経済産業委員会

2017-04-05 衆議院 全350発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十九年四月五日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 浮島 智子君
   理事 うえの賢一郎君 理事 大見  正君
   理事 佐藤ゆかり君 理事 白須賀貴樹君
   理事 吉川 貴盛君 理事 北神 圭朗君
   理事 近藤 洋介君 理事 高木美智代君
      穴見 陽一君    石川 昭政君
      小倉 將信君    尾身 朝子君
      大隈 和英君    大西 宏幸君
      岡下 昌平君    梶山 弘志君
      勝俣 孝明君    神山 佐市君
      木村 弥生君    工藤 彰三君
      佐々木 紀君    塩谷  立君
      島田 佳和君    瀬戸 隆一君
      田所 嘉徳君    高木 宏壽君
      中川 俊直君    星野 剛士君
      牧島かれん君    三原 朝彦君
      宮崎 政久君    宮路 拓馬君
      八木 哲也君    簗  和生君
      山際大志郎君    阿部 知子君
      荒井  聰君    大畠 章宏君
      落合 貴之君    篠原  孝君
      鈴木 義弘君    田嶋  要君
      中根 康浩君    福島 伸享君
      中野 洋昌君    畠山 和也君
      真島 省三君    木下 智彦君
    …………………………………
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      世耕 弘成君
   文部科学大臣政務官    田野瀬太道君
   経済産業大臣政務官    中川 俊直君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  土生 栄二君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 増子  宏君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房長) 高橋 泰三君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官)  平井 裕秀君
   政府参考人
   (経済産業省電力・ガス取引監視等委員会事務局長) 松尾 剛彦君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官) 日下部 聡君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      村瀬 佳史君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 早水 輝好君
   政府参考人
   (原子力規制庁長官官房緊急事態対策監)      大村 哲臣君
   参考人
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構理事長)     山名  元君
   参考人
   (東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長)            廣瀬 直己君
   経済産業委員会専門員   木下 一吉君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月五日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     木村 弥生君
  神山 佐市君     田所 嘉徳君
  工藤 彰三君     瀬戸 隆一君
  山際大志郎君     牧島かれん君
  大畠 章宏君     荒井  聰君
  落合 貴之君     阿部 知子君
同日
 辞任         補欠選任
  木村 弥生君     大隈 和英君
  瀬戸 隆一君     工藤 彰三君
  田所 嘉徳君     神山 佐市君
  牧島かれん君     大西 宏幸君
  阿部 知子君     落合 貴之君
  荒井  聰君     大畠 章宏君
同日
 辞任         補欠選任
  大隈 和英君     宮路 拓馬君
  大西 宏幸君     山際大志郎君
同日
 辞任         補欠選任
  宮路 拓馬君     尾身 朝子君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の一部を改正する法律案(内閣提出第九号)
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
浮島智子#1
○浮島委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として原子力損害賠償・廃炉等支援機構理事長山名元君及び東京電力ホールディングス株式会社代表執行役社長廣瀬直己君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として、内閣官房内閣審議官土生栄二君、内閣府大臣官房審議官増子宏君、経済産業省大臣官房長高橋泰三君、経済産業省大臣官房原子力事故災害対処審議官平井裕秀君、経済産業省電力・ガス取引監視等委員会事務局長松尾剛彦君、資源エネルギー庁長官日下部聡君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長村瀬佳史君、環境省大臣官房審議官早水輝好君及び原子力規制庁長官官房緊急事態対策監大村哲臣君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
浮島智子#2
○浮島委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
浮島智子#3
○浮島委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。星野剛士君。
この発言だけを見る →
星野剛士#4
○星野委員 おはようございます。自由民主党の星野剛士でございます。
 本日は、浮島委員長を初め、理事の皆様方また委員の皆さん方に質問の時間をいただきまして、まことにありがとうございます。
 早速質問に入らせていただきたいと思います。また、大臣には、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所、一Fの事故から約六年が経過をする中、福島の復興再生を一層加速していくため、政府は昨年末、原子力災害からの福島復興の加速のための基本方針を策定いたしました。必要な対策の追加、拡充を行うことといたしました。
 特に一Fの廃炉は、今後、燃料デブリの取り出しという新たな工程に入ります。そして、必要となる資金の増大が見込まれる状況でありまして、対応措置が必要不可欠でございます。
 事故事業者、東京電力による一Fの廃炉・汚染水対策の安全かつ着実な実施は、福島の復興再生の大前提でございます。福島復興加速化指針に基づきまして、廃炉の実施をより着実なものにしていく必要があります。
 それは、一つには、一Fの廃炉に要する資金について、東京電力グループ全体での総力を挙げた経営改革によりまして捻出をした資金を確実に廃炉に充てられるように確保すること、さらに、長期にわたり、巨額の廃炉資金需要にあらかじめ計画的に対応し、東京電力が事故事業者たる責任を安定的かつ継続的に果たすことができる制度を整えることでございます。
 一Fの廃炉に必要な資金につきましては、東京電力がこれまで二兆円を準備してきておりますけれども、その資金は、主として燃料デブリ取り出しに向けた準備工程に充てられるものでありました。
 今後、燃料デブリ取り出しの工程が始まるという中で、必要となる資金の規模感を示すため、有識者ヒアリング結果をもとに算出をした金額である約六兆円が示されております。合計で八兆円という巨額の資金となります。
 全ての燃料デブリ取り出しを含めた廃止措置終了は三十年から四十年後を目標としておりまして、東京電力は、毎年の収入の中から、年間、平均三千億円の資金を準備することが必要となることが想定をされております。
 本日は主に、賠償費用及び福島第一原発廃炉費用の負担のあり方について質問をさせていただきたいと思います。
 まず、賠償費用の負担についてお伺いをしたいと思います。
 閣議決定におきまして、賠償費用のうち事故前には確保されていなかった分の賠償の備えについて、託送料金の仕組みを利用して回収をするという政府の方針が示されております。
 では、事故前には確保されていなかった分の賠償の備えとは具体的にどのようなものを言うのか、まずお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
村瀬佳史#5
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 福島原発事故以前におきましては、政府は、安全神話に陥る中で、福島原発事故のような規模の過酷事故が起こり得るという前提に立っておりませず、福島原発事故当時、賠償の備えは、原子力損害賠償法に基づく賠償措置額であります一千二百億円にとどまっていたところでございます。
 事故後に原子力損害賠償支援機構法の法的措置を行ったわけでございますけれども、仮に原子力事業が開始した当初から原賠機構法による備えがありますれば、事故当時の二〇一一年には、相応の備えがあったと見込まれるところでございます。
 こうした制度がなかったことによって発生してしまった賠償への備えの不足分につきまして、託送料金の仕組みを利用いたしまして消費者から公平に回収させていただきたい、このように考えているところでございます。
この発言だけを見る →
星野剛士#6
○星野委員 次の質問に移りますけれども、なぜ、電気事業においては、原賠機構法の制定まで賠償に対する備えができていなかったのか。東京電力を初めとした電力各社は事前に準備を怠っていたわけではないのかという疑問は当然生じてきますけれども、この点についてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
世耕弘成#7
○世耕国務大臣 当然、一般の企業活動であれば、自分のやっている事業で事故が起こったりした場合の備えをしっかりと積み立てておくとか、あるいは保険に入っておくとか、そういう対応ができたんだろうというふうに思います。
 ただ、電力事業は、長く規制料金のもとで実施をされてきたわけであります。当然、規制料金ということは、政府が認可をするという形であります。そして事業者が、いわゆる総括原価方式ということで、それにかかった原価というのを出して、それに適正な利益を掛けて、そして料金を経産大臣が認可するということをずっとやってきたわけであります。
 そういう中で、当時いろいろな考え方が一つあったと思います。事故は当然起こるかもしれないという気持ちは持っていたかもしれないけれども、起こった場合、一体その処置にどれだけのお金がかかるのかというのは、これはなかなか、起こってみて今ようやくいろいろわかってきているわけですが、では当時それが想定できたのかといったら、とてもできなかった。
 では、できないものを、例えば五兆なら五兆積み立てる必要があるからといって、そのことを電気料金に乗せるということが合理的だったかどうかという議論もあって、そういった事故費用を乗せてこなかったということもあります。
 それともう一つ、これは特に政府として反省をしなければいけないのは、やはり安全神話に陥っていた面がある。事故なんか起こらないだろうと思っていた面もある。そういう意味で、当時、たった千二百億円しか実質積み立てていなかったという問題があるわけであります。
 もし、原発を実際に使い始めるときから、今の、二〇一一年につくった原賠機構法のような法律をきちっとやって積み立てておれば今日のようなことはなかったというふうに思うわけでありまして、この賠償の備えの不足が現に生じてしまったということについては、安全神話に陥っていたことも含めて、政府として真摯に反省をしなければいけない面があると思っています。
この発言だけを見る →
星野剛士#8
○星野委員 御答弁ありがとうございます。
 託送料金の仕組みを利用して回収を行っていくというふうに聞いておりますけれども、託送料金の仕組みを利用する、その方法で回収を行っていくというその理由ですね、なぜに託送料金の仕組みを利用していくという判断に至ったのか、また、その背景について御答弁を願いたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
世耕弘成#9
○世耕国務大臣 今、いわゆる賠償の負担というものについては、特別負担金という形でまず東京電力が負担をする。あと、やはり原子力というものを国民全体が裨益をしていたということで、一般負担金という形で各電力会社全てが負担をするという形が、電力会社といっても、いわゆる新規参入の電力会社ではなくて、旧電力会社というんでしょうか、既存の電力会社が一般負担金という形でやってまいりました。
 ところが、電力の小売が自由化をされました。今までは小売料金の請求書の中にその負担金が実質含まれているという形でやっていたんですが、いわゆる既存の電力会社からの請求書が行かない人が出てくるわけであります。まだ今それは数%にとどまっているわけでありますけれども、これから我々はやはり電力自由化をしっかり進めていかなきゃいけない、選択肢を広げていかなきゃいけないというときに、いよいよ既存の電力会社から請求書を受け取らない人が例えば三割、四割になってきたときに、では、既存の電力会社に残っている人だけの負担で、残りの人は負担しなくていいのか。負担しない人がかなりふえてくるという形になるわけであります。
 二〇一一年以降のことについては、それはもう原発事故が起こって、そして、その中で自分は原発に起因するエネルギーは使いたくないという選択肢で新しい新電力に契約をして使っている方もいらっしゃるかもしれませんが、その後のことはいいとしても、そこまでのことですね、そこはやはり、今新電力を使っている方であっても、一定程度過去裨益した部分があるんじゃないか。では、それを全ての人から公平に取れる方法として何があるかといったら、税金にするかほかの方法を考えるかという中で、託送料金というのを選んだんです。
 託送料金のいいところは、いわゆる既存の電力会社ごとに配分をされておりますから、例えば沖縄県のような、過去原発を使ったことがないところには請求が行かない。あるいは、同じ既存の電力会社の中でも、例えば、関西電力のように非常に原発依存度の高いところから、北陸電力のように低いところ、ここもめり張りをつけることができるわけでありまして、託送料金が最もベターな方法ではないかということで、我々はそれを選択をさせていただきました。
この発言だけを見る →
星野剛士#10
○星野委員 今、大臣からるる御説明をいただきました。託送料金を利用する仕組みを使って公平に回収をしていく、お願いをしていくという方法としてこれが最も適しているという判断に至ったという御説明だというふうに理解をいたしますけれども、そのような仕組みを措置するにしても、消費者の負担が過大にならないようにすべきだというふうに思います。
 これは非常に重要な点だろうというふうに思いますし、さらに、負担水準の透明性が必要ではないのかなというふうに考えておりますけれども、この点についてもあわせてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
村瀬佳史#11
○村瀬政府参考人 お答えを申し上げます。
 今御指摘いただきました、負担が過大にならないようにすること、それから、負担水準の透明性を高めること、これは極めて重要な点だと認識しております。
 託送料金につきましては、既に、電気事業法に基づきまして、電気料金の託送料金の大臣認可プロセスにおきまして、独立した規制機関である電力・ガス取引監視等委員会による第三者チェックも受けながら厳格な査定プロセスが措置されているところでありまして、今般新たな負担をお願いすることも踏まえまして、これに加えまして、まず、閣議決定した福島復興加速化指針におきまして、回収する金額の上限、これを明確に決めたということでございます。
 上限を総額で二・四兆円と明記をしたという点、それから、消費者庁からも意見を聞くということ、それから、独立した電力・ガス取引監視等委員会による第三者のチェックを受けるということ、それから、毎月消費者の皆様にお届けがされている料金明細票等におきまして、この御負担について明記していくといったことなどによりまして、透明性と適正性を確保する、このようにさせていただいているところでございます。
 加えまして、消費者の負担増につながらないようということで、電力会社の送配電部門の合理化などによりまして、今回の措置によりましても総じて料金値上げにはならない形ということにしたい、このように考えているところでございます。
この発言だけを見る →
星野剛士#12
○星野委員 ありがとうございます。
 今、御説明もありました。この点、非常に消費者の皆さん方にしっかりと伝わっていかないといけないということだ、こういうふうに思います。もちろん、総額で二・四兆円ということも明記をされておりますけれども、重要なことは、毎月消費者に届けられる料金明細等において明記をすることによって透明性と適正性を確保する、担保をするということが非常に重要だというふうに思っておりますので、この表記の方法なども、よくあるんですけれども、書いてはあります、探してもらったらわかるみたいな表記には決してならないように、普通に一覧をして理解ができるような表記の仕方に特に留意してもらいたいなというふうに思います。
 何かやっていると、いやいや、書いてありますよ、小さな文字で書いてありますみたいな、どこかの契約書みたいなことにならないように、しっかりと明示をしてもらえるようにそこはしっかりと努力をしてもらいたいなと思いますけれども、そのわかりやすい表記の仕方という点について何かあれば。
この発言だけを見る →
村瀬佳史#13
○村瀬政府参考人 今御指摘いただきました、消費者にとってわかりやすい表記の仕方という大変重要な点だと認識します。
 毎月事業者から届けられる料金明細票、これもそうですし、あと、経済産業省のホームページといったようなところでも、制度の詳細になると中身が非常に長くなってきますので、そういった長文、長い詳細な説明が必要なものについては例えばホームページでしっかり説明をするといったようなことで、さまざまな手法を使って、透明性の確保、それから消費者の理解の促進ということに努めてまいりたい、このように考えます。
この発言だけを見る →
星野剛士#14
○星野委員 ぜひその点、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 次の質問に移りたいと思います。
 送配電事業の合理化分の廃炉費用への充当についてお伺いをしたいというふうに思います。
 福島第一原発の廃炉費用の負担について、閣議決定におきましては、東京電力の小売事業や発電事業に加えて、送配電事業の合理化分についても廃炉に要する資金に充てることを可能とするとの政府の方針が示されております。そのため、特例を措置するとのことでもありますけれども、そもそも送配電部門の合理化分は、現在の制度においてはどのように扱われているんでしょうか。
この発言だけを見る →
村瀬佳史#15
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 現行の電気事業法におきましては値下げ届け出ということになっておりまして、送配電事業者は、一定の範囲内で、経営努力による合理化分を値下げ以外に活用することが認められるということで、合理化のインセンティブを与えるような仕組みになっているところでございます。
 託送料金水準の適正性につきましては、ストック管理方式という、いわゆる経営努力による合理化分がストックとして積み上がってきてしまった場合には、それが一定水準を超えるような場合、基準を超えてくるような場合につきましては値下げを命令することができる、こういった仕組みになっているところでございます。
この発言だけを見る →
星野剛士#16
○星野委員 そのとおりなんですけれども、今、東京電力のことについてもあわせて聞かせてもらったんですが、東京電力に関しては、今度はこれまでとは違った形になってまいりますよね。そこの内容についてお伺いもさせていただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
村瀬佳史#17
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、今回の措置によりまして東京電力の合理化努力を引き出すということで、東京電力がグループの総力を挙げた合理化を行うという中で、発災当時、事故を起こした当時、東京電力は発送電分離をしておりませず、一貫体制のもとで事故を起こしております。このような中で、送電事業部門についても、他の部門と同様に、徹底的な合理化をやっていただく必要がある。その中で、グループを挙げた合理化努力の中でこの資金を捻出してもらうということが必要だということで措置を講ずることになってございます。
 今回の送配電部門の合理化分を廃炉に充てるという措置につきましては、この事故が世界にも前例のない困難な事業であるということを踏まえまして、東電に対して改革のインセンティブを付与するといった観点で措置をするということでございまして、先ほど申し上げた制度の合理化分のうち、廃炉費用に充てる分につきましては、託送料金の値下げ命令の対象にしないといったようなことで措置をさせていただきたい。
 この制度によりまして東京電力グループ全体の総力を挙げた合理化努力を引き出すということで、国民負担の増加を極力抑制していく、こういったことを目指したい、このように考えているところでございます。
 もちろん、国といたしましては、託送料金が高どまりするといったようなことがあってはならないということで、東京電力に対しては、この福島事故関連の資金を捻出するのみにとどまらず、それを上回る消費者還元、具体的には、料金値下げにもつながるような、原資を生み出すような最大限の合理化を求めていきたい、このように考えております。
この発言だけを見る →
星野剛士#18
○星野委員 この点については、一般に非常にわかりにくくなっております。非常にテクニカルな部分が多くなってきております。その中でも東京電力には、事故を起こした当事者、事業者としての非常に高い目標設定が課されているわけです。
 そこで一番重要になってくるのは、インセンティブがしっかりと働くことは維持をしつつも、その合理化分が政府からの命令によって値段が下がってしまう、廃炉分にはなかなか行きにくいみたいなことになったら、これはもう本末転倒なんだろうと思いますから、東京電力は大変だと思いますよ。ただ、それだけの責任をしっかりと自覚をしていただいて、この高い目標というか、与えられた使命だと僕は思っていますけれども、それをしっかりと東京電力にはクリアをしてもらえる、そうした形に私自身はなっていると理解をしておりますけれども、今後、関係者や国民の皆さんにも、こういう方式もとっていると。
 ただ、ここはちょっと注意してもらいたいんですが、非常にぱっと見ただけではわかりにくいです。ほかの電力会社とは違うとか、こういうことになりますから、あえて今重ねて聞かせてもらったんですけれども、この上乗せ分を払うのは消費者ですから、利用者ですから、にもしっかりとわかる形で、図表なんかも使いながら丁寧にそこは説明をしていただきたいなというふうに思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 そして次の質問ですが、この合理化分については本来消費者に還元すべきとの指摘が一部でなされております。本措置は消費者の利益を損なうことになるのか、この点についてお伺いをさせていただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
村瀬佳史#19
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 合理化のためのインセンティブを促す措置ということでございますので、この措置がなかりせば合理化がなされなかったものを、この措置を講ずることによって、最大限の合理化によって新たな資金を生み出すということを考えた措置でございますので、これによって新たな廃炉費用に充てるための資金を生み出すということで、追加的な負担にならない、こういう措置だというふうに考えております。
 この措置によって東京電力グループの総力を挙げた改革努力を引き出しまして、負担の増にならない形での廃炉費用の捻出を行ってまいりたい、このように考えております。
この発言だけを見る →
星野剛士#20
○星野委員 それでは、よく言われることですけれども、原子力発電のコストについてもあわせてお伺いをさせてもらいたいなというふうに思っております。昨年末に示されました福島事故に対する負担を含めて原子力発電所は経済的と言えるのか、最後に確認をさせていただきたいというふうに思っております。
 このことも常にさまざまな場面で議論になってまいりますけれども、いずれにしても、原子力発電所で起きた事故に対して今総力を挙げてこの廃炉に取り組んでいかなければいけない。それを政府としてもバックアップをし、また、消費者の皆さんにも負担もしてもらわなければいけないという中核の部分でありますので、改めて、今の現状、考え方、これについてお答えをいただきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
村瀬佳史#21
○村瀬政府参考人 福島事故も含めまして、なお原子力発電所は経済的と言えるのかという点だと思います。
 一昨年に行いました直近のコスト検証におきましては、二〇一一年のコスト検証の基本的な考え方を踏襲いたしまして、先ほどの賠償ですとか除染といったような事故リスク対応費用も含め、それから、追加的な安全対策費用、これも含めまして、その他、核燃料サイクル費用、立地対策や研究開発といった政策費用も含めまして、これを全て含んだ形で試算を行いまして、原子力の発電コストとしてキロワットアワー当たり十・一円以上という結論を得ておりまして、この際、感度分析ということで、仮にさらに費用がふえた場合の発電コストへの影響ということも算出できるようにしているところでございますけれども、これに基づきますと、仮に福島事故関連費用が一兆円増加した場合には、事故リスク対応費用のための発電コストはキロワットアワー当たり〇・〇一円から〇・〇三円増加するということになっておりまして、この試算に基づきますと、仮に十兆円この費用が増加した場合でも、原子力発電のコストはキロワットアワー当たり十・二円から十・四円ということになりまして、この賠償費用等を勘案したといたしましても、他の電源と比較しても、なお低廉な電源というように認識をしているところでございます。
この発言だけを見る →
星野剛士#22
○星野委員 ありがとうございます。
 私も前の経産大臣政務官を務めさせていただきました。もう本当に数えられないぐらい、あの地に足を運ばせていただきました。そして、この前の予算委員会でも少しお話をさせていただいたんですけれども、福島県の田村市の都路の商工会長さん、渡辺さんが、新たにトレーラーハウスで、都路の名物である、卵を使ったスイーツを販売してくれています。オープンした後にも、私、もう一度その場に足を運ばせていただきました。
 そこに高校を卒業したばかりの若い女性がたくさん生き生きと働いておりました。その理由を尋ねたところ、いいことを聞いてくれました。こうした若い女性がこの場でこの仕事についてくれていたら、それにつられて若い男性もこの町に残ってくれるでしょう。そのうちの何名かは結婚して家庭を築いてくれる。そしてそこにまた子供が生まれる。復興というのは、口で言うのはたやすいけれども、非常に息の長い、二十年、三十年後どういう町をつくっていくのかということを見据えたものであるべきだと思ってこういうふうにしています。こういうことを言ってもらいました。私は涙が出るぐらいうれしかった。
 大変な状況の中でも、二十年後、三十年後を見据えて復興に取り組んでいる方々がいっぱいいらっしゃるということを、ぜひ政府も、そして東京電力も、また、一人一人の消費者の皆さんにも御理解いただいた上で力強く進めていっていただきたいと心から期待をいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
この発言だけを見る →
浮島智子#23
○浮島委員長 次に、中野洋昌君。
この発言だけを見る →
中野洋昌#24
○中野委員 公明党の中野洋昌でございます。
 原子力損害賠償・廃炉等支援機構法の一部を改正する法律案につきまして、通告に従いまして質問をさせていただきます。
 東日本大震災、そして福島第一の原発事故から六年でございますけれども、本年四月一日をもちまして、避難指示区域の約七割、二市四町三村での避難指示が解除されました。さらなる福島の復興に向けて、福島第一原発の廃炉・汚染水対策に必要な費用を安定的に確保していく、これは極めて重要でございまして、そのための本法案の改正であるというふうに考えております。
 他方で、事故に対する対応の費用、全体といたしましては、当初の十一兆ということで考えておられたのが今は二十一・五兆ということでございまして、この費用というのが、例えばさらに膨らんでいかないのかであるとか、あるいは、こういう国民負担の観点からはどうなっていくのかであるとか、この法案審議を通じてこうした観点を国民の皆様にわかりやすく示していくことが大事だと思いますし、また、納得がいくように説明をしていくことがやはり国には求められているのではないかというふうに思います。
 こうした視点から質問させていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 まず、福島第一原発の廃炉費用についてお伺いをいたします。
 この廃炉の費用については、今回、事故対応の費用という中では一番金額としては伸びているものだというふうに思っておりまして、もともと二兆円ということで準備をしておられたものが今は八兆円ということでございまして、二兆から八兆ということで、四倍ということでございます。
 他方で、その廃炉に向けた、最終的にどういう工程でやっていくのかということについてはいまだ確定をしていないということでございますので、なかなか現段階において正確な積算を出すのも確かに難しい。これは現状でもございます。ただ、大きな費用がかかるんだろうということは国民の皆さんも漠然とは考えておられるんだとは思うんですけれども。
 ただ、素朴な、よく受ける質問としては、今回二兆から八兆ということになっているけれども、本当に八兆円で済むんですか、こういう御指摘も素朴な疑問として非常によく受けるわけでございまして、こうした試算の考え方についてしっかりと示す必要があると思いますし、また、今後さらにふえていくおそれがあるんじゃないか、こういう声も非常に多いわけでございます。
 こうした点についてどういうふうに答えをしていくのか、答弁をまずは求めたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
世耕弘成#25
○世耕国務大臣 まず、ちょっと包括的にお話をさせていただきたいと思います。
 確かに、二兆円が八兆円にというのはちょっと驚くような数字なんですが、別にこれは、二兆円で終わると思っていたものがふえて八兆円になったわけではないんです。もともと、見積もれるもの、事故発災直後は一兆円ぐらい。建屋の解体費とか、具体的に見積もれるものが一兆円。さらにその後、例えば汚染水対策とかいろいろなものが出てきて、さらに一兆円。残りの部分は、例えばデブリの取り出しとか、幾らかかるかわからないという状況でありました。はっきり言って、今もわからない。わからないというか、合理的にボトムアップで、こういう経費がかかって、これぐらいの人件費がかかるから幾らだという計算は、残念ながら今の段階でもできないわけです。
 ただ、では、そのままほっておいてもいいのか。そのやり方もありますよ。毎年わかった工程の分だけお金を積み上げていくというやり方もありますけれども、だけれどもやはり、東京電力にどれぐらいの改革をさせなきゃいけないのか、毎年どれぐらいの利益を捻出させなきゃいけないのかとか、あるいは、それを託送料金にどれぐらい、託送料金ではありませんけれども、ほか、トータルとしてどれぐらいかかるのかというのがわからないと東電改革の議論ができないわけでありますので、この際、有識者にお願いをして、特にスリーマイルアイランドのケースをベースにしながら、その五、六十倍程度はかかるだろう。特にデブリの落ち方とかがこちらの方がより深刻でありますから、五、六十倍かかるという、それでかなり保守的ですよということで、六兆円追加で見積もって八兆円という計算にさせていただいています。
 基本的には上振れすることは想定していない数字、だけれども、スリーマイルと違うじゃないかと言われていますが、五、六十倍を見ていますし、スリーマイルの当時はロボットの技術とかセンサーの技術は今とは全然比べ物にならない。今は物すごく進歩をしているわけでありますから、逆にコストダウンできる面もあるというふうに思っておりまして、八兆円というのが、上振れする蓋然性のない、妥当な、今見積もれる数字ではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →
中野洋昌#26
○中野委員 ありがとうございます。
 そうした点について我々もやはり説明責任を持って説明をしていかないといけないというふうに思いますし、こうした費用の負担の問題、これをどこが負担をしていくのかということも、事故後、それは前政権のときも含めてさまざまな議論がございました。東電が負担をする、こういう今の仕組みにそうしていろいろな議論を受けてなっているわけでございますけれども、廃炉の費用は東電であり、賠償については、東電、そうしてまた原子力事業者、その他の人たちも負担をしていく、除染に対しては東電の株式の売却益を充てていこう、こういうさまざまな負担の仕組みというのが出てきたわけでございます。
 今回、今の御説明で、少なくとも、非常に蓋然性が高い廃炉の費用としてやはり八兆円、保守的に見積もってかかるんじゃないか、こういうことで、東電が今まで準備をしてくるはずであったものよりも、さらに今回、では六兆円をどのように企業努力で賄っていくのか、果たしてそれが可能なのか、こういうことも非常によく受ける質問であるというふうに思います。
 一Fのこの廃炉の費用を東電の企業努力で賄う方針ということでございますけれども、具体的にどのような経営改革をするのか。これについても答弁いただきたいと思います。
この発言だけを見る →
村瀬佳史#27
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 今御指摘いただきました廃炉の費用でございます。八兆円ということでございますけれども、廃炉の事業は三十年から四十年かけて実施していくということでございまして、東電委員会でも、こういったボリュームでの資金費用が必要になってくるという中でどういう対応が必要かという御議論をいただきました。
 三十年から四十年ということでございますので、廃炉については、八兆円を三十年から四十年で割って、年間、平均すれば保守的に見て三千億円、〇・三兆円の資金が必要とされるだろう。この資金をどう捻出するかということで昨年から精力的に東電委員会で御議論いただきまして、昨年末に、三段階のステップでの改革を示した東電改革の提言をいただいているところでございます。
 その中では、まず第一段階として、現在、年間〇・四兆円の収益水準を、送配電のコスト改革を初めとするさらなるコスト改革によってこれを年間〇・五兆円にしていくというようなことで、廃炉や賠償に係る資金の確保を着実に行っていくことが期待されるということでございまして、具体的には、仮に東京電力の送配電原価を欧米トップ並みにいたしますれば、さらに年間一千五百億円、〇・一五兆円の効果があるという中で最大限の努力を第一段階として求めていく。
 その上で、この対応をさらに確実にするということで、再稼働につきましても、地元の信頼回復を含め、しっかりとこれに取り組んでいくという方針が示されております。
 さらに第三段階として、企業価値を向上させていくということで、先行的に発電部門から始まっている統合再編の動きを送配電事業や原子力といったような分野にも広げて、他の電力会社との間で共通する課題を解決するために、共同事業体の創設も含めまして、さらに再編統合を進めるという方向性が示されているところでございます。
 現在、この提言を踏まえまして、東京電力が、経営計画となります新・総合特別事業計画の改定プロセスにおきましてその対応の具体化を進めているというところでございます。
 国といたしましても、福島への責任を果たすために、この改革を断行していただきたいと考えております。
 水準でございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、年間、既に実力収益ベースで四千億円の収益水準がある中で、先ほどの廃炉、年間三千億円というものは、さらなる改革の中で捻出、資金確保することは十分可能と考えているところであり、これを可能たらしめる改革をしっかり実現していただきたい、このように考えているところでございます。
この発言だけを見る →
中野洋昌#28
○中野委員 確かに、八兆とか六兆とかいう数字が出ると、本当に準備できるのか、こういう感覚もあるわけでございますけれども、三、四十年かけてやっていく、また、東電の事業規模の大きさとして今四千億程度既に利益があって、これをさらに改革していくという中で十分に捻出は可能だという御説明であるというふうに思います。
 そういう意味では、こうした東京電力の企業努力でしっかりとそこは吸収をしていくんだ、こういうことであるというふうに思うんですけれども、やはり消費者の不安としては、これが最終的に電力料金にはね返ってくるんじゃないか、そうして国民の負担がふえていくんじゃないか、消費者の不安としてはこういうものがあるというふうに思います。
 この福島第一原発の廃炉費用に関しては、もちろん、料金といいましても、今自由化で、電気料金、小売の料金そのものは競争環境にあるということでございますので、これが単純に仮に上がったとしても、では、それは競争しているんだからほかの電力に乗りかえればいいじゃないか、こういう議論もひょっとしたらあるのかもしれないんですけれども、こうした小売の電力料金が上がらないのか。
 あるいは、託送料金の部分もございまして、これは認可の料金でございますので、こうした廃炉の費用に関しては託送料金の値上げは行わない、こういうことでいいのか。これも含めてしっかり値上げにならないということなのか。こうした点について御説明をいただければというふうに思います。
この発言だけを見る →
村瀬佳史#29
○村瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 廃炉につきましては、今回の措置におきまして福島第一原発の廃炉費用につきましては、先ほど申し上げましたとおり、東京電力のグループを挙げた、総力を挙げた改革努力により捻出するという方針で臨むということになってございますので、消費者に直接負担を求める料金値上げで対応するものではない、このように考えております。発電、小売事業のみならず、送配電事業も含めた全体の合理化努力を引き出していって、託送料金の値上げとならない形で必要な資金を確保するということで臨んでいきたいと思っております。
 小売料金につきましては、もうこれは御指摘いただいたとおり、競争市場に移行していっておりますので、小売料金となりますと、この料金の中には、託送料金のみならず、燃料調達、この燃料調達価格というのは国際市場で上下いたします。それから発電費、これも資材価格で変動いたします。小売事業を実施するための運営費、これも人件費等で変動いたします。こういった費用も含まれておりますので、さまざまな要因によりその額が変動することになりますけれども、少なくとも、託送料金の値上げは起こらないため、これを原因とした値上げということはないというふうに考えております。
 さらに、現在、電力システム改革を進めておりまして、昨年から全面自由化ということになっておりますし、さらに、この競争を促進するための措置について今検討を行っているところでございますので、電力システム改革の中で競争を促進いたしまして、小売料金についても最大限これを抑制していくということで取り組んでいきたい、このように考えております。
この発言だけを見る →
← 戻る