の活性化が図られるように工夫をしながら取組を推進していくと、そういうことでございます。
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岩城光英#9
○岩城光英君 この定住あるいは交流促進策については様々なアンケート等がなされておりますけれども、どちらかといいますと、都市生活者に対して農山漁村での生活、これについてはどう思うかというような質問が多いように見受けられます。逆に言うと、農山漁村、受け入れる側の立場に対しての質問、アンケート、これは少ないように思うんです。農山漁村の活性化というとき最も考えなければならないのは、その地域に住んでいるその住民のことだと思います。伝統的な行事も、山や田んぼあるいは畑の景観も、その地域に住む住民がいてこそ継承され保全されるものです。そういう意味で大変難しい問題でありますけれども、外からの定住とか、それから二地域居住という施策の前に、まず地元の方々が自分自身が定住促進していくということを基本に考える必要があると思います。
 そういう意味では、地方に生活する地元住民自身が自分たちの地域の活性化に対してどういったことを望んでいるのか、そういったことについての把握はされているのかどうか、その辺をお伺いいたします。
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中條康朗#10
○政府参考人(中條康朗君) ただいまは、本施策につきまして、地元住民の要望についてもしっかり把握した上で具体策を講じるべきではないかという御指摘でございました。
 本法案に基づきまして都道府県又は市町村が活性化計画を作成します際には、地域の農業団体、それからNPO法人等の民間団体の意見を反映する仕組みを設けることとしているところでございますけれども、活性化計画の作成過程におきまして、地元住民を含め、地域で活性化に向けた関係者の意思統一が行われることが期待されるものというふうに考えております。
 このように、今回の新しい制度につきましては、地域が一体となって創意工夫をしつつ様々な対策を実施できるよう工夫しているものでございまして、法案成立後、法律施行までに地方公共団体等への説明会を全国で開催するなどしまして、新たな対策の趣旨の周知徹底を図っていく所存でおります。
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岩城光英#11
○岩城光英君 ありがとうございます。
 一律に農山漁村といいましても、それぞれ持つ歴史、伝統、それから風土、風習、そういったものが異なっております。ですから、地域の特性、個性をどう生かして活性化につなげるか、それが大事なことだと思うんですね。
 私が市長を務めておりました福島県のいわき市、四十数年前に十四の市町村、五市四町五村が合併して誕生いたしました。ですから、同じ一つの市、これは神奈川県の半分の面積になるんですけれども、いわき市だけで、同じ一つの市でも漁村もあれば農村もあれば、同じ農村といってもそれこそ中山間地域から非常にへんぴなところまで様々な側面を持っているんですけれども、私はこのいわきの展望というか活性化を考えました場合に、合併前の地区の単位でそれぞれ個性、特性を生かしながらその地域の発展を図っていく、活性化を図っていく、こういう施策を進めたつもりです。
 そのために一番大事なのは、自分たちの地域は自分たちでつくっていくというその地域の住民の方々の意識の啓蒙だと思うんですね。特に、若い人たちが自分たちの地域の将来をどう考えてどういうふうにしようとしていくか、それを行政がどうバックアップしていくか、そういう面で若いその地域のリーダーづくり、これが非常に大切だと思います。
 ですから、今回のこの法案を中心とした取組も、それぞれの地域のリーダーをつくっていく、そして自分たちの地域は自分たちがつくっていくんだという意識を持っていただく、そういうことも含めてこれから実施をしていただきたいと、こんなふうにお願いをさせていただきます。
 それから、市長のときにドイツとかフランスに私は行きまして、グリーンツーリズムとか体験学習、自然体験学習を学ぶために視察をしてまいりました。そんなことを生かして、海と山いわきまるごと大探検というんですが、小学生、中学生の親子を、都会の方々をいわきに招いて、海で釣りの体験とか魚のさばき方教室を開いたり、あるいは野菜の収穫とか田植えの経験をしてもらったり、いろいろとそういったことを施策として実施させていただきました。非常に効果が上がってきておりますし、いわき自体のPRにもつながっているんで、これからもこの事業を継続していただけるものと思っているんですが。
 ただ、いろいろと課題はあるんですよね。例えば、体験学習等を行える農場等の施設としましては、農業構造改善事業、これによりまして体験農園付きの宿泊施設、これはいわきにもありますけれども、全国にも数多くあろうと思います。こういった施設を有効的に活用していくことも極めて大事なことだと思うんですが、この辺について農水省として支援策を講じてこられたとか、そういったことがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
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中條康朗#12
○政府参考人(中條康朗君) お答えいたします。
 元気な地域づくり交付金等におきまして交流施設等を整備してきたところでございますけれども、農山漁村におきます体験学習等の推進に当たりましては、委員御指摘のように、このような既存の施設を有効に活用することが重要であろうというふうに考えております。
 また、施設整備後の社会経済情勢の変化等から当初計画どおりの利用状況となっていない施設につきましては、平成十六年度の私どもの経理課長通知によりまして、情勢の変化に応じた幅広い利活用が行われるような措置を講じてきたところでもございます。
 なお、農山漁村活性化プロジェクト支援交付金におきましても、廃校それから廃屋などの既存施設を有効に活用しまして、例えば滞在型の交流体験施設に改修することも可能としておりまして、地域の創意工夫によりまして、コストを抑えつつ、効果的、効率的に本交付金を活用していただきたいと、このように考えているところでございます。
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岩城光英#13
○岩城光英君 これからも積極的な支援策あるいは有効に使っていただく活用策を講じていただきたいと思っておりますが、こんな例もあるんですね。
 自然体験学習を小学生、中学生にさせる場合に、学校側としてはどうしても例えば海浜自然の家とか、文部科学省関連の施設を中心に使うと。せっかく農水省で造ったその体験農園等の付いている宿泊施設とかそういった施設を造っても学校側にPRされていないということも、あるいは使いにくいのかも分かりませんけれども、そういったこともありますので、この辺は文部科学省とよく連携を図りながら、あるいは働き掛けをしていただきながら取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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中條康朗#14
○政府参考人(中條康朗君) 委員御指摘のとおり、この施設を例に挙げましても、他省庁との関連は非常に重要でございます。特に農山漁村の活性化となりますと、これは農業施策だけでは賄えないところがございまして、関連省庁との連携を一層強めることとしておりますけれども、例えば私ども、各省庁の副大臣から成ります副大臣プロジェクトチーム等をつくっていただいておりまして、こういった場でも各省連携を取って対応させていただくということにしておりますので、あらゆる面で連携を図っていきたいと、このように考えております。
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岩城光英#15
○岩城光英君 それから、農林漁業の経験ゼロの団塊の世代、あるいは経験ゼロの若者、これは都会だけでなくて地方でももちろん多いわけでありますので、こういった意味では、都市と農村のその区別はないと認識をしております。
 また、いわきの例で大変恐縮でございますが、例えばいわき市で新規農業の就業希望者への農業体験として、市単独で農業研修生には月十万円、受入れ農家には月五万円の補助を出して農業実習の機会を与えているんです。しかし、研修期間が終わった後いきなり農業に従事する、これについては、その農地を借りる側、本人の方も不安ですし、また貸す側も非常に不安がある、実際経営ができるかとか、そういう不安ですね。そこで、農業経営を更に一年か二年、実習、研修が終わった後体験できる、自分が実際リスクを背負いながら農業に従事するんだという体験をさせることも必要だと、こんなふうに思っております。
 このためには、そういうシステムをつくっていかなければいけないんですが、例えば、市町村が遊休農地、こういったものを取得あるいは確保して、これを、そういった研修を終わって次に本格的に農業をやるまでのつなぎと言っては言葉が適切かどうか分かりませんけれども、一、二年の間貸すことができるような、そういう制度も考慮していく必要があろうと思っておりますけれども、いかがでしょうか。
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高橋博#16
○政府参考人(高橋博君) 御指摘の農業内外からチャレンジ精神を持ちました新規就農者を確保、育成するということは、農業の活性化のみならず地域の活性化にとっても非常に重要だというふうに認識しております。その際に、御指摘のございました市町村が主体となってこのような新規就農者に対して、研修から実際の就農までの間にどのような施策を講じるかという点でございます。
 農家、先進農家に研修をしていただくということは、これは各地で行っているわけでございますけれども、実際その後に市町村がどのような形でこの新規就農者に対して対応するかでございますけれども、今、現行制度におきましては、一つのやり方といたしましては、市町村が、都道府県知事の許可を得まして、公用、公共用といたしまして、研修農場あるいは研修牧場、そのような形で農地の権利を取得した上で、当該農地の上で新規就農者に研修を行うということは、これは農地法の中で認められております。
 さらに、一歩進めまして、市町村が、これは保有合理化事業を活用していただきまして、市町村、あるいは市町村公社、県公社等あるわけでございますけれども、この保有合理化法人が農家から農地を取得あるいは借り受けまして、これを新しい担い手あるいは新規就農者に貸し付け、拡大をする。これは一般の保有合理化事業でございますが、一部の、これは市町村が自らというのはまだないんでございますけれども、市町村公社あるいは県公社においては、このような農家から借りた土地を二年とかその程度の期間、新規就農者に対して研修としてまず供与していく、その後、その土地をその研修者に対して貸付けをしていく。これは保有合理化事業の研修事業と、それから売買あるいは貸付事業と組み合わせた仕組みがございます。このようなことをやっております実は地域もございますので、こういったことを積極的に活用していきたいと思っております。
 ただ、その際、平成十七年度まではこういう市町村が行います実践農場等の運営等については強い農業づくり交付金の中で私ども措置をさせていただいたんでございますけれども、三位一体改革の中で、十八年度以降、これは税源移譲の対象という形になっておりまして、十八年度以降は市町村の自主性の中で取り組んでいただくということになっておりますけれども、一応仕組みとしてはそういう形を活用している地域もございますので、市町村自らではないんですが、是非とも市町村もできますので御検討いただければと思います。
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岩城光英#17
○岩城光英君 更に工夫重ねながら、より充実した施策を展開していただきたいと思っておりますので、まだ市町村に周知徹底されていない部分もあろうかと思いますので、その辺もよろしくお願いしたいと思います。
 それでは次に、農山漁村活性化プロジェクト支援交付金について何点かお伺いします。
 この交付金は、市町村から国に対する直接的な申請であり、また認可されれば国からストレートに市町村へ交付金が渡されるということで、これまでになかった画期的なことであると、こんなふうに考えております。従来は、国と市町村の間に都道府県が入っておりまして、その申請事務の指導、時には申請に対してブレーキを掛けたり、私ども市町村の立場から当時の言わせていただきますと有り難迷惑なところがあったりおせっかいなところがあったり、そういったことがあったわけでありますけれども、今まではそういった形で都道府県が中間的な役割を果たしてきた側面があります。今後、こういった直接的な申請と、それからストレートな交付金が国から市町村に渡されるということになりますと、今まではやりたくてもできなかった道が市町村にとっては開けてくる、意欲のある市町村にとりましては非常に期待するものが大きいと思うんであります。
 ただ、反面、これまで以上にそういった申請が直接国に上がってきますと、国の事務作業が煩雑になってしまうということもこれは予想されるわけでありますが、この交付金の検討過程でそういった点はどのように検討されてきたのか、あるいはほかにも課題等があったのかどうか、お伺いいたします。
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中條康朗#18
○政府参考人(中條康朗君) ただいま国におけます本法案に係ります事務処理の体制等の課題についての御質問でございました。
 委員御指摘のとおり、現行の交付金の仕組みでは、市町村から都道府県に申請を提出していただきまして、県として取りまとめた上で国に申請する形を取っておるものでございます。今般、農山漁村の振興のための施策に係る市町村の役割の重要性にかんがみまして、都道府県だけでなく市町村からも国に直接申請することを可能としたところでございまして、地域の実情に応じて適宜活用していただきたいというふうに考えております。
 いずれにしましても、国としましては、新交付金の申請に対しまして、関連しますところは今回の場合、私どもだけではなくて林野庁それから水産庁と広がりますので、こういった関係と密接な連携を図りながら、しかしながら窓口は一本化しまして、この一本化した窓口によりまして円滑な事務処理を行うと、こういう体制で、万全の体制として臨みたいというふうに考えております。
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岩城光英#19
○岩城光英君 この交付金、今回三百四十一億円ですが、これは今までの元気な地域づくり交付金等を組み替えることによって拠出されたものだと理解しておりますが、この元気な地域づくり交付金、これは従来の補助金から交付金化されたことによりまして地方自治体にとってどのようなメリットがあったのか、またそのことが今回のこの交付金にどのように生かされているのか、お伺いいたします。
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永岡桂子#20
○大臣政務官(永岡桂子君) お答えいたします。
 元気な地域づくり交付金、これは平成十七年度の補助金改革のときでございますね、百七十五の補助金事業が統合、そして創設された七つのうちの一つの交付金でございます。これは入口重視から出口重視へとなりました。この間の事業種類間のですとか地域、地区間の分配ですね、地方の裁量にゆだねるなどの特徴がございまして、地域にとっては使いやすく、また地域の自主性や裁量性が発揮できるような仕組みとなっておりました。
 また、今回の新交付金につきましては、更に地方分権改革の趣旨を徹底いたしまして、農、水、林、この三つの事業が一つの計画で一体的で、またかつ弾力的に実施できるということ、市町村への直接補助金が可能となったことで市町村の主体性が生かされるなどの、これまで以上に地域にとって使い勝手の良い交付金とすることとなっております。
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岩城光英#21
○岩城光英君 それでは最後に、国井副大臣にお伺いしたいと思いますけれども、地域活性化というのはあらゆる分野での取組がこれは必要だと思います。そういう意味で、今回この法案を含め九つの関係法案が提出されております。国を挙げて地域の活性化策、これに取り組んでおるその姿勢は大変評価するところであります。
 ただ、大事なのは、それぞれの関係省庁との調整、連携の強化、これが極めて大事な点だと思いますけれども、この点についてはどのように取り組もうとされていらっしゃるのか、お伺いいたします。
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国井正幸#22
○副大臣(国井正幸君) 今先生御指摘のように、総合的に連携することは極めて重要なことだというふうに思っています。
 今回の法律案は、農山村の居住者をいかに増やして地域経済活性化するかということでございますが、これまでも地域の強みを生かして、あるいは特徴を生かした地域産業活性化法による地域産業の活性化という取組もやってきたところでございますし、あわせて、交通インフラの整備等も含めて、広域的地域活性化のための基盤整備に関する法律案による広域的な基盤の整備ということもこれまた必要でありまして、今次国会に提出されているわけでございます。
 あわせて、内閣官房副長官と私も含めてでございますが、副大臣会議に関係府省、八府省になるわけでございますが、ここで副大臣会議も持っておりまして、それぞれの障害等についてはできるだけ取り除いて、各府省の縦割りの弊害をなくして何とかやっぱりこの目的に沿った円滑な実施ができないか、そして相乗的な効果が期待できないかと、こういうふうなことで鋭意副大臣会議等も行っておりまして、既に今年度においても二回開催をさせていただいているわけでございます。
 今後とも、先生御指摘の趣旨に従って、関係府省一体となってより効果の多い施策の実現に向けて努力を重ねたいと、このように思っております。
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岩城光英#23
○岩城光英君 終わります。
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段本幸男#24
○段本幸男君 自由民主党の段本幸男でございます。岩城委員に引き続いて質問させていただきたいと思います。ただ、内容が若干重複する部分出てくるかもしれませんが、あらかじめ御容赦願いたいと思います。
 まず最初に、連休も終わりました。そして、連休中のいろいろニュースを見ていると、東京の東京ミッドタウンでこれだけの人が集まった、いや、新しくできた新丸ビルで何十万人が行列つくった、こんなふうなニュースが載っていました。こういうふうなニュースを見るにつけ、いや、農村が都市に比べて非常に魅力を失っているのかな、非常に私自身は心配しているところです。
 それもそのはずで、私が全国回っていると、やっぱりそれぞれの農家が今一番展望を失っている、そんなこの六年間で感じがしております。ある農家なんかは、いや真っ暗やみの中で、その目指すべき方向の光すら見えないんだと言うんですね。せめてどこを目指せばいいのか光を見せてほしい、特に稲作農家なんかはそういう強い調子で物を言います。
 是非、こういうものを見ていると、やはり農山漁村の活性化はもちろん必要なんですが、その根本は農業が、農家が元気になること、これがなきゃいかぬと思うんですね。農林省そのものはこういう農業に対してどんなビジョンをお持ちなのか、今、農政大改革の年と言われていますが、どういう方向で引っ張っていかれようとしているのか、是非、大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
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松岡利勝#25
○国務大臣(松岡利勝君) 今、段本先生から御指摘がございました、農村、農家はどのような方向を目指して、我々は政策としてそれを進めていくのかと、こういうことでございます。
 今、もう本当に端的に申し上げますと、全国的にも人口が減っていく、その中で農村部は特に人口の減少が大きいであろうと、加えて、その中で高齢化がまた一段と進んでいる、全体や都市部に比べまして一段と進んでいる、そういう中で活力が失われていく、そして、このままで、今おっしゃいましたように、光が見えない、どうなんだろうと、こういうことでございます。
 そこで、我々としては、結論から申し上げますと、そういう農村の現状を打破しまして、そしてやっぱり活力に満ちた社会をつくっていく、そういう観点から、地方の活力なくして国の活力なし、こういう基本理念で安倍内閣、安倍総理、この農村に対して取り組んでいるわけでございますが。
 私も、先般、アメリカでエタノールの生産の現地を見てまいりました。これはやっぱり本当にすごい大きな流れだなと。ブラジルでも見てきましたが、やっぱり世界全体の大きなこれは流れだなと。見ましたところはウィスコンシン州、中西部ですが、もう正にエタノール生産をやっておりまして、二〇〇二年からやって二〇〇七年ですからもう五年やっている。千三百軒の農家が出資をして、正に農家経営なんですね。どうですかねと言ったら、その経営を任されている人が言うわけですが、原料のトウモロコシも五年前に比べて倍になりました、売上げも倍ちょっとになりました。じゃ、出資に対しての配当どうなっていますかと。まあ千ドルに対して去年の配当が二千二百ドルですと。こういう話でありまして、ですから、これはもう、また一面にはそれはえさとの競合、食料との競合ということも出てくるかもしれませんが、やはり大きな方向としてそういうふうに、正に農家から見ますとこれはもう大変な大きな方向があると、意欲に満ちている、活力に満ちていると、やっぱりそういうこと言えるんだろうと思います。
 そういう点が、私どももこのバイオマスの生産の加速化ということをこれはもうずっとそれは言ってきましたし、間違ってない方向だということで、これは地球温暖化の問題やエネルギー問題、いろんな問題に対処しながら、農村において所得の場、雇用の場、この拡大につながっていく。日本の条件、事情の中で、しっかりとやっぱりそういった方向を目指していく。
 それから、やはりよそのものが、外国のものが入ってくる一方で、攻められる一方で閉塞感がある、こういう中にあって、やっぱり外に向かってどんどん展開をしていく、はばたいていくと、こういったことも、日本の農産物というものがやっぱりすばらしい、そういったことを生かしながら、最大限にそのことを生かしながら取り組んでいく。
 あわせて、私は、この都会の人たちや、またもうその都会で仕事が終わった人たちが、定住なりまた農村にゆとりや安らぎを求めてお見えになる、こういった受皿をつくって、にぎわいを取り戻す。正に農村に多くの人たちに、住むことも含め、交流も含めて来ていただく、こういったことによって大きな大きな今までにない一つの方向がこれは示されていくんではないか。こういったことを目指して作ってお願いを申し上げているのが今のこの農山漁村活性化法案でございますが、もちろんこれはこれとしながら、先ほど申し上げましたような大きな大きな、農村が農家が、ああこっちの方向で夢持って頑張っていこう、こういったことができるような、そういった方向をしっかりと定めていきたいと思っています。
 アメリカの農業法も、今まだ結論がどのようなものが出てくるか注視をして見ておりますけれども、やはり大きな新たな時代に対応した生産というものを位置付けながら農家に対するインセンティブを与えていく、こういったことをやっておりますので、我々も相手を見ることだけでなく、自分たちも、日本としても独自の更なる農家を元気付ける、そういうインセンティブというのは何なのか、こういったこともしっかりやっていきたいと思いますし、特に先生方全国をお回りになりながらいろんなことを実感をしてきておられると思いますので、そういった観点からの御指導もいただければと思っております。
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段本幸男#26
○段本幸男君 私も、大臣おっしゃった環境と農業の調和とか、非常に重要な、これから二十一世紀の地域にとって農業にとって重要なことがある、同感の思いです。是非頑張っていただきたいというふうに思います。
 しかし、今回出された農山漁村地域活性化法について、その提出の経過なんか見ていると、総理が美しい日本をつくるとおっしゃったものだから急遽農林省でもやらないかぬといって慌てて作ったような感じも全くしないわけではない。中身見ていても、議員立法のように、国が基本方針定めて、そして、まあ交付金はありますけれども、県、市町村が基本計画作って、それをうまくやっていくというだけで、具体的内容が非常に乏しいような感じがするんですね。
 交付金の法律的な担保だけで本当に地域活性化が図れるのか、その辺の農林省の考え方、そして具体策を本当に、必ずしも法律で全部示すことがいいことじゃないと思うんですね。これからむしろ勝負になっていって、どう指導していこうとされるのか、具体策をどう進められようとするのか、その辺についてのお考えもお聞かせ願えればと思います。
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国井正幸#27
○副大臣(国井正幸君) 今先生、具体策が幾らか乏しいんじゃないかと、こういうふうな御指摘でありますが、そういうふうにならないように、私どもも是非この交付金を有効に使って、交付金がすべてということにはなりませんが、やる気のある地域というものをいかに伸ばしていくかと、こういうふうなことで、特に具体的には生産基盤及び施設の整備、あるいは生活環境の整備あるいは地域間交流促進施設の整備等、自治体等が行うあるいは農業者も共同等で行う部分については是非交付金でもって支援をしていきたいと、このように思っておるところでございます。
 また、地域資源として、これは直接この法案ではありませんが、御案内のとおり、農地・水・環境保全の取組等もありますし、あるいは今関係府省挙げて、先ほど大臣の答弁にもありましたが、バイオマス資源等の利用を含めて地域の持てるものをやはりしっかり出してもらって、その地域の活性化に併せて努力を更に重ねたいと、このように思っている次第でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
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段本幸男#28
○段本幸男君 私は、そのかぎは、実は今読売新聞が二十一世紀日本をどういうふうに持っていくかというのでコラム記事を掲載しております。その中にずっと終始一貫して流れているのが、やっぱり周囲と助け合うことが大切な社会というのがずっと一貫して流れているように感じているんですね。それは恐らく、市場原理中心でずっとしばらく来たそのひずみを感じ取ってマスコミ辺りが、やっぱりそういうもう少し核家族化した中でも助け合うようなものを持っていかないかぬ。これは恐らく農耕民族が本来持っていた、そういう良さであったんではないかと思います。残念ながら都会では、マンションで隣に住んでいる人も知らないというようなコミュニティーでつくれないものがある。農村には私は持っていてまだまだそういうものが残っていると、こんなふうに思うんですね。やはり農林省が、もちろん見掛けの経済的な面も必要なんでしょうけれども、生活文化というんですかね、そういうものをうまく支援していく、そのことが農村活性化につながるんではないか。ひいては日本再生につながると読売新聞は見ているんではないか、私はそういうふうに思うんですけれども、この法律でそういった農村文化みたいなものがどういうふうな気持ちで組み込まれて入れられているのか、その辺のお考えをできたらお示し願いたいと思います。
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国井正幸#29
○副大臣(国井正幸君) 確かに先生御指摘のように、農村には助け合う文化が薄れてきたとはいえまだまだ残っているというふうに思います。
 そういう意味で、先ほども申し上げましたが、農地・水・環境保全対策ですね、これなどは農業者はもちろんのことでありますが、非農家も含めてその地域に居住している皆さんが力を合わせて自分たちの美しい環境をしっかり守っていこうと、お互い助け合ってやっていこうと、こういうふうなことだというふうに思っております。
 やはりこれから自分たちの地域は自分たちで守るんだと、お互いがその地域の共同の住人として、ともにやっぱり助け合っていくことが必要だというふうに思っていますので、農林水産省としてもその助け合う心、ともに支え合う地域づくり、これに向けて最大の支援をしていきたいと、このように思っておるところでございます。
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