農林水産委員会

2013-11-12 参議院 全195発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十五年十一月十二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月五日
    辞任         補欠選任
     儀間 光男君   アントニオ猪木君
 十一月六日
    辞任         補欠選任
   アントニオ猪木君     儀間 光男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         野村 哲郎君
    理 事
                猪口 邦子君
                山田 俊男君
                小川 勝也君
                紙  智子君
    委 員
                金子原二郎君
                古賀友一郎君
                中泉 松司君
                馬場 成志君
                堀井  巌君
                舞立 昇治君
                山田 修路君
                郡司  彰君
                徳永 エリ君
                羽田雄一郎君
                柳田  稔君
                平木 大作君
                横山 信一君
                山田 太郎君
                儀間 光男君
   国務大臣
       農林水産大臣   林  芳正君
   副大臣
       内閣府副大臣   西村 康稔君
       農林水産副大臣  吉川 貴盛君
   大臣政務官
       復興大臣政務官  小泉進次郎君
       内閣府大臣政務
       官        福岡 資麿君
       農林水産大臣政
       務官       横山 信一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        稲熊 利和君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       澁谷 和久君
       消費者庁審議官  川口 康裕君
       消費者庁審議官  菅久 修一君
       厚生労働大臣官
       房審議官     高島  泉君
       農林水産省食料
       産業局長     山下 正行君
       農林水産省生産
       局長       佐藤 一雄君
       農林水産省経営
       局長       奥原 正明君
       農林水産省農村
       振興局長     實重 重実君
       林野庁長官    沼田 正俊君
       水産庁長官    本川 一善君
       経済産業大臣官
       房審議官     後藤  収君
       環境省総合環境
       政策局長     清水 康弘君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交
 渉に関する件)
 (米の生産調整に関する件)
 (経営所得安定対策に関する件)
 (食品偽装表示に関する件)
 (東日本大震災被災地の復旧・復興支援に関す
 る件)
 (森林・林業・木材産業政策に関する件)
 (日台民間漁業取決めに関する件)
○農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能
 エネルギー電気の発電の促進に関する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
この発言だけを見る →
野村哲郎#1
○委員長(野村哲郎君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官澁谷和久君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
野村哲郎#2
○委員長(野村哲郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
野村哲郎#3
○委員長(野村哲郎君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
この発言だけを見る →
馬場成志#4
○馬場成志君 おはようございます。
 熊本県から出てまいりました馬場でございます。質問は初めてでございますので要領を得ない部分があろうかと思いますが、よろしくお願い申し上げます。
 早速、TPPについてお尋ねをいたします。
 もう十一月も中旬に入りまして、今年もあと五十日を切ってきました。年内妥結という言葉がよく使われておりますが、実際のところ、今後のスケジュールはどのようになっていますでしょうか、お尋ねします。
この発言だけを見る →
澁谷和久#5
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。
 先月、インドネシアのバリ島で行われました首脳会合で年内の妥結に向けた流れが確認されたことを受けまして、今月、来週の十九日からでございますが、アメリカのユタ州ソルトレークシティーにおきまして首席交渉官の会合などの中間会合が開催される予定でございます。また、十二月の上旬にはシンガポールにて閣僚会合が開催される予定でございます。
この発言だけを見る →
馬場成志#6
○馬場成志君 今、閣僚会議があるということでありましたけれども、それでは、そのシンガポールの会議には、閣僚会議だけではなくて、安倍首相やアメリカのオバマ大統領を始めとする首脳会議はセットされているのでしょうか。
この発言だけを見る →
澁谷和久#7
○政府参考人(澁谷和久君) 現時点におきまして、各国の首脳が参加する首脳会議が開催される予定はございません。
この発言だけを見る →
馬場成志#8
○馬場成志君 今、首脳会議は予定がないということでお答えがあったかというふうに思いますけれども、私は、今回のTPPの交渉というのは、年内妥結ということも含めて、オバマ大統領にとって来年の中間選挙に向けての政治生命を懸けるほどの重要事項であったというふうに思っておるところであります。
 そのようなことを踏まえていけば、もし年内妥結を前提とするならば、現地において首脳会議による最終的な問題解決による妥結という運びになるのではないかというふうに思っておるところであります。それがオバマ大統領にとっても最高の見せ場となるのではないかというふうに思っておりますが、そうではないのでしょうか。
 また、本件に係るアメリカ国内や議会の情勢、それに対する見通しなどをお聞かせいただければというふうに思います。
この発言だけを見る →
澁谷和久#9
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。
 TPPは、貿易だけではなくて非常に幅広い分野をカバーする交渉でございますので、先生御指摘のとおり、年内妥結に向けて各国首脳のリーダーシップが非常に重要となってくるわけでございます。
 安倍総理御自身も、先月のバリにおける首脳会議におきまして、首脳声明の取りまとめ直前だったと思いますが、難しい問題が残っているが、閣僚、交渉官に指示を出すのが首脳の任務であるという御発言をされまして、それを受けて首脳声明が取りまとめられたわけでございます。
 我が国はもちろんのことでございますが、いずれの交渉参加国も、交渉が大詰めに近づくにつれまして首脳と相談をしながら作業を進めているところでございます。シンガポールにおきましては、そうした首脳の意向を十分踏まえた形で閣僚同士の議論がなされるものと認識しております。
 また、アメリカ国内や議会の情勢についてということでございますが、特にTPAの取得について今国会でも何度か御質問いただいているところでございます。TPAにつきましてはアメリカの議会でもいろいろと動きがあるようでございますが、正式な議会の承認前ではなくて交渉自体が妥結する前にTPAを取得した方がいいのかどうかにつきましては、アメリカの国内においても様々な見方があるようでございます。交渉妥結前に議会がTPAの権限を与えようとすると、かえって政府の交渉に対して細かい注文が付いて身動きが取れなくなるんじゃないかというような指摘もあるようでございます。
 我が国といたしましては、引き続きそうした情勢も注視した上で交渉に臨んでいきたいと考えております。
この発言だけを見る →
馬場成志#10
○馬場成志君 今のお話で全てが分かるわけではありませんけれども、アメリカの状況、そして議会とオバマ大統領との関係なども大体想像できるところもあります。
 今、日本政府もこの交渉妥結に向けて努力をしておられるというふうに思います。これは急ぐことによって、それで日本にとって大きな成果を上げることができるということであればいいのでありますけれども、そんな状況かどうか分からないのが今現在であります。そういうことを考えていけば、余り慌てずにやっていこうというのがもう本当にたくさんの皆様方の意見であろうかというふうに思います。どうか腰を据えていただきますようによろしくお願いを申し上げておきます。
 私どもは、重要品目に対しまして大変な危惧を持っております。元々私は県議会の出身でありますが、熊本県議会でも例外なき関税撤廃と非関税障壁の問題、これについては国の存亡を危うくするとして反対の立場を取ってきたものであります。
 その後、いっときの気を緩めることもなくここまで参りましたけれども、大切なことは、どんな結論にいたしましても国会で賛成を得られないような協定を結んではならないということであります。そして、そのような協定を結んでくれば内外の信頼を失うということを肝に銘じていただきたいというふうに思っております。
 大臣も、しっかりと国益を守るために交渉をしていくと繰り返し御答弁されているとおりであります。まさに重要品目を守ることが第一になすべきことであります。当委員会において委員各位から同様の質問がされてまいりましたけれども、現時点での大臣の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
林芳正#11
○国務大臣(林芳正君) まずは、馬場委員におかれましては農林水産委員会のデビュー戦ということで、是非今後の御活躍を御期待申し上げたいと思います。
 今お話のあったTPPについては、何度も申し上げていることでございますが、この参議院の農林水産委員会、また衆議院の農林水産委員会でそれぞれ決議をいただいております。そこには、今お話のありました五品目等について、すなわち米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物などの重要品目について除外又は再協議の対象とする、農林水産分野の重要五品目などの聖域の確保を最優先するとされておるところでございます。
 このTPP交渉に当たっては、この決議を踏まえ、国益を守り抜くように全力を尽くす覚悟であります。
この発言だけを見る →
馬場成志#12
○馬場成志君 私は、今回のTPPのことに関連いたしまして、都会の皆様方にももっと食と農に関心を持っていただきたいと強く感じておるところであります。安全、安心や循環型社会をもっとよく理解してもらうために、これまでに増して多面的機能を感じてもらう努力もしていかなければならないというふうに思っております。
 都心に農場をつくろうと努力している方々もいらっしゃるようでありますし、食と農の安全性に関しては以前より国民の関心は高まっているというふうに思っておりますが、残念ながら、そのきっかけというのは事故が起こったときに高まることが多いのではないかというふうに思っております。しかし、その事故の多くは生産者の問題ではなく、商売人のモラルの問題が多いような気がいたしております。
 その時々に振り回される生産者や食料の安全保障は、国家が守っていかなければならないと改めて感じております。我が国の農業は損得の計算外にあるという考え方でいいというふうに思っております。大臣を始め関係各位の皆さん方には、どうか腰を据えて国益を守り抜くことだけに全精力を傾けていただきますようにお願いを申し上げておきます。
 次に、森林吸収源対策とその財源についてお尋ねをさせていただきます。
 まず最初に、京都議定書の第一約束期間において、我が国の温室効果ガス削減義務六%のうち、年間五十五万ヘクタールの間伐により三・八%の目標が達せられる見込みにあるとのことであります。この五十五万ヘクタールの間伐は、従来年間三十五万ヘクタールであったものから大幅にペースアップすることによって実現したものでありますが、この五十五万ヘクタールの間伐を実施するための予算措置についてどのように手当てをされたのでしょうか。また、当初予算で十分足りている状況なのでございますか、お尋ねをします。
この発言だけを見る →
沼田正俊#13
○政府参考人(沼田正俊君) お答え申し上げます。
 京都議定書の第一約束期間、平成二十年から二十四年まででございますけれども、この期間における我が国の森林吸収量の目標値、御指摘のように、基準年でございます一九九〇年の総排出量比三・八%でございます。その達成のために年間五十五万ヘクタールの間伐を実施することとされていたところでございます。
 こういったことで、毎年度、森林整備事業でございますが、当初予算及び補正予算、こういったものを措置させていただきました。また、森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法に基づく地方財政措置、こういったものも活用しながら間伐を実施してきたところでございます。この結果、現在のところ、基準年総排出量比三・八%分の森林吸収量を確保できる見込みとなっているところでございます。
この発言だけを見る →
馬場成志#14
○馬場成志君 今年度からスタートしている第二約束期間においても引き続き五十二万ヘクタールの間伐を実施していく必要があるということでありますが、第一約束期間においては補正予算によって何とか五十五万ヘクタールの間伐に必要な予算が講じられたところであります。今後もこのような不安定な財源措置でよいとお考えでしょうか。
この発言だけを見る →
沼田正俊#15
○政府参考人(沼田正俊君) 委員御指摘のように、森林吸収源対策を今後とも着実に実施していくというためには安定的な財源の確保というものが重要な課題というふうに認識しております。こういったことで、農林水産省におきましては、平成十七年度から森林吸収源対策に活用できる新たな税というものを要望してきておりまして、そういったことで、本年一月の与党の平成二十五年度税制改正大綱におきましても、森林吸収源対策に関する財源の確保について早急に総合的な検討を行うということとされたところでございます。
 こういったことで、平成二十六年度税制改正要望におきまして所要の改正要望を提出させていただいているというところでございます。
この発言だけを見る →
馬場成志#16
○馬場成志君 我が国の地球温暖化対策を進める上では、今、エネルギー問題などによって産業界等の排出削減自体もう厳しい状態になっているかというふうに思っておりますが、そうであれば森林吸収源対策の重要性はますます高まっていくものだというふうに思っております。
 平成二十四年の十月から地球温暖化対策のための税がスタートしております。まさに、我が国の地球温暖化対策を進めるための税財源措置であります。まず最初に、この税の税収額、使途についてお聞かせをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
清水康弘#17
○政府参考人(清水康弘君) お答え申し上げます。
 地球温暖化対策税でございますが、平成二十四年十月から三段階に分けて段階的に導入されることとなっております。年間の税収額は、平成二十四年度は半年分で約四百億円、平成二十五年度は約九百億円、平成二十六年度からは約千七百億円、平成二十八年度以降は予定された税額がフルに導入されることとなり、約二千六百億円と見込んでおります。この税収はエネルギー対策特別会計に繰り入れられ、使途については再生可能エネルギーの導入及び省エネ対策というエネルギー起源の二酸化炭素の排出抑制対策に充てられることとなっております。
 この特別会計は環境省と経産省で所管しており、再生可能エネルギーあるいは省エネルギー対策のための技術開発や実証、普及のための様々な事業に用いられております。また、こうした事業の一部については関係府省とも連携をしながら実施している、そういうことでございます。
この発言だけを見る →
馬場成志#18
○馬場成志君 今の話からすると、地球温暖化のための税の使途というものは排出削減対策のみで、森林吸収源対策は対象となっていないということのようでありますけれども、なぜ森林吸収源対策が使途の対象となっていないのでしょうか。また、地球温暖化対策における森林吸収源対策の役割は大変大きいと考えますが、その理由をお聞かせください。
この発言だけを見る →
清水康弘#19
○政府参考人(清水康弘君) 地球温暖化対策税につきましては、エネルギー起源のCO2の排出抑制対策に充当する制度として、納税者の理解を得つつ昨年十月に導入されたところでございます。今後、段階的に税率引上げが予定されているところでありますので、まずはこの形で定着させていくことが重要と考えております。
 一方、森林吸収源対策につきましては、先ほど御説明ありましたが、与党平成二十五年度税制改正大綱におきまして、財源確保について早急に総合的な検討を行うこととされております。この方針に沿って総合的な検討を行っていくことになるものと考えております。
 環境省といたしましては、揮発油税等につきまして、当分の間税率となっておりますそこの部分をグリーン化の観点から維持して、その税収を森林吸収源対策等に優先的に充当することを農水省とも連携しつつ要望しているところでございます。また、農水省と連携して、間伐材等を活用した再生可能エネルギー導入のための事業も実施しているところであります。こうした取組を通じて、環境省といたしましても森林吸収源対策の推進に努力してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
馬場成志#20
○馬場成志君 いろいろとやっぱり段階的なこともあるというふうに思っております。
 やはり私としては、なぜ我が国の温室効果ガスの削減目標の達成に森林吸収源対策がこれだけ貢献しているのに使途に位置付けられていないのか、甚だ疑問に感じているところであります。きちんと間伐等の森林整備を進めることにより森林吸収量を確保することは、ひいては産業界や国民生活にも役立つものと考えております。何より、豊かな国土を形成する上で中山間地域の方々が頑張って取組を進めることができるということは国民全体の重要な課題と考えます。
 平成二十六年度税制改正において、地球温暖化対策のための税の使途に森林吸収源対策を位置付けることを要望したことは、私としては非常に心強く感じているところであります。この要望は平成二十五年度税制改正でかなわなかったと承知しております。今環境省の方からも農林水産省としっかりと連携を取っていくというようなお言葉をいただきましたので、これからに期待をさせていただきたいというふうに思っておりますが、この森林環境税を創設することといったことについて、実現のためにこれから積極的に御尽力をいただきたいと思いますし、私自身、このことに取り組んでいきたいというふうに思っております。
 間伐と森林の適切な整備を確実に進め、地球温暖化対策に貢献していくために、そして中山間地域の活力を取り戻し、緑豊かな国土を守り続けていくために、是非ともこのような安定的財源の確保を実現していく必要があります。本件については、党内でも多くの先生方が努力をされてきておられます。また、十年に及ぶ要望と伺っておりますが、ここで税財源確保に向けた見通し及び大臣の決意をお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
林芳正#21
○国務大臣(林芳正君) 森林吸収源対策を今後とも着実に推進していかなければならないと、今委員がおっしゃったとおりでございまして、そのためにも安定的な財源の確保、これは大変重要な課題だというふうに思っております。
 先ほど環境省からもあったように、与党税制改正大綱、一月の二十四日だったと思いますが、これにも森林吸収源対策に関する財源の確保について早急に総合的な検討を行うということでございます。これまで何年もこういうものを要望をしてまいりまして、なかなか実現に至っていないと、こういう状況も踏まえて、一歩踏み込んだ書き方をしていただいたというふうに受け止めておるところでございまして、これを受けまして、二十六年度の税制改正要望において、今委員がおっしゃっていただいたように、まず、CO2排出抑制対策に使途が限定されている地球温暖化対策のための税、これの使い道、使途に森林吸収源対策を追加する、これをまず要望すると。
 それからもう一つは、先生が議長また農林水産委員長で県議会でも取り組まれたというふうに聞いておりますが、森林整備のための県民税はこれは三十三県で既に導入をされております。森林整備の受益者、皆さん全体でございますから、県民の皆さん全体に幅広く負担していただくと、こういうことだと思いますけれども、この三十三県で導入されている県民税の上乗せ措置の国税版の創設、これを要望をしておるところでございます。
 今から与党で党内で税の議論が始まると、こういうふうに承知をしておりますので、我々としてもしっかりとこれに対応して安定的な財源の確保に取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っております。
この発言だけを見る →
馬場成志#22
○馬場成志君 拡大にいたしましても、また新設にいたしましても、安定的に実行していただきますようによろしくお願いを申し上げておきます。
 それでは、今日用意しております最後の質問になりますけれども、農業水利施設の保全管理についてお尋ねをいたします。
 農業用水を確保するための農業水利施設につきまして、その施設の多くは戦後の食料増産や高度経済成長の時代に整備されたものであるために、現在老朽化が急速に進行し、更新等が必要な時期を迎えております。その一方で、国、地方公共団体等の財政状況が逼迫しているため、施設の老朽化に対応した補修が進まないという現状があります。また、加えて、土地改良事業予算の政権交代による、民主党政権による大幅な減額によって、またいろんなスケジュールが変わってきたということもございます。そういった中で、いろんな地域においての計画、一つの計画が遅れることによってまたその先にある計画も遅れてきたというようなこともありまして、今農業がしっかりと立っていかなければならないというような中で地方は本当に大きな問題を抱えておるということも付け加えてお話しさせていただきたいと思いますが。
 耐用年数が過ぎた水路やダムの保全対策を怠って、破損して全面更新が必要になるというようなことになれば、負担額が増えるのは農家であります。熊本県には海沿いの海抜ゼロメートル地帯に近い地域に農地が二万ヘクタールあります。排水機場などの排水施設が沿岸部の農地や人々の生命、財産を守っていることから、これらの施設の維持が非常に重要になってきております。また、全国各地で台風や豪雨による災害も増加する中で施設の保全に向けた早急な対策を講じるべきだと思いますけれども、どのように行っているのか、具体的にお聞かせいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
實重重実#23
○政府参考人(實重重実君) 農業水利施設の老朽化対策についてお答えします。
 我が国の社会資本全体が老朽化しつつございますけれども、その対策が全体として必要でございます。農業水利施設についても、委員御指摘のとおり、戦後にその多くが新設された基幹施設が多数ございますので、既にその二割が耐用年数を迎えつつあります。施設の長寿命化を含む老朽化対策が重要な課題であると認識しております。
 この老朽化対策といたしましては、一つは、農業水利施設を点検、機能診断をいたします。一部の補修などでメンテナンスが可能なものにつきましては、耐用年数が延びるように長寿命化を図ります。それから二点目として、部分的な補修などでは対応が困難な水利施設については、緊急性のあるものから改修又は更新を行うといった対応を行っているところでございます。具体的には、平成二十八年度までに、耐用年数までかなり時間があるものも含めまして、基幹的な農業水利施設の約七割につきまして機能診断を行うことを目標に取り組んでいるところでございます。
 農業農村整備事業の予算につきましてでございますが、平成二十二年度予算の編成過程で大幅に削減されたところでありますが、平成二十四年度補正予算と二十五年度予算において増額を図ったところであります。また、二十六年度予算要求に更に増額を要求しているところでございまして、今後とも、農業水利施設の点検整備を含めて、地域のニーズに対応することができるよう、予算額の確保に努めてまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →
馬場成志#24
○馬場成志君 今、二十六年度についての予算要求については、もう大変これまでに増して頑張っていただいているというふうな思いはあります。しかしながら、以前の計画で考えておったペースまではまだ行っていないというふうに思っておるわけであります。
 熊本は特に干拓が多いところかもしれません、全国の平均ではないかもしれませんけれども、そういった干拓地においては、もう本当にどこも同じような悩みを持っておる、心配を持っておるというふうに思っております。
 今、機能診断の話もありました。機能診断をしなければもちろん次の段階には入れないわけでありますから、しっかりとやっていただかなければなりません。それが七割でいいかどうかという話はまた別の話であります。そして、そのことによって、その機能診断が終わったところというのが計画的にやっていかなければならない。そのことをこれから、本当に何かあって、もちろん、農業地帯が冠水することによっての問題、これがこの農林水産委員会としては一番の問題かというふうに思いますけれども、干拓地域におきましては、もう都市水害のための排水施設になっておることも先生方も十分御承知かというふうに思っております。そうなれば、本当にもう大災害につながってしまうというようなこと、そのことをしっかりとまたお訴えいただきながら予算の獲得に努力していただきたい、そして結果を勝ち取っていただきたいというふうに思っておりますので、重ねてお願い申し上げます。
 そしてまた、施設保全に当たっての地方公共団体の負担、これまでここでお願いするというようなことはできないかもしれませんが、あえて今日は申し上げておきます。あるいはまた、農家負担の軽減ということもやっていかなければ、実際国がお金あるぞと言うてもできないというような環境もあろうかというふうに思います。この点につきましても、何かお答えいただけるものがありましたらお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →
横山信一#25
○大臣政務官(横山信一君) 私の方から御答弁させていただきます。
 農業農村整備事業は、地域の農業を振興するとともに農業者の資産でございます農地の価値を向上するものでありますので、地方公共団体、また農業者の負担を伴うこととなっておりますが、農業水利施設の有する公益的な性格に鑑み、極力その負担を軽減されることが望ましいというふうに考えております。
 このため、農業水利施設の機能診断に対する定額助成、ため池の点検、ハザードマップの作成等、農村の防災、減災に資するソフト活動に対する定額助成、負担金の償還に対する利子助成等、各般の施策を講じており、今後ともその拡充に努めてまいる所存でございます。
 また、老朽化した施設を新しく更新する場合、小水力発電や省エネ施設を導入することにより管理費負担の軽減を図ることが可能となりますので、適地調査、設計等に関し助成を行っております。こうした技術の導入についても積極的に進めてまいる所存でございます。
この発言だけを見る →
馬場成志#26
○馬場成志君 今の質問につきましては、今の計画でやっていくペースでいったら、事業予算というのはしっかりと消化できるところだけでもやれるというふうに思います。しかし、深刻の度合いというものはそれと同一ではないということで、やっぱり一緒に考えていっていただかなきゃいかぬということを申し添えさせていただきまして、本日の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
この発言だけを見る →
舞立昇治#27
○舞立昇治君 自由民主党、鳥取県選挙区の舞立昇治でございます。本日は私も国会初質問ということでかなり緊張しておりますが、一生懸命質問したいと思いますので、どうか質問に対しまして丁寧かつ簡潔に御答弁をよろしくお願いいたします。
 まず、ちょっと質問に入る前に、先日、フィリピンで超大型台風が生じ、死者、行方不明者一万人以上とも言われる大災害が起こりました。農林水産業への被害もいかばかりであったかと想像されます。被害に遭われた方にお見舞い申し上げますとともに、亡くなられた方に心から御冥福をお祈りしたいと思います。
 それでは、早速ですが、質問に入らせていただきます。
 最初の質問ですが、農林水産関係予算の拡充についてでございます。
 農林水産業は地方の基幹産業でありまして、特に農林業は、水源涵養、自然環境保護、景観保護、伝統の継承、CO2の削減等々、貴重な多面的機能を有しております。この農林業の多面的機能を全て貨幣的価値に評価することは難しいところでございますが、貨幣的に評価できる機能だけでも、年間のフローベースで農業では八兆、林業では七十兆とも言われております。こうした重要な機能を今後とも維持向上させていくためにも、そして地方再生の観点からも、農林水産予算の拡充が必要と考えております。
 農林水産予算につきましては、農林水産業に従事している方々の所得に直接的、そして間接的に大きな影響を与えるところでございますが、民主党政権のときに全体の予算が大幅に削減されました。平成二十一年度当初には約二・六兆あったものが、平成二十四年度当初には約二・二兆と約四千億削減されております。昨年の政権交代で本年度は約二・三兆と少し復元されたところでございますが、先ほどもございましたように、農業農村整備事業等、まだまだ十分とは言えない状況と考えております。
 この点、予算額を増やせばよいという問題ではないと指摘されるかもしれませんが、この点、世界各国の農業保護度、つまり食料、農業予算に使われている規模、そして食料自給率との間には私は密接な関係があると思っております。
 事実、この食料自給率、カロリーベースでございますが、カロリーベースで計ることの是非は今日は問題にしませんが、これが一〇〇%以上の純輸出国であるアメリカ、これが一三〇%、フランスは一二〇%でございます。この国の農業予算額の対GDP比を見てみますと、アメリカは〇・九%、フランスは〇・八%と日本の〇・四%の二倍の規模となっておりまして、かなり手厚く自国の農業を保護しているのが分かるところでございます。自由貿易を迫り、規制緩和を迫るアメリカが最も農業を保護している国とも言われることかなと思っております。
 このように、世界の主要国が食料自給に力を入れておりますのは、食料が国民の皆さんの命に直結する最も基本的な必要な需要財ということで、不測の事態に備えて国民に安心、安全な食料を、そして国内において安定的に確保するということは国家としての最低限の責務と認識していると思います。
 日本では、農林水産業への支援に対して、ともすると、大都市や経済界を始め、なかなか理解が進んでいないところと認識しておりまして、財務省の一律の予算査定システムの中で農林水産予算は非常に不安定な状況が続いていると思います。これにつきましては、国防と並ぶ国益の最たるものとして政府全体での予算配分が是非とも必要と考えております。
 そこで、来年度の概算要求では約二兆六千億となっておりますけれども、ようやくこれは平成二十一年度当初以前の水準となっているところでございますが、この額の確保に当たっては、新しい日本のための優先課題推進枠の約四千二百三十億、農水省分で約三千七百五十億、北海道、沖縄分として約四百八十億とお聞きしておりますが、これらの額の確保のほか、経営所得安定対策の見直しに係る新たな日本型直接支払の十分な予算獲得など、課題は多いと思われますが、是非ともこの農林水産関係予算の復元、増額を実現していただきたいと思います。
 それについて大臣の決意をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
林芳正#28
○国務大臣(林芳正君) まずは、舞立委員におかれましても、今日はデビュー戦ということでございますので、今後の御活躍を御期待申し上げたいと思います。
 予算について大変有り難い御激励をいただいたと、こういうふうに思っておりますが、官邸に農林水産業・地域の活力創造本部、これを置いていただきまして、議論を今進めておるところでございますので、この方向等も踏まえまして、まず農地中間管理機構による担い手への農地の集積、集約化や多様な担い手の育成、それから圃場の大区画化や次世代施設園芸の導入など強い農林水産業のための基盤づくりや美しく活力ある農山漁村の構築、それから、異業種、例えば医療ですとか福祉ですとか観光ですとか、そういうところとの連携による六次産業化や外需を取り込むという意味での輸出促進、そして強い林業づくりや強い水産業づくり、これらを重点事項といたしまして二兆六千九十三億円を要求したところであります。これは、二十五年度の予算二兆二千九百七十六億円に対して一一三・六%、前年度比で一三・六%増ということでございます。
 大変厳しい財政状況であることは承知でございますけれども、この年末の概算決定に向けて所要の予算が確保されますように全力を傾注してまいりたいと、こういうふうに思っております。
この発言だけを見る →
舞立昇治#29
○舞立昇治君 ありがとうございました。是非よろしくお願いいたします。
 続きまして、農林水産行政に対する基本方針の確認ということで質問させていただきます。
 この農林水産業最大の課題は何かと私も考えておりますけれども、小規模、零細、そして高齢化、そして耕作放棄地の問題、低い自給率の問題等々、様々な課題が山積しているところでございますが、やはり私といたしましては、もうからなくて魅力的な産業と思ってもらえないところが最大の課題ではないかと考えております。政府では日本再興戦略を作り、農林水産業の成長産業化を掲げておりますが、これは人の面からいいますと、農林水産業でしっかりと稼げる魅力的な産業にしようと言っていることにほかならないと思います。
 さて、林大臣は所信におきまして、攻めの農林水産業を展開する中で、農林水産業を産業として強くしていく取組と多面的機能の発揮を図る取組の両者を一体的に推進してきたと述べられております。これは、安倍総理流の表現にしますと、強い農林水産業を目指す産業政策と美しく活力ある農山漁村を守り活性化していく地域政策とを車の両輪として瑞穂の国日本を再興するということになるかと思います。しかしながら、この保護を基本とする地域政策と競争を基本とする産業政策というものは、常に同じ方向に作用するとは限らないと考えます。
 そこで、この農林水産業に対する地域政策と産業政策のバランスにつきまして、大臣は一体的に推進されてきたということでございますが、どのような考え方、そして哲学に基づいてこの農林水産施策、政策の企画立案に当たられているのか、大臣の基本認識をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
← 戻る