農林水産委員会

2016-11-17 衆議院 全272発言

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会議録情報#0
平成二十八年十一月十七日(木曜日)
    午後一時三十分開議
 出席委員
   委員長 北村 茂男君
   理事 江藤  拓君 理事 小泉進次郎君
   理事 斎藤 洋明君 理事 福田 達夫君
   理事 宮腰 光寛君 理事 岸本 周平君
   理事 小山 展弘君 理事 稲津  久君
      伊東 良孝君    伊藤信太郎君
      池田 道孝君    小里 泰弘君
      加藤 寛治君    勝沼 栄明君
      木村 弥生君    今野 智博君
      笹川 博義君    助田 重義君
      瀬戸 隆一君    武部  新君
      長坂 康正君    西川 公也君
      鳩山 二郎君    古川  康君
      細田 健一君    前川  恵君
      宮路 拓馬君    森山  裕君
      簗  和生君    山本  拓君
      渡辺 孝一君    岡本 充功君
      金子 恵美君    佐々木隆博君
      重徳 和彦君    宮崎 岳志君
      村岡 敏英君    中川 康洋君
      真山 祐一君    斉藤 和子君
      畠山 和也君    吉田 豊史君
      仲里 利信君
    …………………………………
   農林水産大臣       山本 有二君
   内閣府副大臣       松本 洋平君
   農林水産副大臣      齋藤  健君
   総務大臣政務官      冨樫 博之君
   財務大臣政務官      三木  亨君
   農林水産大臣政務官    細田 健一君
   政府参考人
   (内閣府規制改革推進室次長)           刀禰 俊哉君
   政府参考人
   (消費者庁審議官)    吉井  巧君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長)           北島 智子君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         水田 正和君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           今城 健晴君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            井上 宏司君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  枝元 真徹君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  大澤  誠君
   政府参考人
   (農林水産技術会議事務局長)           西郷 正道君
   政府参考人
   (林野庁長官)      今井  敏君
   政府参考人
   (水産庁長官)      佐藤 一雄君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房総括審議官)         田村  計君
   農林水産委員会専門員   石上  智君
    —————————————
委員の異動
十一月十七日
 辞任         補欠選任
  中川 郁子君     長坂 康正君
  前川  恵君     助田 重義君
同日
 辞任         補欠選任
  助田 重義君     前川  恵君
  長坂 康正君     鳩山 二郎君
同日
 辞任         補欠選任
  鳩山 二郎君     今野 智博君
同日
 辞任         補欠選任
  今野 智博君     木村 弥生君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 弥生君     中川 郁子君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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北村茂男#1
○北村委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官水田正和君、消費・安全局長今城健晴君、食料産業局長井上宏司君、生産局長枝元真徹君、経営局長大澤誠君、農林水産技術会議事務局長西郷正道君、林野庁長官今井敏君、水産庁長官佐藤一雄君、内閣府規制改革推進室次長刀禰俊哉君、消費者庁審議官吉井巧君、厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長北島智子君、国土交通省大臣官房総括審議官田村計君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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北村茂男#2
○北村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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北村茂男#3
○北村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。伊東良孝君。
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伊東良孝#4
○伊東(良)委員 それでは、時間もありませんので、早速質問させていただきます。
 規制改革推進会議農業ワーキング・グループが、十一月十一日に、農協改革に関する意見、そして生乳改革に関する意見を取りまとめたところであります。二年前の答申を受けまして、農協が課題の検討を進めてきているところでありますが、本年四月より改正農協法が施行され、農協の自己改革が推進されているところであります。今回は、その改革では足りないから、さらに改革を進めよというものであります。
 中で、この冒頭から、全農の購買事業、これは、農業者の立場から、共同購入の窓口に徹する組織に転換するため、外部のプロフェッショナルを登用し、生産資材メーカーと的確に交渉できる少数精鋭の情報・ノウハウ提供型サービス事業へと生まれ変われ、このようにされております。新たな事業においては全農は生産資材の仕入れ販売契約の当事者にはならない、さらに、農業者には情報・ノウハウ提供に要する実費のみを請求する、このようにされているところであります。
 ここでちょっとお聞きしたいのでありますが、三年前の数字でありますが、全農の購買事業の売り上げは二兆六千六百五十二億円でありました。最終的には、末端のJAの購買事業売り上げは三兆四百五十七億円になっております。
 そこで、このワーキンググループが言う生産資材は、このうちどのくらいを占めているのか、まずお聞きいたします。
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大澤誠#5
○大澤政府参考人 お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、全農の平成二十五年度の購買事業の供給高は二兆六千六百五十二億円でございますが、このうち、生産資材の供給高合計は一兆五千三百三十八億となってございます。
 また、同様に、先生御指摘のとおり、JAの同事業年度の購買事業の供給高は三兆四百五十七億円でございますけれども、このうち、生産資材の供給高合計は二兆二千二百十二億円でございます。
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伊東良孝#6
○伊東(良)委員 今お聞きのとおり、現在、膨大な生産資材を取り扱っている全農であります。これを、共同購入の窓口に徹する組織にせよ、あるいはまた少数精鋭の情報・ノウハウ提供型事業にせよ、全農は仕入れ販売の当事者にはならない、こう言っているわけでありますけれども、果たして、この膨大な商品数、金額、さらにその商品の性能、効能、この違いをどうやって農家に説明し、どうやって少数精鋭でやるというのか、もう少しわかるように説明をしていただきたいと思います。
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齋藤健#7
○齋藤副大臣 規制改革推進会議の農業ワーキング・グループでは、今、伊東委員御指摘のような提言がなされているわけであります。共同購入の窓口に徹せよ、少数精鋭の情報・ノウハウ提供型サービス事業へ生まれ変わりなさい、仕入れ販売契約の当事者にならないと。
 この背景は、彼らの説明によれば、「全農が行う生産資材の購買事業については、生産資材の農業者への取次ぎ規模に応じて手数料を得る仕組みとなっており、生産資材メーカー側に立って手数料収入の拡大を目指しているのではないかとの批判がある。」というふうに書かれているわけであります。
 私どもがこの提言について解説をする立場にはありませんけれども、こういう表現の背景には、もしこの提言どおりに全農が販売契約の当事者として行っていた資材の売買等の業務を縮小し、そして、生産資材メーカーとの交渉のためにさまざまな新しい知識を必要とするということであれば、少数になって精鋭になるだろうというふうに推測をされるわけでありますが、申しわけありませんが、解説する立場にはございません。
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伊東良孝#8
○伊東(良)委員 今言いました組織体制を一年以内に新しくつくれ、こう言っているわけであります。
 通常、経済行為でありますから、不採算部門を縮小したり、あるいはまた売却したりすることは、これは経済原則であり得る話でありますから当然でありますが、今、十分に機能を発揮し、農業者のためになっている通常の事業まで人員の配置転換あるいは他への譲渡、売却まで言及するのは、これは自由経済の原則に反する私は提言だというふうに思うところでありますけれども、農水省の見解をお聞きします。
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齋藤健#9
○齋藤副大臣 生産資材価格の引き下げにつきましては、農業を成長産業にしていく上で私どもも極めて重要な課題であると思っておりますし、今回の農政改革の重要なテーマであろうと思います。
 この問題につきましては、生産資材業界の業界再編というものが重要であると思っておりますけれども、同時に、全農の生産資材の買い方の見直しがこの生産資材業界の業界再編を進める上でも重要であるというところは私ども考えているところでございます。
 ただ、この農業ワーキング・グループの意見につきましては、「生産資材メーカーと的確に交渉できる少数精鋭の情報・ノウハウ提供型サービス事業へと生まれ変わる。」とされておりまして、その中で、当然、人員の配置転換や事業の譲渡、売却もあるということが記載されていると思いますが、農林水産省としては、この提言があったので、よく省内で検討していきたいと思っているところでございます。
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伊東良孝#10
○伊東(良)委員 これは本当に自由経済への挑戦ではないかという思いがするぐらいであります。
 もう一つお聞きしますが、全農の農産物販売についてでありますけれども、一年以内に委託販売を廃止し、全量買い取り販売に転換すべき、このように言っているわけであります。
 北海道の例えば私の地元でありますが、大規模農家を初めといたしまして、農業地域は莫大な生産量になっております。例えば、私どもの隣の十勝地方、これは北海道で一番の、あるいは日本で一番の畑作地帯でありますけれども、農業生産額、この一地方で三千四百億を超えるわけであります。三千四百億というと、新潟県やその周辺の農業県をはるかに上回る生産額でありまして、地域の農協がそれらを全量買い取りするなどということはできるわけのない話でありますし、どのような規模と状況を想定してこのような提言をされているのか、農水省の受けとめをお聞きするものであります。
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齋藤健#11
○齋藤副大臣 大変申しわけありませんが、規制改革会議の内容を解説する立場ではないんですけれども、この問題意識は、農産物の流通、加工構造の改革というものが農業の成長産業化に重要であるということと、そのためには業界再編を進めていく必要があって、全農の農産物の売り方の見直しもそのうちの一助になるんじゃないかという趣旨の御提言であるというふうに理解しております。
 ただ、農産物の売り方の見直しが効果が上がるよう、販売事業の見直しは必要だと思っておりますが、具体的な事業のあり方につきましては、あくまで全農、農協が自己改革の中できちんと進めていくというのが一つの方向だろうと思っております。
 いずれにいたしましても、私どもとしては、よく彼らの提言の内容を検討いたしまして、しっかりとした結論を出していきたいと思っております。
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伊東良孝#12
○伊東(良)委員 委託販売をやめて全量買い取り制度などというのは、現実にはもう不可能な話でありまして、ここら辺をきちっと認識しなければならぬと思います。
 なぜかというと、この後についてきている言葉が、着実な進展が見られぬ場合、新組織、第二全農の設立推進、これを国がせよということでうたわれているわけであります。これは、改革を促すというより、極めて品のないおどしにしか聞こえない、私はそう思います。
 大体、政府への政策提言にこんな書き方をするのは恥ずかしいわけでありまして、こんなのは事務方がやめさせるべきであります。この点についての農水省の見解を聞きます。
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齋藤健#13
○齋藤副大臣 繰り返しますが、解説する立場にありませんが、この記載内容を好意的に考えれば、まずは全農の改革の推進を期待しているということだろうと思います。
 いずれにしても、農林省は農林省として検討を進めていきたいと思っております。
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伊東良孝#14
○伊東(良)委員 次から次と本当に腹立たしい話ばっかり出てきているわけであります。
 地域農協の信用事業、これを農林中金へ譲渡せよということであります。三年後をめどに半減させる、みずからの名義で信用事業を営む地域農協を半減させるとしているところでありますけれども、地元に金融を取り扱うのは郵便局と農協しかなくて、またお金を借りられるのも農協だけということで、頼りにされている地域もたくさんあるわけであります。
 都会は金融機関が山ほどありますけれども、田舎はそうではありません。農林中金がカバーできない地域の実情を熟知した対応も農協の組合員のために必要だ、このように思うわけでありますけれども、この点についてどうお考えか、お聞きします。
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齋藤健#15
○齋藤副大臣 地域によって農協が唯一の金融機関であるという地域がたくさんあることは承知をいたしておりますし、そういう地域で信用事業が行われなくなるということは、農林水産省としても、あってはならないことであると考えております。
 今回の農業ワーキング・グループの提言は、これまでも累次、彼らの提言の中にありますけれども、直接農協がリスクを負って貸すのではなくて、これは中金の方でリスクをとって、あとは窓口として手数料を取ってやっていった方が経済事業に集中できるんじゃないかという考えの中で出てきている提言だろうとは思いますけれども、やはり、タイミングですとか唐突感も我々としては否めないところでありますし、選択肢があるということが農協にとって大事だと思っておりますので、しっかり検討を進めていきたいと考えております。
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伊東良孝#16
○伊東(良)委員 この中で、一部地域で行われている、これは北海道で行われている組合員勘定、組勘についてでありますが、これは、農業者の農産物販売を統制し、毎年一定の期日で債務の完全返済を義務づける、そして農業者の経営発展の阻害要因になっている、こう断じていて、これをやめろと言っているわけでありますけれども、北海道は農家の約七一%がこの組勘を利用しております。強制されているものでもありません。制度として農家の経営を支え、これが十分に機能している、このように農家は皆さんそうおっしゃっております。
 これ、三万四千戸ぐらいあるんですけれども、この組勘制度が廃止されると、三分の一から、多ければ半分くらいの農家まで極めて重大な影響がある、このように言われているわけであります。
 本州は兼業農家が多いわけでありますが、北海道は大規模農家、そして冬期間は雪に閉ざされるわけでありまして、一年間の計画、まさに農協と一体となってこの勘定をしているところでもありまして、組勘を利用する人の声も聞かず廃止せよというのは、一体これはどういうことか。余りにも横暴であります。
 規制推進会議に何の権限と本当に根拠があるのか聞きたい。政府はそこまで関与すべきでないと思いますが、大臣の見解をお伺いいたします。
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山本有二#17
○山本(有)国務大臣 現在の組勘制度につきましては、北海道の約七割の農業者が利用されております。そして、農業者が必要な運転資金を円滑に調達できるように、歴史的に重要な役割を果たしております。
 一般的に、組勘制度、これにつきまして、約定書に、農畜産物を営農計画に基づき農協に販売する旨定められているため、農協を利用しない販売がしづらいとか、あるいは、勘定の精算を毎年行う必要があるため、一年間では出荷に至らない畜産農家などには利用しづらいとかいった問題点が指摘されていることは、また他方であることでございまして、その意味で、農林水産省としましては、組勘制度が果たしている機能を、指摘されている問題点も踏まえつつ、規制緩和のワーキンググループの意見の内容を検討しつつも、この農林水産委員会の皆様の御意見も聴取しながら、しっかりと検討を進めてまいりたいというように思っております。
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伊東良孝#18
○伊東(良)委員 組合員勘定、これにつきましては、ぜひ実態を聞いていただき、農水省としても理解をしていただきたいと思う次第であります。
 大体、規制改革推進会議なるところが、農業ワーキング・グループが組勘なんという言葉を知っていることも不思議でありますし、誰か裏で手引きしているのがいるのではないかと私は推測するわけでありますけれども、こういう極めていいかげんな、なおかつ強引な進め方というのはよくないわけでありまして、もう一問だけ、牛乳・乳製品の指定団体制度についてお伺いをするものであります。
 このたび、規制改革会議は、いわゆる加工乳、加工原料乳の生産者補給金制度、また指定団体制度についてのメスを入れました。すなわち、生産者がみずから自由に出荷先を選べる制度とする改革、こう言っているわけでありますけれども、飲用乳と加工原料乳の年間の消費量、販売量というのは、極めて厳密に需給調整がなされているのであります。
 日本の生乳生産量、昨年でありますけれども、七百四十万トン、全国の過半数になる三百九十万トンが北海道から飲用乳と乳製品用に、加工乳用に出荷されているわけであります。これが、自由に出荷する、あるいは高いところに売れということであれば、本州に持っていけば飲用乳は百十五円で売れるわけです。しかし、これを飲用乳のだぶつきを抑え需給調整をすることによって、例えばチーズ用で六十七円、あるいは生クリーム用で七十七、八円、そういう数字になってくるんです。そして、二十三円くらいの輸送費をかけて、約二割は本州に飲用乳として送られている。これで日本の国の牛乳のバランスがとれているんです。これを支えているのは、まさにこの指定団体による制度であり、さらにまた補給金によってなされているわけであります。
 私は、この状態から、規制改革会議が言うように、自由に高いところに売っていいというんであれば、北海道の酪農家はみんな本州に攻め込むことになるでありましょう。これを昔から南北戦争といって恐れられていたのであります。ですから、こうした需給調整を無視して、加工乳に回したら補給金をもらえます、あるいは、飲用乳は高いところに売って構いませんなんということを、こんなことを提言して、日本の酪農をめちゃくちゃにするような乱暴な話であります。
 農家に、農協がその生産の調整をすればいいじゃないかなどという話で、一農協や農家が、自分たちの販売先を報告したり調整したりして、これが需給調整が図られるなどということには全くならないわけでありまして、これについて、こんなことを言うことを許して、私は、農水省として日本の農業を守る責任は全く果たせない、こう思いますが、農水省の見解を伺います。
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齋藤健#19
○齋藤副大臣 指定生乳生産者団体制度の是非や現行の補給金の交付対象のあり方を含めた抜本的改革について、平成二十八年秋までに検討し、結論を得るというのが、ことしの六月に閣議決定された規制改革実施計画に定められているところでございます。
 農林水産省といたしましては、先ほど伊東委員が御懸念を示されたような声を十分留意しながら、この閣議決定に基づいて結論を出していきたいというふうに思っております。
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伊東良孝#20
○伊東(良)委員 もう時間でございますので、最後に一言言わせていただきますけれども、今回の提言につきましては、農協改革の続編と生乳指定団体の提言取りまとめということでありますが、この手法も内容も極めて乱暴きわまりないものだ、このように思うものであります。
 およそ政府の諮問機関とは思われぬ進め方でありまして、まさに、我が国の自由経済を脅かし、民間経済システムに譲渡や廃止や再編を迫り、言うことを聞かなければ別の組織をつくって潰してしまうぞと言わんばかりの、提言という形のおどし以外の何物でもありません。これは、法的根拠も、国民から承認された、あるいは選ばれた議員でも何でもないグループが、この提言の制度の実施主体であり、まさに、農水省として、御自分たちのシステムにここまで踏み込まれているわけでありますから、真摯にこれを受けとめ、検討し、国会の議論をしっかり反映させて政策の遂行に当たっていただきたいと要望しまして、私の質問とさせていただきます。
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北村茂男#21
○北村委員長 次に、古川康君。
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古川康#22
○古川(康)委員 ありがとうございます。
 ただいまの伊東良孝委員の御発言を聞いておりまして、私も、規制改革会議農業ワーキング・グループの報告書について一言申し上げなければならないと思っております。
 私は、農業もしっかりとした改革をしていかなければならない、そういう立場であり、そういう気持ちであります。これまで、与党の議員の一人として、農協改革であれ、あるいはTPPであれ、農家の方々に対しても、さまざまな苦しい局面がありながらも、それなりに説明をし、また賛意を示してまいりました。しかしながら、今回のようなこうした報告書が出てきてしまうと、本当に今政府は何を考えているのか、そういう静かな怒りの声が届けられています。
 私は、かつて長野県庁に昔お世話になっておりました。そのころに聞いた言葉に働きと稼ぎという言葉がありました。木曽の山の中で何十年も林業をしておられた方は、自分のことをこうおっしゃっていました。おら、何十年も山で働いていた。息子さんはどうされていますかと聞いたら、せがれは町に稼ぎに出ている、こういう言い方でした。自然を相手に山で働くのがまさに働きであり、そして、生活をするために町で働くのが稼ぎ、こういう言い方に、自然を相手に働いていく第一次産業従事者としての誇りを感じたものでございました。それは、今風に言えば、なりわいと営みといった表現にもなるのかもしれません。
 今、政府は、このなりわいとしての農業、コスト、利益、マーケット、そういったものだけに集中をしていて、もともと農業が持っている、いや、農という営みが持っている部分についての視点が、視座が全く足りていないのではないかと思わざるを得ません。
 もちろん、私も、農業には改革が必要、農協にも改革が必要と思っております。しかしながら、今、伊東委員が御指摘されたような、このような乱暴な言い方がまかり通ってしまうのでは、農業者は本当に希望を見出すことができません。本当にこういうことをやっていくのか、地元に帰るたびにこういうことを言われています。思ったより農業者の声が小さいね、こんな声もあると聞きます。冗談じゃありません。みんなあきれて物も言えないだけです。本気になって反対されたらどういうことになるのか。私は、国会議員になって、まだまだよわいを重ねておりませんけれども、しかしながら、この農業に関係する方々のふつふつとした思いを日々感じているところでございます。
 大臣、今回のこの報告書を受けて、そして農政の責任者として、どのようにされようとしているのか、一言お聞かせください。
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山本有二#23
○山本(有)国務大臣 農政改革は不断の努力が必要でございます。規制改革会議の意見によって農業に携わる人たちの不安をいたずらにあおるようなことがないように、しっかり落ちついた議論ができるよう、そうした農林行政であるために、なおこの規制改革の提言も一つの意見として聞きながら、しっかり地についた改革を進めていきたいと思っております。
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古川康#24
○古川(康)委員 平成二十六年、七年、農協改革法が可決をされ、そして今、全中、全農を初めとして農業の関係する団体やいろいろな組織は、まさに改革に向けての一里塚、二里塚というロードマップの中にあります。そういう中にあって、さまざまな努力をされている中でこういうものが出てきているということに対しての疑問ということでございます。どうか、大臣におかれては、政治力を発揮していただくよう心からお願いするものでございます。
 さて、二問目は、タマネギのべと病対策についてお尋ねをいたします。
 先日、鳩山邦夫先生が他界されました。私ごとで恐縮ですが、私は佐賀県の選出でありますが、先生はお隣県の福岡県の選出でございました。文部科学委員会でも席がお隣ということであって、時々話しかけていただいていました。
 平成二十七年の四月か五月に、先生からこんなことを尋ねられました。古川さん、地元に時々行く肉のレストランがあるんだけれども、ここはつけ合わせの野菜、特にタマネギがおいしかったんだよ、聞いたら佐賀の白石のタマネギという話だった、ところがね、最近ちょっと味が違うんだよ、ことしのはどうもできが違う、随分タマネギがとれなくなっているんだ、そういうお話だったんだけれども、そうなのかいということを聞いていただきました。
 大ベテランである鳩山邦夫先生からのお尋ねでしたから、非常に驚きましたけれども、そのとおりでございました。何とか、先生、きちんと対応しておいしいタマネギをお届けします、そのときはこう申し上げましたが、残念なことに、ことしのべと病による被害は前年をさらに上回る大きさ、対前年比でも出荷量ベースで三五%減であります。力強い復活を御報告することもかなわないまま、先生は本年六月二十一日、他界されました。
 べと病が余り発生の見られなかった三年前、平成二十五年産は、佐賀県全体の出荷量は八万トンを超えていました。それが三年後には四万トン弱と半分以下に減っています。その原因がべと病というものであります。
 今回の大きな被害を受けて、生産者、JA、市、町、県そして国と関係機関が動いてさまざまな対応策を講じてこられました。この間の政府のお取り組み、あるいは御支援については心から敬意を表し、感謝する次第でございます。
 そこで質問いたします。
 まず一点目が、地元としてあるいは県としてやらなければならない対策をいろいろ講じておりますが、一方で、国として行っていただきたい対策もございます。よく言われているのが、べと病に強い、新しい品種開発をしていただきたい、あるいは、べと病かどうかが簡単にわかる判別法の確立をしていただきたい。こういうことについて、まず政府としてどのように取り組んでおられるのか、お尋ねします。
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西
西郷正道#25
○西郷政府参考人 御指摘のタマネギべと病については、ことしのタマネギ生産において佐賀県などで大きな被害が発生したことから、今後、被害の軽減に向けて早急な対策が必要であると存じております。
 このため、私どもといたしましては、この九月に、革新的技術開発・緊急展開事業という研究事業におきまして、佐賀県農業試験研究センターを中核として、国の農研機構なども参画いたしました研究コンソーシアムが実施いたしますタマネギべと病に関する技術開発に支援を講ずることとしたところでございます。
 この中では、今先生のお話にございましたような、土壌中の病原菌密度の測定法の開発、あるいは発病のメカニズムの解明、あるいは効果の高い薬剤の選定や防除適期の検討などの防除対策の確立、また、その効果の高い防除技術を組み合わせた総合的な防除体系の実証と普及といったことをやることとしております。これらにおきまして、タマネギべと病の被害軽減に向けた技術開発をまず推進してまいりたい。
 御指摘の品種開発でございますが、タマネギべと病の抵抗性品種につきましては、非常に残念ながら、これまでの研究では既存の品種の中では強い抵抗性を有する有望な品種は見つかっていない状況でございますので、正直申しまして、抵抗性品種の育成にはかなり時間を要するということでございますが、中長期的には一生懸命頑張ってまいりたいというふうに存じているところでございます。
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古川康#26
○古川(康)委員 なかなか難しいと思いますけれども、しっかりと開発をお願いしたいと思います。
 続いて、現在でも地上の散布が許可されているべと病対策用の農薬についてお尋ねをいたします。
 例えば、ザンプロと呼ばれているような農薬について、これは、べと病が発生した際に使う農薬なんでありますけれども、地上での散布は許可されていますが、べと病が発生した際に雨が降ると、機械が圃場に入れません。どうやって散布したらいいのかということで、農家が大変苦労をしておられます。
 これを無人ヘリやドローンで散布しようとすると、地上とは違って新たに許可が必要になると伺っています。どういう手続が必要となるんでしょうか。
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今城健晴#27
○今城政府参考人 お答えいたします。
 既存の農薬におきましても、タマネギべと病に普通に散布するのは六十剤ぐらい登録がございますが、いわゆる無人ヘリコプターあるいはドローンを使って散布するという場合には、使用方法が異なります。濃度等も異なります。したがいまして、そういう場合には、該当する使用方法でいわゆる薬効、どれだけ効くか、あるいは薬害がどれだけあるか、それから残留がどうなるかということの新しい方法による試験というものをしていただく必要がございます。
 これは、通常、信頼性のあるデータを得るために、二年間にわたり六カ所で試験を行っていただくというのが原則になっております。
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古川康#28
○古川(康)委員 近年、このタマネギをめぐる生産の環境は極めて厳しいものになってきています。このべと病でやられているところの対策は待ったなしだと思います。
 今、そのようなお話でございました。六カ所の栽培実績と二年間という試験期間。こうしたものの簡素化というものは何とかできないでしょうか。こういうものこそ規制改革でやっていただけないでしょうか。
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今城健晴#29
○今城政府参考人 お答えいたします。
 先ほどのことでございますが、登録の方法といたしまして、仮に、その使用時期や使用回数、これが同じであって、空中散布をするために、普通、濃度を濃くして使うものでございますから、それだけが唯一違っているという場合には、その試験のことを簡素化しております。薬効、薬害については一年間で二カ所以上、残留試験については一年間で三カ所以上でよろしいということにしております。
 したがいまして、こういうことを活用していただいて、農薬メーカーから、先日、無人ヘリコプターによる使用方法を追加する登録申請を私どもはいただいております。
 したがいまして、農林水産省といたしましては、来年の防除時期に使用できるよう、迅速に登録手続を進めてまいりたいということでございます。
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