外務委員会

2014-05-30 衆議院 全258発言

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会議録情報#0
平成二十六年五月三十日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 鈴木 俊一君
   理事 城内  実君 理事 左藤  章君
   理事 鈴木 馨祐君 理事 薗浦健太郎君
   理事 原田 義昭君 理事 渡辺  周君
   理事 小熊 慎司君 理事 上田  勇君
      あべ 俊子君    池田 道孝君
      石原 宏高君    河井 克行君
      木原 誠二君    黄川田仁志君
      小林 鷹之君    河野 太郎君
      島田 佳和君    渡海紀三朗君
      東郷 哲也君    星野 剛士君
      武藤 貴也君    小川 淳也君
      玄葉光一郎君    松本 剛明君
      阪口 直人君    村上 政俊君
      岡本 三成君    青柳陽一郎君
      畠中 光成君    笠井  亮君
      玉城デニー君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   防衛副大臣        武田 良太君
   内閣府大臣政務官     小泉進次郎君
   外務大臣政務官      石原 宏高君
   外務大臣政務官      木原 誠二君
   防衛大臣政務官      若宮 健嗣君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  武藤 義哉君
   政府参考人
   (内閣法制次長)
   (内閣法制局第一部長事務取扱)          近藤 正春君
   政府参考人
   (内閣府国際平和協力本部事務局長)        高橋礼一郎君
   政府参考人
   (外務省大臣官房地球規模課題審議官)       香川 剛広君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 秋葉 剛男君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 長谷川浩一君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 和田 充広君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 山田 滝雄君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 下川眞樹太君
   政府参考人
   (外務省国際法局長)   石井 正文君
   政府参考人
   (林野庁林政部長)    牧元 幸司君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房長)   黒江 哲郎君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 宮園 司史君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 真部  朗君
   政府参考人
   (防衛省経理装備局長)  伊藤 盛夫君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局次長) 岡  真臣君
   外務委員会専門員     辻本 頼昭君
    —————————————
委員の異動
五月三十日
 辞任         補欠選任
  あべ 俊子君     池田 道孝君
  青柳陽一郎君     畠中 光成君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 道孝君     あべ 俊子君
  畠中 光成君     青柳陽一郎君
    —————————————
五月三十日
 中国及び中国周辺地域における人権弾圧問題等の解決に向けて、日本国政府からの働きかけを強化することに関する請願(西村眞悟君紹介)(第一一〇五号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国際情勢に関する件(「安全保障の法的基盤の再構築」について)
     ————◇—————
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鈴木俊一#1
○鈴木委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件、特に安全保障の法的基盤の再構築について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房地球規模課題審議官香川剛広君、大臣官房審議官秋葉剛男君、大臣官房審議官長谷川浩一君、大臣官房審議官和田充広君、大臣官房参事官山田滝雄君、大臣官房参事官下川眞樹太君、国際法局長石井正文君、内閣官房内閣審議官武藤義哉君、内閣法制局内閣法制次長第一部長事務取扱近藤正春君、内閣府国際平和協力本部事務局長高橋礼一郎君、林野庁林政部長牧元幸司君、防衛省大臣官房長黒江哲郎君、大臣官房審議官宮園司史君、防衛政策局次長真部朗君、経理装備局長伊藤盛夫君、地方協力局次長岡真臣君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鈴木俊一#2
○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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鈴木俊一#3
○鈴木委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。左藤章君。
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左藤章#4
○左藤委員 おはようございます。自民党の左藤章でございます。
 外務大臣におかれましては、おととい、きのうと委員会で、御苦労さまでございます。また、武田副大臣、大臣がシャングリラの方に行かれたので、ひとつよろしくお願い申し上げます。
 昨夜から、またきょうもそうですが、新聞、テレビに、日朝で拉致被害者の再調査に対する合意がなされた、こういうニュースが飛び込んでまいりました。この問題に当たっておられる外務省の局長級の方々はストックホルムで本当に御苦労なさっているんだなと、改めてその御努力に敬意を表したいと思いますし、前進をしたということはありがたいなということを思いますけれども、この中で、再調査をした時点で制裁を解除するとか、いろいろな話が出ております。実態は、安倍総理の会見、また官房長の会見を聞きながら精査するところによると、やはり慎重にやるような雰囲気もあるわけではあります。
 二〇〇八年にも、再調査をしながら、結果は何もなかった。そして、横田めぐみさんの遺骨と言われるものが、どうもDNA鑑定すると本物じゃなかった。こういう懸念、疑念もあるわけでありますし、拉致被害者の家族の方々の立場になれば、非常に期待もし、また不安でもあるんだろうと思います。
 そういう面で、この拉致被害者の問題、解除の仕方によってはどうなるのか。それによって、日本やアメリカ、韓国との、拉致に対するいろいろな制裁の問題を含めて、いろいろ懸念もされるわけであります。
 そういう面で、今回のことは今から調査をして進むわけでありますが、外務大臣として、これは大事な国としてのお立場として、どう考え、どうこれをやっていくのか、どう調査をして、慎重に制裁解除をしていくのか、また、アメリカ、韓国との連絡をしっかりと緊密にやっていただくと思いますけれども、その辺を伺いたいと思います。
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岸田文雄#5
○岸田国務大臣 今回の日朝政府間協議の結果としまして、北朝鮮側は、一九四五年前後に北朝鮮域内で死亡した日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、そしていわゆる日本人配偶者、そして拉致被害者及び拉致の疑いが排除されない行方不明の方々、こうしたものを含む全ての日本人に関する包括的かつ全面的な調査を実施する、こうしたことを約束した次第です。
 これに対し、日本側としましても、こうした北朝鮮側の動きを踏まえ、諸般の事情を勘案した上、北朝鮮がこの包括的調査のために特別調査委員会を立ち上げ調査を開始する時点で、我が国のとってきた措置の一部を解除することといたしました。
 日朝双方は、今次政府間協議で確認した合意に従って具体的措置を速やかに実行に移すこととし、そのために緊密に協議していくこととしております。今後、北朝鮮側による迅速な包括的調査が行われ、拉致被害者の帰国を含め、拉致問題を含む全ての日本人に関する問題の早期解決に向け、具体的な成果、結果が得られることを期待しております。
 かかる具体的措置を含め、日朝双方がとるべき行動措置について文書という形で明確にお互いの意思を確認することができた、このことは大変意義が大きいと考えています。日朝間の諸懸案解決に向けた重要な一歩であるとは認識をしております。
 今後、こうした措置の実行をしっかりと確認していかなければならないと思っておりますし、また、委員の方から御指摘がありました、米国あるいは韓国、こうした関係国との間においても、今日までもしっかり連携をし、意思疎通を図ってきてはおりますが、今後とも綿密な連携や意思疎通に心がけていかなければならないと考えております。
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左藤章#6
○左藤委員 ぜひ、慎重かつきちんとした方向性で頑張っていただいて、一刻も早く拉致被害者の方々が日本に帰国ができるように、ひとつお願いを申し上げたいと思います。
 次に、中国軍機の異常接近に対して質問をさせていただきたいと思います。
 実は、自民党として、二十八日の日に部会を開きまして、これに対する抗議の決議をしました。ちょっと読ませていただきたいと思います。
  去る五月二十四日午前十一時頃及び十二時頃、東シナ海の公海上空において、海上自衛隊のOP—3C及び航空自衛隊のYS—11EBが、それぞれ中国軍の戦闘機Su—27二機から五十メートルと三十メートルまで異常接近を受けるという事案が発生した。
  二機の自衛隊航空機は、いずれも平素から行っている警戒監視活動に従事していたものであり、こうした活動は国際法上及び国際慣習法上何ら問題のない正当な行為であって、中国側が指摘するような危険な行為や演習の妨害は一切行っていない。
  それにも拘わらず、中国軍機は、通常のスクランブル発進であれば行われるべき無線による接触等も行わず、空対空ミサイルを積み、自衛隊機を追い抜く形で異常接近した。
  幸いにも今回、自衛隊機及び隊員への被害は生じなかったものの、こうした行為は、我が国周辺海空域における偶発的事故を招きかねない極めて危険な行為であり、常軌を逸していると言わざるを得ない。
  また、中国は関連する国際法に従って、公海上空における飛行の自由を不当に侵害すべきではない。
  我が党は、中国が設定した「東アジア防空識別区」の撤回を引き続き求めると共に、今回の中国軍機による自衛隊機への異常接近を断じて許容することは出来ないとして中国に対して厳重に抗議し、国際法に従った自制的な行動を求めるものである。
  また、我が党は政府に対し、我が国の領土・領海・領空を断固として守り抜くため、我が国周辺海空域における警戒監視活動に万全を期すよう、強く求める。
ということで、我々は決議文を表明し、そして官邸の方にも持っていったわけであります。
 そこで、お伺いしますが、今、この事件が起きた場所ですね、防衛省の方から、これは日中中間線のどの辺になるのか、その辺をちょっと教えていただければと思います。
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武田良太#7
○武田副大臣 御指摘のように、二十四日に発生しました中国軍機による海自そしてまた航空自衛隊機に対する異常な接近というものは、東シナ海の公海上空におきまして通常の警戒監視活動を行っていた自衛隊機に対して、しかも短時間のうちに繰り返しなされたという点において、我が国周辺海空域における偶発的事故の発生につながりかねない、決してあってはならない危険きわまりない行為であるとまずは認識しておるところであります。
 当該事案は東シナ海の公海上の空域におきまして発生したものではありますけれども、それ以上の詳細につきましては、警戒監視活動に係る我が方の手のうちを明らかにするおそれがあることから、お答えを差し控えさせていただきたいと思いますけれども、中国側に対しては、自制と責任ある行動を強く求めてまいる所存であります。
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左藤章#8
○左藤委員 いろいろ発表できない問題はあるかと思いますけれども、やはり、飛行機の間が三十メーターしかないということは、しかも、スピードは、向こうの戦闘機というと時速八百キロ、もっと、マッハに至っているかもしれませんし、こちらの飛行機は大体四百キロ、ほんの風一つでばちゃっと当たってしまう、大事故になる懸念が非常に強いわけですね。
 こういうことがないように、当然、外務省としても強く言い、いろいろ抗議をしていると私は思いますけれども、この状況を、外務省は、抗議するだけじゃなくて、ホームページにも事実関係を掲載していただきたい。
 この前、南スーダンで、韓国の軍から、弾薬一万発を出してくれというので、日本は出したわけですが、それについて韓国はまた変なことを言ったものですから、我々が、ホームページに事実関係をしっかり掲載してください、こういうことを言ったことがございます。
 改めて、この中国軍機の接近について、外務省はホームページを含めてどういう対応をするのか。私は、ぜひ、日本語、英語、そして中国語で事実関係を掲載していただきたいと思いますが、外務大臣、いかがでございますか。
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岸田文雄#9
○岸田国務大臣 まず、本事案につきましては、事案が発生した当日から外交ルートを通じまして抗議を行った次第ですが、事態の重要性に鑑みまして、私自身も改めて指示を出させていただきまして、二十六日夕刻、東京においては齋木事務次官が程永華駐日中国大使を外務省に招致し、また、北京におきましては木寺大使が劉振民外交部副部長を往訪し、改めて我が国として厳重抗議を行い、そして再発防止を求めた次第です。
 具体的には、日本側から、自衛隊航空機はいずれも平素から行っている警戒監視活動に従事していたものであり、このような活動は国際法上何ら問題のない正当な行為であって、日本側が危険な行為や演習の妨害を行っていたなどとする中国側の主張は我が国としては全く受け入れられない旨、また、中国側は、演習を実施するに当たっては、関連する国際法に従って、公海上空における飛行の自由を不当に侵害すべきではない、こういった内容で強く抗議をした次第であります。あわせて、不測の事態を回避、防止するために話し合うことが重要であり、防衛当局間の海上連絡メカニズムを早期に運用開始すべきである、こういった指摘も行いました。
 偶発的な事態の発生、これは誰の利益にもなりません。かかる事態の再発を防止し、緊張を高める一方的な行動を慎むよう、引き続き強く求めていきたいと考えております。
 そして、御指摘の対外発信でありますが、本事案に係る我が国の立場については、外務省の日本語及び英語のホームページに、齋木事務次官から程永華駐日中国大使への抗議を掲載させていただきましたし、また、在中国日本大使館の日本語及び中国語のホームページに、木寺大使から劉振民外交部副部長への抗議についての報道発表を掲載させていただいております。三カ国語での情報発信といった御指摘も踏まえまして、引き続き効果的な発信について努めていきたいと考えます。
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左藤章#10
○左藤委員 北京のある少将が、撃墜されなかっただけでもありがたいと思えというコメントも出している状況でありますので、やはり、今大臣がおっしゃったことをしっかり世界にもPRする必要があるんだろうと改めて思いますし、ぜひその辺は国を挙げて努力をしていただきたい、このように思います。
 それともう一つ、中国軍機の異常接近に屈することなく、引き続き情報収集や警戒監視は続けることが大変大事だと私は思います。
 それで、防衛省の考え方を伺いますが、安全を確保しながら情報収集をする必要がある。二つの飛行機が出ていったんですが、これは武器は何一つありません。しかも、スピードも、残念ながら、時速四百キロとか、うまくいっても六百キロしか出ないんですが、戦闘機にはとても太刀打ちできないわけですね。これに対してどのような対応をしながら情報監視をするのか、副大臣からお答えをいただきたいと思います。
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武田良太#11
○武田副大臣 仮に自衛隊機が何らかの危険にさらされるといった場合には、個別具体的な状況を踏まえつつ、まずは安全確保のための退避行動をとることになろうかと思います。
 詳細については、先ほどと同様、我が方の手のうちを明らかにすることとなりますから、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
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左藤章#12
○左藤委員 ぜひひとつ、注意深く、そして情報をしっかりとりながら監視をし続けていただきたい、このように重ねてお願いを申し上げたいと思います。
 それと、話はかわりますが、私の地元の大阪のことで申しわけないんですけれども、実は、准看護師が殺害された事件がございました。そして、その容疑者と思われる方、日系ブラジル人だと思いますが、その方が日本から中国へ出国をしました。そして、そのパスポートは偽造パスポートであるということも踏まえ、大阪の警察から旅券法違反などで一応逮捕状を出しているわけですね。
 ところが、過日、上海にある日本の領事館に本人が出頭してきました。ところが、話によると、その方の身柄を中国公安当局に引き渡したと聞いておるが、それしか方法がなかったのかなと。向こうからわざわざ来たのですから、やはり大使館とか領事館というのは日本国に準ずる区域でありますので、中国やよその国の権益が入らない場所でありますので、私はしっかりと調査をしてほしかったんですが、この領事館はしっかりと外務大臣の指示を受けてやったのか、私はその辺をお聞きしたい。そして、現在まだ捜査中であるから詳しいことはお答えしがたいかもしれませんけれども、私は、しっかりと警察と外務省が連携して、この事件の解決に最大の努力をしていただきたい。
 マスコミによると、下手をすると、ブラジルに行ってしまったらもう逮捕できないんじゃないかと。ブラジルは、犯罪者を外国へ出さないという取り決めがありますので、その辺の外務省の方針というか、この事件に対してどういう意気込みか、捜査の内容ですからなかなか言いにくいかもしれませんが、お答えをお願い申し上げます。
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下川眞樹太#13
○下川政府参考人 お答え申し上げます。
 お尋ねの事件でございますが、御指摘のとおり、大阪市に居住する女性が行方不明となり、東京都内において被害者の御遺体が発見されたものであり、現在、警察において鋭意捜査を行っているものと承知しております。
 在上海総領事館に出頭した経緯、その後の中国側に渡した経緯等については、これは、具体的な捜査に支障を来す可能性がございますので、かつまた、今後どういうふうに協力していくかということにつきましては、個別事件に関する具体的な捜査協力に関することでもございますので、中国政府との信頼関係を損なうおそれもあることから、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
 ただ、今回の対処に当たりまして、総領事館が本省とも連絡をとりまして対応してきたということは申し上げさせていただきたいと思います。と同時に、本件に関します国民の高い関心というものは承知しておりますので、外務省といたしましても、捜査当局と連携しながら適切に対応してまいりたいというふうに考えているところでございます。
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左藤章#14
○左藤委員 それ以上言えないんだろうと思いますけれども、外務省と警察がしっかりと連携をしながら中国当局と交渉をしていただきたい。これは殺人事件ですから、大変な問題でありますので、しっかりとしていかないと、日本の警察当局に対して国民が不信になっては困るわけでありますので、ぜひひとつ頑張っていただきたいと思います。
 きょうからシャングリラ会合が始まりました。このシャングリラ会合、大臣、また総理も行かれています。先ほど申し上げた中国機の異常接近の件について、防衛大臣は日英の防衛大臣会談もすると聞いておりますが、そういう中で、二国間や三国間でいろいろな会合で協議をする中で、この中国機の件、しっかりと状況を説明していただいて、こういうことが起きないように、関係各国と連携をとるべきだと思います。
 この辺、しっかりやっていると思いますが、防衛省からお伺いしたいと思います。
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武田良太#15
○武田副大臣 今週末、小野寺大臣が出席するシャングリラ会合の機会にも、米国、豪州を初めとする関係国の国防大臣等に丁寧に説明し、改めて力を背景とした現状変更は認められない旨確認するとともに、関係国との緊密な連携を図っていきたい、このように考えております。
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左藤章#16
○左藤委員 ぜひひとつしっかり頑張ってやっていただきたい、このように思います。
 さて、質問をかえますけれども、五月十五日、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会から安倍総理に報告書が提出されました。これまで、昨年、二十五年の二月から懇談会が始まって、実に一年と四カ月たつわけでありますが、七回にわたる会合で結論を出した報告書であります。
 私も読ませていただきました。集団的自衛権に関する議論のみならず、国連の集団安全保障への参加の問題、在外邦人の保護やPKOにおける制約の問題、そしてグレーゾーンの事態における対応のあり方について、極めて広範囲にわたっております。そして、平成二十年の六月ですが、第一次安倍内閣で開催された懇談会が提出した初めの報告書は、四つの類型についてのみ提案があったんですが、今回はさらに大幅に充実をさせている、私はこのように思います。
 そういう意味で、私どもも非常に高く評価しておりますけれども、外務省それから大臣としてこの報告書をどのように受けとめて、これからどう展開をしていくか、お考えをお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#17
○岸田国務大臣 まず、今回の安保法制懇の提言ですが、昨年二月からこの五月十五日までの間、熱心に御議論をいただき、国民の生命財産また国の安全を守るために何をするべきかということにつきまして、近年の我が国を取り巻く安全保障環境の変化にも留意し、そして具体的な事例を踏まえながら提言をいただきました。この提言につきましては、専門的で現実的な議論を踏まえた貴重な提言であると高く評価をしているところであります。
 この報告書を受けまして、総理としましては、基本的な方向性を示し、そして今、与党におきましても議論を始めていただいているところであります。ぜひ、こうした議論も踏まえながら、政府としても方針を決定するべく努力をしていきたいと考えています。
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左藤章#18
○左藤委員 その報告書の中で、やはり中核部分は、当然、集団的自衛権の問題になります。我が国を取り巻く北朝鮮の問題や中国の東シナ海、南シナ海でのいろいろな動き、力によるいろいろな動きがございます。当然、集団的自衛権があるのとないのとで日本の抑止力についてかなりの差が出てくるんだろう、あることが非常に抑止力になるんだろう、私はこのように思っております。
 この報告書の中で、集団的自衛権を認める憲法解釈上の根拠として、二つの考え方が提示されております。そのうちの一つの考え方は芦田修正論に基づくものと言われていますが、この芦田修正論とはどのようなものなのか、また、この二つの考え方について政府は今後どのように検討を進めていくのか、法制局、また内閣官房にお伺いをします。
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横畠裕介#19
○横畠政府特別補佐人 芦田修正についてのお尋ねがございました。
 芦田修正とは、衆議院帝国憲法改正案委員小委員会において、芦田均委員長のもとで行われた憲法改正案の修正でございます。内容的には、憲法第九条第一項に「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、」という文言を、また、第二項に「前項の目的を達するため、」という文言をそれぞれ加えたことであると承知しております。
 この修正をめぐりましては種々の議論がございますが、芦田氏自身、昭和三十二年十二月五日の憲法調査会におきまして、「前項の目的を達するため」という辞句を挿入することによって原案では無条件に戦力を保有しないとあったものが一定の条件のもとに武力を持たないということになります、自衛のために武力を用いることは条約をもってしても憲法をもってしても禁じ得るものではない、「前項の目的」とは侵略戦争を放棄することを指す以外に解釈のしようがありませんなどと述べております。
 しかし、平成七年に公開されました同小委員会の議事録には、修正の趣旨がそのようなものであったとうかがわせるような記述はございません。
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武藤義哉#20
○武藤政府参考人 お答えいたします。
 安保法制懇の報告書では、二つの異なる考え方を示していただいたところでございます。一つは、芦田修正の経緯に注目をいたしまして、個別的か集団的かを問わず自衛のための武力の行使は禁じられていない、また、国連の集団安全保障措置への参加といった国際法上合法な活動には憲法上の制約はないとする考え方でございます。
 しかし、この考え方は、これまでの政府の憲法解釈、すなわち、自衛のための必要最小限度の武力の行使や実力の保持までは禁じられていないとするこれまでの政府解釈とは論理的には整合しないため、政府としては採用できないと判断したところでございます。
 報告書のもう一つの考え方でございますが、これは、我が国の安全に重大な影響を及ぼす可能性があるときという限定的な場合に集団的自衛権を行使することは許されるとの考え方でございまして、従来の政府の基本的な立場を踏まえた考え方でございます。政府としては、先般、記者会見でも示された総理からの指示に基づき、この考え方について今後さらに研究を進めていくこととしてございます。
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左藤章#21
○左藤委員 今、内閣官房からお答えがありました。我々もしっかりとそれを詰めていきたい、そして、集団的自衛権も含めて日本の安全保障をしっかりやっていきたいと思います。またこれから我々も頑張りますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 次に、武力の行使との一体化についてお伺いします。
 冷戦終了後、自衛隊は、カンボジアのPKOを皮切りに、インド洋における補給支援活動、それからイラクにおける復興支援活動など、世界各地で平和と安全のために汗を流してきました。そのための活動の根拠となるPKO法やそれぞれの特措法において、憲法九条の武力の行使の禁止に抵触しないよう、非戦闘地域などの法的枠組みを採用してきたのでございます。
 他方、報告書では、武力の行使との一体化につき、国際法上も国内法上も明文の根拠がないとし、もはやこのような考え方は採用すべきではないと提言をしております。報告書の提言も一理あると思いますが、他方、これまで積み上げてきた法的安定性の観点からも考慮する必要があるんじゃないか、このように思います。
 今後、政府として、武力行使との一体化についてどのように検討を進めていくのか、内閣官房からお答えをいただきたい。
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武藤義哉#22
○武藤政府参考人 お答えいたします。
 これまで、我が国による後方支援に際しては、我が国による後方支援が他国の軍隊の武力の行使と一体化することがないことを制度的に担保するため、一つの仕組みとして、個別の法律において非戦闘地域や後方地域といった仕組みを採用してまいりました。
 他方、安全保障環境が大きく変化する中、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、例えば、国際の平和及び安全が脅かされ、国際社会が一致団結して対応するときに、自衛隊が幅広い後方支援活動等で十分に貢献できるような法整備をすることが必要でございます。また、後方支援活動等を今まで以上に支障なくできるようにすることは、我が国の安全の確保の観点からも極めて重要でございます。
 武力の行使との一体化の考え方をもはやとらないとする報告書の提言をそのまま採用することは、従来の政府の立場に照らして難しいと考えております。
 他方、従来から政府が示してきた判断基準をより精緻なものとし、具体的に何が武力の行使と一体化する行為なのかを明確にし、どのような後方支援が可能であるか検討することは、今後の課題の一つでございます。また、従来から、非戦闘地域や後方地域という概念についてはさまざまな議論もございます。この点も含めた検討が必要ではないかと考えてございます。
 いずれにしても、現在、与党協議が進められておりまして、その結果に基づいて、政府としての対応を検討してまいりたいと思ってございます。
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左藤章#23
○左藤委員 駆けつけ警護についてお伺いします。
 十五日の総理の記者会見で、具体的に事例を挙げて説明をされました。これは大変重要なことなんですが、政治が命じて、自衛隊員の方々を厳しい環境下でのPKO活動に従事させているわけですね。我々政治家は現場を知りません。しかし、何があっても現場が判断に困ることのないように、我々はしっかりと議論をする必要があると思います。
 そして、報告書においては、「自衛隊が国連PKO等の一員として、駆け付け警護や妨害排除のために国際基準に従って行う武器使用は、」「憲法第九条の禁ずる武力の行使には当たらないと解すべき」だと提言されています。まさに一考に値するものだと思います。
 現場を預かる防衛省・自衛隊としてはどうお考えでしょうか。
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武田良太#24
○武田副大臣 御指摘の駆けつけ警護の論点ですけれども、現在でも、派遣されている部隊が直面する重要な問題であり、早急なる検討を要する課題であるというふうに考えております。
 現在、与党協議が進められておりまして、その結果に基づき政府としての対応を検討していくことになりますけれども、防衛省としては、具体的な立法措置の検討に当たっては、現場の部隊がしっかりと対応でき、隊員が判断に困らないように、運用の実態に即したものとしていくことが重要であると考え、我々としても、国会等の求めに応じて、引き続き現場の考え方についてしっかりと説明させていただきたいと思います。
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左藤章#25
○左藤委員 次に、在外邦人の保護、救出についてお伺いしたいと思います。
 日本人、あちこち海外に行くのは一年間に千八百万人と言われますね。そして、移住する人、海外に住んでいる方が百五十万人もおられるわけであります。
 この前、城内政務官が大変御尽力いただいた在アルジェリアの邦人の問題、テロ事件がありました。大変御苦労だったと思いますけれども、このときに、自衛隊法を改正したんですね。輸送対象の拡大や、車両による輸送を可能としました。
 この報告書でもまた、救出のため我が国がどの程度できるか、そういうことを検討すべきだろうと、私どもも思いますけれども、政府はこの点をどう考えて、外務大臣はどうお考えなのか。
 そして、チャーター機や自衛隊機に加えて、人質救出のいろいろなノウハウというのは、やはり明るいのは警察もなんですね。そういう面で、今後、警察や海上保安庁の活用についても検討すべきだと思います。これは内閣官房からお答えをお願いします。
 では、まず外務大臣、お願いします。
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岸田文雄#26
○岸田国務大臣 御指摘のように、今や、海外に住む日本人は百五十万人、さらに年間一千八百万人の日本人が海外に出かけていく時代であります。その中で、国民の生命財産、そして国の安全を守る、これは政治の重要な責務だと認識をしています。
 そして、政府としましては、在外国国民の保護、救出は、一般には領域国の同意を得て行われるものであると考えており、このような領域国の同意に基づく外国における邦人救出といった活動の本質は、領域国の同意に基づき、本来ならその国の警察当局等の機関がその任務の一環として行う治安の維持、回復活動をいわば代行する性格のものであると認識をしております。
 他方、そのような活動であったとしても、我が国の行為として外国の領域で行われる活動であり、自衛隊が任務遂行のために外国の領域で武器の使用をした場合には、それが国家または国家に準ずる組織に対するものであれば、憲法九条に禁ずる武力の行使に該当するおそれがあるというのが従来の政府の説明でありました。
 一方、武器使用の相手方が国家または国家に準ずる組織に当たらない仕組みを設定することができるのであれば、武器使用の権限を拡充することも憲法上許容される、このように政府としては説明してまいりました。
 こうした政府の考え方が現状においてどうであるのか、今、与党において協議が進められております。ぜひ、この協議の結果に基づいて、政府としても引き続き対応を検討していきたいと考えております。
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武藤義哉#27
○武藤政府参考人 お答えいたします。
 自国領内に所在する外国人の保護は、国際法上当該領域国の義務でありますけれども、緊急事態に際して在外邦人の緊急退避が必要である場合には、我が国政府が主体となって、チャーター機や自衛隊の航空機、海上保安庁の船舶による輸送も含むあらゆる手段の中から、最も迅速かつ安全な手段を選択して対応することとなります。
 また、多くの日本人が海外で活躍し、昨年一月のアルジェリアのテロ事件のような事態が生じる可能性がある中で、政府として、警察庁の国際テロリズム緊急展開班の派遣体制の強化等も含むさまざまな取り組みを進めているところでございます。
 その上で、政府としましては、今、外務大臣からも御説明がありましたけれども、安保法制懇の報告書の記載を踏まえまして、在外自国民の保護のうち、武器使用を伴う救出等についても対応できるようにする必要がないか、検討することが必要と考えてございます。
 いずれにいたしましても、現在、与党協議が進められておりまして、その結果に基づいて政府としての対応を検討してまいりたいと思っております。
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左藤章#28
○左藤委員 ありがとうございます。
 しっかり検討して対応していただきたいと重ねてお願いを申し上げます。
 通告をしたいろいろな質問があるんですけれども、時間がないのではしょります。
 外務大臣にお願いでありますが、安倍総理がこの連休に欧州を回ったり、大臣も回られて、日本の積極的平和主義について、特に集団的自衛権の問題について丁寧に説明をされていると聞いております。これからもやはり、各国に行かれる、外務省としてもまた各国に集団的自衛権の説明を丁寧にしていただけますように、お願いを申し上げたいと思います。
 最後に、ちょっとお願いをさせていただきたいと思います。
 一点目ですが、この法的基盤の再構築についてですけれども、集団的自衛権にせよ、武力攻撃に至らない事態にせよ、PKOや邦人保護にせよ、いずれも、主として対応するのはやはり自衛隊なんですね。このことから、新たな仕組みや武器使用を含む権限について、先ほども申し上げたように、現場の自衛官が困ることのないように制度設計をすることが極めて重要でありますし、議論をしていくときに、これは我々が机上で空論をやってもしようがないので、現場の声をしっかり反映していただきたい。これが一つ。
 二点目ですが、集団的自衛権を発動する、武力行使に至らない事態において自衛隊に命令を発出する、PKOを派遣するなど、決断するのは国民の責任を得た我々政治家なんです。それが文民統制の根幹であります。そういうことになりますと、敏速に推移が政務三役に報告されて、事態に応じて的確に判断、対応できる仕組みになっていることが、エスカレーションラダーを政治がコントロールする観点からも必要不可欠でございます。このような制度設計を心がけていただきたい。
 第三点目です。自衛官が現場で安心して確実に任務を遂行するためには、法的安定性を確保することが大変重要であります。このためには、誰もが納得できる明快さ、そしてよい意味での過去、すなわち、これまでの政府の憲法解釈との整合性にも配慮したものが必要であります。
 今後検討を進めるに当たり、以上の観点について防衛省はどのようにお考えでしょうか。
 そして、この判断をするに当たって、政務三役の政治決定をしっかりとサポートできる体制が確保できなければならないと思います。今、大臣を補佐する機能を強化していく中で、防衛省改革、いろいろあると思います。しっかりと進めていただきたい。また、現状も含めて御返答をお願い申し上げたいと思います。
 以上です。
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武田良太#29
○武田副大臣 御指摘の三点、大変重要なことであるというふうに我々も認識をいたしております。御指摘の三点を肝に銘じて、厳しさを増す安全保障環境の中で自衛隊に求められる任務、役割を果たし得るよう、しっかりと検討してまいりたいと思います。
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