農林水産委員会

2017-05-25 参議院 全279発言

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会議録情報#0
平成二十九年五月二十五日(木曜日)
   午後一時十三分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十五日
    辞任         補欠選任
     平野 達男君    渡辺美知太郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 猛之君
    理 事
                舞立 昇治君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                進藤金日子君
                中西 祐介君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
               渡辺美知太郎君
                小川 勝也君
                櫻井  充君
                田名部匡代君
                舟山 康江君
                竹谷とし子君
                矢倉 克夫君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   山本 有二君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 洋平君
       文部科学副大臣  義家 弘介君
       農林水産副大臣  礒崎 陽輔君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       矢倉 克夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       澁谷 和久君
       内閣府地方創生
       推進事務局長   佐々木 基君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        藤原  豊君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   義本 博司君
       文部科学大臣官
       房審議官     松尾 泰樹君
       文部科学省高等
       教育局長     常盤  豊君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   山口 英彰君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   水田 正和君
       農林水産大臣官
       房統計部長    佐々木康雄君
       農林水産省消費
       ・安全局長    今城 健晴君
       農林水産省食料
       産業局長     井上 宏司君
       農林水産省経営
       局長       大澤  誠君
       農林水産省農村
       振興局長     佐藤 速水君
       農林水産省農林
       水産技術会議事
       務局長      西郷 正道君
       水産庁長官    佐藤 一雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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渡辺猛之#1
○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官澁谷和久君外十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡辺猛之#2
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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渡辺猛之#3
○委員長(渡辺猛之君) 農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山田修路#4
○山田修路君 自由民主党の山田修路です。
 農工法改正法案の質問に入る前に、儀間先生も先日の質問でされておりました北朝鮮のミサイル発射に関する事項、また、TPP協定の閣僚会合についても質問したいと思います。
 まず、北朝鮮のミサイル発射実験が続いております。そして、これ儀間先生も御指摘されておりましたけれども、北朝鮮のミサイル発射実験の脅威を一番身近に感じているのがやはり漁業に携わっておられる方だと思います。漁船の乗組員の方々、これはもう実験とはいってもミサイルやその関連の落下物が日本のEEZ、排他的経済水域の中に現実に落下をしているというわけで、その意味では、漁船の乗組員の方々はまさにミサイルの危険と隣り合わせでその生計を立てているということだと思います。
 地元の石川県、これはもう能登半島が突き出しておりますので、特にその危険を感じるわけでございます。地元の皆さんからは以下のような要望が出ております。漁船あるいは漁業者の安全確保、そして具体的には、情報連絡体制を構築してほしいということ、そしてまた水産庁や海上保安庁の船舶の配備をお願いをされております。日本海の好漁場と言われます大和堆というところがあります。これはもう日本のEEZの境界に近い、逆に言えば日本列島から遠いところで操業しているということでございますので、特に連絡体制がちゃんとうまく取れるかという心配、あるいは水産庁や海上保安庁の船舶に身近にいてもらいたいと、こういうことでございます。
 私も農林水産省、水産庁に勤務をしておりましたとき、八年前ですけれども、二〇〇九年の四月に、ちょうど北朝鮮が日本列島を縦断する形でミサイルを発射をした。そのときは実験用の通信衛星を打ち上げるということで北朝鮮側が一か月ぐらい前に公表したということで、そのときは時間的余裕がありましたので、水産庁では各漁船がどこで操業しているか、そして連絡がすぐ取れるような体制をつくりましたので、実際にミサイルの打ち上げがあったときは極めて短時間に安否を確認することができました。
 しかし、今の状態は、予告もない、それから突然、そしてかなり頻繁にミサイルの打ち上げがあるということでございます。漁業者の要望にありますように、情報連絡体制をしっかり確立すること、また水産庁あるいは海上保安庁の船舶をその地域に配備をしてほしいと。これは船も限界があると思いますけれども、漁業者の安全を確保し、あるいは安心を確保する、この前の長官の答弁では家族の方も心配をしているというお話ありましたが、まさに石川県の漁業の方々は、家族から行かないでくれと引き止められるという中でやっぱり出漁せざるを得ないという状況でございます。是非この辺について検討をお願いをしたいと思いますが、長官、答弁お願いします。
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佐藤一雄#5
○政府参考人(佐藤一雄君) 山田先生の御質問にお答えいたします。
 本件につきましては、この十九日の日でございましたが、石川県の漁業協同組合と石川県の関係者の皆様方が来庁されまして、この石川県の漁業者の皆さんが近海だけではなく大和堆にも出漁するということで、一つは安全確保とミサイル発射の阻止、二つ目は、さらに安全確保のための海上での情報連絡体制の構築、三つ目に大和堆での水産庁及び海上保安庁等の船舶配備について直に要望を伺ったところでございます。
 私どもといたしましては、これまでも関係省庁と連携しまして、ミサイル発射に関する情報を受けまして、漁業無線局、都道府県及び漁業団体に対しまして関係漁船に対する情報提供等を内容とする漁業安全情報を発出しているところでございます。また、発射した後は関係漁船の安否確認を行ってきたところでありまして、引き続き迅速な情報提供等に努めていくこととしているところでございます。
 また、今先生の方からお話ございましたが、取締り船の配備につきまして具体的に言及をすることは差し控えさせていただきますが、やはりこの日本海については重点的に取締りを行う必要がある海域と認識しまして、取締り船の配備に努めているところでございます。
 万が一にこの漁船に不測の事態が生じた場合には取締り船が現場に急行するなど、漁業者の方が安心して操業できるよう、今後とも連絡体制を密にするとともに、引き続き海上保安庁との連携にも努めていきたいと、このように考えているところでございます。
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山田修路#6
○山田修路君 ありがとうございました。
 やっぱり水産庁の姿勢というのが大変漁業者にも心強く聞こえるということがありますので、是非しっかりと対応するということでお願いをしたいと思います。
 次に、澁谷審議官に来ていただいておりますが、TPPの関連で御質問をいたします。
 二十一日にベトナムのハノイでTPPの十一か国の閣僚会合が開かれました。私もハノイに出かけておりましたけれども、なかなか、各国の意見が隔たりがあって共同声明の取りまとめには相当御苦労をいただいたというふうに思います。今回の大臣会合についての成果、どのような成果があったのかについて、澁谷審議官にお伺いしたいと思います。
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澁谷和久#7
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。
 ハノイで、先生御指摘のとおり、二十一日、TPP閣僚会合が開催をされました。十一か国、いろいろ議論をいたしましたが、十一か国の結束が重要であるとともに、モメンタムを維持する必要があるということで一致をいたしまして、閣僚声明を発出するに至ったところでございます。
 閣僚声明の内容は、第一に、出席した各国がTPPの戦略的、経済的意義を再確認した上でTPPの早期発効を追求すること、第二に、そのためにアメリカの参加を促進する方策も含めた今後の選択肢の検討を事務方、政府高官に指示すること、第三に、選択肢の検討は十一月のAPEC首脳会談、首脳会合までに完了させることといった内容が盛り込まれたところでございます。また、我が国のイニシアチブを期待している国もたくさんございまして、七月に日本で首席交渉官クラスの高級事務レベル会合を開催することが決定されたところでございます。
 今後、この閣僚声明に沿いまして、十一か国の結束を維持しながら、TPPの早期発効のための具体的な方策を検討していくこととなります。我が国が持つ求心力を生かしながら各国と緊密に連携して、十一月に向けた準備を進めてまいりたいと考えております。
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山田修路#8
○山田修路君 ありがとうございました。
 そういう状況であるわけですが、一方で、日本とアメリカの間では、現在、日米経済対話ということで麻生副総理そしてペンス副大統領がヘッドとなってこの対話を進めるということになっております。一方で、ロス商務長官やライトハイザーUSTR通商代表ですが、日米の二国間での交渉を行うべきとの考えも伝わってきているところであります。
 仮の話ですけれども、日米二国間協議を開始するということにもしなった場合には、アメリカはいろんな要求をしてくるであろうというふうに思います。TPP以上の要求も求めてくる可能性が否定できないと思います。日米の二国間での交渉は拒否をして、TPP協定、十一か国か十二か国かあれですけれども、とにかくTPP協定の早期発効を実現をし、アメリカがこの協定に復帰をしてもらうように促進をするということが大事だと思いますけれども、澁谷審議官、お願いします。
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澁谷和久#9
○政府参考人(澁谷和久君) お答え申し上げます。
 ハノイで発出されました閣僚声明の中でも、原署名国の参加を促進する方策も含めた今後の選択肢を検討すると書いてあるわけでございまして、アメリカの参加を促す方策についても引き続き検討していくということになっております。御指摘の日米経済対話などの場も含めまして、我が国といたしましても、TPPの戦略的、経済的意義について引き続き米国に対して説明を行っていくこととしております。
 ハノイでの閣僚会合におきまして、石原大臣から、我が国として十一か国とアメリカとの橋渡し役を担っていく考えであると発言をしたところでございまして、その発言に対して多くの国から感謝の言葉が寄せられたというところでございます。我が国といたしまして、各国のそのような思いも踏まえまして適切に対応してまいりたいと考えております。
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山田修路#10
○山田修路君 ありがとうございます。
 TPP、今の合意されたTPPの協定については、当然、米国、アメリカの参加を前提とした内容が盛り込まれているわけであります。このTPP11で、あるいはもっと少ない国でやる場合には、アメリカの参加を前提とした内容が修正されるべきかどうかということが議論されることとなると思います。これは仮定の話でございますけれども、これはルールの分野だけでなくて、やはり市場アクセスについてもそういった問題もあるのではないかというふうに思います。
 仮定の話ですけれども、こういった見直しの作業が行われる場合には、農林水産業の分野で我が国が不利益を被るということのないようにしっかりと対応していく必要があると思いますけれども、仮定の質問ですが、澁谷審議官、お願いします。
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澁谷和久#11
○政府参考人(澁谷和久君) まず、ハノイでの閣僚声明では、ハイクオリティーと言っておりますが、質の高い合意内容を実現するということが明記されているところでございます。あくまでTPPで合意された高いレベルを維持しつつ選択肢の検討を行っていくというのが共通認識だというところでございますが、その上で、今後の具体的な選択肢についてはまさにこれから議論が本格化していくところでございます。日本で七月に開催される事務レベルの会合でその本格的な議論がスタートするというふうに考えておるわけでございます。
 ほかの委員会でも同様の御指摘をいただいているところでもございます。農林水産業への影響に対して大変心配される声にも十分配慮し、農林水産省等関係省庁ともよく連携しながらしっかりと対応してまいりたいと考えております。
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山田修路#12
○山田修路君 ありがとうございました。
 これはもう山本農水大臣にもこのことをお聞きをしておく必要があると思います。まさに、TPP11なりあるいは小さい国の合意になっていくときに、アメリカを前提とした内容の見直しが行われるかどうか、これからの議論ですけれども、いずれにしろ、このTPP11を進めていく際に日本の農林水産業が不利にならないように是非しっかり対応していただきたいと思います。大臣、お願いいたします。
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山本有二#13
○国務大臣(山本有二君) 農林水産省といたしましては、TPPの今後の選択肢の検討に関しまして、米国の出方や影響も注視しながら、我が国の農林水産業を守っていく上で何が望ましいかという観点から、農林水産物のセンシティビティーを十分に踏まえつつ、政府としてしっかりと対応していく必要があると考えております。
 内閣官房と緊密に連携して対応してまいりたいというように考えております。
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山田修路#14
○山田修路君 しっかりお願いをしたいと思います。
 これから農工法の質問に入りますので、澁谷さん、お忙しいので、もし委員長のお許しがあれば結構です。
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渡辺猛之#15
○委員長(渡辺猛之君) 澁谷内閣審議官、退室いただいて結構です。
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山田修路#16
○山田修路君 ありがとうございます。
 それでは、農工法の質問に入ります。
 これは昭和四十六年に制定をされたわけでございますが、私、五十年代の前半に、この農工法を所管をしておりました当時農林省の構造改善局就業改善課というところで仕事をしておりまして、非常に私は懐かしい法律でございます。
 制定当時ですけれども、昭和四十六年当時は、米の生産が過剰になっているということで、大規模な農業、生産性の高い農業を育成していこうということがある一方で、大都市周辺では工場等が非常に過密になっているという状況がありました。このような中で農工法が制定をされてきたわけですけれども、この実績、またこれの評価について、礒崎副大臣にお伺いしたいと思います。
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礒崎陽輔#17
○副大臣(礒崎陽輔君) お答え申し上げます。
 農工法は昭和四十六年に制定されましたが、それ以降、平成二十五年度末まででございますが、一万九千四百十四ヘクタールに立地済み、八千九百二十一社の操業、六十一万六千人の雇用が生み出されたところでございます。
 評価につきましては、平成二十七年に行ったアンケートによりますと、市町村からは、雇用機会の増大、農村からの人口流出の防止に資したものと評価をいただいております。
 また、農業構造の改善の観点から見てみますと、平成二十六年三月時点での都府県におきまして、農工実施計画を策定していない市町村の担い手への農地集積率が三〇%であるのに対し、農工実施計画を策定している市町村では約四〇%となっておりまして、農業構造の改善の面においても一定の成果を上げたものと考えているところでございます。
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山田修路#18
○山田修路君 ありがとうございます。
 農工法が農業構造の改善にも非常に役立っているというお話がありました。
 この四十六年の制定当時には、対象の業種は工業ということに限定をされておりました。その後、昭和六十三年の改正では、工業に加えて道路貨物運送業など四業種が追加をされてきたわけでございます。このように、これまでは業種を限定をして推進をするということでありましたが、この限定をしていた理由をお伺いをしたいと思います。
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佐藤速水#19
○政府参考人(佐藤速水君) 昭和四十六年当時でございますが、委員御指摘のとおり、国土の均衡ある発展の観点から、太平洋ベルト地帯以外の地域への工業再配置の政策が講じられておりました。また、農業、農村サイドからは、農業の構造改善を図る必要がございました。
 そうした時代背景の下に、農工法につきましては、労働集約的であって現に農業から転職する方の割合が最も高い、しかも農業従事者の雇用の確保に資する産業ということで、工業を農村地域に導入することによりまして農業と工業との均衡ある発展を図ることを目的として制定されたものでございます。さらに、その後、同様の考え方に基づきまして、昭和六十三年に、農村地域での就業機会の一層の増大を図るといった観点から、対象業種を現行の五業種に拡大したところでございます。
 このように、農工法の対象業種につきましては、その時々の産業の事情ですとか農村の現状を踏まえて、農業従事者等の雇用の確保に資するものであって、農工法の目的である農業と導入産業との均衡ある発展を図る上で適切なものが定められてきたところであるというふうに考えてございます。
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山田修路#20
○山田修路君 今までそういう考え方でやってきたわけですけれども、今回は業種を限定しない、産業一般とするということにしたわけでございます。これは、やはり今までとは考え方が大きく変わっているということだと思います。
 なぜ、今回こういうふうに産業一般ということにすることとしたのか、その理由をお伺いしたいと思います。
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佐藤速水#21
○政府参考人(佐藤速水君) この農工法の対象業種でございますが、工業等五業種に限定されてきたところであります。しかし、産業構造が変化して全就業者に占める工業等の就業者数のウエートが低下しているという状況にございます。他方、今日、農村におきましては高齢化ですとか人口減少が進展しておりまして、地域コミュニティーの維持などにも影響が見られるようになってきております。
 そうした中で、農村地域の様々な農業者、地域住民が引き続き地域で住み続けられるようにすると、そのためには、農業を魅力ある産業にするとともに、農業以外の選択肢を幅広く用意するといったことによりまして就業機会の一層の創出と所得の確保を図ることが課題であるというようなことを踏まえまして、農産物直売所など地域に賦存する資源を活用した、言わば地域内発型産業ですとか、福祉・介護サービスといった立地ニーズの高い業種の立地、導入が可能になるように、今般、対象業種の限定を廃止することとしたところでございます。
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山田修路#22
○山田修路君 今のお話で、特に地域の活性化、地方の活性化という議論で、今お話があった地域内発型の産業をやはり促進するということが地域活性化にとっても継続性があるというんでしょうか、非常に有効だという議論がよく聞かれるところであります。
 今の話にありましたように、具体的に農村地域でどのような産業の導入というのを想定をしておられるのか、もう少し具体的にお話がお伺いできればと思いますが、矢倉政務官、お願いします。
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矢倉克夫#23
○大臣政務官(矢倉克夫君) お答えいたします。
 導入される産業についてのお尋ねでありますが、地域の農業者の安定した就業機会が確保でき、産業の導入に伴う土地利用調整により農地保有の合理化が図られるなど、農業と導入産業との均衡ある発展が図られるものについて、市町村が地域の実情を踏まえて判断をし、実施計画に定めることとなっております。
 それで、お尋ねの、具体的にどういったものが想定され得るかということでありますが、先ほど来も答弁させていただいたところでありますが、農産物直売所や農家レストラン、農泊関連施設など地域資源を生かした地域内発型産業、また、福祉・介護サービスなど立地ニーズの高い業種の立地、導入が想定されているところであります。これらは、平成二十八年の十二月に農工法の対象となる千二百八十七市町村にアンケートを行いましたが、それによりましても、実施計画済みの七百三十二市町村のうち、過去五年以内に百二十九の市町村に対して、現行の五業種以外の業種として木質バイオマス発電等の電気業や農産物直売所等の小売業等についての立地の照会があった事実なども踏まえて、地域内発型の産業なども含まれるというふうに想定しております。
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山田修路#24
○山田修路君 ありがとうございました。
 やはり、これから農工地区が地域の活性化にも役立つという形で、是非、そういった持続的な産業を起こしていくというのか、導入をしていくということでやっていっていただきたいというふうに思います。
 今の具体的な条文に入りますけれども、第四条の基本計画、そして第五条の実施計画の中で、公害防止に関する事項を今回、義務的記載事項から除くということにしております。
 法律制定当時は、やはり公害というのは大変大きな社会的問題であったわけであります。その注目度は確かに減少をしているとは思いますけれども、地球環境問題など、やはり、公害防止と言うのが適当かどうか分かりませんけれども、環境を守っていくということは非常に大事な要素であると思います。
 義務的記載事項からこの公害防止を除外する理由についてお伺いしたいと思います。
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佐藤速水#25
○政府参考人(佐藤速水君) 現在の農工法におきましては、この第四条第二項の都道府県の基本計画の記載事項の規定、第五条第三項の市町村の実施計画の記載事項、この規定におきまして公害の防止に関する事項が義務的記載事項とされております。これは、委員御指摘のとおり、当時、公害が社会問題化していた昭和四十二年に公害対策基本法が制定されたことを受けまして、昭和四十六年に制定された農工法におきましても、この農村地域における工業導入に当たって公害防止に関する事項が重要であるという認識から義務的な記載事項とされたところでございます。
 今般の農工法改正に当たりまして、この計画記載事項につきまして見直しを行いました。この公害の防止に関する規定につきましては、昭和四十六年当時と異なり、現在では公害防止対策について個別法が整備をされています。そういったことを踏まえるとともに、最近の地域振興立法ですとか地域産業立法等の立法例では、公害防止に関する事項を都道府県や市町村が定める計画記載事項としている例がございません。また、国が定める基本方針におきまして、現在でも農村地域への工業等の導入の目標に関しまして、公害のおそれのない業種又は公害防止設備を完備した企業の導入を図るといった旨が記載されておりまして、改正後におきましても同じことを記載することとしておりますので、公害防止対策が後退することにはないと考えられますので、この際、工業等の導入に伴う公害の防止に関する事項を計画記載事項から削除するということにしたところでございます。
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山田修路#26
○山田修路君 ありがとうございます。
 先ほども言いましたけれども、公害防止という文言はこだわらないですけれども、やはり農村の環境の維持とか改善とか、そういったことはやはり、この工業導入あるいは産業導入というんでしょうかね、これから、政策にとっても重要だと、また住民の暮らしにとっても非常に大事なことだと思いますので、例えば国が定める基本方針などでこの環境の維持とか保全とかについても是非記載をしていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
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佐藤速水#27
○政府参考人(佐藤速水君) 現行の基本方針におきましても、この農村地域への工業の導入等の目標の中で、先ほど申し上げたとおり、公害のおそれのない業種、公害防止設備を完備した企業の導入を図る旨が明記をされております。また、その他農村地域への工業等の導入に関する重要事項といった項目の中で、自然環境の維持、形成に努めるとともに、農村地域の環境の保全に十分配慮するといった旨の記載がございます。
 このことにつきましては、法改正後におきましても同様に基本方針につきましてきっちりと記載をするということにしてございます。
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山田修路#28
○山田修路君 ありがとうございます。是非、その点をお願いをしたいというふうに思います。
 また、同じく四条、五条の関係でございますが、これまで任意的な記載事項でありました農業従事者の就業の目標やあるいは農業構造改善の目標について義務的記載事項とすることとしております。この理由についてお伺いをしたいと思います。
 先ほど、礒崎副大臣からも構造改善に非常に効果があったというお話がありました。やはりこれは非常に大事なことだと思いますし、それから農業従事者の就業を促していくこと、このことも大事だと思います。特に今回、産業一般を対象業種としたということからすると、この二つの目標、狙いをはっきりさせていくということは大変重要なことだというふうに思いますけれども、したがって、このことには私は賛成をいたしますが、その理由についてお伺いしたいと思います。
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佐藤速水#29
○政府参考人(佐藤速水君) この農工法の制定当時におきましては、農業構造改善の目標ですとか農業従事者の就業の目標、これらは市町村の実施計画におきまして義務的記載事項とされておりました。これらの目標に係る規定につきましては、その後、平成二十二年でございますが、義務付け、枠付けの見直しに伴いまして義務的記載事項から任意記載事項になりました。
 今般の法律改正に当たりましては、この実施計画における記載事項といたしまして一定の整理を行いました。まず、この第一条の目的規定におきまして、農業とその導入される産業との均衡ある発展ですとか、雇用構造の高度化に資するといったこの法律の目的達成の手段として規定された措置に直接関わる目標につきましては義務的記載事項としまして、他方、目標を達成するために行う措置につきましては任意の記載事項とする、こういった整理を行いまして、導入産業への農業従事者の就業の目標ですとか、導入と相まって促進すべき農業構造の改善に関する目標、これらにつきましては義務的記載事項としたということでございます。
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