法務委員会

2009-03-24 参議院 全168発言

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会議録情報#0
平成二十一年三月二十四日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         澤  雄二君
    理 事
                千葉 景子君
                松岡  徹君
                松村 龍二君
                木庭健太郎君
    委 員
                小川 敏夫君
                今野  東君
                前川 清成君
                松浦 大悟君
                松野 信夫君
                青木 幹雄君
                秋元  司君
                丸山 和也君
                仁比 聡平君
                近藤 正道君
   国務大臣
       法務大臣     森  英介君
   副大臣
       法務副大臣    佐藤 剛男君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  早川 忠孝君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局総務局長事
       務取扱
       兼最高裁判所事
       務総局経理局長  小池  裕君
       最高裁判所事務
       総局人事局長   大谷 直人君
       最高裁判所事務
       総局民事局長
       兼最高裁判所事
       務総局行政局長  小泉 博嗣君
       最高裁判所事務
       総局刑事局長   小川 正持君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山口 一夫君
   政府参考人
       警察庁刑事局長  米田  壯君
       法務大臣官房訟
       務総括審議官   貝阿彌 誠君
       法務省民事局長  倉吉  敬君
       法務省刑事局長  大野恒太郎君
       法務省矯正局長  尾崎 道明君
       法務省保護局長  坂井 文雄君
       法務省入国管理
       局長       西川 克行君
       文化庁文化財部
       長        高杉 重夫君
       国土交通省土地
       ・水資源局次長  宮崎 正義君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十一年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十一年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十一年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (裁判所所管及び法務省所管)
    ─────────────
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澤雄二#1
○委員長(澤雄二君) ただいまから法務委員会を開会をいたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りをいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に警察庁刑事局長米田壯君、法務大臣官房訟務総括審議官貝阿彌誠君、法務省民事局長倉吉敬君、法務省刑事局長大野恒太郎君、法務省矯正局長尾崎道明君、法務省保護局長坂井文雄君、法務省入国管理局長西川克行君、文化庁文化財部長高杉重夫君及び国土交通省土地・水資源局次長宮崎正義君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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澤雄二#2
○委員長(澤雄二君) 御異議ないと認め、さよう決定をいたします。
    ─────────────
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澤雄二#3
○委員長(澤雄二君) 去る三月十八日、予算委員会から、三月二十四日の一日間、平成二十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、裁判所所管及び法務省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 裁判所及び法務省関係予算につきましては既に説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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千葉景子#4
○千葉景子君 おはようございます。民主党・新緑風会の千葉景子でございます。
 今日は、私も限られた時間でもございますし、それから予算に伴う基本的な議論をさせていただくということでございますので、大臣とできるだけ議論をさせていただくということにいたしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 さて、先般の質疑の際に丸山委員からも御議論がございました、外国籍の皆さんとの関係を一体どう日本はしていくのかということについて多少議論をさせていただきたいと思っております。
 外国籍の方という表現がいいのか、あるいは来日をされて日本で生活をする皆さんというそういう表現がいいのか、なかなかここは考え方によってかなり表現も違ってくるのかなというふうに思いますけれども、まず基本的に、いわゆる来日外国人の皆さん等との日本のこれからの関係をどうしていこうとしているのか、できるだけやっぱり多文化共生の社会ということを考えて、門戸を開きながらやっぱりその皆さんと共存して、そして日本の社会というのをつくっていこうと、こういう方向にあるのか、それとも、いやいやそんなことはない、外国の人は外国の人なんだから一定の制限をして、そしていずれは外国にお戻りをいただく、そういうやっぱり外の人なんだ、こういう基本的な考え方でこれから行こうとしているのか、それによって私はやっぱり政策の立て方あるいは様々な制度のつくり方、大きく変わってくるのではないかというふうに思います。
 そういう意味で、まず基本的な理念というかこれからの方向性、これについて一体、この間、丸山先生も移民政策はあるのかというお話をされておられましたけれども、確かに本当にお持ちなのか、あるいはこれからどういうふうにしていこうという何らかの御認識とかあるいは見解があるのか、そこのところをまず大臣のお考え方を聞かせていただきたいと思います。
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森英介#5
○国務大臣(森英介君) 外国人政策の基本についてお尋ねがございました。
 少子高齢化時代を迎えた我が国においては、外国人の受入れの在り方は国の形にもかかわる極めて重要な問題であると認識しております。専門的、技術的分野に該当しない分野におけるいわゆる外国人単純労働者の受入れや、あるいは今お話もありました移民政策の導入については、我が国や我が国社会の在り方そのものにかかわる問題であり、国内の治安に与える影響、国内労働市場に与える影響、産業の発展、構造転換に与える影響、また社会保障に与える影響等々、多様な観点からの慎重な検討と国民的な大きな議論が必要であろうというふうに思っております。
 なお、個人的にどうかというふうに問われたら、法務大臣という立場を離れて私自身はどちらかというと抑制的な立場でございますけれども、それはおきまして、現状について申し上げるならば、我が国における外国人の受入れについては、我が国の社会の安全と秩序を維持しつつ、我が国の経済社会の活性化、一層の国際化を図る観点から、専門的、技術的分野の外国人労働者については、これまでも積極的な受入れを図ってきているところでありますし、また今後も引き続き受入れを推進していきたいと思っております。
 また、不法に我が国に入ってくる外国人や不法に残留する外国人には厳正に対応する必要があると思いますが、ルールを守って我が国に入国し在留する外国人の方々は大いに歓迎して、入国管理上もこの方々への利便性を向上させ、多文化共生を可能とする社会の構築に貢献していきたいと考えているところでございます。
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千葉景子#6
○千葉景子君 今大臣もお答えになっておられますように、個人的にはというか、どちらかといえば抑制的な考え方なんだと。しかし一方では、やはり皆さんには来日を許容してそして日本の中で一定の役割を果たしてもらうということで、なかなかこれは、私も正直に大変国の形にもかかわる大きな問題だというふうに思っています。ただ、ここをずうっと確かに議論をきちっとしないままにこの間来てしまいました。大分以前からこの問題については議論をしなければならないという指摘はありながらも、ここまで推移をしているものですから、様々な政策がどうも継ぎはぎになったり、あるいはそれぞれの対応が矛盾を生じたりしているのではないかというふうに思っています。
 そういう意味では、それは今日あしたですぐ結論を出せといっても難しいところがあるのは承知ですけれども、やはりそろそろ長期的なやっぱり展望というものを持ちながら個々の政策展開をしていかなければいけないのではないかというふうに思います。
 そういうのがないままに、今回も、これどういうまた法案審議になるか分かりませんけれども、技能実習というような形での一定の在留資格を設けようということのようでございます。これも考えてみると、実際に働いて労働力になっている、しかし現実には、そういう資格がないものだから研修というような形で非常に不安定な中に置かれてきたというものを解消しようということなのかもしれません。ただ、こういうことを入れるということは、ある意味では、一定制約付きではあるけれども労働力の門戸を広げたとも言えないことはないわけですね。
 ですから、何か長期的なものがあって、それにまずはここからということなのか、あるいはもう矛盾が生じていてどうも混乱するからこの辺までにしておこうかということなのか、そういうところが結局は場当たり的になってしまうのではないかというふうに思うんですけれども、こういうことをとらえても、そろそろ何かそういう長期的なあるいは大きな視点での基本的なまず考え方というのをやっぱりこれ検討していくときが来ているのではないかというふうに思うんですが、その辺はどうでしょうか。
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森英介#7
○国務大臣(森英介君) 問題意識としてはまさに私も同感でありますけれども、確かにそういった、先ほど申し上げたように、これから日本がどういう国を目指すのか、やっぱり人口が減少しても、つまり人口が減少するということはやっぱりそれなりに経済が収縮するわけですけれども、それでもってそれなりの国を維持していくのか、あるいは外国人労働者を、外国人を導入してその人口減少分を補完してまたそれなりのボリュームを維持するのかとか、いろんな考え方があって、これはやっぱり本当に国民的な議論をこれから展開していかないといけないと思いますし、またそういうことが、まだ一つのコンセンサスができていない中で、まあこういうことを私が言うのはなんですけれども、やっぱり苦肉の策みたいなことで行われているようなところもあるというふうに正直思います。
 今回の研修・技能実習制度の見直しは、一部の受入れ機関において不適正な受入れが行われ、研修生、技能実習生が実質的に低賃金労働者として扱われるなどの問題が増加しているその現状にかんがみまして、それに対処して、研修生、技能実習生の保護の強化を図る観点から、実務研修は雇用契約を締結した上で実施させることとし、実務研修中の研修生が労働関係法令上の保護を受けられるようにすることを目的としたものであります。
 したがって、今回の改正は、我が国で習得した技術等を出身国において生かすことで出身国の経済発展や技術の進歩に寄与するという研修・技能実習制度の本来の目的を変更するものではなく、また、単純労働者の受入れを行うものでも、研修生、技能実習生の受入れの拡大を目指すものでもないというふうに考えております。
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千葉景子#8
○千葉景子君 さて、そういう中で、先般のカルデロン・ノリコさん、そしてその一家の問題というのも、やっぱり私は今の日本の矛盾みたいなものを私たちに突き付けているんではないかというふうに思います。
 大臣も大分悩まれて御決断をなさったというふうに思います。一家の方も大変悩んじゃって、大変だったわけですよね。それを見ている私たちも何となく本当に悩ましくて、何とも本当にいたたまれないような、そういうことになっている。みんなで本当に悩んじゃっているわけですね。これも、やっぱりそういう大きな基本的な視点というものがないままにこういう家族が放置をされてきてしまったということなんではないかというふうに思うんです。
 不法な人は日本での滞在は認められないんだと言いながらも、結局は長い間それをある意味では見逃してというか、そうしてきたわけですよね。実際に不法の人を全部、じゃもうそういうものは許さないんだから全部早く帰っていただくといったって、これ現実には不可能のことを言っているというしか私はないと思うんですね。何十万という人をじゃもうあしたすぐ帰ってもらうかなんて、そんなこともできないわけで。片方では、そういう皆さんの労働とかあるいはいろんな働きを日本社会もある意味で頼りにしてしまっている、それによって成り立っているという部分もあるわけですね。こういう中で、いや、ある日、やっぱり不法だった、じゃやっぱりもう帰っていただくしかない、何かここいらに本当に矛盾が生じているというふうに思います。
 とりわけて、入ってくる仕方は確かにいろいろあったというふうに思うんですけれども、その滞在においては犯罪を犯しているわけではない、犯罪集団とかということではない、そういう意味では非常に日本にとっても力になってもらい、あるいはお互いに尊重し合いながら生活をしているという、こういう事実が現に存在してしまっている。こういうことをこのノリコさん一家の問題も私たちに突き付けたような気がいたします。
 そういう意味では、私はこの辺でやっぱり、先ほど言った、確かに難しい問題ではありますけれども、どこかで一度、例えば、よく言われておりますように、一定のこういう本当に生活の拠点を持ち、そして日本の本当に力にもなってきたという皆さんをアムネスティーのような形できちっと一度滞在を認め、そしてこれから先こういう条件で日本は皆さんと一緒に暮らしていく、そういう社会をつくっていくんですよと、こういう方向をきちっと提起をしていく、こういう時期が私は来ているのではないかというふうに思っております。
 そういう意味では、是非、はいそのとおりですと大臣もお答えできないだろうとは思いますけれども、やっぱりそういう時が来ている、みんなでそういう議論をきちっとやろうじゃないか、大臣としてもそれに率先してそういう検討をする、あるいは議論をする、こういう姿勢を持っていくというようなことをやっぱりここは法務大臣がまず示していただくということが大事だというふうに思うんです。
 みんなで、悩むんではなくて、やっぱり多文化共生の、本当にそれぞれがお互いに力を出し合ってそういう日本の新しい社会をやっぱりつくっていこうやと、こういうことを大臣からも是非大きくアピールをしていただく、こういうことが今求められているのではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
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森英介#9
○国務大臣(森英介君) 委員の御意見はやっぱり一つの大変傾聴すべき御意見とは思いますけれども、やはり日本の治安あるいは社会秩序に責任を持つ立場から申し上げますと、不法滞在外国人の在留を一律にあるとき認めちゃうというような方策については、今後新たな不法入国者等の増加を誘発する要因にもなりかねませんし、ひいては我が国の出入国管理体制に重大な支障を生じさせることにもなりかねないと考えております。
 したがって、やはり御意見は御意見として私としては慎重に対処せざるを得ないわけでございまして、また、実際、在留特別許可の許否の判断においては、個々の事案ごとに、在留を希望する理由、生活状況、人道的な配慮の必要性等、諸般の事情を総合的に勘案した上で判断しておりまして、なかなかその個別の事情も様々ですからその基準化も難しいということで、やはりその個別の事情に応じて在留を特別に許可すべき場合、そうでない場合ということで対応するのが適当ではないかと現時点では思っております。
 いずれにしても、外国人労働者の受入れに係る政策は、先ほど申し上げましたけれども、我が国のこれからの国の形にもかかわる重要な問題であって、大いに議論を闘わせていって何とか一つのコンセンサスをつくらなきゃいけないということは必要性は感じているところでございます。
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千葉景子#10
○千葉景子君 いずれにしても、最後にそういうことは必要なんだという御認識はお持ちいただいているようですので、是非そういうことを積極的に議論をさせていただきたいし、大臣にもそういうリーダーシップを発揮をいただきたいということだけ申し上げて、この問題は一区切りさせていただきたいというふうに思います。
 次に、犯罪の防止という観点からちょっと質問をさせていただきたいと思います。
 犯罪を防止し、そして安全な社会をつくっていこうということは大きな命題でございます。そのためにはやっぱり一定の厳格な処罰ということもありますし、そして一方で適切な社会復帰といいましょうか、そして再犯を犯すことのないように、こういう観点を頭に置いていくことが必要だというふうに思っています。
 そこで、こういうことをやっぱり総合的に考えていく必要があるだろうというふうに思うんですが、今回の予算でこれを考えるときに、やっぱり矯正部分とそれから保護部分、こういうところがやっぱり連携してというか、総合的にこういう犯罪の防止ということにどういう取組をしていこうとしているのか、政策と予算両面で、どんな目玉というか、今回の予算の中ではあるのかないのか、その点について確認をさせていただきたいというふうに思っております。事前に、それのここのところが目玉なんだという、そういうものはちょっといただいておりますので、細かいことは結構でございますので、大臣として、こういうところが今回力を入れたところだというところを簡潔にちょっと御披瀝いただければというふうに思います。
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森英介#11
○国務大臣(森英介君) 実は私、法務大臣に就任して今日でちょうど半年になるわけでございますけれども、つまり麻生内閣発足後半年ということになりますが、この半年間、法務行政に日々懸命に取り組んでまいりまして、そこで感じたことは、今委員御指摘のとおり、様々に法務行政の中で課題がございますけれども、もしかすると再犯防止ということが最大の課題じゃないかというふうに思うほどに重要な課題であるというふうに思っております。そのためには、犯罪をした者に対する適切な社会復帰支援が大変重要であって、今おっしゃられたように、矯正から保護につながるような様々な方策が必要であるというふうに認識しております。
 そこで、法務省においては、特に自立が困難な高齢者などについては、社会復帰支援に矯正と保護が連携して取り組むことが特に必要であろうというふうに思っております。
 具体的には、刑務所において社会福祉士等を活用した相談支援体制を整備するとともに、保護観察所が刑務所と共同して、出所後に必要な福祉サービスの確保に向けて刑務所入所中から計画的な調整を行う取組を、これは厚生労働省と連携して行っていきたいと思っております。
 さらに、刑務所出所後直ちに福祉による支援を受けることが困難な者につきましては、更生保護施設で一時的に受入れをして、そこで社会生活への適応に必要な指導訓練を実施した上で福祉サービスに確実につなげていくような仕組みを構築をしたいと思っております。
 これらの施策に必要な経費についてはこの度の予算案に計上しておりまして、今後とも、矯正、保護が連携した円滑な社会復帰の支援に努めてまいりたいと存じます。
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千葉景子#12
○千葉景子君 私もやはり今大きな問題は、高齢化を抱えながらなかなか社会復帰が難しいというところをどう解決をしていくかというところが大変大きな課題であろうというふうに思っております。そういうところに今回はかなり重点を置いて政策、そして予算措置を講じているというお話でございますので、是非これを積極的に進めていただきながら、私たちも十分に中身を検証しながら対応してまいりたいというふうに思っております。
 そういう中で、突然というか、関係あるのかないのか何かよく分からないんですけれども、先般報道で、仮釈放審理について一定のルール化をするということが報道されておられました。これも難しいことで、要するに仮釈放がされて復帰をするのがなかなか困難だという、そういうこともこの間言われておりますし、逆に仮釈放、だからかどうか分かりませんけれども、までの期間が長くなっているという傾向もあるようでございます。
 こういう仮釈放制度、無期刑の仮釈放について三十年を一つの時期として一度総点検をするというようなルールのようでございますけれども、これはどういう意味を持っているんでしょうか。今回の目玉である、社会復帰を困難なケースをできるだけ解消していくというような問題と何かかかわりはあるんでしょうか、それとも、これは全く関係のないところで出てきたこういう制度というルールなんでしょうか、その辺についてちょっと御説明をいただきたいと思います。
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森英介#13
○国務大臣(森英介君) 今般、執行開始後三十年が経過した時点で無期刑受刑者に対する仮釈放審理を開始することといたしましたのは、既に実施している無期刑受刑者の仮釈放審理の運用状況等に関する情報を公開する措置と併せまして、仮釈放審理の行われる時期やその結果を明らかにするなどをいたしまして、無期刑受刑者の執行状況及び仮釈放の運用状況の一層の透明化を図るためであって、実質的に刑を軽くするものでも、また重罰化するものでもありません。長期間受刑して高齢になった無期刑受刑者について、仮釈放が許された場合に、その社会復帰を円滑に行い、再犯を防ぐことはもとより重要と考えております。
 今後とも、無期刑受刑者の仮釈放審理を適正に行いつつ、その円滑な社会復帰に向けて適切に取り組んでまいりたいと考えております。
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千葉景子#14
○千葉景子君 何かいま一つよく分からない、私もよく分からないんですけれども、何で三十年なんだろうかと。というのは、これ、うがった見方をすると、仮釈放までが早いので、非常に被害者等からは何か結局すぐ出てきちゃうんじゃないかというふうな話などもあって、それで一方では仮釈放のないような刑罰をつくった方がいいのではないかという論などもあります。それでその仮釈放までの期間がいささか長くなっているという傾向もあり、そこでこの三十年という話が出てくると、そうすると、無期刑における仮釈放というのはまあ三十年というのが一つの、何ていうのかな、一定の区切りみたいなふうになっていくのかなとうがった見方をしたり、何だかよく、どういう趣旨なのかがいま一つはっきりはしません。
 ただ、いずれにしても、その審理を透明化しようと、どうもそういうことのようでございますけれども、少しこの辺も、全体の犯罪の抑止あるいは刑罰の在り方というようなことも併せて今後検討していかなければいけないのかなというふうに思いますけれども、どうもいま一つよく分からないことだということだけ分かりまして、今日は時間もありませんのでまた議論させていただきたいというふうに思っております。
 いずれにしても、今年度、こういう高齢化という中で社会復帰あるいは福祉との連携などをきちっとしていこうということが大きな方向付けのようでございますので、どうぞまた御努力をいただきたいというふうに思っております。
 さて、もう時間がほとんどなくなってまいりました。実は、裁判員のスタートがもう五月二十一日ということになります。それに向けて私も何点かお尋ねをさせていただきたいと、例えば可視化の問題であるとか守秘義務にかかわる問題であるとかお聞かせいただこうかなとは思っていたんですけれども、時間の関係もありますので、これは是非この委員会でも集中的な議論をする機会を持たせていただこうという今検討もしておりますので、そういう方に譲らせていただきたいと思いますが。
 一点だけちょっと指摘をしておきたいと思うのは、この間、裁判員制度というのが重いものじゃない、なるべく楽なものなんだ、余り負担は掛けません、こういうことが何か少し強調され過ぎてきたような気がするんですね。負担をできるだけ軽くして参加しやすくするというのは、私は当然のことだというふうに思うんですけれども、ただ、やっぱり本来は、裁判、人を裁くということは決して軽いものではない、非常に難しく、そしてまた責任も重いものなんだ、そういうものだからこそ、やっぱり主権者である社会を担っているそれぞれの国民に、きちっと参加をして、そういうものをやっぱりきちっとみんなで担っていこうと、こういうところに本来の、本当の趣旨があるんだろうというふうに思うんですね。だから、そこを余り、そう言っちゃうとみんなもう嫌がって参加しなくなっちゃうんじゃないかということで、余りにもそこをきちっと啓蒙してこなかった嫌いもあるのかなと、私も反省を込めてですけれども感じたりしております。
 そういうことをやっぱりもう一度きちっと念頭にしながら、そしてその上で、でも、やっぱりみんな生活を持っているんだから大変だよね、やっぱり一定の、できるだけ軽減をするとか、あるいはそれに対する配慮をしていこうと、こういうふうにつながっていくものだろうというふうに思いますので、そんな議論を是非これからも、もう間もなくではありますけれども、忘れずにやっていきたいものだというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 時間ですが、最後に、これも、済みません、大臣、大臣はDV法の所管大臣でもございます。で、定額給付金というのが今支給を開始されております。この中身はもう言いません。ただ、居住を失った方とか、そしてこのDVの被害者とか、そういう皆さんこそが本当は受給すべき方たちだろうというふうに思うんですが、なかなか今DV被害者の方たちが受給しにくい、そういう状況にあるということでございます。やっぱりそういう被害者を保護し、そして救済をしていくという、そういうことでDV法もできておりますので、その主務大臣でもある森大臣、総務大臣とお会いするとか何かのときに是非、こういうDV被害者などについてきちっとした支給ができる、そういう体制をつくっていただく、あるいは自治体に指示いただくというようなことをしろよと、是非、森大臣から進言をしていただきたいとお願いをさせていただきたいというふうに思います。うなずいていただいていますので……
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森英介#15
○国務大臣(森英介君) 承ります。
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千葉景子#16
○千葉景子君 あれでございますので、よろしくお願いします。じゃ、よろしくどうぞお願いいたします。
 終わります。
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前川清成#17
○前川清成君 前川清成でございます。おはようございます。よろしくお願いいたします。
 まず、最高裁にお尋ねしますけれども、司法制度改革とはどういうものだったのか、お答えいただけますでしょうか。
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小池裕#18
○最高裁判所長官代理者(小池裕君) 司法制度改革と申しますのは、いろいろとらえ方ございましょうが、私どもといたしましては、社会が非常に国際化し、多様化する傾向が著しくなっている中、我が国社会の安定と発展をもたらす基盤としての司法の役割がこれまでにも増して重要なものになるという考えに立って司法制度改革が進められてきたと考えております。
 一連の司法制度改革は、このような認識に立ちまして、司法の機能を高め、国民にとってより身近で頼りがいのある司法を実現することにより、活力があって自由で公正な社会を築くための基盤を整備しようとするものであると、かような改革であると認識しているところでございます。
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前川清成#19
○前川清成君 一言で理念みたいなものをおっしゃっていただくと、どうなるんですか。
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小池裕#20
○最高裁判所長官代理者(小池裕君) 国民の要請に沿った機能のある非常に使いやすい司法を築く、信頼される司法を築くということにあろうかと存じます。
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前川清成#21
○前川清成君 それなら、行財政改革とはどう異なるんでしょうか。
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小池裕#22
○最高裁判所長官代理者(小池裕君) それは司法の役割というところをどうとらえるかということでございますが、立法、司法というところで国の形を築く、司法というのは言わばそういったものをウオッチするというところがございますので、そういった立場に基づいたところの違いがあるというふうに考えております。
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前川清成#23
○前川清成君 聞いて答えてくださいね。行政についてとお尋ねしたんじゃなくて、司法改革と行財政改革は理念においてどう違うんですかとお聞きしたんです。もう一度。
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小池裕#24
○最高裁判所長官代理者(小池裕君) 行政改革というものについては、行政について国民との距離感、そういったものを縮め、より機能の高い行政を築いていくというものであろうと思います。そして、一連の我が国の様々な動きの中で司法の役割というものは、そういった行政が開かれたものになるときに、事後的に行政の動きあるいは世の中の動きというものをチェックしていくと、そういったところに司法の機能の重さがあるわけで、そこを充実させるのが必要であると、こういうような位置付けであると認識しております。
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前川清成#25
○前川清成君 それでは、最高裁の御見解としては、行財政改革も司法改革も、いずれも国民にとって身近な司法、国民にとって身近な行政を実現するという意味でほとんど一緒と、こういうことですか。
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小池裕#26
○最高裁判所長官代理者(小池裕君) 司法制度改革というものは、ある意味で多義的なものでございまして、それを一言で言うというのがなかなか難しゅうございます。
 少し時間を取らせて言わせていただくならば、やはり司法改革というのは、恐らく三つの柱があり、一つは、そういった行財政改革を支えるものとして事後チェックをするという司法の役割の強化という点、もう一つは、言わば司法を民主化するといいますか、もっと短く国民の距離感を縮めるというもの、そして三つ目には、司法がより適正で迅速な裁判を実現していくという機能を高めるという、三つの観点があったと考えております。
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前川清成#27
○前川清成君 時間の無駄ですのでもう私の方から正解を言いますけれども、行財政改革というのは、財政の問題も含めて、より効率的な行政システムをつくっていく、お金を掛けずに国民にいいサービスを提供する、小さな行政を実現するというのが行財政改革で、司法改革というのはそれと逆で、社会の片隅にあった、要するに国にとって、社会にとって、国民にとって余り役に立っていないと思われていた司法を社会の真ん中に持っていく、頼りがいのある司法をつくっていくと。理念において正反対のものじゃないかなと、私はそう思っているんです。
 だから、そういう点でいうと、今回の裁判所予算、司法改革の理念がどのように反映されているんですか。
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小池裕#28
○最高裁判所長官代理者(小池裕君) 司法制度改革というものを大きい小さいというところで一くくりにできるかどうかというのは、それはそういうお考えはあるのかもしれませんけれども、それに尽きるものではないというふうにも思うわけでございます。やはり一番大事なのは、国民の皆様が使っていただく、そういう機能が高いということが最も重要であります。それは、行財政のシステムがどうなるかという相関においても、司法が十分な機能を果たすということが最も肝要だろうと思っております。
 この一連の司法制度改革を受けた改革、いろいろございますが、今先生が御指摘がございましたように、司法の容量という面では人的充実というものを図るべきであると。そういうところにおいては裁判官の計画的増員というようなことを進めてまいりましたし、最初、司法制度改革のときには、専門性に対応できないというところで知財事件についての機能を高めるという御議論がありました。そういったものについては、知財高裁を築くというようなところでそういった予算的手当てを立ててきたわけでございます。まだまだございますが、そういったような対応をしてまいったというところでございます。
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前川清成#29
○前川清成君 司法の機能については、それこそ戦後六十年一貫して御努力をされていたんじゃないかなと私なんかは思っているんです。司法制度改革が始まる一九九九年まで努力していなかったと、こういうことなんですかね。まあそういう嫌みはいいんですが、いずれにしても、司法の容量の問題があるから、法曹人口についても五百人から三千人にということでかじを切ったし、法曹養成システムについても二年間の司法修習を一年間に短縮する、あるいは法科大学院をつくるなどなどの様々な改革が行われたし、国民にとって身近という意味で裁判員制度というのが実施されるようになったのではないかなと。
 私は、だから、一言で言うと、社会の片隅にあった司法を社会の真ん中に持ってくると、それが司法制度改革ではないかなと思っているんです。
 そういう点でいうと、今回の予算については、今お答弁なさいませんでしたけれども、裁判所予算において司法改革というのはどう反映されているんですか、短く答えてください。
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