内閣委員会
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会
会議録情報#0
平成三十年五月三十一日(木曜日)
午前八時三十分開議
出席委員
委員長 山際大志郎君
理事 石原 宏高君 理事 谷川 弥一君
理事 中山 展宏君 理事 永岡 桂子君
理事 松野 博一君 理事 阿部 知子君
理事 稲富 修二君 理事 遠山 清彦君
池田 佳隆君 大隈 和英君
大西 宏幸君 岡下 昌平君
加藤 鮎子君 金子 俊平君
神谷 昇君 亀岡 偉民君
小寺 裕雄君 古賀 篤君
杉田 水脈君 高木 啓君
武井 俊輔君 長坂 康正君
西田 昭二君 三谷 英弘君
村井 英樹君 大河原雅子君
篠原 豪君 福田 昭夫君
森山 浩行君 山崎 誠君
源馬謙太郎君 森田 俊和君
浜地 雅一君 濱村 進君
中川 正春君 塩川 鉄也君
浦野 靖人君 玉城デニー君
…………………………………
内閣府大臣政務官 村井 英樹君
内閣府大臣政務官 長坂 康正君
参考人
(大阪商業大学総合経営学部教授) 美原 融君
参考人
(静岡大学人文社会科学部教授) 鳥畑 与一君
参考人
(GT東京法律事務所弁護士) 石川 耕治君
参考人
(日本弁護士連合会カジノ・ギャンブル問題検討ワーキンググループ座長) 新里 宏二君
内閣委員会専門員 長谷田晃二君
—————————————
五月三十一日
特定秘密保護法を即時廃止することに関する請願(田村貴昭君紹介)(第一四四七号)
慰安婦問題の解決に関する請願(大河原雅子君紹介)(第一五七八号)
同(近藤昭一君紹介)(第一五七九号)
は本委員会に付託された。
—————————————
本日の会議に付した案件
特定複合観光施設区域整備法案(内閣提出第六四号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前八時三十分開議
出席委員
委員長 山際大志郎君
理事 石原 宏高君 理事 谷川 弥一君
理事 中山 展宏君 理事 永岡 桂子君
理事 松野 博一君 理事 阿部 知子君
理事 稲富 修二君 理事 遠山 清彦君
池田 佳隆君 大隈 和英君
大西 宏幸君 岡下 昌平君
加藤 鮎子君 金子 俊平君
神谷 昇君 亀岡 偉民君
小寺 裕雄君 古賀 篤君
杉田 水脈君 高木 啓君
武井 俊輔君 長坂 康正君
西田 昭二君 三谷 英弘君
村井 英樹君 大河原雅子君
篠原 豪君 福田 昭夫君
森山 浩行君 山崎 誠君
源馬謙太郎君 森田 俊和君
浜地 雅一君 濱村 進君
中川 正春君 塩川 鉄也君
浦野 靖人君 玉城デニー君
…………………………………
内閣府大臣政務官 村井 英樹君
内閣府大臣政務官 長坂 康正君
参考人
(大阪商業大学総合経営学部教授) 美原 融君
参考人
(静岡大学人文社会科学部教授) 鳥畑 与一君
参考人
(GT東京法律事務所弁護士) 石川 耕治君
参考人
(日本弁護士連合会カジノ・ギャンブル問題検討ワーキンググループ座長) 新里 宏二君
内閣委員会専門員 長谷田晃二君
—————————————
五月三十一日
特定秘密保護法を即時廃止することに関する請願(田村貴昭君紹介)(第一四四七号)
慰安婦問題の解決に関する請願(大河原雅子君紹介)(第一五七八号)
同(近藤昭一君紹介)(第一五七九号)
は本委員会に付託された。
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本日の会議に付した案件
特定複合観光施設区域整備法案(内閣提出第六四号)
————◇—————
山
山際大志郎#1
○山際委員長 これより会議を開きます。
内閣提出、特定複合観光施設区域整備法案を議題といたします。
本日は、本案審査のため、参考人として、大阪商業大学総合経営学部教授美原融君、静岡大学人文社会科学部教授鳥畑与一君、GT東京法律事務所弁護士石川耕治君、日本弁護士連合会カジノ・ギャンブル問題検討ワーキンググループ座長新里宏二君、以上四名の方々から御意見を承ることにいたしております。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。本案について、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の順序について申し上げます。
美原参考人、鳥畑参考人、石川参考人、新里参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
なお、参考人各位に申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、美原参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →内閣提出、特定複合観光施設区域整備法案を議題といたします。
本日は、本案審査のため、参考人として、大阪商業大学総合経営学部教授美原融君、静岡大学人文社会科学部教授鳥畑与一君、GT東京法律事務所弁護士石川耕治君、日本弁護士連合会カジノ・ギャンブル問題検討ワーキンググループ座長新里宏二君、以上四名の方々から御意見を承ることにいたしております。
この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多用中のところ本委員会に御出席を賜りまして、まことにありがとうございます。本案について、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただき、審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の順序について申し上げます。
美原参考人、鳥畑参考人、石川参考人、新里参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
なお、参考人各位に申し上げますが、御発言の際にはその都度委員長の許可を得て御発言くださるようお願い申し上げます。また、参考人は委員に対して質疑をすることができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願いたいと存じます。
それでは、美原参考人にお願いいたします。
美
美原融#2
○美原参考人 大阪商業大学の美原でございます。
お時間をいただきましたので、特定複合観光施設区域整備法案に関し、若干意見を申し上げさせていただきたいと思います。
まず御理解いただきたいのは、マスコミではこれをカジノ法案と呼称してございますが、これはカジノ法案ではございません。あくまでもIR整備法案でございます。
IRとは一体何なのでございましょう。世界規模の会議施設、展示場、宿泊施設、劇場などの観光施設とカジノ施設を、数を制限して、一体として整備し運営する、こういうものでございます。単純に、カジノ施設単体をどこにでも無制限に認めるような考えではございません。かつ、カジノ部分というのは、IR施設全体のわずか延べ床面積の三%以内で、ごく一部。さらには、IRが設置できる区域を三つ以内に限定して、カジノ施設もこの区域においてのみ一カ所について認められるという考え方になっております。別途、規制機関から免許を得た場合には、カジノを設置、運営できる、こういう構造になってきているわけです。
考えてみてください。九七%以上がカジノ外の集客施設でもあるわけです。ということは、条件的には極めて厳格でございまして、高規格施設への投資が前提になる場合、事業者にとっては大きな負担になりましたために、カジノ部分を無制限に認めるという法案では絶対あり得ないわけでございます。
集客効果につきましては、かなり誤解があるようでございます。非カジノ部分が圧倒的に多いというのがこのIR施設の現状でもございます。施設としてもコンテンツとしても魅力的な非カジノ施設は、カジノ以上に大きな集客効果をもたらすということが現実ではないかと思います。ただし、収益的にはカジノ部分は高い事業性が期待できるために、非カジノ部分を財政的に支えるということが好まれているという現状になるのではないかと思います。
このように、魅力のある施設群とカジノ施設を組み合わせて、地域と数を限定して、地域開発、地域振興、来訪客増、あるいは雇用、税収増を図るという政策でございますが、カジノ施行の許諾と地域再開発、地域振興を組み合わせた政策手法として、一九九〇年代以降、例えばオーストラリアの各州、あるいはニュージーランド、米国の各州、シンガポールなどのさまざまな先進諸国で実践され、定着している政策でもあります。いずれもこれらの国においては成功しているという実態があります。
また、競争環境下で、公平、透明な手法により地域と事業者を選定する手法も実践されており、我が国におけるこのIR整備法案も、これら諸外国の経験を踏襲する考え方に基づいているということが考えられるのではないかと思います。
カジノは、先進諸国では健全、安全、安心な、成人が自己責任で楽しむ遊興の一つでもあります。しっかりとした規制と監視の枠組みがあれば、健全なエンターテインメントでしかないことが先進諸国では実証されているということが事実ではないかと思います。マフィアとか反社会勢力の介在というのは先進諸国では半世紀前の事情でございまして、現在では一掃されて、上場企業が参入する健全な産業でしかないということを御認識する必要があります。
さまざまな懸念事項が指摘されておりますが、これを縮小化する施策、実践の手法というのは現実に存在しており、先進諸外国でも実践されているベストプラクティスが存在しますので、これをうまく取り込むことにより、安心、安全な施行を提供することは法治国家である我が国でも当然可能であるというふうに考えております。
このIR制度でございますが、極めてユニークな制度かつ厳格な制度で、グローバルスタンダードに準拠しているということを御理解いただきたいと思います。
制度上の仕組みとしては、IRを所管する国土交通大臣が区域認定のための基本方針を一定期間後に定めて、これをもとに都道府県が実施方針を策定、その後、公募手続により民間提案を募り、まず民間事業者を選定するステップに入ります。
都道府県等は、事業者を選定し、当該事業者と共同で区域整備計画を策定し、この計画を政令で定める一定期間に国土交通大臣に申請するという手順をとります。
大臣は、提案を審査、評価し、推進本部の意見聴取を経て、区域整備計画を認定する。ただし、上限は三つの区域認定まで、こういうことになってございます。
区域認定を受けた都道府県等と民間事業者は実施協定を締結し、協定の締結に当たっては主務大臣の認証を得るということになっております。
この後、民間事業者は初めてカジノ規制機関に対して免許を申請して、一定の審査を経て、初めてカジノの施行が可能になる、こういう複雑な手順を踏むことになっております。
このIR認定制度とカジノ免許、規制制度の二つの制度が存在し、国土交通大臣とカジノ管理委員会という二つの機関が、重複的におのおの、IR、カジノを監督、規制するという仕組みは、世界でも類例のないユニークな制度と思っていただいて結構ではないかと思います。すなわち、IRの公共性を国土交通大臣が所管し、カジノの健全性、安全性をカジノ管理委員会が担保する、こういう仕組みになってきているわけでございます。
かつ、区域認定の公平性、透明性を担保するとともに、地域社会の合意形成を全ての前提とし、都道府県等と民間事業者による区域整備計画及び実施協定が事業の基本的枠組みを構成する、こういう仕組みになってきているわけでございます。
カジノに関しては精緻な規制と監督の仕組みとなっており、世界の類似関連法規制と比較しても、遜色のない、国際的標準にかなったものと評価できるのではないかと思います。
本則二百五十一条、附則十六条という大変な大法律になりますが、これは、区域認定の公平性を担保するとともに、施行の健全性、安全性を期すために必要不可欠な規定が盛り込まれているからであり、世界でも最も厳格なレベルにある制度であることは明らかであります。
類例を見ない厳格な制度と規制、施行の枠組みにより、全ての構成員が廉潔性チェックの対象になるなど、一般産業とは全く異なる、高いコンプライアンス意識と厳格な規制が産業全体に求められる異例の規制産業になるということを理解する必要があるのではないかと思います。
かつまた、OECD諸国の中では、日本は、最後にカジノを施行する唯一の先進国でもあります。諸外国の先進事例や慣行を踏まえて、よい側面を積極的に取り入れるとともに、顔認証技術とかAI、ディープラーニングなど世界の最先端技術を、実際のゲーム施行や、あるいはその監視、監督、規制に取り入れることができる環境に我が国はあるわけでございます。公共性、安全、安心を完璧に履行できる諸条件が整っているのが我が国の現状ではないかというふうに考えます。
IRは大きな経済効果をもたらします。これを、ゼロサムゲームで、所得の移転効果ではないかとする御議論がございますが、これはいかがなものでしょうか。IRは、その整備に必要な数千億円以上の民間投融資、建設資材需要と建設需要がもたらす大きな経済浮揚効果、直接間接的に数万人の新規雇用、消費が地域社会にもたらすスピルオーバー効果など、あるいは、国際会議やイベントなどの内外来訪客の招致とこれがもたらす消費など、大きな経済効果をもたらすことは明白でもあるわけでございます。カジノを含むIR全体の経済効果に着目すべきでしょう。カジノだけに注目してはいけません。IRがもたらし得る大きな経済効果を評価して、IRの存在意義を認めるべきではないかというふうに思います。
IRは、健全なエンターテインメントの産業の創出につながる要素もあるわけでございます。
最後に、国民の関心事には適切な対応をし、制度のみではなく、実践のあり方を踏まえた継続的な対応が必要なことを喚起したいと思います。
依存症などの国民の関心事でございますが、これに対しては、絵にも描きましたが、重複的、ふくそう的な対応が制度的枠組みとして設けられているのがこの法案の特徴になります。
この問題は、エビデンスに基づかない極めて感情的な議論も多くて、しっかりとした調査に基づき、実態に即した問題への対応が必要であります。効果的なのは、対象となり得るリスクのある主体への安易な資金のアクセスを絶対やめさせること、入場させないこと、やらせないことでもあります。
ただし、これは、制度の枠組みではやはり不十分でございまして、これをうまく機能させるには努力が必要でありまして、国、自治体、あるいは民間施行者、利害関係者等による連携協力による実践と協力がまず大事なのではないか、こういうふうに思います。
残念ながら、この分野での調査研究は、我が国では全く貧弱でございます。世界のベストプラクティスの中には参考となる側面もあるわけでございまして、効果的な制度の実践に関しては学ぶべき点は多いのではないかというふうに思います。
一九九〇年代以降、先進諸外国におけるカジノを含むIRに関する制度構築は、経済的好機を志向する施策、すなわち、観光振興、地域振興、雇用、税収増と、社会的施策としての国民や地域住民の関心事への対応、例えば社会的危害縮小化施策とか、責任ある賭博施行にかかわる施策などでございます、これをうまくバランスさせることによることが制度上の必須の要件になっているということが言えるのではないかと思います。
我が国においても、この二つの考え方をうまくバランスさせることによって、先進諸外国に匹敵し得る、世界最高レベルの規制と監督を実施することは不可能ではないわけでございます。
最後に申し上げますが、IRとは、地域活性化、地域振興、観光振興に資する重要な政策ツールであるとともに、これをうまく活用すれば、周辺地域や広域経済圏においても来訪客の往来を通じて大きな経済効果をもたらす効果的な政策ツールの一つでもあるわけです。カジノだけに注目した議論はおかしいと思います。IR全体の経済効果、集客効果にもっと注目すべきでございます。
また、カジノは、厳格な規制、監督、監視があれば、健全、安心な、成人による自己責任に基づく娯楽であって、顧客自身が時間の経過やゲームの帰結を楽しむものでもあるわけです。これを提供する行為は、決して、マスコミが言うように、不幸を呼ぶビジネスではありません。楽しい、おもしろいからこそ、施設への内外の来訪客による集客が実現するのであって、行ってみたいとする魅力のある施設、コンテンツがあり、初めてIRは機能するわけでもございます。
IRとは、観光振興、地域振興に資する一つの効果的な手法、あくまでもプラスアルファの観光資源を豊かにする要素、こういうふうにお考えいただくのが適切ではないかと思います。IR整備法案というのはこれを実現する効果的な枠組みである、こういうふうに考えております。
以上で、意見を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →お時間をいただきましたので、特定複合観光施設区域整備法案に関し、若干意見を申し上げさせていただきたいと思います。
まず御理解いただきたいのは、マスコミではこれをカジノ法案と呼称してございますが、これはカジノ法案ではございません。あくまでもIR整備法案でございます。
IRとは一体何なのでございましょう。世界規模の会議施設、展示場、宿泊施設、劇場などの観光施設とカジノ施設を、数を制限して、一体として整備し運営する、こういうものでございます。単純に、カジノ施設単体をどこにでも無制限に認めるような考えではございません。かつ、カジノ部分というのは、IR施設全体のわずか延べ床面積の三%以内で、ごく一部。さらには、IRが設置できる区域を三つ以内に限定して、カジノ施設もこの区域においてのみ一カ所について認められるという考え方になっております。別途、規制機関から免許を得た場合には、カジノを設置、運営できる、こういう構造になってきているわけです。
考えてみてください。九七%以上がカジノ外の集客施設でもあるわけです。ということは、条件的には極めて厳格でございまして、高規格施設への投資が前提になる場合、事業者にとっては大きな負担になりましたために、カジノ部分を無制限に認めるという法案では絶対あり得ないわけでございます。
集客効果につきましては、かなり誤解があるようでございます。非カジノ部分が圧倒的に多いというのがこのIR施設の現状でもございます。施設としてもコンテンツとしても魅力的な非カジノ施設は、カジノ以上に大きな集客効果をもたらすということが現実ではないかと思います。ただし、収益的にはカジノ部分は高い事業性が期待できるために、非カジノ部分を財政的に支えるということが好まれているという現状になるのではないかと思います。
このように、魅力のある施設群とカジノ施設を組み合わせて、地域と数を限定して、地域開発、地域振興、来訪客増、あるいは雇用、税収増を図るという政策でございますが、カジノ施行の許諾と地域再開発、地域振興を組み合わせた政策手法として、一九九〇年代以降、例えばオーストラリアの各州、あるいはニュージーランド、米国の各州、シンガポールなどのさまざまな先進諸国で実践され、定着している政策でもあります。いずれもこれらの国においては成功しているという実態があります。
また、競争環境下で、公平、透明な手法により地域と事業者を選定する手法も実践されており、我が国におけるこのIR整備法案も、これら諸外国の経験を踏襲する考え方に基づいているということが考えられるのではないかと思います。
カジノは、先進諸国では健全、安全、安心な、成人が自己責任で楽しむ遊興の一つでもあります。しっかりとした規制と監視の枠組みがあれば、健全なエンターテインメントでしかないことが先進諸国では実証されているということが事実ではないかと思います。マフィアとか反社会勢力の介在というのは先進諸国では半世紀前の事情でございまして、現在では一掃されて、上場企業が参入する健全な産業でしかないということを御認識する必要があります。
さまざまな懸念事項が指摘されておりますが、これを縮小化する施策、実践の手法というのは現実に存在しており、先進諸外国でも実践されているベストプラクティスが存在しますので、これをうまく取り込むことにより、安心、安全な施行を提供することは法治国家である我が国でも当然可能であるというふうに考えております。
このIR制度でございますが、極めてユニークな制度かつ厳格な制度で、グローバルスタンダードに準拠しているということを御理解いただきたいと思います。
制度上の仕組みとしては、IRを所管する国土交通大臣が区域認定のための基本方針を一定期間後に定めて、これをもとに都道府県が実施方針を策定、その後、公募手続により民間提案を募り、まず民間事業者を選定するステップに入ります。
都道府県等は、事業者を選定し、当該事業者と共同で区域整備計画を策定し、この計画を政令で定める一定期間に国土交通大臣に申請するという手順をとります。
大臣は、提案を審査、評価し、推進本部の意見聴取を経て、区域整備計画を認定する。ただし、上限は三つの区域認定まで、こういうことになってございます。
区域認定を受けた都道府県等と民間事業者は実施協定を締結し、協定の締結に当たっては主務大臣の認証を得るということになっております。
この後、民間事業者は初めてカジノ規制機関に対して免許を申請して、一定の審査を経て、初めてカジノの施行が可能になる、こういう複雑な手順を踏むことになっております。
このIR認定制度とカジノ免許、規制制度の二つの制度が存在し、国土交通大臣とカジノ管理委員会という二つの機関が、重複的におのおの、IR、カジノを監督、規制するという仕組みは、世界でも類例のないユニークな制度と思っていただいて結構ではないかと思います。すなわち、IRの公共性を国土交通大臣が所管し、カジノの健全性、安全性をカジノ管理委員会が担保する、こういう仕組みになってきているわけでございます。
かつ、区域認定の公平性、透明性を担保するとともに、地域社会の合意形成を全ての前提とし、都道府県等と民間事業者による区域整備計画及び実施協定が事業の基本的枠組みを構成する、こういう仕組みになってきているわけでございます。
カジノに関しては精緻な規制と監督の仕組みとなっており、世界の類似関連法規制と比較しても、遜色のない、国際的標準にかなったものと評価できるのではないかと思います。
本則二百五十一条、附則十六条という大変な大法律になりますが、これは、区域認定の公平性を担保するとともに、施行の健全性、安全性を期すために必要不可欠な規定が盛り込まれているからであり、世界でも最も厳格なレベルにある制度であることは明らかであります。
類例を見ない厳格な制度と規制、施行の枠組みにより、全ての構成員が廉潔性チェックの対象になるなど、一般産業とは全く異なる、高いコンプライアンス意識と厳格な規制が産業全体に求められる異例の規制産業になるということを理解する必要があるのではないかと思います。
かつまた、OECD諸国の中では、日本は、最後にカジノを施行する唯一の先進国でもあります。諸外国の先進事例や慣行を踏まえて、よい側面を積極的に取り入れるとともに、顔認証技術とかAI、ディープラーニングなど世界の最先端技術を、実際のゲーム施行や、あるいはその監視、監督、規制に取り入れることができる環境に我が国はあるわけでございます。公共性、安全、安心を完璧に履行できる諸条件が整っているのが我が国の現状ではないかというふうに考えます。
IRは大きな経済効果をもたらします。これを、ゼロサムゲームで、所得の移転効果ではないかとする御議論がございますが、これはいかがなものでしょうか。IRは、その整備に必要な数千億円以上の民間投融資、建設資材需要と建設需要がもたらす大きな経済浮揚効果、直接間接的に数万人の新規雇用、消費が地域社会にもたらすスピルオーバー効果など、あるいは、国際会議やイベントなどの内外来訪客の招致とこれがもたらす消費など、大きな経済効果をもたらすことは明白でもあるわけでございます。カジノを含むIR全体の経済効果に着目すべきでしょう。カジノだけに注目してはいけません。IRがもたらし得る大きな経済効果を評価して、IRの存在意義を認めるべきではないかというふうに思います。
IRは、健全なエンターテインメントの産業の創出につながる要素もあるわけでございます。
最後に、国民の関心事には適切な対応をし、制度のみではなく、実践のあり方を踏まえた継続的な対応が必要なことを喚起したいと思います。
依存症などの国民の関心事でございますが、これに対しては、絵にも描きましたが、重複的、ふくそう的な対応が制度的枠組みとして設けられているのがこの法案の特徴になります。
この問題は、エビデンスに基づかない極めて感情的な議論も多くて、しっかりとした調査に基づき、実態に即した問題への対応が必要であります。効果的なのは、対象となり得るリスクのある主体への安易な資金のアクセスを絶対やめさせること、入場させないこと、やらせないことでもあります。
ただし、これは、制度の枠組みではやはり不十分でございまして、これをうまく機能させるには努力が必要でありまして、国、自治体、あるいは民間施行者、利害関係者等による連携協力による実践と協力がまず大事なのではないか、こういうふうに思います。
残念ながら、この分野での調査研究は、我が国では全く貧弱でございます。世界のベストプラクティスの中には参考となる側面もあるわけでございまして、効果的な制度の実践に関しては学ぶべき点は多いのではないかというふうに思います。
一九九〇年代以降、先進諸外国におけるカジノを含むIRに関する制度構築は、経済的好機を志向する施策、すなわち、観光振興、地域振興、雇用、税収増と、社会的施策としての国民や地域住民の関心事への対応、例えば社会的危害縮小化施策とか、責任ある賭博施行にかかわる施策などでございます、これをうまくバランスさせることによることが制度上の必須の要件になっているということが言えるのではないかと思います。
我が国においても、この二つの考え方をうまくバランスさせることによって、先進諸外国に匹敵し得る、世界最高レベルの規制と監督を実施することは不可能ではないわけでございます。
最後に申し上げますが、IRとは、地域活性化、地域振興、観光振興に資する重要な政策ツールであるとともに、これをうまく活用すれば、周辺地域や広域経済圏においても来訪客の往来を通じて大きな経済効果をもたらす効果的な政策ツールの一つでもあるわけです。カジノだけに注目した議論はおかしいと思います。IR全体の経済効果、集客効果にもっと注目すべきでございます。
また、カジノは、厳格な規制、監督、監視があれば、健全、安心な、成人による自己責任に基づく娯楽であって、顧客自身が時間の経過やゲームの帰結を楽しむものでもあるわけです。これを提供する行為は、決して、マスコミが言うように、不幸を呼ぶビジネスではありません。楽しい、おもしろいからこそ、施設への内外の来訪客による集客が実現するのであって、行ってみたいとする魅力のある施設、コンテンツがあり、初めてIRは機能するわけでもございます。
IRとは、観光振興、地域振興に資する一つの効果的な手法、あくまでもプラスアルファの観光資源を豊かにする要素、こういうふうにお考えいただくのが適切ではないかと思います。IR整備法案というのはこれを実現する効果的な枠組みである、こういうふうに考えております。
以上で、意見を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。拍手
山
鳥
鳥畑与一#4
○鳥畑参考人 静岡大学の鳥畑と申します。
お手元の資料を見ていただければと思います。
このたびは、本法案に対する意見陳述の貴重な機会をいただき、ありがとうございます。
私は、一昨年十二月の参議院内閣委員会参考人質疑において、IRに収益エンジンとしてカジノを組み込むことでカジノを合法化するIR型カジノは、日本経済の発展と地域社会の安定と振興に逆行すると発言させていただきました。
その後のIR推進会議取りまとめ、各地公聴会での指摘、本法案の内容を通じて、私の懸念はより現実的なものとなっていると考えます。
まず、IR型カジノの前提条件つくりと言えるギャンブル等依存症対策基本法の問題点を二点指摘させていただきます。
この法案は、第一に、ギャンブル依存症対策を統一的に進める、独立権限を持った対策機関の設立が欠落しています。
シンガポールでは、IR設置を認めて真っ先に設立したのはNCPG、ナショナル・カウンシル・オン・プロブレム・ギャンブリングでした。
二〇一〇年のIRオープンに五年先行して設立されたNCPGは、カジノだけではなく、既存の全てのギャンブルを対象に、その危険性の啓蒙、宣伝のほか、依存症の早期発見や治療への誘導を関係機関とともに強力に進めてきました。
何よりも、NCPGが自己排除制度の実施を担当することで、カジノ企業任せの自己排除制度の他国と比較して、極めて高い実効性を実現しております。
お手元の資料、図表の方、一から四をごらんになってください。
シンガポールの自己排除制度の適用者は、本年三月末で三十七万人。そのうち、市民又は政府から補助を受けている低所得者層の部分だけを見ても、七万三千人近くとなっております。これは、シンガポールの成人人口三百六万人の二・四%に当たります。
ほかに、入場回数制限とあわせて、まずはシンガポール市民にカジノを体験させない政策が有効に機能しているのではないか、これが図表の四で示されていると考えます。
また一枚目にお戻りください。
ところが、シンガポールを一モデルにしながら、本法案は各省庁の縦割りでの推進体制のままです。
第二に、ギャンブル依存症を発生させるギャンブル業界に依存症対策費用を負担させる仕組みが欠落しています。
カジノを含めたあらゆる利用可能なギャンブルを通じて依存症が深刻化する危険性を考えれば、カジノのほか既存のギャンブル産業にも責任に応じた費用負担をさせるべきです。カジノからの納付金で依存症対策を進める場合は、カジノの社会的コスト負担を財政に転嫁することになり、財政改善への貢献に逆行するばかりか、国と地方自治体のギャンブル拡大の誘因となりかねません。
二、政府は、カジノ単独では刑法の賭博禁止の違法性を阻却できないが、IRの中に組み込んだカジノは違法性を阻却できるとします。
推進会議取りまとめでは、公共政策としてのIR又は新しい公益という概念で、民設、民営、私益のカジノが、あたかも、公益性を始めとした、法務省がこれまで示してきた八条件を満たすかのような主張がなされています。
その論拠は、カジノの高収益で、世界最高水準の国際会議場、展示施設や宿泊施設、観光の魅力増進施設、送客機能施設等が実現し、観光振興や巨大な雇用と税収の実現などの経済効果が生まれるというものです。カジノの収益性の水準が、IR型カジノの経済効果を左右する仕組みとなっています。
このカジノの高収益性は、低率のハウスエッジのもと、大数の法則等で収益を実現するカジノのビジネス手法の特性上、不可避的に世界最高水準の依存症対策と矛盾するものです。
IR施設面積の三%以下にカジノ行為区域を制限するということは、一・五ヘクタールのカジノで五十ヘクタールの施設の投資と運営費を賄うということになります。しかし、一・五ヘクタール程度のカジノでは、ラスベガス・ストリップ地区のIR型カジノ等の海外の事例を見ても、宣伝されている高収益を上げるのは非現実的です。
また資料の五から六をごらんになってください。
例えば、ラスベガス・サンズはベネチアン・リゾートホテルとパラッツォ・リゾートホテルをラスベガス・ストリップに持っておりますが、カジノ面積二万平方メートルで、合わせて、二〇一六年、四億三千九百万ドル程度のカジノ収益しか上げることができておりません。
またお戻りください。
高収益実現の障害としてカジノ面積の絶対面積規制が削除されましたが、IR施設面積比でのカジノ面積規制としたことは、カジノ面積を広げるために、ますますIR施設を巨大化せざるを得ないことになります。IR施設が巨大化するほど、カジノの高収益を高めるため、依存症対策を緩和していかざるを得なくなります。
今国会でも、巨大なMICE施設が国民負担なしに実現するとの説明がされていますが、ギャンブルの負けという国民犠牲の上に、MICE等のIR投資が回収され、運営されるというのが実態ではないでしょうか。
三、経済効果をカジノの高収益性に依存するIR型カジノのスキームが必然的に依存症対策を形骸化せざるを得ないことは、現実に本法案の内容で示されています。
入場料徴収は、入場料も含めた負け額を取り戻せると信じる依存症者の行動を促進することはあれ、抑制することはありません。
また、週三回、月十回という入場回数制限は、七十二時間連続カジノ漬けを容認することであり、年間百二十回の入場を認めるということです。入場回数を月一回から八回に制限するシンガポールの入場回数制限や、年間百回のカジノ入場で高リスク依存症者として扱う韓国の事例から見ても、依存症者に優しい回数制限と言わざるを得ません。
世界最高水準のカジノ規制と言うならば、そして大人の社交場としてのカジノを強調するならば、欧州におけるギャンブル継続時間やかけ金額の制限、事前にかけ金額を決定させるなどの規制を導入すべきです。詳細については資料の九をごらんになってください。
四、今回の法案は、公設、公営、公益のギャンブルのみ認めるというこれまでの方針を百八十度転換させるものです。しかし、カジノ事業者の私益追求を肯定しながら、その利益の一部が納付金や寄附等で社会還元されることをもってカジノ事業者の利潤極大化行動を公益性で粉飾することはできません。
例えば、世界最大のカジノ事業者であり、日本進出が最有力視されているラスベガス・サンズの場合、過去六年間で百八十七億ドルの利益を株主等に還元したことを誇っています。
資料の二枚目、図表十をごらんになってください。
ラスベガス・サンズのアニュアルレポートによりますと、過去六年間で純益百六十億ドルを上げていますが、それを上回る株主還元、百八十七億ドル、をしております。その株主は、アデルソン一族とファンドという構成になっております。
また一枚目にお戻りください。
その株主の七割はアデルソン一族であり、残るは投資ファンドであり、投資に対する利益率二〇%の実現を経営目標に掲げております。
また資料二枚目の方をちょっと縦にして見ていただければと思いますが、ラスベガス・サンズのグローバル成長戦略の中で、投資に対する利益率目標二〇%ということを掲げております。
またお戻りください。
犯罪組織との関係根絶をもって健全なカジノとされていますが、それは、カジノが利益極大化を目指す投資ビジネスの中に組み込まれたということであり、顧客の資産を費消し尽くすまでかけ続けさせるという略奪的ギャンブルと呼ばれるカジノのビジネス手法がより洗練されてきたということです。
しかし、その利益源はかけ金の負け額であり、そして、顧客を依存症状態に誘導するほど利益が拡大するのであり、人の不幸を最大化することで利益が最大化するビジネスは、目的の公益性とは全く相反するものです。
裏側をごらんになってください。
五、本法案では、マネーロンダリング対策でいわゆるジャンケットを認めない一方、カジノ事業者の特定金融業務を認めています。これは、顧客資産等の信用審査の上で信用枠を設定してかけ金額を顧客に貸し付けるものであり、顧客のかけ行為の継続時間の長期化や射幸性増大を通じて依存症の危険性を高めるばかりか、顧客の金融資産のかけによる喪失を促進するものです。このことは、カジノ合法化が日本の家計金融資産を標的としていることを如実に示しています。
家族みんなで楽しめるIRは、カジノ収益による価格サービス、コンプと言われておりますが、でさまざまな入り口から誘引した顧客をカジノに誘導して収益化するというのが実態であり、家族みんなのギャンブル漬けを促進することになります。
またお手元の資料二枚目、図表十二をごらんになってください。
ラスベガスの場合ですが、カジノ目的で来客したお客さんは比率としては少ないのですが、滞在中に七十数%の方がギャンブルを体験して、最も金を使うのはギャンブルであるということが示されております。
また一枚目にお戻りください。
このことは、より多くの家庭の崩壊や老後生活の破壊を導くものになります。
世界百二十数カ国にカジノがあり、そのカジノ市場が飽和化しているもとで、いわゆるVIP市場を始めカジノ市場は大きく縮小傾向にあります。
図表十四から十八をごらんになってください。ちょっと時間がございませんので、説明は省略をいたします。
カジノを目当てにした外国ギャンブラーの訪日は期待できず、各推計においても、カジノの外国人比率は、甘目に見ても大阪等の大都市部で三割、地方では一割から二割というのが現実です。
図表十九から二十をごらんになってください。
大阪でも三〇%ちょっと、図表二十では、北海道の場合、釧路では外国人比率一〇%、空港近くの苫小牧でも二〇%しか見込めないという推計が出されております。この中には、カジノ目的でない外国観光客のカジノへの誘導部分も含まれているのであり、その場合は、外国観光客の観光支出の置きかえでしかありません。
この外国人比率の低さとラスベガス・サンズの利益配分を踏まえれば、国内の富の海外流出の危険性は高く、資金の地域外と国外への流出により、地域循環型経済の衰退が進むことになります。何よりも、カジノ収益をもとにした価格サービスによって顧客を奪われる一方で、依存症の増大という社会的コストを押しつけられる地域社会はますます衰退していくことになります。国内客中心のカジノはいわゆる共食い、カニバリゼーションであり、カジノによる経済効果の裏側で、失われた消費力によるマイナスの経済効果が発生することになります。
また資料三枚目の裏側をごらんになってください。
そこに、図表二十一ということで、ギャンブルの勝った側、カジノ企業側ではプラスの経済効果は発生しますが、失われた消費によってマイナスの経済効果が生まれ、差引きでゼロということであり、これはアメリカでは置きかえ効果、カニバリゼーションと呼ばれておりまして、いろいろな地域社会への影響等調査でこれを評価するということはもう既に常識となっております。
六、IR推進法からIR実施法の審議において、我々は具体的にどのようなIRがつくられるのかわからず、正確な経済効果や社会的コストの推計を行うことができないままです。それは、申請自治体と民間事業者が共同作成する区域整備計画の提示をもって初めて可能になりますが、この段階での経済効果と社会的コストの評価、それを踏まえた地域社会の住民の意思決定の仕組みが欠落しています。
米国マサチューセッツ州では、受入れ自治体とカジノ事業者がホストコミュニティー協定を結んだ後に住民投票を実施することで、より正確な評価に基づいた最終決定権を担保しています。ニューヨーク州は、影響評価の添付をカジノ申請に義務づけています。しかし、本法案では、自治体との協議又は議会の議決のみが要件とされ、第三者機関による影響評価の仕組みが欠落しております。
国際水準のIRによる経済効果を刑法の違法性阻却の根拠としている法案では、地方でのIRにおいてかなり背伸びした投資計画を結果せざるを得ません。実際、地方の有力候補地とされている長崎IRや北海道IRでは、本法案を踏まえて、以前よりもかなり大きな投資規模が打ち出されています。しかし、過大な投資規模ほどカジノの高収益化が必要であり、地方では、より多くの地元住民のギャンブル漬けを余儀なくします。その危険性を回避するためにも、影響評価を踏まえた住民投票の仕組みが必要です。
最後に、IR型カジノがなくても、今、日本への国際観光客は大きく増大をしています。もはや、国際観光振興のためにカジノという立法根拠はなくなったのではないでしょうか。IR型カジノがなくても国際観光客が増大している今、そもそもカジノ合法化がIRにとって不可欠なのかという根本に立ち返った議論が必要であると訴えて、私の意見とさせていただきます。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →お手元の資料を見ていただければと思います。
このたびは、本法案に対する意見陳述の貴重な機会をいただき、ありがとうございます。
私は、一昨年十二月の参議院内閣委員会参考人質疑において、IRに収益エンジンとしてカジノを組み込むことでカジノを合法化するIR型カジノは、日本経済の発展と地域社会の安定と振興に逆行すると発言させていただきました。
その後のIR推進会議取りまとめ、各地公聴会での指摘、本法案の内容を通じて、私の懸念はより現実的なものとなっていると考えます。
まず、IR型カジノの前提条件つくりと言えるギャンブル等依存症対策基本法の問題点を二点指摘させていただきます。
この法案は、第一に、ギャンブル依存症対策を統一的に進める、独立権限を持った対策機関の設立が欠落しています。
シンガポールでは、IR設置を認めて真っ先に設立したのはNCPG、ナショナル・カウンシル・オン・プロブレム・ギャンブリングでした。
二〇一〇年のIRオープンに五年先行して設立されたNCPGは、カジノだけではなく、既存の全てのギャンブルを対象に、その危険性の啓蒙、宣伝のほか、依存症の早期発見や治療への誘導を関係機関とともに強力に進めてきました。
何よりも、NCPGが自己排除制度の実施を担当することで、カジノ企業任せの自己排除制度の他国と比較して、極めて高い実効性を実現しております。
お手元の資料、図表の方、一から四をごらんになってください。
シンガポールの自己排除制度の適用者は、本年三月末で三十七万人。そのうち、市民又は政府から補助を受けている低所得者層の部分だけを見ても、七万三千人近くとなっております。これは、シンガポールの成人人口三百六万人の二・四%に当たります。
ほかに、入場回数制限とあわせて、まずはシンガポール市民にカジノを体験させない政策が有効に機能しているのではないか、これが図表の四で示されていると考えます。
また一枚目にお戻りください。
ところが、シンガポールを一モデルにしながら、本法案は各省庁の縦割りでの推進体制のままです。
第二に、ギャンブル依存症を発生させるギャンブル業界に依存症対策費用を負担させる仕組みが欠落しています。
カジノを含めたあらゆる利用可能なギャンブルを通じて依存症が深刻化する危険性を考えれば、カジノのほか既存のギャンブル産業にも責任に応じた費用負担をさせるべきです。カジノからの納付金で依存症対策を進める場合は、カジノの社会的コスト負担を財政に転嫁することになり、財政改善への貢献に逆行するばかりか、国と地方自治体のギャンブル拡大の誘因となりかねません。
二、政府は、カジノ単独では刑法の賭博禁止の違法性を阻却できないが、IRの中に組み込んだカジノは違法性を阻却できるとします。
推進会議取りまとめでは、公共政策としてのIR又は新しい公益という概念で、民設、民営、私益のカジノが、あたかも、公益性を始めとした、法務省がこれまで示してきた八条件を満たすかのような主張がなされています。
その論拠は、カジノの高収益で、世界最高水準の国際会議場、展示施設や宿泊施設、観光の魅力増進施設、送客機能施設等が実現し、観光振興や巨大な雇用と税収の実現などの経済効果が生まれるというものです。カジノの収益性の水準が、IR型カジノの経済効果を左右する仕組みとなっています。
このカジノの高収益性は、低率のハウスエッジのもと、大数の法則等で収益を実現するカジノのビジネス手法の特性上、不可避的に世界最高水準の依存症対策と矛盾するものです。
IR施設面積の三%以下にカジノ行為区域を制限するということは、一・五ヘクタールのカジノで五十ヘクタールの施設の投資と運営費を賄うということになります。しかし、一・五ヘクタール程度のカジノでは、ラスベガス・ストリップ地区のIR型カジノ等の海外の事例を見ても、宣伝されている高収益を上げるのは非現実的です。
また資料の五から六をごらんになってください。
例えば、ラスベガス・サンズはベネチアン・リゾートホテルとパラッツォ・リゾートホテルをラスベガス・ストリップに持っておりますが、カジノ面積二万平方メートルで、合わせて、二〇一六年、四億三千九百万ドル程度のカジノ収益しか上げることができておりません。
またお戻りください。
高収益実現の障害としてカジノ面積の絶対面積規制が削除されましたが、IR施設面積比でのカジノ面積規制としたことは、カジノ面積を広げるために、ますますIR施設を巨大化せざるを得ないことになります。IR施設が巨大化するほど、カジノの高収益を高めるため、依存症対策を緩和していかざるを得なくなります。
今国会でも、巨大なMICE施設が国民負担なしに実現するとの説明がされていますが、ギャンブルの負けという国民犠牲の上に、MICE等のIR投資が回収され、運営されるというのが実態ではないでしょうか。
三、経済効果をカジノの高収益性に依存するIR型カジノのスキームが必然的に依存症対策を形骸化せざるを得ないことは、現実に本法案の内容で示されています。
入場料徴収は、入場料も含めた負け額を取り戻せると信じる依存症者の行動を促進することはあれ、抑制することはありません。
また、週三回、月十回という入場回数制限は、七十二時間連続カジノ漬けを容認することであり、年間百二十回の入場を認めるということです。入場回数を月一回から八回に制限するシンガポールの入場回数制限や、年間百回のカジノ入場で高リスク依存症者として扱う韓国の事例から見ても、依存症者に優しい回数制限と言わざるを得ません。
世界最高水準のカジノ規制と言うならば、そして大人の社交場としてのカジノを強調するならば、欧州におけるギャンブル継続時間やかけ金額の制限、事前にかけ金額を決定させるなどの規制を導入すべきです。詳細については資料の九をごらんになってください。
四、今回の法案は、公設、公営、公益のギャンブルのみ認めるというこれまでの方針を百八十度転換させるものです。しかし、カジノ事業者の私益追求を肯定しながら、その利益の一部が納付金や寄附等で社会還元されることをもってカジノ事業者の利潤極大化行動を公益性で粉飾することはできません。
例えば、世界最大のカジノ事業者であり、日本進出が最有力視されているラスベガス・サンズの場合、過去六年間で百八十七億ドルの利益を株主等に還元したことを誇っています。
資料の二枚目、図表十をごらんになってください。
ラスベガス・サンズのアニュアルレポートによりますと、過去六年間で純益百六十億ドルを上げていますが、それを上回る株主還元、百八十七億ドル、をしております。その株主は、アデルソン一族とファンドという構成になっております。
また一枚目にお戻りください。
その株主の七割はアデルソン一族であり、残るは投資ファンドであり、投資に対する利益率二〇%の実現を経営目標に掲げております。
また資料二枚目の方をちょっと縦にして見ていただければと思いますが、ラスベガス・サンズのグローバル成長戦略の中で、投資に対する利益率目標二〇%ということを掲げております。
またお戻りください。
犯罪組織との関係根絶をもって健全なカジノとされていますが、それは、カジノが利益極大化を目指す投資ビジネスの中に組み込まれたということであり、顧客の資産を費消し尽くすまでかけ続けさせるという略奪的ギャンブルと呼ばれるカジノのビジネス手法がより洗練されてきたということです。
しかし、その利益源はかけ金の負け額であり、そして、顧客を依存症状態に誘導するほど利益が拡大するのであり、人の不幸を最大化することで利益が最大化するビジネスは、目的の公益性とは全く相反するものです。
裏側をごらんになってください。
五、本法案では、マネーロンダリング対策でいわゆるジャンケットを認めない一方、カジノ事業者の特定金融業務を認めています。これは、顧客資産等の信用審査の上で信用枠を設定してかけ金額を顧客に貸し付けるものであり、顧客のかけ行為の継続時間の長期化や射幸性増大を通じて依存症の危険性を高めるばかりか、顧客の金融資産のかけによる喪失を促進するものです。このことは、カジノ合法化が日本の家計金融資産を標的としていることを如実に示しています。
家族みんなで楽しめるIRは、カジノ収益による価格サービス、コンプと言われておりますが、でさまざまな入り口から誘引した顧客をカジノに誘導して収益化するというのが実態であり、家族みんなのギャンブル漬けを促進することになります。
またお手元の資料二枚目、図表十二をごらんになってください。
ラスベガスの場合ですが、カジノ目的で来客したお客さんは比率としては少ないのですが、滞在中に七十数%の方がギャンブルを体験して、最も金を使うのはギャンブルであるということが示されております。
また一枚目にお戻りください。
このことは、より多くの家庭の崩壊や老後生活の破壊を導くものになります。
世界百二十数カ国にカジノがあり、そのカジノ市場が飽和化しているもとで、いわゆるVIP市場を始めカジノ市場は大きく縮小傾向にあります。
図表十四から十八をごらんになってください。ちょっと時間がございませんので、説明は省略をいたします。
カジノを目当てにした外国ギャンブラーの訪日は期待できず、各推計においても、カジノの外国人比率は、甘目に見ても大阪等の大都市部で三割、地方では一割から二割というのが現実です。
図表十九から二十をごらんになってください。
大阪でも三〇%ちょっと、図表二十では、北海道の場合、釧路では外国人比率一〇%、空港近くの苫小牧でも二〇%しか見込めないという推計が出されております。この中には、カジノ目的でない外国観光客のカジノへの誘導部分も含まれているのであり、その場合は、外国観光客の観光支出の置きかえでしかありません。
この外国人比率の低さとラスベガス・サンズの利益配分を踏まえれば、国内の富の海外流出の危険性は高く、資金の地域外と国外への流出により、地域循環型経済の衰退が進むことになります。何よりも、カジノ収益をもとにした価格サービスによって顧客を奪われる一方で、依存症の増大という社会的コストを押しつけられる地域社会はますます衰退していくことになります。国内客中心のカジノはいわゆる共食い、カニバリゼーションであり、カジノによる経済効果の裏側で、失われた消費力によるマイナスの経済効果が発生することになります。
また資料三枚目の裏側をごらんになってください。
そこに、図表二十一ということで、ギャンブルの勝った側、カジノ企業側ではプラスの経済効果は発生しますが、失われた消費によってマイナスの経済効果が生まれ、差引きでゼロということであり、これはアメリカでは置きかえ効果、カニバリゼーションと呼ばれておりまして、いろいろな地域社会への影響等調査でこれを評価するということはもう既に常識となっております。
六、IR推進法からIR実施法の審議において、我々は具体的にどのようなIRがつくられるのかわからず、正確な経済効果や社会的コストの推計を行うことができないままです。それは、申請自治体と民間事業者が共同作成する区域整備計画の提示をもって初めて可能になりますが、この段階での経済効果と社会的コストの評価、それを踏まえた地域社会の住民の意思決定の仕組みが欠落しています。
米国マサチューセッツ州では、受入れ自治体とカジノ事業者がホストコミュニティー協定を結んだ後に住民投票を実施することで、より正確な評価に基づいた最終決定権を担保しています。ニューヨーク州は、影響評価の添付をカジノ申請に義務づけています。しかし、本法案では、自治体との協議又は議会の議決のみが要件とされ、第三者機関による影響評価の仕組みが欠落しております。
国際水準のIRによる経済効果を刑法の違法性阻却の根拠としている法案では、地方でのIRにおいてかなり背伸びした投資計画を結果せざるを得ません。実際、地方の有力候補地とされている長崎IRや北海道IRでは、本法案を踏まえて、以前よりもかなり大きな投資規模が打ち出されています。しかし、過大な投資規模ほどカジノの高収益化が必要であり、地方では、より多くの地元住民のギャンブル漬けを余儀なくします。その危険性を回避するためにも、影響評価を踏まえた住民投票の仕組みが必要です。
最後に、IR型カジノがなくても、今、日本への国際観光客は大きく増大をしています。もはや、国際観光振興のためにカジノという立法根拠はなくなったのではないでしょうか。IR型カジノがなくても国際観光客が増大している今、そもそもカジノ合法化がIRにとって不可欠なのかという根本に立ち返った議論が必要であると訴えて、私の意見とさせていただきます。
ありがとうございました。拍手
山
石
石川耕治#6
○石川参考人 弁護士の石川でございます。
まず、本来であれば私の意見要旨、資料をお配りするべきところでしたが、なかなか時間的な余裕がなく、今、大体月の半分ぐらいは海外出張、外へ出ておりますので、資料を準備できなかったこと、お許しいただきたいと思います。
簡単に経歴を紹介させていただきまして、その後、本法案に賛成の立場から若干の意見を申し上げたいと存じます。
弁護士登録は一九九七年でありまして、第一東京弁護士会に所属しております。司法修習は四十九期となります。
早稲田大学法学部卒業。それから、ニューヨーク大学のロースクールに留学しまして、米国の会社法の修士を取りました。その後、北京大学の法学院、北京大学のロースクールですけれども、そこで客員研究員をしまして、中国の会社法と証券法を勉強しておりました。
また、昨年の秋からは、ネバダ州立大学ラスベガス校のロースクール、英語の頭文字を集めてUNLVなんというふうに言っておりますけれども、UNLVのロースクールで客員研究員として、米国のゲーミング法、それから最近ですとeスポーツ、ビデオゲームなんかに関する法律ですが、eスポーツの研究をしておりました。
また、そういった経験をもとに、今現在所属するGT東京法律事務所、これは米国のニューヨークを本部とするグリーンバーグ・トラウリグという法律事務所の東京オフィスという位置づけになりますが、そこに所属するパートナーとして、国内外のゲーミングクライアント様、それから日本の自治体様に対して、ゲーミング法に関する各種の助言を行っております。
きょうは、そういった法律実務家、ゲーミング法制のアドバイスにかかわる法律実務家の立場から、二、三、意見を申し上げたいと存じます。
まず、具体的な制度の細かい点はこの後の質疑で議論がなされると思いますので、少し総論的なところ、大きいマクロの視点からの私の、本法案、推進法案と整備法案、総称してIR法案と呼ばせていただきますが、IR法に関する意見を申し上げたいと思います。
まず第一点目は、垂直的な観点と申しますか、消費社会の変化ということがやはり言えるのではないか。日本のような成熟した消費社会では、消費者は、いわゆる物の消費ではなく、事の消費を求めている。いろいろなメディアなんかでも言われておりますが、従来のような大量生産、大量消費の物が売れなくなっている。これはいろいろなデフレの一つの要因かもしれませんが、そうではなくて、日本のような成熟した消費社会では、消費者は事を、特別な体験、非日常的な体験をやはり求めているんだろうというふうに言えると思います。
こういった公の場で余り個人的なことを話すのは適切じゃないかもしれませんが、私が今住んでいるところは鎌倉でありまして、いろいろなお寺で、お抹茶、干菓子なんかをつけて、せいぜい数百円から千円ぐらいでしょうか、そういったサービスをするお寺があります。
そのお抹茶と干菓子で、非常においしい、千円でありますけれども、それが、例えばふだんは公開していない特別なお茶室を公開します、そこでお茶の先生がお手前をする、干菓子がつく、それからお茶の作法とか、日本の例えばいろいろな美術品、華道、そういったものの解説がつく。そういうふうになると、観光客の人、これは国内、国外、両方の観光客がありますが、一万円ぐらい払うわけですね。だけれども、飲むお抹茶は千円のものと同じでありまして、日本の伝統文化を紹介する、そういった付加価値をつける、事を商品にすることによって観光客の方は喜んでその十倍の値段を払う、そういうふうな社会に日本はなってきているのではないかというふうに思います。
難しい言葉で言うと産業資本主義社会からポスト産業資本主義社会という変化なのかもしれませんが、IRというのは、まさに事の消費、非日常的な体験、ふだん、今まで身近にはなかった、あるいは日本にはもしかしたらなかった特別な空間、非日常的な体験、そういったところに例えば誕生日に行く、あるいは親の結婚記念日に行くとか、そういった場が日本にはもっとあってもいい、日本のような成熟した市民社会、消費社会にはそういった場がもっと必要ではないかというふうに思っております。
これは何も日本の伝統文化だけではなくて、もっと新しい分野、クールジャパンという言葉が適切かどうかわかりませんが、そういった分野でも十分魅力ある事消費を喚起できるのではないかというふうに思っております。
また地元のことで恐縮ですが、鎌倉高校の前、日本のアニメとか漫画でアジアの各国でファンができて、そこが、聖地巡礼というんでしょうか、非常に多くの台湾とかアジアの観光客の方がいらっしゃって、江ノ電の鎌倉高校の前の踏切で記念写真を撮って、週末なんかはそれで車の渋滞が起きるぐらい人が集まっているわけですけれども、そういった新しい日本のコンテンツ、クールジャパンと言われるような、そういったものでもアジア、国内外の観光客を大いに集められる、非常にポテンシャルがある、そういったものを実現する一つの有力なツール、器としてIRというものは非常に意義があるのではないかというふうに考えております。
二つ目の視点は、水平方向の視点と申しますか、官から民へ、中央から地方へと、こういった流れをIRは促進する一つの有力な装置になるのではないかというふうに考えております。
IR法では、IR区域整備計画、地方自治体と民間事業者の共同で申請する、共同で運営するということが想定されていますが、これは、地方に、すなわち、過去、戦後七十年、どちらかといえば中央であるとかあるいは官に偏りがちであった、例えば人材であるとか財源であるとか、あるいは権限であるとか、そういった資源を地方あるいは民間にバランスよく再配置する、バランスをとる、そういった起爆剤にIRはなるのではないかというふうに考えております。
IR法の中でも地方自治体それから民間事業者の創意工夫ということが強調されていますが、そういった流れをIRは加速する。そういった観点からは、IRというのは、地方IRというのが非常に重要であろう、IR法を実施する意味の恐らく半分ぐらい、もしかしたら半分以上は地方IRによって実現されるのではないかというふうに考えております。
今のような情報化社会、インターネット社会になりますと、別に大都会に出てこなくても世界の最新の状況、知識、ノウハウがわかる、地方にいても情報格差というものがどんどん都市との間で少なくなってきている。また、人材の面についても、例えば海外の人が東京とか大都会ではなく地方に住む、日本のこの地方が好きだと住む、そこで仕事をする、家庭をつくる、子供をつくる、そういったことが実際ふえてきているわけであります。
そういった地方をもう一回元気にする、民間の創意工夫を生かすという観点から、このIR法というのは非常にやはり意義があるんだろうというふうに思うわけであります。
少し大げさな話になりますが、日本国民である以上、日本のどこに住んでも十分な就業の機会があり、高校や大学を卒業して大都会に行かなくても地元で十分家を買える、家族を養える、そういった就職の機会がある、そして、交通であるとか病院であるとか、インフラが日本の津々浦々どこにでも最低限のものは保障されている、そういったことを達成するのが国の重要な責務であろうというふうに考えております。
もちろん、IRのみによってそれが実現するわけではありませんが、IRという器、仕組みを通じて国内外の投資を呼び込み、国内外のお客様に来ていただく、需要を喚起する、それによって地方の財政も改善し、インフラが整う、結果的に国民生活の向上に資する、そういった意義があるんだろうというふうに思っております。
これが、官から民へ、中央から地方へという流れの視点であります。
最後に、そういった施策には弊害、副作用というのが当然ある。それは、何をつくっても、例えば道路であれ、トンネルであれ、工場であれ、必ずそういったプラスの面もあればマイナス面もあるわけですが、IR法について言えばカジノ部分、依存症対策ということになりますが、それについては、現行の整備法の中で十分な手当て、世界最高水準の手当てができているんではないかというふうに思われます。
私が留学しておりましたUNLVの教授たち、彼らは世界各国の政府に対してゲーミング法のアドバイスをしているわけですが、そういったUNLVの教授たちと議論をしていて、日本のIR法はこういう仕組みになっている、こういう制度になっているということを私の方から御説明しましたけれども、それは非常に厳しいと。もちろん世界全部の規制を調べたわけではありませんが、恐らく世界一厳しいと言ってもいいんだろうというふうにUNLVの教授たちもびっくりしていて、本当にこんなに厳しくしていいんだろうかというぐらいのものができ上がっていると思います。
ですので、そういった依存症対策、副作用については、現行の法案で十分手当てがなされているのではないかというふうに考えております。
以上で私の意見陳述を終わらせていただきます。ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →まず、本来であれば私の意見要旨、資料をお配りするべきところでしたが、なかなか時間的な余裕がなく、今、大体月の半分ぐらいは海外出張、外へ出ておりますので、資料を準備できなかったこと、お許しいただきたいと思います。
簡単に経歴を紹介させていただきまして、その後、本法案に賛成の立場から若干の意見を申し上げたいと存じます。
弁護士登録は一九九七年でありまして、第一東京弁護士会に所属しております。司法修習は四十九期となります。
早稲田大学法学部卒業。それから、ニューヨーク大学のロースクールに留学しまして、米国の会社法の修士を取りました。その後、北京大学の法学院、北京大学のロースクールですけれども、そこで客員研究員をしまして、中国の会社法と証券法を勉強しておりました。
また、昨年の秋からは、ネバダ州立大学ラスベガス校のロースクール、英語の頭文字を集めてUNLVなんというふうに言っておりますけれども、UNLVのロースクールで客員研究員として、米国のゲーミング法、それから最近ですとeスポーツ、ビデオゲームなんかに関する法律ですが、eスポーツの研究をしておりました。
また、そういった経験をもとに、今現在所属するGT東京法律事務所、これは米国のニューヨークを本部とするグリーンバーグ・トラウリグという法律事務所の東京オフィスという位置づけになりますが、そこに所属するパートナーとして、国内外のゲーミングクライアント様、それから日本の自治体様に対して、ゲーミング法に関する各種の助言を行っております。
きょうは、そういった法律実務家、ゲーミング法制のアドバイスにかかわる法律実務家の立場から、二、三、意見を申し上げたいと存じます。
まず、具体的な制度の細かい点はこの後の質疑で議論がなされると思いますので、少し総論的なところ、大きいマクロの視点からの私の、本法案、推進法案と整備法案、総称してIR法案と呼ばせていただきますが、IR法に関する意見を申し上げたいと思います。
まず第一点目は、垂直的な観点と申しますか、消費社会の変化ということがやはり言えるのではないか。日本のような成熟した消費社会では、消費者は、いわゆる物の消費ではなく、事の消費を求めている。いろいろなメディアなんかでも言われておりますが、従来のような大量生産、大量消費の物が売れなくなっている。これはいろいろなデフレの一つの要因かもしれませんが、そうではなくて、日本のような成熟した消費社会では、消費者は事を、特別な体験、非日常的な体験をやはり求めているんだろうというふうに言えると思います。
こういった公の場で余り個人的なことを話すのは適切じゃないかもしれませんが、私が今住んでいるところは鎌倉でありまして、いろいろなお寺で、お抹茶、干菓子なんかをつけて、せいぜい数百円から千円ぐらいでしょうか、そういったサービスをするお寺があります。
そのお抹茶と干菓子で、非常においしい、千円でありますけれども、それが、例えばふだんは公開していない特別なお茶室を公開します、そこでお茶の先生がお手前をする、干菓子がつく、それからお茶の作法とか、日本の例えばいろいろな美術品、華道、そういったものの解説がつく。そういうふうになると、観光客の人、これは国内、国外、両方の観光客がありますが、一万円ぐらい払うわけですね。だけれども、飲むお抹茶は千円のものと同じでありまして、日本の伝統文化を紹介する、そういった付加価値をつける、事を商品にすることによって観光客の方は喜んでその十倍の値段を払う、そういうふうな社会に日本はなってきているのではないかというふうに思います。
難しい言葉で言うと産業資本主義社会からポスト産業資本主義社会という変化なのかもしれませんが、IRというのは、まさに事の消費、非日常的な体験、ふだん、今まで身近にはなかった、あるいは日本にはもしかしたらなかった特別な空間、非日常的な体験、そういったところに例えば誕生日に行く、あるいは親の結婚記念日に行くとか、そういった場が日本にはもっとあってもいい、日本のような成熟した市民社会、消費社会にはそういった場がもっと必要ではないかというふうに思っております。
これは何も日本の伝統文化だけではなくて、もっと新しい分野、クールジャパンという言葉が適切かどうかわかりませんが、そういった分野でも十分魅力ある事消費を喚起できるのではないかというふうに思っております。
また地元のことで恐縮ですが、鎌倉高校の前、日本のアニメとか漫画でアジアの各国でファンができて、そこが、聖地巡礼というんでしょうか、非常に多くの台湾とかアジアの観光客の方がいらっしゃって、江ノ電の鎌倉高校の前の踏切で記念写真を撮って、週末なんかはそれで車の渋滞が起きるぐらい人が集まっているわけですけれども、そういった新しい日本のコンテンツ、クールジャパンと言われるような、そういったものでもアジア、国内外の観光客を大いに集められる、非常にポテンシャルがある、そういったものを実現する一つの有力なツール、器としてIRというものは非常に意義があるのではないかというふうに考えております。
二つ目の視点は、水平方向の視点と申しますか、官から民へ、中央から地方へと、こういった流れをIRは促進する一つの有力な装置になるのではないかというふうに考えております。
IR法では、IR区域整備計画、地方自治体と民間事業者の共同で申請する、共同で運営するということが想定されていますが、これは、地方に、すなわち、過去、戦後七十年、どちらかといえば中央であるとかあるいは官に偏りがちであった、例えば人材であるとか財源であるとか、あるいは権限であるとか、そういった資源を地方あるいは民間にバランスよく再配置する、バランスをとる、そういった起爆剤にIRはなるのではないかというふうに考えております。
IR法の中でも地方自治体それから民間事業者の創意工夫ということが強調されていますが、そういった流れをIRは加速する。そういった観点からは、IRというのは、地方IRというのが非常に重要であろう、IR法を実施する意味の恐らく半分ぐらい、もしかしたら半分以上は地方IRによって実現されるのではないかというふうに考えております。
今のような情報化社会、インターネット社会になりますと、別に大都会に出てこなくても世界の最新の状況、知識、ノウハウがわかる、地方にいても情報格差というものがどんどん都市との間で少なくなってきている。また、人材の面についても、例えば海外の人が東京とか大都会ではなく地方に住む、日本のこの地方が好きだと住む、そこで仕事をする、家庭をつくる、子供をつくる、そういったことが実際ふえてきているわけであります。
そういった地方をもう一回元気にする、民間の創意工夫を生かすという観点から、このIR法というのは非常にやはり意義があるんだろうというふうに思うわけであります。
少し大げさな話になりますが、日本国民である以上、日本のどこに住んでも十分な就業の機会があり、高校や大学を卒業して大都会に行かなくても地元で十分家を買える、家族を養える、そういった就職の機会がある、そして、交通であるとか病院であるとか、インフラが日本の津々浦々どこにでも最低限のものは保障されている、そういったことを達成するのが国の重要な責務であろうというふうに考えております。
もちろん、IRのみによってそれが実現するわけではありませんが、IRという器、仕組みを通じて国内外の投資を呼び込み、国内外のお客様に来ていただく、需要を喚起する、それによって地方の財政も改善し、インフラが整う、結果的に国民生活の向上に資する、そういった意義があるんだろうというふうに思っております。
これが、官から民へ、中央から地方へという流れの視点であります。
最後に、そういった施策には弊害、副作用というのが当然ある。それは、何をつくっても、例えば道路であれ、トンネルであれ、工場であれ、必ずそういったプラスの面もあればマイナス面もあるわけですが、IR法について言えばカジノ部分、依存症対策ということになりますが、それについては、現行の整備法の中で十分な手当て、世界最高水準の手当てができているんではないかというふうに思われます。
私が留学しておりましたUNLVの教授たち、彼らは世界各国の政府に対してゲーミング法のアドバイスをしているわけですが、そういったUNLVの教授たちと議論をしていて、日本のIR法はこういう仕組みになっている、こういう制度になっているということを私の方から御説明しましたけれども、それは非常に厳しいと。もちろん世界全部の規制を調べたわけではありませんが、恐らく世界一厳しいと言ってもいいんだろうというふうにUNLVの教授たちもびっくりしていて、本当にこんなに厳しくしていいんだろうかというぐらいのものができ上がっていると思います。
ですので、そういった依存症対策、副作用については、現行の法案で十分手当てがなされているのではないかというふうに考えております。
以上で私の意見陳述を終わらせていただきます。ありがとうございました。拍手
山
新
新里宏二#8
○新里参考人 日弁連のカジノ・ギャンブル問題検討ワーキングチームの座長をしております新里でございます。
この機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
まず初めに、本法案を見まして、条文が二百五十一条、資料もいただきましたけれども、第一分冊が百七十六、それから第二分冊で二百三十三、大変な量でございます。十分に時間をかけた審議をしていただきたい。カジノ解禁推進法での拙速な審議が批判を浴びたところでございますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
私が所属しております日本弁護士連合会では、二〇一四年五月、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案、いわゆるカジノ解禁推進法案に反対する意見書を公表しております。カジノ解禁には、暴力団対策上の問題、マネーロンダリング対策上の問題、ギャンブル依存症の拡大、多重債務問題再燃の危険性、青少年の健全育成への悪影響等、多数の弊害があることを理由にしておりまして、一貫してカジノ解禁に反対をさせていただいております。
今回の法案につきましても、反対の会長声明を上げております。
ちなみに、私自身は、弁護士三十六年、多重債務の問題はずっと取り組んでおりまして、その中で、ギャンブル依存症で命を奪う人の被害を見ている中で、今、ここに立っているということでございます。
私は、今法案に反対の立場から、大きく分けて四点について意見を述べさせていただきたいと思います。
まず第一は、国民的議論が尽くされていないこと。二つ目に、カジノ解禁について、負の影響の検討が不十分であること。三、カジノについて、世界最高水準の規制とは言えないこと。四、カジノ解禁について、違法性阻却ができるとは考えられないこと。以上でございます。
まず、一の、国民的議論が尽くされていないことについてでございます。
カジノ解禁推進法の衆議院の附帯決議十五によれば、十分に国民的議論を尽くすこととされております。これは、カジノ解禁推進法の議論が極めて拙速であったこと、カジノ解禁は、日本で初めて民間賭博を解禁することで国民の中に抵抗感が強かったことなどによると考えるところでございます。
推進会議が二十九年七月三十一日に取りまとめました「「観光先進国」の実現に向けて」、本取りまとめと言いますけれども、に対し、昨年の八月一日から八月末までパブコメ、意見募集を行い、また、九カ所で公聴会を実施しまして、私も仙台の公聴会で参加させていただきました。
パブコメの結果がやっと十二月十五日に公表されました。意見提出者数は千二百三十四名、提出意見は七千四十九となって、関心の高さがうかがわれました。
それによると、本当に意外なことにと言ったら変ですけれども、カジノの存在を前提として観光振興を行うべきでない、日本の観光資源を生かした観光推進を図るべき、千二百五十一件、これが最多の意見でございました。IR導入による経済効果は期待できない、千百五十五件。推進法案に反対、カジノ賭博解禁に反対、八百二十九件。IRを導入すると社会的コストが生ずる、五百五十六件。高い収益性と世界最高の規制の両立について、両論から二百六十件、双方からの意見。また、不当取引取締り、犯罪対策、不正行為による犯罪組織の資金獲得及びカジノ周辺地域への犯罪組織の流入等に対する規制に言及がない、又はその実効性が期待できない、二百五十三件。IR周辺地域においても、暴力団や海外での犯罪集団等、反社会的勢力の関与による治安、風俗環境の悪化等のさまざまな問題や犯罪等の弊害が懸念されるため、徹底的に排除するような対策や規制を講じるべきである、二百四十四件等、軒並みカジノ解禁へ否定的な意見が強く寄せられております。
他方、IR導入には経済効果がある、六十二件にとどまり、今回の意見表明ではカジノ解禁に反対が六七・一%に上るなど、これまでの世論調査とほぼ同様の結果があらわれたと言ってよいと考えます。
また、本年三月の共同通信の世論調査でも、賛成二二・六%、反対六五・一%であり、日本で民間賭博を解禁するには国民の理解が不可欠でありますが、いまだ理解が得られていないままでの解禁は許されないものと考えるところでございます。
二、カジノ解禁について、負の影響の検討が不十分な点でございます。
推進会議や本法案でも、経済効果、地方への波及効果は述べられておりますけれども、負の影響についての金額的試算がなされておりません。したがって、経済効果から負の影響を差し引いて真に経済的効果が期待されるかは定かではないと言えます。
例えば韓国では、ギャンブル産業による売上高が、〇九年に十六・五兆ウォン。他方、国家ゲーミング産業統合監視委員会のホームページの賭博問題の社会・経済的費用推計研究によると、経済と財政、雇用、犯罪、法律、及び、健康及び福祉についてそれぞれの金額を推計しております。賭博中毒者らの年間総社会・経済的費用として、七十八兆ウォンと指摘されております。
負の影響が経済効果を大きく上回ることは、本当は、日本においてカジノを解禁する上での議論で極めて重要な点でございました。しかし、この点が十分検討されておりませんし、パブコメでの意見で明らかなように、国民の中で負の影響が経済効果を上回ることが反対の大きな理由となっていると考えられます。解禁を推進する側は、負の影響を試算することなどをすべきであり、国民の理解を得る努力を怠っていると言わざるを得ないと思います。
三、カジノについて、世界最高水準の規制とは言えないことについて述べます。
カジノ解禁実施法案は、ギャンブル依存症対策として、入場回数制限を、七日間で三回、二十八日間で十回までとし、入場料を六千円と定めております。
日本が倣ったとするシンガポールでは、平成二十五年秋から、ガイドライン、ビジット・リミット・ガイドラインというそうですけれども、によって、依存国家評議会、NCPGから月六回以上の利用者に対し通知を出し、銀行口座などを自己申告させること、カウンセリングを受けることを通知するようになったと聞いております。協力的でない者に対しては、標準的な基準をもとに個別ケースで調整して、一カ月のカジノ入場回数を四回ないし八回に制限できることになっているとも聞いております。
シンガポールではカジノの広告は一切禁止でございます。この部分でも、テレビ広告まで認めている日本の規制と違いは明らかだと思われます。
賭博依存国家評議会の役割は大きく、単に回数制限、しかもシンガポールより緩い制限をする日本が世界最高のカジノ規制とは言えないことは明らかだと考えます。
さらに、パブリックコメントに付した取りまとめの四十一ページで、カジノの面積について、絶対値でカジノ施設の面積規制を行うべきであるとして、当初の政府案では全体の三%案と一万五千平方メートルの案が出ましたけれども、新聞報道では三%案と落ちついたと伝えられております。
本法案四十一条七号で政令に委ねられているとはいえ、シンガポールでも一万五千平方メートルの基準が維持されていること、この資料の第二分冊十九ページでも指摘されております、からも、シンガポールの水準にも及ばないことが明らかです。
例えば、大阪のシンポジウムで、アメリカのサンズ社の役員から大変な異議が出たということでございました。参入業者の意向によって基準を緩めたと批判が浴びせられると言えましょう。
世界最高水準のカジノ規制とは到底言えず、参入カジノ事業者側の収益アップのため、ゆがめられたのではないかと考えざるを得ません。
四、カジノ解禁について、違法性阻却ができるとは考えられないことについて述べます。
何度も議論されたかもしれませんけれども、日本では賭博は太古の昔から厳罰をもって禁止され、記録上確認できるのが持統天皇によるすごろく禁止令だということは国会の議論でなされているところでございます。
現行刑法は、賭博及び富くじに関する規定、刑法第百八十五条以下を設け、他方、特別法、当せん金付証票法、競馬法、自転車競技法等により、賭博罪、富くじ罪に該当する行為を正当化する規定が置かれており、実際上は、これらの公認された賭博、富くじの枠外で行われ、違法行為を惹起し、暴力団等の資金源となり得るような賭博、富くじが処罰の対象になってきておりました。
カジノについて違法性阻却を認めるかについて、法務省の説明によれば、八項目が示されております。これまで刑法を所管する法務省の立場から、例えば、目的の公益性(収益の使途が公益性のものに限ることを含む)、運営主体の性格(官又はそれに準ずる団体に限る)、収益の扱い(業務委託を受けた民間団体の不当な利潤を得ないようにするなど)、射幸性の程度、運営主体の廉潔性(前科者の排除等)、運営主体の公的管理監督、運営主体の健全性、副次的弊害(青少年への不当な影響等)の防止等に着目し、意見を述べてきたところであり、カジノの規制のあり方についても同様であるとされております。
法務省のこれまで公営ギャンブルを容認してきた八要件のうち、目的の公益性、射幸性の程度、副次的被害の防止について検討が必要であろうと意見を述べさせていただきます。
目的の公益性について、収益の使途が公益性のあるものに限られるとされることとの関係では、カジノという民間賭博は、多額を投資し、リターン、資金の回収、配当を求めるものであり、これまで民間賭博が八要件のもとで認められなかった大きな要因が、この目的の公益性をクリアできなかったことによるものと考えられるところでございます。
ところが、今回は、IR地域の整備の推進によって、観光及び地域経済の振興に寄与し、財政の改善を図ること、カジノの収益の内部還元とカジノ収益にかけられる給付金を社会に還元することを公益と捉えているようでございます。
しかし、現在、年間、海外からの旅行者が二千八百万人まで増加し、四兆円の消費があるとされていて、負の影響も十分検討することなく、それ自体で賭博解禁の公益目的を認めることには疑問なしとしません。
今回、各地の計画においても利用が期待されているのは、多くは日本人でございます、そして、金融資産であると考えるところでございます。日本の個人金融資産は千八百兆、それがターゲットにされているのではないか。この点、各地の事業計画と政府の説明が異なっております。
次に、本法案では、七十二時間、カジノ事業者が利用者に借金で賭博させることができることが、射幸性の程度、副次被害の防止に抵触と考えるところでございます。
ギャンブル依存症対策として、例えば消費者金融の公営賭博の敷地内でATMの設置をしない方向が進んでおります。本法案でもカジノの敷地内でのATMの設置が禁止されております。
借金してギャンブルにつぎ込む、これがギャンブル依存症の実態でございます。例えば大王製紙の井川元社長も、金曜日の夜、日本を立って、マカオ等に行って、日曜日に帰ってくる、二泊三日のコースで、初めは自分の現金、次にはカジノで借りてかける、そこで深みにはまったと述べております。
ところが、今回の法案ではそこが推進されると言うべきであります。
本法案の八十五条以下で、特定資金貸付業務として、カジノ事業者に貸付けの業務を認めております。同条二号で、借入れができるのは、カジノ管理委員会規則で定める金額以上、当該カジノ事業者の管理する口座に預け入れている者で、八十六条一項では、カジノ管理委員会規則で定めるところで、顧客の収入その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査し、その結果に基づいて貸付けの金額の限度額を顧客ごとに定めなければならないとし、信用情報機関の利用が義務づけられております。
カジノ管理委員会規則にもよりますが、貸金業法の総量貸付けの適用外となりかねないことだけでなく、これまで、日本の公営ギャンブル、パチンコで事業者が現場で貸付けすることはないし、あってはならないと考えられてきたものでございます。ギャンブル依存症に直結するからにほかなりません。
この部分が、これまでの公営ギャンブルの違法性阻却との関係で、射幸性の程度、副次的被害の防止について大きく逸脱していると考えるところでございます。
法務省は八要件を総合的に判断するとの立場でございますけれども、違法性阻却ができるかは、これまでの法務省見解との整合性が求められるところであり、私としましては、違法性は阻却できないのではないかと考えているところでございます。
最後になりました。国民の理解の得られないカジノ実施法案には反対させていただきます。
以上でございます。拍手
この発言だけを見る →この機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
まず初めに、本法案を見まして、条文が二百五十一条、資料もいただきましたけれども、第一分冊が百七十六、それから第二分冊で二百三十三、大変な量でございます。十分に時間をかけた審議をしていただきたい。カジノ解禁推進法での拙速な審議が批判を浴びたところでございますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
私が所属しております日本弁護士連合会では、二〇一四年五月、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案、いわゆるカジノ解禁推進法案に反対する意見書を公表しております。カジノ解禁には、暴力団対策上の問題、マネーロンダリング対策上の問題、ギャンブル依存症の拡大、多重債務問題再燃の危険性、青少年の健全育成への悪影響等、多数の弊害があることを理由にしておりまして、一貫してカジノ解禁に反対をさせていただいております。
今回の法案につきましても、反対の会長声明を上げております。
ちなみに、私自身は、弁護士三十六年、多重債務の問題はずっと取り組んでおりまして、その中で、ギャンブル依存症で命を奪う人の被害を見ている中で、今、ここに立っているということでございます。
私は、今法案に反対の立場から、大きく分けて四点について意見を述べさせていただきたいと思います。
まず第一は、国民的議論が尽くされていないこと。二つ目に、カジノ解禁について、負の影響の検討が不十分であること。三、カジノについて、世界最高水準の規制とは言えないこと。四、カジノ解禁について、違法性阻却ができるとは考えられないこと。以上でございます。
まず、一の、国民的議論が尽くされていないことについてでございます。
カジノ解禁推進法の衆議院の附帯決議十五によれば、十分に国民的議論を尽くすこととされております。これは、カジノ解禁推進法の議論が極めて拙速であったこと、カジノ解禁は、日本で初めて民間賭博を解禁することで国民の中に抵抗感が強かったことなどによると考えるところでございます。
推進会議が二十九年七月三十一日に取りまとめました「「観光先進国」の実現に向けて」、本取りまとめと言いますけれども、に対し、昨年の八月一日から八月末までパブコメ、意見募集を行い、また、九カ所で公聴会を実施しまして、私も仙台の公聴会で参加させていただきました。
パブコメの結果がやっと十二月十五日に公表されました。意見提出者数は千二百三十四名、提出意見は七千四十九となって、関心の高さがうかがわれました。
それによると、本当に意外なことにと言ったら変ですけれども、カジノの存在を前提として観光振興を行うべきでない、日本の観光資源を生かした観光推進を図るべき、千二百五十一件、これが最多の意見でございました。IR導入による経済効果は期待できない、千百五十五件。推進法案に反対、カジノ賭博解禁に反対、八百二十九件。IRを導入すると社会的コストが生ずる、五百五十六件。高い収益性と世界最高の規制の両立について、両論から二百六十件、双方からの意見。また、不当取引取締り、犯罪対策、不正行為による犯罪組織の資金獲得及びカジノ周辺地域への犯罪組織の流入等に対する規制に言及がない、又はその実効性が期待できない、二百五十三件。IR周辺地域においても、暴力団や海外での犯罪集団等、反社会的勢力の関与による治安、風俗環境の悪化等のさまざまな問題や犯罪等の弊害が懸念されるため、徹底的に排除するような対策や規制を講じるべきである、二百四十四件等、軒並みカジノ解禁へ否定的な意見が強く寄せられております。
他方、IR導入には経済効果がある、六十二件にとどまり、今回の意見表明ではカジノ解禁に反対が六七・一%に上るなど、これまでの世論調査とほぼ同様の結果があらわれたと言ってよいと考えます。
また、本年三月の共同通信の世論調査でも、賛成二二・六%、反対六五・一%であり、日本で民間賭博を解禁するには国民の理解が不可欠でありますが、いまだ理解が得られていないままでの解禁は許されないものと考えるところでございます。
二、カジノ解禁について、負の影響の検討が不十分な点でございます。
推進会議や本法案でも、経済効果、地方への波及効果は述べられておりますけれども、負の影響についての金額的試算がなされておりません。したがって、経済効果から負の影響を差し引いて真に経済的効果が期待されるかは定かではないと言えます。
例えば韓国では、ギャンブル産業による売上高が、〇九年に十六・五兆ウォン。他方、国家ゲーミング産業統合監視委員会のホームページの賭博問題の社会・経済的費用推計研究によると、経済と財政、雇用、犯罪、法律、及び、健康及び福祉についてそれぞれの金額を推計しております。賭博中毒者らの年間総社会・経済的費用として、七十八兆ウォンと指摘されております。
負の影響が経済効果を大きく上回ることは、本当は、日本においてカジノを解禁する上での議論で極めて重要な点でございました。しかし、この点が十分検討されておりませんし、パブコメでの意見で明らかなように、国民の中で負の影響が経済効果を上回ることが反対の大きな理由となっていると考えられます。解禁を推進する側は、負の影響を試算することなどをすべきであり、国民の理解を得る努力を怠っていると言わざるを得ないと思います。
三、カジノについて、世界最高水準の規制とは言えないことについて述べます。
カジノ解禁実施法案は、ギャンブル依存症対策として、入場回数制限を、七日間で三回、二十八日間で十回までとし、入場料を六千円と定めております。
日本が倣ったとするシンガポールでは、平成二十五年秋から、ガイドライン、ビジット・リミット・ガイドラインというそうですけれども、によって、依存国家評議会、NCPGから月六回以上の利用者に対し通知を出し、銀行口座などを自己申告させること、カウンセリングを受けることを通知するようになったと聞いております。協力的でない者に対しては、標準的な基準をもとに個別ケースで調整して、一カ月のカジノ入場回数を四回ないし八回に制限できることになっているとも聞いております。
シンガポールではカジノの広告は一切禁止でございます。この部分でも、テレビ広告まで認めている日本の規制と違いは明らかだと思われます。
賭博依存国家評議会の役割は大きく、単に回数制限、しかもシンガポールより緩い制限をする日本が世界最高のカジノ規制とは言えないことは明らかだと考えます。
さらに、パブリックコメントに付した取りまとめの四十一ページで、カジノの面積について、絶対値でカジノ施設の面積規制を行うべきであるとして、当初の政府案では全体の三%案と一万五千平方メートルの案が出ましたけれども、新聞報道では三%案と落ちついたと伝えられております。
本法案四十一条七号で政令に委ねられているとはいえ、シンガポールでも一万五千平方メートルの基準が維持されていること、この資料の第二分冊十九ページでも指摘されております、からも、シンガポールの水準にも及ばないことが明らかです。
例えば、大阪のシンポジウムで、アメリカのサンズ社の役員から大変な異議が出たということでございました。参入業者の意向によって基準を緩めたと批判が浴びせられると言えましょう。
世界最高水準のカジノ規制とは到底言えず、参入カジノ事業者側の収益アップのため、ゆがめられたのではないかと考えざるを得ません。
四、カジノ解禁について、違法性阻却ができるとは考えられないことについて述べます。
何度も議論されたかもしれませんけれども、日本では賭博は太古の昔から厳罰をもって禁止され、記録上確認できるのが持統天皇によるすごろく禁止令だということは国会の議論でなされているところでございます。
現行刑法は、賭博及び富くじに関する規定、刑法第百八十五条以下を設け、他方、特別法、当せん金付証票法、競馬法、自転車競技法等により、賭博罪、富くじ罪に該当する行為を正当化する規定が置かれており、実際上は、これらの公認された賭博、富くじの枠外で行われ、違法行為を惹起し、暴力団等の資金源となり得るような賭博、富くじが処罰の対象になってきておりました。
カジノについて違法性阻却を認めるかについて、法務省の説明によれば、八項目が示されております。これまで刑法を所管する法務省の立場から、例えば、目的の公益性(収益の使途が公益性のものに限ることを含む)、運営主体の性格(官又はそれに準ずる団体に限る)、収益の扱い(業務委託を受けた民間団体の不当な利潤を得ないようにするなど)、射幸性の程度、運営主体の廉潔性(前科者の排除等)、運営主体の公的管理監督、運営主体の健全性、副次的弊害(青少年への不当な影響等)の防止等に着目し、意見を述べてきたところであり、カジノの規制のあり方についても同様であるとされております。
法務省のこれまで公営ギャンブルを容認してきた八要件のうち、目的の公益性、射幸性の程度、副次的被害の防止について検討が必要であろうと意見を述べさせていただきます。
目的の公益性について、収益の使途が公益性のあるものに限られるとされることとの関係では、カジノという民間賭博は、多額を投資し、リターン、資金の回収、配当を求めるものであり、これまで民間賭博が八要件のもとで認められなかった大きな要因が、この目的の公益性をクリアできなかったことによるものと考えられるところでございます。
ところが、今回は、IR地域の整備の推進によって、観光及び地域経済の振興に寄与し、財政の改善を図ること、カジノの収益の内部還元とカジノ収益にかけられる給付金を社会に還元することを公益と捉えているようでございます。
しかし、現在、年間、海外からの旅行者が二千八百万人まで増加し、四兆円の消費があるとされていて、負の影響も十分検討することなく、それ自体で賭博解禁の公益目的を認めることには疑問なしとしません。
今回、各地の計画においても利用が期待されているのは、多くは日本人でございます、そして、金融資産であると考えるところでございます。日本の個人金融資産は千八百兆、それがターゲットにされているのではないか。この点、各地の事業計画と政府の説明が異なっております。
次に、本法案では、七十二時間、カジノ事業者が利用者に借金で賭博させることができることが、射幸性の程度、副次被害の防止に抵触と考えるところでございます。
ギャンブル依存症対策として、例えば消費者金融の公営賭博の敷地内でATMの設置をしない方向が進んでおります。本法案でもカジノの敷地内でのATMの設置が禁止されております。
借金してギャンブルにつぎ込む、これがギャンブル依存症の実態でございます。例えば大王製紙の井川元社長も、金曜日の夜、日本を立って、マカオ等に行って、日曜日に帰ってくる、二泊三日のコースで、初めは自分の現金、次にはカジノで借りてかける、そこで深みにはまったと述べております。
ところが、今回の法案ではそこが推進されると言うべきであります。
本法案の八十五条以下で、特定資金貸付業務として、カジノ事業者に貸付けの業務を認めております。同条二号で、借入れができるのは、カジノ管理委員会規則で定める金額以上、当該カジノ事業者の管理する口座に預け入れている者で、八十六条一項では、カジノ管理委員会規則で定めるところで、顧客の収入その他の資力、信用、借入れの状況、返済計画その他の返済能力に関する事項を調査し、その結果に基づいて貸付けの金額の限度額を顧客ごとに定めなければならないとし、信用情報機関の利用が義務づけられております。
カジノ管理委員会規則にもよりますが、貸金業法の総量貸付けの適用外となりかねないことだけでなく、これまで、日本の公営ギャンブル、パチンコで事業者が現場で貸付けすることはないし、あってはならないと考えられてきたものでございます。ギャンブル依存症に直結するからにほかなりません。
この部分が、これまでの公営ギャンブルの違法性阻却との関係で、射幸性の程度、副次的被害の防止について大きく逸脱していると考えるところでございます。
法務省は八要件を総合的に判断するとの立場でございますけれども、違法性阻却ができるかは、これまでの法務省見解との整合性が求められるところであり、私としましては、違法性は阻却できないのではないかと考えているところでございます。
最後になりました。国民の理解の得られないカジノ実施法案には反対させていただきます。
以上でございます。拍手
山
山
塩
塩川鉄也#11
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也でございます。
きょうは、四人の参考人の皆様に貴重な御意見を賜り、本当にありがとうございます。
早速質問をさせていただきます。
今ちょうど、最後に、新里参考人から、カジノ事業者に係る貸付けの話がございました。その関係で、美原参考人、鳥畑参考人、そして石川参考人にお尋ねをいたします。
本法案では、カジノ事業者が顧客に金銭を貸し付ける業務が規定をされております。その点、依存を助長し、過剰貸付けとなる懸念があります。顧客の利便性向上のためという説明ではあるんですけれども、お金を事前に預託するということはあっても、貸付けまでする必要があるのかという懸念はあるんですが、このようなカジノ事業者による金銭貸付けというのは不可欠なのか、この点についてお尋ねをいたします。
この発言だけを見る →きょうは、四人の参考人の皆様に貴重な御意見を賜り、本当にありがとうございます。
早速質問をさせていただきます。
今ちょうど、最後に、新里参考人から、カジノ事業者に係る貸付けの話がございました。その関係で、美原参考人、鳥畑参考人、そして石川参考人にお尋ねをいたします。
本法案では、カジノ事業者が顧客に金銭を貸し付ける業務が規定をされております。その点、依存を助長し、過剰貸付けとなる懸念があります。顧客の利便性向上のためという説明ではあるんですけれども、お金を事前に預託するということはあっても、貸付けまでする必要があるのかという懸念はあるんですが、このようなカジノ事業者による金銭貸付けというのは不可欠なのか、この点についてお尋ねをいたします。
美
美原融#12
○美原参考人 お答えいたします。
実は、この貸付業務というのは、通常の一般国民を対象にしたものではございません。カジノ管理委員会が別途定める一定金額以上の金額を預け入れる者。相当な高額だと思ってください。この対象は、富裕層と呼ばれるVIPを対象にしたものでございます。
なぜでございましょう。
都議会で、バッグに何千万円を積み込むようなショーケースがございました。一億円をバッグに積んでください。十キロ以上で、持てません。
実は、高額富裕層をカジノに招聘するためには、彼らは金を一銭も持ってこないわけです、彼らに対して高額消費をさせるためには、あくまでも限定的に現在の金融業法を逸脱するような形にして、同等の規制をかけながらVIPに対して利便性を供与することが、VIP顧客を日本に招致する唯一の方法だからでもあるわけです。
繰り返し申しますが、依存症等の対策等に関しましては、これら富裕層にも共通して適用する項目でもございます。ただし、かけ金額の前提というのは、一般の国民とは全く違った行動パターンをしますので、それをもし認めないとするならば、我が国のカジノにはVIP顧客は一人も来られないという結果になるわけです。
あくまでも、厳格な規制のもとに、特定の対象者をもとに認めるということでございまして、一般国民に対して特定金融業務といった形で金を貸し付けるということは、当然のことながら好ましくないものと判断しております。
この発言だけを見る →実は、この貸付業務というのは、通常の一般国民を対象にしたものではございません。カジノ管理委員会が別途定める一定金額以上の金額を預け入れる者。相当な高額だと思ってください。この対象は、富裕層と呼ばれるVIPを対象にしたものでございます。
なぜでございましょう。
都議会で、バッグに何千万円を積み込むようなショーケースがございました。一億円をバッグに積んでください。十キロ以上で、持てません。
実は、高額富裕層をカジノに招聘するためには、彼らは金を一銭も持ってこないわけです、彼らに対して高額消費をさせるためには、あくまでも限定的に現在の金融業法を逸脱するような形にして、同等の規制をかけながらVIPに対して利便性を供与することが、VIP顧客を日本に招致する唯一の方法だからでもあるわけです。
繰り返し申しますが、依存症等の対策等に関しましては、これら富裕層にも共通して適用する項目でもございます。ただし、かけ金額の前提というのは、一般の国民とは全く違った行動パターンをしますので、それをもし認めないとするならば、我が国のカジノにはVIP顧客は一人も来られないという結果になるわけです。
あくまでも、厳格な規制のもとに、特定の対象者をもとに認めるということでございまして、一般国民に対して特定金融業務といった形で金を貸し付けるということは、当然のことながら好ましくないものと判断しております。
鳥
鳥畑与一#13
○鳥畑参考人 お答えさせていただきます。
例えば、アメリカのゲーミング協会が責任あるギャンブラーといったときに、自分で時間を決めて、自分でかけ金額を決めて、予算を決めて、それをオーバーしたときにやめることができる。
ところが、実際に各地、世界、いろいろなところに行きますと、例えばシンガポールであれば、すぐ外にATMがありますから、予定した金額をオーバーして、やめようと思ったけれども誘惑に勝てなくて、外に一遍出てATMというような形で、結局、借金できるということが歯どめをなくすわけですね。これは、井川大王製紙会長の「熔ける」という本を読めば、非常にはっきりしている。
その貸し付けるといったときに、恐らく、例えば、ジャンケットに任せて、ジャンケットがお金を貸すという場合がある。アメリカのカジノ事業者のアニュアルレポートなんかを読みますと、国によってはギャンブルでの負けを債権として保護してくれない国がある、中国のようですが。そうしますと、中国の富裕層を呼んで、金を貸し付けて、大負けをさせる、その取立てというのは法的に保護されませんので、それなりのノウハウを持ったジャンケットに任せるしかない。
日本では、ジャンケットは認めません。当然、一定の要件をもって、一定の資産、信用調査をして、もちろん対象を限定するわけですけれども、そこにお金を貸し付けて、負けた場合は取り立てる。
例えば、私、昨年九月にラスベガスに行きまして、ちょうどスティーブン・パドックの乱射事件の時期と重ね合わさったんですが、彼は、ビジネスで資産を蓄えまして、引退して、ラスベガスでカジノにはまった、ポーカーですけれども。一定の資産がありますので、信用枠ということで主要なカジノ企業からお金を借りて、できていた。ところが、やはり財産を費消しますと、もうそうやって遊べなくなるわけですね。
こういう、特定金融業務という形で、資産評価して、この客は財産があるからこれだけ貸すよということは、結局そこで、借金の取立てということでその人の財産を奪っていく危険性が非常に高い。そういった意味では、日本のある意味富裕層といいますか財産を持った人を対象にしてビジネスをする仕組みであろうというふうに考えております。
この発言だけを見る →例えば、アメリカのゲーミング協会が責任あるギャンブラーといったときに、自分で時間を決めて、自分でかけ金額を決めて、予算を決めて、それをオーバーしたときにやめることができる。
ところが、実際に各地、世界、いろいろなところに行きますと、例えばシンガポールであれば、すぐ外にATMがありますから、予定した金額をオーバーして、やめようと思ったけれども誘惑に勝てなくて、外に一遍出てATMというような形で、結局、借金できるということが歯どめをなくすわけですね。これは、井川大王製紙会長の「熔ける」という本を読めば、非常にはっきりしている。
その貸し付けるといったときに、恐らく、例えば、ジャンケットに任せて、ジャンケットがお金を貸すという場合がある。アメリカのカジノ事業者のアニュアルレポートなんかを読みますと、国によってはギャンブルでの負けを債権として保護してくれない国がある、中国のようですが。そうしますと、中国の富裕層を呼んで、金を貸し付けて、大負けをさせる、その取立てというのは法的に保護されませんので、それなりのノウハウを持ったジャンケットに任せるしかない。
日本では、ジャンケットは認めません。当然、一定の要件をもって、一定の資産、信用調査をして、もちろん対象を限定するわけですけれども、そこにお金を貸し付けて、負けた場合は取り立てる。
例えば、私、昨年九月にラスベガスに行きまして、ちょうどスティーブン・パドックの乱射事件の時期と重ね合わさったんですが、彼は、ビジネスで資産を蓄えまして、引退して、ラスベガスでカジノにはまった、ポーカーですけれども。一定の資産がありますので、信用枠ということで主要なカジノ企業からお金を借りて、できていた。ところが、やはり財産を費消しますと、もうそうやって遊べなくなるわけですね。
こういう、特定金融業務という形で、資産評価して、この客は財産があるからこれだけ貸すよということは、結局そこで、借金の取立てということでその人の財産を奪っていく危険性が非常に高い。そういった意味では、日本のある意味富裕層といいますか財産を持った人を対象にしてビジネスをする仕組みであろうというふうに考えております。
石
石川耕治#14
○石川参考人 美原参考人の意見に私も全く同意見でありますが、一点つけ加えさせていただきます。
依存症、これは貸付けの問題もそうですが、一番の利害関係者はむしろ民間の事業者、カジノ免許事業者でありまして、自分の施設から依存症、借金、債務問題、そういった問題が発生しますと自分たちのレピュテーションにかかわる、事業上の大きなリスクになりますので、今、世界の流れでは、事業者が積極的に、むしろ事業者が一番積極的にと言っていいかもしれませんが、そういったプログラム、場内の見回り、与信の管理ということをみずから、法律で義務づけられていない国もありますので、そういった国でも、事業者みずからプログラムをつくってモニターしているというのが実際であろうというふうに理解しております。
この発言だけを見る →依存症、これは貸付けの問題もそうですが、一番の利害関係者はむしろ民間の事業者、カジノ免許事業者でありまして、自分の施設から依存症、借金、債務問題、そういった問題が発生しますと自分たちのレピュテーションにかかわる、事業上の大きなリスクになりますので、今、世界の流れでは、事業者が積極的に、むしろ事業者が一番積極的にと言っていいかもしれませんが、そういったプログラム、場内の見回り、与信の管理ということをみずから、法律で義務づけられていない国もありますので、そういった国でも、事業者みずからプログラムをつくってモニターしているというのが実際であろうというふうに理解しております。
塩
塩川鉄也#15
○塩川委員 ありがとうございます。
次に、新里参考人にお尋ねをいたします。
新里参考人、お話の中にもありましたように、多重債務問題に取り組んでこられた。そういう中で、お尋ねしたいのが、公営ギャンブルやまたパチンコなどの既存のギャンブル、その害悪、弊害、これはどのようなものか。その辺について、いろいろ御体験を通じてお考えのところをお聞かせいただけないでしょうか。
この発言だけを見る →次に、新里参考人にお尋ねをいたします。
新里参考人、お話の中にもありましたように、多重債務問題に取り組んでこられた。そういう中で、お尋ねしたいのが、公営ギャンブルやまたパチンコなどの既存のギャンブル、その害悪、弊害、これはどのようなものか。その辺について、いろいろ御体験を通じてお考えのところをお聞かせいただけないでしょうか。
新
新里宏二#16
○新里参考人 先ほど述べましたように、三十六年弁護士をし、ほとんど多重債務の問題に取り組んできた中で、何度も何度も借金をつくって、整理をするんだけれども、結局、僕らも叱っていたんです、どうしてこんなばかなことをするんだ、家族が泣くじゃないかといって。だんだん家族がなくなっていき、そして会社もなくなっていく、その中で自殺した人も体験しました。まさしくギャンブル依存症による借金で自殺につながる。
実は私、江原ランド、韓国の唯一の自国民が入るところにも行きましたけれども、そこで、一番近くの駅のところにワゴンカーがあって、どうもそこに女の子のポスターがあって、お父さん、お母さん、自殺しないでくださいと書いていました。まさしく江原ランドの中で、数年間で四十八名の方が自殺をする。まさしく借金をつくって自殺をしていくということ、それが大変な悲劇。
そして、日本が非常に今、三百二十万人というギャンブル依存症が疑われる方、三・八%程度ですけれども、これは諸外国と比べて大変多い数字でございます。
ちょっとだけ、先ほどの件ですけれども、一番問題なのは、一番大事なのは、幾らお金を預けるかということについての基準が政令等に委任されていてわからないということなんですね。だから、美原先生が言ったことは、カジノ管理規則をわかっていればそういうことかもしれません。ただ、それでも、結局、千八百兆と言われる個人の金融資産が狙われるということではある。それが庶民の方まで下がってくるかどうかというのはよくわからない。ただ、日本でこれまで事業者が貸付けをするということは認めてこなかった、それと大変矛盾するんだというふうには考えております。
以上です。
この発言だけを見る →実は私、江原ランド、韓国の唯一の自国民が入るところにも行きましたけれども、そこで、一番近くの駅のところにワゴンカーがあって、どうもそこに女の子のポスターがあって、お父さん、お母さん、自殺しないでくださいと書いていました。まさしく江原ランドの中で、数年間で四十八名の方が自殺をする。まさしく借金をつくって自殺をしていくということ、それが大変な悲劇。
そして、日本が非常に今、三百二十万人というギャンブル依存症が疑われる方、三・八%程度ですけれども、これは諸外国と比べて大変多い数字でございます。
ちょっとだけ、先ほどの件ですけれども、一番問題なのは、一番大事なのは、幾らお金を預けるかということについての基準が政令等に委任されていてわからないということなんですね。だから、美原先生が言ったことは、カジノ管理規則をわかっていればそういうことかもしれません。ただ、それでも、結局、千八百兆と言われる個人の金融資産が狙われるということではある。それが庶民の方まで下がってくるかどうかというのはよくわからない。ただ、日本でこれまで事業者が貸付けをするということは認めてこなかった、それと大変矛盾するんだというふうには考えております。
以上です。
塩
塩川鉄也#17
○塩川委員 続けて新里参考人に伺います。
日本における公営ギャンブルやパチンコなどのギャンブルの害悪の話をいただきました。また、海外の事例で、江原ランドのそういった具体的な呼びかけの話なんかもあるわけですが、その他の海外の事例、例えばシンガポールですとか、カジノの害悪、社会的弊害などについて、お聞きになっているようなことがありましたら御紹介いただけないでしょうか。
この発言だけを見る →日本における公営ギャンブルやパチンコなどのギャンブルの害悪の話をいただきました。また、海外の事例で、江原ランドのそういった具体的な呼びかけの話なんかもあるわけですが、その他の海外の事例、例えばシンガポールですとか、カジノの害悪、社会的弊害などについて、お聞きになっているようなことがありましたら御紹介いただけないでしょうか。
新
新里宏二#18
○新里参考人 私は、江原ランドだけじゃなくて、シンガポールの方にもお邪魔してきました。二カ所のカジノのところに行ってきましたけれども、やはり高齢者の方が非常に多くて、中国系の方が非常に多いなという印象を持ったところでした。
市民グループの方と、大変相談が多くなってきているということで、牧師さんがやっている市民グループのところに相談に行きましたけれども、牧師の中まで、やはり借金をつくってしまって、仲間で一回お金を出してやったんだけれども、その後、また船上カジノをやって、結局、もう協力しないと言って投身自殺をされたということで、反対運動もされたということを聞きました。
そこで出てきたのは、やはり日本で言う闇金が大変ばっこしているということを聞きました。韓国でもサチェという私金融、闇金がばっこしているとも聞きましたし、それから、シンガポールではローンシャークという闇金がばっこしているということも聞いております。そのように、正規のところから借りられなくて闇金まで追われていく、そういう状況がシンガポールでも出てきているということを聞いてまいりました。
以上でございます。
この発言だけを見る →市民グループの方と、大変相談が多くなってきているということで、牧師さんがやっている市民グループのところに相談に行きましたけれども、牧師の中まで、やはり借金をつくってしまって、仲間で一回お金を出してやったんだけれども、その後、また船上カジノをやって、結局、もう協力しないと言って投身自殺をされたということで、反対運動もされたということを聞きました。
そこで出てきたのは、やはり日本で言う闇金が大変ばっこしているということを聞きました。韓国でもサチェという私金融、闇金がばっこしているとも聞きましたし、それから、シンガポールではローンシャークという闇金がばっこしているということも聞いております。そのように、正規のところから借りられなくて闇金まで追われていく、そういう状況がシンガポールでも出てきているということを聞いてまいりました。
以上でございます。
塩
塩川鉄也#19
○塩川委員 続けて新里参考人にお尋ねいたします。
カジノ事業者に貸付業務を認めるという今回の法案についての懸念を述べていただいたわけです。
制度設計のつくり込みのところでいえば、カジノ規制委員会の規則、政省令のところに落としていくということで、こういう議論をこの後しっかりこの委員会でもやっていかなければならないと思うんですけれども、貸金業法と同等というんですけれども、同等であれば貸金業法を適用すればいいと思うんですが、そうなっていないという点で、これが一体どういうふうになるのかというところではいろいろな心配もあるわけですけれども、その辺について、お考えのところがあればお聞かせいただけないでしょうか。
この発言だけを見る →カジノ事業者に貸付業務を認めるという今回の法案についての懸念を述べていただいたわけです。
制度設計のつくり込みのところでいえば、カジノ規制委員会の規則、政省令のところに落としていくということで、こういう議論をこの後しっかりこの委員会でもやっていかなければならないと思うんですけれども、貸金業法と同等というんですけれども、同等であれば貸金業法を適用すればいいと思うんですが、そうなっていないという点で、これが一体どういうふうになるのかというところではいろいろな心配もあるわけですけれども、その辺について、お考えのところがあればお聞かせいただけないでしょうか。
新
新里宏二#20
○新里参考人 貸金業法では、収入の三分の一規制という格好で、収入証明書を出して進めるということですけれども、今回は、収入だけではなくて資産も含めて行われるということで、どうも規制が違っているのではないか、多くを貸せるような仕組みになっているのではないか。
それから、当然に、貸金業法の場合については、収入の三分の一ということで決まっていて、信用情報を見て、既存の借入れがどのくらいあるかということで、もうきちっとわかるわけですけれども、今回は、上限についてカジノ事業者が定めるという格好になっていて、これについても、カジノ管理委員会の規則に方法が委ねられていて、それがどうなっているのかが十分わからない。
そういう意味では、カジノ管理委員会規則とともに見ていかないと詳細はわからないけれども、どうも、二重のルールにして、ここでは多額な貸付けができるような仕組みが検討される。そうでなければ貸金業のルールでやったはずですから。そのように考えております。
以上です。
この発言だけを見る →それから、当然に、貸金業法の場合については、収入の三分の一ということで決まっていて、信用情報を見て、既存の借入れがどのくらいあるかということで、もうきちっとわかるわけですけれども、今回は、上限についてカジノ事業者が定めるという格好になっていて、これについても、カジノ管理委員会の規則に方法が委ねられていて、それがどうなっているのかが十分わからない。
そういう意味では、カジノ管理委員会規則とともに見ていかないと詳細はわからないけれども、どうも、二重のルールにして、ここでは多額な貸付けができるような仕組みが検討される。そうでなければ貸金業のルールでやったはずですから。そのように考えております。
以上です。
塩
塩川鉄也#21
○塩川委員 ありがとうございます。
次に、鳥畑参考人にお尋ねをいたします。
海外の事例、ラスベガスの話などもお聞きいたしました。
日本がいろいろモデルとしている際にはシンガポールの例を出されるわけですが、その収益の柱、収益のエンジンというのはもちろんカジノであって、それは七七%とかという例があります。一方、ラスベガスの場合にはそれが少し低いような話なんかもお聞きしているわけです。
ラスベガスの話なんかも聞きながら、収益の三分の二がカジノ以外だという話も聞きますけれども、カジノに依拠しないビジネスモデルとなり得るのか、その辺について、お考えのところを少しお聞かせをいただけないでしょうか。
この発言だけを見る →次に、鳥畑参考人にお尋ねをいたします。
海外の事例、ラスベガスの話などもお聞きいたしました。
日本がいろいろモデルとしている際にはシンガポールの例を出されるわけですが、その収益の柱、収益のエンジンというのはもちろんカジノであって、それは七七%とかという例があります。一方、ラスベガスの場合にはそれが少し低いような話なんかもお聞きしているわけです。
ラスベガスの話なんかも聞きながら、収益の三分の二がカジノ以外だという話も聞きますけれども、カジノに依拠しないビジネスモデルとなり得るのか、その辺について、お考えのところを少しお聞かせをいただけないでしょうか。
鳥
鳥畑与一#22
○鳥畑参考人 IRの場合にカジノの面積規制がありまして、日本では三%、シンガポールでは一万五千平米ということで、カジノは面積的にはほんの一部だというふうに言われているわけですけれども、きょう、お手元の図表の十五のところ、シンガポールのカジノ収益の構成を見ますと、マリーナ・ベイ・サンズそれからリゾート・ワールド・セントーサあわせて、やはりカジノに対する収益依存が七割から八割ということなんですね。
それから、カジノが収益エンジンである、さらに、収益を還元するというのはどういうことなんだろうということで、その上の図表の十三をごらんになってください。
もうとにかくカジノのもうけでさまざまな価格サービスを行ってお客さんを誘引するということになります。例えば、アトランティックシティーで最も典型的なIRと言えるボルガタですか、ここは、例えば二〇一七年はカジノのもうけの三二・七%をいわゆるコンプに使い、そのコンプで、部屋であるとか食事であるとか飲物であるとか、さまざまな料金サービスを延べ千二百七十七万人に対して行って引き寄せるということなんですね。
さまざまな形でこのコンプというサービスを通じてお客さんを誘引して、それをカジノに誘導して、遊んでとにかく金を使ってもらう、これがIR型のカジノビジネスのたてつけといいますか仕組みなわけです。
では、統合型リゾート、IRといった場合に、本当にカジノがなければ成り立たないのかということについては、少々疑問に思っているわけです。
例えば、この春に、横浜の横浜港運協会の方にお伺いしました。山下ふ頭の再開発、あそこで四十七ヘクタールぐらいの土地ができる、あそこで十分MICEだけでビジネスが成り立つ、我々は、カジノのないIR、MICE中心のIRで十分やっていくんだという計画を打ち出しておりますと。これは、実際に、そういう会議、展示協会ですか、その業界とコンサルをやった上で、十分収益として成り立つということで進めているわけですね。
そういった意味では、本当に観光資源が豊富な日本において、カジノがなくても、カジノがないIR、可能じゃないか、そういう意味で創意工夫を凝らすべきじゃないかなというふうに考えております。
以上です。
この発言だけを見る →それから、カジノが収益エンジンである、さらに、収益を還元するというのはどういうことなんだろうということで、その上の図表の十三をごらんになってください。
もうとにかくカジノのもうけでさまざまな価格サービスを行ってお客さんを誘引するということになります。例えば、アトランティックシティーで最も典型的なIRと言えるボルガタですか、ここは、例えば二〇一七年はカジノのもうけの三二・七%をいわゆるコンプに使い、そのコンプで、部屋であるとか食事であるとか飲物であるとか、さまざまな料金サービスを延べ千二百七十七万人に対して行って引き寄せるということなんですね。
さまざまな形でこのコンプというサービスを通じてお客さんを誘引して、それをカジノに誘導して、遊んでとにかく金を使ってもらう、これがIR型のカジノビジネスのたてつけといいますか仕組みなわけです。
では、統合型リゾート、IRといった場合に、本当にカジノがなければ成り立たないのかということについては、少々疑問に思っているわけです。
例えば、この春に、横浜の横浜港運協会の方にお伺いしました。山下ふ頭の再開発、あそこで四十七ヘクタールぐらいの土地ができる、あそこで十分MICEだけでビジネスが成り立つ、我々は、カジノのないIR、MICE中心のIRで十分やっていくんだという計画を打ち出しておりますと。これは、実際に、そういう会議、展示協会ですか、その業界とコンサルをやった上で、十分収益として成り立つということで進めているわけですね。
そういった意味では、本当に観光資源が豊富な日本において、カジノがなくても、カジノがないIR、可能じゃないか、そういう意味で創意工夫を凝らすべきじゃないかなというふうに考えております。
以上です。
塩
塩川鉄也#23
○塩川委員 ありがとうございます。
続けて鳥畑参考人に伺いますが、日本型IRの場合に運営事業者はどうなっていくんだろうかというところがあるわけですけれども、日本の事業者というのはそもそも想定されるのかというところが率直に思うわけです。
こういったように、まさに、カジノが収益のエンジン、カジノに精通をしているということがその核心ということになった場合に、日本の事業者でそのノウハウを直接持っている者はありません。そういった際に、やはり日本型IRの運営事業者が海外のカジノ資本とならざるを得ないんじゃないのか。その辺については、いろいろお聞きしているところでお話しいただけないでしょうか。
この発言だけを見る →続けて鳥畑参考人に伺いますが、日本型IRの場合に運営事業者はどうなっていくんだろうかというところがあるわけですけれども、日本の事業者というのはそもそも想定されるのかというところが率直に思うわけです。
こういったように、まさに、カジノが収益のエンジン、カジノに精通をしているということがその核心ということになった場合に、日本の事業者でそのノウハウを直接持っている者はありません。そういった際に、やはり日本型IRの運営事業者が海外のカジノ資本とならざるを得ないんじゃないのか。その辺については、いろいろお聞きしているところでお話しいただけないでしょうか。
鳥
鳥畑与一#24
○鳥畑参考人 在日アメリカの商工会議所がこの問題について提言を出しております。IR事業者の選定においては、経験が豊富であるということを重視すべきであるということを言っているわけですね。
実際、IRをつくる、では、その成功というのは、やはりカジノ収益、収益エンジンとしてのカジノということで、そこのビジネスといいますか、経験、ノウハウが豊富な海外の大手のカジノ事業者が優先的にとっていくんじゃないか。
大都市部では、いわゆるビッグフォーと呼ばれるような、例えばラスベガス・サンズであるとかMGMとかが有力視されると思いますが、地方では、アメリカの中堅カジノ事業者が積極的に働きかけているということなんですが、やはり日本の企業がカジノ事業というところで食い込んでいくことはできずに、その周辺の、ホテルとか周辺のところで何とか参加していくような形になっていくんじゃないかなというふうに考えております。
以上です。
この発言だけを見る →実際、IRをつくる、では、その成功というのは、やはりカジノ収益、収益エンジンとしてのカジノということで、そこのビジネスといいますか、経験、ノウハウが豊富な海外の大手のカジノ事業者が優先的にとっていくんじゃないか。
大都市部では、いわゆるビッグフォーと呼ばれるような、例えばラスベガス・サンズであるとかMGMとかが有力視されると思いますが、地方では、アメリカの中堅カジノ事業者が積極的に働きかけているということなんですが、やはり日本の企業がカジノ事業というところで食い込んでいくことはできずに、その周辺の、ホテルとか周辺のところで何とか参加していくような形になっていくんじゃないかなというふうに考えております。
以上です。
塩
塩川鉄也#25
○塩川委員 それとの関連で、先ほどもお話に出た収益の海外漏出の話というのが出てくるということで、日本国民を対象とするようなビジネスで、さらには株主還元ということを考えれば、海外資本となれば本当に日本に富が集まってくるのか、そういう懸念というのがあるわけですが、その点について一言伺って、終わりにしたいと思います。
この発言だけを見る →鳥
鳥畑与一#26
○鳥畑参考人 先ほども少し紹介をさせていただきました、例えばラスベガス・サンズがどういうビジネスをやっているんだということで、ラスベガス・サンズの収益構造ということで図表十を示しております。
よく、海外資本による投資、百億ドル規模で投資してくれる、今どきそんな投資機会はないんだよということが言われるわけですけれども、そういう投資、例えば百億ドルがあれば、それが五年とか六年で回収されていくという意味では、それが海外資本による投資であれば、海外に回収をされていく。
さらに、運営において、ただ、ラスベガス・サンズは非常に高い収益率目標を設定しているわけでして、実際、純益率は二〇%をクリアしております。その利益を、ほとんどといいますか、実態的にはそれを上回る収益還元を株主、要するにアデルソン一族と海外ファンドに還元をしていくということになるわけです。
そうしますと、その中のEBITDAというのがありますが、いわゆる償還であるとか還元前の利益ということですが、これがラスベガス・サンズの場合は大体三五%前後ということになるわけですが、ここに相当する部分は確実に海外に持っていかれるという点であれば、要するに、海外の純粋な外国客、外国ギャンブラー獲得で上げた利益の部分がこの部分を超えない限り、海外流出の方が多いという話になってしまう。
もちろん、さまざまな資材を地元で調達しているかどうか。江原ランドの話では、江原ランドは、地元で、ローカルでいろいろな資材を調達しない、非常に外からいろいろ安い資材を調達しているので、地元経済にはそういう意味では貢献をしていないという話もあるわけです。
以上です。
この発言だけを見る →よく、海外資本による投資、百億ドル規模で投資してくれる、今どきそんな投資機会はないんだよということが言われるわけですけれども、そういう投資、例えば百億ドルがあれば、それが五年とか六年で回収されていくという意味では、それが海外資本による投資であれば、海外に回収をされていく。
さらに、運営において、ただ、ラスベガス・サンズは非常に高い収益率目標を設定しているわけでして、実際、純益率は二〇%をクリアしております。その利益を、ほとんどといいますか、実態的にはそれを上回る収益還元を株主、要するにアデルソン一族と海外ファンドに還元をしていくということになるわけです。
そうしますと、その中のEBITDAというのがありますが、いわゆる償還であるとか還元前の利益ということですが、これがラスベガス・サンズの場合は大体三五%前後ということになるわけですが、ここに相当する部分は確実に海外に持っていかれるという点であれば、要するに、海外の純粋な外国客、外国ギャンブラー獲得で上げた利益の部分がこの部分を超えない限り、海外流出の方が多いという話になってしまう。
もちろん、さまざまな資材を地元で調達しているかどうか。江原ランドの話では、江原ランドは、地元で、ローカルでいろいろな資材を調達しない、非常に外からいろいろ安い資材を調達しているので、地元経済にはそういう意味では貢献をしていないという話もあるわけです。
以上です。
塩
山
西
西田昭二#29
○西田委員 おはようございます。自由民主党の石川県能登半島選出の西田昭二と申します。
先ほどから、本当に、四人の参考人の先生の皆様方におかれましては、IR法案について大変丁寧に御説明をいただき、かついろいろな御意見を賜りました。本当にありがとうございます。
私もカジノというのはほとんど行ったことがない、なかったんですけれども、昨年、私も、県議会議員をしておりまして、シンガポールの方へ視察に行かせていただきました。マリーナ・ベイ・サンズですか、その施設、大変すばらしい施設も視察もさせていただきましたし、カジノの方も、ついでといってはなんだったんですけれども、視察をさせていただきました。
大変厳正な、ボディーガードの方々がいましたり、中では多くの中国人の観光客の方々がカジノを楽しんでいたように思っております。大変雰囲気の高い、興奮状態にあるかなと思っていたんですけれども、和やかな雰囲気でカジノを楽しんでいたのかなと思っております。
本当に、日本に戻ってきて、こういう施設が日本にあれば、大変集客力が高い、そういうことにならないかなという思いもありましたし、今回はこのようなIRの質問の機会をいただきましたので、質問させていただきたいと思います。
まず、IR法案は報道等でもカジノ法案と報じられたりしたこともありますし、カジノのことが先行しているように感じております。私としても、IRというのは、特定複合観光施設区域整備法案という名称のとおり、さまざまな施設整備を進めていくことからも、いわゆる町づくりというように考えております。
そして、町づくりの中で非常に重要になってくるのは安全の確保だと思っております。カジノ施設ができる地域や周辺の方々の不安をなくすためにも、カジノ施設及びその周辺の警備や治安の維持について、カジノ事業者や委託を受けた民間の警備会社だけでなく、警察の協力も必要だと考えております。
カジノ施設及びその周辺の警備や治安維持についてどのような対策が必要なのか、美原参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →先ほどから、本当に、四人の参考人の先生の皆様方におかれましては、IR法案について大変丁寧に御説明をいただき、かついろいろな御意見を賜りました。本当にありがとうございます。
私もカジノというのはほとんど行ったことがない、なかったんですけれども、昨年、私も、県議会議員をしておりまして、シンガポールの方へ視察に行かせていただきました。マリーナ・ベイ・サンズですか、その施設、大変すばらしい施設も視察もさせていただきましたし、カジノの方も、ついでといってはなんだったんですけれども、視察をさせていただきました。
大変厳正な、ボディーガードの方々がいましたり、中では多くの中国人の観光客の方々がカジノを楽しんでいたように思っております。大変雰囲気の高い、興奮状態にあるかなと思っていたんですけれども、和やかな雰囲気でカジノを楽しんでいたのかなと思っております。
本当に、日本に戻ってきて、こういう施設が日本にあれば、大変集客力が高い、そういうことにならないかなという思いもありましたし、今回はこのようなIRの質問の機会をいただきましたので、質問させていただきたいと思います。
まず、IR法案は報道等でもカジノ法案と報じられたりしたこともありますし、カジノのことが先行しているように感じております。私としても、IRというのは、特定複合観光施設区域整備法案という名称のとおり、さまざまな施設整備を進めていくことからも、いわゆる町づくりというように考えております。
そして、町づくりの中で非常に重要になってくるのは安全の確保だと思っております。カジノ施設ができる地域や周辺の方々の不安をなくすためにも、カジノ施設及びその周辺の警備や治安の維持について、カジノ事業者や委託を受けた民間の警備会社だけでなく、警察の協力も必要だと考えております。
カジノ施設及びその周辺の警備や治安維持についてどのような対策が必要なのか、美原参考人にお伺いをさせていただきたいと思います。