経済産業委員会

2017-05-30 参議院 全90発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十九年五月三十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     宮本 周司君     牧野たかお君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     中西  哲君     丸川 珠代君
     牧野たかお君     宮本 周司君
 五月三十日
    辞任         補欠選任
     辰巳孝太郎君     仁比 聡平君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小林 正夫君
    理 事
                岩井 茂樹君
                滝波 宏文君
                宮本 周司君
                石上 俊雄君
                石井  章君
    委 員
                青山 繁晴君
                井原  巧君
                北村 経夫君
                林  芳正君
                松村 祥史君
                渡邉 美樹君
                礒崎 哲史君
                浜口  誠君
                平山佐知子君
                伊藤 孝江君
                石川 博崇君
                岩渕  友君
                辰巳孝太郎君
                仁比 聡平君
   国務大臣
       経済産業大臣   世耕 弘成君
   副大臣
       経済産業副大臣  松村 祥史君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       井原  巧君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        廣原 孝一君
   政府参考人
       警察庁長官官房
       審議官      小田部耕治君
       金融庁総務企画
       局審議官     古澤 知之君
       総務省統計局統
       計調査部長    千野 雅人君
       厚生労働大臣官
       房審議官     橋本 泰宏君
       厚生労働大臣官
       房審議官     土屋 喜久君
       厚生労働大臣官
       房審議官     浜谷 浩樹君
       経済産業大臣官
       房地域経済産業
       審議官      鍜治 克彦君
       経済産業大臣官
       房商務流通保安
       審議官      住田 孝之君
       経済産業大臣官
       房審議官     田中 茂明君
       経済産業大臣官
       房審議官     竹内 芳明君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       情報政策統括調
       整官       吉本  豊君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       藤木 俊光君
       中小企業庁長官  宮本  聡君
   参考人
       株式会社商工組
       合中央金庫代表
       取締役社長    安達 健祐君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査
 (中小企業政策及び地域産業政策の在り方に関
 する件)
 (産業競争力強化法の評価と今後の役割に関す
 る件)
 (新産業構造ビジョンの策定と今後の取組に関
 する件)
 (我が国半導体産業の構造改革に関する件)
 (風営法の解釈運用の在り方に関する件)
 (商工中金の危機対応業務における不正行為に
 関する件)
○中小企業の経営の改善発達を促進するための中
 小企業信用保険法等の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
この発言だけを見る →
小林正夫#1
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十六日、中西哲君が委員を辞任され、その補欠として丸川珠代君が選任されました。
    ─────────────
この発言だけを見る →
小林正夫#2
○委員長(小林正夫君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
小林正夫#3
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に宮本周司君を指名いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
小林正夫#4
○委員長(小林正夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、警察庁長官官房審議官小田部耕治君外十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
小林正夫#5
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
小林正夫#6
○委員長(小林正夫君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に株式会社商工組合中央金庫代表取締役社長安達健祐君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
小林正夫#7
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
小林正夫#8
○委員長(小林正夫君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
平山佐知子#9
○平山佐知子君 おはようございます。民進党・新緑風会の平山佐知子です。
 今日は、中小企業政策、それから地域産業政策を中心にお伺いをしてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。
 まず、いつも地元の話で恐縮なんですけれども、私の地元の静岡県ですが、大手、中堅の輸送機器ですとか電機、楽器などのメーカーが本社を置いて、それを支える中小企業や小規模事業者が多数存在する産業集積地でございます。その静岡県は、二〇一五年四月に官民共同で地域企業を支援する産業戦略推進センターのオープンイノベーション静岡を立ち上げました。このセンターの特徴は、中堅企業に着目して集中的に支援をするという点でございます。今までの産業政策の中心は大手企業に依存する下請的な中小企業の自立を支援するものでしたから、このオープンイノベーション静岡、その転換を図るものであると感じています。
 当然、中小企業や小規模事業者の切捨てになってしまわないような配慮も必要なんですけれども、域内取引の多い中堅企業が発展すれば、中小企業・小規模事業者の受注機会も増えて、域内経済が結果活発になるという考えのものと思います。
 先日、私、地元の信用金庫の理事長さんとお話をする機会があったんですけれども、今何かいろいろ課題とかありますかというふうにお伺いをしたら、やっぱり産業の空洞化の歯止めが掛からないという懸念を示されたり、あとは人口減少の懸念も話されていました。その一方で、そうした懸念を払拭するためにも、域内に波及効果をもたらす、地域経済を牽引する企業が重要であり、今それを、中堅企業を育てていく活動も始めているんだよというお話もいただきました。
 先週の地域未来投資促進法もやはり中堅企業支援を中心に据えるという内容でしたけれども、まずは、世耕大臣に、国として今後の日本経済を牽引していく中堅企業の重要性に対する認識、それからそれらを支援していく施策や方向性などをお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
世耕弘成#10
○国務大臣(世耕弘成君) 我々も、資本金一億円から十億円程度の中堅企業というところに大変注目をしております。
 大企業が、どうしてもその経営者がサラリーマンから上り詰めた人が多くなってきて、割と守りの経営に陥りがちなところに対して、中堅企業は、まだオーナー系とか同族企業とか、あるいは自分で創業されたとか、そういう経営者がいらして、いい意味での強いリーダーシップを発揮される場面が多くて、そういう意味で大胆な設備投資も行えるし、場合によっては、判断によって新しい分野にチャレンジをするなんということもやってくれるというのが私は実は中堅企業なんじゃないかなというふうに思っておりまして、地域における雇用創出ですとか、あるいは付加価値増加率においても大きなインパクトを持っているわけであります。
 そして、そういう中堅企業が周りの中小や小規模事業者も巻き込んだ形で地域経済を牽引する存在になってほしい、そういう気持ちを込めて我々が提出させていただいて、そして先週の金曜日に国会で成立をさせていただいたのが地域未来投資促進法でありまして、こういうバリューチェーンの要を担っていることが多い中堅企業が地域経済牽引事業の担い手となってもらうように着目をして、この地域経済牽引事業について、人、物、金、情報、規制改革などの施策パッケージにより集中的に支援していくことになったわけであります。
 これからいよいよこの法律を運用していく過程に入っていくわけでありますけれども、関係省庁で連携をして、この法律をうまく活用して、予算、税制、金融など、あらゆる施策を集中する仕組みを構築をして効果的な施策実行を進めていきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →
平山佐知子#11
○平山佐知子君 事業を動かすのは人であり経営者であり、意欲はもちろんですけれども、マーケットをしっかりとつかんで事業計画に落とし込める経営者、さらには、リスクを把握した上で新たな投資を実行できる決断力であったり、あとはさらに、既存事業と新規事業に社内の資源を最適分配できる経営マネジメント力を持つ経営者などを国も企業と伴走しながら支援をしていくというのが重要だと思います。
 国内人口の減少が見込まれる状況においては、アジアにおける、中心とした旺盛な海外需要の取り込みが重要になってきますし、中堅・中小・小規模企業の海外展開を今後重点的に支援をしていく必要があると思います。その一方で、国内の立地競争力を高めて、海外の投資を国内に呼び込むことも重要だと思います。
 そこで、次に、我が国の立地競争力についてお伺いをしてまいります。
 お配りをしました資料一を御覧いただきたいと思います。これは、世界銀行がビジネスの環境のしやすさを順位付けした二〇一七年版ビジネス環境ランキングです。日本は、百九十か国・地域で三十四位と、前年の三十二位より順位を二つ落としています。OECD加盟国で見ても、二十位以下と低迷をしています。
 第二次安倍内閣発足後に最初に出された成長戦略、日本再興戦略では、企業が活動しやすい国とするためには、エネルギー・環境制約の解消等を通じて産業基盤の強化を図るとともに、日本の都市の競争力を更に高めることが必要であるとの基本的な考え方が提示され、その上で、二〇二〇年までに世界銀行のビジネス環境ランキングで日本が先進国で三位以内に入るとの野心的な目標が掲げられました。
 しかし、このままでは、こうした目標に遠く及ばず、理想と現実のギャップは残念ながら拡大するばかりで、何か抜本的な策が打たれない限り事態を変えることはできないようにも思います。しかも、これは、例えば安易な法人税の引下げ競争をすればそれでよいというほど問題は単純ではないと思います。やはり高い電気料金や複雑で分かりづらいと思われている行政手続などが立地競争上の障害となっているということは、このことは目をそらしてはいけない現実であり、こうした問題を一つ一つ解消する必要があると思われます。
 そこで、大臣にお伺いします。
 このビジネス環境ランキングが思うように伸びていない要因についてどのように分析をしていらっしゃいますでしょうか。また、今後ビジネス環境ランキングを伸ばすためにどのような政策を講じていくお考えか、また、何か法改正、税制改正、規制緩和などで対応に着手しようなどと考えているようなことがあれば教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
世耕弘成#12
○国務大臣(世耕弘成君) この世銀のビジネス環境ランキングは、世界百九十か国を対象として、特に法人設立ですとか不動産登記を始めとした事業活動規制に関する十分野、この表に出ているとおりですが、十分野を選定した上で、各分野に影響の大きい手続の数ですとか所要の時間ですとかコスト、こういったものを測定をしてランキング化したものでありまして、大変残念ながら、近年、我が国の総合順位は低下傾向にあるわけであります。
 その理由として一番大きいのは、やはり法人設立に関する分野を始め、順位が相対的に低い分野が複数あることだと思っていまして、例えば、法人設立に関しては何で順位が低いかといいますと、これ、我が国固有の社印を作成するとかあるいは法人登記手続があるとか、その上で各役所にいろんな手続をしなければいけない、各種手続に要する手間や日数が諸外国に比べて長いためということであります。
 ちなみに、一位になっているニュージーランドは、例えば法人設立に関しては、手続は一件しかなくて、所要日数は半日で済むと。ところが、日本は、手続八つあって、最短でやっても十一・二日掛かるということでありまして、やっぱりこういうところが順位を引き下げている大きなポイント、こういう手続を各国は今競って簡素化しているわけでありまして、こういったところが日本はどうしても従来のまま残っているところが順位を引き下げているんではないかなというふうに思っています。
 今、改善策、何も手を打っていないわけではなくて、例えば、東京都と国が連携をして、国家戦略特区を活用して、我が国初の開業ワンストップセンターを東京に設置をしました。これまで個別の窓口に行く必要があった登記ですとか税務ですとか社会保険などの手続を一か所で済むようにして、事業者に掛かるコストの削減を図っているわけでありまして、この取組の成果を見極めながら、できれば、いい結果が出れば全国に広げるということもやってまいりたいというふうに思います。
 ただ、このビジネス環境ランキングが全部かというと、そうでもなくて、これ、経済環境とか全然入っていないんですね。だから、ニュージーランド一位ですけれども、じゃ、みんなニュージーランドへ本社つくったらいいかというと、決してそうではなくて、やはりマクロ経済とか周辺経済との連結性とかそういったのを各国の企業は投資をするに当たっての判断基準、これが結構大きいと思うんですが、この調査にはそういうところは入っていないわけでありまして、あながちこれが駄目だからもう全然駄目だということではないとは思っていますが、でも、手続は簡単であればあるほど外国企業にとって、外国から投資する方々にとってはハードルが低くなるのは事実でありますから、これからも、例えば、ベンチャー支援策の申請をオンラインでワンストップで受け付けるようなプラットホームですとか、申請様式の共通化や重複入力の排除、一回名前とか住所を入れたらもう二度と入れなくていいとか、そういうこともしっかりと貫徹をしてやってまいりたいというふうに思っています。
この発言だけを見る →
平山佐知子#13
○平山佐知子君 様々これだけではないということも分かりますけれども、煩雑な手続などを解消して国内の企業立地が促進されるということはやはり産業の空洞化にも一定の歯止めが掛かると思いますし、政府としても、このビジネス環境の整備に全力をまた尽くしていただきたいというふうに思います。
 次に、中小企業政策について伺ってまいります。
 資料二を御覧いただきたいと思います。第二次安倍内閣以降の中小企業政策関係及び地域産業政策関係の法律を整理させていただきました。記憶に新しい中小企業等経営強化法、それ以外にも小規模基本法など、存在感あるいは効果を発揮していると思われるものもあれば、どれとはあえて申し上げませんが、やや印象が薄いあるいは効果を発揮しているのかどうか疑問があるような法律も幾つか見られるように思います。もちろん、その都度必要な政策対応を講じてきたことは理解できる一方で、やや場当たり的で政策を継ぎはぎしながら対応してきたような印象も否めません。
 先日の委員会で吉川委員も指摘していらっしゃいましたけれども、様々な施策があって分かりづらいというふうに思われるのは、これ、与野党の委員一致しているところではないかと思います。先日、四月三日の決算委員会では、中心市街地活性化政策に対する私の質疑に対して、世耕大臣は、一度棚卸し作業を行って検証し直すことが必要であるという旨の国会答弁をしてくださいました。
 これまでの第二次安倍内閣以降の中小企業関係及び地域産業政策関係の法改正の流れを見てどのような感想をお持ちになるのか改めてお伺いするとともに、中心市街地活性化政策に限らず、こうした中小企業政策や地域産業政策についても一度棚卸し作業の必要があるとは思いませんでしょうか。その辺り、大臣の率直な感想であったり、それを踏まえた今後の中小企業政策及び地域産業政策のあるべき姿に対する大臣の見解についてお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
世耕弘成#14
○国務大臣(世耕弘成君) 商店街に関する施策と中小企業に対する施策、私、少し見方は違っています。
 商店街に関しては、まさに私が初当選した十九年前からずっと言われていて、いろんな手を打ってきているんだけどまだ状況が全く改善していない、この十九年の間に何度か方向転換はして取組をやっているけど、もう商店街振興、中心市街地振興というのはみんなずっと言っているんですが、なかなか動いていないということで、少しもう一度点検をして、抜本的にやり直す必要があるのかなというふうに私は問題意識を持っているわけであります。
 中小企業政策については、第二次安倍政権が発足をして、アベノミクスの一つの重要なエンジンが中小企業だということで、中小企業を活性化するためにいろんな施策を打ってきています。この僅か四年半ほどの間で幾つもの、今こうやって出していただいている法律を出してきているわけです。これは、この四年半の間に、ある意味PDCAを回しながら、この法律ちょっとうまくいっていないなとなれば、すぐ、できれば早いうちに見直して手を打っていっているということの私は証左なのではないかなというふうに思っています。
 例えば、企業立地促進法を、これをまさに修正をして、今回、地域未来投資促進法を成立をさせていただいた。これなんかも、やはり悪いところがあれば、足りないところがあればすぐ改善をして次の手を打つということをやってきて、そして今、現に中小企業も、大企業ほどではないとはいいながら、いろんなデータでは数字の改善も見えてきているということでありまして、これは引き続き今後ともしっかりとやっていきたいというふうに思っておりますが、ただ一方で、御指摘のように、中小企業の立場から見たら、次々法律が出てきて、それに基づくいろんな施策が出てきてということで、分かりにくい、あるいは余りに法律を頻繁に出しているものですから、新しい政策を全く知らなかったなんというケースも出てくる可能性がありますので、これは、我々のいろんな支援のサイトですとか問合せの窓口ですとか、元々ベーシックなものとして商工会、商工会議所といった各種機能もあるわけでありますから、そういったところでよく周知徹底をしつこく図っていく必要があるというふうに思っています。
 これまでも、例えば中小企業の支援サイト、ミラサポでは、支援策とともに申請のノウハウの紹介など、できる限り我々の施策を使っていただけるように、分かりやすくタイムリーにお届けをするようにやってきたわけでありますが、これからも、中小企業のいろんな相談相手というのは、そういった窓口だけではなくて、税理士の方もいれば中小企業診断士の方もいれば、いろんなところを使いながら、よく周知徹底と申請のお手伝いということをやっていきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →
平山佐知子#15
○平山佐知子君 PDCAを回しながら早いうちに手を打つというのは本当に私も大賛成でありますけれども、今おっしゃっていただいたように、しつこいくらいまで周知徹底という形でまた是非進めていただきたいなというふうに思います。
 次に、少し個別の法律に関してお伺いしていきたいと思います。
 第百八十九回国会で成立をした官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律等の一部を改正する法律は、中小企業需要創生法と呼ばれて、これは地域経済の活性化に資することが期待されていたと承知をしております。その中身の一つとして官公需法の見直しがあり、当時の宮沢経済産業大臣は、新規中小企業者との契約は一%程度と推計しておりまして、どういう目標にするのか今後詰めていかなければいけませんけれども、例えば三年程度でそれを倍増するといったような目標を考えていきたいと国会答弁を行っています。
 一%を二%にすると言われますとやや目標が低めなような気もしますけれども、二〇一五年度の新規中小企業者向けの契約は一・六七%と、目標達成に向けて順調に進んでいるようにも見えます。
 これについて、三年で倍増という目標は達成できる見通しであるのか、あわせて、目標達成に向けた課題、さらには、今後例えば二〇二〇年度には三%ないし五%を目指すなど、将来的にはより高い目標を掲げてもよいのではないかというふうにも思うんですが、そうした可能性について、いかがでしょうか、お答えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →
宮本聡#16
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、平成二十七年のいわゆる改正官公需法に基づきまして、国や独立行政法人等の機関と創業十年未満の新規中小企業者との契約の比率について、平成二十六年度の一%から平成二十九年度に向けておおむね倍増の水準とすることを目標といたしまして、法改正後初めて明らかになった平成二十七年度の実績では、実数で約千百九十億円、それから比率では一・六七%となってございます。
 最新の二十八年度の実績につきましては、まさに各機関から収集してこれを現在計測しているところでございます。どうしても、新規中小企業からの調達という性格上、年度によって増減する可能性もあるところでございますので、まずは、この目標達成に向けては二十八年度の実績を見極めていきたいと思っております。
 それから、目標達成に向けた課題としては、先ほどの大臣の答弁にもございましたが、やはり周知、広報、これが重要だと考えております。新規中小企業者の情報を調達する担当者が参照できるウエブサイト、ここから調達という名で呼んでおりますが、ここに平成二十八年度末時点で二千八百三十七社の登録があり、これは、前年度五百十七社から大幅に増加しております。今後は、さらに、逆に新規中小企業者からの調達の事例を関係機関に分かりやすく紹介していく取組を強化していきたいと思っております。
 さらに、将来的な目標につきましても、こうした今後の実績の動向あるいは取組の浸透状況を踏まえまして検討していきたいと思いますが、いずれにしましても、引き続き、新規中小企業者の受注機会の拡大を図ってまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →
平山佐知子#17
○平山佐知子君 二年目がどうなるのかという注目が集まっていると思いますし、私も着目をしていきたいと思いますし、是非、新規中小企業がビジネスのしやすい環境が整うようにお願いをしたいというふうに思います。
 続いて、私が以前から委員会でも何度か質問させていただいているんですが、中小企業等経営強化法の現状について伺ってまいります。
 中小企業等経営強化法で措置されている固定資産税による投資減税は、二〇一五年末の税制改正大綱で言わば急転直下的に決定されたものではあるものの、経済産業省としては以前から主張してきた悲願であったというふうに聞いております。
 赤字企業による設備投資の状況等については、本年三月九日の本委員会で質問させていただいたところ、宮本長官から、当庁が過去に実施した調査に基づいて推計したところ、固定資産税の軽減措置の対象となっている百六十万円以上の設備投資、機械装置の設備投資を行っている中小企業のうち約一四%が赤字企業で、また、中小企業等経営強化法の実際の運用実績を基に推計したものによれば、固定資産税減税を申請した赤字企業は約一二%である、いずれにしましても、今後とも本法の利用実態とか事業者のその活動状況をしっかりと把握して、更なる効果的な制度の改善に役立てたいとの答弁がございました。
 その後、この利用実態、それから事業者の活動状況を調査、チェックしていく中で新たなデータの蓄積や発見、それから見えてきた何かしらの課題のようなものはあるのかどうか、もしあれば、客観的な数字を基に御答弁を願いたいと思います。また、同減税は、その後サービス業にも使い勝手がよくなるように追加的な制度の見直しが行われていますが、実際にサービス業の利用は増えているのか、あるいは増えていく見通しはあるのでしょうか。これら大きく二点について伺います。
この発言だけを見る →
宮本聡#18
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。
 中小企業等経営強化法の利用実態につきましては、この法律の施行、昨年の七月でございますが、施行後一年をめどに全体的な調査を行う予定でおりますが、委員御指摘の赤字の中小企業設備投資につきましては、先行的に一部地域、近畿地方におきまして分析を実施したところでございます。これによりますと、固定資産税軽減措置を利用した企業のうち赤字企業の割合は約一〇%ということになってございます。
 なお、赤字の中小企業が実際に本法を活用して設備投資を行い、経営力向上に取り組んだ事例としては、例えば、金属加工、金型製作の中小企業が航空機部品に関する大型の受注に応えるため、この固定資産税の軽減措置を利用して、加工の精度が高くて加工時間も三〇%短縮できる、こうした新型の加工機器を導入して地元の雇用を増やした、こうした優良事例も出てきているところでございます。
 また、製造業以外という意味のサービス業の認定割合については、これまでの認定全体では約三割でございますが、最近では約五割程度となってございます。
 御指摘の固定資産税の軽減措置については、今回の制度の拡充部分について、これが本当に浸透して実際に広く御利用いただくにはまだ正直多少時間が掛かるとは考えておりますが、既にこの四月時点で、卸あるいは小売業等で新たな対象設備への投資、この制度の活用が始まっております。
 最後に、本制度の課題とそれへの取組でございますが、まず、更に制度の周知を図るために、支援措置やあるいは事業分野別の指針の普及啓発を徹底するとともに、こうした普及を担う事業分野別経営力向上推進機関、これの認定を更に拡大していきたいと思っておりますし、また、サービス業での利用、これを促進するため、まだその指針が作成されていない業種、特に生産性の低い業種については、関係省庁との連携を一層強化してこの指針策定を加速していきたいと思っておるところでございます。
この発言だけを見る →
平山佐知子#19
○平山佐知子君 引き続きお願いいたします。
 そして次に、第百八十五回国会で成立した産業競争力強化法ですけれども、来年の常会で改正が予定されているというふうに伺っております。中小企業者の創業に関する信用保証の限度額を定めた部分は実はこの産業競争力強化法に規定があるのですが、えっ、そうなのとこれは思わなくもなく、また、産業競争力強化法の第六章の中小企業の活力の再生の部分は、先ほどの質問でも政策の棚卸しのことを申し上げましたが、ほかの法律、例えば中小企業等経営強化法に移行するなどの再編も検討すべきだと思います。なぜならば、安倍総理も所信の中で中小企業等経営強化法を中小企業版の競争力強化法とおっしゃっていましたし、当時の林経済産業大臣も同法は中小企業の本業を支援する法律と位置付けていることとも整合的だと思います。
 この産業競争力強化法は、来年度にも予定されている改正で、IoT、それからAIの動きを踏まえた改正が検討されており、次期常会の目玉となると思われますが、そもそも、産業競争力強化法制定当時の茂木経済産業大臣は、過小投資、過剰規制、過当競争の三つを解消する狙いがあるとしていました。
 大臣は同法がこれまで果たしてきた役割についてどのように評価をしているのか、また、それらを踏まえ今後同法にどのような役割、効果を期待しているのかについてもお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
世耕弘成#20
○国務大臣(世耕弘成君) 次期通常国会に目玉にするとかそういうのは全く決まっていませんので、一応見直し規定が五年でということでありますから、それに向けた点検はまず始めなければいけないとは思っております。
 今御指摘の、まず、この法律は過剰規制と過小投資と過当競争、これを是正する、これが日本経済の三つのゆがみだというふうに当時考えておりまして、この三つをやらせていただきました。それぞれ効果は出ているというふうに思っています。
 まず、過剰規制に関してですけれども、例えば企業単位で規制の特例措置を講ずる制度ですとか、あるいは企業が新しい事業を行う際にその事業が適法かどうかを確認できる、いわゆるグレーゾーン解消制度というやつ、これを活用して、例えば電動アシスト自転車、これってパワーに物すごい制限が掛かっているんですが、これを三倍まで特例を認めて、その結果、リヤカー付き電動アシスト自転車というのを作って、それを物流事業で活用する、こうすることによって例えば女性や高齢者も事業に参画することができるというような、こういう効果も出てきております。
 あるいは過小投資に関しては、生産性向上設備投資促進税制を促進をして、もう既に百四十万件の利用実績があります。結果として、六十七兆円ぐらいまで落ち込んでいた日本の年間設備投資額を七十兆円まで回復するという政府の目標をもう既に達成をしております。
 また、過当競争対策としては、やはり事業再編計画に関する計画の認可が四十二件も行われていまして、中には、JXと東燃のような石油精製業による大企業間での再編から、あるいは中小が中心になりますが、鉄鋼卸業における中小企業グループ間での再編など、大企業から中小企業で活用をされているということで一定の成果は上がっているというふうに思っていますが、いずれにしても、見直し規定がありますので、よく中身を点検して、必要であれば必要な措置を講じていきたいというふうに思います。
この発言だけを見る →
平山佐知子#21
○平山佐知子君 ありがとうございます。
 だんだん時間も迫ってまいりましたが、今日はそのほかにも、国内に世界に誇れる技術を持った中小企業がたくさん存在していても、やっぱりいろんな中小企業の経営者の方にお話を伺いますと必ず出てくるのが、人手不足の問題であったり、深刻なやはり問題の一つに事業承継問題などがあります。
 また、これは改めての機会で質問させていただきたいと思いますけれども、中小企業憲章でうたわれているとおり、中小企業は、経済を牽引する力であり、社会の主役であるということであり、それら中小企業に中堅企業も加えたこの民の力で地域経済を元気にしてくれることを私も願っております。そのためにも、それを支える政府の施策は、使う側にとって分かりやすくて使いやすくて、また、できるだけ効果が上がるものでなければいけないというふうに思っております。
 日本経済、そして日本の各地域が元気を取り戻して、また、将来不安が減り、安心して生活できる社会となることを心から私も祈念しております。また改めて様々な形で質問をさせていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
石上俊雄#22
○石上俊雄君 おはようございます。民進党・新緑風会の石上俊雄でございます。
 今日は一般ということでございまして、大きく三つに分けて質問させていただきたいと思います。
 その前に、商工中金の不正融資については、五月の二十四日に金融庁の立入りということでございますので、その結果が出たところでまた改めてお聞きしてまいりたいというふうに思いますので、早速その三つの視点における質問に入らせていただきます。
 まず一つ目は、資料一の一に示させていただいていますが、新産業構造ビジョンということについてであります。
 せんだって、今月の五月十八日に骨子が示されて、昨日、本文が提示をされているわけであります。まず、この新産業構造ビジョンにつきましてのその狙い、さらには柱立て、そして課題に対するアプローチなど、どのようになっているかをまずお聞きしたいのと、いろいろ報道によりますと、このことに伴って法の改正を進めるというような内容も出てきているわけでありますので、その辺についての進展について、経産省、教えていただけますでしょうか。
この発言だけを見る →
田中茂明#23
○政府参考人(田中茂明君) 経済産業省では、昨日五月二十九日に開催されました産業構造審議会の新産業構造部会におきまして、新産業構造ビジョンの取りまとめ案を示したところでございます。このビジョンでは、ビッグデータ、人工知能、IoTに代表される第四次産業革命の技術革新によってあらゆる構造的課題にチャレンジし、解決していく、そして、それを経済成長にもつなげ、一人一人にとってより豊かな社会を実現する、そのための具体的な戦略と課題を示しているところでございます。
 日本は、人口減少や超高齢化社会という、グローバルに見て先進的かつ重要な課題に直面している課題先進国でございます。我が国が世界に先駆けていち早くこの課題を解決し、ピンチをチャンスに変えていくことが重要だと考えてございます。そのための我が国の産業の目指すべき姿として、多様な人、組織、機械、技術などがつながって新たな価値を創出していくコネクテッドインダストリーズという考え方を示してございます。
 こうした問題意識の下で、新産業構造ビジョンでは、改めて日本の強み、弱みを見詰め直し、具体的な戦略分野として、移動、サプライチェーン、健康、暮らしの四つを掲げまして、日本の勝ち筋を実現するための中長期的な将来像と戦略を描き、それを具体化していくための目標逆算ロードマップを定め、具体的な制度改革を見据えた突破口プロジェクトを取りまとめたところでございます。その上で、横断的な課題として、ルールの高度化、人材育成・活用、イノベーション、経済の新陳代謝等について具体的な施策の案を示させていただいております。
 今後、第四次産業革命の波に乗りまして、日本が強みを生かして、コネクテッドインダストリーズの考え方によって世界の先頭に立って産業を引っ張っていけるよう、このビジョンの実現を図ってまいりたいと考えております。
 産業競争力強化法、不正競争防止法、特許法、工業標準化法などの関連法制について、具体的な政策の在り方をしっかりと検討しつつ、我が国の経済産業の競争力強化に引き続き取り組んでまいりたいと考えてございます。
この発言だけを見る →
石上俊雄#24
○石上俊雄君 ありがとうございました。
 日本の産業を元気にしていくということについては、しっかりと我々も協力してまいりますので、よろしくお願いします。
 その中で、資料の一の二にも付けましたが、先ほどちょっと説明でも出てきましたが、戦略の分野ですね。一から四まで書いてありますが、その中の三です。
 見ていただきたいんですけれども、ここは健康維持と生涯活躍ということで書いてあるわけでありますけれども、そこで、このことに対して、進めることに対しては全然問題ないと思っています。確かに、医療データについても、ほかのところの法の改正で、レセプトデータ等は個人が特定できないように加工すればみんなで使えるようにするというようなことも進められています。
 そういったことで、要は、医療に対しての進展とかが図られてくるということはすばらしいことだと思うんですが、一方で、これは我々の仲間からもいろいろ話が上がってくるんですけれども、この平成三十年というのが診療報酬と介護報酬を改定する年になっているんです。二年に一度診療報酬というのは改定されて、要は、それに伴ってレセプトコンピューターの中のデータというか仕組みを入れ替えないといけないんですね。これが相当大変な作業ということで、これがやられる年は、その年度末辺りは、もう徹夜徹夜の残業オンパレードということで大変だという訴えを聞くわけであります。
 要は、進める方向はいいんですが、じゃ、それに携わる人たちが長時間労働になっていいのかということを考えると、いいわけがありませんので、その辺について、いろいろ十年ぐらい前から申入れをさせていただいていて、不明瞭なところはうまく明確にするように進められたり、できる限りデータとしてインプットできるようにしたり、そういう改善はされているようでありますけれども、さらにやはり根本的に、それを改定するのに徹夜徹夜の長時間労働というのは、これはいかがなものかなというふうに思いますので、そこら辺について、厚生労働省は長時間労働をなくしていくんだと言っているわけですから、改定の作業内容を見直すことについて何かお考え等があるかどうか、お聞かせいただければと思います。
この発言だけを見る →
浜谷浩樹#25
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 診療報酬改定に伴うレセプトコンピューターの改修作業に関しまして、御指摘のような要望があることは承知いたしております。
 診療報酬改定に関しましては、先生御指摘のとおり、まずスケジュールといたしまして、年末の予算編成過程を通じて決定された改定率に基づきまして、中医協において個別の診療項目に関する点数設定、算定条件等について審議を行っております。また、保険医療機関の経営等を考慮いたしましても、施行時期を会計年度に合わせる方が合理的であると考えております。
 このような事情から、まずスケジュールに関しましては、三月上旬に改定内容に係る告示や通知を発出いたしまして、四月一日から施行するという現在のスケジュールを変更することにつきましては難しい面があることは御理解いただきたいと考えております。
 一方で、改定内容を分かりやすく示す観点やシステム構築に適した算定方法とすることは重要であるというふうに考えておりまして、これまでも、今日の資料にもございますけれども、平成二十二年度以降につきましては、告示と同日に社会保険診療報酬支払基金のホームページで電子点数表を公表するなどの取組を行ってきております。さらに、今般、社会保険診療報酬支払基金の改革を行うことを考えておりますけれども、その一環といたしまして、診療報酬に係る告示、通知の解釈の更なる明確化に取り組むことといたしております。
 このような取組を通じまして、今後とも、現場の医療機関、システム事業者等の負担軽減となるよう努力してまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
石上俊雄#26
○石上俊雄君 是非お願いします。
 ちょっとやりやすくしても目先の対応で、根本的に長時間で働くというのが改善されないようなので、何とか皆さんの英知を結集して改善を進めていただければと思いますので、よろしくお願いします。
 それでは、続きまして、この資料の一の一に、先ほど来出ておりますけれども、コネクテッドインダストリーズというやつ、これは、要はCeBIT、この三月に行われました、ドイツのハノーバーで開催されたところに日本の我が国の産業が目指す姿を表すコンセプトとして発表されたものだというふうに聞いております。
 こういうコンセプトを新しく立ち上げるというのはすばらしいことだというふうに思うんですが、一方で、何か似たような名前があったなと。第四次産業革命であるとか、ここに書いてあるソサエティー五・〇とか、これは経団連の方が言っているわけでありますが、そのほかにも、CPS、サイバー・フィジカル・システムとかIVI、インダストリアル・バリューチェーン・イニシアチブとか、何か中身はちょっとずつ違うんですが、どれが何なのというふうに思うのは皆さんも同じじゃないでしょうか。
 なので、やはり海外を見ると、ドイツはインダストリー四・〇で、これ、すごく、ああ、そうかと思うじゃないですか。あと中国も、中国製造二〇二五とかといって一本化されているんですね。やっぱり日本も、これから考えると、どれか一本に絞ってやっていかないといけないんじゃないかな、もうそういう時期でしょうというふうに思うんです。
 そこで大臣にお聞きしたいんですが、我が国がどの旗印の下でしっかりと勝負を懸けていくのかということ、さらに、先ほども言ったように広報とかイメージですね、戦略上どこを絞ってやっていくのか。
 話に聞きますと、このコネクテッドインダストリーズというのは大臣が命名されたというふうにお聞きしておりますので、その辺の思いとかお考えを、大臣、教えていただけますでしょうか。
この発言だけを見る →
世耕弘成#27
○国務大臣(世耕弘成君) 久しぶりに、よくぞ聞いてくれましたという質問をありがとうございます。
 今言っていただいた中で、第四次産業革命とかAIとかIoTとか、あとCPSとか、これはいわゆる一般的な名称だというふうに思っています。ただ、昔から、こういうアルファベット三文字が出てきたときは要注意で、これはIT企業のセールストークに使われて、何かアルファベット三文字だと立派そうに見えてごまかされるから気を付けろなんということは言われていましたけれども、一般に普及している言葉だというふうに思っています。
 この中で、資料一の中で言われている中では、インダストリー四・〇、これがまさにドイツの、メルケル首相が掲げるドイツのIoT時代におけるドイツの物づくりをどうしていくか、物づくりとITをどう融合させていくかという基本戦略だというふうに思っています。
 これ、CeBITは、安倍・メルケルの信頼関係において日本がパートナー国として参加をしました。ただ、参加するに当たって、ただイベントとして参加をしただけでは単なる日本が盛り上げ役で終わってしまう、あるいは場合によっては、ドイツの構想であるインダストリー四・〇の中に組み込まれてしまうんじゃないかと。そういう中で、日本の強み、弱みをよく分析をして、日本としてどういうコンセプトを打ち出していったらいいだろうかというのを考えたのがこのコネクテッドインダストリーズという発想なんです。
 ドイツは、このインダストリー四・〇というのはどういう考え方に立っているかというと、ドイツは、実はIT企業がもう完全に寡占化をしています。製造工程を管理するソフトウエアはシーメンスが全部提供しています。そして、企業間をつなぐ縦のソフトウエアについては、これはSAPという会社がほぼ独占をしていて、もう競争がない状況なんですね。そこに物づくりのいわゆるマイスター制度でできてきている中小企業、零細企業がもうその枠の中に入ってくださいよというのが実はドイツのインダストリー四・〇の本質だというふうに思っています。
 じゃ、日本はどうかというと、はっきり言ってばらばらです。各企業が個別最適で物すごくいいものをつくっているんですが、製造工程とか企業間のつながりというのは非常に弱いんです。だけど、一方で強みは何かというのを考えたときに、まず、現場で作業に当たっている人材が極めて世界で突出して優秀であるということ、そして、製造の機械化、製造工程の機械化というのもどんどんどんどん進んでいて、デジタルデータも工場の中には結構蓄積をしているということ、そして、ドイツでこれからロボットに置き換えていきますなんと言ったら、あそこは非常に失業率高いわけです、ヨーロッパもみんな高い、そういう中でロボット化ってなかなかできないけれども、日本は、世界で唯一堂々とこれから仕事をロボットへ置き換えていきますということが言える国だという強みもある。
 そういう中で、ビッグデータ、製造現場にあるデータ、製造現場だけじゃないかもしれませんが、そういったデータを媒介にして、機械と機械、人と機械、あるいは企業を超えてつなげていく、あるいは業界を超えてつなげていくことによって日本の物づくりのIT化を進めて、強みを発揮することができるんじゃないかと。
 名前はなかなかいいのが出てこなかったんですが、何回もブレーンストーミングしている中で、確かに、今おっしゃるように私が思い付きまして、コネクテッドインダストリーズがいいじゃないかと。このことは経団連企業にも、そしてベンチャー企業にも、きらりと輝く中堅企業にもいろいろと今説明をしていまして、皆さん、すごくいい、これで物すごく自分たちの考え方も整理できるし、その考え方に沿って戦略も立てやすいという評価をいただいていますが、これからしっかり肉付けをしていきたいと思っています。
 ソサエティー五・〇とこのインダストリー四・〇の関係性は明確です。ソサエティー五・〇というのは、これは経団連が提唱されていますが、最終的な社会の姿だと思っています。その中で産業がどうなっていくのかという方向性を示しているのがインダストリー四・〇だというふうに思っていまして、その辺は分かりやすく説明できると思いますが、いずれにしても、これからどんどん肉付けをして、キックオフをして情報発信をして、コネクテッドインダストリーズが日本の産業政策の中核なんだ、ドイツのインダストリー四・〇に相当する、あるいは対抗していく一つの基軸なんだということを明確に示していきたいと思っています。
この発言だけを見る →
石上俊雄#28
○石上俊雄君 ありがとうございました。
 このポイントだけやっていると時間が終わってしまいそうなので、大臣、ちょっとあれかもしれませんが、これで終わっちゃいます。済みません。是非よろしくお願いします。
 次のテーマに入りますが、コーポレートガバナンスの在り方ということで、これもせんだって、資料の三の一に示させていただきましたけれども、経産省から、今年の三月にコーポレートガバナンス改革に関する報告書、CGS研究会報告書が取りまとめられて出されました。それによりますと、その中に、「社長・CEO経験者を相談役・顧問として会社に置く場合には、自主的に、社長・CEO経験者で相談役・顧問に就任している者の人数、役割、処遇等について外部に情報発信することは意義がある。産業界がこうした取組を積極的に行うことが期待される。」と明記されているわけでございます。
 こういう内容に対して、出されましたので、こういう内容を必要とする企業の現状や社会の背景、そして今後の具体策、また、そのほかこの報告書のポイント等について、大臣、教えていただけますでしょうか。
この発言だけを見る →
世耕弘成#29
○国務大臣(世耕弘成君) これは、社長経験者が相談役や顧問として残るという、これ日本企業特有の慣行だというふうに思っていますが、経産省が行ったアンケートでは、全体の七八%の企業で相談役、顧問の制度というのが存在をしている、そして、その役割として最も多かった回答が現経営陣への指示、指導というふうになっておりまして、これを挙げた企業が回答企業の中の三六%ということになっています。
 社長経験者である相談役、顧問については、現役の経営陣への不当な影響力の行使とかプレッシャーが生じているのではないかという指摘ですとか、あるいはこういう人がいると前の社長のやり方を否定しづらくなりますですよね、隣の部屋にいるかと思うと。そうやって相談役のことをおもんぱかってなかなか事業のポートフォリオを大胆に見直しにくいとか、そういったことを発生させているのではないかということでありまして、この経産省の研究会がまとめた報告書では、こうした指摘も踏まえて、相談役の役割や処遇を外部にまずは情報発信することが重要ではないかということを指摘をさせていただいています。
 取締役であれば、当然、法的な責任その他もあるし、報酬も一定程度、個別にはオープンにはなりませんが、大体どれぐらいかなというのは推測が付くわけであります。賞与もはっきりと出てくるわけでありますが、相談役、顧問となると、法的責任も極めて曖昧になってまいりますし、報酬どれぐらい全体でもらっているのかというのも明らかではないわけでありますから、そういうところをまず明らかにするところから始めたらどうかというふうに思います。
 私は、一概に駄目だとは言えませんよ、一概には駄目だとは言えません。非常に立派な役割を果たしておられる相談役もいらっしゃる、あるいは社外へ出て、例えば経済団体の役員をしながらやっぱり会社に軸足を、実業に軸足を置きながらという意味で顧問とか相談役という立場になっておられる方もいらっしゃいますから、一概に駄目だとは言えないと思いますが、何となくサラリーマン社会の延長で、年功序列的に社長、会長が終わったら取締役相談役やって、その後相談役やってというのはいかがなものかと。
 私は、それこそ社外取締役がちゃんと機能していて、指名委員会がちゃんと機能していて、その指名委員会が、今度は思い切り社長が若返った分、対外的交渉にはそれなりに重みが必要だから取締役相談役は置きましょうとか、そういうことをちゃんと決めてくれていれば私は何も口を挟む必要はないと思うんですけれども、なかなかそういう状況にはまだ日本のコーポレートガバナンスは至っていないところがあると思いますから、そこまでの過渡的な話として、少なくとも情報開示ということで対応していく必要があるんじゃないかと思っています。
この発言だけを見る →
← 戻る