農林水産委員会

2015-04-23 参議院 全160発言

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会議録情報#0
平成二十七年四月二十三日(木曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十六日
    辞任         補欠選任
     井原  巧君     舞立 昇治君
 四月二十日
    辞任         補欠選任
     古賀友一郎君     有村 治子君
     堀井  巌君     猪口 邦子君
 四月二十一日
    辞任         補欠選任
     有村 治子君     古賀友一郎君
     猪口 邦子君     堀井  巌君
     馬場 成志君     末松 信介君
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     末松 信介君     馬場 成志君
     柳澤 光美君     林 久美子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山田 俊男君
    理 事
                野村 哲郎君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                金子原二郎君
                小泉 昭男君
                古賀友一郎君
                中泉 松司君
                馬場 成志君
                堀井  巌君
                舞立 昇治君
                小川 勝也君
                郡司  彰君
                林 久美子君
                柳田  稔君
                平木 大作君
                儀間 光男君
                山田 太郎君
   国務大臣
       農林水産大臣   林  芳正君
   副大臣
       内閣府副大臣   西村 康稔君
       農林水産副大臣  小泉 昭男君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       佐藤 英道君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        稲熊 利和君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       澁谷 和久君
       外務大臣官房審
       議官       佐藤 達夫君
       農林水産省食料
       産業局長     櫻庭 英悦君
       農林水産省生産
       局長       松島 浩道君
       農林水産省経営
       局長       奥原 正明君
       農林水産省農村
       振興局長     三浦  進君
       水産庁長官    本川 一善君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (環太平洋パートナーシップ(TPP)協定交
 渉に関する件)
 (米政策に関する件)
 (食料供給に係るリスクの分析に関する件)
 (農業構造の展望に関する件)
 (日本産農林水産物の輸入規制に関する件)
    ─────────────
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山田俊男#1
○委員長(山田俊男君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、井原巧君及び柳澤光美君が委員を辞任され、その補欠として舞立昇治君及び林久美子君が選任されました。
    ─────────────
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山田俊男#2
○委員長(山田俊男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官澁谷和久君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山田俊男#3
○委員長(山田俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山田俊男#4
○委員長(山田俊男君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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馬場成志#5
○馬場成志君 自民党の馬場成志でございます。
 今日は、大臣始め政府の皆さん方には朝から衆議院の方でもあっておるということで、もう本当にお疲れのところだというふうに思いますが、ただ、私も院内の放送で質問を聞かせていただいておりまして、一々野党の質問の中でもうなずくところがあったというふうに思っております。
 そういった中でありますので、まず、TPPにつきましてお尋ねをしたいというふうに思います。
 来週予定される日米首脳会談を前に、TPPについては閣僚レベルの日米交渉が行われました。自動車の関税と米の輸入が焦点になっていると報道されています。米の輸入については、主食用米と加工用米を合わせて二十一万五千トンの追加を要求との数字まで報道されておりますが、確認させていただきたい。このことだけではなくて、全体について確認させていただきたいというふうに思います。
 最初に、秘密保持の件について伺いたいと思います。
 TPPは、その合意内容によっては我が国の農林水産業に深刻な打撃を与え、地域経済社会の崩壊を招くとともに、国民生活に大きな影響を与えることが懸念されるものであって、本来であれば国民的議論が十分行われた中で合意がなされるべきところであります。少なくとも、国民の代表である国会議員には十分に情報提供がなされるべきものであります。TPP協定交渉参加に関する衆参の農林水産委員会決議においても、交渉によって収集した情報については国会に速やかに報告すべきことが盛り込まれています。
 情報提供の議論になると、政府はこれまで秘密保持契約による制約を説明してきましたけれども、一方でアメリカでは、USTRのホームページに国会議員による交渉テキストの閲覧が可能という記載があることを認めています。西村内閣府副大臣も当委員会で、米国政府に照会したところ、USTRのホームページに記載された内容のとおりであって、それ以上でもそれ以下でもないとの回答であったと記憶しております。もし、アメリカでは議会におけるチェックを十分に受けた上で政府がTPP交渉に当たって、我が国では国会への情報提供が不十分なまま政府が交渉に臨むということであれば、極めて不公平な交渉過程と言わざるを得ません。
 国会による承認についても、既に実質的にチェック済みの内容を確認するアメリカと、初めて提示された内容を一からチェックしなければならない我が国とでは、その意味合いは全く異なるものになってしまいます。そもそも、TPP交渉参加国として秘密保持契約を結び、交渉内容を外部に漏らしてはならないという義務を負っているはずであります。その義務に違反してアメリカ議会への情報提供を行っているとすれば、その不誠実な交渉姿勢が追及されるべきであって、合意内容云々という以前の問題ともなりかねません。甘利大臣も、勝手に交渉内容を開示すると退場命令が来るという危険性があるとの答弁をされています。
 答弁のとおりだとは思いますが、そもそもアメリカは、日本より先にTPP交渉参加国として名を連ねておるわけでありますから、日本がTPP交渉に参加する際には、このような条件を突き付けた側だというふうに思います。日本の方がこれを受け身で中に入っていったんだというふうに思っています。もし、守られていない事実があるとするならば、こちらも開示するということよりも、この交渉自体を蹴飛ばしていいんじゃないかというふうに思いますが、西村副大臣の見解を聞かせていただきたいと思います。
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西
西村康稔#6
○副大臣(西村康稔君) 御指摘ありましたように、秘密保持の観点、そういう約束の下に交渉を進めているという点と、それからできる限り情報開示をしていくと、国会の議員の皆さん方はもちろんのこと、関係の皆さん、国民の皆さんにも広く情報提供していくという、その両方のバランスを考えながら、各国苦労しながらしているところでございまして、アメリカにおきましても相当苦労してやっているようでありますが、まさに御指摘のあった、交渉内容が外部に漏れないという点は強く守られているようでありまして、これ、私ども何度も照会をしてきておりますけれども、現地の報道の中にも、連邦議員が、政府がようやく交渉に関する情報を我々に説明するようになったが、その内容を外部と相談することは禁じられていると語った旨があったり、あるいは、そもそも説明が不十分だという、開示が不十分だという不満を言っている議員の報道もあります。こういったところを総合するに、米国なりに苦労しながら対応しているのかなというふうに認識をいたしております。
 私どもも、こうした国会の場でもそうでありますし、御案内のとおり、関係団体含めた説明会も何度も開いておりますし、そして記者ブリーフィングを丁寧にやって、その内容も、質疑のやり取りも全てホームページに掲載をいたしております。こうしたところを各国とも比較をいたしましても、我々は大きく異なっているとは、そういうふうには理解はしておりません。そんなに大きな差があるとは考えておりません。
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馬場成志#7
○馬場成志君 今答弁をいただきましたけれども、そのようなことであればという前提でありますが、もし先ほど申し上げましたような事実があるとするならば、もう本当にこんな交渉を続ける必要はないというふうに思っておりますので、そのことをしっかりと腹に置いていただきたいと思います。
 次に、TPA法案についてお尋ねをいたしますが、日米の二国間事務レベル、閣僚レベルと協議を積み重ね、これを基礎としてTPP交渉が妥結したとしても、アメリカ議会から合意内容の修正を求められることになったとしたら、妥結したところを交渉のスタート地点として追加要求を上積みされることになると、不利な交渉を強いられてしまうということであります。
 そこで、アメリカにおいてTPA法案が成立することがTPP交渉の妥結に必要とずっと言ってきたわけでありますけれども、ついにTPA法案が議会に提出されました。しかし、今のTPA法案というのがどんなものかということでありますけれども、一定の条件の下で議会に修正権を認める条項も盛り込まれているというふうに伺っておりますが、このことについて西村副大臣から答弁をいただきたいと思います。
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西
西村康稔#8
○副大臣(西村康稔君) アメリカのTPA法案に関してでありますけれども、今日の段階で上院の財政委員会で採決が行われたようであります。可決がされたというふうに情報をもらっておるところでございます。その内容を見る限り、確かに前回の二〇一四の法案とは違って、幾つかの、両院に限らず、一つの院の決議によって迅速な審議手続が適用されないことはあるという条文も入っているようでありますけれども。
 いずれにしましても、私ども交渉をやっているその十二か国の中では、それぞれの国が責任持って国内の手続をやるということでありますし、特にアメリカについては、十二か国がまとまるにはこれは多くの国がTPA法案が必要だと、ちゃんと可決していることが必要だということでありますので、私ども前提というふうに考えておりますし、これは是非アメリカにおいては引き続き、国内の話でありますので余り我々が口を出すわけにはいきませんけれども、是非そうした認識を持ってもらって交渉に臨んでいただきたいと思っておりますけれども。
 いずれにしても、私どもとしては、これ一回まとまったものを再度蒸し返して再交渉する、そうしたことには応じないと、これは甘利大臣も私もアメリカには強くこれまでも申し上げているところでございますので、再交渉に応じないと、そういう姿勢で臨んでいきたいというふうに考えているところでございます。
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馬場成志#9
○馬場成志君 今、再交渉には応じないというような意思をはっきりとお示しになりましたので、そのことはそういう対応でいっていただきたいというふうに思いますが、しかし、それでも妥結した後に、やっぱりこれぐらいは、これぐらいはというか、少しずつ向こうから出てきたときに、本当にそれができるのかということはやっぱりみんなが心配しておるわけでありまして、TPA法案は大事でありますけれども、もう本当に私たちが思っておったTPA法案とは全く別のものだと、実質的に意味がないというようなことだというふうに思いますので、そこら辺りは、今、再交渉には応じないというのはもうこれは大前提でありますけれども、しかし、このTPA法案が通ったからその妥結への一歩前進ということではないということは申し上げておきたいというふうに思います。
 それから、甘利大臣、西村副大臣を始め、本当に真剣に取り組んでいただいておるというふうに思いますので言いにくいところはありますけれども、これ山場山場とずうっと山場が続いてきておりました。そういったことが続いて、もうだんだんだんだんその景色が変わってきて、登り始めた元の位置というのが分からぬようになっておるんじゃないかなというような心配をしておるところであります。そこはやっぱり元に戻っていただいて、どこからスタートしたんだというようなことを肝に銘じていただきながら今後の交渉に当たっていただきたいというふうに思っております。
 そして、質問でありますけれども、今やっているTPPの日米の事前協議というのはあくまでもTPPに限った交渉であるというふうに思いますけれども、心配するのは、その後、このTPPがどうなったとしても二国間の貿易協定になっていく心配があるのか、そのことについてちょっとお尋ねしたいというふうに思いますが。
 これは通告しておりませんでしたけれども、済みません、さっきの話の流れから聞かせていただきます。
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西
西村康稔#10
○副大臣(西村康稔君) ちょっと質問の趣旨が、よく理解をしていないのかもしれませんけれども、私ども十二か国のTPPの交渉を今行っておりまして、これはまず十二か国でまとめるということでありますが、その後、閉鎖的なグループではありませんので、入りたい人は当然入ってくる、広がってくる、あるいは広げていくことも大事だというふうに思っております。
 その上で、これまでアメリカのいろんな情報に接しますところ、二国間のいわゆるFTAのようなものはもう結ばないという方針で臨んでいるというふうに承知をいたしておりまして、そういう意味では、アメリカ側から日本と二国間で何か別途のものをやりたいというようなことを私が承知している限りはございませんし、日本としてもそのことを何かやろうというのは、今政府の何かの考えがどこかであるというふうには全く承知をいたしておりません。
 いずれにしても、まずこの十二か国でしっかりTPPをまとめていくと。そのためにも、二大国であるアメリカと日本がしっかりと交渉をまとめるべく努力をしていくということが大事だというふうに認識をいたしております。
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馬場成志#11
○馬場成志君 私は、経済の自由化だとか自由貿易だとか、本来やっぱり国家の戦略でやるわけでありますから、表面の言葉、字面で全てを解釈することはできませんけれども、本来は補完すべき貿易というか、お互いがやっぱり必要なものをお互いに貿易しながらというのが自由貿易という言葉には一番ふさわしいんだというふうに思っております。
 しかし、今の交渉を見ていると、お互いに要らないものを押し付け合っているというような感覚で、なぜ要らないというものを無理やりお互いに売り付ける、買えというようなことをやっているんだろうか。これは、国民一人一人は違うとかいう話はまた出てくるかもしれませんけれども、国の中ではそれが充足しておる、そして国の中でそれを従事しておる人たちがいてその人たちの生活が脅かされるということも、もうそこまで申し上げる必要はないというふうに思いますけれども、何しろそういう、何というか、売り付け合っている、押し付け合っているというように見えないかということ。
 それは、日本とアメリカだけでやっているんじゃなくて、今お話あったように、参加国が見ておるわけであります。その参加国が見ていて、これはどうにもならぬなというような判断をされてこのTPP自体が駄目になったというようなときに、それは、まあ農林水産委員会の考え方としてはその方が安心という部分はあるわけでありますけれども、その後に残ったものは、今二国間で交渉している米国への譲歩だけが残ってしまうというようなことがあってはいけないというふうに思っています。
 先ほど、FTAやら二国間というものはないというようなことで答弁はいただいたわけでありますけれども、もう一度お尋ねをしたいというふうに思います。
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西
西村康稔#12
○副大臣(西村康稔君) 自由貿易というのが大事なことだということは御指摘のとおりでありますし、私自身も大事なことだと思っております。
 ただ、今回もそうでありますし、私ども、一〇〇%自由化、例外を一切認めないということで交渉に入ったわけではございませんので、例外もあり得る、交渉の中でそれはあり得るという前提で御案内のとおり交渉に入っておりますし、当然、日本として日本の国益、その中には日本の国柄というものを守っていくこと、あるいは地域の農業の基盤、これをしっかり守っていくこと、決議の中でも再生産が可能となるようなという表現をいただいておりますけれども、そうしたことも私ども十分理解をしながら、十分踏まえながら、日本として一番最善の道になるように粘り強く交渉を続けていきたいというふうに思っております。
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馬場成志#13
○馬場成志君 もう一つ質問させていただきたいと思いますが、TPP交渉の結果によっては、農産物の輸入が増加して、食料自給率目標達成に向けた取組の見直しの可能性も生じることになりますが、我が国の食料安全保障を考えた場合にはそれが許される状況とは思えません。
 閣僚レベルの交渉は精力的に行われたものの、なお日米間の主張に隔たりがあって、事務的協議を継続していくようでありますが、協議の中ではMA米七十七万トンの枠外でアメリカが新たな米の輸入枠を要求しているという報道を聞いております。これはもう事実だというふうに思っておりますが、米価が下落している状況の中で新たに安い輸入米を受け入れることは、米価を更に引き下げ、農業経営に大きな痛手を与えることになりかねません。更に二十万トンという数字が出たことで、五万トンや十万トンは大したことでないような取扱いになりはしないかというような心配もしておるところでありますが、米の輸入枠を拡大するような決着は避けるべきだというふうに思います。
 TPPについては、最後まで衆参の農林水産委員会決議を遵守して、粘り強く交渉していくべきと考えますが、西村副大臣の決意をお伺いします。
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西
西村康稔#14
○副大臣(西村康稔君) 交渉の具体的な中身は申し上げられませんし、手のうちを明かすことにもなりますのでこれは申し上げられませんけれども、御指摘のありました日本の今の現在の農業の状況、そして地域の状況、先ほど申し上げた地域における農業の役割、引き続き基盤をしっかり維持していくと、こういったことを十分に踏まえて甘利大臣も交渉に臨まれておりますし、私ども全体としてしっかりと粘り強く交渉していきたいというふうに考えております。
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馬場成志#15
○馬場成志君 同じ質問を林大臣にもさせていただきたいと思います。
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林芳正#16
○国務大臣(林芳正君) TPP交渉におきましては、馬場委員からもスタート時点に立ち戻ってというお言葉がございましたが、一昨年二月の日米共同声明において、まず、全ての物品が交渉の対象とされること、我が国の農産品にはセンシティビティーがあり、最終的な結果は交渉の中で決まっていくことが確認をされております。こういう経緯の中で、衆参両院の農林水産委員会において重要五品目などの再生産が可能となるようそれらの品目の確保を最優先することなどが決議をされたと、こういうふうに承知をしております。
 したがいまして、交渉に当たっては、この決議が守られたとの評価をいただけるように政府一体となって全力を尽くす考え、これに何ら変わりなく、しっかりとやっていきたいと思っております。
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馬場成志#17
○馬場成志君 本当にしっかりやっていただきますようにお願い申し上げます。
 西村副大臣はもうこれで質問は終わりましたので、委員長、どうぞ。
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山田俊男#18
○委員長(山田俊男君) 西村副大臣、どうぞ御退席いただいて結構です。
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馬場成志#19
○馬場成志君 次に、米価下落のことに関してお尋ねをさせていただきたいと思いますが、TPPの交渉の決着いかんにかかわらず、米価下落によって米生産農家の経営は危機的な状況に陥っているということになりますが、米価と農家の経営安定についてお聞きしたいというふうに思います。
 新たな食料・農業・農村基本計画とともに公表された農業経営等の展望についてにおいては、水田作について七つの経営モデルが示されています。そのうち、家族経営モデルは、北海道・北東北と南東北以西の二つの地域に分けた計算が示されています。熊本県を含む南東北以西は、経営者二名、臨時雇用一名の家族経営で、経営耕地二十五ヘクタール、その内訳は、主食用十五ヘクタール、飼料用米五ヘクタール、大豆五ヘクタール、小麦五ヘクタールで、粗収益三千百三十万円、農業所得千百九十万円、主たる従事者一人当たりの所得六百六十万円となっております。この経営モデルの試算は米価幾らで計算されたものかということをまず一つ。
 そしてまた、本年二月の米の相対取引価格は六十キロ当たり一万二千四十四円ですが、この相対取引価格から導かれる生産者価格で試算すると、粗収益、農業所得、従事者一人当たりの所得はそれぞれ幾らになるのかということでありますが、現状の米価で農業経営を持続することは可能だと思われるか、もちろん思われるだろうと思いますが、そのことについてお尋ねをしたいというふうに思います。
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松島浩道#20
○政府参考人(松島浩道君) 委員から今お話がございました新たな基本計画におきます経営展望といったものは、各地域の特性に応じた担い手の育成ですとか農業所得の増大、農村地域の関連所得の増大に向けて農業関係者が具体的なイメージを持って取り組めるように提示するといった性格のものでございます。
 具体的にどういった数値を用いてこのモデルを作っているかということでございますけれども、原則、統計などの直近年でございます平成二十五年の数字を用いて試算をしております。これは、やはり農産物の価格につきましてはその時々の需給動向によって変わってまいりますので、今後の価格を見通すことは困難という事情で直近の数字を用いているところでございます。
 また、この農業経営モデルにつきましては、主として農地の集約、省力化技術の導入などによる規模拡大ですとか、それから新たな作物の導入などによる経営の複合化、それから加工や販売などによる六次産業化といった方向に沿って、様々な技術や取組を導入することによる経営発展の姿を例示的に示すということでございまして、その価格の水準がどういうふうな形で変動しても、基本的には経営モデルとしては参考にしていただけるような意味は引き続きあるのではないかなというふうに考えているところでございます。
 それから、今委員から、現行の価格の水準で農業経営が維持できるのかというお話がございました。これにつきましては、二十六年産の価格の低下に関連しまして、ナラシ対策の実施ですとか、昨年末以来様々な緊急対策を実施ということをさせていただいておりますので、そういった形で経営の安定を図りながら、二十七年産に向けてしっかり需給の安定を図ってまいりたいと考えているところでございます。
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馬場成志#21
○馬場成志君 今、たくさんの対策を打っている、そのこと全てをやってそのことが成り立つというようなお話になるのかというふうに思いますけれども、まだこれからやっていかなきゃいかぬことばかりですよね。
 そして、さっきのモデルに関しても、やっぱり地元に帰って、例えば二十五ヘクタールとかいうのをイメージできるかというと、もちろんなかなかイメージできないんですよね。熊本でどれだけ近いのがあるかなというふうに思って聞いてきましたけれども、水田を十五ヘクタールやっているところが二十一戸。分母というのは、水田に関係しておる人たちは四万人から五万人、四、五万軒ある中で、二十一戸しかないというようなことでありました。その数字だけでどうだということではありませんけれども、もう第一、イメージできるかということですな。
 それで、例えば熊本の場合は畜産との連携なんかができやすいところでありますから、また別の部分で補っていくというようなことがあるということであれば、また広い水田のあるところで、私自身も勉強させていただかなきゃいかぬというふうに思いますが、ただ、このことを進めていくには相当な覚悟と、これから予算的にもしっかりとやっていただかなきゃいかぬということをこの時点でお話をさせていただいておきたいというふうに思います。
 そして、生産数量調整の話に移っていきますけれども、平成三十年産から生産数量目標の配分や米の直接支払交付金がなくなっていくということで、行政が生産数量目標の配分をやめるときは、自主的にせよ、誰かが生産数量の調整をしなければ、作付けの過小や過剰が生じて米価の大幅な変動が起きる可能性があります。しかし、現時点で具体的な調整の姿は示されていないというふうに思います。
 生産者が自らの経営判断で何をどれだけ作付けするかを決めるとしても、行政として具体的にどのように米の生産数量の調整が行われるべきかを示すべきではないかというふうに思います。それとも、生産数量の調整は農協等に全て委ねてしまう考えなのか。
 生産数量の調整について、三十年産米以降の具体的な姿を描いてほしいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
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小泉昭男#22
○副大臣(小泉昭男君) 先生御指摘のとおりでありまして、三十年、一つの区切りになっていくと思うんですが、今般の米政策の見直しについてでございますが、平成三十年を目途に、行政による生産数量目標の配分、これに頼らないで、農業者や集荷業者・団体がマーケットを見ながら、自らの経営判断や販売戦略に基づきまして、需要に応じた生産を行うことができるよう環境整備を進めてまいりたい、このように考えておりますが、具体的には、生産現場におきまして、国が公表するわけでありますが、全国の需給見通し、県内の米の売行き状況ですね、それらを含めまして、県、市町村段階におきまして策定される作物振興の設計図である水田フル活用ビジョン、これを踏まえまして、自ら販売している生産者は主体的な経営判断に基づき、また主に農協等の集荷業者・団体に販売を委託している生産者は販売委託先と相談をしていただきまして、主食用米、非主食用米をどのように作付けしていくのか、またあるいは、麦、大豆等、これらをどのように作付けするかについて決定をすることで、需要に応じた米の生産が行われるよう環境整備を進めていく考えでございます。
 また、農林水産省といたしましては、需要に応じた米の生産、これが一番大事なところでございまして、この生産が円滑に行われまして、米の需給と価格の安定が図られる、これ極めて重要なポイントでございますが、水田活用の直接支払交付金、これは七千五百円でございますが、数量払いの導入など飼料用米等のインセンティブを高めること。また、二つ目には、産地の交付金もこれ充実しなければなりませんし、水田フル活用ビジョンに基づきまして、地域の特性を生かした産地づくり、これを進めていくということでございます。次に、中食、外食のニーズに応じた米の生産、これが大事だと思うんですね。複数年、播種前などの事前契約、これも安定経営に結び付くわけでありますから、これの取引も拡大を進めてまいりたい。また、主食用米ですね、全体需給の見通しに加えまして、よりきめ細かい県レベルでの販売進捗や在庫情報、価格情報を毎月提供する等の環境整備を着実に実施してまいりたい、このように考えております。
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馬場成志#23
○馬場成志君 大変丁寧な御答弁をありがとうございました。
 続けて質問させていただきますが、農水省の米の安定取引研究会は本年三月末に報告書を取りまとめました。報告書では、米の概算金の設定について、過去三年平均や五中三平均など透明性の高いものを基本とするということが望ましいとされました。JAグループは現状では、需給の動向や販売見込み等を念頭に置きながら、赤字を出さないことを主眼として概算金を設定していますが、報告書の意見はそこに機械的な基準を当てはめようとするものと考えられます。
 農水省は、報告書に沿って、概算金の設定についてJAグループに指導、勧告を行う考えでしょうか。また、概算金設定のこの基準に従うかどうかの最終的な判断はJAグループが行うとしても、高めの概算金の設定によって最終的な米の共同計算が赤字となったとき、報告書を公表した行政としてはどのような対応を取るのか、お尋ねしたいと思います。
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松島浩道#24
○政府参考人(松島浩道君) 今委員から御指摘ございました米の安定取引研究会でございますけれども、これにつきましては、二十六年産米の価格が低下したという状況の中で、今後、複数年契約や播種前契約などの安定取引を拡大していく必要があるという問題意識から、昨年の十二月に米流通に係る川上、川下双方の取引関係者から成る研究会を立ち上げまして、様々、安定取引に向けた課題について御議論いただいたところでございます。
 その結果を本年三月三十日に報告書として取りまとめられましたが、その中で、例えば、米の売手、買手双方が安定取引の拡大を望んでいるですとか、それから、安定取引の拡大を進める上で需給動向以外の不透明な要因で価格が大幅に変動することが課題になっているとか、また、この点に関連いたしまして、今委員から御指摘ございました概算金の水準につきましても、市場価格に影響を与えているが、明確な根拠が示されず、大きく変動する形で設定されており、その設定方法の透明化が図られることが望ましいですとか、また、作柄や需給動向が当初の想定と大きく異なる場合には所要の補正を行えるようにすることが望ましいと、こういった意見が出ているところでございます。
 今回の報告書は、米の集荷業者、卸、小売業者、中食、外食業者、それぞれの観点から率直に議論を行った結果を取りまとめたという性格を有しているものでございます。今後、この報告書の扱いでございますけれども、取引における各々の立場や役割に応じまして適切に対応していくということが期待されておりますけれども、今委員から具体的に御質問ございました概算金につきましては、これは集荷業者による商行為の中で決定されているものでございまして、最終的には集荷業者の御判断で決定されるというふうに考えているところでございます。
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馬場成志#25
○馬場成志君 続けて質問させていただきます。
 米の需給を締めるためには、先ほどからも答弁に出ておりますように、飼料用米を始めとして水田フル活用対策の充実こそ重要になってくるということでありますが、米の安定取引研究会の報告書は六月頃の段階で概算金を公表としていますけれども、飼料用米とのバランスを取りながら主食用米を作付けしていくことを考えると、六月の公表では遅過ぎるのではないでしょうか。主食用米、飼料用米、大豆等の作付け計画を決める三月頃には概算金の設定基準を示すよう農協に促していく必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
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小泉昭男#26
○副大臣(小泉昭男君) お答えする前に、先ほどちょっと数字を間違えて御発言申し上げまして、失礼いたしました。先ほど水田の直接支払交付金の金額を、これを七千五百円と申し上げてしまいまして、活用ですね、この部分、収量に応じて五万五千円から十万五千円、全く数字の違うことを申し上げてしまいまして失礼いたしました。
 それでは、ただいまの御質問にお答えをさせていただきます。
 先生の御心配、御指摘のとおりでございまして、今回の米の安定取引研究会におきましては、これまで概算金は七ないし八月頃の段階で設定したわけでございますが、生産者が営農計画を作成する六月頃の段階におきまして設定されることが望ましいとの意見が多く示されていたところでございまして、今回の報告書は、米の集荷業者、卸、小売業者、中食、外食業者等のそれぞれの観点から率直に議論を行った結果を取りまとめたものでございます。
 今後、取引における各々の立場や役割に応じまして適切に対応されることが期待されるわけでございますが、概算金は集荷業者による商行為の中で設定されるものでございますので、その時期につきましても最終的には集荷業者の判断で決定されていくものと考えております。
 失礼いたしました。
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馬場成志#27
○馬場成志君 需給の安定ということにはとても大事なことだというふうに思っておりますので、少しでも早くその時期を設定していただく、前倒ししていただくような努力をまたお願いしたいというふうに思います。
 そもそも、米の価格下落というのは需給が安定していないことが原因で生じているということでありますので、米の安定取引研究会の報告書では、概算金の決定プロセスの透明性を高める前提として、需給の安定を図ることが重要との意見も記述されています。
 農水省としては、有効な米の需給調整策について更に検討を行うことが必要ではないかというふうに思いますし、また検討されておるというふうに思いますが、お尋ねしたいというふうに思います。
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小泉昭男#28
○副大臣(小泉昭男君) 需給のバランスのことは大変重要でございますが、国といたしまして、二十七年産米の需給の安定を図ること、極めて重要な部分でございますが、水田活用の直接支払交付金の活用を始めとして、飼料用米の利用、保管に必要な機械等のリース導入等の支援などによりまして、主食用米から需要のある飼料用米など主食用米以外への転換を進めてまいる、そしてまた、需要に応じた生産を進めるためのきめ細かな情報提供に努める、これは先ほども申し上げましたけれども、これを進めてまいりたいと、こういうふうに考えております。
 また、二十七年度当初予算におきまして、産地であらかじめ生産者等が積立てを行った上で、自主的に長期計画的な販売や輸出用等の他用途への販売を行う場合に支援をする米穀周年供給・需要拡大支援事業、これを措置しまして、需給安定に向けた産地の自主的な取組を支援しているところでございます。
 先ほど申し上げた二十七年度当初予算の金額は五十億でございますが、さらに、米穀機構の取組といたしまして、自らの保有する資金を活用して、米穀の売り急ぎを防止し、二十六年産米の長期計画的な販売を支援するための売り急ぎ防止支援事業も実施をされているところでございます。
 このような取組を着実に進めることによりまして、二十七年産米の需給の安定を図ってまいりたい、このように考えております。
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馬場成志#29
○馬場成志君 さらに、需給の安定の件について質問をさせていただきます。
 主食用米を非主食用米に振り替える仕組みについてでありますけれども、現行では、飼料用米に取り組むに当たっては、飼料用米の販売先を確保した上で、生産年の六月までに申請し、審査、認定を受ける必要があります。出来秋に米の過剰が判明しても飼料用米への振替はできないわけであります。もちろん、そうだというふうに思いますが、これからの質問はちょっと違う質問になります。
 しかし、需給調整の観点からは、概算金の設定や出来秋の際には、豊作等による過剰米が明らかであれば主食用米を非主食用米に振り替える、後出しじゃんけんとでも言うべき仕組みを検討してもよいのではないかというような声もよく聞くわけでありますが、これについてお尋ねしたいと思います。
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