経済産業委員会

2017-06-06 参議院 全167発言

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会議録情報#0
平成二十九年六月六日(火曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月一日
    辞任         補欠選任
     青山 繁晴君     野上浩太郎君
 六月二日
    辞任         補欠選任
     野上浩太郎君     青山 繁晴君
 六月五日
    辞任         補欠選任
     吉川ゆうみ君     小野田紀美君
 六月六日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     吉川ゆうみ君
     丸川 珠代君     今井絵理子君
     辰巳孝太郎君     吉良よし子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         小林 正夫君
    理 事
                岩井 茂樹君
                滝波 宏文君
                宮本 周司君
                石上 俊雄君
                石井  章君
    委 員
                青山 繁晴君
                井原  巧君
                今井絵理子君
                小野田紀美君
                北村 経夫君
                林  芳正君
                松村 祥史君
                吉川ゆうみ君
                渡邉 美樹君
                礒崎 哲史君
                浜口  誠君
                平山佐知子君
                伊藤 孝江君
                石川 博崇君
                岩渕  友君
                吉良よし子君
                辰巳孝太郎君
   国務大臣
       経済産業大臣   世耕 弘成君
   副大臣
       経済産業副大臣  松村 祥史君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       井原  巧君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        廣原 孝一君
   政府参考人
       金融庁総務企画
       局審議官     西田 直樹君
       金融庁総務企画
       局参事官     栗田 照久君
       外務大臣官房参
       事官       志水 史雄君
       文部科学大臣官
       房審議官     浅田 和伸君
       文化庁長官官房
       審議官      永山 裕二君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       藤木 俊光君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      村瀬 佳史君
       中小企業庁長官  宮本  聡君
       中小企業庁次長  吉野 恭司君
       中小企業庁事業
       環境部長     吾郷 進平君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○中小企業の経営の改善発達を促進するための中
 小企業信用保険法等の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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小林正夫#1
○委員長(小林正夫君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、吉川ゆうみ君が委員を辞任され、その補欠として小野田紀美君が選任されました。
    ─────────────
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小林正夫#2
○委員長(小林正夫君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、中小企業庁長官宮本聡君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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小林正夫#3
○委員長(小林正夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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小林正夫#4
○委員長(小林正夫君) 中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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北村経夫#5
○北村経夫君 おはようございます。自由民主党の北村経夫でございます。
 世耕大臣ほか、初めて質問することになりますけれども、よろしくお願い申し上げます。
 今回の中小企業信用保険法についてでありますけれども、ちょうど私が経産大臣政務官に就いて、その直後に金融ワーキンググループというものが設置されました。そこで議論なされてきたわけでありますけれども、計十一回にわたりまして、大変熱心な、そして極めて丁寧な議論が行われたというふうに聞いております。その結果、こうやって改正法として出てきたわけでございますけれども、まず関係各位の皆様、御尽力に対しまして敬意を表したいと思っております。
 それで、中小企業・小規模事業者の振興というのは、地域経済にとってはもちろんでありますけれども、大企業にとりましても大変重要なものであります。そして、その派生効果は極めて大きいわけでありまして、国民生活全般にとって大変不可欠なものであるわけであります。
 そこで、初めに私、指摘しておきたいことは、今回の改正で、今後日本経済を襲うであろう未知のリスクに十分対応できるのか、特に影響を受けやすい中小企業・小規模事業者を守るのに有効であるかどうかという点であります。
 日本は災害大国であります。そして、世界経済の変動の影響を大変受けやすい国であるわけであります。この持続可能な経済発展を実現するためには、そうしたリスクをいかに回避していくか、短時間に対応することも大事でありますし、そして、組織的にリスク分散を図っていく、これも大変重要であろうかというふうに思っております。本日はその観点から質問をしたいと思います。
 初めに、信用保証制度の真価が問われる災害時の対応についてお伺いいたします。
 私が政務官のとき、平成二十八年四月十四日、熊本地震が起こりました。前震と言われる地震でありました。そして、十六日に本震が起こりました。当時、私、本震のときは私の地元の下関におりました、林先生の地元でございますけれども。早朝でありましたけれども、本震が起きたとき、二百キロ離れたその下関でも大変な揺れを感じたわけであります。
 そして、その日は日程をキャンセルいたしまして東京に戻り、経産省で、当時は林幹雄大臣でありましたけれども、共に対応を協議したわけであります。そして、現地にも赴き、被災された自治体の首長さん、中小企業の社長さんたちの御要望もお聞きいたしました。そうしたこともあり、地震の発災直後には、特別相談窓口の設置、災害復旧貸付け、セーフティーネット保証四号の実施など、中小企業・小規模事業者対策を講じる施策を決めたわけであります。こうした施策については地元の皆様から大変評価を受けたというふうに聞いております。
 そこで、地元であります松村副大臣にお伺いいたします。
 当時、松村副大臣は、現地において不眠不休で陣頭指揮を執っておられたのを私はよく承知しておりますけれども、改めて、そのときの地元の受け止め、そしてどのような成果があったかをお伺いいたします。
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松村祥史#6
○副大臣(松村祥史君) お答え申し上げます。
 まず、北村先生におかれましては、当時政務官をお務めでございまして、地元のいろんな御陳情に対して誠意を持って早急に対応いただいたこと、改めて感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。また、おいでの先生方のおかげさまで、僅か一か月で七千七百八十億の予算が措置ができましたし、迅速な対応をいただいたことに改めて地元の一人として感謝を申し上げたいと思います。
 当時を振り返りますと、やはり熊本の地震の特徴というのが、地震の震度七を超すものが二回あったということ、それから余震が四千回以上続いていたと、これが経営者にとりましても被災をされた方々にとっても大きな心の不安になっていたと、こう思っております。現実、私も四月の十六日に本震に遭遇をいたしましたから、朝まで路上難民でございました。
 そんな状況の中で現場を回りますと、経営者の皆様方は、もうやめてしまおうという声が大半でございました。現実、南阿蘇、商工会員三百名いらっしゃいますが、三分の二の二百名の方々は、これはもうやめてしまおうというような不安が大きかったと聞いております。そんな中において、北村先生の御尽力のおかげで、四月の十五日にはセーフティーネット保証四号を発動いただいて、まずは安心をさせていただいたというふうに思っております。
 今回、現場でよく聞いた声は、非常に政府の対応が早くて安心感が持てたと。それはやっぱり安倍総理のトップリーダーとしての一言であったと私は思っております。これは、やれることは全てやると、この一言で安心をいたしました。その上に予算措置、その上にこういう最後のとりでであるセーフティーネット保証四号、これが出てきたことは、非常に経営者にとっても、もう一回頑張ってみようという、心が折れたという方々に安心感を与えたと思っております。
 特に被害の大きかった十一の市町村では、信用保証協会の方々が七十九名いらっしゃいますけれども、現場に出て二千三百四十九件の個別企業訪問をしていただきました。まさしく頭の下がる思いでございます。現実、職員の方々も被災をされた方々もいらっしゃいました。支援者であり被災者でもあったという方々が丁寧にやっていただいたことは、感謝の言葉以外何も見付かりません。
 これによりまして、おかげさまで本年の四月末までの保証実績は一万三百十五件、一千三百七十四億円となっておりまして、震災を受けた方々の運転資金への提供ができたものと思っております。例えば宇土市でいいますれば、縫製工場の方々が、機械をやられ工場をやられ、そんな中にもうやめてしまおうと思われた方々が、この保証協会の方々がお声を掛けていただいたおかげで、もう一回やってみようということで復旧をなさったり、また、阿蘇においては、旅館の方々、これ阿蘇は非常に震災がひどかったものですから、特に温泉の源泉のパイプが断層がずれて断ち切れたりと、仕事ができない状況もございました。こういった方々へのお声掛けのおかげで、つなぎ融資に迅速に対応いただいたおかげだと、復旧を果たしているところでございます。
 こういうことで、やはり今回の信用保証、信用保証のみならず、いろんなことで対応が早かった、安心を与えた、その中での信用保証がつなぎ融資につながり、廃業をもう一度思いとどまって頑張ってみようと、こういった経営者の方々に非常に効果があったと、こういうふうに認識をしております。
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北村経夫#7
○北村経夫君 ありがとうございました。
 やはり迅速な対応の重要性というのを改めて認識した次第でございます。そして、現地の皆様の御努力というのも併せて、それがあったから結果が出たんだろうというふうに今のお話を伺いながら感じた次第でございます。
 さて、今回の改正でありますけれども、創設される危機関連保証というのがございますけれども、これは、著しい信用収縮が全国レベルに至らなければ適用されないことになっております。これからすれば、あの熊本地震は適用されないことになるのかもしれませんけれども、それはさておき。
 そして、適用される期限でございますけれども、期限は原則一年というふうになっております。そして最長で二年間ということになっているわけでありますけれども、しかし、災害というのは規模も違うし、どこで起きるかによっても影響というのは違うんだろうというふうに思っております。その意味で、災害の大きかったところ、二年で済まないところも、回復まで時間が掛かる可能性だってあるわけでございます。
 そこで、確認でございますけれども、二年を超えても回復しない地域に対しては弾力的に対応するという理解でよろしいですね。
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松村祥史#8
○副大臣(松村祥史君) 今回の危機関連保証につきましては、まず、措置の発動に関しましては、例えばリーマン・ショックと同程度に資金繰りDI等の指標が短期かつ急速に低下しているなど、著しい信用収縮が全国レベルで生じた場合に直ちに発動することをまず想定をしております。
 一方、措置の終了に関しては、リーマン・ショック等の過去の危機を分析をいたしました。これにおきまして、信用収縮は基本的には一年程度で発生前の水準まで戻っている状況でございます。このことを踏まえまして、原則一年以内とあらかじめ期限を切って実施をいたします。
 ただ、危機によっては信用収縮が一年で収束しない場合もございます。したがいまして、この場合は、経済産業大臣が認める場合に更に一年の延長を可能にしております。ただ、ここで融資を切ってしまうということではございません。災害はそれぞれの状況によって違ってまいります。したがいまして、災害からの復旧等に引き続き時間を要する地域に対しましては、自然災害を対象とするセーフティーネット保証四号を通じて引き続き支援をしてまいる予定でございます。
 こういったことを踏まえまして、中小企業の方々がしっかりと資金需要を対応できて、持続できるように対応してまいりたいと、このように考えております。
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北村経夫#9
○北村経夫君 ありがとうございました。よく分かりました。
 今回の危機関連保証というのは、今言われましたセーフティーネット保証四号と異なりまして、被災した知事の個々の要請を待たずして広範囲に一括適用できると、そういうふうになることになるわけで、今後の災害時対応というのはかなり柔軟、そして充実するものであろうというふうに私は期待しているところでございます。
 さて、改めて信用保証制度というものを振り返りますと、今も出ました二〇〇八年のリーマン・ショック、このときからいろいろな論議が出てきたわけでございます。リーマン・ショックのときは、大企業、これは生産を見合わせました。そして、金融機関は融資に消極になったわけでございます。そのときにこの制度がなかったらどうなっていたのかと、金融機関あるいは金融行政だけでどこまで支えられたかということを振り返ってみますと、やはりこの信用保証制度の存在意義というのは極めて大きいものがあろうかというふうに思います。
 私が政務官在任中、三菱自動車の燃費の不正問題というのが起こりました。そして、岡山県の水島、一連の関連企業があるところでございますけれども、そのとき、一部生産停止に対しましてセーフティーネット保証二号を講じました。これによって、一時的な外的要因による中小関連会社への影響を最小限に抑えることができたというふうに思っているんです。
 その一方で、この保証五号につきましては、構造不況業種においてむやみに一時しのぎの融資、信用保証などを行っていけば、かえって傷口を広げ、根本的な問題解決に至らない場合もあるわけでございます。現在でも、顧客獲得と自社のリスク軽減を最優先する一部の金融機関では、プロパー融資が可能な企業に対して、一〇〇%保証五号の対象業種であることに便乗いたしまして、信用保証制度を活用するいわゆるフリーライド、それが行われております。
 今回の法改正によりまして、今後は、信用保証融資とプロパー融資のバランスを金融機関と保証協会が連携して実現することになるわけでありますけれども、やはりその実効性を担保することが極めて重要であろうかと思います。特に、今回のセーフティーネット保証五号が八〇%保証になる、そのことによりまして貸し渋りがあってはならないというふうに思うわけでありますけれども、先週、当委員会で参考人質疑が行われました。その中でも、バランスと連携が保たれていることを確認するモニタリングの重要性が指摘されたわけであります。つまり、保証協会を中小企業庁が、金融機関を金融庁がしっかりと見ていく必要がある、さらに、金融機関内の人事評価指標につきましても、事業性評価の積極活用を盛り込むことが有効であるという発言もあったわけであります。
 そこで、信用保証協会や金融機関をモニタリングするその具体的項目はどのようなものであるか、さらに、万が一貸し渋りの具体的事例が明らかになった場合どのような対応策を取られるのか、お伺いいたします。
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宮本聡#10
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。
 まず、今般の見直しにおいては、金融機関がより前面に立って中小企業の経営改善、生産性向上を支援するよう促していくという観点から、委員御指摘のように、保証付きの融資、それから保証の付かないプロパー融資の適切な組合せや、セーフティーネット保証五号の見直しといった、保証協会と金融機関の適切なリスク分担を促す措置を講ずることとしております。
 まず、委員御指摘のように、これらによりまして資金繰りへの懸念も指摘されるところでありますが、まず、小口向けの一〇〇%保証の限度額を現行の千二百五十万円から二千万円に拡大すること、それから、仮にメーンバンクが十分な融資を行えない場合には保証協会は他の金融機関を紹介するといった取組を行うこと、それから、保証協会と中小企業支援機関の連携によって相談体制の強化、あるいは万一に備えて日本政策金融公庫などの丁寧な相談を行う、こうしたことを併せて講ずることによって資金繰りに大きな影響が生じないようにしていきたいと思っております。
 加えまして、中小企業庁と金融庁が緊密に連携し、中小企業の資金繰りに支障が生じないことを含めまして、適切にモニタリングを行うこととしていきたいと思っております。あわせ、各保証協会、金融機関ごとのプロパー融資等の状況を見える化することにしているところでございます。
 モニタリングの項目につきましては、まず、経産省側からいたしましては、保証協会がしっかりと金融機関と対話をしながら中小企業の資金繰りに対して対応しているのかどうか、今回の見直しに応じて、それによって資金繰りの支障が生じていないかという観点を保証協会の監督指針を変更いたしましてしっかりと見ていきたいと思っております。また、金融庁サイドからは、これは金融機関に対して、今回の保証見直しを受けてしっかりと中小企業の経営改善に積極的に取り組んでいるか、あるいはそれを通じて資金繰りについて支障のない対応をしているか、こうした点につきましてしっかりとモニタリングをすることになっております。
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北村経夫#11
○北村経夫君 中企庁としてもしっかりとモニタリングをお願いしたいところでございます。
 次に、事業性評価、これが重視されることになるとどういうことが起きるかということについてちょっと質問したいと思うわけでありますけれども、これによりまして事業者側の準備作業というのは当然増えてくるわけでありまして、準備が増えるから時間がたつという、これは避けなければならないと思うわけです。やはり、保証審査の期間の短縮、書類の簡素化を図っていく、こういった工夫も必要ではないかというふうに思っております。
 そしてもう一つ、事業性が重視されることによりまして都市部以外の地域で不安に感じることも懸念されているところがございます。例えば生活必需品、これが、過疎地で販売する小売業というのは、都市部における大規模小売業とはその役割は当然異なってくるんだろうというふうに思います。つまり、社会性が高い取組と言えるわけであります。ですから、事業の成長性だけを見ておりますと、地域コミュニティーを維持していく言わばソーシャルビジネス的な観点も重視すべきではないか、そういうケースも多々あるのではないかと思うわけであります。
 こうした地域の様々なニーズというものがある中で、やはりいろんな連携というのが必要だろうというふうに思うわけであります。保証協会専属スタッフというのがおられます。そして中小企業診断士、いわゆる士業という者もいる、専門コンサルタント、そういう方もいるわけでありまして、こういう方の連携というものが大変重要ではないかというふうに思っております。その辺どのような御所見があるか、伺いたいと思います。
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宮本聡#12
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。
 まず、委員御指摘のとおり、全国の保証協会では、各保証協会で異なっていた審査書式を統一化する、あるいは添付書類を簡素化するなど、とにかく業務の効率化あるいは審査の迅速化、こういうことを図ってきております。そして、今回の見直しにおいても、特に保証協会による経営支援、これを法律上明記することによりまして、保証協会のこうした取組を全国的に底上げしていくということを考えているところでございます。
 こうした審査期間短縮とか経営支援の取組を強化するには、やはり委員言われたように、目利き力とか経営支援能力など保証協会の人材を育成すること、これが重要ではありますが、一方で、保証協会の人材のみでは限界があることから、これと併せて、士業などの外部専門家を積極的に活用していくということが不可欠と思っております。
 このため、中小企業庁といたしましても、こうした保証協会が外部専門家を派遣して行う事業について、補助金等によって支援を行っているところでございます。
 また、これも委員御指摘のとおり、特に小規模事業者が各地域経済を支える重要な存在である一方で、やはり財務基盤が非常に脆弱である、あるいは一つの商品とかサービスだけに頼った経営にどうしてもなりがちなもので、少ししたトラブルなどでたちまち経営が立ち行かなくなるということもございますので、まさにこうした地域を支える事業者を支援する意味でも信用保証というのが必要になってくると思い、今回、その小口の部分の拡充を図ったところでございます。
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北村経夫#13
○北村経夫君 次に、信用保証の制度の守備範囲についてお伺いいたします。
 昨今、機動力のある中小企業・小規模事業者は、これまで新規参入が困難でありました農業ビジネスにも入っていく、参入する、転業あるいは協業ということも、兼業というものをしている事業もあるわけでございまして、これは、国策であります強い農業づくり、この強い農業というのは林農水大臣のときに打ち出されたわけでありますけれども、この強い農業づくり、あるいは自給率の向上といった、そういった観点からも重要でありまして、様々なアプローチを私は歓迎すべきだろうというふうに思っております。
 平成二十五年、このときに国家戦略特区の農業保証制度というのがスタートいたしました。新潟市、兵庫県の養父市、愛知県の常滑市の信用保証協会においては、農業を営む事業者に対しましても債務保証を実施しているわけであります。逆に言えば、それ以外の地域では商工業と農業の信用保証の垣根はいまだに高いということであります。
 今後、それぞれの信用保証機関が中小企業・小規模事業者の柔軟な事業参入、拡大をサポートすべきだと私は思っておりますけれども、実現の必要性について世耕大臣の御所見を伺います。
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世耕弘成#14
○国務大臣(世耕弘成君) 基本的に、農業ビジネスの信用保証は農業信用基金協会と、ここがやることになっておりまして、今御議論いただいている我々の信用保証制度の対象外ということになっているわけでありますけれども、ただ一方、昨今、六次産業化ということで商工業と農業が組み合わさるというケースも増えてきていますので、国家戦略特区において商工業とともに農業ビジネスを実施する場合には、特例的という形でこの信用保証の対象となっているわけであります。
 この制度が開始して以降、特区の三地域、新潟市、養父市、常滑市において三十一件、三億六千四百万円の信用保証の実績が上がってきております。例としては、例えば、イチゴ大福を作る和菓子屋さんが隣にハウスを建ててイチゴの栽培を始めるようなケースですとか、あるいはブルーベリーのソース、粉末の製造を行うブルーベリー農家がこのブルーベリー栽培に関する資金を調達する場合ですとか、あるいは、これはよくあるケースで、ワイナリーとかレストランを営むブドウ農家がブドウ栽培を拡充するような資金などについても信用保証を具体的に適用してきた例が出ております。
 今は、ただ、一応特例的という形で、国家戦略特区に限ってという形になっているわけでありますが、全国信金協会など、地域のいろんな要望が上がってきておりまして、更なる六次産業化の推進を図るために、こういった要望、全国でやれるようにしてほしいという要望も出てきていますので、こういう要望も踏まえて、この措置の拡大について対応を検討してまいりたいというふうに思っております。
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北村経夫#15
○北村経夫君 今大臣おっしゃったように、私も、信用保証協会とかいろいろなところ、お話をいたしましたけれども、かなり強い要望が上がってきているというふうに感じております。是非よろしくお願いしたいところでございます。
 そして、今後注目したいところで、いわゆる銀行業による融資以外の方法、出資についてお伺いしたいと思います。
 出資は、既に多くの民間投資会社、これが将来の発展を見込める事業の発掘、育成などで有効活用しているわけでありますけれども、保証協会でも、二〇〇八年から事業再生ファンドに限って出資してきております。今回、さらに創業や経営の改善を支援するファンドへの出資が可能となりますけれども、改めて、これまでの事業再生ファンド出資をどう評価されているのか、また、今回の追加による具体的な効果をどのように見込んでおられるのか、御所見を伺います。
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世耕弘成#16
○国務大臣(世耕弘成君) この保証協会は、平成二十年の法改正以降、いわゆる事業再生ファンドに対して出資が行われるようになりました。
 これまでの実績は、累計二十三件、合計約四・五億円ということになっております。まだ数字としてはそんなに大きくはないわけでありますけれども、ただ一方、この再生ファンドに出資をすることによって、例えば地域の金融機関と再生対象の企業に対する支援方針のすり合わせがしやすくなったということがあります。
 例えば、再生後の新会社が必要とする新規の資金を入れる際のリスク分担、こういったことも金融機関との間で円滑に進められるようになりました。また、間接的な効果としては、保証協会が参画することによって、ここは、保証協会はやっぱり自治体との連携度が非常に強いわけでありますので、自治体のいろんな政策があります、そういった政策との連携ができるようになったという意味で、地域の産業施策との相乗効果というのも、これは二次的、間接的効果としても出てきているというふうに考えております。
 こういったことを踏まえて、事業再生ファンドだけではなくて、創業ですとか中小企業者の経営の改善発達を支援するファンドに対しても信用保証協会の出資を可能としたいというふうに考えております。こうすることによって、例えば、さあこれから商売を始める、企業を立ち上げるというときに、リスクマネーとしての出資と、そして立ち上がった当面の運転資金としての融資、それに対する創業保証をセットでやることもできる、そうすることによって、支援にいろんなバラエティーとか深みが出てきて、いわゆる創業したての企業が死の谷でつまずくことがないようにできるという効果が期待されるというふうに思っております。
 こうした取組を通じて、保証協会が一層地域の中小企業や地域経済の活性化に貢献していくことが重要だというふうに思っております。
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北村経夫#17
○北村経夫君 ありがとうございました。
 最後ですけれども、中小企業・小規模事業者についてお伺いいたします。
 事業を継続、発展する意欲のある事業者からすれば、今回の改正は大変大きなプラス材料となるわけであります。しかし、これを現実のメリットとするためには、やはり事業者側のガバナンス強化、これが不可欠だろうというふうに思います。事業計画あるいは財務計画をきちんと作成し、自らの経営状態を的確に把握していく、このことは、事業の担保価値が適正評価されることで個人保証が抑制されるという効果も期待できるわけであります。あるいは、事業承継を円滑にするためにも重要な取組となってくるわけであります。
 その意味で、地域経済を支える中小企業・小規模事業者、これを維持し、これも地方創生を可能にするためにも、それにもつながってくるんだろうと思いますけれども、このガバナンス強化、これが極めて重要と考えておりますけれども、どういうふうに考えていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
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宮本聡#18
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。
 中小企業の経営支援に当たっては、中小企業と密接な取引関係にあるまず金融機関が過度に信用保証に依存せずに、事業性評価融資あるいは期中管理などを使って本来の機能を果たしていくこと、これが重要でありまして、今回の見直しにおきましては、金融機関がより前面に立って中小企業の経営支援を促していくという観点からのリスク分担などを検討しているところでございます。
 ただ他方で、そもそもその前提といたしまして、委員御指摘のとおり、やはり中小企業において、自らが日頃からその経営状況をしっかりと把握した上で経営情報の適切な開示に努めて、これに基づきまして金融機関と密接な対話を継続していくこと、これが経営改善につながる重要な、そして基本的な取組だと考えております。こうした観点から、特に経営者が資金繰り管理やあるいは採算管理等について自発的に取り組むこと、これが必要と考えております。
 このため、中小企業庁といたしましては、本格的な経営改善が必要となるその前の段階、日頃の段階から経営者が税理士や中小企業診断士などの認定支援機関を活用して資金繰り計画の作成や事業計画の見直しなど、言わば簡易な経営改善計画を作成する取組に対して新たな支援措置を先月から始めたところでございます。
 こうしたことにより、中小企業がしっかりと経営改善や生産性向上に取り組むことができる環境を整備し、経営者の個人保証あるいは事業承継等の中小企業が抱える課題に対する早期の段階からの取組、解決を推進してまいりたいと思っております。
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北村経夫#19
○北村経夫君 本当の最後になりますけれども、信用保証料率についてお伺いいたします。
 低金利時代ということもありまして、これは、中小企業・小規模事業者の皆様からすれば高いのではないかという声も聞かれるわけであります。今後も信用保証メニューの改廃等が行われていくことが予想されますけれども、柔軟な保証料率の設定というものを検討するかどうか。つまり、私は、今回の改正で結果的にこの信用保証料率の引下げということが行われなければ成功と言えないんじゃないかというふうに思っているわけです。
 ですから、そういう意味で、信用保証料率、これを下げていくということを、それをどうやって、いかにそこに持っていくかと、これが重要かと思っておりますので、その辺の柔軟な対応、検討をお願いしたいというふうに思います。
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宮本聡#20
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。
 まず、現在の保証料につきましては、個々の中小企業の信用リスク、これをクレジット・リスク・データベースと言われる言わばビッグデータを用いて定量的に判定して、これも、現在でも中小企業の実態に応じてきめ細かく適用する、そういう仕組みになってございます。これは、結果的に、中小企業が信用リスクを低減する、こういう努力をすれば保証料が下がるという意味で、言わば経営改善を進めるインセンティブにもなっている体系ではございます。
 ただ、現在の保証料体系、これは、その導入から既に一定期間がたっていることもありまして、今回の制度見直しを議論いたしました中小企業政策審議会の場におきましても、料率の水準あるいは体系そのものについて見直しを行うべきという議論がございました。このため、まずは今回の保証協会と金融機関とのリスク分担の見直し、これを始めとします保証制度の改正を着実に進め、その効果、これを検証した上で、委員御指摘のように、中小企業の経営改善に一層つながること、信用補完制度の持続性を確保すること、そして、いかにそれが柔軟に中小企業のニーズに応えることになるか、こうした点を総合的に勘案して、保証料率の在り方、体系についても今後検討してまいりたいと思っております。
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北村経夫#21
○北村経夫君 ありがとうございました。
 最初に申しましたように、やはり中小企業・小規模事業者というのは大変この国にとって重要でございます。その振興というか守る、いかに守っていくか、育てていくかも含めましてそうした対策というのは重要だというふうに思っておりますので、引き続きまして経産省としては一生懸命取り組んでいただきたい、そのように要望を申し上げて、ちょっと時間が早いですけれども、終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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宮本周司#22
○宮本周司君 自由民主党・こころの宮本周司でございます。
 今ほど北村委員の方からも、今回の信用補完制度の改正に関しまして様々御質問がございました。冒頭、委員も触れました、この中小企業の資金繰りを支える上で本当に重要な制度でありますが、特に危機時におけるセーフティーネットとしては最後のとりでとして機能している、そのように認識をしております。
 これまでも、大規模自然災害が発災した折には、様々な設備の損壊であったり風評被害等、いわゆる事業の業況が悪化する中でも中小企業を支えてきた、事業の継続を後押ししてきた、そして多くの困難を乗り越えてきた、このことに機能してきたのがこの制度だと認識をしております。今般の制度改正でも更なるセーフティーネット保証の機能強化が図られますし、その中で十分な規律を働かせながら中小企業の経営を支える仕組みになっていくものと期待をしております。
 昨年、熊本地震が発災した折にも、このセーフティーネット保証以外にも、例えばグループ補助金であったりとか、また小規模持続化補助金の中においても熊本、大分版、また風評被害対策の九州版が創設されるなど、本当にいろいろな部分で中小企業の取組を、また不安定な状況に追い込まれた中小企業の経営の安定化を図るためにいろいろな措置がなされてきました。ただ、やはり現場は混乱している、情報も錯綜している、そして、本来そういった中小企業者を支援する商工会や商工会議所の指導員、職員さんもまた被災者という立場でありますので、なかなか、環境は整えても、それを支援する体制が整わない、これも現実の問題だったかなと私は認識をしております。
 自然災害は、やはり、いつ、どこで、どのような規模で起こるか分かりません。有事の際に現場も情報も混乱する中におきまして、被災中小企業を伴走型で支援する仕組み、こういったものも必要なんじゃないかなと考えております。早期にやはり地域外から必要な支援人材であったり有識者、エキスパートですね、十分に確保して、その施策を被災地の現地、現場に届ける、その体制をつくっていく、そのスキームを確立しておく、こういう必要があるんじゃないかなと思っています。
 我が国の領土の市町村ごとに全ての面をカバーしているのは商工会議所そして商工会だと認識をしておりますので、例えばこの商工会議所、商工会による小規模事業者の支援に関する法律を改正するとか、若しくは中小企業庁から指導という形、誘導という形で包括的なこういった災害協定を結ぶことによって有事の際に早期に対応できるような仕組みをつくるとか、そういったことも必要なのではないかなと思っています。
 迅速にそういった経営指導員、専門家を現地に派遣する、そして不安定になった現地、現場の中小企業者をしっかりと支える、このような制度、また予算措置が必要と考えますが、このことに対してどのようにお考えでしょうか。
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宮本聡#23
○政府参考人(宮本聡君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、災害等の有事の際には各地の商工会、商工会議所が連携して被災地等の小規模事業者を支援する体制、これを構築することは極めて重要だと考えております。例えば、昨年の熊本地震においては、全国の商工会、商工会議所から約九十人の経営指導員等の方々が小規模事業者の相談対応等のために被災地に派遣され、被災事業者に寄り添った支援活動を展開されておりました。中小企業庁といたしましても、小規模事業対策推進事業の予算などを活用いたしまして、まさにこうした活動を支援してきたところでございます。
 また、平時からやはり災害に備えることで、実際に災害が発生したときの初動対応、これを迅速なものにしていくこと、これもまた極めて重要だと考えております。このため、全国の商工会、商工会議所が事前に広域で災害時に相互支援するための協定、これを締結しておくことは大変有効な手段であると考えております。既に、例えば東北地方等では、災害時における被災商工会連合会の物資の供給あるいは人材の派遣などを定めた相互支援協定が締結されておりますし、また、昨年の熊本地震、これを受けて、九州、沖縄地方でもこうした協定の締結に向けた検討が進められていると伺っております。
 国といたしましても、被災地域における相談対応等が今後とも迅速に行われるよう、引き続き支援を行うとともに、商工会、商工会議所等におけるこうした相互支援協定の締結を促してまいりたいと思っております。
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宮本周司#24
○宮本周司君 ありがとうございます。
 長官には当時、中企庁次長として現場に入って、本当に様々な形で御支援をいただいたこと、私も商工会組織の一員としても本当に感謝をするところでございます。
 ただ、自治体による支援パッケージが確立したり、様々なことで現場で混乱をするということも、多分長官も御理解、御認識いただいていると思いますので、あってはならないことですが、何らか有事の際に本当に円滑にこういったことが機能するように、これからも御指導、またいろいろな形でのお力添えをいただきたいと思います。
 次に、金融庁の方にお伺いをしたいと思います。
 十分な担保や保証のある先、当然、高い信用力のある先、ここは融資の対象としても望ましいと思いますが、それ以外に対する金融機関の取組がこれまでは十分でなかったのではないか。企業価値の向上が実現できない、また金融機関自身もビジネスチャンスを逃している、そういった状況があったのではないか、このことは金融庁による企業ヒアリングの中でも明らかになったと思いますし、こういったことを分析、また問題視をすることによって今回のこの制度改正、法改正にもつながる要因の一つになったんじゃないかなと認識をしています。
 金融庁としても、当然、金融監督行政として保証を付けているわけですから、金融機関が適切な事業性評価の下で中小企業を支える、その際に必要な保証を積極的に活用する、このことは望んでいると思います。
 昨年秋には、金融機関がそれぞれの経営理念であったり、また事業戦略で掲げている金融仲介機能を発揮する、その質を高めていくために、金融機関が自身の取組の進捗状況や課題を客観的に分析、評価するための金融仲介機能のベンチマーク、これを策定していただき、担保や保証依存の融資姿勢からの脱却、これを促すような環境を積極的に整備をしていただいている、そのことに努めていただいていると認識をしております。金融機関がやはりある程度リスクを取り、そして一方で信用保証によりリスクを分散しながら中小企業を応援していける制度にする、それが今回の改正の趣旨であると認識をしております。
 しかし、先般の日銀のマイナス金利政策等によって、今、この金利が低下傾向にある、こういった状況であったり、また融資の競争も激化する、こういった環境を鑑みますと、中小企業者も当然なんですが、地方のより小さな規模の金融機関の経営への影響も十分にあり得るのではないかなと、この部分を私は心配をしております。金融機関自体の力が落ちれば、当然、中小企業のためにリスクを取れない、こういったような判断をすることも、なりかねないのではないかなと考えるところでございます。
 東京などの首都圏と地方、これでは状況が全く異なります。例えば、同一の県内であっても県庁所在地とそれ以外の地域、仮に言えば消滅可能性都市、こういったところではやはり経済の環境、また企業の状況、在り方も異なると思います。
 そのような地域間格差も散見する中で、金融庁における金融監督行政として、育てる金融、この育てる金融を再構築をしながら、その上で地域金融機関の体質改善も図っていく、このことに対してはどのように考えていて、どのように実施をされるのか、是非お聞かせをください。
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西
西田直樹#25
○政府参考人(西田直樹君) お答えいたします。
 今議員御指摘のとおり、金融庁といたしましても、人口の減少であるとか低金利環境の継続などによって、地域金融機関の経営環境、大変厳しさを増しています。そういった中で、これまでの横並びで単純な量的拡大競争に集中するようなビジネスモデルというのは限界に近づいてきているのかなと考えています。
 地域金融機関のその規模あるいは競争環境、あるいはその顧客基盤とする地域経済の状況というのは様々でございますけれども、金融庁といたしましては、それぞれの金融機関がそれぞれ問題意識をしっかり持って、自らのビジネスモデルというものを検証して、自主的な創意工夫の下で持続可能なビジネスモデルを構築していくことが重要であるというふうに基本的に考えております。
 その上で、地域金融機関におけるこの持続可能なビジネスモデルの構築に向けましては、まず、信用保証も含め、担保、保証に過度に依存することなく、顧客企業の事業の内容あるいは成長可能性などを適切に評価して、企業の経営改善あるいは生産性向上に資するような融資あるいは本業支援を行うことで、地域金融機関自らも安定した顧客基盤と収益を確保すると、こういった言わば顧客との共通価値の創造に向けた取組、議員のお言葉をお借りすれば、育てる金融の実現、構築ということが一つの有力な選択肢ではないかと考えています。実際、地域金融機関の中には、厳しい経営環境の中にあっても、こうした金融仲介の取組によって持続可能なビジネスモデルを構築している先であるとか、その構築を目指している先もあるものと承知しています。
 金融庁といたしましては、金融機関におけるこうした自主的な取組というものを一層促進するために、地域金融機関の融資姿勢等に関する実態把握であるとか企業アンケート調査を行いながら、それらの結果とか、先生から御指摘ありました金融仲介機能のベンチマーク等も活用して金融機関の経営陣との間で深度ある対話を行うなどの施策を進めてまいりたいと考えております。
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宮本周司#26
○宮本周司君 西田審議官、ありがとうございます。
 中小企業、特に小規模企業においては、やはりその事業規模であったり売上げを拡大していく成長発展というタイプもあれば、地域に根差しながら、強い経営を実現しながら維持、継続をしていく持続的発展というタイプもございます。いろいろな形でこの中小企業、特に小規模企業の努力を支え育てる金融を各地域の隅々でも実現できるように、今後も、その監督行政の中でお力添えをいただけたらと思います。
 その意味におきまして、やはり中小企業側もしっかりと努力をしていく、自助努力をしていく、このことは必要なのであります。
 我が国の企業におきましては、新陳代謝が少なく、当然、アベノミクス、成長戦略の中で掲げた開廃業率の一〇%という目標もございますが、開業率以上に廃業率が一貫して低位であり、この少ない廃業が開業の機会を逸している、難しくしている、このような可能性もあるんじゃないかと考えております。
 実は、このことに関しましては先週木曜日の当委員会の参考人質疑の中でもお伺いしたことなのでありますが、我が国では、例えば二〇一三年の臨時国会で定めた産業競争力強化法による創業支援、これは市町村ごとに創業支援の認定を取ったところが地域に根差した形でのいろいろな取組をしていく、また、それに付随しまして、中小企業庁の方でも様々な創業支援の補助金であったりとか、その環境整備は十分にされてきたと思います。
 今回の創業関連保証の付保限度額拡充、これもこの新陳を推進していく上では大変に有効であると考えますが、やはり転廃業の支援がまだ不十分じゃないのか。代謝を促す機会が乏しいから、事業からの退出、若しくは事業の再編統合など、健全な代謝を促進していく必要がやはりあるんじゃないか、このように考えるところでございます。
 中小企業、特に小規模企業にも多いと理解はしておりますが、所有といわゆる経営が一体化した中小企業の業務改善を促していく、これはやはり貸し手である金融機関と借り手の企業の経営を監視する、この貸し手、金融機関からのいわゆる監視するデットガバナンス、これが欠かせないものと思っておりますが、これまではやはり余り機能してこなかったんじゃないか。
 今回の制度改正によりまして、この部分も抜本的に現場での機能性の強化というものが図られるとは思っております。ただ、金融機関が取引先企業の経営に対する規律をしっかりと働かせながらこのデットガバナンスを強化をしていく、このことを更に推し進めるために経済産業省ではどのように考えて誘導していくおつもりなのか、これを是非、井原政務官にお聞かせをいただけたらと思います。
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井原巧#27
○大臣政務官(井原巧君) お答えをいたします。
 宮本委員御指摘のとおり、中小企業においては経営者がイコール株主であるというふうに、所有と経営の分離が十分に行われていないということが多いために、いわゆる資本によるエクイティーガバナンスが効きにくい側面があります。ですから、特に金融機関による適切なガバナンスの下、その経営の規律を高めて経営改善を推し進めていくという、先ほどお話あったデットガバナンスが重要というふうに言えると思います。
 今般の信用保証制度の見直しでありますが、まさにこうした観点から、プロパー融資が金融機関の中小企業に対する支援姿勢に直結するという、その実態に着目をいたしまして、保証協会は金融機関としっかりと対話をしながら適切にプロパー融資とのリスク分担を進めるということにしているところであります。
 また、加えまして、中小企業庁と今度は金融庁がしっかりと連携してモニタリングを行うとともに、各保証協会、金融機関ごとのプロパー融資等の状況を見える化することで金融機関における期中の管理や経営支援を促していくことといたしております。
 また一方で、中小企業側もやっぱり努力をしなければなりません。自らの経営状況をしっかりと把握し、金融機関と対話をしながら経営改善を行うことが重要でありますから、経営者が税理士などの認定支援機関を活用いたしましてビジネスモデルの俯瞰図とかあるいは資金実績とか計画表等の早期の経営改善計画を策定することに対する支援を、先月、五月二十九日から申請開始ということに、始めたわけでございます。
 このような施策を通じまして、中小企業の経営に対する規律を高め、金融機関の支援の下で経営改善を促し、また健全な代謝を進めてまいりたいと考えております。
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宮本周司#28
○宮本周司君 ありがとうございます。
 是非、今御答弁いただいた内容を現地、現場の状況にも御配慮いただきながら力強く進めていただければなと思います。
 ただ、こういった市場における開廃業も含めた新陳代謝を考えたときには、やはり、今御答弁の中にもありましたけど、経営改善であったり経営改革、こういったものもやはり企業の現場で努力をして実現していかなければいけないなと思います。ただ、そういう意味におきましては、新しい風を企業の中に取り込む、新しい考え、また新しい強みを創出をしていく、こういったことも大切だと思いますし、そのきっかけとなるのが事業承継というタイミングなんじゃないかなと私は考えます。
 今般の制度改正におきましても、事業承継を一層促進するための改正も一部盛り込まれております。ただ、事業承継というのは一朝一夕には実現できないものと思っています。私の実家も小規模な酒蔵ではございますが、明治九年に創業して、私は二十九歳のときに第五代目の蔵元、代表取締役に就きまして、今もそのままなんですが、ただ、やはりかなりの時間が必要なんですね。それで、今までの旧態依然とした、本質のいいところを守りながら、でも今の時代に合った調整もしなければいけない、改善もしなければいけない、このような実体験をしてきた当事者の一人としましても、やはり経営を磨き上げる、徐々に承継する準備を進めていく、環境整備を進めていく、ここには十分な時間も掛けなければいけないとも思っています。
 ただ、昨今、全国的にこの経営者の高齢化が進んでおります。また、経営の世代交代が遅れる現状を鑑みましても、やはり早いタイミングで経営者自身がこのことに気付き、意識をして事業承継を計画的に進めていく必要もあるんじゃないかな。当然、必要な支援を中小企業庁としても実施もしながら、その承継の準備を、早期に気付いていただいて、意識をしていただいて、計画的に進めていただくということも必要なんじゃないかなと考えています。
 事業承継の在り方として、当然、今までの事業をそのまま引き継ぐという在り方もあるでしょう。また、場合によってはMアンドAという第三者の承継もあったり、また親族外承継という形もあると思いますし、最近党内で議論している中では、キーワードが家業で起業というベンチャー型の事業承継、こういった在り方もあるんじゃないかなと思っています。
 事業承継を早い段階に適切に、また円滑に、計画的に実践、実施していくためにも、経済産業省の方で具体的にどのように考え、どのように今後お取組をしていただけるのか、この部分に関しまして、世耕大臣からお聞かせをいただきたいと思います。
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世耕弘成#29
○国務大臣(世耕弘成君) 御指摘のように、中小企業経営者の高齢化が進んでおりまして、事業承継は待ったなしの課題だというふうに思っています。
 後継者不在の中小企業が相当存在をしているというふうに認識をしていますが、一方で、この事業承継の準備というのが進んでいない中小企業が非常に多くて、日々の経営に追われて事業承継の準備に着手できていないということだろうというふうに思っています。あるいは、漠然とした不安があっても誰に相談したらいいのか分からないという状況があるんではないかというふうに思っています。
 そういう中で、今年度予算において、都道府県単位で商工会、商工会議所、金融機関などの身近な支援機関から構成される事業承継ネットワークを構築する事業を開始しました。また、具体的には、今後五年間、毎年五万人程度の経営者の方に対して、これらの支援機関が事業承継に向けた準備状況を診断シートを用いてセルフ診断してもらうというきめ細やかなプッシュ型の情報提供を行って、経営者の皆さんに早期に承継の準備を進めることの重要性について自覚をしていただくということも考えているわけであります。
 また、個別の課題を個社毎に抽出をして、後継者不在であればマッチング支援を行う事業引継ぎ支援センターなど適切な支援機関に引き継いでいくということも考えていきたいと思っていますが、おっしゃるように、これはもう霞が関の役人が考えているあれで、事業承継というのは本当にもっと生々しい話で、御実家の酒屋さんもそうだと思う。
 私も、同族の学校法人を伯父から父親が引き継いで、父から私が引き継いだというのを経験してきておりますけど、それはやっぱり兄弟間の問題、親族との問題とか、先代との経営方針の違いとか、あるいは先代の部下との関係とか、あるいは銀行に対する信用力の問題とかいろんな生々しい問題があるわけでありまして。
 もう少しちょっとこれ、私はここまで中小企業問題は下請対策をずっとやってきましたけれども、少し事業承継をしっかりスポットライト、余りちょっと仕事の手を広げるともう本当に死にそうになるんですが、事業承継問題というのは重要な課題としてちょっと腰を落ち着けて、これらの対策はしっかりやりながら少し中身に入って考えていきたいというふうに思いますし、今おっしゃったように、ある程度経営リソースを引き継ぎながら新しい分野にチャレンジをしていくということも非常に重要。それで成功している人、私、何人も知っています。例えば、親はラブホテルをやっておられたんだけど、そのノウハウを生かしてラグジュアリーリゾートとか飲食店を、もう今、飲食店は名前を言ったら誰でも御存じの立派な会社になりましたけれども、そういう例も出ているわけでありまして、そういういろんな親の事業をうまく発展的に展開をしていくベンチャー型のこういった事業承継というのも注目をしていきたいというふうに思っております。
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