内閣委員会

2009-06-23 参議院 全213発言

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会議録情報#0
平成二十一年六月二十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十六日
    辞任         補欠選任   
     外山  斎君     亀井亜紀子君
     鈴木 政二君     二之湯 智君
 六月十七日
    辞任         補欠選任   
     亀井亜紀子君     芝  博一君
     徳永 久志君     富岡由紀夫君
     二之湯 智君     鈴木 政二君
     山本 香苗君     山口那津男君
 六月十八日
    辞任         補欠選任   
     芝  博一君     山下八洲夫君
     富岡由紀夫君     徳永 久志君
     山口那津男君     山本 香苗君
 六月十九日
    辞任         補欠選任   
     山下八洲夫君     芝  博一君
 六月二十三日
    辞任         補欠選任   
     鈴木 政二君     古川 俊治君
     山本 香苗君     山下 栄一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         愛知 治郎君
    理 事
                松井 孝治君
                柳澤 光美君
                岡田  広君
                中川 義雄君
    委 員
                工藤堅太郎君
                自見庄三郎君
                芝  博一君
                島田智哉子君
                徳永 久志君
                藤本 祐司君
                藤原 良信君
                森 ゆうこ君
                浅野 勝人君
                市川 一朗君
                岩城 光英君
                古川 俊治君
                山谷えり子君
                山下 栄一君
                山本 香苗君
                糸数 慶子君
   衆議院議員
       修正案提出者   上川 陽子君
       修正案提出者   枝野 幸男君
   国務大臣
       国務大臣     小渕 優子君
   副大臣
       内閣府副大臣   増原 義剛君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        並木 正芳君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小林 秀行君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       長        浜野  潤君
       内閣府大臣官房
       審議官      山崎日出男君
       内閣府情報公開
       ・個人情報保護
       審査会事務局長  鎌田 英幸君
       総務大臣官房審
       議官       望月 達史君
       総務省行政管理
       局長       橋口 典央君
       法務大臣官房審
       議官       甲斐 行夫君
       外務大臣官房長  河相 周夫君
       外務省北米局長  梅本 和義君
       防衛省運用企画
       局長       徳地 秀士君
   参考人
       独立行政法人国
       立公文書館長   菊池 光興君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○公文書等の管理に関する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
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愛知治郎#1
○委員長(愛知治郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十六日、外山斎君が委員を辞任され、その補欠として亀井亜紀子君が選任されました。
 また、去る十七日、亀井亜紀子君が委員を辞任され、その補欠として芝博一君が選任されました。
    ─────────────
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愛知治郎#2
○委員長(愛知治郎君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 公文書等の管理に関する法律案の審査のため、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府大臣官房長浜野潤君外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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愛知治郎#3
○委員長(愛知治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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愛知治郎#4
○委員長(愛知治郎君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 公文書等の管理に関する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として独立行政法人国立公文書館長菊池光興君の出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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愛知治郎#5
○委員長(愛知治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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愛知治郎#6
○委員長(愛知治郎君) 公文書等の管理に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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徳永久志#7
○徳永久志君 おはようございます。民主党・新緑風会・国民新・日本の徳永久志であります。
 それでは、ただいま議題となりました公文書等の管理に関する法律案について質問をいたします。小渕大臣におかれましては今大変大事な時期だというふうに思いますので、私もできる限り配慮をさせていただきますのでお体に障りのないようにお願いをしたいと思います。
 本法案は衆議院段階で修正協議が調ったわけであります。協議に御尽力をされた皆様方に改めて敬意を表したいと存じます。
 まず、修正合意でなされた部分のポイントの一つに、第一条の目的の部分が挙げられるんだろうと思います。有識者会議の最終報告の言葉を借りるならば、公文書とは未来に生きる国民に対する説明責任を果たすために必要不可欠な国民の貴重な共有財産であるとあります。私なりに更にこれに付け加えるならば、国民の貴重な共有財産である以上は国民は知る権利があるというふうに考えております。
 そういった意味では、衆議院の委員会の審議の段階でも同様の主張がなされているというふうにお聞きをしております。例えば、公文書は国民の共有財産であり、そしてまた知る権利を保障をするんだという文言についてしっかりと条文の中に盛り込むべきだとの主張もなされたやにお聞きをしておるわけであります。そうした中で、修正合意された表現というものは、国民共有の財産という言葉ではなくて、国民共有の知的資源というものであります。また、知る権利については直接的にはそういう文言は見当たらないわけであります。
 そこでまず、なぜこのような書きぶりになったのかにつきまして提案者に伺いたいと存じます。
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枝野幸男#8
○衆議院議員(枝野幸男君) 衆議院における修正の提案者の枝野でございます。今の御質問にお答えをさせていただきます。
 まず、国民共有の財産という言葉にならなかったということの理由、経緯でございますけれども、趣旨としてはほとんど変わっていないんですけれども、やはり財産という言葉は通常は金銭的な価値を持つものという日本語としての印象を多くの方が持たれていると、若干ここでの意味は違うであろうと、その誤解を招かない方がいいだろうというのが一点ございます。それから、共有財産といった場合は分割請求権を国民が持つのかというような誤解をこれまた招きかねない言葉ではないかと。別にそう使ったからといって誤解をされるかどうかということはありません。できるだけそういった誤解を招かない方がいいだろうということで、同じような趣旨で違った言葉に置き換えられないかということで国民共有の知的資源という言葉を使わせていただいたというのが経緯でございます。
 それから、知る権利でございますが、これは私ども民主党の修正協議の立場としては、是非、知る権利という言葉を明記をしていただいた方がいいのではないかということを申し上げました。ただ、知る権利の定義といいますか意義といいますか、そういったことについて必ずしも統一的な認識ができていないのではないか、あるいはその法的性質、法的位置付けについても必ずしも現段階で修正協議に当たった各政党間での認識が一致をしなかったということがございまして、あえて知る権利という言葉を盛り込むということまで踏み込むことはできなかった。ただ、修正で、主権者である国民が主体的に利用し得るものであるということを記載をさせていただきました。まさに、主体的に利用し得るというのは、一定の権利性を持っているからこそ主体的に利用し得るということになるわけでございますので、その趣旨といいますか、知る権利と一般に言われているようなことについて、国民のそういった立場というか権利というか、そういったものをしっかりとこの法律で裏付ける、担保していくんだという趣旨はしっかりと書き込まれているというふうに認識をいたしております。
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徳永久志#9
○徳永久志君 ありがとうございました。
 小渕大臣は、先ほどの衆議院の答弁の中におきましても、今ほどの点につきまして、国民の貴重な共有財産という言葉あるいは知る権利を盛り込むべきだという質問に対して、そういう文言をわざわざ条文の中に使わなくても、国民主権の理念にのっとりという言葉であるとか、あるいは国民に対する説明が全うされるという言葉が入っているので、それで事足りるのではないかという趣旨の答弁をされていたわけであります。
 今回こうした修正が衆議院で加えられたということについて、まず大臣としてどのように受け止めておられるのかを伺いたいと存じます。
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愛知治郎#10
○委員長(愛知治郎君) 小渕大臣は着席のまま答弁されて結構でございます。
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小渕優子#11
○国務大臣(小渕優子君) お気遣い、いろいろありがとうございます。
 この点、政府案におきましては、今御指摘がありましたように、国民主権の理念にのっとり、そして現在及び将来の国民に説明する責任を全うする旨を規定することにより表現をしたと申し上げたところでありますけれども、衆議院によりまして修正をされました。
 どちらかといえば、政府案に示したのは行政の立場から見たこの本法案の意義がより強く表現されていたのではないかと思いますけれども、主権者たる国民の側に立って公文書が国民共有の知的資源であり、国民が主体的に利用し得るものと位置付けたことによりまして、本法案の意義であります行政側そして国民の側、両方の立場からの権利をより明確にしていただいたものと考えております。
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徳永久志#12
○徳永久志君 それでは、最後に確認でございますけれども、先ほど枝野先生が御答弁をいただいた中身、この考え方については政府としても十分に共有ができるんだということととらえさせていただいてよろしいでしょうか。
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小渕優子#13
○国務大臣(小渕優子君) 全くそのとおりでございます。
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徳永久志#14
○徳永久志君 さて、日本の行政機関の重要な意思決定は文書に基づいて行われるということになっております、もちろん例外はあるわけですけれども。この文書主義原則も各省庁の文書管理規定で規定されるにとどまっておりまして、包括的な文書管理法制の制定には至っておらなかったわけであります。
 二〇〇一年に行政機関の保有する情報の公開に関する法律、いわゆる情報公開法が施行されまして、初めて法律の条文に文書管理に関する規定が設けられました。すなわち、二十二条におきまして、「行政機関の長は、この法律の適正かつ円滑な運用に資するため、行政文書を適正に管理するものとする。」としました。まさに、情報公開法と文書管理とは車の両輪であるという考え方が明記をされたと理解をいたします。
 ただ、海外の先進国におきましては、通常は情報公開法よりも、その前提となります文書管理法制が先に確立をしているわけであります。例えばアメリカでは、情報自由法、情報公開法に当たる情報自由法の制定は一九六六年でありますが、それよりかなり前の一九五〇年にいわゆる文書管理法制である連邦記録法が制定をされております。また、イギリスの情報公開法に当たる情報自由法の制定は二〇〇〇年と結構最近なわけですけれども、文書管理法制たる公記録法は一九五八年に制定をされたわけであります。
 私が思いますに、ここにある考え方というのは、文書管理の仕組みを法制化をし、しっかりと整備することなく情報公開の制度をつくっても、基本的なインフラが整備されていない以上、問題が生じるということにあるのではないかと思っております。
 そこで、日本の場合はなぜ先進国と比べてこの順序が逆になってしまったんだろうかということをやっぱりここで総括をしておくべきなんだろうと思いますけれども、この辺り、政府はどのようにお考えか、お聞きをいたします。
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増原義剛#15
○副大臣(増原義剛君) 委員御指摘のとおり、アメリカやイギリスにおきましては、情報公開法制に先立って文書管理法制が整備されております。また一方で、フランスや韓国などにおきましては、情報公開法制の方が先に整備されて、後に文書管理法制が来ているというところもありますので、世の中いろいろあるんだろうと思っておりますが、論理的に考えれば委員御指摘のとおりだというふうに思います。公開すべき文書がしっかりしていないというときに公開法が先立ちましてもやはりどうかなという点は私も同感であります。
 これを、いわゆる文書管理の基本、これは先生先ほど御指摘の行政機関の情報公開法第二十二条において基本的ルールを定めるということになっておりますけれども、これでは、その後起こったことを考えますといろいろございました、必ずしも十分な状況にはあらずということで、この度、現用、非現用を通じて文書のライフサイクル、これに沿った統一的な文書管理のルールを法定しようというものであります。この新たな文書管理法制が確立されますれば、あるいはこれを契機として、国立公文書館の体制強化など、我が国の公文書管理システムが諸外国に比べまして遜色のない状況になるように努力をしてまいりたいと、そのように考えております。
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徳永久志#16
○徳永久志君 今副大臣が御答弁いただきましたように、世界各国それぞれいろいろでありますけれども、あるべき姿としては、やはり文書管理法制が制定をされて情報公開というのがあるべき姿の一つであるんだろうということは共有をさせていただいたと思います。
 じゃ、なぜ今日に至るまでこの文書管理法制が制定をされてこなかったんだろうかということをちょっと考えると、やはり私はこれは、先ほど小渕大臣の答弁でも行政側云々という言葉がございましたけれども、ある意味行政側の理屈が優先されてきた結果こうなったんじゃないのかなと。今日まで文書管理法制がなかったことに対して不便を感じない、あるいは不合理に感じない、あるいは不思議に思わないという行政側の感覚というか、文化というか、そういうものがあったんではないかなというふうに思うわけですけれども、その辺りいかがでございましょうか。
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増原義剛#17
○副大臣(増原義剛君) 委員御指摘の点は、私も二十六年間行政官をやっておりましたが、やはりあったんだろうというふうに思います。そうしたときに、何というんでしょうか、はなから、例えば戦後であれば、我が国の経済の復興あるいは社会の発展という大きな目的のようなものがあって、それに向かってどんどんどんどん進んでいるという状況ですから、また一方でさしたる大きな失敗もなかったんだろうと思います、キャッチアップするまでは。
 そういう意味で、皆さんがその状況を共有していた、行政も国民もですね、そういうことであったんだろうと思いますが、今はもうそういう時期ではないというところで、いろんな意見があり、いろんな議論があって国の意思決定がされていくということでありますので、やはり民主主義の原点であります情報開示、これをしっかりやっていくことが大事ではないかなと思っております。
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徳永久志#18
○徳永久志君 情報公開と文書管理というのは車の両輪と言われながらも、これまで片方の車輪が欠けた状況でずっと走ってきたわけでありますね。先ほども副大臣とも共有をさせていただきましたけれども、行政側は不便に感じないし、あるいは不思議に思わないけれども、その一方で、じゃ、国民サイドからすればかなりの不便が生じてきているのではないかと、また当然それに付随する問題も生じてきているんだろうと思うわけです。
 例えば、情報公開法によって情報の公開を求めたけれども不開示となったことに対して不服申立てが行われるわけですが、この情報公開・個人情報保護審査会にその内容について諮問をされるわけであります。
 ちょっとこれを見ていきたいと思うんですけれども、この審査会に諮問された総件数及び諮問理由の内訳について、ここ三年くらい概要を内閣府にお示しいただきたいと思います。
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鎌田英幸#19
○政府参考人(鎌田英幸君) お答えいたします。
 平成十八年から二十年度までのこの三年間に情報公開・個人情報保護審査会に対し諮問が行われました合計件数は二千八百九十二件となっております。これらはいずれも諮問庁が行いました不開示決定ないし一部不開示決定に対する不服を理由としているわけでございます。
 これらの諮問事件におきまして何が争点になっているかについて類型別に御説明申し上げますと、まず第一に多いのは、文書等の全部又は一部の不開示の妥当性を争うもの、これが二千百六十八件、全体の七五%に及んでおります。その次に多い第二が、文書等が不存在であると、いわゆる文書不存在事件と申しておりますが、これが四百四件で全体の一四%に及んでおります。さらに、文書等の存在の有無を答えない、これは、文書等の存在の有無について答えますと不開示情報を開示することになってしまいますためにそういうことになるわけでございますが、それが百四十六件、全体の五%。それから、開示決定した文書以外にも別の文書があるのではないかという争点があるものが八十一件、全体の二・八%、その他のものが九十三件、三・二%などとなっております。
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徳永久志#20
○徳永久志君 今の御答弁の中で特徴的だと思いますのは、文書不存在、公開を要求した文書そのものが存在をしないという理由で不開示決定となったという部分で、これが全体の一四%に当たるということであります。やはり私はここに、車の両輪のと言われながらもその片方を欠いた状況で走ってきた問題、ひずみというものが、この文書不存在を理由にはねつけられるということに顕著に出ているというふうに私はとらえさせていただこうと思っています。
 東京大学大学院の小早川教授は、文書不存在の類型を幾つかにまとめておられます。一つは物理的な不存在というもので、行政がそもそも対象となる文書を作成、取得していない場合であります。あるいは、作成、取得した後に、保存期間の経過後あるいは満了前に廃棄してしまった場合ということに分けておられます。もう一つは、文書が存在しているにもかかわらず保管状況等が良くなかったがために、あるにもかかわらず見付からなかったというような不開示決定もあるということであります。
 そこで、一つ目の物理的に存在しないという中で、廃棄されてしまったという事例について一つだけ取り上げたいと思います。海上自衛隊の補給艦「とわだ」の航泊日誌が廃棄された問題であります。
 旧テロ特措法に基づきましてインド洋に派遣されていた海上自衛隊の補給艦「とわだ」の航泊日誌の一部が、保存期間であるにもかかわらず廃棄されてしまったという事案であります。海上自衛隊の艦船の航泊日誌は、一年間は艦船内に据え置く、その後の三年間は当該艦船の在籍する地方総監部に保存されるべきものが裁断機で廃棄されてしまったということであります。
 まず、防衛省はこの事案について、なぜこのような事案が起こってしまったのか、原因をどのように分析をされたのでしょうか。
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徳地秀士#21
○政府参考人(徳地秀士君) お答え申し上げます。
 先生御指摘の海上自衛隊の補給艦「とわだ」の航泊日誌の誤破棄問題につきましては、平成十九年の七月に「とわだ」の乗組員が、その時点においては本来保存期間内でありましたために廃棄してはならない航泊日誌を、当該日誌の文書管理者であります艦長の許可を得ないで保存期間を経過した他の航泊日誌とともに誤って破棄したものでございます。
 調査の結果、当該誤破棄が行われた原因としましては主として四つのものがございます。
 第一に、航泊日誌は当時の規則におきまして、これも先生御指摘のとおり、一年間艦内で保存をいたしまして、その後三年間は在籍する地方総監部において保存するということになっておりましたけれども、隊員が航泊日誌の保存期間につきましてまず正しく認識をしていなかったということが挙げられます。それから第二に、航泊日誌の破棄に際しまして、航泊日誌の文書管理者でありました艦長あるいは保管責任者でありました航海長の許可を得ておりません。つまり、適正な手続が取られていなかったということでございます。それから三点目に、航泊日誌の文書管理者でありました艦長それから保管責任者でありました航海長の隊員に対する監督指導が不十分であったということが挙げられます。それから第四に、航泊日誌の保存期間、つまり、先生も御指摘になりました、一年間は艦内それからその後三年間は在籍する地方総監部内に保存と、こういう規則になっておったわけですけれども、この規則どおりに正しく適正に保存が実施されていなかったというようなことが考えられるわけでございます。
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徳永久志#22
○徳永久志君 それでは、そういった分析に基づいて、再発防止のためにどのような手だてが講じられたのか、伺います。
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徳地秀士#23
○政府参考人(徳地秀士君) 航泊日誌につきましては、補給艦のこの「とわだ」の事案を含めまして、不適切な文書管理によりまして、保存期間満了前に誤って破棄された事例も判明をいたしております。このような事案が再び起こることのないように、航泊日誌を含めた文書の取扱いについて再発防止策を講じておるところでございます。
 具体的には、まず、一昨年の十一月に航泊日誌を行政文書ファイル管理簿に登載するよう指示をいたしまして、行政文書として適切に取り扱うように徹底をしております。それから、実務に即しました文書管理マニュアルというものを作成しまして、これを活用しながら全隊員を対象に文書管理に関する教育を徹底しております。それから、講習を実施をいたしまして、文書管理者などに対しましても教育を充実させたところでございます。
 それから、昨年の四月でありますが、航泊日誌に関する規則の改正を行いまして、昨年の九月からは、保存期間をこれまでは四年となっていたわけでございますけれども、これをまず三十年に延長いたしました。それから、船の中で一年保存した後は、残りの二十九年は呉にあります第一術科学校で一元的に保存することといたしたところでございます。
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徳永久志#24
○徳永久志君 原因として規則が守られていなかった、あるいは手続が正当に取られていなかったという点が挙げられて、それについての教育を徹底的にやっているんだというような答弁だったというふうに思います。当然それらは重要でありますけれども、その前提として、なぜ航泊日誌を都合四年間保存しなければならないことになっているのか、それは海上自衛隊の活動を後世に伝える作業の一部だという認識をまず持っていただかないと、その認識が徹底をされていないといけないんだろうと思うんですね。何かケアレスミスのたぐいで済む問題ではないんだろうなということをやっぱり徹底をしていただきたい、歴史の一ページを刻んでいるんだという認識は強く持っていただきたいわけであります。
 そこで、そういった関連の中で、先週の外交防衛委員会において同僚の風間議員が指摘していたミリタリーヒストリアン制度についてちょっと伺っておきたいと思います。
 アメリカ軍は、司令官に必ずミリタリーヒストリアンという記録の専門家を付けています。そして、このミリタリーヒストリアンという人は、当該司令官やその部隊の活動状況を文書やフィルムなどに収め、後世に残していく。そしてその司令官が退任した後には、その人物の活動記録を作成するというような制度を持って、しっかりと軍の活動を後世に伝えていこうという姿勢を持っているわけであります。
 そこで、まず現状ですけれども、例えば、今自衛隊はインド洋とかソマリア沖などに派遣をされていて、大体海外に千人以上が、部隊が展開をしているわけなんですが、こうした海外の派遣部隊にこうした専門の記録係のような方というのは随行をされているんでしょうか。
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徳地秀士#25
○政府参考人(徳地秀士君) お答えいたします。
 自衛隊が海外に部隊を派遣する際に、編成上、部隊の指揮官など特定の要員に随伴して、その隊員の活動記録を収集、作成をする、そういう組織、要員というものを特別に設けているわけではございません。他方で、派遣された部隊の活動について記録をしておくということは、これは大事でございますし、それから内外に広く理解をしていただくということも大事でございますので、部隊における広報要員などが業務上、部隊の活動を記録するというようなことをしているわけでございます。
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徳永久志#26
○徳永久志君 そういう特別の要員というのはいないということでありますけれども、やはりこれからも海外での自衛隊の活動というのは増えていくだろうと思います。そうした中で、それをしっかりと検証し、また後世に正確に伝えていくという目的、それはもちろん国民に対しての説明責任をしっかりと果たすという目的もありますので、やはりここは今回こうした公文書管理法制が成立されることを一つの契機として、日本の自衛隊にもこういうミリタリーヒストリアンの制度を導入するということを、せめて検討を始めていくということが必要なのではないかと思いますけれども、御見解を賜ります。
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徳地秀士#27
○政府参考人(徳地秀士君) この点につきましては、先生も冒頭御指摘になられましたとおり、去る六月十八日の参議院の外交防衛委員会で浜田大臣からもお答えをしておるとおりでございますけれども、風間先生などからの御指摘につきまして、参考にしてやっていきたいと思うけれども、今の時点でこれを取り入れるということは考えておりませんと、こういう御答弁になっておりましたけれども、今申し上げましたとおり、現時点で今先生御指摘のようなミリタリーヒストリアンというような制度を取り入れるということは考えられておらないわけでございますけれども、ただ御指摘の趣旨も踏まえまして、引き続きその文書管理の徹底、それから自衛隊の活動状況についての情報について提供する、あるいはきちんと記録をする、保存をするというようなことができるように努めたいとは考えております。
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徳永久志#28
○徳永久志君 特別の制度を設けなくても現状の要員の中でそういう記録をしっかりとしていくんだという部分については当然のことでありますけれども、やはりアメリカのようにしっかりと専門的知識を持って博士号まで取得した方がミリタリーヒストリアンとして後世に記録を残すという崇高な使命の仕事に就いておられるわけですから、是非、これは余り冷たく突き放すんじゃなくて、しっかりと前向きに検討していただきたいなということを言わせていただきます。
 それともう一つ、文書不存在ということに絡んでですが、これはそもそもそういう文書があるのかないのかも分からないという中でいきますと、沖縄に関する幾つかの密約あるいは核についての幾つかの密約があるわけであります。密約と言うと外務省の方はむっとされるのかもしれませんけれども、通常言われている言葉であります。
 まず、沖縄返還に関する密約、いわゆる西山事件として有名になった件についてであります。
 この西山事件は、沖縄返還協定第四条に基づいてアメリカが沖縄の地権者に支払うべき土地の原状回復費用の四百万ドルを日本政府が肩代わりするという事実を裏付ける機密電報のコピーを毎日新聞の西山記者が外務省事務官より入手、調印前に密約疑惑を指摘する記事を書いたことが発端であります。
 この密約を裏付ける文書の情報公開請求が起こされました。外務省は昨年十月二日付けで対象文書の不存在を理由に不開示を決定した通知書を出しています。この通知書では外務省は該当文書は保有していないというふうにしているわけであります。情報公開の請求の対象とされました文書は、沖縄返還前に日米両政府の高官が交わした三通の秘密文書だということでありますけれども、この外務省の言う保有していないというのは、文書は作成、取得されたが廃棄されたという理解なのか、あるいは別の理解をそもそもしなければいけないのかということについてまずお伺いをしたい。
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梅本和義#29
○政府参考人(梅本和義君) お答え申し上げます。
 ただいま密約ということをお使いになられたわけでございますが、沖縄返還国会の当時から歴代の外務大臣等が一貫して繰り返し説明しておりますとおり、沖縄返還に際しての支払に関する日米間の合意は沖縄返還協定がすべてであり、密約は一切存在しておりません。これまで累次の機会に関連すると思われるファイルを調査はいたしましたけれども、密約の存在を示す文書は見付かっておりません。こういうようなことを踏まえまして、本件情報公開請求に対する不存在による不開示決定は情報公開法に基づきまして適切に判断をして行ったものでございます。
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