農林水産委員会

2015-07-14 参議院 全205発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十七年七月十四日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 七月九日
    辞任         補欠選任
     古賀友一郎君     中曽根弘文君
     馬場 成志君     島村  大君
 七月十日
    辞任         補欠選任
     島村  大君     馬場 成志君
     中曽根弘文君     古賀友一郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山田 俊男君
    理 事
                野村 哲郎君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                金子原二郎君
                小泉 昭男君
                古賀友一郎君
                中泉 松司君
                馬場 成志君
                堀井  巌君
                舞立 昇治君
                小川 勝也君
                郡司  彰君
                柳澤 光美君
                柳田  稔君
                平木 大作君
                山口那津男君
                儀間 光男君
                山田 太郎君
   国務大臣
       農林水産大臣   林  芳正君
   副大臣
       総務副大臣    二之湯 智君
       農林水産副大臣  小泉 昭男君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       中川 郁子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        稲熊 利和君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房審議官     福島 靖正君
       厚生労働大臣官
       房審議官     苧谷 秀信君
       農林水産大臣官
       房統計部長    佐々木康雄君
       農林水産省生産
       局長       松島 浩道君
       農林水産省経営
       局長       奥原 正明君
       農林水産省農村
       振興局長     三浦  進君
       林野庁長官    今井  敏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農業協同組合法等の一部を改正する等の法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
○委員派遣承認要求に関する件
    ─────────────
この発言だけを見る →
山田俊男#1
○委員長(山田俊男君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 私の方から、質疑に入る前に一言申し上げさせていただきます。
 七日の委員会の議事運営について、各会派の理事による場内協議をお願いしました。ところが、急な場内協議ということもあって、各会派の十分な確認を取らないまま結論と申し上げてしまいました。この点を修正し、今後の議事運営については慎重かつ公正な運営に努めてまいります。
 ありがとうございました。
    ─────────────
この発言だけを見る →
山田俊男#2
○委員長(山田俊男君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮り申し上げます。
 農業協同組合法等の一部を改正する等の法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働大臣官房審議官福島靖正君外六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
山田俊男#3
○委員長(山田俊男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
山田俊男#4
○委員長(山田俊男君) 農業協同組合法等の一部を改正する等の法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
山田修路#5
○山田修路君 自由民主党の山田修路です。石川県の選出でございます。
 農協法等の改正法案の質問に入る前に、ちょっと地元の話なども二つほどさせていただきたいと思います。
 一つは治山事業ということなんですけれども、石川県の手取川という川があります。この上流で大規模な土砂の崩壊がありました。幸いにして人やあるいは田畑などに影響はなかったんですけれども、川の方が非常に濁水になって、地域の農家の方あるいは漁業の方も大変心配をしているような状況です。この状況がもう二か月以上続いているということです。崩落した場所は道路もなくてなかなか人が入れないということで、国有林ということでもありますので、林野庁の方でヘリコプターを使って応急的な手当てをしていただくということで、地元の方としては大変速やかに対応していただいたということで感謝をしております。
 できるだけ早く工事を終えて地域住民の方に安心していただけるようにお願いをしたいと思いますけれども、地元の話ですが、林野庁、どのように対応していただけるのか、お答え願います。
この発言だけを見る →
今井敏#6
○政府参考人(今井敏君) お答え申し上げます。
 御指摘の手取川の濁水につきましては、河口から上流約六十キロメートルの国有林の斜面崩落から発しておりますことから、農林水産省といたしまして、これまで、六月二日に近畿中国森林管理局等によります現地調査を行いまして、六月十二日に応急対策工事の内容を決定し、六月十七日には工事契約を取り交わす、こういった対応を行ってきたところでございます。
 応急対策工事につきましては、先生御指摘のように、現地が道路もない奥地でありますことから、ヘリコプターを用いまして、先日、七月十二日の日曜日から崩壊斜面の浸食防止のための吹き付け工と崩落した土地の流出防止のための土留め工、この二つから成ります工事を開始したところでございまして、全力を挙げて早期完了に向けて取り組んでいくつもりでございます。
この発言だけを見る →
山田修路#7
○山田修路君 ありがとうございます。
 これは私の地域の話なんですけれども、一般的に言いまして、やはり山地の崩壊というのが下流の農地や農業のみならず、今回の場合はそうなんですが、河川の漁業ですとかあるいは海面の漁業にも影響が出るということでございます。改めて治山事業の重要性を地域住民の方にも認識をしていただいたということでございます。
 これまで、一般論として治山事業にどのように取り組んできたのかということをまずお伺いをしたいと思いますし、今回の事例でいいますと、山地で崩落が起こった後に復旧工事をやるというようなことも、これも大事ですけれども、それよりも前に、災害が発生する前の段階で予防的に治山事業を実施する、このことも非常に重要であり、また有効ではないかと思っております。
 この予防的な事業の実施について林野庁でどのように対応されるおつもりか、お聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →
今井敏#8
○政府参考人(今井敏君) 先生御指摘のように、近年、集中豪雨等によりまして激甚な災害が多発している、そういう状況を踏まえまして、本年六月に内閣府の中央防災会議のワーキンググループが取りまとめた報告書におきましては、山地災害による被害を防止、軽減する事前防災・減災に向けた対策を推進していく必要があるとの方針が示されたところでございます。
 農林水産省といたしましては、これまで荒廃地の復旧整備を重点に治山事業を進めてきたところですけれども、今後は、この中央防災会議の方針も踏まえまして、地域の安全、安心の確保の観点から、事前防災・減災に向けた治山対策の強化に取り組んでいきたいと考えております。
この発言だけを見る →
山田修路#9
○山田修路君 ありがとうございます。
 予算の制約もいろいろあると思いますけれども、今お話がありました事前防災あるいは減災の対策、事前に対応していくということで、是非しっかりと対応していただきたいというふうに思います。
 それからもう一つ、法案に入る前に、TPP交渉についてお伺いをしたいというふうに思っております。
 このTPP交渉ですけれども、先月の末にアメリカでTPAの法案、大統領貿易促進権限法と言われておりますが、これが成立した、これを受けましてTPP交渉も加速しております。先週には日米間の事務レベル協議が行われたということでございますし、伝えられるところでは、今月の二十四日から十二か国の首席交渉官会議、また二十八日からは閣僚会議を開くということで大筋合意を目指しているということでございます。
 これまでこの委員会でも、平成二十五年四月の決議ですね、内容としては「農林水産物の重要品目について、引き続き再生産可能となるよう除外又は再協議の対象とすること。」などを内容としております委員会決議について、これを遵守して交渉がなされるよう求めてきております。
 交渉は最終局面を迎えておりますけれども、どのような方針で交渉しようとしているのか、農林水産大臣に改めてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
林芳正#10
○国務大臣(林芳正君) 今後のTPP交渉会合については、主催国であります米国政府が、首席交渉官会合を今月の二十四日から二十七日まで、閣僚会合を二十八日からハワイにおいて開催する旨発表をしております。
 TPP交渉については、一昨年二月の日米共同声明において、全ての物品が交渉の対象とされること、それから、我が国の農産品にはセンシティビティーがあり、最終的な結果は交渉の中で決まっていくこと、これが確認をされております。こういう経緯も踏まえて、衆参両院の今御指摘のありました農林水産委員会、重要五品目などの再生産が可能となるよう、それらの品目の確保を最優先することなどが決議をされております。
 解決すべき困難な課題が残されておりまして、交渉の早期妥結に向けて各国とともに努力をしてまいりますが、いずれにせよ、TPP交渉に当たっては、この決議が守られたと評価をいただけるように、政府一体となって全力を尽くす考えに変わりはございません。
この発言だけを見る →
山田修路#11
○山田修路君 ありがとうございました。
 交渉の内容についてはなかなか公表できない、公表されていないということなので、現状がどのようになっているか、はっきり私たちには分からない状況です。特に、関税の引下げなどの市場アクセスの分野におきまして、どのような状況になっているか判然としないところであります。
 新聞などで伝えられているところでは、牛肉や豚肉の関税の引下げや乳製品、小麦、米について無税又は低税率の輸入枠を設定するなどという報道があります。交渉中ですのでこの内容についてはもちろんお答えができないということだと思います。しかしながら、何らかの物品の関税が引き下げられるなどによりまして、我が国の経済、また、特に第一次産業に多かれ少なかれ影響を与えるということは避けられないというふうに考えております。
 TPP交渉の影響試算というのは、これ二十五年の三月に出されております。これは内閣官房から政府統一試算ということでございますが、農林水産物の生産額、三兆円程度減少するというふうにされております。この試算は、御案内のように、一定の仮定、つまり、全ての農林水産物が直ちに関税がゼロになるということ、また、二番目として、国内対策は一切考えないというか講じないという前提の下に試算をされたものでございます。実際の交渉はもちろんこういうことになるはずはないというふうに思っておりますので、この三兆円の生産額の減少というのは現実には起こってこないというふうに思います。
 いずれにしても、我が国の農林水産業へのマイナスの影響が生じないように、あるいは仮に生ずることがあっても最小限になるようにしていく必要があると思います。
 この国会決議の今お話ししたポイント、やはり一番重要なのは、引き続き再生産が確保されていくこと、このことであると思っております。交渉に当たりましても、また、万々が一対策が必要になる場合であっても、まさに国内の生産、再生産が可能になるようにということを視点に置いて、しっかりとその影響なりも把握しながら対応していただきたいということを重ねてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
林芳正#12
○国務大臣(林芳正君) このTPP交渉につきましては、現在、各国とまさに交渉を行っている最中でございますので、途中段階で農林水産業の影響について言及をいたしますと交渉相手国に予断を与えるということになり、交渉上不利益をもたらす可能性も出てまいりますので、そこは差し控えさせていただきたいと思います。
 今、山田委員からも御指摘いただきました影響試算でございますが、二十五年三月に内閣官房が中心となってまとめたものでございます。交渉が合意をもしした場合にこの試算を見直すかについては、今、内閣官房が中心となって判断をすべきことと考えております。
 いずれにせよ、衆参両院の決議、これを守られたと評価をいただけるように、しっかりと全力で交渉に当たってまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →
山田修路#13
○山田修路君 ありがとうございます。
 やはり、これから交渉、そしてその後どう対応するか、一番大事なのは国内生産がやはり維持されていくということでございますので、今大臣のお話もお伺いをして、そういうつもりで対応されているということをよく理解をいたしました。是非そういうことで頑張っていただきたいというふうに思います。
   〔委員長退席、理事野村哲郎君着席〕
 そこで、法案の関係に移りたいというふうに思います。
 まず、農協に関係する改正についてであります。地域を回っておりますと、農協関係者の方、また農業者の中には、今回の改正がどうしてやる必要があったんだろうか、よく分からないなという声をお聞きをします。規制改革会議など農業、農村の実情をよく知らない方々の意見を基に日本農業が直面する様々な課題の責任を農協に転嫁をしているんではないか、こういった声もお聞きします。
 そこでまず、今回の制度改正の基本的な趣旨、狙い、何なのか、地域の農協関係者、農業者にも分かりやすく説明をしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
中川郁子#14
○大臣政務官(中川郁子君) 安倍内閣においては、農業を成長産業とし、地方創生の核としていくため、農林水産業・地域の活力創造プランに基づき、需要フロンティアの拡大、需要と供給をつなぐバリューチェーンの構築、生産現場の強化を産業政策の柱とする農政改革を進めているところでございます。
 こうした政策が成果を上げるためには、これらの政策面の見直しと併せまして、経済主体が政策も活用しながら自由に経営を展開できる環境を整えていくことが必要不可欠であると考えます。特に、農協改革につきましては、地域農協が意欲ある担い手と力を合わせて創意工夫を発揮し、自由な経済活動を行うことによりまして、農産物の有利販売に全力投球できるようにすることで農業所得の向上につなげていくことにしています。
 このため、改正法案では、責任ある経営体制を確立するため、農協の理事の過半数を認定農業者などにするとともに、農業所得の増大に最大限配慮することなど、経営目的を明確化し、選ばれる農協とするため、農業者に事業利用を強制してはならないことを規定しているところでございます。
 また、連合会、中央会については、地域農協の自由な活動をサポートする観点から見直すこととしています。
 今回の改革を契機といたしまして、農業者や農協の役職員が徹底した話合いを行い、役員体制をどうするか、販売方式をどうするかを検討し実践していくことを期待しているところでございます。
この発言だけを見る →
山田修路#15
○山田修路君 ありがとうございました。
 今、中川大臣政務官からお答えがありました、地域農協が担い手と一緒になって自由に活動できるような形にしていきたいというお話がありました。そしてまた、中央会についてもお話がありました。特に地域でよく理解をされていないのが、この全国農協中央会や都道府県の農協中央会の見直しの部分であります。
 今ほどお話がありましたけれども、あたかも全国農協中央会や都道府県の中央会が、岩盤規制というんでしょうか、岩盤となって農協の自由な活動を妨げている、あるいは農業者の発展を阻害してきたかのようなマスコミの論調もあります。もちろん、全中や県中にも改善をすべき点はあるというふうに思っておりますけれども、一方で、農政の推進などの面でこの全中、県中、大変重要な大きな役割を果たしてきたというふうに私は思っております。
   〔理事野村哲郎君退席、委員長着席〕
 そこで、特に全中、県中がこれまでどのような役割を果たしてきたのか、どういうふうにそれを評価しているのか、また、全中、県中が単協や農業者の自由な活動を制限してきたというような、一部マスコミが伝えているような実態が本当にあるのかどうか、なぜ中央会制度を見直す必要があるのか、お伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
小泉昭男#16
○副大臣(小泉昭男君) その中央会制度でございますけれども、もう御案内のとおりでございますが、昭和二十九年に導入をされた制度でございまして、これは当時農協経営が危機的状況に陥っていたことを背景として、特別なものでございまして、行政に代わって農協の経営を指導することにより、農協組織を再建することを目的として続けてきたものでございます。
 これまでの中央会の監査や経営改善指導によりまして合併が大幅に進みました。農協の経営基盤の強化にも、これはもう成果を上げてきたと考えているところでございまして、しかしながら、中央会の指導の結果として、中央会発足時、一万を超える農協があったわけでありますが、単位農協は現在七百程度に減少をいたしておりまして、特に一県一JA、これは現在、奈良、島根、香川、沖縄の四県がございますが、このように増加もしてきたことも現実にございます。
 JAバンク法に基づきまして、信用事業につきましては農林中金に指導権限が与えられていること、それから制度発足時とは状況が大きく変化をしているということでございまして、こうした状況を踏まえまして、中央会につきましては、地域農協の自立と自由な経済活動を促し、これを適切にサポートするという観点から、自律的な新たな制度、これは連合会や一般社団法人に移行すると、こういうことにしたわけでございます。
 行政代行的には、指導を行う特別認可法人が自律的な組織に変更をし、全中監査の義務付けも廃止をすることで、地域農協の役員が従来以上に経営者としての責任を自覚して農業者のメリットを大きくするよう、創意工夫して取り組んでいただくことを期待をしているところでございます。
この発言だけを見る →
山田修路#17
○山田修路君 ありがとうございます。
 ただいまの副大臣の説明で、制度発足に比べて状況が大きく変わっていると、その状況に合わせて変えていくというお話でございました。
 新しい制度に移っていっても、私が先ほど言いましたように、全中や県中が果たしてきた非常に優れた機能というのがあるというふうに思っておりますので、そういったものが引き続き実施されていくように対応方をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 中央会の関係では、もう一つ監査の件でございます。農協を回っておりまして、単協の皆さんにお話を聞きますと、監査はなかなか役に立っているよとか非常にいい指摘を受けて有り難かったとかいうお話をよくお聞きをいたします。
 農水省、中央会の監査を、これまでどのような役割を果たしてきて、どう評価をされているのか。監査の権限によって単協を締め付けているというような意見もありますけれども、そのような実態は、私が聞いた限りでは聞かれなかったわけですけれども、そういう実態が本当にあるのか。また、監査制度を見直すということにした理由についても併せてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
奥原正明#18
○政府参考人(奥原正明君) 中央会の監査の関係でございます。
 中央会、これまで監査をやってこられまして、その結果として農協の信用事業、健全に総体として維持できているというふうに考えております。ですが、この中央会の監査につきましては、外部の方からいろんな意見がございます。純粋な外部監査と言えないんではないかと。そういう意味では、金融機関としてのイコールフッティングは確保できていないんではないかと、こういった声があるのも事実でございます。
 こういったことを踏まえまして、今回の農協改革におきましては、中央会を自律的な組織に移行するということと併せまして、全中監査の義務付けを廃止をして、公認会計士による会計監査を義務付けるということにしているところでございます。
 これは、准組合員の数が農業者である正組合員を上回る状況になっているということ、それから農協の数も七百農協になりまして、一農協の貯金量の規模も相当大きくなっております、中には一兆円を超えるところも出ていると。こういったことに鑑みまして、農協が信用事業を今後とも安定的に継続できるようにするという観点で、ほかの金融機関と同様の会計監査の体制を取ることが必要というふうに判断をしたものでございます。
 それから、業務監査の方につきましては、これはほかの民間の組織、これと同様に、農協の任意といたしまして、地域農協が農産物の販売体制の刷新等を進めて、農家の所得向上を図ろうとするときに自由に能力のあるコンサルを選べるようにするということでございます。
 こういった見直しをすることで、組合員にとりましては安心して農協の信用事業を利用できるようにすると。それとともに、今回の農協改革を契機といたしまして、地域農協の役員の方が従来以上に経営者としての責任を自覚をして、農業者のメリットを大きくするように創意工夫して取り組んでいただくということを期待しているものでございます。
この発言だけを見る →
山田修路#19
○山田修路君 ありがとうございました。
 新しいその監査の在り方、体制に移っていくということですけれども、これまでの中央会の監査も新しい組織に移っていかなくちゃいけないし、農協の方からしても、また今までと違う方法で監査を受けるということになっていこうかと思います。是非スムーズに、混乱がないように新しい体制に移れるように、また御指導もしっかりお願いしたいと思います。
 それから、先ほど中川大臣政務官から認定農業者がこれからできるだけ中心になってというお話もありました。認定農業者の方とお話をする機会がありましてお話をしておりますと、まだ改正、スタートしておりませんけれども、農協ですとか農業委員会の方から、次、理事になってもらえるかなとか農業委員になってもらえるかなというような御相談が内々あるということでございます。その方は、やはり自分も農業経営をやっているので、本当にそんなことを受けて大丈夫だろうか、できるだろうかなと、悩んでいるんですよというようなお話でございます。
 農協自体もそれだけ、あるいは農業委員会もそうですけれども、認定農業者が確保できるのかという問題もありますし、認定農業者の方からすれば、これまで経営に集中していた方が別途またそういう社会的な役割を果たしていくという負担も増えるということであります。
 そういう意味で、やはり例外規定をしっかりと実態に合ったものにしないと、農協や農業委員会も困るし、あるいは認定農業者の方も困るような事態もあり得るというふうに思います。
 是非、その例外規定、実態に合うように設けてほしいということなんですが、どういう例外規定にしようとしているのか、お考えをお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →
奥原正明#20
○政府参考人(奥原正明君) 今回の改革では、農業に積極的に取り組んでいる担い手の方の意見が農協ですとか農業委員会の運営に的確に反映されるようにするということで、原則として農協の理事につきましてはその過半数を認定農業者や農産物の販売や経営のプロとするということ、それから、農業委員会の委員につきましてはその過半数を認定農業者とすることをそれぞれ求める規定を置くことにしているところでございます。しかしながら、地域によりましては認定農業者の数が少ないなど原則どおりの構成とすることが困難な事情もあるわけでございますので、あくまでも原則ということにしておりまして、適切な例外を設けることにしているところでございます。制度の運用に当たりましては、実態調査を行うことなどによりまして、制度の趣旨を踏まえながら、現場の実態を踏まえた適切なルールとなるように十分留意をしたいというふうに考えております。
 例外を規定する農林水産省令の内容につきましては今後検討していくことになりますけれども、実態調査をした上で、必要がある場合には認定農業者のOBの方ですとか、あるいは集落営農の役員の方とか、こういった認定農業者に準ずる方をカウントできるようにするといったこと等を想定をしているところでございます。
この発言だけを見る →
山田修路#21
○山田修路君 ありがとうございます。
 是非実態に合ったような例外規定をお願いしたいと思います。それから、できるだけ早くこの結論を出していただいて、やっぱり地域でも準備がいろいろあると思いますので、是非早い対応をお願いをしたいというふうに思います。
 それから、続いて、皆さんが一番心配されているのは、農協の准組合員の取扱いということでございます。
 事業利用を制限すべきかどうかでありますけれども、これは将来の課題ということでありますが、地方創生ということを今一生懸命やっているという観点からすると、私はずっと准組合員の利用を制限すべきではないということを言ってまいりました。改正法の附則五十一条二項ですか、五年間調査を行い、結論を得るということでございます。先の話なんですけれども、私としては、この調査は法的な制限を加えるということを前提とすることではなくて、そういうことは前提とせずに、農協の経営、あるいは准組合員の生活の利便性というものに十分配慮して調査をしっかりしていただきたいと。それから、調査をした結果についても、そういった農協経営、あるいは准組合員の生活の利便性も考慮した検討をしていただきたいというふうに思うわけでございます。この点についての考え方についてお答えをお願いします。
この発言だけを見る →
奥原正明#22
○政府参考人(奥原正明君) 准組合員の関係でございます。
 農協はあくまでも農業者の協同組織でございますので、正組合員である農業者のメリットを拡大をする、これが最優先でございます。したがいまして、准組合員のサービスに主眼を置いて正組合員である農業者へのサービスがおろそかになってはならないというふうに考えております。ただ一方で、過疎化、高齢化が進行する農村社会におきまして、農協が実際上地域のインフラとしての側面、これを持っているのも事実でございます。
 こうした状況を背景といたしまして、准組合員の利用規制について議論がされてきたわけでございますが、これまで規制がなかったこともありまして、正組合員と准組合員の利用実態が把握できておりません。それから、今回の農協改革によって農業者の所得向上に向けた成果がどの程度出るか、これを見極める必要もございます。
 そういったことから、この准組合員の利用規制の在り方につきましては、まず五年間調査を行った上で検討して結論を出すと、こういうことになっているところでございます。調査の内容につきましては今後検討していくことになりますけれども、事業ごとに正組合員と准組合員の利用量がどのくらいであるかということはこれは当然でございますが、それだけではなくて、各地域ごとに見たときに、その事業につきましてほかにサービスを提供する事業者がどの程度あるのかといったことも含めて、地域のインフラとしての側面をきちんと調査をする必要があるというふうに考えております。
この発言だけを見る →
山田修路#23
○山田修路君 この准組合員の問題、非常に重要な、農協によっては非常にクリティカルな問題になろうかと思いますので、是非その実態をよく見極めて対応していただきたいというふうに思います。
 続いて、農業委員会についてお伺いをしようと思っております。
 この農業委員会制度の見直しについても、まだ地域では十分に理解をされていないというふうに感じます。まず、新しい制度にスムーズに移っていくためには、農業者を含めて地域の関係者によく理解をしてもらう必要があると思います。
 そこで、まず、今回の法改正の趣旨について改めて説明をお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →
中川郁子#24
○大臣政務官(中川郁子君) 農業委員会は農地に関する市町村の独立行政委員会であり、担い手への農地利用の集積、集約化、耕作放棄地の発生防止、解消、新規参入の促進など農地利用の最適化を積極的に進めていくことが何よりも重要であると考えています。
 一方で、農業委員会の活動状況については地域によって様々でございまして、平成二十四年に実施をいたしましたアンケート調査によりますと、農業委員会の活動を評価している農業者は三割にすぎず、農地集積など農家への働きかけが形式的、また遊休農地などの是正措置を講じない、そして農業委員が名誉職となっているなど、農業委員会の活動は農業者から余り評価されているとは言い難い状況も見られるところでございます。
 このため、今般の法案では、農業委員会がその主たる使命でございます農地利用の最適化をより良く果たせるよう、適切な人物が確実に農業委員に就任するようにするため、公選制から市町村議会の同意を要件といたします市町村長の選任制に改める、また各地域における農地利用の最適化や担い手支援を行う農地利用最適化推進委員を新設する、そして都道府県農業会議、全国農業会議所の役割を見直し、指定法人制度に移行するとしているところでございます。
 今回の改革で農業委員会が地域の農地利用の最適化をより良く果たせるようになることから、農地の集積、集約化もより加速するものと考えております。
この発言だけを見る →
山田修路#25
○山田修路君 ありがとうございます。
 今、中川大臣政務官からアンケート調査の結果ですか、お話がちょっとあったと思うんです。活動を評価する方が三割だというお話なんですけれども、農協などの経済活動を行う団体と違って、農業委員会、行政機関でもありますし、やはり縁の下の力持ち的なところもあるので、このアンケート調査が本当によく分かっている人たちが評価したものかどうかというのはちょっと私は疑問に思っておりまして、そのアンケート調査というのは、やややっぱり農業委員会に気の毒に評価されているのではないかなと思います。本当はもっといろんな役割を果たしているはずなんですね。ですから、そこのところはもう少しじっくり見ていただきたいと思います。
 お話がありました農業委員さんの選挙制ということについてでございますけれども、この選挙制があるので農地の流動化あるいは利用調整の役割を十分果たせるんだという意見があります。市町村長の任命制ということになれば、市町村長の方にもよりますけれども、政治的な関係者をまた任命をするというようなことも行われかねないという心配もされる方もおられます。
 公選制を廃止して任命制にするということなんですが、なぜそういうことをする必要があったのか、もしやるにしてもその任命のプロセスについて透明性を確保する必要があると思いますけれども、この点についてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
小泉昭男#26
○副大臣(小泉昭男君) 先ほど政務官からの答弁の中にもございましたけれども、農業委員会は農地に関する市町村の独立行政委員会であるということでございますね。そして、その主たる任務、これは担い手への農地利用の集積、集約化や耕作放棄地の発生防止、さらにはこれらの解消といった現場の実務でございますが、耕作放棄地が拡大するなど、必ずしも現在十分に機能していない面があると考えております。これは、農業委員の四割が兼業農家であるということ、担い手など農業経営に真剣に取り組んでいる者が主体となっていないことに起因する面があると考えております。
 これらを踏まえまして、今回の法案では、適切な人物が確実に農業委員に就任するようにするため、公選制から市町村議会の同意を要件とする市町村長の選任制に改めるとしたところでございます。
 その際、市町村長は、農業委員の選出について、第八条一項におきましては市町村議会の同意を得ること、さらに、第九条一項におきましてはあらかじめ地域からの推薦を求め募集を行うこと、そして、九条第二項におきましては推薦を受けた者及び募集に応募した者に関する情報を整理、公表すること、さらに、九条第三項でございますが、推薦及び募集の結果を尊重しなければならないこととしていることでございまして、このため、御懸念の、市町村長が合理的な理由なく恣意的に委員を選任するということは困難と考えております。
この発言だけを見る →
山田修路#27
○山田修路君 是非この選任に当たって透明性が確保されるような対応をお願いしたいと思うんですけれども、先ほどちょっと農業委員会の活動、特に耕作放棄地が拡大をしているというお話があります。これは農業委員会の活動が十分でないという面もあるというお話でしたけれども、やはり、農業委員会ができることというのは、一生懸命活動していても耕作放棄地を直ちに解消できるというものでもないと思うんです。これは、耕作放棄地の問題はやっぱり農政全般の問題であろうかと思います。それを農業委員会が悪いから耕作放棄地が解消できないんだというのは、ちょっと責め過ぎというんでしょうかね、ではないかなというふうに思います。
 もちろん、農業委員会だけのせいと言っているわけではないというふうに思いますけれども、やはりもっと農政全般としてどう対応するかということを考えないと、耕作放棄地の問題というのはやっぱり解消できないのではないかというふうに思います。
 今度の改正では、農業委員のほかに農地利用最適化推進委員という方が委嘱されることになります。両者の違い、法律上よく理解をしておりますけれども、地域の方にお聞きをすると、やはりその仕事が分かれているということではなくて、農業委員さんもこれまでのように現場を回って、推進委員さんと一緒になって農地の流動化などに取り組むようにしてもらった方が農業委員会の活動としてスムーズにいくという意見が大変多いわけであります。
 こういう農地利用最適化推進の業務の実際のやり方として、農業委員さんと推進委員さんが一体的に行う、こういう方法が考えられないかというふうに思うわけですが、この点についてお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →
奥原正明#28
○政府参考人(奥原正明君) 現在の農業委員の機能は、農業委員会としての決定行為とそれからそれぞれの農業委員の方の各地域での活動と、大きくこの二つに分けられるところでございます。
 今回の改正では、この二つの機能それぞれが的確に機能するようにするという観点で見直しを行っておりまして、農業委員とは別に農地利用最適化推進委員、こういうものを新設をすることにしております。
 改正後は、この農業委員の方は、合議体としての意思決定、こちらの方に重点が置かれることになりますけれども、農業委員会の総会あるいは部会に出席をしていただいて、農地の権利移動ですとか農地転用の許可に当たっての具申すべき意見、こういったものを審議していただいて議決権を行使をしていただくと、こういったことが中心になってまいります。
 一方で、推進委員の方は、これは担当区域が決まりますので、自分の担当区域におきまして、担い手への農地利用の集積、集約化ですとか耕作放棄地の発生防止、解消、こういった農地利用の最適化の推進に関する具体的な活動を行っていただくと、こういうことになるわけでございます。
 このときに、農地利用の最適化の推進の成果を上げていくということを考えますと、この農業委員とそれから推進委員、これの連携を図るということが極めて大事でございます。このために、今回の改正法の中では、推進委員は、この農業委員会が作成をする農地利用の最適化に関する指針に従って活動を行うということが規定をされておりますし、それから、農業委員会は、この指針を決めるときには推進委員の意見を聴かなければいけないという規定も入っております。それから、農業委員会の総会又は部会におきましては、推進委員に対していつでも報告を求めることができる、それから、推進委員の方も、自分の担当区域につきましては、総会や部会に出席をして意見を述べることもできると、こういった連携規定を置いているところでございます。
 それから、先生御指摘ございましたように、この農業委員の仕事につきましては、法律上の限定を特に設けておりませんので、法律上は農業委員の方が推進委員と一緒になって農地の流動化の現場の活動をやっていただくことも可能でございます。ただ、農業委員の数も限定をされておりますので、どこまで実態的にできるかということはございますけれども、そこは可能な限り連携を取ってやっていただくことも意味のあることというふうに考えております。
この発言だけを見る →
山田修路#29
○山田修路君 ありがとうございました。
 次に、都道府県の農業会議の件についてお聞きをしたいと思います。
 農業会議については、来年の四月一日、この法律が通れば新しい組織、ネットワーク機構に移行するということであると思います。これは各都道府県にとっては全く新しい試みということでもございます。今、実際に各県でいろいろ準備をしておりますけれども、定款をどうしたらいいのか、役員構成あるいは予算どうしたらいいのか、様々な問題があります。
 全国農業会議所でも様々な相談に乗っておられるようですけれども、農林水産省としても是非新しい組織にスムーズに移行できるように指導、相談に乗ってやっていただきたいというふうに思います。
 それからまた、一般的に、この農業会議もあるいはネットワーク機構もそうでしょうけれども、財政基盤が脆弱であろうかと思います。財政基盤の強化についてもお伺いしておきたいと思います。
この発言だけを見る →
← 戻る