財務金融委員会

2014-10-29 衆議院 全139発言

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会議録情報#0
平成二十六年十月二十九日(水曜日)
    午前十時二十分開議
 出席委員
   委員長 古川 禎久君
   理事 後藤 茂之君 理事 菅原 一秀君
   理事 竹本 直一君 理事 寺田  稔君
   理事 平口  洋君 理事 古本伸一郎君
   理事 伊東 信久君 理事 伊藤  渉君
      安藤  裕君    小倉 將信君
      小田原 潔君    鬼木  誠君
      金田 勝年君    神田 憲次君
      木原 誠二君    小島 敏文君
      小林 鷹之君    柴山 昌彦君
      田野瀬太道君    田畑  毅君
      中山 展宏君    林田  彪君
      藤井比早之君    藤丸  敏君
      牧島かれん君    山田 賢司君
      岸本 周平君    玄葉光一郎君
      武正 公一君    古川 元久君
      柿沢 未途君    小池 政就君
      岡本 三成君    斉藤 鉄夫君
      坂元 大輔君    松田  学君
      杉本かずみ君    佐々木憲昭君
      鈴木 克昌君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   財務副大臣        宮下 一郎君
   農林水産副大臣      あべ 俊子君
   外務大臣政務官      中根 一幸君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  高田  潔君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 佐藤 達夫君
   政府参考人
   (財務省関税局長)    宮内  豊君
   政府参考人
   (財務省国際局長)    浅川 雅嗣君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         今城 健晴君
   政府参考人
   (農林水産省生産局畜産部長)           原田 英男君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      多田 明弘君
   財務金融委員会専門員   関根  弘君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 関税暫定措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一一号)
 経済上の連携に関する日本国とオーストラリアとの間の協定に基づく申告原産品に係る情報の提供等に関する法律案(内閣提出第一二号)
     ————◇—————
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古川禎久#1
○古川委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、関税暫定措置法の一部を改正する法律案及び経済上の連携に関する日本国とオーストラリアとの間の協定に基づく申告原産品に係る情報の提供等に関する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官高田潔君、外務省大臣官房審議官佐藤達夫君、財務省関税局長宮内豊君、国際局長浅川雅嗣君、農林水産省大臣官房総括審議官今城健晴君、生産局畜産部長原田英男君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長多田明弘君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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古川禎久#2
○古川委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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古川禎久#3
○古川委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山田賢司君。
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山田賢司#4
○山田(賢)委員 私は、自由民主党、山田賢司でございます。
 本日は、貴重な質問の機会を与えていただきまして、理事の皆様そして委員の皆様、本当にありがとうございます。
 早速ですが、質問に入らせていただきます。
 本日審議いたします二法案につきましては、本年七月に安倍総理が豪州を訪問された際にアボット首相との間で合意された日豪経済連携協定に基づくものでございますが、副総理でもあり、二〇〇六年の交渉開始当時には外務大臣でもいらっしゃった麻生大臣から、この日豪経済連携協定の意義についてお伺いできますでしょうか。
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麻生太郎#5
○麻生国務大臣 基本的に、経済連携というものを推進していくことは、日本の経済成長戦略にとりましての柱の一つだと思っております。特に豪州は、これまで日本が締結をいたしました二国間のEPAでは最大の貿易相手国で、今、四番目ぐらいの日本の貿易相手国だと存じますので、その意味では、極めて意義の大きいものだと思っております。
 これに基づいて豪州の関税が撤廃されることになりますと、豪州市場におけます日本の商品というか日本の企業の競争力が増していくことははっきりしておりますので、日本にとりましては、エネルギー、石油、ガス、石炭等々、鉱物資源を含めまして、牛肉もありますし、いろいろな食料の調達先でもありますので、この締結によりまして物資の安定供給にも資することははっきりしておりますので、外交的にも極めて意義の高いものだというように理解をいたしております。
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山田賢司#6
○山田(賢)委員 ありがとうございます。
 今回の日豪経済連携協定は、相互の市場アクセスということで、牛肉を初め農水産品の関税引き下げ、撤廃などが含まれておると思います。
 豪州と先行してこういった関税撤廃などを行うことによって、別途行われておりますTPPで米国への牽制になるなど、こういったTPPに対する影響について、内閣官房の方からお聞かせいただければと思います。
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高田潔#7
○高田政府参考人 お答えいたします。
 TPP交渉は、日豪EPA交渉とは基本的には別の交渉でございます。日豪EPA交渉の合意内容にかかわらず、TPP交渉においては、交渉参加国である他の十一カ国との間でそれぞれ合意に至る必要があります。
 交渉は最終局面を迎えておりまして、我が国としては、早期妥結に向け、引き続き関係国とともに最大限努力してまいりたいと考えております。ヤジ
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山田賢司#8
○山田(賢)委員 お役所としてはしようがないと思います。私は、もっと違う、踏み込んだ答弁を期待していたんですけれども。
 本日豪EPA協定につきましては早期の発効が必要だと考えますが、早期発効に向けて取り組む意義について、これは外務省の方からお聞かせいただけますでしょうか。
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佐藤達夫#9
○佐藤政府参考人 お答えいたします。
 日豪EPAの発効に関してでございますが、本年七月の日豪共同声明及び九月の日豪首脳会談において、両首脳は、日豪経済連携協定を可能な限り早期に発効させるよう、取り組みを確認いたしております。
 これを受けまして、豪州政府では、既に七月十四日に本協定を連邦議会に提出し、本協定締結に向けた国内手続が進められていると承知しております。
 また、日豪EPAに先立って、本年四月に韓豪FTAが署名されており、韓豪両国において国内手続が先行してございます。
 政府といたしましては、豪州における日本企業の競争力確保の観点からも本協定を早期に発効させることが重要であり、関連の国内法案ともども、できる限り早期に国会の御承認をいただきたいと考えております。委員の皆様の御協力と御理解をお願い申し上げる次第でございます。
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山田賢司#10
○山田(賢)委員 ありがとうございます。
 ここでちょっと金融一般の質問についてもさせていただきたいと思います。
 今、韓国とオーストラリアの話が出ましたけれども、韓国といいますと、今ちょっと問題になっております、来年の二月に、日韓通貨スワップ協定、チェンマイ・イニシアチブに基づく百億の期限が参りますけれども、これについて延長の予定はあるかどうか、麻生大臣、お聞かせいただけますでしょうか。
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麻生太郎#11
○麻生国務大臣 おもしろく答えると問題になりますので、つまらなく答えさせていただきます。
 これは野田内閣のときに七百までふやしたんだと記憶していますよ。それが野田内閣の間に百三十まで減ったのかな、何かそんな記憶があるのです、他党がやっておられたので余り記憶はないんですが。
 そうなって、私のときに百三十まで減っていて、内閣を引き継ぎましたときには、百三十残っていたうち、日本銀行の分が三十ありましたものはもう既に切れておりますので、残りがあと百になっております。この分につきましては来年の二月二十三日に期限が参りますので、この問題につきましては、今の段階では、我々としては、向こうから申し出がないのであればこれを継続する意味も余りありませんので、向こうから申し出があれば、その段階で検討させていただきたいと存じます。
 前回の三十の日銀のときには、借りておかれた方がよろしいんじゃないんですかと申し上げましたけれども、いや、要らないという御返事でしたので、何もお願いして借りていただくような話じゃありませんから、そのままにさせていただきました。
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山田賢司#12
○山田(賢)委員 ありがとうございます。
 実は、この通貨スワップにつきましては、通貨を交換したときの原資というものは外為特会を利用しております。外為特会というのは、言うまでもなく運用方針というのが定められておりまして、安全性、流動性に最大限配慮することということが定められております。
 実は私、昨年の六月十九日、本委員会においても御質問させていただきましたが、その際、麻生大臣からは、IMFの管理が及ぶので、安全性、流動性にも十分配慮されているというお話がありました。
 ただ、考えてみますと、信用不安が起こるような通貨で外為特会を運用するのは、幾らIMFが管理をしているとはいえ、信用不安の生じるような、そんな通貨でやるのは安全性、流動性にやはり問題があるのではないかということで、外為特会の運用方針に反するのではないかと存じますが、これについて事務方からぜひ御感想をお聞かせください。
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浅川雅嗣#13
○浅川政府参考人 お答え申し上げます。
 外為資金特別会計は外貨準備を初めとする外貨資産を保有しているわけでございますが、外貨資産を保有している理由は実はただ一つでございまして、委員御案内のように、外為法に規定しております本邦通貨の安定を実現するための為替介入、あるいは今おっしゃいました通貨スワップ取り決めを行うための貴重な原資ということで我々は保有しているわけでございます。
 ただし、そうした為替介入ですとかあるいは通貨スワップというものは、常日ごろから発動されているわけではございません。これは、通貨危機が起こったときに、あるいは起こらないようにその備えとして発動するということなものですから、具体的にそうした施策が発動されるまでの間は、我々は外貨資産を使って運用しているわけでございます。その運用に当たりましては、今委員御指摘になりましたように、安全性、流動性を最大限配慮した運用ということを行っているわけでございます。
 したがいまして、介入もそうなんですが、チェンマイ・イニシアチブ等のスワップの取り決めというのは本来通貨危機に備えるもの、あるいはそれに対応するものでございまして、本邦通貨の安定を実現する施策そのものの行為であるということでございます。したがいまして、通常我々が行っている平時における運用とは多少趣旨が異なるものでございます。
 ただし、そうした通貨スワップなどを全額実施するときには、今おっしゃいましたように、適切な経済運営を相手国に求めますIMFプログラムの実現を必要条件としておりますので、IMFプログラムが出てくるということは、その国の不適切なマクロ経済政策が正されるということになりますので、結果的に安全性にも可能な限り配意した仕組みになっているのではないかなというふうに考えているところでございます。
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山田賢司#14
○山田(賢)委員 それでも、IMFのプログラムを実施しないといけないということは、安全とか流動性という面では問題があると思うんですが、そういう御答弁でございます。
 続きまして、金融面からいうとやはりおかしいなとは思うんですが、それに加えまして、韓国というのは、経済的あるいは安全保障の面からは非常に重要な隣国であることは言うまでもないんですが、今、産経新聞の前ソウル支局長が、大統領を批判したということで起訴され、出国禁止になっている。
 こんな表現の自由あるいは法のもとの平等といった人類の共有の価値観を共有できない中で、やっちゃいけないとは言いませんけれども、あえて原理原則である通貨の安定運用あるいは外為特会の基本原則を曲げてまで漫然と期限延長することは問題があるのではないかな、このように思います。
 また、言うまでもなく、国民の生命、自由というのを守るのは国家の最大の責務でありますので、やはりできること、あらゆる手段を尽くして国民の自由を守らないといけないと思うんですね。その一つとしてこれを引きかえ、バーターに出すというのはどうかとは思うんですけれども、こういったことを使ってでも、今出国禁止になっております産経前ソウル支局長を解放するような圧力をかけるとか、こういった交渉ができないのかというふうに思うんですが、財務大臣、どのようにお考えでしょうか。
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麻生太郎#15
○麻生国務大臣 産経新聞のソウル支局長が、表現の自由にとか理由はいろいろあるんでしょうけれども、起訴されたということは、今言われましたように、表現の自由とか報道の自由とか、そういった我々がふだん持たされております価値観というものとこの話はかなり食い違っておりますので極めて遺憾な話なのであって、事態は長引くような感じがいたしますので、極めて憂慮しているところであります。
 いずれにしても、政府全体として、主に外務省がこれを担当しておりますので私の方からとやかく言う話の筋のものではないとは存じますけれども、こういった問題は両国間の国民感情を著しく損なうということにもなりかねませんし、事実、韓国のメディアでも問題としてこの話を取り上げているというのはもうCNNとかBBCあたりでもやり始めておるぐらいですので、そういった意味では、極めて事態としてはいかがなものかという感じが率直な実感であります。
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山田賢司#16
○山田(賢)委員 ありがとうございます。
 確かにこれは、交渉自体は外務省の所管ということになってくるんでしょうけれども、あらゆる手段を尽くすという意味では、経済面でできること、財務省の所管でできること、こういったことも総動員して国民の自由を守る、こういったことに注力していただきたいと思っております。
 本題に戻りますけれども、今回の日豪EPAに伴う関税関係の法律の整備につきましては、速やかに発効できるように、皆様の御協力をお願いしたいと思っております。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
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古川禎久#17
○古川委員長 次に、岡本三成君。
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岡本三成#18
○岡本委員 おはようございます。公明党の岡本三成です。
 質問の機会をありがとうございます。
 早速質問に入らせていただきます。
 今回の日豪EPA協定、七年間に及ぶ大変な交渉の中、ここまでたどり着けたことに、関係者の方にまず敬意を表したいと思います。
 その上で、私、全てのEPA協定に思っているんですが、その肝は、国内産業の保護と消費者の利益の拡大のバランスをどうとるかということだと思うんですね。
 今回の内容を見ますと、輸出に関しましては、我が国のお家芸である自動車産業を圧倒的に後押しするような形になっていますし、輸入に関しましても、国内産業、例えば牛肉農家を守るためのいざというときのセーフティーガードもかかっておりますし、また日本の国内の消費者の方がより安いものを選択したいという、その選択肢を提供する意味において、全体的に、ある意味、このEPAの目的は経済のパイを大きくすることですから、日本に得ということではないと思いますけれども、この内容で相手方と最終合意ができるところまで来たということに関しては、大変な評価をさせていただきたいと思います。
 その上で、先ほどの山田委員の答弁に愕然としてしまいましたが、この協定の目的を政府は三つ挙げていらっしゃいまして、そのうち三つ目が、アジア太平洋地域のルールづくりを推進するというふうに書いてあるんですね。つまり、この内容を考えますと、オーストラリア側としては、日本においてアメリカの牛肉がかなり幅をきかせてきたので、何とかもう少し日本に牛肉を輸出したいというお気持ちがあったのではないかと推察します。また、アメリカ側も、このような形で日豪で新しいEPAが組まれると、例えばTPP等の内容に関しましてもある程度譲歩をしなければというふうな気持ちが働くんじゃないかと私は期待をしておりまして、その意味で、先ほどの山田委員の御質問に関しましては、これが契機となって、TPPも、我が国に対して非常に有効に機能して、他国とも交渉ができていますぐらいのことは言ってほしかったんです。
 いま一度、この三つ目の目的のアジア太平洋地域のルールづくりを推進という観点で、このEPAの、TPPを含めた全体に対する影響を教えていただければと思います。
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麻生太郎#19
○麻生国務大臣 同じ人が答弁したらまた同じような話になるし、答弁のあれも変えられぬでしょうから、私の方からかわりにというのはいかがなものかと存じますが、少なくとも、御記憶かと思いますが、口蹄疫が騒ぎになったときに、アメリカの牛肉は全部、輸入が何カ月とかいろいろルールは決めましたけれども、決められたときに、一番ぐっと伸びたのがオージーだった、豪州産だった。牛丼屋はたしか、吉野家以外は全部オージーになったと思います。吉野家は、とてもだめだ、オージーではこの味が出せないといってだめだったと記憶しますが、ほかの牛丼屋さんは軒並みオージーにかわって、そのシェアを猛烈に伸ばした。
 今回も、アボット首相と安倍総理との間の交渉というか、直接交渉みたいな形になったんですが、なった結果、日本と、今、フロマンという人がアメリカ代表で、こちらは甘利大臣と交渉中なんですが、やはりアメリカの豚業者、牛業者、養豚業者等々はフロマンに対して、早く日本と締結してもらわないとオーストラリアの牛肉に日本を席巻されるというのは、ぜひそこのところはよく考えてもらいたいというような話をしていますから、そういった意味では、いろいろな影響があったんだと思います。
 あのBSEの話、さっき口蹄疫と言いましたがBSEの話ですけれども、あのときのことを思い返しましても、今回のような交渉がきちんとでき上がるということは、いろいろな意味で、日本にとりましてもアジアにとりましても、この種のルールづくりの上で非常に大きな、いい影響を与えるものだ、私どもはそう思っております。
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岡本三成#20
○岡本委員 大変力強い発言、ありがとうございます。
 続きまして、いわゆる原産地の自己申告制度についてお伺いしたいと思います。
 今まで、輸入品の原産地がどこかを確認するときには、輸出する側の公的機関の発給した資料等をもとにしておりましたけれども、今後は、それに加えまして、さらに選択肢として、輸入者側が自己申告をしてその原産地を明確にするというふうな制度が導入されることに、今回初めてこれを日本は採用いたします。
 この制度、今は既にアメリカ、カナダ、ヨーロッパの主流になっているわけですけれども、この自己申告制度について、三点お伺いをしたいんです。
 一点目は、現在我が国がやっております制度と比べまして、この自己申告制度は信頼に値するものかどうか。つまり、もう既にこれが普及をしております諸外国において、自己申告、このことがその原産地を特定するにおいて問題になっているようなことはないかというのが一つ目の質問です。
 二つ目が、今回初めて導入をして、加えて、諸外国ではある程度主流になっているということを考えますと、今後の日本のEPA協定の主流になってくるかというのが二つ目の質問であります。
 三つ目には、この結果、税関の方の仕事量がどうなるかということを、予想できる範囲でお答えいただきたいんです。例えば、オーストラリア側の税関の方がどれぐらいの頻度で情報を求めてくるかによると思うんですけれども、諸外国の運用を考えたときに、今後の税関の仕事量をどのように見積もっていらっしゃるかということを御答弁いただければと思います。
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宮下一郎#21
○宮下副大臣 お答えをいたします。
 この制度の信頼性ということでございますけれども、今回、新たな制度として、輸出国での公的な事前調査を前提とするということで、輸入国の税関、我が国が輸入する場合は、我が国の税関での原産性の審査が信頼性の確保のために非常に重要だというふうに考えております。
 このため、今回の日豪EPAを実施するに当たりましては、現在御審議をいただいている法案を含めまして、必要な関係規定を整備して、輸入通関時に原産品申告書に加えまして契約書、価格表等の資料の提出を求めること、また事後的な確認手続によって原産性をしっかりと確認してEPA税率の適正な適用を確保する、こういったことをしっかり担保する、そういった制度設計にしておるということで、十分信頼性に値するものになると考えております。
 二番目の、今後、これが主流になるかどうかということでございますけれども、アジア太平洋地域の先進国、例えばアメリカやカナダや豪州等におきましては、最近締結されましたほとんど全てのEPAにおいて自己申告制度が採用されております。また、貿易関係者の手続の簡素化、また貿易の円滑化の観点からも、自己申告制度にはすぐれた面がございます。
 一方で、ただ、全部これに置きかわるかといいますと、EPA相手国が発展途上国である場合なんかでは、相手国の状況も踏まえて、これを導入するかどうか検討する余地はございます。
 こうした点を総合的に勘案しつつ、今後の我が国のEPAにおけます自己申告制度の導入について考えてまいりたいと考えておりますが、全体の流れとしては、これが広がっていくのではないかということかと思います。
 三番目の、税関の執行面のお話でございますけれども、確かに先生御指摘のように、新たな業務でありますので、税関職員への十分な制度周知また研修を実施すること、さらには既存業務の効率を図りつつも真に必要な増員要求は行っていくということで、ちなみに、平成二十七年度においては十七名の増員要求というのがございますけれども、必要な税関の体制整備をしっかり行って対応していきたいと考えているところでございます。
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岡本三成#22
○岡本委員 麻生大臣、一言御決意をお伺いしたいんですけれども、今、副大臣の御答弁にありましたように、物流動は圧倒的にふえる方向性にあって、オーストラリア側からの依頼もあるかもしれない。加えまして、訪日される外国人の方も多くなる中で、実は、ことしまで税関の職員の数というのは三年連続でダウンなんですね。来年増員の要求をしていらっしゃいますけれども、今後、オリンピックを見据えてさらに人の交流、物の交流がふえる中でいろいろな、麻薬等は水際で防がなければいけないというように、税関の方々の責任も重いわけですから、今後、しっかりとした体制にするために予算も含めまして手当てをしていただくような御尽力をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
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麻生太郎#23
○麻生国務大臣 岡本先生御指摘のとおり、二〇二〇年の東京オリンピックまでに、ことしでしたか、千万人というのを目標にしておりましたけれども、二〇二〇年までには倍の二千万人というのを目標にして、オリンピックもありますし、そういったことになってまいりますので、我々としては、試算としては五百五十人から七百人ぐらいの増員がないとなかなか賄えないのではないかといって、今、体制整備を進めることにいたしております。
 加えて、岡本先生、不正薬物という例の、何かいろいろな表現がありましたね、違法ドラッグとかいろいろな名前になっていましたけれども、あの種の話の治安対策とか、また経済連携協定、EPAの活用とか、また観光目的で入ってこられる方の数が、ビザ等々が随分緩和されたせいもあり、円が安くなっていることもあり、いろいろなことがあって増加しつつある傾向にある、喜ばしいことだと思います。
 したがいまして、それに合わせて、私どもとしては、この定員増をやらないと物理的にできないことになりますし、延々と税関でとめられるということになりますと、印象が極めて悪いということになるのは当然のことなんです。成田とか羽田というところ以外の地方空港にも臨時便が着くと、それに当たってクアランティーン、いわゆる税関とか検疫とかいうのが、エボラなんというものも出てきておりますので、いろいろな意味で、猛烈な勢いで人がふえてくることを計算しておりますと、これを純増で、今言われましたように、二年間、二十一人、二十七人とずっと減ってきておりますので、そういった意味では、ことしはプラス百四十人ぐらいの純増ということを目指して私どもとしては対応していかねばならぬと思っております。
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岡本三成#24
○岡本委員 本日は、外務省から中根政務官にもおいでをいただいておりまして、幾つか質問をさせてください。
 一つまずお願いは、実はオーストラリアとのEPA協定は、韓国も今、署名を終わって締結に進んでおりますけれども、できれば、韓国の方が三カ月早く署名しているんですけれども、締結のスタートを同じぐらいにできるようなスピード感でやっていただきたいなと思っているんです。
 これはどういうことかというと、日本から輸出するもので最大のメリットをとるのは自動車関連なんですけれども、自動車はオーストラリア市場でも韓国メーカーと日本メーカーが競っておりまして、自動車は耐久消費財ですから、一回買ったら、もう五年、十年買わないんですね。つまり、数カ月差が出てしまって、その間に、価格が安いということで韓国車を購入すると、日本車が売れるまでにはさらに数年かかってしまいます。ですから、一カ月の違いがすごく大きな違いなんです。したがいまして、この交渉、最後、締結に向けてはスピード感を持ってお願いをしたいと思います。
 その上で、ちょっと時間がないので質問に入らせていただきたいんですが、ISDS条項を確認させてください。
 これは、国家と投資家間の紛争に関する条項で、今まで我が国が結んだEPA、加えまして二国間投資協定は三十四ありますけれども、たった一つを除いて、日本の依頼で全てISDS条項は入っています。これは日本からもともとオーストラリアに求めたそうですけれども、先方から拒否されて、いろいろなことがあって、結果的に韓国との協定の中にはISDSは入っているんですね。
 したがいまして、ISDSがなくても全体的にメリットがあると御判断されているんだと思うんですが、少なくともこの協定の内容は五年後には見直すことになっていますから、その時点ではISDSを入れて、日本の投資家の海外での活動をしっかりと担保していくということに御尽力をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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中根一幸#25
○中根大臣政務官 ありがとうございます。
 まず、日豪EPAのことなんですけれども、国会の御承認をいただいた上であくまで締結できるものであり、現時点で発効の具体的な時期について言及することは差し控えさせていただきたいと思います。
 ただ、先生おっしゃいました、豪州政府は既に七月十四日に連邦議会には提出、国内手続が進んでおりますし、韓国の方は、韓豪FTAということで、本年の四月にもう署名されておりますので、韓豪両国においての国内手続が先行しているということは否めないと思っております。
 政府としては、このような状況から、先ほどもお話がありました車などは大変高級品でございますし、一度買うと五年、十年というような話、岡本先生がおっしゃっていたように、競争力確保の観点からも、できるだけ早期に発効させることが重要であり、この早期の国会の御承認をいただきたいと考えております。委員の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
 そしてもう一つ、ISD条項のことについてでございますが、豪州と第三国とのFTA交渉に関し、政府としてコメントすることは差し控えさせていただいておりますが、日豪EPA交渉において、我が国は投資家の保護に資するISD条項を含むことを主張してきた一方、豪州は慎重な立場でございました。交渉の結果、全体のパッケージの一環として、ISD条項の挿入について、将来の見直しを行うこととなっております。五年後の見直しについても、委員言われたように、しっかりと私たちの企業家を保護するためにやっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
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岡本三成#26
○岡本委員 ありがとうございました。
 以上で終わります。ありがとうございます。
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古川禎久#27
○古川委員長 次に、岸本周平君。
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岸本周平#28
○岸本委員 民主党の岸本周平でございます。
 本日は、質問の機会をいただきまして、委員長を初め理事の皆さんに感謝申し上げたいと思います。
 きょうは、農林水産省から、あべ副大臣においでをいただいております。ありがとうございます。
 あべ副大臣とは超党派のNPO議員連盟で一緒に事務局を預かっておりまして、本日、野党的な質問をすることは大変心苦しいのでありますが、お許しをいただいて、質問をさせていただきたいと存じます。
 まず、関税の話に入る前に、日豪EPA協定について、あべ副大臣にお伺いをしたいと思います。
 その前に、確かにこの協定、本当に政府の関係者の皆さんの御尽力に敬意を表したいと思います。私どもは、特に私は自由貿易賛成論者でありますので、労を多としたいと存じます。
 その上ででありますが、当然、EPAといいますのは、メリットもあればデメリットもあるわけであります。特に、農林水産業についてはデメリットもある。一方で、工業製品をつくるような製造業にとってはプラスの面が多い。もちろん、トータル、消費者にとってはかなりメリットがあるものであるということであります。
 その中で、やはり農林水産業を守っていくということを一方でどの国もやっております。特に、予算規模でいって、日本よりもはるかに農林水産業に対する予算規模が大きい国もたくさんあるわけであります。その意味で、ここで選ばれている我々、議員全員がそうだと思いますけれども、農林水産業の皆さんにも私どもは支援を得、そしていろいろお困りの御様子を聞きながら国会に上がってきているわけでありますので、ぜひそこら辺はお願いをしたいと思います。
 その上で、実は、平成十八年の十二月七日に、衆議院の農林水産委員会で決議が行われております。当時、委員長は西川農林水産大臣であられました。
 この決議、幾つかありますけれども、関連することについて申し上げますと、「米、小麦、牛肉、乳製品、砂糖などの農林水産物の重要品目が、除外又は再協議の対象となるよう、政府一体となって全力を挙げて交渉すること。」これは日豪のEPAに関する決議であります。平成十八年のハウスの決議であります。
 今回の協定では、牛肉は除外されておりません。明らかに決議違反でありますが、農林省の御見解をお伺いしたいと存じます。
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あべ俊子#29
○あべ副大臣 岸本委員にお答えいたします。
 今回の協定の農林水産のこの合意内容が平成十八年の十二月七日の農林水産委員会決議に反しているのではないかという御質問でございますが、日豪EPAの内容と衆参両院の農林水産委員会の決議との整合性につきましては、国会で評価をしていただくものでございます。
 政府といたしましては、決議を踏まえて真摯に交渉を行ったところでございます。その結果、米につきましては関税撤廃などの対象から除外をしまして、食糧用の麦、精製糖、一般粗糖、またバター、脱脂粉乳は将来の見直しの対象とするなど、豪州側から一定の柔軟性を得たところでございます。また、牛肉につきましては冷凍と冷蔵の間での四%の税率差と効果的なセーフガードの措置、チーズについては一定量の国産品を使用することを条件といたしました関税割り当ての設置となっております。
 こうしたことから、政府といたしましては、国内農林水産業の存立さらには健全な発展と両立し得る合意に達することができたと考えているところでございます。
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