予算委員会

2014-03-12 参議院 全232発言

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会議録情報#0
平成二十六年三月十二日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十一日
    辞任         補欠選任
     石上 俊雄君     小川 敏夫君
     安井美沙子君     小西 洋之君
     新妻 秀規君     矢倉 克夫君
    渡辺美知太郎君     和田 政宗君
     吉良よし子君     井上 哲士君
     福島みずほ君     吉田 忠智君
 三月十二日
    辞任         補欠選任
     牧山ひろえ君     難波 奨二君
     清水 貴之君   アントニオ猪木君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山崎  力君
    理 事
                青木 一彦君
                宇都 隆史君
                大家 敏志君
                片山さつき君
               北川イッセイ君
                大塚 耕平君
                那谷屋正義君
                秋野 公造君
                中西 健治君
    委 員
                石井 正弘君
                猪口 邦子君
                大野 泰正君
                古賀友一郎君
                佐藤 正久君
                佐藤ゆかり君
                中西 祐介君
                二之湯 智君
                堀井  巌君
                丸川 珠代君
                三木  亨君
               三原じゅん子君
                三宅 伸吾君
                山下 雄平君
                山田 俊男君
                渡辺 猛之君
                石橋 通宏君
                小川 敏夫君
                大野 元裕君
                金子 洋一君
                小西 洋之君
                田中 直紀君
                難波 奨二君
                福山 哲郎君
               佐々木さやか君
                矢倉 克夫君
                若松 謙維君
                松田 公太君
                和田 政宗君
                井上 哲士君
                大門実紀史君
              アントニオ猪木君
                儀間 光男君
                吉田 忠智君
                浜田 和幸君
   国務大臣
       内閣総理大臣   安倍 晋三君
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
       総務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(国家戦
       略特別区域、地
       方分権改革))  新藤 義孝君
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     小野寺五典君
       国務大臣
       (復興大臣)   根本  匠君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(防災)
       )        古屋 圭司君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(沖縄及
       び北方対策、科
       学技術政策、宇
       宙政策))    山本 一太君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(経済財
       政政策))    甘利  明君
   副大臣
       財務副大臣
       復興副大臣    愛知 治郎君
       経済産業副大臣  松島みどり君
       国土交通副大臣  高木  毅君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  小松 一郎君
   事務局側
       事務総長     中村  剛君
       常任委員会専門
       員        小野 亮治君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       武藤 義哉君
       総務省情報流通
       行政局長     福岡  徹君
       観光庁長官    久保 成人君
       海上保安庁長官  佐藤 雄二君
   参考人
       日本放送協会会
       長        籾井 勝人君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十六年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十六年度特別会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)
○平成二十六年度政府関係機関予算(内閣提出、
 衆議院送付)
○委嘱審査に関する件
    ─────────────
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山崎力#1
○委員長(山崎力君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十六年度総予算三案審査のため、本日の委員会に日本放送協会会長籾井勝人君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山崎力#2
○委員長(山崎力君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山崎力#3
○委員長(山崎力君) 平成二十六年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、外交・安全保障・公共放送に関する集中審議を行うこととし、質疑は往復方式で行い、質疑割当て時間は二百四十分とし、各会派への割当て時間は、自由民主党六十二分、民主党・新緑風会六十一分、公明党二十七分、みんなの党二十六分、日本共産党二十分、日本維新の会二十分、社会民主党・護憲連合十二分、新党改革・無所属の会十二分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
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山崎力#4
○委員長(山崎力君) 平成二十六年度一般会計予算、平成二十六年度特別会計予算、平成二十六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、外交・安全保障・公共放送に関する集中審議を行います。
 これより質疑を行います。丸川珠代君。
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丸川珠代#5
○丸川珠代君 自由民主党の丸川珠代でございます。
 まず冒頭、昨日は東日本大震災の発災から丸三年でございました。私も追悼式参加をさせていただきましたけれども、やはり三年を経て、今なお震災で家族を失われた皆様方の言葉というものは涙なしに聞くことができませんでした。改めて、震災で命を失われた方々に衷心から哀悼の意を表しますとともに、今なお仮設住宅や避難先で不便な生活、苦しい生活を強いられている皆様に心からお見舞いを申し上げたいと存じます。
 そして、総理がおっしゃったように、政府・与党一体となってこれからも引き続き復興に全力を挙げて取り組んでいくということを私自身もお誓いを申し上げたいと存じます。
 さて、本日は、NHK、公共放送とそして外交、防衛についての集中審議ということでございます。私は総務委員会の理事でもございますし、また予算委員会のメンバーでもございますので、まず冒頭、NHK、公共放送についてお伺いをしたいと存じます。
 今日は籾井勝人NHK会長においでをいただいております。私、正直、籾井勝人会長がこれまで答弁されるのを何度もお聞かせをいただいておりまして、恐らく衆参合わせて二十回近く委員会で呼ばれているという状況だと思います。そのたびごとにほぼ謝罪をなさって、また個人的見解、就任会見での個人的見解を取り消すという発言をなさっておられるということでございます。それでもなお国会でこのように御自身の発言の真意をただされるということは、取りも直さず、今までの御自分の表現のやり方、表現方法では御自身の真意が伝わらないのだということを籾井会長もそろそろ自覚をされているのではないかというふうに私は思っております。
 改めて就任会見の内容を私もじっくりと拝見をさせていただきました。確かに籾井会長は、靖国神社の件について質問がございましたときに、もうコメントは差し控えたいということを二回おっしゃっております。従軍慰安婦問題について聞かれたときも、コメントを控えては駄目ですかと言った上で、コメントをしないというふうな態度を取られている。なおかつ、その上でも再び聞かれたときにも、深入りするのはやめたいと思いますとおっしゃっていると。その後、結果的に記者の方と議論になるわけでございますけれども、最終的に、会長の職はさておき、さておきですよ、これだけは忘れないでくださいねと念押しをした上で個人的見解を述べておられるわけです。
 一般社会の感覚では尋常ではないぐらいにしつこく質問をされているということは間違いありません。御自身で記者に言わされたと言うのは、これは本人が言うべきことではないと私は思いますけれども、しつこく質問されたから答えなきゃいけないと思ったということをその会見でも述べておられるわけでありまして、私は、この御発言はある意味、籾井会長の人の良い一面というものが表れているのかなというふうにも思うわけであります。
 しかしながら、同時に、私はこの会見をじっくりと読ませていただいて、籾井会長はこの時点ではまだ、放送とは一体どういうものなのかということ、そしてまた、放送に携わる人たちがどれほどの思い入れ、熱意を持って放送を作っているかということについての理解がまだ十分ではなかったのだなということを改めて思うわけでございます。
 例えば、NHKがNHKとしての意見を言うことと政府の公式見解を伝えるということは違うことだということであるとか、あるいは、現場レベルでの編集権の自由というものはどういうものかと、これ、私の了解を得るんじゃなくて、番組の基準にのっとっているかどうかということ、NHKが自身で決めている番組の基準にのっとっているかどうかということを判断基準にすべきだというようなことについての理解が決して十分ではなかったと私は思います。
 この点は度々国会でも質問されておられますので、もう十分に御理解をされているのではないかと推察をいたします。しかし、その上で、私は籾井会長に是非御理解をいただきたいことがございます。それは、先ほども申し上げました放送に携わる人たちがいかに自分たちの放送に思い入れを持っているかということ、そして、その現場現場で放送の自由、表現の自由を守るためにどれほどの努力をしているかということについてでございます。
 私自身も民間放送で十四年間勤めさせていただきまして、報道からスポーツ、またバラエティーまで番組制作の現場に携わらせていただきました。放送に携わる人間というのは、それこそ寝る暇も惜しんで、自分が与えられたそのVTRの尺、また生放送の時間の中で、かき集めてきた事実の中から真実をどうにか見付け出してというか見通して、その真実を限られた時間の中で伝えるためにどういう編集をしようか、どういうコメントを書こうかということに骨身を削っているわけでございます。
 放送時間というのは、一日二十四時間、三百六十五日と限られているわけですね。もっと言うと、民間放送というのは番組単位でこれスポンサーに広告料を支払っていただいているわけでありますので、もう持ち時間というのはきちんと決まっているんです。その中で、実は放送するに当たってその何倍も何十倍も取材をして、編集をして、時間を掛けて作っているものに対して物すごく思い入れを持っているわけなんです。
 どうやってそのたった数秒、数十秒、数分、こういうものの中で真実を伝えながら政治的公平を実現するか、これは大変に知恵の要ることでもあります、努力の要ることでもあります。こういう思い入れを持って放送をしている人たちに対して、籾井会長が会見でおっしゃった放送をよく見ていないとか、よく分からないとか、こういうことを言われると、とてもじゃないですけど頑張る気になれないと私は思います。
 私は、籾井会長には、確かに経営のプロだということはお認めを申し上げたいと思う、それはもうそのとおりだと思います。しかしながら、放送については自分はまだまだ十分に理解をしていない、そのことについて謙虚さを是非持っていただきたい、そうして謙虚な気持ちになって、これから、放送に携わる人たちの気持ちを理解しよう、放送というものを理解しようという気持ちを持ってこの職に当たっていただきたいと思うんです。
 もう反省は何度も聞かせていただきましたけれども、もう一度謙虚な気持ちで御自身の発言、また行動というものに対して向き合っていただいた上で、籾井会長がどのような反省をされているのかということをお聞かせをいただきたいと思います。余計な言い訳、弁明というものは一切必要ございません。よろしくお願いします。
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籾井勝人#6
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 まあ今委員が御指摘になりました……ヤジことにつきましては、まさしく私が一月二十五日、初日、私、NHKにおける初日でございましたけれども、全く私が公共放送NHKというものを理解せず申し上げたことでございます。
 したがいまして、私も何度もおわびを申しておりますが、この場で改めまして、一月二十五日の就任会見で個人的な見解を述べたことは誠に不適切であったと思います。改めて心からおわび申し上げたいと思います。これを言葉だけではなくて本当にするためには、今後のNHKを見ていただきたいというふうに思いたいと思います。言葉で何回言っても、多分実を示すまでは誰も信用してくれないでしょうから、私はそう思います。
 それから、まあ公共放送につきましては、私は非常に大事なことだと思っていますし、今後とも、いわゆる私個人の意見ではなくて、私個人がどんな考えを持っていようが、我々には放送法という非常にきちっとした縛りがございます。私はそれをバックボーンとしてやっていきたいというふうに思います。
 また、視聴者の皆様にも、今後折を見まして私から何らかの形できちんとおわびをする機会を持ちたいと思っております。
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丸川珠代#7
○丸川珠代君 今、籾井会長がまあとおっしゃった瞬間にいろんな不規則発言があったわけですが、私はテレビ局のアナウンス部というところに勤めておりました。これ、アナウンス部に入りますと、まず自分のしゃべり方の癖を直されるんですね。まあとか、ええとか、つい人間はしゃべり方の癖の中でそういうのが出てきてしまうものでございます。私も、すぐ何とかというふうに思いますとか、というふうにと余計なことを言ったりするわけですが、これを言うことによって、御本人が意図するところとは別の印象を与えることになってしまうわけなんです。NHKには立派なアナウンス部があるわけでございますので、籾井会長も是非、まあとか、ええとか言わずに、言いたいことが伝わるような話し方というものをしっかり研修をしていただきたいというふうに思うわけであります。
 やはりテレビというのは、これは私の自戒を込めています。私も野党時代の印象が非常に強いので、がみがみキャラだというふうに思われていると思うんですけれども、家に帰れば普通のお母さんです。やはりテレビというのは、その映像に映し出された人間が自分の意図をどういうふうに持っていたかということもさることながら、それを見た人がどう判断するかということが全てなんであります。面白いか面白くないか。俺はすごい面白いものを作ったと幾らディレクターやプロデューサーが思っても、見た人が面白くなければ視聴率も取れないし、それは面白かったという評価はされないのであります。
 ですので、これから公人として映像を通して国民の皆様に御理解をいただかなければならない立場になった籾井会長でございますので、やはりテレビは見る人が判断するものだということをよく頭に入れておいていただきたいと思います。
 その上で、私、何度も言いますが、民間放送出身でございますので、やはり民間放送と公共放送の違いというものについては籾井会長によく御認識を賜りたいと思っております。
 改めてお伺いをいたしますが、もう何度も委員会で質問されていると思いますが、民間放送と公共放送との違いというのは一体何でしょうか、籾井会長。
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籾井勝人#8
○参考人(籾井勝人君) 一番顕著な違いは、まあ民間放送の場合は、営利を目的としまして、私企業によって広告収入等を財源として運営されている放送であります。
 まあ公共放送、特にNHKは、公共的な事業体によって、営利を目的とすることなく、主として受信料等を財源として運営される放送と理解いたしております。まあ公共放送でありますNHKは、放送法の第十五条に定められているとおり、あまねく日本全国で放送を受信できるようにすることとともに、豊かでかつ良い放送番組を放送することなどを目的といたしております。
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丸川珠代#9
○丸川珠代君 おっしゃるとおり、民間放送と公共放送、民間放送の立場からいえば、とりわけやはり公共放送というのは受信料をいただいて放送をしているという点が大変大きく違うわけであります。この受信料というのはきちんと法律に書いてありまして、契約を結んだ人は一定の基準に合う人以外はこれは払わなければならないということになっているわけでありまして、これは民間放送からするとすごいことだなと思うわけですね。
 なぜならば、これ受信機、テレビの受信機持っているだけで契約を結んで払わなければいけないんです。たとえテレビ付けていても付けていなくても払うんですよ。つまり、サービスを提供を受けているか受けていないかにかかわらず払うんです。それは何のためかといえば、公共放送は日本全国にあまねく情報を伝えなければいけない、なおかつ民間放送にできないような豊かで良い質の番組を提供しなければならないから、見ない人からもお金取っているんです。このことの重みというのは、もっとしっかりと胸に受け止めていただきたい。
 籾井会長、そのことを本当によく分かっていただいておるかということを私はもう一度きちんとお伺いしたいと思います。これは別の聞き方で聞きます。大丈夫です。大丈夫って変な言い方ですけど。
 どういうことかというと、これは放送の内容も民間放送と同じではいけないということなんですよ。民間放送は、やはり視聴率をきちんと取って、スポンサーに評価を受けた上で広告料の収入を得なければいけないという構造になってございます。しかしながら、NHKは、法律に書かれた公共の福祉のために、豊かでかつ良い放送番組を行うということがあるわけですから、視聴率を追い求めることはNHKの仕事ではないと民間放送から見ると思うわけであります。NHKには、視聴率とは別の座標軸というものをきちんと持っていただきたい。言ってみれば、番組の質というものをきちんと求めていただきたいんです。もちろん、視聴率というのは各番組にブレークダウンできる非常に分かりやすい結果です。であるけれども、NHKにはきちんと、法律に書かれた公共放送の使命、豊かでかつ良い放送番組を行うためにどのような取組を行っていくのかということについて、籾井会長の御見解を御答弁賜りたいと思います。
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籾井勝人#10
○参考人(籾井勝人君) 委員仰せのとおり、NHKには視聴率のほかにやはり質というものを多く求められておるというふうに認識しております。私自身もNHKを、前ですよ、会長になる前、見るときは、やはりNHKの質というものを常に念頭に置きながらテレビを見たわけでございますが、まあNHKは公共放送の役割を果たしているかを測る、公平公正、正確、迅速な情報提供、社会的課題の共有などの十四の指標を設定しまして、年二回世論調査を行って期待度と実現度を把握しております。その差を縮めていくことを目指しております。
 具体例を挙げますと、やはり第一に、公平公正につきましては、期待度七七・九%、実現度七七・二%、これがやはり差が一番小そうございます。ということは、取りも直さずこの辺が一番視聴者の認識が高いということでございます。次に、正確、迅速な情報提供につきましては、期待度が八一・二%、実現度が七二・〇%、これについては差が九・一%ございますので、もう少しこの辺を強くしていってもいいかなと。
 今後、やはりもう少し力を入れていかなきゃいけないのが、新しいこと、創造性、こういうものに挑戦することでございまして、その次はやはり世界への情報発信と。これにつきましても視聴者の皆様の期待度と実現度の差が結構大きいわけでございます。この辺についても今後は実行して、視聴者の皆様の期待度に沿えるようにしていきたいと思っております。
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丸川珠代#11
○丸川珠代君 今、籾井会長がお話しいただいたNHKの三か年計画に書かれている十四の指標というのは、NHKの放送全体ではなくて、物によっては番組でも各指標を設けているというふうに伺っております。私は、やはりそれぞれの番組を作る人が中身を競い合っていい番組を作るというのは非常に社内で重要なことだと思っておりまして、これは各番組にもきちんとブレークダウンできるような形の指標でなければならないと思いますし、公共放送というのは、ほかの民間放送でもきちんと取り入れられるような放送技術であるとか、あるいは放送の評価の在り方というものを調査研究するのも仕事であると思いますので、こうしたことが民間放送でもきちんと各番組にブレークダウンしていけるようないい指標として生かせるように、今後、研究をより進めていってもらいたいと思いますし、活用していただきたいと思います。
 何よりも、籾井会長には放送を愛していただきたいと思います。そして、放送に携わる人たちの気持ちにきちんと向き合っていただきたい。そして、自分はこれから放送のことを知っていくんだという謙虚さを持っていただきたいということを重ね重ねお願いを申し上げておきたいと思います。
 それでは、次の質問に移ってまいりたいと思います。今日は公共放送そして外交、防衛に関する集中審議ということでございますので、公共放送の中でも国際放送について質問をさせていただきたいと思います。
 最近、海外出張に行かれる方のお話でこういうことを伺うことが頻繁になりました。ホテルの部屋に入ってケーブルなんかを付けると、大体アリランTVとCCTVは映ると、ところがNHKワールドが映らない、大丈夫かと、こういうふうに聞かれるわけです。アリランTVというのは韓国の国際放送でございますね。CCTVというのは中国の国営放送の国際放送でございますが、こういうアリランTVやCCTV、こういうものを中国や韓国が国策として推進をしている、普及を推進しているということはもはや公知の事実ではなかろうかと思います。
 これに対して我が国のNHKはどうかというと、ずっとこのところNHKの国際放送を強化すべきだという議論は国会の様々な場面で出てきているわけでありますが、この五年間、二十四時間の英語放送をNHKがNHKワールドということで普及を始めてから大変努力はされておられることは認識しておりますが、まだまだ、先ほどの海外出張者の印象が物語るように、十分とは言えない状況だというふうに私認識しております。これは一方で、我が国が対外広報戦略というものにどれほどの認識、重さを置いているかということにも付随するというか一致するものでもあろうかと思いますので、この点は是非お伺いをしていきたいと思っております。
 まず、籾井会長にお伺いをいたしますが、NHKの国際放送のチャンネル確保の現況はどうなっておりますでしょうか。
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籾井勝人#12
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 委員仰せのとおり、NHKの国際放送はまだ始まって日が浅いわけですが、今、視聴できる世帯を増やすために受信環境整備等々いろいろやっております。二十五年度でイギリス、ロサンゼルス、それにタイなどで二十四時間サービスが始まりまして、およそ百四十の国と地域の二億七千万世帯余りの家庭にNHKワールドが視聴していただけるようになりました。NHKワールドテレビが外国人向けテレビ国際チャンネルとしてスタートしました五年前と比べて、視聴可能世帯数は百倍に増えております。
 まあ、そういいましても、やはりインパクト、我々のNHKの国際放送のインパクト、今委員が御指摘になりましたように、多くの方がNHKワールドTVのやはり露出度が非常に低いというふうな話をよく聞きますので、我々としましても、今までの改善策と同時に、今後どうすれば他の国のそういう放送と伍してやっていけるか、これは実に積極的にやっていきたいというふうに思っていますので、是非皆様のサポートをお願いしたいと思います。
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丸川珠代#13
○丸川珠代君 平成二十六年の一月末でNHKワールドのテレビの視聴エリアは百四十の国と地域、そして視聴可能世帯というのが一億八千七百四万と聞いております。それでは、二十四時間の英語放送の老舗でありますところのBBC、またCNNはどうでしょうか。これは総務省にお伺いします。
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福岡徹#14
○政府参考人(福岡徹君) ただいまのお尋ねの両社の公表資料によりますと、まずBBCワールドニュースでございますが、約二百か国・地域、そして約三億五千万世帯以上で受信可能ということでございます。また、CNNインターナショナルにつきましても約二百か国・地域、そして世帯の方では約二億八千万世帯以上で視聴可能ということでございます。
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丸川珠代#15
○丸川珠代君 BBC、CNNが始めてから二十年、三十年とたっているのに比して、NHKワールドはまだ始めて五年程度という中ではよく頑張っている方だろうとは思います。思いますが、やはりこれはもう一段の努力をして、BBC、CNNに肩を並べるところをやはり目指さなければならないのではないかと私は思っております。
 ちなみに、NHKは、これはケーブルテレビ、現地の国のケーブルテレビにお金を払って契約をしてもらって、そのケーブルテレビが現地の住んでいる人、視聴者とどういうお金のやり取りをしているかということは余り認識しておられないようなんですが、少なくともNHKからお金を払って放送してもらっているわけでございますけれども、BBCやCNNはどうなんでしょうか。NHKに伺います。
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籾井勝人#16
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 実はいろんな、ケース・バイ・ケースなんですが、やはりアメリカなど非常に強いマーケットのところではお金を払うケースもありますし、また、そうでないところは払わないケースもあるんです。ですから、まあ一概にNHKはお金を払ってケーブルテレビに提供しているとか払っていないとかいうことが言えないんですが、これは両方ございます。
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丸川珠代#17
○丸川珠代君 それでは、ちょっと質問の順番が変わりますけれども、籾井会長に重ねてお伺いをしたいと思いますが、国際放送に掛かる予算の内訳、特にチャンネル確保に掛かる予算の総額というのはどのぐらいになっているんでしょうか。
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籾井勝人#18
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 人件費、減価償却費を含む国際放送の実施経費は、二十六年度予算で二百十四億余りでございます。NHKの事業支出に占める割合は三・三%でございます。このうち、テレビは百五十・七億、ラジオが六十三・七億でございます。
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丸川珠代#19
○丸川珠代君 その国際放送の費用に占めるチャンネルの確保に掛かる費用はお幾らでございましょうか。
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籾井勝人#20
○参考人(籾井勝人君) お答えいたします。
 NHKワールドテレビの受信環境整備につきましては、各地域の衛星放送事業者、ケーブルテレビ局などでチャンネルを確保する形で進めておりますが、二十六年度は、チャンネルの借り上げコストやそのための交渉、周知広報などに、合わせて年間二十六億円余りの経費が掛かる見込みでございます。二十六億円のうち、チャンネルの借り上げコストは約六〇%に当たります十六億円を見込んでおります。
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丸川珠代#21
○丸川珠代君 十六億円チャンネルの確保に掛かっているということでございますが、これは視聴世帯数を増やしていく上では、十六億を土台にその上に積み重ねていくわけでありますので、普及を図れば図るほどここの部分は増える一方になるということだろうと思います。
 私は、国際放送の普及はNHKの義務にはなっていない、これは法律に書かれていませんし、義務にはなっていないわけでありまして、一方で、対外広報戦略上のこのテレビ放送というものの重要性に鑑みますと、是非ともここは、これから先普及を図る上において、しっかりと政府が対外広報予算、外務省の対外広報予算として普及の後押しをすべきではないかという考えを持っております。
 番組の内容はNHKに考えていただいて、きちんとNHKが作っていただければいい。ただ、その普及はNHKの義務ではありませんので、ここはしっかり政府が後押しを国家の戦略としてしていくべきではないかと思っておりますが、外務大臣にその点をお伺いしたいと存じます。
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岸田文雄#22
○国務大臣(岸田文雄君) 外務省としましても、国際社会の正しい理解を得る、また我が国の外交政策を説明する、さらには我が国の魅力を発信する、こういった点から対外的な広報の強化は大変重要だと認識をしております。
 そういった中で、この国際放送の国際世論に対する大きな影響力を考えますときに、NHKのこの国際放送、大変重要な役割を果たしていると考えています。
 外務省としましても、過去に例えばワシントンDC周辺地域において、現地放送事業者と契約してNHK国際放送を配信するパイロット事業を平成十九年から三年間実施し、この立ち上げに貢献するとか、一昨年、また昨年、アフリカ地域における現地放送局とNHKとの間のNHK国際放送を放映するための契約締結のための連絡調整支援、こういったことを行ってはいますが、こういった経験を踏まえまして感じることとして、是非こうしたNHKの国際放送、これを普及を図るためには、政府全体としてしっかりと取り組んでいく、こういった姿勢が重要ではないか、このように認識をしております。
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丸川珠代#23
○丸川珠代君 国外で放送することだけではなくて、私は、国内でも英語の国際放送をきちんと視聴できる環境を整えること、大変重要だと思っております。というのは、確認しましたら、NHKが知っている限りで東京都内のホテルでNHKワールドを見られるホテル、四つしかないんだそうです。日本に来てくださる観光客、外国人観光客の方というのはそもそも日本に興味があって来ているわけですので、そういう方に英語放送があると、しかも、それは御自分の国に帰っても見ていただけるということを気付いていただければ、それはますます海外での視聴を広げていく大事なきっかけになると思いますし、オリンピックに向けて日本に対する関心を高めるという上では非常に重要なツールだと思っております。
 是非ここは総理にお答えをいただきたいんですけれども、今後、対外戦略上、またオリンピックを迎えるに当たって、この国際放送を国内外で視聴できる環境、これについて国家としてきちんと後押しをしていくことについて政府がどのように考え、また取り組むつもりがおありになるかということについて御答弁をいただきたいと思います。
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安倍晋三#24
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私も海外に出張した際は、なるべくNHKワールドを始めBBCとかあるいはCCTVとかアル・ジャジーラとか、そういう海外の放送局がどのようなスタイルで放送しているか見るようにしているわけでございますが、恐らく海外の人々は、もしアジアで何か起こっているというときに、アジアはどう伝えているんだろうか、こう思うんだろうと思うんですね。そのときに、例えばCCTVから情報を取る、あるいはまたNHKの国際放送から情報を取るというときに、CCTVしかやっていなかったら、あるいはCCTVの方が分かりやすいな、あるいは魅力的な番組を作っているなと思ったら、そちらの方に当然流れていくことによって、その視点でアジアを見る、あるいは日本を見る、様々な出来事についての分析を見ていくということになるわけでございます。
 そういう意味におきまして、我が国の重要な政策、そして国際問題に対する見解及び社会の動向等がしっかりと世界に伝えられていくことが極めて重要だろうと思うわけであります。日本のイメージ、真実の姿を知っていただく上においても大変重要ではないかと思います。こうした観点から、NHKの国際放送については一層の充実強化を図る必要があるというふうに認識をしております。
 これまでもNHKではテレビ国際放送の受信エリアの拡大等に取り組んできているというふうに承知をしておりますが、対外情報戦略の重要性に鑑みまして、魅力的な番組作りに努めるのみならず、まさに丸川委員が指摘をされましたように、国内外において、国内における海外からのお客さんたちも、観光客の方々も、日本での出来事あるいはアジアでの出来事を英語で知ろうと思えば、これ、チャンネルを合わせたら残念ながらこれはNHK国際はやっていなくてCCTVしかやっていないということになれば、そちらで知ることになるわけでありますから、そういうことがないように、国内外において受信可能な世帯の拡大を図るなど、受信環境の整備充実に努めていきたいと思います。
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丸川珠代#25
○丸川珠代君 ありがとうございました。以上で終わります。
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山崎力#26
○委員長(山崎力君) 以上で丸川珠代君の質疑は終了いたしました。拍手
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山崎力#27
○委員長(山崎力君) 次に、宇都隆史君の質疑を行います。宇都隆史君。
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宇都隆史#28
○宇都隆史君 自由民主党の宇都隆史です。
 まずは、質問の冒頭に、三年前、三・一一大震災で亡くなった皆様に哀悼の意を表しますし、また御家族の皆様に非常に残念だったというお言葉を申し上げたいと思います。
 また、三年前、私の仲間である自衛官の皆さんも十万態勢で命懸けで戦いました。中には亡くなった隊員もおりました。引き続き隊員の皆さんには国民の最後の盾となって国民を守っていただきたい、そういうエールをここから送りたいと思います。
 また、その現場を守る隊員たち、昨年は全国末端の部隊まで激震が襲いました。その中身というのは、公務員の宿舎問題であります。この件に関しては、防衛大臣、まさに自分のことのように、また防衛省職員の皆さんが本当に走り回って、そして麻生財務大臣、それから副大臣ですね、愛知治郎副大臣にも非常に我々自衛隊出身の議員の声、よく聞いていただいて、一応の一段落を見たことに関し、御礼を申し上げたいと思います。
 しかしながら、まだ一部残された問題は残っておりますので、これはまた別の委員会でやらせていただきたいと思いますが、本日は集中審議ということで、安全保障問題を中心にしながら、この二十六年度予算に照らし合わせて、あるべき国の防衛体制構築の在り方、これを議論してまいりたいと思います。
 まずは、資料一を御覧ください。(資料提示)まずは、昨年の末に制定をした国家安全保障戦略、NSSの中で定義付けられた国益という話から入りたいと思います。
 非常に意義のあるこの戦略であったと思います。といいますのも、我が国で初めて定めた戦略であると同時に、国益国益という言葉は国会の中で非常に多く使われますけれども、それが一体何なのかという言葉が公的な、あるいは閣議決定された中で決められていなかった。
 この中で、今資料一にお示ししましたけれども、三つの国益が明確にされました。第一に、まずと頭が付けられていますが、まず、我が国の主権、独立、そして国民の生命、財産の安全確保ですね。そしてまた、第二に、経済発展を通じて国と国民が更なる繁栄をするための基盤を確保すること。そして、さらにということで、第三で、基本的価値、普遍的価値、これを守っていくこと。この優先順位が明確に決まり、今後の安全保障政策はこの基準にのっとってやっていくのだという認識でありますけれども、総理の御見解をお伺いいたします。
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安倍晋三#29
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今回、初めて国家安全保障戦略を策定をしたわけでございますが、我が国の外交・安全保障政策を透明性を持って内外に示すものであります。
 その際、御指摘があったように、では、私たちが守るべきものは何かということを明確にする必要がありました。これは、NSCにおきましてもしっかりと議論を行ったわけでございますが、我が国の国益とは、まず、我が国自身の主権、独立を維持し、つまり主権と独立を維持をしなければ、私たちの生命、財産を守る、それを担保する主体が失われてしまうわけであります。人権を守る主体が失われてしまう。その上において、主権、独立を維持し、そして領域を保全し、我が国国民の生命、身体、財産の安全を確保することであり、そして、豊かな文化と伝統を継承しつつ、自由と民主主義を基調とする我が国の平和と安全を維持し、その存立を全うすることであります。
 また、経済発展を通じて我が国と我が国国民の更なる繁栄を実現することや、普遍的価値やルールに基づく国際秩序を維持、擁護することも国益として定義されています。
 これらは、国民の生命、身体、財産の安全が確保された上でのことであることは言うまでもございません。
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