国土交通委員会

2009-03-25 衆議院 全315発言

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会議録情報#0
平成二十一年三月二十五日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 望月 義夫君
   理事 奥野 信亮君 理事 菅原 一秀君
   理事 中山 泰秀君 理事 福井  照君
   理事 山本 公一君 理事 川内 博史君
   理事 後藤  斎君 理事 上田  勇君
      赤池 誠章君    稲葉 大和君
      江崎 鐵磨君    遠藤 宣彦君
      小里 泰弘君    大塚 高司君
      太田 誠一君    岡部 英明君
      鍵田忠兵衛君    亀岡 偉民君
      北村 茂男君    佐田玄一郎君
      七条  明君    島村 宜伸君
      杉田 元司君    長崎幸太郎君
      長島 忠美君    西銘恒三郎君
      原田 憲治君    藤井 勇治君
      松本 文明君    盛山 正仁君
      吉田六左エ門君    若宮 健嗣君
      石川 知裕君    小宮山泰子君
      古賀 一成君    高木 義明君
      長安  豊君    馬淵 澄夫君
      三日月大造君    森本 哲生君
      鷲尾英一郎君    高木 陽介君
      谷口 和史君    穀田 恵二君
      下地 幹郎君
    …………………………………
   国土交通大臣       金子 一義君
   国土交通副大臣      金子 恭之君
   国土交通副大臣      加納 時男君
   国土交通大臣政務官    谷口 和史君
   国土交通大臣政務官    西銘恒三郎君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 田中 一穂君
   政府参考人        
   (財務省主計局次長)   香川 俊介君
   政府参考人        
   (国土交通省大臣官房長) 増田 優一君
   政府参考人       
   (国土交通省総合政策局長)            大口 清一君
   政府参考人       
   (国土交通省土地・水資源局長)          押田  彰君
   政府参考人       
   (国土交通省都市・地域整備局長)         加藤 利男君
   政府参考人       
   (国土交通省道路局長)  金井 道夫君
   政府参考人       
   (国土交通省自動車交通局長)           本田  勝君
   政府参考人       
   (国土交通省航空局長)  前田 隆平君
   政府参考人       
   (国土交通省政策統括官) 井手 憲文君
   政府参考人
   (運輸安全委員会事務局長)            柚木 浩一君
   国土交通委員会専門員   石澤 和範君
    —————————————
委員の異動
三月二十五日
 辞任         補欠選任
  石川 知裕君     馬淵 澄夫君
  亀井 静香君     下地 幹郎君
同日
 辞任         補欠選任
  馬淵 澄夫君     石川 知裕君
  下地 幹郎君     亀井 静香君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第八号)
     ————◇—————
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望月義夫#1
○望月委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長増田優一君、総合政策局長大口清一君、土地・水資源局長押田彰君、都市・地域整備局長加藤利男君、道路局長金井道夫君、自動車交通局長本田勝君、航空局長前田隆平君、政策統括官井手憲文君、運輸安全委員会事務局長柚木浩一君、財務省大臣官房審議官田中一穂君及び財務省主計局次長香川俊介君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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望月義夫#2
○望月委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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望月義夫#3
○望月委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。馬淵澄夫君。
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馬淵澄夫#4
○馬淵委員 民主党の馬淵でございます。
 国土交通委員会に久しぶりに質疑の機会をいただきました。きょうは、道路問題ということでございます。私も、足かけ二年ばかり、この道路の問題、さまざまな形で国会での議論に参加させていただいております。きょうは、一時間という時間でございますので、ぜひ深みのある議論をさせていただきたいというふうに思っております。
 まず、この道路問題に関しましてでございますが、二月の四日の予算委員会から始まりまして、私は、ことしの予算委員会でも再三取り上げさせていただきました。昨年の予算委員会の中で、道路の中期計画のそもそもの問題点ということで、需要推計の見直しを求めました。そして、これに対しては、当時の福田総理が、この需要推計の見直し、新たな中期計画の見直しということを三月の二十七日に記者会見で明言され、その後、閣議決定においても、道路の中期計画を新たに見直す、平成二十年度予算からこれを厳格に反映させていくということを決定されました。こうした流れの中で、新たな中期計画に基づいて道路整備が進められているというふうに理解をしております。
 さきの予算委員会、ことしの予算委員会で、私は、平成二十年度予算執行の状況並びに平成二十一年度予算執行の状況をお尋ねさせていただきましたが、その中で、こうした道路問題にかかわる中で、私どもは、そもそも道路整備、真に必要な道路かどうかということを真剣に国会の中で議論していこう、その上で、とりわけ、国民の負担を求めている高速道路については、我々は無料化ということを訴えてまいりました。
 この無料化政策についての政府の見解の是非ということは、たびたびこの国会の中でも議論されてきたわけでありますが、二月の二十五日の質疑の中で、私は、国土交通省所管の国総研が高速道路の割引政策について検討しているのではないかということを指摘させていただきました。
 金子大臣からは、そのことについては報告は十分受けていないが、しかしながら、そのような検討があることについては承知をしているということで、十割引き、高速道路の無料化を含めた検討、いわゆる社会実験の割引の検討については、そういった報告書が存在する旨、明らかにしていただきまして、提出を約束していただきました。
 さて、まず冒頭でございますが、こうした十割引き政策についての報告書の提出を私は求めてまいりましたが、これが二月の二十五日の段階でございます。早急に精査をしてお出しいただくということでございましたが、昨日の夕刻にやっと私どもの手元に届いたということであります。本当に一カ月近く、一カ月以上にわたってかかってきたということでありますが、これも当初、三月の九日の段階で一部を提出いただきましたが、それもなかなか出ないという状況でございました。
 これもまず端的に答えていただきたいんですが、質疑の前日ですよね、このような状況でぎりぎりになってお出しいただくというのは、金子大臣、これは誠実な対応をいただくという言葉とは裏腹な対応ではないかと思われますが、一カ月かけて、質疑の前日、直前でございます。私もこれは大変遺憾に思っておりますが、このように対応いただけなかったことについては、御弁明は何かございますか。
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金子一義#5
○金子国務大臣 先般、参議院の予算委員会でも御質疑がありました。そのときにお答えさせていただいたのは、既に事務方が必要な部分について、十割の部分だと思いますけれども、馬淵委員にはお届けをしたという報告を受けておったんですが、その後の、足らざる部分について、さらに追加要求だったのかどうか、それはちょっと道路局長からさらに詳細を答弁させていただきます。
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金井道夫#6
○金井政府参考人 資料の提出が大変おくれまして、大変恐縮でございます。
 常々、従来から申し上げておりましたとおり、三割引き、五割引きのものが最終報告書でございまして、十割引きについて途中段階で検討していたということで、その経緯を調べまして、全部集めまして、さらに、どういうことか、いろいろコメントをどのようにつけるかということを検討させていただきましたので、大変時間がかかりました。
 当初、データだけ提出させていただきましたが、その後、いろいろデータの解釈その他について若干検討するのに時間がかかりまして、最終的に提出が大変遅くなりました。恐縮でございます。
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馬淵澄夫#7
○馬淵委員 消えた年金のときもそうなんですよね。なかなか資料をお出しいただけない。そして、出した後に、またそれについてさまざまな理屈をつけるというようなことが往々にしてございますので、国土交通省さんにおかれましてはそのようなことはないと私は信じますが、こうした資料の提出をぜひ速やかにやっていただかなければ、せっかくの審議に資することができないというふうに思います。今おわびもいただきましたので、今後は速やかに提出いただくことをお願い申し上げたいと思います。
 さて、この二十日から、ETC搭載車、普通車、土曜、休日等についての割引政策の一部実施が始まりました。アクアラインや本四架橋など、これは報道にも上がっております。ユーザーの方々が大変喜んでいる姿が映し出されておりましたが、二十八日にはさらにこの範囲が広がる。いわゆる政府の生活対策の目玉でもある高速道路割引政策実施でございます。
 これは、私は予算委員会でも確認をさせていただきました。事務方で結構ですが、今回の千円割引という政策については、いわゆる高速道路全体押しなべての割引率でいうとどの数字になるのか。これは端的で結構です、事務方でお願いいたします。
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金井道夫#8
○金井政府参考人 前回も御説明しましたとおり、今回やっております割引を……(馬淵委員「端的に数字だけで結構です」と呼ぶ)はい。全部平均すれば、約三割ということかなと思っております。
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馬淵澄夫#9
○馬淵委員 三割引きの政策の実施を今般行われようとしているということであります。
 この三割引き実施に対して、私が昨日いただきました資料で、ここには十割引きというデータがございます。三割引き、五割引き、十割引きと三つの割引ケースを、国総研では高速道路料金割引社会実験効果推計調査検討業務として発注されたということであります。もちろん、正式な報告書には、三割引き、五割引きの二ケースしか載っていません。その中で、しかしながら、十割引き、無料、これを検討されているわけであります。
 これも端的にお答えいただけますか。私が質疑のときにお答えいただいた答弁と若干食い違っているなと思っているんですが、この割引検討業務の中では、阪神高速、首都高速は含まれておりますか。イエス、ノーでお答えください。局長、御答弁いただけますか。
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金井道夫#10
○金井政府参考人 首都高速、阪神高速は、有料のままで計算をさせていただいていると理解をいたしております。
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馬淵澄夫#11
○馬淵委員 首都高、阪神高速を除くその他の有料道路について、十割引きあるいは三割引き、五割引きといった割引実施の、その道路の交通量の配分の効果というものを検討した報告書であります。
 そして、十割引きについてはどのような結果になるかということでありますが、私が前回の予算委員会の中で質疑をさせていただいたときにお配りをして、皆さん方にも確認をしていただいたのが、お手元の資料の3でございます。いわゆる費用便益分析マニュアルに基づく全国ケース別便益ということであります。
 これをごらんいただきますと、三割引きについては五千二百億の便益、これは、走行時間短縮、走行経費減少、そして事故減少と、三つの便益を足したものである、いわゆる三便益でございます。これは、五千二百億、三割引き。今回の押しなべての政策、これもこの三割引きに該当する、まあ完全一致ではありませんが、ニアリーイコールだというふうに理解すればよいかと思います。これに対して無料化は二兆七千億、二兆六千七百億の便益が得られるという推計がここに出されました。
 そこで、お尋ねをしたいんですが、これも端的で結構ですので、事務方の方で結構です。このような二兆七千億の便益が出るということでありますが、私の質疑の中で、二兆五千億ほどですか、この料金収入について、これだけの料金をドライバーが負担をしている、これがなくなって二兆七千億の便益が出るというような答弁を、これは大臣の方でされたというふうに理解しておりますが、先ほど確認をさせていただきました。阪神、首都高を除くでありますから、この答弁に関しては、これは食い違っているということでよろしゅうございますか。
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金井道夫#12
○金井政府参考人 試算と合わせるということでございますと、首都高と阪神高速が含まれていないということでございますので、料金収入は年大体二・一兆程度かなというふうに理解をいたしております。
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馬淵澄夫#13
○馬淵委員 そういうことで、これはさきの予算委員会での大臣答弁には若干食い違いがあったというふうに、私はここで確認をさせていただきました。
 二兆七千億ほどの便益が得られるということで、これは費用便益分析マニュアルに基づく推計値でございます。
 そこで、この費用便益分析マニュアル、これがこのような三便益ということで出されているわけでありますが、国土交通省が、ことしの三月十三日、つい二週間ほど前ですが、発出されております「個別公共事業の評価書(その三)」というものがございます。これは国土交通省の政策評価基本計画に基づいて、個別の公共事業について事業評価を行う上での概要についてまとめられたものであります。
 そこでは、評価の手法については、いわゆる道路・街路事業、これはだから、道路整備なんかはこれに入るんでしょうけれども、道路・街路事業の評価手法というものがここで定められておりますが、この三月十三日に発出された個別公共事業の評価書に基づいてどのような評価手法を用いているのか、これについて、局長、お答えください。
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金井道夫#14
○金井政府参考人 お答えいたします。
 道路・街路事業につきましては、評価の手法として消費者余剰法を使うということで定められております。
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馬淵澄夫#15
○馬淵委員 この国土交通委員会のメンバーの皆さん方は、これはもう皆さん方は大先輩でよく御存じだと思います。費用便益分析マニュアルに基づいて、いわゆる走行便益というものについては三便益、先ほど申し上げたものがあるということはよく御承知だと思いますが、消費者余剰法、これに基づくんだという、今局長の御答弁をいただきました。
 ちょっと耳なれないというか、聞きなれない言葉ではないかというふうに思いますが、確かに、このマニュアルの中では、評価の手法については、「道路・街路事業(消費者余剰法)」これが「方法を示す。」ということで書いてあります。消費者余剰法を用いるということになっておりますが、これはどのような評価手法なんでしょうか。
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金井道夫#16
○金井政府参考人 先生御承知のとおり、費用便益の便益を算定する方法は、いろいろございます。
 消費者余剰法と申しますのは、御承知のとおりで、事業実施によって影響を受ける消費行動に関する需要曲線を推定して、事業実施に生じる消費者余剰の変化分を求めるというのが説明でございますが、要するに、例えば道路であれば、ウイズ、ウイズアウトでそれぞれの便益を計算して、その差をもってその事業の効果とする、粗っぽく言えばそのような評価法かなというふうに考えております。
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馬淵澄夫#17
○馬淵委員 今の局長のお話の中で、需要曲線云々と言われると、これはちょっとはあっとなってしまうんですが、今、粗っぽくということで、わかりやすく御説明いただいたと思います。道路整備した場合、しない場合におけるその効果ということであります。
 では、重ねてお尋ねをしますが、この消費者余剰法によって便益を算出するんだということが、この国土交通省発出の個別公共事業の評価書に定められていますね。ということは、先ほどの走行便益、三つございましたね。一般的に便益、便益と、この国土交通委員会や予算委員会の中でも議論をされてきた。こういった方法というのは、これは違う方法になってしまうんでしょうか。これはどうなんでしょうか。
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金井道夫#18
○金井政府参考人 お答えいたします。
 いずれにせよ、私どもが通常やっております、国総研の報告書もそうでございますし、通常のBバイCの、今点検をやらせていただいておりますが、その方法もそうでありますが、手法が何かということであれば、すべて消費者余剰法ということかと思っております。
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馬淵澄夫#19
○馬淵委員 ここで委員会として整理をさせていただきたいんですが、すべての公共事業について、この道路・街路事業ですね、道路整備、消費者余剰法に基づいて便益を算定しているということが、今局長の答弁でも明らかになりました。多少技術的なことですから、整理をさせていただきたいと思います。
 この消費者余剰法に基づいて便益を算定しているもの、それが例えば先ほど申し上げているような走行三便益、走行時間短縮であったり、経費減少であったり、事故減少であったりというこの三便益なんかも、この消費者余剰法に基づいたものであるということであります。そして、これらの計算というのは費用便益分析マニュアルで定められているということになります。このように、消費者余剰法に基づいて便益というものは計算される。そして、先ほど申し上げたように、高速道路無料化、仮に十割引きにした場合には、国総研のこの推計値の中でも二兆六千七百億もの便益が得られるということが明らかになっております。
 他方、この費用便益分析マニュアルに基づく全国ケース別便益とは別に、お出しいただいたこの資料の中に、消費者余剰アプローチに基づく全国ケース別便益というのがございます。これは資料の4をごらんください。
 この資料の4をごらんいただきますと、これは先ほどまさに局長のお話にありましたように、消費者余剰法に基づくということですから、すべてこの方法の中の一つなんですね、一環です。消費者余剰アプローチに基づく全国ケース別の便益をごらんいただきますと、十割引き、高速道路が無料化される想定であれば七兆八千億の便益が得られるという推計値になっています。
 一方で、三割引き、現在行われようとしている施策であります。これは一兆七千億。大変大きな便益が得られる。先ほどの二兆七千億というのは三便益のトータルでございましたが、同じ消費者余剰法、さまざまな行政評価がある。しかし、すべてこの消費者余剰法の中のその方法の一つとして、先ほどの三便益もあれば、この消費者余剰アプローチというものもある。これを見ますと、七兆八千億という大変大きな便益が得られているということになります。
 そこで、局長にお尋ねをしますが、このように、七兆八千億という大変大きな便益が得られることになっております。これについて、国交省としてはこれはどういうものかということについてお答えいただけますでしょうか。
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金井道夫#20
○金井政府参考人 お尋ねの七兆八千億のケースでございますが、国総研の方で研究として試算をしてみた数値の一つであるというふうに理解をいたしております。
 ここから先は少し議論があると思うのでありますが、ちょっと専門家の意見も聞いてみないといけないと思っておりますが、通常、私どもの有料道路の費用便益を出すときに、料金の引き下げ分の消費者余剰は普通はカウントいたしません。しない理由というのは、多分、引き下げ分の消費者余剰と、それに対する例えば高速会社の減収であるとか、もしくは国が補てんしようと思うと新たな税収が要るとか、そういう金額と相殺をしてしまいますので、世の中的には、相殺をするものはカウントしないんだというのが一般的な経済学上の理論であるというふうに承っておりますので、通常は、ここに書いてありますような、料金引き下げ分が消費者に還元されてそれが効果になるという試算はいたしておりません。
 ただし、今回、多分国総研の方で、いろいろな幅広い計算をするということで試算をされたものというふうに考えておりますので、その評価については、少しまた専門家の意見も聞いてみたいと思っておりますが、一般的な専門の先生方にお聞きをした限りでは、これは数値としては、少なくとも七・八の数値については少し過大なのではないかという評価をいただいているかなというふうに理解をいたしております。
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馬淵澄夫#21
○馬淵委員 いずれにしても、この七・八兆円だけじゃありません。三割引き、五割引きについても同様に便益が出ております。七・八兆円だけがおかしいという話じゃなくて、こうした消費者余剰法の考え方の一つとして国総研が提示されている。
 今回皆さん方が、政府がおやりになられているのは、三割引きの政策なんですよね。三割引きの政策を実行する上において、十割引きすなわち無料化という政策が果たして国民にどの程度資するものかということの検討は行われているのかということについて、私は問題提起をしているわけであります。
 このように、国会で初めて、この七兆八千億、十割引きについては、消費者余剰アプローチについて便益が得られるということの報告書が国総研から出されているということが、この委員会の中でも明らかになったと私は理解をさせていただきます。
 さて、そこで、このように三割引きのみならず十割引きという検討を行って、大変効果があるということはだれが見ても一目瞭然だと私は思うんですが、この一つ一つについて、無料化の効果及び課題について少し確認をさせていただきたいというふうに思います。
 この七兆八千億は便益でございましたが、便益だけのお話をすると、これもよく経済効果ばかり言うのかといった御意見もいただきますので、便益ばかりではありません。もちろん、最終的に貨幣価値に換算するから便益なんですけれども、そうではない観点からの議論も少しさせていただきたいというふうに思います。
 お手元の資料の1と2をごらんいただけますでしょうか。これも、今回お出しいただいた資料の中にございます、高速自動車国道の割引による交通量の変化率。高速自動車国道が1、これも字が大変小さくて摩滅しておりますので申しわけございませんが、イメージだけごらんいただけたらというふうに思います。2は一般有料道路の割引による交通量変化率ということで、すなわち、高速自動車国道のみならず、一般有料道路についても割引を実施したときにその交通量がどのように変わるかということです。
 これは、予算委員会の中でも、麻生総理やあるいは金子大臣もお話しされていました、それは高速道路が無料になれば皆乗ると。ここは重要なんですね。皆乗ると言われますが、では、皆乗ったときに、ちまたにあふれていた街路、道路がどのような変化を示すかということ、ここは極めて重要であります。
 高速道路の利用促進の効果という部分についてなんですが、これをごらんいただくと、一枚目、二枚目ともに、上の線が十割引きです。見にくいと思いますが、真ん中のラインに該当するものが五割引き、そして一番下のラインが三割引きで、下にざあっと載っているのが各道路、路線の明示であります。これは、一枚目が高速自動車国道であり、二枚目が一般有料道路であるんですが、ごらんいただくと、変化率の高いものから、左から順番に並べています。
 三割引きと五割引きを比較して一枚目、二枚目をごらんいただきますと、三割引きと五割引きというのは、相関性は当然ございますが、そこでの変化の度合いというのは実はそれほど大きくない。ところが、十割引きにすると、変化の度合いが大変大きくなっているんです。私は、これは予算委員会の中でも指摘をさせていただきましたが、単に線形に比例で大きく変わるという話だけではないんですね。
 これはどういうことかというと、高速自動車国道や一般有料道路という料金を支払わなければならない道路には、必ず一般道路もリンクしています。そして、無料化になれば、一般道路から高速道路の方に車が流れていく。車が流れることによって全体の街路、市街地の道路の混雑度というのも大きく変化するということで、交通量が劇的な変化を示すということをあらわしています。ごらんいただくとわかりますように、高速自動車国道、変化率の大きい順に並んでいますが、下の二本線との相関とは明らかな違いがあります。特に一般有料道路をごらんいただくと、大変大きな変化率を示しています。
 そこで、ちょっとお尋ねします。これも数値的なことですので局長で結構ですが、高速道路利用促進の観点というところで見ますと、これらの図表を見ればこうした大変有意な差が認められると私は思うわけでありますが、この中で、まず三割引き、五割引き、十割引きで交通量の伸び、これは字が見えないなんてことは言わないでくださいね、皆さん方、当然お持ちなわけですから。これは、交通量の伸び、三割引き、五割引き、十割引き、平均値はどれぐらいになるんでしょうか。三つ、数字だけお答えいただいて結構です。局長、お願いします。
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金井道夫#22
○金井政府参考人 高速道路の交通量の変化率ということで、これは提出していただいた資料のいろいろ路線ごとの単純平均ですので、全国の状況をぴたっとあらわしているわけではございませんが、三割引きですと交通量の伸びは一・〇七倍、それから五割引きですと一・一四倍、十割引きですと一・四一倍、そのような数値になっております。
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馬淵澄夫#23
○馬淵委員 私もお出しいただいた資料以上のことはわかりませんので、この中からということでお尋ねしていますので、その部分のただしの説明は結構です。
 今お話しいただきました、三割引きで交通量の伸びが一・〇七、七%なんですね。五割引きでは一四%、十割引きで四一%であります。これは平均でございますね。
 では、最大値について、これも数字をお読みいただけると思いますので、お答えください。三つの数字だけで結構です。
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金井道夫#24
○金井政府参考人 最大値でございますが、三割引きケースが一・二七倍、五割引きケースが一・四〇倍、十割引きケースが二・二一倍、以上でございます。
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馬淵澄夫#25
○馬淵委員 局長、確認しますよ。一般有料道路、これは字が摩滅して皆さん方には見えないですが、一番左の数値は何ですか、変化率。今、何とおっしゃいましたか。二・二一とおっしゃいましたよね。これは一番左の数字は何ですか。余りいいかげんなことをおっしゃると私も困るんですけれどもね。これはきのうちゃんと確認しましたよ。皆さん方はこれをお持ちですよ、数値を、データを。
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金井道夫#26
○金井政府参考人 失礼いたしました。
 今私が申し上げたのは、高速自動車国道ということの数字で申し上げました。
 一般有料ということですと、九倍を超えた数字、九・二四という数字だと思います。済みません。
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馬淵澄夫#27
○馬淵委員 分けてお答えいただいたというふうに理解いたします。
 高速自動車国道については最大値二・二一倍、一般有料道路については十割引きで最大値九・二四倍なんですね。つまり、交通量の伸びは、平均で見ても三割、四割という伸びを示すわけですよ。さらには、最大値で見れば、交通量の配分で見ると九・二、九倍という大変大きな交通量の変化がある。
 三割引き政策を皆さん方は実行しようとしているわけじゃないですか。しかし、十割引きという政策がいかに効果があるかということは、私はこうした一つ一つを確認していくだけでも本当に明らかになるんじゃないかと思うんです。
 金子大臣、今、私と局長のやりとりの中で、私はこのように十割引きが明らかに高速利用促進の効果があるということを確認させていただいたつもりでありますが、端的に金子大臣の御所見を。端的で結構ですよ。
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金子一義#28
○金子国務大臣 予算委員会でも再三私も答弁させていただいておりますけれども、全額無料ということになれば、そのこと自身での経済効果というのはいろいろな多面的な意味であるだろうな、そのことを否定申し上げているつもりはありません。
 ただ、先ほど来おっしゃっている七・二兆円という数字でありますけれども、これは馬淵委員が御自分でおっしゃっているとおり、いいところだけ、プラスの面だけとればそうですが、無料化することによって、一方で無料化によるコストというのがあるわけですから、馬淵先生、そちらの分を国全体としてどう考えるかという議論もあわせておやりいただく必要がある。
 我々が御提出をさせていただいているのは、数少ない財源でありますから、より効果的に、無料化というのは一つの考え方かもしれませんけれども、しかし、四十五年で、高速道路をこれまでつくってきました四十兆円というのをきちんと返していく。その財源は、主にやはり高速道路を使っていただく方のいわば受益者負担、これをベースに、財源がないときでありますから負担をしていただくという、その中で今回の提案をさせていただいている。
 そういう意味で、先般、本四が通過して、従来のお客の二倍が四国に入られて、讃岐うどんが行列をつくってくれたなんというのは、ある意味、そういう二倍の効果というのが一部既に出てきているというようなことで、これは効果をさらに、初めてやるこういう大きな社会実験でございますので、効果を一つ一つ確かめながら、よりいいものに改善をしていきたいと思います。
 ただ、馬淵委員がおっしゃるように、十割引きになれば、こういう表が出てくるとおり、それはそれなりの効果があるということを私は否定しているものではありません。
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馬淵澄夫#29
○馬淵委員 コストのお話をされましたが、私は、まずはこの国総研の検討報告書の中身についてお尋ねをしております。
 今、実はもう一つ重要なことをおっしゃいました。受益者の負担によるということであります。これは麻生総理も同じことをおっしゃっておりましたね。そして、金子大臣も予算委員会で同様の発言をされておりました。四十兆、四十兆とおっしゃいますが、もう既に、平成二十年度末、三十五兆円です。この債務の償還についてのお話であると思いますが、受益者負担というのは、もう既に御党の議論の中ではなくなったんですよ。このことについては、私は確認をさせていただきたいと思います。
 ことしの二月二十日の財務金融委員会、ここで古本議員が、いわゆる暫定税率について、揮発油税も含めてこの税のことについて議論をされました。そこで与謝野大臣が、いわゆる特定財源の考え方についてのお話をされました。
 「道路の特定財源の一般財源化をしようという議論はそもそもどこから起きたかというと、入ってくるお金の分だけ全部道路をつくっちゃおう、そういう考え方をやめようと。」このように与謝野大臣が語られています。そして、「この道路は必要かどうかということを一本ずつ精査していって必要な道路をつくろうということで、入ってくるお金によって決まるんじゃなくて、必要性によって道路を建設しようという考え方に変わったんだと思います。」と。
 「そこで、受益者負担だと言って」、ここは暫定税率の話等をされていますから、「本税プラス暫定税率を取っていたのに、暫定税率を残しておいたのはひどいじゃないかという議論は、自民党の中にも物すごくたくさんあったわけです。これはやはり、こういう財政が非常に厳しい折であるし、今までも道路財源は道路に接続する部分の安全性に関する施設とかいろいろなものに使ってきました、これはまげて、お台所が苦しいので、暫定税率をそのまま維持させていただきたいということで、受益と負担の議論は実はそのときから消えているわけでございます。」と。
 つまり、この道路行政の中で、私が申し上げたいのは、それこそ田中角栄さんがつくられてきたこの特措法を初め、まさに本法案の議論の中身でありますが、受益と負担ということは、ある意味道路行政の金科玉条のような、教典のような形で示されてきた。もちろん、高度経済成長のときに道路を整備する上においては必要であったかもしれません。この暫定税率もしかり、あるいは先ほどの有料道路の問題もそうなんです。受益者が負担をするということで、国民からお金を集めるということを、ある意味、特定の方々から得るということのその理屈づけとして使ってこられた。
 しかし、これはもう崩れた、もうこれはなくなったんだと、与謝野大臣は二月二十日の答弁でもはっきりとおっしゃっているんですね。それで古本委員が、「ちょっと聞こえにくかったんですが、受益と負担の議論は、御党の中でもうそのときから消えた、こういうことでいいんですか。」と聞くと、与謝野国務大臣は、「受益と負担の関係は、そのときから消えたということです。」と明確に答えられています。
 そして一方、今回のこの高速道路施策に関して。三割引きなんですよ。押しなべて三割引きの政策を実行するに当たり、これは受益者の負担ではない、税の投入なんですね。少なくとも、広く国民が拠出するお金からこれを投入するということが二次補正で決まったわけでありますから。このことを考えると、金子大臣、先ほども受益と負担の関係とおっしゃるけれども、コストの話とかをされるときに、受益と負担の関係があるからと言って、有料道路の部分は残さなきゃいけないんだ、どうするんだというふうにお話しされるけれども、既に税の投入は決定され、今日まで行っているんです。
 私どもが申し上げているのは、広く国民にネットワークとしての道路のインフラを享受していただくためには、広く国民に負担をしていただくということも一つの考え方ではないかということを申し上げているんです。
 結局、お金なしで道路がつくれるわけでもありません。設備がつくれるわけでもありません。だれかが負担する。それを、今日までは、受益者負担という名のもとに特定の方々にお願いをしてきたという言い方をしてきました。しかし、もうそれは崩れてきたんです。もう既にこの暫定税率の話でもしかり、この高速道路の割引施策でもしかり。受益と負担の関係ということは、もはやこれを強弁することはできない状況を既に政府は実行されている。
 私が申し上げたいのは、大臣の御答弁の中でそのことを殊さらに言われると、これは今やろうとしている政策について矛盾が生じますよということなんですよ。これはお答えは結構です。しかし、受益と負担の関係はもうないんだということを与謝野大臣も明言されているように、既にこのような形で割引政策が実行されているということを考えれば、私は、ここは大きく違うんだということを申し上げておきたいというふうに思います。
 そして、きょうの議論は……(金子国務大臣「委員長」と呼ぶ)結構です、私はこのことを質問しているんじゃありませんから。私の話をまず聞いていただかなきゃいかぬです。大臣、質問したことに対して御答弁いただきたい。(金子国務大臣「いやいや、言いっ放しは困るよ」と呼ぶ)私は、だから、質問したことについてお答えいただきたいと。大臣、まず私の話を聞いてください。私は、だから、この問題についてはきちんと議論をしていきましょうということを申し上げているわけであります。
 そこで、私としては、この問題意識として、何度も申し上げるように、なかなか提出されなかったこの十割引き施策、さらには、さまざまなコストの面というお話もありましたが、これも予算委員会の中で議論がありました。高速道路が渋滞するじゃないか、それは大変迷惑をかけるじゃないか、こういう意見がございました。そこで、これについてもお尋ねをします。
 大臣、先に私の今お話し申し上げたことに対しての御答弁なり何か御意見があるのであれば、手短にそこだけお願いしますね。
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