農林水産委員会

2018-04-17 衆議院 全170発言

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会議録情報#0
平成三十年四月十七日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 伊東 良孝君
   理事 伊藤信太郎君 理事 小島 敏文君
   理事 坂本 哲志君 理事 鈴木 憲和君
   理事 福山  守君 理事 佐々木隆博君
   理事 大串 博志君 理事 佐藤 英道君
      安藤 高夫君    池田 道孝君
      泉田 裕彦君    稲田 朋美君
      大西 宏幸君    加藤 寛治君
      金子 俊平君    神田 憲次君
      木村 次郎君    岸  信夫君
      国光あやの君    小寺 裕雄君
      高村 正大君    斎藤 洋明君
      高木  啓君    西田 昭二君
      野中  厚君    藤井比早之君
      藤原  崇君    古川  康君
      星野 剛士君    細田 健一君
      宮路 拓馬君    山本  拓君
      石川 香織君    大河原雅子君
      神谷  裕君    亀井亜紀子君
      後藤 祐一君    佐藤 公治君
      関 健一郎君    緑川 貴士君
      江田 康幸君    金子 恵美君
      田村 貴昭君    森  夏枝君
    …………………………………
   農林水産大臣       齋藤  健君
   農林水産副大臣      礒崎 陽輔君
   農林水産大臣政務官    野中  厚君
   経済産業大臣政務官    平木 大作君
   国土交通大臣政務官    秋本 真利君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 筒井 健夫君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           池田 一樹君
   政府参考人
   (林野庁長官)      沖  修司君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            高科  淳君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局次長)        鳩山 正仁君
   農林水産委員会専門員   室井 純子君
    —————————————
委員の異動
四月十七日
 辞任         補欠選任
  上杉謙太郎君     高木  啓君
  岸  信夫君     星野 剛士君
  古川  康君     大西 宏幸君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 宏幸君     古川  康君
  高木  啓君     安藤 高夫君
  星野 剛士君     岸  信夫君
同日
 辞任         補欠選任
  安藤 高夫君     国光あやの君
同日
 辞任         補欠選任
  国光あやの君     高村 正大君
同日
 辞任         補欠選任
  高村 正大君     上杉謙太郎君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 森林経営管理法案(内閣提出第三八号)
 独立行政法人農林漁業信用基金法の一部を改正する法律案(内閣提出第三九号)
     ————◇—————
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伊東良孝#1
○伊東委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、森林経営管理法案及び独立行政法人農林漁業信用基金法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省消費・安全局長池田一樹君、林野庁長官沖修司君、法務省大臣官房審議官筒井健夫君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長高科淳君及び国土交通省土地・建設産業局次長鳩山正仁君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊東良孝#2
○伊東委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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伊東良孝#3
○伊東委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。小島敏文君。
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小島敏文#4
○小島委員 皆さん、おはようございます。自民党の小島でございます。
 きょうは、森林環境税に関連しての質疑ですけれども、質問に入る前に、私、思いがありまして、森林環境税について、ちょっと過去の経過等を話してみたいというふうに思うわけです。
 この森林環境税、仮称でありますけれども、もともとは、昭和五十九年六月に、自民党の農林水産関係議員あるいは農水省等で水源税という構想が出たわけでございます。それを受けまして、建設省の方で、対案ではないわけですけれども、農業用水、発電用水、水道用水、工業用水等に課税をする流水占用料改正要望が出たわけです。簡単に言えば、各関係省庁が三つどもえ、四つどもえで、それぞれの省庁で課税するという案を出してきて混乱があったわけですけれども、その間、水源水利税、あるいは農水省と建設省でまとめた森林・河川緊急整備税が出たわけでございます。
 そういう、いわゆる水争いと言われた時期があったわけですけれども、そういう中で、二〇〇五年でありますけれども、京都議定書によるCO2削減目標六%のうち森林吸収源が三・九%を負うという議論になりまして、そこで温暖化対策税などが出たわけです。
 そういうことを自民党の毎年の年末の税調、そして関係部会でさまざまな議論がありまして、実に今回の森林環境税、仮称ですけれども、三十二年から三年かかっている、大変な歳月がかかったわけでございます。私も、国会へ出させていただきましてわずかな年月でありますけれども、その間、齋藤農林大臣、農林水産部会長として大変な御尽力をいただいたということもよく承知するところでございます。
 戦後七十二年が経過しまして、人工林も立派に成長いたしました。我々は、いつも議論するのに、やはり地方創生において、農林水産そして林務、こうした、特に木材を活用して地域の雇用と活性化を図っていくということを今まで大きく期待してまいりました。そういう中で、今回のこうした森林環境税ができまして、本当に、新しく大きく一歩を踏み出したというふうにも思っているところでございます。
 そこで、今日まで御努力いただきました齋藤農林大臣、どのようなお考えか、ちょっと御所見をお伺いいたします。
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齋藤健#5
○齋藤国務大臣 今、小島委員御指摘のように、私が自民党農林部会長のときに、日本が地球温暖化対策に貢献をしなくちゃいけないということで高い目標を掲げる、その中で、森林吸収源も大きな目標を掲げるという中で、しかし、掲げてはいいけれども、それを実行するための安定的な財源がないじゃないかということで、四年前に、安定的な財源がないということを自民党の税調の中で何とか認めてもらおうということで奮闘をした経験がありますので、この税の創設には、個人的にも強い思い入れがございます。
 昨年末には、森林整備等に必要な地方財源を安定的に確保するという観点から、森林経営管理法案を踏まえて創設をするということが決定されたわけでありますので、私としては感無量であります。
 森林環境税を財源として、市町村が行う森林の公的管理を始めとした森林整備等が進むよう、この法案、この税が成立した暁には、農林水産省としてしっかり取り組んでまいりたいと考えております。
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小島敏文#6
○小島委員 大臣は、実は、前回の委員会で、ネクタイもシャツも緑でありました。皆さん、わかりましたか。私は、見て、ああ、これは意欲が違うなというふうに感じて、きょうも大臣、ちょっとグリーンっぽいんですけれども、本当にお気持ちがよくわかります。
 実は、今回、いわゆる譲与特会ですけれども、本来ですと、震災がありますから、三十六年からだと思うんですけれども、今回、総務省等大変頑張っていただきまして、同時に、財務省も理解いただきまして、三十一年から特会でやっていただける。本当に私は、汗をかかれた林野庁そして総務省、さらに財務省にも敬意を表したい、このように思っておるところでございます。
 そこで、そろそろ議案に入りたいんですけれども、まず、森林所有者の責務ですけれども、条文を読んでみました。そこでちょっと気づいたことは、この森林経営管理法の第三条第一項に、「森林所有者は、その権原に属する森林について、適時に伐採、造林及び保育を実施することにより、経営管理を行わなければならない。」となっております。要するに、森林所有者の責務が明確にされたわけであります。
 一方において、森林・林業基本法第九条を見ますと、森林所有者等の責務を、森林の所有者又は森林を使用収益する権原を有する者は、基本理念にのっとって、森林の有する多面的な機能が確保されていることを旨として、その森林の整備及び保全が図られるよう努めなければならないという条文でございます。
 そこで、今回の森林経営管理法案と森林・林業基本法における所有者の責務についてどのような相違があるのか、御見解をお伺いいたします。
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沖修司#7
○沖政府参考人 お答えいたします。
 森林・林業基本法は、森林・林業施策全般にわたる基本理念を定めたものでございまして、その中で、森林所有者に森林の整備や保全に関する一般的な責務を課してございます。
 しかしながら、昨今では、立木の伐採後に再造林が必ずしも行われないなどの状況が見られますことから、本法案におきましては、林業経営の効率化及び森林の管理の適正化を図る観点から、基本法で定める責務を実現するための具体的な行為を森林所有者の責務として新たに規定することとしたところでございます。
 このため、本法案に規定する責務は、基本法に規定する森林所有者の責務に含まれていると考えてございます。
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小島敏文#8
○小島委員 いわゆる森林基本法とか今回の森林経営管理法とか、いろいろ改正等が長年あったわけですけれども、どうも言葉がさまざまな、私は理解がなかなかできないんですけれども、もう少しそういう森林所有者の責務なら責務を、もっと簡潔な表現ができればいいなというふうにちょっと思ったものですから、あえて質問したわけでございます。
 次に、森林所有者の意識についてお伺いいたします。
 心配するわけですけれども、要するに、今まで放置してきました森林所有者は、所有林に経営管理権が設定された場合には、新たな自分のお金を出さなくても、経営管理実施権が設定されまして、一部は木を売る、そうすると利益も出るわけですね。
 そうしてくると、そういういい仕組みがこれから浸透してきますと、森林所有者は、これはいいわいと、自分の経済、腹を痛めなくても、行政へ管理の申出をすれば、指定されれば、あわよくば伐採してくれて利益もいただけるということになるんじゃないかと思うんです。そうしますと、案外、希望者が殺到しやしないかという感じもあるわけですが、そこら辺はどういうふうにお考えでしょうか。
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沖修司#9
○沖政府参考人 お答えいたします。
 市町村は、森林の経営管理の状況等を勘案いたしまして、集積、集約化が必要かつ適当と認める森林につきまして、経営管理権集積計画を作成することとしております。その際、地域の実情に応じまして、優先順位をつけて意向調査を行うことが想定されるところでございます。
 このような手続を経るため、経営管理権の設定を希望する者が殺到することはなく、市町村は計画的に取り組むことができると考えております。
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小島敏文#10
○小島委員 私は、田舎へ帰りまして、何百町歩も山を持っている方に、実はこのことを申し上げました。長年頑張ったんよということで自慢げに言ったんですが、余りいい顔をしないんですね。というのは、その方はもう何十年と、何代にわたって真面目に森林管理をしてきた人なんです。
 そこで、いわゆる真面目に森林管理を営んでいらっしゃる方々が、今回の法律によって私は意欲を失うんじゃないかと。これは、ちょっと考えれば、角度を変えれば、もろ刃の剣。さっき申し上げた、もう山を管理しない人が、これはいいわいといって管理を申し出ることと、真面目にやっている方が、何だこれはといって意欲を失って、もう私は自分ではしない、全部それは行政に任せるよというふうなこともあるかもわからない。
 このことについては、どのように考えておられるか。
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沖修司#11
○沖政府参考人 お答えいたします。
 本法案におきましては、森林所有者みずからが管理、経営できない森林について、市町村を介して意欲と能力のある林業経営者に経営管理を集積、集約化するための仕組みでございまして、これまでみずから経営管理してきた森林所有者につきましては、引き続き意欲を持ってみずから経営管理していただきたいと考えてございます。
 このため、これまでみずから経営管理してきた森林所有者につきましては、平成三十年度予算の林業成長産業化総合対策などにより、しっかり支援をしてまいりたいと考えてございます。
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小島敏文#12
○小島委員 真面目に長年頑張っていらっしゃる方々、そのようなフォローもひとつお願いしたい。
 実は私、以前、宮崎県に行ってきました。銘建工業というところがあって、行ったんですけれども、そこの宮崎県の木というのは、全然枝打ちをしていないんですよ。ところが、広島県の杉、ヒノキというのは、きちっと枝打ちをして、本当に皮をむいて、無節をつくっています。大変手間がかかります。
 ところが、宮崎に行って、これはどうですか、生き節が多いけれどもこれでいいんですかと言ったら、社長さんが、いやいや、これを板に引いて東京へ持っていけば、この生き節がデザインになるんだと言って、真面目に無節をつくっている業者、企業は非常に落胆されておったということがありまして、その方がちょっと言いましたのは、我々は、先祖は、家を建築するために植林をし、育林をしているんですと。今はどうも発電、発電と言うけれども、発電へぼんぼん持っていかれて焼かれたんじゃたまらぬということを言う方もいるわけですよ。
 そこが、ちょっと話がずれますけれども、A材、B材はきちっと守り、あくまでも発電はC材を持っていく、間伐を持っていくという、やはりそういったお互いの林業関係者の一つの流れというのは要るんだろうと思います。
 今、発電で足らないものですから、先般も話があったんですけれども、海外からヤシを持ってきたり、それはいいとしましても、いわゆるラミナですね、製材したものを実は横から買って持っていくという業者も四国の方にはあるわけで、そこらもやはりひとつ十分に注意していかなければというふうに思うわけでございます。
 そこで、森林管理意向調査をこれからするわけですけれども、私は町に住んでおるし、田舎には山があるけれどももうこの山は要りません、売ります、寄附をしますということも、当然、今までこの議論の過程の中であったわけですけれども、こういう売りますよ、寄附しますよという方があると思うんですけれども、これについては市町村へ対してどのような指導をなさるのか。長官、よろしくお願いします。
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沖修司#13
○沖政府参考人 お答えいたします。
 森林所有者からの寄附や買取りにつきましては、本法案による経営管理権の設定の対象とはなりません。市町村が寄附を受けたり、森林の買取りの意向がある林業経営者に紹介するという形等が考えられます。
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小島敏文#14
○小島委員 その辺も、今回の、施行された場合に、一つの課題として出てくるんだろうと私は思います。しっかり市町村が連携しまして、買い取るなり、ひとつ管理をよろしくお願いしたい、このように思う次第でございます。
 私は思うんですね。今回の議論で、主伐、皆伐という言葉が大変出てきました。私も高知県に見に行きました。三ヘクタール、五ヘクタール、もう一山、谷を越えて山を切っているんですね。今後、やはりそういう大規模な皆伐、主伐が恐らくいくんだろうと思うんです。
 そうしたときに、一番心配しますのは、私のところは、昭和二十六年に実は広島県の豪雨災害がありました。先般も、昨年も九州の北部豪雨災害がありました。やはり今ごろは気候は不順ですから、線状降水帯とかいってわけのわからない新しい言葉が出まして、とんでもない集中豪雨で被害がある可能性が出てくる。
 そこで、私は、自分の田舎へ帰って思うんですが、どんどん山を切っています。切って植林するのはいいんですけれども、どこか、土のうを積んで国道や県道へ山土が出るのをずっと防いでいるということもあるわけですよ。私は、今後、あちらこちら、日本全国でそういう可能性があるんじゃなかろうかというふうに思います。
 そこで、林野庁と、私は国土交通省もやはり連携が要るんだろうと思うんですね。そうした堰堤とか、林野庁は砂防堰堤とか、当然しっかりと手当てをしていかにゃならないし、そういう面で、国土交通省、林野庁は連携をしてやっていただく、そのことについてどのようにお考えか。よろしくお願いします。
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沖修司#15
○沖政府参考人 お答えいたします。
 農林水産省では、治山、砂防事業の円滑な実施のため、毎年、国土交通省と事業内容や実施時期等を調整するとともに、特に大規模な災害の発生時におきましては、国土交通省との特別の会議を設置するなど、政府内での連携を図りつつ、効果的な治山対策に努めてきたところでございます。
 例えば、先生先ほど御指摘の昨年の九州北部豪雨災害では、まず、七月には、国土交通省と流木対策連絡会議を開催し、二次災害防止に向けた対応を協議しましたほか、十二月には、全国の中小河川の緊急点検を実施する国土交通省と連携し、山地災害が発生するおそれのある森林について、緊急点検を実施したところでございます。
 この緊急点検によりまして、緊急的、集中的に流木対策が必要な地区を全国で約一千二百地区抽出したところでございまして、これらの地区において、今後おおむね三年間で、流木捕捉式治山ダムの設置等の流木対策を計画的に実施することとしております。
 今後とも、国土交通省と連携し、国民の安全、安心の確保に向けて、事前防災、減災に資する効果的、効率的な治山事業を推進してまいりたいと考えております。
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小島敏文#16
○小島委員 二次災害、三次災害が起きないように、ぜひとも各関係省庁連携をとって、ひとつお願いしておきたい、このように思います。
 今回のいわゆる管理法案において、いつも議論になりました、先般も、組合長、村長、知事さんにおいでいただきましたけれども、やはり川上、川中、川下という議論がありました。
 それで、川中の議論に入る前に、一つ林野庁さんに特にお願いしておきたいのは、我々も議論の過程で申し上げましたけれども、ともすれば、大規模林業者を中心にして、三ヘクタール、四ヘクタール、ばあっと大規模にやっていく、そうしないとコストがとれないということの理屈はよくよくわかるんです。
 ただ、一方において、この前も高知の知事がおっしゃっておったように、高知県において中心になって興ってきました自伐林業、要するに、自分の家で四十町歩や三十町歩とか、あるいは、山を持っていない方も、委託を受けて自分でフォークリフトを動かして狭い林道をつくって、そして二十万円のワイヤで引っ張り出して市場に持っていく。そうすれば、自伐林業だって、二立米市場へ持っていけば二万円ぐらいになるというんですね。これを二十日続ければ、やはり自伐林業だって、十分とは言わないまでも、実は食っていけるんですよ。
 そういうのを私は高知県に行きまして実際にやっている方を見てきましたから、どうか川上においても、大規模と、そしてそういう自伐林家等、そこもひとつしっかりと気配りをいただきたいということを要望しておきます。
 そして、川中なんですけれども、やはり製材ですね。
 僕が心配しますのは、子供のころは、非常にあっちこっちに製材所はありました。ところが、今はないんですよ、全然、本当に。
 そこで、余りにも大きな、例えば、A社、まあ銘建とか、あんな大きな会社が全国へ、九州、関東に展開してきていますけれども、そういう大きな大企業に集約をすることは簡単。だけれども、今回の森林環境税とかこの管理法案については、要するに、中山間地域、特に山村に対して、新しい雇用をつくっていくんだ、そして地方創生で農村、山村を守っていくんだということが私は前提にあると思うんですね。
 そういう中で、製材業、川中の製材業について、やはり中小零細製材所をどのように育成していかれるのか。これはきちっと聞いておきたいと思うので、よろしくお願いします。
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沖修司#17
○沖政府参考人 お答えいたします。
 戦後造成いたしました人工林が本格的な利用期を迎える中、豊富な森林資源の循環利用による木材産業の活性化を図るためには、木材加工流通施設の整備が重要でございます。
 このため、これまでも、地域における森林資源、施設の整備状況等を踏まえながら、大型工場単独での規模拡大のほか、山村地域等における複数の中小工場との連携による生産の効率化、地域ごとの木材生産者、製材工場、工務店等が連携して特色ある家づくりを進める取組などを支援することで、木材加工流通施設の整備を進めてきたところでございます。
 平成二十九年度の補正予算におきましては、合板・製材・集成材国際競争力強化対策、それから平成三十年度予算におきましては、林業成長産業化総合対策を措置してございまして、川上から川下までが連携した取組を総合的に支援する新たなスキームのもとで、中小の製材工場が生産向上に資する機械、設備を導入する場合も含め、木材加工流通施設の整備を支援しているところでございます。
 今後とも、こうした取組を推進しまして、木材産業の活性化を図り、山村地域等における雇用創出に努めてまいりたいと考えております。
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小島敏文#18
○小島委員 わかりました。
 今度は、要するに川下ですね。尾崎知事がおっしゃったように、やはり川下の木材需要拡大対策を強力に展開してほしいという御意見がありました。川下をどうするかということなんですね。
 それはもう、大きくやろうと思えばCLTがいいわけですけれども、やはり私一つ思うのは、平成二十二年に施行されました、公共建築物における木材利用促進法が出ました。毎年毎年、各省庁をお招きして各省庁の木材の利用度を見ているんですけれども、特に思ったことは、農林水産省で、今、水耕栽培がありますね、ところが、水耕栽培は水を使いますから木を使いませんという説明が実はあったわけですよ。ちょっと待ってくれ、であるならば、いわゆる足回りはPCで、コンクリでやって、上を木ですればいいじゃないか、そういう知恵は出ないのかと。
 あるいは、私は自衛隊の練馬駐屯地へ行ってきましたけれども、駐屯地においても、実はこれは危険施設だからなかなか木は使いにくいとおっしゃった。違うんですよ。隊員宿舎とかそういう付随するものはもっともっと木を使うところがあると思うので、そこらもひとつしっかりとまた私は研究をしていただきたい、このように思っておるところでございます。
 それで、時間がなくなりましたけれども、ちょっと前後しますが、今回、森林環境税は、皆さん、要するに、六百億円と言ってやってきたわけですけれども、来年の四月から二百億円からスタートするわけですよ。三十一年、三十二年、三十三年が二百億円、三十四年が三百、三十五、三百、三十六でも三百。で、やっと四十五年になって六百億円になるわけですね。
 私が言いたいことは、特別会計もうれしいんですけれども、これだけではやはり山の施業とかはできないと思うんですね。今まで、森林環境税ができるまでは、補正等において、全国森林環境の問題、地球環境、温暖化の問題で、いわゆる五十二万ヘクタール、一千億円の補正をつけてきました。恐らく、この森林環境税ができることによって、なくなるとは思わぬけれども、農水大臣、今後、やはりこの今の六百億円だけではとてもとても私は足らないと思うので、ぜひとも大臣のお力をおかりしまして、これからもしっかりと今までどおり間伐等ができるように、ひとつ御指導をお願いしたい。その御所見をお伺いいたします。
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齋藤健#19
○齋藤国務大臣 今の小島委員の問題意識は、全く私も同じ問題意識を持っておりまして、今回の森林環境税は、所有者の経営意欲の低下等の課題によって、所有者の自発的な施業への支援を基本とする従来の施策のみでは必要な森林整備を進めることが困難な状況だということから、森林経営管理法案を踏まえて、市町村が実施する森林の公的な管理を始めとした森林整備等の財源として創設をされることになっているわけであります。
 一方で、御指摘のように、地球温暖化防止に向けて森林吸収源対策を推進するためには、このような森林環境税による取組のみならず、従来施策である国の予算事業によりまして森林整備を進めていくことも不可欠でありますので、私としては、双方の取組を推進するべく、必要な予算の確保に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
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小島敏文#20
○小島委員 時間が来ました。
 それで、一点、時間がなかったので言えなかったんですが、やはり川下対策として、輸出ですよね。
 今、どうも見ますと、日本の木材というのは丸太が中心で、中国、韓国、台湾へ行っている。ぜひとも、これを加工したりプレカット等したり、そういう方向が要ると思うんですが、例えば、今度のEU・EPA、向こうのEUというのは石の国ですから、では、これに対して家具をどうするのかということもあろうと思います。そういういわゆる研究、指導。
 あるいは、実は、先般聞いたんですが、フィリピン、ベトナム、インドネシア等は非常に台風が来るものですから、暑いものですから、そんな大きな木は要らないと言うんですよ。間伐材でいいんだ、こう言うんですね。ですから、私は、何も間伐材は燃やすんだというんじゃなくて、やはり間伐材でも、いいものはそういうベトナム、インドネシア、フィリピン等に行く道もあるんだろうと思うんです。
 そこで、最後にお願いしたいことは、どうかEUを含め、そして韓国、台湾、中国以外で持っていける国がどうか、そういう、製品も含めてぜひとも研究し、指導をお願いしておきたい、このように思います。
 では、時間が来ました。終わります。どうもありがとうございました。
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伊東良孝#21
○伊東委員長 次に、江田康幸君。
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江田康幸#22
○江田(康)委員 公明党の江田康幸でございます。
 本日は、今審議がなされておりますけれども、森林経営管理法について、私の方からも、大臣、副大臣、皆様に質問をさせていただきたいと思います。
 私も、地元は熊本でございます。そしてまた、出身は福岡県南の八女市でもございまして、森林が豊富なところ、また林業経営が盛んなところでございます。
 こういう中において、地方創生という意味においても、やはり林業の成長産業化とそしてまた森林の管理の適正化、この非常に大事な二点を大きく進めていかなければならないと思っておりますが、今回のこの森林経営管理法案については、林業の成長産業化と森林の管理の適正化、この両立を図るために、新たな森林管理システムの構築のための検討を政府・与党としても進めてきたところであるかと思っております。
 この法案は、いわゆる森林環境税とともに、この新たな森林管理システムを支える車の両輪であり、また非常に意義深い法案であると認識をしておりますので、その観点で質問をさせていただきます。
 まずは、大臣、御質問をさせていただきますが、本法案の新たな森林管理システムは、林業の成長産業化に向けてどのような位置づけとなり、またどのような効果を期待しているのか、改めて農林水産大臣の御意見をお伺いしたいと思います。
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齋藤健#23
○齋藤国務大臣 今、新たな森林管理システムの位置づけの御質問がございました。
 今、我が国の森林の置かれた状況は、一言で言えば、資源が充実し主伐期を迎えつつあることから、林業の成長産業化と森林資源の適切な管理を両立していく必要があるということであります。
 しかしながら、森林所有者の経営意欲が残念ながら低下をしている中で、所有者不明の森林の増加もございまして、今後、適切な森林整備が進まないことが懸念をされているという実情があります。
 このため、本法案におきましては、森林所有者みずから経営管理できない森林のうち、経済ベースに乗る森林については林業経営者に集積、集約化するとともに、経済ベースに乗らない森林については市町村が公的に管理するという新たな森林管理システムを創設するということにしているわけでありますので、この新たな森林管理システムによりましては、経営管理が行われていない森林についてはしっかりと経営管理が行われるようにするということで林業の成長産業化が図られますし、それから、今しっかりと整備がされていないところについては市町村が資源の適切な管理をしていくということで、今委員御指摘の林業の成長産業化と森林資源の適切な管理の両立に大いに貢献をしていく、そういうシステムだろうと思っております。
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江田康幸#24
○江田(康)委員 大臣、ありがとうございます。
 新たな森林管理システムにおいては、今大臣も申されましたとおり、森林所有者がみずから経営管理することができない場合に、森林を市町村へ委託していく。その際には、経済ベースに乗る森林は意欲と能力のある林業経営者に集積、集約して、そして経済ベースに乗らない森林は市町村がしっかりと管理を行うことを通じて、我が国の森林の公益的機能の発揮がこれまで以上に図られることが期待されているところだと思います。
 そこで、質問でございますが、この森林管理システムを進めていくに当たり、経営管理が行われていない森林の現状の規模と、その計画的な解消に関する目標についてはどのように考えておられるか、お伺いをしたいと思います。
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沖修司#25
○沖政府参考人 お答えいたします。
 民有林のうち、私有人工林約六百七十万ヘクタールについてでございますが、そのうちの三分の一の約二百二十万ヘクタールは既に集積、集約化され、適切に経営管理されており、残りの三分の二の約四百五十万ヘクタールが経営管理が不十分な状態となっております。
 この約四百五十万ヘクタールの森林について、既存の施策に加えまして、本法案により経営管理の集積、集約化を促進しまして、林業経営に適した森林、約二百四十万ヘクタールでございますが、は意欲と能力のある林業経営者による林業経営を進め、林業的利用を継続し、林業経営に適さない森林、約二百十万ヘクタールでございますが、は複層林化などにより自然に近い森林に誘導することを旨として市町村が経営管理を進めるということ、こうしたことを二十年後に実現できますよう目指していきたいと考えてございます。
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江田康幸#26
○江田(康)委員 ありがとうございます。
 現状の規模と、その計画的な解消に関する目標をお聞きさせていただきました。
 それでは、新たな森林管理システムは市町村を中心に構築されることになっているわけでございますが、市町村の役割が非常に重要になってくるということであろうかと思います。
 市町村は、これまでも森林計画の作成や林地台帳の整備などの重要な役割を担ってきたわけでございますけれども、森林管理システムの創設に当たって、現場では、市町村の中には十分な体制がとれないところも出てきて、新たな森林管理システムが円滑に機能しないのではないかという懸念の声もあります。
 政府は、こうした懸念を解消するために、市町村に対するさまざまな体制支援を検討されていると考えますけれども、市町村がこの森林管理システムを円滑に推進できるように、政府としてどのように準備していこうとしているのか、お伺いをいたします。
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沖修司#27
○沖政府参考人 お答えいたします。
 本法案におきまして、市町村は、その責務として、地域の森林の経営管理が円滑に行われるよう必要な措置を講ずるよう努めるものとされており、委員御指摘のように、主体的に取り組むことが求められるため、その実施体制の整備がとても重要な課題となっていると認識してございます。
 そのため、市町村が林業技術者を地域林政アドバイザーとして雇用する取組を推進するとともに、近隣市町村と連携して共同で事業を行うことが可能であるほか、本法案においては、都道府県による市町村の事務の代替執行ができるなどの制度を導入しており、必要な体制整備に向けた取組を進めることとしてございます。
 さらに、農林水産省といたしましては、都道府県や市町村への説明会を通じて意見、要望などを把握した上で、新たな森林管理システムの運用に関するガイドライン等を作成することとしており、市町村が経営管理を円滑に実施できるよう、適切に指導助言等をしてまいりたいと考えております。
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江田康幸#28
○江田(康)委員 ありがとうございます。
 市町村への支援についてお伺いをさせていただきました。
 次に、林業経営者に対する支援措置についてもお伺いをさせていただきたいと思います。
 林業経営に適した森林につきましては、意欲と能力のある林業経営者の中から市町村が選定した者に対して経営管理を任せるとしておりますが、各地域において、事業体の経営規模や現時点で有している技術やノウハウには差があると認識しております。
 そこで、どのような者を意欲と能力のある林業経営者として考えておられるのか、その基準について、礒崎副大臣にお伺いをしたいと思います。
 あわせて、地域におきましては、森林・林業が地域に果たす役割を勘案すれば、広域で事業を行う規模が大きい事業者ばかりではなくて、地元に根差した中小の事業者にも森林の経営管理を委ねる機会が確保されていくことが山村の雇用を確保していく上でも極めて重要、そのように思っております。
 市町村が地域の林業の担い手として期待したり、育てたいと考えている事業者も再委託先の選択肢に反映できるように、その配慮が必要と考えますけれども、礒崎副大臣、どのようにお考えか、お伺いしたいと思います。
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礒崎陽輔#29
○礒崎副大臣 お答えいたします。
 ただいま、経営管理実施権の設定を受ける人の、意欲、能力のある林業経営者という御質問でありましたが、森林所有者及び林業従事者の所得向上につながる高い生産性や収益性を有するなど効率的かつ安定的な林業経営を行うことができる方、また、主伐後の再造林を実施するなど林業生産活動を継続して行うことができる方を想定しておりまして、規模の大小ではないというふうに考えておるところでございます。
 そして、市町村が地域林業の担い手として期待をしている事業者には、新たな森林管理システムによる林業経営の再委託先としてぜひとも手を挙げていただきたい、そのように大きく期待をしているところでございます。
 これを実現するために、都道府県が募集、公表する林業経営者につきましては、都道府県と市町村の連携が十分に図られ、市町村が推薦する経営者が都道府県の公表に反映されるということが大事でございまして、そのようなことについて都道府県等によく周知をしてまいりたいと思います。
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