厚生労働委員会

2008-11-12 衆議院 全224発言

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会議録情報#0
平成二十年十一月十二日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 田村 憲久君
   理事 上川 陽子君 理事 鴨下 一郎君
   理事 後藤 茂之君 理事 西川 京子君
   理事 三ッ林隆志君 理事 山田 正彦君
   理事 山井 和則君 理事 桝屋 敬悟君
      赤池 誠章君    新井 悦二君
      井澤 京子君    井上 信治君
      遠藤 宣彦君    大野 松茂君
      金子善次郎君    川条 志嘉君
      木原 誠二君    木村 義雄君
      清水鴻一郎君    杉村 太蔵君
      高鳥 修一君    谷畑  孝君
      とかしきなおみ君   戸井田とおる君
      冨岡  勉君    長崎幸太郎君
      西本 勝子君    萩原 誠司君
      林   潤君    福岡 資麿君
      内山  晃君    岡本 充功君
      菊田真紀子君    郡  和子君
      園田 康博君    寺田  学君
      長妻  昭君    細川 律夫君
      三井 辨雄君    柚木 道義君
      笠  浩史君    福島  豊君
      古屋 範子君    高橋千鶴子君
      阿部 知子君    糸川 正晃君
    …………………………………
   厚生労働大臣       舛添 要一君
   内閣府副大臣       谷本 龍哉君
   厚生労働副大臣      大村 秀章君
   厚生労働副大臣      渡辺 孝男君
   厚生労働大臣政務官    金子善次郎君
   厚生労働大臣政務官   戸井田とおる君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局審議官)            河野 正道君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  外口  崇君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  上田 博三君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬食品局長)            高井 康行君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            金子 順一君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            太田 俊明君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       村木 厚子君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    木倉 敬之君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  宮島 俊彦君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  水田 邦雄君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 間杉  純君
   厚生労働委員会専門員   榊原 志俊君
    —————————————
委員の異動
十一月十二日
 辞任         補欠選任
  三井 辨雄君     笠  浩史君
同日
 辞任         補欠選任
  笠  浩史君     寺田  学君
同日
 辞任         補欠選任
  寺田  学君     三井 辨雄君
    —————————————
十一月十一日
 児童福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一〇号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 児童福祉法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一〇号)
 厚生労働関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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田村憲久#1
○田村委員長 これより会議を開きます。
 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として金融庁総務企画局審議官河野正道君、厚生労働省医政局長外口崇君、健康局長上田博三君、医薬食品局長高井康行君、労働基準局長金子順一君、職業安定局長太田俊明君、雇用均等・児童家庭局長村木厚子君、社会・援護局障害保健福祉部長木倉敬之君、老健局長宮島俊彦君、保険局長水田邦雄君、政策統括官間杉純君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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田村憲久#2
○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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田村憲久#3
○田村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。西川京子君。
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西
西川京子#4
○西川(京)委員 おはようございます。自由民主党の西川京子でございます。
 質問の機会をいただきましてありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 舛添大臣、厚生労働行政、本当に多難な、次々と大きな問題を抱えた中で、大変お疲れでございますけれども、ぜひこのまましっかりと支えて頑張っていただきたいと思います。
 私も、昨年の八月末から、舛添大臣のもとで厚生労働の副大臣を一年間務めさせていただきました。就任直後からさまざまな大きな問題が発生いたしまして、本当に厳しい一年だったなというのが正直なところでございます。
 厚生労働行政というのは、本当に国民の皆様の毎日の生活に直結する分野、それもあらゆる分野を含んでいるという、予算にして二十兆以上の、二十四兆近い予算を持っている大変大きな省庁でございますのでそれは当然のことなのですが、その中で、一年間を振り返りまして、やはり分けますと三つの分野における大きな問題が出てきたなという思いがあります。
 私が就任させていただいて、最初に大臣から座長となってしっかり頑張れと命令を受けましたのが、例のC型肝炎の問題でございました。この一年間、このC型肝炎の問題もそうですが、後ほどお伺いします長寿医療の問題もそうです、年金の問題もややそういうものも含んでいるかもしれませんが、本来議論されるべきいわばきちんとした理念的な問題の議論よりも、やはり、情というんでしょうか人間の感情論、こちらの方に流され続けた一年だったなというのが、正直申し上げてそういう思いがあります。
 やはり政府としてしっかりとした説明責任を果たして、本来の制度そのもの、今回のいろいろなトラブルの問題、しっかりした説明を国民の皆様にわかっていただいた上での議論というのが本来は必要なことだと思いますが、まず最初に、報道のかなり先行した部分があるかもしれませんが、許せないというような感情論がやや先走り過ぎたような感じを正直言うと持っています。
 その中で、実は、C型肝炎の問題も、多分委員会での大臣答弁がそのきっかけだったのではないのかなと思うんですが、四百十八名の命のリストという、その辺から問題が大きくなっていったという認識を持っておりますけれども、本来、C型肝炎で苦しんでいらっしゃる皆様の問題解決とこの四百十八名のリストとは、ちょっと違う話だったような気がいたします。
 私は、十四年、十六年のC型肝炎の過去の厚生労働行政を振り返ってしっかり検証しろという御命令を大臣からいただいて、このチームをつくって、あらゆる立場の方から御意見をちょうだいしました。そしてまとめを提言もさせていただきました。
 その中で、やはりこの四百十八名のリストというのは、いわば副作用報告。そういう中で、決して個人名を言う話ではない、いわばいろいろな治験の検査結果、患者の実名やイニシャルや住所など個人情報を入れるものではもちろん当然ないわけでして、そういう中で、そのリストがきちんと管理、維持されていたら問題はなかったんですが、そのときに、過去、十四年、十二年のときに、この問題に関しての大きなチームができまして、民間の方ももちろんみんな入っていました。もちろん報道関係の代表の方も入った中でのこの委員会の、結果としての厚生労働行政のそのときの行動がありました。広く一般の新聞紙に八千医療機関すべても公表しましたし、もちろんこのリストの存在を公表もしております。
 そういう中で、そのときに、この問題に関して、肝炎対策というのはやはり個人に一人一人周知する問題ではない、それで、まして周知するのはお医者様の役目であるのが当然でしょう。そういう中での厚生労働行政としては、当時、そこまでが限界ではなかったのかなという見解をやはり持たざるを得なかったわけですね。当時は、あらゆる人たちの意見を聞いた結果としてそういう行政をしました。しかし、この間、去年の段階ではそれがすべておかしかったという話になった。
 そして、実は、肝炎で苦しんでいらっしゃる患者さんの御意見も、原告団の方々の御意見も全部ちょうだいしました。その中で、本当に、この問題リストそのものは実は皆さん知っていたという現実が追跡調査でわかっております。ですから、そういうことに関してはもう少し、マスコミ報道にしても、冷静にきちんとした検証をした上での報道というのはやはり必要だと思います。
 そのことをあえて申し上げまして、今回、この問題について一言御意見をちょうだいしたいと思いますが、その結果として私が一番重く受けとめたのは、原告団の一人の方が、フィブリノゲンで感染したということがもっと早くわかっていたら私の人生は変わっていたかもしれない、この一言はやはり私も大変重く受けとめました。ですから、厚生労働行政が、行政上はそこの部分は、肝炎対策としてはやるべきことはきちんとやったということは事実なんですが、あえてそういう患者さんの思い、そういうものを常に受けとめた中での厚生労働行政はどうあるべきか、そのことを一番問われていたんだ、そういうふうに思っております。
 そのときに私が提言申し上げたのは、では、そういう患者さんの思いということをしっかり受けとめた中でのこの肝炎対策、そして医薬行政、いわばこの治験の結果などを日本の戦略上も早く出していかなきゃいけない中で、そういういろいろな個人の医薬事故に対する思い、その辺の整合性をどうとったらいいのか、これが最大の課題だと思いますけれども、そのことに関して提言を、私は、広く一般の方にそういう第三者委員会のようなものをつくって検討してくださいということを申し上げました。
 そのことについてのその後の御報告をぜひお願いしたいと思いますので、よかったら大臣、ずっと出ていらっしゃるとお聞きしていますので、お願いいたします。
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舛添要一#5
○舛添国務大臣 まず初めに、西川委員、フィブリノゲン資料問題の調査プロジェクトチームの長をお務めいただいて大変御苦労をいただき、今おっしゃったような報告書をいただきました。
 それを受けまして、ことしの五月に、薬害肝炎の原告団からもお二人入っていただく、それからサリドマイドの被害者の代表にも入っていただくような形で、医療関係者、有識者から成ります委員会を設置いたしました。そして、七月には中間取りまとめを緊急対策でいたしました上で、十月以後、きちんと事件の検証をして再発防止をどうするか、今おっしゃった告知の問題についても議論しています。
 実は、昨日の午後もこれが開かれました。私も出席し、直接皆さん方と議論を重ねておりますので、全くタブーを設けず、忌憚のない意見を出してもらって、どうすればこういう事件が二度と起こらないか、こういうことで今鋭意努力をしているところでございます。
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西
西川京子#6
○西川(京)委員 ありがとうございます。私も、ぜひこの経過その後はしっかりと見守ってまいりたいと思います。
 その中で、この肝炎の問題は、結果的には、舛添大臣も大変御苦労されて御尽力いただいたと思いますけれども、総理の一つの大きな政治的判断で全員救済という和解が決着したわけでございます。大変苦しんでいらっしゃる方々を考えたら、この結果は本当によかったな、その一語に尽きるわけでございますけれども、それに至る経緯、検証の仕方、その辺に関しては、余りに感情に走るような、そういう問題の検証の仕方というのはやはり慎むべきだろう。もう少し冷静に、しっかりとした、きちんとした議論、それが上での問題解決というのが、これからの特に厚生労働行政、そういう毎日の、非常にお一人お一人の国民の感情と問題とのせめぎ合いの中でその辺のところをきちんとしていくという大変厳しい道筋と思いますけれども、その辺のところをしっかり頑張っていただきたい、そういう思いでおります。
 その次に続きまして、この一年通してずっと問題として、責任のある立場として大きくのしかかってまいりましたのが、年金問題でございます。
 もちろん、今まさにそのまだ最中でございますけれども、この年金問題に関して、いわば政権与党が、そして政府が、公約違反ではないかと随分責められたわけでございます。
 そのときに政府は、もちろん三月末までに五千万件の記録とコンピューターの記録の名寄せを終了するよということだったんですが、これが党の広報のビラとかその他の整合性がとれないということで非常に責められた経緯はありますが、これは、総理自身も、しっかりと最後の一人、最後の一円まで確実にやるということを、そういう意気込みで大臣も取り組みたい、そういうことをしっかりおっしゃっているわけで、これ自体、決して公約違反ではなかった、私はそう思っておりますけれども、大変厳しい、着実に一歩一歩しっかりとやっていくしかない問題でございますので、今後の御奮闘を期待したいと思います。
 その中で指摘しておきたいのは、この日本の年金制度そのものの信用をなくすということ以上に問題なのは、やはりその現場で働いていらっしゃる方々、その人たちの意識に非常に問題があったということ、このことをしっかりと私たちは指摘しておきたいし、そういう中で、社会保険庁の中の、いわば働かないということを旨とするような労働組合の方々の意識というのが最大の大きな問題だったように私には思えます。
 そういう中で、やみ専従の問題その他、大臣も大きな取り組みをしっかりしていらっしゃいますが、この問題に関して大臣の御見解をちょうだいしたいと思います。
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舛添要一#7
○舛添国務大臣 これまで、社会保険庁のいわゆる積年の病弊と言われるものがたくさんございます。その中で、今委員が御指摘になった職員のモラルの問題、働き方の問題、そういう中で、やみ専従の問題を御指摘になりましたけれども、私のもとに服務違反調査委員会を設置して調査をしました結果、新たに四人の無許可専従が判明しまして、既に判明していた者と合わせて三十四名という事実が明らかになりました。これは極めて申しわけないというふうに思っております。
 国民の負託にきちんと公務員としてこたえないといけない、しかも、公的年金制度の運営に対して国民の信頼を裏切った、そういうことでありますので、これらの行為者及びその関係者に対して、法と証拠に基づいて厳正なる対応をしてまいりたいと思っております。また、新たに生まれ変わります日本年金機構の基本計画においては、懲戒処分を受けた者は採用しないという方針で臨みたいと思っています。
 いずれにしましても、きちんとやはり国民の信頼をかち得るような職員から成る新しい体制をつくらなければ、政府に対する信頼、国に対する信頼、これまでが損なわれることになると思いますので、二〇一〇年一月の新機構の発足に向けて、今全力を挙げてそういう方向で努力をしている次第でございます。
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西
西川京子#8
○西川(京)委員 ありがとうございます。
 本当にこの問題は、やはり新しく日本年金機構としてスタートする上でも、働く人たちの意識改革は徹底してやっていただかないと、またもとのもくあみになるわけでございますから、ぜひリーダーシップを持って頑張っていただきたいと思います。
 それからもう一つ、この問題はなぜここまで感情論としてなってしまったのかなというものの一つが長寿医療の問題でございますけれども、私もこれは正直申し上げて、現場にいて、三月まで年金、年金、年金と、厚生労働省はいわば年金一色でずっと来たようなところがあるんですね。そして、三月三十一日までが期限だよという中で、公約を果たさなきゃいけないという中で、四月から長寿医療がスタートする。この中で、四月になって一気にこの問題が噴き出してきたわけですね。
 これは、野党の方々も多分、その間、法律が成立してから二年間あったわけですが、ほとんど一度も、長寿医療に関しての御質問はそんなになかったと思いますし、もちろん、それに対して市町村、各現場での対応、二年間あったにもかかわらず、きちんとした現場での対応がやや不足していた。そして、マスメディアも余りこの問題を取り扱っていないんですね。ということは、やはり年金対応ということに、厚生労働省はもちろんですが、メディアも、あるいはいろいろ国会の人間たちもすべてがそっちに行っていた中で、四月から新たにスタート。
 そして、多分一番の問題が後期高齢者というネーミングの問題で、これはやはり一つの感情論として……ヤジいや、制度自体の根本制度は間違っていないと私は思いますから。その中で、このネーミングの問題がかなり感情論として先行したと思うんですね。
 これはやはり、現場でこの制度を十年かけてあらゆる立場の人たちが議論していた中で、その年齢ではない方々がやっていたという一つのあれもあると思いますが、本当にその立場になった人たちの思いという、その辺に対する配慮が足りなかった。この辺は与党も大いに反省しなければいけない、そういう思いで改めて御質問させていただきます。
 今回、この問題は、後期高齢者の問題に関してやはりマスメディアも、実は四月一日にあるテレビ局の人が、保険料が全部上がりますとはっきり明言しているんですね。それは、恐らくマスメディアの人たちも、高齢者の方々が現実に今までも一割負担していたという現実をよくわかっていらっしゃらなかった、あるいは東京都のだけを取材した結果でああいうのが先行してばあんと出てしまった。結局、六月には、調査した結果としては六九%の人たちが下がったという現実があったわけですね。
 そういう中での、やはりある意味では感情論による先行の話がどんどん広がり過ぎたという中で、本来の制度そのものの説明がなかなか国民の皆様にわかっていただけなかったという嫌い、このことは非常に私自身も反省点として、厚生労働省としても反省しなければいけない。そして、各市町村、県、広域事務組合、それぞれの人たちの責任が非常にあいまいだったような気がいたします。
 その辺のところをしっかりとやはりチェックしていく中で、今回、舛添厚生労働大臣が大幅な見直しということを掲げられました。いろいろ中央公論その他にも書かれていらっしゃる御意見もちょうだいしていますが、その辺のところを、そういう議論を踏まえた中で、根本的なこの制度そのものは、私は骨格のところは決して間違っていないと思いますが、そういうさまざまな要因の中で随分の御批判をいただいた中で、今の大臣の今後の取り組み、一年間、皆様のいろいろな御意見をちょうだいして見直しを図るということをおっしゃっていますので、そこのお話をちょっと聞かせていただきたいと思います。
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舛添要一#9
○舛添国務大臣 私は、この後期高齢者医療制度、いわゆる長寿医療制度の実施責任者でありますので、利点についてはきちんと説明をこの国会、さまざまな場で申し上げ、そして、よりよいものにということで努力をしてまいりました。しかしながら、現場の責任者として国民の皆さんと接していますと、やはりいろいろな意味で御高齢の方々の心情にそぐわない面があったのではないか、これは謙虚に反省しなければいけない。
 そういう中で、最も大きな二つの点は、七十五歳という年齢で区別をするということでございました。それからもう一つは、年金記録問題がまだ残念ながら全面解決に至っていない中で、天引き、特別徴収という保険料の取り方の問題。この二つで非常に心情にそぐわない。では、そういうことであれば、どういう形で変えるべきか。それからもう一つは、当然、世代間の費用負担。国民の間でどういう費用負担をするのであろうかという議論もあるだろうというふうに思います。
 したがいまして、非常に今回の後期高齢者の医療制度でプラスになった点もたくさんございます。しかしながら、今言った点を踏まえて、さまざまな御意見をちょうだいして、一年を目途に見直し案を考えてみたい。それで現実に、そのための、私のもとに検討会を設けて今精力的にやっております。各委員の先生方がこういうようなのはどうだということで、私にも、大臣はどういう考えを持っているかということで、一つの私案として出させていただいて、後期高齢者と国民保険のある意味で一本化、県を単位にしてやる形を提示させていただいておりますので、例えばこれも一つの可能性としてみんなで議論をし、そしてよりよいものにというふうに思っています。
 もう一つの点を申し上げますと、終末期医療の相談料がございます。これは非常にいい意図から導入していますけれども、終末期というのは何となくやはり、ターミナルケアという横文字よりも終末期とよく使う、そうすると、七十五歳以下と切り離したことと相まって、非常に不評でございました。
 しかし、私は、終末期の医療というのは国民全体で考えるべきであって、まず七十五歳から入れたというところでやはり先ほど言ったような問題が起こったんじゃないかと。それで、今凍結をしまして、次にこれを入れるときは、例えば末期がんの方が四十歳で終末期であることもあるわけですね。ですから、国民大に広げるためにあえて、むしろ凍結をしたということでありまして、そういう精神で、さらによりよいものに皆さんのお知恵を拝借してつくり上げていきたいと思っております。
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西
西川京子#10
○西川(京)委員 ありがとうございます。
 特に最後の終末期の問題、大臣から大変本質をついたお答えをいただけたと思います。
 人間の尊厳ある死、そのことに初めて一番正面から向き合ったのが今回のこの案だと思うんですね。ですから、確かに、人生の後半を迎えている方々には、その問題が非常に身近な問題としてやや冷たく映ったということがあると思いますが、この問題は医療制度を考える上で欠かせない話ですので、ぜひ根本的な議論をこれからもしていただいて、いい制度にしていただきたいと思います。
 そして、続きましてもう一つ医療の問題で、非常に今国民の皆様に不安や不信を招いているのがやはり救急医療の問題と医師不足の問題。この問題、本当に、結果として、いろいろな要因が考えられるわけですが、研修制度が変わった問題とか、いわゆるお医者様になる若い人たちの意識の変化といういろいろな問題もあるでしょう。そういう、非常に国民の皆様の要求も多様になっている、いろいろな問題がある中で、やはり医師不足の問題と救急医療、そして周産期の問題、もうこれは全部一緒になった話でございますので、この問題の解決というのが大きな課題であるわけです。
 その中で、大臣が、一つの英断と思いますが、閣議決定を覆して、医師の増員ということで大学の定員をふやされました。このこと自体は、いろいろな、医師不足といっても格差があるわけで、地方での格差の是正だけではなかなか済まない問題、やはり基本的に足りないだろうという、これは正しい、間違っていないと思うんですね。ただ、永久にこれが続くとまた問題になるわけで、ある程度の期間を区切ってという話になるかと思いますが、これは御英断だったと私も思います。
 その中で、ただこれは、やはり一人前のお医者様になっていただくには十年ぐらいかかるわけですから、すぐ、今の状況に対応するにはなかなかいかない。そういう中で、短期的に今の医師不足を、いろいろな格差の是正、このことに関して、ぜひ厚生労働省としては、いろいろな考え、そして現場との意見調整をした中でいい考えを出していただきたいんですが、私自身が感じたのは、女性医師の問題というのは大きいと思うんですね。特に周産期の場合は、若いお医者様が七割ぐらい女性でいらっしゃる、受かってこられる方が。その方々が大概、結婚あるいは子育てのときに現場を離れて、今、いわば現場で働かなくなっている方が非常に多いという。この方々に早急に復帰していただくというのが一番早い話なんです。
 ただ、要するに、短時間正規雇用制とかいろいろなアイデアがおありになるんだろうと思うんですが、その中で、現場の産科の先生方から随分私もお話を聞かせていただきましたが、やはり一度離れてしまうと、産科というリスクの高い科にはなかなか戻らないよ、ちょっと研修したぐらいでは戻らないよと、大変厳しい御意見が多かったです。その中で、私は、一番やはり手っ取り早いのは、今いる人をとにかくやめさせないことだ、これは男女限らずですね。そしてそれには、この過酷な状況の中で、日本という国の少子化対策という大きな目的がある中で、やはり産科の人たちや小児科の人たちには診療報酬をよそよりずっと多くする、それが一番手っ取り早いよ、こういうお話も伺いました。
 この問題、今の私の意見に対するお答えも含めて、ぜひ、短期の医師不足対策、救急医療対策、周産期も含めて、このことをそれぞれお二人の局長さんからお聞きしたいと思います。
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外口崇#11
○外口政府参考人 現在、全国的に、産科、小児科などの診療科については医師不足問題が深刻となっており、地域に必要な医師を確保していくことは喫緊の課題であります。この医師不足の背景には、御指摘のように、複合的な要因が関係しております。短期的、中期的、長期的、そして偏在の問題等を含めて、きめ細かく対応していく必要があると考えております。
 この対応といたしましては、安心と希望の医療確保ビジョンや骨太の方針二〇〇八、五つの安心プラン、また本年四月の診療報酬改定等さまざまな仕組みを通じて、具体的には、産科医の手当に対する財政的支援でありますとか、短時間正規雇用や交代制勤務等の導入を図る病院に対する財政支援、あるいは院内保育所の整備、また産科医療補償制度の創設など、こういった医療リスクに対する支援体制の整備も含め、二十一年度概算要求において実効性のある対策を実施できるよう予算要求を行っているところであります。
 また、このたびの補正予算でも、医師不足が深刻な地域への医師派遣や、勤務医の労働環境の改善等を支援する事業について計上したところであります。
 引き続き、産科、小児科を含めた医師の確保に向け、さまざまな施策を組み合わせながらきめ細かく対応してまいりたいと考えております。
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水田邦雄#12
○水田政府参考人 お答えいたします。
 医師の確保、とりわけ産科や小児科におきます救急医療体制の確保は重要な課題であると認識しております。このために、平成二十年度の診療報酬改定におきましてさまざまな措置を講じているところでございます。
 具体的には、産科、小児科を初めとする病院勤務医の負担軽減を図るために、医師の事務作業を補助する職員の配置等を行った病院に対する評価を新設したことがございます。そのほか、リスクの高い妊娠の管理に対する評価の新設、あるいは救急搬送された妊婦を受け入れた場合の評価の新設、さらに、高度な小児医療を提供する医療機関の評価の引き上げなどを行ったところでございます。
 今後も、関係者の御意見を伺いながら、産科、小児科におきます救急医療が確保できるように適切に対応してまいりたいと考えております。
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西
西川京子#13
○西川(京)委員 今のそれは私も承知していることでございまして、いわばアピールする、特別にその分野に大幅な診療報酬アップ、それをぜひ検討していただきたいということをあえて申し上げておきたいと思います。
 それと、最後にもう一つ。今回、児童福祉法の改正も上程されますけれども、その中で、やはりちょっと保育の問題を一言だけお願い申し上げたいと思います。
 いわば今いろいろな、もちろん保育所が足りないという現実もたくさんあるのは現実でございます。しかし、地方の方ではもうほとんど余っているという現実があります。その中での認定こども園の話とかいろいろな話が出ているわけですが、その中で、面積基準を変えるとか、ある意味では認定しやすくするためのそういう話なんだろうと思いますが、実は、やはり私はそこにいる子供中心に考えなきゃいけないと思うんですね。少なくとも、環境が悪くなるような方向の基準改正というのはあり得ないと思いますね。これだけ豊かになってきて、基準を改正するのなら、より広く、いい環境のための改正であってしかるべきでありますから、その辺のところをちょっと一言お願いしたい。
 それともう一つ。保育園で今一番問題になっているのは、ある意味では、非常識な親。戦後、私たちの世代が育てた若い親たち、親としての自覚にやや欠けている親たち、この問題が子供たちの問題以上に、子供に影響を与える親の問題というのが今さまざまなところでいろいろな物議を醸しているわけですね。
 この親育てという問題に関して、実はそういう人たちは、いろいろな研修や、学校でPTAやあるいはいろいろなところでやっても、ほとんど出てこない。こういう出てこない親たちをどうするか。唯一の接点の場が保育園なわけですね。ですから、この保育園の場で親育ても一緒に、お子様たちを預かるプラス親育ての場でもありたい、その辺の思いをぜひ込めたいと思うんですが、その中で、埼玉県で今、上田知事のもとで実施されています一日保育士体験、これは……
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田村憲久#14
○田村委員長 西川君、申し合わせの時間が経過しておりますので、御協力をお願いします。
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西
西川京子#15
○西川(京)委員 はい。
 これは、最初にもう義務的に、親にとにかく参観でなくて保育士を一日やっていただく。これがかなり現場との、保育士の方も、ああ、あの親でもと変わる、そういう非常にいい効果を出しているんですね。
 この問題についての御意見、ぜひ全国にこれを広げてほしいと思いますので、よろしくお願いします。
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村木厚子#16
○村木政府参考人 お答え申し上げます。
 保育所制度についてはさまざまな意見が寄せられております。現在、社会保障審議会少子化対策特別部会におきまして、保育所のあり方を含む次世代育成支援のための新たな制度体系の設計に向けた議論を精力的に行っております。先生おっしゃられるように、子供の健やかな成長ということを基本に置いた議論をしっかりしていきたいというふうに考えております。
 それから、一日保育士体験でございますが、非常におもしろい実践だというふうに、私どもも勉強させていただきまして思っております。
 親の養育力の向上ということについては、私どもも非常に重要な課題ということで、今回改正をされました保育所保育指針におきましても、新たに、「保護者の養育力の向上に資するよう、適切に支援する」という項目を一つ入れたところでございます。この指針の研修の中で、一つの取り組みの例として、先ほど御紹介のありました一日保育士体験などもテキストに記述をしまして周知をしているところでございます。
 いずれにしましても、各地域で親の養育力の向上に向けた取り組みがしっかり行われるように、私どもも努力をしていきたいというふうに考えております。
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西
西川京子#17
○西川(京)委員 ありがとうございました。
 これで質問を終わらせていただきます。
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田村憲久#18
○田村委員長 次に、井澤京子君。
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井澤京子#19
○井澤委員 おはようございます。自由民主党の井澤京子でございます。
 先ほど西川委員より、この厚生労働行政というのは幅広い分野でさまざまな課題が山積みになっているというようなお話がございました。きょうは私、限られた三十分という時間でございますので、特に医療の分野について、そして、人間は生まれてから亡くなるまで、本当に多くの広域な厚生労働行政、そして毎日の生活の中でも一番密接なものが厚生労働行政ではないかと思っております。きょうはその中でも医療の分野、生まれて、そして病にかかるということに重点を置きながら質問させていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、やはり触れなければならないのが、先日起きました妊婦の死亡事例に関連してでございます。
 先月の十月、妊娠中に脳出血を起こした女性が八つの病院に搬入を断られて、胎児は生まれたものの、その三日後にそのお母さんである女性は亡くなるという大変痛ましい事件が起きました。最終的に搬送された墨東病院は、リスクの高い妊婦に対する総合周産期母子医療センターに指定され、また一般救急、ERも併設されていたにもかかわらず、一度断られ、そして多くの大学病院からも断られ、またそこで受け入れられる、子供は生まれたけれどもお母さんが亡くなるという本当に悲しい事件が起きました。
 振り返れば、昨年も奈良で、また昨年の十二月には大阪でもお年寄りにそのようなことが起き、この九月にも東京で妊婦が受け入れを拒否されたという事実が報道等で明らかになっております。これまでの教訓が本当に生かされず、このようなことはもう二度と起こしてはならないということ、早急に対応を行わなければならないと思います。
 今回の事例を含めまして、どういうことが現場で起きてしまったのか、いろいろと関係者などからもお伺いしましたけれども、妊婦の容体が変化したときに、それは産科医なのかあるいは救急医での連携が必要なのか、そこのあたりがまだ明確さがないのか。あるいは、症状、病状をどのような形で受けとめて分析をして認識をするのか、そういう病状認識の違いがあったのではないか。また、搬送先をすぐに検索する、この現代の情報化時代の中に、搬送先がなかなかすぐ検索できないシステムの問題なのか。ハード的には、産科医やベッド数が足りないからなのか。あるいは、病院勤務医の過剰労働の問題が根っこにやはりあるのか。医療リスクの問題等、数えたら、今現場で起きているたくさんの問題が重なり合っているのではないかと思います。
 先日、遺族の御主人が記者会見でこんなことをおっしゃっています。妻が死をもって浮き彫りにしてくれた問題を無駄にしないでほしい、当直医には産科医としての人生を全うしてほしい、産科医がこれで減ってしまうようなことはなくしてほしい、そして最後に、この問題をきっかけに都や国などが力を合わせてこの問題を改善してほしいという、本当に胸に詰まる、御家族がその救急車の中でどんな思いの中、奥様のことをごらんになっていたのか、その心情を察すると、今すぐにしなければならないことがたくさんあり、そしてできるのではないかと思っております。
 先ほど西川委員からも、女性医師についてお話がありました。また、先ほどもお話がありましたように、多くの若い二十代の女性医師、七割が産科医としてスタートをしたいという思い、志を持っています。しかし、現状を見ると、女性医師は少なく、また、自分が子供を産めばまた職場復帰も難しくなるというような現状です。私も女性の視点として、ぜひこの問題は大臣にお伺いをしたいと思っております。中でも女性について、先ほども短時間労働、保育園の設置の問題などがありましたけれども、女性医師の復職というのがまず必要なのではないか、そういうようなきっかけをつくるような支援が早急に急がれるのではないかと思っております。
 そこで、舛添大臣にお伺いいたします。
 今回、妊産婦の事例の墨東病院を視察されたと伺っております。その視察現場に行かれた御感想とともに、平成二十年度の補正予算の中で今回取り組まれます女性医師対策や医療体制の整備も含めましてお伺いするとともに、平成二十一年度の概算要求、では実際その予算がどのように実現、具体化されていくのかも含めてお教えください。よろしくお願いいたします。
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舛添要一#20
○舛添国務大臣 今回、東京都において大変痛ましい事案が生じました。私は、大臣就任以来、特に産科、小児科の問題を集中的に努力してまいった中でまたこういうことが起こったということで、大変事態を重く見まして、すぐに現場に飛びました。江戸川の医師会の皆さん、これは六月にも実はお会いしていたんですけれども、そのときは一次、二次の救急までで、三次のところまでは話ができていないときにこういうことが起こりました。
 それで、墨東病院は、産科の先生にも、また救急の先生にも具体的に状況をお伺いいたしました。実際にNICU、新生児の集中管理ユニットも見ましたけれども、例えば、十五ユニットあるんですけれども十二しか稼働していません。なぜか。看護師が足りない。だから、お医者さんだけではなくて、今休眠状態にある看護師の皆さん方にも復職していただく手だてをとりたいと思っていまして、これは早急に看護協会とも協力して実態調査をして、医師のみならず、いわゆる医療提供の側の方々、そういう方も何とか現場に復帰していただきたいというふうに思っています。
 そして、お尋ねの女性医師の問題ですけれども、例えば墨東病院は院内保育所があります。非常に女性の医師にとっては評判のいいところでありますけれども、こういう院内の保育所を含めて、二十年度の補正予算で、院内保育所を設置する病院への助成、それから、いわゆる短時間正規雇用を導入する病院への助成、それから、メディカルクラークというのを今度入れましたけれども、それを配置するような助成。つまり、お医者さんがお医者さんの本来の仕事ができて、事務作業はそういう方にやっていただく。こういういろいろな病院を私は見ていますけれども、そういう方がおられるときは、非常にお医者さんが本来の仕事ができる。
 それから、今、救急医と産科医の連携の問題が出てまいりました。その両方のお医者さんを集めて緊急に私のもとに今検討会を設けて、精力的に議論をし、十二月を目途に提案をまとめていただきたいという形でやっております。それから、先般、どこにどれぐらい空きベッドがあってお医者さんが何人いるかというようなことについて二階経済産業大臣と話をしまして、IT技術を活用してそういう制度の整備を行いたいということで、これは直ちにスタートしたところでございます。
 そういうさまざまな施策を講じながら、二度とこういう件が起こらないように努力をしてまいりたいというふうに思っています。
 そして、先ほど、二十年度補正予算についての項目は、これは二十一年度の概算要求を前倒しして計上したものでございますので、今後とも予算的にも努力をしてまいりたいと思っております。
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井澤京子#21
○井澤委員 ありがとうございました。
 次に、難病対策についてお伺いいたします。
 私のもとには、ことしに入りましても、さまざまな原因不明の病気の方々やいわゆる難病と言われる方々、そしてその御家族、御本人からも多くの要望や意見が届いております。その中でも、現在は特定疾患に指定されていないので、早く指定して治療の研究や治療費助成を行ってほしいというものがやはり多くあります。例えば、死に至る病ではないものの、人口の約一・七%、約二百万人の患者さんがおられる線維筋痛症という病気や、先日も、私の地元京都府の宇治市にお住まいの、遠位型ミオパチーと闘っておられる中岡亜希さんという三十代の女性に直接お会いしてお話を伺いました。
 この遠位型ミオパチーとは、百万人に二人か三人、日本では現在三百人から四百人の患者さんがおられると推定される希少の進行性筋疾患であります。体の中心、心臓から離れた部位で足先や指先から筋力が低下をして、二十代や三十代で発症すると十年前後で歩行が困難となり、さらに日常生活の動作にも影響を及ぼし、やがて寝たきりになる可能性もあるというような難病です。
 確かに、患者数の少ない病気に対して研究対象にするというわけにはいかないのが現状だと思いますが、現在、調査研究対象である難治性疾患克服研究事業が百二十三疾患、これが医療費の公費負担助成対象となるほかにも、特定疾患治療研究事業が四十五疾患あると伺っております。まだまだ十分な難病対策ではないのが現状ではないかと思っております。
 舛添大臣は、私が先ほど紹介しました中岡亜希さんにこの八月に直接お会いになったと伺っております。今回の所信表明の中でも、難病研究の大幅な拡充など難病対策の一層の推進を図っていきたいというお話がありました。国としても、まずは難病の調査研究はよりさらに進めていくべきではないかと思います。大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
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舛添要一#22
○舛添国務大臣 今お話があった中岡さんにもお会いしましたし、いろいろな難病で苦しまれている方々にお会いして、何とかこれは研究し、治療法を開発して一日も早く治してあげたい、そういう思いで取り組んでおります。
 御承知のように、難病の克服研究事業、これは、患者の数が少ないとか原因が不明であるとか治療法が未確立であるとか長期にわたる生活への支障、これを満たすものをその条件にしてありますけれども、今約二十五億しか予算がついておりません。私は、これを来年の概算要求で百億円という要求をしております。そして、それを検討する総合的な科学技術の会議にも私はみずから出まして、いかにこれが必要なのかということを力説しております。
 そういう中で、これからの予算編成過程において、さらに努力をして、難病の研究事業四倍増ということでやりたいと思っていますので、井澤先生初め委員の皆さん方のまた御支援を賜りたいと思います。私も全力を挙げて、この難病研究、難病対策の一層の拡充に努力をしたいと思っております。
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井澤京子#23
○井澤委員 ありがとうございました。
 次に、がん対策推進基本計画についてお伺いいたします。がん対策の推進基本計画策定から一年以上が経過いたしました。その現状について、御報告を兼ねてお伺いしたいと思っております。
 平成十九年四月に施行されたがん対策基本法に基づいて、その二カ月後、六月にがん対策推進基本計画が策定をされたと伺っております。私から申し上げるまでもなく、日本人にとって死因の第一位はがんであり、年間三十万人以上がお亡くなりになっております。また、国立がんセンターの推計では、生涯でがんになる可能性は、男性の中では二人に一人、女性も三人に一人かかるという可能性がある、身近に存在する大きな病気でございます。
 私も、実は二十年前に母を国立がんセンターで亡くしておりました。その当時、がんセンターでは、診察を当日受けるために朝六時前からその診察の順番を待つ、番号を待つ、それをとるために六時前から診療の受付で待つ、私もその一人であったのですが、そのときのがんセンターの状況を見まして、私も、この医療の問題、何かの形で将来取り組まなければならないなという思いがそのときからございました。当時も大変お世話になった先生が今も現役でいろいろな形で研究をされていらっしゃいます。それだけに、私もがん対策の推進に積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
 この基本計画の策定に当たりましては、がん対策推進協議会が設置され、その委員には四人の患者の方々も入り、患者の立場からの意見を反映しているということは、今までにない非常に重要なポイントではないかと思います。
 この基本計画では、平成十九年度からの五年間、平成二十三年度までを対象にして、がん患者を含めた国民の視点に立ったがん対策を実施し、特に、放射線療法や化学療法の推進、そして何といっても専門的に行う医師を養成していくことが必要である、また、治療の初期段階からの緩和ケアの実施、がん登録の推進など、以上三点を重点課題とされています。
 そこで、舛添大臣にお伺いいたします。
 基本計画決定から一年以上が経過いたしました。現在までの進捗状況と、特に、基本計画の趣旨にはこのように書かれております。がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんと向き合い、がんに負けることのない社会の実現のために目標を達成していきたいと書かれております。この点も含めまして、大臣のお考えをお聞かせください。
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舛添要一#24
○舛添国務大臣 委員御指摘のように、昨年六月にがん対策推進基本計画が閣議決定されました。毎年随時、がん対策推進協議会を開催いたしましてその時点までの進捗状況を確認しておりますが、本年七月四日に開催しましたがん対策推進本部におきまして、基本計画において各年度ごとに取り組むべき事項を取りまとめ、年度ごとの施策目標を明確にし、基本計画を着実に実施するとしたところでございます。なお、来年度末を目途に基本計画の中間報告を取りまとめることとしております。
 井澤委員、御家族の例も引用なさって、いかにがん対策は国民的な課題であるかということをおっしゃいました。これは、まさにみんなが、国民が総力を挙げて取り組まないといけない課題だと思っていますので、がん患者を含めた国民が、今おっしゃったように、がんをまず知る、そしてがんと向き合う、がんに負けることのない社会、このスローガンを実現するために全力を挙げてまいりたいと思っております。
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井澤京子#25
○井澤委員 ありがとうございました。
 引き続き、がん対策についてもう一問お伺いしたいと思っております。
 この基本計画の重点課題にも挙げておられますがん緩和医療についてです。
 終末期のみならず、がんの治療というのは、初期の段階から心身ともに緩和ケアをするという医療分野がもっと注目をされていいのではないかと思います。がん患者の多くは、がんと診断され、その疑いがあるという時点から、身体的にもまた心理的な苦痛も大変抱えており、御本人のみならず、その家族も大きなつらい思いをずっと抱えることになります。
 これまで我が国では、がん治療の初期の段階から、痛みや心のケアを受ける機会が非常に少ないというのが現状ではないでしょうか。英国やカナダなどの欧米先進諸国と比較しても、緩和ケアに対する取り組みはまだまだおくれていると聞いております。やはり、がん患者とその家族が可能な限り質の高い診療を受け、そして治療、療養生活を送れるようにするには、緩和ケアが治療の初期段階から全国どこでも安心して受けられるような体制が必要ではないかと思います。言いかえれば、病気の治療と痛みの軽減ががん治療の両輪になることだと思います。
 この緩和ケア推進に向けた厚生労働省の取り組みについてお伺いいたします。
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上田博三#26
○上田政府参考人 がん対策推進基本計画におきましては、治療の初期段階からの緩和ケアの実施が重点的に取り組む課題の一つとして掲げられております。御指摘のとおり、がん患者、家族の方々が緩和ケアを治療の初期段階から全国どこでも受けられるようにすることが、患者の療養生活の質の向上のために重要であると認識しているところでございます。
 厚生労働省におきましては、緩和ケアが全国どこでもがん診療の早い時期から適切に提供されるよう、まず、がん診療に携わるすべての医師を対象とし、緩和ケアの基本的な知識の習得を目指す緩和ケア研修会の全国展開、さらに国立がんセンターにおける専門的な緩和ケアに関する研修について充実強化を行うとともに、がん診療連携拠点病院の指定要件を見直しまして、専門的な緩和ケアを提供する医療従事者を配置することや、外来設置などの義務化の対策を講じてきたところでございます。
 厚生労働省といたしましては、がん対策推進基本計画に基づきこうした取り組みを進め、がん診療における緩和ケアの全国的な提供体制の充実に努めてまいる所存でございます。
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井澤京子#27
○井澤委員 ありがとうございました。
 次に、少し話題をかえまして、社会保障カードについてお伺いいたします。平成二十三年度の実用化を目指す社会保障カードの導入についてです。
 昨年から、先ほど西川委員からも年金問題について指摘がありましたが、この問題について、未統合である記録五千万件の解明、統合、約八・五億件の紙台帳とコンピューター記録の突き合わせ、年金記録の改ざんの問題がまた新たに発覚したり、あるいは無年金問題など、まだまだ多くの課題が残されております。このような年金記録のずさんな管理体制を解決する一つの具体策として社会保障カードの導入が必要なのではないかと思っております。
 麻生総理のお話の中にも、国民の皆様の年金を正しくお支払いするために手間と暇を惜しまず徹底的にこの問題に取り組む、最後の一人まで解決に結びつくよう政府が全力を挙げてあらゆる手だてを講じていく必要があるとも、先日の所信表明でおっしゃっていらっしゃいました。
 現在は、年金は年金手帳で、医療は健康保険証、介護は介護保険証といった制度ごとに運営をされています。これらの情報を一体的に常時確認できる一枚のカードに集約をして国民全員に配付するというものが社会保障カードです。
 例えば、国民一人一人が、このカードが導入されれば、各自がこの制度、一つ一つの制度の保険料をこれまで幾ら納付をして、医療などの公的サービスをどれだけ今まで受けてきたのか、将来年金は幾ら受け取れるのかといった情報をいつでも確認を自分ができるというものです。みずからの情報や社会保障制度に関するさまざまな情報の可視化、透明化や双方向性という意味でも、国民の利便性が向上し、社会保障制度全般に対する信頼の向上につながるものと私も期待をしております。
 他方、これを導入するに当たって、制度の横断的な取り組みに対する不安の声、プライバシーの問題もあります。情報一元管理への抵抗の問題もあるかと思います。導入するに当たってさまざまな課題をどのように検討していかなければならないのか、いろいろ問題も提起しなければならないと思っております。
 そこで、大臣にお伺いいたします。
 今回の社会保障カードの導入に当たり期待される効果とプライバシー等の問題点も含めて、導入に当たっての検討の進め方についてお伺いいたします。
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舛添要一#28
○舛添国務大臣 これはもう平成二十三年度中を目途に導入したいと思っておりまして、昨年九月以来、有識者による検討会を開いておりまして、年度内を目途に基本計画の策定を目指しております。
 これが入りますと、年金だけじゃなくて医療、介護、社会保障全般について情報化の共通基盤ができるということでありまして、今委員がおっしゃったように、みずから情報を簡単に入手できる、それから非常に効率的で細やかなサービスも可能になる。ただ、やはりプライバシーの侵害やその他の問題もありますから、これは、さまざまな工夫を凝らしてその点の解消ができるように努力をしていきたいと思います。関係省庁とも協力しながら、この点を配慮しながら、さらにこの目標に向かって邁進してまいりたいと思っております。
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井澤京子#29
○井澤委員 ありがとうございました。
 最後の質問をさせていただきます。雇用政策についてお伺いいたします。
 今回、麻生内閣のもと、景気対策、景気についてが今取り組むべき一番大きな課題である、景気対策イコール雇用対策と言ってもいいのではないかと思っております。私から今のアメリカ発の世界金融不安についてお話しするまでもありませんが、これほどまでに世界の中での日本というものを考えることはなかったのではないかと思っております。
 アメリカ発のサブプライムローン問題や世界金融不安、全世界がいまだに落ちつかない、揺るがされ続けている。今後、年末に向けて、またいろいろな形で大企業を初め中小零細企業が大きな影響を受けざるを得ないのではないかと思っております。先日も大手自動車メーカーの二〇〇九年三月期連結決算の営業利益が約七割減との見通しも発表され、また、一部の報道では自動車メーカーは非正規社員を半減させるのではないかとも言われております。
 先日私が読みました読売新聞の記事で、地方分権改革推進委員長でもあります丹羽宇一郎伊藤忠商事会長は次のようなことを述べていらっしゃいますので、ちょっと抜粋をさせていただきます。
 現在、派遣などの非正規労働者は、全労働人口の三三%で、三人に一人が非正規雇用である。このように上下に二分化されつつある所得の中間層を再構築していかないと、長期的に国力は損なわれる。日本の技術力は、経験豊かな中間層の正規社員が引き継いできたものである。企業や国に求められることは、まず機会の平等、そして教育機会の平等でもある。東大生の親は富裕層が多いという調査結果は極めてまずい。
 他方、働く側にも辛抱がなくなっているのではないか。正規で雇っても、上司と合わないなどの理由で派遣に転じる人が実に多くなってきた。また、進んで派遣をやっている人や、派遣を禁止すると困るという人など、事情はさまざまだから、ハローワークはこれから極めてきめ細やかな対応が必要になってくる。
 中間層が分厚く、都市化も今ほど進んでいなかったころの日本の社会というものは、きずなのようなものがあった。しかし、今は富裕層、貧窮層の間では対話がなく、孤立化がどんどん進んでいくというようなことが新聞記事として取り上げられていました。
 麻生総理は、この間の所信表明演説でも、日本の強みは勤勉な国民である、困っている若者に自立を促し、手を差し伸べるための、若者を支援する新法を検討する、最低賃金の引き上げと労働者派遣制度の見直しも進めるべきである、こう述べていらっしゃいました。
 やはりこの雇用政策というのは、個別に縦割りというのではなくて、金融や経済、産業、そして教育、社会保障、労働というあらゆる広い分野の中で、横ぐしにして、総合的に連携をして有効な対策を早急に打ち出していかなければ、これは景気対策イコール雇用対策も進まないのではないかと思っております。
 舛添大臣はもともと国際的な政治や経済を専門にしていらっしゃいました。日本の経済の復活のかぎは、若者からお年寄りまでが元気で、目標と生きがいを持って生涯現役で働くということがまず雇用政策の一つではないか。これが雇用政策だというような何かお考えを、今までの御経験も含めてお聞かせいただければと思います。
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