財務金融委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
平成十九年十一月二日(金曜日)
午前九時二十二分開議
出席委員
委員長 原田 義昭君
理事 大野 功統君 理事 奥野 信亮君
理事 後藤田正純君 理事 田中 和徳君
理事 野田 聖子君 理事 中川 正春君
理事 松野 頼久君 理事 石井 啓一君
石原 宏高君 小川 友一君
越智 隆雄君 木原 稔君
佐藤ゆかり君 鈴木 馨祐君
関 芳弘君 谷本 龍哉君
とかしきなおみ君 土井 真樹君
中根 一幸君 萩山 教嚴君
林田 彪君 原田 憲治君
広津 素子君 松本 洋平君
宮下 一郎君 盛山 正仁君
山本 有二君 池田 元久君
小沢 鋭仁君 階 猛君
下条 みつ君 鈴木 克昌君
津村 啓介君 古本伸一郎君
大口 善徳君 佐々木憲昭君
野呂田芳成君 中村喜四郎君
…………………………………
国務大臣
(金融担当) 渡辺 喜美君
内閣府副大臣 山本 明彦君
財務副大臣 遠藤 乙彦君
財務副大臣 森山 裕君
財務大臣政務官 宮下 一郎君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 梅溪 健児君
政府参考人
(内閣府政策統括官) 齋藤 潤君
政府参考人
(金融庁監督局長) 西原 政雄君
政府参考人
(財務省大臣官房審議官) 川北 力君
政府参考人
(財務省大臣官房審議官) 古谷 一之君
政府参考人
(財務省主計局次長) 香川 俊介君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 菊川 滋君
参考人
(日本銀行総裁) 福井 俊彦君
参考人
(日本銀行副総裁) 岩田 一政君
参考人
(日本銀行理事) 稲葉 延雄君
参考人
(日本銀行理事) 山口 広秀君
参考人
(日本銀行理事) 水野 創君
財務金融委員会専門員 首藤 忠則君
—————————————
委員の異動
十一月二日
辞任 補欠選任
平岡 秀夫君 津村 啓介君
同日
辞任 補欠選任
津村 啓介君 平岡 秀夫君
—————————————
十月二十九日
中小自営業の家族従業者等のための所得税法の改正等に関する請願(市村浩一郎君紹介)(第一七三号)
同(寺田学君紹介)(第一七四号)
同(菅野哲雄君紹介)(第二〇〇号)
同(古賀一成君紹介)(第二〇一号)
同(辻元清美君紹介)(第二〇二号)
同(照屋寛徳君紹介)(第二〇三号)
同(菊田真紀子君紹介)(第二一五号)
同(穀田恵二君紹介)(第二一六号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第二一七号)
同(志位和夫君紹介)(第二一八号)
同(重野安正君紹介)(第二一九号)
同(田島一成君紹介)(第二二〇号)
同(松本龍君紹介)(第二二一号)
同(森本哲生君紹介)(第二二二号)
同(穀田恵二君紹介)(第二四五号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第二四六号)
同(志位和夫君紹介)(第二四七号)
同(金田誠一君紹介)(第二七七号)
同(川内博史君紹介)(第二七八号)
同(田名部匡代君紹介)(第二七九号)
同(小川淳也君紹介)(第三〇五号)
同(下条みつ君紹介)(第三〇六号)
消費税率の引き上げ・大衆増税反対に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一九一号)
同(石井郁子君紹介)(第一九二号)
同(笠井亮君紹介)(第一九三号)
同(穀田恵二君紹介)(第一九四号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第一九五号)
同(志位和夫君紹介)(第一九六号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一九七号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第一九八号)
同(吉井英勝君紹介)(第一九九号)
同(仙谷由人君紹介)(第三〇一号)
保険業法の適用除外に関する請願(園田康博君紹介)(第三〇二号)
同(高木義明君紹介)(第三〇三号)
同(滝実君紹介)(第三〇四号)
十一月二日
保険業法の適用除外に関する請願(松本剛明君紹介)(第三二一号)
同(志位和夫君紹介)(第三九〇号)
同(太田和美君紹介)(第四一七号)
同(古本伸一郎君紹介)(第四四二号)
中小自営業の家族従業者等のための所得税法の改正等に関する請願(中川正春君紹介)(第三二二号)
同(黄川田徹君紹介)(第三四八号)
同(北神圭朗君紹介)(第三五七号)
同(高井美穂君紹介)(第三七〇号)
同(保坂展人君紹介)(第三七一号)
同(吉井英勝君紹介)(第三九二号)
同(太田和美君紹介)(第四一八号)
同(楠田大蔵君紹介)(第四一九号)
同(佐々木隆博君紹介)(第四四三号)
同(土肥隆一君紹介)(第四四四号)
同(松木謙公君紹介)(第四四五号)
同(小宮山洋子君紹介)(第四六三号)
同(篠原孝君紹介)(第四六四号)
同(仲野博子君紹介)(第四六五号)
同(横光克彦君紹介)(第四六六号)
株式公開会社の株式に関して会社法第四百六十九条等(反対株主の株式買取請求)に基づき売却する場合の課税方法に関する請願(松本洋平君紹介)(第三八八号)
同(亀井久興君紹介)(第四四六号)
同(古本伸一郎君紹介)(第四四七号)
自主共済の健全な発展と運営に関する請願(志位和夫君紹介)(第三八九号)
同(太田和美君紹介)(第四二〇号)
消費税の大増税反対に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第三九一号)
保険業法の適用除外を求めることに関する請願(古本伸一郎君紹介)(第四四〇号)
保険業法の見直しを求めることに関する請願(松木謙公君紹介)(第四四一号)
同(横山北斗君紹介)(第四六一号)
消費税増税反対、住民税をもとに戻すことに関する請願(横山北斗君紹介)(第四六二号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
金融に関する件(通貨及び金融の調節に関する報告書並びに破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時二十二分開議
出席委員
委員長 原田 義昭君
理事 大野 功統君 理事 奥野 信亮君
理事 後藤田正純君 理事 田中 和徳君
理事 野田 聖子君 理事 中川 正春君
理事 松野 頼久君 理事 石井 啓一君
石原 宏高君 小川 友一君
越智 隆雄君 木原 稔君
佐藤ゆかり君 鈴木 馨祐君
関 芳弘君 谷本 龍哉君
とかしきなおみ君 土井 真樹君
中根 一幸君 萩山 教嚴君
林田 彪君 原田 憲治君
広津 素子君 松本 洋平君
宮下 一郎君 盛山 正仁君
山本 有二君 池田 元久君
小沢 鋭仁君 階 猛君
下条 みつ君 鈴木 克昌君
津村 啓介君 古本伸一郎君
大口 善徳君 佐々木憲昭君
野呂田芳成君 中村喜四郎君
…………………………………
国務大臣
(金融担当) 渡辺 喜美君
内閣府副大臣 山本 明彦君
財務副大臣 遠藤 乙彦君
財務副大臣 森山 裕君
財務大臣政務官 宮下 一郎君
政府参考人
(内閣府大臣官房審議官) 梅溪 健児君
政府参考人
(内閣府政策統括官) 齋藤 潤君
政府参考人
(金融庁監督局長) 西原 政雄君
政府参考人
(財務省大臣官房審議官) 川北 力君
政府参考人
(財務省大臣官房審議官) 古谷 一之君
政府参考人
(財務省主計局次長) 香川 俊介君
政府参考人
(国土交通省大臣官房審議官) 菊川 滋君
参考人
(日本銀行総裁) 福井 俊彦君
参考人
(日本銀行副総裁) 岩田 一政君
参考人
(日本銀行理事) 稲葉 延雄君
参考人
(日本銀行理事) 山口 広秀君
参考人
(日本銀行理事) 水野 創君
財務金融委員会専門員 首藤 忠則君
—————————————
委員の異動
十一月二日
辞任 補欠選任
平岡 秀夫君 津村 啓介君
同日
辞任 補欠選任
津村 啓介君 平岡 秀夫君
—————————————
十月二十九日
中小自営業の家族従業者等のための所得税法の改正等に関する請願(市村浩一郎君紹介)(第一七三号)
同(寺田学君紹介)(第一七四号)
同(菅野哲雄君紹介)(第二〇〇号)
同(古賀一成君紹介)(第二〇一号)
同(辻元清美君紹介)(第二〇二号)
同(照屋寛徳君紹介)(第二〇三号)
同(菊田真紀子君紹介)(第二一五号)
同(穀田恵二君紹介)(第二一六号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第二一七号)
同(志位和夫君紹介)(第二一八号)
同(重野安正君紹介)(第二一九号)
同(田島一成君紹介)(第二二〇号)
同(松本龍君紹介)(第二二一号)
同(森本哲生君紹介)(第二二二号)
同(穀田恵二君紹介)(第二四五号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第二四六号)
同(志位和夫君紹介)(第二四七号)
同(金田誠一君紹介)(第二七七号)
同(川内博史君紹介)(第二七八号)
同(田名部匡代君紹介)(第二七九号)
同(小川淳也君紹介)(第三〇五号)
同(下条みつ君紹介)(第三〇六号)
消費税率の引き上げ・大衆増税反対に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一九一号)
同(石井郁子君紹介)(第一九二号)
同(笠井亮君紹介)(第一九三号)
同(穀田恵二君紹介)(第一九四号)
同(佐々木憲昭君紹介)(第一九五号)
同(志位和夫君紹介)(第一九六号)
同(塩川鉄也君紹介)(第一九七号)
同(高橋千鶴子君紹介)(第一九八号)
同(吉井英勝君紹介)(第一九九号)
同(仙谷由人君紹介)(第三〇一号)
保険業法の適用除外に関する請願(園田康博君紹介)(第三〇二号)
同(高木義明君紹介)(第三〇三号)
同(滝実君紹介)(第三〇四号)
十一月二日
保険業法の適用除外に関する請願(松本剛明君紹介)(第三二一号)
同(志位和夫君紹介)(第三九〇号)
同(太田和美君紹介)(第四一七号)
同(古本伸一郎君紹介)(第四四二号)
中小自営業の家族従業者等のための所得税法の改正等に関する請願(中川正春君紹介)(第三二二号)
同(黄川田徹君紹介)(第三四八号)
同(北神圭朗君紹介)(第三五七号)
同(高井美穂君紹介)(第三七〇号)
同(保坂展人君紹介)(第三七一号)
同(吉井英勝君紹介)(第三九二号)
同(太田和美君紹介)(第四一八号)
同(楠田大蔵君紹介)(第四一九号)
同(佐々木隆博君紹介)(第四四三号)
同(土肥隆一君紹介)(第四四四号)
同(松木謙公君紹介)(第四四五号)
同(小宮山洋子君紹介)(第四六三号)
同(篠原孝君紹介)(第四六四号)
同(仲野博子君紹介)(第四六五号)
同(横光克彦君紹介)(第四六六号)
株式公開会社の株式に関して会社法第四百六十九条等(反対株主の株式買取請求)に基づき売却する場合の課税方法に関する請願(松本洋平君紹介)(第三八八号)
同(亀井久興君紹介)(第四四六号)
同(古本伸一郎君紹介)(第四四七号)
自主共済の健全な発展と運営に関する請願(志位和夫君紹介)(第三八九号)
同(太田和美君紹介)(第四二〇号)
消費税の大増税反対に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第三九一号)
保険業法の適用除外を求めることに関する請願(古本伸一郎君紹介)(第四四〇号)
保険業法の見直しを求めることに関する請願(松木謙公君紹介)(第四四一号)
同(横山北斗君紹介)(第四六一号)
消費税増税反対、住民税をもとに戻すことに関する請願(横山北斗君紹介)(第四六二号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
金融に関する件(通貨及び金融の調節に関する報告書並びに破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告)
————◇—————
原
遠
遠藤乙彦#2
○遠藤副大臣 皆様おはようございます。このたび、財務副大臣を拝命いたしました遠藤乙彦でございます。
先週、ワシントンで行われました世銀・IMFの年次総会に出席をいたし、日本国代表として総務演説を行ってまいりました関係でごあいさつがおくれました。大変失礼をいたしました。
財務副大臣の重責を果たすべく、大臣の御指示をいただき、また森山副大臣ともども職務に全力を尽くしてまいる所存でございます。
原田委員長初め委員皆様の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
ありがとうございます。拍手
————◇—————
この発言だけを見る →先週、ワシントンで行われました世銀・IMFの年次総会に出席をいたし、日本国代表として総務演説を行ってまいりました関係でごあいさつがおくれました。大変失礼をいたしました。
財務副大臣の重責を果たすべく、大臣の御指示をいただき、また森山副大臣ともども職務に全力を尽くしてまいる所存でございます。
原田委員長初め委員皆様の御指導、御鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
ありがとうございます。拍手
————◇—————
原
原田義昭#3
○原田委員長 金融に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁福井俊彦君、副総裁岩田一政君、理事稲葉延雄君、理事山口広秀君、理事水野創君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官梅溪健児君、政策統括官齋藤潤君、金融庁監督局長西原政雄君、財務省大臣官房審議官川北力君、大臣官房審議官古谷一之君、主計局次長香川俊介君、国土交通省大臣官房審議官菊川滋君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁福井俊彦君、副総裁岩田一政君、理事稲葉延雄君、理事山口広秀君、理事水野創君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣府大臣官房審議官梅溪健児君、政策統括官齋藤潤君、金融庁監督局長西原政雄君、財務省大臣官房審議官川北力君、大臣官房審議官古谷一之君、主計局次長香川俊介君、国土交通省大臣官房審議官菊川滋君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
原
原
原田義昭#5
○原田委員長 去る六月八日、日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づき、国会に提出されました通貨及び金融の調節に関する報告書につきまして、概要の説明を求めます。日本銀行総裁福井俊彦君。
この発言だけを見る →福
福井俊彦#6
○福井参考人 おはようございます。日本銀行の福井でございます。
ただいま委員長から御指摘がありましたとおり、日本銀行は、本年六月、平成十八年度下期の通貨及び金融の調節に関する報告書を国会に提出させていただきました。本日、日本銀行の金融政策運営に関しまして詳しく御報告申し上げる機会をちょうだいし、大変ありがたく、厚く御礼を申し上げます。
最初に、最近の経済金融情勢について御説明を申し上げます。
我が国の景気は、緩やかに拡大をしております。
この点をやや詳しく申し上げますと、まず、輸出は、海外経済の拡大を背景といたしまして、増加を続けております。また、企業収益が高水準で推移する中、設備投資も引き続き増加基調にございます。こうした企業部門の好調の影響は、家計部門にも緩やかに波及をいたしております。一人当たり名目賃金はやや弱目の動きとなっておりますが、雇用者数の増加が続く中で、雇用者所得は緩やかに増加しております。また、株式配当の増加などさまざまなルートによる波及も続く中で、個人消費は底がたく推移しております。このように内外需要が増加する中で、生産は増加基調を続けております。
先行きにつきましても、生産、所得、支出の好循環メカニズムが維持されるもとで、景気は息の長い拡大を続けていく可能性が高いと考えられるところでございます。ただし、米国のサブプライム住宅ローン問題に端を発して、国際金融資本市場において不安定な状況が続いておりますほか、米国経済の下振れリスクなど、世界経済についての不確実性がございます。今のところ、米国以外の地域の高成長によりまして世界経済全体としては拡大を続ける可能性が高いと思われますが、国際金融資本市場や世界経済の動きについては、引き続き注視していく必要があると考えられるところでございます。
物価の面では、国内企業物価は、国際商品市況高などを背景に、三カ月前比で見て上昇しております。消費者物価指数、生鮮食品を除くベースの指数は、その前年比はゼロ近傍で推移しておりますが、より長い目で見ますと、経済全体の需給ギャップが需要超過方向で推移していく中、プラス基調を続けていくと予想されます。
金融面では、企業金融をめぐる環境は引き続き緩和的な状態にございます。CPや社債といった資本市場を通じた資金調達環境は良好な状況にございますほか、民間銀行は緩和的な貸し出し姿勢を続けております。こうしたもとで、民間銀行貸し出しは緩やかに増加しておりまして、CP、社債の発行残高につきましても前年を上回って推移している状況にございます。
次に、金融政策運営について申し述べさせていただきます。
日本銀行は、これまで、金融環境は極めて緩和的であり、日本経済が物価安定のもとでの持続的成長軌道をたどるのであれば、金利水準は引き上げていく方向にある、引き上げのペースについては、予断を持つことなく、経済、物価情勢の改善の度合いに応じて決定する、こういう考え方で金融政策を運営してまいりました。実際の運営におきましては、物価上昇圧力が弱い中で余裕を持って行うことができてきております。すなわち、経済、物価の見通しのパスやその蓋然性、上下両方向のリスクなどを十分に点検しながら、ゆっくりと政策金利の変更を行ってまいりました。
今後の金融政策運営におきましても、こうした基本的な考え方を維持する方針でございます。まず、我が国経済が物価安定のもとでの持続的な成長軌道をたどる蓋然性が高いことをよく確認し、さらに上下両方向のリスク要因を点検しながら、経済、物価情勢の改善の度合いに応じたペースで徐々に金利水準の調整を行うことになる、そういうふうに考えております。日本銀行といたしましては、経済、物価情勢や内外の金融市場の状況などを丹念に点検し、金融政策を適切に運営することを通じまして、物価安定のもとでの持続的成長の実現に貢献してまいる所存でございます。
また、金融政策に直接該当する事柄ではございませんが、日本銀行は、平成十四年から平成十六年までの間、銀行による保有株式の価格変動リスク削減努力を促す観点から、銀行保有株式を買い入れました。本件株式の簿価は、九月末時点で約一兆六千億円となっておりまして、これを予定どおり、本年十月から市場での売却処分を開始することといたしました。処分に当たりましては、日本銀行の損失発生を極力回避するとともに、処分時期の分散に配慮することなどによりまして、株式市場に与える影響を極力回避することとしております。
一昨日でございますが、日本銀行は、経済・物価情勢の展望、いわゆる展望レポートの最新版を決定、公表したところでございますが、その中でも、ただいま申し上げましたとおりの経済、物価情勢に関する判断や金融政策運営の基本的な考え方をお示しいたしました。そのことをつけ加えまして、私からの冒頭の御説明とさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →ただいま委員長から御指摘がありましたとおり、日本銀行は、本年六月、平成十八年度下期の通貨及び金融の調節に関する報告書を国会に提出させていただきました。本日、日本銀行の金融政策運営に関しまして詳しく御報告申し上げる機会をちょうだいし、大変ありがたく、厚く御礼を申し上げます。
最初に、最近の経済金融情勢について御説明を申し上げます。
我が国の景気は、緩やかに拡大をしております。
この点をやや詳しく申し上げますと、まず、輸出は、海外経済の拡大を背景といたしまして、増加を続けております。また、企業収益が高水準で推移する中、設備投資も引き続き増加基調にございます。こうした企業部門の好調の影響は、家計部門にも緩やかに波及をいたしております。一人当たり名目賃金はやや弱目の動きとなっておりますが、雇用者数の増加が続く中で、雇用者所得は緩やかに増加しております。また、株式配当の増加などさまざまなルートによる波及も続く中で、個人消費は底がたく推移しております。このように内外需要が増加する中で、生産は増加基調を続けております。
先行きにつきましても、生産、所得、支出の好循環メカニズムが維持されるもとで、景気は息の長い拡大を続けていく可能性が高いと考えられるところでございます。ただし、米国のサブプライム住宅ローン問題に端を発して、国際金融資本市場において不安定な状況が続いておりますほか、米国経済の下振れリスクなど、世界経済についての不確実性がございます。今のところ、米国以外の地域の高成長によりまして世界経済全体としては拡大を続ける可能性が高いと思われますが、国際金融資本市場や世界経済の動きについては、引き続き注視していく必要があると考えられるところでございます。
物価の面では、国内企業物価は、国際商品市況高などを背景に、三カ月前比で見て上昇しております。消費者物価指数、生鮮食品を除くベースの指数は、その前年比はゼロ近傍で推移しておりますが、より長い目で見ますと、経済全体の需給ギャップが需要超過方向で推移していく中、プラス基調を続けていくと予想されます。
金融面では、企業金融をめぐる環境は引き続き緩和的な状態にございます。CPや社債といった資本市場を通じた資金調達環境は良好な状況にございますほか、民間銀行は緩和的な貸し出し姿勢を続けております。こうしたもとで、民間銀行貸し出しは緩やかに増加しておりまして、CP、社債の発行残高につきましても前年を上回って推移している状況にございます。
次に、金融政策運営について申し述べさせていただきます。
日本銀行は、これまで、金融環境は極めて緩和的であり、日本経済が物価安定のもとでの持続的成長軌道をたどるのであれば、金利水準は引き上げていく方向にある、引き上げのペースについては、予断を持つことなく、経済、物価情勢の改善の度合いに応じて決定する、こういう考え方で金融政策を運営してまいりました。実際の運営におきましては、物価上昇圧力が弱い中で余裕を持って行うことができてきております。すなわち、経済、物価の見通しのパスやその蓋然性、上下両方向のリスクなどを十分に点検しながら、ゆっくりと政策金利の変更を行ってまいりました。
今後の金融政策運営におきましても、こうした基本的な考え方を維持する方針でございます。まず、我が国経済が物価安定のもとでの持続的な成長軌道をたどる蓋然性が高いことをよく確認し、さらに上下両方向のリスク要因を点検しながら、経済、物価情勢の改善の度合いに応じたペースで徐々に金利水準の調整を行うことになる、そういうふうに考えております。日本銀行といたしましては、経済、物価情勢や内外の金融市場の状況などを丹念に点検し、金融政策を適切に運営することを通じまして、物価安定のもとでの持続的成長の実現に貢献してまいる所存でございます。
また、金融政策に直接該当する事柄ではございませんが、日本銀行は、平成十四年から平成十六年までの間、銀行による保有株式の価格変動リスク削減努力を促す観点から、銀行保有株式を買い入れました。本件株式の簿価は、九月末時点で約一兆六千億円となっておりまして、これを予定どおり、本年十月から市場での売却処分を開始することといたしました。処分に当たりましては、日本銀行の損失発生を極力回避するとともに、処分時期の分散に配慮することなどによりまして、株式市場に与える影響を極力回避することとしております。
一昨日でございますが、日本銀行は、経済・物価情勢の展望、いわゆる展望レポートの最新版を決定、公表したところでございますが、その中でも、ただいま申し上げましたとおりの経済、物価情勢に関する判断や金融政策運営の基本的な考え方をお示しいたしました。そのことをつけ加えまして、私からの冒頭の御説明とさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
原
原田義昭#7
○原田委員長 これにて概要の説明は終わりました。
次に、去る平成十八年十二月十二日及び平成十九年六月十二日、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条の規定に基づき、それぞれ国会に提出されました破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告につきまして、概要の説明を求めます。金融担当大臣渡辺喜美君。
この発言だけを見る →次に、去る平成十八年十二月十二日及び平成十九年六月十二日、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条の規定に基づき、それぞれ国会に提出されました破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告につきまして、概要の説明を求めます。金融担当大臣渡辺喜美君。
渡
渡辺喜美#8
○渡辺国務大臣 昨年十二月十二日及び本年六月十二日に、金融機能の再生のための緊急措置に関する法律第五条に基づき、それぞれ、平成十八年四月一日以降九月三十日まで、平成十八年十月一日以降平成十九年三月三十一日までを報告対象期間とし、その間における破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告書を国会に提出申し上げました。
これらの報告に対する御審議に先立ちまして、その概要を御説明申し上げます。
初めに、特別危機管理銀行である足利銀行について申し上げます。
足利銀行については、平成十五年十一月二十九日に特別危機管理開始決定がなされて以来、預金保険法に基づき所要の措置が講じられてきたところであります。
今回の報告対象期間中には、平成十八年三月期及び九月期における経営に関する計画の履行状況の報告が同行より提出されております。
なお、報告対象期間外のことですが、平成十九年三月期における経営に関する計画の履行状況の報告が同行より提出されていることを付言いたします。
また、昨年九月一日に、同行の受け皿について具体的な検討を開始することとし、受け皿の検討に当たっての基本的な視点、受け皿選定作業の進め方等について公表いたしました。
さらに、昨年十一月二日に同行の受け皿になることを希望する者を募集し、本年一月三十日に応募書類の審査を通過した受け皿候補に対して事業計画書を提出するよう要請し、三月三十日までに提出を受けました。
なお、報告対象期間外のことでありますが、その後、事業計画書について審査を行い、本年九月二十一日に、当該審査を通過した受け皿候補に対して、譲り受け条件等の提出を要請したことを付言いたします。
次に、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容について申し上げます。
金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は、今回の報告対象期間中には行われておりません。
続いて、預金保険機構による主な資金援助等の実施状況及び政府保証つき借り入れ等の残高について申し上げます。
破綻金融機関の救済金融機関への事業譲渡等に際し、預金保険機構から救済金融機関に交付される金銭の贈与に係る資金援助は、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で十八兆六千百八億円となっております。
また、預金保険機構による破綻金融機関からの資産の買い取りは、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で六兆四千五百十三億円となっております。
これらの資金援助等に係る政府保証つき借り入れ等の残高は、本年三月三十一日現在、一般勘定等の各勘定合計で九兆三千十億円となっております。
ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講じることに努めてきたところであります。金融庁といたしましては、今後とも、我が国の金融システムの一層の安定確保に向けて万全を期してまいる所存でございます。
御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →これらの報告に対する御審議に先立ちまして、その概要を御説明申し上げます。
初めに、特別危機管理銀行である足利銀行について申し上げます。
足利銀行については、平成十五年十一月二十九日に特別危機管理開始決定がなされて以来、預金保険法に基づき所要の措置が講じられてきたところであります。
今回の報告対象期間中には、平成十八年三月期及び九月期における経営に関する計画の履行状況の報告が同行より提出されております。
なお、報告対象期間外のことですが、平成十九年三月期における経営に関する計画の履行状況の報告が同行より提出されていることを付言いたします。
また、昨年九月一日に、同行の受け皿について具体的な検討を開始することとし、受け皿の検討に当たっての基本的な視点、受け皿選定作業の進め方等について公表いたしました。
さらに、昨年十一月二日に同行の受け皿になることを希望する者を募集し、本年一月三十日に応募書類の審査を通過した受け皿候補に対して事業計画書を提出するよう要請し、三月三十日までに提出を受けました。
なお、報告対象期間外のことでありますが、その後、事業計画書について審査を行い、本年九月二十一日に、当該審査を通過した受け皿候補に対して、譲り受け条件等の提出を要請したことを付言いたします。
次に、破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容について申し上げます。
金融整理管財人による業務及び財産の管理を命ずる処分は、今回の報告対象期間中には行われておりません。
続いて、預金保険機構による主な資金援助等の実施状況及び政府保証つき借り入れ等の残高について申し上げます。
破綻金融機関の救済金融機関への事業譲渡等に際し、預金保険機構から救済金融機関に交付される金銭の贈与に係る資金援助は、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で十八兆六千百八億円となっております。
また、預金保険機構による破綻金融機関からの資産の買い取りは、今回の報告対象期間中にはなく、これまでの累計で六兆四千五百十三億円となっております。
これらの資金援助等に係る政府保証つき借り入れ等の残高は、本年三月三十一日現在、一般勘定等の各勘定合計で九兆三千十億円となっております。
ただいま概要を御説明申し上げましたとおり、破綻金融機関の処理等に関しては、これまでも適時適切に所要の措置を講じることに努めてきたところであります。金融庁といたしましては、今後とも、我が国の金融システムの一層の安定確保に向けて万全を期してまいる所存でございます。
御審議のほど、よろしくお願い申し上げます。
原
原
松
松本洋平#11
○松本(洋)委員 どうもおはようございます。自由民主党の松本洋平でございます。
本日は、通貨及び金融の調節に関する報告書について、そして破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告についてということで、幾つか質問をさせていただきたいと思います。
私がトップバッターでございますので、基本的なことを中心にいたしまして、いろいろとお話を聞かせていただきたいと思います。
まず、日銀からお伺いをしてまいりたいと思います。
今、福井総裁から、通貨及び金融の調節に関する報告書、概要説明ということでございまして、御説明をちょうだいいたしました。
日銀さんの認識といたしまして、日本経済、順調に推移している、そういう報告の内容だったかと思っております。それはそれで結構なことなのではございますけれども、しかしながら、私自身、例えば、日本も世界も金融の情勢が非常に緩和的な情勢にあるような状況、また、サブプライムの話もありますけれども、さまざまな情勢等々というものを見てきたときに、何か潜在的なリスクというのは、何となくえたいも知れなく、少しずつ大きくなってきているのかなというような印象を私自身は持っているところでございます。
一方、日銀がこれから果たしていただく金融政策というものを考えていただいたときに、もちろん第一義的には物価の安定というものをしっかりやっていただかなければならないわけでございますが、同時に、日本という国が抱える問題、それは、極めて厳しい財政の状況というものもある意味視野に入れた、そうした日銀の政策運営というものが求められていると思っておりまして、そういう意味では非常に微妙な調節といいますか、ある意味綱の上を渡っていくような、そういう日銀の政策運営というものが今私は求められているんではないか、そんなことを感じております。
そんな私自身の認識の上に立ちまして質問をさせていただきたいと思います。
本日の福井総裁の報告にもございますとおり、これからの我が国の経済の先行きというものを考えるときに、やはり海外におけるリスクというものをどう評価するのかということが大変重要な話だと思っております。
米国のサブプライム住宅ローンの問題というのは大変マスコミでも大きく喧伝をされたわけでございますけれども、サブプライムローンの問題というのは、我が国経済に与える影響を日銀がどう見ているのかというのを教えていただきたいと思っています。特に最悪のケースというものを想定したときに、日銀さんがそれをどのようにとらえていらっしゃるのかというのをまず教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →本日は、通貨及び金融の調節に関する報告書について、そして破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告についてということで、幾つか質問をさせていただきたいと思います。
私がトップバッターでございますので、基本的なことを中心にいたしまして、いろいろとお話を聞かせていただきたいと思います。
まず、日銀からお伺いをしてまいりたいと思います。
今、福井総裁から、通貨及び金融の調節に関する報告書、概要説明ということでございまして、御説明をちょうだいいたしました。
日銀さんの認識といたしまして、日本経済、順調に推移している、そういう報告の内容だったかと思っております。それはそれで結構なことなのではございますけれども、しかしながら、私自身、例えば、日本も世界も金融の情勢が非常に緩和的な情勢にあるような状況、また、サブプライムの話もありますけれども、さまざまな情勢等々というものを見てきたときに、何か潜在的なリスクというのは、何となくえたいも知れなく、少しずつ大きくなってきているのかなというような印象を私自身は持っているところでございます。
一方、日銀がこれから果たしていただく金融政策というものを考えていただいたときに、もちろん第一義的には物価の安定というものをしっかりやっていただかなければならないわけでございますが、同時に、日本という国が抱える問題、それは、極めて厳しい財政の状況というものもある意味視野に入れた、そうした日銀の政策運営というものが求められていると思っておりまして、そういう意味では非常に微妙な調節といいますか、ある意味綱の上を渡っていくような、そういう日銀の政策運営というものが今私は求められているんではないか、そんなことを感じております。
そんな私自身の認識の上に立ちまして質問をさせていただきたいと思います。
本日の福井総裁の報告にもございますとおり、これからの我が国の経済の先行きというものを考えるときに、やはり海外におけるリスクというものをどう評価するのかということが大変重要な話だと思っております。
米国のサブプライム住宅ローンの問題というのは大変マスコミでも大きく喧伝をされたわけでございますけれども、サブプライムローンの問題というのは、我が国経済に与える影響を日銀がどう見ているのかというのを教えていただきたいと思っています。特に最悪のケースというものを想定したときに、日銀さんがそれをどのようにとらえていらっしゃるのかというのをまず教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
福
福井俊彦#12
○福井参考人 お答え申し上げます。
まず、委員が冒頭におっしゃいましたとおり、この先、非常に長い距離を見ましたときに、日本経済の場合、少子高齢化、人口減少、この厳しい問題に対処すると同時に、財政再建を着実に実現していかなきゃいけない。したがいまして、その中であるべき日本銀行の姿というのは、今後、非常に長期にわたり物価安定のもとで持続的成長をきちっと実現していく、この軸は崩せない、そういう意味で日本銀行の果たすべき役割は非常に重いというふうに自覚をいたしております。
そう申し上げました上で、当面の経済の見通し、これをしっかりさせた上で先につなげていくということになりますが、御指摘のとおり、現在の状況は、米国の経済が調整過程にある、そして米国のサブプライム問題に端を発した国際金融資本市場の動揺が不透明要因、不確定要因となっている、こういうことでございます。
こういう状況の中で、日本経済の、この先しばらく、ややロングランな経済見通しを立てるということは決して容易な作業ではございませんが、一昨日の私どもの政策決定会合では、日本経済につきまして、この日本経済を単体で見ると、今のところ、内需、外需、比較的バランスのよくとれた需要に牽引される形で、そして生産、出荷、在庫、このバランスも比較的いい状況で、みずからがリズムを崩す心配が余り少ない状況で、物価安定のもとで持続的成長を続ける可能性が高いと一応判断される。
そして、今起こっております外部環境につきましては、米国の経済のスローダウンは、かなりの程度その他の国の高成長によって吸収される可能性がとりあえず強い。
それから、サブプライム問題に端を発した国際金融資本市場の動揺については、いわゆるリスクの再評価の過程でございますし、各部門で損失の吸収ということが行われなければいけませんので、少し時間がかかるということではありますが、幸いにも、日本経済への直接的な影響という点で見ますと、日本の金融システムへの直接的な打撃はかなり限定されている、こういうふうな状況がございますので、私どもの見方によりますと、現在ただいまの状況に足を置く限り、物価安定のもとでの息の長い拡大が続く可能性が高いというのが今の判断でございます。
ただしということにどうしてもなってまいります。米国の住宅市場の調整が一段と厳しいものとなった場合、それから、金融資本市場の変動の影響がやはり予想以上広範なもの、あるいはより深いものとなった場合ということは当然考えられるわけでございます。その場合には、資産効果、それもいわゆる逆資産効果を通じ、あるいは信用収縮というプロセスを通じ、さらにはいわゆる企業マインドとか消費者マインドの悪化を通じて、さまざまなルートを通じて個人消費や設備投資が下振れる。特に、震源地であります米国景気が一段と減速する可能性はやはり考えられると思います。
欧州経済は非常に順調だと言われております。確かに、内外需、バランスのとれた堅実な成長が続いているんですけれども、欧州におきましても、国際金融資本市場変動の影響が結構大きいということは御承知のとおりだと思います。この金融環境の変化が実体経済に及ぼす影響次第では、欧州経済も下振れるリスクがあります。
アメリカや欧州の経済をめぐるリスクが顕現化した場合には、その程度いかんによっては、世界経済の中の他の地域の成長に悪影響を及ぼす。最終的には日本経済への影響ということも免れない可能性がありますので、注意深く見ながら金融政策を運営していかなければいけない。
今後とも、適時適切な判断については一層研ぎ澄まされた目で見ながら判断していきたいというふうに考えています。
この発言だけを見る →まず、委員が冒頭におっしゃいましたとおり、この先、非常に長い距離を見ましたときに、日本経済の場合、少子高齢化、人口減少、この厳しい問題に対処すると同時に、財政再建を着実に実現していかなきゃいけない。したがいまして、その中であるべき日本銀行の姿というのは、今後、非常に長期にわたり物価安定のもとで持続的成長をきちっと実現していく、この軸は崩せない、そういう意味で日本銀行の果たすべき役割は非常に重いというふうに自覚をいたしております。
そう申し上げました上で、当面の経済の見通し、これをしっかりさせた上で先につなげていくということになりますが、御指摘のとおり、現在の状況は、米国の経済が調整過程にある、そして米国のサブプライム問題に端を発した国際金融資本市場の動揺が不透明要因、不確定要因となっている、こういうことでございます。
こういう状況の中で、日本経済の、この先しばらく、ややロングランな経済見通しを立てるということは決して容易な作業ではございませんが、一昨日の私どもの政策決定会合では、日本経済につきまして、この日本経済を単体で見ると、今のところ、内需、外需、比較的バランスのよくとれた需要に牽引される形で、そして生産、出荷、在庫、このバランスも比較的いい状況で、みずからがリズムを崩す心配が余り少ない状況で、物価安定のもとで持続的成長を続ける可能性が高いと一応判断される。
そして、今起こっております外部環境につきましては、米国の経済のスローダウンは、かなりの程度その他の国の高成長によって吸収される可能性がとりあえず強い。
それから、サブプライム問題に端を発した国際金融資本市場の動揺については、いわゆるリスクの再評価の過程でございますし、各部門で損失の吸収ということが行われなければいけませんので、少し時間がかかるということではありますが、幸いにも、日本経済への直接的な影響という点で見ますと、日本の金融システムへの直接的な打撃はかなり限定されている、こういうふうな状況がございますので、私どもの見方によりますと、現在ただいまの状況に足を置く限り、物価安定のもとでの息の長い拡大が続く可能性が高いというのが今の判断でございます。
ただしということにどうしてもなってまいります。米国の住宅市場の調整が一段と厳しいものとなった場合、それから、金融資本市場の変動の影響がやはり予想以上広範なもの、あるいはより深いものとなった場合ということは当然考えられるわけでございます。その場合には、資産効果、それもいわゆる逆資産効果を通じ、あるいは信用収縮というプロセスを通じ、さらにはいわゆる企業マインドとか消費者マインドの悪化を通じて、さまざまなルートを通じて個人消費や設備投資が下振れる。特に、震源地であります米国景気が一段と減速する可能性はやはり考えられると思います。
欧州経済は非常に順調だと言われております。確かに、内外需、バランスのとれた堅実な成長が続いているんですけれども、欧州におきましても、国際金融資本市場変動の影響が結構大きいということは御承知のとおりだと思います。この金融環境の変化が実体経済に及ぼす影響次第では、欧州経済も下振れるリスクがあります。
アメリカや欧州の経済をめぐるリスクが顕現化した場合には、その程度いかんによっては、世界経済の中の他の地域の成長に悪影響を及ぼす。最終的には日本経済への影響ということも免れない可能性がありますので、注意深く見ながら金融政策を運営していかなければいけない。
今後とも、適時適切な判断については一層研ぎ澄まされた目で見ながら判断していきたいというふうに考えています。
松
松本洋平#13
○松本(洋)委員 ありがとうございました。
続きまして、報告の中でも、今、福井総裁から、企業部門の好調の影響というのが家計部門に緩やかに波及とありますけれども、そのペースというのは、我々の肌感覚からすると本当に、緩やかどころか、ほとんどないんじゃないかというような、私どもの印象としては、実はそんな思いを持っているところでございます。
さまざまなことが言われているわけでございますし、例えば、この前の参議院選挙では、都市部と地方部というような、そういういろいろな話もあったわけですけれども、すべては、企業部門の好調というものが家計の部門におりていき、それが都市から地方へという、そういう広がりというのが実はなかなか我が国において見えてこないというのは、大変私は重要な問題だと思っております。
そうした点を日銀はどのように見て、どう評価しているのか、教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →続きまして、報告の中でも、今、福井総裁から、企業部門の好調の影響というのが家計部門に緩やかに波及とありますけれども、そのペースというのは、我々の肌感覚からすると本当に、緩やかどころか、ほとんどないんじゃないかというような、私どもの印象としては、実はそんな思いを持っているところでございます。
さまざまなことが言われているわけでございますし、例えば、この前の参議院選挙では、都市部と地方部というような、そういういろいろな話もあったわけですけれども、すべては、企業部門の好調というものが家計の部門におりていき、それが都市から地方へという、そういう広がりというのが実はなかなか我が国において見えてこないというのは、大変私は重要な問題だと思っております。
そうした点を日銀はどのように見て、どう評価しているのか、教えていただきたいと思います。
稲
稲葉延雄#14
○稲葉参考人 企業部門から家計部門への波及の問題でございます。
景気は緩やかな拡大を続けているというふうに判断しておりますが、委員御指摘のとおり、好調な企業部門に比べますと、家計の改善テンポというのは緩やかなものにとどまっているというふうに判断されます。この点は、一昨日公表しました展望レポートでも記述したところでございます。
ただ、先行きにつきましては、企業部門の好調さが続いていくというふうに判断されまして、そのもとで、これが家計部門へ波及するという、そういうプロセスは緩やかながら着実に進んでいくのではないかというふうに考えております。
その中身でございますけれども、雇用者所得、これは雇用者数の増加が続く中で緩やかに増加していくのではないかというふうに見ております。それから株式配当などの増加も、家計部門に対して波及してくる。つまり、こうしたさまざまなルートで企業部門の好調さというのが家計部門に波及してくるのではないかというふうに考えられるということでございます。
それから、失業率でございますけれども、足元で若干上昇してございますけれども、年初来の動きをならしてみますと緩やかな低下傾向にありまして、これが持続するのではないかというふうに見られるということでございます。
それから、賃金については、企業の人件費の抑制姿勢、これは根強いわけでございまして、加えて団塊世代の退職とか、それからパート比率の上昇ということがあって、ここのところやや弱目の動きになってございますけれども、これも労働市場の需給がさらに引き締まっていきますれば、徐々に賃金の上昇圧力というのは高まってくるのではないか、こういうふうに判断しております。
こうしたことでございますので、先行き、個人消費は緩やかな増加基調をたどっていくというふうに判断してよいのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →景気は緩やかな拡大を続けているというふうに判断しておりますが、委員御指摘のとおり、好調な企業部門に比べますと、家計の改善テンポというのは緩やかなものにとどまっているというふうに判断されます。この点は、一昨日公表しました展望レポートでも記述したところでございます。
ただ、先行きにつきましては、企業部門の好調さが続いていくというふうに判断されまして、そのもとで、これが家計部門へ波及するという、そういうプロセスは緩やかながら着実に進んでいくのではないかというふうに考えております。
その中身でございますけれども、雇用者所得、これは雇用者数の増加が続く中で緩やかに増加していくのではないかというふうに見ております。それから株式配当などの増加も、家計部門に対して波及してくる。つまり、こうしたさまざまなルートで企業部門の好調さというのが家計部門に波及してくるのではないかというふうに考えられるということでございます。
それから、失業率でございますけれども、足元で若干上昇してございますけれども、年初来の動きをならしてみますと緩やかな低下傾向にありまして、これが持続するのではないかというふうに見られるということでございます。
それから、賃金については、企業の人件費の抑制姿勢、これは根強いわけでございまして、加えて団塊世代の退職とか、それからパート比率の上昇ということがあって、ここのところやや弱目の動きになってございますけれども、これも労働市場の需給がさらに引き締まっていきますれば、徐々に賃金の上昇圧力というのは高まってくるのではないか、こういうふうに判断しております。
こうしたことでございますので、先行き、個人消費は緩やかな増加基調をたどっていくというふうに判断してよいのではないかというふうに考えております。
松
松本洋平#15
○松本(洋)委員 ありがとうございます。そうした部分にも十分に目配りをしながら、ぜひ政策運営をよろしくお願いしたいと思います。
続きまして、消費者物価指数のことでちょっとお伺いをしたいと思っております。
大分前からエネルギー、また特にことしに入って穀物価格の上昇というものが大変大きく取り上げられまして、だんだん消費者の台所にもその波というのが押し寄せつつあるんじゃないかという話がございます。
そんな中に、つい先日大変ショッキングなニュースが流れたわけでございまして、それはガソリン価格が一斉に各社大幅に引き上げをするというような、そういうことも実際にありまして、恐らく、暮らしている人々からしてみると、ここに来て一気に何か物価が上がり始めているなというような、そういう印象を持たれている方も大変多いんじゃないかと思いますし、私もそのように思っている者の一人でございます。
本日の福井総裁の報告の中では、消費者物価は前年比ゼロ近傍というような形で御報告をいただいております。また、展望レポートの中におきましては、こうした穀物だとか石油エネルギー等々の価格上昇というものは、企業の努力によって消費者には波及が及ばないように今のところなっているという話でございましたけれども、しかしながら、こうした最近のニュースを見ていますと、企業部門でもなかなか吸収が難しくなってきて、それが国民のところに押し寄せるような、その波がだんだん大きくなってきているんじゃないかと私自身は思っております。
そんな状況下におきまして、日銀は物価の先行きというものをどのようにお考えになられているのか、改めてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →続きまして、消費者物価指数のことでちょっとお伺いをしたいと思っております。
大分前からエネルギー、また特にことしに入って穀物価格の上昇というものが大変大きく取り上げられまして、だんだん消費者の台所にもその波というのが押し寄せつつあるんじゃないかという話がございます。
そんな中に、つい先日大変ショッキングなニュースが流れたわけでございまして、それはガソリン価格が一斉に各社大幅に引き上げをするというような、そういうことも実際にありまして、恐らく、暮らしている人々からしてみると、ここに来て一気に何か物価が上がり始めているなというような、そういう印象を持たれている方も大変多いんじゃないかと思いますし、私もそのように思っている者の一人でございます。
本日の福井総裁の報告の中では、消費者物価は前年比ゼロ近傍というような形で御報告をいただいております。また、展望レポートの中におきましては、こうした穀物だとか石油エネルギー等々の価格上昇というものは、企業の努力によって消費者には波及が及ばないように今のところなっているという話でございましたけれども、しかしながら、こうした最近のニュースを見ていますと、企業部門でもなかなか吸収が難しくなってきて、それが国民のところに押し寄せるような、その波がだんだん大きくなってきているんじゃないかと私自身は思っております。
そんな状況下におきまして、日銀は物価の先行きというものをどのようにお考えになられているのか、改めてお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。
岩
岩田一政#16
○岩田参考人 それでは、お答えを申し上げます。
ただいま御指摘がございましたように、原油価格あるいは穀物価格など、国際商品市況は高騰を続けております。
その中で、今御指摘がありましたのは消費者物価の方でありますが、企業間の取引価格であります企業物価指数、あるいは企業のサービスの取引価格であります企業サービス価格、こういったものは既に上昇に転じてきております。その一方で、規制緩和等の実施等がございまして、競争環境が極めて厳しい消費者段階におきましては、まだこの原材料高などの価格転嫁が企業物価指数あるいは企業サービス指数というようなところまでには進んでいないということが言えようかと思います。
加えまして、企業から家計への景気拡大の波及というのも、波及の程度が緩やかであるといったような状況のもとで、消費者物価指数、これは生鮮食品は除いておりますが、消費者物価指数としては前年比ゼロ近傍で推移しているということでございます。
先行きについてでありますが、先行きについては、私ども展望レポートを発表いたしましたけれども、最近の展望レポートでは、差し当たり、前年比ゼロ近傍で推移する可能性があると思いますけれども、より長い目で見ますと、経済全体の需要と供給のバランスを見ますと、やや需要超過の方向で今後も推移するであろう、そうした蓋然性が高いのではないかという判断をいたしております。
そうした需給バランスの改善というようなことを背景にいたしまして、さらに、御指摘がございましたように、ガソリン価格、これも消費者物価の指数の方に入っておりますので、こうしたガソリン価格の上昇というようなこともあって、次第にプラス幅が今後拡大していくのではないかというふうに考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →ただいま御指摘がございましたように、原油価格あるいは穀物価格など、国際商品市況は高騰を続けております。
その中で、今御指摘がありましたのは消費者物価の方でありますが、企業間の取引価格であります企業物価指数、あるいは企業のサービスの取引価格であります企業サービス価格、こういったものは既に上昇に転じてきております。その一方で、規制緩和等の実施等がございまして、競争環境が極めて厳しい消費者段階におきましては、まだこの原材料高などの価格転嫁が企業物価指数あるいは企業サービス指数というようなところまでには進んでいないということが言えようかと思います。
加えまして、企業から家計への景気拡大の波及というのも、波及の程度が緩やかであるといったような状況のもとで、消費者物価指数、これは生鮮食品は除いておりますが、消費者物価指数としては前年比ゼロ近傍で推移しているということでございます。
先行きについてでありますが、先行きについては、私ども展望レポートを発表いたしましたけれども、最近の展望レポートでは、差し当たり、前年比ゼロ近傍で推移する可能性があると思いますけれども、より長い目で見ますと、経済全体の需要と供給のバランスを見ますと、やや需要超過の方向で今後も推移するであろう、そうした蓋然性が高いのではないかという判断をいたしております。
そうした需給バランスの改善というようなことを背景にいたしまして、さらに、御指摘がございましたように、ガソリン価格、これも消費者物価の指数の方に入っておりますので、こうしたガソリン価格の上昇というようなこともあって、次第にプラス幅が今後拡大していくのではないかというふうに考えております。
以上でございます。
松
松本洋平#17
○松本(洋)委員 先ほども申し上げましたように、大変微妙な政策運営が求められていますから、ぜひしっかりと、そうしたさまざまな動きというものに目配りをしながら政策運営していっていただきたいと思います。
次に、もう残り五分でございます。FRC報告に関して若干質問をさせていただきたいと思います。
まず、公的資金により実施された資本増強の実績及びこれまでの返済状況を教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →次に、もう残り五分でございます。FRC報告に関して若干質問をさせていただきたいと思います。
まず、公的資金により実施された資本増強の実績及びこれまでの返済状況を教えていただきたいと思います。
渡
渡辺喜美#18
○渡辺国務大臣 公的資金による資本増強の実績でございますが、平成十年から十五年にかけて三十四行、現在では再編により二十二行になっております、これらに対し、約十二・三兆円の増強を行いました。
公的資金の返済等については、合計で約十二・三兆円であります。現時点で、注入額面ベースで約八・八兆円が返済され、残額は約三・五兆円となっております。なお、既に返済されている八・八兆円に対し、約一・三兆円のキャピタルゲインを実現しております。
この発言だけを見る →公的資金の返済等については、合計で約十二・三兆円であります。現時点で、注入額面ベースで約八・八兆円が返済され、残額は約三・五兆円となっております。なお、既に返済されている八・八兆円に対し、約一・三兆円のキャピタルゲインを実現しております。
松
松本洋平#19
○松本(洋)委員 ありがとうございます。
政府の努力もあって、いわゆる金融危機と言われているような状況というのが相当改善をしてきておりまして、実際問題として、公的資金による資本増強という問題については、金融の安定化というものはもちろんですけれども、納税者の利益という立場をより一層鮮明にしてやられているというふうに聞いておりますけれども、ぜひこれからもしっかりとやっていただきたいと思います。
また同時に、今回のFRC報告の中には、足利銀行に係る特別危機管理ということで報告が出されているわけでございます。先般もこの財務金融委員会におきましてさまざまな議論がされたわけでございますけれども、そうした話とはちょっと別の話といたしまして、足利銀行の受け皿選定の現状、そして第三段階における審査についての考え方を教えていただきたいと思います。
特別危機管理の終了に向けた最終ステージということで足利銀行の方からも報告がなされているわけでございまして、そういう意味では、いよいよ最終段階でございます。ぜひその点を教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →政府の努力もあって、いわゆる金融危機と言われているような状況というのが相当改善をしてきておりまして、実際問題として、公的資金による資本増強という問題については、金融の安定化というものはもちろんですけれども、納税者の利益という立場をより一層鮮明にしてやられているというふうに聞いておりますけれども、ぜひこれからもしっかりとやっていただきたいと思います。
また同時に、今回のFRC報告の中には、足利銀行に係る特別危機管理ということで報告が出されているわけでございます。先般もこの財務金融委員会におきましてさまざまな議論がされたわけでございますけれども、そうした話とはちょっと別の話といたしまして、足利銀行の受け皿選定の現状、そして第三段階における審査についての考え方を教えていただきたいと思います。
特別危機管理の終了に向けた最終ステージということで足利銀行の方からも報告がなされているわけでございまして、そういう意味では、いよいよ最終段階でございます。ぜひその点を教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
渡
渡辺喜美#20
○渡辺国務大臣 その前に、先ほどの答弁で十二・三兆円と申し上げましたのは、資本増強額でございます。返済額ではございませんので、誤解のないようにつけ加えさせていただきます。
また、足利銀行の受け皿選定の問題でございますが、去る九月二十一日、受け皿候補に対して事業計画書の審査結果を通知するとともに、譲り受け条件等の提出を、審査を通過した受け皿候補に対して要請いたしております。第三段階に移行をし、十一月二十二日の提出期限となっております。
第三段階においても、三原則、すなわち金融機関としての持続可能性、地域における金融仲介機能の発揮、公的負担の極小化という審査基準にのっとり審査をしてまいります。新たに公的負担の極小化という観点が具体化をしていくわけでございます。
この発言だけを見る →また、足利銀行の受け皿選定の問題でございますが、去る九月二十一日、受け皿候補に対して事業計画書の審査結果を通知するとともに、譲り受け条件等の提出を、審査を通過した受け皿候補に対して要請いたしております。第三段階に移行をし、十一月二十二日の提出期限となっております。
第三段階においても、三原則、すなわち金融機関としての持続可能性、地域における金融仲介機能の発揮、公的負担の極小化という審査基準にのっとり審査をしてまいります。新たに公的負担の極小化という観点が具体化をしていくわけでございます。
松
原
佐
佐藤ゆかり#23
○佐藤(ゆ)委員 自由民主党の佐藤ゆかりでございます。
きょうは、日銀の福井総裁並びに岩田副総裁にお越しいただきまして、まことにありがとうございます。時間が二十分ということで限られておりますので、計四問、最後に財政についてお話を伺いたいと思います。
まず、端的に、先ほどお話もありましたが、サブプライムローンの問題というのが夏場から市場を動揺させたという経緯がございます。その点について、福井総裁にもう一度、世界経済に対する見通しについてお伺いをさせていただきたいと思います。
懸念要因として、一つには、この夏でサブプライムローン問題の市場の調整というのはややクリアしたというような見方があるわけですが、今後、来春以降に向けてもう一つの山があるというふうに、今、市場関係者の中では言われているわけでございます。
要因としては、来春になりますと、このサブプライムローンのアジャスタブル・レート・モーゲージ、ARMの金利の再設定が集中的時期を迎えることもありまして、住宅市場の価格が下落をしておりますと、担保価値が下がって、金利再設定の際に金利がはね上がってしまうため、デフォルトがふえる可能性が言われているとおりでございます。それが一点目です。
それからもう一つは、最近の原油価格動向などを見てみますと、十月三十一日時点で、新聞にも出ておりましたが、例えばニューヨークの市場で、WTIの期近物、十二月物が一バレル九十六ドルをつけるというような、過去最高を更新している。あるいは金も一トロイオンス八百ドル台をつけ、非常な価格の高騰が見られるわけであります。さらに、三十一日にFRBは二五べーシスのさらなる追加利下げを行ったため、利下げを行いながら、いわゆる素原材料の価格の高騰がさらに続いていくのではないかというおそれも出てきているわけであります。
スタグフレーションというシナリオが日銀の見通しにとってメーンシナリオではないというふうに理解はしておりますが、目先、利下げと原油価格の高騰による長期金利の上昇とイールドカーブのスティープ化要因、そして、来春集中しますARMの金利再設定による金利のはね上がり要因など、金利がはね上がる悪材料というのは、幾つか、目先アメリカで見られるわけでありますけれども、こういった望ましくないイールドカーブのスティープ化に始まる今後の景気の悪化材料というのを大体どのぐらいの割合でごらんになっておられるか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →きょうは、日銀の福井総裁並びに岩田副総裁にお越しいただきまして、まことにありがとうございます。時間が二十分ということで限られておりますので、計四問、最後に財政についてお話を伺いたいと思います。
まず、端的に、先ほどお話もありましたが、サブプライムローンの問題というのが夏場から市場を動揺させたという経緯がございます。その点について、福井総裁にもう一度、世界経済に対する見通しについてお伺いをさせていただきたいと思います。
懸念要因として、一つには、この夏でサブプライムローン問題の市場の調整というのはややクリアしたというような見方があるわけですが、今後、来春以降に向けてもう一つの山があるというふうに、今、市場関係者の中では言われているわけでございます。
要因としては、来春になりますと、このサブプライムローンのアジャスタブル・レート・モーゲージ、ARMの金利の再設定が集中的時期を迎えることもありまして、住宅市場の価格が下落をしておりますと、担保価値が下がって、金利再設定の際に金利がはね上がってしまうため、デフォルトがふえる可能性が言われているとおりでございます。それが一点目です。
それからもう一つは、最近の原油価格動向などを見てみますと、十月三十一日時点で、新聞にも出ておりましたが、例えばニューヨークの市場で、WTIの期近物、十二月物が一バレル九十六ドルをつけるというような、過去最高を更新している。あるいは金も一トロイオンス八百ドル台をつけ、非常な価格の高騰が見られるわけであります。さらに、三十一日にFRBは二五べーシスのさらなる追加利下げを行ったため、利下げを行いながら、いわゆる素原材料の価格の高騰がさらに続いていくのではないかというおそれも出てきているわけであります。
スタグフレーションというシナリオが日銀の見通しにとってメーンシナリオではないというふうに理解はしておりますが、目先、利下げと原油価格の高騰による長期金利の上昇とイールドカーブのスティープ化要因、そして、来春集中しますARMの金利再設定による金利のはね上がり要因など、金利がはね上がる悪材料というのは、幾つか、目先アメリカで見られるわけでありますけれども、こういった望ましくないイールドカーブのスティープ化に始まる今後の景気の悪化材料というのを大体どのぐらいの割合でごらんになっておられるか、お伺いしたいと思います。
福
福井俊彦#24
○福井参考人 簡潔にお答えするには、やや複雑な問題ではございます。
サブプライムローンに問題を発しました今のリスクリプライシングのプロセスというのは、おっしゃいましたとおり、そう単純には進まないと思います。
これから金利の再設定が行われていく、あるいはそれ以外の価格の再設定が行われていく。その結果として損失の発生とか追加的な負担の増加ということがありますので、これを企業なり経済全体なりがこなしていく過程というのは、この先、生み出していくキャッシュフローを食いつぶしながらそれを消化していくということでありますので、トータルとしますと世界経済全体の成長にとっては明らかにマイナス要因になっているが、それがどの程度かというのは、今のところ正確には読めないが、多かれ少なかれあるだろうという前提はやはり考えておかなければいけないということだと思います。
一方、原油価格あるいはコモディティーの上昇につきましては、恐らくマーケットは、先行きの経済について、米国のスローダウンないし今申し上げましたような金融市場の中から出てくる問題について、エマージング諸国の強い経済成長力でもってかなり吸収できるだろうという見通しのもとに、先行きのコモディティー、オイル価格をやや強気に見ているというところがあるのに加え、もしかすると、一時的な投機資金がそちらに回っているということも重なって入っていると思います。
したがいまして、原油価格、コモディティー価格の実体経済との関係での均衡点は、これからさらに探りを入れていくというプロセスがあって、いずれ均衡価格が市場の中で見出されていくであろう。
したがって、今の原油価格、コモディティー価格の高さのままずっといくかどうかはわからないと思います。ある程度調整されていくのが自然でなかろうか。その調整された後の価格というものが、その先、持続可能な世界経済の成長の中でうまく吸収していけるものであるかどうかということが決め手になってまいりまして、そこがスムーズに吸収していかれるようであれば、インフレあるいはデフレ、スタグフレーションのリスクの度合いは軽減されていく、こういうことになると思います。
しかし、いずれにしても、経済というのはそううまいシナリオどおりいくとは限りません。いろいろ不規則な要因が入ってきて、あるいは市場がそれを拡大、増幅して悪い姿を見せ、悪い影響を経済にはね返してくるということがありますので、最終的には、市場の動きを今の段階で予測することは非常に難しい。
ただ、締めくくりとしてお尋ねのありました長期金利、これは、原理原則を申し上げますと、申すまでもないんですが、基本的には、将来の経済や物価に関する市場の見方を反映して形成される。だけれども、市場の常として、今申し上げましたとおり、さまざまな要因を材料として大きく変動するリスクが併存している、こういうことであります。特に日本の長期金利の場合には、海外金利の影響を受ける面が強い。日本だけでなくて、海外の金利も、お互いに影響し合う、共鳴し合っているところがありますので、その影響は拡大、増幅して出てくる可能性があるということだと思います。
そういうことを考えますと、先ほども申し上げましたけれども、一方では世界的なインフレ方向のリスクというものには注意をしていく必要がある。それは、原油価格の高騰が示しているかもしれないし、中国経済の過熱感が強いというふうな実態を踏まえてもそういうことが言えると思いますけれども、その一方で、やはりダウンサイドリスクが非常に強く出て、思わぬ世界経済の下振れ、これも十分考えられることであります。
したがいまして、世界的に長期金利の先行きを見ました場合には、上下いずれの方向にもかなりのリスクをはらんでいる。その場合に、長期金利だけではなくて、他の金融指標についても同じことが言えると思いますので、金融市況の予想外の大きな変動をもたらすリスクというのは、今から私どもも念頭に置いております。
展望レポートで、長期金利とだけ特化して書いておりませんけれども、「金融市況の変化など」と、少し表現は一見やわらかいんですが、実は長期金利よりももう少し幅を広げてリスク要因をそこに書かせていただいています。
今のところ、現実にこのリスクが顕現化するというふうには目には映っていないんですが、リスク要因としては結構大きいというふうに私どもは認識しているということでございます。
この発言だけを見る →サブプライムローンに問題を発しました今のリスクリプライシングのプロセスというのは、おっしゃいましたとおり、そう単純には進まないと思います。
これから金利の再設定が行われていく、あるいはそれ以外の価格の再設定が行われていく。その結果として損失の発生とか追加的な負担の増加ということがありますので、これを企業なり経済全体なりがこなしていく過程というのは、この先、生み出していくキャッシュフローを食いつぶしながらそれを消化していくということでありますので、トータルとしますと世界経済全体の成長にとっては明らかにマイナス要因になっているが、それがどの程度かというのは、今のところ正確には読めないが、多かれ少なかれあるだろうという前提はやはり考えておかなければいけないということだと思います。
一方、原油価格あるいはコモディティーの上昇につきましては、恐らくマーケットは、先行きの経済について、米国のスローダウンないし今申し上げましたような金融市場の中から出てくる問題について、エマージング諸国の強い経済成長力でもってかなり吸収できるだろうという見通しのもとに、先行きのコモディティー、オイル価格をやや強気に見ているというところがあるのに加え、もしかすると、一時的な投機資金がそちらに回っているということも重なって入っていると思います。
したがいまして、原油価格、コモディティー価格の実体経済との関係での均衡点は、これからさらに探りを入れていくというプロセスがあって、いずれ均衡価格が市場の中で見出されていくであろう。
したがって、今の原油価格、コモディティー価格の高さのままずっといくかどうかはわからないと思います。ある程度調整されていくのが自然でなかろうか。その調整された後の価格というものが、その先、持続可能な世界経済の成長の中でうまく吸収していけるものであるかどうかということが決め手になってまいりまして、そこがスムーズに吸収していかれるようであれば、インフレあるいはデフレ、スタグフレーションのリスクの度合いは軽減されていく、こういうことになると思います。
しかし、いずれにしても、経済というのはそううまいシナリオどおりいくとは限りません。いろいろ不規則な要因が入ってきて、あるいは市場がそれを拡大、増幅して悪い姿を見せ、悪い影響を経済にはね返してくるということがありますので、最終的には、市場の動きを今の段階で予測することは非常に難しい。
ただ、締めくくりとしてお尋ねのありました長期金利、これは、原理原則を申し上げますと、申すまでもないんですが、基本的には、将来の経済や物価に関する市場の見方を反映して形成される。だけれども、市場の常として、今申し上げましたとおり、さまざまな要因を材料として大きく変動するリスクが併存している、こういうことであります。特に日本の長期金利の場合には、海外金利の影響を受ける面が強い。日本だけでなくて、海外の金利も、お互いに影響し合う、共鳴し合っているところがありますので、その影響は拡大、増幅して出てくる可能性があるということだと思います。
そういうことを考えますと、先ほども申し上げましたけれども、一方では世界的なインフレ方向のリスクというものには注意をしていく必要がある。それは、原油価格の高騰が示しているかもしれないし、中国経済の過熱感が強いというふうな実態を踏まえてもそういうことが言えると思いますけれども、その一方で、やはりダウンサイドリスクが非常に強く出て、思わぬ世界経済の下振れ、これも十分考えられることであります。
したがいまして、世界的に長期金利の先行きを見ました場合には、上下いずれの方向にもかなりのリスクをはらんでいる。その場合に、長期金利だけではなくて、他の金融指標についても同じことが言えると思いますので、金融市況の予想外の大きな変動をもたらすリスクというのは、今から私どもも念頭に置いております。
展望レポートで、長期金利とだけ特化して書いておりませんけれども、「金融市況の変化など」と、少し表現は一見やわらかいんですが、実は長期金利よりももう少し幅を広げてリスク要因をそこに書かせていただいています。
今のところ、現実にこのリスクが顕現化するというふうには目には映っていないんですが、リスク要因としては結構大きいというふうに私どもは認識しているということでございます。
佐
佐藤ゆかり#25
○佐藤(ゆ)委員 ありがとうございます。しっかりとこれらのリスクを認識していただきたいと思います。
実際、福井総裁は、四年前の三月ですけれども、私もマーケットから拝見いたしておりまして、御就任当時、直ちに緊急の決定会合を招集され、リーダーシップを発揮されたことがあります。それ以来、量的緩和の維持にも大変な御尽力をされてこられたわけでありますが、そういう意味では、来年の春、まさにこういった悪材料が集中し得る可能性のある時期でもありますので、ぜひとも福井総裁におかれましては、最後の最後まで万全を期して金融政策の運営をお願いしたいというふうに思います。
さて、金融大臣の方にお話を移させていただきたいと思います。
サブプライムローンの問題ですが、時間が限られておりますので、二点のみ、格付の問題についてお伺いさせていただきたいと思います。
今回の一つの問題としては、サブプライムローンの問題が露呈して、しかしながら、組成に組成、再組成を組み合わせたいわゆる再証券化商品の格下げに至るまでにかなりの時間を要した、その結果、市場の動揺が大きくなったという問題が一つ指摘をされているとおりであります。
格付変更の迅速化が必要であり、この観点で少しお伺いをさせていただきたいと思います。といいますのは、ほかの一般債券の格付であれば、運用会社であれば自前で評価をしたりもするわけでありまして、市場でも評価の選択肢があるわけですけれども、証券化商品の格付となりますと、なかなか中身が複雑なものですから、どうしても市場の運用者にとりましても、格付機関が公表している格付に頼らざるを得ないというようなところがまさにあります。特に、証券化商品でサブプライムローンを裏づけ資産に入れて組成したような再証券化商品になりますと、まさに格付機関の役割が重要視されていたわけであります。
その格付の格下げがおくれてしまったということでありますけれども、マクロ的に見ましても、実際、証券化商品は物によって本当にデフォルトの基準もまちまちでありまして、例えば、シングルAのトランシェで利払い不能になればデフォルトと定義するものですとか、あるいはダブルAのトランシェまで不履行にならなければ商品全体としてデフォルトにならないものですとか、基準がまちまちであります。あるいは、リスク分散をしているつもりで、組成の当時にはさまざまな裏づけ資産を組み合わせて組成していたはずのものが、市場の変動によって裏づけ資産同士のいわゆる相関関係が変わってしまうというようなこともあり、結果として見てみると、あるとき、その証券化商品のリスクが一方向を向いてしまっているというようなおそれもあるわけでありまして、非常にマクロ的に市場全体としてどのぐらいリスクがあるか把握しづらいというのがこの問題の根底にあると思います。
そこで、格付会社の位置づけが大きいわけであります。そういう意味で、この迅速化ですけれども、金融安定化フォーラムというG7の下の作業部会がありまして、それが先月、十月に、G7の財務大臣・中央銀行総裁会合に向けて事前報告をしていますが、それで、来年の二月と四月にまたG7の会議をやる際に、今後、格付業務に関する行動規範についてさらに強化策がとれないかの検討報告を行うことになっております。
ぜひこういう国際議論に我が国の金融監督当局も積極的に加わっていただきたいと思うわけでありますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →実際、福井総裁は、四年前の三月ですけれども、私もマーケットから拝見いたしておりまして、御就任当時、直ちに緊急の決定会合を招集され、リーダーシップを発揮されたことがあります。それ以来、量的緩和の維持にも大変な御尽力をされてこられたわけでありますが、そういう意味では、来年の春、まさにこういった悪材料が集中し得る可能性のある時期でもありますので、ぜひとも福井総裁におかれましては、最後の最後まで万全を期して金融政策の運営をお願いしたいというふうに思います。
さて、金融大臣の方にお話を移させていただきたいと思います。
サブプライムローンの問題ですが、時間が限られておりますので、二点のみ、格付の問題についてお伺いさせていただきたいと思います。
今回の一つの問題としては、サブプライムローンの問題が露呈して、しかしながら、組成に組成、再組成を組み合わせたいわゆる再証券化商品の格下げに至るまでにかなりの時間を要した、その結果、市場の動揺が大きくなったという問題が一つ指摘をされているとおりであります。
格付変更の迅速化が必要であり、この観点で少しお伺いをさせていただきたいと思います。といいますのは、ほかの一般債券の格付であれば、運用会社であれば自前で評価をしたりもするわけでありまして、市場でも評価の選択肢があるわけですけれども、証券化商品の格付となりますと、なかなか中身が複雑なものですから、どうしても市場の運用者にとりましても、格付機関が公表している格付に頼らざるを得ないというようなところがまさにあります。特に、証券化商品でサブプライムローンを裏づけ資産に入れて組成したような再証券化商品になりますと、まさに格付機関の役割が重要視されていたわけであります。
その格付の格下げがおくれてしまったということでありますけれども、マクロ的に見ましても、実際、証券化商品は物によって本当にデフォルトの基準もまちまちでありまして、例えば、シングルAのトランシェで利払い不能になればデフォルトと定義するものですとか、あるいはダブルAのトランシェまで不履行にならなければ商品全体としてデフォルトにならないものですとか、基準がまちまちであります。あるいは、リスク分散をしているつもりで、組成の当時にはさまざまな裏づけ資産を組み合わせて組成していたはずのものが、市場の変動によって裏づけ資産同士のいわゆる相関関係が変わってしまうというようなこともあり、結果として見てみると、あるとき、その証券化商品のリスクが一方向を向いてしまっているというようなおそれもあるわけでありまして、非常にマクロ的に市場全体としてどのぐらいリスクがあるか把握しづらいというのがこの問題の根底にあると思います。
そこで、格付会社の位置づけが大きいわけであります。そういう意味で、この迅速化ですけれども、金融安定化フォーラムというG7の下の作業部会がありまして、それが先月、十月に、G7の財務大臣・中央銀行総裁会合に向けて事前報告をしていますが、それで、来年の二月と四月にまたG7の会議をやる際に、今後、格付業務に関する行動規範についてさらに強化策がとれないかの検討報告を行うことになっております。
ぜひこういう国際議論に我が国の金融監督当局も積極的に加わっていただきたいと思うわけでありますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
渡
渡辺喜美#26
○渡辺国務大臣 佐藤先生のような専門家に私が述べるのは釈迦に説法というものでございますけれども、御指摘のような、いわゆる仕組み債のクレジットリスク評価において、デフォルトを決める際の定義がばらばらになっているというのは、そのとおりだと思います。
証券監督者の国際組織でありますIOSCO、証券監督者国際機構というのがございまして、〇四年に、格付機関の格付プロセスの品質や利益相反の回避などについての行動規範を策定いたしました。これによりますと、格付機関は、格付の継続的なモニタリングや定期的なレビューなどを行い、適時に格付を変更すべきとされているわけであります。ただ、実際はなかなかこのとおりにいっていないという現実がございます。
格付の変更方法については、原則として、行動規範の趣旨も踏まえて、格付機関が自主的に決定をすべきものでございます。かといって、何もしないというわけにまいりませんので、私のもとに金融市場戦略チームというのをつくりました。そして、きょう、たしか十時から、格付五社においでをいただいて、今現在ヒアリングをやっている最中でございます。今月中には、こうした検討結果を踏まえた第一次レポートを出す予定になっております。
また、仕組み債の格付において、市場価格変動を評価対象とすることについてどうかということでもございますが、これも、基本的にはそれぞれが自主的に判断すべきものでございます。また、御指摘の金融安定化フォーラム、FSFにおいても議論は開始されておりまして、金融庁としても、積極的にこれらの国際的議論の中に入って検討をしているところでございます。
この発言だけを見る →証券監督者の国際組織でありますIOSCO、証券監督者国際機構というのがございまして、〇四年に、格付機関の格付プロセスの品質や利益相反の回避などについての行動規範を策定いたしました。これによりますと、格付機関は、格付の継続的なモニタリングや定期的なレビューなどを行い、適時に格付を変更すべきとされているわけであります。ただ、実際はなかなかこのとおりにいっていないという現実がございます。
格付の変更方法については、原則として、行動規範の趣旨も踏まえて、格付機関が自主的に決定をすべきものでございます。かといって、何もしないというわけにまいりませんので、私のもとに金融市場戦略チームというのをつくりました。そして、きょう、たしか十時から、格付五社においでをいただいて、今現在ヒアリングをやっている最中でございます。今月中には、こうした検討結果を踏まえた第一次レポートを出す予定になっております。
また、仕組み債の格付において、市場価格変動を評価対象とすることについてどうかということでもございますが、これも、基本的にはそれぞれが自主的に判断すべきものでございます。また、御指摘の金融安定化フォーラム、FSFにおいても議論は開始されておりまして、金融庁としても、積極的にこれらの国際的議論の中に入って検討をしているところでございます。
佐
佐藤ゆかり#27
○佐藤(ゆ)委員 関連で、もう一つだけ金融大臣に手短にお伺いさせていただきたいのが、信用格付を行う格付会社の基本的業務についてです。
一つ、市場で格付に関して混乱が起きやすいのは、格付というのはあくまで信用格付であるという行動規範に基づき、基本的には、発行体が元金と利子を支払えるかどうか、元利金の支払い能力を評価する信用格付を行ってきたわけであります。しかしながら、市場参加者の中で、トリプルAがついていれば市場リスクも少ないであろうというような誤解が起きておりまして、流通市場における価格変動リスクですとか、あるいは流動性リスクという別のリスクと混合したトータルな評価として使われてしまっているような嫌いもあるわけであります。
そこで、九月にムーディーズがアメリカの議会で証言を行っておりまして、そこでは、信用リスクの範疇を超えて、市場リスクの評価にも取り組む形で格付業務の行動規範を広げることを検討しているという証言がありました。このあたり、どのように大臣はお考えになりますでしょうか。
この発言だけを見る →一つ、市場で格付に関して混乱が起きやすいのは、格付というのはあくまで信用格付であるという行動規範に基づき、基本的には、発行体が元金と利子を支払えるかどうか、元利金の支払い能力を評価する信用格付を行ってきたわけであります。しかしながら、市場参加者の中で、トリプルAがついていれば市場リスクも少ないであろうというような誤解が起きておりまして、流通市場における価格変動リスクですとか、あるいは流動性リスクという別のリスクと混合したトータルな評価として使われてしまっているような嫌いもあるわけであります。
そこで、九月にムーディーズがアメリカの議会で証言を行っておりまして、そこでは、信用リスクの範疇を超えて、市場リスクの評価にも取り組む形で格付業務の行動規範を広げることを検討しているという証言がありました。このあたり、どのように大臣はお考えになりますでしょうか。
渡
渡辺喜美#28
○渡辺国務大臣 今、まさにこの時間において格付五社のヒアリングを行っておりまして、恐らくそうした話題もヒアリング対象になっているかと思います。
どことは申し上げませんけれども、例えば、既存の信用格付でカバーしていない、幅広い市場期待に対応するためのツールを開発していく必要があるとか、具体的には、商品流動性の評価、ストレスケースにおける裏づけ資産間の相関関係、証券の適正価格評価、こういった新しいサービスを格付機関が始めるべきである、こういった御意見も出されていると聞いております。
この発言だけを見る →どことは申し上げませんけれども、例えば、既存の信用格付でカバーしていない、幅広い市場期待に対応するためのツールを開発していく必要があるとか、具体的には、商品流動性の評価、ストレスケースにおける裏づけ資産間の相関関係、証券の適正価格評価、こういった新しいサービスを格付機関が始めるべきである、こういった御意見も出されていると聞いております。
佐
佐藤ゆかり#29
○佐藤(ゆ)委員 ありがとうございました。ぜひ、市場での信頼の維持に向けて、こういった新しい取り組みにも積極的にかかわっていただきたいと思います。
最後に、金融税制について一つだけお伺いをしたいと思います。
社債の利子所得に対する源泉徴収の問題ですが、今回、日本では、国債と財投債については既に海外投資家向けに源泉徴収は廃止されておりまして、来年の一月には地方債についても源泉徴収が廃止になる見込みであります。残すところ、社債、一般債それから金融債、そして、こういう証券化商品の利子所得に関する源泉徴収だけが残されるという形になるわけでありますが、アメリカあるいはヨーロッパ諸国など主要諸国を見ますと、実はすべてこれらの経済域では、社債も含めて源泉徴収が廃止されているわけでございます。
租税条約上、例えば、日本の投資会社がアメリカで社債で運用して利子所得を得ると非課税扱いになり、日本の税務当局に原理原則支払うことになっているならば、アメリカの投資家が日本で社債運用をして得た利子所得についても日本の税務当局が徴税をする。ややもすれば、日本の税務当局が二重に海外勢と国内勢とから徴税をしているような印象も受けるわけであります。国際競争力の強化という意味で、税のイコールフッティングというのが今大事であるとの指摘を受けているわけでありますが、森山副大臣にお伺いしたいと思います。
水際での徴税をきっちりと廃止をするようなお考えが財務省として今後おありになるものかどうか、よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →最後に、金融税制について一つだけお伺いをしたいと思います。
社債の利子所得に対する源泉徴収の問題ですが、今回、日本では、国債と財投債については既に海外投資家向けに源泉徴収は廃止されておりまして、来年の一月には地方債についても源泉徴収が廃止になる見込みであります。残すところ、社債、一般債それから金融債、そして、こういう証券化商品の利子所得に関する源泉徴収だけが残されるという形になるわけでありますが、アメリカあるいはヨーロッパ諸国など主要諸国を見ますと、実はすべてこれらの経済域では、社債も含めて源泉徴収が廃止されているわけでございます。
租税条約上、例えば、日本の投資会社がアメリカで社債で運用して利子所得を得ると非課税扱いになり、日本の税務当局に原理原則支払うことになっているならば、アメリカの投資家が日本で社債運用をして得た利子所得についても日本の税務当局が徴税をする。ややもすれば、日本の税務当局が二重に海外勢と国内勢とから徴税をしているような印象も受けるわけであります。国際競争力の強化という意味で、税のイコールフッティングというのが今大事であるとの指摘を受けているわけでありますが、森山副大臣にお伺いしたいと思います。
水際での徴税をきっちりと廃止をするようなお考えが財務省として今後おありになるものかどうか、よろしくお願いいたします。