国土交通委員会
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会
会議録情報#0
平成二十八年十月二十六日(水曜日)
午前九時三十分開議
出席委員
委員長 西銘恒三郎君
理事 今枝宗一郎君 理事 岩田 和親君
理事 中根 一幸君 理事 西村 明宏君
理事 宮内 秀樹君 理事 津村 啓介君
理事 本村賢太郎君 理事 佐藤 英道君
秋本 真利君 穴見 陽一君
池田 道孝君 石川 昭政君
大串 正樹君 大隈 和英君
大塚 高司君 大西 英男君
大野敬太郎君 大見 正君
鬼木 誠君 加藤 鮎子君
金子万寿夫君 神谷 昇君
木内 均君 木村 弥生君
小島 敏文君 今野 智博君
佐田玄一郎君 助田 重義君
鈴木 憲和君 瀬戸 隆一君
田所 嘉徳君 中谷 真一君
中村 裕之君 根本 幸典君
橋本 英教君 平井たくや君
藤井比早之君 藤原 崇君
堀井 学君 前田 一男君
宮崎 政久君 望月 義夫君
八木 哲也君 簗 和生君
山田 賢司君 荒井 聰君
黒岩 宇洋君 郡 和子君
鈴木 克昌君 松原 仁君
水戸 将史君 村岡 敏英君
横山 博幸君 伊佐 進一君
北側 一雄君 中川 康洋君
濱村 進君 吉田 宣弘君
清水 忠史君 本村 伸子君
椎木 保君 野間 健君
…………………………………
国土交通大臣 石井 啓一君
国土交通副大臣 田中 良生君
国土交通副大臣 末松 信介君
国土交通大臣政務官 藤井比早之君
国土交通大臣政務官 根本 幸典君
政府参考人
(財務省理財局次長) 北村 信君
政府参考人
(国土交通省国土政策局長) 藤井 健君
政府参考人
(国土交通省道路局長) 石川 雄一君
政府参考人
(国土交通省鉄道局長) 奥田 哲也君
政府参考人
(国土交通省航空局長) 佐藤 善信君
参考人
(政策研究大学院大学政策研究センター所長) 森地 茂君
参考人
(京都大学大学院工学研究科教授・交通政策研究ユニット長) 中川 大君
参考人
(東京女子大学現代教養学部国際社会学科経済学専攻教授) 竹内 健蔵君
参考人
(アラバマ大学名誉教授) 橋山禮治郎君
国土交通委員会専門員 伊藤 和子君
—————————————
委員の異動
十月二十六日
辞任 補欠選任
大塚 高司君 宮崎 政久君
金子 恭之君 穴見 陽一君
工藤 彰三君 大見 正君
津島 淳君 金子万寿夫君
橋本 英教君 藤原 崇君
古川 康君 木村 弥生君
前田 一男君 石川 昭政君
小宮山泰子君 鈴木 克昌君
伊佐 進一君 濱村 進君
中川 康洋君 吉田 宣弘君
同日
辞任 補欠選任
穴見 陽一君 平井たくや君
石川 昭政君 簗 和生君
大見 正君 大隈 和英君
金子万寿夫君 大串 正樹君
木村 弥生君 助田 重義君
藤原 崇君 橋本 英教君
宮崎 政久君 大塚 高司君
鈴木 克昌君 郡 和子君
濱村 進君 伊佐 進一君
吉田 宣弘君 中川 康洋君
同日
辞任 補欠選任
大串 正樹君 鬼木 誠君
大隈 和英君 山田 賢司君
助田 重義君 池田 道孝君
平井たくや君 金子 恭之君
簗 和生君 前田 一男君
郡 和子君 小宮山泰子君
同日
辞任 補欠選任
池田 道孝君 古川 康君
鬼木 誠君 今野 智博君
山田 賢司君 瀬戸 隆一君
同日
辞任 補欠選任
今野 智博君 大野敬太郎君
瀬戸 隆一君 八木 哲也君
同日
辞任 補欠選任
大野敬太郎君 津島 淳君
八木 哲也君 工藤 彰三君
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法の一部を改正する法律案(内閣提出第二号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時三十分開議
出席委員
委員長 西銘恒三郎君
理事 今枝宗一郎君 理事 岩田 和親君
理事 中根 一幸君 理事 西村 明宏君
理事 宮内 秀樹君 理事 津村 啓介君
理事 本村賢太郎君 理事 佐藤 英道君
秋本 真利君 穴見 陽一君
池田 道孝君 石川 昭政君
大串 正樹君 大隈 和英君
大塚 高司君 大西 英男君
大野敬太郎君 大見 正君
鬼木 誠君 加藤 鮎子君
金子万寿夫君 神谷 昇君
木内 均君 木村 弥生君
小島 敏文君 今野 智博君
佐田玄一郎君 助田 重義君
鈴木 憲和君 瀬戸 隆一君
田所 嘉徳君 中谷 真一君
中村 裕之君 根本 幸典君
橋本 英教君 平井たくや君
藤井比早之君 藤原 崇君
堀井 学君 前田 一男君
宮崎 政久君 望月 義夫君
八木 哲也君 簗 和生君
山田 賢司君 荒井 聰君
黒岩 宇洋君 郡 和子君
鈴木 克昌君 松原 仁君
水戸 将史君 村岡 敏英君
横山 博幸君 伊佐 進一君
北側 一雄君 中川 康洋君
濱村 進君 吉田 宣弘君
清水 忠史君 本村 伸子君
椎木 保君 野間 健君
…………………………………
国土交通大臣 石井 啓一君
国土交通副大臣 田中 良生君
国土交通副大臣 末松 信介君
国土交通大臣政務官 藤井比早之君
国土交通大臣政務官 根本 幸典君
政府参考人
(財務省理財局次長) 北村 信君
政府参考人
(国土交通省国土政策局長) 藤井 健君
政府参考人
(国土交通省道路局長) 石川 雄一君
政府参考人
(国土交通省鉄道局長) 奥田 哲也君
政府参考人
(国土交通省航空局長) 佐藤 善信君
参考人
(政策研究大学院大学政策研究センター所長) 森地 茂君
参考人
(京都大学大学院工学研究科教授・交通政策研究ユニット長) 中川 大君
参考人
(東京女子大学現代教養学部国際社会学科経済学専攻教授) 竹内 健蔵君
参考人
(アラバマ大学名誉教授) 橋山禮治郎君
国土交通委員会専門員 伊藤 和子君
—————————————
委員の異動
十月二十六日
辞任 補欠選任
大塚 高司君 宮崎 政久君
金子 恭之君 穴見 陽一君
工藤 彰三君 大見 正君
津島 淳君 金子万寿夫君
橋本 英教君 藤原 崇君
古川 康君 木村 弥生君
前田 一男君 石川 昭政君
小宮山泰子君 鈴木 克昌君
伊佐 進一君 濱村 進君
中川 康洋君 吉田 宣弘君
同日
辞任 補欠選任
穴見 陽一君 平井たくや君
石川 昭政君 簗 和生君
大見 正君 大隈 和英君
金子万寿夫君 大串 正樹君
木村 弥生君 助田 重義君
藤原 崇君 橋本 英教君
宮崎 政久君 大塚 高司君
鈴木 克昌君 郡 和子君
濱村 進君 伊佐 進一君
吉田 宣弘君 中川 康洋君
同日
辞任 補欠選任
大串 正樹君 鬼木 誠君
大隈 和英君 山田 賢司君
助田 重義君 池田 道孝君
平井たくや君 金子 恭之君
簗 和生君 前田 一男君
郡 和子君 小宮山泰子君
同日
辞任 補欠選任
池田 道孝君 古川 康君
鬼木 誠君 今野 智博君
山田 賢司君 瀬戸 隆一君
同日
辞任 補欠選任
今野 智博君 大野敬太郎君
瀬戸 隆一君 八木 哲也君
同日
辞任 補欠選任
大野敬太郎君 津島 淳君
八木 哲也君 工藤 彰三君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法の一部を改正する法律案(内閣提出第二号)
————◇—————
西
西銘恒三郎#1
○西銘委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案審査のため、参考人として、政策研究大学院大学政策研究センター所長森地茂君、京都大学大学院工学研究科教授・交通政策研究ユニット長中川大君、東京女子大学現代教養学部国際社会学科経済学専攻教授竹内健蔵君及びアラバマ大学名誉教授橋山禮治郎君、以上四名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。本案につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、森地参考人、中川参考人、竹内参考人、橋山参考人の順で、それぞれ十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、念のため参考人の方々に申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対し質疑をすることができないこととなっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず森地参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案審査のため、参考人として、政策研究大学院大学政策研究センター所長森地茂君、京都大学大学院工学研究科教授・交通政策研究ユニット長中川大君、東京女子大学現代教養学部国際社会学科経済学専攻教授竹内健蔵君及びアラバマ大学名誉教授橋山禮治郎君、以上四名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人の方々に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。本案につきまして、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
まず、森地参考人、中川参考人、竹内参考人、橋山参考人の順で、それぞれ十分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員からの質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、念のため参考人の方々に申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対し質疑をすることができないこととなっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、まず森地参考人にお願いいたします。
森
森地茂#2
○森地参考人 座ったままで失礼いたします。
こういうところで意見を述べさせていただくこと、大変光栄でございます。
資料がたくさんございますが、時間が限られておりますので、飛ばし飛ばし御説明をしたいと思います。
まず、一ページ目をごらんください。
議論の前提でございますが、公共事業と民間がやっている事業では、おのずから議論の視点が違っているだろうと思います。特にリニア中央新幹線は、JR東海の純民間事業としてスタートし、その大阪延伸には社会的に大きな意義があるため、それを早期に実現するためのインセンティブ政策としての法改正であると理解しております。
意見の内容として、そこの下に書いてあります四点でございます。
二ページ目をお開きください。
まず、リニア中央新幹線の意義でございますが、日本と地域の活性化、特に、一時間圏に人口七千五百万人が存在しているという世界最大の都市圏形成がされる、この効果は大変大きい。
二番目に、都市間競争が大変激しくなる傾向がございます。例えば、アメリカで、GEの本社がコネティカットのフェアフィールドからボストンに移転をいたしました。各州がとり合いをしております。アメリカ全体で人口が減っているのに、アメリカでも今回のセンサスで人口減少の都市問題が大変大きな話題になっている。これは典型的な都市間競争でございます。トヨタの本社が豊田から京都に移ったようなことで、大変驚いている次第でございます。
それから、二十年に及ぶデフレの長期不況への景気対策としての意義でございます。日本の景気対策はどちらかというと単年度志向でございましたけれども、八〇年代、アメリカ、ヨーロッパで二十年間不況が起こったとき、最大の景気対策は、当時民活と言っておりましたが、駅周辺開発でございました。我々も、二十年間を超えるデフレで、こういう事業が景気対策として大変意義があると思っております。
また、地域活性化の王道は圏域構造の改変でございまして、シルクロードとかローマ街道とか、文明とか経済構造の変革をもたらしたのは圏域構造の変革でございますし、高速交通体系も同様に、そのこと自体よりも、圏域構造を変えたいというのがそれぞれの意思ではないかと思っております。
新幹線は、整備決定時にはマスコミ等で大変大きな批判がありますが、でき上がってから批判があったことを全く見かけません。珍しい事業でございます。
三ページ目に行ってください。
人々の生活にも大きなインパクトを与えることは当然でございますし、東海道新幹線の地域交通としての活用も期待されます。海外、国内観光客にとって、このリニア高速鉄道自身が大きな観光資源でございます。
また、災害に対する備え。東海道の大動脈が長期破断すると日本に壊滅的な打撃が及ぶ、こういうことに対するこのプロジェクトの意義もあろうかと思います。
それから、鉄道技術の革新。世界にインパクトを与えたもの、技術だけではないんですが、東海道新幹線、それから羽田の空港アクセス、これは世界最初の空港アクセス軌道でございます、それから、国鉄民営化に続いて、このプロジェクトがそういうことになるのではないか。
四ページ目に行ってください。
リニア中央新幹線の経緯でございますが、実は私、実用化技術評価委員会の委員長を務めておりまして、この実用化に達したという決定をしたときの責任者でございます。当時を思い起こしますと、各専門分野の委員に、その会議だけではなくて、独自にチームを結成して、世界じゅうでこのシステムが心配だということが言われている全てに答えてくれ、その回答がちゃんとない限りは私はゴーサインを出さない、こう宣言をいたしました。大深度トンネル、磁気影響、火災対策、あるいは建設費、運営費をどう縮小するか、こんなことがございました。
それから、運営主体あるいは事業種別の議論もございました。これは実用評価委員会では別の部隊でございますが、東海道新幹線の線増事業としてこれをやるのか、あるいは中央新幹線の事業か、こういう議論があって、結論的に後者に決定した次第でございます。
JR東海は民間事業を志向しましたが、ただ、投資可能限界から、東京—名古屋間を先行するということになりました。大阪まで行かないと効果が非常に小さいではないか、こういうことで心配しておりました。
また、米国への輸出可能性という議論もございます。
五ページ目に行ってください。
大阪延伸の意義については、新幹線の時間短縮効果が在来線との乗り継ぎ区間にも非常に大きい。
下のグラフ、少し小さくて恐縮でございますが、赤い矢印があるのが、どれぐらい速度が上がったか。表定速度というのは、停車時間も含めた二地点間の所要時間で距離を割ったものでございます。横軸が東京からの距離でございます。ごらんいただきますように、富山とか石川とか、あるいは青森とか鳥取とか、大変広域にその影響が波及してございます。
したがって、名古屋までの時間短縮と大阪までの時間短縮では短縮量が違いますし、しかも、大阪まであることによって、その圏域が非常に広がるわけでございます。
四番目、次のページ、六ページでございます。
その他の論点でございますが、毎日のようにマスコミ等で、人口減少するから、GDPも、あるいは一人当たり所得も縮小するかのような議論がされていることを多く見かけます。しかしながら、人口の減少推定値はマイナス〇・四%程度でございます。それに対して経済成長率は、少し古いものでございますが、OECDでも一・三%、少なくともプラスでございます。つまり、ドイツでも、移民も含めて人口減少した時期がございますが、ずっと経済成長は続けてございます。経済成長できなかったのは世界不況のときだけでございます。
したがって、コンマ何%ぐらいの生産性が上がらないというのは誤解だと理解をしてございます。
それから、少し飛ばします。九ページ目でございます。
東京圏の人口は減少するというふうに社人研で推定をされてございます。実は、これは国調があるごとに推計してございますが、社人研の東京圏あるいは東京都の人口予測、昔の人口問題研究所の人口予測は、ずっと間違い続きでございます。したがって、今回も、東京の人口がすぐ減るというのは違うのではないか、私はそう思っております。
それから、飛ばしていただいて、十一ページでございます。
交通需要は減少するのか、こういう議論がございますが、東海道新幹線で六時間半から三時間になったとき、我々の生活に大変大きな影響を与えました。お隣の中川先生が京都で会議をやり、東京に来て会議をやり、また帰って講義するというような行動は、東海道新幹線で初めてでございました。
それが、一時間で結ばれるというと、全くまた違う社会でございます。日常生活圏でございますので、例えば、神奈川に住んでいる人が明治神宮に行くのか伊勢神宮に行くのか、こういうことが選択肢になるような、こういう社会でございます。山梨まで十五分という、全く違う社会が出てまいります。
品川への近接性は、以下のとおり、名古屋は熱海並み、大阪は静岡、浜松並み等でございます。広島は、空港が遠いこともあって鉄道と飛行機が大体半々、鉄道がやや優勢でございますが、博多も広島並みの時間帯になるわけでございます。
十二ページをごらんいただきたいと思います。これは、東京へ観光に来る人が多い順に各県を並べたものでございます。一都三県は含まれてございません。
静岡のところ、一番左でございますが、一番上の赤いところは高齢層で、右の表がございますが、観光客の行動、観光で出かける人がプラスなのか、人口がプラスなのか、それから、活動量というのは一人当たりの観光量でございます。
ごらんいただきますと、高齢者は、人口も流動量も一人当たりの観光量もふえています。その下、就業世代、若年層は黄色でございます。つまり、人口が減っても、一人当たりはふえている、あるいは総量もふえている。東京に来る人は、ずっと全部、ほとんど黄色でございます。
それから次、十四ページをごらんいただきたいと思います。これは、東京への業務旅行、仕事目的のものでございます。これも、ごらんいただきますように、ほとんどが黄色でございます。
それから、十五ページは、私事で東京へ来る人でございます。東京と地方の交通量というのは大体半々でございます。
そんな調子で、小さいので御説明は控えますが、下の、例えば福岡とかへ行っているところ、東京の欄を見ますと、これまた赤か黄色でございます。つまり、人口は、あるいは交通量は減らないような状況に今あるということでございます。
東海道新幹線は、実は十数年前、十年間ぐらい停滞した時期がございましたが、その後、ふえてございます。
こんな状況を申し上げて、私の意見といたします。どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →こういうところで意見を述べさせていただくこと、大変光栄でございます。
資料がたくさんございますが、時間が限られておりますので、飛ばし飛ばし御説明をしたいと思います。
まず、一ページ目をごらんください。
議論の前提でございますが、公共事業と民間がやっている事業では、おのずから議論の視点が違っているだろうと思います。特にリニア中央新幹線は、JR東海の純民間事業としてスタートし、その大阪延伸には社会的に大きな意義があるため、それを早期に実現するためのインセンティブ政策としての法改正であると理解しております。
意見の内容として、そこの下に書いてあります四点でございます。
二ページ目をお開きください。
まず、リニア中央新幹線の意義でございますが、日本と地域の活性化、特に、一時間圏に人口七千五百万人が存在しているという世界最大の都市圏形成がされる、この効果は大変大きい。
二番目に、都市間競争が大変激しくなる傾向がございます。例えば、アメリカで、GEの本社がコネティカットのフェアフィールドからボストンに移転をいたしました。各州がとり合いをしております。アメリカ全体で人口が減っているのに、アメリカでも今回のセンサスで人口減少の都市問題が大変大きな話題になっている。これは典型的な都市間競争でございます。トヨタの本社が豊田から京都に移ったようなことで、大変驚いている次第でございます。
それから、二十年に及ぶデフレの長期不況への景気対策としての意義でございます。日本の景気対策はどちらかというと単年度志向でございましたけれども、八〇年代、アメリカ、ヨーロッパで二十年間不況が起こったとき、最大の景気対策は、当時民活と言っておりましたが、駅周辺開発でございました。我々も、二十年間を超えるデフレで、こういう事業が景気対策として大変意義があると思っております。
また、地域活性化の王道は圏域構造の改変でございまして、シルクロードとかローマ街道とか、文明とか経済構造の変革をもたらしたのは圏域構造の変革でございますし、高速交通体系も同様に、そのこと自体よりも、圏域構造を変えたいというのがそれぞれの意思ではないかと思っております。
新幹線は、整備決定時にはマスコミ等で大変大きな批判がありますが、でき上がってから批判があったことを全く見かけません。珍しい事業でございます。
三ページ目に行ってください。
人々の生活にも大きなインパクトを与えることは当然でございますし、東海道新幹線の地域交通としての活用も期待されます。海外、国内観光客にとって、このリニア高速鉄道自身が大きな観光資源でございます。
また、災害に対する備え。東海道の大動脈が長期破断すると日本に壊滅的な打撃が及ぶ、こういうことに対するこのプロジェクトの意義もあろうかと思います。
それから、鉄道技術の革新。世界にインパクトを与えたもの、技術だけではないんですが、東海道新幹線、それから羽田の空港アクセス、これは世界最初の空港アクセス軌道でございます、それから、国鉄民営化に続いて、このプロジェクトがそういうことになるのではないか。
四ページ目に行ってください。
リニア中央新幹線の経緯でございますが、実は私、実用化技術評価委員会の委員長を務めておりまして、この実用化に達したという決定をしたときの責任者でございます。当時を思い起こしますと、各専門分野の委員に、その会議だけではなくて、独自にチームを結成して、世界じゅうでこのシステムが心配だということが言われている全てに答えてくれ、その回答がちゃんとない限りは私はゴーサインを出さない、こう宣言をいたしました。大深度トンネル、磁気影響、火災対策、あるいは建設費、運営費をどう縮小するか、こんなことがございました。
それから、運営主体あるいは事業種別の議論もございました。これは実用評価委員会では別の部隊でございますが、東海道新幹線の線増事業としてこれをやるのか、あるいは中央新幹線の事業か、こういう議論があって、結論的に後者に決定した次第でございます。
JR東海は民間事業を志向しましたが、ただ、投資可能限界から、東京—名古屋間を先行するということになりました。大阪まで行かないと効果が非常に小さいではないか、こういうことで心配しておりました。
また、米国への輸出可能性という議論もございます。
五ページ目に行ってください。
大阪延伸の意義については、新幹線の時間短縮効果が在来線との乗り継ぎ区間にも非常に大きい。
下のグラフ、少し小さくて恐縮でございますが、赤い矢印があるのが、どれぐらい速度が上がったか。表定速度というのは、停車時間も含めた二地点間の所要時間で距離を割ったものでございます。横軸が東京からの距離でございます。ごらんいただきますように、富山とか石川とか、あるいは青森とか鳥取とか、大変広域にその影響が波及してございます。
したがって、名古屋までの時間短縮と大阪までの時間短縮では短縮量が違いますし、しかも、大阪まであることによって、その圏域が非常に広がるわけでございます。
四番目、次のページ、六ページでございます。
その他の論点でございますが、毎日のようにマスコミ等で、人口減少するから、GDPも、あるいは一人当たり所得も縮小するかのような議論がされていることを多く見かけます。しかしながら、人口の減少推定値はマイナス〇・四%程度でございます。それに対して経済成長率は、少し古いものでございますが、OECDでも一・三%、少なくともプラスでございます。つまり、ドイツでも、移民も含めて人口減少した時期がございますが、ずっと経済成長は続けてございます。経済成長できなかったのは世界不況のときだけでございます。
したがって、コンマ何%ぐらいの生産性が上がらないというのは誤解だと理解をしてございます。
それから、少し飛ばします。九ページ目でございます。
東京圏の人口は減少するというふうに社人研で推定をされてございます。実は、これは国調があるごとに推計してございますが、社人研の東京圏あるいは東京都の人口予測、昔の人口問題研究所の人口予測は、ずっと間違い続きでございます。したがって、今回も、東京の人口がすぐ減るというのは違うのではないか、私はそう思っております。
それから、飛ばしていただいて、十一ページでございます。
交通需要は減少するのか、こういう議論がございますが、東海道新幹線で六時間半から三時間になったとき、我々の生活に大変大きな影響を与えました。お隣の中川先生が京都で会議をやり、東京に来て会議をやり、また帰って講義するというような行動は、東海道新幹線で初めてでございました。
それが、一時間で結ばれるというと、全くまた違う社会でございます。日常生活圏でございますので、例えば、神奈川に住んでいる人が明治神宮に行くのか伊勢神宮に行くのか、こういうことが選択肢になるような、こういう社会でございます。山梨まで十五分という、全く違う社会が出てまいります。
品川への近接性は、以下のとおり、名古屋は熱海並み、大阪は静岡、浜松並み等でございます。広島は、空港が遠いこともあって鉄道と飛行機が大体半々、鉄道がやや優勢でございますが、博多も広島並みの時間帯になるわけでございます。
十二ページをごらんいただきたいと思います。これは、東京へ観光に来る人が多い順に各県を並べたものでございます。一都三県は含まれてございません。
静岡のところ、一番左でございますが、一番上の赤いところは高齢層で、右の表がございますが、観光客の行動、観光で出かける人がプラスなのか、人口がプラスなのか、それから、活動量というのは一人当たりの観光量でございます。
ごらんいただきますと、高齢者は、人口も流動量も一人当たりの観光量もふえています。その下、就業世代、若年層は黄色でございます。つまり、人口が減っても、一人当たりはふえている、あるいは総量もふえている。東京に来る人は、ずっと全部、ほとんど黄色でございます。
それから次、十四ページをごらんいただきたいと思います。これは、東京への業務旅行、仕事目的のものでございます。これも、ごらんいただきますように、ほとんどが黄色でございます。
それから、十五ページは、私事で東京へ来る人でございます。東京と地方の交通量というのは大体半々でございます。
そんな調子で、小さいので御説明は控えますが、下の、例えば福岡とかへ行っているところ、東京の欄を見ますと、これまた赤か黄色でございます。つまり、人口は、あるいは交通量は減らないような状況に今あるということでございます。
東海道新幹線は、実は十数年前、十年間ぐらい停滞した時期がございましたが、その後、ふえてございます。
こんな状況を申し上げて、私の意見といたします。どうもありがとうございました。拍手
西
中
中川大#4
○中川参考人 京都大学の中川でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
まず最初に、この法案につきましては、リニア中央新幹線の整備促進のためということを念頭に置いてというふうに伺っております。
まず、リニア中央新幹線の効果等につきましては、今、森地先生の方からお話がありましたので、それについては私の方からは割愛させていただこうというふうに思います。
この新幹線といいますかリニアですが、もともとは全国の新幹線鉄道網計画の中の基本計画路線であった中央新幹線というものを具体的に実現するという方向で今動いているわけでございますが、この全国の新幹線鉄道網というのは一九七〇年代の初めごろに計画をされたものでありまして、そのときに、全国を網羅する計画が立てられました。
その中で、整備計画路線と基本計画路線とに分かれたわけですけれども、いまだに、整備計画路線すら、いつになったら全部できるのかということも定かではないような状況に終わっている。計画策定から四十年以上たっていますけれども、まだいつできるのかもわからない。それから、基本計画路線に至っては、ほとんど手つかずであるという状況がずっと続いてきたわけでございます。
その中にあって、この中央新幹線は、もともと基本計画路線であったわけですけれども、それが整備計画路線となり、民間企業がそれを担うということによってようやく進み始めているという状況でございますので、これは新しい方式として非常に注目するべきであると思いますし、今回の法案によってさらにそれが促進されていくということであれば、それは、国民に早く便益をもたらすという意味でも、大変効果のあることだというふうに考えます。
国が定めた基本的な計画であります整備新幹線及び基本計画路線の全国ネットワーク、なかなか進んでおりませんでして、日本よりも後に高速鉄道の整備を開始したフランスやドイツ、あるいは何十年もおくれて新幹線整備に取り組み始めた中国などが国全体の計画をほぼ達成しつつあるような状況にあるのに対して、日本は、四十年以上前につくった計画のまだ半分もできていない、こういう状況になっていまして、そういう意味では、高速鉄道整備においてかなりおくれをとり始めている状況にすらあるというふうに言わざるを得ない状況となっています。
こういう交通整備に関しましては、早く開業して早く国民が利用できるようにする、これがやはり最も効率的でもあり、理論的に見てもよい方向であるというふうに言えます。よく、BバイC、費用便益分析というようなことも言われますけれども、便益の計算は、当然ですけれども、開業したときから計算をするということで、これは、計算するかどうかにかかわらず、国民に便益がもたらされるのは開業してからでございます。ということは、つくり始めてから開業まで何年もかけるということは非常にマイナスであるということで、一刻も早くこれをつくるべきである、これがやはり目指すべき方向であるというふうに思います。
さらに、このリニアに関して考えれば、現在の状況ですと、名古屋まででとまっている状況が十八年間続きそうである、こういう状況にあります。これはつまり、東京の皆さんが京都、大阪へ来られるときに名古屋で乗りかえなければいけない、この期間が十八年間も続くということになってしまいそうである、そういう状況である。行きも帰りも乗りかえなければいけない、こういうことでございます。我々が東京へ来るときにも乗りかえなければいけないということでございます。
これを、さまざまな工夫によって整備を促進をして、何とか十八年が十年になるように、こういう工夫に向かって進んでおられるようですので、これはやはり、国民から見ても、毎日の日々の行動から見ても、少しでも早くつながるようにするということを目指すのは、政策的に見ても当然であるというふうに思います。
民間企業がしておられる事業であるという位置づけではありますが、単に民間企業のプロジェクトを助けるという意味ではなくて、このように国民に対して便益がもたらされるプロジェクトであるということから、少しでも早く国民にそういった便利さを提供する、そういう意味も持っていると思いますので、やはり国として政策的に取り組むべき課題であるというふうに思います。
最初に申し上げましたように、全国の新幹線鉄道の計画というのは非常におくれてきていました。先ほど森地先生の方からもお話がありましたように、できてきた新幹線は全て高く評価をされているにもかかわらず、着工のときには大変批判的な論調のみが先行してきたのがこれまででした。
例えば、北陸新幹線、九州新幹線、非常に歓迎をされて、経済の効果も大きく、順調に運営しているわけですけれども、着工のときの新聞等の論調によると、赤字垂れ流しの新幹線とか、空気を運ぶような新幹線とか、無駄な公共事業の代表とか、こういうように言われてきたわけです。今現在、北陸新幹線や九州新幹線が赤字を垂れ流しているわけでは全くありませんでして、もともと、やはりそういうことに対して科学的にしっかり計算をして、この社会にもたらす大きな効果を評価していれば、全国にこういった高速鉄道ネットワークを早くつくっていくということの重要性がわかるというふうに思います。
日本の新幹線技術は言うまでもなく世界最高水準であるというふうに思いますけれども、その一方で、財源が非常に乏しい状況で、新幹線に使われている財源は、公共事業費のわずか一%しか使われていません。これは、何十年もわずか一%しか使われていないという状況が続いてきておりますので、国が本腰を入れて行っているプロジェクトとは決して言えないぐらいの財源しかないような状況が続いてきています。
ぜひ、日本の高い鉄道技術力を早く国民に便益として還元できるようにするためにも、やはりしっかりとした財源及び政策が必要だというふうに思います。
そういう意味で、今回のことについては、新しい整備のための財源スキームのチャネルに向かっての改善だというふうにも捉えることができますので、その方向に向けてぜひ高速鉄道を整備していくべきであるというふうに考えます。
以上でございます。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →まず最初に、この法案につきましては、リニア中央新幹線の整備促進のためということを念頭に置いてというふうに伺っております。
まず、リニア中央新幹線の効果等につきましては、今、森地先生の方からお話がありましたので、それについては私の方からは割愛させていただこうというふうに思います。
この新幹線といいますかリニアですが、もともとは全国の新幹線鉄道網計画の中の基本計画路線であった中央新幹線というものを具体的に実現するという方向で今動いているわけでございますが、この全国の新幹線鉄道網というのは一九七〇年代の初めごろに計画をされたものでありまして、そのときに、全国を網羅する計画が立てられました。
その中で、整備計画路線と基本計画路線とに分かれたわけですけれども、いまだに、整備計画路線すら、いつになったら全部できるのかということも定かではないような状況に終わっている。計画策定から四十年以上たっていますけれども、まだいつできるのかもわからない。それから、基本計画路線に至っては、ほとんど手つかずであるという状況がずっと続いてきたわけでございます。
その中にあって、この中央新幹線は、もともと基本計画路線であったわけですけれども、それが整備計画路線となり、民間企業がそれを担うということによってようやく進み始めているという状況でございますので、これは新しい方式として非常に注目するべきであると思いますし、今回の法案によってさらにそれが促進されていくということであれば、それは、国民に早く便益をもたらすという意味でも、大変効果のあることだというふうに考えます。
国が定めた基本的な計画であります整備新幹線及び基本計画路線の全国ネットワーク、なかなか進んでおりませんでして、日本よりも後に高速鉄道の整備を開始したフランスやドイツ、あるいは何十年もおくれて新幹線整備に取り組み始めた中国などが国全体の計画をほぼ達成しつつあるような状況にあるのに対して、日本は、四十年以上前につくった計画のまだ半分もできていない、こういう状況になっていまして、そういう意味では、高速鉄道整備においてかなりおくれをとり始めている状況にすらあるというふうに言わざるを得ない状況となっています。
こういう交通整備に関しましては、早く開業して早く国民が利用できるようにする、これがやはり最も効率的でもあり、理論的に見てもよい方向であるというふうに言えます。よく、BバイC、費用便益分析というようなことも言われますけれども、便益の計算は、当然ですけれども、開業したときから計算をするということで、これは、計算するかどうかにかかわらず、国民に便益がもたらされるのは開業してからでございます。ということは、つくり始めてから開業まで何年もかけるということは非常にマイナスであるということで、一刻も早くこれをつくるべきである、これがやはり目指すべき方向であるというふうに思います。
さらに、このリニアに関して考えれば、現在の状況ですと、名古屋まででとまっている状況が十八年間続きそうである、こういう状況にあります。これはつまり、東京の皆さんが京都、大阪へ来られるときに名古屋で乗りかえなければいけない、この期間が十八年間も続くということになってしまいそうである、そういう状況である。行きも帰りも乗りかえなければいけない、こういうことでございます。我々が東京へ来るときにも乗りかえなければいけないということでございます。
これを、さまざまな工夫によって整備を促進をして、何とか十八年が十年になるように、こういう工夫に向かって進んでおられるようですので、これはやはり、国民から見ても、毎日の日々の行動から見ても、少しでも早くつながるようにするということを目指すのは、政策的に見ても当然であるというふうに思います。
民間企業がしておられる事業であるという位置づけではありますが、単に民間企業のプロジェクトを助けるという意味ではなくて、このように国民に対して便益がもたらされるプロジェクトであるということから、少しでも早く国民にそういった便利さを提供する、そういう意味も持っていると思いますので、やはり国として政策的に取り組むべき課題であるというふうに思います。
最初に申し上げましたように、全国の新幹線鉄道の計画というのは非常におくれてきていました。先ほど森地先生の方からもお話がありましたように、できてきた新幹線は全て高く評価をされているにもかかわらず、着工のときには大変批判的な論調のみが先行してきたのがこれまででした。
例えば、北陸新幹線、九州新幹線、非常に歓迎をされて、経済の効果も大きく、順調に運営しているわけですけれども、着工のときの新聞等の論調によると、赤字垂れ流しの新幹線とか、空気を運ぶような新幹線とか、無駄な公共事業の代表とか、こういうように言われてきたわけです。今現在、北陸新幹線や九州新幹線が赤字を垂れ流しているわけでは全くありませんでして、もともと、やはりそういうことに対して科学的にしっかり計算をして、この社会にもたらす大きな効果を評価していれば、全国にこういった高速鉄道ネットワークを早くつくっていくということの重要性がわかるというふうに思います。
日本の新幹線技術は言うまでもなく世界最高水準であるというふうに思いますけれども、その一方で、財源が非常に乏しい状況で、新幹線に使われている財源は、公共事業費のわずか一%しか使われていません。これは、何十年もわずか一%しか使われていないという状況が続いてきておりますので、国が本腰を入れて行っているプロジェクトとは決して言えないぐらいの財源しかないような状況が続いてきています。
ぜひ、日本の高い鉄道技術力を早く国民に便益として還元できるようにするためにも、やはりしっかりとした財源及び政策が必要だというふうに思います。
そういう意味で、今回のことについては、新しい整備のための財源スキームのチャネルに向かっての改善だというふうにも捉えることができますので、その方向に向けてぜひ高速鉄道を整備していくべきであるというふうに考えます。
以上でございます。ありがとうございました。拍手
西
竹
竹内健蔵#6
○竹内参考人 東京女子大学の竹内と申します。
このたびは、こういう機会をお与えくださいまして、どうもありがとうございます。
座ったままで失礼いたします。
お手元に資料がございますけれども、時間も余りございませんので、かいつまんでお話をさせていただきたいと思います。
最初に、リニアの新幹線の前倒しの意義ということで一番目に書いております。
やはり、一番最初に東海道新幹線が建設されたときもかなり根強い反対論があったというふうに聞いております。理由としては、これからは自動車の時代になるにもかかわらず、旧態依然に鉄道を整備していいのか、そういう話があったということを聞いていますけれども、実際には、つくっていた結果、非常に多くの交通量を運ぶことができて、経済に非常に貢献したということがございます。これは非常にいい参考事例であって、今後の教訓としても少し調べておく必要があるのではないかということも考えております。
それに関係すれば、やはり、あのときにもし東海道新幹線がなければどうなったかということを考えると、非常に大変なことになっていたという気がするわけですが、そういうことを考えますと、今回も、あのときつくっておけばよかったなというようなことにならないようにしておかなければいけない。
とりわけ、日本は国力がこれからそれほど急激に伸びるとはどうも思えそうもない。少子高齢化ということが言われますけれども、そういう状況下においては、だんだん使える資源が少なくなってくる。福祉の予算とか、それから高齢者の方々へそういう資金を大変使わなきゃいけない。ということになってまいりますと、今のうちといいますか、なるべく余裕があるうちにつくっておかなければ、行く行くはそれができなくなる可能性がある。そういうことから考えましても、今までの計画どおりいくということの保証はありません。そういう点で考えていく必要があるんじゃないかと思います。
さらに、建設を一旦名古屋で終えて、その後しばらくお休みをしてという方針に今なっておりますけれども、やはり経済はダイナミックでございますので、一旦名古屋でとまると、そこでまた企業とか人々は新たな立地を考えるわけです。その間が長くなればなるほど、そこで根づいてしまうといいますか、そこに合った立地行動をとりますので、しばらくたってから大阪になると、そこで改めてもう一度、立地、さまざまなビジネスのやり方をまたやり直さなきゃいけない。これは非常に大きな無駄になるわけですから、なるべくその期間を短くすればするほど、臨機応変に企業も活動ができるという点もあるかと思います。
それから、これもよく言われることですけれども、東京、名古屋、それから大阪、これらがおよそ一時間で結ばれるということになりますと、これは一つの大きな都市圏になるということで、国際競争力の形成という点でも早くしておかないと、アジアの国々の伸びが非常に著しいわけですから、それに対抗するためにもなるべく早く対応する必要があるというふうに考えております。
それに加えて、最近、インバウンドのお客様が非常に多くなってきた。そういうお客様を運ぶ受け皿としても非常に大きな機能を果たすことは間違いないところであるかと思います。
とりわけ、ゴールデンルートということで、東京—大阪間は非常に大きなお客様方が流れます。そういうことも考えますと、より一層、特に小委員会のとき以上に急激にお客さんの伸びがふえていますから、そういう意味でも大事ではないかというふうに考えます。
それで、今回の法案で、いわゆる鉄道・運輸機構、こういうように呼ばせてもらいますけれども、それを利用する理由について二番目に書いております。非常に優秀な技術者集団であるということ、そこがモニタリングができるということ、これが極めて価値が高いことでありまして、せっかくこういういい組織があるのにこれを使わないのはもったいないと思っておりますので、やはりそこを経由して資源を活用することは望ましいことであるというふうに考えております。
今回もし仮にこういう一連の法律改正になったときの話として、国の姿勢ということですけれども、言わずもがなであるかもしれませんが、昔ありました国鉄時代のいわゆる我田引鉄と呼ばれていたような、そういう国の介入を極力避けるべきではないか。それが結局一つの理由となって国鉄民営化もあったということもあります。
それに関連して、結局、JR東海の経営の自主性の確保という点が非常に大きいことになってくるかと思います。やはり、もう既に純粋な民間企業であるということを念頭に置いて、財政投融資にかかわる話もそれを前提に考えていかなくてはいけないということになるのかと思います。ですから、前倒しにしているんだから、あれをしなきゃいけない、これをしなきゃいけないというようなことはしてはいけないことではないかというふうに考えております。
とはいえ、モニタリングだけは重要なことでありますから、やはりしっかりと鉄道・運輸機構がJR東海の建設の経過についてはチェックをしていく、そういうことはもちろん必要であると思います。
また、JR東海の方も、財政投融資を使えるということになりますと、株主と利用者だけではなくて、やはり国民がかかわってくることになりますから、そういう点で、常に、国民に対して接しているんだ、そういう意識を持って対応していく必要があります。
それから、もちろん、JR東海というのはリニア中央新幹線あるいは東海道新幹線だけを持っているわけではありませんから、地方交通に対する配慮も、あくまで経営の自主性というその前提のもとにおいてではありますけれども、考えていっていただきたいというふうに考えております。
それで、私は、ちょっと申しおくれましたけれども、交通政策審議会の方のリニア中央新幹線を考えるときの小委員会に参加していた身でありますけれども、そこにおきまして、費用便益分析を使って、与えられた資源のもとで最大の効果を出す、そういうプロジェクトを選んだつもりでございます。それから、空間的応用一般均衡分析を使って、地域における便益がどう発生するのかということも検証し、あるいは、当然、環境に関する配慮、安全性に対する配慮、それも含めて考えてきたということで、恐らく委員のメンバーの方々はその結果においては自信を持っていらっしゃると思います。
ただ、それ以降、もう数年たっております。その間にも、アジア諸国の発展も含めて非常に大きく環境が変わってきております。そういう意味からいいますと、絶えず外的な環境をチェックしていくということが大事であって、外的環境が変わっている中で小委員会での結論がそのまま維持されることもなかなかない。常にそれをチェックしていくということが必要だと思います。
具体的には、建設費用の話もそうですし、それからインバウンドのお客さんがどう変わるかということも大事ですし、そういうさまざまなことを考えますと、そういうことについてチェックを図っていくということが非常に大事であるというふうに考えております。
それから、最後になりますけれども、このことで大阪までの開業が早まることになりますと、当然、関西の経済圏に大きい影響力が及ぶということになります。したがいまして、関西の経済界の方々は、もう言わずもがなかもしれませんけれども、早期開業をただひたすら待つということではなくて、これまで以上に、今も大変努力していらっしゃることは十分私も理解しておるのでございますけれども、早期開業により一層対応して、経済効果を最大限発揮できるような、そういう体制を早くとっていただきたいというふうに考えております。
私からは、以上でございます。拍手
この発言だけを見る →このたびは、こういう機会をお与えくださいまして、どうもありがとうございます。
座ったままで失礼いたします。
お手元に資料がございますけれども、時間も余りございませんので、かいつまんでお話をさせていただきたいと思います。
最初に、リニアの新幹線の前倒しの意義ということで一番目に書いております。
やはり、一番最初に東海道新幹線が建設されたときもかなり根強い反対論があったというふうに聞いております。理由としては、これからは自動車の時代になるにもかかわらず、旧態依然に鉄道を整備していいのか、そういう話があったということを聞いていますけれども、実際には、つくっていた結果、非常に多くの交通量を運ぶことができて、経済に非常に貢献したということがございます。これは非常にいい参考事例であって、今後の教訓としても少し調べておく必要があるのではないかということも考えております。
それに関係すれば、やはり、あのときにもし東海道新幹線がなければどうなったかということを考えると、非常に大変なことになっていたという気がするわけですが、そういうことを考えますと、今回も、あのときつくっておけばよかったなというようなことにならないようにしておかなければいけない。
とりわけ、日本は国力がこれからそれほど急激に伸びるとはどうも思えそうもない。少子高齢化ということが言われますけれども、そういう状況下においては、だんだん使える資源が少なくなってくる。福祉の予算とか、それから高齢者の方々へそういう資金を大変使わなきゃいけない。ということになってまいりますと、今のうちといいますか、なるべく余裕があるうちにつくっておかなければ、行く行くはそれができなくなる可能性がある。そういうことから考えましても、今までの計画どおりいくということの保証はありません。そういう点で考えていく必要があるんじゃないかと思います。
さらに、建設を一旦名古屋で終えて、その後しばらくお休みをしてという方針に今なっておりますけれども、やはり経済はダイナミックでございますので、一旦名古屋でとまると、そこでまた企業とか人々は新たな立地を考えるわけです。その間が長くなればなるほど、そこで根づいてしまうといいますか、そこに合った立地行動をとりますので、しばらくたってから大阪になると、そこで改めてもう一度、立地、さまざまなビジネスのやり方をまたやり直さなきゃいけない。これは非常に大きな無駄になるわけですから、なるべくその期間を短くすればするほど、臨機応変に企業も活動ができるという点もあるかと思います。
それから、これもよく言われることですけれども、東京、名古屋、それから大阪、これらがおよそ一時間で結ばれるということになりますと、これは一つの大きな都市圏になるということで、国際競争力の形成という点でも早くしておかないと、アジアの国々の伸びが非常に著しいわけですから、それに対抗するためにもなるべく早く対応する必要があるというふうに考えております。
それに加えて、最近、インバウンドのお客様が非常に多くなってきた。そういうお客様を運ぶ受け皿としても非常に大きな機能を果たすことは間違いないところであるかと思います。
とりわけ、ゴールデンルートということで、東京—大阪間は非常に大きなお客様方が流れます。そういうことも考えますと、より一層、特に小委員会のとき以上に急激にお客さんの伸びがふえていますから、そういう意味でも大事ではないかというふうに考えます。
それで、今回の法案で、いわゆる鉄道・運輸機構、こういうように呼ばせてもらいますけれども、それを利用する理由について二番目に書いております。非常に優秀な技術者集団であるということ、そこがモニタリングができるということ、これが極めて価値が高いことでありまして、せっかくこういういい組織があるのにこれを使わないのはもったいないと思っておりますので、やはりそこを経由して資源を活用することは望ましいことであるというふうに考えております。
今回もし仮にこういう一連の法律改正になったときの話として、国の姿勢ということですけれども、言わずもがなであるかもしれませんが、昔ありました国鉄時代のいわゆる我田引鉄と呼ばれていたような、そういう国の介入を極力避けるべきではないか。それが結局一つの理由となって国鉄民営化もあったということもあります。
それに関連して、結局、JR東海の経営の自主性の確保という点が非常に大きいことになってくるかと思います。やはり、もう既に純粋な民間企業であるということを念頭に置いて、財政投融資にかかわる話もそれを前提に考えていかなくてはいけないということになるのかと思います。ですから、前倒しにしているんだから、あれをしなきゃいけない、これをしなきゃいけないというようなことはしてはいけないことではないかというふうに考えております。
とはいえ、モニタリングだけは重要なことでありますから、やはりしっかりと鉄道・運輸機構がJR東海の建設の経過についてはチェックをしていく、そういうことはもちろん必要であると思います。
また、JR東海の方も、財政投融資を使えるということになりますと、株主と利用者だけではなくて、やはり国民がかかわってくることになりますから、そういう点で、常に、国民に対して接しているんだ、そういう意識を持って対応していく必要があります。
それから、もちろん、JR東海というのはリニア中央新幹線あるいは東海道新幹線だけを持っているわけではありませんから、地方交通に対する配慮も、あくまで経営の自主性というその前提のもとにおいてではありますけれども、考えていっていただきたいというふうに考えております。
それで、私は、ちょっと申しおくれましたけれども、交通政策審議会の方のリニア中央新幹線を考えるときの小委員会に参加していた身でありますけれども、そこにおきまして、費用便益分析を使って、与えられた資源のもとで最大の効果を出す、そういうプロジェクトを選んだつもりでございます。それから、空間的応用一般均衡分析を使って、地域における便益がどう発生するのかということも検証し、あるいは、当然、環境に関する配慮、安全性に対する配慮、それも含めて考えてきたということで、恐らく委員のメンバーの方々はその結果においては自信を持っていらっしゃると思います。
ただ、それ以降、もう数年たっております。その間にも、アジア諸国の発展も含めて非常に大きく環境が変わってきております。そういう意味からいいますと、絶えず外的な環境をチェックしていくということが大事であって、外的環境が変わっている中で小委員会での結論がそのまま維持されることもなかなかない。常にそれをチェックしていくということが必要だと思います。
具体的には、建設費用の話もそうですし、それからインバウンドのお客さんがどう変わるかということも大事ですし、そういうさまざまなことを考えますと、そういうことについてチェックを図っていくということが非常に大事であるというふうに考えております。
それから、最後になりますけれども、このことで大阪までの開業が早まることになりますと、当然、関西の経済圏に大きい影響力が及ぶということになります。したがいまして、関西の経済界の方々は、もう言わずもがなかもしれませんけれども、早期開業をただひたすら待つということではなくて、これまで以上に、今も大変努力していらっしゃることは十分私も理解しておるのでございますけれども、早期開業により一層対応して、経済効果を最大限発揮できるような、そういう体制を早くとっていただきたいというふうに考えております。
私からは、以上でございます。拍手
西
橋
橋山禮治郎#8
○橋山参考人 橋山でございます。
交通政策とか交通インフラに対して御見識の高い先生方の前でこういう私見を申し上げる機会を与えていただいて、大変光栄に思います。御礼を申し上げます。
私は、きょうの問題、ちょっと今回の法案の改正について重点があるのかどうかということについてはわかりませんでしたけれども、そこだけの問題ではなくて、リニア計画そのものについて私の考え方を申し上げて、それで、最後に自分なりの政策論を申し上げて御参考にしていただくと大変うれしいと思いまして、参りました。
そもそも、今、三人の参考人の意見にありましたように、非常に明るい成功したプロジェクトも日本には大変あります。最も成功したのは、私は確かに東海道新幹線だと思っています。あるいは長期経済計画だったら所得倍増政策であったと思います。
ところが、公共事業とかあるいは国家プロジェクトということになりますと、これは光と影と両方ございます。必ずプラスがあるから我々はやろうではないかという声が出てきて、それで誰がやるかとかいう話になって、政治がかかわって予算をつけて進めるというようなものが多いわけでありますけれども、考えてみますと、過去に国あるいは公共団体が関与して失敗した具体例もたくさんあるわけであります。
ですから、リニアは、これまで以上に大規模な、九兆円以上のお金をかけて実現したいということで始まろうとしているプロジェクトでありますので、その参考のために過去の例を考えてみますと、失敗したものが結構ございます。
先生方の御異論もあるかもしれませんが、私は多くの海外とか国内の長期プロジェクトを検証するという研究をやってきた者でございますので、客観的に私が評価したところでは、成田国際空港、それから東京湾横断道路、関空、それから諫早干拓、福島原発、高速増殖炉の「もんじゅ」、こういうものは成功したととても言えないと思います。つまり、今でもその問題を引きずって、国が大変困って検討しておりますけれども、外国でも、例えば超音速機コンコルド、それからチェルノブイリ原発、それから、ドイツは事前にリニア計画を中止いたしました。
そういうことがございますので、そういう過去の事例から私が考えますと、プロジェクトをやるときに重要な条件があろうかと思います。それは、レールではありませんが、二輪、二つの車がちゃんとあるかどうか、動くかどうかということであります。
一つは、目的が明確であるかどうかということです。
目的というのは、国民が本当にそれを欲しているか、それから、大義名分があるか、同意を得ているかということであります。何のためにやるかというホワイでございます。それがまずあって、よし、それでは、そういうプロジェクトはいいではないか、やろうじゃないかと国が決めて、国会が予算をつけるとか法案をつくるとかということになりますと、それはそれで大変大きな一歩であります。
もう一つは、それが実際にできるかということであります。これは目的に対して手段であります。
手段というのは、誰がやるかとか、何をやるかとか、どのようにやるかとか、いつやるかとか、そういう、これは五W一Hといいますけれども、五つの、ホワイとかフーとかホエアとかいろいろありますが、それプラス一Hであります。つまり、ハウですね。どのようにやるかということが非常に重要です。つまり、その五つがちゃんとあれば、これは非常に立派なプロジェクトとして遂行され、結果もよし、国民もその公益を大変享受できるということになろうかと思います。
そこで、私は、これをやるときに考えて、今まで検証してきた結果から、今度の法案が成功するかどうかということを見るのに、全てそれを証明するのは、採算性があるかどうか、それから安全性が確保されているかどうか、それから環境に対する配慮がちゃんとあるかということの三つだと思います。この三つのうち一つでも欠けているプロジェクトは、先ほど申し上げたような失敗に終わっております。
そこで、リニアについて私は進めたいと思いますけれども、リニアはなぜつくるかということであります。
初めは、会社の方は、需要がふえてきて輸送能力が足りなくなってきたから、輸送力をふやさなければいけないということを言っておりました。それから、いざ、太平洋の南の方からの大地震、東海道大地震とかいうことがあったときには輸送力が大変麻痺するから日本がおかしくなるということで、代替輸送をちゃんと確保するためなんだ、こうおっしゃっていました。それから三つ目は、これからの時代は高速時代、スピードの時代だ、それがイノベーションの方向だ、こういうことをおっしゃってきましたけれども、これは全て私は真実を語っておらないと思います。
輸送力の推移を見ていただきますと、そんなにふえておりません。時々ふえたり減ったりということはありますが、確実にふえていくということはとても考えられません。長期でほとんど横ばいに近い傾向であります。これから人口が減る、二十年後には一億人を割るというぐらいのところまで、それから、出張族でもあるサラリーマン、生産年齢人口は約二五%も減るという時代が見えておりますから、その前提で考えますと、この目的は非常に妥当性を欠いておるというふうに思います。
それから、きょうもお話に出ましたけれども、学者とか政府の方でも、もう一つの理由として、これだけのことをやれば七千万人の巨大メガリージョン、巨大都市圏ができる、こういうことを言っております。これは、ああそうかと思いがちですけれども、現にできております。東京—大阪間の都道府県の人口を足したものがこの数字でありますけれども、現にできております。それを、今度リニアができるから七千万人の巨大都市圏がまたできるんだということは二重計算であります。
なぜ、そういうことを言って国民がああそうかと思うか。それは、政府も事業主体も国民に情報を開示していないからであります。これが国民的プロジェクトになるのはまことに残念なことで、もっと国民に知ってもらって、国民が、よし、やってくれということになったら、これはまさにプロジェクトとして成功の可能性が非常に高くなると私は思います。
そこで、国策としてこのリニアを考えてみますと、東京—大阪間だけに全く第三の鉄道、つまり、在来線の狭軌、それから新幹線の広軌をやってきまして、それがほとんどめどがついてきていますが、そこをやっている最中に東京—大阪間にもう一本つくるというのを、全く世界でやっていない、それから実証されていないリニア技術というものを使ってやるんだということを決めたわけです。今回、法案まで出てきているんですけれども、これを国会で法案もつくっておりません、了承もしておりません。閣議決定もしておりません、閣議了解もしておりません。そういうことで、おもしろい、速いからいいじゃないかといってこの事業は認可されました。これは幾ら何でも、もうちょっと国民の声を聞く。
それから、リニアじゃなくて中央新幹線ということで基本計画に入っていますから、それをやるならばどういう方法がいいか、ハウですね、そのことについても十分検討したかといったら、ほとんどしておりません。先生方はもういろいろなことでそういうことについてはお気づきだと思いますけれども、ドイツなんかは、リニア計画は、これは鉄道ではない、磁気浮上方式基本法というのをちゃんとつくって、別の評価をしてやっていました。結果的にそれは、後で申し上げますが、中止させました。
こういうことで、日本の政治とか行政の決定プロセスに非常に不健全、不十分なところがあったということは申し上げたいと思います。
それで、日本列島のど真ん中のところを新幹線が入れないということでつくるということは、全国の高速ネットワークを阻害することになります。つくるなら、私は、在来方法の最新鋭のシステムを入れるということであれば、北から南、東から西、全部日本列島の中央部を通して大きな動脈がさらにできる、こんなにすばらしいことはないと思いますけれども、そういうことになっておりません。
それで、私はちょっと三人の意見と違うんですが、リニアは東京集中を促進する装置であります。
つまり、現に東京へ東京へという動きが始まったのは新幹線ができてからであります。それを契機に大阪の大企業は東京にどんどん出てまいりました。それで、なかなか浮上しない。よし、それではといって関西の方々が要求したのは新国際空港であります。関空であります。関空も、御承知のように、急いでたくさんお金をかけてつくりましたけれども、がらがらであります。それで経営がおかしくなって、結局、営業権を売って何とかしなければいけないという事態になっていますから、これが成功というわけにはいきません。
こういうことを見ると、やはりリニアをやることが、プラスだけではなくて、もう少し慎重に考えて検討して、政策として、国策として、よろしい、それはすばらしいことだということであってほしいと思っております。
今、責任の所在がどこにあるかということがこれまた不明であります。東電の賠償問題もそうでありますけれども、誰が責任を負うんだ、あるいは、大事故が起こったときに誰の責任になるのか、賠償しろといったら誰がするのか、民間会社と政府との間の協定が決まっていません。法律もありません。そういう段階でやるということは、私は、非常に過去の失敗から学ぶところがまだあるのに、それを、いや、あんなことはもう二度とないよと、いつも日本は、ああいうことは異常なことで、二度とないんだからといって、チェルノブイリの研究もしないし、今の原発の原因もまだわかっていない。
ですから、そういうことになってはやはりいけないので、その点についても、先生方は、国としてどこまでちゃんと責任を持ってやるかということを決めて進んでいただきたいというふうに私は思っております。
それから、採算であります。
採算は、一言で言うと需要があるという前提でやっていますけれども、私はそういうことは考えられません。人口が減る、それから企業が海外に工場をつくるということでありますから、私は、地方はもっともっといろいろ発展していただきたいというのは本当に強く思っていますけれども、そういうことがなくて、またつくれば、はっきり言ったら、心の中では、先生方の中でも、あるいは学者の中でも、本当は一極集中がもっと激しくなるねということを思っておると思います。
今の傾向から見て、そのことについては逆流だということを、総理大臣でさえ、この前の委員会で、これは地方再生に対する決定的なあれになるということをおっしゃっていますけれども、私は多くの先生方といろいろ話をすることがありますが、その先生方は、いや、あんなことをやっても我々に関係ないよ、東京集中ばかり進んで逆だよということをおっしゃって、本音をお聞きすることが結構ございます。
ですから、これは国民が、計画自体全体を十分検討して、国会で決めてやるということのプロセスがなかったということが非常に不幸なことだと思います。
そこで、私は、安全の問題もありますけれども、ちょっと時間がありませんから、財政投入についてどう考えるか、有意性があるかということで私見を述べますと、これは、かつての住宅公団が住宅金融公庫を一緒にやるということと同じであります。それは、いいか悪いかは別にして、財政がそういうところまでやるということは、かつて、九〇年代、日本で大問題になりまして、結局、財政のやることはどこまでにしよう、それからあとは民間にちゃんと責任を持ってやってもらおう、その大きな流れを国として決めたわけでありますが、そういうことをまた逆に崩すことにならないか、官と民との役割分担がまた不明瞭になって問題を起こすことはないかということが一つあります。
ただ、現在、状況を見ますと、超低利の市場でありますから、本当に三兆円が必要であれば、三兆円はJR東海がみずから民間金融機関から借りることは容易であります。金利だって非常に低いわけです。ましてや、社債を出せばもっと低いわけです。だから、今回、工事費の三分の一に相当する建設工事費を国が出してやらなければそれができないということではないと思います。
本当に意味があるというならばやっていただいていいと私は思いますけれども、それについて、早くやった方がいいというのはわかりますけれども、速い、一時間で行ける、あるいは時速五百キロの鉄道を早くつくってほしいということをどれだけの国民が望んでおるか、こういうことについても客観的に考えた上で最終的な政策決定をしていただきたい。
これは、普通の方々、企業人にも一般の国民にもそのことはできません。皆様の政治の次元としてこの問題を率直に受けとめて、今の段階までは来ましたけれども、まだ本格工事は始まっておりません。ただし、いろいろ問題があるということはもう出ておりますから、その問題について、今は、三兆円を出すかどうかというのは、それはやり方はちょっと問題はありますが、やること自体を私はどうということはありませんが、法案を見ますと、このためにと書いてあります。つまり、JR東海の中央新幹線のために、限られた期間ではあるがといって融資をするという法案になっていますから、特定の会社に対する法律改正であります。そういうことは今までほとんどなかったですね。ですから、もしそれを一般化すれば、全国の、今困っておられる四国や北海道のJRとか、あるいは私鉄の会社が、それでは私どもに貸してくださいと言ったときに、超低利で三十年、四十年で貸すかということであります。その問題がありますので、そういうことまで含めてお考えいただきたいと思います。
今言ったことを簡単に申しますと、リニアは本当に必要かということは、やはりもう少し考えた方がいい。やり出したら、中断とか中止、停止はできません。最後までやりますから、結果はまずかろうとやるということになりますから、そういうことになると、国民的に非常に不幸なことになります。
それで、最後にドイツの例をちょっと申し上げて終わりにしたいと思います。
ドイツは、初め、政府が民間会社の計画を認可しました。やってよろしいと。大変意見が出たんですけれども、やってよろしいと言いました。ところが、実験線をいろいろやり始めて、それから実用線に入ろうという作業の段階で、いろいろ状況が変わってきた。国会議員の方が、連邦議会が、これはもう一回再検討する必要があると言って、委員会をつくって精査しました。需要予測が前のとは大分違う、ちゃんとしたものを持ってきたかということがありました。出てきたものが依然として甘い。何だ、こんな需要がハンブルク—ベルリン間にあるかということがありました。コストがどんどん上がってきた。
それから、これをつくったらEUの鉄道網にどういうプラスがあるか。プラスはありません。在来線に入れません。それから、国際列車が入ってこない、外国へ行けません。そういう、その場限りの分断的な一つのリニアというのは我が国に必要ない、ヨーロッパにも必要ないと言って、今、ヨーロッパの鉄道はみんな、高速ではなくて、重視する要素は安全性、利便性、省エネ性、そういうことをやっております。高速化という追求理念はございません。
そういうことで、イノベーションというのは、今、自動車もそうですし、飛行機会社、航空機業界もみんな、安全性とか燃費だとか運転性とか、そういうことを重視しています。
そのことを考えると、私は、ここ一年間ぐらいちょっと待てと。国会の決議で中断する。中断して、先生方がみんな衆知を集めて、この計画は本当に大丈夫か、国民の望むようなものにできるか、どういう問題があるか、それは解決できるかということを検討して、それで、よしとわかったときには、国の責任で、やってよろしい、うまくやれよということをちゃんと筋道を立てるということが政治家の先生方の将来世代に対する本当の責任だというふうに思います。
以上でございます。拍手
この発言だけを見る →交通政策とか交通インフラに対して御見識の高い先生方の前でこういう私見を申し上げる機会を与えていただいて、大変光栄に思います。御礼を申し上げます。
私は、きょうの問題、ちょっと今回の法案の改正について重点があるのかどうかということについてはわかりませんでしたけれども、そこだけの問題ではなくて、リニア計画そのものについて私の考え方を申し上げて、それで、最後に自分なりの政策論を申し上げて御参考にしていただくと大変うれしいと思いまして、参りました。
そもそも、今、三人の参考人の意見にありましたように、非常に明るい成功したプロジェクトも日本には大変あります。最も成功したのは、私は確かに東海道新幹線だと思っています。あるいは長期経済計画だったら所得倍増政策であったと思います。
ところが、公共事業とかあるいは国家プロジェクトということになりますと、これは光と影と両方ございます。必ずプラスがあるから我々はやろうではないかという声が出てきて、それで誰がやるかとかいう話になって、政治がかかわって予算をつけて進めるというようなものが多いわけでありますけれども、考えてみますと、過去に国あるいは公共団体が関与して失敗した具体例もたくさんあるわけであります。
ですから、リニアは、これまで以上に大規模な、九兆円以上のお金をかけて実現したいということで始まろうとしているプロジェクトでありますので、その参考のために過去の例を考えてみますと、失敗したものが結構ございます。
先生方の御異論もあるかもしれませんが、私は多くの海外とか国内の長期プロジェクトを検証するという研究をやってきた者でございますので、客観的に私が評価したところでは、成田国際空港、それから東京湾横断道路、関空、それから諫早干拓、福島原発、高速増殖炉の「もんじゅ」、こういうものは成功したととても言えないと思います。つまり、今でもその問題を引きずって、国が大変困って検討しておりますけれども、外国でも、例えば超音速機コンコルド、それからチェルノブイリ原発、それから、ドイツは事前にリニア計画を中止いたしました。
そういうことがございますので、そういう過去の事例から私が考えますと、プロジェクトをやるときに重要な条件があろうかと思います。それは、レールではありませんが、二輪、二つの車がちゃんとあるかどうか、動くかどうかということであります。
一つは、目的が明確であるかどうかということです。
目的というのは、国民が本当にそれを欲しているか、それから、大義名分があるか、同意を得ているかということであります。何のためにやるかというホワイでございます。それがまずあって、よし、それでは、そういうプロジェクトはいいではないか、やろうじゃないかと国が決めて、国会が予算をつけるとか法案をつくるとかということになりますと、それはそれで大変大きな一歩であります。
もう一つは、それが実際にできるかということであります。これは目的に対して手段であります。
手段というのは、誰がやるかとか、何をやるかとか、どのようにやるかとか、いつやるかとか、そういう、これは五W一Hといいますけれども、五つの、ホワイとかフーとかホエアとかいろいろありますが、それプラス一Hであります。つまり、ハウですね。どのようにやるかということが非常に重要です。つまり、その五つがちゃんとあれば、これは非常に立派なプロジェクトとして遂行され、結果もよし、国民もその公益を大変享受できるということになろうかと思います。
そこで、私は、これをやるときに考えて、今まで検証してきた結果から、今度の法案が成功するかどうかということを見るのに、全てそれを証明するのは、採算性があるかどうか、それから安全性が確保されているかどうか、それから環境に対する配慮がちゃんとあるかということの三つだと思います。この三つのうち一つでも欠けているプロジェクトは、先ほど申し上げたような失敗に終わっております。
そこで、リニアについて私は進めたいと思いますけれども、リニアはなぜつくるかということであります。
初めは、会社の方は、需要がふえてきて輸送能力が足りなくなってきたから、輸送力をふやさなければいけないということを言っておりました。それから、いざ、太平洋の南の方からの大地震、東海道大地震とかいうことがあったときには輸送力が大変麻痺するから日本がおかしくなるということで、代替輸送をちゃんと確保するためなんだ、こうおっしゃっていました。それから三つ目は、これからの時代は高速時代、スピードの時代だ、それがイノベーションの方向だ、こういうことをおっしゃってきましたけれども、これは全て私は真実を語っておらないと思います。
輸送力の推移を見ていただきますと、そんなにふえておりません。時々ふえたり減ったりということはありますが、確実にふえていくということはとても考えられません。長期でほとんど横ばいに近い傾向であります。これから人口が減る、二十年後には一億人を割るというぐらいのところまで、それから、出張族でもあるサラリーマン、生産年齢人口は約二五%も減るという時代が見えておりますから、その前提で考えますと、この目的は非常に妥当性を欠いておるというふうに思います。
それから、きょうもお話に出ましたけれども、学者とか政府の方でも、もう一つの理由として、これだけのことをやれば七千万人の巨大メガリージョン、巨大都市圏ができる、こういうことを言っております。これは、ああそうかと思いがちですけれども、現にできております。東京—大阪間の都道府県の人口を足したものがこの数字でありますけれども、現にできております。それを、今度リニアができるから七千万人の巨大都市圏がまたできるんだということは二重計算であります。
なぜ、そういうことを言って国民がああそうかと思うか。それは、政府も事業主体も国民に情報を開示していないからであります。これが国民的プロジェクトになるのはまことに残念なことで、もっと国民に知ってもらって、国民が、よし、やってくれということになったら、これはまさにプロジェクトとして成功の可能性が非常に高くなると私は思います。
そこで、国策としてこのリニアを考えてみますと、東京—大阪間だけに全く第三の鉄道、つまり、在来線の狭軌、それから新幹線の広軌をやってきまして、それがほとんどめどがついてきていますが、そこをやっている最中に東京—大阪間にもう一本つくるというのを、全く世界でやっていない、それから実証されていないリニア技術というものを使ってやるんだということを決めたわけです。今回、法案まで出てきているんですけれども、これを国会で法案もつくっておりません、了承もしておりません。閣議決定もしておりません、閣議了解もしておりません。そういうことで、おもしろい、速いからいいじゃないかといってこの事業は認可されました。これは幾ら何でも、もうちょっと国民の声を聞く。
それから、リニアじゃなくて中央新幹線ということで基本計画に入っていますから、それをやるならばどういう方法がいいか、ハウですね、そのことについても十分検討したかといったら、ほとんどしておりません。先生方はもういろいろなことでそういうことについてはお気づきだと思いますけれども、ドイツなんかは、リニア計画は、これは鉄道ではない、磁気浮上方式基本法というのをちゃんとつくって、別の評価をしてやっていました。結果的にそれは、後で申し上げますが、中止させました。
こういうことで、日本の政治とか行政の決定プロセスに非常に不健全、不十分なところがあったということは申し上げたいと思います。
それで、日本列島のど真ん中のところを新幹線が入れないということでつくるということは、全国の高速ネットワークを阻害することになります。つくるなら、私は、在来方法の最新鋭のシステムを入れるということであれば、北から南、東から西、全部日本列島の中央部を通して大きな動脈がさらにできる、こんなにすばらしいことはないと思いますけれども、そういうことになっておりません。
それで、私はちょっと三人の意見と違うんですが、リニアは東京集中を促進する装置であります。
つまり、現に東京へ東京へという動きが始まったのは新幹線ができてからであります。それを契機に大阪の大企業は東京にどんどん出てまいりました。それで、なかなか浮上しない。よし、それではといって関西の方々が要求したのは新国際空港であります。関空であります。関空も、御承知のように、急いでたくさんお金をかけてつくりましたけれども、がらがらであります。それで経営がおかしくなって、結局、営業権を売って何とかしなければいけないという事態になっていますから、これが成功というわけにはいきません。
こういうことを見ると、やはりリニアをやることが、プラスだけではなくて、もう少し慎重に考えて検討して、政策として、国策として、よろしい、それはすばらしいことだということであってほしいと思っております。
今、責任の所在がどこにあるかということがこれまた不明であります。東電の賠償問題もそうでありますけれども、誰が責任を負うんだ、あるいは、大事故が起こったときに誰の責任になるのか、賠償しろといったら誰がするのか、民間会社と政府との間の協定が決まっていません。法律もありません。そういう段階でやるということは、私は、非常に過去の失敗から学ぶところがまだあるのに、それを、いや、あんなことはもう二度とないよと、いつも日本は、ああいうことは異常なことで、二度とないんだからといって、チェルノブイリの研究もしないし、今の原発の原因もまだわかっていない。
ですから、そういうことになってはやはりいけないので、その点についても、先生方は、国としてどこまでちゃんと責任を持ってやるかということを決めて進んでいただきたいというふうに私は思っております。
それから、採算であります。
採算は、一言で言うと需要があるという前提でやっていますけれども、私はそういうことは考えられません。人口が減る、それから企業が海外に工場をつくるということでありますから、私は、地方はもっともっといろいろ発展していただきたいというのは本当に強く思っていますけれども、そういうことがなくて、またつくれば、はっきり言ったら、心の中では、先生方の中でも、あるいは学者の中でも、本当は一極集中がもっと激しくなるねということを思っておると思います。
今の傾向から見て、そのことについては逆流だということを、総理大臣でさえ、この前の委員会で、これは地方再生に対する決定的なあれになるということをおっしゃっていますけれども、私は多くの先生方といろいろ話をすることがありますが、その先生方は、いや、あんなことをやっても我々に関係ないよ、東京集中ばかり進んで逆だよということをおっしゃって、本音をお聞きすることが結構ございます。
ですから、これは国民が、計画自体全体を十分検討して、国会で決めてやるということのプロセスがなかったということが非常に不幸なことだと思います。
そこで、私は、安全の問題もありますけれども、ちょっと時間がありませんから、財政投入についてどう考えるか、有意性があるかということで私見を述べますと、これは、かつての住宅公団が住宅金融公庫を一緒にやるということと同じであります。それは、いいか悪いかは別にして、財政がそういうところまでやるということは、かつて、九〇年代、日本で大問題になりまして、結局、財政のやることはどこまでにしよう、それからあとは民間にちゃんと責任を持ってやってもらおう、その大きな流れを国として決めたわけでありますが、そういうことをまた逆に崩すことにならないか、官と民との役割分担がまた不明瞭になって問題を起こすことはないかということが一つあります。
ただ、現在、状況を見ますと、超低利の市場でありますから、本当に三兆円が必要であれば、三兆円はJR東海がみずから民間金融機関から借りることは容易であります。金利だって非常に低いわけです。ましてや、社債を出せばもっと低いわけです。だから、今回、工事費の三分の一に相当する建設工事費を国が出してやらなければそれができないということではないと思います。
本当に意味があるというならばやっていただいていいと私は思いますけれども、それについて、早くやった方がいいというのはわかりますけれども、速い、一時間で行ける、あるいは時速五百キロの鉄道を早くつくってほしいということをどれだけの国民が望んでおるか、こういうことについても客観的に考えた上で最終的な政策決定をしていただきたい。
これは、普通の方々、企業人にも一般の国民にもそのことはできません。皆様の政治の次元としてこの問題を率直に受けとめて、今の段階までは来ましたけれども、まだ本格工事は始まっておりません。ただし、いろいろ問題があるということはもう出ておりますから、その問題について、今は、三兆円を出すかどうかというのは、それはやり方はちょっと問題はありますが、やること自体を私はどうということはありませんが、法案を見ますと、このためにと書いてあります。つまり、JR東海の中央新幹線のために、限られた期間ではあるがといって融資をするという法案になっていますから、特定の会社に対する法律改正であります。そういうことは今までほとんどなかったですね。ですから、もしそれを一般化すれば、全国の、今困っておられる四国や北海道のJRとか、あるいは私鉄の会社が、それでは私どもに貸してくださいと言ったときに、超低利で三十年、四十年で貸すかということであります。その問題がありますので、そういうことまで含めてお考えいただきたいと思います。
今言ったことを簡単に申しますと、リニアは本当に必要かということは、やはりもう少し考えた方がいい。やり出したら、中断とか中止、停止はできません。最後までやりますから、結果はまずかろうとやるということになりますから、そういうことになると、国民的に非常に不幸なことになります。
それで、最後にドイツの例をちょっと申し上げて終わりにしたいと思います。
ドイツは、初め、政府が民間会社の計画を認可しました。やってよろしいと。大変意見が出たんですけれども、やってよろしいと言いました。ところが、実験線をいろいろやり始めて、それから実用線に入ろうという作業の段階で、いろいろ状況が変わってきた。国会議員の方が、連邦議会が、これはもう一回再検討する必要があると言って、委員会をつくって精査しました。需要予測が前のとは大分違う、ちゃんとしたものを持ってきたかということがありました。出てきたものが依然として甘い。何だ、こんな需要がハンブルク—ベルリン間にあるかということがありました。コストがどんどん上がってきた。
それから、これをつくったらEUの鉄道網にどういうプラスがあるか。プラスはありません。在来線に入れません。それから、国際列車が入ってこない、外国へ行けません。そういう、その場限りの分断的な一つのリニアというのは我が国に必要ない、ヨーロッパにも必要ないと言って、今、ヨーロッパの鉄道はみんな、高速ではなくて、重視する要素は安全性、利便性、省エネ性、そういうことをやっております。高速化という追求理念はございません。
そういうことで、イノベーションというのは、今、自動車もそうですし、飛行機会社、航空機業界もみんな、安全性とか燃費だとか運転性とか、そういうことを重視しています。
そのことを考えると、私は、ここ一年間ぐらいちょっと待てと。国会の決議で中断する。中断して、先生方がみんな衆知を集めて、この計画は本当に大丈夫か、国民の望むようなものにできるか、どういう問題があるか、それは解決できるかということを検討して、それで、よしとわかったときには、国の責任で、やってよろしい、うまくやれよということをちゃんと筋道を立てるということが政治家の先生方の将来世代に対する本当の責任だというふうに思います。
以上でございます。拍手
西
西
木
木内均#11
○木内(均)委員 自由民主党、長野県の木内均です。
それぞれの参考人の皆さんには、大変興味深い御意見の陳述をいただきまして、ありがとうございました。
限られた時間ですので、私の方からは、森地参考人、そして中川参考人のお二人にお聞きをしたいと思います。
最初に、中川参考人にお聞きをいたします。
先ほどの意見陳述の中で、整備新幹線に指定をされていながら遅々として工事が進まないという御指摘がありました。今回の法改正は、JR東海の民間事業でありますリニア中央新幹線に財政投融資資金を投入する仕組みをつくってスピードを速めていくということなんですが、まず、このことに対してどう評価をされているのか、お聞きをいたします。
この発言だけを見る →それぞれの参考人の皆さんには、大変興味深い御意見の陳述をいただきまして、ありがとうございました。
限られた時間ですので、私の方からは、森地参考人、そして中川参考人のお二人にお聞きをしたいと思います。
最初に、中川参考人にお聞きをいたします。
先ほどの意見陳述の中で、整備新幹線に指定をされていながら遅々として工事が進まないという御指摘がありました。今回の法改正は、JR東海の民間事業でありますリニア中央新幹線に財政投融資資金を投入する仕組みをつくってスピードを速めていくということなんですが、まず、このことに対してどう評価をされているのか、お聞きをいたします。
中
木
木内均#13
○木内(均)委員 ありがとうございます。
引き続き森地参考人にお聞きをいたします。
リニア中央新幹線の意義を幾つか取り上げていただきました。一つが日本と地域の活性化ということでありましたが、先ほどの橋山参考人の意見陳述の中でも、東京一極集中が加速化するのではないかという指摘がありました。
まずは名古屋で一旦とまるわけでありますけれども、全線開通をしたときに、名古屋を中心とした中京圏、そして大阪を中心とした関西圏の役割、あり方というのはどうなっていくのか、まずはリニアとそれから国土計画という観点でお聞きをいたします。
この発言だけを見る →引き続き森地参考人にお聞きをいたします。
リニア中央新幹線の意義を幾つか取り上げていただきました。一つが日本と地域の活性化ということでありましたが、先ほどの橋山参考人の意見陳述の中でも、東京一極集中が加速化するのではないかという指摘がありました。
まずは名古屋で一旦とまるわけでありますけれども、全線開通をしたときに、名古屋を中心とした中京圏、そして大阪を中心とした関西圏の役割、あり方というのはどうなっていくのか、まずはリニアとそれから国土計画という観点でお聞きをいたします。
森
森地茂#14
○森地参考人 橋山参考人の、もう既に七千五百万人いるのに二重の議論をしているというお話だったんですが、あくまで一時間圏にという、そういう意図でございます。
それから、例えば九州で新幹線ができるとき、あるいは高速道路をつくるとき、博多一極集中になるからやめた方がいいという意見を述べる学者が何人かおられました。この議論は、基本的にクローズドの経済をイメージしておられて、もし九州にそういうことをしなければ、いろいろな民間投資は中国地方だとか海外に行くだけで、競争下にあるということをイメージしていない議論でございます。
したがって、この東京の一極集中論についても同じように考えること、国内の分担と国際的な競争、二つの観点で議論する必要がございます。
ちょっと長くなって恐縮ですが、東海道新幹線ができるときに、名古屋は没落すると言われていました。現実はそうではありませんでした。それから、大阪が人口減、人口が集中しなくなったのはオイルショックの後でございます。新幹線の影響ではございません。
恐らく、大阪がそうなったのは、それまで大阪は、泉北ニュータウンとか、高速道路と新幹線を一緒につくるとか、千里ニュータウンとか、東京にないようなやり方を次々やっておられた。これが関西の誇りでもございまして、私も関西人でございます、東京なんて気にもしていない、こういう時代でございました。いつから東京が地震でやられたらそのバックアップをするというような議論になったのか、大変残念でございます。例えば、梅田の北。東京で汐留とかいろいろなことが進展しているのに、一体何年かかってしまったか。合意形成があった、全くできなかった。こんなことがございました。
それで、大阪と名古屋の分担でございます。
一つは、一体化して、もう一度大阪は関西圏の中心として集積をすることでございます。
大阪がなぜ東京に負けたかというと、二次産業が出ていった後、中枢管理機能、情報、金融、こういうところが東京に比べて圧倒的におくれてしまいました。こういう一時間圏になることによって、京都大学とかあるいは大阪大学とか神戸大学とか、こういうところと一緒になって新たな産業をかつてのように生み出す、こういう機能が期待されます。
名古屋については、文字どおり製造業の中心でございます。これが、中枢管理機能が東京なんかと一体化することによって非常に大きな効果が出る、こう思っております。
この発言だけを見る →それから、例えば九州で新幹線ができるとき、あるいは高速道路をつくるとき、博多一極集中になるからやめた方がいいという意見を述べる学者が何人かおられました。この議論は、基本的にクローズドの経済をイメージしておられて、もし九州にそういうことをしなければ、いろいろな民間投資は中国地方だとか海外に行くだけで、競争下にあるということをイメージしていない議論でございます。
したがって、この東京の一極集中論についても同じように考えること、国内の分担と国際的な競争、二つの観点で議論する必要がございます。
ちょっと長くなって恐縮ですが、東海道新幹線ができるときに、名古屋は没落すると言われていました。現実はそうではありませんでした。それから、大阪が人口減、人口が集中しなくなったのはオイルショックの後でございます。新幹線の影響ではございません。
恐らく、大阪がそうなったのは、それまで大阪は、泉北ニュータウンとか、高速道路と新幹線を一緒につくるとか、千里ニュータウンとか、東京にないようなやり方を次々やっておられた。これが関西の誇りでもございまして、私も関西人でございます、東京なんて気にもしていない、こういう時代でございました。いつから東京が地震でやられたらそのバックアップをするというような議論になったのか、大変残念でございます。例えば、梅田の北。東京で汐留とかいろいろなことが進展しているのに、一体何年かかってしまったか。合意形成があった、全くできなかった。こんなことがございました。
それで、大阪と名古屋の分担でございます。
一つは、一体化して、もう一度大阪は関西圏の中心として集積をすることでございます。
大阪がなぜ東京に負けたかというと、二次産業が出ていった後、中枢管理機能、情報、金融、こういうところが東京に比べて圧倒的におくれてしまいました。こういう一時間圏になることによって、京都大学とかあるいは大阪大学とか神戸大学とか、こういうところと一緒になって新たな産業をかつてのように生み出す、こういう機能が期待されます。
名古屋については、文字どおり製造業の中心でございます。これが、中枢管理機能が東京なんかと一体化することによって非常に大きな効果が出る、こう思っております。
木
木内均#15
○木内(均)委員 ありがとうございます。
今は名古屋、大阪を中心にお伺いをしましたが、私は長野県ですから、飯田に駅ができる予定です。
そうなってきますと、甲府、飯田、地方都市にもリニアがとまるようになるんですが、地方都市に対する影響、例えば飯田であれば、飯田市そのもの、飯田圏域に対する影響ということもあるでしょう。それから、今、松本は中央線で結ばれているわけですが、これはもう高速化は限界がありますよね。そうなってくると、飯田より少し距離は離れていますけれども、こういった松本のような地方都市、地方都市といいましても長野県で二番目の都市でありますから、飯田に駅ができることによって、地方都市に駅ができることによってどういうまちづくりが進むというふうに想定をされるのか、お聞きをいたします。
この発言だけを見る →今は名古屋、大阪を中心にお伺いをしましたが、私は長野県ですから、飯田に駅ができる予定です。
そうなってきますと、甲府、飯田、地方都市にもリニアがとまるようになるんですが、地方都市に対する影響、例えば飯田であれば、飯田市そのもの、飯田圏域に対する影響ということもあるでしょう。それから、今、松本は中央線で結ばれているわけですが、これはもう高速化は限界がありますよね。そうなってくると、飯田より少し距離は離れていますけれども、こういった松本のような地方都市、地方都市といいましても長野県で二番目の都市でありますから、飯田に駅ができることによって、地方都市に駅ができることによってどういうまちづくりが進むというふうに想定をされるのか、お聞きをいたします。
森
森地茂#16
○森地参考人 今までの新幹線は、在来線とつなぐ、在来線の駅に直結させるというところが日本の非常に努力したことでございました。
今回は、むしろ、高速道路とうまくつないで、より圏域を広げるようなことを考えるべきではないかというふうに考えてございます。身延線ですとか奈良線ですとかあるいは飯田線とか、これももちろん重要ですけれども、高速道路とうまくつなぐことによってうまくいくのではないかと思います。
それから、新幹線の駅周辺開発、これについて、三週間後、東京で国際会議を私は主催してございますけれども、日本はこれについても、中国、台湾、韓国あるいはヨーロッパと全く違う努力をしてきました。これも、仙台とかあるいは横浜とか大阪のように広域の再開発をしたところ、名古屋とか京都のように駅のところだけやったところ、あるいは地方のようにもう少し小ぢんまりやったところ、いろいろございます。
地域で影響が非常に及ぶためには、駅周辺開発をどういうことにし、どういう企業、あるいは産業、あるいは人々のいろいろな機能を持ち込むか、このことが大変重要だと思っております。
この発言だけを見る →今回は、むしろ、高速道路とうまくつないで、より圏域を広げるようなことを考えるべきではないかというふうに考えてございます。身延線ですとか奈良線ですとかあるいは飯田線とか、これももちろん重要ですけれども、高速道路とうまくつなぐことによってうまくいくのではないかと思います。
それから、新幹線の駅周辺開発、これについて、三週間後、東京で国際会議を私は主催してございますけれども、日本はこれについても、中国、台湾、韓国あるいはヨーロッパと全く違う努力をしてきました。これも、仙台とかあるいは横浜とか大阪のように広域の再開発をしたところ、名古屋とか京都のように駅のところだけやったところ、あるいは地方のようにもう少し小ぢんまりやったところ、いろいろございます。
地域で影響が非常に及ぶためには、駅周辺開発をどういうことにし、どういう企業、あるいは産業、あるいは人々のいろいろな機能を持ち込むか、このことが大変重要だと思っております。
木
木内均#17
○木内(均)委員 引き続き森地参考人にお伺いをします。
私の地元には、東京から近い順に、北陸新幹線の軽井沢駅、そして佐久平駅、上田駅とあります。軽井沢、上田は既存の駅に併設をされた駅なんですが、佐久平というのは田んぼのど真ん中にできた駅でして、佐久の皆さんだけではなくて、本当に広域から来ていただいて、利用していただいています。そういった意味では、新幹線というのがまちづくりの核になった、成功している事例だというふうに私も自負をしております。
もう一点、景気対策ということにも触れていただきましたが、長野新幹線は、一九九八年冬季オリンピックの前の年に開通をしました。それによって、バブルが崩壊をして日本全国では建設不況と言われているときに、長野はおかげさまでオリンピック景気で持ち直したということもあります。
ただ、このときは、北高南低と言われていまして、公共事業は長野市を中心とした北部に集中をしていたんですね。今回の飯田というのは長野県の中で南部に当たります。そういった意味では、長野県の南部の皆さんにとっては、このリニア中央新幹線は、ようやく南にもこういう公共投資が始まるんだということで、大きな期待をされているわけです。
この景気対策について、地方都市に与える影響というものを森地参考人にお聞きをいたします。
この発言だけを見る →私の地元には、東京から近い順に、北陸新幹線の軽井沢駅、そして佐久平駅、上田駅とあります。軽井沢、上田は既存の駅に併設をされた駅なんですが、佐久平というのは田んぼのど真ん中にできた駅でして、佐久の皆さんだけではなくて、本当に広域から来ていただいて、利用していただいています。そういった意味では、新幹線というのがまちづくりの核になった、成功している事例だというふうに私も自負をしております。
もう一点、景気対策ということにも触れていただきましたが、長野新幹線は、一九九八年冬季オリンピックの前の年に開通をしました。それによって、バブルが崩壊をして日本全国では建設不況と言われているときに、長野はおかげさまでオリンピック景気で持ち直したということもあります。
ただ、このときは、北高南低と言われていまして、公共事業は長野市を中心とした北部に集中をしていたんですね。今回の飯田というのは長野県の中で南部に当たります。そういった意味では、長野県の南部の皆さんにとっては、このリニア中央新幹線は、ようやく南にもこういう公共投資が始まるんだということで、大きな期待をされているわけです。
この景気対策について、地方都市に与える影響というものを森地参考人にお聞きをいたします。
森
森地茂#18
○森地参考人 景気対策は二つございまして、移動が起こる、こういうことによる景気浮揚、消費でございます。それから、民間の投資がそこに追随し、それがまたいろいろな消費をもたらす、この二つございます。
残念ながら、リニア中央新幹線は、JR東海は鉄道の部分だけをやって、都市開発は地方に任す、こういうことになってございまして、ややおくれぎみでございます。ぜひこれをお考えいただくことによって、地域への大きな波及が行くんだろうと思います。
岐阜羽島はかつて非常に批判をされました。この岐阜羽島は今、ごらんいただきますと、完全な市街地の中でございます。これは何が起こったかというと、当初、区画整理したところが非常に広くて、なかなか誰も来なくて、その後、私鉄も入り、ややスプロール的に広がってしまった、こういうことでございます。新横浜とか、あるいは先ほどお話しの佐久とか、あるいは仙台と少し違うようでございます。
飯田の場合、地形もございますので、あそこにふさわしいような開発をぜひお考えいただく。それから、飯田だけではなくて、高速道路でつながるようなところについてもぜひそういう戦略をお考えいただきたい、こう思っております。
この発言だけを見る →残念ながら、リニア中央新幹線は、JR東海は鉄道の部分だけをやって、都市開発は地方に任す、こういうことになってございまして、ややおくれぎみでございます。ぜひこれをお考えいただくことによって、地域への大きな波及が行くんだろうと思います。
岐阜羽島はかつて非常に批判をされました。この岐阜羽島は今、ごらんいただきますと、完全な市街地の中でございます。これは何が起こったかというと、当初、区画整理したところが非常に広くて、なかなか誰も来なくて、その後、私鉄も入り、ややスプロール的に広がってしまった、こういうことでございます。新横浜とか、あるいは先ほどお話しの佐久とか、あるいは仙台と少し違うようでございます。
飯田の場合、地形もございますので、あそこにふさわしいような開発をぜひお考えいただく。それから、飯田だけではなくて、高速道路でつながるようなところについてもぜひそういう戦略をお考えいただきたい、こう思っております。
木
木内均#19
○木内(均)委員 ありがとうございます。
中川参考人に最後にお聞きをいたします。
これは、まず一回名古屋でとまるわけですから、当面のお客さんというのは東京—名古屋間を利用する人がほとんどだと思うんですね。名古屋でわざわざ乗りかえて京都、大阪に行くという人はそんなには多くないと思います。最終的にこれが大阪までつながりますと、一気に東京から大阪に行く皆さんもそこに乗ってくるわけですから、既存の東海道新幹線とのすみ分けというのはどうなっていくのか、お聞きをいたします。
それと、ちょっと時間もありませんので、あわせてもう一点お聞きをしますが、コストの関係ですけれども、まだこれは先の話ですから、これから建設していく途中で、どんどん技術進歩等、あるいは単価が下がるということによってコストダウンも期待できるのかどうか、お伺いをいたします。
この発言だけを見る →中川参考人に最後にお聞きをいたします。
これは、まず一回名古屋でとまるわけですから、当面のお客さんというのは東京—名古屋間を利用する人がほとんどだと思うんですね。名古屋でわざわざ乗りかえて京都、大阪に行くという人はそんなには多くないと思います。最終的にこれが大阪までつながりますと、一気に東京から大阪に行く皆さんもそこに乗ってくるわけですから、既存の東海道新幹線とのすみ分けというのはどうなっていくのか、お聞きをいたします。
それと、ちょっと時間もありませんので、あわせてもう一点お聞きをしますが、コストの関係ですけれども、まだこれは先の話ですから、これから建設していく途中で、どんどん技術進歩等、あるいは単価が下がるということによってコストダウンも期待できるのかどうか、お伺いをいたします。
中
中川大#20
○中川参考人 まず、リニアが東京—名古屋間にのみできているという状況のときに、人々がどのように行動するかということについては、ダイヤとかそういったようなものもわからない状況ではなかなか難しいというふうに思いますけれども、乗りかえにはなるとはいうものの、時間短縮にはなると思いますので、東京から名古屋の間はリニアを利用して、そこから東海道新幹線に乗りかえて関西に行く、こういう行動の方が多いのではないかなというふうに私は見ております。
並行して走っている東海道新幹線のダイヤがリニア開業後にどのような形になるかということについては、それはまだわからないところでありますので、少しそれに依存するところがあるというふうに思います。
それも含めまして、まず、乗りかえが名古屋で発生するというような状況になりますと、乗りかえ抵抗というのはやはり相当大きい。利用者にとってみれば、乗りかえはやはり避けたいという行動であります。そういう意味では、例えば飛行機との競争力、ほかの交通モードとの競争力は、やはり乗りかえがあるときとないときとでは相当違います。
そういう意味では、大阪までつながっているかどうかによって東京—名古屋間の需要などもかなり違ってくるだろう、そういうふうにも考えられますので、できるだけ早い段階で大阪につなげる方が全国のネットワークとしては効率的だというふうに思います。
また、リニアができた後の東海道新幹線というお話でございますけれども、これは当然、東海道新幹線は活用していくことになるというふうに思います。
これもダイヤ次第というところはありますけれども、実際に、東海道新幹線の沿線では、静岡ですとか浜松ですとか、リニアが通らないところにも非常に大きな町がございますので、引き続き、便利なダイヤになって、これまでよりもむしろ、そういった中間の都市においては、より便利になるということも考えられます。京都なども、やはり同じような位置づけなのかなというふうに思います。
そういう意味では、これから利用できる価値というのはさらに高まっていくだろうというふうに思いますので、両立することは可能だというふうに思います。
あと、コストの面につきましては、これはやはり、最初につくる状況のときには、まだやってみなきゃわからないというか、そういう部分はかなりあると思いますので、現時点で把握できることは少ないかもしれませんけれども、日本の技術力は非常に高いものがありますので、これまでも経験を積むことによってコストダウンを図っていくということは常々行われてきましたので、そういった方向に向けて技術開発が進んでいくものだというふうに思います。
この発言だけを見る →並行して走っている東海道新幹線のダイヤがリニア開業後にどのような形になるかということについては、それはまだわからないところでありますので、少しそれに依存するところがあるというふうに思います。
それも含めまして、まず、乗りかえが名古屋で発生するというような状況になりますと、乗りかえ抵抗というのはやはり相当大きい。利用者にとってみれば、乗りかえはやはり避けたいという行動であります。そういう意味では、例えば飛行機との競争力、ほかの交通モードとの競争力は、やはり乗りかえがあるときとないときとでは相当違います。
そういう意味では、大阪までつながっているかどうかによって東京—名古屋間の需要などもかなり違ってくるだろう、そういうふうにも考えられますので、できるだけ早い段階で大阪につなげる方が全国のネットワークとしては効率的だというふうに思います。
また、リニアができた後の東海道新幹線というお話でございますけれども、これは当然、東海道新幹線は活用していくことになるというふうに思います。
これもダイヤ次第というところはありますけれども、実際に、東海道新幹線の沿線では、静岡ですとか浜松ですとか、リニアが通らないところにも非常に大きな町がございますので、引き続き、便利なダイヤになって、これまでよりもむしろ、そういった中間の都市においては、より便利になるということも考えられます。京都なども、やはり同じような位置づけなのかなというふうに思います。
そういう意味では、これから利用できる価値というのはさらに高まっていくだろうというふうに思いますので、両立することは可能だというふうに思います。
あと、コストの面につきましては、これはやはり、最初につくる状況のときには、まだやってみなきゃわからないというか、そういう部分はかなりあると思いますので、現時点で把握できることは少ないかもしれませんけれども、日本の技術力は非常に高いものがありますので、これまでも経験を積むことによってコストダウンを図っていくということは常々行われてきましたので、そういった方向に向けて技術開発が進んでいくものだというふうに思います。
木
木内均#21
○木内(均)委員 ありがとうございました。
災害に対する備え、リダンダンシー、多様性、多重性ということは我々は一生懸命考慮をしなければいけないと思っています。やはり、首都直下型、東南海地震が想定をされている中で、東京、大阪を結ぶ主要動脈が今は東海道新幹線しかないわけですから、リニア中央新幹線の建設、さらには北陸新幹線も、今はまだ金沢でとまっておりますけれども、最終的に大阪を目指していく。そういった多様性、多重性という意味でも重要な意味を持っていると思いますので、きょう参考人の皆さんからいただいた御意見を大いに参考にしながら、法案の審議を進めさせていただきたいと思います。
以上で私の質疑を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →災害に対する備え、リダンダンシー、多様性、多重性ということは我々は一生懸命考慮をしなければいけないと思っています。やはり、首都直下型、東南海地震が想定をされている中で、東京、大阪を結ぶ主要動脈が今は東海道新幹線しかないわけですから、リニア中央新幹線の建設、さらには北陸新幹線も、今はまだ金沢でとまっておりますけれども、最終的に大阪を目指していく。そういった多様性、多重性という意味でも重要な意味を持っていると思いますので、きょう参考人の皆さんからいただいた御意見を大いに参考にしながら、法案の審議を進めさせていただきたいと思います。
以上で私の質疑を終わります。ありがとうございました。
西
伊
伊佐進一#23
○伊佐委員 公明党の伊佐進一です。
本日は、本当に限られた時間の中で、各参考人の先生方には示唆に富んだお話をいただきまして、まことにありがとうございます。
私も限られた時間ですので、なかなか全員に質問できないかもしれませんけれども、御容赦をいただければというふうに思っております。
まず、森地参考人に何点かお伺いしたいと思います。
森地参考人は実用化技術評価委員会の委員長でいらっしゃったということで、私は、子供のころから科学少年で科学が大好きでして、ちっちゃいころに見た本に、当時、リニアモーターカーと言っていましたけれども、こういうものが将来できるんだ、私が大人になったころには、もうリニアモーターカーができて、火星に住んでというような将来像をイメージして育ってまいりまして、いよいよ、その夢の技術、リニアの高速鉄道が実現する、現実のものとなるという段階に来たわけでございます。もちろん、私のように夢だけではなかなか政策にはならないわけで、そんな中で、橋山参考人のまさしくおっしゃるとおりだというふうに思うわけです。
では、今回、実用化しようという決定をするに当たって、どういう苦労があって、乗り越える壁があって、これをこういう形で乗り越えたから実用化できるんだ、実用化可能なんだということになったかについて、まず伺いたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、本当に限られた時間の中で、各参考人の先生方には示唆に富んだお話をいただきまして、まことにありがとうございます。
私も限られた時間ですので、なかなか全員に質問できないかもしれませんけれども、御容赦をいただければというふうに思っております。
まず、森地参考人に何点かお伺いしたいと思います。
森地参考人は実用化技術評価委員会の委員長でいらっしゃったということで、私は、子供のころから科学少年で科学が大好きでして、ちっちゃいころに見た本に、当時、リニアモーターカーと言っていましたけれども、こういうものが将来できるんだ、私が大人になったころには、もうリニアモーターカーができて、火星に住んでというような将来像をイメージして育ってまいりまして、いよいよ、その夢の技術、リニアの高速鉄道が実現する、現実のものとなるという段階に来たわけでございます。もちろん、私のように夢だけではなかなか政策にはならないわけで、そんな中で、橋山参考人のまさしくおっしゃるとおりだというふうに思うわけです。
では、今回、実用化しようという決定をするに当たって、どういう苦労があって、乗り越える壁があって、これをこういう形で乗り越えたから実用化できるんだ、実用化可能なんだということになったかについて、まず伺いたいと思います。
森
森地茂#24
○森地参考人 時間がございませんので、一例だけ挙げたいと思います。
最終的に結論を出すのを、実は出しませんでした。それは火災対策でございます。
ほとんど確率はないんですが、飛行機が着陸するときにタイヤがバーストすることがございます。リニアも非常制動をかけたとき同じようなことが起こらないかというような疑問が委員から提出されて、追加実験をいたしました。リニアというのは、走っているときには電力が供給されますが、とまっているときには電力が供給されない。ジェネレーターを先頭車に積むという方式を当初想定しておりました。その状態で万一ぶつかったときに、そこから発火するのではないか、こんな議論もございました。
先ほど説明を飛ばしましたが、平成二十一年の時点ではもう大丈夫だということで、一応バーストの方は解決をしました。しかしながら、ぶつかる確率というのは、新幹線の例もございますように、ない、何百万分の一というような状態かと思いますが、それでもその後、二十三年の九月に、それ用の集電装置をもう一つつくりました。具体的には、とまったときも電力が供給できるような回路を全路線に引いて電力を供給する、こんなことをいたしております。
これが一例でございます。
この発言だけを見る →最終的に結論を出すのを、実は出しませんでした。それは火災対策でございます。
ほとんど確率はないんですが、飛行機が着陸するときにタイヤがバーストすることがございます。リニアも非常制動をかけたとき同じようなことが起こらないかというような疑問が委員から提出されて、追加実験をいたしました。リニアというのは、走っているときには電力が供給されますが、とまっているときには電力が供給されない。ジェネレーターを先頭車に積むという方式を当初想定しておりました。その状態で万一ぶつかったときに、そこから発火するのではないか、こんな議論もございました。
先ほど説明を飛ばしましたが、平成二十一年の時点ではもう大丈夫だということで、一応バーストの方は解決をしました。しかしながら、ぶつかる確率というのは、新幹線の例もございますように、ない、何百万分の一というような状態かと思いますが、それでもその後、二十三年の九月に、それ用の集電装置をもう一つつくりました。具体的には、とまったときも電力が供給できるような回路を全路線に引いて電力を供給する、こんなことをいたしております。
これが一例でございます。
伊
伊佐進一#25
○伊佐委員 こうした科学的なしっかりとした根拠に基づいて、さまざまな試験を繰り返して、これは実用化可能だということになったというふうに理解いたしました。
では、将来の話ですが、この日本の技術をどうやって海外に売り込んでいくか。新幹線の技術も非常に安全性、信頼性の高い技術で、開業以来、旅客の死傷事故はゼロ、時間のおくれというのも平均遅延時間一分未満というすばらしい技術なわけですが、今、一生懸命世界に売り込もうとして、この前インドに売れたという話がございました。
この超電導リニアという技術、今回のリニアの技術ですが、これを世界にこれから売り込んでいけるという可能性について伺いたいと思います。
この発言だけを見る →では、将来の話ですが、この日本の技術をどうやって海外に売り込んでいくか。新幹線の技術も非常に安全性、信頼性の高い技術で、開業以来、旅客の死傷事故はゼロ、時間のおくれというのも平均遅延時間一分未満というすばらしい技術なわけですが、今、一生懸命世界に売り込もうとして、この前インドに売れたという話がございました。
この超電導リニアという技術、今回のリニアの技術ですが、これを世界にこれから売り込んでいけるという可能性について伺いたいと思います。
森
森地茂#26
○森地参考人 当初から、JR東海、特に葛西名誉会長は、アメリカのボルティモアに入れようと。特に、アメリカで一番鉄道が頻繁に運行されているのはノースイーストコリドー、ワシントン—ニューヨーク—ボストンの間でございます。その第一号としてボルティモアに入れるということで、これも、三週間後に京都でも国際会議がございまして、海外で新幹線を入れようとしている要人がみんな集まって、それからドイツからも専門家をお呼びし、韓国からもお呼びして国際会議をやることになってございます。今、フロリダの議論と、テキサス州、それからボルティモア、こういうところで議論が進んでいると聞いてございます。
問題はコストでございまして、コストをどれぐらいダウンし、在来の鉄道よりもより大きなメリットを見せられるかというところがポイントだろうというふうに理解をしてございます。
この発言だけを見る →問題はコストでございまして、コストをどれぐらいダウンし、在来の鉄道よりもより大きなメリットを見せられるかというところがポイントだろうというふうに理解をしてございます。
伊
伊佐進一#27
○伊佐委員 コストダウンがしっかりこれから進んでいけば、世界にどんどん売り込んでいける可能性があるということでございました。
世界との競争という中で、さっき中川参考人も触れていらっしゃいましたが、いろいろな各国との競争の中で中国にも追いつかれたということで、確かに日本の政策面、高速鉄道政策のおくれというところが一つの原因だという指摘だというふうに理解しております。
では、技術的なところで、確かに今、上海にリニアが通っていまして、中国ではリニアを実用化してずっと動かしているわけですが、上海のリニアとの違い、技術的な日本のリニアの優位性というか、そういうものはあるんでしょうか。
この発言だけを見る →世界との競争という中で、さっき中川参考人も触れていらっしゃいましたが、いろいろな各国との競争の中で中国にも追いつかれたということで、確かに日本の政策面、高速鉄道政策のおくれというところが一つの原因だという指摘だというふうに理解しております。
では、技術的なところで、確かに今、上海にリニアが通っていまして、中国ではリニアを実用化してずっと動かしているわけですが、上海のリニアとの違い、技術的な日本のリニアの優位性というか、そういうものはあるんでしょうか。
森
森地茂#28
○森地参考人 上海のは常電導の浮上方式、JALが昔開発して今名古屋で走っている、これと同じものでございます。一センチ浮上でございます。
当初から私はJALの方の開発にもお手伝いをしてございましたけれども、当初、日本で、地震国で十センチ浮くということを非常に強調し、それから電力補給をより効率的に行うということで、JR東海がやっている技術の開発が行われたわけでございます。
そういう意味で、電力を接触式で補給するのか、非接触で電力補給をするのかというところと、浮上のボリューム、一センチか十センチか、この違いが一番大きいものでございます。
それから、コストダウンについては二種類ございまして、コイルの大量生産によって明らかにコストダウンが図られる。こういう意味では、世界の市場が広がればコストダウンが図られるということでございます。それからもう一つは、文字どおり技術開発でございまして、今、物すごく低温にしてございますが、ヘリウムを使う低温化を必要としないような超電導物質、こういうものが開発され、使われようとしてございます。こういう意味でのコストダウン。二種類ございます。
ヘリウムを使わなくて、冷却しなくていいということになりますと、オペレーションコストと建設コスト、両方のダウンにつながると思います。
この発言だけを見る →当初から私はJALの方の開発にもお手伝いをしてございましたけれども、当初、日本で、地震国で十センチ浮くということを非常に強調し、それから電力補給をより効率的に行うということで、JR東海がやっている技術の開発が行われたわけでございます。
そういう意味で、電力を接触式で補給するのか、非接触で電力補給をするのかというところと、浮上のボリューム、一センチか十センチか、この違いが一番大きいものでございます。
それから、コストダウンについては二種類ございまして、コイルの大量生産によって明らかにコストダウンが図られる。こういう意味では、世界の市場が広がればコストダウンが図られるということでございます。それからもう一つは、文字どおり技術開発でございまして、今、物すごく低温にしてございますが、ヘリウムを使う低温化を必要としないような超電導物質、こういうものが開発され、使われようとしてございます。こういう意味でのコストダウン。二種類ございます。
ヘリウムを使わなくて、冷却しなくていいということになりますと、オペレーションコストと建設コスト、両方のダウンにつながると思います。
伊